基本エレユミ
カップリング要素・キャラ崩壊・捏造などなど注意
~倉庫で~
ユミル「おい」
エレン「なんだ?」
ユミル「どうして私たちはこんな所で二人きりなんだ?」
エレン「簡単だ。たまたまオレたちがこの倉庫の掃除当番で、たまたま掃除してる最中に倉庫の灯りが切れて、
たまたまそれを見て誰もいないと勘違いしたどっかの誰かが倉庫の扉を閉めて鍵をかけたからだ」
ユミル「ふーん…出られないのか?」
エレン「試してみたけど無理だな。扉も壁も無駄に頑丈で叩こうが蹴ろうが体当たりしようが物ぶつけようが壊れない。
ただの倉庫だから窓もないし助けを呼ぼうにも消灯時間過ぎてるから誰も通らないだろうな、こんな所」
ユミル「つまり…明日誰かが倉庫を開けるこのまま?」
エレン「そういうことになる。わざわざ確認し直す必要もないだろ」
ユミル「…どっかの誰か死ね」
エレン「そう言ってやるな。鍵を錠前に付けっ放しにしていたオレたちにも非がある」
ユミル「だったら中に人がいるかどうかくらい確認しろよ。現に二人もいたんだぞ」
エレン「…もうやめようぜ。愚痴ってもこの状況は改善されねぇよ」
ユミル「はあぁぁぁ…なんだってこんなことに」
エレン「悪い、オレがちゃんと鍵を外していれば」
ユミル「私たち二人の責任だろそれは。お前が謝ることじゃねぇ」
エレン「ユミル…」
ユミル「明日まで耐えるしかないか」
エレン「そうだな…」
ユミル「…」
エレン「…」
ユミル「…寒いな」ブルッ
エレン「冬だしな。夜になれば冷え込むのは当たり前だ」
ユミル「はあぁぁぁ…寒いし暗いし明日も訓練だし寒いし最悪だ」
エレン「同感だ。寒い寒い寒い」
ユミル「言うなって。余計寒くなるだろうが」
エレン「先に言ったのはお前だろ」
ユミル「先だの後の細かい男だな。私は良いんだよ」
エレン「どういう理屈だ。納得いかん」
ユミル「納得いかなくてもとにかく適当に話を続けろ。寝たら凍死する」
エレン「雪山でもないし大丈夫だと思うが」
ユミル「その言葉を信じて眠った私が目を覚まさなかったら責任取れるのか?」
エレン「ならオレだけ寝る。お休み」
ユミル「待てよ。話を続けろって言ったよな?」
エレン「眠い」
ユミル「耐えろ。口が存在する理由は呼吸して食物摂取するためだけか?いや違う、会話するためでもあるだろ」
エレン「今から朝を迎えるまでは呼吸するためだけだ。お休み」
ユミル「薄情者」
エレン「聞き捨てならん」
ユミル「だったら会話に付き合え。それか温まる方法を考えろ」
エレン「…仕方ない、取っておきの方法を教えてやる」
ユミル「あるのかよ。だったら早く言え」
エレン「人肌で温」
ユミル「死ね」
エレン「…冗談に決まってるだろ」
ユミル「男のお前が言うと冗談に聞こえないんだよ、ケダモノめ」
エレン「酷い言い草だな。文句言うなら寝るぞ」
ユミル「駄目だ。会話を続けるか温まる方法を考えつくまで寝るな」
エレン「我儘な奴め。分かった、もう一つ考えがある」
ユミル「冗談は聞かないぞ」
エレン「ほら、これ着ろ」バサッ
ユミル「これは…」
エレン「オレの上着だ。二枚とも防寒用の厚い奴だから、ある程度は寒さを凌げるはずだ」
ユミル「…おい」
エレン「三枚目は勘弁してくれ。これを脱いだら全裸になっちまう」
ユミル「そうじゃないだろ」
エレン「もう寝ていいよな?今度こそお休み」
ユミル「待て。これじゃ意味ないだろ」
エレン「お前が温まって眠れるなら意味はあると思うが」
ユミル「代わりにお前が寒さに震えてるじゃねぇか。暗くても丸分かりだ」
エレン「じゃあどうしろってんだ?朝まで何時間あるか知らないがこのまま睡魔に耐えて会話し続けるのは無理があると思うぞ」
ユミル「…分かってるよ、そんなことは」
エレン「なら素直にそれ着て寝ろ。オレは男だし一晩くらいなんとかなるだろ」
ユミル「お人好しか、このバカ」バサッ
エレン「…」
ユミル「確かに温かいな、この上着」
エレン「…何のつもりだ?」
ユミル「何って、妥協点だ妥協点。お前が考えた二つの方法のな」
エレン「オレが上着を貸すことと…まさか人肌」
ユミル「は無理だから、服着たままくっついてお前の上着を二人で羽織る。これで眠れるくらいには温まるだろ」
エレン「本気か?」
ユミル「本気でやりたくなかったけどな。けどやるしかねぇだろ。嫌なら今すぐ別の方法考えろ」
エレン「オレもお前が嫌でなければ構わんが」
ユミル「だから嫌だって。それでも妥協してやってるんだ。一つ貸しだぞ」
エレン「えぇー」
ユミル「さて、どうやって返して貰うか考えながら寝ることにするか」
エレン「嵌められた気分だ」
ユミル「人聞き悪いこと言ってないでさっさと寝ろ。このまま睡魔に耐えて会話し続けるのは無理があると思うぞ」
エレン「くっ、好き勝手言いやがって」
ユミル「はは。そういうわけで、お休み」
エレン「はいはい、お休み」
ユミル「…」
エレン「…」
エレン&ユミル(あったかい)
一旦ここまで、気が向けばまた書く
エレユミss少な過ぎるから自給自足
~図書室で~
ユミル「おい」
エレン「なんだ?」カキカキ
ユミル「どうして私たちはこんな所で二人きりなんだ?」
エレン「簡単だ。たまたまオレが座学の勉強をしに図書室に来ると、たまたまオレ以外に誰もいなくてこれは集中できるぞと考えていたら、
たまたまその直後にユミルがやって来たもののオレは構うことなく勉強を開始したからだ」
ユミル「ふーん…私も勉強するか。本借りに来ただけだけど」
エレン「そうしろ。もうすぐ座学の試験だ」カキカキ
ユミル「やっぱりやめとこ。必死こいて勉強しなくても点取れるし。誰かさんと違って」
エレン「嫌味言いに来たなら帰れ」
ユミル「なに言ってんだ?私は本を借りに来たんだよ」
エレン「ならさっさと本借りて帰れ。お前が言う通りこっちは必死なんだよ」カキカキカキ
ユミル「アルミンにでも教えて貰えばいいんじゃないか?」
エレン「あいつにはあいつの都合がある」
ユミル「お前にべったりのミカサは?」
エレン「オレ一人が努力すればいいことで誰かの手を借りるつもりはない」
ユミル「おかしな拘りだな。座学が苦手なら得意な奴の手を借りて代わりにお前もそいつの苦手なことを手伝ってやればいい。
それだけのことだと思うが…お前が今のままで良いってんなら何も言わねぇよ」
エレン「…」カキカキカキ
ユミル「さて、私はお目当ての本を探すか」スタスタ
エレン「…」カキカキ
ユミル「…」キョロキョロ
エレン「…」カキカキ
ユミル「…」パラパラ
エレン「…」カキカキ
ユミル「あったあった。あとは貸出記録に書いて終わり」カキカキ
エレン「…」
ユミル「帰ろ」スタスタ
エレン「…待て」
ユミル「あ?」
エレン「いや、待ってくれ。頼みがある」
ユミル「ほうー、珍しいこともあるもんだ。聞くだけ聞いてやる」
エレン「非常に言い辛いんだが」
ユミル「さっさと言え。こちとら焼き立て、いや借り立てほやほやの本を読みたくてうずうずしてるんだ」
エレン「…勉強、教えてくれ」
ユミル「…」
エレン「頼む」
ユミル「自分一人が努力すればいいことで誰かの手を借りるつもりはない、って言わなかったか?」
エレン「前言撤回…いや、お前の言葉を聞いて考えを改めたからこう言ってる」
ユミル「なら意味は分かってるな?大事な大事な読書の時間を削ってまでお前に付き合ってやる意味を」
エレン「なにが望みだ」
ユミル「それはこれから考える。ほら横の椅子引け」
エレン「どうぞ」ズズズ
ユミル「で、どこが分からないって?」
エレン「こことかこことかこの辺りとか」
ユミル「おいおいこんな基本も理解できずに『誰かの手を借りるつもりはない』とか格好付けてたのかよ。だっせ」
エレン「格好付けたつもりはないんだが」
ユミル「口答えするなら帰るぞ」
エレン「すみません、格好付けてました」
ユミル「それでいい。じゃあまずはここから…」
・・・
ユミル「こんなところか。一度に詰め込んでも無理が出るだろうし」
エレン「本当に助かった。ありがとう」
ユミル「あー肩凝った。結局二時間もやってたのか」
エレン「揉んでやろうか?付き合ってくれたお返しじゃなく、純粋な感謝の気持ちから」
ユミル「いい心がけだな。頼むわ」
エレン「あいよ」グッグッ
ユミル「おっ、おぉ~…なかなか上手いじゃねぇか」
エレン「ガキの頃母親にやらされてたからな。にしてもユミル、勉強見るの上手いな。分かりやすかった」
ユミル「そうか?教えたのは基礎の基礎だから理解しやすかっただけだろ」
エレン「いや、上手かったと思うぞ」
ユミル「そりゃどうも。褒め言葉として受け取っておくよ」
エレン「そうしとけ」グッグッ
ユミル「時にお前、これで私への借りが二つに増えたわけだが」
エレン「あー…お前相手だと等価交換ってわけにもいかなさそうだな」
ユミル「当たり前だ。借り立てほやほやの本を読む機会は永遠に失われた。その代償は大きいぞ?」
エレン「そこまで本好きとは思わなかった」
ユミル「特に好きでもないけどな」
エレン「おい」グリッ
ユミル「痛っ!」
エレン「さんざんほやほやだの借り立てだの言っておいてそれか」グリグリグリ
ユミル「痛い痛い痛い!感謝の気持ちは何処に行った!?」
エレン「明後日の方向」
ユミル「今すぐ取り戻せ!恩を仇で返す気か!?」
エレン「…確かにそれとこれとは別問題だった」
ユミル「ったく、肩揉みはもういい。さっさと帰れ恩知らず」
エレン「分かった分かった。ありがとな、ユミル」
ユミル「試験で赤点でも取ってみろ。ただじゃおかないぞ」
エレン「その時はまたお前に頼むよ。更に借りが増えちまうけど」
ユミル「全力で断る」
エレン「はは…」
今日は終わり
だんだん仲が良くなっていくはず
エレユミ増えろ
~厩舎で~
ユミル「おい」
エレン「なんだ?」
ユミル「どうして私たちはこんな所で二人きりなんだ?」
エレン「簡単だ。たまたまオレとお前がこの馬の世話係だからだ。だから厳密には二人きりじゃないな」
馬「ヒヒーン!」
エレン「ほら見ろ、自分の存在を忘れるなって鳴いてるぞ」
ユミル「私にはさっさと飯寄越せって言ってるように聞こえるが」
エレン「もう少しだけ待て。ブラッシングが終わってない」ワシワシ
ユミル「面倒だよな。訓練兵に任せないで本職の厩務員雇えよ」
エレン「金がないんだろ。口だけじゃなく手も動かしてくれ」ワシワシ
ユミル「貧乏兵団め。しかしお前は熱心だな。馬の世話がそんなに好きか?」
エレン「役目だからやってるだけだ。好き好んでやる奴は少数派だろ。あと手を動かせ」ワシワシ
ユミル「好き好んでか…そういやクリスタは馬好きだったな。馬の方も懐いてるし」
エレン「馬と信頼関係を築くことは馬術にも活かされるだろうな。手」ワシワシ
ユミル「私はどうにも好きになれないな。道具って意識が強いからか」
エレン「情が移り過ぎるのもどうかと思うぞ。時には見捨てざるを得ないこともあるし…よし、ブラッシング終了」
ユミル「ご苦労。よくやってくれた」
エレン「ほぼ何もしてなかったなお前」
ユミル「睨むなって。代わりに餌やりは私一人でやってやる」
エレン「楽な仕事取りやがって。なら任せた。オレは何もしない」
ユミル「任された。ほれ、お待ち兼ねの乾草ですよと」
馬「…」ムシャムシャ
ユミル「よく食うなお前。大食漢ならぬ大食馬か」
エレン「一つ聞いてもいいか?」
ユミル「スリーサイズなら答えないぞ」
エレン「そうじゃなくて。馬のこと好きになれないって言っただろ?だったらどんな動物が好きなんだ?」
ユミル「女の体より動物の話題とはな」
エレン「どうせ教える気もないだろ。別の話題にする方が平和だ」
ユミル「そうかよ。好きな動物ねぇ…強いて言うなら猫とか?」
エレン「お、意外なチョイス。試しに『にゃー』って言ってみてくれよ」
ユミル「は?」
エレン「ん?」
ユミル「私の聞き間違いか?空耳か?幻聴か?確認のためにもう一度言ってみろ」
エレン「試しに『にゃー』って言ってみてくれよ」
ユミル「…」
エレン「…」
ユミル「…………にゃー」
エレン「ぶふっ!」
ユミル「吹き出すとはいい度胸だなてめぇ。歯ぁ食いしばれ」
エレン「待て待て悪かった。暴力は良くない。振り上げた拳を下ろそう」
ユミル「お前の頭にか?」
エレン「違うそうじゃない謝るから落ち着け」
ユミル「謝らなくていいから殴らせろ」
馬「ヒヒーン!」
エレン「ほら見ろ、暴力反対って鳴いてるぞ」
ユミル「私にはデリカシーの欠片もない男は再起不能になるまでタコ殴りの刑だって聞こえるが」
エレン「すまん許してくれ。まだ死にたくない」
ユミル「みっともなく命乞いか?男なら潔く腹括れ」
エレン「…分かった。お前の拳を受け入れよう。ただその前に一つだけ言わせて欲しい」
ユミル「聞く耳持たん」
エレン「実はこの前野良猫を見つけたんだ」
ユミル「…」ピクッ
エレン「どっから迷い込んだのか知らないけど小柄の可愛い奴でさ」
ユミル「…」ピクピクッ
エレン「ああ、一匹だけだったから寂しそうにも見えたな」
ユミル「…」ピクピクピクッ
エレン「これでもう言い残すことはない。さあ再起不能なりタコ殴りなり好きにしてくれ」
ユミル「…卑怯だぞてめぇ」
エレン「何のことだ?」
ユミル「その猫をどこで見た?許してやるから教えろ」
エレン「あーそうそう、猫の鳴き真似なかなか良かったぞ。本当にやってくれるとは思わなかったが」
ユミル「だ、黙れ!いいから教えろ!」
エレン「馬の世話が終わったらな」
ユミル「こうしてる間にも寒さに震えてるかもしれないんだぞ!?」
エレン「今年は特に気温が低いしな」
ユミル「分かってるなら早く…へ…へ…」ブルッ
エレン「?」
ユミル「へくちゅっ」
エレン「…くしゃみ?」
ユミル「…」
エレン「今のくしゃみだよな?また随分と可愛らし」
ユミル「聞かなかったことにしてくれ」
エレン「くしゃみの仕方なんて人それぞれだし気にするなよ」
馬「ヒヒーン!」
ユミル「なに笑ってんだ馬ぁ!」
エレン「もう腹一杯って言ってるんだろ」
一旦ここまで
早くも二人きり縛りを破ったけど気にしない
エレユミ好き増えろ
ん?いつものエレ×ユミの人か?
~この辺りで~
ユミル「おい」
エレン「なんだ?」
ユミル「いないじゃねぇか。本当にこの辺りで見たのか?もし鉄拳制裁から逃れるための言い訳だったら」
エレン「本当だって。言い訳のために20分も探し続けるかよ。
見かけたのは一度や二度じゃないからこの辺りに住処があると思うんだがなぁ」
ユミル「猫は気まぐれって言うしそう簡単には見つからないか」
エレン「こうなったらお前の出番だユミル」
ユミル「私?」
エレン「もう一度猫の鳴き真似をし」
ユミル「こ、と、わ、る」
エレン「まあ聞けって。鳴き真似を聞いた猫が仲間がいると勘違いして出て来るかもしれないだろ」
ユミル「こ、と、わ、る」
エレン「猫に会いたくないのか?」
ユミル「…会いたい」
エレン「じゃあやってみよう。安心しろ、絶対に笑わないから」
ユミル「絶対だな?ちょっとでも顔が歪んだら殴るからな?」
エレン「そんなに聞かれたくないのなら耳塞げって言えばいいのに」
ユミル「耳塞げ」
エレン「こ、と、わ…りません耳に石詰めて折り畳んで手で覆って10メートル離れるから安心して鳴いてくれ」サササッ
ユミル「それでいい」
エレン(顔怖過ぎだろ。あれじゃ猫寄り付かないぞ)
ユミル「さて、馬鹿を遠ざけたところでやってみるか。えーこほんっ」
エレン(聞きたい。だが聞くと殴られる上にもし吹き出してしまったら更に殴られるというジレンマ)
ユミル「…………にゃ、にゃぁ~」
エレン「…」
ユミル「…」
エレン「…」
ユミル「出て来るわけねぇだろ!」
エレン「それは照れがあるからだ。そんな真っ赤な顔で言っても真の鳴き声には程遠いぞ」
ユミル「真っ赤になんかなってねぇ」
エレン「ちょうど手鏡持ってるんだが」
ユミル「認めるからやめてくれ」
エレン「素直なのは良いことだ。猫探しはどうする?」
ユミル「今日は諦めよう。熱くなった顔を水で冷やしたい」
エレン「今日はって明日以降も探すつもりなのか?そこまで猫好きだったとは」
ユミル「悪いか?人の好みにケチ付けんな」
エレン「悪くないしケチも付けてない。むしろ良いと思うぞ、オレは。意外ではあったが」
ユミル「ふーん…だったら次も猫探し手伝ってくれるか?」
エレン「いいぞ。オレが言い出したことだしな」
ユミル「言ったな?明日もここで…」
猫「…」タタタッ
エレン「あ、いた。ユミルの鳴き真似に釣られたようだな」
ユミル「あのクオリティで?偶然だろ」
エレン「せっかく恥を忍んでまでやったんだから都合が良い方に考えとけよ」
猫「…」ジー
エレン「見てるな。警戒してるのか?」
ユミル「…にゃ、にゃ~」
猫「…」ジー
ユミル「にゃー、にゃにゃん」オイデオイデ
猫「…」トテテッ
ユミル「来た」
エレン「すげぇ。偶然じゃなかったんだな。触ってみろよ」
ユミル「逃げるなよー」ナデナデ
猫「にゃあ」スリスリ
ユミル「か、可愛い…!」
エレン「懐かれたんじゃないか?頭だけじゃなくもっと色々してみたらどうだ?」
ユミル「…」ナデナデナデナデ
猫「なー、にゃぁん」
エレン「気持ち良さそうにしてるな。これが本物の猫撫で声って奴か」
ビュウウウウッ
エレン「うわ寒っ。急に風吹きやがって」
ユミル「へ…へ……へくちゅっ」ブルッ
猫「にゃー!」タタタッ
ユミル「ああっ、待ってくれ!」
エレン「くしゃみに驚いて行っちまったのか。残念だったな」
ユミル「くそ、せっかくいい感じだったのに空気の読めない風だ」
エレン「空気の移動が風なんだから無茶言うなよ」
ユミル「上手いこと言ったつもりか?それよりまた私のくしゃみを聞いたな?」
エレン「いや風が強くて聞き取れなかった」
ユミル「嘘吐きだなお前は」
エレン「猫は本当にいただろ」
ユミル「…まあいい。帰るぞ」
エレン「猫は?また探すのか?オレは構わないぞ」
ユミル「どうするかな。いくら可愛くても飼う訳にはいかないし餌もやれないよな」
エレン「今回は逃げられたから満足できてないだろ?次で最後にすればいいんじゃないか?」
ユミル「そうだな、そうするか」
エレン「決まりだ。にしても猫はもちろん可愛かったが鳴き真似するお前も」
ビュウウウウッ
ユミル「へくちゅっ…何か聞いたか?何か言いかけたか?」
エレン「何も聞いてないし何も言いかけてない」
今日は終わり
エレユミは正義
>>35
いつもの、とは?
~医務室で~
ユミル「おい」
エレン「なんだ?」
ユミル「どうして私たちはごほっ、こんな所でけほっ、二人きりなんだへくちゅっ」
エレン「簡単だ。お前が風邪引いて医務室で寝込んでると聞いて見舞いに来たらたまたま医師も出払っていて他の患者もいないからだ」
ユミル「あーそうかよ…けほっ」
エレン「何度かくしゃみしてたしな。それが悪化したわけだ。熱は?」
ユミル「さっき測った時は39度だったかな」
エレン「高いな。その調子だと今日と明日くらいは何もせず安静にしておくべきだな」
ユミル「そのつもりだげほっごほっ」
エレン「食欲はあるか?林檎持って来たぞ」
ユミル「あまりないけど林檎くらいなら何とか…」
エレン「そうしろ。何かしら口に入れとかないとな。今切り分けてやる」
ユミル「猫の形に切ってくれ」
エレン「猫?兎じゃなくて?」
ユミル「私が猫好きなの知ってるだろ」
エレン「猫好きと猫林檎に関係はないと思うが…善処しよう」シャリシャリ
ユミル「けほっけほっ」
エレン「なあ、午後からの座学の試験はどうするんだ?」
ユミル「休むしかないだろ。後で再試験受けさせて貰えるよう言いに行く」
エレン「風邪が理由なら体調管理が不十分だったと判断されてペナルティありそうだな」
ユミル「仕方ねぇよ。事実だからな」
エレン「けど風邪の原因は間違いなくあの倉庫での一件だろ。あんな場所で一晩明かしたのなら体調崩しても不思議じゃない。
となると鍵を錠前に付けっ放しにしていたオレにも責任が」
ユミル「まだそれ言ってんのか。あんなのただ運が悪かっただけだ。誰の責任でもねぇよけほっごほっ。
そんなこと言ってる暇があるなら林檎に集中しろ。ちゃんと猫の形にできたのか?」
エレン「猫かどうかは怪しいがなんとか」
ユミル「…なんだこりゃ。酷い出来だな。見るに堪えん」
エレン「だったら食うな。普通に切ってやるから」
ユミル「食うに堪えんとは言ってないだろ。ほら寄越せ」
エレン「食わせてやろうか?」
ユミル「アホ。そこまで衰弱してねぇよ」
エレン「オレも言ってみただけだ」
ユミル「ありがとな。いただくぞ」モグモグ
エレン「味はどうだ?」
ユミル「至って普通だ。猫の味はしない」
エレン「そりゃ良かった。もし猫の味を感じたら味覚が狂ってる証拠だ。お前は正常だぞユミル」
ユミル「そもそも猫の味なんて知らないから感じようがないんだけどな」
エレン「お前が言い出したんだろうが」
ユミル「そうだっけか?」
エレン「数秒前に言ったことをもう忘れたのかよ…あ、そうだ」
ユミル「ん?」
エレン「お前、確か明日の朝の水汲み当番だっただろ?」
ユミル「あーそういやそうだったな。それで?」
エレン「その調子じゃ無理だろ?代わりにオレがやってやるよ」
ユミル「…今日は珍しく優しいじゃねぇか。見舞いに来て林檎切ってその上水汲みまでなんてさ」
エレン「知り合いの調子が悪いなら心配するし、負担を肩代わりしてやろうって考えるのはおかしくないと思うが」
ユミル「ふーん?」
エレン「その含みのある相槌は何だ?」
ユミル「別に?これで貸しの一つを返されたなと思っただけだ」
エレン「ああ、倉庫のあれと勉強見て貰ったことか?」
ユミル「そ。せっかく色々考えてたのに勿体無いことしたもんだ」
エレン「言っておくがオレは風邪で寝込んでる女に恩を売るような真似をするつもりはないぞ」
ユミル「…どうしたんだお前。聖人君子か」
エレン「言い過ぎだろ」
ユミル「何か企んでるのか?」
エレン「企んでないから安心しろ。借りについてはお前の体調が良くなってからちゃんと返す」
ユミル「そこまで言うからにはどんな内容でも受け止めるという覚悟があるんだな?」
エレン「限度ってもんがあるからな?」
ユミル「分かってるよ…ごほごほっごほっ」
エレン「酷い咳だな。風邪引いてるのに話し過ぎたかもな」
ユミル「おかげで汗も掻いてきた。そこのタオル取ってくれ」
エレン「ああ。オレはそろそろ帰るか。長居するとお前も休まらないだろうし」
ユミル「まあ待て。親切にも看病してくれたお前に褒美をくれてやる」
エレン「褒美?」
ユミル「私の汗を拭かせてやろう。あと着替えも手伝え」
エレン「褒美の内容もあれだが最後が命令形なのはどうしてだ?」
ユミル「つべこべ言わずにさっさと受け取れ」
エレン「気持ちだけで十分だ。一人でできないなら誰か女性を呼んで来てやる」
ユミル「お前それでも男か?そこはドギマギしつつも喜んで受け取るのが常識だろうが」
エレン「そんな常識は知らん。それで本当に手伝いは必要か?」
ユミル「いらねぇよ。これくらい一人でできるに決まってんだろアホ」
エレン「何故罵倒されなければならないのか」
ユミル「いいからさっさと帰れ」
エレン「はいはい、お大事にな」スタスタ
ユミル(…ふん、つまんねぇ奴)
エレン(あんな褒美恥ずかしくて受け取れるか)
一旦ここまで
ベタな看病ネタでもエレユミでやることに意味がある
~風呂場で~
ユミル「おい」ゴッシゴッシ
エレン「なんだ?」ワッシワッシ
ユミル「どうして私たちはこんな所で二人きりなんだ?」
エレン「簡単だ。お前が風邪引いて受けられなかった座学の試験を後日やり直して貰ったことへの代償として、
風呂場の掃除を言いつけられたからだ。休日返上してな」
ユミル「説明になってないぞ。本来なら私一人のはずの風呂場にお前がいる理由を聞いてるんだよ」
エレン「そりゃ手伝いに来たからだろ。ブラシで床を掃除しているのが見えないのか?」
ユミル「聞き方が悪かった。手伝いに来た理由を言え」
エレン「…なんとなく、かな」ワッシワッシ
ユミル「そんな理由で納得できると思ってるのか?」
エレン「迷惑だったか?人の手を借りるなとは言われてないだろ?」
ユミル「…まさかこれで借りを一つ返すつもりか?」
エレン「そんなことしないって。見舞いに行った時にも言ったろ」
ユミル「見舞いに水汲みに風呂掃除。ここまでされると引け目ってもんを感じるんだぞ」
エレン「らくしないぞ。それに大したことはしていない」
ユミル「休日削って他人の風呂掃除手伝うことが?」
エレン「ああ。今日この時に限り、オレは風呂掃除が大好きな人間になったんだよ」
ユミル「お前に代償の内容を漏らしたのは間違いだった。もう勝手にしろ」
エレン「端からそのつもりだ」ワッシワッシ
ユミル「…」ゴシゴシゴシ
エレン「…」ワッシワッシワッシ
ユミル「…」ゴシゴシゴシ
エレン「…少し付け加えるとだな」
ユミル「ん?」
エレン「さっき言ったように、お前を手伝いに来た理由はなんとなくだ。それに間違いはない。けどそれには続きがあるんだ。聞いてくれるか?」
ユミル「勝手にしろって言ったばかりだよな?」
エレン「なら勝手に言うぞ。手伝いに来た理由を全部言うと、なんとなく…お前の力になりたいって思ったからだ」
ユミル「…」
エレン「どうしてそう思ったのかはオレにも分からん。だからなんとなく、なんだよ。分かったか?」
ユミル「お前にすら理解できてないことがどうして私に分かるんだよ…ただ」
エレン「ただ?」
ユミル「私もたった今なんとなく思ったことがある。言っていいか?」
エレン「勝手にしたらどうだ?」
ユミル「そうだな、お前に気を遣う必要はなかった」
エレン「勝手にしろと言った手前あれだが常識的な範囲で頼む」
ユミル「知らねぇな。で、なんとなく思ったことだが」
エレン「ああ」
ユミル「ありがとな。すごく助かる」
エレン「…え?」
ユミル「さて、こんなところか。あとは水で洗い流して終わりだな。バケツ取ってくれ」
エレン「あ、ああ…ほれ」
バシャーン
ユミル「なかなか綺麗になったな。時間かけてブラッシングした甲斐があったってもんだ」
エレン「冬の風呂掃除なんて寒いだけかと思ってたのに、暑い。汗もかいてるし」
ユミル「このまま湯船に浸かったら最高だろうな」
エレン「確かに」
ユミル「皆が使う大浴場をピカピカにしてやったんだ。多少の労いはあっても、なあ?」
エレン「元はと言えば代償行為なんだが気持ちは分かる。悪くない」
ユミル「入っちまうか」
エレン「入っちまうか…いや待て」
ユミル「ん?」
エレン「ん?じゃない。今まで気付かなかったオレも馬鹿だが混浴は無理だ」
ユミル「当たり前だろ。一番風呂は私が貰う」
エレン「さらさら譲る気がないところがユミルだな。気が引けるって言葉は何だったんだよ」
ユミル「それはそれ、これはこれ」
エレン「分かった分かった。オレも女を押し退けてまで入る気はない」
ユミル「いい心がけだな。あ、一時間くらいかかるから外で待ってろ」
エレン「今度はオレが風邪引くだろ」
ユミル「男のくせに脆弱だな。本当に混浴するか?」
エレン「その手には乗らん。からかってるだけだろ」
ユミル「本気だって言ったら?」
エレン「断る。そんな度胸はない」
ユミル「ふーん…だったらここで貸しの一つを返して貰おうかな」
エレン「は?」
ユミル「これは倉庫での分な。私と一緒に入れ、エレン」
エレン「そ、それも断」
ユミル「私の体調が良くなったらちゃんと返すって言ったのは誰だった?自分の発言に責任も持てない奴だったと思わなかった」
エレン「…限度ってものがあるだろ」
ユミル「混浴くらい平気だろ。さっさと服脱いで入れ。私も脱ぐからさ」ヌギッ
エレン「!!?!?」ダッ
ユミル「あ、おいっ」
エレン「すまん勘弁してくれぇっ!」ダダダッ
ユミル「逃げやがったな、あいつ」
一旦ここまで
原作でエレユミの絡みはもうなさそうで辛いから書く
~談話室で~
ユミル「おい」
エレン「なんだ?」
ユミル「どうして私たちはこんな所で二人きりなんだ?」
エレン「簡単だ。オレ一人しかいない談話室でくつろいでいたらユミルが入って来たからだ」
ユミル「一人じゃ談話室の意味ねぇな。ただの休憩室と化してる」
エレン「談話室も休憩室も似たようなもんだ。それにたった今一人じゃなくなったし」
ユミル「私はここでクリスタと待ち合わせしてるだけで談話しに来たわけじゃないんだが」
エレン「ただ一人で待ってるのも暇だろ」
ユミル「暇潰し用の本を持ってる」
エレン「つれない奴だな」
ユミル「どうしてもと言うなら三回回ってワンと鳴」
エレン「ワン」クルクルクル
ユミル「羞恥心ってものがないのか?それともそんなに私と談話したいってことか?」
エレン「後者だ」
ユミル「…そうか。そこまで言うなら付き合ってやる」
エレン「茶、飲むか?淹れてやるよ」
ユミル「いい。ここの茶は薄くて敵わん。水飲んでる方がマシだ」
エレン「それもそうか…で、座学の試験の話なんだけど」
ユミル「さっき返却されたな。赤点取った補習組にお前の名前はなかったような…何点だった?」
エレン「74点」
ユミル「平均を10点近く上回ったか。私のおかげだな」
エレン「ああ、お前のおかげだ。ありがとな」
ユミル「感謝の言葉だけで恩を返せるとは思ってないよな?そろそろ貸しの一つくらいは清算して貰うぞ?」
エレン「分かってるけどさ、前みたいな無茶は勘弁してくれ」
ユミル「混浴のどこが無茶なんだか。逃げ出しやがって」
エレン「あれ本気だったのか?この歳になって混浴とか冗談でしか言わないだろ」
ユミル「冗談のような無茶をやらせるから意味があるんだけどな」
エレン「頼むから常識的なことにしてくれ」
ユミル「とか言いつつ、本当は混浴してみたかったんじゃねぇのか?」
エレン「そんなわけが」
ユミル「本音を言ってみろよ。それで貸し二つのうち一つをチャラにしてやる」
エレン「…」
ユミル「な?」
エレン「…………入りたかったよ」ボソ
ユミル「あははははははっ!やっぱりか!」
エレン「わ、笑うな!入りたいに決まってるだろ!思春期の男が女の裸に興味ないわけあるか!
あの時逃げ出して後悔したっての!混浴のチャンスを逃したってな!素直に従ってお前の裸を拝んでおけば良かったってな!
これで満足かセクハラ野郎!」
ユミル「あー満足だ満足だ。お前も健全な男子だと分かったからな。あははっ!」
エレン「うるせぇ。オレが健全かどうかなんて気にすることじゃないだろ」
ユミル「なんなら今ここで乳くらい見せてやろうか?都合良く二人きりだしな」
エレン「だからセクハラやめろ!」
ユミル「素直になれって。顔真っ赤だぞ?」
エレン「もう黙れ。あーくそ、喉渇いてきた。やっぱ茶飲もう」
ユミル「私にもくれ。笑い過ぎた」
エレン「自分でやれ」
ユミル「怒るなって。やり過ぎたのは謝るからさ」
エレン「反省の色が全く見えん…ったく、ほらよ」
ユミル「文句言いつつも結局淹れてくれるのがお前の良いところだ」
エレン「調子良いこと言いやがって」ズズッ
ユミル「んーやっぱ薄いな」ズズッ
エレン「…お前さ」
ユミル「ん?」
エレン「あまり簡単に混浴とか乳見せるとか言うなよ」
ユミル「簡単に言ってるように見えるか?」
エレン「違うのかよ。オレが逃げずに混浴するって言ったらどうするつもりだったんだ」
ユミル「そりゃそのまま二人で風呂入るだけだろ」
エレン「お前自分が女だって自覚あるか?お淑やかにしろとは言わないけどさ…もう少しあるだろ」
ユミル「…お前、やっぱり馬鹿だな」
エレン「はあ?」
ユミル「なーんにも分かってねぇ」
エレン「分からねぇよ、お前が何を考えてるのかなんて」
ユミル「…仕方のない奴だ。どうしようもなく馬鹿で無知なお前に一つ教えてやる」
ユミル「さっきお前は私が簡単にセクハラ発言してると言ったがな」
エレン「ああ」
ユミル「こっちだって相手くらい選んでるんだよ」
エレン「え?」
ユミル「私が誰とでも混浴するような尻軽女に見えるか?誰にでも乳見せる痴女に思えるか?」
エレン「…そう見えたし、そう思ったから心配してるんだよ」
ユミル「気持ちはありがたいが見当外れ。そこがお前の馬鹿なところだ」
エレン「…」
ユミル「分かったか、鈍感野郎」
エレン「…なんとなく」
ユミル「肝に銘じておけ」
エレン「…」ズズッ
ユミル「…」ズズッ
エレン「…猫」
ユミル「ん?」
エレン「オレたちが見つけた野良猫、あれから見に行ってなかっただろ」
ユミル「そういや私が風邪引いたり座学の試験があったりして行く暇なかったな」
エレン「明日の昼にでも一緒に行かないか?約束しただろ」
ユミル「…そこがお前の良いところだ」
一旦ここまで
何故エレユミssが少ないか真剣に考えてみる
~木の下で~
ユミル「おーい」
エレン「なんだ?」
ユミル「お前には言ってねぇ。おーい、降りて来いよー」
猫「…」
エレン「動く気配はないな。木の上から猫の鳴き声が聞こえた時は驚いたがそもそもなんで登ったんだろうな」
ユミル「さあ。純粋に登ってみたかったとか?」
エレン「降りられなくなった、ってことはないよな?」
ユミル「そこそこ大きな木だしあり得るな。よし、助けてやろう」
エレン「待て。その前に一つ試したいことがある」
ユミル「試したいこと?」
エレン「猫の鳴き真似だ」
ユミル「またか」
エレン「前もお前が鳴き真似したら出て来ただろ。降りて来るかもしれないぞ」
ユミル「あれはたまたまだって。もし猫が自力で降りられないのなら今も怖がってるはずだ。早く助けてやらないと」
エレン「…オレが聞きたい」
ユミル「笑いものにしたお前のためには鳴いてやらねぇよ」
エレン「なら猫はオレが助ける。鳴き真似はしなくていい」ガッ
ユミル「猫相手に対抗心でも燃やしてんのか」
エレン「純粋に猫を助けてやりたいんだよ」ヨジヨジ
ユミル「とてもそうは見えないが。気を付けろよ」
猫「…」ジー
エレン「木登り自体は楽勝だ。あとは猫を抱えて降りるだけだが、警戒されてる?」
ユミル「刺激しないよう慎重に動けよ。私は万が一に備えて猫の真下で待機してる」
エレン「頼んだ。さあこっちに来い、お兄さんは怖くないぞー」オイデオイデ
猫「…」ジー
エレン「近付いて来ない。やっぱり安心させないと駄目か」
猫「…」
エレン「……にゃっ、にゃおんっ」
猫「!!!」ビクッ
ユミル「驚かせてどうする馬鹿!お前の下手糞な鳴き真似で安心できるわけねぇだろ!猫舐めんな!」
エレン「そこまで言わなくてもいいだろ。これでも精一杯やったんだぞ」
ユミル「褒めて欲しけりゃ結果を出せ結果を」
猫「…」ジリジリ
エレン「完全に警戒されたな。とはいえ睨み合いを続ける訳にもいかないし…ここは少し強引にいくか。
ユミル、猫が落ちても大丈夫なように構えていてくれよ」
ユミル「やり過ぎてお前が落ちるなよ」
エレン「任せろ」ジリジリ
猫「…」ジリジリ
エレン「…だっ!」ガバッ
猫「にゃぁーっ!」ジタバタ
エレン「確保!あ、こら暴れるなって!」
猫「にゃっ」ガリッ
エレン「痛あっ!」グラッ
ユミル「おいおい!落ちるぞ!」
エレン「くっ…落ちるくらいなら自ら飛び降りる!」バッ
ズタンッ
エレン「っっ~~…あ、足が…」
ユミル「ふぅ、ひやひやさせるなよ。心臓に悪い」
エレン「暴れてオレの手の甲を引っ掻いてきたこいつのせいだ」
猫「にゃー!にゃー!」
ユミル「余程怖かったみたいだな。目つきの悪い男に抱えられて高所から飛び降りたんだから無理もないか」
エレン「元はと言えば降りられない木に登ったこいつの責任だと思うんだが」
ユミル「冒険してみたい年頃なんだよ。ほら寄越せ」
エレン「はいはい。どうやらオレとの相性は良くないみたいだしお前に任せる」
ユミル「よーしよし。もう怖くないぞー」ナデナデ
猫「なー、にゃぁん」スリスリ
ユミル「可愛い奴め」
エレン「なんか面白くない…ユミル、その猫どうするんだ?これで最後にするのか?」
ユミル「…それがいいだろうな。私にとっても、こいつにとっても」ナデナデ
猫「にゃあ、なー」
ユミル「名残惜しいが情が移る前に関係を断つべきだ。中途半端になるのが一番まずい」
エレン「里親を探す時間もない、か」
ユミル「訓練日はもちろん無理だし休日を利用しても一日二日で見付かるもんでもないだろうしな。
私にできるのはこの野良猫が無事冬を越せるよう祈ることだけだ」
猫「なー?」
ユミル「ほら行け」トン
猫「にゃー!」タタタタッ
ユミル「行ったか…ありがとなエレン。猫を助け出してくれて」
エレン「それくらいオレがやらねぇとな。落ちかけた時は焦ったが」
ユミル「手は大丈夫なのか?引っ掻かれたんだろ?」
エレン「爪が掠っただけだし平気だ」
ユミル「手の甲に三本線がしっかり刻まれてるじゃねぇか。どこが平気なんだよ」
エレン「普段の訓練での生傷に比べたら大したことないだろ。舐めれば治る」
ユミル「ふーん…ちょっと見せてみろよ」
エレン「構わんが、引っ掻き傷なんて見たいか?それも他人の」
ユミル「いいから見せろ」グイッ
エレン「いてっ。引っ張るなって」
ユミル「…」ジー
エレン「ユミル?何が楽しいんだ?」
ユミル「…ん」ペロッ
エレン「っ!!?」バッ
ユミル「あ、おい。離れるなよ」
エレン「なにしてんだお前。猫の鳴き真似の次は仕草の真似か?舐めるなら自分の手にしろよ」
ユミル「お前が舐めれば治るって言ったんだろ。治療を手伝ってやったんだから感謝して欲しいくらいだ」
エレン「それくらい自分で…あ、またからかってんのか」
ユミル「さあどうだろうなー。それくらい自分で判断できるようになれ」
エレン「最近やられっ放しな気がする」
ユミル「悔しかったらやり返してみることだにゃー」
一旦ここまで
エレユミが少ない理由:原作での絡みが少ない
~こたつの中で~
ユミル「おい」
エレン「なんだ?」
ユミル「こたつってあったかいな」
エレン「ああ。まさか談話室にこたつが設置されるとは。教官たちの計らいらしいが」
ユミル「あの鬼教官どもにも良心が存在したんだな。初めて感謝する気になった」
エレン「初めてかよ。それもこたつ程度で」
ユミル「程度ってお前、こたつ馬鹿にするなら出て行け」
エレン「断る。馬鹿になんかしてないしお前はこたつを独占したいだけだろ」
ユミル「ばれたか」
エレン「しかしせっかくこたつがあるってのに他に誰も来ないな」
ユミル「来なくていい。安らぎの時間を他人に邪魔されてたまるか」
エレン「オレはいいのか?」
ユミル「まぁお前なら許してやろう。邪魔さえしなければな」
エレン「邪魔って例えば…こういうのとか?」チョンチョン
ユミル「あ、こらっ。こたつの中で蹴ってくんな」
エレン「邪魔ってのはこういうのか?なあ?」チョンチョン
ユミル「何のつもりだお前」
エレン「ちょっとした仕返しだ」
ユミル「ああ?」
エレン「ここ最近お前には振り回されっ放しだからな。セクハラとか」
ユミル「いい度胸だ。返り討ちにしてやる」ゲシッ
エレン「いてっ。強く蹴り過ぎだぞ」
ユミル「私の安息を妨げる不届き者に容赦する気はない」ゲシッゲシッ
エレン「痛い痛いっ。本気で蹴ってるだろ」
ユミル「紳士なエレンは女に向かって本気蹴りなんてしないよな?」
エレン「誰が紳士だ。ならお前は淑女だろうが」グイッ
ユミル「てめこの」ゲシッ
エレン「ぬあっ。やったな」グイッ
ゲシゲシッ グイグイッ
・・・
ユミル「はぁ、はぁ…暴れ過ぎた」
エレン「はぁ、はぁ…せっかくの休憩なのに何やってんだオレら」
ユミル「お前がちょっかいかけてきたんだろうが」
エレン「ユミルもむきになってやり返してきただろ」
ユミル「むきになんてなってねぇ。はぁ、まさかこたつの中で格闘するはめになるなんてな」
エレン「この経験がなにかの役に」
ユミル「立つわけないだろ」
エレン「だよな」
ユミル「喉渇いた。薄くてまずい茶でいいから淹れてくれ」
エレン「寒いから出たくない」
ユミル「それでも男か。ほら行けって」グイグイ
エレン「足で押すなって。またやる気かよ。分かった分かった、淹れてやる」
ユミル「さすが私専用の茶汲みだ。頼んだー」
エレン「誰が茶汲みだ。お前専用でもねぇ」
ユミル「固いこと言わずにこれから私の茶は全部お前が淹れてくれ」
エレン「ふざけんな…お、茶請けに蜜柑があるな。持ってくぞ」
ユミル「こたつに蜜柑か。定番の組み合わせだな」
エレン「はいよ、お待たせしました」
ユミル「ご苦労。蜜柑の皮剥いてくれ」
エレン「お譲さま気取りか。自分でやれ」
ユミル「ちぇ」ムキムキ
エレン「甘くて美味いな」モグモグ
ユミル「私の酸っぱい」モグモグ
エレン「はは、ハズレか」
ユミル「お前の一つくれよ」
エレン「仕方ないな。ほら」
ユミル「食わせてくれ」
エレン「はあ?自分で食えるだろ。さっきからだらけ過ぎだぞ」
ユミル「私の手は蜜柑と湯飲みで塞がってるし、いいだろ?」
エレン「…ったく、仕方ねぇな。ほら口開けろ」
ユミル「…」アーン
エレン「はい召し上がれ、お嬢様」ポイッ
ユミル「お、美味い美味い。いい甘さだ」モグモグ
エレン「だろ?」
ユミル「代わりに私のも食わせてやるよ」
エレン「酸っぱいんだろ?」
ユミル「そう言わずに食ってみろって。口開けろ」
エレン「はいはい」アーン
ユミル「お譲様からの下賜だ。ありがたく受け取れ」ポイッ
エレン「うわ酸っぱ」モグモグ
ユミル「はは」
エレン「あー口の中に酸っぱさが残っちまった」
ユミル「時にエレン、最後の貸しについてだが」
エレン「ああ、まだ返してなかったやつか。常識的な内容にしてくれよ」
ユミル「分かってるって。四日後に休みがあるだろ。ちょっと街に付き合え」
エレン「荷物持ちってことか?」
ユミル「いや荷物持ちというか…」
エレン「構わないぞ。何を買うのかは知らんが」
ユミル「よし決まりだ。朝食食い終わったら寮前に集合な」
エレン「了解…なあ、これってもしかしてデー」
ユミル「休憩終わり。戻るぞ」
エレン「おい待てよ。湯飲みとか片付けないと」
一旦ここまで
エレユミの可能性を真剣に考えてみる
~街中で~
エレン「おい」
ユミル「なんだ?」
エレン「もう二時間近く二人で街をぶらぶらしているわけだが」
ユミル「そんなに経ったのか。時間の経過が早く感じるな」
エレン「オレもだ。あっという間の二時間だった…そうじゃなくて。
結局この二時間ほぼ何もしてないだろ。何のために街に来たんだよ」
ユミル「何のためって?」
エレン「だからわざわざ休日に街まで来た理由だ。しかもオレとお前の二人きりで」
ユミル「いや、特にないが」
エレン「は?何か目的があってオレを連れ出したんじゃないのか?」
ユミル「だから目的なんかねぇって。強いて言うならぶらぶらだよ。さっきお前が言ってた通りだ。
お前だって特に目的もなく街に出て店回ったり飯食ったりするだろ」
エレン「その相手がなんでオレなんだ?」
ユミル「どうせ暇だろうし、貸しが一つ残ってたし」
エレン「貸しについては良いとしてもオレだって暇なわけじゃ」
ユミル「不満か?私と二人で街をぶらつくのが」
エレン「いやそんなことは。全く」
ユミル「ならぐだぐだ言ってんな。ほら次行くぞ」
エレン「了解」
エレン(うーん…この状況ってどう考えてもあれだよな)
ビュウウウッ
ユミル「寒っ」ブルッ
エレン「だんだん冷えてきたな。冬真っ盛りだから当然と言えば当然だが。
お前の格好、外出するには薄着過ぎるんじゃないか?」
ユミル「これくらいでいけると思ったんだけどな。あー寒い」
エレン「長時間ぶらつくつもりだったなら尚更厚着してくるべきだろ。また風邪引くぞ」
ユミル「その時はお前に見舞いと猫林檎と水汲みと厠掃除と馬の世話を頼む」
エレン「もう知らねぇ。二つくらい増えてるし」
ユミル「はぁ、私は悲しいぞエレン。見舞いに来てくれたお前はまるで聖人君子のようだったのに」
エレン「それはお前の幻想だ」
ユミル「くそ。厚着が過ぎるともっさりするから嫌だったんだよ」
エレン「もっさり?それくらい構わないだろ」
ユミル「構うんだよ。お前には分からないだろうがな」
エレン「だったらせめて手袋はめるとか。それだけで大分違うと思うぞ」
ユミル「手袋か…まあそれなら」
エレン「よし。この辺りに売ってないか?」キョロキョロ
ユミル「んー…お、あそこあそこ」
エレン「ちょうどいい所に。せっかくだしオレも買うか」
ユミル「にしてもいろんな種類があって迷うな」
エレン「オレは指が五本あってサイズが合っていればどれでもいい」
ユミル「ったくお前は。おしゃれとは無縁の人間だよな」
エレン「お前もオレと同類に見えるぞ」
ユミル「あ?」
エレン「なぜ睨む」
ユミル「別に」
エレン「なぜ機嫌が悪くなる。全く分からん」
ユミル(よく見りゃいろいろ気使ってるのが分かるだろうが。ほんと鈍感馬鹿だなこいつ)
エレン「で、どれにするんだ?」
ユミル「…これにする。で、お前はこれだ」
エレン「オレの分まで決めたのか?」
ユミル「指が五本あってサイズが合っていればどれでもいいんだろ?」
エレン「そうだけど…オレには二つの手袋がお揃いに見えるんだが」
ユミル「ああ、私にもそう見える」
エレン「なんでわざわざお揃い?」
ユミル「細かいことは気にするな」
エレン「それ、買ったらすぐ使うつもりだよな?」
ユミル「当たり前だろ。すぐ使わなくていつ使う?」
エレン「さすがにお揃いは気恥かしいんだが」
ユミル「指が五本あってサイズが合っていればどれでもいいんだろ?」
エレン「ぬ」
ユミル「今日一日これをはめて貰うぞ。分かったな?」
エレン「えーっと」
ユミル「これくださーい」
エレン「あっ、ちょっと待てよ」
ユミル「遅い。もう会計済ませた」
エレン「早い」
ユミル「買った直後に返品するのも店に悪いだろ?」
エレン「そりゃまあ」
ユミル「よし。さっそくはめるぞ」ゴソゴソ
エレン「なんでこんなことになったんだ?」ゴソゴソ
ユミル「お、なかなか良いな。あったかいし最高だ」
エレン(でもユミルの機嫌は良くなったみたいだし、いいか)
~街中で・その2~
ユミル「おい」
エレン「なんだ?」
ユミル「そろそろ小腹が空いてくる時間じゃないか?」
エレン「もう昼の三時か。確かに何か腹に入れておきたいな」
ユミル「だろ?あそこの焼き芋屋なんてどうだ?」
エレン「いいな。じゃあオレが買ってくる」
ユミル「いや私が行く。私から誘ったんだし少しはおごらせろ」タタッ
エレン「あっ、おい…」
・・・
ユミル「待たせたな。ほれ」ポイッ
エレン「おい投げるなって!うわ熱っ!」
ユミル「はは。手袋してるんだから平気だろ?」
エレン「素手なら火傷してるところだ。あと食べ物を投げるな」
ユミル「悪い悪い。ほら、せっかくおごってやるんだから冷める前に食べろ」
エレン「ああ、ありがたくいただくよ」
ユミル「いきなり口に入れるには熱いか…ふーっ」
エレン「…」
ユミル「ふーっ、ふーっ」
エレン「…」
ユミル「ふーっ、ふーっ…どうした?人の顔じっと見て」
エレン「あっ。いや、何でもない。何でもないぞ」
ユミル「何でもないってことはないだろ。慌ててるし」
エレン「だから何でもないって。それに慌ててもいない」
ユミル「とてもそうは見えないが。ぼけっとしてる暇あるなら芋を食え」
エレン「そうする」モグモグモグ
ユミル「なかなかいい味してるな」モグモグ
エレン「ああ」モグモグモグ
ユミル(またぼけっとしてる…変なやつ)
エレン(芋に息吹きかけるユミルに見惚れてたとは口が裂けても言えん)
エレン「にしても、こう芋ばかり食ってると喉が渇くな」
ユミル「その言葉を待っていた」
エレン「は?」
ユミル「じゃーん」
エレン「竹筒?どうしたんだそれ?茶でも入ってるのか?」
ユミル「焼き芋屋のおっさんに貰った。本来は売りものらしいけど、姉ちゃん美人だからサービスだってな」
エレン「そりゃ得したな」
ユミル「だろ?」
エレン「それでさっきから機嫌が良かったのか。ユミルってそういう世辞じゃ喜ばないかと思ってた」
ユミル「相手によるな。今回はただで茶を貰えたから嬉しかっただけだ。
言葉だけで嬉しくなるような相手も、いないわけじゃないが」チラ
エレン「ふーん」
ユミル「…」
エレン「…」
ユミル「…なあ、私に何か言うことないか?」
エレン「なんだよ急に?言うことって…焼き芋美味いな、とか?」
ユミル「はぁ」ガク
エレン「なに落ち込んでるんだ?」
ユミル「そうじゃなくてだな。今の会話の流れからほら、あるだろ?」
エレン「?」
ユミル「お前ってやつは…鈍感」
エレン「確かに自分でも敏感な方とは思ってないが、何を言って欲しかったんだ?」
ユミル「言えるかバカ」
・・・
ユミル「ごちそうさま。丸々一個はちょっと多かったか。腹ぱんぱんだ」
エレン「半分ずつで良かったかもな。美味かったから全部食えたけど」
ユミル「美味いからって食ってると太る原因になるぞ」
エレン「ユミルも体型とか気にするのか」
ユミル「当たり前だろ。私だって女だ。ぶくぶく太ったみっともねぇ姿晒せるか」
エレン「でもオレたちは普段から鍛えてるし芋の一個や二個なら平気だと思うぞ」
ユミル「まあそうか。それに今日くらいは羽目を外しても罰は当たらないだろうしな」
エレン「今日くらいって、なんで?」
ユミル「そりゃ今日が特別な日だからだ」
エレン「特別?」
ユミル「今日はお前との初デートの日だ。十分特別じゃねぇか」
エレン「…」
ユミル「さて、芋も食い終わったし次行くか」
エレン「…」
ユミル「おい早くしろ。門限までまだ数時間あるんだ。一分たりとも無駄にしないぞ」
エレン「いや、それよりユミル。今日がデートっていうのは」
ユミル「男女が二人きりで街に繰り出すんだ。これがデートじゃないなら何なんだ?」
エレン「…オレもデートだと思う」
ユミル「だろ?ほら、デートの続きを楽しむぞ」
エレン「よ、よろしくお願いします」
一旦ここまで
312 : ◆0dUQJag7fY:2013/11/07(木) 17:11:00 ID:DUfwuDFQ
男「>>1は続きを書かない理由として、『過去ログに落ちたから』という弁をしばしば使う」
男「これは逆に捉えれば、落ちない限りは自分に書く義務が残されている、とも解釈できる」
男「よって>>1に言い訳を許さず続きを書かせるには、俺たちがこうやって支援ageし続けるしかないんだ」
女「へ~」
男「>>1ッッ!! 俺たちは絶対にお前を逃がしはしない……ッ!!」カチャルカチャル
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\《 ヽ .゙li ._¨''ーv,,_ .》′ ゙゙ミ| ,r′ }
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~帰り道で~
ユミル「おい」
エレン「なんだ?」
ユミル「上、見てみろよ」
エレン「上?珍しい鳥でも見つけたか?」
ユミル「違う。星だ星。一番星」
エレン「どこだよ。見えん」
ユミル「だからあそこだって!」グイッグキッ
エレン「ぐあっ!?」
ユミル「ほら。わざわざ顔を星の方に向けてやったんだ。これで見えるだろ」
エレン「無理矢理回された首からグキッて音がしたんだが」
ユミル「気のせいだろ」
エレン「首からズキズキとした鈍い痛みが」
ユミル「それも気のせいだろ」
エレン「…次からは優しくな」
ユミル「はいはい。そんなことより星だ。頭固定しておいてやるからそのまま目を空に向ければ…」
エレン「あ、本当だ。夕焼けにただ一つ輝く星か…なかなか情緒あるな」
ユミル「見れて良かったか?」
エレン「ああ。普段星を眺めることなんかないから新鮮だし、ユミルと一緒だし」
ユミル「…そうだな」
エレン「ただ」
ユミル「ただ?」
エレン「こうユミルに頭をわし掴みにされたままってのは、なんか間抜けのように見えないか?」
ユミル「情緒の欠片もないな」
エレン「離してくれ」
ユミル「…」
エレン「ユミル?」
ユミル「…えい」グニッ
エレン「んぐっ?」
ユミル「ほうほう」グニグニ
エレン「んっ、んんーっ!ひっふぁるなっ!」
ユミル「案外伸びるんだな、お前の頬って」グニグニグニ
エレン「ひゃなひぇっ!」
ユミル「おお悪い。夢中になってた」パッ
エレン「お前な、人の頬もてあそんで楽しいか?」
ユミル「あ。手袋はめたままだったから感触が分からなかった。なあエレン、もう一回」
エレン「断る」
ユミル「ケチ。減るもんじゃねぇだろ」
エレン「ならオレにも触らせろ」
ユミル「なに?」
エレン「等価交換だ」
ユミル「…ちっ。分かった、それでいこう」
エレン&ユミル「せーの」グニッ
エレン(お、本当によく伸びるな。それに柔らかい)
ユミル(ほうほう、こういう感触かー)
エレン(ユミルが夢中になるのも分かるかもしれん)
ユミル(…どこまで伸びるか試してみるか)グニィッ
エレン「んぎっ!?」
ユミル(これで限界か?いやもっといけるはずだ)グニィイイ
エレン「んぐぐっ!いひゃいって!ひゃめろひゅみる!」
ユミル(喋るなよ。うまく引っ張れねぇだろうが)グニィイイ
エレン「んぅうっ!んぐうっ!」
エレン(このっ…いい加減にしろっ)グイッ
ユミル「んがっ!?」パッ
エレン「やっと手を離したな」
ユミル「あー痛ってぇ」
エレン「オレの痛みを思い知ったか。これに懲りたら人の頬には優しく触れることだ」
ユミル「ちょっとどこまで伸びるか試しただけじゃねぇか」
エレン「その気持ちは分からんでもない」
ユミル「だろ?また触らせてくれよ。今度は優しく触れるから」
エレン「機会があったらな。…ただ、一つ思ったんだけどさ」
ユミル「なんだ?」
エレン「お互いに頬を引っ張り合ってるのって、すごく間抜けに見えるよな。さっきよりもずっと」
ユミル「それ言ったら終わりだろうが」
一旦ここまで
あと一回で終わり
~帰り道で・その2~
ユミル「おい」
エレン「なんだ?」
ユミル「そろそろ終わりだな、このデートも」
エレン「あと数分ってとこか。兵団の門が見えてきたし。で、感想は?」
ユミル「なかなか良かった。エスコートとか女に対する気遣いとかを除けば、だが」
エレン「う…その辺は苦手な分野でして」
ユミル「元から期待してなかったから気にするな」
エレン「それはそれでなんだかな…」
ユミル「にしても、このデートが終わればお前への貸しはチャラか」
エレン「返済完了だな」
ユミル「つまりもうお前に言うこと聞いて貰えなくなるわけだ。ちょっとつまんねぇな」
エレン「…ユミル」
ユミル「ん?」
エレン「貸し借りとかなくても、お前の言うことなら聞いてやるぞ」
ユミル「おいおい、そんなこと言っていいのか?」
エレン「何でもってわけじゃないからな。上限が存在することは覚えておいてくれ」
ユミル「上限ねぇ…どれくらいまでならいいんだ?」
エレン「どれくらいって…その、今日みたいにデートくらいなら…いくらでも」
ユミル「ほーう」
エレン「…」
ユミル「これ以上ないってくらい赤面してるぞ」
エレン「自覚してるから言うな」
ユミル「くくっ」
エレン「笑うな」
ユミル「いや悪かった。お前がそんなこと言うなんて思わなくてさ」
エレン「いいだろ別に。貸し借りだけで行動するのがなんか嫌だったんだよ…お前とはな」
ユミル「私とは?私は特別ってことか?」
エレン「もう勝手に解釈してくれ。このままだとからかい続けるだろ」
ユミル「じゃあ私が勝手に解釈した結果…さっそくだが一つ聞いて貰おうかな、私のお願いを」
エレン「もう一度言うが何でもいいわけじゃないぞ」
ユミル「そう身構えるなよ。ほら」
エレン「その手は何だ?」
ユミル「残りの帰り道、手を繋いで行くぞ」
エレン「うっ」
ユミル「そうだ、手袋は外すか。お前も外せ」ゴソゴソ
エレン「…ユミルがそう言うなら」ゴソゴソ
ユミル「ほら、お前から握れ」
エレン「…ん」ギュッ
ユミル「…」
エレン「…」
ユミル「握手してどうする。歩けねぇだろアホ」
エレン「あっ、悪い」パッ
ユミル「手繋ぐくらいで緊張し過ぎだ」
エレン「…じゃあ改めて」ギュッ
ユミル「よし」ニギニギ
エレン「何をしている」
ユミル「手の感触を確かめてる。お前もしていいぞ?」
エレン「…」ニギニギ
ユミル「エレンの手、節くれだってるな。鍛えてるのもあるだろうが男の手って感じだ」
エレン「ユミルの手は…」
ユミル「私の手は?」
エレン「…かぃ」ボソ
ユミル「あ?聞こえねぇな。私に聞こえるようはっきり言え」
エレン「一回で聞き取ってくれ」
ユミル「ぼそぼそ喋るお前が悪い。男らしくねぇ。はいもう一度。私の手は?」
エレン「…柔らかい」
ユミル「そうかそうか。私の手は柔らかいかー」
エレン「駄目だ。口じゃお前に翻弄されるばかりだ」
ユミル「私に勝とうなんて百年早い」
エレン「痛感してる」
ユミル「けどあれだ。からかってばかりもなんだし、今度は私がお前の言うことを一つ聞いてやろうか?」
エレン「気前いいな。今夜は雨でも降りそうだ」
ユミル「今の私は機嫌が良い。気が変わらないうちに考えろ」
エレン「…じゃあ一度手を離してくれるか?」
ユミル「構わないが、どうする気だ?」
エレン「こうする気だ」グイ
ユミル「お、おい」
エレン「残りの帰り道、恋人繋ぎで行くぞ」
ユミル「…お前、大胆な奴だな」
エレン「ユミルほどじゃない。初めに手を繋ごうって言ったのはお前だぞ」
ユミル「…ちょっと強くないか。握る力」
エレン「こんなもんだって。痛くはないだろ?」
ユミル「それはそうだが」
エレン「なら問題ないな。ほら行くぞ」
ユミル「あ、ああ」
エレン「ユミルの手、柔らかくてあったかいな。繋いでると良い感じだ」
ユミル「また顔赤くなってるぞ」
エレン「ユミルもな」
ユミル「…言うな、ばか」
~とある場所で~
ユミル「おい」
エレン「なんだ?」
ユミル「こうやって二人きりで過ごすのって、どう感じてる?」
エレン「いいんじゃないか。オレは好きだぞ。ユミルといるの」
ユミル「なんだ、私と同じか」
エレン「ユミル、今日は休みだ。一日中一緒にいられるな」
ユミル「…手、繋ぐぞ」
エレン「好きなんだな、恋人繋ぎ」
ユミル「お前も人のこと言えないだろ。ほら、早くしろ」
エレン「ん」
ギュッ
ユミル「…」
エレン「…」
エレン&ユミル(あったかい)
これで終わり
ベッドの上で、とかも書きたかった
エレユミ最高
このSSまとめへのコメント
きゅんきゅんした
超きゅんきゅんした
良いんじゃないの?
最後までかけや
超気になるから最後まで書いて欲しいかな(^_^;)
いいいいいいい
素敵なエレユミッスね♪
最後までお願いします