(。^ー^`)「転校って緊張する…」 (115)
先生「今日は転校生の紹介があります。はい、自己紹介して」
(。^ー^`)「はい。えっと、はじめまして。東京から転校してきました」
(。^ー^`)「仲良くしてね」
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クラスメート「よろしくー」
先生「はい、じゃあ一番後ろの空いてる席に座ってください」
(。^ー^`)「あ、はい」
(。^ー^`)。o(良かった、意外と早く馴染めそうな雰囲気だ)
学生「あ、隣の席じゃん。よろしく」
(。^ー^`)「よろしく」
学生「東京から来たんだって?」
(。^ー^`)「うん」
学生「いいなー、東京。でもまた何で、こんな田舎に来たのさ?」
(。^ー^`)「いやぁ、親の事情でさ……」
(。^ー^`)「それに田舎なんかじゃないよ、東京もこんな感じだったし」
学生「へぇー、まぁ最近ここらへんも建物増えてきたしなー」
学生「あ、じゃあさじゃあさ、転校生ってスカイツリーって見たことあるの?」
(。^ー^`)「あるよー、すっごく大きいよ」
学生「まじでまじで?写真とかあんの?ってかどこら辺に引っ越して来たんだ?」
(。^ー^`)「ははっ、いっぺんに質問されたら答えられないよ」
学生「だって俺、東京にめっちゃくちゃ興味あるんだ。あ、今日転校生の家行っていい?」
(。^ー^`)「うん、いいよ」
(。^ー^`)。o(良かった、友達さっそく出来たや。しかも面白そうな良い子だし……)
学生「そうだ、ラインのID教えてくれよ」
(。^ー^`)「いいよー」
(。^ー^`)。o(思ったより、早く馴染めるな。良かった)
【放課後】
学生「よーし、じゃあ転校生行こうぜー」
(。^ー^`)「うん、ちょっと待ってね」
クラスメート「おーい、学生と転校生、お前らも来ないか?」
(。^ー^`)「?」
学生「あぁ、あれか?ちょっとだけ寄ろうかな」
(。^ー^`)「え?何?どこに行くの?」
クラスメート「校舎裏だよ、校舎裏」
(。^ー^`)「……何しに行くの?」
学生「んー、まぁうちの学校の恒例行事みたいなモンなんだけど」
学生「毎日放課後に、学校一の嫌われ者を虐めてるんだ」
(。^ー^`)「は?」
学生「隣のクラスにさ、すっげぇ頭のおかしい女が居るんだ」
学生「いっつも校舎裏でそいつを虐めてる」
クラスメート「まぁ学業で疲れた俺達の憂さ晴らしみたいなもんさ」
クラスメート「皆してるし、気軽においでよ、転校生」
(。^ー^`)「気軽に、虐めてるのか、その女を」
【校舎裏】
ザワザワ
クラスメート「お、今日もやってるやってる」
(。^ー^`)。o(先輩も後輩もいる……合わせて二十人程か……)
ギャハハハ
オラー キモイッテー
ギャハハハ
(。^ー^`)。o(成る程、普段使われない別校舎の裏で毎日……、問題にならない訳だ)
(。^ー^`)。o(どこの学校も同じだな、姑息な人間の卑劣な手段は)
仕事なんでまた帰ってきたら書きます(。・∀・。)
学生「こっから見えづらいけど、えーと、ほら転校生こっち来てみ」
(。^ー^`)「?」
学生「ほら、あそこで踏まれてる女が見えるだろ。あいつを毎日虐めてるんだ」
ドカァッ
(.・q・.)「グッ……ウグッ……」
(。^ー^`)「……」
(。^ー^`)。o(痣だらけ、血だらけ。流石に毎日されてるだけある、あの傷の量……)
(.・q・.)ギロッ
(。^ー^`)。o(!? 目が合った……!?)
学生「ん、どうした転校生?」
(。^ー^`)「こ、こっち見てた。目があった」
学生「ああ、気持ち悪いだろー、あの女。どれだけ虐めても、何にも言わないし」
(。^ー^`)「な、何で虐めるんだ、あいつを」
学生「? 何にも、言わないからだよ」
学生「ほら、やっぱり虐める方にも立場や事情がある訳。虐める相手をそりゃ選ぶよ」
学生「あいつは何も誰にも言わない告げない話さない。その都合良さと便利さを買って、俺達はあいつを虐めてる」
学生「ほら、虐めが発覚したら受験や就職に響くしさぁ。それに家族や彼女にも軽蔑されちまうし」
学生「だからあいつを虐めてるって訳」
(。^ー^`)「へぇ」
学生「それにあいつは虐められて当然なんだよ」
学生「なんか売春とかの噂あるし、放火とか万引きとかもしてるらしいんだ」
学生「しかも危ない薬してるんじゃないかって噂もあるし」
ドゴッ
(.・q・.)「グハァ……ぐ」
ドゴッ、ゴスッ
(。^ー^`)「へぇ」
(。^ー^`)。o(どこでもそうなんだな、被害者にも非を作り、加害者を正当化しようとしてる)
ザワザワ
クラスメート「今日はもう終わりだってー」
学生「あ、ちぇっ。俺ら虐めてねぇし」
学生「まぁいいや、転校生の家行こうぜ」
(。^ー^`)「え、あ、うん」
(。^ー^`)。o(あの女、気絶してる……。なのに誰も起こしやしないで去っていく、まぁ当然か……)
学生「あー、東京行ってみてーなー」
【自転車置き場】
学生「あれ、転校生も自転車通学?」
(。^ー^`)「うん、そうだよ」
学生「俺も自転車だよー、やっぱり自転車通学が楽だよなー、でもここらへん坂ばっかりでさぁー」
(。^ー^`)「あれ、自転車の鍵が無い。」
学生「まじで?教室じゃね?」
(。^ー^`)。o(もしかして、校舎裏に……落としたかも)
【校舎裏】
(。^ー^`)「ここらへんで、一回びっくりして尻餅ついてるし、その時に落としたかも……」
(。^ー^`)「あるかなぁ……」ガサガサ
ドゴッ!
(。^ー^`)「?」
ドゴッ
(。^ー^`)「な、なんだこの音」
ドゴッ!
(。^ー^`)「何かを、コンクリートの地面にぶつけてるような……衝突音……」
ドゴッ!
(。^ー^`)「この角の向こうから……」
ドゴッ!
猫「ギシャア」
(.・q・.)「ふんっ!」
ドゴッ!
(.・q・.)「ふんっ!」
ドゴッ!
猫「ギ……ャア」
(。^ー^`)「!?」
そこには、あの女が、血まみれの猫を地面に打ち付けている姿があった。
猫の足を持ち、全身を使って上から下へ、降り下ろす。
ドゴッ!
コンクリートに衝突する、猫の頭。全身を振り回し、下唇から血が出る程噛み締めながら、楽しそうに彼女はそれを繰り返す。
パァン!
次いでの衝突は、破裂音に変わった。飛び散った猫の頭蓋。血では無く、脳漿が辺りに散る。
(.・q・.)「オオ゙オ゙!!」
彼女は満足そうに、それを最後に踏み潰した。
異常。
それ以上の言葉は思い付かなかった。
(。^ー^`)「……」
しかし驚く程、静かに冷静に、その姿を俺は見守った。
(.・q・.)「よう、転校生」
(。^ー^`)「よう、気違い」
彼女は、俺の姿を見ないまま、そう言った。
(.・q・.)「なんの用だい?」
(。^ー^`)「お前に用は無いよ、気違い。ここに自転車の鍵を落としたかもしれないからさ……、ん?」
(.・q・.)「鍵って、これかな?」
(。^ー^`)「ああ、拾ってくれたんだ、ありがとう気違い」
(.・q・.)「あーん」ゴクッ
(。^ー^`)「食べやがった、流石気違い」
(.・q・.)「ああ、罰だよ罰」
(。^ー^`)「は?何がだよ、気違い」
(.・q・.)「同類の癖に、てめぇはそっち側にいたからね」
(.・q・.)「なぁ、同類?」
(。^ー^`)「あー?」
(.・q・.)「……あんた、虐められてこっちに来たんじゃないの?」
(.・q・.)「だってそんな目をしてるし」
(.・q・.)「私が皆に袋叩きにされてる時、どこか安心してるような表情だったし」
(.・q・.)「それにこそこそ虐められてる私の表情を伺いやがって」
(.・q・.)「お前、私と同類だろ?こちら側の癖に図々しいんだよ、お前が得れた優越感なんぞ、直ぐに壊れるぜ、お前も私と同じ様に虐められるぜ?いいのかい?私は逃げないけど、あんた直ぐに逃げそうだから転校しちゃうんじゃなーいげらげら」
(。^ー^`)「よくやったよ」
(.・q・.)「あー?」
(。^ー^`)「俺も猫を叩き潰すの、よくやったよ」
(。^ー^`)「自分より、弱い奴を潰す感覚、それが堪らなく好きだった」
(。^ー^`)「虐める側と何ら遜色無い非道をしているという自覚はあった。でもそれをかきけす高揚がたまらなんだ」
(。^ー^`)「虐められた後は、しょっちゅう公園に出向いたなぁ」
(。^ー^`)「小学生の、そうだなぁ女の子。低学年の女の子が好ましい。保護者の居ない小学生をよく襲ってた。腹を殴ると、すごく泣いてた。か細い腕を折ったりしていた。一番びっくりしたのは顔面を殴り過ぎて眼球が頬ぐらいまで落ちた時かなぁ、よく警察がパトロールしてたけど捕まらないか不安になるスリル感が堪らなかったなぁ」
(.・q・.)「分かる分かる。虐められて自分を傷付ける超絶馬鹿かまってちゃんリストカット野郎とかの、馬鹿みたいな糞みたいな気持ちは理解出来ないよねぇ」
(。^ー^`)「ああ、それに最高に楽しかったのは、妊婦を階段から突き落とした瞬間だった。凄い音と共に、腹を抱えて悶絶していた。股間から血を吹き出していたなぁ」
(.・q・.)「私は妊婦の腹を蹴る派だから体験した事無いなぁー」
(.・q・.)「やっぱりお前も、同類じゃないか」
(。^ー^`)「いいや、ちょっと違う」
(。^ー^`)「やっぱり虐められるのは嫌なんだ。憂さ晴らしなんかの許容量を越えて、溢れかえったストレスでどうかしそうだった」
(。^ー^`)「だから転校して、リセットして、新しい人生を歩みたいんだ」
(。^ー^`)「この学校では虐められたくない。だからお前と同類なんかじゃないよ、気違い」
(.・q・.)「ふぅん、じゃあしよっか」
(。^ー^`)「は?」
(.・q・.)「セックスだよ」
(.・q・.)「私と今すぐ、ここで、セックスをしよう」
(。^ー^`)「なに言ってんだ、この痴女め。本当に気違いだったのか」
(.・q・.)「良いじゃないか、私は初めて同じ様な人間に出会えて興奮している、そら、傷の舐め合いでもしよう」
彼女は汚れて破けたセーラー服を脱いだ。
血と痣で腫れ上がった白い肌。覆われた下着を直ぐにとり、胸と性器を晒した。
(。^ー^`)「は?」
呆気にとられた俺を押し倒し、目前に性器を近づける。湯気上がる熱気に包まれたそれ、ツンとした鼻につく匂いを放ちながらそれは別の生き物の様に微かに蠢いた。
(。^ー^`)「やめろ、気持ち悪い」
それは汚物を吐き出す、又は汚物を受け入れる場所。そういう認識にしか成らない性器に欲は湧かなかった。
(.・q・.)「なんだい、てめぇ同性愛者かい?私の憶測と偏見なんだが同性愛者に良い人間はいないんでね。友達にはなれそうにない」
(。^ー^`)「見解が気違いだぜ。同性愛者にも異性愛者にも悪い奴はいるし、良い奴もいる。疑心暗鬼ばっかしてると腐るぜ?」
(.・q・.)「んじゃあ同性愛者かい」
(。^ー^`)「違うってば」
(.・q・.)「んじゃ、犯せよ。目の前に広がってるぜ?」
アンモニア臭漂うそれ、よく見れば傷がある。俺は男だから皆無だったが、こいつは女。虐めに性的な物があるのも否定出来ないだろう。
(.・q・.)「これも偏見だが、男は全員性の事しか頭に無いだろう?女を好くのも、付き合うのも、結婚するのも、綺麗事並べたって全部性欲によって行われてきたからねぇ」
(。^ー^`)「ああ、そうだよ」
(。^ー^`)「この世界は、ほんの少し、性欲によって形成されている」
(。^ー^`)「綺麗事並べたってそれは変わらない事実とだけ言っておこう。男は女を性的な目でしか見ていない」
(。^ー^`)「でも、お前女どころか人間じゃねぇよ」
俺は目前の性器を殴りあげた。
(.・q・.)「ぐぎゃあ!」
倒れた女。俺は立ち上がり、女の頭を踏み下ろした。
(.・q・.)「ふふふ」
(。^ー^`)「笑うな気違い」
俺は細く白い腰を蹴り上げた。嫌な感触が足に伝わる。成る程、衣服を着用していないし、筋肉の無い女の腹を蹴ると、こんな感触なんだと初体験に歓喜する。
(.・q・.)「笑わずにはいられないわよ……ふふふ」
彼女は言うと、カッターナイフを取り出し、俺のズボンに振り回す。
(。^ー^`)「ぐぅ!」
鈍く、激痛が走る。俺は地面に倒れた。すると気違いは俺に覆い被さった。
(.・q・.)「ここはもう、本能に逆らえない」
すると俺の性器に手を触れた。そこで気付いた。
勃起していた。裸の気違いを蹴って勃起していたのだ。
(。^ー^`)「離せよ」
(.・q・.)「黙れよ」
カッターナイフが俺の脛を走る。開いた、皮が開いたはずだ。今の俺には空と俺の上にいる気違いしか見えない。成る程、見えないと痛みは意外と薄く、気づかない。
気違いは俺の性器をズボンから出すと、喜色満面、気色悪く触り始めた。
それが堪らなく腹立たしく、俺は何度も奴の股間を殴り続けた。血が吹いていた。
いつの間にか、行為は進んでいた。気づけば、自ら気違いを押し倒していた。
(。^ー^`)「性ってやつか……」
軽く自嘲気味に笑うと、俺は醜く反り返る自らを、気違いの蠢く別生物にあてがい、突き上げた。初めての感覚だった。
悪くない。
性交は、弱者をいたぶるそれに、酷似していた。
行為は終盤に差し掛かっていた。
辺りは暗く成り始めていたが、もうそれは止める要素にはならなかった。
(.・q・.)「ウッ、ギィィ」
(。^ー^`)「あー!あー!あー!あー!あー!」
果てたのだ。
果ててしまった。自慰とは天地程ある違った感覚。罪悪感等は皆無。到底の間をそれを抜く気にならなかった。体は熱く、脳は覚醒。
まるで中毒者。
(.・q・.)「……中か?」
(。^ー^`)「……ああ」
俺は抜いた。そして直ぐ様服を着る。少し後悔した。気違いの中に、果てた事がむず痒い。
(.・q・.)「子供が出来たら、どうする?」
(。^ー^`)「し、知らないよ。高校生だし、養えないし、それにお前と俺は関係ないだろ。おろせばいい、みんなおろしてるし」
(.・q・.)「そんな事、言えるのかな?」
(。^ー^`)「あー?」
彼女は脱いでいたセーラー服の下から、携帯電話を取り出した。
(.・q・.)「さって、メール送信っと」
(。^ー^`)「!?」
直ぐに携帯を奪う、しかし送信完了の文字がそこに存在していた。
(。^ー^`)「何を、送った……!?」
(.・q・.)「安心しな、私のパソコンに送っただけだよ」
(.・q・.)「この画像をな」
携帯電話の画面を俺に差し出す。
(。^ー^`)「!」
そこには性交に勤しむ、俺と気違いの姿があった。
(。^ー^`)「てめぇ」
(.・q・.)「携帯を潰しても無駄だよ、パソコンに送ってあるし。あ、私を殺すのも、このあと普通の学園生活送りたいなら止めた方がいいよー」
(.・q・.)「さって私の言うこと聴いてくれるかな?聴かないと、学園一の嫌われ者と行為した男になっちゃうよー?虐められるんじゃなーい?」
(。^ー^`)「くっ、何が望みだ」
(。^ー^`)「何をすればいい?」
(.・q・.)「なぁに簡単だ、まだこの学校で虐められたく無かったら」
(.・q・.)「私と付き合いな」
(。^ー^`)「なんだ、この売女は」
(.・q・.)「はい、早く答え言う!」
(.・q・.)「付き合う?付き合わない?」
(。^ー^`)「……分かった」
(.・q・.)「?」
(。^ー^`)「付き合うよ」
ここに世界一愉快で、滑稽なカップルが出来た瞬間だった。
一部【気違いと俺編】
おわり
二部【気違いは俺編】
また夜中にしこしこと更新するね(。・∀・。)
すみません、明日朝早くから学校行かなきゃなんで、今日は寝ますね。
また、明日の昼頃には更新します。
皆さん、読んでいただき感謝です!
おやすみなさい、いい夢を。
【次の日】
学生「ごめんな、昨日はもうお前遅いから帰っちゃったよ」
(。^ー^`)「あ、こっちこそごめんな。連絡すれば良かった」
学生「いいよ、それで鍵は見つかった?」
(。^ー^`)「鍵は……無くなったや」
気違いの腹の中へと、と言いそうになるのを辛うじて咀嚼する。
学生「まじかー、なら今日は俺と二人乗りして帰るか?」
(。^ー^`)「いや、今日は寄るとこあってさー、転校手続きも色々提出しないといけないし」
俺は笑いながら、彼の誘いを拒否した。
正直、人間不信に陥りかけていた。
こうして普通の学園生活を送る彼も、放課後には虐めに参加する。しかし今は汚れない澄んだ笑顔で青春している。
東京でもそうであったように、ここでも罪深き醜悪な人間が、のうのうと生きている。裏表にのうのうと、生きて、いる。
本当は、今すぐにでも、彼の頭をナイフで開きたい。そんな衝動に駆られる。
でもそれを縛るは法律、世間体、常識。被害者であっても、加害者として差別される世界。
俺は、堪らなく悔しい。
それでも動けない俺を、それでも笑顔で話す俺を、気違いは何故同類だと認めたのだろう。
俺は、気違いじゃないのに。
【放課後】
騒ぎかえる、別校舎裏。
人数は約十人程。その内の一人が気違い。それと俺。
ドゴっ
(.・q・.)「うぐぅ!」
彼女と彼氏。そして被害者と加害者。今、俺達は矛盾しながらも成立する関係で繋がっている。
クラスメート「よっしゃ、金属バット入れてやろうぜーww」
(。^ー^`)「うん!」
誰がこんな関係を予想出来るだろう。俺でも読めなかった展開、気違いは……展開通りの思惑なのだろうか。
俺は気違いに拳を振りながら、そう考えていた。
【数十分後】
(.・q・.)「おうおう、今日もやってくれたね。骨折れたかもしれないよー、私ー」
(。^ー^`)「うっせーよ、気違い」
俺は二人きりになった校舎裏で、気違いにコーヒーを奢ってあげた。口の端を切った様で、痛そうにコーヒーを飲んでいた。
(.・q・.)「やっぱり、私みたいになるのが怖くて、まだあちら側とつるんでるようね」
(。^ー^`)「当たり前だろ?もう俺は虐められたくないし」
(.・q・.)「まぁ、私があんたの立場なら……」
(。^ー^`)「そうするだろ?」
(.・q・.)「学生を殺/すわね」
(。^ー^`)「なんでやねん」
(.・q・.)「まぁ、それはさておき、私達はめでたくカップルになったわけだ」
(.・q・.)「お互いを知り合おうとは思わないの?」
(。^ー^`)「またヤルのか?」
(.・q・.)「違うわよ、ほんとセックスの事しか考えてないね」
(.・q・.)「お互いがどうして、こんな風になってしまったか知りたくないの?なんで気違いになったか、とか」
(。^ー^`)「話したいんだろ?」
(。^ー^`)「女は話を聞いて欲しがる生物だからな」
彼女は自嘲気味に笑った。
(.・q・.)「私が中学生になった時だ」
(。^ー^`)「あー?」
(.・q・.)「母と父と、私と。三人で幸せな家庭を築いていた。夏だったかな、暑いのを覚えている」
(.・q・.)「離婚したんだ。離婚しやがった、子供の事なんて考えず、離婚しやがった」
(.・q・.)「異常な糞ガキは、家庭に問題があるって聞いた事ある?あれ、あながち間違いじゃないよ」
(.・q・.)「その時から、私はおかしくなったのかも知れない。」
(.・q・.)「母は売春婦だった。売春した金で生計を立てていた。母が股開いた金で、私は飯を食らっていたのさ、面白いだろ」
(.・q・.)「そこまでは良い。いや良い訳無いが、この後起きる出来事と比較すると、まだ浅い不幸だったのかもしれない」
(.・q・.)「母が、薬を始めた。打つタイプじゃなくて、飲んで眠るタイプの、それはそれは酷い劇薬だ」
(.・q・.)「薬を買う金は、股を開いて、稼いでいた。けど、日に日に薬の量は増えていく」
(.・q・.)「金が、足らなくなった」
(.・q・.)「中学二年の時だったかな」
(.・q・.)「私の初めては」
(.・q・.)「私の清純は、母の薬の為、五十代の糞オヤジに奪われた」
(。^ー^`)「お前が、母親の為に、体を?」
(.・q・.)「ああ、あの時は荒みに荒み。何匹の動物を殺/しただろうか」
(.・q・.)「いつしか母は、私を道具としか見られなくなっていた」
(.・q・.)「悲しいよなぁ」
(.・q・.)「私が体を売って、母の薬を買っている。その噂は、直ぐに父の元へ流れた」
(.・q・.)「私は直ぐに父の元に引き取られた」
(.・q・.)「それで終われば良かった。そこで終われば良かった」
(.・q・.)「売春婦が離婚を決断しただけはある。父は性に対して最低だった」
(.・q・.)「私に何度も、何度も性的虐待を繰り返した。私は苦しくて、苦しくて堪らなかった」
(.・q・.)「そんな父と離れて、やっと一年になる」
(。^ー^`)「……一年」
(.・q・.)「父も母も、今ものうのうと生きているらしい。私の事なんて忘れて、平凡に生きている」
(.・q・.)「どうよ、そんな両親。まぁ両親に限らず人間は皆、そうかもね」
(.・q・.)「私さ、今はおばあちゃんに引き取られたんだけどさ」
(.・q・.)「おばあちゃんはどうやら私に興味無いみたいで、私が痣だらけで帰っても、何にも言わない」
(.・q・.)「だから私がこうして過去を話すのは、あんたが初めて」
(。^ー^`)「学校でも家庭でもそんな事が、……よく、堪えれたな」
(。^ー^`)「確かに、お前も俺みたいに自分以下の弱者に八つ当たりしてたみたいだけど、そんな経歴が憂さ晴らしで発散出来る訳ない」
(。^ー^`)「お前は、どうやって自我を保ってるんだ?」
(.・q・.)「簡単だよ、これさ」
彼女はポケットから財布を出した。そして財布を開く。
中から薄い紫色に、粒状の赤色とオレンジ色が目立つ、小指の爪程ある丸い錠剤を出した。
(.・q・.)「私の母の知り合いから、よくこれを貰う。これはただ飲むだけで、快楽を得れる中毒性の低いタイプの薬だ」
(.・q・.)「私には、これがある」
(.・q・.)「他にもあるよ、今は少ししか持ってないが……」
気違いは靴を脱いだ、底を剥がす。すると銀紙が出てきた。包みをとると、中からはピンク色の錠剤が出てきた。
(.・q・.)「ロゼオールみたいだろ、比はかなり違うがな。一応感覚神経を麻痺させる合法薬さ。服用の方法によっては麻薬になるけどさ」
気違いは更に財布を漁る。中から細い、カメラのフィルムケースの様な物が出てきた。
(.・q・.)「これはそのままでは服用出来ない。ライターとストローさえあれば出来るタイプだ。ただし中毒性が高いんで、私は好まないけど」
(。^ー^`)「親と、子は、似るんだな」
(。^ー^`)「お前、母親とやってる事が変わらないぜ」
(.・q・.)「まぁそんな事言うなって」
気違いはピンク色の錠剤を口にほおりこむ。ボリッと一度噛むと、唾で咀嚼した様だ。
成る程、痣だらけだろうが、ずっと何も言わないのも頷ける。
こいつ、薬で本当に頭がおかしくなってるんだ。
次いで、財布からもう一つ薬を出した。これはまだ見たこと無い、黄色の粒が目立つ白の錠剤。
(。^ー^`)「そいつの説明は?」
(.・q・.)「これ?あぁこれは皆さんがご存知で無い合成麻薬さ。私オリジナルだよ。幻覚や幻聴を抑えめにしながらも、気分をハイにさせる麻薬。合成だから危険だし中毒性は高いが」
それを三錠程、気違いは口に含み、
(.・q・.)「やめられない」
噛んだ。
気違いは軽く身震いした後、空を見る。目は虚ろ、触れれば体温は熱い。かなり熱い。
(.・q・.)「あー、きたきたきたきたきた」
気違いは立ち上がる。気違いが座っていたコンクリートには、湿った跡が残っていた。
(.・q・.)「見えます見えますおはようございます、こんにちは、こちら裏表ステーション、今日もゆっくり徒然に神のご慈悲をお聞かせください」
(。^ー^`)「お、おい」
気違いは財布から、その白い薬を、出した。
(.・q・.)「あんたも、どう?」
(。^ー^`)「は?なに考えてんだよ」
(.・q・.)「思い返せば、私だけ過去を語ってるじゃない。ずるいよ、私をあんだけ黒猫達と一緒に虐めたんだ、償え償え償え償え。過去を語って償え」
気違いはゆっくり薬を俺の元へ運ぶ。錠剤は俺の歯に、コツリと当たる。
(。^ー^`)「ん……」
興味本意、好奇心。ただそれだけで錠剤を舌で口内に転がす。苦い。かなり苦い。焦がした脂の様な苦さ。
すると気違いは唇を俺に重ねて来た。唾液がこちらに流れ込む。甘い、甘いがむせかえりそうだ、やめてくれ。
ごくん。
高揚。
耐えきれない高揚。全身が熱くなる。じわぁっと腹から温かくなる体。呼吸をするたび、肩の重みが取れていく。重力という概念を忘れそうになる浮揚感。
何より頭に訴えかけてくる、性交にも似た罪悪感と達成感。秒を増す毎に、それは増大していく。今、血液が全身に廻している、脳から溢れでる精液を。
(。^ー^`)「ああああっ!きたぁぁぁぁぁ!」
軽く射精しながら立ち上がる。気違いはこちらの手を取りながら舞っていた。たまらず舞う。気違いってこんなに綺麗な面立ちだったっけ?あれ?まぁいい。
(.・q・.)「さぁ語れよ同類、気違いになった人間は、どんな過去を歩んで来たんだ?」
(。^ー^`)「俺は……」
あれ?
いやいや、あれ?
おかしい。
俺は、こいつみたいな壮絶で、現在の成に頷ける過去を歩んでいない。
幸せな家庭で、料理の得意な母、公務員で正義感の強い父、優しく素直な妹。なに一つ素敵だと思える家庭。
俺を変えたのは、中学校の時、誰でもが体験した事あるような些細な虐めだった……?
(。^ー^`)「さっき、お前が言ってたよな、変わった糞ガキは、家庭に問題があるって……」
(。^ー^`)「そ、それは正論で、正しいけど!お、おおおお、俺は!違う!」
(。^ー^`)「家庭は何一つ変わらない普通の!幸せな家庭だ!」
脳の血管が脈を打つ、そして明瞭に過去の映像が頭を過った。
(。^ー^`)「なのに俺、友達が冗談でおちょくって来た些細な事が許せなくて、友達を……」
(。^ー^`)「友達を自/殺まで追い詰めてる」
そうだ、自慰をしたかしてないか、そんな思春期甚だしい会話を、俺は中学三年生の時にしていた。ただそれだけだ。
友達に、したと言うと、おちょくられた、ただそれだけだ。
俺は嫌だった。それが嫌で、様々な嫌がらせを気付かれない様に、そいつにした。
最後に見たのは、そいつの妹を階段から落とした時だ。奴は妹が瀕死になり、自分のせいだと自分を責めて、精神が衰退し、自殺した。
皆は暗黙で、俺が奴を死に追い詰めたと理解していた。俺は、そこで圧力を食らい、様々な憂さ晴らしに走っていた。
それを家族は、分かっていたのかもしれない。
俺は虐めから逃げて転校したんじゃない、家族の判断で、転校させられたんだ……!
薬のおかげで鮮明に蘇った記憶を、俺は気違いに話していた。
涙と共に、唾液が地面を伝う。気づけば辺りは暗くなり始めていた。
(.・q・.)「成る程」
(.・q・.)「環境でひねくれた私と真逆、いや似て非なる正反対」
(.・q・.)「お前は生粋の気違いだよ」
(。^ー^`)「気違いは俺……」
薬のおかげで鮮明に蘇った記憶を、俺は気違いに話していた。
涙と共に、唾液が地面を伝う。気づけば辺りは暗くなり始めていた。
(.・q・.)「成る程」
(.・q・.)「環境でひねくれた私と真逆、いや似て非なる正反対」
(.・q・.)「お前は生粋の気違いだよ」
(。^ー^`)「気違いは俺……」
次の部
気違いであれ。
また夜に更新します。
展開が凄いことに
間違えて連投してました。
続きもう一度確認して書きます
やっぱり誤投か、変だと思った。
(。^ー^`)「うわああああああ!!」
馬鹿だ、俺は馬鹿だ!恥ずかしい!気違いはこいつだと俺はこいつを見下していたが!違う!
完璧に同類だ!
家族に見限られてるじゃないか!家族に見下されてるじゃないか!家族に見守られて無いじゃないか!
(.・q・.)「変わった糞ガキは……家庭に問題がある……」
(。^ー^`)「ひっ!」
(.・q・.)「ちょっと言葉のミスがあったね、言い直そう」
(.・q・.)「気違いは家庭で問題があるって事だ」
次からが次の部、気違いであれ、です。
重複投稿申し訳ないです
あと、すみません誤解がありました。
同じIDのレスは姉のパソコンからのレスです。
私は自画自賛派なので褒めるなら自分で大っぴらに誉めちぎります。
次回、深夜に更新します。
すみません、じゃあ真相あげます、
このSSは転載です。作者様にも了承を得て投稿しています。なのでもう続きはあるのですがこの通り私が自演等のレッテルを貼られ続きを書くことに困難になりましたので終了させてもらいます。ありがとうございました。また他のSSの転載了承を得て戻って来たいと思いますわれます。
本人から許可いただきましたけど?w
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