──立体機動装置。それは、人類が巨人に対抗する為に開発した装置である。
巨人は倒せない……という常識を覆し、人類に希望をもたらしたのである。
だが、この立体機動による戦闘にも限界が訪れようとしていた。
そこで人類は新たなる装置を開発した。
立体超機動装置、通称『超機動装置』。
氷瀑石と呼ばれるガスを燃料とすることは変わらない。
異なる点は、ガスの圧力をそのまま利用するのではなく、燃焼させることで爆発的な出力を生み出せるようになったのである。
しかしこれにも欠点があった。それはあまりに出力が大きすぎて人間が耐えられないことであった。
そこで人類は、この装置を壁上に設置されていた固定砲と組み合わせることを考え出した。
それが『立体機動砲』。これにより、展開速度や速射性という問題点を見事に克服したのである──。
ジャン「なぁ、エレン。ミカサのパンツくれよ」
エレン「はぁ?なんでだよ、自分で頼んだらどうだ」
ジャン「バカ!本人に言えるわけねえだろうが!」
エレン「なら頼むなよ」
ジャン「お前が頼めばミカサは喜んでその場で脱ぐだろうが」
エレン「そりゃそうかも知れねぇが……なんでお前にそこまでしなきゃいけねぇんだよ」
ジャン「ひ、人が頭下げて頼んでんのに……」
エレン「お前が言えたセリフかよ」
ジャン「じゃ、じゃあこれならどうだ!?もし持ってきてくれたら立体機動のコツ教えてやるからよ!」
エレン「何っ!?ホントか?悔しいけど立体機動じゃお前に敵わないからな……分かったよ」
ジャン「ありがとよエレン!お前は親友だ!心の友と書いて心友だ!!」
──女子寮
エレン「ミカサー!居るかー!?」コンコン
ミカサ(エレン!?呼んでいる!!エレンが私を呼んでいる!!!!)
ミカサ「アッカーマンが呼んでいる……」
アニ「アッカーマンはあんただろうが」
ミカサ「何、どうしたのエレン?会いに来てくれたの?嬉しい……」
エレン「あ、あのさ、頼みたいことが──」
ミカサ「わかった。エレンの頼みなら何だって聞いてあげる。どうしたの?」
女子勢「……」ゴクリ
エレン(な、なんだアイツらの視線は……神聖な女子寮に男子が来るんじゃねぇって視線は……)
エレン「あ……ここじゃ話しづらいからついてきてくれるか?」
ミカサ(ふ、二人きりになりたいのね!?そうなのねエレン!!)
ミカサ「分かった。私はエレンにどこまでもついていく」
アニ(これは……)
ユミル(あのエレンがついにミカサに……?)
クリスタ(頑張ってね、ミカサ!)ニパッ
サシャ(明日の朝ごはんはなんでしょうか……)
ミカサ(……!天使の微笑み……分かったわクリスタ!私頑張る!)コクッ
──人気のない廊下
ミカサ「それで大事な話って何?あ、待って。心の準備が……おかしい、ずっと待っていたハズなのに……」
エレン「そんな大した話じゃねぇよ」
ミカサ(どういうこと?どういうことなのエレン?私との結婚は大した事じゃないの?)
ミカサ(……!そ、そういうことね、分かったわエレン。決まりきっていた事だもの)
ミカサ(私とエレンの結婚は昔から決まっていたこと。何も驚くことじゃない)
ミカサ「それで話って──」
エレン「パンツくれ」
ミカサ「!?」
ミカサ(どういう事なの!?全く分からない。なぜ結婚からパンツになるの?)
ミカサ(そもそもどうしてパンツなの?どうしてパンツを欲しがるの?)
ミカサ(あ、そうか。エレンも男だもの。そういうものに興味くらいあるに決まってる)
ミカサ(でもどうして本人が目の前に居るのにパンツなの?私でもいいのよエレン)
ミカサ(きっとエレンってば照れてるんだわ。そうに違いない。全くエレンってば……)
ミカサ(ここは私から攻めないと!いつまでも待ってるだけが女じゃないのよミカサ!)
ミカサ「……私をあげる。私を受け取って欲しい」
エレン(はぁっ!?何で!?何でそうなるんだ!?俺はパンツくれって言ったんだぞ!?)
エレン(どうしてパンツくれって話からお前になるんだ?お前はパンツなのか?ミカサ・パンツマンってか?)
エレン(パンツくれって言われてミカサ連れて行ったらジャンは……)
エレン(待てよ?ジャンがミカサのパンツを欲しがってるのはどうせアレだろ?オカズにするためだろ?)
エレン(パンツに残った体温だとか匂いだとか。そういうので楽しもうってアレだろ?)
エレン(それならミカサ本人でも代用が効くじゃねえか!それどころかパンツ以上じゃん!)
エレン(ジャンの奴、きっと喜ぶぞ!!)
エレン「わ、分かったよ。お前でいいよ……ついてきてくれ」
ミカサ(今、私を受け取ってくれた!?やった……ありがとうエレン……)
ミカサ(天国のお父さん、お母さん。私、エレンの妻になります。今日からミカサ・イェーガーになります)
ミカサ(今までありがとう……そして安心して眠ってね。赤ちゃんはお墓で見せるから)
ミカサ「それで今からどこに行くの……?まさかエレンの部屋?エレンってば気が早いんだから──」
エレン「ん?ジャンのとこ」
ミカサ(待って、待って欲しいエレン。どうしてそこにジャンが出てくるの?)
ミカサ(今私、すっごく期待したのに。なんでエレンの部屋じゃなくてジャンの部屋なの?)
ミカサ(ああでも……やっぱり私はエレンを怒れない。受け取ってくれたんだもの……)
ミカサ(この怒りはどこへ向ければいいの……?そうか、ジャンだ。ジャンの野郎がいけないんだ)
──男子寮 ジャンの部屋
エレン「ジャーン!来たぞー!」コンコン
ジャン「よぉエレン!早かったじゃ……ん……?」
ミカサ「……」ギロッ
ジャン(待て待ていったいどういう事だエレン!なんでミカサ連れてくるんだお前は!!)
ジャン(俺はパンツもってこいって言ったんだぞ!?お前にとってミカサはパンツなのか!?)
ジャン(ミカサ・パンツマンとかくだらねぇギャグを言いたかったのか!?ぶっ殺すぞ死に急ぎ野郎!!)
ジャン(お前を信じた俺がバカだったよ、今度立体機動訓練の時にお前のケツにアンカーぶち込んでやる!!)
ジャン(しかもすっげぇ俺の事睨んでる……あぁ……睨んでる顔も可愛いな)
ジャン「な、なんでミカサが居るんだ……?」
エレン「パンツくれって言ったらついてきた」
ジャン「!?」
初春「糞スレが伸びてる理由もわかりませんし」
初春「百番煎じのSSは、タ書いてる奴も読んでる奴も何考えてるんですかねぇ」
初春「独自性出せないなら創作やるんじゃないっつーの」
初春「臭過ぎて鼻が曲がるわ」
初春「結果スとして面白くないのは許せます。許せるだけで面白くはないんですが」
初春「パクリ二匹目のドジョウ百番煎じは許ケせませんね。書いてて恥ずかしくないんですか?」
初春「ドヤ顔してる暇があればとっとと首吊って死ねよ」
初春「まあ、一番の害悪はそういったSSを持テち上げてる人たちなんですが」
佐天「初春?」
初春「そうネットに書いてありました」
佐天「なんだネットか」
ジャン(バカかてめぇ!!頼み方ってもんがあんだろ!!なんだパンツくれって!?)
ジャン(そうか、そういうことか!それでミカサは怒ってるんだな!?)
ジャン(きっとミカサは『誰?私のパンツ欲しいって言った変態は?肉を削いであげる』とか思ったんだ!!)
ジャン(やべぇ……俺殺されるのか?ミカサに殺されるのか……?)
ジャン(だが待て!俺はミカサに心臓を捧げることを誓った男だ!ミカサに殺されるなら本望!!)
ジャン(命なんざ惜しくねぇ!!こうなったら本人に直接言ってやる!!)
ジャン「なぁミカサ、パンツくれ」
ミカサ(どうしてジャンまで私のパンツなの!?エレンにも同じこと言われた!!)
ミカサ(…!そういうことね、エレン。分かったわ、私とは別にパンツも欲しかったのね)
ミカサ(二人で頼めば……って思ったんだろうけど、ごめんなさい。それは無理。なぜなら──)
ミカサ「私、パンツはいてない。一枚も持ってない」
ジャン(何故だ!?どういうことだエレン!!なぜはいていないんだ!?)
ジャン(っていうかお前、この事知ってたな?お前ら幼馴染だったよな?)
ジャン(なんだあれか?パンツマンからパンツ取ったらミカサ・マンマンじゃんとかくだらねぇギャグか!?)
ジャン(エレンの野郎……!ここまで俺を貶めるとはいい度胸じゃねぇか……!!)
ジャン(だがなエレン。俺はここで引く男じゃねぇぜ?)
ジャン(パンツが無理ならブラでもいい!!)
ジャン「ならブラくれよ」
ミカサ「ブラもつけてない。持ってない」
ジャン(だよなー!つけるほど大きくないもんなー!でもその慎ましいおっぱいも素晴らしい!!)
エレン(なんだ!?どういう状況なんだこれは!?)
エレン(なんでミカサは下着を何もつけてないんだ!?こいつ頭おかしいんじゃねぇのか!?)
エレン(ミカサ・パンツマンからパンツ取ったらミカサ・マンマンじゃねぇか!)
エレン「な、なぁミカサ?なんで下着つけてないんだ?」
ミカサ「私たちが小さかった頃。エレンは毎晩のように部屋に忍び込んではパンツを持ち出していた」
ミカサ「私はてっきり、エレンは私にパンツをはいてほしくないから捨てていると思った」
ミカサ「だからそれ以来はかないことにした」
エレン(俺のせいかー!!っていうかバレてたんだあれ……)
ジャン(てめぇが原因かー!!っていうかなんだそれは!?エレンの為ならパンツも脱ぎ捨てるってか!!)
ジャン(ん?待てよ……ってことはエレンは幼女ミカサのパンツを触ったことになるよな……)
ジャン「おいエレン!てめぇの指しゃぶらせろ!!」
ミカサ(どうして!?どうしてそこでエレンの指に辿り着くの!?)
ミカサ(私のパンツとエレンの指はジャンにとって同じ価値があるの!?エレンは男よ!?)
ミカサ(あぁ……でもエレンの指をしゃぶりたい気持ちは理解できる……)
ミカサ(その指で私を楽しませて欲しい……エレンの指を入れて欲しい……)
ミカサ(でも私ばかり楽しんでもダメ!エレンを楽しませてあげないと……女として!!)
ミカサ「待って。エレンのは私が舐める」
エレン(なんだ!?どうして俺の指なんだ!?どうしてそこまで指に拘る!?)
エレン(っていうかどうしてミカサのパンツから俺の指に辿り着くんだ!?)
エレン(この二人にとって俺の指はミカサのパンツと同じ価値があるのか!?)
エレン(ミカサはともかく、ジャンにまでそう思われてんのか!?)
エレン(うわぁ気持ち悪いなこいつ……最低野郎だ……)
エレン(こいつはゴミだ!ダニだ!この世界で最も劣った生き物だ!駆逐してやる!!)
エレン(もうこんな奴の事なんか考えたくもねぇ!話題を変えよう……そうだ!!)
エレン「なぁミカサ!そんな事よりパンツ買いに行こう!!明日!教官に外出許可取ってさ!!」
ミカサ(どうして急にパンツ買いに行こうなんて言い出したの!?)
ミカサ(そもそも、エレンは私にはパンツ要らないって思ってたはず……)
ミカサ(そ、そうか。それはデートのお誘いなんだ、お買いものデート!)
ミカサ(エレンってば……そんなふうにデートプラン考えてくれるんだ……嬉しい)
ミカサ(でもどうしてパンツなの……?普通お買い物デートと言えば小物とかお洋服とか……)
ミカサ(…!やだ!エレンってば……!きっと、私に可愛い下着をきせてそのままエッチする気なんだ)
ミカサ(エレン……恥ずかしい……でもエレンの為なら頑張れる)
ミカサ(でもどこでするの……?ホテル?誰も居ない茂み……?私はそんな場所よりも──)
ミカサ「エレンの……ベッドがいい……」
エレン(何故だ!何故パンツからベッドになるんだ!?パンツ買いに行く話だぞ!?)
エレン(…!そうか、そういうことか!ベッドシーツでパンツを作るんだなミカサは!)
エレン(『市販品のパンツなんか認めない、エレンのベッドシーツがいい』って思ってるんだ!)
エレン(気は進まないが……それでミカサがパンツはいてくれるなら安いもんだ)
エレン(でもそうすると俺のベッドシーツが……)
エレン(あ、そもそも外出する予定だったから別にいいのか)
エレン「そうだな、じゃあシーツ買いに行こう」
ミカサ(パンツ買いに行く話じゃなかったの!?どうしてシーツなの!?)
ミカサ(シーツをはけばいいの!?そういうプレイが流行ってるの!?)
ミカサ(…!そうか、エッチしちゃうとベッドがきっと汚れちゃうんだ)
ミカサ(きっとそれで新しいシーツを買おうとしてるんだ……でも洗えばいいじゃない)
ミカサ(まさか……汚れが落ちないくらい激しいエッチがお好みなのエレン!?)
ミカサ(きっとそう……エレンって凄く強気が所があるから……)
ミカサ(でも私こういうの初めて……あんまり激しくされるの怖いよ……)
ミカサ「は……初めてだから……お願い……」
エレン(ん?ミカサは買い物に行ったことがないのか?意外だな……女の子って買い物が好きなイメージが……)
エレン(ああそうか……小さい頃から俺と一緒だったもんな。男遊びばかりに突き合せちゃったんだよな)
エレン(そういう俺も買い物なんて行ったことねぇし……お使いなんて診療の手伝いとかだったし)
エレン(そもそもお小遣いなんて貰ったことなかったな。お金なんて無くても3人で居れば楽しかった)
エレン(でもあのミカサが俺を頼りにしようとしているんだ、力になってやりたい)
エレン「俺も初めてだけど……任せろ!」
ジャン(さっきっから会話が飛躍的過ぎて全くついて行けんぞ!?どうなってる!!)
ジャン(パンツ買いに行くのは理解できる。パンツ持ってないって言ってたからな)
ジャン(だがそれ以外は全く理解できん。なんだ、何でパンツからシーツになるんだ!?)
ジャン(そもそもこの2人は会話が成立しているのか!?これが幼馴染って奴なのか!?)
ジャン(そもそも二人とも買い物に行ったことないのか……ん、待てよ)
ジャン(これはチャンスじゃねぇか?俺はよくダズやマルコとかと一緒に商業区に出かけたりする)
ジャン(つまり初心者2人の案内役としてついて行けば……)
ジャン(ミカサと一緒にデート気分味わえるチャンスだ……!!)
ジャン(エレンの野郎が少々邪魔だが……ゴミの一つや二つ我慢すれば夢のデートだ!!)
ジャン「な、なぁ!俺も混ぜてもらっていいか?俺慣れてるからよ」
ミカサ(どうしてそこにジャンが出てくるの!?エレンと2人きりで甘々デートなのに!?)
ミカサ(さ……3人でするつもりなの!?3人でするつもりなのね!?)
ミカサ(慣れてるってどういうこと!?この蛆虫ってそんなにモテるの!?)
エレン(ジャン……!まさか俺達を助けてくれるのか!?)
エレン(買い物に慣れてない俺達に見かねて助け舟出してくれたんだ……ありがとうジャン!)
エレン(俺、てっきりお前のこと自己中心的で身勝手なゴミだと思ってた……ごめんなジャン)
エレン(お前ってホントはいい奴だったんだな!お前は親友だ!心の友と書いて心友だ!!)
エレン「いいぜ!3人で楽しもうな!」
ミカサ(どうしてエレンもOK出しちゃうの!?2人きりのラブラブデートじゃないの!?)
ミカサ(3人で楽しむって何!?やっぱりエレンも3人でしたいの!?)
ミカサ(ヤダよぅ……エレンと初めて同士で……2人で大人の階段を登りたかったのに……)
ミカサ(どうしてこんな糞虫と一緒がいいの?あなたたち仲悪いじゃない……)
ミカサ(でも……エレンがそうしたいって言うなら……私いいよ……?我慢するから……)
ミカサ「うん……3人でしよう……」
エレン「よし、決まりだな!教官の許可貰ってくるよ!」
ジャン「待てエレン!ここは3人で行くべきだ」
ジャン(お前の残念な頭じゃ何言い出すか分からん)
ジャン(それに成績優秀者のミカサもついていけばきっと簡単に許可が下りるハズだ)
ジャン(教官といえど奴も教育者だ。優秀な教え子の頼みならちょっとくらい無理があっても……)
エレン「お前らもついてきてくれるのか!助かった。俺あの教官ちょっと苦手なんだよな~」
ミカサ(エレン……いつからこんな男と仲良くなったの……?)
ミカサ(やめて……エレンは私だけ見てればいいの!エレンを幸せにできるのは私だけ!!)
──将校室
キース「誰だ」
エレン「イェーガー訓練兵、アッカーマン訓練兵、キルシュタイン訓練兵です」
キース「入れ」
エレン「はっ!」ガチャ
キース「呼び出した思い出はないが……何の要件だ」
エレン「はっ、外出許可を願いたく参上致しました」
キース「外出許可か……日時は」
エレン「はっ、明日であります!」
キース「また随分と急だな……それほど急を要するのか?」
エレン「肯定であります」
キース「理由を言ってみろ」
エレン「アッカーマン訓練兵のパンツの為、自分のシーツを買いに行くのであります」
キース「!?」
ジャン(バカかてめぇ!分かりやすく言え!!)
キース「何かの冗談か?」
エレン「いえ!冗談ではなく事実であります!」
キース「ふむ……」
ジャン(すげぇ……すげぇな教官は……狼狽える様子がない!さすが教官だ……」
キース(何言っちゃってんのコイツ!?まるで分からんぞ!!)
キース(おいカルラ!お前は息子にどんな教育を施した!!)
キース(ミカサのパンツの為にエレンがシーツを買うとこいつは言っているんだよな?)
キース(まずここが分からん。パンツとシーツが繋がらん……そもそもなぜパンツなのだ)
キース「なぜアッカーマン訓練兵のパンツが必要なのだ?急を要する案件か?」
エレン「はっ、アッカーマン訓練兵は下着を着用しておらず、また、1枚も所持していないことが判明しました」
キース(ん!?なんでノーパンなの!?ねぇミカサちゃん!?どうしてはいてないの!?)
キース(いやまさか……ありえんだろう!あの最優秀で首席確実と言われているミカサだぞ!?)
キース「事実か、アッカーマン?」
ミカサ「はっ、肯定であります。教官殿」
キース(認めちゃったよ!!)
キース(事実のようだが……いや、これは俺をからかっているのか?)
キース(いや、それはないな。この3人は成績上位者だ。10位以内に食い込むのはほぼ確実だろう)
キース(特にジャン。こいつは動機こそ不純だが憲兵狙いだ)
キース(こんな下らない茶番で成績を失墜させるような愚行に加担するとは思えない)
キース(これにこの3人の堂々とした態度……)
キース「もう一度確認する。アッカーマン、下着をはいていないのか?」
ミカサ「肯定であります」
キース(なぜ自信満々に答えるのだ!?何も疑問を抱かないのか!?)
キース(まさか、幼少期にそういう教育を施されたのか?)
キース(確かこいつは……)
キース「アッカーマン。君は確か、幼少期に両親を亡くして以来、イェーガー訓練兵の家に預けられたそうだな?」
ミカサ「肯定です」
キース「どのような教育を受けた?」
エレン(え?俺んちの話?)
ジャン(そりゃ親の教えを疑いたくはなるわな……)
ミカサ「義父のグリシャから初歩的な医療に関する知識や、基本的な社会常識について学んだ事があります」
キース(グリシャ貴様の趣味かぁああああ!!!)
キース(なるほど……つまりグリシャがミカサからパンツをひったくったわけだ……)
キース(歴代でも最高峰とまで言われる逸材であるミカサになんて事を……!!)
キース(……?待てよ?)
キース「イェーガー訓練兵、キルシュタイン訓練兵。君たちは下着をつけているか?」
エレン「はっ、肯定であります」
ジャン「肯定です。着用しております」
エレン&ジャン(当たり前だアホ)
キース「ふむ……」
ミカサ(なぜそこまでパンツに拘るの……まるで分からない)
キース(つまりそうなのだ!そういうことなのだ!なぜミカサが優れているのか、そうだったのかグリシャ!)
キース(今期の訓練兵の中でパンツをはいてないのはミカサくらいだろう……つまり)
キース(ミカサはパンツを脱ぎ捨てることで、己の潜在能力を最大限にまで引き出しているのだ!)
キース(だからこそ、この者は最優秀者として君臨しているのだ!!)
キース「なるほど……事情は理解した」
ジャン(いったい何を理解した)
キース「外出許可は認めん……そのかわり──」
キース「──明日から、下着をつけずに訓練に励め!以上、退出を許可する!」
エレン(…は?)
ジャン(何言ってんだこいつ)
ミカサ(私とエレンノのデートがっ!!)
ミカサ「待ってください教官!!」
エレン&ジャン(よく言ったミカサ!!)
キース「なんだアッカーマン?」
ミカサ「外出許可を!!外出許可をください!!」
キース「なぜそこまで必死に食い下がる?君にパンツは必要ないだろう!」
ミカサ(な、何を言っているの!?私にはパンツを買いに行かなければならない!!)
ミカサ「私にはエレンが必要なんです!!」
エレン(え、俺!?)
ジャン(どっから出てきた!?)
キース(!?)
キース(待て……待ってくれ。俺は確かにパンツは要らないだろうと言ったはずだ)
キース(それがなぜエレンなのだ!?お前にとってエレンはパンツなのか!?)
ジャン(教官が混乱してる……!!)
エレン(ミ……ミカサ……そんなに堂々と言われるとさすがに照れる……)
キース(そ、そうか!エレンがパンツがわりだからこそパンツが要らない……のか?)
キース「アッカーマン、君にとってパンツとはなんだ?」
ミカサ(どういうことなの!?)
ミカサ(質問の意味が分からないわ……でも!)
ミカサ「私にはパンツなど必要ありませんが……買いに行くという行為が大切なのです!」
キース(エレンを買いに行くとはどういうことだ!?エレンは君にとってパンツなんだろ!?)
キース(まるで分からん!パンツってなんだ!?パンツってなんなんだ!!!)
ジャン(エレン……おまえに変な頼み事なんてしなきゃよかったわ)
エレン(ミカサ……俺もお前が好きだ……!)
エレン「ミカサ!俺はお前が好きだ!!」
キース(パンツからの告白!?)
キース(いったいどういう事だ!!パンツがなぜ告白を始めた!!)
ミカサ「そんなの……言われなくても知ってる……」
ジャン(おい何してんだエレン!!俺の前でミカサたんを……!!)
ジャン「ミ、ミカサ!!俺もお前が好きだ!!」
キース(お前もパンツだったのか!?)
ミカサ(この糞虫が……)
ミカサ「ジャンは黙って。私にはジャンなど必要ない。ジャンなど私の人生には必要ない!!」
キース(ジャンはパンツじゃないのか!?)
キース(いや待て……考えるから分からんのだ……)
キース(考えるな、感じろ……。よく言われたものだ)
キース「アッカーマン!私はパンツだ!!」
エレン(!?)
ジャン(何を言い出すんだこいつは!?)
ミカサ(どういうことなの!?なぜ私に言うの!?
ミカサ「……なぜ、私に言うのでしょうか?」
キース「君はパンツを深く理解している……!」
ミカサ(パンツって何!?)
キース(ん?ミカサの反応がおかしい……)
キース(そうか、私は間違えた。パンツの理解者はミカサだ)
キース(ミカサになりきるのだ!!!)
キース「……」ズリッ
エレン(教官がっ!?)
ジャン(脱ぎ始めた!?)
ミカサ(いったい何がどうなっているの!?)
キース「私はパンツを脱ぎ捨てたぞ!!」
エレン「何やってんすか教官!!」
ジャン「おい!誰か!!誰かこいつ止めろ!!」
ミカサ「い……いや……いやぁああああああああああああああああ!!!」
人類は、パンツを脱ぎ捨てた。
人類は、パンツという呪縛から解き放たれた。
呪縛から解き放たれた人類は飛躍的な進歩を遂げた。
柔軟な発想を持ち合わせた人類は、ある画期的な兵器を開発する。
それこそが『超機動砲』である。
この兵器が実戦配備されて以来、人類の進撃は止まらない。
巨人を次々と駆逐した。巨大な大岩も立体超機動装置を使い牽引に成功した。
人類の勝利はもはや目前である。
この兵器は正面からうなじを損傷させる火力を秘めており、また巨人の追従を許さない機動性を持ち合わせていた。
この人類の悲願とも言える超機動砲の完成の立役者、ミカサ・アッカーマン(現在はイェーガー姓)。
人類は、この人物を後世に語り継いだ。
ミカサ・パンツマンと──。
終わり
いや、固定砲を立体機動させたら強くね?って思って書き始めたからこう締める予定だったんだ
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