咲「こんなオカルトありえないよ」(553)
―部室―
和(♂)「……」
優希「……」
久「……」
まこ「えっと……部長?」
久「何?」
まこ「このピンク色の髪の男は、部長の知り合いか?」
久「違うわよ……まこの知り合いじゃないの」
まこ「違うが……優希の知り合いか?」
優希「違うじぇ。もしかして京太郎の友達かー?」
久「でもそれにしても和に似てるわね……兄妹とか?」
和「……和は私ですが」
久「えっ」
……
和「……で、あなた方が清澄麻雀部の部長と染谷先輩、そして優希だと」
優希「そうだじぇ」
和「……そんなオカルトありえません!」バン!
久「……本当に和みたいね」
まこ「で、あんたがさっきまでいた場所はわし達が男だった、と」
和「そうです……というか、なんですか、これは。ドッキリとかじゃないんですか」
久「こっちが聞きたいわよ……本当に和の親戚とか兄妹なんかじゃないのね?」
優希「今まで長い間のどちゃんとつるんできたけどそんな話聞いた事もないじぇ」
久「うーん」
和「と、とにかくっ、私は帰ります!」
まこ「帰るってったって、どこへじゃ」
和「そ、それは」
久「ちゃんと部室の構造なんかも一緒なんでしょ?私達は嘘なんてついてないわよ。落ち着いて」
和「う……はい」
このSSの姫様バージョン見たことあるな
ピンク髪の男w
久「やっぱり信じられない話ね……性別が全く逆のパラレルワールドから来たって事?」
和「そ、そんなオカルト」
まこ「まーまー、まあ一旦落ち着きんさい」
和「は、はい……」
久「そうね、向こうの私達ってどんな感じなの?」
和「えっと……あまり変わりません」
優希「そうなのかー?」
和「はい……ゆーきは小柄でタコス好きのお調子者です」
優希「へへ、照れるじぇ」
和「褒めてません……染谷先輩は方言で話す方で温和な雀荘の一人息子」
まこ「そうか」
和「竹井先輩は、会長も部長も勤める、テレビの入れ知恵が好きなたらs……いえ、なんでもありません」
久「?」
和「そして、須賀さんは普通の女の子で、そして――……」
「遅れてすみません!」バタンッ
久「あ、おはよー」
まこ「日直じゃったのか?」
優希「それよりも、一大事だぞ咲ちゃん!」
和「…………――――――――え?」
咲「一大事?……あ、こ、こんにちわ……」ペコリ
和「 」
咲「え、えっと、優希ちゃん……お客さん?」
優希「うーんと、説明すると長くなるんだけどなー……のどちゃん?」
和「 フ ア ァ ? 」
久「いきなりどうしたの……?」
まこ「なんじゃ、ライフル喰らった鳩みたいな顔しとるが」
和「 ァァエイ ?」
咲「え?ど、どうしちゃったの……?」
優希「なんだこいつ……」
咲「あ、あの……大丈夫ですか?」
和「……」
咲「……?」
和「さ、咲……くん?」
咲「えっ?そ、そうですけど……くん?」
和「…………」
咲「……?」
和「…………あ、あぁ、すみません、ちょっと取り乱しました」
咲「そ、そうですか……?」
和「はい……すいません、咲さん」
咲「……?」
咲「あの、もしかして……原村和ちゃんのご親類の方ですか?」
和「え?」
咲「いえ、なんだか雰囲気もお顔も似てらしたので……」
優希「ところがどっこい、本人だじぇ」
……
久「……――――って事らしいのよ」
咲「ほ、ホントに……?」
和「そんなオカルト――……と言いたい所ですが、どうやら本当らしいです」
咲「だから今日は和ちゃん、見かけなかったんだ……」
まこ「もしかしたら入れ替わりで向こうに行っとるのかもしれんのう」
優希「エニグマティックだじぇ」
久「まぁ、未だに信じがたい話ではあるけどね」
咲「あっ、じゃあ麻雀を打ちませんか?」
和「え?」
まこ「ああ、それなら打ち筋で本人かどうかわかるからのぉ」
優希「そうと決まれば卓に着くじぇ!」
和「ちょっと待ってください!そんないきなり」
咲「だ、駄目かな……」
和「はい、それじゃやってみましょうか」
……
久「……呆れた、確かに本人ね」
まこ「でもあれじゃな……さらに強くなっとるというか」
優希「もしかして……男子麻雀だからレベルが上がってるのかー?」
和「どうなんでしょう……自分ではわかりませんが」
咲「でもすごいよ和ちゃん!」キラキラ
和「ッ!」
咲「あっ……ご、ごめんなさい、和ちゃんだけどじゃないんでしたね……すみません」
和「……」
久「あらら、咲は人見知りする子ね」
まこ「まあ無理もないじゃろう。本人と言われてもほぼ初対面のようなもんだからのお」
和「……咲さん」
咲「は、はいっ」
和「……私は、私の居た場所で……咲くんは唯一無二の親友でした」
和「ですから、この世界であっても貴方は私の親友ですよ」ニコッ
和 「おちんちんは付いてないけど、こっちの咲さんもケツマンコは付いてるから、ま、いっか」
とか考えてそう。
淫ピン怖い・・・・・。
咲「和ちゃん……」
優希「男だからちゃんづけはどうかと思うじぇ」
咲「あっ、そ、そうだよね」
和「私は構いませんよ。咲さんの呼びやすい方で呼んで頂ければ」
咲「え、そう、かな……えへへ、じゃあ和ちゃんで」ニコッ
和「 オフ 」
咲「えっ?ど、どうしたの?」
和「いえ、なんでもないですよ」
久「でも、どうすれば元に戻せるのかしら……」
まこ「お前さん、何か身に覚えはありゃせんか?」
和「身に覚え……いえ、私は残念ながら……」
優希「いくらなんでもこのままだと色々やばいぞー」
咲「そうだね……和ちゃんの家族の方も心配するだろうし……」
まこ「こういうのに詳しそうな知り合いはおらんか?」
久「そうね……ちょっといろいろ当たってみるわ」
困ったときの神頼み展開ですな(ゲス顔。
和「ご迷惑をお掛けします……」
久「いいっていいって。困ったらお互い様よ」
まこ「そうじゃのう、気にしなさんな」
優希「必ず元の世界に返してみせるじぇ!」
和「みなさん……」
咲「和ちゃん」
和「咲さん」
咲「私にできる事があれば、何でもするから……何でも言ってね?」
和「…………」
咲「……?和ちゃん?」
和「ホア、あ、いや……ありがとうございます。咲さん」
咲「ううん、当然だよっ」グッ
和「……ヘアア」
ガチャッ
京太郎「おはようござ――……って誰?」
……
京太郎「へええ、なんか信じ難い話しっすけど……本当なんですね?」
和「あなたが須賀さんですか……ああ……」
京太郎「え、なに」
和「いや……いえ、なんでもないです」
京太郎「?」
久「で、そこで須賀君にお願いがあるの」
京太郎「え?なんですか?」
まこ「和を泊めてやって欲しいんじゃ」
京太郎・和「「えっ」」
優希「だってまさかのどちゃんの家に帰すわけにもいかないし、私らはか弱い女の子だからな!」
京太郎「ああ、まあそれもそうですか……」
久「和もそれでいい?」
和「咲さんの家に泊まりたいです」
咲「えっ」
咲さんのアナルが崩壊してまう・・・・
>>43
なんでいきなりアナルなんだよwwwww
>>45
そりゃあーた、向こうの世界では、咲くん狙ってただろうし・・・。
久「な、何言ってるの!?駄目だって!」
まこ「お前さんさっきの話し聞いとったか?」
優希「咲ちゃんは私らの中でも(麻雀以外)一番か弱い女の子だぞ!?」
和「前に居た世界では、よく侵ny……お邪魔していたので、一番心が休まるんです」
京太郎「だからってお前なぁ……」
和「……駄目、ですか?」
咲「え、え、え、えっと、うう、うちはそのっ」
和「……」
咲「あ、ううう、そのっ、和ちゃんと、いっても、そのっ、おとこのひと、だしっ」
和「ホアア」
京太郎「どうした?」
和「いえ……冗談ですよ。咲さん」
咲「えっ?じょ、冗談?」
和「はい。いくらなんでも女性のお宅に男がお邪魔になるのは流石にアレですから」
和「…………ハハッ」
向こうの世界の一ちゃんとかハッちゃんは嫌過ぎるw
咲「び、びっくりしちゃったよ……」
和「すいません」
優希「こっちののどちゃんはなかなかお茶目だじぇ」
久「さ、それじゃ今日は解散にしましょうか」
まこ「そうじゃな」
久「なにか分かった事があれば須賀くんに連絡するから」
和「はい、ありがとうございます」
京太郎「それじゃ、俺の家に行くか」
和「はい、須賀さん。今日は御世話になります」
京太郎「まあ気にすんなって」
京太郎(……でも、これがもしも女の和だったら最高だったのになぁ)
京太郎「はあ……」
和「?」
久「それじゃ今日は解散よ。また明日ねー」
………………
スタスタ……
京太郎「はあ……母さん達にはなんて言おうか」
咲「うーん……普通に友達を泊めるって言えばいいんじゃないかな」
京太郎「でももし戻れなかったらずっと泊まるわけだろ?」
咲「そっか……」
和「……」
京太郎「咲も、和と知り合いの男とか知らないのか?」
咲「うん……全然」
京太郎「それもそうか」
咲「うん。もし居たら京ちゃんだって知ってるよ。きっと」
和「……」ギリィッ
京太郎「和、向こうで仲の良かった異性……向こうで女だった奴とかいるか?」クルッ
和「いえ、私は異性の知り合いは須賀さんくらいでした」
京太郎「そっか……うーん」
咲「難しいね……」
シズも上のジャージしか着てない露出男だろ
―京太郎宅―
ガチャッ
京太郎「良かったな、お袋も好きなだけ居ていいってさ」
和「本当にすみません……ご迷惑をおかけします」
京太郎「いいって。それより風呂入るか?」
和「いいんですか?」
京太郎「ああ、そのままじゃ辛いだろ?着替え貸すから」
和「ありがとうございます……」
京太郎「いいって。俺はカピと遊んでるから」
和「はい……それでは、お風呂お先に頂きます」
京太郎「おう」
―お風呂―
シャァァァァ
和「ふう……」
和「……」
和「……」
和「……」
和「……」
和「……咲……さん」
―京太郎の部屋―
京太郎「あ、そうだ。シャンプーがもう切れてるんだった」
カピ「ピカ」
京太郎「ちょっと待っててくれよ、カピ。和にシャンプー渡してくる」
カピ「チャー」
和「女の咲さんにも菊門はあるんですよね…」
スタスタ
京太郎(そういや、シャンプーは拘りあるのかな)
京太郎(……いや、そうだ。和っていっても男なんだ。そんな拘らねーよな)
ガチャッ
京太郎「おーい和ー」
スタスタ
ガラッ
京太郎「すまんすまん、シャンプーが」
和「…………」ギョンッッッ!!!
京太郎「きれ…………て……」
和「……」ズズズズズズズズズズ
京太郎「……」
和「……ありがとうございます」
京太郎「……」ガタガタ
和「……須賀さん?」ズズズズズズズ
京太郎「……こ、これ、です」ガタガタ
和「ありがとうございます」パシッ
ガラッ
京太郎「……」ガタガタ
京太郎「…………」ガタガタ
京太郎「……っ……」ポロッ
京太郎「…………っ!!」ガタガタポロポロ
京太郎「ふぐっ……ふぐぅぅぅ……!!!!」ガタガタポロポロ
京太郎は生まれて始めて心の底から震えあがった……
真の恐怖と決定的な敗北に……
京太郎「うああぁっ……!!うあああ……!!!」ガタガタポロポロ
恐ろしさと絶望に涙すら流した
これも初めてのことだった……
―京太郎の部屋―
ガチャッ
和「お風呂、お先にいただきました」
京太郎「あー……うん」
和「?どうしました?目が真っ赤ですが……」
京太郎「いや、なんでもない……ああ、ほんと」
和「?」
京太郎「それじゃ、俺も風呂に入ってくるよ……」
和「はい」
京太郎「えっと……ああ、そこの本棚から好きな本取って読んでていいぞ」
和「いいんですか?ありがとうございます」
京太郎「いいって……それじゃ、また」
スタスタ
和「……?なんだか意気消沈していましたね」
カピ「ワン」
向こうの世界の咲さんのモノは…
和「でも……本ですか」
和(うーん……漫画本しかありませんね)
和(もっと何か……ん?)
スッ
和(これは……須賀さんの卒業アルバム?)
和「……」
和(まさかッ!!!!)
ガバッ
和「ッ!ッッ!!」ペラッ!ペラッ!
和(そういえば咲くんと須賀さんは同じ中学出身……!)
和(だとすると――……!!)
ピタッ!
和「……」
和「……ああっ……」
和「……咲くん…………いや咲さん可愛いッッッ!!!!!!!」ギョンッッッ!!!!
霞君のはデカすぎて姫様に入らなかったんだろ?たしか
向こうの部長はホモかよ……
男だから「姫」様ですらないなw
ピンク髪の男というと、鰤のザエルアポロみたいな見た目なんだろう
スタスタ
京太郎「……」
京太郎(しかし……今思えば、なんであいつフルに勃ってたんだ)
京太郎「……」
京太郎「っ……」ブルッ
京太郎(いや……まさかな)
京母「あれ、京太郎?」
京太郎「ん?何?」
京母「あんた二階にいたんじゃなかったの?」
京太郎「音?なんの?」
京母「さっきどこかからゴポォッって音が聞こえたから……あんたが二階の流し台使ってるのかと思って」
京太郎「はあ?さあ……和じゃねえの?」
京母「そうかしら……」
京太郎「それじゃ、俺らはもう寝るよ。おやすみ」
スタスタ
ガチャッ
京太郎「ただいまーっと」
和「おかえりなさい」
京太郎「あれ、本読んでなかったのか?」
和「読みましたよ」
京太郎「ずっと読んでてよかったのに」
和「いえ、すっきりしたのでもう大丈夫です」
京太郎「そうか?」
カピ「ピカピ」
京太郎「ん?おう、そうだな。そろそろ寝るか」
和「そうですね。疲れてしまいましたし」
……
京太郎「それじゃ、電気消すぞー」
和「はい」
パチッ
和「……」
京太郎「……」スタスタ
モゾモゾ
京太郎「ふう……」
和「……」
京太郎「……」
和「……」
京太郎「……」
和「……」
京太郎「……」
和「……」
京太郎「……」
京太郎(超イカ臭え)
泊めてもらった家ですることかよぉ
玄さんは…
和「……」
京太郎「……」
和「……」
京太郎「……」
和「……須賀さん」
京太郎「……なんだ?」
和「起きていますか……?」
京太郎「起きてるよ(眠れるかよこの野郎)」
京太郎「と、いうかさ……和」
和「はい?」
京太郎「その須賀さんっての……やめてくれよ」
和「……?どうしてですか?」
京太郎「……なんだか他人行儀じゃねえ?」
和「そうですかね……」
>>114
玄「お若いのにうちのお兄ちゃんと同じかそれ以上のモノをお持ちで」
セクハラ通り越してヤバいレベルの変態じゃん……
憧は和に「おちんこ転校生」とかいうあだ名付けてんだろ。それもうイジメじゃん
京太郎肝据わりすぎだろ。
俺なら逃げ出すわ。
京太郎「……」
ゴロッ
京太郎「……俺達さ」
和「……?」
京太郎「まあ、世界は違うけど……全国目指して、一緒になって」
京太郎「一丸となって……戦ってきた仲間じゃんか」
和「……」
京太郎「だからさ……まあ、もっとフランクに接してもいいと思うぜ」
和「……須賀……さん」
京太郎「ま、無理にとは言わねーけどな」
和「…………まあ、須賀さんは向こうでも一回戦敗退しましたけどね」
京太郎「ぐっ……!!て、てめー」
和「……ふふっ」
京太郎「……ははっ」
和「これからは、ちゃんと名前で呼びますよ……京子さ……京太郎くん」
向こうの一ちゃん 「おーい透助~」(タッタッタッ ボロン
京太郎「ああ、向こうの俺もきっと喜ぶぜ」
和「そうですかね……ふふ、そうだといいですね」
京太郎「きっと喜ぶって」
和「はい…………」
京太郎「……」
和「……」
京太郎「……」
和「……」
京太郎「……」
和「……」
京太郎「……」
京太郎(……なんでこいつ勃ってんの?)
和(咲さん……)ムクァ
エトペンの定位置は股下か…
>>149
エトペンにオナホールが仕込んであって常時突っ込んでるんだろ
チュンチュン
咲「いってきまーす」
スタスタ
咲(……一晩考えてみたけど、いい考え浮かばないなあ)
咲(うーん……そういうのに詳しい知り合いの人もいないし)
咲(永水の人達が一番知ってそうだけど、遠いしなあ)
咲「むう……あ」
タッタッタ
咲「京ちゃん!和ちゃん!」
和「!!!!さ、咲さんっ!!」
京太郎「ん……ああ、咲か……おはよ」
咲「おはよう……京ちゃん、なんだか元気ないね」
京太郎「いや、起きた瞬間にまた敗北を味わうとは思わなくてさ」
咲・和「「?」」
京太郎「うん……こっちの話」
―昼休み―
久「ごめーん、まだ何もわかんないわ」
咲「そうですか……」
まこ「まあ、そんな楽そうな事態じゃあないしのお」
和「私は全然大丈夫なので、私は全然大丈夫なのでそんなに気張らずにお願いします」
優希「おー?」
久「ごめんね……そういえば、部室は午前中誰も来なかった?」
和「はい。やっぱりあの棟は見回りなんて一切来ないみたいですね」
まこ「まあ流石に夜中は無理そうじゃがの」
京太郎「あんな暗い所に一人泊まらすのも可哀想ですしね」
咲「気を落とさないでね……和ちゃん」
和「はい……お気遣いありがとうございます、咲さん」
咲「ううん、何でも言ってね」
和「はい」
久「こっちの和は今頃どうしてるのかしらねー」
エトペンのポジション参考
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org4171261.jpg
>>170
よくこんなの持ってるなー。
キャラを男にするだけで百合オタの気持ち悪さを客観視できるな
>>173
は?
みんなホモネタ楽しんでるじゃん。
―放課後―
部室
和「……」
和(そろそろ、皆さん授業が終わる頃でしょうか……)
和「……」
和(身に覚え……身に覚え……)
和(だめです……全く思い出せませんね)
和(もう、望みは薄なのでしょうか……)
和(……)
スタスタ
和「!」
和(誰か来ました……警備員じゃないといいんですが)
ガチャッ
咲「あ……他の人、来てないんだね」
和「!咲さん!」
>>173
こっちだってその気持ち悪さを自覚しながら楽しんでるんだよ
それに百合オタはホモに寛容な奴が多いぞ
スタスタ ポスッ
咲「ふう……優希ちゃんは先生に呼び出されちゃったみたい」
和「……こっちでも優希はいつも赤点ギリギリなんですか」
咲「ふふっ、うん。そうだよ」
和「……」ジー
咲「……」ソワソワ
和「……」ジー
咲「……え、えへへ、やっぱり和ちゃんだってわかってても緊張しちゃうね」
和「……そうですか?緊張しなくても、私は私ですよ」
咲「うん……そ、そうだ」
和「はい?」
咲「あの、向こうの私ってどんな感じなの?」
和「……向こうの、咲くんですか?」
咲「うん……ちょっと聞いてみたい、かも」
和「そうですね……」
和「……ちょっと小柄で、中性的で……方向音痴で」
咲「う……」
和「……でも、誰よりも麻雀を楽しんでいて……普段は頼りないけど」
和「麻雀の事になると、私達を引っ張ってくれる、私を導いてくれる――……そんな人です」
和「……とても、尊敬しています」
咲「……」
咲「……あ、あはは」
和「どうしました?」
咲「う、ううん、その……なんだか、違う私の事だと……他人の事だと思ってても、なんだか照れくさいねって……えへへ」
ガタッ
和「……いいえ」スタスタ
咲「え?の、和ちゃん?」
和「他人の事なんかじゃ、ありませんよ」
ギュッ
咲「ふえっ!?」
咲(手、手を握られちゃったっ)
和「……昨日と今日、少し接しただけでも分かりました。あなたは、向こうの咲くんと同じ……素晴らしい咲さんです」
咲「……」
和「ですから、もっと自身を持ってください……」
和「こっちの和に代わって、私が言いますが」
和「私が一番尊敬しているのは……一番、心から信頼しているのは」
和「貴女なんです……咲さん」
咲「……!」
和「……ほ、本当の事ですよ……?」
咲「……うん」
咲「………………うんっ。ありがとね……和ちゃんっ」ニコッ
和「っ」ズギューン
和「うっ……!」
ガクッ
咲「!?の、和ちゃんっ!?」ガタッ
和「……っ」
咲「ど、どうしたの?お腹痛むの?」
和「さ、咲さん……少し離れて下さい……!」
咲「……え……」
和「いえ……その……持病のっ……発作が……感染ってしまうので……!」
咲「ほ、発作が?」
和「はい……!すこし、顔を……洗ってきます……!!」ヨロッ
咲「凄い前かがみだよ、本当に大丈夫……?御手洗いは廊下の――……」
和「だいじょう、ぶ、です、場所は、元の世界と、一緒、です、し……少し、失礼します」ヨロヨロ
咲「て、手伝おうか……?」
和「てててててててててててててててててて手伝うって何を……あぐうっ!!」カメェッ
和「ひ、一人で、平気ですので……失礼、します……!!」ヨロヨロ
……
咲「結構経ったけど……大丈夫かな……」
ガチャッ
久「おつかれー」
優希「やっと解放されたじょー」
まこ「お前さんは日頃からもっと気合入れろと言っとるじゃろ」
京太郎「こいつには何言っても無駄ですよ」
咲「あ、おつかれさまです」
久「あれ?和は?」
咲「あの、体調悪いみたいで、トイレに……」
久「ああ、トイレに入ってたの和だったの」
優希「急にゴポォッって言うから何かと思ったじょ」
まこ「便器が詰まってしもうたんか?」
京太郎「…………」
咲「ちょっと様子見てこようかな……」
京太郎「いやいや、あいつ今男だぞ。男子トイレ入る気かよ」
咲「あっ……そ、そっか」
ガチャッ
和「心配には及びませんよ」
咲「!和ちゃん!」
久「ちょっと、大丈夫なの?」
和「はい、心配をお掛けして申し訳ありません」ペコ
まこ「いや、なんともないんならいいんじゃが」
優希「なんかあったら言うんだぞー」
和「はい……咲さんも、心配かけさせて申し訳ないです」
咲「ううん……平気ならよかったよ……」ホッ
和「……」
京太郎「……」
久「さ、それじゃ部活始めちゃいましょうかー」
―須賀家―
ガチャッ
和「お風呂いただきました」
京太郎「ん?ああ……」
和「それじゃ、私はここで待ってますね」
京太郎「ああ……」
スタスタ
京太郎「……なあ、和」
和「どうしました?」
京太郎「お前……さ」
京太郎「………………いや、なんでもない」
バタン
和「……」
ゴソッ
和「……卒業アルバムでも見ますか」
……
京太郎「電気消すぞー」
和「はい。おやすみなさい」
パチン
京太郎「……」
和「……」
京太郎「……」
和「……」
京太郎「……」
和「……」
京太郎「……」
和「私はゲイです」
京太郎「……」
和「……」
京太郎「…………わああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」ガバァッ!!!!!
京太郎「はっ、はひっ!!!!はひぃぅ!!!!」バタバタ
和「落ち着いて下さい、京太郎くん。すみません冗談です」
京太郎「おまっ、はひっ、えあっ!?……じょ、じょう、だん?」
和「はい……お騒がせして申し訳ありません」
京太郎「はぁ……はぁ……ま、マジでやめてくれよ……」
和「……」
京太郎「はぁ……おやすみ……」
和「はい……」
京太郎「……」
和「……」
京太郎「……」
和「……そんなに、変ですかね」
京太郎「えっ?」ビクゥッ
和「……男の私が……咲くんの事を想うのは……」
和「やっぱり……変ですかね」
京太郎「お、お前っ……やっぱり」
和「……咲くんだけなんです」
京太郎「……!」
和「後にも先にも……咲くんだけなんです……」
和「こんな気持ちになるのも……こんな気持ちを抱くのも」
和「……だから……自分は、もしかすると男色の気があるのかも……と思っていたんです」
和「…………でも、こっちに来て……それが間違いだと気付かされました」
京太郎「……」
和「私の……私の理想が、形を成していたんです……いえ、元の世界の咲くんに不満なんてありません」
和「でも……こちらの咲さんは……咲くんそのままで…………そして」
和「…………女性、なんです……」
京太郎「……」
和「京太郎くん…………私は、変でしょうか」
和「女性である咲さんも…………男性である咲くんも愛しいと想ってしまう私は……おかしいのでしょうか」
京太郎(その時僕は、『しらねえよ、それよりシコってんじゃねえよ馬鹿』と言いそうになったが言わなかった。今ではそれでよかったんだと思う)
のどっちはバイだったか
京太郎「……知らねえよ」
和「……そうですよね」
和「変な事を言ってしまって申し訳ありません……おやすみなさい」
京太郎「……」
和「……」
京太郎「……」
和「……」
京太郎「……いいんじゃねーの」
和「……」
京太郎「……よく、わかんないけどさ…………お前が好きなのは……咲の事なんだろ」
京太郎「…………だったら、性別がどうとか……めんどくさい事はもう……考えんなよ」
京太郎「……まあ、なんだ……突っ走るのだけはやめとけ……それだけだよ、多分」
和「……」
京太郎「……」
和「………………ありがとう……」
―よくあさ―
京太郎「はあ!?東京!?」
京母「そう、お婆ちゃんの妹さんが亡くなっちゃって……だからさっさと支度しなさい」
京太郎「ちょ、ちょっと待てよ、そんないきなり」
京母「つべこべ言わない!」
京太郎「で、でも和が……」
京母「そういう事なの……ごめんね?和くん。二、三日は泊めてあげられないみたい」
和「そうですか……いえ、御世話になりすぎたくらいです。ご迷惑をお掛けしました」
京母「いいのよー、また泊まりに来てね?」
和「はい、よろしければ是非」ニコ
京太郎「……」
和「大丈夫ですよ……男なんですし、野宿くらいならできます」
京太郎「……そ、そうか」
和「はい。二日間御世話になりました」ペコ
京太郎(いや、まあ心配なのはそれだけじゃないんだけどな……)
憧は全国大会行くついでに上野駅13番線トイレに入り浸るんだろうな
―放課後―
優希「なにぃー!あの犬ー!使えないじぇ!」
久「こーら、優希。親戚の御葬式なんだからしかたないでしょ。不謹慎よ」
優希「ごもっともだじぇ」
和「今まで御世話になりすぎてたくらいですし……これからはなんとか自分だけで寝泊りします」
咲「だ、だめだよ!そんな!危ないよ!」
まこ「そうじゃぞ、お前さん綺麗な顔しとるし……何があるかわからんぞ」
和「でも……」
久「うーん……私の家は女しかいないから無理ね……」
まこ「わしの家も、男連れてきたら何言われるかわかりゃせん」
優希「うー……ウチも難しいじょ……」
和「……ですから、やはり自分一人で」
咲「あ、あの……和ちゃん」
和「はい?」
咲「……ウチに来る?」
和「!!!!?」
咲「実はお父さんが昨日から出張で……明日まで帰ってこなくて」
咲「今……私しか……居ないんだ」
和「 」ムクムク
優希「さ、咲ちゃんは何を言っとるか――――!!!!」
まこ「じゃからそれじゃと二人きりになるじゃろ」
咲「いえ、私は……適当なところに泊まるんで」
久「何を言ってるのよ……駄目に決まって」
優希「あ!思いついたじぇ!」
まこ「?何を?」
優希「私達で咲ちゃんの家に泊まればいいんだじぇ!」
一同「「「!」」」
久「まあ、それなら……いい、の、かしら」
まこ「うーん、確かに見張ることはできるし」
優希「なー!咲ちゃんもそっちの方が寂しくないじょ!」
咲「うんっ!」
優希「というわけでのどちゃん今日は――……」
和「……」
まこ「……なんで前かがみになっとるんじゃ?」
和「……発作です」
優希「のどちゃん、そういう事で良いかー?」
和「…………咲さんが、よければ」
咲「うんっ、歓迎するよっ」ニコッ
久「ま、そういう事ならお呼ばれしましょっか」
まこ「そうじゃのう……まあ軽いお泊り会じゃな」
優希「うおー!なんかわくわくしてきたじぇー!」
和「…………」
ガタンゴトン
京太郎「……」
京母「ほら、仏頂面しない」
京太郎「いや、不機嫌なわけじゃないんだけどさ」
京母「だったらもっとしゃんとしてなさい」
京太郎「はいはい」
京太郎「……」
京太郎(ああ言ったけど……何事もなけりゃいいな)
京太郎(……今のあいつは何しでかすかわからないからな……)
京母「ほら、もうすぐ着くわよ」
京太郎「ああ」
京太郎(……咲)
京太郎(無事でいてくれるといいけど……)
京太郎(…………心配のしすぎかな)
………
―宮永家―
ガチャッ
咲「いらっしゃい、皆さん」
優希「おー!咲ちゃんの家、初めてだー!」
久「お邪魔するわね」
まこ「よっこいせ……今日は一日お世話になります」
咲「いえ、こちらこそ来て頂いて……ありがとうございます」
和「……」
咲「あっ、和ちゃん」
和「……咲さん」
咲「気を遣わずに、どうぞあがって?」
和「……はい」
ニコッ
和「お邪魔しますね、咲さん」
咲「うんっ」
桃子「ここから先は、ステルスホモの独壇場っすよ!」
玄「きりたんぽ…………」
残ってた、すみません
会社今終わって帰宅しました
ちょっと用事片付けたらかきます
……
優希「だー!また負けたー!」バサー
まこ「お前さんは顔に出すぎじゃ」
久「ババが来た瞬間に笑顔じゃなくなるし」
和「ゆーき、麻雀では気をつけて下さいね」
優希「善処するじぇ……」
咲「あはは」
久「さて……そうね、咲」
咲「あ、はい?」
久「そろそろお風呂借りてもいいかしら?」
和「!」
咲「あっ、すみませんそうでしたね。もう沸いてあるんでお好きな方からどうぞ」
優希「誰が最初に入るんだー?」
和「……私は最後にいただきますね」
まこ「ああ、気を遣わせてすまんの」
優希「咲ちゃんが主だし、咲ちゃんから入ったらいいじぇ」
咲「ううん。みんながお客さんなんだから……私は最後でいいよ」
久「じゃあ私達三人が適当に入って、咲、そして和って順でいいかしら?」
咲「はい!」
和「異論ありません」
まこ「それじゃわしらは誰が最初に入ろうか?」
久「私は三人一緒でもいいわよ?うふふ」
優希「やだ……部長のケダモノ……」
まこ「はいはい馬鹿な事言うとらんではよ決めんか」
咲「あははは」
和「ふふ……」
和「……」
……
…
・
ガラッ
優希「あがったじょー」
久「おかえりー」
優希「まだババ抜きかー?みんなよく飽きないじぇ」
まこ「それじゃ次は咲じゃな」
咲「はい、それじゃ失礼します」
久「失礼もなにもあなたの家じゃない」クスッ
咲「えへへ、そうですね。それじゃいってきます」
ガラッ
和「…………」
久「それじゃ、私達はトランプの続きでも」
和「うっ……!」
まこ「お?どうした?」
優希「大丈夫かー?のどちゃん」
和「また……発作……がっ……アヘェッ!」
久「ちょっと、大丈夫?薬かなにか」
和「いえ……うっ……ちょっと、トイレに行ってきます……」
優希「付き添うじぇ!」
和「いえ、だ、だいじょうぶ、です……」
まこ「本当か……?顔色が変じゃが」
和「はい……少し、吐き出せば……楽になるんで」
久「トイレはリビング出て……説明しなくてもわかるか」
和「はい……失礼します……」
ヨタヨタ
優希「向こうののどちゃんは随分病弱みたいだじぇ」
まこ「ほうじゃのう……」
久「……」
まこ「ん?どうしたんじゃ部長」
久「…………いえ、こんな時に疑うのも酷いけど」
久「……覗くつもり……とかは無いわよね」
まこ「はあ?何を言うとるんじゃ」
優希「ちょっと見てくるじぇ」
タッタッタ
優希「……」コソッ
和「うう……」ガチャッ
スタスタ
優希「普通にトイレに入っていったじぇ」
久「そう、よかったわ」
まこ「あんたはまたそういう風に疑うてからに」
久「申し訳ないと思ってるって……」
優希「とにかくトランプの続きだー!」
――トイレ内部――
バタン
和「……」
和「……」
ガチャッ
和「……」
ガチャ……カキッ
和(……この窓は、開いて……)キュル カコッ
和「……こうやって」ガション キコキコ
ガッ キリキリ クンッ
ガコッ!
和「こう、して……」キュルッ キュルッ
カコン
和(こうすれば……)
カタン……
和(ふう、向こうと窓の仕組みも同じで助かりましたね)
和(窓を外せました)
和「よし」
カタ
和(音をたてないように……)
ガシッ
和(よし、外に出られ)
ガッ!!
和「あはんっ」
和「ッ!!!!」
和(やってしまいました!計算外ですッ!!)
グンッグン
和(私の性器の事を忘れていました!)
和(そういえば勃ったままなんでした!)
和「小賢しい……!!」ギリッ
和(落ち着きましょう、私……!冷静に……冷静に性器を落ち着かせるのです)
和(思い出すのです……)
……
透華(♂)『私専属の執事になってもらいます』
……
シュン…
和(よし!もう一息です!)
……
透華(♂)『……ロン』
和『龍門淵さん……急に雰囲気と打ち方が……』
一(♂)『オナり透華だ……』
和『オナり透華……?』
一『自慰行為をするとああなるんだ……今日のオカズは君だったみたいだよ』
……
シュルン
和「ふっ」
ガシッ
和「ハッ」
ガッ
和「よいしょ」
カサカサカサカサカサカサ
和「ふん!」ピョン
ガシッ
カラカラ……
スタッ
和「ふう……」
和(窓が開いててラッキーでした)
―咲の部屋―
和(少々手こずってしまいましたね)
和(♂)「そういえばIPS細胞というもので男同士でも子どもを作れるらしいですね」
咲(♂)「ふ、ふーん…」
和「……」
スタスタ
和「……」
ボフッ
和「……はぁ……」
和(咲さんの匂い……)
和「………………あ……」
和(やっぱり、少しだけ……違うんですね……咲くんの匂いと)
和「……」
ゴロン
和(…………私は、何がしたいんでしょう……)
和(こんな感情……私の、一人相撲かもしれないのに……)
和「……」
和(なんだか、変に冷静になってしまいました……こんな事もうやめましょう)
和(リビングに戻りましょう……勝手に入ってごめんなさい、咲さん)
シュタッ
カサカサ
和「よっと……」
和(リビングの皆さんに気付かれないように……)
ジャアァァ……
和「あれ?」
「ふふー……ふんふーん……♪」
和「…………っ!!」
ドクンッ
和(そ、そうでした……今……お風呂には)
―お風呂―
ジャァァァ
咲「ふふー……ふんふー……♪」
ピチョン
咲「ふう……」
咲(なんだかみんなでお泊りって、合宿思い出して楽しいなぁ)
咲「……でも」
咲(和ちゃん……大丈夫かなぁ)
咲(向こうで大変な目に遭ってないといいけど……)
咲「……心配だなぁ……」
ビュバババァ
咲「え?」
パラパラ
咲「あ……雨かな……窓閉めなきゃ」ザパ
ガラッ……ピタ
咲「…………あ」
咲「栗の花の匂い……風流だなぁ……ふふ」
ガラッ
咲「あがりましたー」
優希「おうおかえりー」
久「次和よ。大丈夫?入れる?」
和「はい。大丈夫です」
まこ「無理はせんでもいいんじゃぞ」
咲「え?和ちゃんどうかしたんですか?」
久「さっきまた発作が起きたの」
咲「えぇっ、だ、大丈夫……?」オロオロ
和「はい、大丈夫ですよ咲さん」
咲「そ、そう?」
咲(なんで目を合わせようとしないんだろう)
和「……それでは、お風呂いただきますね」
咲「うん……無理しないでね?」
和「はい。お気遣いありがとうございます」
―風呂―
ジャアアアア
和「……」
和(また私は……やってしまいました……)
和(いえ、今度は手だけではなく……目でも咲さんを汚してしまいました)
和「……はあ」
和(何をやってるんですか……私は……)
和(…………でも)
和(でも、もう……抑えられない)
和(向こうで、性別の壁によって堰き止められていた感情が暴走して……)
和「……」
ギリッ
和「……こうなったら」
和「こうなったらもう、正々堂々とやるしかありません……っ……!」
―咲の部屋―
久「すぅ……すぅ……」zzz
まこ「ぐー……ぐー……」zzz
優希「すかー……すかー……」zzz
咲「すー……すー……」zzz
咲「すー……ん……」
モゾッ
咲「ふあ……んん……」
咲「……」ボー
咲「…………トイレ……」
スクッ
スタスタ… ガチャッ バタン
スタスタ…
咲「ふああ……あふ」
咲(寝る前にちゃんと行っとけばよかった……)
スタスタ
ガチャッ…… バタン
咲「んっ……」ゴソ… スルッ
咲「……」カタン
チョロロッ
シャァァァァァ……
咲「…………ふぅ……」
咲(和ちゃん……居間で一人だけど……大丈夫かな)
咲(発作が起きてないといいけど……)
シャァァァ……
ピチョッ ピチョン
咲「……」ガラガラガラ
ゴソ カサカサッ パサッ
咲「よいしょ……」ゴソ
ガコン ジャアアアアアア……
ガチャッ
咲「……ふああ」
和「……」
咲「…………――――ひっ!!!!!!?」
ガシッ!!
咲「むぐっ!!!?」
和「静かにしてください」
咲「むううう……!?」
咲「むううう!むうう!」
和「咲さん、落ち着いて下さい。私です、和です」ヒソヒソ
咲「むう……?」
パッ
咲「ぷは……和ちゃん?」
和「いきなり手荒な真似して申し訳ありません……」
咲「ご、ごめんね……暗くて男の人がいるって事しかわからなくて……」
和「いえ、いきなりこんな所に立っていた私もいけないんです」
咲「それよりどうしたの?まさか、また発作が……?」
和「いえ……眠れなかったので……」
和「だから、咲さんが起きてらっしゃらないかと思って……」
咲「そうだったんだ……」ホッ
和「でも、こんな深夜にご迷惑ですよね……」
咲「ううんっ、そんな事ないよ……私でよければ話し相手になるよ」
和「……ありがとうございます」
―外―
スタスタ
咲「気温が丁度良くてきもちいいね」
和「ですね……すみません、散歩にまでつき合わせてしまって」
咲「ううん、気にしないで」
和「……ありがとうございます」
スタスタ
和「……静かですね」
咲「ふふ、前に散歩した時の事思い出すね」
和「……前に……」
咲「……あ」
咲「ご、ごめんね……あれはいまの和ちゃんじゃなかったね」
和「……いいえ」
和「向こうでも……こんな風に咲くんと夜道を歩いた事があります」
和「…………懐かしいですね」
咲「……うん。そうだね……」
和「咲さん」
咲「ん……?」クルッ
咲「なに?……和ちゃん」ニコッ
和「……」ドキッ
咲「?……どうしたの?」
和「……ありがとうございます」
咲「え?」
和「麻雀部に入ってくれて……ありがとうございます」
咲「えっ?なんでまた」
和「……私を、長野に……この地に……そして麻雀に繋ぎとめてくれて、ありがとうございます」
咲「!」
和「あなたが……あなたがいたおかげで、私は色々なものを守り通せました」
和「そして……あなたが、友達になってくれて……私の世界は……いつも輝いているんです」
和「本当に……本当に、ありがとうございます」ペコッ
咲「の、和ちゃん……だめだよ、頭あげてよっ」
和「いえ……いつか、改めて言わないとと常々思っていたんです」
和「本当に、本当に……ありがとうございます」
咲「……それなら、こっちだって同じだよ」
和「……!」
咲「私と……一緒に戦ってくれて、ありがとう」
咲「私一人だったら……お姉ちゃんとの事……絶対解決できなかった」
咲「和ちゃんがいたから、今の私があるんだ」
咲「……今の和ちゃんは、違う世界から来てるけど……多分どこの世界だって同じ」
咲「どの世界だって…………私たち、一番の」
ニコッ
咲「親友、だよねっ」
和「…………咲さん……」
咲「……えへへ、なんだか照れくさいね、こr」
和「結婚しましょう」
咲「…………………………………………ん?」
和「結婚しましょう」
咲「え?」
和「結婚しましょう」
咲「えっ」
和「結婚しましょう」
咲「えっ、いや、あの」
和「結婚しましょう」
咲「え」
咲「えっ、えっ、えっ」
咲「えええええええええええええ!!!!?///」ズザァァッ
和「結婚しましょう」ダッ
咲「あわわっ!?ちょ、ちょっと、待って和ちゃ」
和「結婚しましょうよ!!!!!!!!!!!!」ガシィッ!!!!
咲「は、はうう???な、にゃえっ???」
咲(えっ、えっ、な、なにこれ)
咲(和ちゃんに片手と肩を抱かれて)
咲(……えっ、えっ、えっ)
和「咲さん」ボソッ
咲「ひゃううっ!!?……は、はいぃ!?」ビクゥ
和「好きです」
咲「 」
和「愛しています」
咲「 」
和「絶対に幸せにします」
和「私と結婚しましょう」
咲「……」
咲「……」
咲「わえええ……っ……??」プシュゥゥゥゥ
和「結婚しましょう」
咲「の、ののの、和ちゃんっ、おちついてっ」グイッ
和「暴れないで下さい。結婚しましょう」グッ
咲「あううううう……!!!?」
和「咲さん」
咲「は、はひっ?」
和「け・っ・こ・ん・し・ま・し・ょ・う」
咲「ううううう……っ!!!?」
和「ね?……咲さん……結婚……しましょう?」ボソッ
咲「……あっ……~~っ!!ちょ、ちょっと落ち着いて!和ちゃん!」
和「私は落ち着いています。結婚しましょう」
咲「うぐう!?で、でもだめだよっ!そんな、いきなり」
和「いきなりでもいいじゃないですか。電撃結婚しましょう」
咲「でもっ、でもでも私達女同士でっ!!」
和「……今の私は……男ですよ」ギュゥゥ
咲「……――――っ!!」
和「ずっと、向こうの世界でも好きでした……」
咲「えっ、えっ!!!」
和「だけど……性別の壁があって……この気持ちを伝える事はできませんでした……」
和「でも!貴女と私は違います!私達には性別の壁はありません……!」
和「結婚しましょう!!!!!咲さん!!!結婚しましょう!!!!!」
咲「でもっ!そ、そのっ!こっちの和ちゃんはっ!」
和「きっと私と同じようになっていますよ……」
咲「で、でもでも!でもっ!」
和「……咲さん」
ダキッ
咲「あうっ!!?わわっ!!?」
和「……私……心臓が張り裂けそうになってます……」
和「私の鼓動……聞こえますか……?」
咲「……………………!!!!!!?!!?」
咲(な…………何かの筒みたいなのが下腹部から鳩尾の当たりに……っ)
和「咲さん……わかりますか?咲さん」
咲「の、和ちゃん、や、やっぱりそのっ、一回落ち着い」
ギュゥゥ
咲「きゃうう!!!?」
和「咲さん……咲さん……!!」ギュゥゥ
咲「の、和ちゃん……は、はなし、てっ……あっ……!」ビクン
和「咲さん……はぁっ、はぁっ……咲さん!!」スンスン
咲「あっ、やめっ……やめ、て……!和ちゃ……あうう……はっ……!」ビクッ
和「咲さん、咲さん!!はぁっ、はぁっ……!!咲さんっ!!」スーハースーハー
咲「ちょ、や、首筋……あ……!!や、め……!!ああっ……!!」ゾクゾク
和「愛してます……!!結婚……しましょう……!?ね?咲さん……!!」ハァハァ
咲「ううっ、ぐすっ、や……やめてっ、おちつい、て……!和ちゃ……ああっ!やあぁっ……!」ヒクッ
和「咲さん……!!」
咲「和、ちゃん!……お願い……!!もうやめt」
和「婚前交渉も……アリですよね……!!!!!」
鳩尾にあたるイチモツって露出してるかあるいはシャツにインしてるじゃねーか
京太郎「あるかボケェ――――!!!!!」ヒュンッ!!
和「ヘアアッッッ!!!!!」バキィィ!!
ズザァ――ッ!!!!
京太郎「だ、大丈夫か咲!」
咲「京ちゃん!どうして!?東京に行ったんじゃ」
京太郎「いや、嫌な予感がして引き返してきたんだ……明日の朝には戻るけど」
和「な、なぜ私達がここにいると――……」
京太郎「優希が電話で二人が家から居なくなったって連絡してきてな」
京太郎「このあたりをずっと探してたんだよ……!」
和「くっ……じゃ、邪魔をしないでください!!」
京太郎「するわ!!!!咲思いっ切り嫌がってたじゃねえか!!!」
和「えっ」
咲「え、そ、その…………嫌って、いうか……落ち着いて欲しかったっていうか」
咲「……ちょっと、離れて欲しかった、というか」
和「 」
ガクッ
和「……ぐ……!!」
咲「和ちゃん!?大丈夫!?」
和「わ……私の……」
和「私の……私の独り相撲だったんですか……」
京太郎(『おう、見事なまでにな』と言いそうになったけどやめた。彼の哀れな姿が僕をそうさせたのだ)
咲「……」
和「……やっぱり」
和「やっぱり…………私の、この」
和「こんな感情……こんな感情なんて……迷惑にしか……!!」
咲「!!」
ダッ
京太郎「咲?」
咲「和ちゃん、それは違うよ!」ギュッ
和「…………咲、さん……?」
咲「だって、私うれしかったよ!」
和「!」
咲「あんな風に、私の事を思ってくれてたんだ……って」
咲「私、すごくうれしかったっ」
和「咲さん……」
咲「確かに、その……だ、だ、だきつかれたり、するのは……その、ちょっと、怖かった、けど」
和「う……」
咲「……でも」ギュッ
和「!!」
咲「……――嬉しかった」
咲「私の事を、和ちゃんがそんなに好きでいてくれたなんて……」
咲「純粋に、嬉しかったよ」
和「……」
ギュウ
和(……咲さんの手……暖かい……)
スゥゥ
咲「!!和ちゃん!?」
和「え?」
京太郎「お前、体がだんだん消えて……!」
和「……!」
咲「の、和ちゃん!!」
和「……そうですか」
和「これで……お別れみたいですね」
京太郎「!!」
咲「そ…………そん、な……」
和「いえ……いいんです……」
和「多分私は………………咲さんの今の言葉を聴きたくて……この世界にやって来たんでしょう」
咲「……!」
和「……咲さん」
和「ありがとうございます…………こっちの世界の私を、よろしくお願いしますね」
スゥゥ
咲「和ちゃん!」
京太郎「和!」
和「京太郎くんも……御世話になりました」
和「咲さん……また、向こうの世界で会いましょう」
和「咲くん、……として」
スゥゥ
咲「うん、うん……向こうの私を……よろしくね……」
和「はい……」
和「……ああ……」
和「最後に……最後に、一回だけ」
和「…………咲さんと性交してみたかったです……」
京太郎「お前もういいわ、はよ消えろ」
その言葉を最後に、和(♂)はこの世界を去った
…………
チュンチュン
咲「和ちゃん!」
和(♀)「あっ……咲さん。おはようございます」
咲「うん!おはよう!」
スタスタ
和「……はあ」
咲「どうしたの?」
和「いえ、なんだかこの二日で長い夢を見ていたようで……」
咲「……そうなんだ」
和「はい……夢から覚めたら二日過ぎていて……行方も眩ましていたらしく両親からこっぴどく叱られました」
咲「大丈夫だったの?」
和「はい。なんともありませんので、心配なさらないで下さい」
咲「ならよかったよ……うん、本当に」
和「?……しかし、夢遊病か何かなのでしょうか……はあ」
咲「……どんな夢だったの?」
和「え?」
咲「……」
和「……」
和「……ふふ」
ギュッ
咲「わわ」
和「咲さんの手……暖かいですね」
咲「そ、そうかな?」
和「……」
和「……咲さんの、事が」
咲「……私の、事が?」
和「……」
和「……やっぱり……内緒です」
咲「……そっか」
和「それより、急ぎましょう。そろそろ門が閉まってしまいますよ」
咲「うん、そうだね」
咲「……」
和「……?咲さん?」
咲「……」
咲「………………私は……そのままで、十分……大好きだから」
和「え」
タッ
咲「ほら!いこっ!和ちゃん!」タッタッタ
和「え、咲さん?今」
咲「おいてくよー!」タッタッタ
和「咲さんっ!?今なんて言ったんですか!?」タッタッタ
咲「知らないー!!」タッタッタ
和「咲さぁーん!!!?」タッタッタ…
カン!!
ピタッ
咲「 」
和「咲さん、待っ……って、どうしたんですか?」タッタ
「……みつけた」
和「……!」
咲「 」ガク
「そう……俺に、弟はいない」
咲「 」ガクガク
「いるのは……」
和「……!!!!」
咲「 」ガクガクガクガク
ザッ
照(♂)「可愛い、妹……ただ一人」
もいっこカン
あと>>99の一部訂正
京母「あれ、京太郎?」
京太郎「ん?何?」
京母「あんた二階にいたんじゃなかったの?」
京太郎「え?なんで?」
京母「なんだか変な音がしたから」
京太郎「音?なんの?」
京母「さっきどこかからゴポォッって音が……てっきりあんたが二階の流し台使ってるのかと」
京太郎「はあ?さあ……和じゃねえの?」
おわた
保守とかありがとうございました
明日も会社ですのだ
さようなら
あ、それと>>12が気になってググったらもうこういうネタあったんだね
被ってすみませんでした
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