結衣「ツンツン京子と」 京子「デレデレ結衣」(98)

結衣「そうだ京子、今日泊まり来ない?」

京子「えっ!?な、なんでっ!?」

結衣「今日金曜日だし一緒に遊びたいなって思ってさ」

京子「ま、まぁたまには行ってもいいけど…?///」

結衣「そっか、ありがとう」

結衣「じゃあ何か食べたい物作ってあげる。何がいい?」

京子「別になんでもいいけど…」

結衣「先週は何食べたっけ?」

京子「カレー…」

結衣「そっか、じゃあカレーは無しだね」

京子「……」

結衣「うーん…そうなると悩むな…」

結衣「やっぱりレパートリー増やさないとなぁ…」

京子「カレーがいい…」ボソッ

結衣「ん?」

京子「私は今日もカレーでいいよ」

結衣「いいの?毎回で飽きない?」

京子「いいの!」

結衣「まぁそう言うならカレーにするけど…」

京子「うん。カレーでいいよ」

京子「…ゆ、結衣のカレー大好きだし…///」ボソッ

結衣「なんか言った?」

京子「聞こえなかったならいい!///」

結衣「え、すっごい気になるんだけど…」

京子「やっぱ何も言ってないから!」

結衣「いやいや…絶対何か言ったでしょ…」

京子「言ってないったら言ってない!」

結衣「いやいや…『結衣のカレー大好きだし…』って聞こえたけど」

京子「聞こえてんじゃんか!!!」

結衣「ちゃんと言ってくれた方が嬉しいだろ」

京子「もう絶対言ってあげない!」

結衣「という事でスーパー寄ってこっか」

京子「私も?」

結衣「一緒に来てくれないの?」

京子「別に行ってあげてもいいけど…」

結衣「ありがと、京子」ニコッ

京子「…!」ドキッ

スーパーにて

結衣「じゃあパパッと材料買ってくるから何か食べたい物あるか探してていいよ」

京子「えっ?」

結衣「いや…私の買い物に付き合わせちゃっても面白くないでしょ?」

結衣「だからなんか好きな物探してていいよって」

京子「いい…一緒に回る…」

結衣「……」クスッ

結衣「じゃあ一緒に他に食べたい物探そっか」ニコッ

京子「うん…///」

結衣「とりあえず人参、じゃがいも、玉ねぎと…」

結衣「肉は?いつも通りでいい?」

京子「うん。いつも通りがいい」

結衣「そっか。ありがとね」ナデナデ

京子「!?」

結衣「あっ…!ごめん…」

結衣「いつも通り『が』って言ってくれた事が嬉しくてつい…」

京子「べ、別に謝らなくてもいいけど…///」ゴニョゴニョ

結衣「京子」

京子「なに…?」

結衣「美味しいって言ってくれる様に頑張るからね」

京子「……」

京子「えへへっ」

京子「今日の私の評価は辛口だよ?」ニコッ

結衣「じゃあいつもより気合入れないとな」クスッ

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結衣「ただいま」

京子「お、おじゃまします…///」

結衣「……」

結衣「はい、まずは手うがするよー」

京子「い、いいよ私は…」

結衣「何言ってんの。まだまだ寒いんだから風邪ひいたら大変だよ?」

京子「いや…むしろ風邪でもひいてちょっと落ち着きたい気も…」

結衣「そんな事になったら京子の家行って一日中看病するからね」

京子「えっ!?」

京子(それはマズイ…逃げ場が無くなる…!)

京子「よし!手うがしてきます!」ダッ

結衣「あっ…逃げた…」

結衣「よしじゃあ作り始めるからのんびりしててね」

京子「はーい」

京子「……」

京子(ふう…ようやく落ち着けた…)

結衣「ごーゆるっりっと♪」ニャニャニャニャー

京子(なんだ…?最近の結衣はご機嫌すぎる…)

京子(あんな風に楽しそうに料理してる姿も前は見れなかったし…)

京子(喜んでるのがすごい分かりやすくなったし…)

京子(なによりもよく笑う様になった…///)

京子(中学校入った辺りからクールな感じだったのに…)

京子(なんだあの笑顔…反則だよ…///)

京子(それに最近すっごい優しい気がする…!)

京子(撫でてくれたり…えへへ///)

京子(はぁ…結衣…)

京子(ついこないだまでは普通に接してたのになー…)

京子(意識し始めちゃったら素直になんてなれないよ…///)

京子「好き」

京子(…って簡単に言えたらいいのに…)

結衣「何が?」

京子「わぁぁぁ!!!???」

結衣「うっさい」ペシッ

京子「急に後ろから声掛けんなぁぁぁ!!!」ドキドキ

結衣「いや…そんな驚かれる様な事したつもりじゃないんだけど…」

京子「タイミングの問題だよ!!!」

結衣「まぁ…うん。ごめん」

京子「べ、別にいいけどさ!」

京子「で?どうしたの?」

結衣「どうしたの?はこっちが聞きたいけど…」

結衣「まぁいいや。はいココア作ったからどうぞ」スッ

京子「あ、ありがと…///」

結衣「ただ待ってもらってるのも申し訳ないしね」

結衣「それになんか一人で難しい顔してたからさ…」

結衣「暖かい物でも飲んだら落ち着くかなと…」

京子「うん…ちょっと落ち着いたかも…」

結衣「そっか。良かった」

結衣「もうすぐ出来るから待っててね」

京子「はーい…」

京子(焦った…)

京子(でもココアのおかげで少し落ち着いたし…)

京子(よし決めた!もう少し素直になる!)

----------

結衣「それじゃ食べようか」

京子「うん…!」

結京『いただきます』

京子「……」モグモグ

結衣「……」ジーッ

京子「すっごい食べづらいんだけど…」

結衣「あぁごめん。食べてる姿が可愛いなって思って」

京子「はぁ!!??」

京子「な、なに言ってんの!?///」

結衣「私さ、京子が私の作った料理を食べてくれるの見るのがすごい好きなんだよね」

結衣「美味しいって言ってくれるだけですごく嬉しくって」

結衣「だからつい見ちゃってた。ごめんね」

京子「い、いやそれはいいんだけどさ…///」

京子「か、可愛いって…」ゴニョゴニョ

結衣「ん?」

京子「な、なんでもないっ!」

結衣「そう?まぁいいけど…」

結衣「とりあえず私も食べよっと」

結衣「……」モグモグ

京子「……」ジーッ

京子(あぁ…確かに可愛い…)

京子(なんかいつもより幼く見える…///)

京子「ゆ、結衣っ」

結衣「どうしたの?」

京子「ゆ、結衣も…その…///」

京子「か、か、かわ…///」

結衣「川?」

京子「やっぱなんでもない!バカッ!」

結衣「えぇ……?」

結衣「そういえば…」

京子「なに…?」

結衣「今日のカレーは何点ですか京子さん?」

京子「あ、あぁ…!うん…今日のは…」

京子「80点!かな…?」

結衣「おぉ意外と高い評価」

結衣「で、減点されたのはどこ?」

京子「え……」

京子「え、えぇっと…」

京子「……」

京子「ごめん…嘘ついた…!」

京子「すっごい美味しかった!」

京子「減点するとこなんて見つからないぐらい!」

京子「ホントは100点って言いたいぐらい美味しかった…!」

京子「これが私のホントの気持ち!」

結衣「ふふっ。ありがと京子」ナデナデ

京子「80点なんて言ってごめんね…」

京子「いつだって結衣の料理は100点だって…」

京子「いや…そんな点数なんかつけれないぐらい大好きだって思ってるから…」

結衣「いや…私もその気持ちよく分かるから」

京子「結衣も?」

結衣「作ってくれた事がすごい嬉しいのに…」

結衣「すごく美味しいって思ったのに…」

結衣「素直になれない気持ち…」

結衣「私もよく分かるから」

結衣「京子…」

結衣「前に私が風邪ひいた時…」

結衣「一緒にいてくれてありがとう」

結衣「うどんを作ってくれてありがとう」

結衣「あの時は京子が騒がしいから減点なんて言っちゃったけどさ…」

結衣「本当に美味しかった。本当に嬉しかった」

結衣「今さら何言ってんだって感じだけどさ…」

結衣「あの時はありがとね」

京子「……」

京子「えへへ…///どういたしまして!」

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結衣「よしじゃあお風呂入ろっか」

京子「えっ?」

結衣「えっ?入らないの?」

京子「いや入るけどさ…いいよ先入ってきなよ」

結衣「いや一緒に入ろうよ」

京子「はぁ!?何言ってんの!?」

結衣「何言ってんのってお前が散々言ってた事だろ?」

京子「いやいやいや!ムリだから!恥ずかしいから!」

結衣「お前…私がようやく乗ってやろうと思ってんのに…」

京子「ごめん!マジごめん!頼むから勘弁して下さい!」

結衣「そんなに嫌か…ちょっと傷つくぞ?」

京子「あの頃とはちょっと話が違うっていうか…気持ちが違うっていうか…!」

結衣「はぁ…」

結衣「まぁいいよ…その気持ちも分かるから…」

結衣「じゃあ私先に入ってくるからな」

京子「お、おぅ!いってらっしゃい!」

京子「……」ドキドキ

京子(今さら結衣の気持ちがすごい分かった…///)

京子(ムリだわ…家のお風呂二人で入るとかムリ…///)

京子(だってあんな近距離で二人とも裸とか…///)

京子(仮に一緒に入れたとしても上がった後死ぬわ…///)

京子(寝れる気がしない…)

結衣「はい。上がったから次どうぞ」

京子「は、はい!」

結衣「何かしこまってんの?」

京子「な、なんでもないです!」

結衣「そう?ならいいけど…」

京子(最近気づいたんだけど…///)

京子(お風呂上がりの結衣って超色っぽい…///)

京子(ダメだ!これ以上ここにいたらおかしくなる!)

京子「じゃあ私も入ってくるから!」

結衣「はいはい。いってらっしゃい」

京子(最近の私は意識し過ぎてダメだ…!)

京子(ちょっと前なら何でも無かったのに今の私には刺激が強すぎる…///)

京子「あぁーもう!さっさとあったまって上がろう!」

京子(そういえば…)

京子(この湯船にさっきまで結衣が入って…///)

京子「うわぁぁぁ!!!私は変態かぁぁぁ!!!」

京子「上がりました…」

結衣「どうしたの?そんな疲れた顔して…」

京子「なんでもないです…ただ自分と戦ってきただけです…」

結衣「???」

結衣「まぁいいや。ドライヤーかけてあげるからおいで」ポンポン

京子「!」パアァ

京子「い、いやいいよ!自分でやるから!」

結衣「かけさせてくれたらラムレーズンあげる」

京子「……」

京子「お願いします……」

結衣「いつも思うんだけどさー」サラサラ

京子「んー?」

結衣「なんか手入れしてるのー?」

京子「いやー特にはー」

結衣「ふーん」

京子「なんでー?」

結衣「すごいサラサラだし、ドライヤーかけててすごい気持ちいいんだよねー」

京子「そっかー」

京子「私もねー、結衣にドライヤーかけてもらうのすごい好きだよー」

結衣「昔からドライヤーかけてる時ご機嫌だったもんなー」

京子「うんー。やっぱり結衣にやってもらうとすごい気持ちよくってさー」

京子「なんでかなーって思ってたんだけど最近わかったんだよねー」

結衣「へぇ。なんだったのー?」

京子「好きな人に優しくされたらそりゃあ心地良くなるよねーって」

結衣「そっか」

結衣「はい、おしまい」カチッ

京子「えぇーもうー?」

結衣「これ以上やったら痛んじゃうからダメ」

結衣「せっかく綺麗な髪なんだから大事にしなきゃだよ?」

京子「えへへー///ありがと///」

京子「って違うから!ラムレーズンのために仕方なくだからね!?」

結衣「え…まだそのツンツン京子続くの?」

京子「なんだツンツン京子って!」

結衣「ツンツン京子ってのはね…」


結衣「私のこと好きって気づいてどうしていいのか分からなくなってる最近の京子のことだよ」

京子「……」

京子「え…?」

京子「ちょっと待って落ち着こう」

結衣「うん私はずっと落ち着いてるよ」

京子「え…?」

京子「え?いつから…?」

結衣「多分京子が気づいたのと同じくらい」

京子「な、なんで?」

結衣「なんでって言われても…」

結衣「ちょっと前の私と同じ事ばっかりしてるんだもん」

結衣「今日だけでもたくさんあったしさ」

結衣「好きだって自覚して、近づきたいけど近づき過ぎたら止めれなくなりそうで」

結衣「だからちょうどいい距離を探して必死になって…」

結衣「近づかれたら離れようとして」

結衣「私もこんな感じだったんだなーって」

京子「言われてみれば心当たりが多すぎる…///」

結衣「あとね、気づいてないんだろうけどさっきドライヤーかけてる時…」

『京子「好きな人に優しくされたらそりゃあ心地良くなるよねーって」』

結衣「って思いっきり言ってたから」

京子「マジ…?」

結衣「うん。マジ」

結衣「だからてっきりツンツン期間は乗り越えたのかと思ったんだけど…」

京子「まだだったよ!というか始まったばっかりだったよ!」

京子「え?っていうか大切な事聞き流しちゃった気がするんだけどさ…」

京子「結衣って私の事…///」

結衣「好きだよ」

京子「!!!」

京子「ほ、本当に…?」

結衣「本当に」

京子「いつから…?」

結衣「多分ずっと昔から」

京子「…!///」

結衣「まぁ気づいたのは最近だし、それを素直に出せる様になったのもちょっと前だけどね」

結衣「多分京子が自覚したのと同じぐらいだと思うけど…」

京子「違う…」

京子「私が結衣の事好きって気づいたのは結衣が変わってくれたからだよ」

京子「結衣が前よりも笑ってくれる事が多くなってさ…」

京子「失礼な話だけど『結衣ってこんなに可愛かったんだ』って改めて思った」

京子「結衣が私に触れてくれる事が多くなってさ…」

京子「もっと触れてほしい…触れ合いたいって思ったんだ」

京子「まぁそれに気づいてからはそんな事素直に言えなくなっちゃったけどさ…」

結衣「そっか。ありがとね気づいてくれて」ナデナデ

京子「へへっ」

結衣「私はね…」

結衣「何気なく人生経験の為とか言って一人暮らし始めてさ…」

結衣「最初すっごい寂しくって…もう嫌だって思ってた…」

結衣「でもそんな時に京子は遊びに来てくれて…」

結衣「ずっと一緒にいてくれて…」

結衣「そうやっていつの間にか寂しさなんて消えていったんだ」

結衣「だからさ…」


結衣「これからも私と一緒にいてほしいんだ」

結衣「この先も二人で笑っていたいんだ」

結衣「私と付き合ってほしい」

京子「結衣…」

結衣「京子…」


京子「ごめんなさい」

結衣「……」

結衣「え…?」

結衣「この状況でそれはさすがに怒るよ?」


京子「違うの!ちょっと待って目が怖いから!」

京子「ちゃんと私にも考えがあるんだから聞いて!」

結衣「はぁ…まぁいいけど…」

京子「あのさ…結衣の話を聞いてて思ったんだけどね…」

京子「全部結衣がきっかけを作ってくれてるんだよね」

結衣「?」

京子「結衣が一人暮らしをしてくれたから私が遊びに行けた」

京子「そうして結衣が私を好きって思ってくれたから…」

京子「結衣が私に好きって伝えようとしてくれたから私も結衣を好きって気づけた」

京子「私が気持ちに気づいて素直になれなくなっても結衣は一緒にいてくれた」

京子「みんな結衣のおかげなんだよ」

結衣「そんなことない…」


京子「だから!」

京子「私すぐに乗り越えるから!」

京子「ツンツン京子とはすぐにサヨナラして…」

京子「デレデレ京子としてデレデレ結衣に告白するから!」

結衣「なんだよそれ」クスッ

京子「出掛ける時は手を繋いで…ご飯の時はアーンし合って…///」

京子「一緒にお風呂入って…一緒の布団で寝る!///」

京子「そんなデレデレを恥ずかしがらないでできる様になったらちゃんと告白するから!」

京子「だからもう少しだけ待ってて!」

結衣「うん。私はいつまでも待ってるから」


結衣「なるべく早く来てね。デレデレ京子」


おしまい

エピローグ


京子「お待たせっ」

結衣「ううん。全然そんなことないよ」

結衣「まずは…手を繋ぐ。からかな?」ギュッ

京子「うんっ。私結衣と手を繋ぐの大好きなんだよねー」

結衣「そっか。私も大好きだよ」

京子「えへへー///」

結衣「宣言通りのデレデレ京子だな」

京子「それは違うんだよ結衣さん」

結衣「?」

京子「これからはこれが普通の私達なんだから」

京子「デレたらこんなもんじゃないから覚悟しとけよー!」

結衣「ふふっ楽しみにしてるよ。京子」


おしまい

見てくれた人、支援してくれた人ありがとう。
ツンツン要素を期待してた人ごめんなさい。

まぁよくわかんなくなったけど二人が幸せならそれでいいんじゃないかな!

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