穂乃果「凛ちゃんともっと仲良くなりたい!!」 (31)

穂乃果「凛ちゃんっていっつもかよちゃんとくっついてるよね。そういうの駄目だと思うな。」

凛「海未ちゃんとことりちゃんといっつもくっついてる穂乃果ちゃんにだけは言われたくないと思うけど……。」

穂乃果「むっ、ほ、穂乃果のことはいいの!かよちゃんばっかり凛ちゃんといちゃついてずるい!」



みたいな?

それを言っちゃあおしめえよ

穂乃果「だから、今から穂乃果は凛ちゃんといちゃつきます!」

凛「凛が嫌って言ったら?」

穂乃果「控えめにいちゃつきます!」

凛「凛がいいよって言ったら?」

穂乃果「おもいっきりいちゃつきます!」フンス

凛「凛の意思は!?」

穂乃果「関係ありません!」ババーン

凛「おかしくない!?」



こういうのもありだと思うんですよ

穂乃果「変だな、穂乃果のプランだとここで凛ちゃんは『いいよー!』って両手を広げて待ってくれるはずだったのに……。」

凛「どういうプランなの!?穂乃果ちゃんに都合よすぎないそれ!?」

穂乃果「そんなことないよ、大分リアリティ出したんだよ?」

凛「これで!?」

穂乃果「うん、だって最初は『ずるい!』って言ったら『ごめんね』っていってひしと抱きしめてくれるってプランだったもん。」

凛「そりゃそこまでぶっとんでるのよりはさっきのはリアリティあるね!?どっちもないに等しいけど!」

穂乃果「いやー、海未ちゃんとことりちゃんに言ったら呆れられちゃってさー。」

凛「そりゃそうだよ!」

穂乃果「このプランならいいかなーって二人にいったら、『もうそれでいいよ(です)』って。だからいいと思ったんだけど……。」

凛「それただ呆れてるだけだよ!これ以上関わり合いになりたくないだけだよ!」

穂乃果「そうかな?ニッコリ笑ってくれてたよ?」

凛「それを世の中じゃ苦笑いって言うんだと思うよ?」

穂乃果「そ、そうだったのかー……。」ガックシ

凛「この人もうだめかもしれないにゃ……。」

穂乃果「でもめげないよ!」

凛「うん、そこが穂乃果ちゃんの良い所だよね。同時に悪い所でもあるけど。」

穂乃果「そう?えへへ、照れるな~。」

凛「後半聞いてた?」

穂乃果「知ってる?悪い所ってのは良い所なんだよ!」

凛「は?」

穂乃果「たとえばさ、『せっかち』っていうと悪く聞こえるじゃん?」

凛「そうだね。」

穂乃果「でも、『期限より早く物事を終わらせる』って言えば良い所っぽいじゃん?」

凛「うん、そうだね。大分意味変わってると思うけどさ。」

穂乃果「だから、悪い所は良い所なんです!」

凛「うんもうそれでいいよ。」

穂乃果「さあ!凛ちゃん、穂乃果の胸にダイブしておいで!」

凛「いや、なんでそうなるの?」

穂乃果「今の流れにいて飛び込んできてくれないの!?オッケーしてくれたじゃん!」

凛「一体凛がどこでしたの!?」

穂乃果「凛ちゃんは素直じゃないからね、口に出さなくても態度でわかるんだよ!」

凛「態度でも示してないよ!!」

穂乃果「でもむずむずしてるじゃん。」

凛「ちょっとトイレいきたいだけだよ!」

穂乃果「じゃあ一緒に行こう?」

凛「え、もしかして同じ個室入る気なの?」

穂乃果「駄目?」

凛「当たり前だにゃ!!」

穂乃果「そんなぁ!」ガビーン

凛「ふー、すっきりしたにゃー。」フキフキ

穂乃果「おかえり!さあ準備はバッチリだね!おいで!」

凛「だからどうしてそうなるの!?」

穂乃果「しょうがないよ、生理現象だもん。だから穂乃果とのハグよりそっちを優先するのは当然だよ!」

凛「話聞いてる?」

穂乃果「うん!」

凛「穂乃果ちゃんの脳みその中でどういう変換がされてるんだろう……。」

穂乃果「? よくわかんないけど、来ないなら抱きつきに行くよっ!」

凛「ちょ、ちょっと待っ」


ガラッ




花陽「あ、穂乃果ちゃんに凛ちゃん!」

凛「かよちん!助けて!」

花陽「!?」

凛「穂乃果ちゃんが襲ってくるの!!」

穂乃果「襲ってないよ!ただ抱きつきにいってるだけじゃん!」

花陽「そんな無理矢理やっちゃ駄目だよ穂乃果ちゃん!」

凛「かよちん……!」

穂乃果「ぐぬぬ……こうなったら……!」

凛「」ドキドキ

花陽「」ドキドキ

穂乃果「二人まとめて抱きついちゃえーー!」ガシィ

花陽「ひゃああぁぁあっ!?」

凛「にゃぁぁあぁああぁ!?」

穂乃果「んー♪かよちゃんのほっぺも凛ちゃんのほっぺもやらかーい♪」スリスリ

凛「意味わかんないよぉー!」

花陽「わけわかんないよぉ、誰か助けてーー!」

バッ ガラッ ドタドタドタ

凛「ああっ、かよちーん!行っちゃ嫌にゃーー!待ってー!」

穂乃果「ふっふっふ、これで凛ちゃんを独り占めだー!」ムギュー

凛「ふに゙ゃーーーー!!」

穂乃果「あれー、おっかしいなー。ここで抱きしめかえしてくれるはずなのに。」

凛「なんでそうなるの!?」

穂乃果「海未ちゃんとことりちゃんが言ってた。」

凛「あの二人がそんなこと言うわけないじゃん!絶対何か勘違いしてるよ穂乃果ちゃんは!」

穂乃果「じゃあさ、あれみてよ、海未ちゃんとことりちゃんがいるね?」

凛「うん。」

穂乃果「あ、ばれないようにこっそり覗いてね。ほら、海未ちゃんが両手を広げるね?」

凛「海未ちゃんの顔、こっから見てもわかるぐらい顔真っ赤だにゃ……。」

穂乃果「で、ことりちゃんが抱きつくね?」

凛「海未ちゃんさらに赤くなってるよ……。」

穂乃果「それで、海未ちゃんがゆっくりと抱きしめかえす、と。」

凛「見てるこっちが恥ずかしくなってくるにゃ……。」

穂乃果「はい、じゃああれをお手本にやってみよー!」

凛「は?」

穂乃果「は?じゃなくて、ほら、おーいで♪」バッ

凛「いや、別に抱きつかないよ?」

穂乃果「なんで!?」

凛「なんでもなにもないよ!」

穂乃果「ことりちゃんと海未ちゃんがうらやましくならない?」

凛「うーん……別にならないかなー。」

穂乃果「なんで!?」ガクッ

凛「こっちがなんでって言いたいよ……。」

穂乃果「うーん、って悩むってことはその気持ちが少しはあるってことだよ!ほら!」バッ

凛「すごい……こんな都合のいい解釈の仕方してみたいにゃ……。」

穂乃果「えへへ、照れるなー♪」

凛「ホメてないよ!?」

穂乃果「またまたぁ、素直じゃないなー。」

凛「これ何言っても無駄じゃないかにゃ?」

凛「はぁ……もう凛帰るからね?皆こないし、ていうかそもそも練習休みだし。」

穂乃果「ええっ!?」

凛「おうちまでついてこないでよ?」

穂乃果「わかった!ついていくね!」

凛「穂乃果ちゃんの脳みそには意味を逆にするフィルターでもついてるのかな?」

穂乃果「えっ、そういうフリじゃないの?」

凛「お笑い番組の見すぎだよ!!」

穂乃果「行っちゃやだぁ~……。」ズリズリ

凛「いい加減にしてよ!もう穂乃果ちゃんなんてだいっきらい!」

穂乃果「えっ……。」

凛「だいだい、だいだい、だいだいだいだいだーーーーーーーいっきらいっ!!」

穂乃果「……」ズズッ

凛「ふんっ!」プイッ

穂乃果「凛ちゃん…………やだあ…………!」グスッ

凛「な、泣いてもゆるしてあげないもん!」

穂乃果「ごめんね、ごめんね……穂乃果、バカだからさ、凛ちゃんに上手く気持ち伝えられなくて……。」ズビッ

凛「穂乃果ちゃん……。だ、だめだめ、謝ってもゆるしてあげない!」

穂乃果「凛ちゃんたちとか、海未ちゃんたちがぎゅーってしてるの見てると、ちょっと寂しくってさ。」

凛「……。」

穂乃果「ちょっと強引にいけば凛ちゃんも振り向いてくれるかなって、へへっ、バカだよね、穂乃果……。」グスン

凛「…………。」

穂乃果「もうこんなことしないから。じゃね………。」

凛「待って。」

穂乃果「ふぇっ?」

凛「……もう、しょーがないなあ……。」ギュッ

穂乃果「凛ちゃん……!」

凛「今回だけだよ?」

穂乃果「えー、もっと!」

凛「だーめ。」

穂乃果「ぶーぶー!凛ちゃんのけちー!」

凛「けちでいいもーん。」

穂乃果「えー!それ言われたらおしまいじゃん!」

凛「おしまいでいいの!」

穂乃果「やだー!やーだやだやだやだやーだー!」

凛「ホントに嫌いになるよ?」

穂乃果「それもやーだー!」

凛「もうどっちなのさ、穂乃果ちゃんはー!!」

おしまい

凛ちゃんだって穂乃果ちゃんのこと大好きだけど素直になれずにいたのよ

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