やよい「惚れ薬!」 (114)

やよい「ってなんですか?」

やよい「はう、ごめんなさい。恋とかそういうの、まだよく知らないですー」

やよい「え?プロデューサーと家族になれるんですか!?」

やよい「うっうー!それはすごいです!ありがとうございます!」ガルーン



やよい「はい!プロデューサー、お茶です!」

P「やよいはえらいなぁ」

やよい「家族みんなによくいれてますよー」

P「ああ、そうか。やよいはえらいなぁ」ナデナデ

やよい「えへへ!」

...

やよい「ところで、家族になるってどういうことなんだろう」

やよい「でも、プロデューサーといっしょに暮らしたらきっと家族も楽しいと思うな」

P「やよい。仕事いくぞ」

私にとってプロデューサーはどんな人なんだろう。

やよい「はい!」

P「今日も元気だな、やよい!」

笑顔を向けられる。

やよい「えへへ...」

やよい(あれ...?)

胸が、今まで感じたことないような感覚に...?

P「やよい?」

やよい「あっ!なんでもないです!ちょっとぼーっとしてて...」

この感覚は何?

心がつんつんとつつかれているような。

やよい「...?」

わからない。

P「今日はドラマの撮影だぞ。しっかりな」

やよい「はい!」

でも、仕事はしっかりやらないと。

...

監督「じゃあシーン76、勝手な母親に困ってしまうやよいちゃんのシーンね!スタート!」

母役「...あんたもしっかりしてよ!これを運ぶだけでいいの!」

やよい「こ、困ります~」

監督「う~ん、ちょっとカット!やよいちゃん、もう少し困って!」

やよい「は、はい!ごめんなさい!」

うーん、そうは言われても難しい...

どうすればいいかな?

無意識に助けを求め、プロデューサーを探す。

やよい(見つけた)

スタッフの方にまじって、こちらを見てる。

P(やよい、がんばれ!)

ガッツポーズをしてくれた。

監督「スタート!」

その瞬間、

やよい(...また、胸が?)

胸が少しだけ苦しくなった。

母役「...あんたもしっかりしてよ!これを運ぶだけでいいの!」

なんだろう...この気持ちは。病気だろうか。

やよい「...こ、困ります」

監督(お?)

                _,. : : : ̄ ̄ ̄: : :- 、__ /: : : ヽ
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             Ⅳrtチテ从  伐テテ' }  |:/_,/  {: : / : : l: :.
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監督「カット!いいね!やよいちゃん!何かに悩む女の子の顔だよ!素晴らしい!」

やよい「あっ!ありがとうございます!」

監督「よーし、この調子で次も...」

...

やよい「お疲れ様でした!」

スタッフ「お疲れ様でーす」

P「やよい!」

やよい「あっ!プロデューサー!終わりました!」

P「ああ。見てたぞやよい。いい演技だったな!」

やよい(うぁ...また...)

プロデューサーに褒められると、胸が...

P「...?やよい?どうしたんだ?」

やよい「...あっ、いえいえ、なんでも!」

P「疲れたなら言えよ。さぁ、事務所に帰ろうか」

...

事務所

P「お疲れ様、やよい」

小鳥「お疲れ様ー」

やよい「...」

P「...やよい?今日はどうした?調子悪いのか?」

やよい「プロデューサー...私...」

やよい「病気かも、です!!」

P「なっ...!?大変だ...!」

小鳥「どっ、どういうこと、やよいちゃん!?」

やよい「私...私...」

やよい「たまに、胸のあたりが苦しくなるんです!」

P「なんだって!大変だ、すぐに病院に...」

小鳥「待ってくださいプロデューサーさん!落ち着いて!!」

           r'" r',.。.-:‐:‐:-.、_,.ノ _,ノ

           └-x'。ニニ二二ニ.-‐'":、
            ,r': : :.; : ; : : : : : : : . . . . ヽ
          /. .: : :.j: :.l: : : i!:.、: ヽ; : : : : :':,

          /:.: :.: ::.ハ: |':,: : |^:,l-\:i; : : : : l     ,.、
          !:.:j : :.:/-,l:j..,\l  ,r:'ニヽ:.: :i: :.|   / j
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           `ヽ._`ヽ、:.:i   : ../  !,. (    l
              ヽ  ヽl,         i.  \  r'
              ':,  ヽ.,__ _,. 、_ _,l.   i ┴- 、
                l   j l 、_ _,. `'ーー'    .\
               `'ー'",ノ      _,         ヽ.
              _,....-‐'"  ヽ  '"             !
            ,.r' "                       |
         .r'"         :  .            ノ
        ,r'             ;'              ノ.
        l           '; /            /

小鳥「まずは落ち着いて、状況整理です」

P「そっ...そうですね...よし、やよい。どんな時に苦しくなるんだ?」

やよい「えっと...プロデューサーといっしょにいる時が多いです」

P「えっ?」

やよい「今日もガッツポーズをしてくれた時...苦しくなりました」

小鳥「そ、それは...」

やよい「何かの、病気なんでしょうか...」

P「えーと...」

小鳥「プロデューサーさん、これ完全に...」

P「いや、待ってください。そうと決まったわけでは」

小鳥「他の人には?同じようになる?」

やよい「今日は監督さんにも褒めてもらったんですけど...なりませんでした。プロデューサーに同じように褒めてもらった時にはなりました!」

小鳥「はい確定。プロデューサーさん、確定ですよ確定」

小鳥「では二人でごゆっくり!」

P「待ってください!」

やよい「プロデューサー...これ、悪い病気ですか?」

P「えっ...えーと...」

やよい「もしわるいものだったら...私...私...」

P「あっ!いや、悪いものじゃない!」

やよい「へ?」

P「いいか、やよい。それは悪いものじゃないんだ。大丈夫。当然のことなんだよ」

やよい「そう、なんですかぁ?」

P「ああ、そうだとも!」

P「ど、どうしようか...」

やよい「プロデューサー?どうしたんですか?」

P「あっ!いえ、なんでも!」

やよい「...今も、ドキドキしてるのがわかります...私...」

P「だっ!だいじょーぶ!やよいはだいじょーぶ!だから!」

やよい「そ、そうですか?」

P「もちろん!」

            ノヘ,_
    ,へ_ _, ,-==し/:. 入
  ノ"ミメ/".::::::::::::::::. ゙ヮ-‐ミ

  // ̄ソ .::::::::::: lヾlヽ::ヽ:::::zU
  |.:./:7(.:::::|:::|ヽ」lLH:_::::i::::: ゙l   いぇい!
 ノ:::|:::l{::.|」ム‐ ゛ ,,-、|::|:|:::: ノ   道端に生えてる草は食べられる草です!

 ヽ::::::人::l. f´`  _  |:|リ:ζ    畑に生えている草は美味しく食べられる草です!
 ,ゝ:冫 |:ハ、 <´ノ /ソ:::丿
 ヽ(_  lt|゙'ゝ┬ イ (τ"      ホント 貧乏は地獄です! うっう~~はいたーっち!!!

       r⌒ヘ__>ト、
      |:  ヾ   ゞ\ノヽ:    __  .      ri                   ri
      彳 ゝMarl| r‐ヽ_|_⊂////;`ゞ--―─-r| |                   / |
       ゞ  \  | [,|゙゙''―ll_l,,l,|,iノ二二二二│`""""""""""""|二;;二二;;二二二i≡二三三l
        /\   ゞ| |  _|_  _High To

P「さ、さぁやよい。帰ろうか」

やよい「はい!」

...

P「...」テクテク

やよい「...」テクテク

P(なにを言えばいいものか...)

やよい「今も...」

P「んぅ?」

やよい「今も、プロデューサーといっしょにお家に帰れたらなぁって思います」

やよい「プロデューサーといっしょのお家に帰って、いっしょにごはん作って...」

やよい「そうなったら、とっても楽しいと思うんです」

P「そう、か」

やよい「プロデューサー」

P「ん?」

やよい「きっと...これが、恋、ですよね?」

P「えっ...」

やよい「そう、思います」

                _,. : : : ̄ ̄ ̄: : :- 、__ /: : : ヽ
           ,. : :´: : : : : : : : : : :--:、: :__/: : : : : : ハ

          /: : : :, : : : : : :l: : : : : : : :(__。)_:_: : : : : |
         ,:': : : : :/: : : : : ::/_: ,: : :__: : : :(__。): , : : : :!
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         l/ ∨: :/、_ Ⅵ!リ 、__/_   ,: { ' / |:/: :; : :.|::.
             Ⅳrtチテ从  伐テテ' }  |:/_,/  {: : / : : l: :.
            }ハ  ̄ ,    ` ̄    j:{/`ヽ. |: /: : :.:.|: :}
               }           /リ / },!イ: : : : :!: ;
              人  ー-、   ,..ィ   /  //: :!: : : : :|:/
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             /   /   __/ /  {/ l/  }: : :/

やよい「でも、まだわからないことがいっぱいあって...なんて言えばいいのか...」

P「やよい...」

P「大丈夫だ。俺はずっと、お前のプロデューサーだからな」

やよい「プロデューサー...」

P「もちろん、お前らの、な」

やよい「そうですよね...」

やよい「その...」

やよい「待ってて、くれますか?」

P「...何を、だ?」

やよい「この気持ちが何かわかったら...また、その...」

P「ああ。待っててやる」

やよい「!」パアァ

P「だがまずは...目先の仕事をしよう」

やよい「はい!」

やよい「でも...いつまで待っててくれますか?」

P「そうだなぁ...やよいの年を考えると...3年くらいかなぁ...」

やよい「3年...!うっうー!がんばります!」

やよい「明日、みんなに恋って何か聞いてみますね!」

P「あはは...それは、勘弁してくれ...」

やよい「でも」

やよい「プロデューサーといっしょなら、楽しいと思います!それはほんとです!」

P「ああ、ありがとう。やよい」

やよい「はいっ!」

やよい「待っててくださいね!プロデューサー!!」


高槻やよいの場合。おわり!


やよかわ

律子「惚れ薬?」

女将「ええ。今日お客様が泊まる部屋は、縁結びの噂があるとか...」

律子「ついた別名が、惚れ薬の間ですか?はぁ、なんとも安直な」

律子「って!別に私たちはそんな...!」

...

P「いやー、いいところだな律子!」

律子「そうですねぇ!」

律子「慰安旅行の下見といっても...えらくのんびりした下見ですね」

P「一泊だけどな。プロデューサーである俺たちに休んでもらいたいって社長は言ってたぞ」

律子「私たちの慰安旅行ですか...」

P「それにしてもいい眺めだな。これなら皆も喜んでくれるはずだ」

律子「そうですね」

律子「それにしても...」

律子「この部屋の名前...縁結びの部屋とか...」

P「あ、ああ...これは当日は避けてもらうべきだな...」

律子「でも」

P「ん?」

律子「こうして、窓辺に二人で座ってると...間違われちゃいますね」

P「え、ええ!?」

律子「...って!え!あっ、違うんです、そういう意味じゃ!」

P「ああ...なんだ、女将さんに間違われたってことか...」

律子「そうなんです...私たちを見て急遽変更したとか...」

P「迷惑というべきか...?」

律子「ま、まぁそんなこと関係なく!プロデューサー!街に行きましょう!」

P「おう、そうだな!」

律子「ここの温泉街は美味しいものだらけですよ!」

...

Pの部屋

P「ふぅ...やっと帰ってこれた...」

P「しかし律子、はしゃぎすぎだぞ...」

まぁ、かわいいから良しとするか...

コンコン!

P「どわあっ!?な、なに?」

律子「プロデューサー?夕飯ができたそうですよ?」

               -=:-、       _
              __ ヽ:\  .イ'´
          _ィ彡-‐-ミヽ: : X∠:ュ.ミ,_
           /´ ̄¨≧三}i〃_: : : : _;,:.亥
            ,. =彳: : : : :`´: : : :`:くミ:.、  ヽ
          /: : : :/: : : : : : : : : : : : :\=\

         /: / : . /. . . . . . . : : : : : : : : ヘ
        ./: : /: : : ;': : :イ: ハ : i}: : : : |: : : ∧
       /: : : : ,:!: :i :〃 |/  ';|ハ: :i : :i|: : : : ハ
        i;イ:|: :/i| :i| :|\|_   i|_:ハ: :|'i|:}: : : :|
       { |:i{:/ |_:||_:| __   | __|| |:_| |i|:.|: :i|}
        |'ヘハ_ r‐tzッ- _  ‐tュッ―i}n|:/リ
          {: ;ヽ.___ ノ' ̄`ヽ.__,ノん|)
          |: ハ      '      /.: :|
        . .|: :∧     _     〃:: :|
          i{: ::|     i: .}     イ |: リ
           〈: |_ノィ≧ュ.__,,.. <〉.._ |:7
        ,.-‐彡i|={  {:ノ    {丿∨ヲ|:{、,_
         /三三/|八 ヽ__   / ,.イ:ニ|リ三≧、
        ,'三三〈三ニ{\ ヽ.` / ∠}:三人三/ニハ
      .{三三ニ∀ニハ. \∨/  ,三く=三ノ=三}
       i三三三∨:ニ', /イ〉i\ ノ三ニ〉=〃三リ

ガチャ

P「えっ?夕飯?部屋に運んでくれるんじゃないのか?」

律子「私の部屋で...二人でどうぞって」

P「あ、ああ...」

律子「...持っていきます?」

P「...い、いや!どうせなら一緒に食うか!」

律子「へ?」

...

律子の部屋

P「いやぁ、律子と食事なんて、竜宮結成以来してないからなぁ」

律子「考えてみれば...そうですね。竜宮小町が始まってからお互い忙しくて...」

P「...そうだな。律子が忙しくなって...俺も頑張んなきゃって思ったからな...うん、これ美味いな」

律子「あはは...私に刺激を受けました?」

P「ああ。一応...先輩、だしな」

律子「...」モグモグ

P「...」モグモグ

律子・P「「えと...」」

律子「!」

P「あ、あはは...先、どうぞ...」

変な気持ち。

律子「あ、はい...えと、プロデューサーも、竜宮以降...すごいですよね」

P「俺も、か?」

支援

律子「はい。竜宮に負けまいと、9人のアイドル達を必死にプロデュースしてましたよね」

P「あの頃はな...必死だったさ」

律子「いろいろ失敗したりして...私に助けを求めて来た時もありましたよね?」

P「あ、ああ...覚えてらっしゃるか...」

律子「覚えてますよ...あなたのあんな顔、初めて見ました」

P「ああ...あんな情けない顔、律子にしたのが初めてかもな」

ドキッとした。

律子「もう...スケジュールに空きがなかったらどうなっていたことか...」

顔...情けなかった。でも、私を頼ってくれた。

律子「でも...」

律子「すごい、ですよね。プロデューサーは」

P「律子に褒められるとは...」

律子「む、私だって...褒めますよ、そりゃ」

律子「私がすごいと思うことは、その後ですよ」

P「後というと...あの台風のライブの?」

律子「正確には、その後。なんたって、9人のアイドルを同時にプロデュースするなんて...考えられませんよ」

P「ああ、そのことか...。あれは、さすがに社長にも心配されてな...」

律子「...」

社長にも心配されて...

律子「私には、頼らなかったんですか?」

P「えっ?」

あれ、私今...怒ってる?

律子「あのライブの後は...相談なんか一回も受けてません」

律子「厳しいなら...一人や二人回しても...」

私、何に怒ってるの?

P「...確かに、人気が出たのは確かだ。でも、竜宮程じゃなかった」

...またあなたは、そうやって

P「竜宮のほうが遥かに高いところを行っていたさ。それを、邪魔するわけにはいかないだろ」

自分を削って。

律子「あなたは...むしろ...人気が出てから、元気になったような気がします」

律子「なんていうか...のびのびと、やっているような」

P「ああ...あれからオーディションとか面白いように受かってな...疲れなんかなかったさ」

そういうところ。

律子「私は...すごい、と思います」

P「そうだよなぁ...みんなの伸びが凄まじくて...」

支援

律子「...もう」

この人は、まったく。

P「えっ?」

律子「何度も...言わせないでください。すごいのは...あなた、ですよ」

P(律子...さっきから俺のことあなたって...なんかくすぐったいぞ...)

律子「私は、むしろ人気が出てから忙しくなりました」

支援

律子「出る番組も増えて、曲も増えて、スケジュールも埋まって...」

P「嬉しい悲鳴じゃないか」

律子「それに比べてあなた、殿は...」

P(律子...恥ずかしいのか知らんが呼び方が安定していないぞ...)

律子「9人、ですよ9人...ありえません」

P「あれ、会話がループしてますよ律子さん」

律子「うるさいですね...」

言いたいことがあるけど恥ずかしくて...
同じセリフがぐるぐると頭の中で回ってしまう。

律子「春香、美希、千早の生すか、響の撮影...挙句七彩ボタンまで...」

律子「あなたは、私の知らないところでどんどん苦労して...」

律子「私に黙って、苦労して...」

馬鹿みたい...私、何に怒ってるんだろう。

P「律子...」

律子「それなのに!」

P「おっ!?」

律子「あなたはどんどん元気になっていく!」

P「この料理...酒は...入ってないよな...酔っ払ってる訳じゃ...」

律子「そこがやっぱり...すごいと思うし、秘密を知りたいんです」

P「...えっ?」

律子「...?なにが、えっ、ですか」

P「...ぷっ、あははは!」

律子「な、何笑うんですか!」

P「いや...すまない。てっきり個人的な悩みを言ってくるのかと思ったら...仕事のアドバイスを求めてくるとは。さすが律子だ」

律子「なっ...」

P「俺は律子の、そういうところ、カッコいいと思うぞ」

律子「あ、あう...」

P「竜宮一直線で、邪魔を許さず...」

P「不満な事でも、自分の武器にしようとする」

律子「...」

この人は...まったく。

P「見習いたいところだ」

肝心なところで鈍い...
のは、あたりまえか...?

律子「そう、ですか...」

いくら私が頼って欲しいと言ったところで、それはプロデューサーとして、と聞こえるはすだ。

律子「...」

私を、頼ってほしい。

律子「言わなきゃ...わかんない...ですよね...」ブツブツ

私も、あなたを頼りたい。

P「律子?」

                _,. : : : ̄ ̄ ̄: : :- 、__ /: : : ヽ
           ,. : :´: : : : : : : : : : :--:、: :__/: : : : : : ハ

          /: : : :, : : : : : :l: : : : : : : :(__。)_:_: : : : : |
         ,:': : : : :/: : : : : ::/_: ,: : :__: : : :(__。): , : : : :!
          /: ; : : : {: : : : : :./ `/イ: : -: : : :{: : : : : : :|
        ,: : l: : : : : :j: : : :.l     \: :_/:ハ: : : : : :.|
         |: : }: : : : :/!: : l:/         l: :,ィハ |: : : : : :|
         }: イ: : : : / l: : l:{    /   }:// } !: ; : : : :!:.
         l/ ∨: :/、_ Ⅵ!リ 、__/_   ,: { ' / |:/: :; : :.|::.
             Ⅳrtチテ从  伐テテ' }  |:/_,/  {: : / : : l: :.
            }ハ  ̄ ,    ` ̄    j:{/`ヽ. |: /: : :.:.|: :}
               }           /リ / },!イ: : : : :!: ;
              人  ー-、   ,..ィ   /  //: :!: : : : :|:/
             >---- ≦   / / / {:.ハ: : : :.j/
             /   /   __/ /  {/ l/  }: : :/

律子「プロデューサー」

P「おっ?は、はい」

律子「私を...もっと、頼ってください」

P「...」

律子「頼って、ください...」

P「すごいと言ったり、頼れと言ったり...律子、なんだか今日は...」

律子「私も、プロデューサー殿に頼りきりでした」

律子「竜宮が忙しくて、なかなか他に手が回らなくて...」

さっきまで回していい、手伝うと言っていたのに。

律子「他の子は全部、プロデューサーに頼りきりで...」

P「律子...」

律子「あなたは、すごいです。仕事ができて、頼りになって...かっこいい、です」

P「あ、ありがとう...」

P「ごめんな、律子」

律子「私は...私はあなたと仕事がしたい。でも、私は竜宮で手一杯で...あなたに全部頼ってた。それなのに、また強がって」

ただ、一緒に仕事がしたいために。

律子「頼れだなんて、言って...」

P「ごめんな...律子、ごめんな」

律子「何、言ってるんですか私は...何...謝ってるんですか...プロデューサー...」

P「律子を...竜宮を任せっきりだったな。俺ももっと、手伝うべきだった」

律子「いえ...いいん、です。私は」

P「...」

律子「私は、仕事ができて、でも時々失敗して、そんな、そんなあなたを見るのが...」

律子「好き、なんです!」

目をぐるぐる回して、真っ赤になって、少し汗をかいてて。
...泣いているんだろうか、怒っているんだろうか。
そんな律子は、見ててすごく可愛らしかった。

P「律子...」

律子「ああ...!もう!」

別時空?

律子「私、何言ってんだか...」

そう言った途端、目の端の涙がこぼれた。

律子「ほんと、何言ってんだか」

P「律子」

P「俺は、ずっと...竜宮ができてから、ずっと...律子に憧れていたんだ」

律子「へ...?」

P「俺が来てからほんの少しの間に竜宮を結成して、ぐんぐん伸ばしていった律子に」

>>68
今までの惚れ薬のお話は全部別時空のつもりです

律子「あ...ありがと、うございま...す」

P「俺はずっと...律子を追っていたんだ」

P「変な話かもしれんが...竜宮がなかったら、律子がいなかったら俺はここまで登れなかった」

律子「...」

P「ずっと...」

P「律子の隣に、行きたくて」

律子「!」

律子「それは...プロデューサーとして、ですか...?」

P「必死だった頃は...そうだった」

P「でも今は、一人の...男と、して、その...隣にいたいと思っている!」

律子「...」

P「...」

律子「ぷっ...あっはは」

P「な、なんだよ」

律子「なんですか...その言い方」

P「じゃあしっかり言うぞ。律子、俺もお前が好きだ。こんな俺でよければ...一緒に、いてくれないか」

律子「まったく...」

P「...」

律子「泣かせないで、くださいよ...プロデューサー」

P「ごめんな...」

律子「いいんですか?私で」

P「俺は...俺には、律子が必要だと思う」

P「俺自身にも、765プロにも、みんなにも、な!」

律子「そう、ですか...」

                _,. : : : ̄ ̄ ̄: : :- 、__ /: : : ヽ
           ,. : :´: : : : : : : : : : :--:、: :__/: : : : : : ハ

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律子「ま、プロデューサーはいざという時に情けないですからね!私がいないといけませんよね!」

P「あー!なんだその言い方!さっきまで頼りになるとか言ってたのに!」

律子「場合によりますよ」

P「まったく...」

律子「まだまだお互い、足りないところはあると思います。それを...」

P「補って、プロデュースし合うってことか」

律子「ふふっ...まぁ、そういうことですかね...」

...

...

春香「わぁー!すごくいい眺めですね!」

千早「そうね...素晴らしい所だわ」

P「慰安旅行ってやつだ!ゆっくり休めよみんな!」

あずさ「あらあら~じゃあ夜はプロデューサーさんと飲んじゃおうかしら?」

律子「あ、あずささん...!私も...」

美希「ん...なんか律子、さんが積極的なの」

真美「これは調べる必要がありますなぁ!」

亜美「なぁ!」

女将「前回泊まった部屋、ですか?」

真美「そうそう。Pって人と、秋月律子って人!」

女将「本当はダメなんだけど...どうぞ」

亜美「どれどれ...おや!?真美隊長!」

真美「どうし...こ、これは...!」

亜美「兄ちゃんが前泊まった部屋は...!」

真美「縁結びの部屋!!!」

亜美真美「そういうこと!か!」ドタドタ

女将「あら?」

女将「あら私としたことが...あの日、秋月さんの部屋を縁結びの部屋と...間違えてお伝えしたわ...」

...

亜美「兄ちゃんー!」

美希「ハニー!」

律子「ちょ、ちょっとあずささん!」

あずさ「プロデューサーさんのお部屋はどこですか?」

真美「兄ちゃん兄ちゃんもしかして!!」

P「ちょ、ちょっとお前ら...!」


律子「もう、しっかりしてください!プロデューサー!」


秋月律子の場合。おわり

小鳥「レィディーーースアン!」

小鳥「ジェントルメン!!!」

小鳥「さぁ、この時がやってまいりました!いよいよ最後のバトン!!」

小鳥「2×歳音無小鳥!独身、未婚!!」

小鳥「今まで数々の次元で765プロ全員に惚れ薬を渡してきた暗躍者!」

小鳥「春香ちゃんから始まり律子さんまで!全ての次元、全てのパターンにおいてアイドルたちはプロデューサーさんと結ばれている!この惚れ薬は...本物!!」

小鳥「長かった...!ある時は夢に現れある時は部屋の名前まで作って...」

小鳥「ようやく効果が立証できた!!いよいよ...自分が使う時よ!!!」

小鳥「ふぅ...夜中の事務所で叫ぶのは疲れるわ...」

...

小鳥「プロデューサーさん、お茶です」

P「ありがとうございます、小鳥さん」

ゴクゴク

小鳥(よし飲んだ!統計から推測するに惚れ薬が効き始めるまで10分もたたない!)

小鳥「アタックすりゃこっちのもんよ!!」

...

小鳥「プロデューサーさん...お疲れですか?」

P「え...うーん、まぁ、そうなんですよね最近...」

小鳥「か、肩でも...揉みましょうか?」

P「えっ、えっ?小鳥さんがですか!?悪いですよ!」

小鳥「そ、そう、ですか?」

P「あ、あはは...」

小鳥「じゃっ、じゃあ足つぼマッサージでも...!」

P「小鳥さん!?どうしたんですか!?」

小鳥「い、いえ!特に何でも...!」

小鳥「えーと...最近お疲れのようですし...」

P「ええ...まぁ」

小鳥「なんていうか、プロデューサーさんは人一倍頑張ってるし...その...」

P「そ、そうですか?」

小鳥「律子さんの倍頑張ってるというか...そう、頼りになる...ってこれは違うか...」ドキドキ

小鳥「と、とにかく!私に何かできないかなーって!」ドキドキ

P「そうですか...じゃあ...」スッ

小鳥「っ!?」

P「この資料お願いできますか?」ドカァッ

小鳥「ぴよぉーーーーー!!!」

...

翌日、事務所

小鳥「何なの...?なんか昨日はやたらとドキドキしてしまった...」

小鳥「プロデューサーさんにも大して効いている感じはなかった...」

小鳥「これはまさか...小鳥サーチ!」キュイイイン

小鳥「今まで惚れ薬を渡したアイドル達をもう一度確認するのよ!小鳥!」

...


小鳥「...」

小鳥「...むっ?これは...」

小鳥「まさか...まさかこの惚れ薬は...!?」

(春香「天海春香!がんばります!」
P「好きな人でもできたか?」
春香「...さあ!どうでしょうか!」)

小鳥「これも...!」

(千早「私は、あなたが好きです」
千早「ひとりの、男性として」)

小鳥「これも...!!」

小鳥「この...この惚れ薬は...」

小鳥「飲ませた人...いや、『手にとった人』が恋をしてしまう物だったんだァー!!!」ドドドドドドドド

小鳥「まさか...このドキドキも...惚れ薬のせい?」

小鳥「...そうよね!音無小鳥!好きな男性と話す機会がないからドキドキしてた訳では無く、惚れ薬のせいよね!小鳥!」

小鳥「い、いやでもそうすると...この気持ちは惚れ薬のせいということに...」

小鳥「どどどうしよう...」ピヨピヨ

小鳥「悩んでいても仕方ない...プロデューサーさんを手に入れるのよ...小鳥...!」

小鳥「独身妄想癖の生活に終止符を...!!」

小鳥「まずはプロデューサーさんの机をチェックよ...趣味を知ることは大切!」

小鳥「これは...プロデューサーさんの上着...昨日忘れたのかしら...」

小鳥「.........」

小鳥「...」ゴソゴソ

小鳥「.......上着装備.....」

小鳥「うん...」クンクン

小鳥「ってこら!何してんの!私!

小鳥「こんなことしてるから...こんなことしてるからモテナイノヨ...」

小鳥「ダメよ!ダメよ小鳥!こんな惚れ薬なんて!使っちゃダメ!」

小鳥「自分の力で...!」

...

次の日

P「ふぅ...今日の仕事も終わりだな...」

小鳥「あの!プロデューサーさん!」

P「あ、小鳥さんお疲れ様です」

小鳥「こ、このあと...一緒にお食事でもどうですか!?」

P「この後、ですか?いいですよ?」

小鳥「ッシャオラ!」

...

飲み屋

P「で、その時春香が...」

小鳥「そうなんですか~」

小鳥(くっ...オシャレなお店に行こうと思ったのに...予約しとかなきゃダメね...)

小鳥(それにしても居酒屋って...プロデューサーさんもアイドルの話ばっかりで...)

P「聞いてますか、小鳥さん?」

小鳥「は、はい!」

小鳥(しかもなんか変な感じに酔ってる...)

...

三時間後

P「まったくあのディレクターったら...真を男の子とか言いやがって...ぶち殺すぞ!」

小鳥「そうだそうだ!ぶっ殺してやれ!!」

店員「お客さんもう終わりっすよ」

...

二時間後
次の居酒屋

P「それでね、あずささんったら...」

小鳥「...」

P「ん...?小鳥さん...?」

小鳥「...もう、いいです!」

P「へ?」

小鳥「五時間ずーっとアイドルの話ばっかり...」

P「あ、あの...小鳥さん?」

小鳥「私の!私の話は...ないんですか?」

P「小鳥、さんの...?」

小鳥「...」

P「小鳥さん、酔ってます?」

小鳥「二時間前から飲んでません!」

P「え、気がつきませんでした...」

小鳥「それくらい、熱心にみんなのこと話せるなら...私のことも、熱心に話せますよね?」

P「そ、そりゃあもちろん!」

小鳥「じゃあ...どうですか、私は」

P「ええと...頼りになるし...優しいし...」

小鳥「え、えへ」

P「それに、きれいですよね!この前歌を聴いた時もすごく綺麗で...」

小鳥「えっ...あっ」

P「綺麗で...きれいだなあって...思いますよ!」

小鳥「あ...あはは、プロデューサーさんなに言ってるんです...」

小鳥「なら...プロデューサーさん。そのきれいな人に...迫られたらどうします?」

P「え...?」

小鳥「その...好きだって思われてたら...どうしますか?」

P「え...えーと...」

小鳥「...」

P「こ、困っちゃうなぁ」

小鳥「え?」

P「その...俺、みんなのことばっかり考えてて、自分のこと...自分のこの先をあんまり考えたことなくて...」

小鳥「我が身より...みんなが大切ですか」

P「そう...ですね...だから...」

小鳥「ふふっ」

小鳥「プロデューサーさんらしい、ですね」

P「あはは...」

小鳥「そっか...私も、この先を考えてなかったかも...しれないな」

小鳥「じゃあ...目指すは、トップアイドル!ですね?」

P「今は、そうですね」

小鳥「私も手伝いますよ。好き、ですからね」

あなたが。

P「俺も、好きですよ」

あなたは、みんなが。

小鳥「プロデューサーさんらしいですね」

P「じゃあ、乾杯といきますか」

小鳥「はい...何に乾杯しようかな」

P「765プロに」

小鳥「...私は...」

小鳥「プロデューサーさんに!」

P・小鳥「乾杯!」



音無小鳥の場合。おわり

お疲れ様でした。
惚れ薬シリーズは終わりです。

春香ちゃん舐めたいです。

25日から映画だぞお前らあああああ!!!!!

読んでくれてありがとう。

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