ほむら「魔法で視力なんてあげなくていいから眼鏡でいいし」
ほむら「髪型はぼさぼさになるのもいやだし三つ編みおさげ」
ほむら「そして温かい格好をすればだらだらするのに最適ね」
ほむら「お休みはこの格好でゴロゴロに限るわ」
ピンポーン
ほむら「居留守しようかしら……うーん、一応出たほうがいいわよね……」
ガチャ
ほむら「はい、どちらさm……」
まどか「あ、あれ?」
ほむら(ま、まずいわ、こんな格好をまどかに見られるなんて……)
まどか「ほむらちゃ……ん?」
ほむら「ど、どちら様ですか?」
まどか「え?」
ほむら「あ、もしかしてお姉ちゃんのお友達ですか!」
まどか「え?お姉ちゃんってもしかしてほむらちゃんの妹さんなの?」
ほむら「はい、あ、えと……いつも姉がお世話になっています」ペコリ
まどか「あ、いえ、私のほうがいつもほむらちゃんにはお世話になっています」ペコリ
ほむら(どうしよう……とにかく年上を相手にするつもりで……)
まどか(ほむらちゃんに妹さんがいたんだ)
ほむら「と、ところでまどかさんはどうかしたんですか?」
まどか「え?私の名前を知ってるの!?」
ほむら「あ、えっと……あ、お姉ちゃんがいつもまどかさんのことを話すのでもしかしたらと思って」
まどか「え?そ、そうなの!?」
ほむら「はい、とても可愛いとか優しいとかいつもとても嬉しそうに話してもらってて」
まどか「そ、そうなんだ///なんだかはずかし……ヘクチュ」
ほむら(まどかが風邪を引いてしまう!?)
ほむら「か、風邪をひいたら大変ですからどうぞ中に」
まどか「え?でも……い、いいのかな?」
ほむら「まどかさんに風邪を引かせてしまったらお姉ちゃんに怒られてしまいますから是非あがってください」
まどか「じゃ、じゃあお言葉に甘えてお邪魔します」
ほむら(って中にあげてしまったら着替えて会いに行けないじゃない……)
ほむら「すみません、お姉ちゃんはちょっと出かけるとだけ言ってどこかに行っちゃって」
まどか「あ、ううん、突然押しかけたのは私だから……えっと……そういえばちゃんと自己紹介してなかったね」
ほむら「え?あ、そ、そうですね」
まどか「私は鹿目まどか、ほむらちゃんにはいつも助けられてばかりで」
ほむら「そ、そんな、いつもまどかさんがいるから学校が楽しいってお姉ちゃんは言ってましたよ」
まどか「うぇひひ、なんだか嬉しいな」
まどか「それで……お名前を聞かせてもらってもいいかな?」
ほむら「え、えーと……」
ほむら(なにか適当に近い名前で……)
ほむら「あ、暁美ほのかです」
まどか「なんだか控えめな感じでぴったりだね!」
ほむら「あ、あはは、そうですか?」
まどか「でもほむらちゃんに妹がいたなんて初めて知ったよ」
ほむら(そりゃあいないもの……とはいえないし……)
ほむら「あまりお姉ちゃんに会いに来たりできないもので」
まどか「あ、そうなんだ……」
ほむら「お姉ちゃんは病気だったのでお父さんとお母さんの仕事の都合と病院の都合で……」
まどか「そっか……なんだか寂しいね」
ほむら(まずいわ、これじゃあまどかに気を使わせてしまう)
ほむら「そ、それよりまどかさんは今日はどういう用事があったんですか?」
ほむら「急ぎならお姉ちゃんを探しに行ったほうがいいかもしれませんし」
まどか「えっと、特に用事はなかったんだけど……」
まどか「よかったら遊びたいなって思って」
ほむら「そういうことならすぐに姉を探しに行ってきます!」
まどか「え?い、いいよ、それにほむらちゃんが戻ってきてもほのかちゃんを放っておいたらだめだよ」
ほむら「あ、いえ、私のことは気にしなくても……」
まどか「だめだよ、ほむらちゃんは家族の人とあまり会えないんだから」
ほむら「そ、そうですか……」
ほむら(まどかと楽しくお出かけの希望が……)
まどか「迷惑になっちゃう前に帰ったほうがいいよね」
ほむら「え?」
まどか「私がいたらお邪魔かなぁって」
ほむら「そ、そんなことないわ!……です」
まどか「え?」
ほむら「え、えっと……お姉ちゃんが帰ってくるまで一人でいるのは寂しいので」
ほむら「よければお姉ちゃんのことを聞かせてもらえたらと思ったもので」
ほむら「病弱なお姉ちゃんのことも心配だったので」
まどか(確かにほむらちゃんって苦しいこととか隠しちゃうからきっととっても心配なんだろうなぁ)
まどか「私に話せることならいいけど」
ほむら「ほ、本当ですか?ありがとうございます」
まどか「じゃあ私もほむらちゃんとほのかちゃんの小さい頃の思い出とかききたいなって」
ほむら(思い出なんてないわよ……)
ほむら「え、えっと……」
まどか「あ、その……話しづらいならいいんだけど……」シュン
ほむら(まどかが悲しんでしまう……)
ほむら「い、いえ、あまり面白いお話はできないもので」
まどか「うぇひひ、ほむらちゃんとほのかちゃんのことをもっと知りたいなって」
まどか「えっとね、最近のほむらちゃんは……」
ほむら「は、はい」
ほむら(変とか言われたらどうしよう……)
まどか「クラスの皆はなんだか話しやすくなったっていってたかなぁ」
まどか「うぇひひ、最近はさやかちゃんにいじられちゃったりしてるかな」
まどか「あ、さやかちゃんっていうのは私の友達で」
ほむら(さやかのせいでいじられキャラと思われてる!?)
まどか「あとずっと病院にいたからなのか思わぬところでえ?ってこと言っちゃったりとか」
まどか「それについて教えてあげると顔を真赤にしてとっても可愛いんだ」
まどか「学校だとそんな感じかなぁ」
ほむら「そ、そうですか……」
まどか「うん、学校だとほむらちゃんが寂しいってことはないとおもうよ!」
ほむら「それは良かったです……」
ほむら(かっこいいとかけ離れているわ……)
まどか「じゃあ今度はほのかちゃんの番だね」
ほむら「え、えーっと……」
ほむら「お姉ちゃんは病院にいつもいたのであまり一緒に遊んだりしていないんですけど」
ほむら「でも自分のほうが大変なのに私のことを気遣ってくれてて」
ほむら(自分のことを良く言うってなんだか惨めね……)
まどか「うぇひひ、ほむらちゃんらしいや」
まどか「それにしてもほむらちゃん遅いね……」
ほむら「そ、そうですね」
ほむら(帰ってくるわけ無いわよ……)
まどか(うーん、もしかして魔女退治なのかな)
まどか「ごめんね、ちょっと電話がかかってきたみたい」
ほむら「え?あ、はい」
ほむら(あれ?まどかって普段もマナーモードだったかしら?)
まどか「あ、もしもしさやかちゃん?」
さやか「どしたの?」
まどか「えっとね、今魔女って出てるのかな?」
さやか「うーん、そんな感じはしないけどねぇ」
さやか「ちょっと待って、一応あたしよりベテランの杏子にも聞いてみる」
まどか「あ、杏子ちゃんといたんだね」
さやか「うん、ちょっと野暮用でねー……やっぱりいないみたいだよ?」
まどか「そっか……うーん、どこに行っちゃったんだろう」
さやか「突然どしたの?」
まどか「えっとね、今ほむらちゃんのお家に来たんだけどほむらちゃんが帰ってこなくて」
まどか「それでね、ほむらちゃんの妹のほのかちゃんが一人にしてるような用事ってもしかしてって思って」
さやか「え?妹?ほむらに?」
まどか「うん、ほむらちゃんに会いに来たんだって」
さやか「ねぇ、私もその妹のほのかちゃんに会いに行ってもいいかな?」
まどか「え?えっと私に聞かれても……」
さやか「まぁいいや、とりあえずほむらの家に行くねー」
プツ
まどか「あ、ちょっとさやかちゃん!きれちゃった……」
まどか(でも魔女がいるってわけじゃないなら大丈夫だよね……)
ほむら「どうかしたんですか?」
まどか「あ、えっとさっき言ったさやかちゃんともう一人杏子ちゃんって子が来ちゃうかもしれないんだけど……」
ほむら「え……」
まどか「えっと、ごめんね、さやかちゃんがどうしてもほむらちゃんの妹をひと目みたいって」
ほむら(嫌な予感しかしないじゃない……)
ピンポーン
まどか「あ、さやかちゃんかな?私が出ちゃったほうがいいかな?」
ほむら「え?あ、はいお願いします」
まどか「うん!」
ほむら(まどかと二人きりが……それにしてもどうしよう……)
ほむら(今更妹なんていないって言えないし……)
さやか「ほうほう、これが噂のほのかちゃんか」
ほむら「こ、こんにちは」
杏子「ていうかほむらじゃねぇか」ヒソヒソ
さやか「どう見てもほむらだよね、ソウルジェムのある位置を常に隠してるように見えるし」ヒソヒソ
ほむら「い、いつもお姉ちゃんがお世話になっています」
さやか「え?あぁ、こっちこそどうも」ペコ
杏子「丁寧にどうも」ペコ
ほむら(ご、誤魔化せたかしら……)
ほむら「み、みなさんのぶんのお茶を用意しますね!」トテテ
まどか「あ、気にしないでほのかちゃん」
杏子「口調とかなんかもう別人だけど、実は本当に妹がいたとか?」
さやか「よーしんじゃためしてみよっか」
杏子「どうやってだよ」
さやか『まどかがほむらに熱視線を送ってるよ!』
ほむら「え?」クルッ
まどか「え?どうしたの?」
ほむら「あ、いえ、なんでもないです……」
さやか『うん、やっぱりほむらだったよ』
杏子『あぁ、みたいだな』
ほむら(まずいわ、今のテレパシーに反応してしまった……)
ほむら「み、皆さんお茶をどうぞ」コト
さやか「ありがとう、ほのかちゃん」ニコニコ
杏子「ありがとな、ほのかちゃん」ニコニコ
まどか「うぇひひ、ありがとう」
ほむら(やけに名前を強調して……明らかにバレてる……)
まどか「あ、そうだ!ほのかちゃんがね、ほむらちゃんの生活を知りたいんだって」
まどか「だから話してあげてほしいな」
さやか「ふむふむ、ほむらの普段のことかぁ」チラッ
ほむら「……」
さやか「まずはまどか贔屓だね、いつもどこでもまどかのことみたいな」
ほむら「あ、あはは……」
さやか「もうそんなに好きなら告白でもしちゃえばいいのにってぐらいだね」
ほむら「そ、そんなにまどかさんと仲良くなっていたんですね」
ほむら(こっちが何も言えないってわかっているからって……)
杏子「あとはそうだな、クールぶってるけど全然クールになってない」
杏子「最近はとくにひどいな」
さやか「うんうん、最近はまどかのことでからかわれるだけで真っ赤になるし」
杏子「そのあとで照れ隠しに髪をかきあげてるよな」
さやか「多分ごまかせてるとか思ってそうだよねー」
まどか「うぇひひ、ほむらちゃんって最近は嘘が全然つけてないよね」
ほむら「そ、そうなんですか」
ほむら(え?ご、ごまかせてなかったの!?)
ほむら「そ、そんなに嘘が下手なんでしょうか?」
杏子「下手だな」
さやか「うん、まどかぐらいだよね、嘘がわからないのって」
まどか「え?そんな事ないよ!」
さやか「ふーん、じゃあほむらのどんな嘘を見ぬいたことがあるの?」
まどか「えっとね、この前待ち合わせの時に今来たところって言ってたんだけど手がすごく冷たくなってて」
まどか「ずっと待たせちゃったんだなぁって、それにしてもほむらちゃんって一体何分前から待ってたんだろう……」
さやか「ほむらのことだから1時間ぐらい前にはいそうだよね」
杏子「確かにな」
ほむら「そ、そうだ!お姉ちゃんの話はこの辺にして何かしませんか?」
ほむら(まずいわ、私から話を逸らさないと)
くぅ~疲れましたw これにて完結です!
実は、ネタレスしたら代行の話を持ちかけられたのが始まりでした
本当は話のネタなかったのですが←
ご厚意を無駄にするわけには行かないので流行りのネタで挑んでみた所存ですw
以下、まどか達のみんなへのメッセジをどぞ
まどか「みんな、見てくれてありがとう
ちょっと腹黒なところも見えちゃったけど・・・気にしないでね!」
さやか「いやーありがと!
私のかわいさは二十分に伝わったかな?」
マミ「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね・・・」
京子「見てくれありがとな!
正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」
ほむら「・・・ありがと」ファサ
では、
まどか、さやか、マミ、京子、ほむら、俺「皆さんありがとうございました!」
終
まどか、さやか、マミ、京子、ほむら「って、なんで俺くんが!?
改めまして、ありがとうございました!」
本当の本当に終わり
【SS作者七つの大罪】
怠惰「疲れた。寝る」
憤怒「三点リーダー2つ使いだろ!文法守れよ!」
強欲「まとめ載りてぇ……」
色欲「抜いたら眠くなった」
嫉妬「俺のSSの方が面白ぇよ!」
暴食「飯食ってきます」
傲慢「このスレから何か感じていただけたら幸いです(キリッ」
まどか「何かって?」
ほむら「え、えーと……」
さやか「ほむらって遊び道具とか持ってないしこの部屋になにもないんじゃない?」
ほむら「そ、それはそうなんですけど……」
杏子「まるで自分みたいに言うんだな」
ほむら「え?あ、えっと……そうみたいなんですけど」
ほむら「そ、そうだ!何か買いに行ってきます」
まどか「え?そんなの悪いよ」
さやか「そうそう、お喋りも十分楽しいって」
ほむら(逃げれない……)
さやか(どうしたら一番楽しいかなぁ)
さやか「ほのかちゃんってお姉ちゃんから私たちのことどう聞いてるの?」
ほむら「え?えっと……」
まどか「あ、そういえばさっき私のこと話してたって言ってたもんね」
杏子「へぇ、是非聞いてみたいな?」
ほむら「え、えっと……」
ほむら「まどかさんは優しくて可愛いと」
まどか「うぇひひ、なんだかそう言われると嬉しいな」
ほむら「リボンがとても似合っていて、大切な人と」
さやか「それで、あたしは?美樹さやかについて聞いてない?」
ほむら「え、えっと」
ほむら「あ、そういえば聞いたことがありますね」
ほむら「とても元気で明るい人……とか?」
さやか「ふむふむ、60点ってところだね」
ほむら(何の点数よ……)
さやか「じゃあ杏子のことは?」
ほむら「え、えっと……学校外で仲良くなった友達だと」
さやか「どんな奴とか聞いてないの?」
ほむら「え、えーと……意外と寂しがりや……とか?」
さやか「ぷっ」
杏子「な、わ、笑うなよ!」
さやか「あ、そうだ、ほのかちゃんって声もほむらとそっくりだよね」
まどか「たしかにそうだね、口調も一緒で髪型とか変えたらわからないかも」
杏子(まぁ本人だしな)
ほむら「あ、あはは、よく似た姉妹って言われます」
さやか「ほのかちゃん、さやかには叶わないわって言ってみて」
ほむら「え、えっと……」
杏子「まどか、愛してるわとか言ってみるのもいいぞ」
ほむら(言えるわけ無いでしょ!)
まどか「……」
ほむら(まどか、さやかと杏子にそういう事言わせちゃダメって言って!)
まどか「ほのかちゃん、まどかお姉ちゃんって言ってみて!」
ほむら「えぇ!?」
ほむら「え、えっと……」
さやか「さぁさっきの言葉を言ってみよう」
ほむら「い、言わないとダメですか?」
杏子「言えない理由なんてないだろ?姉の真似をしながら言ってみてほしいってだけさ」
まどか「あ、私はほのかちゃんみたいな可愛い妹がほしいなって思って」
ほむら「そ、そうですか///」
さやか「さぁさぁ」
ほむら(断れる雰囲気じゃない……)
ほむら「さ、さやかさんには叶わないわ」
さやか「ん?さん付け?」
ほむら「やっぱりお姉ちゃんのお友達を呼び捨てなんてできませんよ」
さやか(逃げられたか……でもここからはどう切り抜けるつもりかな)
さやか「よーし次はまどかのでも」
ほむら「え、えっと……」
まどか「うぇひひ」
ほむら(笑顔で待たれるとなんだかすごく恥ずかしいわ……)
ほむら「ま、まどかお姉ちゃん」
まどか「うぇひひ、とっても可愛い」
さやか(まどかのは普通に要望聞くんだ)
ほむら(恥ずかしい……さっさと終わらせて……あれ?あと残ってるのって確か……)
さやか「あとは杏子の言ってたまどか、愛してるわ!だね」
ほむら「そ、そんなの無理です!」
杏子「まぁまぁ遊びなんだし気にせずにさぁ」
まどか「な、なんだかとっても恥ずかしいな」
ほむら(なんでまどかも止めないの……)
ほむら「そ、そういう言葉は遊びで言ったりしちゃいけないと思うんです」
さやか「ふぅむ、そう言われると確かに……」
杏子「しょうがない、これはやめとくか」
ほむら(た、助かった……)
杏子「じゃあ代わりにまどかお姉ちゃん膝枕して欲しいなとか言ってみてくれ」
ほむら「え?」
ほむら「……」
まどか「……」ジィー
杏子「……」ジィー
さやか「……」ジィー
ほむら(なんだかまどかにまで期待されてる!?)
ほむら「え、えっと……まどかお姉ちゃん」
まどか「うぇひひ、何かな?」
ほむら「ひ、膝枕して欲しい……です」
まどか「うん!いいよ!」
ほむら「え?」
さやか「今日会ったばかりなのに仲良しだねぇまどかは」
まどか「うぇひひ、なんだか普段ほむらちゃんにお世話になってるから」
まどか「こうやってしてるとほむらちゃんのお世話をできてるみたいで」
杏子「普段と立場が逆転してるようにみえるしな」
まどか「うぇひひ、だからなんだか嬉しいなって」ナデナデ
まどか「あ、嫌だったら言ってねほのかちゃん」
ほむら「あ、いえとても気持ちいいです」
ほむら(なんで本当に膝枕されてるの私)
さやか「よーし一枚写真とっちゃえ」
ほむら「そ、そんな写真とらなくても……」
さやか「いやいや、記念にいるでしょ」
まどか「それにしてもほむらちゃん遅いなぁ……」
さやか「そうだねー」チラッ
杏子「いつまで帰ってこないんだろうなぁ」チラッ
ほむら(露骨に視線を向けてきてる……)
まどか「家族を放って出ていくような大変な用事なのかなぁ」
さやか「まぁ帰ってくるのは難しいようなことでもしてるんじゃない?」チラッ
杏子「たとえば引っ込みがつかなくなって困ってるとか」チラッ
ほむら(膝枕されてるせいで目線を逸らせない……)
まどか「あれじゃないんだよね?ほむらちゃん大丈夫だよね?」
杏子「そこは安心しろよ、ほむらに何かがあったりするってことはないからさ」チラッ
さやか「まったく、まどかに心配させるなんてほむららしくないなぁ」チラッ
ほむら(うぅ……)
まどか「そうだよね……」
ほむら「あ、あの、突然私が押しかけたから色々と買い物にって言っていたので」
ほむら「私もいいって言ったんですけど」
まどか「そっか、大切な家族のためにいっぱい買い物して時間がかかっちゃってるんだね」
ほむら「た、多分そうじゃないかと……」
まどか「あ、いつまでも膝枕してたら迷惑だよね」
ほむら「あ、いえそんなことは」
まどか「あれ?でも最初にちょっと出かけるだけって言ってたって……」
ほむら「え、えーっとそれは……もしも緊急の用事だったら言いづらくなっちゃうかと思って」
まどか「そっか、気遣ってくれたんだね」
ほむら「気をつかわせたくなかったのですが……」
さやか(なんかつついたらボロでそう……)
さやか「それじゃあほむらはどこに行ったかは聞いてるの?」
ほむら「え?えっと……」
杏子「緊急の用事だったら伝えないといけないんだし聞いてるだろ」
ほむら「は、はい!」
さやか「というかほむらの携帯は?」
ほむら「あ、えっと……お姉ちゃんは忘れていったみたいで……」
さやか「ふむ、つまり追いかけると入れ違いになる可能性もあるってことだね」
ほむら「そ、そうなんです、それでまどかさんを置いていくわけにも行かなくて……」
まどか「あ、それなら今ならさやかちゃんや杏子ちゃんがいるから見つけた後で連絡を取り合えるよ!」
ほむら「え?あ、そうですね」
まどか「探しに行っちゃおっか」
ほむら「え?」
さやか「いいんじゃない?あんまり帰ってくるのが遅いのも考えものだし」
杏子「あたしらはほむらの家でほむらの帰りでも待つよ」
ほむら「え、えっと、そんな必要は……」
まどか「ほら、お姉ちゃんに会いに来たのにこのままじゃ良くないよ!」
ほむら「え、あ、はい」
さやか「はいはいいってらっしゃ~い」
杏子「ま、適度にな」
さやか「あ、一応鍵おいてってくれる?」
ほむら「あ、はいって待ってまどかさん」
まどか「うぇひひ、早く行こ!ほのかちゃん」
さやか「いやー案外変わるもんだねぇ」
杏子「だな」
さやか「メガネと髪型だけで」
杏子「お前もメガネかけたら少しは頭良さそうに見えるんじゃないか?」
さやか「そういう杏子はおさげにしたら少しは粗暴なイメージもましになるんじゃない?」
杏子「で、行かせちまったけどどうするんだ?」
さやか「ほむらが見つかることはないしどうなるんだろうね」
ほむら(ただでさえこの格好で出歩くのは避けたいのに……)
ほむら(知り合いとかクラスメイト達に見られたら……)
仁美「あれは……」
ほむら(あ、あれは仁美!?逃げないと)
ほむら「え、えっとこっちですまどかさん!」ダッ
まどか「え?う、うん!」ダッ
ほむら(仁美には見られずに済んだわね)
ほむら(あとは適当に大きなお店にいけば出会わなくても不思議じゃないはず!)
ほむら「え、えっとここです」
まどか「えっと、普段こっちに住んでないんだよね?」
ほむら「え?あ、はい」
まどか「じゃあ地図を見て覚えてたの?すごいね!」
ほむら「え?」
まどか「だってあのへんの小道って地元の人じゃないとあんまり覚えてないから」
ほむら「あ、あはは、お姉ちゃんの家に確実にたどり着きたくて……」
まどか「ほむらちゃんは何を買いに行ったんだろう」
ほむら「えっと、遊び道具とか食べ物とか服とか色々です」
まどか「え?そ、そんなに?」
ほむら「はい、そう言っていました」
ほむら(広げておかないと出会わなかったのが不自然に……)
まどか「うーん、だったら食料品売り場から順に回ればいずれはほむらちゃんと会えるかなぁ」
ほむら(しっかりルートを考えられるのは困るわね)
ほむら「は、早く行きましょぷ」
マミ「あ、あら?ごめんなさい大丈夫……って鹿目さんと……えっと暁美さんかしら?」
まどか「あ、マミさん」
ほむら「あ、えっと……はじめまして」
マミ「え?」
ほむら「いつも姉がお世話になっています」
マミ「あ、もしかして暁美さんに妹がいたの?」
まどか「はい、私も今日知って」
マミ「そう、とても似てるのね」
まどか「メガネを外して髪を解くとホムラチャンと見分けがつかないぐらいそっくりなんですよ!」
ほむら(マミは買い物帰り……ならすぐに別れられそうね)
ほむら(うん、なんとか見つからなかったことにして家に帰る……)
ほむら(いや、そのまま駅に帰ってしまったほうが)
まどか「ってわけで」
マミ「そういう事なら手伝うわよ、私ならテレパシーを飛ばしながら暁美さんを探せるわ!」
ほむら「え?」
まどか「どうしたのほのかちゃん」
ほむら「どうかしたんですか?」
マミ「私も手伝わせてもらうわね、あ、私は巴マミ、よろしくね」
ほむら「あ、あはは、お姉ちゃんも顔が広いみたいで安心しました……」
マミ『暁美さーんいるかしらー』
ほむら(近くで大きなテレパシーをとばされるとうるさいわ……)
まどか「どうですか?」
マミ「いないわねぇ」
まどか「うーん、もしかしたら近くのお店にいっちゃったのかなぁ」
マミ「それにしてもこんな子を放っていくなんて暁美さんったら」
ほむら「あ、いえ、一緒に出かける予定だったんですけどちょっとお姉ちゃんの前でくしゃみをしちゃって」
ほむら「風邪をひいちゃいけないからって家にいるように言われて……」
ほむら(なんで自分のことで嘘をついてなおかつよく見せようとしてるのかしら私……)
マミ「ふふっ仲の良い姉妹なのね」
ほむら「は、はい」
まどか「じゃあ早くほむらちゃんと会わないとね」
ほむら「はい……」
マミ「そんなに気を落とさなくても大丈夫よ、きっと見つけてみせるわ」
ほむら(私を妹と思っている限り見つからないわよ……)
マミ「それにしてもなんだかずっと縮こまっちゃってるように見えるけど……緊張してるのかしら?」
ほむら(縮こまった感じで手を重ねてないとソウルジェムが見えるじゃない……)
ほむら「あ、えと……あまりコミュニケーションは得意じゃなくて……」
ほむら「す、すみません」
マミ「あ、いいのよ、ごめんなさいね気を遣わせて」
まどか「うぇひひ、マミさんはとっても優しいから大丈夫だよ」
ほむら「お姉ちゃんの友人が皆さん優しそうでよかったです」
ほむら(そうだわ、ここで別れて迷子になったことにして)
ほむら(そこで姉と合流、そのあと帰る時間と気がついて挨拶もできずに帰った)
ほむら(そして私はまどかとマミに合流して事情を話す)
ほむら(早速迷子になるためにわかれないと)
ほむら「すみません、お手洗いに行ってきます、すぐに追いつくので先に行っててください」
まどか「え?だめだよ、ここって案外複雑だから離れちゃうと迷子になっちゃうよ」
マミ「そうよ、ちゃんと待っててあげるからいってらっしゃい」
ほむら「……はい」
マミ「見つからないわねぇ、やっぱりどこかに移動してるとか行き違いじゃないかしら」
まどか「うーん、携帯電話を忘れちゃってなかったら……」
ほむら「そ、そうですね……」
マミ「そういえば、風邪をひきかねないからって一緒に行かなかったのに出てきても大丈夫なの?」
ほむら「え?あ、えっと……大丈夫です」
マミ「そうだわ、私のマフラーを貸してあげる」スル
ほむら「あ、ありがとうございます」
ほむら「あの、巴さんは買い物袋を持っていますしこれ以上はご迷惑かなと思うんですが……」
まどか「あ、そうだね……」
マミ「あら、気にしなくていいのよ」
ほむら「で、でも私がきにしますよ」
マミ「じゃあお言葉に甘えちゃおうかしら」
ほむら(なんだか知らないけどマミは帰ってくれそうね……)
マミ「鹿目さん、一応帰り道も暁美さんがいないか探しておくわね」
まどか「はい、ありがとうございます」
ほむら「あ、あのこのマフラー」
マミ「お姉さんに渡しておいてもらえるかしら?今返してもらったら寒いでしょう?」
ほむら「あ、ありがとうございます……」
まどか「あ、もう夕方だなんね……」
ほむら(そうだわ!)
ほむら「え?もうこんな時間!」
ほむら「東京に帰らないと!」
まどか「え?まだほむらちゃんと会えてないのに」
ほむら「えっと……いいんです、お姉ちゃんが素敵な方々に囲まれてるってわかりました」
ほむら「いつも病気の自分より私のことを気にするお姉ちゃんが心配をかけないように嘘をついてないか不安だったんです」
ほむら「でもみなさんとお話して、嘘なんかじゃないってよくわかりました」
まどか「そっか……」
ほむら「だから今日はもう帰りますね」
まどか「じゃあせめて見送りに行くね」
ほむら「はい、ありがとうございます」
ほむら(いいことばかり言ってるけど全部ウソなせいで胸が痛むわね……)
ほむら「それじゃあお元気で」
まどか「また遊びに来てね、今度はほむらちゃんも含めて一緒に遊ぼ!」
ほむら「はい、それではお世話になりました」
ほむら「今日一日とてもお世話になって、本当に助かりました」
まどか「うぇひひ、役立てたならとっても嬉しいな」
ほむら「ではまた」
まどか「うん、ばいばい!」
ほむら(何で私は隣駅まで電車に乗ってまた戻ってきてるのかしら)
ほむら(しかもこの格好で……)
さやか「お疲れさん」
ほむら「なんでいるのよ……」
さやか「ほい、家の鍵がいるでしょ」
ほむら「ありがとう」
さやか「いやーとっさの嘘はもうちょっと考えないとね、ほのかちゃん」
さやか「マミさんにはほむらが見つかったって連絡があったことにしといたから」
ほむら「うるさいわよ……」
さやか「ま、面白い写真も撮れたし、用事も済んだし、杏子も帰ったし私も帰ろうかな
さやか「んじゃねー」
ほむら「えぇ、また」
翌日
マミ「あ、暁美さん昨日あなたの妹さんが」
ほむら「えぇ、相手をしてくれたみたいね、ありがとう助かったわ」
まどか「でもやっぱり放っておいたらだめだよ」
ほむら「そうね、反省してるわ」
さやか「妹がまた来てくれるといいねぇ」
杏子(来ると思えないけどな)
ほむら「そ、そうね、こんどこそちゃんともてなしてあげないと」
ほむら「あ、そうそう、このマフラーありがとうって言ってたわ」
マミ「あら、ありがとう暁美さん」
まどか「あ、あれ?帰って行く時ほのかちゃんってマフラーしてたような……」
マミ「え?じゃあ……」
ほむら「あ……」
ほむら「えっと……速達よ!」
まどか「え?」
ほむら「早く返さないと巴さんが風邪を引いてしまうからっていっていたわ!」
まどか「そうなんだ」
まどか(でも速達ってそんなに早いのかなぁ?)
ほむら「えぇ」
マミ「ねぇ美樹さん、佐倉さんもしかして昨日の妹さんって」ヒソヒソ
さやか「いやー実は昨日のほむらが見つかったっていうのは嘘でして」ヒソヒソ
杏子「あんな嘘よくつけたなって思うよ」ヒソヒソ
さやか「まぁ、そんなわけです」ヒソヒソ
マミ「まぁ鹿目さんにさえバレてなければいいのかしら……」ヒソヒソ
さやか「ま、面白いんでいいと思いますよ」ヒソヒソ
さやか「昨日とった写真なんですけどこれとか可愛いじゃないですか」ヒソヒソ
杏子「照れて真っ赤にしてるんだよな」ヒソヒソ
マミ「あら本当ね」ヒソヒソ
まどか「可愛かったなぁ、ほのかちゃん」
まどか「ほむらちゃんとほのかちゃんの二人が並んだところとかみてみたいなぁ」
さやか「あはははは、それおもしろそうだねぇ」
杏子「みれるもんならみてみたいもんだね」
マミ「ふふっそうね」
ほむら「そ、そうね、今度あの子が遊びに来たら並ぶぐらいいくらでも……」
まどか「うぇひひ、とっても楽しみだなぁ」
ほむら(もう恥ずかしくても嘘はやめるべきね……)
終わり
保守させてごめんなさいでした
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