羊先輩がネトウヨだという風潮
前のから2ヶ月近くも空いたのは巻き添え規制が悪いという事実
そのせいでこれで最終回にすることにしたのも、なんもかも政治が悪い
あ。続き物です
1個目
菫「いいだろう。なってやるよ、魔法少女!!」
菫「いいだろう。なってやるよ、魔法少女!!」 - SSまとめ速報
(ttp://www.logsoku.com/r/news4vip/1348918408/)
2個目
菫「魔法少女シャープシューター☆スミレだ」
菫「魔法少女シャープシューター☆スミレだ」 - SSまとめ速報
(ttp://www.logsoku.com/r/news4vip/1350647635/)
望「憧ー?」トントントン
望「憧ー」トントントン
望「まったく…どうしたのよ。昨日の夜から部屋に引きこもっちゃって。体調悪いのー?」ドンドンドン
望「鍵開けなよー」
望「せめて返事しなさーい」
望「…ふう」
望「あとでまた来るからねー」クルッ
憧「…」
憧「…」
憧「…う…うあ…あ…」
憧「え、えんこ、援交、した…援交したい…やだ…やだ…あ…」
憧「お、お金…の、ため、に、おじさんと寝るとか、いや…ああ…け、けど。お金…あ、た、たのしそ…いや…」
憧「やだ…やだよ…」
憧「あは…え、エッチなことしたい…」
憧「やだ…」
憧「おじさんのおちんちん食べたい…」
憧「やだよ…」
憧「エッチなことしてお金稼ぐとかサイコー!」
憧「やだよ…そんなの怖いよ…気持ち悪いよ…」
憧「えへへへ。気持ちよくって楽しくってお金まで貰えるとか最高だって…」
憧「やだ!!」
憧「やだ…やだ…やだやだやだやだやだ!!」
憧「な、なに、これ…いや…気持ち悪い…やだ…誰か…助けてよ…誰か…」
憧「誰…か…」
前回までの魔法少女菫、3つの出来事!
1つ!風潮被害を受け暴走した少女達を救うため、弘世菫は江崎仁美をマスコット、瑞原はやりを師として、魔法少女となった!
2つ!二人は強大な風潮被害の気配を感知し奈良県阿知賀へと赴き、そこでライバル(一方的)の石戸霞と再会する!
そして3つ!更に新人魔法少女松実宥が仲間に加わり、今此処に大風潮被害者討伐チームが結成された!菫は仁美とともに吉水神社へと向かう!
菫「…ん?どうした仁美。そっちは阿知賀女子じゃないぞ」
仁美「いや…その前にちょっとな」
吉水神社境内
菫「…」ペコペコ
菫「…」パンパン
菫「…素敵な魔法少女になれますように。石戸霞が痛い目を見ますように。石戸霞が痛い目を見ますように。石戸霞が痛い目を見ますように」
菫「石戸霞が胸の成長し過ぎで遂に2足歩行不可能になって4足歩行になりますように…」
菫「…」ペコリ
菫「…ふう」
菫「…おみくじもついでにやっておくかな」
菫「自動販売機かー」チャリン
菫「末吉…微妙」
菫「結んでおこう」ヨジヨジ
菫「…」
菫「…」
菫(暇だ)
菫「おいひつじー!まだかー!」
菫「…」
菫「あの羊、どこで油売ってるんだ全く…」ブツブツ
菫「わっざとらしく『そういえばこの神社、阿知賀女子の中堅務めとった新子憧の実家じゃなかとかー!ついでに挨拶してくるばいー』て…」
菫「素直に会いに行きたかったんならそう言えよ。全部終わった後にでも良かったろうに…」
菫「まさか、私が本当に冷血で友人と会う時間すら取らす事もしないと思ってるのかあいつは」
菫「はぁ…制裁控えるかな。ちょっとは」
菫「…あんまり遊んでる時間は無いんだがなぁ」ソワソワ
菫「ひーとーみー…」
菫「…」
菫「…悠長にしてて失敗したら後ではやりんが怖いぞ―」ソワソワ
菫「おーい」ウロウロ
菫「…」
新子家
仁美「…」ピンポーン
望「はーい」ガラッ
仁美「ども」メェー
望「…はぁ」
望(誰)
仁美「新子憧さんのお姉さんとですか?」
望「あ…え、ええ。そうですけど…憧の友達かなんか?」
仁美「ええ。新子憧さんは?」
望「あ~…アイツ昨日からなんか元気なくってね~。今日も部屋から出てこないし…」
仁美「ふむふむ…」
望「?」
仁美「ちなみに、他のご家族は」
望「え?はあ…うちの両親は今日は地域の寄り合いに出かけてるけど…」
仁美「ほうほう。ということは、今家に居るのはアンタと、妹さんだけ」ニヤリ
望「は?うーん…まあ、そ、うだけど…」
仁美「」キュピーン
望「それ…が…あふ…どうか…」ウツラウツラ
仁美「…」グルグル
望「し…た…」
望「…」ドサリ
望「すやすや…」
仁美「秘技。羊催眠」メェー
望「すー…すー…」
仁美「ふっふっふ…よ~け眠っちょる。これなら半日は何があっても起きることはなか」
仁美「おあつらえ向きににほかの家族も居らんようだし…これで邪魔者は入らんばい」
仁美「あとは、かすみんとはやりんが仕事を終えて阿知賀行ってここに気付く前に片付けてしまえば…」
仁美「クックック…おそろしい。恐ろしいほどにうちの思い通りに物事が進んどる!」
仁美「メーッヘッヘッヘ!笑いが止まらんっちー」ゲラゲラ
菫「ほう」
仁美「!?」
菫「随分と遅いからと探しに来てみれば…」
仁美「す、菫…」
菫「なにしてんだお前」
仁美「あ、いやぁ…」
菫「今お前状況わかってんのかお前は」ジリッ
仁美「お、おおおお落ち着け菫!」
菫「大風潮被害とやらで苦しんでいる子が居るはずだからと」ジリッ
仁美「待て待て待て!」
菫「一刻も早くその子を救ってやらねばと」ジリッ
仁美「は、話せばわかる!話せば!」
菫「そういう話だったのに」ジリッ
仁美「お、おい!菫!聞いてんのか!」
菫「挙句に一般人いきなり催眠にかけて眠らせて…何企んでやがる。空き巣か?強盗か?」スッ
仁美「なんぞその手に持った破魔矢!?」ビビクンッ
菫「買った」
仁美「か、買ったっておま…」
菫「えい。シャープシュート」ドシュッ
仁美「ぬふぅ!?」
菫「えいえいえい」ドシュッ!グサッ!メリ…
仁美「可愛いの掛け声だけでタバコ根性焼きしてくるみたいに矢尻押し付けてくなー!!」
菫「えいえいえいえいえいえいえい」グリグリグリグリ
仁美「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!」
仁美「」チーーーーン
菫「…ふう。すっきりした」
仁美「」ビクンビクン
菫「はっはっは。随分痙攣してるなぁ」
仁美「お、覚えてろよ…」
菫「で、なんだったんだ?結局。話って」
仁美「話聞いてたんかこらぁあああ!!」ガバッ
菫「で、なんだったんだよ」
仁美「くっそ…ほんまお前碌な死に方せんぞ」ブツブツ
菫「なんだったんだ?」スッ
仁美「わーかった!わかったから破魔矢向けるな!」
菫「…」
仁美「…ふう」
仁美(参ったわ。まさかここで菫ん奴に見つかるとは。アホだアホだと甘く見過ぎとったか)
仁美(本来ならニアミスで遭遇した事にするつもりで、そうすりゃ後で文句言われても煙に捲けると思っとったんやけどなぁ…)
仁美(さて、どうやって誤魔化すか…)
仁美「うーんと…」
菫「ああ」
仁美「えーっと…」
菫「…嘘吐くなよ?」
仁美「メッ!?」ビクッ
菫「今度騙したらどうなるかわかってんだろうな」ゴゴゴゴゴ
仁美「こ、ここにきて念を押して脅迫するかお前…」
菫「…」
仁美「まったく、ほんと怖い女パートナーに持ったばい…」ブツブツ
菫「…少しは信用しろよ」ボソッ
仁美「…ん?」
菫「…」
仁美「…」ジー
菫「…」
仁美「…」
菫「…私がお前裏切る思ってるのかよ」ボソッ
仁美「…」
菫「…」プイッ
仁美「…ふう」
仁美(…ったく)
仁美「わかったわかった。正直に話しちゃる」
菫「ん」
仁美「んー…じゃあなー」
菫「ああ」
仁美「実は…」
菫「実は?」
仁美「…」
菫「おい」
仁美「…菫」
菫「ああ」
仁美「お前は、魔法少女の仕事についてどう思う?」
菫「はあ?」
仁美「大変だとか、きついとか、思ったりはせんか?いつだって己の身の危険を晒す癖に、見返りもない割に合わない仕事だと」
菫「そりゃあまあ、確かに大変ではあるが…私の夢でもあった職業…と呼んでいいかはわからないが、仕事だしな。それなりに満足しているが」
仁美「そうか」
菫「仁美?要領を得ないんだが…」
仁美「…お前には黙っていたんやけどな」
菫「ああ。いつもの事だな」
仁美「…実は」
菫「…ああ。それも慣れた」
仁美「魔法少女には、それなりの対価が支払われる」
菫「対価?」
仁美「ああ」
菫「対価って…どこかから給料とかが入るって言うのか?」
仁美「いや…」
菫「…?」
仁美「それは………!!?」ゾクッ
菫「仁美?」
仁美「マズイ」
菫「え」
仁美「菫。一旦逃げるぞ」
菫「逃げ…」
仁美「ほれ。早く。急いで静かに速やかに!」ヒソヒソ
菫(なんだなんだ?さっきから話に置いてかれっぱなしで展開がさっぱりだぞ)
菫「おい、仁美。お前の悪い癖だぞ。その自分だけわかって納得したようなものの言い様」
仁美「だーー!だーかーらー!」ヒソヒソ
菫「それになんでヒソヒソ声…」
仁美「この家に大風潮被害者がおるの!流れでわかれ!!」
菫「は…」
仁美「わかったか!?わかったら早くここから…」
「何…アンタ達…」
菫「…」ゾクッ
仁美「…」
「…魔法…少女…?」
菫「…羊。一つ聞いて良いか」
仁美「おう」
菫「なんでわかってて黙ってた」
仁美「…色々事情があるんばい。無事生き残れたら後で話す」
菫「そうか」
「邪魔…しに来たの…?」
菫「…もう一個いいか?」
仁美「手短にな」
「私の…援交の…」
菫「…勝てると思うか?今の私で」
仁美「…」
「邪魔すんなら…」
菫「…」
仁美「方法が無い訳では…無かった」
菫「過去形か!!」
憧「ぶっとばす!!」
菫「羊、下がってろ!!」
その頃
山
穏乃「あれー?玄さんと宥さんだ~」
宥「おはよう!穏乃ちゃん!」ブルブル
はやり「あっさり見つかって良かった~」
玄「は、はひ…なんというスピード…」ヨレヨレ
はやり「あはは、ごめんねー☆けど急ぎだし、普通の人間の玄ちゃんに合わせる訳にもいかなくって…」
玄「いえ、でもはやりんのお姫様抱っこ堪能したので結構です」ワキワキ
はやり「あ、あははー…」
玄「おもちもちもち」ワキワキ
はやり(本当にブレないなぁこの子)
穏乃「あれ、はやりんだ」
宥「穏乃ちゃん!お話があるんだけど!樹から降りてきてくれない!?」
穏乃「はーい」スルスル
はやり(20mはあろうかっていう樹からスルスル降りてきて…うーん。なんていうかこの子、お猿さんみたいな身体能力だね~☆)
穏乃「よいっしょ…っと、お待たせしました!」ストン
やっとキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
キタ・・・・(°∀°)・・・・!!キタ─?─_─?─(゜∀゜)─?─_─?─!!!!
はやり「ふむふむ…」ジー
穏乃「で、どうしたんですか?」
宥「あ、えっとね。ちょっと聞きたいことがあって…」
穏乃「ええ。なんでもいいですよ!」
宥(返事だけはいってもいいんだよなぁ…)
穏乃「宥さん?」キョトン
宥「あ…ごめんごめん。えっとね。昨日の魔法少女の件なんだけど…」
穏乃「ああ、はい!なんかすっごいですよね!アニメの世界みたい!」
宥「…あ、あのね?それで聞きたいんだけど、穏乃ちゃんは私のマスコットだよね?」
穏乃「はい!」
宥「マスコットって、一人一個固有魔法が使えるらしいんだけど知ってた?」
穏乃「はい!楽しいですよー!さっきもそれ使って遊んでましたし!」
宥「そ、そうなんだ…え、えっと…どんな魔法か聞いてもいい?」
穏乃「ええ!というか、むしろ聞いてください!私の最高の魔法!」
穏乃「クラスのみんなには内緒ですよ?」
穏乃「自分の身体能力を高めて動きを身軽にする能力…」
穏乃「全力で使えば下手な魔法少女よりも強くなれる、肉体強化系魔法!」
穏乃「その代わり使ってる間はちょっとだけお馬鹿になっちゃうのが欠点なんですけど…」
穏乃「さっき居た高い樹に登ったのも、この魔法使ってなんですよ!」
宥「そ、そうだったんだ…」
玄「おお、凄い!」
はやり「これは…大当たりだったかもね。頼りになる魔法使い」
穏乃「名付けて、モンキーパワー!」
宥「…」
はやり「…」
玄「おお!強そうな名前!」
穏乃「えへへへ…」
はやり(こ、後遺症とかは…ないよね?)
穏乃「ところで、どうしてここにみなさんが?」
はやり「それは…うん。あんまり時間がないから簡潔に説明するね。いい?」
晩成高校
霞「やっぱり風潮被害者居なかったわねぇ」スタスタ
美子「…」コクン
霞「ま、想定内だけど」スタスタ
美子「…」コクン
霞「だとしたら、やっぱりターゲットは阿知賀女子に…いえ、ほぼ確実に新子憧?いえ、赤土晴絵もあり得るのかしら?」クスクス
美子「…」テクテク
霞「まあ、どっちでもいいけれど。あの威勢だけは一人前のへっぽこ娘に大風潮被害者を抑えるなんて無理でしょうし…私達はのんびり行きましょう?美子ちゃん」
美子「…」テクテク
霞「大人しく私達が来るのを震えて待ってれば良し。先走ってピンチになってたら恩を売ってやるのも一興。もちろん場合によっては見殺しも…ご、ごめんなさい。冗談ですからそう怒らないで」
美子「…」ジー
霞「う、ちゃ、ちゃんと助けますーぅ!」
美子「…」コクン
霞「ふう…本当、貴女にだけは頭上がらないわ…」ガックリ
美子「…」クスッ
霞「あ、今笑った?」
美子「…」プイッ
霞「ふふ…だーめーよー?笑ったの誤魔化しても無駄なんですから。ほらほら、お姉さんに貴重な笑顔見せてご覧なさい」ギュー
美子「…」ジタバタ
霞「ふふふ…可愛いわぁ。前々から思ってたけど、美子ちゃん小鳥みたいよね。私小鳥好きなのよー。一々行動が愛らしくて…」ムギュー
美子「か、霞ちゃ…」
霞「うりうりー。なーに?美子ちゃ…」
霞美子「「…!!」」バッ
「…」
霞「…どちら様?」スッ
霞(いつの間に、後ろに…?)
霞《美子ちゃん。私の後ろに隠れなさい》
美子「…」サッ
霞(わからない…何者。この私が気配を感じなかった。念のため今日は朝から変身済みだというのに)
霞「…もう一度聞くわ。貴女は、何者なのかしら?」
「…」
霞(返事は返ってこない…か)
霞「…ねえ」
「…」
霞(何か喋りなさいよ)
「…」
霞「変なヘルメット被って…貴女晩成の生徒ね?制服に似合ってないわよ。それ」
霞(しかもフルフェイス…)
「…」
霞「私達に用がないなら、消えてくれるかしら。後が控えてるのよ」
「…」
霞「…」
美子「…」ビクビク
霞(…怪しいけれど、目的がさっぱりわからない。放っておくには危険過ぎるし…)
霞「…分かったわ。質問を変えましょう。私達に何か御用?」
「…用、か」スッ
霞(構えた…?)
「最初の質問に答えよう」
霞(ヤル気…ね。いいわ。マッハで捩じ伏せてヘルメットの上から顔ボッコボコにしてあげる)スッ
「我が名は」
霞(なんだか、変な感じだけれど…風潮被害者なのかしら?)
美子「…!!」
「ニワ仮面」
霞「は…?」
霞(ニワカ…?仮面…)
美子「霞ちゃん危ない!!」
霞「え…」
「ニワカは…」ヒュッ
霞(速…)
「相手にならんよ!!」
美子「霞ちゃん!!」
霞「…!」
ニワ仮面と名乗った女「何ッ!?」
霞「く…あ…危なかった。久しぶりに焦っちゃったわ」
謎の戦士「…やるな。この私の、マメすら出来ん拳での一撃を受け止めるとは」
霞「美子ちゃん。『コレ』、風潮被害者、よね?」
美子「…うん。この人は、なんでも解決してくれるという風潮の被害者。…被害者?」
霞「そう…」ユラリ
恐るべき風潮被害者「ふん。だが、所詮はニワカよ。次は無い。もう一撃、今度は手加減無しで食らわせてやる」
霞「ふふ…」
正体不明のマスクマン「…ん?」
霞「くすくすくす…」
霞「くすくすくすくすくすくすくすくすくす…」
霞「あはははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!」
霞「貴女…結構いいわぁ…!!久しぶりに楽しめそう!!」
美子(あ、スイッチ入った)
霞「なんでそんな善玉みたいな風潮被害者が私を襲ったのかは理解出来ないけれど…」
霞「私に牙剥く子猫ちゃんには、たっぷりと拷問してあげなくちゃ」
霞「折って抉って剥がして毟って塩漬けにしてあげる♪」
やえ「くっ…!」
美子「ほどほどにね…」
霞「さあ…貴女の流す血の悲鳴は、どんな歌声なのかしら…」ジリッ
霞「クラシックを…聞かせて頂戴」
やえ「舐めるなぁ!!」
霞「お菓子の国からやってきた、優しい魔法のお姫様!」
やえ「!?」ビクッ
霞「ちょっとヤンチャでドジっ子だけど、正義の心で悪い子にはお仕置きだぞっ!」キュンキュン
やえ「…」
霞「愛と正義と希望と慈しみの魔法少女、プリティー☆かすみん、ここに推参!」キャルーン
やえ「ええい、とってつけたように!」
新子家
憧の部屋
菫「ん…」
菫「…あれ…ここは」
菫「…」ボー
菫「…あれ?」
菫「…え?」
菫(…なんだ?私、さっきまで何を…)
憧「あ、気付いたー?」ニコニコ
菫「…」
憧「あれ、まだ寝ぼけてんのかな?おーい」ペチペチ
菫「…」
憧「おーい。弘世菫さーん」ポカッ
菫「いてっ」
菫「…!!」
菫(思い出した!!)
菫「あ、新子憧!!」
憧「いえーい。そうだよー」
菫「き、貴様、よくも…」ムクッ
菫「…!」フラッ
菫「な…」ドサッ
菫(あ、足に力が入らない…!)
憧「おっ。その様子だと思い出したかな?」
菫「…ああ。思い出したさ。この野郎。よくもやってくれたな」
憧「いえいえ、どういたしまして。けど、私だってびっくりしちゃったんだよ?まさか、たったあんだけでノックダウンしちゃうなんて」
菫「…大物ぶりやがって」
憧「アンタが小物すぎんじゃないの?それとももしかして他の魔法少女もこんなもん?だとしたらそんなに警戒しなくても良かったかなぁ」
菫「何?警戒だと?面白いことを言うな。なら私をここに連れてきたのはなんだ?」
憧「そりゃあ、人質のつもりだよ。まだ魔法少女のまんまでしょ?取引に使えるかなーって。他に何人か来てるってのは、他の風潮被害者から聞いてるよ」
菫「驚いたな。繋がっていたのか…」
憧「まーねー。私、この辺のボスみたいなもんだし?覚醒したのはついさっきだけどね」
菫「羊はどうした」
憧「あー。逃げられちった。覚えてない?あんたボコってる間にさ」
菫「あいつめ…」
菫(…いや。だが今回は正しい。あのままアイツが残ってもどうしようもなかった)
菫(私達がここにいる事に誰も気付いていないし、情けないがはやりんを呼んできて貰うしかない)
菫(…いや)
憧「多分、お仲間呼びに行ってるんでしょ?ここは文字通り私のホームだし、私としては外で奇襲とか受けるよりこのが楽だもん。丁度良いメッセンジャー役だよ。アイツ」
菫「…そうか」
菫(アイツの奇策に賭けるしかない…かもな)
菫「…ところで、聞いても良いかな」
憧「いいよー。答えれることなら。何?」
菫「私を魔法少女のままで人質にする、というのはわかったが」
憧「うん」
菫「拘束すらしてないのはどういう事なのかな…と」
憧「あー。それ?それはねぇ…」
憧「アンタみたいな弱っちい奴、居ても居なくても同じだって事」
菫「そうか」
憧「そーそー。あ、そうだ!あんたも折角だし私と援交してみない?美人さんだし、結構稼げるかも!」
憧「あ、でも如何にもお堅そうだし、カッコつけてるだけのビビリな処女にそんな勇気ないか。あはははは!」
菫「…」
憧「あはははははは!あはははははははは!」
菫(…ふう)
憧「あははははははははは……」
菫「黙れクソビッチ」
憧「は…」ピタッ
菫「お前には援交なんて低俗なものすら高尚に過ぎる。エロ猿女。精々部屋の隅っこでエロ画像見ながら自分慰めてるのがお似合いだ」
憧「…」
菫「何?金が欲しい?それなら私が恵んでるやるよ。跪いて足舐めろ。そうしたら1舐め毎に1円だ。乞食」
憧「…」
菫「ああ、ただ下手糞だったらたまに顎蹴りあげるからな。気をつけろよ。先、忠告しておいてやる。どうだ。お前には分不相応に恵まれた境遇だと思わないか?」
憧「ゴミの癖に随分と上から目線じゃん。さっき私の蹴り一発で伸びた癖に」
菫「そうだったか?覚えてないな。次やったらお前が蹴り一発で伸びるんじゃないのか」
憧「…人質だからって偉そうにしてたら無事は保証できないよ?」
菫「怖いなら逃げてもいいんだぞ」
憧「また蹴るよ」
菫「へえ」
憧「さっきより強く蹴る」
菫「そうか。やってみろ。」
憧(雑魚のくせに馬鹿にして…!いいよ。そしたら今度は本気で…)
菫「…ああ、そうだ。思い出したからその前に言っておくが」
憧「…何」
菫「白」
憧「…はぁ?」
菫「さっき蹴られた時に見えたが。援交行くなら、そんな子供っぽい下着だと馬鹿にされるんじゃないのか?よく知らないが」
憧「な…!!」
菫「はんっ!大風潮被害者だかなんだか知らないが、所詮は元は生娘か」ニヤッ
憧「う…うっさいババア!!」ヒュッ
ゴスッ
菫「っ!?」
菫「か…!?」
菫(腹に、拳が…!)
憧「…威勢いい事言って。この程度の腹パンも避けれないんじゃん」
菫「く…そ…」ドサッ
憧「…」
憧「…く…!」
憧「…く、くっそ…!だ、誰の下着が子供っぽいって!?」
憧「いや…だ…」
憧「ふ、ふざけんな!ば、ババアの癖に!人の下着にけ、ケチ付けるとか、マジありえないし!」
憧「た、助け…」
憧「くっそ…!くっそ…!なんかムカツク!ムカツク!そ、そんな事言われたら気になるじゃん!もっと大人っぽい下着に着替えなきゃ…なんかなかったっけ…」ゴソゴソ
憧「やだ…やだよ…誰か…誰か、助けて…」
憧「…ああああああ!!もう!!この下着もガキっぽいこの下着もガキっぽい…これも…これも…これもおおおああああああああああ!!」
憧「だれ…たす…」
憧「なんで大人っぽい下着持って無いのよぉおおおおおお!!!」
憧「…た、たす…」
憧「…け…て………」
憧「…」チラッ
菫「…」
憧「…」
憧「…穏乃」ペタン
山
穏乃「え!それじゃあ、阿知賀に大風潮被害者が!?」
はやり「そうだよ。それでね。結構事態は切羽詰まってるから、君の力も貸して欲しいなって」
穏乃「わかりました!そういう事でしたら!」
はやり「話が早くて助かるなぁ」
穏乃「では、早速阿知賀に行きましょう!」
宥「うん!玄ちゃんは、今度は私が抱っこするね」
玄「お願いします。お姉ちゃん!」
はやり「よーし。それじゃあ急いで…」
はやり「…」
穏乃「はやりん?」
玄「どうかしたのです?」
宥「瑞原プロ?」
はやり「…みんな。先に行ってて」
宥「え?」
はやり「…わかる?穏乃ちゃん」
穏乃「え?…あ…!風潮被害!」
宥「え!?」
はやり「結構手強いかも」
玄「え!?」
はやり「あんまり新人さんに任せたい相手じゃないかな~」
宥「それって…」
はやり「もう一回言うね。先に行ってて。倒したら追いつくから」
穏乃「で、でも…」
宥「わかりました」
玄「お姉ちゃん!?」
宥「ふたりとも。急ご?」
玄「あ…」
穏乃「…わかった。それじゃあじはやりん。また後で」
はやり「うん。ものわかりいい子は好きだよー」ニコッ
はやり(みんな、行ったね)
はやり「…さて、と」
「」ガサッ
はやり(こちらを伺ってる…)
「」ガサガサッ
はやり(動きが速い。まるで獣みたい)
「」ガサガサガサッ
はやり(気配も希薄で…けど、プレッシャーから感じる感覚は手強いと五感に告げてくる)
「」ガサガサガサガサガサガサ
はやり「どんな子だか知らないけど…」
「」ザワザワザワ…ガサッ
はやり「物分かり悪い子は…お仕置きだよっ!」
はやり「さあ、正体を見せ…」
ギバード「ばや゙り゙ん゙だあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙」ガバッ
はやり「!?」
晩成高校
霞「ぜぇ…はぁ…ぜぇ…はぁ…っ!」
やえ「…」
霞「くっ…!こ、こんな…!」
やえ「…やはりニワカか」
霞「こ、この、私が…ぁあ!」ワナワナ
霞「ふっざけんじゃないわよ!この小物がぁあああああ!!」
やえ「下らん。終わりだ。ニワカ」
霞「…!逃げるわよ!美子ちゃん!」ダッ
美子「うん!」ダッ
やえ「逃がすか!!」ダッ
霞「ぜぇ…はぁ…!」
美子「霞ちゃん!」
霞(なんなのよ…!あの女…!)
やえ「逃げ切れると思って…」
美子「えい!」プシューッ
やえ「くあっ!?」
やえ(なんだこれは!?目が…!)
美子「熊よけスプレーばい。申し訳なか…」
やえ「くそ…!」
霞「美子ちゃんナイス!」
美子「霞ちゃん!」
霞「ええ…!」
美子「逃げ…」
霞「やっぱりここで仕留めるわ!」
美子「…」
やえ「ぐあ…ま。負けん…私は…!」
霞「ふふ…大風潮被害だけじゃなくって、こんな面倒臭い相手も出てくるなんて」
霞「面白いわねぇ…ほんと」
ちょっとだけ休憩下さい
吉水神社境内
仁美「ふいー。焦ったわー」テクテク
仁美「そりゃあんなとこで話してたら気付かれるわな」
仁美「さって、どうしたもんか…」ガシガシ
仁美「…」
仁美「はやりんに伝えるのが一番なんやろうけど…」
仁美「…駄目だな」
仁美「これは最終手段ばい」
仁美「うちの目的を達成するためには…これは最後のチャンスや」ウロウロ
仁美「そのためには、他の魔法少女共に獲物渡す訳にはいかん。だがしかし、はやりんやかすみんを連れてきては先に倒されてしまう恐れもあるし…」ウロウロ
仁美「なんとかして菫を助けださねば…」
仁美「…待てよ?」ピタッ
仁美「…松実宥」
仁美(あいつだけなら、大風潮被害者に勝つ見込みは無かろう)
仁美(なんとかアイツだけ連れてきて、戦わせとる間に菫を助け出せれば…)
仁美(上手いことはやりんと分断させれば行けるか?)
仁美(気付かれた時のリスクは高いが…他に上手い案もなか)
仁美(高鴨穏乃捜索組は終わったら阿知賀女子に行く手はずになっとるし…)
仁美(隠れて行ってみるか)
仁美「…」
仁美「…待っとれよ。菫」
仁美「お前には、もう一働きして貰わねばならん」
仁美「このうちの為にな」
仁美「…」
仁美(だから、まだ無事でいろ。…菫!)
阿知賀女子
穏乃「誰か居ました!?」タタタタ
宥「居ない…」
玄「こっちも居ないのです」
穏乃「誰も居ないとか…」
玄「珍しいね」
宥「それに、先に来てるはずの弘世さん達も居ないよ…」
玄「確かに!」
穏乃「迷ったとか」
宥「あんまり考えにくいなぁ…」
玄「うむむむ…どうしよう」
穏乃「う~ん…」
宥「とにかく、一回瑞原プロと合流しなきゃ」
穏乃「ここで待つしかないですよね」
玄「歯がゆいなぁ…」
仁美「…」ヒョコッ
仁美「…」キョロキョロ
仁美(…?)
仁美(はやりんがおらん)
仁美(なんだなんだ?よく分からんが…)
仁美(これはチャンスばい)ニヤー
仁美「おーい。あんたらー!」タタタタ
宥「あ、江崎さん」
玄「あ、居た!」
穏乃「んあ?」
仁美「助けてくれ!」
宥「え?」
玄「そんな…弘世さんが攫われたなんて」
穏乃「憧…」
仁美「あっという間の出来事に、うちには何も出来んかった…ここに着いたうちらに気付いた新子憧は、圧倒的な力で菫を倒し、菫を連れ去って行ったとよ」
宥「弘世さん…」
仁美「奴は立ち去る前にこうも言うとった。新子家にて待つ。仲間が居るのはわかっている。昼までにそいつが来ねば菫を殺す、と」
玄「そんな!もう30分もありません!」
宥「駄目!」
仁美「…人質として使われて…菫もさぞ悔しかろう」
穏乃「助けに行かなきゃ!弘世さんも…憧も!」
宥「うん!」
玄「ふたりとも!」
穏乃「一刻も早く憧を正気に戻さなきゃ!」
宥「瑞原プロは…それまでに来れるかわからないよね?玄ちゃんは、瑞原プロが来た時に伝言を伝えるのと、神社までの道案内役。ここに残ってね?」
玄「おまかせあれ!」
仁美「すまん…みんな…」
仁美(よし…!)
仁美(まだついとる!)
仁美(この二人には悪いが、犠牲になって貰っとる間に菫を救出して…)
仁美(あとは、あれをすれば…)
仁美(いける!!)
仁美(菫さえ助けられれば!!)
仁美「ふたりとも。ありがたいが、相手は生半可な相手じゃなか。ばってん、うちの言うとおりに動いて貰って、まずは菫を助けるために…」
宥「何か考えが?」
穏乃「作戦ですか?」
仁美「ん。いいか?まず二人があいつをおびき寄せてる間にだな。うちが裏から菫を助け出すから…」
新子家
憧の部屋
菫「…げほっ!こほっ!」
憧「・・あんたも懲りないねぇ」
菫「この…糞餓鬼」
憧「気絶させては喧嘩売られ、喧嘩売られては気絶させて…まあ、暇つぶしにはなるからいいけどさ」
菫「調子に乗るのもここまで…がふっ!?」
憧「でも、そろそろ飽きてきたんだけど」ギリッ
菫「ぐ…ああ…」ギシギシ
憧「せめて冷や汗くらいかかせて欲しいよね~」グリグリ
菫「こふ…!」
菫(指が…喉に食い込む…マズイ。こいつの握力で首絞めやられたら、窒息する前に首をへし折られ…)
憧「…うりうり」ギュッギュッ
菫「おげっ!うぐ…ごぼ…」
憧「…」ギュッギュッ
菫「ぐえ…」
憧「…」ギシッ
菫「…」
憧「…」ギチッ
菫「…コプッ」
憧「…!」
菫「ブクブクブク…」
憧「…あはっ」ポイッ
菫「」ドサッ
憧「赤い泡吹き始めちゃった」
菫「ブクブク…」
憧「やりすぎちゃったかな?」ツンツン
菫「…」
憧「はーあ。失敗失敗。人質やっちゃった!ま、いっかぁ」ニコニコ
アーーーーーーコーーーー!!
憧「…お、丁度いいや。穏だ」ニヤリ
憧「今行くよー!」
菫「…」
タタタタタ
菫「…」
パタン
菫「…」
菫「…」
仁美「…よーし。上手くおびき寄せてくれおった。よしよしよし」コソコソコソ
菫「…」
仁美「どれ、菫は…およ?」
菫「…」
仁美「…」
菫「…」
仁美「おーい」
仁美「菫ー」
仁美「おーきーれー」
仁美「寝とる場合じゃなかぞ~」ユサユサ
仁美「菫ー?」
仁美「暴力女ー。サディスト魔法少女ー。意外と見かけ倒しー。ヘタレー」
仁美「…」
菫「…」
仁美「…おいっ!」グイッ
菫「…」ゴロン
仁美「…お前なぁ!いい加減に寝坊助も大概に…」
仁美「…」
仁美「…ああ」
仁美「…なんだ」
仁美「死んどるのか」
仁美「…はーあ」
仁美「…」
仁美「…」ボリボリ
仁美「あー…」
仁美「…」
仁美「…はあ」
仁美「マジありえん」
仁美「ほんとありえん」
仁美「むしろドン引き」
仁美「勝手に死に急ぎ追ってこのドアホはほんと世話の焼ける…」
仁美「馬鹿菫!」
仁美「馬鹿!タコ!巨乳!」
仁美「こんな…こんな…」
仁美「こんな勿体無いの…」
仁美「…貸し一個やぞ」
山
はやり「よいっしょぉ!」ガシッ
ギバード「ふぎゃ!?」
はやり「ふー!やーっと捕まえた」
ギバード「ばーーーな゙ーーーーーぜーーーーーーーー!!」ジタバタ
はやり「やーだよ☆ふー。ちょこまか素早いんだもん。私の一番苦手なタイプだから手間取っちゃった」
ギバード「わ゙ぎゃあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙」
はやり「うわわわ…なんか怪獣みたいな声だなぁ…私じゃどんな風潮被害なのかってわからないけど、この子はさしずめバケモノになっちゃう風潮、とかかなぁ?」
ギバード「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙」
はやり「まったく…女の子捕まえて失礼な風潮だねー。でもー」メキッ
ギバード「モルスァ」
はやり「はい、浄化かんりょー」
ギバード「」ピクピク
はやり「ごめんねえ?小さい子にはあんまり痛い思いさせたくないんだけど…ほんと、ごめん」
はやり「さて…それじゃあこの子置いてくわけにもいかないよね。阿知賀女子、連れてこっと」ヒュッ
やえ「ニワカ…が…」ドサリ
霞「はぁ…はぁ…や、やっと仕留めた…」
美子「お疲れ様…」
霞「ありがとう、美子ちゃん…ふう…」
やえ「」ピクピク
霞「結局、反則、使っちゃったわ」
美子「最後の方酸欠の魚みたいに喘いどったよ…」
霞「私を本気にさせたから悪いのよ」
美子「少し休む?」
霞「冗談。獲物、今回のは大きいんでしょ?はやりん相手とはいえ、ただで譲る訳にはいかないわ」
美子「…」
霞「美子ちゃんの目的を果たすのに、足りるかしら」
美子「それはわからんよ」
霞「ふふ…さあ、急ぎましょう」
美子「了解」
美子「あ、ちょっと待って」
霞「ん?」
美子「この子も『回収』」
霞「ああ。そうね。結構手強かったものね」
穏乃「憧…?」
憧「うん」
穏乃「…」
憧「どうしたの?」ニコニコ
穏乃「う、うそ…だ…」
憧「嘘じゃないよー」ニコニコ
穏乃「嘘だ…!」
憧「嘘じゃないって」
穏乃「だったら…」
憧「うんうん」ニコニコ
穏乃「宥さんを離せ!!」
宥「い、いた…痛い…痛いよ…」ボロッ
憧「あ、ごめんごめん。宥姉」ポイッ
宥「うう…」ドサッ
穏乃「宥さん!」
【SS作者七つの大罪】
怠惰「疲れた。寝る」
憤怒「三点リーダー2つ使いだろ!文法守れよ!」
強欲「まとめ載りてぇ……」
色欲「抜いたら眠くなった」
嫉妬「俺のSSの方が面白ぇよ!」
暴食「飯食ってきます」
傲慢「このスレから何か感じていただけたら幸いです(キリッ」
憧「大丈夫。怪我はさせたけど死んではないから」
穏乃「憧!!お前!!」
憧「穏乃は安心していいよ。あんたは怪我なんかさせない。私の大切な親友だもん」
穏乃「聞けよ!!」
憧「私の大好きな、大好きな親友…大好きな…そう、大好きな…ねえ」ジリッ
穏乃「う…」タジッ
憧「ナノニ、なんで親友の私の事疑うの?」ジリッ
穏乃「あ、憧は、優しい子だもん!宥さんを傷付けるなんて…」
憧「しつこいなぁ…大丈夫だよ。さっきはちょっと手元が狂って失敗したけど、今度は殺さない程度で抑えてあるって。宥姉は大事な人質だもん」
憧「…あ!穏乃は人質になんかしないよ?だって親友だもん!」
穏乃「…さっき?手元が狂って…?」ピクッ
憧「…ん?」
穏乃「憧…お、お前、今なんて…」
憧「あー。…いや、大したことじゃないんだけどさ」
憧「いやあ、さっき、ね。ついつい手に力込めすぎちゃって。魔法少女一人殺しちゃったぁ。失敗失敗」ニコッ
穏乃「」パンッ
憧「…」
穏乃「…」ポロポロポロ
憧「…穏?」
穏乃「…ばかあこ」
憧「…」
憧「…」
憧「…なんで怒るのよ」ボソッ
穏乃「…」
憧「わっけわかんない」
憧「わかんない」
憧「わかんないわかんないわかんない」
憧「しずに嫌われた」
憧「しずに嫌われた!しずに嫌われた!しずに嫌われた!しずに嫌われたしずに嫌われたしずに嫌われたしずに嫌われた」
憧「しずに嫌われたあああああああああああああああああああ!!やだあああああああああああああああああ!!」
憧「やだ!やだ!やだやだやだ!」
穏乃「あ、こ…?」
憧「やだよぉおおおおお!!もうやだぁああああ!!助けてよぉおおおおお!!」
憧「いひっ…早く全部終わらせて援交行きたいなぁ…たった1時間で2万とか3万とかいい商売だよね」
憧「やだぁあああああ!!わた、私そんなのしたくない!」
憧「セックスは気持ちいいし、お金ももらえるし、かまって貰えてアイドル気分も味わえる!サイコー」
憧「やだああああああああああああ!!やめてよおおおおおおおお!!」
憧「穏乃だい~~いすき!可愛い!愛してる!ぺろぺろしたいしナメナメしたいし犯したい!」
憧「穏乃は親友だもん!!」
憧「穏乃とお付き合いする邪魔したら誰だって殺す。邪魔者は消す。例え宥姉だってね~。文句ある?愛さえあれば何やっても許されるんだよ~私は正常です」
憧「そんなのおかしい!絶対おかしい!!」
憧「うるさいなぁ…さっさと認めちゃえよ…あんたの元人格なんてどうだっていいんだよ。多少キャラ濃い方が美味しいでしょ?いろいろと、さ。わかれよそんくらい」
憧「いいいいいいいやああああだあああああああああああああ!!」
穏乃「憧…」
憧「粘るなぁ…」
穏乃「憧…」
憧「穏乃…」
穏乃「…」
憧「…助けて」
穏乃「…」
憧「もう…やだ…」
穏乃「う…」
憧「わ、わた、私…壊れて…る…」
穏乃「…」
憧「こんなの私じゃない…いやだ…認めない…認めたくない…気持ち悪いよ…自分が自分じゃなくなってく…」
憧「…人まで殺しちゃった…もう、やだ私…このまま死んじゃいたい…」
穏乃「…それは絶対駄目」
憧「…」
穏乃「それだけは絶対駄目!」
穏乃「私が助けるから!絶対助けるから!」
憧「…」
穏乃「…憧も、諦めちゃだめだよ」
憧「しず…ありがと…邪魔だなぁ」
穏乃「…っ!」ビクッ
憧「しず…アンタのことは好きだけど…ちょっと今は邪魔…」
穏乃「…」
憧「まだちょっと、さ。完全に同化が済んでないんだわ。いやあエネルギーがでっかい分調整にも手間取っちゃって…もうすぐ完全に元の人格どっかやっちゃえるからさ」
憧「そしたら、私とエッチなことしよっか」
穏乃「あ、憧…」
憧「だから、それまでは悪いけどちょっと寝ててね?」
穏乃「…!」
憧「よいっしょー」
ゴスッ
阿知賀→吉水神社途中の道
玄「急いで下さい!急いで下さい!」
はやり「あれ?ちょっとタンマ。あれ、霞ちゃんと美子ちゃんだ。おーい!」
霞「あら、瑞原プロ」
美子「…」トテテテ
はやり「早かったねぇ~。いや、私が遅かったのかな?さっきの子人に預けるのにちょっと手間取ったし」
霞「他の子達は?」
はやり「ああ、宥ちゃん達なら…」
玄「説明は後なのです!急いで下さい!」
はやり「…って事らしくて」
霞「なんだか切迫してるのねぇ」
美子「嫌な予感…」
玄「早く!早く!事態は一刻を争ってるのですー!」ジタバタ
はやり「まあ、そういう事らしいんで」
霞「…ふう。わかりました。それじゃあまあ、急ぎましょうか。行き先さえわからないですけど」
吉水神社
はやり「こ、れは…」
霞「あらあら」
美子「…」
憧「あ、また来たかー。あんたらで打ち止めかな?」
はやり「穏乃ちゃん…宥ちゃん…」
憧「あ、大丈夫だよー。この二人は死んでないから」
はやり「…」ピクッ
霞「…」
憧「…いや、この場合死んでた方が良かったのかな?人質が居ないって意味でー」
はやり「…要求は、何?」
憧「あはっ!話が早くて助かるぅ~」
憧「この子の命が惜しかったら、一方的にボコられて貰うよ。そうだねー。そっちの巫女さん。はやりんボコって」
霞「…狡猾ね。この子」
はやり「…仕方ないかぁ」
はやり「霞ちゃん。あんま痛くないようにお願いね?」ニコッ
霞「いいんですか?」
はやり「まあ」
霞「人質は…」
はやり「…」
霞「このままやられるだけはちょっと、ねぇ」
憧「あ、じゃあいいよー。はやりんやっつけたら人質は解放してあげまーす」
はやり「…」
霞「あら、それは本当かしら」クスクス
憧「もちもち」
霞「私一人なら勝てるって判断?」
憧「そうそう。はやりんはちょっとアンタッチャブルな気配するからマトモに構えたくないんで。巫女さんの方は消耗もしてるみたいし、楽勝かなー」
霞「…らしいけど?」チラッ
はやり「どっちみち、人質助ける道はこれしかないもん。あと任せて大丈夫?」
霞「…やってみます」
霞「それでは、絞め落としますので力を抜いて…」
はやり「…」
霞「えい」キュッ
はやり「…」ガクッ
霞「…はい。おしまい」
はやり「…」ズルッ
憧「えへへ…それじゃあ、この2人は解放しまーす」
霞「…美子ちゃん。松実さん?3人を連れて安全な場所へ」
美子「…」コクン
玄「は、はい!」
憧「…」
霞「…」
タタタタタ
憧「じゃ、やろっか」
霞「…ええ」
霞(随分自信家だこと)
霞(暴走してた時の私もこんな感じだったのかしら?)
霞(そう考えるとなんだか恥ずかしいわねぇ)クスッ
霞(まあ、でもそんな事どうでもいいか)
霞(流石にこんな大物は初めてだし、まずは様子見…)
霞「を…?」
霞(…え?視界が…黒い…?)
憧「よっ…っとぉ。おっとっと。結構バランス感覚いるなぁこれ」
霞(え…?いつの間に跳んで…)
憧「んっ…くすぐったいなぁ…」
霞(顔を…挟まれ…頬に、素肌の感触…太もも?…痛っ!締め付けられて…)
憧「で、仰け反ってェ…」
霞(前に…引きずり込まれ…!)
憧「クルッと回って、これでフランケンシュタイナーだっけ!」
霞「な…」ゴシャッ
憧「…ん~」
霞「…」
憧「こんなもんか」
霞「…」
憧「思ったより退屈ー」
霞「…」
憧「じゃ、はやりん起きる前にやっつけに行こーっと…」スクッ
霞「…ち…さい」
憧「…んあ?まだ意識有ったか。何何?」
霞「…し…の?」
憧「ん?聞こえないよ。何?もうちょい大きな声で」
霞「ひろ…す…れ…」
憧「…」
霞「弘世菫は、どうしたの」
憧「あー。アイツの事か。殺したよ」
霞「…そう」
憧「うん」
霞「…」
憧「まあ、殺すつもりはあんまなかったんだけどね。ついつい。勢いで」
霞「……じは」
憧「ん?」
霞「…羊は?ちゃんと念入りに殺した?」
憧「ああ、あのマスコット?お、そういえば見てないね。何処行ったんだろ。あんたらと一緒じゃなかったの?」
霞「…」
憧「逃げ足速い奴だったからねぇ~。まあ、でもどうでもいいでしょ。所詮魔法少女無しのマスコットなんてたかが知れてる…」
霞「クスッ」
憧「…」
霞「クスクスクス…」
憧「…なにが可笑しいのよ」
霞「クスクスクスクスクス…」
憧「な…!?ちょ、ちょっと気持ち悪いよ!?」バッ
霞「うふふ…どうしたの?そんなに怖がっちゃって」クスクスクス
憧(な、何よ…なんなのよこいつ、得体の知れない…)
霞「ああ、でも、それにしても馬鹿ねぇ…貴女…」
憧「…な、何がっ!」
霞「だって、ねえ?よりによって」
憧「…」
霞「あの畜生マスコットを軽視するなんて」
憧「だ、だって…!マスコットごときに何が出来るって…」
霞「なんでも出来るのよ?」
憧「はあ!?」
霞「そう。文字通りなんでも」
憧「ば、ばっかじゃないの!そんな、ハッタリにビビる私じゃないんだから…」
霞「いいえ?嘘でもハッタリでもなくって、ね?」クスッ
霞「小物の魂の一つや二つ、地獄から掠めとってくるくらい簡単よ」
仁美「んー…どれくらいで足りるかなー。宮永照の時の分のは使うの確定として~…」
仁美「園城寺怜と清水谷竜華はーおお、これでっかいなぁ…はやりんマスコット居らんかったから丸儲けやったんよねぇ~。勿体な」
仁美「あとは…ええい。滝見春の分も持ってけドロボー!こんだけありゃ足りるやろ!」
仁美「うっし!これで決まり!」
仁美「…」
仁美「菫にバレないようにこっそりと回収しとった風潮被害の残留エネルギー」
仁美「コイツにバレたら自分も使いたいって言うに決まったるから黙っとったんやけどなぁ~」ガックリ
仁美「あ~勿体無か勿体無か」
仁美「ほんま、勘弁して欲しいわ~。結局また0からみたいなもんやん」
仁美「こうなったら意地でも新子憧の分のエネルギーは貰うぞ。お前もしっかり働けよ?」ポンポン
菫「…」
仁美「…ふう」
仁美「…」
仁美「…マスコットの、本当の存在意義。風潮被害者から得たエネルギーで、新たな風潮を作り出す」
仁美「…どんな無茶苦茶な風潮でさえ、エネルギーさえ足りるなら、創造可能な力よ。故に、今からうちが作り出す風潮は…」
仁美「魔法少女」
仁美「弘世菫は」
仁美「不死身のバケモノだという風潮!!」
菫「もっと普通に生き返らせれんのかお前は!!」ガバッ
仁美「おはよーさん」
菫「…おはよう」
仁美「おう。地獄の風景はどうやった」
菫「…何も覚えてないよ。お前の声で起きたみたいな感じだ。そもそもなんで地獄行く前提なんだ」
仁美「いや、だってお前サディストやし」
菫「それだけ!?」
仁美「で、今の気分は」
菫「…なんだか、ぐっすり寝ておきた後みたいな感じ」
仁美「へー」
菫「なんならお前も体験してみるか?」ワキワキ
仁美「間に合ってます」
菫「そうか」
仁美「おう」
菫「…その」
仁美「うん?」
菫「助かった」
仁美「遂にデレたか」
菫「…」
仁美「まあ、感謝するがええ感謝するがええ」ニヤニヤ
菫「…身体に力が漲るようだ」
仁美「おうおう!お前には貴重な風潮エネルギーアホみたく投資したんや。その分キッチリお釣りくるまで働いてもらって…」
菫「…よく考えたら」
仁美「うん?」
菫「最初からこれやってたら今までの分も危ない目に合わないで済んだんじゃ」
仁美「…」
菫「そもそも、私が死にそうな目に有ったのも、お前が私に何も言わずに敵の本拠地でなにかコソコソやってたからだし…」
仁美「…」ダラダラ
菫「なんで私は礼を言ってしまったんだろう」
仁美「…そ、そんな細かい話はええ!今は大風潮被害に苦しむ少女を助けるのが…」
菫「必殺。シャープシュート(サソリ固め)」ギリギリギリ
仁美「メェエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!?」
菫「…さて、と」ポイッ
仁美「お、おま…なんだかんだで結果的には命の恩人になんて事を…」プルプル
菫(生まれたての子鹿みたいになってる。羊のくせに)
菫「いや、なんとなく。こうしないと調子が出ないというか…」
仁美「フザケンナや!」キシャー!
菫「さて…と」
仁美「なんや。行くか?」ムクリ
菫「ああ」
仁美「きーつけてなー」フリフリ
菫「お前も来るんだよ」グイッ
仁美「メェ!?」
菫「やられた分はきっちり返す。殺しはしないが、死にたいくらい痛い目に合わせてやる」
仁美「…勢い余ってつい、で殺すなよ」
菫「ふん、努力するさ」
仁美(一人じゃ多分勝てんやろなぁ…)
菫「それじゃあ、行くぞ。羊」
仁美「はいはい。…あいぼー」
菫「…はっ!」
吉水神社境内
菫「そこまでだ!大風潮被害!」
菫「さっきはよくもやってくれた…じゃなかった、お前にも地獄を見せてやる…でもない!」
菫「え、ええと…」ブツブツ
菫「…瓦礫の中咲き誇る一輪の花!魔法少女シャープシューター☆スミレ!」
仁美(こいつアドリブ下手やな~…事前に全部入念に準備するけど不測の事態に対応出来んタイプか)
菫「地獄の底から…じゃなかった、私は悪の心になんて決して屈したりはしない!」ビシッ
菫「そう!人々に悪の心がある限り、私は何度でも蘇るのだ!」キュピーン
菫「…」
仁美「…」
菫「…げふん!」
菫「テイク2!」
仁美(アカン)
菫「さっきはよくも殺してくれたな!地獄の底から舞い戻ってきたぞ!貴様にも生き地獄を味あわせてやろう!!」カッ
仁美(お前はやっぱそっちの路線で行けや…)
霞「あら。遅かったじゃない」
憧「…ぐ…おえ…」
霞「あら、まだ意識有ったの?」グリッ
憧「あああああああああ!!」
憧「な、なんでなんで!?なんでいきなり馬鹿見たく強くなってんのよあんたぁ!」
霞「くすっ…最初は確かにびっくりしたけど…美子ちゃんが支援で風潮による強化やってくれたみたいね。風潮エネルギー使っちゃうし、反則的な奥の手だから余り使いたくなかったのだけど」グリグリ
憧「ああああああああああああああ!!うああああああああああ!!しずーーーーーーーー!!」
菫「おおおおおおおおおおおおおいいいいいい!!!」
憧「あ…」ガクッ
菫「ちょ…」
憧「あ…ああ…ああああ…心が浄化されていく…」キラキラ
菫「待てーーーーーーーーーーーーーー!!!」
霞「クスクスクス」グリグリ
菫「カムバック!ラスボスーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
霞「あら。そろそろこっちも打ち止めかしら。結構ギリギリだったわねぇ…5分間限定で強大な力を得られる風潮。コストはそこそこだけど、もう少し長引いてたら危なかったかも…」
憧「あ…ああ…良かった…私、もう援交しなくて済むんだ…」
憧「…」バタリ
仁美「あ。気絶した」
菫「わ、私は、いったい何のために…」ガクリ
仁美「ま、まあ、良かった良かった。これで風潮被害者も救われたことやし…」
霞「そうねぇ。…強いて言うなら…道化?」
菫「…なるほどぉ」ユラリ
霞「…」クスクスクス
仁美「お、おい。菫?」
菫「まだ一人悪が居た」
仁美「おい!」
霞「あら…奇遇ねぇ?私の目の前にも一匹、地獄から脱走してきた亡者が写っているのだけど」スッ
菫「鏡でも見ているのか?可笑しいな。若作りの吸血鬼ババアは鏡には映らないものと相場は決まっているものなんだが」ジリッ
霞「死に損ないが囀るわねぇ…もう一回静かにさせてあげようかしら」ジリッ
菫「殺す」
霞「潰す」
仁美「…はぁ」
菫「おおおおおおお!!」ガシッ
霞「はああああああ!!」ガシッ
菫「ぎ…!ぎぎぎぎぎ…!!」メキメキ
霞「く…っ!この力…!前とは違う!?」
菫「だあ!」メキッ
霞「かふっ!」
仁美(おお…膝蹴りをかすみんの鳩尾に…)
霞「はっ!」ゴキッ
菫「ぐっ!」フラッ
仁美「あ。頭突きで反撃食らった」
霞「は…!このまま引き釣り倒してあげる…」
菫「妖怪ババアが…いつまでもお前の思い通りに事が運ぶと思うなよ」ギリッ
霞「!?」
仁美(あ。首に腕巻きつけた)
菫「寝技が得意だかなんだか知らんが、首取ったら後は締めあげて私の勝ちだ」ギチギチ
霞「か…ふ…!?ぐえ…」
菫「このまま落ちろ」ギキッ
霞「は…はぁ…ふぅ…ぐ…あ…ああ…」
霞(に、逃げられない…!)
仁美「おーおー。ばり強くなっとーわー」
菫(勝った…!)
霞(この…!)
霞「死ねぇええええ!!」ギュッ
菫「ぐあ!?」
霞「っ!はっ!はぁっ…はぁっ!!」サッ
菫「この…!アバズレ!太もも抓るとか…よくもやってくれたなコラァ!」
霞「ひ、引き千切りきれなかったのが誤算だったくらいだわ…」
菫「やはりお前は、危険だ。殺す」
霞「そっちこそ…随分と屈服させ甲斐のあるモノになったわ」
菫「殺す。絶対に殺す。今までの恨み全部晴らすだけ小突き回してやる…」ゴゴゴゴゴ
霞「面白い…実に面白いわ。そうよ。そういう貴女を泣き喚かせたかったのよ…」ドドドドド
仁美「…」
菫「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
霞「あああああああああああああああああああああ!!」
バキイッ!
菫「か…ふ…!」
霞「ごふ…!」
菫「…は」
霞「あは…」
菫「ははははははは!」バキッ
霞「あはははははは!」メキッ
仁美「…」
メキッ
ボキッ
ゴリッ
グチャッ
ペキッ
メリ…
「「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」」
仁美「…」
仁美「はやりん早く来てくれーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
後日
松実館
菫「世話になったね」
仁美「…いや、ほんまに。まさか馬鹿二人の怪我が変身後の治癒能力でも完治まで2日もかかる程とは…」
美子「暴れ過ぎ。自重しなさ過ぎ」
霞「だから、ごめんなさいって言ってるでしょ~…ううー…」
美子「…はあ」
はやり「ほんとこの子たちは…」
穏乃「神社戻ってみたら、真っ赤な肉の塊が殴りあってましたもんねぇ…」
仁美「…まあ、魔法少女は戦いの恐怖感薄れさすため、ちょっと脳内麻薬出やすくなっちゅう。普段から血の気多い奴だとバーサーカーなりやすか。もしかしたらいずれは宥も近いとこまでなるかもな」
宥「こ~わ~い~」ブルブル
玄「ば、バーサーカーなお姉ちゃんとか、想像だに出来ないのですけど…」
はやり「一応、二人は別々の便で帰るように」
菫「当然です。顔も見たくありませんから」
霞「こっちだって進んで不細工な顔見て気分を悪くする趣味はありません」
はやり「…」ゴチン×2
菫霞「「すみません」」
はやり「まったく…」ブツブツ
玄「そういえば憧ちゃんは?」
穏乃「ああ。憧だったら、気付いた時に見た二人の殴り合いのトラウマがまだ残ってるみたいで…ちょっと寝込んでます」
玄「可哀想に…」
宥「寒い…特に背筋が」ブルブル
菫「…さ、さあ、そろそろ電車の時間に間に合わなくなるか。仁美。私たちはそろそろ」
仁美「お、おお!そうやね」
美子(逃げたね?)
霞「」ツーン
はやり「まあ、二人にこういうのもなんだけど…道中気を付けて」
菫「ええ」
仁美「はやりんは?」
はやり「私は、こっち来たついでだし、こっちに居る知り合いのところに遊びに行く約束があるから」
菫「そうですか」
菫「それじゃあ、行くか」
仁美「ん」
菫「お世話になりました」ペコリ
仁美「またなー」
玄「はい!またいつかお会いしましょう!」
宥「今度は平和に遊ぼうね」
美子「…ばいばい」
霞「次会ったら泣か…う、嘘よ美子ちゃん。ジョークジョーク」
はやり「ふたりとも!まだまだこれから忙しくなるよ!覚悟しておきなよー?」
菫「…ええ!」
仁美「うげ…」
穏乃「まったねーーーーーー!」
菫「…」スタスタスタ
仁美「…」テクテクテク
菫「…」スタスタスタ
仁美「…」テクテクテク
菫「…」スタスタスタ
仁美「…」テクテクテク
菫「…」スタスタスタ
仁美「…お、タンマ」
菫「ん?」
仁美「自販機見っけー。カフェオレカフェオレ」メッヘッヘ
菫「好きだなぁ…私にはミルクティーを頼む」
仁美「おー」ガシャン
仁美「ほれ」ヒュッ
菫「さんきゅ」パシッ
菫仁美「「こくこくこく…ぷはー!」」
仁美「…ふう。美味い」
菫「そうだなぁ…」
仁美「道中用にもう一本買っとこー」ガシャコン
菫「…なあ」
仁美「んー?」ガチャガチャ
菫「そういえば気になってたんだが」
仁美「んー」
菫「お前、目標あったんだな」
仁美「ん?」
菫「いや…風潮被害のエネルギー、貯めてなんかしたかったんじゃないのかって」
仁美「あー」
菫「いや、あーって…」
仁美「まあ…それなり」
菫「折角だし聞かせろよ。相棒のやりたい事知る権利はあるだろ」
仁美「まあ…うん…」
菫「新子憧のエネルギーは3人で山分けだったが、結構な量だったんだろ?まだ足りないのか」
仁美「あー…まあ、あれじゃお前生き返らせた分でトントンってトコばい」
菫「そうかー…」
仁美「んー」
菫「で、目標は?どんなのなんだ?あとどれくらい必要なんだ」
仁美「そうさなぁ…風潮被害あと100人ってとこかなー」
菫「げ…!そんなに!?」
仁美「まあ、それくらいでっかい目標って事」
菫「まあ、気が遠くなるくらいだが、果たせない程じゃない。で、どんなのだ」
仁美「…」
菫「なあ、頼むよ。恥ずかしいって気持ちはわかるさ。私だってプリキュアに憧れて魔法少女になりたかったなんて恥ずかしい夢、人には言えないし」
仁美「…」
菫「でも、お前は私の夢知ってるだろ?それじゃフェアじゃない。まあ、ずるい事言ってるのはわかるが、さ」
菫「な。頼むよ。相棒」
仁美「誰も言わんって約束するなら」
菫「当たり前さ!」
仁美「…」
菫「…」ドキドキ
仁美「…」キョロキョロ
菫「…」ワクワク
仁美「…ちょい耳を拝借」スッ
菫「ああ」スッ
仁美「政治家になりたい」ボソッ
菫「…」
仁美「…」カアアア
菫「…マジで?」
仁美「…マジで」コクン
菫「…ははっ」
仁美「…ちなみに、その…じ、実は大学も、もう推薦決まっとる。…政経の。東京の。親には本当は、借りる部屋探すのと、勉強のためって言ってて…」ゴニョゴニョ
菫「なんで黙ってたんだ?」
仁美「だって、なんか恥ずかしいし…」
菫「しかも自力で成せそうな道に進んでるし」
仁美「けど、保険は必要ばい」
菫「っていうか、私の命よりエネルギー必要なのかそれ」
仁美「ま、まあ、それは色々とな…」
菫「…ま、いいさ。それ以上聞くのは野暮ってものだ」
仁美「…」ホッ
菫「応援するよ」
仁美「…ありがと」
菫「何。礼には及ばん。相棒だし、な」
仁美「…ふっ」
菫「さ、そろそろ電車が来る。行くぞ。仁美」
仁美「ん…」
仁美「わかった。相棒」
菫「…~♪」スタスタスタ
仁美「…」
仁美「…」
仁美「…」
仁美「…」
仁美「…」
仁美「…」
仁美「…そう」ボソリ
仁美「これは、保険よ」
仁美「万が一のための…保険」
仁美「うちが『理想の』政治家になれんかった時…」
仁美「『やむを得ず』発動させる、この国を救う最後の手段!!」カッ
仁美「メッヘッヘッヘヘ…」
仁美「メヘヘヘヘヘヘヘヘヘ!!」ゴゴゴゴゴゴゴ
菫「仁美ー。何やってる。行くぞ~」
江崎仁美です
国論を2分するような大きな課題に、私は、逃げずにぶれずに真正面から立ち向かいます
失われた20年は、決められなかった20年です
このままの日本を子供達や孫達に胸を張って残せるでしょうか
やりましょうよ!前へ進めましょうよ!我が党が第一党になった暁には、弘世菫にはポニテ+スク水で生活させる事を誓います!!
動かすのは決断です!
今と未来への責任
羊党
菫「!?」
江崎仁美です
世界をリードする技術力を持ち豊かな教育を受け誰もが安心して生活できる
それが本来の日本の姿です
取り戻す! (経済を、取り戻す)
取り戻す! (教育を、取り戻す)
取り戻す! (安心を、取り戻す)
日本を、取り戻す!! (日本を、取り戻す)
我等が第一党になった際は、サイズが1つ小さい競泳水着を無理やり着込んだ弘世菫が、毎朝教育テレビの生放送でぼくのかんがえたたいそうを実演します!!
皆様と共に!総力で!
自由羊党
菫「!!?」
羊実現党党首、江崎仁美です!
私達は3つの力で日本復活を目指します!(1カメ)
日米同盟を軸に自主防衛体制を築き、中国の核兵器から日本を守ります!
デフレの今、増税は誤りです!(2カメ)
景気を悪くする消費増税を中止します!
電力の安定供給のため(3カメ)
原発を推進します!
弘世菫は、3kg強制的に太らせた上で、白ビキニで跳んで跳ねて踊らせます!!
ぽよんと膨らんだおっぱいにちょっと油断した感じの腹の肉!恥辱と羞恥に染まった顔を皆さんで堪能出来るよう、全国ツアーも実施!!
また、学生時代に同居していた経験のある党首の尽力により、当時家に設置していた隠しカメラによる生着替え盗撮映像専門の国営テレビ局を開局!
生活音や独り言、寝息や咀嚼音など軽度から病気レベルまで、様々なマニアックなフェチ心を擽る音声を流し続けるラジオ局も同時に運営開始!
ニッポン、危うし!
だから、羊実現と…
菫「本気でありとあらゆる意味で危ういわバカタレエエエエエエエエエエエエエエ!!!」
深夜
菫の部屋
菫「はっ!」ガバッ
菫「…」ドキドキドキ
菫「…ゆ、夢か」
菫「…」キョロキョロキョロ
菫「…」
菫「…ま、まさか、な…はははは」
菫「…」チラッ
仁美「すー…すー…」
菫「…」
菫「…」
菫「ば、馬鹿らし…」コテン
菫(ないないないないありえない…)ブツブツブツ
菫「うーん…うーん…」
仁美「すー…すー…」
菫「…」
仁美「…」ムクリ
菫「うー…うー…」モゾモゾモゾ
仁美「…」
菫「うううう…この羊…おまえ、超えちゃいけないライン考えろよ…」ウーン…ウーン…
仁美「…」
仁美「…メッヘ」ニヤリ
終わり
規制巻き添えさえなけりゃもっと真面目にやる気も起きたんだろうけどねぇ。規制長過ぎ多過ぎでめげたわ
あと、選挙はちゃんと行きましょう
こんなssに付き合って睡眠時間無駄にしてご苦労様です。ありがとう
おやすみ
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