P「新手の暖か系アイドルいおりん」(167)
(ガチャッ)
春香「うー、寒い寒い……おはようございますっ!」ブルブル
P「ああ、春香。おはよう」ポカポカ
春香「まるで冬みたいな気温ですね……」
P「前哨戦だな」ポカポカ
春香「プロデューサーさん、暖かそう!」
P「ほら、春香も座れよ」イソイソ
春香「ありがとうございます。じゃあ失礼するね、伊織!」
囲炉裏「……」パチパチ
P「しかし炬燵を置く所はあれど、こんな贅沢な事務所はそうそうないな」ポカポカ
春香「じんわり沁みるなぁ……」ポカポカ
P「これも全部、伊織が頑張ってくれてるお蔭だな!」
囲炉裏「!」パチチッ!
P「ぅあちちっ! 照れ隠しに火の粉飛ばすなよ!」
春香「もう、伊織は照れ屋なんだから」
囲炉裏「……」パチッ
ちょっとだけ支援
春香「でも、最初は流石にびっくりしたなぁ……」
~一週間前~
P「伊織はロリ可愛いなぁ」
伊織「ばっ……な、何言ってるのよ変態!!」
真美「でもコントラでもなさそうな表情ですな→」
P「伊織ロリ可愛い……伊ロリ……」
伊織「言うなら満更でしょ。あとうるさい!」
亜美「うむうむ、そんな天邪鬼ないおりんを、魔法使いアミーちゃんが魔法で素直な女の子にしてしんぜよう!」
P「伊織が究極までロリを極めたならば、きっと世界の勢力図が変わるに違いない……」
伊織「余計なお世話よ! あとアンタ、いい加減殴るわよ」
亜美「イクシアダーツサム P「ロリ!」 ーア!」
伊織「ちょっと! ムロリーアじゃなくてムロディー……あっ」
(ボゥンッ!)
P「け、煙が!」
真美「い、いおりん?!」
亜美「まさか本当に呪文が通じるなんて!」
P「究極のロリになるのか?!」
真美「え、まさかいおりんは本当に素直な――」
囲炉裏「……」パチパチッ
亜美「なん……だと……」
かくして、究極のロリを超えた
史上初、前代未聞の暖か系アイドル
囲炉裏ちゃんが誕生したのだ!!
~再び現在~
P「戻し方も分からないんじゃなあ」
囲炉裏「……」パチパチ!
春香「伊織の言う通りだね。のんびり頑張ろ!」
囲炉裏「……」パチパチ
春香「あ、うん、分かった。雪歩ー、伊織がお湯沸してくれたって!」
(パタパタパタ)
雪歩「お湯お湯~♪」
春香「おはよう」
雪歩「おはようございますぅ。伊織ちゃん、ありがとうございます!」
囲炉裏「……」パチッ
春香「あっ、火が消えちゃいそう」
P「あー、今新しい炭持ってくるよ」
囲炉裏「……」パチ…パチ…
P「はは、素直じゃないな。じゃ、行ってくる」タッタッタッ
(ガチャッ)
真「うー、寒い寒いっ!」
やよい「うっうー、おはようございますっ!」
春香「あ、おはよう」
雪歩「おはよう。今お茶淹れてるからね」
真「おはよっ! ありがとー、雪歩」
やよい「今日もすごく寒いです」ブルルッ
真「朝ごはん食べてないからお腹減っちゃったよ」ガサガサ
囲炉裏「……」パチッ?
真「あ、コレ? へへっ、行きがけに買ってきたんだ……じゃじゃん!」ガサッ
春香「え、生魚? どうするのそれ?」
真「串をこうしてこうして……伊織、ちょっと失礼!」
(ブスッ)
囲炉裏「――!!」パチパチパチィッ!
真「うあちゃちゃちゃっ?! な、何するんだよ!」
囲炉裏「……!」パチィッ
雪歩「それは流石に伊織ちゃんだって怒るよ……」
春香「真も魚の脂をかけられてみなよ……」
真「うっ……ダメかなぁ、伊織?」
囲炉裏「……!」パチィッ!
真「わわわっ! ご、ごめんってば!」
やよい「うー、伊織ちゃん、ダメ、かな……?」
囲炉裏「……」パチィ…
やよい「で、でもやっぱり嫌だよねっ! ごめんね、美味しそうだなって思って、舞い上がっちゃって……」シュン
囲炉裏「……」パチッパチッ
やよい「……え、いいの?」
囲炉裏「……」パチィッ
やよい「えへへっ、伊織ちゃん、ありがとう!」
囲炉裏「…………!」パチパチィッ!
真「うわぁっ! もうっ、照れたからってボクに火の粉飛ばさないでよ!」
P「うーっす、おはよう。よいしょっと」
真・やよい「「おはようございます!」」
(ガサガサ)
P「ほれ伊織、炭足すぞー。俺に火の粉飛ばすなよ」
囲炉裏「……」パチッ
P「これか? 岩手の切炭だよ。社長が知り合いにもらったんだ」
春香「炭なんて、珍しいもの貰いましたね」
P「最近の伊織の活躍を聞いたらしくてな。CMのオファーもあったそうだ」
やよい「伊織ちゃん、頑張ってるよね」
囲炉裏「……」パチィ♪
(ジュワジュワ)
P「おっ、焼き魚か。旨そうだなぁ」
真「ちゃんと事務所みんなの分、買ってありますよ!」
P「換気扇ちゃんとつけろよー」
春香「テレビは、っと」ポチッ
(ヴンッ)
『……家庭用囲炉裏、水瀬伊織モデル! 人気に応えて増産決定!』
春香「わっ! 見て見て、伊織囲炉裏のCMやってる!」
P「まさかの需要増に業界は大喜びらしい」
雪歩「ふふっ、囲炉裏になっても伊織ちゃんはアイドルなんだね」
囲炉裏「……」パチパチッ!
真「だからボクに火の粉飛ばさないでよ!」
P「ええと、伊織は今日は夕方から取材があるな」
囲炉裏「……」パチィッ
P「おう、その意気だ。新生伊織をファンにしっかり伝えてやれ!」
囲炉裏「…………」パチパチッ♪
やよい「お魚、美味しいです!」ハムッ
春香「遠赤外線パワーだね!」モグモグ
真「ちぇっ、みんな色々言ったくせに美味しそうにさ……」ムグムグ
雪歩「えへへ、ご、ごめんね」
P「魚もいいが、お前ら適当に済ませたら準備しろよ。ここにいるのは全員、午前から出発だからな」
春香「外に出たくないなぁ……」
やよい「このまま伊織ちゃんの横にずっといたいなぁ……」
囲炉裏「……」パチパチ…
やよい「でも、お仕事終わったらまた事務所に戻ってくるから、そしたらお話ししようね!」
囲炉裏「……!」パチィッ
P「よし、そしたらお前ら、汚れた灰だけ片付けたら行くぞー」
一同「「「はーい!」」」
P「悪いな伊織、誰か来るまで留守番を頼むよ」
囲炉裏「……」パチッ!
【しばらくして】
(ガチャッ)
千早「おはようございます」
囲炉裏「……」パチッ
千早「あら、いるのは伊織だけ?」
囲炉裏「……」パチパチ
千早「そう、みんなと入れ違いになっちゃったのね」
囲炉裏「……」パチッパチッ
千早「ええ、お言葉に甘えて暖を取らせてもらうわ」スッ
(ガチャッ)
美希「あふぅ……」
千早「美希、おはよう」
囲炉裏「……」パチィッ
美希「あ、千早さん、でこちゃん、おはようなの」
囲炉裏「……!」パチィッ!
美希「わっ! そうだったね、ごめんなさい。今はでこちゃんじゃなくてろりちゃんだったの」
囲炉裏「……!」パチパチィッ!
美希「その距離じゃ、流石に当たらないの。あはっ☆」
千早「……ふぅ」ポカポカ
美希「……あふぅ」ポカポカ
囲炉裏「……」パチパチ
千早「たまにはこんなのんびりした時間も、悪くないわね」
美希「うーん、ミキ、なんだか眠くなってきちゃった」コテン
千早「ちょっと、美希?」
美希「だって、ろりちゃんが暖かいんだもん……お膝借りるね?」
千早「もう……」
囲炉裏「……!」パチィッ!
千早「ごめんなさい、伊織。この子、昨日ハードな仕事で疲れてるのよ。少し、休ませてあげて」
美希「すぅ……すぅ……」
囲炉裏「……」パチパチ
千早「ふふ、ありがとう」
千早「ん……でも、美希じゃないけれど……この暖かさ、眠くなるわね」
囲炉裏「……」パチッ
千早「そう? ありがとう……じゃあ、少し休ませてもらう、わね……」
千早「……すぅ……」
囲炉裏「……」パチィ
(ガチャッ)
小鳥「ふー、おはようございまーす」
囲炉裏「……」パチッ
小鳥「あ、伊織ちゃんに千早ちゃん、美希ちゃん、おはよ……って、二人は寝てるの?」
囲炉裏「……」パチパチ
小鳥「二人とも、昨日は大変だったみたいね……大丈夫、起こさないわよ」
小鳥「でも、お互い疲れてる中、甘えて甘やかすちはみき……これは……!」スチャッ
囲炉裏「……!」パチィッ!
小鳥「あっつ!? あっ」
千早・美希「「……すぅ……すぅ……」」
小鳥「ふぅ、よかった……分かったわよ。伊織ちゃん、まるで番人みたい」
囲炉裏「……」パチィッ
小鳥「さぁて、お仕事お仕事……の前に、私も暖まらせてね」
(ガチャッ)
響「はいさーい」
貴音「おはようございます」
小鳥「あ、響ちゃん、貴音ちゃん、おはよう」ポカポカ
囲炉裏「……」パチパチ
貴音「小鳥嬢に伊織、おはようございます」
響「そっちの二人は寝てるのか?」
小鳥「起こさないであげてくれって」
貴音「ふふ、こうして見ていると、まるで姉妹のようですね」
響「美希、安心しきった寝顔だね」
囲炉裏「……」パチィッ
貴音「なんと、真の差し入れが? これはいただかねばなりません」
響「じゃあ自分が用意するぞ」
小鳥「窓開けてくるわねー」
(ジュワジュワ)
響「いい匂いだなぁ」
貴音「ええ、まこと……」グウゥゥゥゥ
小鳥「うわぁ、すごい音」
貴音「も、申し訳ありません……この香しき香りの前に、己を抑えることが出来ず……」グゥゥゥウ
囲炉裏「……」パチパチッ
貴音「う……以後気を付けます故……」
(ピクッ)
千早「……あ……お魚の匂い……」
美希「……なんだか……いい匂いがするの……」
小鳥「あ、起きちゃった?」
囲炉裏「……」パチィッ
千早「みんな……? ふぁ……」
美希「おはようなの……」
貴音「ふふ、二人とも、まこと幸せそうでしたよ」グゥゥゥゥ
響「貴音、雰囲気ぶち壊しだぞ」
囲炉裏「……」パチパチ
千早「ありがとう、伊織。暖かかったわ」
美希「お蔭で短い時間だったけどぐっすり眠れたの!」
囲炉裏「……」パチパチッ…!
響「うぎゃー! 照れ隠しに火の粉を飛ばさないで欲しいぞ!」
貴音「はぁ、なんと美味なのでしょう……」モシャモシャ
響「伊織、ありがと!」
囲炉裏「……」パチィッ
千早「あっ、私達ばかり食べていてごめんなさい。今、新しい灰を持ってくるわね」スクッ
小鳥「私も行くわ。確か灰はあっちの……」テクテク
美希「こんなの食べてると、おにぎりが欲しくなるの……」
響「行きがけにコンビニで買ってく?」
美希「それがいいの!」
貴音「同じ炭水化物なら、おにぎりよりもらぁめんを……」
囲炉裏「……」パチィ…
響「ほら、伊織も呆れてるぞ」
貴音「なんと……」
(ガサガサ)
千早「伊織、木灰持ってきたわよ」
小鳥「魚は全部皿に乗せちゃって」
響「はーい」
美希「今、汚れた灰を取り換えるね」
囲炉裏「……」パチパチ
美希「ちょっと怖いから、一回火を消してもらってもいい?」
囲炉裏「……」フッ
美希「ありがと!」
千早「よいしょっと」ザッザッ
貴音「こんなものでしょうか」
囲炉裏「……」
美希「うん、だいじょーぶ! メイクアップはミキに任せて!」
貴音「なるほど、今の伊織にとっては、灰模様は化粧のようなものなのですね」
囲炉裏「……」
美希「ここをちょいちょいちょちょいのちょい……はいっ!」
千早「ぷっ……可愛いハートマーク……」
囲炉裏「……!!」
美希「残念だね、ろりちゃん。今は火が付いてないからぱちぱちできないの!」
囲炉裏「…………!!」
美希「あはっ☆」
響「あんまりイジワルしないほうがいいって」スッスッ
小鳥「響ちゃん、器用なのねー」
響「ふふん、自分、完璧だからな!」
囲炉裏「……」
響「もうちょっとキュートな感じ……」ススッ
貴音「その端の線を」
響「こうかな?」スススッ
囲炉裏「……」
響「出来上がりっと!」
千早「上手いものね。じゃあ、炭を置いて……」
囲炉裏「……」
貴音「ええ、まこと良き灰模様かと」シュボッ
(ホワッ)
囲炉裏「……♪」パチパチィッ!
美希「あついの!」
響「じゃあ自分達は収録に行ってくるぞ!」
貴音「では、行って参ります」
美希「うぅ、ろりちゃんひどいの……行ってきまーす!」
千早「みんな、行ってらっしゃい」
小鳥「頑張ってねー」
囲炉裏「……」パチパチッ
(バタン)
千早「さて、疲れも取れたし、楽譜でも」ゴソゴソ
小鳥「私もお仕事お仕事……」
(ガチャッ)
律子「ううぅ、寒いわ。もう完全に冬じゃない」
小鳥「おはようございます」
千早「空気も乾燥して、辛い季節になってきたわ」
律子「全くよ。ああ、私の味方はあなただけよ、伊織……」ストン
囲炉裏「……」パチッ…
律子「暖まるわぁ……って、あれ? 灰の袋出しっぱなしじゃないの。もう、ちゃんと片付けないと!」
千早「あ、ごめんなさい。すっかり忘れてたわ」
律子「仕方ないわね……いいわ、私がやっておきますから」
千早「ありがとう、律子」
律子「伊織のためにやってあげるのよ」
囲炉裏「……!?」パチィッ!
律子「あっつ?! こら、伊織!」
囲炉裏「……」パチィ…
律子「さて、じゃあこの袋を――」
(ドダダダダダダッバタァンッ!!)
亜美「おっはろ→!」
真美「突撃系美少女、双海姉妹のゴケンザン――」
律子亜美真美「「「あっ?!」」」
千早「まっ――」
(ズッシャアアアアアア)
亜美「あいたたたた……」
真美「うぐぐぐ……不覚なりぃ……」
律子「……」
亜美「あぁっ! 律っちゃんが灰の中に面白ダイブしてる!」
真美「すっごい楽しそう!」
囲炉裏「……」
律子「……」
亜美真美「「ごめんなさいでした」」
囲炉裏「……」
真美「す、すぐに綺麗にしますから!」
亜美「なにとぞ、なにとぞパチパチの刑だけは!!」
律子「じゃあ私のお仕置きだけで我慢しておきなさい」
(ゴチンゴチンッ)
亜美真美「「いったぁー!?」」
千早「二人とも、もう少し落ち着きなさい」
亜美「は→い……」
真美「ごめんよぅ」
小鳥「ほらほら、二人とも箒と掃除機!」
亜美真美「「ラジャ→ボス!」」
亜美「ふぅ、片付け終わったYO!」
真美「掃除って、気持ちのいいものですなぁ→」
律子「それなら、これから毎日やってもらおうかしら?」
亜美「け、結構ですぜ、姉御」
真美「あ、いおりん今火を付けるかんね」シュボッ
(ホワッ)
囲炉裏「……!!!」パチパチパチィッ!!!
亜美「あちゃちゃちゃちゃっ!?」
真美「り、律っちゃんにゲンコツ食らったのにそりゃないZE!」
囲炉裏「…………」パチパチィッ!
亜美真美「「す、すんませんでした……」」
千早「全く……じゃあ、私もレッスン行ってきますね」ガチャッ
一同「「「いってらっしゃーい」」」
囲炉裏「……」パチィッ!
律子「これからはもう少し静かに入ってきなさい」
亜美「だって~」
真美「真美達、早くいおりんに会いたかったんだもん……(寒さ的な意味で)」
囲炉裏「……♪」パチパチィッ!
亜美「あっつつつつ!?」
真美「な、なんで~?!」
律子「照れ隠しよ。照れ隠し」
囲炉裏「……!」パチィッ!
律子「あっつ!?」
小鳥(囲炉裏になっても照れ屋な伊織ちゃんGood)
(ガチャッ)
あずさ「おはようございます~」
亜美「おっはろ→」
真美「今日は珍しく時間前到着だね!」
あずさ「うふふ、私だってやる時は……」
(ガチャッ)
P「あずささん、事務所見えたからって走らないでください」
あずさ「あっ、プロデューサーさん……」
律子「あぁー……」
小鳥「なるほど……」
あずさ「あ、あらあら~?」
P「駅前で迷子になりかけていたので保護しました」
あずさ「のワの」
律子「その春香の真似をすれば許されるって風潮はやめましょう」
亜美「ま→ま→いいじゃないですか律っちゃんさんや」
真美「あんまり怒ってるとハゲちゃうよん?」
律子「はぁ……じゃあ私を怒らせないようにしてもらわないとね、特に二人にはね?」ゴゴゴゴゴ
真美「うっ、カブエビ……」
囲炉裏「……」パチッパチッ
小鳥(囲炉裏になってもツッコミはマメね……)
あずさ「あら? 伊織ちゃん、この端っこの模様、消えちゃってるわよ?」
律子「あー……亜美と真美が零した灰がかかっちゃって……」
囲炉裏「……」パチィッ
亜美真美「「あつっ?!」」
P「あーあー、このデザインは響か? 折角綺麗にやってくれてたみたいなのに」
あずさ「あ、私が直してあげます!」ポンッ
P「出来るんです?」
あずさ「ここを、ちょっとこうして……」スッスッ
囲炉裏「……?」パチパチ
あずさ「できました~♪」
P「こ、これは……」
律子「なんというか……」
小鳥「前衛的……」
伊織「……」パチパチパチパチィッ!!!
亜美真美「「あついっ!!」」
P「あずささん、ちょっと貸してください」
あずさ「だ、ダメなのかしら~……」スッ
P「よっせいちょちょいのちょちょいのちょいっと」ススススッ
律子「上手いですね、プロデューサー」
P「伊織、ちょっと火を止めてくれ」
囲炉裏「……」フッ
P「この手前の部分も少し直して……はい、できあがり」
亜美「おぉ~! 兄ちゃん、こんなのできんだ!」
P「伊織だってこの事務所のアイドルだからな。所属アイドルの面倒も見れないようじゃな」
小鳥「わざわざ一昨日のオフ、炭の件のついでに習って来たそうですよ」
真美「兄ちゃんやるぅ!」
律子「プロデューサー殿……流石です!」
囲炉裏「……」パチパチパチィッ!!
P「あちゃちゃちゃっ?! な、何すんだ伊織!」
囲炉裏「…………」パチ…パチ…
律子「はいっ、みんなそろそろ行くわよ」
P「そういや、今日はその三人だっけか」
真美「真美はいおりんの代打!」
亜美「え~、ツンデレいおりんに代わりまして、思春期ー、真美~」
真美「ななな何言ってるのさ!?」
囲炉裏「……!!」パチパチィッ!
亜美「あつっ!?」
あずさ「うふふ、仲良しっていいわね~」
P「はっはっは、仲良きことは美しきことかな!」
律子「社長の真似ですか?」
P「似てたやろ?」
律子「いいえ」
囲炉裏「……」パチッ
P「そうか……」
小鳥「あっ! 社長で思い出した!」
P「どうしました?」
小鳥「ちょっと事務用品の発注の関係で、一緒に来てくれって言われてたんでした!」
P「間に合います?」
小鳥「微妙……」
律子「そしたら途中まで乗ってきます? 今日はあっちの方ですし」
小鳥「本当に?! ありがとうございます!」
あずさ「それじゃあ、プロデューサーさん、伊織ちゃん、行ってきますね~♪」
律子「ではでは。留守は頼みましたよ!」ガチャッ
亜美「し→ゆ→りげいん!」
真美「あいるび→ば→っぐ!」
P「お、おう……行ってらっしゃい」
囲炉裏「……」パチィッ
(バタンッ)
P「ふー。一休み一休み」ストンッ
囲炉裏「……」パチ…
P「ん? いつもの仕事できないのを気にしてるのか?」
囲炉裏「……」パチ…パチ…
P「大丈夫大丈夫。むしろそんな状態でもキッチリアイドルの仕事してるんだから、むしろ頭が上がらないよ」
囲炉裏「……」パチッ
P「おー、もっと伊織らしく自信を持て」
囲炉裏「……」パチィ…
P「そっか。みんなの前で強がるのは疲れるもんな」
囲炉裏「……」パチィ…パチィ…
P「戻れるか、不安だよなぁ。でも、きっと大丈夫だ」
囲炉裏「……?」パチィ…
P「俺が何とかして戻してやるから、な?」
囲炉裏「……」パチパチィッ!
P「あついっ!」
P「まぁもし万が一戻らなかったら」
囲炉裏「……」パチィ…
P「……自宅に囲炉裏って、ちょっと憧れだったんだよな」
囲炉裏「……?!」パチパチパチパチィッッ!!
P「あついっ!!!」
囲炉裏「……」パチィ
P「あ、あはは……」
囲炉裏「……」パチィ
P「……でもやっぱり、伊織ロリ可愛いは捨てきれな」
囲炉裏「!!」パチパチパチパチィッッ!!
P「あついっ!!!」
亜美真美は特にヤバイな
P「っちち……全く、この照れ屋め」テクテク
囲炉裏「……!」パチィッ!
P「残念、ここまでは届きませんよっと。さて、ちょっと真達を迎えに行ってくるよ」
囲炉裏「……」パチパチ
P「留守番、頼むな?」
囲炉裏「……」パチィッ!
P「よし、任せた! それじゃ、行ってきまーす」ガチャッ
囲炉裏「……」パチパチッ
(バタン)
囲炉裏「……」パチパチ
囲炉裏「……」パチパチ
囲炉裏「……」パチ…パチ…
囲炉裏「……」パチィ…
囲炉裏「……?」パチパチパチィ
囲炉裏「……」パチパチィ
囲炉裏「……!」パチパチパチッ!
囲炉裏「……」パチパチ
囲炉裏「……♪」パチィッ
(ガキィンッ)
囲炉裏「……?」パチッ
(ガチャッ)
空き巣「へへっ、不用心な事務所だ」
囲炉裏「……!」パチパチッ
空き巣「芸能人なぞ全然知らねぇが……765プロ……名前くらいは聞いたことあるぜ」
空き巣「金もたんまりあるだろうなァ……ヒヒッ」
囲炉裏「……!!」パチパチィッ!!
空き巣「うおっ、囲炉裏?! 何でこんなもんが……しかも火を付けっぱなしじゃねぇか……あぶねぇな」
囲炉裏「……!」パチッパチッパチッ
空き巣「さっさと盗るモン盗っておさらばしねぇとな」
囲炉裏「……!!」パチパチパチィッ!!!!
空き巣「あついっ?!」
空き巣「このっ……クソ囲炉裏が!」
(ガンッ)
囲炉裏「……!?」パチィッ
空き巣「あっちぃんだよ! あぶねェモン飛ばしてんじゃねぇ!!」
囲炉裏「……」パチ…パチ…
空き巣「オラッ」
(ガンッ)
囲炉裏「……」パ…チッ…
空き巣「ケッ。蹴ったら火が弱まりやがった。生きてるみたいで気味が悪いぜ」
囲炉裏「…………」パチ…
(留守番、頼むな?)
(よし、任せた!)
囲炉裏「……!」パチィッ!
空き巣「ったく……ええと、金庫は……」
囲炉裏「……!」パチパチパチィッ!!!
空き巣「あついっ!!!!?」
囲炉裏「……!」パチパチパチィッ!!!
空き巣「てめっ、このやrあつっ!!!」
(ガンッ)
囲炉裏「……!!」パチッ…パチパチィッ!!
空き巣「あついっ!」
空き巣「てめぇ、上等だ……ぶっ壊してやる!」
囲炉裏「……」パチィッ…!
(ドダダダダダダッ)
(ガチャァッ!)
空き巣「ん?」
真「チェストォーーー!!!」
空き巣「あがばべっ?!」
(ドザァーッ)
真「変な音がすると思って急いで来てみれば……伊織に……伊織に何してるんだ、お前!」
空き巣「なななな?!」
やよい「伊織ちゃん、大丈夫!?」
囲炉裏「……」パチ、ィ…
P「おい伊織、大丈夫か?!」
囲炉裏「……」パチッ
P「あぁ、頑張ったな……怖かったよな……」
囲炉裏「……」パチィ…
空き巣「な、なんだこのやろ――」
(ドグッ)
空き巣「ひぎっ!」
真「ホントは人を殴ったりなんてしたくないけど、流石に怒りを抑えられないよ、ボク」ボゴッ
空き巣「あひぃっ!」
真「全国の伊織ファンが黙っちゃいないっていうか伊織ファンは割と本気で怖いよ」ベギッ
空き巣「ふぐっ!」
真「あとさ、今ボクのコト男だと思ってたでしょ」
空き巣「この野郎、何言っぐへっ」
真「この口? この口が野郎とか言ったのかな?」ドゴッドゴッ
雪歩「ま、真ちゃん、落ち着いて……」
伊織「……」パチィ
春香「ほら、それくらいにしないと……伊織ちゃんも言ってるよ」
(ガチャッ)
社長「だ、大丈夫かね?!」
小鳥「伊織ちゃん!」
P「あ、社長、小鳥さん!」グイィ
春香「私が電話で呼んだんです」
真「プロデューサー、邪魔しないでください」グイィ
P「落ち着け」
やよい「うぁ……伊織ちゃん、少し枠が歪んじゃってる……」
囲炉裏「……」パチ
P「傷自体はそこまで大きくない……痛いの痛いの、とんでけー」
囲炉裏「……」パチィッ!
P「あついっ!」
やよい「うっうー、そんなに元気なら大丈夫だね」
(ガチャッ)
美希「何事なの?!」
貴音「春香に連絡を貰って急いで来てみれば……これは……」
響「空き巣だな?! 覚悟!」
空き巣「ぺげっ」
P「おい、下手するとお前が暴行罪で前科持ちになるぞ」
響「やばっ」
(ガチャッ)
千早「警察も到着したようです」
美希「千早さん!」
千早「春香からメールを貰ったから、急いで……」
P「お前拡散早いなー」
春香「えへへ、誉めてもいいんですよっ!」
小鳥「……はい、はい、みんな無事なので、慌てずに安全運転でお願いしますね!」ピッ
P「今のは?」
小鳥「律子さん達です。お仕事を切り上げて、急いで戻ってくるそうです」
社長「ああ、これはこれは……ご迷惑をおかけしてすみません」
千早「警察の方も来たようですね」
社長「ええ、署の方へは、私が」
警官「では、被害に遭われた方も……」
P「……あー」
警官「?」
春香「……その……」チラッ
警官「?」チラッ
囲炉裏「……」パチッパチッ
警官「は?」
【しばらくして】
(ガチャッ)
律子「伊織、大丈夫!?」
囲炉裏「……」パチパチィッ!
律子「もう……こんな時まで強がらなくていいわよ!」
亜美「いおりん!」
真美「怪我とかしてない!?」
囲炉裏「……」パチィッ
亜美真美「「よかったぁ……」」
P「社長も聴取を終えて、もうすぐ戻られるそうです。伊織の聴取は後日検討するそうだ」
あずさ「大変でしたね……」
囲炉裏「……」パチッ
真「もう……伊織も無茶し過ぎだよ」
P「お前も大概だったけどな……あぁ伊織、勿論だが、今日の取材はキャンセルだ」
囲炉裏「……」パチィ…
春香「でも」
囲炉裏「……?」パチッ
春香「なんだか、こうしてみんなで集まるのって久しぶりですね」
P「理由はアレだけどな」
真美「みんなスケジュールバラバラだったもんね→」
千早「確かに……」
美希「あふぅ。ミキ、お腹空いちゃったな」
律子「こ、こら! 美希!」
美希「だ、だって……うー、ごめんなさいなの」
囲炉裏「……!」パチッ
P「ん? ほうほう……いいかもな」
P「お前ら、今日はもうみんなスケジュールは終わりだな?」
やよい「終わりですけど……?」
P「まだ予定があるやつはいるか?」
あずさ「いいえ……」
亜美「亜美達は暇だぜい」
貴音「わたくしも特に用はありませんが」
P「よし、ちょっと待ってろ。やよいと春香はついてきてくれ」
やよい「?」
春香「は、はい!」
(ガチャッ)
(バタンッ)
律子「プロデューサー殿は何を考えて……?」
響「そういや、さっき伊織が何か話してたぞ」
雪歩「伊織ちゃん、何話してたの?」
囲炉裏「……」パチッ
律子「伊織がたくらみとは珍しいわね」
(ガチャッ)
社長「ふう、今戻ったよ」
小鳥「おかえりなさい!」
社長「水瀬君、体は平気かね?」
囲炉裏「……」パチィッ!
社長「そうか、それならよかった……」
真「あ、社長。なんだかプロデューサーが今出かけてて、みんなそのまま残ってるように、って……」
社長「はて? 全く、彼は怖い目に遭ったアイドルを放っておいて、何をしているのかね……」
囲炉裏「……」パチッ
社長「何? 水瀬君の入れ知恵なのかね?」
千早「何をするつもりなのかしら……」
【しばらくして】
(ガチャリンコ)
P「ただいまー」ガサガサ
やよい「うっうー! ただいまです!」ガサガサ
春香「な、んで……私だけっ、こんなっ……」ズシィッ
亜美「あ、兄ちゃん達おか→り→」
真美「えっ、何その袋!」
P「ふっふっふ……」
囲炉裏「……」パチパチィッ
P「えー、みなさん、本日はお日柄もよく」
真美「兄ちゃん長い」
あずさ「長いです」
千早「無駄は嫌いです、単刀直入に」
P「お前らって結構シビアで辛辣だよね」
貴音「……」スンスン
P「おわっ!?」
貴音「こちらより芳しき香りが」ゴソゴソ
P「犬かお前!」
貴音「これは……鍋?!」
囲炉裏「……」パチィッ!
P「……くくく、ばれちゃあ仕方ない……」
P「というわけでこれより、765だョ! 全員集合! 鍋パーティーを執り行います!」
囲炉裏「……」パチッパチッ
俺「パチチッパチッパチパチッ?」
囲炉裏「日本語でおk」
P「よーし、手分けして車から残りの材料も運ぶぞー」
律子「プロデューサー」
P「はい」
律子「あんなことがあった後に、何言ってるんです?」
P「いや、俺もそう思ったんだけど、伊織がな?」
律子「伊織が……」
P「折角みんなで集まれる機会なんてそうないし、やりたいそうだ」
律子「はぁ……伊織がそう言うならいいですけど」
囲炉裏「……」パチィッ
P「まぁあと、最近事務所でぼっちなことも多いから寂しかったんだろ」
囲炉裏「……!!」パチィッ!!
P「あついっ!」
P「さて、全員、箸と皿は行き渡ったか?」
春香「大丈夫ですっ!」
千早「持ってます」
あずさ「ええ、届いてますよ~」
律子「はぁ……あんなことのあとに……」
真「まぁまぁいいじゃないですか! ボク達らしくて!」
雪歩「まだちょっとお部屋が散らかってるけど……」
美希「そんなの別にいいって思うな」
貴音「そうです、早く、早く開始の宣言を……!」
響「貴音、昼間のこと反省してないでしょ」
亜美「んっふっふ~、たっぷり食べちゃいますZE!」
真美「真美達は成長期だから人一倍必要なのだ!」
やよい「みんなの分、ちゃんと考えて買ってるから大丈夫です!」
囲炉裏「……」パチパチッッ
小鳥「確かに、最近は事務所が静かなことも多くなりましたね」
社長「社長としては嬉しい限りだが、寂しくもあるよ」
P「伊織にしては気の利いたことを言い出したもんです」
囲炉裏「……!」パチィッ!
P「あついっ! 冗談だ冗談。お前が優しいのは良く知ってるよ」
囲炉裏「……」パチ
P「よし、お湯もしっかり煮立ったな!」
春香「準備オッケーです!」
P「材料は?」
やよい「はいっ! 大丈夫ですっ!」
P「それでは、せーのっ」
一同「「「いただきまーす!!」」」
亜美「ひゃ→、色んな具があるYO!」
千早「ええと、お肉に魚につみれに白菜にきりたんぽにうどんにらぁめんに……」
貴音「らぁめん?!」ジュルッ
響「だから落ち着きなって」
真「早速肉入れちゃおっと!」
春香「えっ、いきなり――」
囲炉裏「……!!」パチパチィッ!!
真「あついっ!」
囲炉裏「……!」パチパチッ
真「うぅ、すみませんでした……」
春香(!? い、伊織……)
雪歩(この気配、間違いない……)
一同(((こいつ、鍋奉行だ……!)))
囲炉裏「……!」パチパチッ!
P「は、はいっ!」
美希「ろりちゃん……恐ろしいコなの……」
あずさ「元から鍋奉行だったのかしら」
小鳥「それとも、この囲炉裏モードの影響なのかしら……」
囲炉裏「……!」パチパチパチッ!
P「あついっ! 次はつみれですねっ?!」
やよい「プロデューサー、怒られてます」
社長「今の水瀬君は、まるで若い頃の私のようだ……」
やよい「うっうー?」
社長「ほら、この鱈はもう食べられるだろう」
やよい「社長、ありがとうございます!」ガルーン
律子「か、かぶとがに……? これは、鍋……?」
千早「それより豆腐、豆腐を」
律子「わわっ、なんでそんなに豆腐を」
千早「イソフラボン」
律子「えっ」
千早「イソフラボン」
真美「てやんでい! こちとら江戸っ子は豆腐なんぞうっちゃって、きりたんぽを丸呑みよっ!」ハムゥッ
雪歩「き、きりたんぽは秋田の……」
真美「あむあむ」
P「エロいな」
真美「あむっ……えっ、そ、そんなこと……」
囲炉裏「……」パチパチィッ!!
P「あついっ!」
響「あぁっ?! それは〆用の!」
貴音「らぁめんらぁめん」バサァッ
響「だ、誰か止めてよー!」
囲炉裏「!」パチパチパチィッ!
貴音「あついっ! ……はっ! わたくしは、一体何を……」
真「貴音は、悪い夢を見てたんだよ……で、そろそろお肉いいかな……?」
囲炉裏「……」パチィ
真「へへっ、ありがと!」
美希「真クン、ミキの分も一緒にやってくれると嬉しいな!」
雪歩「ま、真ちゃん、私の分も……」
真「お安い御用だよ。はいっ、二人とも」
美希雪歩「「ありがとう!」なの!」
真「じゃあボクも美味しく……って、あれ、ボクの分が」
貴音「ふぉふぇふぁまふぉふぉ、ふぇんひょうふぁ……」ムシャムシャ
響「ごめん、ごめん真……自分には止められなかったんだ……」
やよい「うっうー! こっちもお肉入れちゃいますよー!」
亜美「珍しくやよいっちが乗り気だ!」
やよい「えへへ、家用の具材も買ってもらったから大丈夫です!」
あずさ「うふふ、みんな喜ぶわね~」
やよい「えへへ、伊織ちゃんが提案してくれたおかげだよ。ありがとう!」
囲炉裏「……!」パチパチィッ!
亜美「あついっ?! なんで亜美に当たるのさー!」
あずさ「こら、伊織ちゃん。流石にそれはめっ、よ?」
囲炉裏「……」パチィ…
美希「ろりちゃんったら凹み過ぎなの」
囲炉裏「……」パチィッ!
美希「あついっ! でも、それくらい元気な方が、ろりちゃんらしくてイイって思うな」
あずさ「あらあら~♪」
囲炉裏「……」パチィ
美希「あはっ☆」
春香「プロデューサーさん」
P「ん?」
春香「やっぱりみんな集まると、楽しくていいですね!」
P「そうだな」
社長「確かに、たまにはこういう日を企画するのも、また良きことかな」
小鳥「季節に一回くらい、こうやって集まりたいですね」
囲炉裏「……」パチパチ
P「ああ、お前の考えは大成功だよ。お前も楽しんでるか?」
囲炉裏「……」パチィッ
P「そりゃよかった。ほれ、オレンジジュースだ。飲めるかは分からんけど」コトッ
囲炉裏「……」パチッ…
P「そうか、旨いか」
囲炉裏「……」パチィッ
P「よぉーし、具もほとんど無くなったし、そろそろ〆るか」
囲炉裏「……」パチッパチッ
P「今日は大活躍だったな、伊織」
囲炉裏「……」パチィ…
P「よーし、うん、らぁめんもうどんもご飯も無くなってるな」
春香「あ、あれだけ買ったのに全部消えたんですね……」
P「それぞれの摂取量を数値化したら色々と劇的な違いがあると思うけどな」チラッ
貴音「まこと、美味でした」
真「うぅ……結局あまりお肉食べれなかった……」
律子「その分他のモノ色々食べてたでしょ。十分よ」
千早「早く……早く成果が出ないかしら……」
雪歩「……それは、あまり期待しない方が……」
亜美「へいへ→い、いつまで凹んでるんだZEメーン?」
真美「えっちな子だって……思われちゃったかな……」
美希「あふぅ。お腹満たされたら眠くなっちゃったの」
社長「こ、こら美希君! 全員分タクシーを呼んだからもう少し頑張りたまえ!」
あずさ「あら~、タクシーを出していただけるんですか?」
小鳥「特にあずささんは、こんな時間に迷子になられたら困りますから」
やよい「家族みんなの分の材料持ってくのは大変だったから嬉しいんですけど……」
響「気にしない気にしない。こんな時くらい、社長に甘えるさー!」
春香「えへへ、なんだか楽しいですね!」
P「よぉーし、タクシーも着いたから、みんな帰れー」パンパン
一同「「「ごちそうさまでしたーっ!」」」
P「連絡済みとはいえ、実家組は親御さんも心配するぞ。はいっ、帰った帰った!」
囲炉裏「……」パチィ
P「なんだ、急にみんながいなくなるから寂しいか?」
囲炉裏「……」パチィッ!
P「あついっ! 仕方ないな……今日は事務所に泊まってってやるよ」
囲炉裏「!」パチパチィッ
P「ったく、世話が焼けるなぁ」
P「ま、もし戻れなかったら俺が引き取るんだから、今世話を焼こうが変わらないな」
囲炉裏「……!」パチィッ!
P「あついっ!」
囲炉裏「……」パチィパチィ
P「え? 軽口でそういうこと言うなって?」
囲炉裏「……」パチィ
P「言うわけないだろ、軽口なんかで」
囲炉裏「……?!」パチパチパチィッ!!
P「あついっ!!」
囲炉裏「……」パチパチッ
P「あー……うん。確かにこんな時に言うことじゃないかもしれないけど」
囲炉裏「……?」パチィ
P「まぁほら、そういうことだよ。言わせんな恥ずかしい」
囲炉裏「……………………」チリッ
P「ん? どうした、急に静かになって――」
(メラッ)
P「ん?!」
囲炉裏「……!!!!!!!!」ボゥワァァァアアッ!!!
P「どわぁぁぁぁああああああ!!!!!!」
囲炉裏「……! ……!! …………!!!」ボアアァァァァアァァァアアア!!!!!
P「焼けるっ! 死ぬ! 死ぬ! あついってレベルじゃねーぞ!!!」
(カチッ)
(バシャァァァァアアアッ)
P「す、スプリンクラーに救われた……」
(ガチャッ)
春香「プロデューサーさん?!」
春香「プロデューサーさん! 大丈夫ですk――ひゃっ?!」ズルッ
P「おいっなんでこっちに」
(ドカッ)
春香「ぷ、プロデューサーさん!?」
P「うわっ」ヨロッ
P「あれっ」
P「目の前に、何かが、迫って」
P「ウサギ……?」
P「んっ?!」
(カッ)
(ボゥンッ!)
P「げむ゙り゙っ!?」ゴホッ
春香「プロデューサーさん?!」
やよい「えっ、どうしたんですか!?」
律子「ちょっと、この部屋の水はなに?!」
亜美「あ、あの煙って……」
真美「もしかしてっ!」タタタッ
伊織「ケホッケホッ……なんなのよ、一体……」
亜美真美「「戻ったァーーーーッ!!!」」
伊織「え、あれ……私、元に戻ってる……」
亜美「いおりんが帰ってきたぞ→!」
真美「祝杯だ→!」
春香「い、伊織?!」
伊織「え、ええ……私だけど」
やよい「伊織ちゃんっ!」ダッッッギュッ
伊織「ふわっ! や、やよい?」
やよい「良かったぁ……戻って良かったぁ……!」
伊織「な、何よ……心配しすぎだってば……って、アイツは?」
春香「そ、そうだった! プロデューサーさんが……」
P「伊織、ロリ、可愛い……」ビクンビクンッ
一同「「「プロデューサァーーッ!!!!」」」
【数日後】
伊織「……はぁ、気が重いわ」
やよい「仕方ないよ。一応、伊織ちゃんが原因みたいだし……」
伊織「そ、それは別にいいの。それは」
やよい「ふぇ?」
伊織「……か、覚悟を決めて行ってくるわよ!」
(ウィーン)
\メンカイノ ウケツケハ コチラデース/
やよい「765号室は……あっちの棟だね!」
伊織「全く、入院なんて大げさな……」ブツブツ
やよい「でも、そんなになるまで火をかけちゃったのは伊織ちゃんでしょ?」
伊織「うぐっ……やよい、最近強いわね」
やよい「えへへ、困ってる伊織ちゃんも可愛いかなーって」
伊織「もうっ!」
やよい「でも、本当になんであんなことしたの?」
伊織「……い、色々あるのよ」
やよい「うっうー……?」
(チーン)
\エレベーターヘ ドウゾー/
伊織「こ、ここね……」
(コンコン)
P「どうぞー」
伊織「お、お邪魔します……」ガチャッ
やよい「うっうー! プロデューサー、こんにちはっ!」
P「お、なんだ、伊織とやよいか」シャクシャク
伊織「? 何食べてるの?」
P「リンゴ。珍しく千早が持ってきて剥いてくれたんだ」
伊織「千早が……?」
P「なんでも上手く行かなくて、誰かに慰めて欲しかったそうだ。なんなのかよく分からんが」シャクシャク
伊織「千早……」
やよい「あっ、私達も果物持ってきたんですよ! 冷蔵庫に入れておきますねー」
P「おっ、サンキュー」
やよい「あっ」
P伊織「「?」」
やよい「ちょっと電話しなきゃ……公衆電話探してきますねっ!」ガチャッ
伊織「ちょっ、やよい?!」
(バタン)
伊織「え……」
P「やよいってごまかすのが下手だよな……」
伊織「えぇ……」
P「で、何か用か?」
伊織「えっと、その……あ、謝ろうと思って……」
P「全くだよ。スーツがオシャカになってこの火傷だ」
伊織「うっ」
P「幸い、痕は残らないってことだがな」
伊織「も、元はと言えば、アンタが……!」
P「ほう、俺が?」
伊織「あ、あんなこと言うから……」
P「あんなこと、とは?」
伊織「そ、それはっ……!」
P「ゆーてみぃ?」
伊織「ば、馬鹿っ! 変態っ! 何言わせようとしてるのよ!!」ポカポカ
P「そこまで言われるようなことだったっけ……」パシッパシッ
伊織「ば、馬鹿ァっ……!!」
P(恥ずかしがる伊織マジロリ可愛い)
P「まぁ、火傷の事は水に流そう」
伊織「……うん」
P「で、未だに真面目に分からんことがあるんだが」
伊織「?」
P「なんで戻れたんだ?」
伊織「!! そ、それは……」モジモジ
P「確か、横木のうさちゃんの顔にぶつかったと思うんだけど」
伊織「あ、あの、横木は……」
P「うん」
伊織「私の、顔に、相当する、部分で」
P「ふむふむ」
伊織「つまり、その……」
P「つまり……うん?」
伊織「うさちゃんの口と、アンタの、口が……」
P「なんてメルヘンな仕組みになってやがったんだ」
美「ほうほう、つまりいおりんは」キリッ
真美「王子様のキスで、魔法が解けたんですな?」キランッ
伊織「うぇっ?!?!」
亜美「ふふん、いおりん、背後が甘いZE!」
真美「油断も隙もありゃしないZE!」
P「お前らは油断も隙も狙った側だからな」
伊織「え……ぁ……あぁっ……」
亜美「んっふっふ~、兄ちゃんもスミに置けませんなぁ」
真美「ま、真美達はやよいっちを探してくるYO!」
亜美「ではでは~」
伊織「う、うう、嘘よ……!」
(ガチャッ)
(バタンッ)
\マミー、ナンデソンナイソイデンノー?/
\ウ、ウルサイッショー!/
P「まぁ、なんだ、伊織。気を落とすなよ」
伊織「……」
P「ほら、次があるさ」
伊織「えっ……」
P「ど、どうした、そんな顔して」
伊織「次があるって、どういうことよ!!」ガッ
P「い、伊織さん!?」
伊織「アンタ、言ったじゃない! 引き取るって! そういうことだって!」
P「お、おう」
伊織「やっぱり軽口だったの? 嘘だったの?! 人を期待させるだけさせておいて!!!」
P「お、落ち着きましょう伊織さん」
伊織「信じらんない! 私があれから、どんな気持ちでずっとっ……! 馬鹿! 変態!! 最低人間!!!」
P「おい、いいか、伊織」
伊織「アンタの言葉なんてもう聞きたくないわよ! 何も信じられない!!」
P「次が云々ってのは、特に意味のない、流れ上の言葉遊びというか」
伊織「もうアンタなんか、アンタなん……えっ?」
P「うん」
伊織「えっ」
伊織「えっ、それこそ冗談よね?」
P「えっ、冗談の方がいいの?」
伊織「えっ、イヤに決まってるじゃない。でも冗談よね?」
P「現実を見ろよ」
伊織「…………」
P「随分と熱烈な告白だったな」
伊織「いやああああああああ!!!!!!!!!!」
P「あ、ちなみにこんなものも」カチッ
『アンタ、言ったじゃない! 引き取るっt』
伊織「いやあああああああああああああああ?!?!?!?!??!?!?!」
伊織「馬鹿……バカ……サイテー……」ギュッ
P「人を罵りながら袖を掴むなよ」
伊織「だって……だってぇ……」グスッ
P「泣いてる伊織もマジロリ可愛い」
伊織「うるさいっ!」
P「いろりんもなかなかシャイで良かったけど、やっぱり生でその罵声を聞かないとな」
伊織「ホントに……変態じゃないの……」ギュウッ
P「伊織の声が聴けるなら変態でいいな」
伊織「馬鹿……またそんな軽口」
P「軽口ってことにしといたほうが良いか?」
伊織「……やだ」
P(伊織がマジロリ可愛すぎてしにたい)
伊織「プロデューサー」
P「ん?」
伊織「さっき私が叫んだこと……本気で叫ぶようなことになったら、許さないわよ」
P「それはいかんな。どれ、ちゃんとその時に検証できるようにダビングを」キュルキュル
『信じらんない! 私があれから、どんな気持ちでずっt』
伊織「やめて!!」
P「はっはっは、むしろそんな事言わせるやつが居たら連れて来い。痛覚を持って生まれてきたことを後悔させてやる」
伊織「あ、あんまりそういうのも……」
P「それと同時に泣きながら傷付いてもロリ可愛い伊織を見せてくれたことを感謝してやる」
(ドゴッ)
P「あついっ!」
伊織「もうあついじゃなくて痛いでしょ。馬鹿ね」
P「そうだった」
伊織「……ばぁか」クスッ
P「ああ、死んだのか、俺」
伊織「ま、今はまだアイドル業に専念しないとね」
P「全国の伊織ファンは恐ろしいからな」
伊織「こんなことがバレたら、晒し首ね」
P「おお、こわいこわい」
伊織「でも……今は、二人だけだから、何を言ってもいいのよ」
P「お? どうした、なんか似合わないことを言いだして」
伊織「うるさいわよ! …………P」ボソリ
P「うんっ?!」
伊織「あーあーなんでもないなんでもない何も言ってない何も聞こえなーい!!」
P「ええと、再生ボタンは」カチッ
伊織「やめて!」
P「全く、どの発言を取っても伊織ロリ可愛いな。略して伊ロリ」
伊織「……囲炉裏と言えば、じ、実は、私モデルの囲炉裏、買っちゃったの……」
P「やっぱり伊織はロリ可愛いなぁ」
伊織「……ねぇ、退院したら、オフの日、ちょっと買い物に付き合ってくれない?」
P「ほう、デートのお誘いか」
伊織「う、うるさいわね! た、大切な人に、スーツを買ってあげたいのよ」
P「ほう そのたいせつなひとは しあわせものだね」ボウヨミ
伊織「馬鹿馬鹿馬鹿ぁっ!!」
P「喜んでお供させていただきます」
伊織「……じゃあ、これは手伝い料の前払い分ね」
P「ん、手伝い料……?」
伊織「……」
P「おい、顔が近――」
伊織「んっ」チュッ
P「おでこかよ」
伊織「期待した? 前払い分なんてこの程度よ」
P「ということは、報酬は期待していいんだな?」
伊織「……アンタが私を満足させられればねっ。にひひっ♪」
<ヤヨイッチハッケン!
<カクホ→
<アワワッ?!
伊織「三人も戻ってきたみたいね」
P「残念か?」
伊織「ば、馬鹿言わないで!! ……少しだけよ」
P「僅かに本心を見せる伊織ロリ可愛い」
伊織「うるさいうるさい!!」
<ソーダ! ヤヨイッチデ マタ タメシテミヨウZE!
<エッ、ヤメトキナYO
<ナ、ナニヲスルノ?
伊織「……ん?」
<イクシアダーツサエロディーア!!
<ワァァァアッ?! ボウンッ
伊織「な、何やってるの?!」ガラッ
(モクモク)
伊織「げほっげほっ! アンタ達またやったの?!」
亜美「今度は上手く行ったでしょ!」
伊織「馬鹿っ! エロディーアじゃなくてムロディーアよ!」
亜美「えっ」
真美「だから止めようって言ったのに……」
P「やよいがエロディーア……だと……」ガタッ
(モクモク)
やよい「けほっけほっ……うー、死んじゃうかと思った……」
伊織「良かった! 無事だったのね!」
伊織「……ん?」
亜美「な、何事もなくて良かった……YO……?」
真美「亜美、どうしたの?」チラッ
伊織「……あれ? やよい、あなた、ツインテールが……」
やよい「ふぇ?」
亜美「こ、これは……!」
『うっうー!』ピコピコ
『はい、ターッチ!』
『『いぇいっ♪』』
真美「ちびやよいっちになってる……」
やよい「わ、小っちゃい私がいますー!」
P「高槻デコイ、だと……」
伊織「どうするのよ……コレ……」
おわり
代行さん及び保守してくれた方、ありがとうございました
あんま遅い時間に立てるもんじゃないね
さるりまくりの早漏ですまんかった
もっとシュールに徹すれば良かったと思いつつおやすみ
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