あかり「魔法少女あかり☆マギカ」(186)

京子「でさーそこでミラクるんがライバるんを助けるんだよ!」

京子「敵同士だった二人が協力するなんてすっごい感動だよー!」

ちなつ「ありきたりな話ですね」

結衣「まあでも盛り上がる気持ちはわかるよ」

京子「でしょ!ちなつちゃんも見れば絶対ハマると思うのになあ!」

ちなつ「一回旅館で一緒に見たけどいまいちでした」

京子「えー!たぶん見る回数が足りないんだよ!DVD全部貸してあげるから!」

ちなつ「遠慮しておきます」

京子「そんなー」

あかり「ふふ、京子ちゃんは本当にミラクるんが大好きなんだね」

京子「当たり前だよ!私が生まれた時からミラクるんと私は惹かれ合う運命だったんだ!」

結衣「大げさだな」

ちなつ「私お茶淹れてきますね」スッ

結衣「うん、お願いちなつちゃん」

京子「魔法っていいよなー」

結衣「まだミラクるんの話題続けるのか」

京子「私も魔法使えたらなー。世の中の悪いやつみーんな倒して回るのに!」

結衣「はいはい」

京子「結衣とあかりはもし魔法少女になったら何する?」

結衣「うーん…特に何も」

京子「えー!なんで!もったいないじゃん!」

結衣「だって戦って怪我したりするの嫌だし…。ゲームで十分かな」

京子「もーつまんないなあ。あかりは?」

あかり「え、あかりは…」

京子「まさかあかりも結衣と同じで何もしないとか言わないよな」

あかり「う……」

あかり「もし、もしあかりが魔法少女になれたとしたら」

京子「なれたとしたら?」

あかり「あかり…みんなが幸せになるように魔法を使いたいな」

京子「えー、魔法って敵と戦うためにあるんだよ!そんな力ないよー」

あかり「そ、そうかな。それなら悪い敵さん倒して困ってる人助けてあげたいかな!」

京子「そうそうそうこなくっちゃ!結衣だけだぞ冷めてるの」

結衣「はいはい」

ちなつ「おまたせしましたー」

結衣「ありがとちなつちゃん」

京子「ねえねえちなつちゃんは魔法少女になったら何する!」

ちなつ「へ?何ですか突然」

結衣「まだミラクるんの話続いてるんだ」

京子「そうそう!ミラクるんみたいにさ、魔法使えるようになったら何する?」

ちなつ「突然言われても…。うーん」

ちなつ「わ、私、結衣先輩と仲良くなりたいです!」

結衣「え」

京子「ちなつちゃん、魔法は敵と戦うためにあるんだよ!」

ちなつ「えー、結衣先輩と仲良くなりたいです」ギュ

結衣「ちょ、ちなつちゃん」

京子「ずるい!なんで結衣ばっかり!私だって」ギュ

ちなつ「やめてください京子先輩!助けて結衣せんぱーい」ギュ

結衣「二人共いい加減に」

京子「ほらほらちなつちゃーん」

ちなつ「いやー!結衣せんぱーい!」

あかり「ズズ…ゴクン」

三人「「「いたんだ…」」」

書きためなしスタートだから5分間隔でも結構必死なの…
24時までには終わらせるね

あかり「え、えー!酷いよ!この展開前にもあったよねぇ!」

京子「あかり今日何回発言したっけ」

ちなつ「2回?」

結衣「おいおい二人共言い過ぎだよ。三回は発言してるぞ」

あかり「う…うう…うわあああん!あんまりだよぉ!」

京子「あかりが泣いた」

あかり「もういいもん!今日あかり帰るんだから!」ダッ

結衣「あ、おいあかり!」

ちなつ「京子先輩のせいです」

京子「とどめは結衣が刺したんだ!」

ちなつ「結衣先輩は悪くないです!」

京子「そんなーちなつちゃーん」

~帰り道~

あかり「みんなして酷いよ…」

あかり「あかり、影薄いって言われるの気にしてるのに…」

あかり「あかりだって、もっと目立ちたいのに…」

あかり「……」

あかり「あかり、これからも、ずっとこのままなのかな…」

(だったらいっそ、死んだほうがいいよね)

あかり「死んだほうがいいかな…」

(そう、死んじゃえばいいんだよ)

あかり「死んで…しまえば…」

あかり「……」

あかり「はっ」

-イザベル(芸術家の魔女)-

あかり「え、ここは?あかりどうして」

あかり「な、何あのお人形さんみたいなの」

あかり「やめてよぉ!こないでよぉ!やだああああ!」

バシュッバシュッ

ドカーン

あかり「ぁ…え?」

向日葵「間一髪ってところでしたわね」

櫻子「もう大丈夫だよ、あかりちゃん!」

あかり「ひ、向日葵ちゃんに櫻子ちゃん?二人共その格好…」

QB「彼女たちは魔法少女。魔女を狩る者たちさ」

向日葵「いきなり秘密がバレましたわね。クラスのみんなには内緒ですわよ!」

ヒュンッ

ドーン!

あかり「わぁ…」

向日葵「ふぅ…」

櫻子「何が『ふぅ…』だ。格好つけやがって」

向日葵「なんですって!」

櫻子「やるか?!」

あかり「あ、あの…二人共」

向日葵「赤座さん…」

櫻子「いたんだ…」

あかり「ふ、ふぇええ!あんまりだよぉ!」

向日葵「冗談ですわ。色々聞きたいことがおありでしょうから場所を変えましょう」

~ワクドナルド~

向日葵「さて、何からお話しましょうか。そうですわね」

向日葵「赤座さんまずはこれをご覧になって」キラ

あかり「わあ、綺麗な宝石だね。向日葵ちゃんどうしたのこれ」

向日葵「これはソウルジェムといって、私たち魔法少女の魔力の源ですわ」

あかり「魔法…少女?」

向日葵「ええ、QBと契約した女の子が魔法少女になるんですわ」

あかり「契約?」

QB「僕は君の願い事をなんでも一つ叶えてあげる」

あかり「え?なんでも?…ていうより何でぬいぐるみが喋ってるのぉ!」

QB「……僕はぬいぐるみじゃないんだが。まあいいや、続けるよ」

QB「願い事はなんだって構わない。どんな奇跡だって起こしてあげられるよ」

あかり「じゃああかりが目立つことだって…」

QB「でも、それと引換にできるのがソウルジェム。この石を手にしたものは魔女と戦う使命を課されるんだ」

あかり「魔女…?」

QB「願いから生まれるのが魔法少女とすれば、魔女は呪いから生まれた存在なんだ」

QB「魔法少女が希望を振りまくように、魔女は絶望を撒き散らす」

QB「しかもその姿は普通の人間には見えないからタチが悪い」

向日葵「理由のはっきりしない行方不明や自殺、殺人事件はかなりの確率で魔女のせいですわ」

QB「さっき君が迷い込んだような所を結界というんだけど、魔女はいつもそこに潜んでいるんだ」

櫻子「あかりちゃん結構危なかったんだよ。あれに飲み込まれた人間は無事じゃ済まないから」

あかり「二人はいつも…あんなのと戦ってるの?」

櫻子「いつもって…そりゃ向日葵はベテランだけど」

櫻子「私なんて先週QBと契約したばかりなんだ」

向日葵「でも今日の櫻子の戦い方、以前よりずっと良くなってましたわよ」

櫻子「チッ、先輩ぶりやがって」

向日葵「実際先輩ですもの」

櫻子「ふんっ」

あかり「怖く…ないの?」

向日葵「平気…てわけではありませんわ」

向日葵「でも、魔女を倒すと大勢の人を助けることができますし」

櫻子「やりがいはあるよな」

あかり「そっか…二人共みんなのためにがんばってるんだね」

櫻子「えへへ、そんな立派なもんじゃ」

QB「赤座あかり、君もやろうと思えばいつでもできるんだよ」

あかり「え?あかりが?」

QB「うん、だからもし君が叶えたい願い事が決まったら」

QB「僕と契約して魔法少女になって欲しいんだ」

あかり「あかりが…魔法少女…」

~帰り道~

あかり「魔法少女かぁ…」

あかり「みんなのために戦って、二人共かっこよかったなぉ」

あかり「あかりも魔法少女になれば…目立つこともできるかも」

あかり「京子ちゃんならこの話聞いて喜ぶんだろうなぁ」

あかね「あかり!」

あかり「え?お姉ちゃん?」

あかね「あかり、今日どこ行ってたの!」

あかり「え、えと、どこにも…だよぉ」

あかね「いつもどおりごらく部から出てくる所待ってたのに」

あかね「お友達三人しか出てこないし、あかりがいなくなっちゃってて」

あかり「え?お姉ちゃんいつもごらく部の近くで待って」

あかね「そんなことよりあかり!何か変わったことなかった?!」

あかり「う、うん。特に…ないよぉ」

あかね「……ほんと?」

あかり「ほんと…だよぉ」

あかね「……そう、よかったわ」

あかり「お姉ちゃん?」

あかね「なんでもないわ。さ、お家に帰って夕飯にしましょう」

あかね「今日はあかりの好きなうすしお味のハンバーグよ」

あかり「わあいうすしお、あかりうすしお大好き!」

~次の日~

あかり「おはよぉ」

向日葵「赤座さんおはようございます」

櫻子「あかりちゃんおはよー」

向日葵「赤座さん、願い事は決まりましたの?」ボソ

あかり「え、あかりまだ全然決めてないよぉ」ボソ

向日葵「そうですわね、一回きりだから慎重になさらないと」ボソ

櫻子「あー二人で何内緒話してんのさ!」

向日葵「櫻子には関係ありませんわ」

櫻子「なにをー!」

あかり「二人共仲良くしてよぉ」

ちなつ「おはよー」

あかり「ちなつちゃんおはよぉ」

ちなつ「あかりちゃん、いたんだ」

あかり「ふぇええええええええ!」

~放課後ごらく部~

京子「いやー昨日もミラクるんの同人誌の執筆で寝不足だよー」

結衣「授業中ずっと寝てたもんな」

ちなつ「それなのに学年一位なのがまだ納得できません」

京子「まあまあそれより聞いてよ。なんと次回の同人誌は私が魔法少女になって登場するんだ!」

結衣「……ふーん」

ちなつ「へぇ」

あかり「魔法少女…」

京子「ちょっと反応薄すぎだよ!」

あかり「あのね京子ちゃん」

京子「おぉ、珍しくあかりが食いついてきた」

あかり「京子ちゃんがもし本当に魔法少女になれるって言ったらどうする?」

京子「え?」

結衣「あかりも壊れた」

ちなつ「あかりちゃん…そうまでして…」

あかり「ち、違うよぉ!」

京子「うーんそりゃもちろんなるしかないでしょ!」

あかり「どんなに危険でも?怖い敵さんと戦わなくちゃいけなくても?」

京子「だって私の夢だもん!」

QB「その言葉は本当かい、歳納京子」

京子「え?」

あかり「ぁ…QB…」

ちなつ「え、今このぬいぐるみ喋って」

QB「僕は君の願いをなんでも一つ叶えてあげられることができる」

QB「その代わり魔法少女になって魔女と戦って欲しいんだ」

結衣「こいつ何言ってるんだ。あかり、知り合い?」

あかり「うん…。あかりも昨日会ったばかりだけど」

ちなつ「それよりなんでも願いを叶えてくれるって」

QB「うん。だからその代わり僕と契約して魔法少女になって欲しいんだ」

京子「魔法…少女…。なれるの?私が」

QB「造作もないことだよ。それじゃあ契約は成立でいいかな」

QB「願い事を一つ言ってごらん」

結衣「ちょっと待て京子、こいつ怪しすぎるぞ。あかり、どういうこと?」

あかり「あのね…この子の言ってることは本当で…」

あかり「ただ魔女っていう怖い敵さんと戦わなきゃいけなくなるんだよぉ」

あかり「あかり、たまたま昨日魔女に会っちゃって…それで魔法少女の人に助けてもらったんだけど」

あかり「怖くてあかりじゃとても戦うなんて…」

結衣「そっか…。それで、その魔女って言うのと戦うと怪我したり死ぬことはあるのか?」

QB「否定はできないね。ただ魔法少女は普通の人に比べたらかなり頑丈になるから滅多なことじゃ死なないよ」

結衣「京子やめとけ。死んだら意味ない」

京子「でも…魔法少女に私が…」

結衣「いいから!さあどっか行って。ここに契約する子はいないから」

QB「そっか。また気が変わったらいつでも言ってね。特に赤座あかり」

あかり「え?」

QB「君は他に類を見ないほど凄まじい才能を持っている。契約してくれるのを待ってるからね」

あかり「そ、そんな…あかりが?」

QB「それじゃ」

ちなつ「なんだったんでしょう、あれ」

結衣「さあ、でも関わり合いにはならないほうがよさそうだね」

結衣「京子も変な気起こすんじゃないぞ」

京子「……うん」

~帰り道~

ちなつ「いきなり馬鹿げてますよね!あのぬいぐるみ!」

結衣「新手の詐欺かな。とにかくもう関わらない方がよさそうだね」

あかり「でも…魔法少女ってあかりたちのために戦ってくれてるって…」

結衣「そんなの嘘に決まってんじゃん」

ちなつ「結衣先輩の言うとおりです!」

京子「魔法少女…」

結衣「おい京子、変な気起こすなよ」

京子「わ、わかってるよ」

結衣「それじゃ、ここで」

あかり「また明日ねー」

テクテク

あかり「魔法少女になるのって…そんなにいけないことなのかな…」

~休日~

あかり「うーん今日もいいお天気だよぉ」

あかり「こういうお天気の日はお散歩するに限るよね」

あかり「それじゃあいってきまーす」

あかね「あかり、気をつけてね」

あかり「うん!」

テクテク

あかり「ぽかぽかでいいお天気ー」

あかり「公園のベンチでおすわりしてゆっくりしよぉ」

あかり「よいしょっ」

あかり「えへへ、よいしょっ、って言うとなんだか大人になった気分」

あかり「あ、そうだあかり今日うすしお味のガム持ってきたんだー」

あかり「さっそく噛んでみよぉ」

あかり「うーん、なんていうかすごく…うすしお味だよぉ」

あかり「うすしお味は何にでも合うね。そうだ、今度あかりカレーにうすしお味のポテチいれちゃおっと」

あかり「今度のカレーが楽しみだよぉ」

あかり「……ふー、ゆっくり時間が流れるよぉ」

あかり「ん?あれって…杉浦先輩?」

あかり「こんにちは、杉浦先輩」

綾乃「……あら、赤座さん」

あかり「お出かけですか?あかりもお散歩中です」

綾乃「うん、ちょっといい所に…そうよ、赤座さんも…一緒にどうかしら」

あかり「え?あ、あかりも?」

綾乃「いい所よ…。そうね、そうしよう。赤座さんも一緒に」ギュ

あかり「す、杉浦先輩」

QB「あかりまずいよ、杉浦綾乃に魔女の口づけが現れている」

あかり「QB!魔女の口づけって…?」

QB「魔女に操られている人間に出る印さ。杉浦綾乃は今魔女に操られている」

あかり「あ、操られちゃうとどうなっちゃうの」

QB「前に向日葵が言ってたように、事故か自殺か。とにかく無事では済まないよ」

あかり「ど、どうすればいいのぉ」

QB「どうしようもないよ。魔女を倒すしか手はない」

あかり「そんな…あ、杉浦先輩止まってよぉ」

綾乃「赤座さん…ついたわよ」

あかり「ここって…森の中だよぉ」

綾乃「さあ、一緒に…あの木にロープを…そして新たな世界へ…」

あかり「だ、だめだよぉ!そんなことしたら死んじゃうよぉ!」

綾乃「いいの、赤座さん…さあ…」

あかり「だ、だめだよおおおおおお!こんなロープなんか!」ブン

綾乃「何…するの…赤座さん…あなた…」

あかり「ひっ、こ、こないでよぉ」ダッ

『ーこいてっ持も当弁おは度今』

『ーねいたき行たま』

『ーねたっかし楽に当本は日今』

あかり「こ、今度はなにー」

-エリー(箱の魔女)-

あかり「だ、誰か助けてよぉ!やだよぉ!あかり怖いよぉ!」

?「ミラクるん・ドンキ!」

あかり「え?……京子…ちゃん?」

京子「ミラクるん・ビーム!」

ドーン

京子「これで終わりよ!ミラクるん・フィナーレ!」

ドオオオン

京子「ふぃー」

あかり「京子ちゃん…その格好…」

京子「ん?えへへ、私魔法少女になっちゃった」

あかり「で、でも魔女と戦わなくちゃいけないんだよぉ」

京子「大丈夫大丈夫!私のミラクるんステッキでどんな魔女もイチコロだよ!」

京子「これから私が悪い魔女をやっつけまくって、世界を救っちゃうんだから!」

あかり「京子ちゃん…。あ、そういえば杉浦先輩!」

京子「大丈夫。綾乃なら気絶してるだけだよ」

あかり「うぅ、よかったよぉ」

~次の日~

京子「あかりー!遅刻するぞー!」

あかり「う…ん。あれ、今何時…」

あかり「わ、わああああああ!」ダッ

あかり「お、おはよう京子ちゃん、結衣ちゃん」

結衣「おはよう。あかりの遅刻癖はいつ直るんだろうね」

あかり「うう、ごめんなさい」

京子「まあまあ、早く学校行こうー」

京子「ふんふふーん」

結衣「何か京子の奴ごきげんだな」

あかり「うん、あかりもそう思う」

結衣「いいことでもあった?」

京子「べっつにー!ふふふーん!」

あかり「あ、QB」

QB「やあ、調子はどうだい京子」

京子「うっふふーん、最高の気分だよー」

QB「それはよかった。君にはこれからどんどん魔女を狩ってもらわなきゃね」

結衣「ちょっと!京子まさか」

京子「そのまさかだよー。私、契約して魔法少女になったんだー」

結衣「な、何言って…。まさかあの話、本当だったの?」

あかり「結衣ちゃん、本当なんだよぉ…」

あかり「あかり、他の魔法少女に助けられたことあったもん…」

結衣「そんな馬鹿なこと…」

京子「ほんとだよー。後で結衣にも私の魔法少女姿見せてあげる」

結衣「あの話が本当なら、これから魔女ってやつと戦い続けなきゃいけないんだぞ!」

京子「大丈夫だよー。昨日もうまくやれたしー」

結衣「昨日?昨日って、まさか魔女と戦ったの?」

京子「余裕だったよー。私のミラクるん・ステッキにかかればなんだって楽勝だよ」

結衣「QB…だっけ。この馬鹿の契約を解除してくれ」

京子「ちょ、ちょっと結衣!やめてよ余計なこと!」

結衣「お前は頭冷やせ。さあ、QB契約を解除して」

QB「それは無理だよ」

結衣「え?」

QB「一度契約を結んで魔法少女になったらもう二度と戻ることはできない」

QB「魔女と戦い続ける運命になる。最初に説明した通りね」

結衣「そんな…それじゃあこれからずっと京子は…」

京子「だいじょーぶだってぇ!私の力で世界を救ってあげるんだから!」

結衣「京子…この馬鹿!」バシ

京子「いたっ」

結衣「もう知らない!」ダッ

あかり「あ、結衣ちゃん!」

京子「もうなんだっていうんだよ!いきなりぶつことないじゃん!」

あかり「結衣ちゃん、京子ちゃんのことが心配なんだよぉ」

京子「なっちゃったもんはしょうがないじゃん。まったくー」

~ごらく部室~

あかり「京子ちゃん機嫌なおしてよぉ」

京子「だって結衣のやつが殴ってきたんだもん」

結衣「京子が勝手に変な契約結んで魔法少女になったからだろ!」

ちなつ「もお、二人共大人げない争いはやめてください!」

京子「ちなつちゃんも、魔法少女なろうよー」

ちなつ「やです」

京子「絶対魔法少女服似合うと思うなー」

ちなつ「そんな理由で魔女ってやつと戦い続けるの絶対やです」

京子「ちなつちゅわあーん」

結衣「ことの重大さがわかってるの?京子はいっつも危険な目に合うんだぞ!」

京子「だから私強いから大丈夫だってー」

結衣「そうやって根拠のないことを」

京子「ほら見てこれーきれいでしょ」キラ

ちなつ「わぁ、どうしたんですかこれ」

京子「グリーフシードっていってね、魔法少女の魔力の源なんだー」

結衣「……はぁ。もうわかったよ」

京子「え?」

結衣「京子がやりたいようにやればいいよ」

京子「心配しないでも大丈夫だよー。ね、あかり?私昨日強かったよね?」

あかり「うん…確かに京子ちゃん強かったよぉ」

結衣「わかったって。ただ、無理はするなよな」

京子「ふふん、世界の平和は私が守るのだー」

結衣「はいはい」

あかり「そうだ、京子ちゃんちょっと来て」

京子「ん?」

あかり「向日葵ちゃんと櫻子ちゃんも魔法少女だから、協力して魔女を倒すといいんじゃないかな」

あかり「協力すればもっと魔女を安全に倒せるかなって」

京子「うーん私ひとりでも十分だけど、仲間と協力するのも熱い展開だよね」

あかり「それじゃあ行こ」

あかり「向日葵ちゃん、櫻子ちゃん」

向日葵「あら、赤座さん」

櫻子「どうしたのー」

あかり「あのね、京子ちゃんが」

京子「私も魔法少女になりました!」

二人「「え?」」

京子「これからよろしくー」

向日葵「え?あの…本当ですの?」

京子「一緒に魔女退治がんばろう」

櫻子「歳納先輩も魔法少女なんて百人力ですね!」

京子「ふふふー、安心してくれたまえー」

あかり「これで少しは安心だよぉ」

京子「それじゃあさっそく今日魔女狩りに行こう」

向日葵「今日、ですの?」

櫻子「はい!どこまでもお伴します!」

京子「三人の協力プレイをさっそく見せてやろう」

向日葵「はぁ…わかりましたわ。ところで赤座さん」

あかり「なあに向日葵ちゃん」

向日葵「赤座さんは、もう願い事は決まりまして?」

あかり「うーん…。あかり、魔女と戦うの怖くて、怖い思いまでして叶える願い事が見当たらないよぉ」

向日葵「それじゃあ私達の魔女退治に付き合ってはどうかしら?」

向日葵「それで私達と一緒に戦うのが怖いかどうか、見極めてはどうかしら」

あかり「あかり、一緒に行っていいのかな」

京子「いざとなったら私が助けるぞあかり」

向日葵「大丈夫、三人も魔法少女がいるんですもの」

あかり「うん、じゃああかりも一緒に行くね」

向日葵「ここに魔女の反応がありますわ」

京子「うー、早く戦いたいよ」

櫻子「歳納先輩かっけえーっす!」

京子「ふふふーん」

あかり「みんな、気をつけてよぉ」

向日葵「さあ、行きますわよ!」

ダッダッ

向日葵「三人いるから使い魔を倒すのも楽ですわね」バシュバシュ

櫻子「歳納先輩のおかげですね!」ドンドン

京子「へへーん、って言いたいけど…私だけ接近武器でほとんど狩れてないよ!」

向日葵「近い…というより魔女が来ますわ!」

京子「ミラクるん・京子が成敗してくれる!」

-ゲルトルート(薔薇園の魔女)-

あかり「わわ、気持ち悪いよぉ」

向日葵「皆さん気をつけて!私と櫻子が攻撃して怯んだ所を歳納先輩お願いしますわ!」

京子「まかせなさい!」

櫻子「何仕切ってんだよ!わかったよ仕方ない!」

向日葵「せーの、行きますわ!櫻子!」バシュバシュ

櫻子「わかってるっつーの!」ドンドン

魔女「・@;:#”$!!」

向日葵「歳納先輩!」

京子「ミラクるん・スーパードンキ・フィナーレ!」

ドオオオオオオン

向日葵「やりましたわ」

京子「へへーん流石私」

櫻子「歳納先輩の必殺技すげー」

あかり「みんな、すごいよぉ」

向日葵「あら、グリーフシードを持ってましたわね」

京子「グリーフ…何?」

向日葵「え?歳納先輩ご存知ないんですの」

京子「うん、知らない」

向日葵「QBはそんなことも説明してないなんて…全く」

向日葵「歳納先輩、自分のソウルジェムを出してくださいますか」

京子「はい」キラ

向日葵「最初に見た時と比べて、濁ってる感じが致しませんか?」

京子「言われてみれば、確かに」

向日葵「そこでこのグリーフシードを使えば」ス

キュイイイイン

京子「あ、綺麗になった」

向日葵「私達魔法少女は定期的にこのグリーフシードを使って魔力補給をする必要がありますわ」

京子「そうなんだ。もし、補給しなかったら?」

向日葵「さあ、そこまでは…。恐らく魔法が使えなくなるのかと」

櫻子「ようは魔女を倒して倒して倒しまくってグリーフシード沢山ゲットすればいいんでしょ」

向日葵「全く、櫻子はなんでも簡単そうに言いますのね」

櫻子「だって事実じゃん!」

京子「ふーん、ま、私は世界を救うためずっと魔女を倒すつもりだから大丈夫だね」

向日葵「後は私と櫻子がそれぞれ使って」キュイイイイイン

向日葵「これでこのグリーフシードはもう使えませんわ」

京子「回数制限もあるんだ」

向日葵「ええ、そして使い切ったグリーフシードは…」

QB「僕が回収するんだよ」

向日葵「はい、QB」

QB「キュップイ」

京子「へぇ、うまくできてるんだね」

京子「さあ今日も魔女退治はりきっていこー!」

櫻子「おー!」

向日葵「二人共油断は禁物ですわよ」

あかり「三人共、チームワークばっちりで強すぎだよぉ」

向日葵「確かにこの三人なら、向かう所敵なしかも知れませんわね」

向日葵「これに赤座さんが加わってくれたら、私達最強の魔法少女パーティになると思いますわ」

あかり「あかりも…」

向日葵「赤座さん、また怖い?」

あかり「ううん、あかり、みんなが一緒なら怖くない」

向日葵「そう、それじゃあ後は願い事だけね」

あかり「あかり、何の特徴もなくて、目立たないし人のために何もできないし」

あかり「でも、魔法少女になって魔女をやっつけたら大勢の人を助けることができるって知って」

あかり「あから、あかりは魔法少女になるだけで願い事が叶うようなもんだよぉ」

向日葵「ふふ、赤座さんらしいわね」

向日葵「でもせっかくだから願い事はしておきましょう。目立ちたいとか」

あかり「うわーん、向日葵ちゃんあんまりだよぉ」

向日葵「ふふ、冗談。それじゃあこの戦いが終わったら魔法少女になりましょうね」

あかり「うん、あかり魔法少女になる」

櫻子「おーい向日葵早くー。魔女がこの先にいるよー」

向日葵「今いきますわー!」

-シャルロッテ(お菓子の魔女)-

向日葵「悪いけど今日という今日は速攻終わらせますわ!」バシュバシュ

向日葵「さあ、櫻子も!」

櫻子「わかってるって!」ドンドン

京子「次は私の番だね!」バゴ

向日葵「今日の最後は私が決めますわ!はっ!」

向日葵「これで終わりですわあああああ!」バシューン

ドン

向日葵「ふん、終わりましたわ」

グニュウウウウウウ

櫻子「向日葵危ない!」

向日葵「え?」

京子「ぁ」

あかり「ひっ」

バクバク

グチュグチュ

櫻子「向日葵…うそ、でしょ」

京子「い、いや」

あかり「向日葵ちゃん!」

あかり「あっ!二人共!魔女がくるよぉ!」

あかね「もう大丈夫よ」

あかり「え?お姉…ちゃん?」

あかね「私の剣で切り裂いてあげるわ!」ヒュッ

バシュバシュ

あかね「でもあなたの本体は、こっち!」ザシュ

ドゴオオオオオオオン

あかね「あかり、無事でよかった」

あかり「お姉ちゃん、なんで…」

あかね「説明は後。それよりお友達が」

櫻子「うぅ…向日葵…なんで…なんで…」

京子「ぁ…ぅ…」

あかね「しっかりして。もう魔女は倒したわ」

櫻子「うぅ…ぐす…ひっく…ひまわりいいい」

京子「そんな…しぬ…なんて…私…たち…最強の…魔法少女…」

あかね「あかり、もう帰りなさい」

あかり「で、でも!」

あかね「この子たちは私が介抱するわ。だからあかりも休んで」

あかり「…うん、わかった。…ぐす…向日葵ちゃん…」

あかね「あの子たちは家に帰したわ」

あかり「…うん、ありがとお姉ちゃん」

あかね「あかり……」

あかり「お姉ちゃんも…魔法少女なんだね。あかり、全然知らなかったよぉ」

あかね「もう随分前にね。でもあかりは絶対なっちゃダメよ」

あかね「見たでしょ?ああいうことが起こり得るのが魔法少女なの」

あかり「ぅ…ぐす…酷いよぉ…」

あかね「仕方ないことなのよ…」

あかり「うぅぅ…ひっく…」

あかね「あかり、今日はもう寝ましょう。寝て疲れを癒しましょう」

あかり「ぐす……あかり怖いよぉ。お姉ちゃん一緒に寝てよぉ」

あかね「も、もちろんよあかり!じゃ、じゃあ一緒に、一緒に寝ましょう」

あかり「うん…ありがとう、お姉ちゃん」

~次の日~

ピンポーン

結衣「あかりー学校行こー」

あかね「あかり、お友達着てるわよ」

あかり「あかり…今日学校行きたくない…」

あかね「気持ちはわかるわ。でも、今日行かないとどんどん行くのつらくなるだけよ」

あかり「……うん、わかった」

あかね「あかりはいい子ね。いってらっしゃい」

あかり「行ってきます」

ガチャ

結衣「おはよ、あかり」

あかり「おはよう、結衣ちゃん」

結衣「今日京子休みだって。また夜中まで同人誌書いてて気分悪くなったのかなー。全く」

あかり「…うん、そうかもね」

結衣「あかり、元気ない?」

あかり「そ、そんなことないよぉ!あかり、元気…だよぉ…ぅ…」

結衣「だ、大丈夫あかり?どうしたのお腹痛いの?」

あかり「ううん、大丈夫…。行こ、結衣ちゃん」

結衣「う、うん」

~放課後~

あかり「あの、あかりみんなで京子ちゃんのお見舞いに行きたいな」

結衣「そうだね、確かに普段元気な京子が休んでるのはちょっと心配かも」

ちなつ「仕方ないですね、結衣先輩も行くならお伴します!」

あかり「ありがとう。あかり、京子ちゃんが心配で…」

結衣「あかりは優しいね。それじゃあ行こ」

ピンポーン

京母「あら、京子のお友達?待ってね今連れてくるから」

結衣「え?あ、それは悪い…行っちゃった」

ちなつ「もう大丈夫なんですかね」

結衣「寝不足か何かだったのかな」

ガチャ

京子「……」

結衣「京子、大丈夫?」

ちなつ「風邪ですか?それとも寝不足?」

京子「なんでも…ないよ…」

あかり「京子ちゃん…」

京子「あかりも…いたんだ…」

あかり「京子ちゃん、しっかりして」

京子「ちょっと…外歩こう…」

結衣「ちょ、ちょっと京子」

ちなつ「大丈夫なんですか?!」

京子「大丈夫…だから」

あかり「京子ちゃん…その…」

京子「私、魔法少女もう続けられない」

あかり「え?」

結衣「京子…どうしたんだいきなり。あんなに張り切ってたのに」

京子「昨日、古谷さんが魔女に食べられた」

あかり「……ぅ」

ちなつ「え?向日葵ちゃんが何ですか?今日学校休んでたけど」

京子「魔女に頭から食べられて、しんじゃった」

あかり「うぅ…ぅぅぅ…」

結衣「そんな…本当に、しぬの?」

京子「私、私あんな死に方したくない!やなの!怖いの!」

結衣「京子落ち着け」

京子「こんな…グリーフシードなんていらない!こんなのがあるから!」

京子「こんなのがあるから魔法少女でいなきゃいけないんだ!」ブンッ

結衣「あ、おい!」

カランカラン

京子「もう…私戦えないよ…」

結衣「あれ大切なものなんだろ!全く!」ダッダッ

結衣「あ…車が…」

ブオオオオオン

グシャ

パリーン

結衣「割れたぞ!おい、京子!」

あかり「京子ちゃん?」

ちなつ「どうしたんですいきなり」

結衣「京子…?」ザワ

結衣「京子!」ダッダッ

結衣「京子!おいどうした!京子!」

京子「……」

結衣「京子!おい!ふざけるのやめろ!」

ちなつ「結衣先輩落ち着いて!」

QB「今のはまずかったよ」

あかり「QB…」

QB「まさか自分自身を投げちゃうなんて」

ちなつ「自分自身?何を言ってるんです?」

QB「ソウルジェムは魔法少女の本体、つまり歳納京子の本体だったんだよ」

結衣「何…何いってんの」

QB「今そこにいるのは京子の抜け殻。本体はさっき割れたソウルジェムだったんだ」

結衣「何言ってんだって聞いてんだよ!」

QB「だから説明してるじゃないか。ソウルジェムが割れた京子はもう死んだんだ」

あかり「QB…何を…言ってるのかわからないよぉ」

結衣「京子…死んだ…え?」

QB「そうだよ。歳納京子はもう死んだんだ。魔法少女はね、契約した瞬間に魂がソウルジェムになるんだ」

QB「だからソウルジェムが本体になって、体はただの入れ物になるんだよ」

あかり「そ、そんな酷いこと!あんまりだよぉ!」

ちなつ「頭おかしいんですか!」

QB「はぁ…。君たちは決まって同じ反応をするね」

QB「人間の弱い体のまま魔女と戦ってくれなんていくらなんでも頼まないよ」

QB「魔法少女が魔女と対等に戦えるのは、ソウルジェムになったおかげでもあるんだよ」

結衣「消えろよ!何なんだよお前!京子が死んだって!何いってんだよ!」

QB「はぁ…しょうがない。出直すとするか」

結衣「くそ!京子…返事してよ…京子…」

ちなつ「結衣先輩…」

あかり「ぐす…うぇえ…あんまりだよぉ…」

あかり「ただいま…」

あかね「おかえりなさい、あかり」

あかり「……お姉ちゃん」

あかね「あかり、どうしたの?」

あかり「ぐす…うぇえええん!」ギュ

あかね「あ、あかり?わわ、どうしちゃったの」

あかり「ぐす…京子ちゃん………しんじゃった」

あかね「え?」

あかり「京子ちゃん、しんじゃったよぉ…」

あかね「あかり、大丈夫。あかり、大丈夫だから」ギュ

あかり「うえええええええええん!」

あかり「ごめんね、今日もお姉ちゃんと一緒に寝て欲しいなんて」

あかね「ぜ、全然大丈夫よ!」

あかり「お姉ちゃん…ソウルジェムが本体って…知ってたんだね」

あかね「そうね。でもその事実を知るとみんなパニックになっちゃうわ」

あかね「だから私はなるべく隠そうとしてたの」

あかり「お姉ちゃんも…そうなんだよね」

あかね「そうよ…このソウルジェムが、私の本体」

あかり「ぅ…ぐす…酷いよぉ…」

あかね「大丈夫、大丈夫よあかり。あかりはお姉ちゃんが守るから」

あかね「だから、あかりは絶対魔法少女になっちゃだめよ」

あかり「ぅぅ…あかり、あかり…卑怯だよぉ…」

あかね「そんなことないわ。あかり、もうおやすみ」

あかり「ひっく…ぐす…うん……」

~次の日~

あかり「ちなつちゃん…おはよ」

ちなつ「あかり…ちゃん」

あかり「結衣ちゃん今日お休みだって」

ちなつ「うん…」

あかり「帰り、ちょっと結衣ちゃんの家に行こうか」

ちなつ「そうだね…。結衣先輩…元気出して貰わなきゃ…」


ピンポーン

ちなつ「結衣先輩、ちなつです」

あかり「結衣ちゃん、少しお話しよ」

ガチャ

結衣「……入って」

あかり「あの……」

ちなつ「結衣先輩…その…」

結衣「京子はね、京子は子供の頃いつも私にべったりだった」

結衣「今でもそう。なんだかんだいって私の家によく来るし」

結衣「泊まったりしてくし、休日もよく遊びに来るし」

結衣「でも…そんな京子に私も支えられてたんだ…」

結衣「はは…私、何で生きてるのかな…」

結衣「京子がいなくなった世界で…」

結衣「何で…生きてるんだろう…しんじゃえばいいよね」

ちなつ「結衣先輩!しっかりしてください!」

結衣「もう…疲れたよ…ちょっと…休ませて…」

あかり「結衣ちゃん…」

結衣「二人共もう帰って…」

ちなつ「そんな、結衣先輩!」

あかり「結衣ちゃん、まだお話が」

結衣「帰ってええええええええええ!」

ちなつ「ひっ」

あかり「結衣ちゃん…」

あかり「結衣ちゃん、心配だよぉ」

ちなつ「あかりちゃんごめん、先帰ってて」ダッ

あかり「え、ちなつちゃん?」

ちなつ「結衣先輩を助けるには…もうこれしか!」

ちなつ「QB!出てきて」

QB「吉川ちなつ、何の用だい?」

ちなつ「契約よ!」

QB「そうか、君も魔法少女になる決心がついたんだね。願い事はなんだい」

ちなつ「結衣先輩を元気にして欲しい!昔みたいにお喋りしたりお出かけしたりできるように元気に!」

QB「それが君の願いだね。契約は成立だ」

ちなつ「あぁ…うぅぅ!」

~次の日~

あかり「ちなつちゃん、結衣ちゃん今日学校来てるよ!」

ちなつ「ほんとに?!よかったぁ…」

あかり「昨日あんなに元気なかったのに…奇跡ってあるんだね」

ちなつ「うん、そうだね…」

あかり「でも…ちょっと…」

ちなつ「あかりちゃん?」

あかり「ううん、なんでもない」

ちなつ「QBと櫻子ちゃんのこe・・・」

QB櫻子『それ以上、言ってはいけない!』

ちなつ「ひぃっ!」

水遁されて書き込める文字数めちゃくちゃ少ないから
すごい小出しに書きます…

~放課後ごらく部~

ちなつ「結衣せんぱーい!」

結衣「ちなつちゃん、あかり、昨日は来てくれてありがと」

ちなつ「結衣先輩のためなら私どこにでもいきますー!」

あかり「結衣ちゃん学校に来てくれてよかったよぉ」

結衣「京子も学校行けってうるさかったしね」

ちなつ「え?」

結衣「昨日なんてラムレーズンが食べたいってずっと言ってきてさあ」

結衣「ほんと困ったよ」

ちなつ「結衣…先輩?」

あかり「朝登校するときも…こうだったんだ…」

ちなつ「結衣先輩!しっかりしてください!」

結衣「え?私はしっかりしてるよ?そういうのは京子に言ってよ」

ちなつ「京子先輩は死んだんですよ!」

結衣「あはは、ちなつちゃんそういう冗談言うようになったんだね」

ちなつ「ほんとです!結衣先輩も見てたじゃないですか!」

結衣「あまりしつこいと怒るよ?」

ちなつ「どうして…QB…あいつ!」ダッ

あかり「あ、ちなつちゃん!」

ちなつ「QB!出てきて!」

QB「どうしたんだい」

ちなつ「私の願い叶ってないじゃない!」

QB「何を言ってるんだい君は。ちゃんと願いが叶ってるじゃないか」

ちなつ「どこがよ!あんなの結衣先輩じゃない!」

QB「君の願いは喋ったり出かけたりできるように元気にしてくれ、だろう」

QB「なら両方共できてるじゃないか」

ちなつ「全然違う!あんなの結衣先輩じゃない!おかしくなってる!」

QB「おかしくなんかないよ。あれは京子の願いによってああなってるだけなんだから」

ちなつ「京子先輩の…願い?」

QB「そうだよ。京子の願いは『結衣と私がいつまでもお互いのことを思い合えますように』なんだから」

QB「だから京子が死んだ後も結衣は京子を思い続けている。しかも君の願いも叶って元気でいるじゃないか」

QB「それを僕のせいにするなんて、全くわけがわからないよ」

ちなつ「そんな…。それじゃあ私の願ったことって…無意味…」

QB「無意味ではないじゃないか。現に結衣は外に出てきたわけだし」

ちなつ「私…一体何のため…命まで使って…結局…」

QB「人間の感情というのはほんとうに理解し難いものがあるね」

あかり「ちなつちゃーん!」

ちなつ「……」

あかり「はぁ…はぁ…ちなつちゃん…」

ちなつ「ごめんねあかりちゃん、私もう…だめだと思う」

あかり「え?ちなつちゃ…ってそれ!ソウルジェム!なんでちなつちゃんが」

ちなつ「ふふ…結局無駄に魔法少女になっちゃった…」

あかり「ち、ちなつちゃん!どんどん濁ってるよ!どうして!なんとかしないと!」

ちなつ「……京子先輩には最後まで勝てなかったなぁ」

ちなつ「わかってたのに…あかりちゃん…さよなら」

パリーン

あかり「きゃっ!ちなつちゃああああああん!」

ゴオオオオオオオ

あかり「な、何これ…魔女?」

QB「こんなに早く魔女になるなんて、僕が今まで見た中で最短だよ」

あかり「QB?どういうこと?」

QB「魔女は魔法少女が絶望に打ちひしがれて、ソウルジェムが濁りきったときになるのさ」

QB「その際ソウルジェムはグリーフシードになってね」

あかり「何言ってるの!ちなつちゃんを返してよぉ!」

QB「それは無理だよ。それより魔女が襲ってくるよ。早く僕と契約するんだ!」

あかり「やだ…怖い…あかり怖いよぉ…」

QB「このままじゃ魔女に殺されちゃう!早く僕と契約を!」

あかり「あかり…あかり…」

あかね「その必要はないわよ」

あかり「お姉…ちゃん?」

あかね「あかりそこに隠れてて」

あかり「うん」

あかね「ごめんね、恨みはないけど魔女は倒すしかないから!」

ザシュザシュ

ドゴオオオオオオオン

あかね「終わったわ」

あかり「ちなつちゃん…そんな…」

あかね「あかりごめんね。こうするしか」

あかり「ううん、でも…ちなつちゃん…あんまりだよぉ…うぅ」

あかね「QB、いえ、インキュベーター。言っておくけどあかりは絶対に契約させないわ!」

QB「それはどうかな。近い内に契約すると僕は踏んでるけど」

あかね「なんでそう言い切れるのかしら」

QB「ワルプルギスの夜がそろそろ現れる。それなのにこの町にいる魔法少女は今となっては君と櫻子だけだ」

QB「櫻子に至ってはもはや戦力外だよね。自宅にずっと引きこもってる」

QB「いくら君でも一人でワルプルギスの夜は倒せない」

あかね「そんなことないわ。私一人で十分すぎるわ」

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