怜「誰や……うちのパソコン壊したんは……」(472)

ID:v10bUYh90の代行

怜「ふんふーん♪」カタカタ

怜「お、この画像ええな。うち好みのイラストや」

怜「ふふふ……」カチッ

怜「やっぱり阿知賀の松実玄ちゃんはかわええなぁ……」

怜「このニーソからはみ出るむちむちの太ももが最高なんや」

怜「お、新道寺の大将もええ感じやん! 保存しとこっと……」カチッ

怜「おお、清澄ってとこのインターミドルチャンピオンもええ感じの太もももってますなぁ」

怜「うちあんま胸の大きさって気にせんのやけど、このおもちはちょっと揉んでみたい……」ゴクリ

怜「……はぁ……ええなぁ」

怜「……」カチカチ

怜「ふわぁ……眠い」

怜「……」チラッ

怜「もうこんな時間なんか……明日学校めんどうやなぁ」

怜「……」

怜「仕方あらへん、お風呂入ってこよ……」スタスタ

翌朝

怜「ふわぁ……」

竜華「怜ー! おはよー!」ダキッ

怜「う゛っ……!」

竜華「怜ぃ……」スリスリ

怜「り、竜華……重いって……」

竜華「ぶぅ、なんやそれー。女性に対して失礼やろー」

怜「ごほっ、ごほっ……」

怜「うち病弱やねんから、もっと身体に気ぃ使ってほしいわ……」

竜華「あ、ごめん……」

怜「……」

竜華「そういえば、今日はいつにもまして顔色悪いなぁ……」

怜「うん……なんだか今日は調子悪いんや」

竜華「ホンマごめんな……怜の体調考慮せんと、いきなりあんな抱きついたりして……」

怜「ええよ。これから気をつけてくれれば」

怜(ほんまはただの寝不足やしな……)

竜華「ありがとうー、怜ー」スリスリ

怜「だ、だからそれやめえって……」

セーラ「なんやお二人さん、今日も仲睦まじいデスナー」

怜「あ、セーラ。おはよう」

竜華「せやろー! 怜とうちは夫婦みたいなもんやしなー」

怜「な、なにいうてんの……うちら女同士やん」

竜華「愛に性別は関係あらへんやろー」

セーラ「まぁお前らならそのくらいの障壁なんとかしそうではあるな」

怜「せ、セーラまで……」

竜華「せやってー。がんばろうなぁ怜ー」スリスリ

怜「……」

怜「そ、そろそろ学校いかへんと遅刻するで」

セーラ「せやな。竜華もそこまでにしとき」

竜華「仕方あらへんなぁ……」

竜華「続きは後でなー、怜♪」

怜「……」

怜(……いつからこんななってしもうたんやろなぁ)

怜(竜華でもええっかなぁと思った時期もあったけど、うち今は松実玄ちゃん一筋なんや)

怜(それに、リアルでの付き合いはなんかだるそうやし……うちは画像愛でてる方が好きやわ)

怜(竜華は全然気づいてないみたいやけど……)

教室

竜華「一限は……体育やな。怜は見学しとき?」

怜「言われなくてもそうするわ」ガサゴソ

竜華「別にわざわざ体操着に着替えんでもええのに」ヌギヌギ

怜「なんかサボってると思われたくないんや」

セーラ「いや、実際サボってるやん」

竜華「セーラは黙っとき!」

セーラ「うわ、ごめんごめん」

怜(……セーラの言う通りやけどな)

セーラ「お、それなんや」

怜「あぁ……ただのノーパソやで」

竜華「はぁ? なんで怜がそんなもの持ってきとるん?」

怜「いや、うちもフナQを見習ってデータ麻雀を打とうかなーと」

セーラ「ははっ、似合わねー」

竜華「セーラ!」

セーラ「はいごめんなさい」

竜華「でもほんま怜らしくないで。一体どういう風の吹きまわしなん?」

怜「いや、うち一巡先が見えるって言うても、打ち筋は素人に毛が生えた程度やし……」

怜「みんなに迷惑かけないためにも、もっと強くなろうと思ったんや」

竜華「怜……」ウルッ

セーラ「見直したで怜! その調子で頑張れよ!」

怜「へへ……ありがとう、二人とも」

怜(……ほんまは学校で画像整理したいだけなんやけどな。部室はLANも引いてあるし、ネット使い放題やで)

怜(体育の時間でも、バレへんようにすればパソコンいじるくらい余裕やろ)

怜「ほな、遅れんうちにはよ行くで」

竜華「うん!」

「ほらー、もっときばってきー!」「はい!」

怜「~♪」カチカチ

怜(新しく新道寺フォルダを新設したで)

怜(新道寺ってすごくマイナーやけど、けっこう粒揃いなんやなぁ……今気付いた)

怜(デビ子ちゃんは言わずもがな、部長の哩先輩の太ももなんか最高やろ……)

怜(あのムチムチな太ももで絞め殺されたいわ……)

怜(他のメンツは……まぁそこそこちゃうか? うちはあんま好みやないけど)

怜(なにより、新道寺は全員黒ソックスかニーソなんや! ここはほんとでかい!)

怜(白い太ももには黒のニーソが一番映える……! これは宇宙の真理やで!)

竜華「はぁ……疲れたぁ」

セーラ「お前はもうちょっと普段から運動せえよ」

怜(あ、もう終わりか……)

怜「お疲れさまやで、二人とも」

竜華「うん、ありがとー怜」

セーラ「お前、見学中もパソコンいじってたんか。熱心なやっちゃなぁ」

怜「まぁな。みんなに一歩でも早く近づこうと思って」

竜華「怜はほんまええ子やなぁ……でもあんまり無理せんといてな? それで身体壊してたら元も子もないで」

怜「うん、気をつけるわ」パタン

放課後

怜「それじゃ、部室いきますか」

セーラ「おう」

竜華「あ、二人とも先行ってて。うちちょっと職員室に用あるから」

怜「わかったわ。フナQたちにも伝えとくで」

竜華「うん、おおきに」

セーラ「んじゃ俺たちは一足先に行ってるか」

怜「うん」

セーラ「しかしお前よくあんなの使いこなせるよなぁ」

怜「? なんのこと?」

セーラ「パソコンやパソコン。オレなんか10分くらい画面見ただけでもう頭クラクラや」

怜「はは、なんやそれ。セーラはほんまに文化系なんか」

セーラ「パソコンなんか使えなくても麻雀は打てるしな!」

怜「でもそれだとネトマは打てないで」

セーラ「そーなんだよなー。ま、苦手なもん使って無理やり打ってもいい結果なんか残せないしな」

セーラ「うちはアナログ一筋の女や!」キリッ

怜「ふふ、セーラらしいわ」

ガチャ

セーラ「おーっす……って誰もいないんか」

怜「いや今さっき自分で鍵開けたやん」

セーラ「はは、せやったせやったー」

怜「誰もいないんならしばらく、牌譜でも見てるわ」

セーラ「じゃ、オレ飲みもん買ってくるー。怜はなんかほしいもんあるか?」

怜「うち炭酸以外ならなんでもええよ」

セーラ「おう、じゃあちょっくら購買行ってくるわ。留守番よろしくなー」

怜「うん、任せとき」

ガチャン

怜「……」

怜「なーんていうのは冗談で、もちろんやるのは画像漁りや」カチカチ

怜「今日はVIPでスレ立てて、うちがまだ持ってない玄ちゃん画像を探すで」カチカチ

怜「『阿知賀の松実玄ちゃんの画像が集まるスレ』っと……」カタカタ

怜「……」ワクワク

怜「おっ……さっそくきたで」カチッ

怜「……む、これ見たことない。なんかの同人作品なんかな?」

怜「『詳細希望』っと……」カタカタ

ガチャ

怜「っ!」ビクッ

フナQ「どうもー」

船Qなら判ってくれる

怜「な、なんやフナQか……」

フナQ「はいそうですけど……どうしたんですか?」

怜「いや、別に何でもないで」

フナQ「?? まぁええですわ」

フナQ「それより園城寺先輩、そのパソコンどうしたんですか?」

怜「あぁこれ? これはあれや、フナQのそれ……なんやったっけ?」

フナQ「タブレットですか?」

怜「そうそれ! それと同じやで」

フナQ「??」

怜「つまり、うちもフナQを見習ってデータ麻雀を行なうことにしたんや」

フナQ「……突然どうしたんですか?」

怜「え、なんか反応薄いなぁ……」

フナQ「いえ、園城寺先輩がパソコンってなんか似合わんと思いまして」

怜「うーん、やっぱそう?」

フナQ「はい。それにデータの収集・解析でしたらうちが全部やりますし」

フナQ「園城寺先輩が無理する必要はありませんよ?」

怜「そっかぁ……」

怜(あかんな……このままじゃうちが部室にまでパソコンを持ちこんで使う理由がなくなってまう……)

怜(どうしたもんかなぁ……)チラッ

怜「……!」ガタッ

フナQ「どうしたんですか?」

怜「ふ、フナQ……それ……!」

フナQ「え? ……これですか?」スッ

怜「こ、これ玄ちゃん画像やないか! どないしたん!?」

フナQ「え、えっと……」

怜「あ、ごめん……いきなり取り乱してもうて」

フナQ「別にかまいませんけど……ちなみに、これは知人に描いてもらったイラストです」

怜「へ、へえ……」ゴクリ

フナQ「……」

怜「あ、ごめんごめん」

フナQ「先輩、もしかして……」

怜「え……な、なんや……?」

フナQ「……松実玄のファンか何かですか?」

怜「え……あ、あぁ! そうなんや! うちその子の大ファンやねん!」

フナQ「やっぱり……さっきの反応、常人のそれとは明らかに違いましたからね」

怜「……そ、そんな変やった?」

フナQ「ええ、血に飢えた猛獣のようでした」

怜「っ!」ギクッ

フナQ「……先輩」

怜「は、はい……」

フナQ「……ほんとにそれだけですか?」

怜「……」

フナQ「―――……これはすごいですね」カチカチ

怜「そ、そう?」

フナQ「パソコン買ったのいつでしたっけ?」

怜「えっと、一週間くらい前やったかな……」

フナQ「たったの一週間でこれだけの数を集めるとは……1000以上はありますよ?」

怜「まぁ徹夜して漁りまくった日もあったしなぁ」

フナQ「それで病弱とかホンマ詐欺ですわ」

怜「詐欺ちゃう。根性や根性」

フナQ「ま、そういうことにしときましょう」カチカチ

これは巧妙な怜すばらSSだと信じている

ガチャ

セーラ「うぃ~、買ってきたデー」

怜「ふ、フナQ閉じて閉じて!」

フナQ「はい」パタン

怜「お、お疲れセーラ」

セーラ「おう。ほれカルピス」ヒョイ

怜「うわっ、とっと……おおきに」

セーラ「ちゃんとあとで金徴収するからなー……って浩子もいたんか」

浩子「ええ、どうもです」

セーラ「残念ながら浩子の分は買ってきてないでー」

浩子「うちマイ水筒持ってきてますんで、お気遣いなく」

誤解してる人が多いので補足しておきますが、この怜は二次三次関わらず太ももを愛でてます
二次作品のSSで二次とか三次言われてもあれですが……

ガチャ

泉「どうもー」

竜華「お待たせー」

セーラ「おぉ、一気にきたなー」

泉「職員室で先輩と偶然お会いしたんです」

フナQ「なんや泉、赤点でもとったん?」

泉「ち、違います! それにこの時期テストなんてありませんやん!」

竜華「愛宕先生に用があったんやって」

泉「そうです、麻雀特待の手続きの関係で先生にお話があって」

セーラ「なんだ、自慢かよ」

泉「自慢じゃありません! それに先輩だってうちと同じ特待じゃないですかー!」

ハハハッ!

怜「……フナQ、この話はまた今度な」ボソッ

フナQ「ええ、わかっとります」ボソッ

竜華「んー、二人でなにコソコソ話とるんー?」

怜「べ、別に何でもないで!」

竜華「? そうなん?」

怜「せやせや! な、フナQ?」

フナQ「ええ、ちょっとパソコンの使い方に関して園城寺先輩にアドバイスしとっただけです」

竜華「なんだー、そんなことやったん」

怜「そうなんよー。あはは……」

怜(フナQ、ナイスフォローやで)ビシッ

フナQ(……いいってことですよ)ビシッ

竜華「じゃさっそく打ちますかー」

セーラ「でも、5人やし誰か一人抜けなあかんな」

怜「うち抜けてもええで。データ取りたいし」

怜(……ええか? フナQ)

フナQ(……はい、ごゆっくりと)

セーラ「そうか、じゃ久々の浩子参戦やな」

フナQ「いや、普段もうちとけっこう打ってますやん。うちかてデータだけ取ってるんとちゃいます」

泉「そうですよ先輩。船久保先輩を千里山のパソコン担当みたいに言うの止めてください」

セーラ「いやさすがにそこまでは言うとらんわ」

泉「えっ……」

フナQ「泉……覚悟しときぃよ」

泉「ひ、ひぇええっ! すんません!!」

セーラ「リーチや!」カッ

泉「はやっ!」

竜華「セーラ、今日はバカヅキやなー」

フナQ「……そろそろ泉だけ狙い撃ちすんの止めますか」

泉「そんなことしとったんですか!?」

ワーワー!

怜「……」カチカチ

怜(お、知らんうちにさっきのスレの画像がこんなに……)カチッ

怜(『おおきにー』っと……)カタカタ

怜(うちも少し、自慢の玄ちゃん画像を提供しますか……)カチカチ

怜(……)カチカチ

怜(ふぅ……そろそろ他の子の画像も探そか)カチッ

竜華「あかん、また2位やー」

セーラ「よっしゃー、点棒がっぽりやでー!」

泉「またうちが最下位……」ガクッ

フナQ「まぁ、こんなもんですかね」クイッ

怜「ん~」ノビー

竜華「怜ー、そろそろあんたも混ざらんー?」

怜(そろそろ目が疲れてきたし、気分転換に打ちますか……)

怜「うん、今行くでー」

フナQ「じゃ、うちが抜けますんで」ガタッ

セーラ「おーう」

ちょい展開考えるついでに風呂入ってきます

フナQ「どうでしたか、成果は?」ボソッ

怜「ぼちぼちやな」ボソッ

フナQ「パソコンちょっと拝見させて頂いても?」ボソッ

怜「別にかまへんで。ただ席離れるときはウィンドウ閉じてロックしといてな」

フナQ「了解です」ボソッ

怜「データも取れたことだし、気張っていくでー」

セーラ「よ、新生トキのお披露目や!」

泉「お、お手柔らかにしてくださいー」

竜華「怜、あんま無理せんといてな」

怜「わかっとるよ」

おかえり

怜「リーチ」スッ

セーラ「うわ、さっそくきちまったかぁ」

泉「誰か鳴ける人いないんですかー?」

竜華「いても言わんやろ」

フナQ「……ふむ」カチカチ

フナQ(園城寺先輩は黒ニーソ好きなんですかね。さっきも松実玄のイラストに過剰な反応示してましたし)

フナQ(そういえば清水谷先輩は白ニーソですけど、そこに関してはどう思ってんでしょうかね? あとで訊いときましょ)カチカチ

フナQ(というか千里山フォルダがありませんね……まぁいつも見慣れてるからかもしれませんが)

フナQ(ちなみにうちは、江口先輩を筆頭に千里山勢の画像はダントツですけどね。もちろん園城寺先輩のもあります)カチカチ

フナQ(しかしこうしてみると、非常に偏りが見えますね)

フナQ(たしかに数はあるけれど、女の子の種類が圧倒的に少ない。重複もちらほら見受けられますし)

フナQ(長野の高校の画像は豊富にあるので、あとでお裾分けしてあげましょ)カチカチ

フナQ「……ぅ」ゴロゴロ

フナQ(……なんやろ、急にお腹の調子が……)

フナQ「……」

フナQ(少しおさまったんか……)

フナQ(大丈夫なんやろか……あとでちゃんとトイレ行っとかんと……)カチカチ

フナQ(お、この新道寺の子ええですやん! ブカブカな袖と胸のぺったんこ具合がたまりませんわ!)

竜華「うわーまた2位やー」

セーラ「なんや、今日も調子良かったんは最初だけかー」

泉「もう……めげます……」

怜「元気だしぃ、泉」ポンポン

泉「はい……気分転換にジュース買ってきます」

竜華「泉ー、うちのもー」

泉「はい、なにがいいですか?」

竜華「お茶で。種類は何でもええよー」

泉「了解です。他の先輩方は?」

セーラ「うちらはええわ。さっき飲んだばっかやしな」

怜「うん」

泉「ほな、行ってきます」ガチャ

竜華「怜、膝枕するー?」

怜「うん、そうさせてもらうわ」ヨイショ

竜華「どう具合は? 今朝気分悪いって言うてたやろ?」

怜「あぁあれ? もうすっかりよくなったわ」

怜(授業中寝たからな)

竜華「そ、ほんならよかった」ナデナデ

怜「……ん」

怜(あぁ……やっぱリアル太ももの感触はええなぁ)

怜(これが哩先輩のやったらどんな感じやろ……もっと弾力感あって気持ちよさそうやなぁ)

怜(目閉じて、次開けたらそこには哩先輩が……とかあらへんやろか?)

怜(……)

怜(まぁ目閉じるだけでも、その妄想に浸れるからええか……太ももだけはいっちょ前やしな、竜華は)

怜「……」

竜華(ふふ……かわええなぁ、怜は)

怜「……っ」ブルッ

竜華「ん、どうしたん怜?」

怜「ちょっと飲みすぎたんかも。おトイレ行ってきます」

竜華「大丈夫? ついて行かんでええ?」

怜「さすがにだいじょぶやて。竜華は心配症やなぁ」

セーラ「オレもちょうど行きたかったし、ついて行くから安心しろや」

竜華「ほなセーラ、任せたわ」

セーラ「おう」

ガチャ

竜華「ふぅ、残念やなぁ……もっと怜の寝顔見てたかったのに」

竜華「……」

竜華「……フナQ、あんたなにしとるん?」

フナQ「……うぐ……ぐ……」

竜華「ちょ、あんた大丈夫なん!?」

フナQ「お、お腹が……ぐふ」

竜華「……」

竜華「バカ……はよ、トイレ行ってき」

フナQ「はい……」ヨロヨロ

フナQ「これ……そこの机置いといて下さい」

竜華「あぁ、怜のパソコンか。わかったで」

フナQ「……ほな、行ってきます」ヨロヨロ

ガチャン

竜華「……大丈夫なんかな、浩子のやつ」

あちゃー……

竜華「パソコンってけっこう重いんやな……んしょっと」ゴトッ

竜華「怜、これわざわざ学校まで持って来たんか。帰りはセーラあたりに持たせんと」

竜華「そういえば、データ収集ってどういうことしとるんやろ」チラッ

竜華「でも、さすがに人のパソコン勝手に見るんはまずいかなぁ……」

竜華「……」

竜華「ま、えっか。どうせたいしたもんじゃないやろし」パカッ

竜華「ええっと……ん、なんや電源つけっぱやん。もしかして浩子も使っとったんかな」カチカチ

竜華「んーと……って、え……?」カチカチ

竜華「……」

竜華「……え……?」

いやあああああああ

竜華「は……? な、なにこれ……」カチカチ

竜華「……」

竜華(……女の子の画像ばっか……しかも、どれもインハイで見た覚えのある子ばっかや)

竜華(……意味わからん……なんで怜のパソコンにこんなもんが……?)

竜華「……」カチカチ

竜華(『お気に入り』って……ウソやろ……?)

竜華(と、怜はこんな……こんな子がええっちゅうんか……?)フルフル

竜華(わけわからん……わけわからん……!)カチカチ

竜華(なんなんや……なんなんやこれ……!!)カチカチィッ!

竜華「うぁ……」



竜華「うわぁああああああああああああああああぁあああ!!」



ガンッ

池田ァ!

竜華「ふざけんな!! ふざけんな!!」ガンガンッ!

竜華「こんなもん! こんなもんウソや!!」ガンガンッ

竜華「怜はうちのことが一番好きなんや!! こんな画像の中だけの女、好きになるわけない!!」ガキンガキンッ


『鶴田姫子ちゃんフォルダ』


竜華「いやぁああああああああああああああああああ!!!」バキバキッ!

ガチャ

泉「せんぱ~い、買っt」

泉「せ、先輩!? な、なにやっとるんですか!?」

竜華「ウソや……全部ウソやァ!!!」バキバキィッ!

泉「や、やめてください!! い、一体なにがあったんですか!?」ガシッ

竜華「離してや!! 離せぇ!!」ジタバタ

ガチャ

セーラ「浩子のやつ大丈夫なんかなー」

怜「さぁ?」

泉「あ、先輩たち……」

竜華「……」

怜「ただいまー……ってなにかあったん?」

泉「そ、それが……」

竜華「……」

怜「竜華、どうかしたん?」

セーラ「ん、なんやそれ……って、うわ……」

怜「どないしたんセーラ」



怜「……えっ」

そこにはズタズタにされて、中身が剥き出しになった怜のノーパソが無残にも打ち捨てられていた……

その姿は、見た者なら誰もがわかるように、ハードディスクの中身が到底無事では済まされないことを物語っていた……

怜「……れ……」

怜「だれ……? 誰……?」

セーラ「と、怜……」

怜「誰や……うちのパソコン壊したんは……」

怜「……誰……?」

泉「せ、先輩……」

竜華「……」

怜「……」



ダンッ!



怜「誰やっちゅうとるやろボケ!!!!」

┌┴┐┌┴┐┌┴┐ -┼-  ̄Tフ ̄Tフ __ / /
  _ノ   _ノ   _ノ ヽ/|    ノ    ノ       。。

       /\___/ヽ
    /ノヽ       ヽ、
    / ⌒''ヽ,,,)ii(,,,r'''''' :::ヘ
    | ン(○),ン <、(○)<::|  |`ヽ、
    |  `⌒,,ノ(、_, )ヽ⌒´ ::l  |::::ヽl  
.   ヽ ヽ il´トェェェイ`li r ;/  .|:::::i |
   /ヽ  !l |,r-r-| l!   /ヽ  |:::::l |
  /  |^|ヽ、 `ニニ´一/|^|`,r-|:「 ̄

  /   | .|           | .| ,U(ニ 、)ヽ

セーラ・泉「っ!」ビクッ

竜華「……」

怜「……セーラは白。うちと一緒にいたからな」

セーラ「と、怜……落ち着けって……」

怜「……泉……あんたか?」

泉「う、ううううウチちゃいます……」ガタガタ

怜「ほんまか……? ホンマに違うんか?」

泉「は、ぃ……ぁ……」

ダンッ!

怜「はっきりせえや!!」

泉「ひっ!!」ジワッ

泉「ぁ……ち、違うんで……ウチちゃいますんで……」

泉「だ、だからもう……もう許して下さい……」ガタガタ

セーラ「怜! 泉もこう言ってるんやし、信じたれよ!」

怜「……」

怜「わかったわ……信じたる」

泉「……ぁ……はぃ……」ガタガタ

怜「……じゃあ残りはフナQか竜華やなぁ……」

怜「フナQはあの調子じゃこんなこと出来そうもあらへんし……」

怜「……」

竜華「……」

怜「あんたなんか……あんたがこわしたんか……?」

竜華「……」

怜「おい竜華……」

竜華「……」

竜華「……は、はは」

怜「……」

竜華「はははははは、はは」

竜華「あはははははははははは!!!」

セーラ「り、竜華……」

竜華「あははははは……はぁ……」

怜「……」

竜華「ふふ……うちが壊したよ?」

竜華「うちが壊した……あは……うちが壊しちゃった……あは、は」

怜「……」

竜華「ぶっ、はははははは!! 壊しちゃった!! あははははははは!!」

怜「……」

夜神月…

竜華「……でもあんたが悪いんやで……? 怜……」

怜「……」

竜華「あんたがあんなもん……あんなもん集めとるから……」

竜華「……なんなんあれ……? ねぇ、なんなんあれ……?」

怜「……」

セーラ「な、なんの話や……?」

泉「」ガタガタ

竜華「……まぁええわ」

竜華「これでなんもかんも、全部消えた……」

竜華「もう、怜にはうち……うちしかおらへん……そうやろ?」

怜「……」

竜華「ねぇ、怜……なんでだまっとるん……? なんで……」

怜「……ぁ……ぁあ……」

竜華「……?」

怜「ぁあ……ぁああぁあ……」

セーラ「と、怜……?」

怜「ぁぁぁあああぁあああああッ!!!!」ガシャンッ!

怜「ぁアアアアああ嗚呼あああッ!!」ガシャガッシャンッ!

セーラ「怜! ヤメロッテ!!」

怜「ぁアアアアああ嗚呼ああああああァァァァあああッ!!!!」ガシャガシャンッ!!

怜「なんでや!! なんでや!! なんでやぁアアアアああ嗚呼ああッ!!!」バキィッ!

怜「イヤや!! いやぁアアアアああ嗚呼ああ嗚呼!!! うわぁああああああああああん!!!」ガシャガシャ!

セーラ「怜……」

竜華「……」

            t------‐‐‐‐‐‐--------ハハ
           r: : : : : : : : : : ハヘ : : : : : : : : : : ヽ
         /: : : TTニニニニi iニニニニフフフ : : : : :ヽ

         { : : : : : : : :   { 卍 }   : : : : : : : : : : :フ
           ヽ : : : : : : : : : : : :: : : : : : : :: :: : : : : : : /
            ,|ニニニニニニ::ト::ニニニニ::イ::::ニニニニニニニr
          |ニニニニニ:::::ハト{ ○ }イイ::::ニニニニニニニ|

          ,'==========================k-゙.
            ノ\_____________________________________r,'::!:::.!
          | !>::|/ |'|'-l::::::::/;:/_ l:::/!ヽ:::::!::.:|<!        これもユダヤの陰謀や・・・
            j:´|:::::/リzチ=x|::/ /,===!x、|:/|::::':::::!: :.|                 ガス室やね
         ,': ハ:::l〈 tc::ij:::}´   ´{c::ij:::ヌ</:/::::::!: :.|   
         /:l:::::ヽ:! ゞー''     v_:''_;ノ〃::::::::,':: : :!
          /: :!::::::::{.! ,, ,,   ,       ,'|:::::::::!::: : :l
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       /: : : |::::::::::::::、,   ヽ~     ノ::,':::::::::l::::.: :ヽ:ヽ
       .'::ハ: : |:::::::::::: :::≧:...    .._:<::::/::::::::/::::::.:.::::|ヽ!
      |:' l: :.!:::::::::::::::::::::::λ! ー '´_,,レヽ::/:,':::::/L::-─、! i!

      |'  |:,r=、:、::::::::::_:ノ >、 r<´   7イ:::/;'  /..- 、 i!
          // 我 ``\  ノ(卍)、ヾ >、 //:'ニ;'  ハ.ヽ  li!
       //   が 闘 \=X=K=、ニ_Y::ニニニ! ..,' !   |
      /二ニゝ     争 //「|:トヽ、7/:ニニニ| .,'l====卍=|
    r'´-‐ 、\       ,.チ/|| |:| \'./|::ニニニ|.,' |      |

怜「ぁあぁああ……ぅぅ……ぅう……」ガクンッ

怜「うぁ……ぅ……うわぁぁあああん!」ボロボロ

怜「うちのぉ……うちのデータがぁ……うわぁああああああああん!!」

竜華「……」

セーラ「……」

泉「」

怜「……ひっく……っく……」

竜華「……」

怜「うれしいか……?」

竜華「……」

怜「きがすんだか……?」

竜華「……」

怜「……」

ふつーに泣いたかぁいい

怜「……しね」

竜華「……」

怜「……しね竜華。しね」

竜華「……」

怜「……一生のろってやる。しね」

竜華「……」

怜「……地獄へいけ」

竜華「……」

怜「……」

竜華「……」

怜「……うちは絶対あんたのことゆるさへんからな」

怜「……絶対ゆるさへん。絶対や」

竜華「……」

怜「……絶対こうかいさせてやる。しね」

竜華「……」

パソコン持ってきて遊んでたやつが悪いんじゃ……

我業ご褒美

セーラ「……おい、怜。そのくらいに……」

怜「……っく……」

竜華「……」

怜「絶対に……っ……ゆるさへんから、な……」ボロボロ

竜華「……」

怜「うっぐ……っく……し、ねぇ……」

怜「し、ね……しねぇ……っぐ……」

セーラ「……」

泉「」





フナQ「ダメや……完全に入るタイミング見失ったわ」

竜華「……」

怜「……」

セーラ「怜……」

怜「……ごめん、セーラ。うち帰るわ」

セーラ「……あぁ、あとはオレが片しておく」

怜「……堪忍な」

泉「」

怜「……泉もごめん」

泉「」カタカタ

怜「……」

竜華「……」

怜「いつか絶対……あんたの大事なもん、壊したるからな」ボソッ

竜華「……」

怜「覚えときよ、クソ女」

竜華「……」

バタンッ!

竜華「……」

セーラ「……竜華」

竜華「……」

セーラ「……」

竜華「……」ポロッ

竜華(なんでやろ……涙が……)

竜華(……)

竜華(……うち、バカやな……)

竜華「……っ」

竜華(……ほんと……バカや……)

竜華「ぅぅ……」

竜華「……うぐぅぅう……うぅう゛う゛う゛ううぅ……」ボロボロ

セーラ「……」

泉「」

園城寺邸

怜「……」バタッ

怜「……」

怜「……なんでやろ……もう涙も出てこんわ」

怜「……」

怜「……なんちゅうか……なんもかんも、気力が湧いてきいひん」

怜「……はぁ」

怜「……」

怜(……でも、竜華だけはゆるさへん)

怜(……)

怜(あの女……絶対に後悔させてやる……)ギギ

?「心配しなさんな。私は小3の頃からバックアップすら必要ない」

蒲原「ワハハ、龍門渕の眼鏡からPCを借りたぞー」
衣「衣も見るー!」

翌朝・下駄箱

「おはよー」「おっはー」

竜華「……」

セーラ「おっす、竜華」

竜華「……」

セーラ「怜は……さすがに一緒じゃねえか」

竜華「……」

ガチャ

『しね、クソ女』

竜華「……」

竜華「……」ペラッ

セーラ「ん、なんやそれ?」

竜華「……なんでも」

ガラッ

竜華「……」

セーラ「……おっす、怜」

怜「……」クルッ

竜華「……」

怜「おはよ、セーラ」

セーラ「……あぁ」

怜「……どうしたん?」

セーラ「……」

セーラ「あのさ、怜……」

怜「そういえば!」

セーラ「……」

怜「そういえば、新しくパソコン買ってもらえることになったんよ。ええやろー?」

セーラ「怜……」

怜「あ、もうすぐ先生くるで。はよ席着かんと」

セーラ「あ、あぁ……」

ガララッ

「おらー、出欠とるぞー」

セーラ「……」チラッ

竜華「……」

セーラ(竜華……)

怜「……」

怜(今朝のは利いたやろか……?)

怜(……)

怜(……あんたの大事なもの、結局見つからへんかった)

怜(でもなぁ、うち気づいたんや……あんた自身を壊してしまえば、そんなの関係ないって)

怜(……)

怜(まだまだこんなもんじゃ終わらへんからな……竜華)

ちょい休憩取らせてください
竜華に対するいじめのアイデアがあれば書いていただけると嬉しいです

ワハハと衣に続いて竜華も不憫キャラが板についてきたな

>>255
竜華の昼食の売店のフランスパンを奪う

屋上でフランスパンを肉焼き機にセットして火にかけながらクルクル回す。

上手に焼かずに黒焦げパンにする

屋上から焦げたパンを投げる。
あの黒焦げパン曇り空を割って…

どうもです
どの意見もすごく参考になりました。一部使わせて頂きます

レイプはちょっと・・・

昼休み

セーラ「腹減った~、メシメシっと」ガサゴソ

セーラ「……」チラッ

竜華「……」モソモソ

セーラ(竜華……)

ガタンッ...バララ

怜「おっとごめんな」

竜華「……」

セーラ「おい、怜……!」ガタッ

怜「え、なに?」

無断で千里山やめて阿智賀へ転校する怜。
麻雀部へ入ってクロチャに膝枕してもらう。
数日後竜華が行方不明になる…

雨の日の麻雀部部室、一人先に着いた怜は卓に着いて他の部員を待つ。
部室の入り口…扉の外に気配を感じた怜はそちらに視線を向ける。
静かに、ゆっくりと開かれた扉の外には鉈とクロチャの首を持った竜華が立っていた…

セーラ「なに、じゃねえだろ。ちゃんと謝れ」

怜「だから謝ったやん」

セーラ「ふざけんな、ちゃんと拾ってやれよ」

怜「……」

怜「はいはいわかりましたぁ」

セーラ「……」

怜「めんどくさいなぁ……」

怜「なんや、ゴミと弁当の区別がつかへんわ」ポイッ

セーラ「おい怜、てめえ!!」ブンッ

竜華「……セーラやめ」

セーラ「ぐっ……」

怜「……」

竜華「怜……あとはウチがやるから、もうええよ」

怜「そう? じゃ頼むわ」

グシャ

竜華「……」

怜「……あと、怜っていうのやめてくれへん?」ボソッ

竜華「……うん、わかった」

怜「……」

スタスタ

セーラ「おい竜華……なんで止めたんや」

竜華「ごめん……でも、これはウチととk……園城寺さんの問題やから」

竜華「セーラ……あんたは今後、うちらの問題に口挟まんといて」

セーラ「……そんな……」

竜華「……頼む」

セーラ「……」ギリッ

放課後・部室

怜「ロン。2600」

竜華「……はい」

泉「お、園城寺先輩は強いやんなぁ!」

怜「ありがとう、泉」ニコッ

泉「いえいえ~、あはは~」

泉「はは、は……」

泉「……」

セーラ「……」

セーラ(くそっ……麻雀打ってるのに、全然楽しくあらへん……)

怜「……ふふ」カチャカチャ

怜「そういえば、今日はゲスト呼んどるんや」

セーラ「ゲスト……?」

怜「せや。もうすぐ来る頃だと思うんやけど……」チラッ

ガチャ

フナQ「どうもお待たせしてすみません」

怜「おう、待っとったでフナQ。それで、お客さんは?」

フナQ「ちゃんと連れてきました。ほら入って」

洋榎「どうも~」

絹恵「お、お世話になりますぅ」

セーラ「あん……? たしかあんたら姫松の……」

フナQ「うちの従姉妹……愛宕の姉妹です」

泉「あぁ、監督の娘さん……でしたっけ?」

洋榎「せやでー。うちの母がいつもお世話になっとるなぁ」

泉「いえ、世話になっとるんはこっちですけど……」

怜「絹ちゃん久しぶりやでー!」ダキッ

絹恵「え……えっ!?」アセアセ

怜「……うちが園城寺です」コソッ

絹恵「あ、あぁ……わかりました」コソッ

絹恵「と、怜ちゃん久しぶりやー!」ギュゥ

絹恵(うぅ……恥ずかしいわぁ……)

洋榎「なんや、知り合いか?」

絹恵「う、うん……」

怜「あ、千里山の園城寺怜です」ペコリ

洋榎「おぉ、あの一巡先を見る~ってやっちゃな?」

怜「せやで。これからよろしゅう」

フナQ(昨日、園城寺先輩から連絡がきて、突然『明日姫松の愛宕姉妹呼んできて』って言われたときはどうしようかと思いましたけど……)

フナQ(まさか絹恵と園城寺先輩が知り合いやったとは……)

フナQ(でもおかしいんよなぁ……園城寺先輩は絹恵のアドレス知らなかったっていうし、絹恵から園城寺先輩の話を聞いたことは一度もあらへんかったし……)

フナQ(……)

フナQ(まぁええか)

怜「絹ちゃん~、またいつもの膝枕してえなぁ」

竜華「!」

絹恵「えと……うん、わかったでー!」

怜「わーい!」ダダッ

絹恵「……はい、怜ちゃん。ここに頭乗っけて」

怜「うん……あぁ、気持ちええ……」

竜華「……」

洋榎「なんや、エライ仲良しやなぁ」

絹恵「う、うん……まぁね」ナデナデ

怜「……あ、それもっとやってぇ」

絹恵「ひゃぁ! こ、これ……?」ナデナデ

怜「うん……そう……」

絹恵「……」ボーッ

絹恵(なんか……園城寺さんってすごくかわいい……)ドキドキ

竜華「……っ」

洋榎「どうも、愛宕洋榎いいます~」

セーラ「……あ、あぁ。よろしくな」

洋榎「あっちは邪魔しにくい雰囲気やし、ここは一戦どうや?」

セーラ「せ、せやな……」

セーラ「……」チラッ

竜華「……」

セーラ「……ぐっ」

洋榎「よーし、そこの子もどや? うちらと一局」

泉「あ、はい! よろしくお願いします!」

洋榎「おう、よろしゅー」

泉(うわ~……ほんものの愛宕洋榎や~)

洋榎「それロン。ゴッパーや」

泉「そ、それで待っとったんですか!」

洋榎「時には状況に応じて打ち方を変えるのも大切なんやでー」

泉「な、なるほど……」

竜華「……」

セーラ「……竜華、大丈夫か?」

竜華「……」

セーラ「竜華」

竜華「っ!」ビクッ

竜華「な、なに……?」

セーラ「いや、お前さっきからボーっとしとるから」

竜華「……あぁ……心配あらへんで」

セーラ「……ならええけど」

怜「今日はどうもありがとうなぁ。お姉さんの方もおおきに」

洋榎「ええってええって、うちらも久々に手強い連中と打てて楽しかったでー」

絹恵「うん、また遊びに来るで」

怜「ぜひぜひ、いつでも来てえなー」

洋榎「ほなら、さいなら~」ブンブンッ

絹恵「他の皆さんも、どうもお騒がせしましたー」ブンブンッ

フナQ「じゃウチ、あの二人送ってきますんで」

怜「うん、任せたでフナQ」

フナQ「ほな、お疲れ様です」

怜「お疲れー」

バタン

怜「……あーあ、楽しかったなぁ」

泉「うちも愛宕洋榎さんと打てて良かったです」

怜「せやろ? また近いうちに呼んだるで」

泉「ほんまですか! お願いします!」

怜「ふふ……」チラッ

セーラ「……」

竜華「……」

怜「セーラと、それに『清水谷さん』も……今日は楽しめたんやない?」

セーラ「……まぁな」

竜華「……うん」

怜「……」ニヤッ

帰り道

怜「ほな、また明日な」

セーラ「……あぁ」

竜華「……うん、また明日」

怜「……」

スタスタ

セーラ「……」

竜華「……」

セーラ「……なぁ、竜華」

竜華「……」

セーラ「……もう辛いやろ……? 苦しいやろ……?」

竜華「……」

セーラ「怜やって性根は腐ってねえ……オレが一度ぶん殴れば目を覚ますはず」

セーラ「だからもうお前は我慢すんなや。全部俺に任せろ」

竜華「セーラ……」

セーラ「な?」

竜華「……」

竜華「ごめん、気持ちは嬉しいけど……もうウチらに構わんといて」スタスタ

セーラ「……」

ザッ

竜華「セーラ……どいてや」

セーラ「いや、今回ばかりはオレも引きさがらねえぞ……竜華」

竜華「……」

セーラ「これはもう、お前と怜だけの問題やない……千里山の麻雀部全体の問題や」

セーラ「せやからその一員として、オレはこの問題を黙って見過ごすわけにはいかへんのや」

竜華「……」

セーラ「竜華……あとはお前の意思だけや。それでオレは思う存分動ける」

竜華「……」

セーラ「竜華!」

眠気がパない……少し仮眠とってもええですか?

ごめんなさい、できるだけすぐ戻ってきますんで……ほな

バランスをとるために仕方なかったんや・・・

竜華「……」

セーラ「オレはもうやるからな……ええんか!?」

竜華「……セーラ」

セーラ「……なんや」

竜華「……一日だけ待って。そしたらセーラのしたいようにしてええから」

セーラ「……? なんで一日やねん……」

竜華「……」

セーラ「おい竜華!」

竜華「……もとはと言えば自分が蒔いた種や……落とし前はきっちりつける」

セーラ「は……? お前なに言って……」

竜華「ほな、また明日なセーラ……さっきの、約束やで」スタスタ

セーラ「りゅう、か……」

清水谷邸

ガチャ...バタン

竜華「……」

竜華「……どうしよ……あんなこと言うたけど」

竜華「ウチにはもうどうしようもあらへん……ウチがなにを言おうが、怜は絶対に許してくれへんやろうし」

竜華「でも……セーラには関わってほしくない。迷惑をかけたくないんはもちろんやけど……」

竜華「なによりこれ以上怜とセーラの関係が壊れたら……?」

竜華「怜は独りぼっちになってまう……そんなことにはさせたくあらへん」

竜華「……」

竜華「ふふ、ウチってホンマに卑怯やなぁ……こんな時まで好きな相手のこと考えてるふりか」

竜華「悲劇のヒロイン気取って、バカみたいや……」

竜華「……」

竜華「……っ……えっく……」

竜華「……っく……ぅ……」

竜華「……う、ウチが怜に嫌がらせを受けるだけならかまへん……ウチが我慢すれば済むだけの話やし」

竜華「……だってウチが怜のパソコン壊したんが原因なんやから……当然の報いや」

竜華「……」

竜華「……いやそれはウソやな。もうこれ以上、ウチは耐えられんかもしれん」

竜華「次、あの姫松の子とイチャイチャされてるのを見せられたら、また発狂してしまいそうやもん……」

竜華「……っ」

竜華「あんなにされても、まだあんたのことが好きなんやで……これだけはウソやない。正真正銘の事実や」

竜華「……なんてゆうても、怜にはそんなこと関係あらへんか。言い訳にもならへん」

竜華「……」

ブブッ

竜華「メール……」

カチャ

『もう学校辞めちまえ、ぼけ』

竜華「……」

竜華「たしかにそれも考えたよ、怜……」

竜華「辞めるなんてぬるいことはせんと、ウチが自殺したら怜は満足するんやないかって……」

竜華「死ぬんは怖い……でもそれが仕方ないことなんやったら、ウチはやるつもりやった……」

竜華「……でも、そうしたらあんたはどうなるん?」

竜華「その事実に一生苛まれて生きていく羽目になる……セーラかて、絶対にあんたのことゆるさへんやろうし」

竜華「ウチは、そんなことになってしまうんが怖いんや……死ぬことと同じくらいにな」

竜華「……だから死ぬわけにはいかへん」

竜華「……」

竜華「はは……」

竜華「……セーラには明日まで猶予をもらっとる。けどウチにはどうすることもできへん……」

竜華「でもこのままじゃ確実に壊れてく……ウチらだけやなくて、部全体の関係が……」

竜華「……死んで逃げることも……学校行かずに逃げることもできひん」

竜華「けど、セーラにも約束してしもうたし、ウチがなんとかせんと……」

竜華「……はは、これがいわゆる板挟みの状態ってやつやな……」

竜華「……」

竜華「……っく……ぅう……」

竜華「っく……どないすればええん……どないすれば……」

竜華「……っ」

竜華「……もうウチわからへんよぉ……っぐ……」

竜華「……っ……えっぐ……」

翌朝、竜華は学校へ来なかった。

怜「……」

怜(ほんとに学校こなくなるとはなぁ……)

怜(ま、うちには関係あらへんことや)

怜「……」

怜「……」チラッ



怜「……ぐ」

怜(……なんでやろ……胸が痛い)

怜「……」

ガタッ

怜「……セーラ」

セーラ「……」

セーラ「……竜華、欠席やて」

怜「……」

セーラ「……」

怜(……セーラのこんなつらそうな顔……初めて見るわ)

怜(それもこれも、全部うちが原因なんよな……)

怜「……そ、よかったやん。“まだ”連絡あって」

セーラ「……」ギリッ

怜「……」

怜(なにいうてんの……なにいうてんのやウチは……)

セーラ「今日は部活中止にするわ……明日もな」

怜「……ふーん」

セーラ「……」

怜「……なに? なんかウチに言いたいことでもあるんか?」

セーラ「……」

セーラ「……まだや。竜華との約束やからな」

怜「は……?」

セーラ「……」

怜「……」

怜(なんや……セーラのやつ……)

翌朝

怜「……」

怜(また来てへんのかあいつ……ホンマしょうもない奴やで)

怜「……」ガタッ

怜「……ぅ」

怜(なんや、吐き気がする……どうして……)

怜「……っ」ダダッ



トイレ

怜「うぼぇえええええぇぇえ……」ボタボタ

怜「うげぇ……ぇ……」

怜「……ぅ」

怜「うげぇえええええええ……」

怜「……」フラフラ

セーラ「……」

怜「……セーラか……おはよ」

セーラ「……具合悪そうやな」

怜「……まぁな……別に大したこと、あらへんよ」

セーラ「……」

怜「へへ……」

セーラ「……怜、放課後部室こいや」

怜「……」

セーラ「絶対やからな」

スタスタ

怜「……」

そi同子

放課後・部室

ガチャ

怜「……」

セーラ「……」

泉「……園城寺先輩……」

フナQ「……」

怜「あれ……今日は部活休みなんやないん……?」

セーラ「……」

セーラ「……今日のは部活じゃねえよ」

怜「……」

セーラ「……怜、だいたいの事情はフナQから聞いた。こいつが一昨日、自分から話してきた」

フナQ「……」

怜「……そう」

セーラのセリフ

フナQ→浩子

でした

セーラ「……怜」

怜「……」

セーラ「……一発殴らせろ、ええな」

怜「……」

セーラ「……いくで」

バッシーンッ!

怜「……っ」

セーラ「はぁ……はぁ……っ」

泉「……ひっ」

フナQ「……」

セーラ「っ……この、大バカ野郎!!」

怜「……」

セーラ「……竜華が今、どんな気持ちでいるか……わかるか?」

怜「……」

セーラ「……」

セーラ「昨日、あいつからメールがあった。『休んでしまってごめんなさい』だってよ」

怜「……」

セーラ「あいつはもう一杯一杯や……周りに謝っとかんと気が済まねえほどに心が敏感になっとる」

怜「……」

セーラ「お前がどれだけ、あのパソコンのこと大事にしてたんか、オレは知らねえ……」

セーラ「せやけど、そっちを優先させちまった結果、今お前の手元に残ってるもんはなんだよ、あぁ!?」

怜「……」

セーラ「お前が選択したのは、こういうことなんだよ!!」

怜「……」

泉「……」

フナQ「……」

セーラとかいう千里山の良心

セーラ「……」

怜「……」

セーラ「……」

怜「……行ってきます」

セーラ「……」

怜「……っぐ……行って、きまず……」

泉「園城寺先輩……うちも」

セーラ「……泉、一人で行かせえや」

泉「……はい」

怜「……うっぐ……ぅう……」

セーラ「……竜華には連絡しといた。今からお前がそっちに向かうって」

怜「……っぐ……っ」

セーラ「……ちゃんと互いの気持ち、清算してこい。わかったか?」

怜「……ぅん……っく……うん……っ」

セーラ「……」

タッタッタッ

怜「……はぁ……はぁ」

怜(こんな走るの、久々や……)

怜「っぐ……はぁ……」

怜(……胸が苦しい……)

怜(でも、これは竜華が感じてた痛みのほんの一部でしかないんやな……)

怜(……)

怜(……許してくれるかわからへんけど……それでも今は竜華の顔が見たい、そんで謝りたい……っ)

怜(ウチのホンマに大事なもんが、こんな近くにあったなんて……ヒトってのはつくづく愚かもんやな……)

怜「ぐっ……はぁ……」

怜(待ってて……待っててよ、竜華……っ)

タッタッタッタッ

???「お見せしよう・・・王者の応急処置を」

清水谷邸

竜華「……」

竜華(……もうすぐ、怜がここにやってくる……)

竜華(……)

竜華(……ウチ、怜とどんな顔して合えばいいんかわからん……)

竜華(……)

竜華(……怜はウチのこと、許してくれるんやろか……?)

竜華「……」ブルブル

竜華(怖い……怖いよ……)

ピンポーン

竜華「っ!」ビクッ

竜華「……怜……なんか?」

竜華「……」

スクッ

竜華「もうウチも、逃げたらアカンやな……ちゃんと向き合わんと」

竜華(自分のしたこと……それから、怜自身と……)

スタスタ...ガチャ

怜「はぁ……はぁ……」

竜華「怜……」

ちょい飯をば。15分で戻ってきます

トキ「竜華、命は投げ捨てるものではない。」

怜「……はぁ……っ」

竜華「あんた……大丈夫なん?」

怜「……っ……う、うん……」

竜華「……」

竜華「……とりあえず上がって」

怜「うん……お邪魔します」

...ガチャ

竜華「……入って。ウチ、お茶持ってくる」

怜「あ、うん……」

怜「……」

怜(竜華の部屋……なんかずいぶん久しぶりって感じや)

ガチャ

竜華「……おまたせ」コトッ

怜「ん、ありがと……」

竜華「……」

怜「……」

怜・竜華「……」ゴクリ

怜・竜華(な、なにから話したらええんやろ……)

怜「……んと」

竜華「……えっと」

怜・竜華「あの……!」

竜華「……ど、どうぞ怜から」

怜「いやいや、竜華の方がちょっと早かったし……」

竜華「え、そんなことないやろ……」

怜「いや、0.2秒くらい早かったで」

竜華「はぁ? なんやそれ……」

怜「……」

竜華「……」

怜「……ごめん、竜華」

竜華「……なにが」

怜「……ウチ、竜華にひどいことした……」

怜「……っ」

怜「……り、竜華の気持ち……きずつけた……」

竜華「……」

怜「だ、から……っぐ……ごめ……っ、ごめんなさい……」

怜「……っ……うぅ……うぅううう……」ポロポロ

竜華「……」

ダキッ

竜華「もう泣かんで、怜……もうええから……」

怜「う゛ぅうう……ぅうぁあああああああん!!」ギュゥ

竜華「もうええ……もうええんよ……」

怜「ぅう……ぅ……」

怜「……ひっく……」

怜(竜華の胸の中……あったかい……)

怜(やっぱウチ……ここやないと安心できへんみたいや……)

竜華「……」ナデナデ

竜華「……怜、ウチもあやまらなあかん」

怜「……それはもうええって」

竜華「いや、パソコンのことだけやないんや……ウチ、怜を束縛し続けてた」

竜華「ウチが心から怜のこと好きでいれば、怜の方も必ず応えてくれるって、妄信してた……」

怜「……」

竜華「ウチの想いが……怜を縛りつけてた……」

怜「……うん」

怜「……ウチも白状するわ。最近は、ウチも竜華のこと少し重荷に感じてた」

怜「せやから、あんな画像に逃げてたんやと思う」

竜華「……うん」

怜「けど、今竜華に抱きしめられてて気づいたんや」

竜華「なにを?」

怜「やっぱり人肌の温もりが、一番心を溶かしてくれるんやって……」

怜「そんでウチ……やっぱり竜華のこと好きやったんだって」

竜華「……怜」

怜「……」

怜「……もう一度聞くで、竜華。ウチはあんただけやない……部全体を巻き込んで、最低なことをしくさった……」

怜「竜華の一番大事なものやった……学校での居場所さえ壊して、ないものにした」

竜華「……」

怜「それでも……それでもウチのこと、許してくれますか?」

竜華「……」

竜華「怜」

怜「なに、竜k」

チュ

竜華「……っ」

怜「……っ……り、竜華!?」

竜華「ごめん……いきなり」

怜「い、いや別にかまへんのやけど……」ドキドキ

怜「ホンマいきなりやったからビクッてなったわ……今度からはする前にちゃんと声かけてえな」

竜華「……ん、それって……これからもたくさんしてくれるっちゅうこと?」

怜「いや……そ、それは……っ」

竜華「なーんて……ふふ、ちょっとからかっただけや」

怜「り、竜華!」

竜華「許すと思った?あめぇよ」

竜華「ふふっ」

怜「むぅ……」

怜「……」

怜「い、いやまぁ……竜華がええんなら、な? ウチも別にかまへんよ?」

竜華「……」

怜「な、なに?」

竜華「いや、相変わらず素直やないなぁと思って」

怜「う、うっさいわボケ!」

竜華「ふふ……まぁ怜の場合、そこがかわええんやけどなー」

怜「や、やめえって! 恥ずかしい!」

竜華「……怜」

怜「なに?」

竜華「……さっきあんた、ウチの大事なもん壊したって言うたやろ?」

怜「う、うん……」

竜華「……心配あらへんよ。ウチの大事なもんは、あんたには一生見つけられへんと思うから」

怜「え、なにそれ……めっちゃ気になる。教えて」

竜華「……んー」

怜「??」

竜華「ふふ、内緒♪」

怜「えぇ~! なんやそれ~!」

「教えてや~!」「イヤやで~、あははっ」


セーラ「これで一件落着やな……」

泉「よ、よかったですね……」ポロッ

フナQ「ホンマや」

セーラ「……」フッ



―――やっぱりあいつらは……仲良く、笑顔でいるのが一番似合ってるな……

それから、ウチらの平穏な日常は戻ってきました。

竜華とセーラが言い争って、それを見た泉が右往左往して、フナQが我関せずといった感じでタブレットをいじっとる……そんな日常が。

今回の事件のおかげで、ウチ……いやウチらにとっては、そんな当たり前な日常こそが本当の宝物で、一番大事なもんなんやって……そう気づけた。

今、ウチのパソコンには大事な画像が入っとる。麻雀部の5人で撮った、思い出の記録としての画像が―――。

でも、今度パソコン壊されてもウチは怒らへん……だって、なくなったんなら、また作っていけばいいんやから。

これからも、ウチらは思い出のアルバムをどんどん増やしていく……そんでもって、竜華と二人での思い出も同じくらいに、な。



カン

長い間ありがとうございましたー
手探り状態でしたが、なんとかハッピーな感じで終わらせられてよかった……

保守・支援どうもでした!!

フナQ「うちのタブレット壊したん誰ですか?」になるんかと思った

怜「ところで船Q、わたし席外すときはロックかけてゆうたよなあ……?」

でお仕置き(太もも接写の刑)はまだですか?

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