男「女の子に…なってる…?」(163)
-学校-
キーンコーンカーンコーン
男「ふあー疲れたねみー」
友「そだなー」
男「にしても最近時の流れがやけに早く感じるよ」
友「俺もだよ。もう5月なのになー。新年度が始まってからまだ一週間前しか経ってないような感覚だ」
俺の名前は男。とある学校に通うごく普通の学生だ。
新学期が始まり、更にクラス替えなんつーイベントがあったため俺は大分不安だったんだが、運良く友と同じクラスになる事ができた。
ちなみに友ってのは俺の幼馴染で、小さい頃から一緒のクラスになる事が多かった。
腐れ縁、ってやつなのかな。
男「そいや明日は健康診断だな」
友「そだなー」
男「健康診断ってエロいよな」
友「ああ、分かる。凄く分かる」
男「男女同じ部屋で上半身を医者に晒す。だがしかしその部屋には当然仕切りがあり、男は女が検診を受けている所を見ることができない」
友「ああ、そうだな。それに覗こうものなら今後女子から汚物を見るような目で見られ、陰湿なイジメを受ける事も間違いなしだ」
男「だがその歯がゆさがたまんねぇっ!」
友「ああ、漢のロマンって奴だな」
男「一生に一度でいいから桃源郷をチラリとでも見たいもんだ」
友「一生の宝物になるだろうな」
男「ああ。それじゃ、そろそろ帰るか」
友「ああ、そうだな。俺ちと寄るとこあるから今日は一緒に帰れんわ、ごめんな」
男「おう、了解。じゃあな」
友「じゃあな、男」
見てる人いるのかな…
-家-
男「ただいまー」
妹「お帰りお兄ちゃん」
男「おう」
妹「ご飯できてるよー」
男「おう。…って、早くないか。まだ夕方だぞ」
妹「まあまあいいじゃん。お兄ちゃんお腹空いてるでしょ?」
男「まあ…否定はできないけれども」
妹「なら、食べちゃおうよ。冷めないうちに。ね?」
男「ああ…そうだな。ありがとう」
さて、唐突に妹が出て来たが、実は今俺はこいつと二人で暮らしている。
父親が有名な医者だった。
それで数年前海外に転勤することになって、母親も父親に付いて行った為、このようになっている。
妹「いやー、我ながら上出来!」
そして今、家事全般は妹がやってくれている。手伝いたいのだか「いいからいいから」の一点張りでなかなか手伝わせてくれない。
少し体が心配になってくるな。
男「…いつも、ありがとな。本当に」
妹「な…何よいきなり。怖いよお兄ちゃん」
男「うおぅ、ひでえ…」
まあ、こんな奴だけど、自慢の妹だ。将来いいお嫁さんになるだろうな。
-食事後-
男「ごちそうさま」
妹「うん。じゃあ、後は私がやっとくから、お兄ちゃんはお風呂入っちゃっていいよ」
男「ん、分かった」
さて、俺はこの後普通に風呂に入って普通に寝た、はずなのだが…
翌朝、とんでもない事態が訪れた。
-朝-
ジリリリリリリリリリ
男「くそ…うっせえなコノヤロ」
カチッ
男「よし…寝るか」
ガチャ
妹「お兄ちゃん朝だよ起き……………、えっ?」
妹「あ、あれ?あたし家事のしすぎで疲れてるのかなあ?やっぱりお兄ちゃんに手伝ってもらった方が良かったかな…あはは。あはははははは」
男「ふあぁ…どうした妹…」
妹「へ!?あ、お兄ちゃん?いや、誰!?」
男「え?」
妹「」(パクパク)
男「ん?あー、?てすてす」(女声)
男「…えっ?えええええ!?」
男「ちょっ、待っ…」
ガサゴソ
男「」
男(あ、あるはずのものが無くて無いはずのものがある!)
女「女の子に…なってる…?」
妹「えと、お兄ちゃん…なの?」
女「…あ、ああ、多分」
女「ど、どどどどうしよう何これどうすれば」
妹「」
女「」
-数分後-
妹「あ、と、とりあえずお兄ちゃんの学校に連絡するから!」
女「…あ、ああ」
妹「着替えは…私のを貸してあげるから!下着も………使っていいから!」
女「」
妹「と、とりあえず着替えといて!電話して来る!」
女「着替えるって…何にだよ」
女「…っていうか何だよこの状況!」
女「俺が女に?何で?いつの間に?どうやって?」
女「ああああえあああい意味わからん!!」
女「どうすんだよどうすりゃいいんだよ」
女「もういいや…とりあえず妹の私服でも着とくか」
ヌギヌギ
女(うっ…下着なんて付けてなかったから胸が丸見え)
女(なんか、エロい…)
サワサワ
女(柔らかい…それに何か若干気持ちいいかも)
女(下はどうなってるんだろ)
モゾモゾ
女(ん…なんかあるはずのものがないのって不思議な感覚)
女(こんな感じなんだ…)
女「んっ…」
非常に読み応えがあって面白かった
SSとは思えないような完成度
随所に張り巡らされた伏線とその鮮やかな回収の仕方
登場人物たちの事細かな心理描写、それによって成せるリアリティある会話
特に終盤の山場では凄く感情移入しちゃって見てるこっちがハラハラしちゃったよ
そして飽きのこないストーリー展開、王道でありながら新しいストーリーは
この作者独特のレトリックによって成せる新ジャンル
間違いなくこの作者はいずれプロの作家として大成するんだろう
こんな素晴らしいSSに出会えてよかった
次回作も期待してるから頑張ってくれ
>>29
ちょwww勝手に終わらせんなww
女「ふぁ…」
サワサワ
女(気持ちいい…)
サワサワ
ガチャ
妹「お兄ちゃん!聞いt」
女「ひっ」
妹「うわわわわわごめんなさい本当にごめんなさい!!」
ガチャバタン
女(最悪だ…いつの間にか気持ちよくなろうとしてた…しかもそれを人に見られた…っ!)
女(もうダメ…恥ずかしくて死んじゃいそう)
妹(そうだよね、お兄ちゃん元々は男の子だったんだもんね…)
妹(女の子の体に興味あるのは当然だよね…)
妹「えっと…もう、入って大丈夫かな、お兄ちゃん…」
女「うん…」
ガチャ
妹「ごめんね…」
女「ううん、あたし、こそゴメン…」
妹(一人称が変わってる…)
妹(ていうか恥ずかしくて赤くなってるお兄ちゃん可愛い…!)
女「えっと…それで、あたしはどうなるのかな…」
妹「あ、うん、えと、校長先生に直接話したんだけど」
女(何だコイツパネェ)
妹「なんか校長先生、お母さんの知り合いらしくて、事情話したら二つ返事で色々オッケーしてもらえたよ」
女「なんだその設定初めて聞いたってか妹の交渉術パネェ」
夜遅いのに支援ありがとう
妹「まず1つ。元々のお兄ちゃんは転校した事にします」
女「えっ」
妹「2つ目。今のお兄ちゃんは今の学校に転校して来た事にします」
女「えぇっ」
妹「あとは細かい事を色々。あ、制服は学校に保存してある予備を貸してくれるって」
女「はぁ」
妹「だから安心して学校行ってね♪お兄ちゃんの性別が変わっちゃった事は校長先生しか知らないから、誰にも怪しまれないよ、大丈夫」
女「そうか、ありがとう」
女(もうなんかこの状況に慣れてきた。どうにでもなーれ)
妹「じゃあ、そろそろ出発しようか。お兄ちゃんは学校に着いたらまず事務室に行って校長先生に会わせて下さいって言うの。多分事務の先生には何らかの連絡が行ってるから通してくれるよ」
女「うん」
妹「で、校長室行ったら制服貰って着替える、と」
女「ああ、分かった」
妹「制服、スカートなんだから立ち振る舞いには気をつけてね?」
女「んー、努力はする」
妹「それから、その言葉遣い。」
女「うん」
妹「もっと女の子っぽくしなきゃ」
女「ほう」
妹「せっかく可愛い顔持てたんだから、中身も可愛くならなきゃ」
女「えっ、可愛いとかそんな」
妹(照れてるお兄ちゃん可愛い)
女「うん…分かった、努力するね」
妹(私もお姉ちゃんって呼んだ方がいいかな)
妹「じゃ、行こっか」
女「うん。あ、ところでさ、下着のサイズがちょっと小さ 妹「ああん?」
女「ごめんなさい何でもないです」
妹「そっか♪じゃあ出発!」
女(こえぇ…)
テクテク
妹「じゃあ、ここでお別れだね」
女「うん…」
妹「頑張ってね!お姉ちゃん!」
女「お姉…ちゃん…か」
女(なんか、寂しいな。元々あった自分が消えてくのって)
女「うん、分かった。頑張って来るね」
妹「じゃあね!」
女「うん!」
-校長室-
校長「おお、女さん。妹さんから話は聞いたぞ。これから大変だとは思うが頑張ってくれ」
女「…はい」
校長「じゃあ、これが制服だ。そっちに小さい部屋があるから着替えておいで」
女「はい」
校長「あ、そうそう。着替えたら職員室に行って元の担任に話しかけるんだ。クラスは前と同じ。そのほうが女さんも馴染みやすいだろう」
女「わかりました。ありがとうございます」
校長「じゃあ、私はちょいと用事があるから出るな。こっちの鍵はしめるから、そっちの部屋にあるもう一つの扉から外にでてくれ」
女「はい」
校長「じゃあ、健闘を祈る」
ガチャバタン
女「ふぅ…」
女「大丈夫かな…」
女「まだ女の子としての振る舞いとか色んな事が全然分かんない…」
女「友…助けて……っ」
女「ってダメか…もうあたしは男じゃないんだ…」
女「周りはみんな顔見知りなのに、みんなはあたしの事を知らない。転校した事になってる元々のあたしの事なんてどうせすぐに忘れられていくんだ…」
女「寂しいよ…………っ」ポロポロ
女「友…友…っ」
女「もっと男同士でバカやりたかったよ…」
女「クラスの男達とも、女の子とも仲良くなりたかった。男として」
女「けどもう叶わないんだ…。あたしは、新しい自分として生きて行かなくちゃいけないんだ」
女「自分が消えるのって、こんなに寂しくて辛い事だったんだね……………」
女「…ひっく…」ポロポロ
女「………けど、泣いてばっかりもいられないよね」
女「もう、なっちゃったものはしょうがないんだ」
女「頑張んなくちゃ、あたし」
女「……………よし!」
-クラス前の廊下-
担任「じゃあ、女さん、今日からよろしくね」
女「はい!」
担任「みんな優しいから、大丈夫」
担任「じゃあ、ちょっとここで待っててね」
女「わかりました」
-クラス前の廊下-
担任「はい、聞いてくださーい」
ザワザワ
担任「実は男君なんですが、転校することになりました」
ナ、ナンダッテー
担任「急な事で先生もあまり事情が把握できていないのですが…」
オタク「コリャハルヒノデバンダナ」
ミス
クラス前の廊下じゃなくて教室です
担任「でも、新しく転校生が来ました」
ナ、ナンダッテー!?!?!?!?
ザワザワザワザワ
担任「それじゃあどうぞ!」
ガラガラガラ…
ウワァ…カワイイ…
ザワザワ
友「」ピクッ
担任「じゃあ、自己紹介をどうぞ」
ザワザワ
女「えーと、女です。よろしくお願いします」
パチパチパチパチ
担任「じゃあ、女さんの席はあそこね。友君っていう子の隣」
女「」ピクッ
友「」ピクッ
担任「じゃあみんな、仲良くしてあげてねー!」
ハーイ!
ウース!
-休み時間-
女友1「ねえねえどこの学校から来たの?」
女友2「趣味は?」
女友3「彼氏とかいるの?」
女「えと…あの…その」
友「おいお前ら女さん微妙に困ってんじゃねーか」
女友123「うっさい」
友「…うへぇ」
女「あ、あたしなら大丈夫…だよ!」ニコ
友(可愛い…)
女「えと…学校は内緒。趣味は…何だろ。ゲーム?」
友&女友「ゲーム!?」
女友「へー意外!」
女友3「で、彼氏は彼氏は?」
女「へ!?えと、いない…よ?/////」
女友3「なんだーつまんないの」
女友(これは男どもが戦争起こすな…)
キーンコーンカーンコーン
女友1「あ、チャイム鳴っちゃった。また後でねー!」
女「うん!」
友(…にしても、コイツどっかで会った事あるような気がする。気のせい…だろうか)
-昼休み-
女友1「午後は健康診断だよね」
女友2「そうだねー着替えなきゃ」
女(あーっやべぇ忘れてた!)
女友3「女ちゃん一緒に行こうね」
女「あ、うん。ありがと」
女(まさかあの「間」に入る日が来るとは)
友(そいや男と健康診断エロいよねなんつー話ししたっけなぁ。いきなりどこ行っちまったんだか)
うお…外が明るくなってきちょるばい
眠いばい
-更衣室-
女(さて、体操服に着替えるか)
女(みんなすげー堂々と着替えてる…)
女(なんだここエロい…っっ)
女(さて、検診の会場に向かってる訳ですが)
女(うわー…男の視線が痛い…)
女(なんか凄く恥ずかしい…)
女(透けちゃってるのかな…それとも胸のせいかな………恥ずかしい)
担任「はーいじゃあここに出席番号順で並んでくださーい」
ハーイ
女(緊張する…)
医者「では一人ずつ見ていきますが、時間短縮のため、女子は仕切りの中に入ったら上の下着は取っておいて下さい」
エーエーヤダーハズイー
女(まじか)
医者「じゃあ始めますね」
支援さんくす
やる気出てくるわ眠いけど
女(さて、あたしも仕切りの中に入った訳ですが)
女(取んなくちゃいけないのか…)
モゾモゾ
女(恥ずかしい……////)
女(ていうか周りみんな、突起が、突起が…浮き出てる…)
女(異常なくらいやらしい……)
女(見てるこっちが恥ずかしくなってくるよー…)カアァ
女は何カップですか?
医者「女さーん」
女「は、はい!」
女(うぅぅ…)
医者「じゃあここの椅子に座って下さい」
女「はい」
医者「では見ていきますので、服を捲くって下さい」
女(……っっっ!!)
女「は…はい……」
メクリ
女(恥ずかしい…っ、恥ずかしいっ…ていうかあたしドキドキしすぎ!鼓動が!)
聴診器「ピタァ」
女(ひぅっ……)
>>72
ご想像にお任せします
女(もう…嫌だ…早く終わって…)
聴診器「ペロリ」
女(うわっなんか今先端擦った…!最悪……)
-検診終了-
女(一言で言おう。恥ずかしいよ!あれ!)
女(なんであんなおっさんに裸見せなくちゃいけないのさ…しかも、なんかあの人ニヤニヤしてたし)
女(意味分かんない…)
女(けど、あの仕切りの中はあんな事になってたんだね…男の自分が見たらどうなってた事やら)
女(さて、教室に戻りますか………)
-家-
女「…と、こんな感じで一日目は終わりました」
妹(ああダメだこの子可愛い)
女「もう最悪だよー…」
妹「災難だったね」
女「うん…」
追記
女の胸は少なくとも妹より二回りくらい大きい…はず
妹「ところでさ、お姉ちゃん。大事な話があるの」
女「うん?」
妹「今日ね、お父さんに電話でお姉ちゃんの事を話したの」
女「うん」
妹「そしたらね、後天性TS症候群っていう病気かもしれない、って」
女「…うん」
女「それは、治るの?」
妹「…」
妹「…」フリフリ
女「そっか…」
妹「一旦性別が変わっちゃったらもうそこから変わる事は無いんだって」
女「…うん」
妹「それからね、生殖に関してなんだけど」
妹「子宮はあるにはあるみたいなんだけど、完璧な子宮ではないから生理も来ないし子供も作れないんだって」
女「………」
女「そっ…か」
女「それは、治るの?」
妹「…残念だけど、どうする事もできないって言ってた」
女「…」
妹「…」
女「…まあ、いいや」
妹「…」
女「うん、いいや。話聞かせてくれてありがとね」
妹「うん……」
妹「…」
妹「……あ、今日は何食べたい?」
女「いや、今日はもういいや。ごめんね、ちょっと疲れちゃったからもう部屋に戻る」
妹「そっ…か。うん、分かった。おやすみなさい、お姉ちゃん」
女「ん、おやすみ」
-部屋-
女「子供が作れない…か…」
女「…まあ、しょうがないな」
女「生理が来ないなんて幸せじゃないか」
女「…」
女「寝るか…」
女「明日も平穏な一日が過ごせますように」
-翌朝-
妹「お姉ちゃんおはよー」
女「妹、あたしはこの性別、この病気と向き合っていく事にした」
女「なんていうか、いろいろ達観した」
妹「そ、そっか、それなら良かった…。落ち込んでるお姉ちゃんなんて見たくないもん」
妹「ん、ありがと」
女「さ、朝ごはん食べよ食べよ」
妹「うん!」
-学校-
女「おはよー」
女友「おっ、おはよー!」
友「なあ、女さん、」
女「ん?」
友「昔さ、どっかで会った事ある?」
女「」ビクッ
女「え、えーと、どうだろ…」
友「なんか懐かしい雰囲気が漂ってるんだよね」
女「そう?」
友「うん、なんか女さんと入れ替わりで転校してった男って奴みたいな…」
女「」ビクッ
友「…ってゴメン、男の人と同じ雰囲気だなんて失礼だよね、申し訳ない」
女「……ううん、嬉しい」
友「ん?何か言った?」
女「へ?いや、何も言ってないよ!うん!大丈夫!」
友(変わった子だなー)
女(元の自分の面影をどこかで感じ取ってくれたんだ…嬉しいな)
元男ってことで変化後の者に対する性犯罪は軽く扱われそう
性的マイノリティーってのとオカマなんかと同一視されて市民権なさげだし
友「つー訳で仲良くしような。せっかく席も隣になれた訳だしこれも何かの縁って事で」
女「う、うん…////」
女(さり気なく恥ずかしい事言いやがって……)
>>88
この病気はごく稀で、しかも公になっている訳ではない…という設定で頼む
後付けで申し訳ないが
-別の日-
友「ゴメン女さん!数学の宿題見せて!」
女「えっ!?」
女(相変わらす忘れものが多いな)
女「んー…しょうがないな…ってあれ?」
友「どした?」
女「やったはずなのに…見当たらない…!」
友「なんと!」
友「おいてめーら!女の宿題盗んだのは誰だ!正直に出てきやがれ!」
女「ちょ、バカあんた何やってんの!そういうのいらないから!逆にあたしが恥かいてるでしょーが!」
友「ゴメンゴメン、つい…」
女「殴りたい…」
女友1「あの二人仲いいよねー」
女友2「もうあたし達の入る隙はなさそうだねー」
女友3(恋の予感…!)
-また別の日-
友「女さん、アドレス教えて下さい」
女「何でそんなにかしこまってるの?」
友「ちょっとだけ、ほんのちょっとだけだけど緊張してるから」
女「アド聞くだけなのに緊張とかバカみたい」
友「なんと!」
友「では、よろしいのですか?」
女「ええ、よろしくてよ」
ガタッ
友「うおっしゃああああ女のアドレスゲトオオオオ」
女「っーーー!///////」
女「恥ずかしいからやめろって言っただろーが!!!このオ○ンコナス!!」
男1「チッ」
男2「友氏ね」
男3「黙れ友刺すぞ」
オタク「フォカヌポウwwwwww」
女友1「女ちゃん、友君と仲いいよねー」
女「べ、別に仲良くなんか」
女友2「傍から見るとカップルみたいだよー」
女「っっっ!」
女友3「ひょっとして女ちゃん友君の事好きなんじゃ」
女「ああん?何か言ったかゴルァ」
女友3「ごめんなさい何でもないです」
女友「こえー…」
-その夜-
テロリロテロリロー♪
女「あ、メールだ」
女「友…から?」
from:友
sub:無題
今度女友とか誘って遊園地行かない?
件名:Re:
うん、いいよ♪
何か決まったらまたメールちょうだいb
女「遊園地、か…」
女「今日女友に言われた事…」
女「アイツの事、好きなのかな」
女「確かに一緒にいると楽しいけど」
女「好きってのとはちょっと違う」
女「なんだろーね、わかんないや…」
テロリロテロリロー♪
女「あ、メール」
件名:Re:
女友123が一緒に来てくれる事になった!
男友達も誘ったんだけどさー、みんなに「氏ね」って言われちった…あはは
女「ぷっ」
件名:Re:
あっははは!
何か知らないけどあんた相当恨み買ってるみたいだねー(笑)
件名:Re:
らしいねー(笑)
って、原因気付いてなかったんだ?
件名:Re:
ん、その言い方はもしかしてあたしに関係してる事が原因なの?
件名:Re:
さあどうだか(笑)
ま、とりまおやすみ!
日時決まったらまたメールする。
件名:Re:
ん、おやすみー
友「あいつ意外と鈍感だったんだな…」
友「にしても、アイツの事を知れば知る程、男と似てるとこがたくさん出てくる」
友「まさか……っていや、そんなのは現実味がないよな」
友「つーか最近、女といると妙な感覚に襲われる」
友「俺…アイツに恋してるのかな」
友「まあいいや。とりあえず寝るか」
-それからしばらく経って遊園地当日-
友「さー今日は楽しみましょー!」
女&女友123「おー!」
女「ハーレムだねぇ」ニヤニヤ
友「うへへへへ。両手両足に花だぜ」
女友3「うわキモ」
友「ヒドス」
女「まあまあ今日くらいは穏便に穏便に」
眠い…とても…
女友1「あ、そうだ今日一日の組分けきめちゃおうよ」
女友2「あぁ、そうだねー」
グットッパーデワカレマショ
組A:女友123
組B:女&友
女「くっ…何であんたと…」
友「俺は3人組の方に入って両手に花したかった」
女「あーあ…誰だよコイツ連れて来たの…」
友「いや、あの、一応俺企画者なんだけど」
女友123(仕組んだ甲斐があった)
女友1「じゃあ始めは景気付けにあれ行こー!」
女友2「ジャジャン!ジェットコースター!」
女「いえーす!ってどうしたの友」
友「」ガクブルガクブル
女「情けないねぇ…。でもまあこんな奴気にしないで行こっかー!」
女友123「おー!」
友「鬼だ…コイツら鬼だ…」
キャーワーウワワワワーワウワアアアアアアアアキャーーーー
ゴォォォォオオオオオオオオオ
ズドドドドドドシューーーーン
ガガガガガガガ…
女友1「ふっはー!楽しかったー!」
女友2「おういえー!」
友「怖かった…凄く怖かった…」
女「ちょ、腕にしがみついてくんなバカ」
女(一瞬コイツを可愛いと思ってしまった自分が憎い………)
女友123(イイカンジイイカンジ)
女友1「次はあれ行こー!」
女友2「おういえー!」
友「おお、お化け屋敷か…ってどうした、女」
女「」ガガガガガガガ
友「えと、怖いのか?」
女「え?いや、怖くねーし!」
友「ほんとか?」
女友1「まあいざとなったら友いるし大丈夫でしょ」
女「なんの役にも立たないだろうけどね」
友「ボロクソや…」
ガガガガガガガってなんだwwwwwwwww
ガクブルガクブルです
ーお化け屋敷前ー
友「じゃあ、入ろっか」
女「ふん」ツーン
友(とか言いつつコイツ俺の服の袖掴んでやがる)
友(ああもういちいち可愛いなこんちくしょー!)
友(さて、中に入った訳ですが)
女「暗いね…」
友「ああ…」
友(いつの間にか掴む所が袖から腕になっている)
女「…」
友「大丈夫か?」
女「わかんない…」
テクテクテクテク
テクテク
友「なんか…なんも出て来ないな」
女「そだね…」
女(あたし的にはそっちの方が嬉しいんだけど)
テクテク
友「ん…あ、あれ?行き止まりか?」
女「えっ?」
友「道間違えたかな…って分岐点あったっけ」
女「戻るの?」
友「そうなるかなー」
ガシャン!
友女「「えっ!?」」
友「と…閉じ込められた!?」
女「と、閉じ…」
女「」パクパク
パッ
友「灯り?」
女「いやぁぁぁぁぁぁぁああああ」
友「赤い光かよ!しかも壁にも床にも黒い手形がびっしりって」
女「もう…無理!助けて!やだ!友…っっ!!死んじゃう…やだよ…やだよ…怖い……………」ポロポロ
友「これ、精神弱い人は発狂するんじゃないか……?」
女「やだ…もう…死んじゃう…助けて…友…友………」
友「落ち着け、女、大丈夫。一人じゃないから。俺がいるから。これはただの遊園地のアトラクションだ。」ギュッ
女「怖い…怖い…よ」ギュー
友「落ち着いて目を瞑って、深呼吸をするんだ。大丈夫。俺が側にいるから。ここにあるものは全部作りもの。」ギュ
友(幸いにもBGMがないから俺の声だけを届ける事ができる。逆にBGMが無いことが怖い要素でもあるんだが)
女「すー…はー…すー…はー…」
友「そう。ゆっくりと」
女「すー…はー…すー…はー…」
友「そうそう。大丈夫」
友(ていうかいつまで閉じ込められてりゃいいんだ?)
ー数分後ー
?「お客様!聞こえますか?」
女「ひっ」
友「大丈夫。係員さんの声だよ」
友「はい!聞こえます!」
係員「申し訳ございません!システムのトラブルでお客様を長時間閉じ込めてしまいました!現在復旧が完了しましたのですぐに仕切りを上げさせていただきます!」
友「は、はい!」
友「良かったな、出られるぞ」
女「ほんとに?ほんとに?」
友「ああ」
女「良かった…怖かった…」
その後俺達は係員の誘導に従ってそのお化け屋敷から脱出した。
出た時に「お詫びに無料でもう一度どうぞ」と言われたが丁重にお断りしておいた。
ちなみに本来ならばあの仕切りが閉まった後、進行方向の仕切りが開き、進めるようになる、いうものらしかった。
しかしまあ俺は良くあそこまで冷静でいられたもんだ…。けど女が深刻なパニックを起こさなくて良かった。
女の体、柔らかかったなぁ…。
友「あれ、そいや女友達はどうしてるんだろ」
女「あ、あたしの携帯に連絡入ってる」
友「ほう。どれどれ?」
女(ち、近い……////)
件名:ラブラブなお二人へ
お化け屋敷から出てくるの遅いから先にどっか行ってるね!
16時にエントランス付近集合で!
友「16時か…」
女(あれ、ラブラブなお二人にはツッコまないの…?)
女(って何意識してんだあたし!)
友「もうあんま時間ないなー。最後に観覧車行っとく?」
女「へ!?あぁ、うん、いいよ!」
友(ようすがへんだ)
ー観覧車前ー
友「ここか」
女「…うん」
友「あれ、あそこになんか書いてある」
女「なになに?」
友「んーと、『夕方、この綺麗な夕日がこの観覧車から見えている時、頂上でキスをしたカップルは永遠に結ばれるという噂があります。』…だって」
友&女(っーーー!!!)
女(…ちょ、今超夕日見えてるんですけど!)
友(ど、どうすりゃいいんだこれ…!)
友「えぇっと…どうする?やめるか?」
女「えっ!?あや、いや、えと………………」
女「…いいよ。最後だし。乗ろ………?」
女(うわあああああ何言ってんだあたし!!!!)
友(…恋に落ちる音がした)
友(好きだ…女……)
女「じゃ、行こ?」ニコッ
友「あ、あぁ…………」
友(という訳で観覧車に乗ったのはいいものの)
女(気まずい…っ!)
友(乗ってから会話が一つもない)
女(何か話さなきゃ…!)
友「あの
女「あの
友(うわあああああ)
女(うわあああああ)
女「えと、友から、いいよ」
友「いや…ゴメン、やっぱ何でもない。女は?」
女「いや、あたしも…何でもない…
」
友「そっか…」
友「…」
女「…」
女(もうすぐ頂上だ…)
女(って、だから意識すんなっての)
女(あああでもこのチャンスを逃したら後悔する気もするししない気もする…)
女(どうしよう…っ!頂上が近付いて来てる…!!)
友(もうすぐ頂上か…)
友(こりゃ何も起こらずに終わりそうだな)
友(まあ、そうだよな…)
女(どうしよう…どうしよう…)
女(心臓が死ぬ程バクバク動いてる)
女(……………)
女(ああもう!どうにでもなれ!)ガタッ
ポスッ
友「え、何で俺の膝の上座っt」
チュッ
友「っーーー!!!」
女「ふあぁー」
ガチャ
妹「お姉ちゃんおはよー」
女「おはよー」
女(昨日のあの後からの記憶がない)
女(どうやって帰って来たんだろう)
女(ていうかあたし、アイツとキ、キスしちゃったんだ)
女(///////)
女(どうしよう…明日どんな顔して学校行けば…)
妹「お姉ちゃんどうしたの?すっごいボーッとしてるけど」
女「わかんない…………」
妹「ま、いいや。朝ごはん出来てるから早く下来てね」
女(うん…)
妹(心で返事しても聞こえないよお姉ちゃん)
女(…………)
テロリロテロリロー
女(!?)
女(と、友から!?)
件名:いきなりゴメン、
今日、空いてる?
大事な話をしたい。
女(っーーー!)
件名:Re:
うん。
ーーーーーー
件名:Re:
ありがとう。
場所はどこがいい?
ーーーーーー
件名:Re:
あたしの家に来て。
男君の家…って言ったら分かるかな?
実はね、あたしも大事な話があるの。
ーーーーーー
件名:Re:了解。
じゃあ、夕方くらいに行くね。
えと、すみません
今日はちょいと用事があるのでこの辺で一旦ストップします
9時ぐらいには再開できるかと
落ちてたら
女「…大事な話が、あるの」
っていうスレタイで建てますのでその時はまたよろしくお願いします
支援ありがとうございました
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