女「願い事が一つだけ叶うとしたら」 (19)

女「先輩は何をお願いしますか?」

男「んー何回でも叶うようにするかな」

女「それは無しで」

男「じゃあ無難に世界平和?」

女「本当に無難ですね」

男「そういう女は何を願うのさ」

女「この空間が何時までも続きますように…とかですかね?」

男「ロマンチストだな」

他に女キャラ出てこないから後輩じゃないのか?

女「先輩」

男「どした?」

女「イルミネーション綺麗ですね」

男「そうだなあもうクリスマスシーズンだしな」

女「私この季節は毎年ワクワクします」

男「どうして?」

女「何でですかね自分でも分からないです」

男「町はカップルで溢れてるのにな」

女「サンタの先輩がプレゼント届けてくれてもいいんですよ?」

男「…あそこの牛丼でいいか?」

女「喜んで」

女「一年って早いですね」

男「年を重ねるたびにどんどん加速してる気がするよ」

女「私達はどこまで行くんでしょうか」

男「明日には死んでるかもな」

女「死後のストーリーも楽しみだったりします」

男「目的もない生活じゃないか?」

女「それは今もそうじゃないですか?」

男「まあ確かにな」

女「先輩の生きる意味ってなんですか?」

男「だらだらと生きてるだけだよ」

女「楽しいですかそれ?」

男「昼間は勉強して、仕事して夜は食べて好きなテレビ見て寝る。繰り返して繰り返してみんなそうじゃないか。」

男「寧ろ女の生きる意味はなんなんだい?」

女「私は…夢があるので」

>>2
男と女っていう表記が好きなんだよね
後輩の方がいいなら後輩に変えます

男「夢をその願い事で叶えたりはしないのか?」

女「自分で掴みとりたいです」

男「ふうん、そんなもんか」

女「なんだかんだそこまでの過程がおもしろかったりするんですよ」

男「RPGでいったらクリアまでの過程が面白いってことか」

女「そんな感じです」

男「夢が叶ったらどうするの?それで終わりじゃない?」

女「そう言われてみると…」

男「結局さ俺たちは何したいかわからないんだよね」

男「将来働いてるとしてと、それはなんのため?食うためだろ?」

女「充実感なんて話も聞きますけど」

男「仕事以外で充実感得られたら仕事をする意味は稼ぐ以外になくならないか?」

女「まあ…そうですね」

男「サンタクロース」

女「え?」

男「凄いと思わない?」

女「何がですか?」

男「存在しえないものが全世界の子供に夢を与える」

女「一種の宗教みたいなものですよね」

男「女はサンタクロース信じてた?」

女「小5までですね」

男「そっかそっか俺は中2まで信じてたんだよね」

女「随分と長いですね」

男「いやいや、あの一夜だけ自分の願い事が叶う気がしてさ必死にお願いしてたよ」

女「あの頃の願い事は単純ですよね」

男「そうそう、あのゲームが欲しい!なんてな笑」

女「今年こそはサンタさんをみるんだ!って思っても寝てしまう夜は悔しかったですね笑」

男「そうそう!クッキーとミルクなんて用意しちゃってさ笑」

女「願い事が叶うとする装置があるとするじゃないですか」

男「絶対に?」

女「そうです。願ったことが絶対にです。」

男「それは胡散臭いなあ」

女「そうなんです、願い事が叶う代わりに不幸が一つだけ起きるって装置です。」

男「うわっ、ありがちなヤツだな」

女「先輩押しますか?」

男「わからないなあ。不幸ってのがネックだよな。一体どのくらいなのか」

女「大体願い事の同等くらいのレベルですね」

男「なるほどそれは願い事によっては押すかもな」

女「ギャンブラーですね」

男「不幸なんて大概忘れちまうもんさ」

女「確かに嫌な記憶よりいい記憶の方が残ってますもんね」

男「そうそう。過去の不幸を嘆くのはなかなか進めてない証拠だよ。」

男「まだ人生経験の浅い俺が言えたことじゃないけどな」

女「いえ、先輩は私より一年もたくさん生きてますよ」

男「皮肉か?」

女「滅相もない」

男「非常に眠くなってきたよ」

女「もう、一時ですよ」

男「俺は寝るぞ」

女「寒いです」

男「ほら毛布」

女「違います」

男「ほらまくら」

女「違います」

男「じゃあなんだ」

女「同じ布団で寝ていいですか」

男「…寝込み襲うなよ」

女「襲いませんよ…」

俺が寝そうだよくそ眠い

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