ほむら「殺るか」さやか「殺られるか」(189)
まどか「……」
まどか「……」コソコソ
さやか「まどかーっ!」
ほむら「おはよう!」
まどか「ひっ。見つかった!」
さやか「あたしと一緒に学校いこう」
ほむら「いえいえ私と共に行きましょう」
まどか「どっちとも嫌!だって喧嘩ばかりするじゃない!」
さやか「喧嘩するわけないじゃんかぁ」
ほむら「そうよ。私達は仲良しって設定なのよ」
まどか「設定ってなに!?実際に仲良くしてよ!」
さやか「わかったわかった。だから一緒に登校しようよ」
ほむら「私…まどかと一緒じゃないと寂しくて死んじゃうのよ…」
まどか「わ、わかったよ…喧嘩しないのなら…」
さやか「やった!」
ほむら「嬉しい!」
さやか「ねぇねぇまどか!とっておきの笑い話があるんだけどさ」
まどか「なになに?」
ほむら「そんなことよりまどか。人魚に纏わる都市伝説の話があってね…」
まどか「気になるなぁ」
さやか「いやまどかまどか。こっちの話の方が面白いよ!抱腹絶倒間違いなし!」
ほむら「いえまどかまどか。そんなくだらない話よりもこちらの話は為になるわよ」
まどか「え、えっと…同時に話されても困るんだけど…」
さやか「ちょっと転校生の話は後回しってことで…先に話しかけたのあたしだし」
ほむら「あなたの話はくだらない上に長いのよ。朝一番にそんな話をされるまどかの気持ちを考えたらどうなの?」
さやか「都市伝説なんて話される方がよっぽど気分を害するよ」
まどか「喧嘩してるの?」
さやか「いやまさか」
ほむら「仲良し仲良し」
まどか「むぅ…やっぱり私1人で学校いく!」テケテケ
さやか「あっ!まどっち!」
ほむら「まどまどーっ!」
さやか「……」
ほむら「……」
ほむら「…ちょっと青魚。あなたが喧嘩腰だったせいでまどかが1人で行ってしまったじゃないの」
さやか「先に喧嘩吹っ掛けてきたのはあんたでしょ?」
ほむら「だって事実じゃない!あなたどうせ学校いくまでの間ずっとまどかと話す気だったでしょう!?私をほっぽいて!」
さやか「当たり前じゃん!あんたが話す暇なんて絶対あげないもんねー!」
ほむら「なんて性格の悪い生臭魚なの…!」
さやか「あんたのその悪口の酷さには負けますよーだ!」
ほむら「いっぺん死になさいよ!」
さやか「やんのかこら!?上等だ!」
ほむら「死ね!蜂の巣になれ!」ダダダダダ
さやか「いだ!いだだだだ!飛び道具とは卑怯な!」
ほむら「勝てばいいのよ勝てば!さぁそのまま無様に死になさい!」ダダダダダ
さやか「くっ…悪役の台詞吐きやがって…!いだっ!いだいっいだいっ!」
ほむら「……あら。弾切れね。補充しなきゃ」ジャラジャラ
さやか「すき焼きっ!!」ズッパーン
ほむら「あだぁっ!?ちょっと!たんこぶ出来たらどうすんのよっ!?」
さやか「悪はこの正義の剣に切られて死ねっ!」ズッパーン
ほむら「いたいっ!ぐ…ビービー弾ビービー弾…」ジャラジャラ
さやか「はははは!昨日徹夜で段ボールで作ったんだ!」
ほむら「こうなったら…くらいなさいっ!」バラバラッ
さやか「なっ!?ビー玉を転がして…!?」
さやか「ぐはぁっ!」ステーン
ほむら「ふっ…今のうちに弾補充よ!」ジャラジャラ
さやか「小癪な真似を…ならこっちも飛び道具だっ!」
ほむら「なにっ!?」
さやか「輪ゴム鉄砲!割りばしで作った!くらえっ」ミョーン
ほむら「ひぃっ!?」ビクッ
さやか「あっははは!びびってんじゃないよ!あはは!」
ほむら「くそっ!死ね!」ダダダダダ
さやか「あいでででで」
ほむら「ふん!このモデルガンがあるかぎり遠距離戦ではあなたに勝ち目はないわ!」
さやか「…くくく!馬鹿め!」シャキーン
ほむら「なっ!?あれは盾!?」
さやか「ふははは!昨日ジャスティスソードを作ってた時に余った段ボールで作ったジャスティス盾だ!」
ほむら「盾は英語にしないの?」
さやか「…盾って英語でなんていうんだっけ?ターテー?」
ほむら「シールドよ」
さやか「そう!ジャスティスシールド!」
ほむら「ぐっ…味な真似を…っ!」
ほむら「…ならばこちらも奥の手を出させてもらうわよ…!」
さやか「なん…だと…!?」
ほむら「風船爆弾粉入り!えいっ!」ポイッ
さやか「ぷはぁっ!?ま、前が見えんっ!?」
ほむら「今のうちに…よし!盾とったー!」
さやか「はっ!?あたしのジャスティスシールドがっ!?」
ほむら「よし!私の盾に仕舞っちゃいましょ」ゴソゴソ
さやか「かーえーせーよー!あたしのジャスティスシールドー!」
ほむら「嫌ですー!」
マミ「……」
さやか「はっ」
ほむら「はっ」
マミ「あなたたち…なにをやっているの?」
さやか「…えっと…」
ほむら「喧嘩…というか、殺しあい…というか」
マミ「こ、殺しあい!?あなた達!そんな言葉軽はずみに言っちゃいけません!」
さやか「だってこいつが悪いから…」
ほむら「はぁ?なに人のせいにしてんのよ。そういうとこ小汚ないわよねあなた」
さやか「うるさい!死ね!」
ほむら「そっちが死ね!」
マミ「仲良くしなさいっ!!」
さやか「」ビクッ
ほむら「」ビクッ
マミ「いい?あなた達は同じ魔法少女なのよ?そのあなたたちが殺しあってどうするのよ!」
さやか「でも聞いてくださいよマミさん。この残念美人ったら酷いんですよ?」
ほむら「誰が残念よ」
さやか「あたしとまどかが仲良くしてるとこに無理やり入り込んできて…」
ほむら「無理やりなのはあなたでしょ?まどかだって内心では迷惑がってるんだからね」
さやか「え……それ…本当……?」
ほむら「嘘よ。騙されてやんのばぁーか」
さやか「っ!?見てマミさんこの子憎たらしい整った顔!殺していいっすか!?」
マミ「やめなさい!」
ほむら「」ヒラヒラプー
マミ「あなたも挑発しないの!」
マミ「はぁ…なんでそう仲が悪いのよあなた達は…」
ほむら「生理的に合わないの」
さやか「顔も見たくないね」
ほむら「今すぐ死んで構わないわ」
さやか「苦しんで死んでほしい」
マミ「…そこまでいがみ合ってて本物の銃や剣を使わないのはどうして?」
ほむら「え…ほ、本物ってあなた…」カクカク
さやか「こ、怖いこと言わないでくださいよ…本当に死んじゃうでしょ…」フルフル
ほむら「ねぇ…」カクカク
マミ「えぇ…?」
マミ「はぁ…まぁいいわ。本気の殺しあいなんて私も見たくないし」
さやか「なにいってんですか。本気で殺す気ですよ」
ほむら「その通りよ。もう邪魔で邪魔で仕方ないから」
マミ「はいはい。とにかくもう喧嘩しないこと。あとはここを綺麗に片付けなさい」
さやか「えー…転校生のビー玉のせいで…」
ほむら「あなたも輪ゴム飛ばしたじゃないの…」
マミ「いいから早くしなさい!」
さやか「は、はい」
ほむら「わ、わかったわ」
さやか「くそぉ…朝からひどい目にあった…」
ほむら「まさか道の真ん中でお説教されるだなんて…」
さやか「あんたといるとろくなことがないね」
ほむら「えぇえぇ同感だわ。早くあっちいきなさい。しっしっ」
さやか「あたしに指図すんな。あんたがどっかいけ」
ほむら「魚が人間の学校に通ってんじゃないわようっとおしい」
さやか「くっ…魚っていうな!こ、この…美人!」
ほむら「……?」
さやか「あぁー!いい悪口思い付かねー!」
ガラッ
さやか「はぁ…あたしの発想力のなさに絶望した」
ほむら「もっと絶望して魔女になってしまえ」
まどか「あ、さやかちゃんほむらちゃん!遅かったね!」
さやか「まどかーっ!」ギュッ
ほむら「会いたかったわーっ!」ギュッ
まどか「ひゃー?」
さやか「ちょっとあんたは離れなさいよ!」ギューギュー
ほむら「あなたこそ!まどかに近づくんじゃないわよ!」ギューギュー
まどか「く、くるひぃ…ぎゅう…」
さやか「まどっち!」ギューギュー
まどか「うんせ、うんせ…」ムギュムギュ
ほむら「まどまど!」ギューギュー
まどか「よいしょっと」スポーン
仁美「まぁ。相変わらず抜け出すのがうまいですわね」
まどか「てぃひひ。慣れちゃったからね」
さやか「まどー…え?」ギュッ
ほむら「…ちょっとなに抱きついてきてんのよ魚」ギュッ
さやか「あ、あんたこそこの手を離せ!気持ち悪い!」バッ
ほむら「あー美樹さやか菌がうつったー!ターッチ!」ペタッ
中沢「へ?あ、はい」
さやか「やめろよー!そういうのやめろよー!」
まどか「むむむ…また喧嘩して…」
まどか「お二人ともっ!もう喧嘩はしないって言ったじゃない!」
さやか「だって…こいつがー…」
ほむら「この馬鹿がー…」
まどか「やめなさい!めっ!」
さやか「ご、ごめんなさい…」
ほむら「もう喧嘩しないわ…」
まどか「わかってくれればいいの。さ、仲直りの握手しよ?」
ガシッ
さやか「……!」ギチチチ
ほむら「……!」ムギュギュギュ
まどか「うんうん。仲良しが一番だよ」ニッコリ
授業中
和子「で、あるからして…」
さやか(いてて…転校生の奴爪を立てやがって…あいつは猫かよ)
さやか(あたしとしたことが昨日つめを切っちゃったから反撃できんかった…ちきしょう)
さやか(復讐してやる…転校生め!)
さやか「あ、これ転校生へ届けてくり」サッ
中沢「あ、暁美さん…なんか紙がまわされてきたよ」
ほむら(紙…?さては美樹さやかのいたずらね…ったく…)ペラ
ほむら「ぶふっ!?」
和子「!?な、なんですか暁美さん!?」
ほむら「い、いや…にゃんでも…ありません…ふくくく…」
さやか「くくく…っ…くふふふ…!」
ほむら「・・・・・・・」ダダダダダダダダダダッ
さやか「やめ・・あ・・た・・・・・・・シャ・・・・・・・・・ならな・・・・・・」
キーンコーン
和子「今日はここまでです」
さやか「はー!やっと終わったぁー」
ほむら「美樹さやかぁぁっ!」
さやか「うわっ!?な、なんだよ転校生!」
ほむら「あんた何よこの落書きは!?おかげで恥かいたじゃないの!」
さやか「あはははは!ざまぁ!」
ほむら「くそ!今日という今日は殺してやるわ!」
さやか「んだてめやんのかこるぁー」
まどか「こらー!喧嘩しないって約束したでしょ!」
ほむら「まどか…止めないで!こんな害虫は駆除した方が世のためよ!」
まどか「めっ!
ほむら「うぅ…」
さやか「」ンベロベロプー
ほむら「……」ビキビキ
ほむほむの銃をこっそり実銃にすり替えてあげたい
さやか「お昼だ!まどか一緒に食べよう!」
ほむら「私の方と食べましょ!?ね!」
さやか「またあんたは後から…先に約束したのはあたしだ!」
ほむら「あなたは席が近いってだけでしょ!?」
まどか「さ、3人で食べよ…ね?」
さやか「えっ!」
ほむら「えっ?」
仁美(え…)
さやか「いやだ!こんな奴と一緒に食べるなんてご飯がまずくなる!」
ほむら「こんな馬鹿がいたらやかましすぎて昼食どころじゃないわ!」
まどか「またそういうこと言って…駄目でしょ!」
さやかちゃんのお弁当にウランマンガンカドミウム
鉛硫酸オキシダンシアンマンガンバナジウム
亜鉛水銀ストロンチウム混ぜてあげたい
まどか「うーん。いい天気だねー」
さやか「屋上は気持ちいいねー!眺めもいいし!」
ほむら「飛び降りてくれないかしらあなた」
まどか「じゃあ手を合わせて…いただきまーす!」パチン
さやか(かわいい)
ほむら(好き)
まどか「二人はどんなおべんとなの?」
さやか「普通のだよ。ちょっと失敗しちゃったけど…」
ほむら「ぷっ。まずそうね」
さやか「あ?そういうあんたのはどうなんだよ…って」
さやか(うわ…すごい本格的だ…ほむら料理できたんだ…)
まどか「すごいほむらちゃん!」
ほむら「ふふふ。意外と簡単なのよ?レンジでチンなのよ?」
さやか「お前が作れよっ!」
さやかちゃんのお口にほむらちゃんお手製の特製爆弾をあーんしてあげたい!
ほむら「は?嫌だし面倒だし」
さやか「あんた冷凍食品詰めてきただけじゃないのよ!そんなんでよくもあたしのおべんとを馬鹿にしたな!」
ほむら「指に傷作ってまでそんな粗末な料理するくらいならこっちのがマシよ」
さやか「ぐうー…なんだか料理を馬鹿にされるといつもの2割増しで腹が立つ…」
まどか「ま、まぁまぁさやかちゃん」
ほむら「はいまどか。こんな下手くそはほっといてあーんして?」
まどか「えっと…それはさすがに恥ずかしいよ…」
さやか「……」
さやか(そんなに下手くそに見えるかなぁ…あたし頑張って作ったのに…)
さやか(まどかに食べてほしかったけど…こんなんじゃ食べさせられないかな…)
まどか「…さやかちゃん?どうしたの?元気ないよ」
さやか「な、なんでもない…ちょっと用事思い出したから教室戻るね…」パタパタ
まどか「え?あ、さやかちゃん…」
ほむら「……」
さやかちゃんの上履きに大王サソリ入れてあげたい
ほむら(…やば…ちょっと言い過ぎたかしら…)
まどか「ほむらちゃん」
ほむら「…はい…」
まどか「仲直りしなさい」
ほむら「う…」
まどか「やりすぎちゃったこと、わかってるでしょ?」
ほむら「うん…」
まどか「いってきなさい!」
ほむら「う、うん!」パタパタ
まどか「ふー…」
マミ『鹿目さんも大変ね』
まどか「あ、マミさん」
マミ『あの子達、二人とも意地っ張りで困っちゃうでしょ?』
まどか「てぃひひ…でもそんなとこが私、好きです」
マミ『美樹さんも暁美さんも不器用だけど、根はいい子だものね』
さやかちゃんのソウルジェムを浄化し続けて遊んであげて
人の痛みをしってもらいたい!
さやか「はぁ…あたし料理の才能ないのかなぁ…」
ほむら「……」
さやか「マミさんみたいに上手なら自信もつくのに…」
ほむら「……」モジモジ
さやか「実際ほむらみたいに冷凍食品詰めた方が無難だもんなぁ…あたしってすぐ意固地になっちゃうのが悪いとこだ…」
ほむら「……」クネクネ
さやか「…このおべんとどうしようかな…」
ほむら「あ、あのぉ…」
さやか「ぎゃあっ!?い、いきなり現れんなよ!いつからいたのよ!」
ほむら「潜んでたのよ…」
さやか「潜むなよ…心臓に悪いわ転校生…」
さやかちゃんのお弁当をドブにぶちまけて
ごめん、汚水かと思ったわ、今度はゾンビだけじゃなく人間が食えるものくれよっていいたい
ほむら「そのおべんと…」
さやか「…なによ。またまずそうっていいにきたの?」
ほむら「いや…その…」
さやか「…いいもん別に。ほんとのことだもん…」
ほむら「……ん!」グイッ
さやか「え…ちょ、ちょっと返し…」
ほむら「あむあむ!あむぐもぐもがしゃくしゃくごくんっ!」
ほむら「おいしい!見た目に似合わず!」
さやか「……」ポケ
ほむら「…ふん、そこそこおいしいわね…次も頑張りなさいよ」
ほむら「…けぷっ」
さやか「…な、なによその上から目線は!なんで勝手に食べてんのよ!」
ほむら「す、捨てるのが勿体なかっただけだから!それだけ!」
さやか「せっかくまどかに食べてもらおうと思ったのに!馬鹿!死ね!」
ほむら「うるさい!そっちが死ね!」
さやか「もう…まどかに料理の感想聞きたかったのに…」
ほむら「…悪かったわよ。勝手に食べて…」
さやか「…………」
ほむら「な、なによ」
さやか「…しょうがないから次作ったときはあんたが…た、食べろ」
ほむら「は?」
さやか「だって、その、食べ比べしないとどれくらい上手くなったかわかんないし、だ、だから…食べろよ…」
ほむら「…わ…!」
さやか「な、なんだよ!食べろよ!うぅ…!」
ほむら「わかったわよ食べればいいんでしょ!あーあー本当にあなたはめんどくさいんだから」
さやか「め、めんどくさくねーもん!死ねよもー!」
ほむら「そっちが死になさいってば!馬鹿!」
さやかちゃんのお口に銃弾のご褒美をあげたい!
さやか「……」テケテケ
ほむら「……」テケテケ
まどか「あ、もどってきた」
マミ「仲直りはできたの?」
さやか「べ、別に…そもそも喧嘩なんてしてないし」
ほむら「えぇその通りよ。美樹さやかなんて初めから眼中にないわ」
さやか「転校生なんてまどかにくっついてくるお邪魔虫でしかないね」
まどか「もー…またそうやって…」
マミ「うふふ…みんな揃ったところで、お昼食べま」
キーンコーン
ほむら「あ、チャイム」
さやか「やばっ教室戻らなきゃ!」
まどか「ば、ばいばいマミさん!」
マミ「あ……うん」
放課後
さやか「さーまどか!帰ろう今すぐに!」グイグイ
まどか「へ?へ?」
ほむら「ひじデコピン!」ビシィッ
さやか「ぎゃー!?ひじがビリビリするよっ!?」ビリビリ
まどか(ひじなのにデコピンってどういうことだろう…?)ポケー
ほむら「あなたは油断も隙もないわね…さ、今のうちに二人で帰りましょまどか?」グイグイ
まどか「え、え、え」
さやか「さやかちゃんすねチョップ!」ビシィッ
ほむら「うくぅ…!」ヒリヒリ
さやか「さやかちゃんに挑んでくるたぁいい度胸じゃねーの転校生さんよぉ」シュッシュッシュッ
ほむら「こんのぉ…チョップはないでしょチョップはぁっ!」ブンブンブン
まどか「いい加減にしなさい!」
まどか「まったくもぉ…お昼に少しくらいは仲良くなったと思ったのに」
さやか「こいつとは相容れぬ!」
ほむら「ただちにご臨終お祝いしたいわ」
まどか「はいはい。帰るよ二人とも」
さやか「うん!」
ほむら「帰りましょうまどか!」
仁美「あ、わたくしも…」
まどか「仁美ちゃんばいばーい」
仁美「あ……はい」
さやか「あんたもばいばいしていいんだよ?」
ほむら「あなたは現世からばいばいしてもいいのよ?」
さやか「まどかと手を繋いで家にかえろー♪」
ほむら「美樹さやか菌がつくから手を離しなさいよ」
さやか「あんたこそ離しなさいよ。まどかまで暗くなったらどうすんのよ」
ほむら「ちょっと!誰が仏頂面よ!?」
まどか「あの…両手繋がれちゃ私が二人の子供みたいだよ…」
さやか「えっ…あたしと転校生の…こ、子供!?」
ほむら「いやぁぁぁ!きもいきもい!さっさと手を離しなさいよ!」
さやか「やだ!そっちが離せ!」
ほむら「いや!」
さやか「……」ギュッ
ほむら「……」ギュッ
まどか(恥ずかしい…顔も隠せないよ…)
さやか「こっち見んな死ね」
ほむら「お前なんか見るか死ね」
まどか「……ん?あそこにいるのは…」
まどか「杏子ちゃーん!助けてー!」
杏子「はぁはぁ…あ、まどかか」
さやか「どうしたのさ息切らして」
杏子「いやな、今魔女を追ってるんだ」
まどか「え…大丈夫なの杏子ちゃん?」
杏子「…だ、大丈夫だ。1人でできるもん」
ほむら「あ、これは苦戦してるパターンね」
さやか「まったく杏子は素直じゃないんだから~」
杏子「お前らには言われたくねぇ!」
さやか「ま、同じ魔法少女が困ってるんじゃたすけないわけにはいかないね!」
杏子「そうか!…いや、べ、別に必要ねぇよ…」
さやか「強がんな強がんな」
ほむら「それなら仕方ないわね。じゃあ私は責任を持ってまどかを家まで送り届けるわ」
さやか「んな!」
まどか「えと…私平気だよ?」
ほむら「遠慮しちゃだめよ。ささ、二人っきりで帰りましょ?うふふ」
さやか「まてい!あたしが送るー!」
ほむら「うるさい。しっしっ。邪魔者しっしっ」
さやか「むきー!」
杏子「手伝ってくれんなら早くしろよ!」
まどか「ほ、ほむらちゃん!早くしないと魔女が大変だよ!」
杏子「そうだそうだ!」
まどか「私はいいから杏子ちゃん達を助けてあげて!」
ほむら「うぐぐ…」
さやか「ざまぁ」
ほむら「あんたなんか絶対助けない。魔女に食われて死ね」
さやか「はぁ?魔女に食われて死ぬなんてそんな馬鹿な死に方する魔法少女なんていないよ」
ほむら「まぁそれはそうね。私が言い過ぎたわ」
さやか「でしょ?あははは」
杏子「なににこやかに談笑してんだよ!ほらいくぞ!」
結界内
さやか「うわ…なんか凄い寒気がするよ…」
杏子「今回の奴はかなり大物だ。油断するなよ」
ほむら「美樹さやかは油断してくれて結構だわ。そして死ね」
さやか「うっさい死ねばーか」
ほむら「ばーか」
杏子「おい来るぞ!構えろ!」
さやか「ぐはぁっ!」バキッ
ほむら「おごっ!」ベキッ
杏子「おいぃぃ!」
さやか「ぐ…転校生が話しかけてきたからくらったじゃんか…」
ほむら「あんたのせいよ…いたた…」
杏子「また来るぞ!」
さやか「さやかちゃん本命、ジャスティスソード!」パァァッ
ほむら「盾からモノホンの銃を…」ゴソゴソ
ほむら「ん?なにこれ段ボール?邪魔っ」ポイッ
グシャァッ!
さやか「あぁぁぁ!あたしが作ったジャスティスシールドがぁぁぁ!!」
さやか「死ねこら!」ヒュン
ほむら「受けて立つわ!」バンバン!
杏子「受けて立つなよ!魔女に撃てよ!」
さやか「しかし3人がかりなのに手数が多くて避けきれないねっ…」ズバット
杏子「あぁ…こう多いと避けるだけで精一杯になっちまう」
ほむら「喋ってると集中できないわよ」ダダダダダ
杏子「ってそれはこっちの台詞だ!ほむら後ろ!」
ほむら「え…」
さやか「せりゃっ」ズバット
杏子「お、さやかナイス!」
さやか「あんたは後ろの注意が苦手だからねぇ…」
ほむら「っ!危ないさやか!」ダダダン
さやか「わっと…」
ほむら「あなたは足元が弱点だったわよね」
杏子「なんだコンビネーションいいなお前ら」
さやほむ「よくねーわよ!」
杏子「ふぅ…なんとか倒せたな」
さやか「あたしのおかげね!」
ほむら「ち…あわよくば魔女に殺されればよかったのに…」
さやか「あたしに何度も助けられときながらなんてことをいう」
ほむら「私がサポートしてあげなかったらあんたは今頃バラバラね」
杏子「…なんつーかお互いの弱点を知り尽くしてたよなあんたら」
さやか「そりゃ毎日…」
ほむら「殺るか」ファサッ
さやか「殺られるか」キリッ
ほむら「の殺しあいをしてたしね…」
杏子「いやすんなよ…ドヤ顔うぜーな…」
さやか「よっしゃ!魔女も倒してすっきりしたし、まどかに会いに行こっと」
ほむら「待ちなさい美樹さやか。まどかに会いたくば私という障害を乗り越えてから行きなさい」
さやか「なんだよおめーさんは。まどかの家族みたいな言い方すんなよぶっ飛ばすぞ」
ほむら「…ふっ。無駄に鋭いわね美樹さやか…いかにも私こそが未来のまどかのパートナー!」
さやか「絶対に許さんぞ!たたっ斬ってくれる!」
杏子「はぁ…また始まった。めんどくせーから帰ろ」
マミ「はぁはぁっ…佐倉さん!助けに来たわよっ!!」
杏子「もう終わったぞ」
マミ「え…あ、そうなの…」シュン
まどか「」ソワソワ
さやか「まどかー!」
ほむら「ただいままどか!」
まどか「あ、よかったぁ!二人とも無事に帰ってきてくれて!」
さやか「へへーん!あたしのおかげで魔女倒せたよー!」
ほむら「私のおかげだから。あんたなんか豆粒ほども役にたってないから。それよりまどか、ご褒美の包容をちょうだい!」
さやか「やめろ気色悪い!まどかを困らせるんじゃない!」
ほむら「あら?あなたいたの?もう帰っていいわよ?私とまどかの邪魔だから」
さやか「なにぃー!?死ねよお前なんかぁ!」
ほむら「あんたが死ね!のたれ死ね!」
まどか「もー!喧嘩するくらいなら帰りなさい!」
さやか「え…そんな、まどかぁ…」
ほむら「ご、ごめんなさいまどか!もう喧嘩しないから!」
まどか「もう信じないもん!ぷんっ!」ガチャッ
さやか「あ…家に入っちゃった…」
ほむら「……あなたという馬鹿野郎は…ほんっと私たちの邪魔をしやがって…」
さやか「あんたのほうが邪魔なんだよ!いつもいつもあたしとまどかにくっついてきやがって!」
ほむら「あんたみたいな魚にはくっついてないわよ!生臭いでしょ!」
さやか「う、うぅ…く、臭くないもん!」ウルッ
ほむら「え、あ、冗談よ!?」オロオロ
さやか「うぅ…この…ラベンダーの香りがぁ…」ウルウル
ほむら「冗談だから泣かないでよ…フローラルな香りがするわよ…」
まどか(トイレの芳香剤かよー)コソコソ
さやか「ぐす…」
ほむら「えっと…その…送っていくわ…」
さやか「…うん」
ほむら「…………」
さやか「…………」
ほむら「…私、そんなにあなたのこと…その…」
ほむら「き、嫌ってないから…」
さやか「……」
ほむら「…それだけっ」プイン
さやか「………えへへ…」
ほむら「む…なに笑ってるのよ」
さやか「うそ泣きだよーん!ばーか!」
ほむら「なっ…」
さやか「やーい騙されてやんのー!」テケテケ
ほむら「ま、まちなさいよ!」
さやか「あたしもー!」
ほむら「!」
さやか「あたしも嫌いじゃない!」
ほむら「……」
さやか「…じゃ、じゃあなばーか!」パタパタ
ほむら「…………」
ほむら「はっ…あの馬鹿さやか…ほんっとうに意地っ張りなんだから」
ほむら「嘘泣きで目が真っ赤になるか…ばーか…」
翌日
まどか「……」
まどか「……」コソコソ
さやか「まーどかっ!」
ほむら「おっはよう!」
まどか「ひっ!また見つかっちゃった!」
さやか「まどかはあたしの嫁だからどこにいるのかすぐわかるぞ!」
ほむら「まどかがどんなところにいても駆けつけるのが未来のパートナーとなるためのスキルよ」
まどか「はぁ…今度はちゃんと仲直りできたんだろうね?」
さやか「…………」
ほむら「…………」
さやか「もっちろん仲良しだよ!ねー馬鹿美あほむらー!」
ほむら「当然よねー馬鹿樹さやばかー!」
さやか「馬鹿を2回も入れんじゃないよ!本当にあたしが馬鹿みたいじゃない!」
ほむら「本当にそうに決まってるじゃない馬鹿樹さやばかのばーか!」
さやか「さ、三回言ったな!?ばかばかばかばーか!」
ほむら「子供かっ!真・馬鹿・改!」
さやか「ちょっと格好いい言い方にすんなよ!誉められてんのか馬鹿にされてんのかわかんないよ!」
ほむら「あはは!こいつ本当に馬鹿だわー!あははは!」
まどか「こらー!」
さやか「」ビクッ
ほむら「」ビクッ
まどか「喧嘩してるじゃない!何回言えば仲良くするのっ!」プンスカ
さやか「だ、だって…こいつが言葉巧みにあたしを馬鹿にするから…」
ほむら「まどか、やはりこいつといるとまどかに馬鹿が移るわ。今後一切美樹さやかに近づかないようにしましょう」
さやか「あんたといるほうがまどかの教育上よろしくないわっ!」
ほむら「馬鹿がなにを言おうが聞く耳持ちませんー!」
さやか「なにおうー…あたしの嘘泣きに騙されてオロオロしてたくせにー!」
ほむら「なっ!べ、別にオロオロなんてしてないわよ!そっちはすぐメソメソするくせに!」
さやか「泣いてないやい!死ね!」
ほむら「そっちが死ね!」
まどか「…うぅー!もう知らない!」
まどか「私1人でいくからっ!仲直りするまで私に近づいちゃだめ!」
さやか「そ、そんなぁ!」
まどか「近づいたら噛むから!がぶっと!」
ほむら「…悪くないわね」
まどか「じゃあね!ぷんっ!」テケテケ
さやか「あ…まどっちぃー!」
ほむら「まどまどぉーっ!」
さやか「…………」
ほむら「…………」
さやほむ「お前のせいだ!」
ほむら「…ったく。またまどかが怒っちゃったじゃない」
さやか「はぁ…あんた疫病神だわほんと…」
ほむら「ち…殺してやろうかしら…」
さやか「いつでも相手してやんよこるぁ」
ほむら「ふん…あなたの相手してると疲れるわ」
さやか「あん?朝ごはんは食べたのかよほっそりしやがって」
ほむら「誰がぺったんこよ!?」
さやか「いってないし」
ほむら「朝は面倒だから食べないわよ…独り暮らししてると作るのもだるくて…」
さやか「…ん」ヒョイ
ほむら「ん?」
さやか「食え。おべんと」
ほむら「……」
さやか「な、なんだよ…約束しただろ…あたしの作ったの…食べるって」
ほむら「…ぷっ…さっそく作ってくるなんて思わなかったわ…ぷふふ」
さやか「わ、笑うな!」
ほむら「ふふ…仕方ないわねぇ、食べてあげるわよ」
さやか「喜んで食べろよ!あたしがまどかに食べさせられるくらい料理が上手くなるまで付き合ってもらうからな!」
ほむら「ふーん?…じゃあそれまでは死ねないわね」
さやか「…ま、すぐに上手になるだろうし。あんたの命日もすぐそこだろうけどねー」
ほむら「ないない。もしかしたら私、一生死ねないかもね」
さやか「んだとぉ…」
ほむら「安心しなさい…そのときは一生あなたに付き合ってあげるわよ、さやか」
さやか「…当たり前だぞ、ほむら」
終わり
読んでくれてどうも
お疲れ様です
お休み
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