雁夜「葵よりも桜の方が可愛くね」(836)

雁夜「ああああイクッ、桜ッ! イグゥ!」シコシコシコ

桜「お、おじさん、何、してるの……」

雁夜「あ、違うんだ、これは、ちょっと、ね」

桜「わたしの名前、いってた?」

雁夜「ち、違うんだ。サフランって言っただけだよ」ニコ

桜「……」サササササッ

雁夜(行ったか。ふぅ、何とか誤魔化せた)

雁夜「しかし見れば見るほど桜の方が可愛い。大きくなったらこれはもう絶対美人だな」

臓硯(コイツは……ヤバイ……)

雁夜「吸血鬼、盗み見とは関心しないな」

臓硯(え? バレとる?)

雁夜「俺と桜の仲を引き裂いたら、殺すぞ」ギロッ

臓硯(……今ここで殺さなければいけない気がするのう……)

臓硯「バレとったか。しかし雁夜よ、桜はもう生娘ではないぞい。それまだ子供ではないか」

雁夜「構わない。俺がありとあらゆる愛を注いでやるから」

臓硯(こんなんが子孫だと思いたくないのう……)

臓硯「しかし肝心の桜の気持ちはどうじゃ。お前の事を怖がっているのではないか」

雁夜「吸血鬼、さっきのを見なかったのか?」

臓硯「?」

雁夜「おじさん素敵!って目だった。桜は確実に俺に惚れてる。フフフッ」

臓硯「」

雁夜「聖杯戦争に勝ったら、『桜と俺が永遠に結ばれる』と言う願いを叶えよう……」

臓硯「……」

雁夜「お前の願いは次の聖杯戦争で叶えてやるから、まぁ我慢しろ」

臓硯「フンッ、まぁ少しの間様子を見させて貰うとするかのう」

雁夜「では桜の所へ向かうとするか」タタタタッ

臓硯(心配じゃから後をつけるとするかのう)スゥ

雁夜「や、やぁ桜……」

桜「えっ」ビクゥ

雁夜「な、何か飲みたいものとかないかい? (俺の)ミルクとかそういうのさ」

桜「べ、べつに、いいです……」

雁夜「遠慮しなくて良いんだよ……」スゥ

桜「い、いいです」サッ

雁夜(チッ、頭をぽんぽんしてやろうと思ったら逃げやがった)

雁夜「そうかい、残念だ」シュン

桜「……ごめんなさい」

雁夜「ど、どうして謝るんだい」

桜 タッタッタッタッ

臓硯(どうやら安心して良さそうじゃの。桜は確実に雁夜を嫌っておる)

雁夜「……まったく、桜は照れ屋さんだなぁ」

臓硯(……超度級のバカとはこいつの為にある言葉かもしれんのう)

数日後

雁夜「あともう少しだ」ブツブツ

ガリガリガリガリ

臓硯「何しとるんじゃ」

雁夜「ふんっ、見て分からんのか。結婚指輪を作ってる」

臓硯「は?」

雁夜「桜と俺の結婚指輪さ……」ガリガリガリ

雁夜「俺と桜は結ばれるのだから……フフフッ」

臓硯「……現実を教えてやろう。良いかえ雁夜、桜はお前を嫌っておる」

雁夜「……え、全然聞こえない何て言ったの?」

臓硯「だからのう、桜は」

雁夜「あっ、ダメだ全然聞こえない」

臓硯「……まぁよい。好きにすればよい」スゥ

雁夜「……あぁ、好きにさせて貰うよ……桜ぁ……」

桜「……」チラッ チラッ

雁夜「さくらぁ……」ガリガリガリ

桜「あ、あの……よびました?」

雁夜「っ!? い、居たのかい、桜」ニパァ

桜「あ、いや」

雁夜「おいで桜。俺の膝の上にでも座ると良い」グイッ

桜「やっ……」パシッ

雁夜「……」

桜「あっ……ご、ごめんなさい……」

雁夜「いや……良いんだよ桜」

士郎「「さーくーらーちゃーん!あーそーぼ!」」

雁夜「外から、声が聞こえる……誰だ」

桜「し、士郎くんの声だ!」

雁夜「誰だい?」

桜「おさんぽしてるときに仲良くなったんです……行かなきゃ」

雁夜「ダメだ」グイッ

桜「いたっ!」

雁夜「あっ、」パッ

桜「……ご、ごめんなさい。やっぱり行かないです……」シュン

士郎「さーくーらーちゃーん! いないのー!」

雁夜(俺は……こんな桜は見たくない……笑顔の桜が良いんだ……)

桜「……」シュン

雁夜「いや、ごめん。行くと良い。大事な『友達』なんだろう」

桜「……良いん、ですか」

雁夜「あ、あぁ。行くと良い。『友達』の所に」

雁夜(そうさ、桜は『友達』と遊ぶだけなんだ。ただそれだけだ)

雁夜(俺も心の狭い恋人ではない。それぐらい許すさ)

桜「士郎くーん!今いくー!」ニパァ

雁夜(良い笑顔だ……俺はこの笑顔が見たかったんだ)

桜 タッタッタッタ

雁夜(どこの馬の骨かは知らんが、小僧、感謝する)

雁夜(まぁもっとも、桜は俺のものだがな)

士郎 オッ、桜 キョウ モ カワイイ ナ

桜 エッ、ホントウ ニ? アリガトウ////

雁夜「と、友達だからああいう表情を見せているに過ぎないはずさ……」チラッ

ワカメ オイッ、桜、ソイツ ハ 誰ダ

桜 エッ 

士郎 オレ ハ シロウダ オマエハ

ワカメ 桜 ノ 兄サ

雁夜「ん? あのワカメ頭……確か甥っ子の、ワカメ」

ワカメ 桜 ノ 分際 デ 色気ヅキヤガッテ 

ドガッ

桜 イタッ ビエエエエエン

雁夜「あんのわかめええええええええ」

士郎 ナニ シテンダ! 桜ヲ イジメル ナ! ドガッ

ワカメ テメェ! ヤッタナ!

雁夜「待ってろ桜ァアアアアアアア」ドドドドドドドドドッ

バァアアアアアン

士郎「だ、誰だ!」

桜「びえええええん」

ワカメ「何だ我が家から逃げ出したウンコじゃないか」

雁夜「おいワカメてめぇ桜泣かせたなオイコラ」ドガッ

ワカメ「グエェエエ びえええええええん」ワンワン

雁夜「ふん、甥っ子の分際で生意気な事するからだボケ」

雁夜「さぁ、桜、もうあんし……」

士郎「だいじょうぶか桜!」サスサス

桜「ありがと士郎くん……」ヒックヒック

雁夜「」

士郎「……助けていただいてありがとうございます」ペコッ

雁夜「あっ、いや、良いんだ……ハハッ」

桜「……」ひっくひっく

士郎「あるけるか?桜」

桜「うん」

テクテクテク

雁夜(俺って一体……)

ワカメ「おじーちゃーん! ウンコがぼくの事いじめるよぉおおおお!」ビエエエエン

臓硯「……雁夜、ちょっと来なさい」

雁夜「何だ吸血鬼」

臓硯「ワカメをいじめるのは、許さんぞい」

雁夜「聞くが、桜とワカメ、どっちが大事だ?」

臓硯「そりゃ桜じゃろ。珍しい固体なんじゃから」

雁夜「なら別にワカメなどどうなっても良いだろう」

ワカメ「えっ」

臓硯「それもそうじゃな。ま、殺さん程度にな」

ワカメ「はえ」

雁夜「ふん、ガキをいたぶる趣味はない」

その夜

雁夜「桜ぁ……君の心は俺から離れていくばかりなのかい……」

コンコン

雁夜「吸血鬼……空気読めよ……」

桜「さ、さくらです……」

雁夜(何か、もう全部がどうでも良くなってきた……)

雁夜「桜かい……士郎くん、だっけ。彼は良いね、強い子だ」

雁夜(俺何言ってんだ)

雁夜「彼の様なボーイフレンドは大事にするんだよ」

雁夜(あーあ)

桜「あ、あの、今日はありがとございました……」

雁夜「……何がだい」

桜「た、たすけていただいて」ガチャ

雁夜「……入って良いと言っていないのに、勝手に入るのは礼儀に反するよ、桜」

桜「ご、ごめんなさい……」

桜「な、ないてるんですか……?」

雁夜「目に、ゴミが入っただけさ……今日ももう遅い、寝た方が良い」

桜「あっ、はい、お、おやすみなさい」

雁夜「あぁ、おやすみ、桜」

ガチャバタン タタタタタッ

雁夜「……俺は、泣いていたのか……」

雁夜「……鏡で見てみるか」ヒョイ

雁夜「フフフフッ、フハハハハハ」

雁夜「……号泣してるじゃないか、俺……」

雁夜「クソッ! クソッ!」

桜「……」

桜(わるいおじさんじゃ、無いんだ……)タタタタッ

ワカメ「ひぃいい、さ、桜ァ」ビクゥ

桜「ひっ」ビクゥ

ワカメ「お、俺に近づくな、分かったか、ぜ、絶対だぞ……」スススススッ

ワカメ(こ、こいつと関わるとまた殴られるかも知れん……)

桜 コクコク ススススッ

臓硯(ワカメは左壁に、桜は右壁に背をくっ付けながらすれ違うとはこれまた珍妙な光景じゃのう……)

雁夜「結局、寝れなかった……」

臓硯(ちと可愛そうかのう)

士郎「さーくーらーちゃーん!」

雁夜「フハハハハっ、ボーイホレンドのお出ましときたモンダミン」

雁夜「ブハッ、今のちょっと面白くなかった?」

臓硯(壊れるのは聖杯戦争が始まってからにして欲しいんじゃがのう……)

雁夜「ハヒッ、フヒ……」ヒックヒック

コンコンコン

桜「お、おじさん、あ、遊びに行ってきます……」

雁夜「……気をつけるんだよ……」ヒックヒグッ

桜(まだ泣いてる……どこかいたいのかな)

臓硯(桜が自主的に挨拶にくるとは……ふむ……)

雁夜「もう聖杯戦争とかどーでもいーや」

臓硯「ちょっとちょっとそれは困るぞい」スゥ

雁夜「うおっ!!」

臓硯「折角色々用意してたと言うのに」

雁夜「……でも、もう桜の心に俺はいない……」

臓硯(最初からいなかったと思うんじゃが)

臓硯「気にするでない。女の心は秋の空とはわしが作った言葉じゃ」

雁夜「……そんなどうでも良いぷち情報とか誰得だよマジで」

士郎「桜! 今日何してあそぶ?」

桜「今日はね、お花のかんむり作りたいな」

士郎「良いけど、そんなのつくってどうするんだ?」

桜「おじさんね、元気ないから、あげたら喜ぶかなって」

士郎「おじさんって、昨日たすけてくれた人か?」

桜「うん」

士郎「そっか、きっと喜ぶよ! かわいい桜がつくるんだからさ」

桜「うん////」


雁夜「あーあーもうやーだー」

臓硯「ハァ……」

臓硯「外の空気でもすってこい」

雁夜「部屋から出るの面倒くせぇ」

臓硯「良いから行くんじゃ」シッシッ

雁夜「はいはい俺は邪魔なんだろ知ってるよ出て行きますよハイハイ」

臓硯「ハイは一回じゃ。あ、それと夕飯までに帰ってくるんじゃぞ」

雁夜「ハーイハイ」スタスタスタ

雁夜「ったく、口るせぇな」テクテクテク

ドカッ

雁夜「何だ?」

凛「なにぼーってしてんのよ! 死ね!」

ドグゥ

雁夜「ひぐぅうううう」

雁夜「き、金たまはやべぇ……」

凛「って、おじさん?や、やっばい、逃げないと……」タタタタタッ

雁夜「な、何だアイツ……赤服ツインテールのガキィイイ!」

雁夜(しかしどっかで見た事ある気がする……)

雁夜「し、しかし、ひぎぃい金たまぁああああ」

雁夜「か、帰ったぞ……」ヒョコヒョコ

臓硯「何じゃ内股で歩きおって」

雁夜「ちょっとな……」

臓硯「女にでもなりたくなったかのう」

雁夜「ち、違う」

臓硯(聞かないでおいてやるかのう……)

雁夜「べ、ベッド……」ヒョコヒョコ

ドサッ

雁夜「ふ、ふぅ……ったく、酷い目にあった……」

雁夜(しかしあのツインテール……)

雁夜「そうかっ、凛ちゃんか!」

雁夜(でもあんなに暴力的な子だったっけ?)

雁夜「うーむ謎は深まるばかりだ……」

雁夜「まぁ良いさ……きっと見間違いか何かさ……」

コンコン

雁夜「誰だい……俺はもう眠くて仕方ないんだ……」

桜「さ、さくらです」

雁夜「桜……もう寝なさい。夜も遅い」

桜「お、おじさんにこれ、ど、どあの前に置いておきます」

桜「お、おれいです。おやすみなさい」タッタッタッタッタ

雁夜「……お礼って、一体……」ガチャ

雁夜「花の、かんむり?……」カサァッ

雁夜「手紙?」

おじさん、ありがとう!

雁夜「桜……」

しろうくんといっしょにつくりました。

雁夜「oh......」

雁夜「……被って、見るか」ヒョイスポ

雁夜「はははっ、何だか、途端に間抜け面になったなぁ」

雁夜「あーだめだもう寝よう」ドサァ

チュンチュン

凛(昨日雁夜おじさんにしつれいなことしちゃった……謝らないとだよね)

凛 コソコソコソ

雁夜「いざーすーすーめーやーキッチン」

凛「へたくそ……」

雁夜「ん? 今、どこかで誰かが俺の歌をへたくそと言った様な気が……」

凛(えっ、聞こえちゃったの……出るに出れないよぉ)

雁夜「気のせいか」

雁夜「公園のブランコも中々風情があるね……」ブーラブラ

雁夜「ハァ……」ギコギコ

凛(昨日蹴ったところがまだ痛むのかな……)

凛(謝らないと……よし!)

ヒョイ

凛「雁夜おじさ~ん!」

雁夜「ん?凛ちゃんかい……」

凛「お、お久しぶりです!」

雁夜(お久しぶりって事は、昨日のは凛ちゃんじゃなかったのか……)

凛(やっばー……お久しぶりって、昨日の謝りづらいよ)

雁夜「久しぶりだね……あっ、そういえば昨日凛ちゃんどこに居たか教えて貰っても良いかな」

凛「え、えーと」

凛(かくじつに疑われている……)

凛「ち、ちぇすしてました!」

雁夜「あ、そうなのかい。ごめんね。何か」

凛「い、いえ!」

雁夜「そうだ、凛ちゃん、お腹すいてないかい?」

凛「え?」

雁夜「何か甘いもの奢ってあげるよ」

凛「い、いいんですか?」ゴクリッ

雁夜「パフェとかで大丈夫かい?」

凛「はい!」

雁夜「はははっ、凛ちゃんはいつも元気だね」

凛「でも、ほんとにいいんですか?」

雁夜「あぁ良いよ。特にお金使う用もないしね」

雁夜「凛ちゃんの笑顔が見れればそれで良いさ」

凛「えっ/////」

雁夜「どうかしたかい」

凛「いえ//////」

凛「美味しいです!」パクパクパク

雁夜「はははっ、本当においしそうに食べるねぇ」

凛「あっ、食べ方、汚かったですか?」

雁夜「いやいや、そんな事ないよ。綺麗に食べれてるよ」

凛「あ、ありがとうございます////」パクパクパク

雁夜「ただちょっと早く食べ過ぎてる様な気もするけれどね。そんなに急いで食べると
お腹冷えちゃうよ」

凛「大丈夫です!多分」ゴロゴゴロ

凛「っ!?」

凛(お、お腹痛くなってきちゃった……)

凛(でも大丈夫って言っちゃったし……)

雁夜「どうかしたかい?」

凛「……い、いえ」ヒョイ……パ……ク

雁夜(何か様子がおかしいな……お腹でも壊したかな)

凛(おなかいたいって恥ずかしくていえないよぉ……)

雁夜「な、何か冷や汗かいてるけど、本当に大丈夫かい?」

雁夜「……」

雁夜(どうにかしないとな……女の子だし、恥ずかしくて言い出せないんだろう)

雁夜(かくなる上はっ!)

雁夜 パクパクパクパク

凛「っ!?」

雁夜「あ、い、いたたたた、い、一気に食べたら、お腹痛くなっちゃった……」

雁夜「り、凛ちゃんは大丈夫かい?」

凛「……わ、私もちょっと、痛い、です……」

雁夜「あたたた、じ、じゃあ一緒だね、あっ、トイレ行かないと!ごめんね」タタタタッ

凛(わ、私もトイレ!)タタタタタッ

雁夜(ふぅ……さて、今のうちに正○丸買ってくるか)タタタタッ

凛「うー、まだお腹痛い気がする……」テクテク

雁夜「お帰り、お腹大丈夫?」

凛「あっ、はい、一応……」

雁夜「これを飲むと良い。お薬だよ。苦いけどね」

凛「あ、ありがとうございます」ヒョイゴクン

雁夜「……何だか、ごめんね」

凛「か、勝手に食べちゃったの私ですし、あ、謝らないでください……」

凛「に、にがぁ……」

雁夜「はははっ、でも良薬口に苦しと言うからね。きっと効くよ」

雁夜「……今日はもう帰った方が良い」

凛「は、はい……」

雁夜「さぁ、乗って」スッ

凛「え?」

雁夜「歩いたら、もっと具合悪くなるかも知れないからね」

凛「で、でも、おんぶなんてもうそんな歳じゃ」

雁夜「ハハハハッ、大丈夫だよ。凛ちゃんは軽いからそんなに苦でもないしね」

凛「////」

凛「じ、じゃあちょっとだけ」ダキッ

さて風呂いってくる

雁夜「……疲れたのかな……」

凛「むにゃむにゃ」スヤスヤ

雁夜「しかし、何の不安も無さそうに眠るなぁ凛ちゃんは」

雁夜「俺がロリコンだったら大変なことになっちゃうぞ」

凛「雁夜おじさぁん……むにゃむにゃ」

雁夜「悪い気はしないな……」

葵「あっ、雁夜君。背中のは……凛?」

雁夜「葵さん……あっ、ちょっと静かに。凛ちゃんが起きちゃう」

雁夜「って言うか、ちょっと葵さんの背中に凛ちゃん移しても良い?」

葵「凛重かった?」

雁夜「いや、全然、凄く軽いよ。ただ、そのちょっとこれから行かなきゃいけない所があって」

雁夜(このまま遠坂家に行くと時臣と会ってしまうからなぁ)

葵「そう、じゃあ」モゾモゾ

雁夜「ごめんね凛ちゃん」ゴソゴソ

雁夜「それじゃあ」

葵「またね」

凛「雁夜おじさぁぁん……かっこいい……」

葵「……雁夜くんも好かれたものね……」

雁夜「ふぅ……」

臓硯「どうした雁夜。いつになく純真な瞳じゃな」

雁夜「少しだけ、心が洗われた気がした」キラキラ

臓硯「……」

臓硯(とうとうクルクルパーになってしもうたのかのう……)

桜「……」チラッチラッ

雁夜「あっ、桜。お花のかんむりありがとうね……」

桜「う、ううん」ブンブン

次の日

凛「雁夜おじさん無職になったから冬木市に戻ってきたってお母さんから聞いたわ」

凛「きっとすんごく落ち込んでるはず」

凛「私が何とかして慰めてあげないとっ!」グッ

士郎(ん? うわぁ、すんごい可愛い子だなぁ)

士郎「ね、ねぇ」

凛「?」

士郎「き、君、お名前何て言うの?」

凛「……知らない人とお話するなって言われてるの……」

雁夜「混ぜたなら~ポテト~丸~く~握れ~」

凛(あっ、このへたくそな歌、雁夜おじさんだっ!)

雁夜「ん?」

雁夜(あそこに居るのは……凛ちゃんと……確か、桜と一緒にいた、士郎くんだな)

雁夜(プレイボーイだなぁ~俺とは天と地の差だ)

雁夜「まぁ良いか俺はどうせ死ぬまで童貞だ」

雁夜「士郎くんとやら、俺の分まで頑張ってくれ」

凛「か、雁夜おじさ~ん!」

雁夜「おおっ、凛ちゃん、どうしたんだい」

凛「き、今日暇ですか!」

雁夜「う~ん」

雁夜(少年少女の間柄に割り込むのも気が引けるしなぁ)

雁夜「ごめんねぇ用事があるんだ」

凛「そうですか……」シュン

雁夜「ほら、ボーイフレンド待たせてないで、彼と遊んできなさい」

士郎////

雁夜「あっ、そっか。ほら、お金」サッ

雁夜「おじさん今無職だから、千円しかあげれないけどね」

凛「いえ、いいですよそんな!」

雁夜「いやでも、子供だと、ほら、お小遣いとか使うのも一大事だろう?」

凛「こども……」シュン

雁夜「なぁに大丈夫さ! おじさんねぇ、すぐに職見つけるからね」

雁夜「お年玉とか、期待してて良いよ」

雁夜「じゃあ士郎、くん、だっけ?」

士郎「は、はい」

雁夜「凛をよろしくね」ニコッ

士郎「は、はいっ!」

士郎(凛ちゃんって言うのか。かわいい名前だなぁ)

雁夜「じゃあね」テクテク

凛「……」

士郎「り、凛、ちゃん?」

凛「雁夜おじさん……」シクシク テクテク

士郎「な、泣いてるの? な、なんで?どこか痛いの?」

凛「ついてこないで!」

士郎「っ!? 泣いてる女の子を放ってなんておけないよ!」

凛 タッタッタッタッ

士郎「凛ちゃん……」


雁夜「あ~げ~た~ら~コロォッケだ~よ~」

雁夜「はぁ、コロッケ食いたい」

雁夜「しかし一番空腹なのは心の方だ」

雁夜「心の隙間を誰か埋めてはくれぬものだろうか」

雁夜「はぁ」

雁夜「思えば俺の人生、ロクなもんじゃなかったな」

雁夜「幼馴染にストーカーしたかと思えばその娘の桜を好きになってみたり」

雁夜「はぁ」

凛「うわあああああん!」

葵「どうしたの? 凛」

凛「雁夜おじさんがぁあああ」

葵「……雁夜君が、何かしたの?」

凛「わたしのことこどもだってぇえええ」

葵「へ?」

凛「うわああああん」

中略

葵「えーと、つまり、凛は、雁夜君に子供扱いされたくないと」

凛「うん」ヒックヒック

葵「う~ん」

葵(それはちょっと無理なんじゃないかな~)


雁夜「はぁ、財布の中身も既に無くなりつつあるというのに」

クルッポー

雁夜「公園の鳩の為にエサを買ってしまった」

クルッポー

雁夜「ほら、お食べ」ポイポイ

クルッポォオオオオオオ クルッポオオオオオ

用務員「アアン? お前さん、何やっとんじゃ!」

雁夜「え?何って、鳩にエサ」

用務員「勝手にやるんじゃないよ全く! 鳩がたむろしちまうと、羽は落ちるわ糞はたまるわで
わしらの仕事が増えるんじゃ!」

雁夜「は、はぁ、すいませんでした……」

用務員「フン!今回だけは大目に見ちゃる。とっとと鳩にエサやっちまいな」

雁夜「あ、ありがとうございます」

雁夜「ほら、お食べ」ポイポイ

士郎(しっかし、凛ちゃんは本当に可愛かったなぁ)テクテク

士郎(でも、泣いてたし、何とかして元気にさせてあげたいなぁ)

士郎「ん? 何だろうあの鳩の群れ……って、あの人、確か桜ちゃんの所の……」

士郎「エサ、あげてるんだ……そっか、鳩!」

士郎「す、すいませ~ん!」

雁夜「ん? あぁ君かい。士郎くん」

士郎「い、いきなりですいませんけど、お、お願いがあって」

雁夜「……何だい、お金以外の相談なら乗るよ」

士郎「あの、その鳩のえさ、譲ってくれませんか?」

雁夜「鳩、好きかい?」

士郎「いえ、実は、あの、凄く好きな子が、泣いてて、何とか元気にしてあげたくて」

雁夜「……」

士郎「それで、鳩とか集まってきたの見せたら、元気出るんじゃないかなって」

雁夜「……なるほど」

雁夜「ほら、持って行きなさい」サッ

士郎「あっ、ありがとうございます!」ペコ
タッタッタッタ

雁夜「一生懸命な子だなぁ」

葵(雁夜君?子供に鳩のえさあげたりなんかして大丈夫なのかしら。無職なのに)

凛「おじさんの、ばかっ……」ギィ ギィ

凛「ぶらんこで遊ぶの飽きちゃった……」ギィ ギィ

士郎「り、凛ちゃん!」 ハァハァ

凛「っ!?」

士郎「ちょっ、ちょっと来て!」グイッ

凛「ちょ、ちょっと!」

タッタッタッタッ

凛「何、何するの!」

雁夜「さてと、トイレトイレ」テクテクテク

ジョロロロロロロオ

雁夜「ふぅ、スッキリ。さて、と?」

士郎「はぁはぁ。見てて、凛ちゃん!」ポイポイ

クルッ、ポ クルッ、ポ パクパク

凛「鳩、さん」

士郎「可愛いでしょ!このエサあげると、近寄ってくるんだよ!凛ちゃんもあげてみなよ!」

凛「う、ん」

雁夜(……凛ちゃんたちが居なくなるまで、出ないでおこう。でもトイレくっさぁ……)

クルッポー パクパク

凛「た、食べたぁ!」

士郎「可愛いでしょ?」

凛「うん!」ニパァ

士郎「凛ちゃんはもっと可愛いよ!」

凛「え? あぁ、ありがと」

凛(いきなり可愛いとか言ってくるのは危険な男ってテレビでやってた……)

凛(危険な男の子ね、この男の子は……)

士郎(ゆ、勇気を出して言ったぞ!君の方が可愛いって!テレビだと女の子は
これでイチコロだって言ってた!)

雁夜(ごめん、もう本当匂い我慢できないから早くどこかに移動してくれないかな)

雁夜「はぁ」

用務員「わけぇの。ため息ばっか付くと幸せが逃げるぞ」

雁夜「うぁお! な、何してるんですか!」

用務員「何って掃除だよ。見て分からんか」

雁夜「あっ、いや」

雁夜(掃除してるのにこの臭さとかヤバくないか……)

雁夜「ご苦労さまです」

用務員「おうよ」

用務員「しかし、おめぇさんも憎いことするなぁ」

雁夜「は、はぁ」

用務員「ガキの恋愛の助け舟出してやるとはな」

雁夜「は?」

用務員「見てたぞ。あの男の子に鳩のエサ、くれてやってただろ」

雁夜「え、えぇまぁ」

用務員「今時、そんな粋なこと出来るヤツぁいねぇ」

雁夜(何か良く分からん勘違いされてるなこれ)


凛「私、もう帰らなきゃ」

士郎「ま、待って!」

グイッ

凛「やっ、手、離して!」

士郎「お、俺は!君が好きなんだ!」

雁夜「……さぁて、お邪魔虫はそろそろ居なくならないと」ササササッ

凛「……えっ?」

士郎(い、言ったぞ……)

凛(今、おじさんが……ウソでしょ……)ボロボロ

士郎(う、うれし泣き!?成功!?)

凛(か、勘違いされちゃう! 私、違う!やだぁああ)ボロボロボロ

葵(何だか面白いことになってるわね)

雁夜「はぁ」

キリトゥグ「ん? アレは、確か間桐の……」

キリトゥグ「……ずいぶんと疲れきった顔をしているな……」

雁夜「何かなぁ……死にたい」

キリトゥグ(放っておいても害は無さそうだな)ササササッ

雁夜「ガンダムとか乗って見たいなぁ」

桜「……」

雁夜「ん? 桜かい?」

桜「」ビクゥ

雁夜「どうかしたかい。もうそろそろ暗くなってきたし、帰らないと」

桜「し、士郎くんが……」

雁夜「士郎くん?あ、あぁ、彼なら確か凛ちゃんと……」

桜 ピク

雁夜(……もしかしてヤバかった?)

雁夜「いや、気のせいだったかも知れない。彼なら、鳩にエサやってるよ」

桜「そ、そうですか」ニパァ

雁夜「ただ、エサやりに夢中な様だったからね、今日はそっとしておいてあげよう」

桜「は、はい」

雁夜「じゃあ帰ろうか」

凛「はなしてっ!」パシィ

タタタタタタッ

士郎「そ、そんなっ!」

士郎(これは……何かの間違いだよ……)ショボン

テクテクテク
桜「……あっ!」コケ

雁夜「大丈夫かい?」パシ

桜「あ、ありがとうございます」

雁夜「いやいや、気をつけないとね」

凛「おじさんの、誤解を解かなくちゃ!」

凛「おじさん、どこ行ったんだろ……」キョロキョロ

雁夜「危ないからね、手繋ごうか」

雁夜「嫌なら、そう言ってくれて構わないよ」

桜 フルフル

桜「ち、ちょっとだけ」ギュ

雁夜「さぁ、帰ろうか」ニコッ

雁夜(全てがどうでも良くなってきた……)

雁夜(まるで子供が出来た見たいだな……)

雁夜(桜と士郎くんの恋、応援するかな)

雁夜(いや、そういえば士郎くんは凛ちゃんが好きなんだよな?)

雁夜(俺は一体誰を応援すれば良いんだ?)

雁夜 ウーン ウーン

桜「ま、まだ具合悪いんですか?」

雁夜「あ、いや、そうじゃないんだ。ちょっとね、考え事を」

雁夜「大人になるとね、色々考えてしまうんだ」

凛「あっ!おじさ……ん……」

凛「えっ、さく、ら?」

凛「……」

凛「桜は、おじさんの所に行ったから、」

凛「おじさんとは、何でもなくて」

凛「……家族だから、手繋いでるだけ、だよね」

凛「……」ヒックヒック

凛「きっとそうなんだぁ」ボロボロボロボロ

雁夜「むっ!」

雁夜「今、誰かの視線を感じた様な……」バッ

>>雁夜「ガンダムとか乗って見たいなぁ」

この台詞子供に聞かれるのってキツくないか
なのに平然としてる雁夜パネェ

雁夜「気のせいか……」

凛「ひっくひっく」

葵「凛、どうしたのこんな所で」

凛「おじさんとられちゃううう」ヒックヒック

葵「……大丈夫、雁夜君は、きっと凛の事大切に思ってると思うよ」

凛「一番じゃないとやらああああ」ヒックヒック

葵「あらら」

葵(雁夜君……何時の間に罪作りな男に……)

士郎「次だ、次! 男は、何回もアタックしないと」ヒック

士郎「だめだって……」ヒックヒック

士郎がかわいい、だと

臓硯(何だか最近、雁夜がおかしいのう……)

臓硯(妙に達観しているというか、悟りを開いておる……)

臓硯(いきなりやっぱやーめーたとか言い出さないといいんじゃが)

臓硯(まぁ、ワシは5次に賭けるつもりじゃから、別に雁夜がやめてくれても構わんのだが)

臓硯(ふむ……)

雁夜「親父、ただいま」

臓硯「う、うむ」

臓硯(呼び方が急に……)

臓硯(一体どういう心境の変化なんじゃ……)

おじさんが浄化されていくのに比例して
なんか恋の関係が原作よりドロドロしてるぞこれ

ワカメ「ひ、ヒィ」

雁夜「ワカメ、あの時は殴って悪かったな」

ワカメ「や、やっと謝罪かよ」ビクビク

雁夜「でも女には暴力を振るうなよ」

ワカメ「う、ウンコが偉そうに説教たれるな!」ビクビクビクン

雁夜 スゥ

ワカメ「ワヒィイイ」ドザァアアア

雁夜「何もしないさ」ポンポン

ワカメ「はへ?」

シェロはミス・トーサカよりゴージャスなわた…ルヴィアがお似合いですわよ

雁夜「じゃあな」

桜(ざまぁ見ろクソワカメヘッド)

次の日

雁夜「さて、何をしようか」

雁夜「就職活動とか、やる気が起きないな」

雁夜「あぁ、おはようございます」

近くの爺さん「ん、おはよう」

雁夜「いやぁ、調子どうですか」

近くの爺さん「全然さ。息子は東京に行ったきり帰ってこんしな」

セイバー ブロロロロロロロ

雁夜「おーバイクか」

近くの爺さん「あぁそうじゃった!」

雁夜「はい?」

近くの爺さん「東京に行った息子がのぅ、上京するのに持ってはいけんからとバイクを処分
しててくれと置いて行ったんじゃ」

近くの爺さん「雁夜くん、良かったら貰ってやってくれないか」

雁夜「い、いいんですか。そんな大切そうな」

近くの爺さん「何構わんさ」

近くの爺さん「ほれ、ついてこい」

雁夜「はい」テクテク

近くの爺さん「これじゃこれ。何ていうバイクなのかは知らんのじゃが、雁夜くん
知っとるかい?」

雁夜「ふうむ……cb400sfですか。悪くはないバイクですね」

近くの爺さん「おぉ、知っとるのか」

雁夜「え、えぇはいまぁ」

近くの爺さん「ならほれ、カギもあるし、書類もホレ」ポイ

雁夜「いやでも、頂いても本当に良いんですか?」

近くの爺さん「このままにしててもただの鉄くずじゃて、貰っとくれ」

雁夜「それなら、ご好意に甘えさせて頂きます」

カチ クル

雁夜「まさかのバッテリー切れ」

雁夜「すんません、これどれくらい動かしてないですか?」

近くの爺さん「えーと、二年くらいかのう」

雁夜「……すんませんこれ運ぶの手伝っていただけますか」

近くの爺さん「軽トラに積んでも大丈夫かのう」

雁夜「大丈夫です。すいませんなんか」

雁夜「さて、屋敷まで運べたぞ」

雁夜「しかし、二年も放置してたとなると、これはもうキャブとかオーバーホールしなきゃ
いけないだろう」

雁夜「……」

雁夜「親父、工具買うから小遣いくれ」

臓硯「……いくらじゃ」

雁夜「5万くらい」

臓硯「……高っ」

そもそも達観したおじさんが想像の範囲を越えてる

臓硯「まぁ良いじゃろう」

臓硯「ほれ」ポイ

雁夜「すまないな」ピリリ

雁夜「っ!?親父、10万も、良いのか?」

臓硯「もってけ泥棒と言う言葉があってのう」

雁夜「……」

臓硯「ふん」


雁夜「さて、工具も買った事だし、直すとするか」

カチャカチャ ガチャン ボトボト

雁夜「うげぇえええガソリン腐ってる……匂いがやばい」

雁夜「半端なくヤバイ」

桜(なにやってるんだろう……)

臓硯(もうコイツ放っておいたほうが良いのかもしれん)

雁夜「はぁ、意外と修理って大変なんだよなぁ」

カチャンカチャン

士郎 ジー

雁夜「ん?」

>>268
チュパカブラとかリトルグレイみたいなもんだ
虚淵世界じゃキャラクターの特異さだけでいえばUMAの域にすら思える

雁夜「……どうした、士郎くんよ」

士郎「あっ、いや、機械とか」

雁夜「好きなのかい?」

士郎 コク

雁夜「……手伝うかい?」

雁夜(桜も喜ぶだろう)

士郎「いいの?」

雁夜「あぁ、良いよ」

士郎 パァアア

雁士でいいんじゃないかな

うっかり家の金欠は麻婆が大体悪い

雁夜「さて、これが何か分かるかい、士郎くん」

士郎「分かんない」

雁夜「これはね、キャブレターと言うんだ。ガソリンタンクから、ここを経由してエンジンに
ガソリンが行くんだ」

士郎 コクコク

雁夜「……説明するよりも、実際やった方が早いかもね」

雁夜「さぁ、やってみようか」

カチャカチャチャ


雁夜「このこいろいろとおかしい」

切継「複雑な機械いじり上手いとかウラヤマシス」

雁夜「少し教えただけで全部一人でやっちゃったよ……」

雁夜「これは将来は工学博士だね」

雁夜「君の将来はこれしかない」

士郎「そう、かな?」

雁夜(いやだってこれもう天才でしょう)

雁夜「取りあえず今日はここまでね」

士郎「続きは何時ですか!」

雁夜「士郎くんの都合の良い日に再開するよ」

士郎「じゃあ明日!」

仮に、本当に仮に第5次までおじさん生きてたらどうなってたん?

二日後

雁夜「レストア作業が全部終わってしまった……」

雁夜「一週間はかかると思ってたんだが」

雁夜「まさかの士郎君の天才ぶりのおかげで助かったよ」

士郎「俺も色々勉強できて楽しかったです!」

桜 ジー

雁夜(桜も喜んでた様だし、バイクも早く治ったし、結果的に大成功かな)

雁夜「士郎君、君はプレゼントがある」

士郎「何ですか!」

>>299
ライダーのマスター権を肩代わりするのがおじさんになるだろ、
そんでもって士郎とか凜に遠慮して鮮血神殿は使わないだろうし

普通にセイバーアーチャー組と同盟組むかもしれない
こっそり桜の事情説明してどうにかしちゃうかも

雁夜「これだ」
バッ

士郎「これって……」

雁夜「モトクロッサーだよ」

雁夜「少年向けのだけどね」

士郎「い、いいんですか」

雁夜「うん。手伝ってもらったからね」

雁夜(親父の金だし)

士郎「うわぁー嬉しいなぁ!」

ホロウやタイコロみたいな状況ならライダーと一緒に桜の心配をしてそう
完全に苦労人コンビとして機能するな

親の金でプレゼントとかクズすぎワロン

雁夜「さ、運ぼうか」

ブロロロロロ

士郎「いや、勉強までさせてもらった上に、何か頂いちゃって、本当ありがとうございます!」

雁夜「いやいや、良いんだよ」

雁夜(この子が有名になったら、俺雑誌とかに乗るのかな)

雁夜(この子を導いた男、とかって感じに)

雁夜(……そんな先の事考えても、意味ないか)

雁夜「じゃあね。暇な時にでもまた桜と遊んでやってくれ士郎くん」

士郎「あ、ハイ!」
ブロロロロロロ

>>310
だって無職だもん

>>310>>314
しかも無職になった理由がその親にあるんじゃなあ

雁夜「このまま帰るの、何かなぁ」

雁夜「少し寄り道してこうかな」

雁夜「あっ、そこのファミレス」

雁夜「凛ちゃんがお腹壊しちゃった所だ」

葵「ん? あっ、雁夜くーん!」

雁夜「ん?葵さんだ。何だろう」キキィー

雁夜「葵さん、どうかしたのかい」

葵「あーその、凛とさ、遊んであげたりとか、したくない?」

雁夜「?」

葵「凛がさ、雁夜くんの事気に入ったみたいで」

雁夜「……それなら、士郎くんがいるさ」

葵「士郎?」

雁夜「あぁ、凛ちゃんと相思相愛の男の子だよ」

雁夜「大人が子供の大切な時間を奪っちゃ、ダメだろう」

葵(……何がなんだか分からないわ……)

雁夜「凛ちゃんに士郎くんと仲良くやる様に伝えておいてくれないか」

雁夜「おじさんは、余計な首突っ込まないからって」

葵(……童貞をこじらせるとこうなるのね……)

>>葵(……童貞をこじらせるとこうなるのね……)

いや、子供同士で仲良くした方がいいと思うのは自然だし
むしろ惚れた女の子供が自分のこと好きだと思う方が童貞じみた発想だとゲフンゲフン

葵「凛、今日雁夜くんと会ったわ」

凛「え?」

葵「雁夜くんから、凛に宜しくって伝えてくれって言われたわ」

凛「ほ、本当に?」キラキラ

葵「あと、何か、士郎くん?が凛と相思相愛だから、おじさんは首突っ込まない、とかも言ってたけど」

葵「凛、何かあったの?」

凛「……やっぱり、雁夜おじさん勘違いしてるんだ……」ショボン

葵「勘違い?」

凛「……その男の子にね、好きだって言われたんだけど、その時におじさんもたまたま居て……」

葵(まさかの修羅場)

葵(う~ん士郎くんっていうのは雁夜くんの妄想じゃなかったのね)

葵(そういえば、鳩のえさあげてたけど、あの子が士郎?くん?)

凛「私どうしたら良いのかな……」

葵「……」

葵「取りあえず雁夜君とお話してきたら」

凛「でも」

ピポパポ

葵「あ、雁夜くん?」

雁夜「あ、葵さん、何か用?」

葵「明日空いてる?」

雁夜「え」

雁夜(ナンバー貰ってきて保険もかけたから、本当は公道走りたいんだけど)

葵「無職でしょう?」

雁夜「えっ」グサッ

葵「空いてるよね?」

雁夜「……ハイ」

葵「じゃあ明日一時に○○に来てね」

雁夜「行って、何を」

葵「凛とデートしてきて」

雁夜「え」

凛「えっ/////」

葵「じゃあね」ブチ

葵「凛、頑張ってね」ニコ

凛「そんな急に……」

凛「明日何着てこう……」ニパァ

雁夜(行けなくなった事にして代わりに士郎くんでも呼んでおこうかな)

雁夜「俺なんかが行っても、何かなぁ」

雁夜「デートと言うのは、愛し合っている二人が行うものだよ。それに相手はまだ子供だしなぁ」

葵(とか童貞くさいこと考えてそうね雁夜君)

雁夜「今思考を誰かに読まれた気がする……」

雁夜「ハァ」

雁夜「ため息の数だけ幸せが逃げる、か」

雁夜「ハァ ハァ ハァ ハァ ハァ ハァ ハァ」

雁夜「さぁ、どれぐらい幸せが逃げたかな」

雁夜「はぁ……」

雁夜「ふぁあああ」

雁夜「もう朝か」

雁夜「結局士郎くんには連絡できなかった」

雁夜「だって俺士郎くんの家の電話番号分かんないだもん」

雁夜「家なら分かるけど、まさか夜中に行くわけにもいかないしなぁ」

雁夜「……凛ちゃん、俺見たいなおじさんと遊んでもなんも面白くもないと思うんだけどなぁ」

雁夜「俺に出来る事なんてなぁ」

雁夜「あっ、そうだ」

雁夜 ブロロロロロ

雁夜「凛ちゃん、こんにちは」

凛「か、雁夜おじさん!こ、こんにちは!」

雁夜「ごめんね、バイクなんかで来ちゃって」

凛「い、いえ!」

雁夜「……大丈夫かい?」

凛「は、はい!」

雁夜(ううむ、どうにも緊張している様だ……やっぱりおじんと一緒というのは精神的に
嫌なものなのだろう)

葵「頑張るのよ、凛」グッ

葵「陰から応援しているわ」

雁夜「どこか行きたい所とか、あるかな」

凛「お、おじさんと一緒なら、どこでも!」

雁夜(ううむ、地味に困るなこれは。童貞には荷が重い)

凛「……」

雁夜「……バイクがどうかしたかい」

凛「おじさん、バイク乗るんですね」

雁夜(えっ、今頃)

雁夜「うん、まぁね」

凛「……うしろ、乗って見たいです」

雁夜「えっ、ダメだよ」

凛「何でですか」

雁夜「……ほら、僕、こんなだからさ、後ろに人乗せたことなくて、危ないから」

凛「誰も、後ろに乗せたことないんですか?」

雁夜「え? うん」

凛「絶対乗せてください!」ニコッ

雁夜(いみがわからない)

雁夜「……本当に良いの?」

凛「はい!」

雁夜「……ちょっとまっててね」
タッタッタッタ

タタタタッ
雁夜「はい、メット買ってきたから被って」

雁夜(安全運転すれば大丈夫だろう……)

凛「そっちがいいです」

雁夜「え? でもこっちは俺が被ってたのだから、匂いとか」

凛「そっちがいいです!」

雁夜「大きさとか」

凛「……」グス

雁夜「……本当にこっちで良いの?」

凛 コクコク

雁夜「……はい」

凛 ニパァアア

雁夜(しっかし、この買ってきたメットえらくキツイ……まぁ小さめの買ったからなぁ)

雁夜「凛ちゃん、メットの大きさ大丈夫?」

凛「だ、だいじょうぶでぇす」スーハースーハー

雁夜(このメット外れなくなったらどうしよう)

雁夜「しっかりつかまっててね」

凛「は、はい」ポン

雁夜「あっ、肩じゃなくて、腰の所に腕を回して」

凛「えっ、は、はい」ガシィ

雁夜(い、意外と力あるのね凛ちゃん)

凛(思いっ切り抱きついとこ)

雁夜「じゃあ発進するねー」

葵「えっ、バイクで移動するの? ち、ちょっと、後追えなくなっちゃう……」

雁夜「なれないと多分お尻痛くなってきたりとかすると思うから、何かあれば
お腹とか叩いてくれれば良いから」

凛「は、はい」

ブロロロロロ

葵「ち、ちょっとぉおおおおおお」

雁夜「……」

凛(風が、気持ち良いな……)

凛(そういえば、謝り損ねちゃったな。確か、ここ蹴っちゃったんだよね、私)さわさわ

雁夜(は?ちょ、ちょっと凛ちゃん、どこ触って)

凛(ん? 何か、ある? 蹴った所為で、腫れ物が出来ちゃった、とか……?)

雁夜「」キキィイ

凛「わっ」

雁夜「り、凛ちゃん、どうかした?」

凛「えっ、いや」

雁夜「調子悪いとか、無い?」

凛「いえ、全然!絶好調です!」

雁夜「あの、そのさ、なるべく、手は用がある時以外はこう、さわさわとか
しないでくれると助かるかなぁと」

雁夜(ちょっと勃っちゃったし……)

雁夜(小学生にチンポいじられて勃つとか洒落にならないよ……)

雁夜(オナニーとは別問題だよこれは)

雁夜(人としての尊厳の問題だ)

凛(やっぱり触れると痛むんだ……あ、謝らないと……でも、嫌われたくない……)

凛(……黙っとこ)

雁夜「大丈夫かな?」

凛「はい!」

雁夜「じゃあ行きまーす」

ブロロロロ

セイバー ブロロロロロ

雁夜(おっ、いつぞや見かけた事のあるバイクライダーだな)

雁夜「女だったのか」

凛「女?」ピク

雁夜(しかし、バイクの二人乗りって会話が無いものなんだなぁ。走ってると声全然
拾えないし。何でバイク用のトランシーバーが売ってるのか分かった気がする)

セイバー(ん? フフフッ、小さなお姫さまを乗せたナイトと言った所でしょうか)

セイバー(今日は良いものが見れましたね)

凛「……」ギュ

雁夜(というかこの女、メット被ってないけど、良いのか)

雁夜(道路交通法的に)

雁夜「ま、いっか」

凛「まい?」

凛(誰?)

凛(気のせいかな)

凛(きっとそう)ギュギュ

雁夜(何だかさっきから凛ちゃんの抱きつき具合が強くなっていってる気がする……)

雁夜(怖いのかな? もう少し速度落とそうかな)

さてごめん寝る

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

雁夜(どこに連れて行けば良いんだろうか……)

雁夜(子供の喜びそうな所……ダメだ分からない……)

雁夜(遊園地とかで良いのかな)

雁夜(そういや最近冬木市にも遊園地が出来たとか言ってたっけ)

雁夜(よし……行こう……)

ブロロロロロロ

凛(おじさんの匂い)スーハースーハー

雁夜(何か今寒気が……)ブルブル

凛(やっぱりこっちのヘルメットにして正解だった……)スーハースーハー

雁夜「着いたよ」キキィッ

凛「えっ、ここって」

雁夜「いや、最近出来たって聞いたから、どうなのかなって思って」

凛(……遊園地って、そんなにこどもじゃないもん……)

雁夜(やばい、全然メットが外れない。これヤバイ)グイグイ

雁夜(うぉおおおおおおおお)スポッ

雁夜(取れた……)

雁夜「……ちょっと、来て見たくてね。ほら、全然そういうの俺わからないから、女の子とデート
するって言ったら、遊園地くらいしか思いつかなかったんだ」

凛(デート/////)

雁夜「凛ちゃんは嫌だったかな」

凛「いえ! う、嬉しいです!」

凛(おじさんと一緒ならどこでも/////)

雁夜「そっか、良かったよ」

雁夜(やっぱり子供は遊園地が嬉しいんだな)

雁夜(葵さんも何を考えているのだろうか。凛ちゃんの大切な時間を俺になぞ使わせるなんて)

雁夜(良く分からないな)


士郎「桜ちゃん! 早く早く!」

桜「士郎くんまって~」

士郎「仕方ないな桜は、ほら」ギュ

桜(士郎くんと手握っちゃった////)

桜「きょうはどこに行くの?」

士郎「今日は、遊園地だ!」

桜「お、おかねとか大丈夫なの?」

士郎「お父さんがチケットくれたんだ! 友達と一緒に行ってこいって」

士郎「いろいろ悩んだんだけど、桜と一緒に行こうかなって」

桜「……ほんとに?」

士郎(本当は凛ちゃんと行きたかったんだけど、探しても見つからなかったし)

桜「ありがとう!」ニパァ

桜(それにいま、桜って、呼び捨てにしてくれた……)

桜(私と士郎くんって、もしかして、そうしそうあいってやつなのかな……)

桜 デレデレ

士郎(でも凛ちゃんどこに居るんだろ……)

士郎(お話したいなぁ)

士郎(……俺のファーストキスは凛ちゃんにあげようってきめたからな)

士郎(ぜったいに俺の事好きになってもらうんだ)

士郎(前のは、なにかの間違いだ。たぶん)

雁夜「さぁ、何に乗ろうか」

凛「えーっと、アレが良い!」

雁夜「んん? コーヒーカップね。良いよ」

雁夜「これを回すとね、カップも確か回るんだよね」

凛「うん!」グルグル

雁夜「はははっ、上手だねぇ」

雁夜「よーし、おじさん本気出しちゃうぞぉ」グルルルルルルルン

数分後

雁夜「おえっぷ」

凛「おじさん……大丈夫?」

雁夜(回りすぎて眩暈が……)

雁夜(しかし凛ちゃん凄いな……具合悪くならなかったのか)

雁夜「ふぅ」ドサッ

雁夜「おじさんここで座って休んでるから、凛ちゃん好きなものに乗ってきて良いよ……」

凛 フルフル

雁夜「折角なんだし、遊ばないとさ……」

凛「おじさんと一緒に遊びたい……」ギュ


士郎「遊園地についたけど、桜何に乗りたい?」

桜「お馬さん!」

雁夜「そっか……」

雁夜「でも、おじさんちょっとまだ休まないとかな」

凛「か、観覧車乗りたい……おじさんも休めると思うし」

雁夜(何だか、凛ちゃんに悪い事したなぁ。遊びたい盛りだと言うのに。せめて観覧車
くらいは一緒に乗ってあげるとしよう)

雁夜「そうだね、じゃあ、乗ろうか」



時臣「凛がおめかししているものだから、何事かと後をつけてみれば」

時臣「間桐の次男坊と一緒とは、これは一体……」

ギルガメッシュ「フッ、くだらん。生娘が色を知ったくらいで何を騒ぐ」

時臣「しかし王よ、娘が……」

ギルガメッシュ「ええいごちゃごちゃと煩い! 好きにさせておけ」

時臣「……凛、一体……」

ギルガメッシュ「……ほう、あの娘、とんでもない病に伏しているな」

時臣「王よ、冗談が過ぎるのでは?」

ギルガメッシュ「見てみるが良い」

時臣 チラッ

凛 ウフフフ デレデレ

ギルガメッシュ「あの恍惚の表情、微かだが確かに掴んでいる男の裾を、ばたばたと動く足を」

ギルガメッシュ「恋の病の症状ではないか!」

時臣「なっ!」ガガーン

ギルガメッシュ「この世のものは全て俺のものだ」

ギルガメッシュ「あやつらの恋慕の情さえもな」

ギルガメッシュ「邪魔立ては許さんぞ、時臣」

時臣「お、王がそう仰るのなら……」オロオロ

時臣(しかし、どうにかして邪魔したい……)

ギルガメッシュ「では俺は勝手にさせて貰う」シュ

時臣(今この時ばかりは居なくなった事に感謝します王よ)

時臣「さて、どう邪魔したものか……」

ギルの一人称は「我」な

時臣「……取り合えず、様子を見るか」

雁夜「じゃあ観覧車に行こうか」

時臣「観覧車、だと」

時臣(もう二人の仲はそこまでに?)

時臣「見損なったぞ、間桐の次男よ。まさか幼子に手を出す変態だとはな」

時臣「まさか凛の方から好意を持ったなど、そんな事はあるまい」

>>471
我って書いてオレって読むんだっけ
以後気をつけます

ギルガメッシュ「時臣、邪魔立てするなと言ったハズだが」ヌゥ

時臣「お、王よ、勘違いです。ただ、見ていただけです」

ギルガメッシュ「ふむ……まぁ良い。今は信じてやろう」スゥ

時臣(ふぅ、危なかった)

時臣「とにかく、観覧車にのる前にどうにかして阻止しなければ……」

凛 デレデレ

時臣「しかし、もし邪魔が成功してしまったら、凛からあの笑顔が消えるかも知れない」

時臣「……難しい判断ではあるな」

時臣「……いや、というかおかしいだろう。小学生と三十路手前の男はダメだろう」

ギルガメッシュ「何を言う時臣」ヌゥ

時臣「オファ!」

ギルガメッシュ「あれくらいの歳になれば、子供の一人も孕めるだろう」

時臣「えっ」

ギルガメッシュ「我の時代ではあれくらいのおなごになれば嫁となるなど当たり前であった」

ギルガメッシュ「何も問題はない」

ギルガメッシュ「見よ、美しいではないか。穢れ無きおなごの汚れ泣き恋」

時臣「王……」

士郎「ハハハハッ」

桜(士郎くんと一緒にあそべてしあわせぇ……)

士郎「ハハッ、ん?」

雁夜 アシモト キ ヲ ツケテ ネ

凛 ウン!

士郎「凛、ちゃん」

桜「士郎くん! 次観覧車乗ろう!」

士郎「えっ、う、うん……」

士郎(凛ちゃんも、来てたんだ……)

士郎(これって、運命だよな。多分)

士郎(そうに決まっている)

士郎(神様が、俺にくれたチャンスなんだ!)

桜(士郎くんから誘ってくれるなんて、きっとわたしと士郎くんはうんめいの赤い糸で
むずばれてるんだ)

桜「/////」

士郎「ごめん、ちょっとトイレ行って来る」

タッタッタッタッタタタ

士郎「お、おじさん、り、凛ちゃん! こんにちは」

凛「えっ……」

雁夜「あぁ、士郎くん。こんにちは」

凛「……誰?」

士郎「えっ」

雁夜「えっ」

士郎「鳩の」

凛「……あ、あぁ、いきなり腕つかんできた痴漢さんね」

士郎「ちがっ」

雁夜(凛ちゃんにとっての痴漢の定義が何となく気になるな……)

士郎「良かったら、一緒に」

凛「私今日忙しいの」

士郎「そっか……」

雁夜「えっ、別に良いんじゃない」

凛「え、だって」

凛(おじさんとのでーと)

士郎「……」

士郎「ま、また今度誘うから! じゃあな!」タッタッタタタタタ

士郎(次だ次、次こそぜったいOKをもらうぞ!)

士郎「ごめん桜、お待たせ」

桜「ううん! ぜんぜんまってないよ!」

葵「やっと、追いついた……」ゼェゼェ

葵「運動、苦手なんだけど……」ゼェゼェ

葵「さて、どうなってるかな」チラッ

凛(おじさん、私と一緒にいるのいやなのかな)シュン

雁夜「どうしたの凛ちゃん、元気ないね」

雁夜「疲れちゃった?」

凛「……雁夜おじさんは、わたしの事、嫌いなんですか」

雁夜「そんな事ないよ。凛ちゃん見たいな可愛い子が嫌いな人なんて居ないよ」ニコ

凛「ほ、ほんとーですか!」ニパァ

雁夜「ははっ、本当だよ」

葵(どうやら良さそうな雰囲気ね)

イリヤ「切嗣!だっこ!」

切嗣「分かった。よいしょっと」

イリヤ「ヨイショとかおじんくさい」

切嗣「はははっ」

凛(いいなーだっこ)

イリヤ「むっ、そこのついんてーる! 切嗣はわたしのだからね!」

切嗣「いきなり何を言い出すんだい」

切嗣「すみませんどうも」

雁夜「い、いえ……」

凛(おじさん、だっこ……)チラッ

切嗣(今のは……間桐の家のものに、確か、遠坂の家の娘だったかな)

切嗣(どちらからも事を起こす気配は見られなかった)

イリヤ「はやく次ー!」

切嗣「はいはい」

切嗣(放っておいても良いだろう。特に間桐の方は、ガンダムに乗りたいとか言い出す
くらいには無害だ)

雁夜(親子かな……にしては、髪の色とか似てなかったけど)

凛 ジー

雁夜「……凛ちゃん、何か食べたいものでも、ある?」

龍之介「旦那、今日は何で遊園地くんだりにまで来たんだ」

キャスター「それはもう決まっているでしょうリュウノスケ」

龍之介「……本当に、やるのか?」

キャスター「穢れ無きようじょを犯さなければ、私のアソコは静まらないのです」

龍之介「旦那ってそこまで性癖広かったのか」

キャスター「はぁ、いまさらですよ。リュウノスケ」

龍之介「そんでそんで、俺は何をすれば良いんだ」

キャスター「うーんそうですねぇ、あ、あの子」

キャスター「あのツイテンールの子をさらってきてください」

ツイテンールじゃなくてツインテールだった

ギルガメッシュ(ん? 下種の気配がするな……)

ギルガメッシュ「それもとびきりのな」

キャスター「……」ブルルルル

キャスター「リュウノスケ、帰りますよ」

龍之介「はぁ? どうしてだよ旦那」

キャスター(今、もの凄い殺気が……)

龍之介「ここまできたらやるっきゃねぇだろ旦那! 俺行ってくらぁ!」
タッタッタッタ

キャスター「り、リュウノスケェ!」

龍之介「そこのおじょ~」

龍之介「ふべし!」ドグゥ

ギルガメッシュ「ふん、今日の所はこれぐらいにしておいてやるか」

龍之介「お、おで、今、な、なにがおこったの」

キャスター(だから帰りますよって言ったのに……)

凛「?」

雁夜「凛ちゃん、どうかした?」

凛「……ううん。それより、その、」

雁夜「なんだい?」

凛「て、手、繋ぎたい、なって」

凛(だ、だっこって言えなかった……)

凛「は、はぐれちゃうと、大変だし」

凛「だめ、ですか?」

雁夜「……いいや、そんな事ないよ。じゃあ、はい」ギュ

凛「あっ」ニパァアアア

雁夜「じゃ、先に観覧車でいいかな?」

凛「はい!」

ギルガメッシュ「人の恋路を邪魔するヤツは我が一人残らず消し去ってやる」

龍之介「こ、こいじって何の事れすか……」

キャスター「はぁ、まったく。龍之介けっこう重いですねぇ……」ズルズルズル

ゴウン ゴウン

雁夜(観覧車に入ったものの、二人きりの空間と言うのは、中々に緊張するなぁ)

凛(な、何とかして距離縮めないと!)


ギルガメッシュ「ふっ、せいぜい涙ぐましい努力でもしてあがけよ小娘」

ギルガメッシュ「きっとキサマには良い結果が出るだろう」

ギルガメッフ「そろそろ我も行くとするか」スゥ

時臣(って言ってまたヌゥって出てくるんですね。英雄王ギルガメッシュよ)

イリヤ「あー観覧車ー!乗りたいー!いけーキリツグガーZ!」

切嗣「よーし、キリツグガーZ発進ー」トコトコトコ

ギルガメッフじゃないギルガメッシュの間違いだた

凛「お、おじ」

凛(おじさんって言っちゃ、だめだ!)

凛「かり、雁夜さん」

雁夜「どうかした凛ちゃん」

凛「か、雁夜さんは」

雁夜「おじさん、で良いよ。おじさんな年齢だしね」

凛「そ、そんな事ないです」

雁夜「……ありがとう」ニコッ

凛(どうしよう……)

凛「……」

雁夜「凛ちゃん、学校の方は調子どう?」

凛「た、楽しいです」

凛(おじさんと一緒の方がもっと楽しいけど////)

雁夜「……それは良かった。凛ちゃん、君はね、これから色々なことを学んでいくと思う」

雁夜「そして、色々な人と出会うんだ。きっと良い恋人にもめぐり合うだろう」

雁夜「そうだ、今、好きな男の子とかいないのかい?」

凛「えっ……と……」

凛「……す、好きな男の人は、います」

雁夜(士郎くんの事かな?)

雁夜(何事も一途な様だし、彼は本当にモテモテだな。桜も士郎くんが好きなんだっけ)

雁夜(凛ちゃんも士郎くんを好きとなると、他にも士郎くんを好いていそうな女子が居そうだな……)

雁夜(そういえば、俺が小学校の時もいたっけな。すごくモテてる男の子)

雁夜(羨ましいねぇ……)

雁夜「そっか。きっと、素敵な男の子なんだろうね」

雁夜「凛ちゃんが好きになったんだもの」ニコッ

凛「で、でも、その人は、私が好きだって、多分気づいていなくて」

雁夜「大丈夫! 凛ちゃんくらい可愛ければ、押せばすぐだし」

凛「で、でも、押しても、ぜんぜんだめで」

雁夜「凛ちゃんの気持ちに気づかないとは、そいつはとんだ極悪人だね……」

凛「はい、極悪人です……きづてもらえないから、私苦しくて……」

きづて じゃなくて 気づいて
だた スマソ

雁夜(凛ちゃんを苦しめるとは、とんだジゴロだねぇ士郎くんは)

雁夜(俺もあんな性格だったら、いまだに童貞なんて事態には陥ってなかったのかもな)

雁夜(あと少しで別の意味での魔法使いになれちゃうよ……)

雁夜「……それは大変だったね……何か、出来る事はないかな」

凛「あっ、あの、じゃあ、その、ぎゅっ、て、抱きしめてください……」

雁夜「え?」

凛「おねがい、します」

雁夜(凛ちゃん、きっと父親の温もりを求めているんだ……時臣め、こんな可愛い娘に
何という仕打ちを……)

雁夜「分かったよ……」ギュッ

ギルガメッシュ「ほう、熱い抱擁を交わしておるな」

時臣「そ、それは真ですか王よ!」

時臣「間桐のクソッタレめええええええ」

ギルガメッシュ「落ち着け時臣」

ギルガメッシュ「娘の恋慕を応援すると決めたのだろう?」

時臣(いや別に応援するとは言ってない)

葵「あらあら、抱き合っちゃって」

葵(頑張ったのね、凛)

葵(結婚までまだ10年はかかるだろうけど、それまできちんと愛を育むのよ)


凛(おじさんの匂い……すごくいいぃ……)

雁夜「な、何か鼻息荒いけど、凛ちゃん具合大丈夫ぶ?」パッ

凛「やっ」ギュ

雁夜「おおっと」

雁夜(時臣め……娘をこんなに寂しらがせるとは、まさに鬼畜……)

時臣「クッソオオオオオオ警察に連絡せねばああああ社会的に間桐を抹殺ぅううううう」

ギルガメッシュ(壊れたか)

時臣 ゴソゴソ ピポパ

時臣「警察ですか、今三十路手前の男が女児を……」ヒョイ

時臣「えっ?」

ギルガメッシュ「ふんっ!」バキッ

時臣「お、王、どうしました」

ギルガメッシュ「時臣、キサマの方こそどうしただ。娘の思いを無碍にするつもりか?」

おいおい我様が良い王様やってるぞ…

ギルガメッシュ「あの娘は、矮小でありながらも、懸命にあがき、もがいているではないか!」

ギルガメッシュ「羽虫のごとく握りつぶされてもおかしくはない思いを、守り、育んでいる勇ある
小さき者から、その全てを奪い取ろうとしているのだぞ、キサマは」

時臣「……」

ギルガメッシュ「キサマの個人的な、醜き嫌悪の感情と、清らかな沢水のごとき娘の思い、どちら
にこそ価値があるのか、少しは考えて見るのだな」

時臣「英雄王……」

時臣(しかし、やはり小学生と三十路手前という組み合わせは間違っていると思う……)


桜「今日はいっぱい遊んだね!」

士郎「う、うん!」

士郎(凛ちゃん……)

雁夜「あっと、下まで着いちゃった。降りないと」

凛「……」ギュ

雁夜「……おんぶしようか?」

凛「……だっこが良いです」

雁夜「……そっか」ヒョイ

凛「きゃっ」

雁夜「腕を、首に回して。落ちると危ないからね」

凛「は、はい」

雁夜(凛ちゃんまだ小さいせいかな。回す腕がいっぱいいっぱいで、顔近い)

凛(おじさんの顔、近い……どさくさに紛れてちゅって出来ないかな……)

時臣「くっ、……英霊王、私はもう耐えられません……先に帰ります……」ダダダダダッ

ギルガメッシュ「血涙とは……時臣……」



雁夜「やっぱり軽いね、凛ちゃんは」

凛「あ、ありがとうございます」ニコッ

雁夜「……凛ちゃんはさ、笑うと、もっと可愛くなるよね」

雁夜「その笑顔で世界中の人々を幸せにする為に生まれてきたのかもね」

凛「……私は、一人だけ、一人だけを幸せにできたら、それでいいです」ニパァアア

英霊王じゃなくて英雄王だた
スマソ

雁夜「……凛ちゃんの笑顔見てると、凄く癒されるね」

雁夜「ありがとう」

凛「あっ、いやっ、そんな」

ギルガメッシュ(……ふむ、どれ、一つ手助けしてやるとするか)ヒュン

雁夜「うわっと」コケッ

凛「キャッ!」ドデン

雁夜「っ!?」

凛「//////」チュ

ギルガメッシュ「我にかかれば、事故にみせかけた接吻など朝飯前だ」

雁夜「あ、り、凛ちゃん、大丈夫?」バッ

凛「は、はい大丈夫です。お、おじさんが下になってくれたから……」

雁夜(まさか、こんなアクシデントががおきるなんて……)

雁夜(凛ちゃん、俺とキスなんてしたくなかっただろうな)

雁夜

雁夜(つーか俺ファーストチッスなんだけど……)

凛(は、はじめてキスした! し、しかも、おじさん相手に!)

凛「/////////」

雁夜「あの、何か、ごめんね。凛ちゃん」

凛「いえ、嬉しかったです////」

雁夜「え?」

凛「いえ、あの、」

雁夜(きっと混乱してるんだな……今日はもう帰った方が良いのかも……)

雁夜「怪我とかしてたら大変だし、今日はもう帰ろう」

これは英雄王ギルガメッシュ

葵(どさくさに紛れて、今ちゅってしたわよね?)

葵(凛、やるじゃない)


凛「は、はい……」

雁夜(まだ遊んでたかったかな?)

凛(おじさんとキスまで出来ちゃった……/////)

雁夜「それで、悪いんだけど、やっぱりヘルメットこっちの小さいの被って貰っても良いかな」

凛「はい」

雁夜(何だか、大人しい……)

凛(さっきまでおじさんが被ってたから、こっちにもおじさんの匂いが……)

ブロロロロ

雁夜「さて、ここまでで大丈夫かな」

雁夜「今日は、その、何て言うか、ごめんね」

凛「いえ、全然。むしろ、嬉しかったです」

雁夜(やっぱりこけた時にどこか打ってしまったのだろうか……)

凛「また、でーとしてくださいね!」ニパァ

雁夜「何時でもどうぞ」

凛「ばいばいおじさーん」タッタッタッタタタタ

雁夜「元気だねぇ……」

凛「……」ピタ

雁夜「ん?」

凛(キスまでしたんだから、いけるよね……)ドキドキ

凛「おじさーん!」クルッ

凛「だーいすき!」

雁夜「へ?」

凛「すっごいすっごいだーいすき!」

凛「おっきくなったら結婚してくださーい!!!」クル タタタタタッ

葵(とうとう言ったわね……凛……)

雁夜「……」

雁夜「はははっ、冗談、かな」

雁夜「こけた時、凛ちゃんやっぱりどこかぶつけたのかな」

葵「雁夜くん、それは違うわ」

雁夜「うわおっ!」

雁夜「あ、葵さん……」

葵「凛はね、結構前から雁夜くんの事が好きだったの」

葵「私ずっと相談にのってたんですもの」

セイバー×ショタ士郎はよ

雁夜「それでも、凛ちゃんはまだ」

葵「歳の差なんてね、恋と愛の前では無力なのよ」

雁夜「……」

葵「それに、あんな凛、初めて見たわ」

葵「すごく一生懸命に悩んで、悩んで」

葵「雁夜くんはそういう凛を見ていないから不安になるのよ」

葵「私は見ていたから、本当に好きなんだって分かったわ。おままごとの恋じゃないって」

葵「まだ7歳なのに、大人の恋をしてしまったのよ、凛はね。責任取らなければいけないわよ、雁夜くん」

雁夜「……」

葵「雁夜くんは凛の事嫌いなの?」

雁夜「嫌いではないです」

葵「なら、良いじゃない」

雁夜「でも」

葵(まったく、これだから童貞は)

葵「じゃあ、こうしましょう。凛が16になってもまだ雁夜くんの事が好きなら、即結婚」

葵「そうじゃなくなったら今まで通りで」

葵「これなら誰も不幸にはならないわ」


臓硯.「何じゃまだ誰も帰ってこんのかい……」

イリヤと士郎の衛宮家で組んだらよりやばくないか

雁夜(しかし……それまで俺は生きていられるだろうか……)

雁夜(度重なる特訓の所為で、もう俺はボロボロだ……)

雁夜(どうせ10年も生きる事は叶わないだろう)

雁夜「分かった。凛ちゃんが10年経っても俺の事を好きでいてくれるなら、その時は
俺もその気持ちに答えるよ。さすがに、それぐらいまで大きくなったのであれば、年齢差が
どうこうというのは、言い訳にしかならないから」

葵「そうっ、良かった! 凛に教えてこなくちゃ!」タタタタタッ

雁夜「……」

テクテクテクテク

雁夜「ただいま……」

やべぇ葵さんがスイーツ脳に

臓硯.「何じゃ、遅かったのう雁夜」

雁夜「……親父、俺、あとどれぐらい生きていられるんだ」

臓硯.「どれぐらいって、そうじゃのう……分からんのう……」

雁夜「えっ」

臓硯.「殺すつもりで苛め抜いたハズなんじゃが、意外としぶとく生きとるし、白くなった
髪もいつの間にか黒く戻ってるし」

雁夜「……」

臓硯.「さぁ、分からんのう」

臓硯.「それで結局、聖杯戦争に参加はするんじゃな?」

雁夜「いや……考えさせてくれ……」

臓硯.「ふぅむ。まぁもともと期待はしとらんし」

雁夜(俺は、どうすれば良いんだ……)

雁夜(そもそも何で俺聖杯戦争に参加するっつったんだっけ)

雁夜(あぁ、そうだ、桜を助けて、葵さんの高感度あげてって)

雁夜(でももうそんな二人もどうでも良い)

雁夜(聖杯戦争に参加する意味なんて、あるのか)

雁夜「zzzzz」

士郎「任せておけって、雁夜おじさんの夢は俺が叶えてやるからさ」
雁夜「---ああ、安心した。」

切嗣「えっ?」

雁夜「……久しぶりに良く眠れた気がする」

雁夜「そういえば親父の言った通りだな……すっかり白くなってた髪が、黒くなってる」

雁夜「顔の蚯蚓腫れの様なものもすっかり引いてるな……」

雁夜「そういや、桜の方を好きになってから、鍛錬さぼりまくってたからな……」

雁夜「桜を助けたら、もう二度と会えなくなる気がして、努力が嫌になったんだ……」

雁夜「……」

雁夜「しかし、いくら容姿が元に戻ろうと、何時死ぬか分からないのは変わらない、か」

雁夜「……少しだけ、自分の為に生きてみるか」

臓硯.「心は決まったかのう、雁夜」

雁夜「……すまない、親父。今回の聖杯戦争は、参加出来ない……」

臓硯.「ふぅむ。まぁよい。もともと期待はしとらん」

雁夜冷静な判断だな
準備して次に備えた方が勝率上がるだろうし

いや、第五次が10年後になるのはまだ誰も知らなかったか

雁夜「ただ、魔術師としての鍛錬は、無理の無い程度に続けて行きたい」

臓硯.「……どういう心境の変化かは知らんが、決めたのなら、拒む理由はない」

雁夜「本当に、すまないと思っている」

臓硯.「気にするでない……」

雁夜「……」

臓硯.「まずは基礎の基礎からかのう……」

臓硯.「なぁに、ゆっくり鍛えるさ……」

雁夜「……次また聖杯戦争があるならば、必ず参加して、勝ち残って見せる」

臓硯.(子を愛でる気持ち、ここ数百年も忘れておったわい……)

臓硯.「その時は期待しようかのう……」

あれ?これ桜いらなくね?

まだ七人揃ってないから開戦前って事でおけ?

臓硯「今回は静観と行くかのう」

雁夜「……出来れば、遠坂のサポートに回りたい」

臓硯「遠坂の、ふむ……」

臓硯「まぁ、良いじゃろ。聖杯戦争とはどういうものか、その目で見てくると良い」

臓硯「次の戦争への糧になるじゃろう」

臓硯「話はワシから時臣につけておこう」

雁夜「親父、すまない……」



時臣「それで君は私の所へ来たという事か雁夜くん」

雁夜「はい、どうぞ宜しくお願いします」

時臣「ふむ。礼儀は知っている様だね」

時臣「率直に言うとだね、私は君があまり好きではない」

雁夜「……」

時臣「何故だか分かるかね」

ギルガメッシュ「愛娘がほれた男だからという低俗な理由だろう」ヌゥ

時臣「……王よ」

ギルガメッシュ「ではな」スゥ

雁夜「……」

時臣「しかしだ、協力してくれるというのであれば、やぶさかではない」」

時臣「間桐家の申し出、断る理由も無い」

なんか時臣が姑のようになりそうな悪寒

時臣「ともかく、宜しく頼むよ、雁夜くん」

雁夜「はい」

凛 ジー

時臣(り、凛、出てくるんじゃない)

凛(お、おじさんだ////)

凛(お話したいな)

雁夜「どうかされましたか」

時臣「いや、何でもない」

時臣「とかく、何かあればこちらから連絡しよう。まだサーヴァントも出揃ってはいない」

ギル昼ドラとか好きなタイプだろ

この時空だと麻婆がイタリアで娘育ててそうなので
ょぅι゙ょカレンちゃんが見られたらすっごくいいなって

何やかんやで聖杯戦争は終わった
時臣はキレイに殺されてしまい、凛は大変落ち込んだが、雁夜の支えもあって
何とかなった。というかもっと惚れた
ちなみに士郎くんはやはりキリトゥグとキレイちゃんの争いに巻き込まれて孤児になって
キリトゥグに引き取られました
ただたびたび雁夜の所に遊びに来てはワカメと喧嘩してましたけど
桜ちゃんはやっぱり士郎にほれたままの様です

それから10年がたちました

>>641
見える、見えるぞ
嬉々として聖杯戦争そっちのけで嫁いじりをする言峰の姿が

わた…桜ちゃん大勝利の予感!!

キング・クリムゾン!

トッキーはキレイに殺されたことよりもロリコンの婿養子のことで無念でならないんだろうなwww

葵「ねぇ凛」

凛「なにお母さん」

葵「もう17、だっけ」

凛「そうだけど」

葵「雁夜くんと凛がした約束、覚えてる?」

凛「/////」ボンッ

葵「凛ったらねぇ、『うん、10年後も絶対雁夜おじさんの事好きだよ!』ってね」

凛「お、覚えてない!」カァアアア

葵(分かりやすいわねぇ……)

おじさん40路前やで・・・

雁夜「私がどうかしたのかい」

葵「あらあら良い所に」

凛「な、何でもないです!////」

雁夜「はははっ、嫌われちゃったかな」

凛「き、嫌いになんてなりません!」

雁夜「ありがとう」ニコッ

凛「い、いえ/////」

士郎「凛! ガッコ送れちまうぞ!」

凛(げぇ、士郎……早く消えないかなアイツ……)

士郎(俺はぜって諦めねぇ!)

士郎ww

雁夜「ハハハッ、どうやらボーイホレンドのお出ましの様だね。どうやら今日は私が
送っていかなくても良さそうだ」

凛「い、いえ、今日もおじさんのバイクで送って欲しいです」

雁夜「いやいや、でも士郎くんが」

凛「おじさんが良いです」

雁夜「……」

凛「お、覚えてますか。10年前の、約束」

雁夜「……」

凛「わ、私が、10年経ってもおじさんの事大好きだったらって、」

そういやおじさん仕事は…

雁夜「覚えてるよ……ただ、学校に遅れてしまうからね。この話は帰って来てからにしよう」

凛「えっと、あ……はい」シュン

雁夜「……凛ちゃん」ポイ

凛「わっと、ヘルメット……」パシ

雁夜「士郎くん、すまないね、凛はもう学校に行ってしまったんだ!」

士郎「あ、雁夜おじさん! それマジっすか!? 待ってくれー!凛!」ドタドタドタ

雁夜「では、送ろう」

凛「は、はい!」

きっとこの世界のエミヤはこの時の自分を抹殺したいはず

一成「しかし、慎二くんは素晴らしいね」

慎二「お世辞を言っても何も出ないよ」

一成「いや、素晴らしい、礼儀正しさに加えて、気品まである」

慎二「そうかな」

慎二(クソー、あの出戻りウンコに無理やり仕込まされたからなぁ……)

慎二(誰かをいじめようとするとあいつの拳が脳裏を横切って、吐き気がしてしまう)

一成「ホント、体も良い感じだし」サワ

慎二「ヒッ!」ビクゥ

士郎「オハヨウ!」

仕込まされた(意味深)

一成「いやぁ~でも本当この学校はパラダイスだなぁ~」パラリラパラリラ

士郎「っと、そういや、凛は」

一成「あの女狐ならどっか行ったぞ」

士郎「そっか……」

桜「せんぱ~い!」

士郎「桜! どうした?」

桜「お、お弁当作ってきたので、よ、良かったら食べてください!」

士郎「……良いのか、桜?」

桜「は、はい!先輩に食べて貰うために作りましたから!」

?「士郎ご飯はー?」

あとじじいと縁切っておかないとな

慎二 サササササッ

一成「慎二、お前の妹だろう。挨拶くらいしたらどうなんだ」

慎二「いや、いい……」

一成(ははーん、兄妹と言うのは、中々難しい間柄だからなぁ)

慎二(あいつにちょっかいかけると出戻りに怒られんだよなぁ……近づかないのが正解だ……)

桜「あっ、兄さん、いたんですね」ニヤリ

慎二「フヒッ……」ビクゥ

一成(どことなく、怯えてる様にも見える……)

士郎「ありがとうな、桜!」

桜「はい!」ニパァ

桜「それじゃあ、私教室に戻りますので」

一成「うむ、良い子じゃないかお前のガールフレンドは」

ホモ二人の絆は強固だから(震え声)

士郎「違うって、ただの幼馴染だよ。俺が好きなヤツは知ってるだろう、一成」

一成「ううむ、しかし、あの女狐だけはダメだ士郎」

士郎「だとしても、俺は惚れてしまったんだ!」

一成「素直に、桜ちゃんにしておけ」

ガララララララ

凛 テクテクテ

士郎「あっ、おーい凛!」

凛「何?」

士郎「ちょっと話しようぜ」

凛「え、嫌だ」

士郎「おいおい傷つくなぁ」

凛「ふーん」

士郎「……なぁ、俺の何がダメなんだ?」

凛「生理的に」

士郎「それはさすがにウソだって分かるぜ」

士郎「何かあるなら言ってくれ!治すから!」

凛「えーと、じゃあ老けてみて」

士郎「へ?」

シロウ「老けてきたぞ」

士郎「おいおい、そんなかぐや姫みたいなこと言わないでさぁ」

キーンコーンカーンコーン

宗一郎「では授業を始める」

士郎(まだだ!まだチャンスはある!)

慎二(あー家に帰りたくないなぁ)

一成(慎二のケツぷにぷにしてたなぁ)

凛(早く帰っておじさんと話しないと……)

雁夜「さてと、ちょっと出かけてくるかな」

葵「あら雁夜くん、まだ掃除の途中でしょう。お手伝いしてくれるんじゃなかったの?」

雁夜「ごめんよ葵さん。ちょっと急用がね」

葵「……そう、なら仕方ないわね」

ブロロロロロロロロ

葵(多分指輪買いに行ったのね……憎いことをするわね雁夜くんも)

葵「『覚えてるよ。サッ』」

葵「とかやる気ね、アレは」

あの童貞が…!?

おじさんは一途なだけだから(震え声)

ガチャリ

雁夜(まさか、この指輪を使う時がくるとは……)

雁夜(渡すことはないと思って、しまっていたが……)

雁夜(完全オーダーメイド、ピジョンブラッドの宝石を使った、婚約指輪)

雁夜(念のため、何て言っていたが、きっと私は心のどこかでそうあって欲しいと
思っていたのだろうな……)

雁夜「まったく、私ときたら……」


士郎「凛!一緒に帰ろうぜ!」

凛「アンタ弓道部行かなくて良いの?」

まさかの付箋回収www

士郎「今日は休むよ」

凛「桜が待ってるわよ」

士郎「なぁに桜はモテモテだから俺がいなくてもしっかりやれるさ」

凛「桜はアンタからだけモテモテでいたいのよ」

士郎「でも俺が好きなのはお前なんだよ、凛」

凛「へー」

士郎「……凛、どうしてだ。どうしてなんだ」

凛「……何回も言うけど、仕方ないでしょ。士郎見ても全然胸がドキドキしないし、何か
してあげたいとも思えないし、一緒に居て安心とかもしないし」

士郎「だから、そんな男なんていねぇだろって!かぐや姫みたいな問答はやめてさ、俺と
付き合って見ようぜ」

凛「好きでもないのに付き合うとか出来ないでしょ」

士郎「付き合ってみてから出来る恋愛もあるって、本に載ってたし」

凛「それで?」

士郎「だから、俺とさ」

凛「無理」

士郎 ガガーン

凛「と言うか、ちゃんと士郎を好きでいてくれる子がいるんだから、そっちを向くべきだと思うけど」

ギルさんこっちです

士郎「それはお前にも言えるだろ、お前を好きでいる俺がいるんだから、俺の方向いてくれよ」

士郎「頼む」ドシャアアアア

凛「ち、ちょっと、土下座とかやめてよ……」

士郎「それだけ本気なんだ!10年間もずっと好きなんだ!」

凛「か、顔あげて」

士郎「じゃあ付き合ってくれ」

凛「それは、無理だけど……」

士郎「……ほかに、好きな男でも居るのか……?」

凛「……」

士郎「どうなんだよ!」

士郎は童貞の味方になろうと決意して英霊エミヤになったに違いない

>>742
世界「いやぁ・・・童貞はちょっと・・・」

凛「……うん、居る」カァアアアァァァ

士郎「あへ?」

士郎「……だ、誰だよそいつ、10年も一緒の俺よりも、お前の事分かってるヤツなんているかよ」

凛「……ナイショ」

士郎「おい、せめて誰か言えよ!」

桜「せ~んぱ~い!」

士郎「さ、桜ぁ!?」

桜「練習行きましょう!」ズルズルズル

というか逆玉の輿?

>>749
一応おじさんも御曹司だぜ
慎二のパパがこの世界の聖杯戦争で殺されてるかは知らんが

凛「ただいまー」

葵「お帰り、凛」

凛「あれっ、雁夜おじさんは?」

葵「なぁに、待てないくらい好きなの?」

凛「ちょ/////って、////いや、その、うん……」ボン

葵(やっと素直になったのね……)

葵「雁夜くんとちゅっちゅっしたいのね?」

凛「……はい」カァアアアア

>>752
そかそかそうだったな無職イメージが先行してたぜ

慎二「しかし家に帰りたくないなぁ……」

慎二「せめてパパが生きててくれたなら……10年前の事故だか何だか知らないけど
勝手にくたばるなよっ!」

慎二「クソッ」ケリッ

慎二「って、捨て猫……」

ネコ「ミャーミャー」

慎二「……ふん、待っていろ」ダダダダッ

慎二「一成、お湯借りるぞ」

一成「あ、あぁいいけど、急にどうした」

慎二「あと牛乳もな」

慎二「牛乳は濃すぎるからな、お湯で薄めないと」

慎二「じゃあな」ダダダダッ

一成「い、一体何だったんだ……」

ダダダダッ

慎二「ほら、飲め」

慎二「俺もお前と同じさ。帰る所がないんだ」

慎二「お前と俺は、一心同体さ……」ソッ

ネコ「ミギャー!」ダダダッ

慎二「まさかネコに嫌われるとは……」

大した事してないのになんか慎二が聖人に見える
映画版ジャイアンの法則か

>>762
この慎二大して悪いこともしてないからな

藤村はアーチャーとくっつくSSが意外と良いんだよなぁ…

雁夜「葵さんすいません途中で手伝い切り上げちゃって」

葵「別に良いのよ、明日も来てくれるんでしょう?」

雁夜「ええ。全部手伝う、と言う約束でしたし」

葵「だってよ、凛。良かったわね、凛の大好きな雁夜くん明日もきてくれるって!」

凛「え、お、おじさん来てるの?」ドタドタドタ

雁夜「やぁどうも。今朝ぶりだね」

凛「あっ、朝は、送ってもらって、ありがとございました」

凛「……そ、それで今朝の続きなんですけど」

雁夜「……うん」

凛「わ、私、10年間ずっとおじさんの事好きでした!」カァアアアア

凛「すごいすごい大好きです!」

凛「だ、だから」

雁夜「……」

凛「そのっ……」

雁夜「……凛ちゃん、左手の薬指借りるよ」スッ

凛「えっ……」

スポッ

雁夜「これが、私の答えかな」

凛「……」ジー

雁夜「と言っても、もう四十手前の行き送れたおっさんじゃ、やっぱり嫌かな」

凛「としは、かんけー、ないです……」ヒックヒック

うさドロでも大丈夫だったから別に問題ないね

時臣「おのれ雁夜あああああああああああ!」

子ギル「やはり時臣はやっておいて正解だった様ですね」

子ギル「間桐の次男を殺す算段立ててましたからね」

キレイ(そのためだけに私は利用されたというのか……)

子ギル「この世の女性の幸せと笑顔は全て僕のものですから」

子ギル「十年越しの想いの叶った女性の涙交じりの笑顔は筆舌しがたいほどに美しいですね」

子ギル「それに比べて時臣ときたら、血涙流しながら殺人の計画とは……」

子ギル「まぁ一件落着と言う事で一つ」

fin

葵(良かったわね、凛)

乙いやーよかった

予想GUYにスカッとするエンドだったぜ

このスレタイからこうなるとは

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