橘純一「ぼ、僕は!おっぱいを揉みたいんだ!」(200)

橘(はっ!?)

橘(まずいぞ……今は授業中だっていうのに……)

橘(急にっ……その、なんていうかね)

橘(おっぱいを揉みたい!それしか考えられない!)

橘(うぅっ……昨日梅原から借りたお宝ビデオがいけなかったのかな?)

橘(ど、どうする!?どうする、僕!?)

橘(そ、そうだ!窓から空でも見て気分を紛らわそう!)

橘(あぁ、今日は天気が良くていい空だなぁ!)

橘(おぉ、あの雲の形は!?)

橘(なんてことだ!ふかふかなおっぱいにしか見えないじゃないか!)

橘(ははっ、思わず手を延ばしたくなっちゃったよ!)

休み時間

梅原「なぁ、大将……大丈夫か?」

棚町「何か物凄く深刻な顔をして窓の外を眺めてたわよね?」

田中「頭……大丈夫?」

橘「え?僕そんな顔してた?」

梅原「あんな顔した橘、中学のとき以来だぜ?」

棚町「あんた……また何か抱え込んでるの?」

棚町「そうなら話してスッキリしちゃいなさいよ!」

梅原「おぅ、そうだぜ!」

橘「うぅ、ありがとう!みんな!」

橘「実は……実は、僕!」

橘「おっぱいを揉みたくてしかないんだ!!」

梅原「そうか、おっぱいか。揉みてぇよな……」

棚町「……仕方ないわよね。あんたも男だもん」

田中「頭……大丈夫?」

橘「そうなんだよ!何だか自分の衝動が抑えられないんだ!」

橘「確かにこんな気分、中学のとき以来さ!!」

梅原「棚町」

棚町「えぇ……わかってるわ」

棚町「成敗!!」

ドゴッ

橘「へぶっ!!」

橘「いててて……何も頭を本気で叩かなくてもいいじゃないか!!」

田中「頭……大丈夫?」

棚町「心配してきてみれば、何が『おっぱいを揉みたくてしかたないんだっ!』よ!?」

棚町「あー、心配して損した!」

梅原「でも、大将の気持ちは男子ならみんなわかるぜ?」

梅原「何を隠そう、俺だって揉みたい」

橘「だよね!さすが梅原だ!!」

棚町「で?何?『今すぐにおっぱいを揉まないと死んじゃうかも!?』とか言い出すわけ?」

橘「……もしそうならどうする?」

棚町「い、命には変えられないわよ!揉ませてあげるわ!」

橘「えぇ!?」

棚町「恵子のを」

田中「えぇぇぇ!?」

棚町「恵子~?」

田中「か、薫?冗談だよね?」

棚町「純一の命の為だもの……ごめんね?」

田中「ちょ、ちょっと!?薫!?」

ガシッ

棚町「さぁ、純一?気が済むまでやっちゃいなさい!?」

橘(田中さんが薫に羽交い締めにされた上に、何だか胸を強調するようなポーズになってるから……これはスゴイぞ!!)

橘「た、田中さん……」ワキワキ

田中「や……優しくしてね?」

橘「も、勿論だよ!僕に任せ ぐはっ!」

?「はい!教室で馬鹿なことはやめなさい!!」

田中「た、助かったぁ」

橘「な、何をするんだ!?僕のおっぱいが!!」

絢辻「変態さん?お黙りなさい?」

梅原「お、絢辻さん。お務めご苦労様です」

絢辻「梅原君?こうなる前に止めて欲しかったな?」

梅原「で、でもよ?こう……クラス中の男子の視線が集まってたら……なぁ?」

棚町「そ、そうよ!今、恵子の胸にはクラス中の期待が集まってるのよ!?」

橘「そ、そうだよ!夢、希望、そしてラブが田中さんのおっぱいに!」

田中「えぇぇぇ!?……だったら、私揉まれても」

絢辻「た、田中さん!?」

絢辻(はぁ……何でこう……馬鹿なのかしら)

絢辻「と、とにかく!クラスで猥褻な行為は私が許しません!!」

絢辻「あ、橘君?あとで二人っきりで話があるから」

絢辻「……逃げないでね?」

橘(いたたた……絢辻さんに叩かれたところが、まだジンジンするよ……)

橘(絢辻さんの胸は揉むほどないじゃないか!)

橘(……って言ったのまずかったかな?本気で怒ってたし)

橘(気にしてたのかな?あとでもう一度謝っておこう)

橘(でも、仕方ないじゃないか……揉みたいんだもの。おっぱい)

橘(あー、頭がどうにかなっちゃいそうだよ!!)

橘「おっぱい揉みたい!!」

橘(しまった!つい口に出ちゃったよ!)

橘(周りに人は……)キョロキョロ

橘(よし!誰もいない!)

?「キミの心の叫び!しかと聞いたわ!!」

橘「えぇ!?だ、誰!?」

?「とうっ!」シュバッ

橘「あんな所から!?飛んできた!?」

?「私は愛の戦士!ラブリーイナゴよ!」ジャキーンキュイーン

橘「……あぁ、森島先輩ですか」

森島「むむむ……ノリが悪いなぁ」

橘「す、すみません!びっくりしちゃったから、素になってしまって!」

森島「う~ん、びっくりさせられたなら……まいっか!」

森島「それで?橘くん?何だって?」

橘「え?何がですか?」

森島「もう!さっき大きな声で叫んでたでしょ!?」

橘「……聞いてたんですね」

森島「うん!だからもう一回!もう一回キミの叫びが聞きたいな!」

橘「で、でしたら……」

橘「ぼ、僕は!おっぱいを揉みたくて揉みたくて仕方ないんです!!」

森島「グッド!いい叫びね!!」

橘(で?どうなるんだ?)

橘(ま、まさか!?森島先輩が僕の願いを叶えてくれるのか!?)

橘(あ、あのナイスバディをモミモミさせてくれるのか!?)

橘(さすが愛の戦士だ!僕、感動して泣きそうだよ!)

森島「じゃあ、橘くん?行きましょっか?」

橘「ど、どこにですか!?」

森島「ふふっ、『いいところ』よ!」

橘「い、いいところ!?何て甘美な響きなんだ!!」

森島「さ、私についてきて!レッツゴー!」

橘「ど、どこまでもついて行きます!!」

森島「とうちゃ~く!」

橘「こ、ここは……!」

橘「プール、ですか?」

森島「うん、プールね!」

橘「プ、プール!?」

橘(プールで!?どんなことを!?)

橘(あれかな?溺れたってシチュエーションで心臓マッサージ的な!?)

橘(……て、ことは人口呼吸も!?)

橘(なんてことだ……先輩!そんなプレイ僕には刺激的過ぎます!)

森島「とりあえず、中に入ろっか!」

橘「は、はい!入りましょう!!」

森島「橘くん!ストップ!!」

橘「は、はい!」

森島「それ以上進むと見つかっちゃうから」

森島「どれどれ、ひびきは……」キョロキョロ

森島「いたわ!ふふっ、これから自分の身に起こることもわからずに、あんなに真面目に後輩の指導しちゃって!」

橘「……え~と、塚原先輩に何かあるんですか?」

森島「あれ?言ってなかったっけ?」

森島「私……いえ、私達ね」

森島「これからひびきちゃんのおっぱいを揉むことになってるんだけど……」

橘「えぇ!?」

森島「シッ!橘くん声が大きいよ!」

森島「私ね、今日こそはあの豊満なバストを気が済むまで揉んでやろうって思ってね!」

橘「は、はぁ……何で急に?」

森島「……そういうときってあるじゃない?」

橘「た、確かに!僕もまさにそれですし!」

森島「そう!私と橘くんはおっぱい仲間よ!」

橘「お、おっぱい仲間!?」

橘(おっぱい仲間!なんていい響きなんだ!)

橘(最初思ってたのとは違うけど……これはこれでいい!!)

橘「で、でも先輩?どうやって揉むんですか?」

森島「ふふっ、ひびきが一人になったときを狙うわ!」

橘「で、でしたら!わざわざプールにこなくても……」

森島「何をいってるの!?それじゃ燃えないじゃない!」

橘「た、確かに!一見不可能な方が燃えるのは間違いない!」ズガーン

森島「だからね、こうしてリスクを犯してでも」

橘「は、はい!見張りましょう!」





森島「なかなか一人にならないわねぇ」

橘「部活中ですしね。仕方ないと思います」

橘「あ、そういえば……きっと塚原先輩の異変に気付いて部員がよってきますよね?どうするんですか?」

森島「そんなの野となれ山となれ、よ!」

森島「むしろ、よってきた部員も揉んじゃうわよ!?」

?「へぇ、楽しそうなお話ですね?」

橘・森島「!?」

橘「な、七咲……」

七咲「……わかってますね?」

橘・森島「はい」

橘「先輩?……何で僕達プールサイドで正座させられてるんですか?」

森島「私にもわからないわ……あ、これはきっと新しいプレイなのよ!」

橘「ザ・ニュープレイですか!?」

森島「こう……正座して痺れた足をえいっ!えいっ!てやったりしてね!」

橘「な、なんですか、それ!?文字通り痺れますね!」

森島「えぇ、痺れちゃうわね!」

塚原「二人とも……本当に反省してるの?」

橘「すみませんでした……あまりにも現実が厳しくて受け入れられなくて……」

森島「ごめん……反省はしてるよ?後悔はしてないけど」

塚原「そう。じゃあ、もうしばらく正座、ね」

橘「そ、そんな!」

森島「あんまりだわ!」

七咲「先輩?何でこんなことしたんですか?」

橘「な、七咲……それは……」

森島「そんなの決まってるじゃない!おっぱいを揉むためよ!」

橘「も、森島先輩!?」

森島「ほら!橘くんも!恥ずかしがらずに!」

橘(そ、そうだよ!今更保身なんて考えても仕方ないよ!)

橘(むしろ、逆に正直に話した方が許してもらえるかもしれない!)

橘「そ、そうさ!僕達はおっぱいを揉むためにここにいるんだ!!」

七咲「はぁ……最低ですね。もう私に近寄らないで下さい」

橘「な、七咲!?ま、待って!僕の話を聞いて!?」

森島「あーあ、嫌われちゃったね」

橘「何で嬉しそうなんですか……」

森島「ふっふー、人の不幸は……何だっけ?」

橘「蜜の味ですよ……」

塚原「あのさ、そんなに揉みたかったの?」

森島「えぇ!揉みたくて揉みたくて仕方ないわ!」

森島「橘くんもそうよね!?」

橘「は、はい!僕も揉みたくて揉みたくて……もう!」

塚原「橘君?はるかに付き合って無理しなくてもいいんだよ?」

橘「い、いえ!僕は無理なんてしてませんよ!」

森島「私がここにくる決意をしたのも、橘くんの心の叫びを聞いたからだしね」

森島「彼の気持ちに嘘や偽りはないわ」

森島「そんな橘くんだから……一緒に願いを叶えようと思って」

橘「森島先輩……」

塚原「へぇ?はるか?つまりあなたは橘君の願いを叶えたいのね?」

森島「えぇ!一緒に幸せになりたいのよ!」

塚原「じゃあ……揉ませてあげたら?あなたのを」

橘・森島「えっ」

塚原「橘君はおっぱいを揉めて幸せ」

塚原「あなたは橘君の願いを成就させられて幸せ」

塚原「悪い話じゃないと思うけど?」

森島「そ、それはー、そのね?」

森島「まだ早いかなーって、あははっ」

塚原「まだ?まだってことはいつかは」

森島「こ、言葉の綾よ!ひびきちゃんのいじわる!」

森島「そ、それに橘くんに私のを触らせるなんて……////」チラッ

橘(そ、そんな目で僕を見ないで下さい!)

森島「そんな変態なこと!橘くんの将来を考えるとやらせられないわ!」

橘・塚原「えっ」

森島「た、橘くんが私のを揉む……だなんて!教育上絶対によくありません!」

塚原「へ、へぇ?そうなの?」

森島「彼は子犬ちゃんの仮面を被った狼よ!?絶対にそれだけじゃ終わらないわ!」

森島「ここから先は通行止めなの!まだ許可してないんだってば!?」

森島「そ、それに……わ、私の為にもよくない!その、も、揉まれるのが癖になったらどうしてくれるのよ!?」

森島「そうなったら、もう責任をとって貰うしか!?なにそれこわい!?」キャーキャー

橘「も、森島先輩!?」

塚原「…………」

塚原「あー、ほっといてあげて?ただの発作だから」

橘「ほ、発作!?」

塚原「えぇ、発作」

橘「よくあるんですか?」

塚原「最近は特に、ね」

橘「そうだったんですか……」





塚原「……はるか?落ち着いた?」

森島「う、うん。橘くんには恥ずかしいところ見せちゃったね?」

橘「い、いえ……気にしないで下さい」

塚原「でさ?はるか?何で私の胸を揉むのはよくて、はるかのはダメなの?」ニヤニヤ

森島「そ、そんなの!ダメものはダメだからに決まってるでしょ!?」

塚原「う~ん、いってることがメチャクチャよ?」ニヤニヤ

森島「だ、だって!橘くんに触られたらきっと気持ちよくて癖に……じゃなくて!」

塚原「うんうん、それでそれで?」

森島「ひ、ひびきのはいいの!減るもんじゃないし!」

塚原「失礼ね……じゃあさ?橘君が私のを揉むのが癖になっちゃうのはいいの?」

橘「えぇ!?」

森島「え!?ダメ!そんなのダメだって!!」

塚原「え?何でダメなの?減るもんじゃないんでしょ?」

森島「むしろ増えるかも……ってそうじゃなくてね!?」

森島「ひ、ひびきちゃん卑怯よ!?その持て余した身体で橘君を骨抜きにするなんて!?」

塚原「持て余したって……ちょっと言ってる意味がわからないわね?つまり、どういうこと?」

森島「だから~!……むむむ!?」

森島「もう!知らないんだから!!」サッ

橘「あ、先輩?今そんな勢いで立ち上がったら……」

森島「し、痺れる~!」ビリビリ

ビターン

森島「いった~~っい!」

塚原「大丈夫?はるか?」

森島「ふんっ、だ!ひびきちゃんの手は借りないもん!」

森島「足が痺れて歩けないなら……這ってでもここから出て行くわ!」ジリジリ

橘「ちょっ、先輩!?」

塚原「……いっちゃったわね。ちょっと意地悪しすぎちゃったかな?」

橘「ぼ、僕はどうしたら……」

塚原「あれだけの痴態よ?忘れてあげたら?……ってそんな簡単に忘れられないか」

橘「は、はぁ……」

塚原「あ、橘君ももう帰っていいよ?」

橘「え?いいんですか?」

塚原「ふふっ、キミのお陰で面白いものが見れたしね」

塚原「でも、またプールに忍び混んだりしたら……」

橘「は、はい!もう二度とこんなことはしません!約束します!」サッ

塚原「あっ、だから今立ち上がると」

ビターン!

橘「……忘れてました」

塚原「もう、キミらしいね。ほら、外まで肩を貸してあげるから」

橘「あ、ありがとうございます……」

塚原「ほら、腕を私の肩に回して」

橘「は、はい。すみません」

ムニッ

橘(……ん?僕の指先に一瞬触れたこの感触は……?)

塚原「じゃあ、歩くよ?」

橘「お願いします」

橘(う~ん、何だっけな……この感触)

橘(柔らかくて、でも適度にハリがあって……)

橘(こう……このどこかで触ったことのある感触……)

橘(これは……うん、間違いないよ!)

橘「二の腕だ!!」

塚原「に、二の腕がどうかしたの?」

橘「あ、なんでもありません」

塚原「そ、そう?ならいいんだけど」

塚原「よいしょっと」

橘「わざわざ外まですみませんでした」

塚原「ちゃんと痺れが取れてから歩くんだよ?今度は助けられないからね?」

橘「は、はい。ありがとうございました」

塚原「ふふっ、気を付けてね。じゃあ、またね」

橘(ぼ、僕としたことがこんな所に見落としがあったなんて……)

橘(そうだよ!『二の腕っておっぱいと同じ感触なんだぜ?』って梅原達と一時期盛り上がったじゃないか!)

橘(しかも!二の腕を触るくらいなら捕まらない!……はず)

橘(これに気付いちゃったら、もう行動に移るしかないよ!)

橘(そう!時代は二の腕!いざ!新世界へ!)

次の日

橘「……というわけで、二の腕を触らせて欲しいんだ」

絢辻「……は?意味がわからないんですけど」

橘「だからね、僕は気付いちゃったんだよ!おっぱいと二の腕って同じ感触だったことに」

絢辻「へぇ、そうなんだ?」

橘「それに二の腕ならおっぱいほど抵抗もないはずだろ?」

橘「だから絢辻さんの二の腕を」

絢辻「それを言ったら、触らせてくれる女の子なんているわけないでしょ!?馬鹿なんじゃないの!?」ゲシッ

橘「い、痛いよ!蹴らないで!!」

絢辻「変態!変態っ!ド変態っ!」ゲシッゲシッ

橘(あ、あぁ……蹴られるのが段々快感に……)

橘「……じゃなくて!」

橘「やっぱりダメかな?」

絢辻「あ、当たり前でしょ!?」

橘「……ですよね」

絢辻「あら?偉く諦めがいいわね?」

橘「本当は理由を説明せずに二の腕を触ることも出来たんだけども……」

橘「絢辻さん相手にそんな紳士失格な真似をしたくないから、ちゃんと説明したんだけどさ」

橘「そりゃ、そうなるよね……」

絢辻「ま、まぁ……それはそうよ」

橘「もうダメだ……僕は堕ちるところまで堕ちるよ。梅原達を誘って田中さんの二の腕でも触りに行こう」

絢辻「えっ」

橘「ふふっ、薫も誘って本当に同じかどうか確認をして貰うんだ」

橘「これは楽しみだなぁ……」

橘「じゃ!絢辻さん!僕は行くから!」

絢辻「……だから、クラスで面倒なことを起こすなって言ってるでしょ!?」

絢辻「わかりました!ほら、触りなさいよ!」スッ

橘「いやっほぅ!」

橘「で、では!早速!」ドキドキ

絢辻「た、たかが二の腕でしょ!?さっさと触りなさいよ!?」

橘「し、失礼しまーす」ムニムニ

絢辻「あっ……」

橘「こ、これは……」

橘「一見、女の子らしいか細い腕のようで、その実態は引き締まった筋肉と程よい脂肪が!」ムニムニ

橘「筋肉と脂肪の織りなすハーモニーが心地よすぎる!これはいつまでも触っていたい!」ムニムニ

橘「なんてことだ!僕はいきなり至高の二の腕に出会ってしまったぞ!」

絢辻「か、感想を事細かに声に出さなくてもよろしい!」ゲシッ

橘「あ、足を踏まないで!?」

橘「……ふぅ、いい二の腕だったよ!」

絢辻「なんだか……あたし、物凄く穢された気がするわ」

橘「えぇ?たかが二の腕なのに?」

絢辻「うっさいわね!この変態!!」

絢辻「……責任、取りなさいよね?」

橘「せ、責任!?」

絢辻「そうね、橘君には男らしく……」

橘(男らしい……責任の取り方!?それって……)

橘「わかったよ!詞!僕と幸せになろう!」

絢辻「あ、うん。委員会の仕事手伝ってね」

絢辻「それじゃ、また後で」スタスタスタ

橘「……ですよね」

橘「……ということがあったんだよ」

梅原「ま、マジか!?大将!?」

棚町「へぇ、二の腕と胸ねぇ」

田中「頭……大丈夫?」

棚町「そう言われてみれば似てる気も……」ムニムニ

橘・梅原「おぉ!?」

棚町「な、何見てんのよ!?」ボカッ

橘「へぶっ!な、何で僕だけ殴られてるんだ!?」

棚町「いやらしい目であたしを見るからよ!」

田中「頭……大丈夫?」

梅原(田中さん……橘に恨みでもあるのか?)

橘「でもさ、梅原?こうなったら……」

梅原「おう!やることは一つだよな?」

棚町「何?『みんなの二の腕を揉んでみよう!』とか言い出すわけ?」

橘「薫……お前には心底ガッカリだよ」

梅原「あぁ……正直見損なったぜ?」

田中「薫……頭、大丈夫?」

棚町「な、何!?じゃあ何が正解なの!?」

橘「至高の二の腕は見つかったんだ!」

梅原「とくれば、だ!」

田中「うん、究極の二の腕探しだね!」

棚町「……あ、うん。そうね」

橘「ここで思い出して欲しいんだ……おっぱいと二の腕の関係を」

橘「至高の二の腕、つまり!」

梅原「至高のおっぱい、だな?」

橘「そう、その通り!つまり!究極の二の腕は!?」

田中「きゅ、究極のおっぱいだね!」

橘「そう、その通りさ!!」

橘・梅原・田中「いやっほぅ!」パシーン!

棚町(うわぁ……そこでハイタッチしちゃうんだ?)

橘・梅原・田中「薫?」

棚町「い、いやっほぅ!」

橘「しかし、だ。至高の二の腕は運よく見つかったものの……」

梅原「究極の二の腕、となるとな……」

橘「本来ならば、一生をかけて探すべきものだと思うんだよね」

梅原「あぁ、だが俺たちには……」

橘「そう!田中さんがいる!!」

田中「えぇぇぇ!?私の二の腕究極なの!?」

橘「いや、そんなことはないと思うけど」ムニムニ

橘「うん、至って普通の二の腕だよ。ある意味究極かもしれないけど」

田中「うぅ……じゃあ、どういうことなの?」

橘「田中さん!自分特技を思い出して!」

田中「わ、私の特技……あ!」

田中「占い!占いで探すんだね!?」

橘「そう、その通りさ!」

橘・梅原・田中「いやっほぅ!」パシーン

棚町「い、いやっほぅ……」

橘「じゃあ、早速お願いしていいかな?」

田中「うん!任せて!」

田中「えーと、探し物だから……うん、タロットで占おう!」

梅原「た、田中さん?そんなものを持ち歩いてるのか?」

田中「えぇぇぇ?基本だよ?少し待ってね」シャラシャラ……





田中「で、出たよ!」

橘「ほ、本当に!?」

梅原「で、どうなんだ?田中さん!?」

田中「えー、とね」

田中「な、なんてことなの……」

橘「え?どうしたの?」

梅原「た、田中さん?」

田中「橘君?梅原君?本当に究極の二の腕の持ち主を知りたい?」

橘「も、もちろんだよ!」

梅原「お、おう!ここまで来たんだ!知りたいに決まってらぁ!」

棚町(うわぁ……何この盛り上がり?)

田中「夢は夢のままの方がいいかもしれないよ?」

橘「そ、それでも!僕は知りたいんだ!!」

梅原「よく言った、大将!で、誰なんだ!?」

田中「え、えーとね……」

田中「占いには……橘君の妹って出てるよ?」

橘「えぇぇぇぇ!?」

橘「美也……か」

梅原「意外と近くに居たんだな、究極の二の腕って」

田中「お、面白みにかけるよね!?」

橘「確かに面白みにはかける……」

橘「でも……は、背徳感が堪らないよね!?」

棚町「は!?あんた!?」

橘「じょ、冗談だよ!僕が美也をそんな目で見るわけないだろ!?」

橘「でも……」

梅原「あぁ、分かるぜ?……燃えないんだろ?」

橘「あぁ……その通りだよ、梅原」

田中「頭……大丈夫?」





橘(美也……か)

美也「あ、にぃにおかえりー!」

美也「まんま肉まんあるけど食べる?」

美也「あ、あとねー!駅前のケーキ屋さんで……」

橘(美也の二の腕が究極だなんて……酷だよ)

橘(頼めばすぐに触らせてくれるはず……でも、それじゃダメだ!)

橘(だって、究極だぞ!?有り難みってものが……)

橘(で、でも……触ってみたい!揉みしだきたい!)

橘(うーん!まさに究極の選択!)

美也「にししし!紅茶と一緒にどう?」

橘「……うん。さすがに安直すぎて、それはないな」

美也「えぇ!?いらないの!?」

橘(よし!決めた!)

橘(燃えないなら!ドキドキしないなら!ハードルを上げたらいい!)

橘(僕は……美也に気付かれることなく美也の二の腕を……揉む!揉みしだく!)

橘(うぅ……ハードルを上げた途端、ドキドキが止まらないよ!)

橘(よし!やるなら今夜だ!)

橘(美也がぐっすり寝てる時に……僕はやる!やってやる、やってやるぞー!)

美也「にぃに?何ニヤニヤしてんの?」

橘「い、いや……急に楽しくなって来ちゃって」

美也「へぇ?何をするのもにぃにの勝手だけど、みゃーには迷惑かけないでよ?」

美也「そうそう!逢ちゃんから聞いたよ!?にぃに、プールに忍び込んだんだって!?」

美也「そういうのは、みゃーが恥ずかしいから……」

橘(ふふっ……せいぜい騒いで疲れるがいいさ……)

橘(美也!疲れてぐっすり眠るといい!)





橘(僕は今!美也の部屋に忍び込んでいる!)

橘(美也のヤツ……グッスリと寝ちゃって……ふふふっ)

橘(ほう?意外にも可愛い寝顔じゃないか!妹ながら、やるじゃないか!)

橘(さて……そんなことより二の腕だ!)

橘(ふむ、お誂え向きに布団から腕を出してるじゃないか……なんて都合がいいんだ!)

橘(よし!では……早速!!)

ムニムニ……

橘(こ、これは!?)

橘(あどけなさ残る、そう!いってしまえば幼い美也の肉質がこうも魅力的とは!)

橘(成熟した女性とも違うこの柔らかさ!まさに若さ……いや、幼なさの為せるお宝!至宝!)

橘(いや、成熟した女性の身体なんて触ったことないけど……それでも!これは!この柔らかさは!!)

橘(なんてことだ……幸せの青い鳥は僕のすぐ側に居たんだ!)

橘(まさに究極!究極の二の腕!)

橘(僕、少しだけロリコンの気持ちがわかっちゃったよ!)ハァハァ

美也「にぃに……何してんの?」

橘「!?」

橘「起きてた……のか?」

美也「うん」

美也「にぃに?そのね……いいよ?」

橘「えっ」

橘(な、何が!?何がいいんだ!?僕にはさっぱりわからないよ!?)

橘(で、でも!こうして見ると美也って可愛いな!)

橘(こんな可愛い子に『いいよ』って言われたら……僕、僕!!)

美也「え?じゃないよ!」

美也「みゃーの二の腕を触りたいなら、こんなことしなくても普通に触らせてあげるっていってるの!」

橘「あ、あぁ……そういうことか」

美也「?」

美也「とにかくさ、みゃーは寝たいから出ていってよ?」

橘「う、うん。ごめんな、美也」

橘(……って何を考えてるんだ、僕は)

橘(に、二の腕!二の腕が悪いんだ!!)

次の日

橘「……というわけで、究極なのは間違いないよ!」

橘「僕は美也を!可愛い妹を誰にも渡さないと決心した次第さ!」

梅原「そ、そうか!大将は妹思いなんだな!」

棚町「うわぁ……シスコンここに極まれり、ね」

田中「ごめんね?もう頭については触れないよ?」

絢辻「あら?じゃあ、私の二の腕はもういいの?」

橘「そ、それは……」

絢辻「……幸せにするっていった癖に」

橘「えー、その件につきましては、ですね」

梅原「……責任とれよ、大将?」

棚町「このケダモノッ!」

田中「わ、私も狙われてる!?」

橘・絢辻・梅原・棚町「いや、それはない」


橘「梅原、僕思ったんだけどさー」

梅原「おう、どうした?」

橘「至高だとか、究極だとか……そんな二元論で語っていいのかな?」

梅原「お?つまり、どういうことだ?」

橘「田中さんの普通すぎる二の腕も魅力的だよね!って話」

梅原「つまり……?」

橘「いらない子なんていないよねーって話だよ」

梅原「やる気か?」

橘「うん、やってやろうと思うんだー」

橘「例えばさ、麻耶ちゃん」

梅原「高橋先生か……で?どうしたってんだ?」

橘「僕さ、成熟した大人の女性に触ったことなんてないのに……至高だ!究極だ!って言ってたんだよね」

梅原「何だ?自信がないのか?」

橘「いや、至高と究極に関しては間違いないと思うよ?」

橘「だけど……触ってみたいよね、30歳近くのだらしない二の腕とかさ」

梅原「確かに……一理あるな!」

橘「他にもさ、沢山の魅力的な二の腕が僕を待ってるの思うんだ」

橘「だから……僕!僕は!」

田中「揉むんだね!?二の腕を!?」

棚町「はぁ、あんたも好きねぇ……」

絢辻「知的好奇心を持つのはいいことだと思うわよ?だから私も止めないからね?」

橘「僕……揉んでくる!」ダッ……タタタタタ……

橘「……だからね、これは意義のある実験なんだよ!」

橘「精度を求めるには、沢山のサンプルが必要なんだ!」

橘「だから、梨穂子!頼む!揉ませて欲しいんだ!」

梨穂子「ちょ、声が大きいよ!?誤解されちゃうって!」

橘「ご、ごめん」

梨穂子「でも、純一がそんなに本気でやってるなら、協力したくなっちゃうよ~」

橘「あ、ありがとう!梨穂子!」

橘「これは世の為人の為!いや!世の中の男の為、そして僕の為でもあるんだ!」

梨穂子「ス、スケール大きすぎるよ!?」

梨穂子「でも、世の為人の為……純一の為になるんだったら……」

梨穂子「いいよ!私のを揉んで!」

橘「いやっほぅ!」

梨穂子「シャツとか……脱いだ方がいいの?」

橘「えっ?」

梨穂子「い、いや!直に触った方がいいのかなって!」

橘「じ、直に!?」

梨穂子「じゅ、純一が嫌じゃなければだけど……」

橘「……いいのか?梨穂子?」

梨穂子「う、うん。純一の為なら……恥ずかしいのも我慢できるから」

橘「ありがとう……梨穂子」

梨穂子「う、うん!じゃあ、脱いでも大丈夫そうな場所に行こっか!」

保健室

橘「誰も……いないな」

梨穂子「えへへ、お誂え向きだね」

梨穂子「じゃあさ、ベッドの方に行かない?」

橘(べ、ベッドの方へ?)

橘(なんだか大変なことになっちゃったぞ!)

橘「そ、そうだな!カーテン閉められるもんな!」

梨穂子「うん!じゃあ……あそこのベッドで」



シャー

梨穂子「カーテンはこれでよしっ、と」

梨穂子「純一?覗いちゃダメだからね~?」

橘「あ、当たり前だろ!?紳士として、覗きなんてぜったいにするもんか!」

梨穂子「絶対だよ~?覗いたらさすがに私も怒るからね?」

シュルッ……パサッ

橘(き、衣擦れの音が……僕の想像力を掻き立てちゃうよ!)

橘(このカーテン一枚向こうで梨穂子が服を脱いでるんだよな!?)

橘(最後に梨穂子の裸を見たのいつだったかな……?きっと今や成長して大変なことになってるに違いない!)

橘(……少しくらいなら覗いても?)

橘(い、いや!ダメだ!覗きなんて、紳士失格じゃないか……で、でも!)

梨穂子「純一?いいよー?」

橘「い、いいの!?」

梨穂子「じゅ、準備ができたってことだよ!?」

橘「だ、だよね!はははっ!」

梨穂子「か、カーテンの隙間から腕を出せばいいかな?」

橘「う、うん。頼む」

梨穂子「よいしょっと」ヌッ

梨穂子「純一……いいよ?触って?」

橘「う、うん!じゃあ、触るぞー」

ムニッ……

梨穂子「んっ……」

橘(こ、これは……!)

橘(予想していた通り……凄く柔らかい!柔らかいぞ!)ムニムニ

橘(で、でも……だらしないってわけでは決してなく……)ムニュ

橘(何だか落ち着くというか……温かいというか……)ムニムニ

橘(梨穂子の優しさが伝わってくるようだよ!)

梨穂子「じゅ、純一?どうかなぁ?」

梨穂子「ご、ごめんね!痩せなきゃとは思ってたんだけども……」

橘「い、いや!ダメだ!痩せるだなんてとんでもない!!」





梨穂子「えへへ、何だかドキドキしちゃった」

梨穂子「なんだか、いけないことをしちゃってるみたいでさ」

橘「梨穂子……」

梨穂子「あ、いっけない!次の授業、体育だった!着替えなきゃ!」

梨穂子「ごめん、純一!先に行くね!」

梨穂子「あ、実験の結果教えてね?」

橘「も、もちろんだよ!」

梨穂子「えへへ!またね!」





七咲「近付かないで下さい。変態がうつるんで」

橘「や、やだなぁ!うつるわけないだろ!?」

七咲「へぇ?自分が変態なのは否定しないんですね?」

橘「はい……僕は変態でした」

七咲「ふふっ、先輩ったら本当に素直で可愛いんですね」

七咲「で、私に何の用事ですか?」

橘「あ、あのさ?七咲!?怒らないで聞いてね?」

七咲「……聞いてから判断します。どうぞ?」

橘「ぼ、僕に!七咲の二の腕を揉ませてくれ!」

七咲「なっ……!?」

七咲「……変態」

橘「……返す言葉もないよ」

七咲「まぁ……先輩が変態なのは前から知ってましたけど」

橘「うん、残念ながら僕は変態なんだ」

七咲「開き直りですか?」

橘「でさ?ダメかな……二の腕?」

七咲「だ、大体なんで二の腕なんですか!?」

橘「そ、それはね!こんな理由が……」



七咲「……なるほど」

七咲「仕方ないですね、いいですよ?」

橘「だよね……普通は嫌だよね。でも……って、え?」

七咲「いいですよ、二の腕触っても」

橘「えぇ!?」

七咲「何ですか?嫌だっていって欲しかったんですか?」

橘「い、いや……だってさ」

七咲「こんな危険な変態を放っておいたら、世の中の女性が危険です!」

七咲「わ、私が……私が犠牲になって済むなら」

橘「七咲……」

七咲「か、勘違いしないで下さい!決して先輩の為ではないんですからね!?」

橘「あ、ありがとう!七咲!」

七咲「ほ、ほら!そうと決まったら、さっさとやりますよ!」






七咲「はい、どうぞ」スッ

橘「何だか味気ないなぁ……」

七咲「な、なんですか!?私にどうしろと!?」

橘「なんていうか……そのっ……」

七咲「わかりましたよ。一芝居打てっていうんですね?」

七咲「……せんぱぁい?私の二の腕……触っても……いいんですよ?」

橘「な、七咲!?」

七咲「ほ、ほら……先輩に触ってもらいたくてこんなに……」スッ

橘「……ノリノリだね」

七咲「い、いいから!早く触って下さい!!」

橘「ご、ごめん!では!」

ムニッ……

橘(へぇ……さすが競泳で鍛えられてるだけはあるんだな)ムニムニ

橘(火薬のようなポテンシャルというか……うん、物凄くハリのある二の腕だ)ムニッ

橘(……うん、これはアリだな)ムニムニ

橘(七咲……決して貧しくなんかないぞ!?)

七咲「ど、どうですか?私の二の腕は?」

橘「すごく……いいです」

七咲「は、はぁ。お褒めいただき光栄です」

橘「いや、しかしこれは本当に凄い」ムニムニ

七咲「さ、触りすぎですよ!?」




橘「鍛えられた身体って本当に凄いんだね」

七咲「ま、まぁ。それしかやってませんし」

橘「女性らしい柔らかさにしなやかな筋肉が加わると、こんなに素敵なことになるなんて!」

橘「僕は生まれてきてよかったと、今感動しているよ!」

七咲「ふふっ、大袈裟ですよ?でも、そんなによかったのなら触ってもいいですよ?ほ、他の所も……」

橘「え?何?」

七咲「な、なんでもありません!失礼します!」ダッ

橘「……足、早いな。さすがに」





中多「二の腕を……?」

橘「うん、触らせて欲しいんだ」

中多「そ、それは構いませんが……」

中多「せ、先輩って本当は……こっちに触りたいんじゃないんですか?」ムニュ

橘「な、中多さん!?」

中多「あ、冗談ですよ?ふふっ」

中多「逢ちゃんの言う通り……焦ってる先輩って本当に可愛いですね」

橘(ぼ、僕って……可愛いんだ?)

中多「じゃ、じゃあ……早速」

橘「うん、お願いできるかな?」

中多「はい!先輩!」

中多「ど、どうぞ?」スッ

橘「う、うん!」

橘(な、何でだろう!?何か緊張しちゃうな!?)ドキドキ

橘「さ、触るよ?」

中多「は、はい!」

ムニッ……

橘(中多さん……こんなに震えて……)ムニムニ

橘(中多さんも緊張してるんだな……)ムニュムニュ

橘(しかし……ふかふかだなぁ)ムニッ

橘(こんなところまでふかふかだなんて……!)ムニムニ

橘(中多紗江……!恐ろしい子……!)ムニッ

中多「んんっ……」ビクッ





中多「どうでしたか?」

橘「なんていうか……うん、ふかふかだったよ」

橘「すごく優しい触り心地で気持ちよかった」

中多「ほ、本当ですか!?よかった……」

中多「先輩さえよければ……また触ってもらっても大丈夫なんで」

橘「ほ、本当に!?いいの!?」

中多「えぇ。構いませんよ?」

中多「わ、私……この後用事があるんで」

橘「う、うん。わざわざありがとうね!」

中多「はい!……失礼します」





森島「え?二の腕を?」

橘「は、はい!先輩の二の腕を!」

森島「……橘くん?この前のプールサイドでのこと覚えてる?」

橘「は、はい!それはもちろん覚えてますよ?」

森島「……じゃあ、私の返事はわかるよね?」

橘「ダメ……なんですね?」

森島「えぇ……ごめんなさい」グスン

橘「せ、先輩!?」

橘(な、なんで涙ぐんでるんだ!?)

森島「ダメな先輩で……ごめんなさいっ!!」

ダッ……タタタタタタ……

橘「森島先輩!?」

橘「なんてことだ……僕は……僕は!!」

橘「……うーん、そういえばお腹すいたなぁ」

橘「よし!今日はラーメンでも食べて帰ろっかな!!」

森島「……橘くん?」

森島「もう!何で追いかけてこないのよ!?」

橘「あ、森島先輩も一緒にラーメンでも食べに行きませんか?」

森島「うぅ……橘くんがいじわるだ……」

森島「味噌バター……ご馳走してね?」

橘「あ、はい。コーンも載せますか?」

森島「もちろんよ!さ、いきましょ!!」





森島「ご馳走様ー!」

橘「チャ、チャーシューまで載せるなんて聞いてないですよ!?」

森島「で、何だっけ?二の腕?」

橘「あ、はい!二の腕です!……その、ダメですか?」

森島「うーん、さっきはノリでああ答えてみたものの……いいわ!そこまでなら許可しちゃう!」

橘「ほ、本当ですか!?ありがとうございます!!」

森島「うーん、でも学校出ちゃったし……どこでしようね?」

橘「そ、そういえばそうですね……」

森島「あ!じゃあ橘くんのお家にお邪魔していいかな!?」

橘「え!?うちですか!?」

森島「ダメかな?なら他の場所は~」

橘「う、うちで構いません!」

森島「わお!じゃあ、いこっか!」




森島「わお!ここが橘くんのお部屋なのね!?」

森島「へぇ?意外と片付いてるじゃない!」

橘(よかった……昨日掃除しておいて)

森島「じゃあさ……」ボスン

橘(あ、当たり前のように僕のベッドに腰を降ろしたぞ!)

森島「……しようか?」

橘「は、はい!よろしくお願いします!」

森島「ふふっ、優しくしてね?」

橘「は、はい!頑張ります!」

森島「いきなり力んじゃってるじゃない?」

橘「あっ……」

森島「ふふふっ、可愛いんだーっ」

森島「はい、どうぞ?」スッ

橘(も、森島先輩の二の腕……!)

橘「い、いかせていただきます!」ムニッ

森島「んっ……もっと優しく、ね?」

橘「は、はい!すみません!」ムニムニ

橘(こ、これが森島先輩の二の腕!)ムニムニ

橘(先輩の活発な部分と……)ムニムニ

橘(全てを包み込むような優しい部分と……)ムニムニ

橘(少し子どもっぽい、守ってあげたくなる部分が同居してて……)ムニムニ

橘(まさに森島先輩って感じだよ!)

橘(うん!この感触は森島先輩以外の何者でもない!)

森島「あんっ……橘くん?上手ね?」

橘(森島先輩……最高です!)





森島「ね?どうだった?」

橘「ま、まさに森島先輩って感じでした!」

森島「よくわからないけど、凄いってことね!?」

橘「は、はい!凄かったです!」

森島「ふふっ、橘くんにそこまで褒められちゃうと何だか嬉しいな」

森島「……次は、他のことも許可しちゃおっかな」

橘「え?今なんて?」

森島「な、何でもないよー?じゃ、お邪魔しましたー!」

橘「……むむむ」





橘「……って感じで頑張ってみたよ」

梅原「おいおい!一体どうなってるんだよ!?」

棚街「ていうか、森島先輩あんたの部屋に来たの!?」

田中「お、女の敵!!」

絢辻「……ま、別に橘君が何しようと私には関係ないんですけど」

橘(……みんなが怖いよ。特に絢辻さん)

梅原「でもよ?大将?何か忘れてないか?」

田中「年増は!?年増はどうしたの!?」

棚町「け、恵子!?」

絢辻「そうね……高橋先生はどうするのかしら?」

橘「そう、そこが問題なんだよね……」

橘「高橋先生!二の腕を揉ませて下さい!」

橘「……なんて言えないよね?」

梅原「あぁ、軽く流されてお終いだな」

田中「年の功があるからね!」

棚町「だから恵子!?何でそんなに当たりが強いのよ!?」

絢辻「学生のノリでいっても流されてお終い、こんなの自明の理ね」

橘「でも……やってみるしかないよね?」

橘「僕……ちょっと行ってくるね」

絢辻「えぇ、頑張って。骨は拾ってあげるから」

田中「わ、私も拾うよ!」

梅原「大将……無茶しやがって」

棚町「……泣ける男ね」





高橋「に、二の腕!?」

橘「は、はい!二の腕です!」

高橋「た、橘君?気は確かなの?」

橘「ぼ、僕は本気です!本気で高橋先生の二の腕を触りたいんです!」

高橋「き、気持ちは……嬉しくないわね、うん」

橘「そこをなんとか!お願いします!!」

高橋「ねぇ?こんなおばさんの二の腕なんて何で触りたいの?」

橘「た、高橋先生はおばさんなんかじゃないですよ!?」

橘「それに……むしろその熟した感じがよかったり?」

高橋「し、失礼ね!?失礼よ!?」

橘「す、すみません……」

高橋「それにね?橘君?仮に私が触るの許したとしてもね?」

高橋「……きっと世間が許さないと思うよ?」

高橋「私は教師、あなたは生徒だもの」

橘(に、二の腕を触るのってそんなに重い話なのか……?)

橘「で、でも!」

高橋「でも、じゃないわよ?……諦めて?ね?」

橘「そ、そんな……」

高橋「ごめんなさい。ちょっとこの後会議があるから……」スタスタスタ

橘「た、高橋先生っ!!」

橘「……僕は無力だ」





橘「……やっぱり無理だったよ」

梅原「だよな」

田中「だよね」

棚町「そりゃそうでしょ」

絢辻「……で、諦めるの?」

橘「あ、諦め……きれないよ!」

絢辻「じゃあ、どうするの?具体案とかあるの?」

橘「そ、それは……そうだ!」

橘「高橋先生ってお酒に酔うとさ!」

絢辻「……それはダメでしょ、人として」

田中「えー?いいんじゃないかな?高橋先生だし」

棚町「……ねぇ、恵子?高橋先生に何かされたの?」

橘「よし、じゃあこうする!」

梅原「お、何だ?」

橘「僕が高校生だからいけないんだろ!?」

橘「だったら、卒業後に揉む!」

棚町「気が長い作戦ね」

絢辻「でも正攻法ね」

田中「無理矢理にでも揉んじゃえばいいのに」

橘「ははっ、田中さんは全く穏やかじゃないなぁ!」

橘「よし!待ってろよ!」

橘「きっと!きっとだ!僕は揉んでみせるぞ!!」

橘「僕の本当の戦いはこれから始まるんだ!」





橘「……ってのもないと思うんですよね」

高橋「……わかったわ、私の負けよ」

高橋「はぁ、何でその情熱を勉強に向けられないのかな?」

橘「興味のないことには力を注げないというか……」

高橋「橘君?私の前でそれをいうとは、いい度胸ね?」

高橋「ま、そこは興味なくても覚えちゃうくらいやらせるとして」

橘「えっ」

高橋「……触るんでしょ?二の腕?」

橘「は、はい!」

高橋「全く……初めて言われたわよ?『二の腕触らせて下さい!』なんて」

高橋「はい、どうぞ」スッ

橘「し、失礼します!」ムニムニ

高橋「……触り方、いやらしくない?」

橘「す、すみません。そんなつもりは……」

高橋「……正直にいいなさい?あるんでしょ?」

橘「はい!むしろそういう気持ちしかありません!」

高橋「えっ……ほ、ほら!もういやらしくてもいいから!」

橘「は、はい!続けさせていただきます!」ムニムニ

橘(こ、これが……大人の二の腕っ!)ムニムニ

橘(だらしないとか言っちゃって……本当にすみませんでした!)ムニッ

橘(なんていうか……その……)ムニムニ

橘(うぅっ……大人ってズルいよ!)ムニムニ

橘(揉むたびに、そのズルさが僕を駆け抜けてって……)ムニッ……

橘(頭がクラクラするよ!これ以上いけない!!)

高橋「た、橘君!?大丈夫!?」

橘「高橋先生……ズルいですよ」ガクッ

高橋「ず、ズルい!?……ってそんなことより!ちょっと!?ねぇ!?」





橘「こ、ここは!?」

高橋「あ、気付いた?……よかった~」

高橋「急に気を失っちゃうから、年甲斐もなく焦っちゃったわよ?」

橘「す、すみません……」

高橋「本当よ!?もう二の腕触らせて下さい!なんて言わないでね!?」

高橋「大体ね、あなたは普段の行いが……!」

橘(説教……長くなりそうだな)

橘(でも、これはこれでいいか。うん)





橘「二の腕って本当に素晴らしいね!」

梅原「そ、その話なんだけどな……」

絢辻「ごめんなさい……中々言い出せなかったんだけどね?」

棚町「……二の腕とおっぱいが同じ触り心地ってヤツさ」

田中「えへへ、悪質なデマでした!」

橘「えっ……」

橘「そっか……そうなんだ?へぇ?」

棚町「だ、だからね!け、恵子!?」

田中「お、お詫びに……といったらおかしいけど!」

田中「私の胸でよかったら……触って!?」

絢辻「だから!そういうのはやめろって言ってるでしょ!?」


今度こそ……完

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