やよい「ゾンビー」(139)
やよい「うぅー…うぅー…」ヨタヨタ
春香「おはようございます」ガチャ
やよい「!」
春香「あれ、やよいだけ?」
やよい「うぅー…」トコトコ
春香「あはは、何の遊び?変な歩き方」ニコニコ
やよい「うぅー…」ピタ
春香「ん?」
やよい「にくー…」クワッ
春香「ふふ、わたしは肉じゃないよー、失礼しちゃ」
かぷっ
春香「痛っ」ピクッ
やよい「あぐ…あぐ…」
春香「もう、やよいふざけないの!」
やよい「はぐ…はぐ…」アムアム
春香「あはは、くすぐったい!このー!」コチョコチョ
やよい「むー…むー…」イヤイヤ
春香「まだ放さないかー!」コチョコチョコチョコチョ
やよい「うぅー…」ヨタヨタ
春香「どうだ、参ったか!」ニコニコ
やよい「うぅー…」トコトコ
春香「逃げても無駄だぞぉー!」ワキワキ
千早「おはようございます」ガチャ
千早「……」
春香「……」
春香「おはよう千早ちゃん」
千早「朝から何をしているのよ…」
春香「あはは、やよいと遊んでたの、ね、やよい」
やよい「うぅー…うぅー…」トコトコ
千早(何なの…このかわいい歩き方は……私の方に来てくれた!)
やよい「うぅー…」ピタ
千早(だ、抱き締めたい…)ウズウズ
やよい「……」
やよい「…に…く…?」キョトン
千早「え?」
かぷっ
千早「んっ」ピクッ
やよい「あむ…あむ…」ハグハグ
千早「んぅ(な、何かしら、このもどかしくも切ない感じ…)」ピクンピクン
春香「…あのー、千早ちゃん?」
千早「邪魔しないで!」
やよい「あぐ…」フイッ
千早「あっ…(もう終わりなの…)」ショボン
やよい「か…た…い…」ヨタヨタ
千早「……」
春香「わっ、またわたしの方に来た!」
やよい「うぅー…」トコトコ
春香「もう、やよい、遊びは終わり!仕事の準備しないとでしょ!」
やよい「あぅー…」ヨタヨタ
春香「いい加減にしないとまたくすぐっちゃ…う…ぞ…」カクカク
千早「春香?」
春香「うぅー…」ヨタヨタ
千早「今度は春香もなの?(…これは…ありだわ)」
春香「うぅー…」ヨタヨタ
やよい「がぅー…」ヨタヨタ
雪歩「おはようございます」ガチャ
やよい「!」
やよい「にくー」トコトコ
春香「うぅー」ヨタヨタ
千早「くぅー…」ヨタヨタ
雪歩「え…な、なんで近づいてくるの…」ジリジリ
やよい「あがー…」クワッ
春香「ぐおー…」カパッ
千早「くぅー…」ガチガチ
雪歩「や、やめてやめて!」フルフル
ひぃーーーーん!
やよい「うぅー…」ヨタヨタ
千早「くぅー…」ウロウロ
春香「う゛ぅー…」ヨタヨタ
雪歩「ですぅー…」ホジホジ
小鳥「おはようございまーす」ガチャ
春香「!」
春香「にくー…」ヨタヨタ
やよい「お…お…き…い…」トコトコ
雪歩「じゅく…せい…」ヨタヨタ
千早「……くぅ」ヨタヨタ
小鳥「な、なあにみんな朝からふざけちゃって」
かぷっかぷっかぷっかぷっ
小鳥「やっ…くすぐったい…」ピクピク
やよい「ほ…ん…と…に…く…」ハミハミ
春香「うま…うま…」ハミハミ
雪歩「い…い…に…く…」アムアム
千早「…くぅー…」ガジガジ
小鳥「ち、千早ちゃん痛い!」
真「おっはようございまーす!」ガチャ
雪歩「!」
雪歩「ま…こ…」シュタンシュタン
真「え…雪歩?」
雪歩「すきー…」クワッ
真「うわぁっ!」サッ
真「い、いきなり何するんだよ雪歩!」
雪歩「ですぅー…」ガチガチ
やよい「うぅー…」トコトコ
小鳥「ぴよぅー…」ヨタヨタ
真「な、なんだよみんな…なんか変だよ…」ジリジリ
春香「う゛ぅー…」ヨタヨタ
千早「くぅー…」フラフラ
真「に、逃げよ」タタター
やよい「に…げ…」フラフラ
小鳥「ざ…ん…ね…ん…」ヨタヨタ
雪歩「ま…こ…り…ん…」ショボン
真「なんなんだよ、みんな普通じゃなかったよな…」テクテク
響「はいさーい、真!」テクテク
真「響!」
響「真は現場に向かうのかー?自分は事務所に寄って…」
真「駄目だ!」
響「真?」キョトン
響「何かあったのか?」
真「その…何ていうか…事務所にいるみんなが変なんだよ…」
響「ん?変って?」
真「う…普通じゃないっていうか…」
響「はっきりしないな、真らしくないぞ!」
真「…だからゾンビみたいなんだよ!」
響「!」
響「ぷっ、あはは、なんだそれ、ゾンビ?」ケラケラ
真「笑い事じゃないんだって!僕噛まれそうになったんだから!」
響「ふふ、ふざけてただけだろ?」
真「いや、春香や小鳥さんだけならわかるけど、
雪歩が僕に噛みつこうとしてきたんだよ!?」
響「……それは確かに普通じゃないかもな…」
真「そうだ!貴音さんまだ来ないのかな?」
響「んー?貴音ならもうすぐ来ると思うけど、なんで?」
真「いや、貴音さんならこんな時何とかしてくれそうじゃない?」
響「あー…確かに…電話してみようか?」
真「頼むよ」
響「よし、待ってて」ピッピッ
prrrrrrrr
貴音『もしもし、響ですか』
響『うん、貴音、まだ事務所に着かない?』
貴音『もう少しで着きますが、どうかしたのですか?』
響『それがね……ちょっと待って、真と替わるね』
真『もしもし貴音さん?』
貴音『真、何かあったのですか?』
真『それが、さっき事務所に行ったらみんなの様子がおかしくて…』
貴音『おかしいとは?』
真『その…何だかゾンビになっちゃったみたいで…』
貴音『ゾンビ…?』
真『…信じられないですよね…でも本当なんです!
雪歩が僕に噛みつこうとしてきて…』
貴音『っ……』
真『貴音さん?』
貴音『真、私は本日はお休みします、連絡は私からしておきますので』ピッ
真『え…?貴音さん?貴音さん!?』ツーツー
真「切れちゃった…」
響「あー、そういえば貴音のやつ、怖いの苦手なんだよなー」ポリポリ
真「そんな、どうしよう…」
響「ねえ真、一回事務所に行って様子を見てみない?」
真「え?そんなの危ないよ!」
響「だけど、自分も一度見てみないと対策たてられないし、
それに、自分と真なら危なくなってもすぐに逃げられるさー!」
真「うーん、まぁみんな動きは遅いみたいだったし、何とかなるか…
じゃあ、行ってみる?」
真(静かにね)ヒソヒソ
響(わかってるさー)ソーー
かちゃ
やよい「がぅー…」ガジガジ
春香「や…よ…つ…く…え…だ…め…」ユサユサ
P「うぁー…」ノタッノタッ
美希「あふぅ…」ウトウト
真「ふ、増えてるよ…」タラリ
,。、_,。、
くッ'´⌒!jヾゝ
〈'jハハハィ'リ)
リ´ヮ` (,ソ しゃーなりしゃなり お嬢様♪
/ ⊂ ) ))
((( ヽつ 〈
(_)^ヽ__)
,。、_,。、
.く/!j´⌒ヾゝ
ん'ィハハハj'〉
. ゝノ´ヮ`ノノ かよわいオーラで まどわせるーぅ♪
(( ( つ ヽ
(__ノ^(_)
響「……確かにゾンビみたいに見えるな…」
真「ど、どうしよう…」
伊織「何やってるのよあんた達……」
真「伊織!?」
やよい「!」
春香「にくー…」トコトコ
P「うぉー…」モタモタ
雪歩「まこー…まこー…」ワタワタ
真「やばい!伊織逃げるよ!」グイッ
伊織「ちょ、ちょっと!引っ張らないで!」ヨタヨタ
伊織「い、一体何なのよ」ハァハァ
真「見たでしょ、何故かわからないけどみんなゾンビになっちゃったんだよ」ハァハァ
響「じ、自分も半信半疑だったけど、あれを見ちゃうとなぁ」ハァハァ
伊織「ゾ、ゾンビ?そんなものいるわけ…ふざけてたんでしょ?」
真「でも、伊織も見たでしょ、やよいのあの表情」
伊織「ま、まぁ……(かわいかったけど……)」
真「どうしよう、プロデューサーまであれじゃ仕事にも行けないよ…」
伊織「律子も今日は三週間ぶりの休みで電話繋がらないのよね……」
響「なによりみんなをあのままにしておけないぞ」
真「そうだね、どうしたら…」
伊織「……わかった、本当にあれがゾンビだっていうなら、
オカルトの専門家を呼ぶわ」
真「え?伊織そんな知り合いがいるの?」
伊織「ええ、水瀬家に代々仕える専属の占い師がいるんだけど、
その知り合いで凄腕の霊媒師がいるらしいから、来てくれないか聞いてみる」ピッピッ
真「はあ……」
響「水瀬家何でもありだな……」
水瀬「…ええ…ではお願いします」ピッ
水瀬「ちょうど近くにいて、特別に来てくれるそうよ、ここで待ちましょう」
?「あんたが水瀬のお嬢様かい?」プラプラ
伊織「!」
伊織「あなたが…占い師の占部さんの知り合いの丁さんね」
丁「ああ、で、ゾンビが出たって?」
響「何だか普通の兄ちゃんだな」ヒソヒソ
真「しっ!」
丁「ここだな、事務所ってのは」
真「はい、沢山いるんで気をつけて!」
がちゃ
P「!」
P「にくぅー…」ノタッノタッ
丁「破ぁーー!」
P「げぶぅっ!」ドカッ
P「」ピクピク
真「す、凄い!」
やよい「うぅー…」ビクビク
伊織「やよい…」
丁「……こいつは」ピクッ
やよい「う…うぅー…」プルプル
丁「……すまんがこんなかわいい子をぶっとばすのは
俺には出来ねぇ、あばよ!」ダッ
真「ええ!?」
響「何しにきたんさー!」
やよい「うっうぅー…にくー…」ニコニコ
真「まずっ、逃げ…」
千早「にくっ…」ヨタヨタ
響「うわっ、回り込まれたぞ!」
小鳥「ぴよぅー…」ユサユサ
千早「くっ、うぅー…」ギリギリ
伊織「絶体絶命、ね…」ジリジリ
雪歩「まこ…まこっ…」ガチガチ
真「雪歩……くそっ」
貴音「そこまででしゅ!」プルプル
響「貴音!(噛んだ…)」
真「貴音さん!(噛んだね…)」
やよい「がぅがぅー…」ガチンガチン
伊織「や、やめなさいやよい!」グイグイ
貴音「ひっ、響、真!これを皆に振りかけて下さい!」ポーイポーイ
ぱしっぱしっ
真「これは?」
貴音「せ、説明は後でしゅ、早くっ」ガタガタ
ぱしゃっ
雪歩「はぅ…」クタッ
ぱしゃっ
やよい「うぅ…」ヘタッ
ぱしゃっぱしゃっぱしゃっぱしゃっ
伊織「み、皆倒れちゃったわね…」
響「貴音、どうなったんだ?」
貴音「……ふぅ、説明致しましょう」キリッ
貴音「先程皆に振りかけたのは、私の故郷より届いた特別な聖水、の様なものです」
真「雪歩は、みんなは大丈夫なの!?」
貴音「ええ、普通の人間には害の無い物ですから、間もなく目を覚ますでしょう」
伊織「やよい…よかった…」
春香「う、うーん……あれ?みんないる…わたし寝ちゃったの…?」フラフラ
響「春香!大丈夫か!?」
春香「え?う、うん、あれ?確かやよいと遊んでて…」
千早「……おかしな事もあるものね、皆事務所に着いた途端寝てしまうなんて…
美希じゃあるまいし」
美希「あっ、千早さんひどいの!」
真「貴音さん、みんな前後の記憶を忘れてるんですかね?」ヒソヒソ
貴音「その様ですね、まあ、それが良いでしょう」ヒソヒソ
P「……zzzz」ポリポリ
貴音「……」
じょぼじょぼじょぼじょぼ
P「ひぃっ!冷てっ!……やばっ、寝坊だっ!」ガバッ
あはははははは
響「ふう、これで一件落着、かな」
真「……でも貴音さん、なんでこんな事が…」
貴音「はっきりした事は私にもわかりませんが…
恐らく最初に事務所の誰かひとりが何かのうぃるすの様な物に感染し、
それが皆に拡がったのでは…」
響「ウィルスかぁ…ま、貴音にわからないんじゃ自分にはさっぱりさー」
真「とにかくこんなのはもう二度とごめんだよ…」
伊織「やよい、本当によかった…一時はどうなる事かと……」ナデナデ
やよい「……うぅー」
伊織「やよい?」
やよい「にくー…」クワッ
おわり
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