まどか「マミさんが簡単な英語しか喋れなくなっちゃった……」(514)

マミ「Hey!Listen!」

まどか「うぅっ、マミさんどうしてこんなことに……」ブワッ

さやか「きっとあの魔女に食べられそうになったショックで……」ブワッ

ほむら「悲観しても仕方ないわ、体も頭もソウルジェムも無事なのがせめてもの幸いね」

マミ「Hey!」

まどか「なんですかマミさん?何か言いたいことがあるんですか?」

マミ「Look!」サラサラ

マミ[大丈夫、筆談ならできるわ]

さやか「おぉ、希望が…!」

ほむら「そういえばテレパシーはどうなの?」

マミ『Hey!Listen!』

ほむら「駄目みたいね……」

さやか「これからどうしようか……」

マミ「Look!」サラサラ

マミ[とりあえず私は家に帰るわね……あなた達はどうするの?]

まどか「どうって、私も家に帰らないと家族が心配するし……」

さやか「じゃあとりあえず帰りますかねー」

マミ「Watch out!」

さやか「……今のどういう意味?」

ほむら「『気を付けて』、という感じの意味だったはずよ」

さやか「なる!暗い夜道にってことね!」

ほむら「というか、本人的には全然気にしてないのね」

マミ「Listen!」サラサラ

マミ[自分でも情けないとは思うけど、今はありのままの事実を受け入れるしかないと思うの]

まどか(筆談なのに聞いて、ってなんか変なの……)

マミ[だから、私は今まで通りの生活をしていきたいと思ってるわ]

さやか「今まで通り……」

まどか「学校に…?」

ほむら「考え直した方がいいんじゃないかしら」

マミ「Hey!」サラサラ

マミ[心配しなくても私なら大丈夫だから]

まどか「はぁ……」

まどか(周りが大丈夫じゃないと思うんだけど……)

翌日

まどか「おはようさやかちゃん」

さやか「おっはよー…昨日は全然眠れなかったよ」

まどか「私も……マミさんが心配で」

仁美「お二人とも、おはようございます」

さやか「おっはよーさーん」

仁美「そういえば、さっき先輩の中で少し変わった方がいましたわ」

まどか「!それって、英語ばっかり喋ってた…?」

仁美「あら、ご存知ですの?どういう訳か筆談してましたけど、何かあったのでしょうか?」

さやか「早速かい……」

マミ「Hello!」フリフリ

まどか「お、おはようございます」

さやか「おはようございます…あの、大丈夫ですか?」

マミ「Listen!」サラサラ

マミ[私は大丈夫よ。友達はちょっと戸惑ってるみたいだけど]

まどか(ちょっとで済んでるんだ)

女子1「マミィ、学校行ける?休んだ方が良くない?」

マミ「Listen!」サラサラ

マミ[平気よ、早く行きましょう]

女子2「そ、そっか…うん、なら、うん…いこっか、うん」

さやか(めっちゃ動揺してる)

放課後

マミ「Hello!」

まどか「あ、マミさん!今帰りですか?」

マミ「Look!」ペラッ

マミ[はい]

さやか「あっ、成程、簡単な質問はそうやって返すわけですね」

マミ[はい]ペラッ

ほむら「巴マミ、ちょっと話があるからついてきてもらえる?」

さやか「ちょ、転校生!今のマミさんを無理させんなっての」

ほむら「その逆よ美樹さやか、巴マミにはしばらく魔法少女は休業してもらいたいという話よ」

マミ「Hey!」サラサラ

マミ[詳しく聞かせて貰うわ]

マミの家

マミ「Hey!Watch out!」サラサラ

マミ[ここならどんな話でも出来るでしょ?遠慮しないで]

ほむら「お邪魔します」

さやか「お邪魔しまーす」

まどか「さやかちゃん、私達も一緒にいていいのかな?」

さやか「いいのいいの、マミさんがいいって言ってくれたし…それに、転校生と二人きりッて何か危なそうだし」

ほむら「失礼ね、こうなった以上敵対する必要なんかないわ」

マミ「Hey!Listen!」サラサラ

マミ[大丈夫よ美樹さん、今の暁美さんからは殺気も敵対心も感じないから]

さやか「マミさんがそういうなら……悪いね、つい疑っちゃって」

ほむら「気にしないわ、慣れてるもの」ファサァ

マミ「Look!」サラサラ

マミ[それで、話って何かしら?]

ほむら「さっきも言った通り、あなたはしばらく休むべきだわ。その状態で魔法少女が続けられるの?」

マミ[でも、変身もできるし銃もリボンも出せるわ。戦うだけなら問題なくできるはずよ]サラサラ

ほむら「本当に…?」

マミ[はい]ペラッ

ほむら「ティロ・フィナーレが叫べなくても?」

マミ「!!」ビクッ

マミ「Hey!Hey!Hey!Hey!Hey!」ガタガタ

まどさや(動揺してる……そんなに大事なんだ……)

マミ「Look!Watch out!」カキカキ

マミ[太丈夫に決まってるじゃない!]

まどか(字間違ってるよマミさん……)

ほむら「どうしてもやるつもり?ソウルジェムが濁りそうになったらグリーフシードは分けてあげるし、できるだけあなたの信念に基づいて行動するつもりよ」

マミ「Hey!Look!」カキカキ

マミ[そういう問題じゃないの。私は魔法少女として戦えるのに黙って見ていることなんてできないの]

さやか「マミさん…!」ジーン

まどか「素敵です…!」ジーン

ほむら「はぁ……分かったわ、なら私と一緒に行動してもらうけど構わないわね?今のあなたを一人にしたら助けも呼べないでしょう?」

マミ「!Hey!Listen!」

マミ[大歓迎よ暁美さん!ありがとう!!]

ほむら(これで良かったのかしらね)

QB「これは一体どういうことなんだい?どうしてマミは筆談なんかしてるんだい?」

まどか「QB!今までどこ行ってたの!マミさんが大変だったんだからね!!」

マミ「Hey!Look!」サラサラ

マミ[実はかくかくしかじかなのよ]

QB「……いや、かくかくしかじかとだけ書かれても訳が分からないよ」

マミ「Listen!」クスッ

マミ[なんてね!ちょっとやってみたかったのよ!]

まどか(マミさんなんでそんなに陽気でいられるんだろう……)

ほむら(なんとなくだけど、この巴マミなら絶望しそうにないわね……)

かくかくしかじか~

QB「なんてことだ……過去に精神を病んだ魔法少女は何人も見てきたことはあるけど、こんなケースは始めてだよ」

マミ「Hey!Listen!」カキカキ

マミ[私は大丈夫よQB!こんなことで魔法少女をやめたりしないからね!]

QB「あ、うん……それは助かるよ」

QB(やめて貰った方がありがたいんだけどなぁ)

ほむら(――とか考えてるんでしょうけど、そうはさせないわ)

マミ「Hey!Listen!」

マミ[紅茶?緑茶?コーヒー?ジュース?]スッ

さやか「それは選んでくれってことですか?」

マミ「Watch out!」ペラッ

マミ[はい]

まどか「いつの間に準備してたんですかそんなもの……」

数日後

ほむら「さて、共闘を初めて魔女の結界に入るわけだけど……」チラッ

マミ「Watch out!」

マミ[気を付けてね二人とも]

まどか「はい!」

さやか「了解っす!」

ほむら「どうしてあなた達まで着いてきてるのよ」

まどか「マミさんが心配で」

さやか「右に同じ」

ほむら「気持ちは分かるけど遊びじゃないのよ…今からでも遅くないわ、帰るべきよ」

マミ「Hey!Listen!」サラサラ

マミ[暁美さんに賛成だわ。私のことは気にしないでって言ってるのに]

さやか「でも……」

ほむら「はっきり言って魔法少女なんて碌なものじゃないのよ……憧れているのなら考えを改めた方がいいわよ」

まどか「……お願いほむらちゃん!今日だけ!今日だけでいいから!」

マミ「Hey!Watch out!」

マミ[どうする暁美さん?私達二人ならなんとかなる可能性はあるけれど]

ほむら「……はぁ」ファサァ

ほむら「本当にこれで最後にするのならいいわよ」

さやか「サンキュー!流石ほむほむは話が分かる!」

ほむら「ほむっ!?」

まどか「あ、それいいね!」

ほむら「よくない、やめなさい」

―結界内―

ほむら「かなり入り組んだ結界みたいね」

マミ「Hey!Listen!」

ほむら「使い魔もそこそこ多くて鬱陶しいわ」バババババババ

マミ「Look!」

ほむら「なかなか辿り着けないわね」

マミ「Hey!Listen!」グスッ

ほむら「もう!さっきから何なのよ!!」

マミ「Hey!」スッ

マミ[さっきから呼んでるのにどうして振り向いてくれないの!?]

ほむら「あっ…ごめんなさい、ついイラついてて……」

マミ「Watch out!」

マミ[なかなか進めないのは分かるけど、落ち着いて?ね?]

ほむら「え、えぇ……」

まどか「こないだ見たような結界とはちょっと違うね?」

さやか「だねー、なんかボタンみたいなのとかあるけどなんだろあれ?」

マミ「Hey!Look!」カキカキ

マミ[見てみんな!宝箱があるわよ!]

まどか「あ、ほんとだ!」

さやか「これは開けてみるしかないね!宝箱が開けてくれと囁いている!」ダッ

ほむら「待ちなさい!勝手に走ったら――」

ズシーン

使い魔達「へい!るっく!はろー!」

さやか「で、出たーー!」

ほむら「言わんこっちゃないわ」

ドババババババドッカーーン

ほむら「あっけないわね」ファサァ

マミ「Hey!Look!」スッ

マミ「見てみんな!宝箱があるわよ!」

まどか(使い回し……)

さやか「んふふ~、どれどれ~…お宝は何かな~」

パカッ

テレレレ テレレレ テレレレ テレレレ テレレレテレレレテレレレ…

テーレーレレーン!

さやか「こ、これは…!」

さやか「パチンコだ……」ズーン

まどか「あからさまにテンション下げなくても……何かに使えるかもしれないよ?」

さやか「こんなもん何に使えってんだー!!」プンスカ

マミ「Hey!Listen!」カキカキ

マミ[弾ならほら、これ使って良いわよ]スッ

さやか「魔法で出来た弾……でも何狙えばいいんですか」

まどか「うーん……あれ?ほむらちゃんは?」

ほむら「……」ガチャガチャ

まどか「ほむらちゃーん!そんなところでなにやってるのー?」

ほむら「扉が開かないのよ」

さやか「くっそーこんなんで狙えるところなんて……」グググッ

ヒュンッ パシッ

さやか「あの高いとこにあるボタンくらいだよ」

ゴゴゴゴゴゴ

ティロロロティロロローン

ほむら「……開いたわ」

さやか「へっ、何?」

マミ「Hey!Listen!」カキカキ

マミ[凄いわ美樹さん!お手柄よ!]

さやか「な、何がッすか?」

まどか「流石さやかちゃん!さやかちゃんならできるって信じてたよ!」

さやか「だから何が!?」

ほむら「……今回ばかりは褒めざるを得ないようね」

さやか「お、おう……なんだかよく分かんないけど、流石あたし」ビッ

さやか「おりゃー!」ヒュッ パシッ

ティロロロティロロローン

ほむら「攻略法は分かったからサクサク進めるわね」スタスタ

まどか「さやかちゃん頑張って!もうすぐだよ」

さやか「うぅっ、意外と狙うの難しいんだよね……右手がプルプルしてきたよ」

マミ「Watch out!」

マミ[気を付けて二人とも]

カキカキ

マミ[この先に魔女がいるみたいだわ]

まどか「ま、魔女が……」ゴクリ

ほむら「開けるわよ…!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ズシーーン

ほむら「ようやくお出ましね」

~虚栄芸魔女イザベル~

イザベル「りっすんりっすんりっすんりっすんりっすんどっすんごっすんりっすんりっすんりっすん」

ほむら「さて、どうやって相手しようかしら」

マミ「Hey!Listen!」カキカキ

ほむら「何?」

マミ[虚栄芸魔女イザベル!自らを選ばれた存在であると疑わぬ魔女!有名な批評家を連れてきて!]

ほむら「は?」

まどか「突然どうしたんですかマミさん!?」

マミ「Look!」カキカキ

マミ[なぜだか分からないけれど弱点が見えるのよ!]

ほむら「それは本当なの!?」

マミ「Look!」スッ

マミ[はい]

ほむら「なら、有名な批評家を用意すれば…!」

マミ[はい]スッ

ほむら「……どうやって連れてくるっていうのよ……」ガクッ

まどか「じゃあさやかちゃん!頑張って!」

さやか「よっしゃー!あたしが有名な批評家のふりをすれば――ってできるかーい!」ビシッ

ほむら「漫才やってる場合じゃないのよ!少しは危機感を持ちなさい!!」

マミ「Watch out!」スッ

マミ[気を付けて三人とも]

ゴシャーーン

ほむら「くっ……危なかったわ…普通に戦った方が早いじゃない!」

ドバババババドカーーン

まどか「普通に戦い始めちゃった……」

さやか「マミさんのアドバイス全然意味なかったよね」

カチャン

ほむら(時間停止からの爆弾で…停止解除!)カチャン

ドガーーン

ほむら「これでどう?」

イザベル「へいへいへいへいへいへいへいへい」

ほむら「……」イラッ

ほむら「どういうわけか頑丈ね」

マミ「Hey!」

ほむら「うるさい!!!」

マミ「!……」シュン

ほむら「ハッ!ち、違うの!今のは魔女がヘイ!って言ったものだと思ったから」アセアセ

マミ「Watch out!」

マミ[びっくりしたじゃない!もう!]プンプン

ほむら(おかしいわ、二人で戦うのがこんなに辛かったことなんて今まで一度もなかったのに……)

マミ「Listen!」

マミ[聞いて暁美さん!あの門みたいな本体の中央上部にボタンみたいなのが見えるでしょう?あれを狙うのよ!]

ほむら「あのボタンね……分かったわ、このバズーカで――」スッ

ドガーーン

ほむら「今度こそ…!」

イザベル「へいへいへいへいへいへいへいへい」

ほむら「……」イラッ

マミ「Hey!」

ほむら「……」イラッ

マミ「Watch out!」スッ

マミ[なんで?]

ほむら(いつの間にそんなもの書いてたのかしら)

マミ『Hey!Listen!』

さやか「おわぁっびっくりしたー!!いきなりテレパシー使わないでくださいよマミさん!」

マミ「Hey!」

さやか「なんだろ?何か言いたげだね」

マミ「Look!」スッ

マミ[聞いて暁美さん!あの門みたいな本体の中央上部にボタンみたいなのが見えるでしょう?あれを狙うのよ!]

さやか「…?あたし暁美さんじゃないけど、あそこをこれで狙えばいいのかな?」

まどか「多分そう言うことじゃない?」

さやか「ようし、持ってくれよ~私の右腕…!」グググッ

ヒュンッ パシッ


イザベル「うぉっちゃあああぁぁぁあああぁぁぁぁぁぁああ」

マミ「Hey!」

ほむら「分かってるわ!今がチャンスね」

ドドドドドババババババドガーーーン

ボロ…ボロ…

マミ「Hey!」スッ

マミ[やったー!勝った―!]

ほむら「ふぅ……ようやく、ね」


まどか「倒したみたいだよ!」

さやか「ふっふーん!こりゃどう見てもあたしのおかげだね!来ちゃったかな、あたしの時代がっ!!」

まどか「おめでとうマミさん、ほむらちゃん!」

さやか「はっはっはー、あたしに感謝した前ー」

マミ「Hey!Look!」

マミ[ありがとう]

ほむら「まさかそんなギミックがあったなんてね……」

ほむら(悔しいけど、一人だと危なかったかもしれないわね)

ほむら「……?」

まどか「どうかしたの?」

ほむら「おかしいわ、結界が消えないの…まさか!まだ魔女が生きてるの!?」

まどか「そんな!」

マミ「Hey!Look!」カキカキ

マミ[見て、グリーフシードがあるわ!かなり大きいけど]

さやか「ほんとだ、なんかめっちゃでかい」

まどか「心なしかハートみたいな形してるね」

ほむら「まあ、グリーフシードに違いないみたいだからありがたく頂いておくわ」

テンテケテンテケテケテテーン

グリーフシードを手に入れた!
魔力の限界 1UP!
おまけに魔力全回復!

ほむら「……なにかしら、心なしか濁りが取れただけじゃなく魔力が増えた気がするわ」

マミ「Hey!」

マミ[私の分はありそうかしら?]

ほむら「多分使えるわ」スッ

テンテケテンテケテケテテーン

グリーフシードを手に入れた!
おまけに魔力全回復!

ほむら「でも結界はまだ消えないわね」

まどか「ねえ、あの青い光に入ったらどうかな?」

ほむら「ふむ……魔女はいないみたいだし、試してみる価値はあるわね」

ポワワワワーーン……

シュワーーン

まどか「……戻ってきたみたいだね」

ほむら「今回はかなりイレギュラーな魔女だったわね」ファサァ

マミ「Hey!Look!」スラスラ

マミ[見て、QBよ!]

QB「どうやら魔女を倒したみたいだね。使用済みのグリーフシードはあるかい?」

ほむら「チッ…これよ」ドンッ

QB「えっ……なんだいこれは、本当にグリーフシードなのかい?確かにグリーフシードの魔力を感じはするけど――」

ほむら「さあ」

QB「いや、でも――」

ほむら「さあ」

QB「……」

ググググッ

QB「きゅっぷ、い……穢されちゃったよ……」ゲフゥ

ほむら「まさか入るとは思わなかったわ」

マミ「Hey!Watch out!」カキカキ

マミ[大丈夫QB?無理してない?]

QB「う、うん……多分……」フラフラ

ほむら「ほら、さっさと帰りなさい」シッシッ

QB「言われなくてもそうするよ……きゅっぷ、い」

ほむら「それより二人とも、次からは絶対ついてきちゃ駄目よ?」

まどか「そんなぁ」

さやか「誰のおかげで勝てたと思ってんの!」

ほむら「関係ないわ、約束だもの」ファサァ

まどさや「ぐぬぬ……」

数日後

さやか「へろーう!恭介元気してるー?」ガラッ

恭介「あぁ、さやかか……」

さやか「ほら見てよ、今日はレアものCDゲッツしてきたんだよ~」

恭介「さやかは、僕をいじめてるのかい…?」

さやか「えっ……」

恭介「もう聞きたくないんだよ!弾けもしない音楽なんて!」

さやか「恭介……でも、腕が治ったら、きっと――」

恭介「治らないって言われたんだ……奇跡か、魔法でもない限り……」

さやか「……奇跡か、魔法……」

さやか「奇跡か魔法かぁ……」トボトボ

さやか「あれ以来魔法少女には関われてないけど、私が魔法少女になれば、治るのかな……」

さやか「でもマミさんによく考えろって言われたしなあ」

さやか「あぁもう!あたしは一体どうしたら!……あれ、仁美じゃん」

仁美「ひだり~うえーした~ひだり~うえーした~」

さやか「おーい、仁美何やってんのー?」

仁美「あらさやかさん、奇遇ですわね?わたくしこれからいい所に行くんですけど、一緒にいかがですか?」ニタァ

さやか「っ!仁美、あんたなんか変だよ?」

仁美「クスッ、そんなことありませんわよ」クスクス

さやか「でもなんか……!これは魔女の口付け!!なんてこったー!」

廃工場

さやか「結局こんなところまでついて来てしまった」

さやか「マミさんに電話したんだけどHey!しか言われなかったし、多分伝わってないだろうなぁ」

さやか「最初っからまどかに連絡しとけばよかったよ」トホホ

仁美「さあ、天国に導きますわ~」

さやか「どうすれば……そうだ!このパチンコで――」グググッ

ヒュンッ パシッ

仁美「きゃっ……さやかさん、どういうつもりですの?」ゴゴゴゴゴ

さやか「やばっ、逃げなきゃ殺られる!」ダッ

さやか「ふぅ、ここまで逃げればもう安心……って、ここもしかして、魔女の結界!?」

使い魔「るっくるっくるっく!」

さやか「こ、この!来るな!」ヒュンッ パシッ ヒュンッ パシッ

さやか「……あ、あれ、弾切れ!?」

使い魔「へい!りっすんりっすんりっすんりっすんいっすんじっすんりっすん」グイッ

さやか「ひっ…だ、誰かー!誰か助けて…!」

『さやかは僕をいじめてるのかい』

さやか「や、何……こんなの、見たくないよ」

『美樹さんがあの時助けてくれていれば私はHey!とかListen!とか以外も話せたのに』

さやか「そんなの知らないよ!」

『うわーん、さやかちゃんが私のオカリナ壊した~』

さやか「それはちゃんと謝ったでしょまどか~……」

さやか(あぁ、私ここで死んじゃうのかな……最後に恭介のバイオリン、聞きたかったな
    ……そういえば、まどかのオカリナもいい音出してたなぁ…何もかも皆懐かしいや)

<Hey!Watch out!

さやか「!この声はまさか…!」

マミ「Look!Watch out!」

まどか「さやかちゃん大丈夫!?」

ほむら「助けに来たわ」

さやか「まどか、マミさん、ほむらぁ…!」

ズズズズズズズ

~憧憬箱魔女エリー~

エリー「へいへいへーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい」

マミ「Hey!」カキカキ

マミ[憧憬箱魔女エリー!筋金入りの引きこもりよ!太陽の光が苦手みたい!]

ほむら「それは世間一般の引きこもりの弱点じゃないの!?」

マミ「Listen!」サラサラ

マミ[そんなこと言われても……]

まどか「でも今は夜だし、どうしよう……さやかちゃん!出番だよ!」

さやか「よーし!あたしが昼と夜を入れ替える呪文で――ってできるかーい!」ビシッ

ほむら「それはやらないと気が済まないの!?」

マミ「Watch out!」

ほむら「っ!」サッ

ズモモモモモ

ほむら「この魔女の攻撃、精神攻撃の類かしら……できれば早めにけりを付けたいわね」

マミ「Hey!Look!」バンバン

ほむら(マミが注意を惹きつけてる…今のうちに対策を考えないと……)コロン

ほむら「…?これは、オカリナ?どうしてこんなところに……」

まどか「あぁー!!それ私が子供の頃に使ってたオカリナ!」

さやか「なぬっ!?あの時のあれか!?」

幾多のキュゥマミSSを見たがいまだにこのネタを使ったキュゥマミSSはない
パターン1
マミ「あなた誰なの?」
QB「確かに “この僕” は、三時間ほど前まで君のそばにいたのとは別の個体だよそちらは暁美ほむらに撃ち殺された」
黒い魔法少女。暁美ほむら。あの女だけは、絶対に許さない。
まどか「わたしの願いでマミさんのそばにいた子を蘇生すれば、ほむらちゃんのこと許してあげられませんか?」
マミ「今日も紅茶が美味しいわ」
パターン2
QB「うううっ……マミ、どうして、死んじゃったんだよ、マミを蘇らせて欲しい」
まどか「私の願い事はマミさんの蘇生。叶えてよインキュベーター!」
パターン3
マミ「あなた誰なの?」 QB「前の個体は処分した」
QB「『前の僕』、は精神疾患を『患い』かけていたからね。『僕達』にとっては、『煩わしい』存在でもあったしね」
こんな感じの旧QB蘇生キュゥマミ魔法少女全員生存ワルプルギス撃破誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって

まどか「さやかちゃんに壊されたと思ったのに、なんでこんなところにあるんだろう?」

ほむら「よく分からないけど、あの魔女が出したものかしらね」

さやか「ききき、気にしなくていいんじゃないかなぁ、うん……」タラタラ

まどか「懐かしいなあ、ちょっと吹いてみよっかな」

マミ「Hey!Listen!」

ほむら「そうよまどか、今はそんな場合じゃないわ」

まどか「てぃひひ、ちょっとだけちょっとだけ……」スッ

→↓↑~→↓↑~ トゥルトゥットゥトゥルルルン♪

パァァァァァァァ

ほむら「な、何……光が…?」

エリー「うぉっちゃあああああああああああああぁあああぁぁぁぁぁぁぁ」

マミ「Hey!Watch out!」

ほむら「なっ、弱っているですって!?よく分からないけど、攻撃させて貰うわ!」

ドドドドドドバババババババドッガーーーーン

1. 初恋ばれんたいん スペシャル
2. エーベルージュ
3. センチメンタルグラフティ2
4. Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
5. ファーランド サーガ1、2
6. MinDeaD BlooD
7. WAR OF GENESIS シヴァンシミター、クリムゾンクルセイド
SS誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって

ボロ…ボロ…

マミ「Hey!」スッ

マミ[やったー!勝った―!]

ほむら「一体何が起きたというの……」

さやか「まどか、今の曲なんだっけ?」

まどか「えっと、確か『太陽の歌』ってタイトルだったと思うけど」

ほむら「それでどうして光が現れるのよ……どう見てもただのオカリナなのに」

マミ「Hey!Look!」スッ

マミ[見て、グリーフシードがあるわ!かなり大きいけど]

さやか「またあの大きいやつだね」

まどか「ハート型だね」

ほむら(分からない、どうして魔女が自分の弱点になるものを落としたのかもまどかがオカリナを吹くと光が現れたのかも……)

ほむら「でもとりあえず、このグリーフシードは頂くわ」

テンテケテンテケテケテテーン

グリーフシードを手に入れた!
魔力の限界 1UP!
おまけに魔力全回復!

ほむら「マミ、受け取りなさい」ポイッ

マミ「Hey!」ペラッ

マミ[ありがとう]

まどか「でも良かったぁ、大切にしてたオカリナが戻ってきて」

ほむら「まどか、ちょっとそれ見せてもらえる?」

まどか「これ?いいよ」ハイッ

ほむら(……やっぱり普通のオカリナにしか見えないわね)ジーッ

スッ

まどか「ちょっ、吹くの!?」

さやか「そこは断り入れろよ!」

ほむら「ハッ!ごめんなさい、ついうっかり……」

マミ「Watch out!」ペラッ

マミ[気を付けてね]クスクス

ほむら「……」

マミ「Hey!」カキカキ

マミ[何か言ってよ!不安になるじゃない!]

ほむら「とりあえずここに用はもう無いわね、帰りましょう」

マミ「Hey!Listen!He――」

ポワワワワーーーン……

シュアーーン

まどか「工場に戻ってきたね」

さやか「そうだ!仁美が倒れてるんだった!」

ほむら「大丈夫よ、警察に連絡しておけばなんとかしてくれると思うわ」

さやか「うぅ……ごめんよ仁美、今回はポリスメンに任せるよ」

翌日

さやか(昨日は色々あったけど、結局恭介の腕を治すには魔法少女になるしかないのかなー……)

まどか「さやかちゃん、何か悩みごと?」

さやか「やっぱ分かっちゃう…?」

まどか「そりゃ分かるよ……さやかちゃんが授業中に寝ないなんてよっぽどだもん」

さやか「我ながら怒るに怒れない」

まどか「いつでも相談してね?」

さやか「うん、ありがとね」

さやか(さーて、どうするべきなのかなぁ)

見滝原某所

杏子「マミがおかしなことになったからって来てみれば、割と普通に生活してんじゃねえか」

杏子「何処が変なんだよ」

QB「簡単に言うと、五つくらいの英語しか話せなくなってしまったんだよ」

杏子「五つだけ?しかも英語?」

QB「そうだよ。今は筆談で人と会話しているのさ」

杏子「おぉ、ほんとだ、紙になんか必死こいて書いてるね……」

杏子「つーかイタリア語じゃないんだ?」

QB「僕に言われてもね」

杏子「チッ……謎の魔法少女もいるっていうし、ちょっくら様子見てくるかね」

放課後

マミ「Hey!」スッ

マミ[さようなら]

杏子「ようマミ」ザッ

マミ「Hello!」

杏子「おいおい、冗談だろ?マジで英語しか話せねーのかよ?」

マミ「Hello!Hey!Listen!」カキカキカキカキ

マミ[佐倉さんまた会えて嬉しいわ!どうして来てくれたの?どうしてそのことを知ってるの?]

杏子「落ち着け、そんな一辺に書かれても答えられねーよ」

マミ「Watch out!」スッ

マミ[うちに来る?]

杏子(その言葉はもう書いてあったのか)

杏子「あ、あぁ…そうさせてもらうよ」

テクテク

杏子「……残念だな、話を聞く前にやることができたみたいだぞ」

マミ「Hey!Look!」カキカキ

杏子「この反応は魔女だな……魔女なら手加減しねえ、全力だ」

マミ「Hey!Listen!」

杏子「どうやらこいつを潰すのが先だな」

マミ「Hey!」

杏子「うるさいなあもうっ!」

マミ「!……」シュン

杏子「あっ…悪い、あんまりおんなじことばっかり言われるのってちょっとイラッと来るっていうか……」

マミ「……」グスッ

杏子「悪かったよ」

―結界内―

杏子「くそっ、やたら使い魔が多いな」ザシュッ

マミ「Look!」ペラッ

杏子「なんだこりゃ、向こう岸までの道がねーじゃねーか……」

マミ「Hey!Listen!」ポンポン

杏子「あん?どうかしたか?」

マミ「Look!」スッ

マミ[見てみんな!宝箱があるわよ!]

杏子「みんなって、あたし一人しかいないんだけどな……宝箱ってあれか?」

マミ「Watch out!」カキカキ

マミ[きっと向こう岸に渡るための何かがあるはずよ!取りに行きましょう!]

杏子「あれをか?別にいいけどさ」

杏子(マミのリボンで橋作れたりしねーのかな)

ズシーン

使い魔達「へい!るっく!はろー!」

杏子「けっ、上等だ…かかってきな!」

マミ「Watch out!」

杏子「……ところで、なんなんだ『おっちゃん!』って、それだけ日本語って変じゃないか?」

マミ「Listen!」カキカキ

マミ[そんなこと言ってないわよ!Watch outというのは、]

杏子「っとあぶねー!邪魔すんなこのぉッ!」ザシュッズバァ

マミ「……Look!」バシバシ

マミ[気を付けてという意味があるのよ!!]

杏子「あらよっとー!!」ズバババーン

杏子「ふぅ、楽勝楽勝……あっ、んで、おっちゃんって結局何なんだ?」

マミ「……」グスン

杏子「!?な、なんでだよ!?」

マミ「Hey!Look!」

マミ[もういいから!早く開けましょう!]

杏子「なんなんだよ一体…まあいいさ、開けるぞ」

パカッ

テレレレ テレレレ テレレレ テレレレ テレレレテレレレテレレレ…

テーレーレレーン!

杏子「こ、これは…!」

杏子「……なんて言う代物なんだ?」

マミ「Hey!Listen!」サラサラ

マミ[恐らくフックショットというものよ。随分長く伸ばせるみたいがから、ロングフックショットとでも言うべきね]

杏子「フックショット…?どう使うんだ」ポチッ

ジャリーン カンッ

マミ「!?Watch out!」カキカキ

マミ[こっち向けないでよ危ないじゃない!!]

杏子「わ、悪い、こういうもんだとは思わなくて……」

杏子「んで、これどう使えってんだ?」

マミ「Hey!Listen!」カキカキ

マミ[向こう岸の的みたいなのを狙ったらどうかしら?]

杏子「どれどれ……」ポチッ

ジャリーーン カチッ ギュイーーン

杏子「おわっ!?」ギュイーーン

マミ「Watch out!」ペラッ

マミ[大丈夫?]

杏子「なるほどな、こうやって渡るのか」

マミ「……」

杏子「……しまった、マミの奴置いて来ちまった」

シュルシュルシュルシュル

マミ「Hello!」

杏子「最初っからそうやってリボンの橋作ればよかったじゃねーかよ!」

ズシーーン

~自由銀魔女ギーゼラ~

ギーゼラ「じつはときおかいっかいしかぷれーしたことないんですよねー」

マミ「Hey!」カキカキ

マミ[自由銀魔女ギーゼラ!高速移動をしてくるよ!タイヤをパンクさせちゃおう!]

杏子「えっ、なんだそりゃ」

マミ「Look!」サラサラ

マミ[なぜだか分からないけれど弱点が見えるのよ!]

杏子「今の説明が弱点!?もうちょっと具体的に書いてくれよ!」

ギーゼラ「とうじからなびぃのこえかわいいとおもってたよー」ブオォォォォォン

杏子「チッ…ちょこまかとうぜーな」

マミ「Hey!Listen!」ビッ

マミ[タイヤをパンクさせちゃおう!]

杏子「分かってるよ!だが、槍じゃなかなか狙い辛いんだよ…くそっ!」

マミ「Watch out!」バンバン

杏子(マミも援護してくれてるが全然当たりゃしねー……接近してもすぐ距離を取られちまう)

杏子(ん?待てよ、距離を取られても……)

杏子「こいつを使えば…!」ポチッ

ジャリーン ブシュゥゥゥ

ギーゼラ「みやもとさあああぁぁああぁぁああぁぁんんんん」

マミ「Hey!Watch out!」

杏子「チャンスってか!?ならぶち込ませて貰うぞっ!!」

ザシュゥゥゥゥゥゥゥ

ボロ…ボロ…

マミ「Hey!」ペラッ

マミ[やったー!勝った―!]

杏子「やれやれだな…まさかこいつを使うことになるなんてな」

マミ「Hello!」カキカキ

マミ[ありがとう佐倉さん!あなたのおかげよ!]

杏子「ん……別に、あたしは魔女を倒しただけだからな」

杏子「それよりグリーフシードはどこだ?」キョロキョロ

マミ「Look!」スッ

マミ[あれよ]

杏子「……いやいやいや、いくらなんでも……いやいやいやいやいや」

マミ「Look!」スッ

テンテケテンテケテケテテーン

グリーフシードを手に入れた!
魔力の限界 1UP!
おまけに魔力全回復!

杏子「マジかよ……」

マミ「Hey!」ポイッ

杏子「うわっと……ど、どれどれ」ドキドキ

テンテケテンテケテケテテーン

グリーフシードを手に入れた!
おまけに魔力全回復!

杏子「すげぇ、ほんとにグリーフシードだったのかよ」

杏子「あれ、そういや結界が消えねーな」

マミ「Hey!Look!」

杏子「あの青い光に飛び込めってか?」

ポワワワワーーン……

シュアーーン

杏子「外に出てきたし結界が消えた、か……しっかし変な魔女だったなぁ」

マミ「Listen!」ペラッ

マミ[それで、話って何かしら?]

杏子「ん?あぁ、そうだったな……いや、話っつうか、様子見に来ただけなんだけどさ」

マミ「Hey!」サラサラ

マミ[佐倉さん、もう一度一緒に戦うことはできないの?]

杏子「……今は何も言えねぇな…とりあえず、元気そうで安心したよ」

ほむら「あら、珍しい組み合わせね」

杏子「!誰だてめえ!!」チャキッ

マミ「Hey!Listen!」カキカキ

マミ[落ち着いて佐倉さん!暁美さんは魔法少女の友達なの!]

杏子「へぇ……こいつがあの謎の魔法少女さんってわけか」

ほむら「そうよ、落ち着きなさい佐倉杏子」

杏子「!あたしの名前を……どっかで会ったことあったか…?」

ほむら「さあ、どうかしらね」

マミ「Hey!」ペラッ

マミ[どうかしたの?]

ほむら「魔女の気配を感じたから寄っただけよ…無事で何よりみたいだけど」

杏子「ふーん……残念ながらグリーフシードはもう使えねーぞ」

ほむら「いらないわよ、今は…それより……」

ほむら(魔法少女が三人揃った……まどか達はいないし、チャンスね)

ほむら「実は二人に話しておきたいことがあるの」

マミ「Hey!」

マミ[なに?]

ほむら「数日後、この街にワルプルギスの夜が来るわ」

杏子「なん…だと…?」

マミ「Hey!」ペラッ

マミ[なんですって?]

まどさや「なっ、なんだってぇー!!」

QB「なんてことだ……暁美ほむら、どうしてそのことを知っているんだ」

ほむら「……」

ほむら「……」

ほむら「……は?」

まどか「って驚いたのはいいんだけど、ワルプルギスの夜って何?」

さやか「いや、あたしに聞かれても」

杏子「その前に誰だよお前ら」

さやか「こっちからしたらあんたの方が誰だよ、って感じなんだけど」

マミ「Hey!Listen!」カキカキ

マミ[あちついてみんな!今は喧嘩してる場会じゃないわ]

まどか(マミさんが久しぶりに動揺してる……相当ヤバいんだきっと)

QB「暁美ほむら、君が何者なのか俄然興味が湧いてきたよ」

ほむら「……ふぅ」

ほむら「落ち着くのよ私…手持ちのグリーフシードを数えて落ち着くのよ……」

ほむら「グリーフシードはソウルジェムが変化したものである魔女の証…!私に絶望を与えてくれる……」

ほむら「とにかく今成すべきことは…!この場をどうやって切り抜けるかということ…!」

杏子「おい……今、なんて言った…?」

ほむら「?」

まどか「グリーフシードは」

さやか「ソウルジェムが変化したものって、どういうこと?」

ほむら「なっ……どうしてそれを…!?」

杏子「その反応、マジなんだな?おいQBっ!!」ガシッ

QB「なんだい?」

杏子「てめぇ、あたしらを騙してたのか?ソウルジェムがグリーフシードに…つまり、魔法少女が魔女になるってのはどういうことだ!!!」

QB「どういうことも何も、その通りの意味だけどね」

さやか「あんた、そんな大事なこと言わずにあたしらに魔法少女になれって言ってたわけ!?」

QB「僕はちゃんと頼んでいたじゃないか、魔法少女になってくれって……どんなものかは説明を省略したけれど、聞かれなかったからね」

ほむら(まずいわ、自体がどんどん悪い方に転がっていく……一体、どうしてこんなことに……)

ギャーギャーギャーギャー

まどか「そんな……こんなの、あんまりだよ……」

マミ「……」

まどか「マミ、さん…?」

マミ「Hey!」

ギャーギャーギャーギャー

マミ「Hey!Listen!」

ギャーギャーギャーギャー

マミ「……」

ギャーギャーギャーギャー

マミ「Heeeeeeeeeeeeeyyyyyyyyyyyyyyyyyy!!!!!」

一同「っ!?」ビクッ

マミ「Listen!Watch out!Look!」

カキカキ カキカキ

マミ「Look!」バンッ

マミ[ごちゃごちゃぐちゃぐちゃうるさいわよ!私だって叫びたいわよ!いろんな気持ちぶつけたいわよ!!]

マミ[でもそんなことはしない。ここで私が叫んだって何の解決にもならない、意味なんてない]

マミ[私達に今必要なことは何?QBに怒ることなの?違うでしょ?]

マミ[私達は魔法少女なの。今は何よりも、街の平和のことを考えなければならないの!]

マミ[ワルプルギスの夜を倒さなければならないのよ!]

マミ[今はそれだけに専念するべきなの。後のことは、また考えればいいじゃない]

マミ「Watch out!」

さやか「……言いたいことは分かりました…でも、やっぱり許せないですよコイツ!」

杏子「チッ…見滝原に来てから碌なことが起こらねえ……あたしはちょっと頭冷やしてくる」スタスタ

ほむら「杏子……」

まどか「マミさん、これからどうするんですか?」

マミ「……Listen!」サラサラ

マミ[とりあえず暁美さんに詳しい話を聞きたいわ]

ほむら「えぇ、分かったわ」

さやか「QB、あたしあんたに言いたいことあるんだけど」ググググッ

QB「何かな?どうしてパチンコで頭を掴まれて引っ張られてるのか分からないんだけど」

さやか「あたしの悩みどうしてくれんだこのやろぉーー!!!!」ヒュン 

<ワケガワカラナイヨー キラーン

さやか「……乙女の純情返しやがれってんだ!」

まどか「さやかちゃん、落ち着いて……」

マミ「Hey!Listen!」サラサラ

マミ[美樹さん、ひょっとして魔法少女になりたいって思ってたの?]

さやか「……今だから言えますけど、結構傾いてましたよ」

まどか「さやかちゃん……」

ほむら「聞いての通り、魔法少女がどんなものか分かったでしょう?もう関わらない方がいいわ」

さやか「……あたしも頭冷やしてくる」

まどか「一人で大丈夫…?」

さやか「気遣ってくれてありがとね…大丈夫だから」スタスタ

マミ「Hey!」カキカキ

マミ[色々整理できてないでしょうから、今は待ちましょう]

ほむら「そうね……それで、とりあえずワルプルギスについての話ならうちにきてくれる?その方が色々と捗るのだけれど」

マミ「Look!」スッ

マミ[勿論よ!]

ほむら(どういう場面を想定して書いておいたのかしらね)

まどか「あの、私も一緒に行ってもいいかな?」

ほむら「……えぇ、いいわよ」

病院

さやか「……」コンコン

恭介「ん?さやかか……どうしたんだい、こんな時間に」

さやか「その、こないだはごめんね!無神経だったよね……」

恭介「あれは僕も言い過ぎたよ…ごめん、さやか」

さやか「うん、ありがと……」

恭介「?今日はやけに大人しいけど、何かあったの?」

さやか「ちょっとね……あたし、天秤にかけちゃった」

恭介「天秤?」

さやか「自分の命とね、すごく大切なものを」

恭介「命と大切なものって……一体どういうことなんだい?」

さやか「適当に歩いて頭冷やして考えたけど、やっぱりどうしても答えが出ないんだ」

恭介「……」

さやか「そんな時にふと見つけたのがこれだっ!」バッ

恭介「な、何それ?」

さやか「いやいや、何それって、どうみても指揮棒でしょ」

恭介「にしてはちょっと変わった形だね」

さやか「覚えてないのー!?昔あたしが振ってあげてたじゃんかー!」

恭介「あぁ、おもちゃのタクト」

さやか「おもちゃ言うなっての」

恭介「なんで今それを?」

さやか「いや、なんていうか……気分転換?みたいな……ごめん、無理だよね」

恭介「……ありがとうさやか、僕を励まそうとしてくれてるのは分かるから」

さやか「……」

恭介「せっかくだから何か振ってみてくれないかな?」

さやか「えっ、でも、そんなことしたら恭介……」

恭介「いいんだよさやか……時間はかかるかもしれないけどいつかを信じることにするから」

さやか「恭介…!」ブワッ

さやか「~~~っ!!」ゴシゴシ

さやか「よーし、さやかちゃんの華麗なるタクト捌きを見るがよいわー!」

↓→←↑~

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

恭介「な、何の音だ…?」

さやか「ん?」

ブワァァァァァァァァァァァ

さやか「たっ…竜巻どぁぁああああ!?!?」

恭介「さ、さやかぁぁぁあああ!!!!」

ヒュゥゥゥゥ……

恭介「……さ、さやかが竜巻に連れてかれた……僕は夢を見ているのか…?さやかのパンツがオレンジだったのも夢なのか?」

ヒュオオォォォォォ

<……ぁぁぁぁああああああああ!!!!

さやか「ライチィィン!」バッシャーーン

ブクブク

さやか「ぶはぁつ!はぁ…はぁ……げほっげほっ……なんであたし竜巻に飛ばされたの?そしてここはどこ?」

さやか「何の変哲もなさそうな泉かな?」スクッ

さやか「ん?めっちゃ浅いなぁ、足がちょっとつくくらいじゃん」

さやか「……」

さやか「なんで生きてんのあたし!?」

ピルルルルルル

さやか「…?なんだこれ?ホタル?」

ピルルルルルル

さやか「にしては羽も大きいし、光ってるのは丸っこい身体だけだし……」

さやか「ハッ!もしかして……」

さやか「使い魔!?ここは魔女の結界か!?」バッ

さやか「……」

さやか「なーんてね、んなわきゃないか!となるとこいつ何者なんだろう?」

ピルルルルルル

さやか「なんだかよく分かんないけど、連れて帰って学会に発表して大物になろう、そんで恭介の治療費に充てよう」

さやか「とりあえず鞄に詰めて帰ろうっと」ゴソゴソ

さやか「さてと……どうやって帰ればいいんだろう?」

ほむらの家

ほむら「――というわけで、魔法少女の真実とワルプルギスの夜については分かったかしら」

まどか「ソウルジェムが魂だったなんて……」

ほむら「何か質問は?」

マミ「Hey!」ビシッ

ほむら「はい、巴マミ」ビッ

まどか(学校でもこんな感じだったんだろうなぁ)

マミ[どうしてそんなに詳しいのかしら?]

ほむら「いい質問ね、巴マミ」

まどか(ほむらちゃんも少しその気だし)

ほむら「答えは簡単よ……私は、未来から来たのだから」

マミ「Hey!」ビシッ

ほむら「はい、巴マミ」ビッ

マミ[意味が良く分からないのでもう少し教えてもらえる?]

まどか(全く持ってその通りです、マミさん)

ほむら「いい学習意欲ね、巴マミ…あなた将来いいお嫁さんになれるわ」

まどか(学習意欲はあんまり関係ないと思うんだけど)

マミ「Watch out!Watch out!Watch out!」テレテレ

まどか(それは照れ隠しですか?照れ隠しになってるんですか?)

ほむら「初めに言っておくけれど、今から私が話すことは全て事実よ」

まどか「そのまま続けるんだね」

ほむら「まどか……特にあなたには、聞いていて欲しいの」

まどか「……ふぇ!?」

実はかくかくしかじか~

まどか「ほむらちゃぁん…!」ブワッ

マミ「Hey!Listen!」カキカキ

マミ[ごめんなさい暁美さん!私ったらよく知りもしないで聞いてしまって。本当にごめんなさい!]

ほむら「気にしないでください……また、こうして三人一緒になれただけで、私は嬉しいんですから」

まどか「分かったよほむらちゃん!私絶対魔法少女にはならないからね!」

ほむら「ありがとう、まどか…!」ダキッ

マミ「Look!」

マミ[とにかくまずはワルプルギスの夜を倒すことを考えましょう!魔法少女のことは、それからでも遅くはないはずよ]

ほむら「はい…ありがとうございます……」グスン

翌日

まどか「おはよう仁美ちゃん、さやかちゃんは?」

仁美「おはようございますまどかさん。さやかさんならまだ見てませんわ」

まどか「そっか……」

まどか(やっぱり、昨日のことで色々悩んでるのかな)

仁美「今日はお休みなのでしょうか?」

まどか「……かもね。先に行ってようよ」

まどか(さやかちゃん、悩み事なら何でも相談してね?必ずだからね……)


その頃さやかは――

さやか「……」

さやか「なんだってのよー……なんで出口がないのに入ってこれたのよぉ……」

さやか「お腹空いたぁ……」

ピルルルルル

さやか「わはぁ、体があったかーい…なんだかこいつらに触れると元気になる気がする……」

放課後

マミ「Hey!Listen!」スッ

マミ[魔女が現れたわ!]

ほむら「分かったけれど、よくそのカンペ他の人にばれなかったわね」

マミ「Look!」スッ

ほむら「結界の入り口……行くわよ」

杏子「おっと待ちな」

マミ「Hello!」

杏子「あれから色々考えたんだが……色々あってすっきりしたよ」

杏子「色々ややこしいことは抜きにして、一先ずワルプルギスの為に共闘してやるよ」

ほむら「彩り豊かのようね」

マミ「Hello!Hey!」サラサラ

マミ[ありがとう佐倉さん!]

杏子「へっ……たまにはこういうのも悪くないよな」

―結界内―

ほむら「やはり使い魔が多い気がするわ」ババババババ

マミ「Hey!Listen!」

杏子「しかもやたら入り組んだ地形だな」ザシュゥ

マミ「Look!」

ほむら「鬱陶しいわね」

マミ「Look!」

杏子「だな」

マミ「Look!」

ほむ杏「分かってるから少し静かに!」

マミ「……」シュン

杏子『なんつーか、これもお約束だな』

ほむら『戦闘中に同じ言葉連打で呼びかけられるのって結構ストレスになるのよね』

マミ『Hey!Listen!』

ほむら「分かったからやめて頂戴」

マミ「Look!」スッ

マミ[見てみんな!宝箱があるわよ!]

ほむら「これもお決まりね」

杏子「どれ、何が入ってるのか見に行ってみるか」

ズシーーン

使い魔達「しょうへいへーーい!!!」

杏子「邪魔だどけー!」ズバァッ

ほむら「戦場のパイナポーでも喰らいなさい!」ヒュッ ドカーーン

マミ「Hey!Watch out!」ババンバンババン

ほむら「さて、中身は何かしら」
パカッ

テレレレ テレレレ テレレレ テレレレ テレレレテレレレテレレレ…

テーレーレレーン!

ほむら「こ、これは…!」

ほむら「ブーメランね」

マミ「Hey!」カキカキ

マミ[凄いわね!きっと魔女に辿り着くために必要になるはずだわ!]

杏子「前回みたいに無駄にならないことを祈ってるよ」

ほむら「杏子が持つ?」

杏子「いいよ、ほむらが持ってればいいだろ」

ほむら「あまり使うつもりはないのだけれど、せっかくだから頂こうかしら」

マミ「Hey!Listen!」サラサラ

マミ[私が使ってもいいのよ?]

ほむら「私が使うわ」

マミ「……Watch out!」ペラッ

マミ[気を付けてね]

ほむら(静かな悔しさが滲み出てるわね)

ほむら「さて、案の定この扉開かないわね」

マミ「Hey!Look!」カキカキ

マミ[あそこを見て!きっとあの四本の蝋燭に火を点ければいいのよ!番号が書いてあるからきっと点ける順番ね]

杏子「でも火がないしなぁ」

ほむら「火ならあるわよ」サッ

杏子「マジシャンかお前は!」

マミ「Hey!Look!」カキカキ

ほむら「なるほど、その絵のようにブーメランに火を点けて、左端、右から2番目、左から2番目、右端の順番で火を灯すように投げろという訳ね」

杏子「流石に不可能だろ!?」

ほむら「やってみるのみね!」ブンッ

ボッ
    ボッ
  ボッ
      ボッ

ティロロロティロロローン

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

杏子「マジかよ!あれもうブーメランじゃねーだろ!!」

ほむら「無駄にぐねんぐねんしてたわね」パシッ

カラン

杏子「…?ちゃんと取ったのになんで落としたんだ?」

マミ「Hey!」ペラッ

マミ[熱かったかしら?]

ほむら「なんでそんな台詞用意してあるのよ!」

マミ「……」モジモジ

ほむら「……あぁ、あなたの家でお茶を飲んでるときを想定してたのね」

マミ「……」カァァ

ドドドドドドドド

杏子「どうやら魔女のおでましのようだな」

~独善影魔女エルザマリア~

エルザマリア「えんだあああああああああああああああああああ」

マミ「Hey!」カキカキ

マミ[独善影魔女エルザマリア!祈りの姿勢を崩さないよ!伸びてくる髪を一気に断ち切ろう!]

杏子「斬るんならまずはあたしが行くよっ!おらー!!」

マミ「Watch out!」

ほむら「気を付けて杏子!その魔女回復が早いわよ!」

杏子「チッ、鬱陶しい髪だな!」ズバババ

ガシッ

杏子「ぐっ…し、しまった……」

ほむら「まずいわ、銃火器だと杏子に当たるかもしれないし……なるほど、やっぱりこうなるのね」

ほむら「唸れブーメラン!」ブンッ

ブチブチブチブチブチブチブチブチィィィ

エルザマリア「いやあああああああああああああああああああああ」

マミ「Hey!」

杏子「サンキュー、助かった!」

ほむら「今がチャンスよ、この手に掴まって!」

杏子「何!?」

カチャン

杏子「こいつは……時間停止?あんたの能力か?」

ほむら「マミは知っているわ…一緒に戦ってくれるのよね」

杏子「へへっ、そうこなくっちゃな…!」ニッ

ザシュズバァドドドドババババババドッカーーン

カチャン

ボロ…ボロ…

マミ「…!Hey!」スッ

マミ[やったー!勝ったー!]

杏子「ふぅ……死ぬかと思った」

ほむら「相変わらず大きいグリーフシードね」

テンテケテンテケテケテテーン

グリーフシードを手に入れた!
魔力の限界 1UP!
おまけに魔力全回復!

ほむら「二人で別けられそう?」

杏子「微妙だがギリギリいけそうだ」

マミ「Hey!Listen!」

マミ[時間停止を使ったのね!流石暁美さんね!]

ほむら「どういたしまして…あなたのアドバイスのおかげでも一応あるけどね……さあ、戻りましょうか」

ポワワワワワーーン……

杏子「やれやれ、無事戻ってきたか」

ほむら「流石に三人だと早いわね」

マミ「Hey!Hello!」

ほむら「あら、どうしてこんなところにいるの?美樹さやか」

杏子「こいつ昨日の……美樹さやかっていうのか」

さやか「おやおや、これはこれは……みなさんお揃いで……」ボロッ

マミ「Watch out!」サラサラ

マミ[どうしたの美樹さん!どうしてそんなにボロボロなの?]

さやか「ふへへ、実はですね――」

少し前――

~~~~~~~~~

さやか「どうしてこんなことに気が付かなかったんだ!!来るときタクト振ったんなら、帰りも振ればいいじゃない!」

さやか「こんなことに気付かないなんて、あたしってホント馬鹿!」

さやか「さっそく振っちゃいますよ~!」

さやか「……どう振ればあの竜巻が出るんだろう……まあ、適当でいっか」

↑←→~

ビョオオォォォォォォ

さやか「ぬわぁぁ!突風が吹いてきた!!!」

さやか「こ、これじゃなかったのかな…?」

さやか「ようし、次は――」

~~~~~~~~~

さやか「――とまあそんな感じでようやく竜巻を出して脱出に成功したわけなのですよ」

ほむら「なんというか、苦労して生きてるのね」ホロリ

さやか「なんかニュアンスがおかしい気がするけど目を瞑っててあげよう」

杏子「じゃあなにか、ボロボロなのも竜巻のせいってことか?」

さやか「いや、これは着地失敗した時の傷だね」

杏子「ん?」

さやか「向こう着いたときは着地地点に変な生き物とか水があったおかげで助かったけど、今回はそういうの一切なかったからね」

さやか「普通に地面に激突した次第故」

杏子「なんというか、苦労して生きてるんだな」ホロリ

さやか「もう褒め言葉として受け取る以外ないよね」

さやか「ところで、あんた誰だっけ?」

杏子「あれ自己紹介まだだっけ?佐倉杏子だ、よろしくな」

さやか「あたし美樹さやか」

マミ「Hey!Look!」カキカキ

マミ[大丈夫?病院行かなくていいの?]

さやか「あぁ、病院なら行きますよ……実は凄いもの見つけちゃったんで」

ほむら「凄いもの?」

さやか「聞いて驚け見て驚け……この鞄にはなんと!不思議生物が入っているのですよ!」ジャジャーン

ほむら「…?」

杏子「なんも見当たらねえけど」

さやか「へ?」

さやか「ま、またまた~……そんなはずないじゃーん、確かにここに入れたんだし」ゴソゴソ

ほむら「まず生き物を鞄に入れるっていう発想がおかしいと思うわ」

杏子「普通死ぬよな」

マミ「Look!Watch out!」サラサラ

マミ[美樹さん、本当に入れたの?よく探した?]

さやか「……」

さやか「終わった……せっかく……恭介の怪我、治せるかもしれなかったのに……」ズーン

ほむら「上条恭介の怪我を…?どういう意味よ」

さやか「ふへへへ、そんな馬鹿な……もう駄目だぁ…おしまいだぁ……」

杏子「めんどくせ―奴だな、しゃきっとしろ!」

さやか「あんたには分かんないよ!あたしがあれにどれだけ賭けてたのか!」

杏子「もう一回行きゃいいだろ!」

さやか「……あたしってホント馬鹿」

セーブしますか?

[はい] いいえ

さやか「よーし!待てろよ恭介~!」

杏子「待て待て待て、同じ轍を踏むつもりかてめーは!」

マミ「Hey!Listen!」カキカキ

マミ[佐倉さんの言う通りよ。ちょっと待っててね?]

ポンッ

マミ「Look!」サラサラ

マミ[魔法で作った瓶よ。これに入れてくるといいわ]

さやか「二つも……マミさん、ありがとうございます!ちょっくら行ってきますね!」

↓→←↑~

ゴオオオォォォォォォ

さやか「ぎゃぁあやっぱりこの移動方法は慣れないよおぉぉぉぉぉ」

ビョォォォォォォォォォォ

杏子「想像以上に激しかったな」

ほむら「パンツ丸見えで飛んでいったけど大丈夫なのかしらね」

マミ「Watch out!Watch out!」フリフリ

10分後

ビョオオオオォォォォォォォォ

さやか「流石に着地ー!!!」シュタッ

さやか「ふっ…これがオリンピックなら10点満点確実な演技だったね……」

さやか「さてと、瓶に変な生き物も詰めてきたし、恭介に持ってってやろっと」

さやか(それにしても変なタクトだよなぁ……昔遊んでた時はこんなこと起こらなかったのに)

さやか(そういえばまどかのオカリナだって普通だった気もするけど、なんであんなことに…?)

さやか(昔何があったんだっけ……)

病院

さやか「お待たせ!」ガラッ

恭介「!さやかっ!!無事だったのかい!」

さやか「おう、余裕余裕!」グッ

恭介「そうか、無事なら良かった……そしてあれが夢じゃなかったという確認もできてしまった……」

さやか「夢とは失敬な……あたしだって、ちょっと真面目に話してたんだからね」

恭介「そうだね…ごめんよ、それで、今日は何か用かい?」

さやか「いや、その、ちょっとチクッとしますよ~的な感じで」

恭介「意味がよく分からないんだけど」

さやか「これこれ」ガサゴソ

恭介「っ!?なんなんだい、その光ってる瓶は!?」

さやか「ちょっと腕出して」

恭介「腕を?」

さやか「お願い」

恭介「……分かった、よく分からないけど信じてみるよ」

さやか「そら行け!」キュッポン

ピルルルルルル

恭介「僕の腕をどうするつもりなんだ…?」

ピルルルル…

恭介「消えた……」

さやか「……どう?」

恭介「どうって、別に何とも――っ!!!」

恭介「動く……こいつ、動くぞ!」

さやか「やった!大成功だ!」

恭介「ははっあはははは!!馴染むッ!実によく馴染むよぉッ!!!」

さやか「奇跡も魔法もあったんだー!」ダキッ

恭介「ありがとうさやか!何が何だか分からないけど、本当に奇跡だ!」

さやか「良かったよぉ…恭介ぇ」グスン

さやか「これで、昔みたいに演奏できるんだよね…?」グスグス

恭介「……あぁ、一緒にまた演奏しよう……さやかのめちゃくちゃな指揮にも、きっと合わせてみせるさ」

さやか「あたしの指揮に…?」

さやか(そうだ、確か昔――)

~~~~~~~~~~
さやか「ふんふのふーん」ブンブン

恭介「もう、指揮するんなら真面目にやってよ!」

さやか「だった指揮とかよく分かんないし」

???「いいタクト捌きね……あなた、名前は?」

さやか「あたし?美樹さやか!」

???「そう、美樹さやか……少しそれ見せてもらえる?」

さやか「いいよー」スッ

???「……」

さやか「?」

???「ありがとう。でも、次使うときは気を付けなさい?不思議な魔法が掛かっているのだから」

さやか「?」

???「さようなら、美樹さやか……」
~~~~~~~~~~

さやか「そうだ思い出した!あのときのあいつだ!」

恭介「え、何が?」

さやか「恭介覚えてない!?昔二人で遊んでたら変な女の人が現れてタクト見ていったの!」

恭介「うーん…そんなことあったかなぁ……」

さやか「あの時のあいつだ……あいつが何かしたに違いない…!」

恭介「……その、それで、いつまでさやかは、その……」ゴニョゴニョ

さやか「へっ……っ!!」カァァ

さやか「ごめん恭介すぐ離れるマッハで離れる速攻で離れるからっ!!!」バッ

さやか(しまったぁ~そういや昨日から風呂入ってない!あたしもしかして、終わった…!?)

恭介「い、いや、大丈夫だよ……」ドキドキ

さやか「……」

恭介「……」

さやか「そ、そうだ医者呼ばなきゃね!せっかく治ったんだし、恭介のご両親にも電話しなきゃね!」

恭介「う、うん、そうだね!そうしよう!」

さやか「……ちょ、ちょっと行ってくる!」ダッ

恭介「あっ……行っちゃった……何のためのナースコールだと思ってるんだ」

恭介(それにしてもさやか……なんだか不思議な香りがしたな……)

上条恭介が自分の気持ちと性癖に気が付くのはまだずっと先のお話――

数日後―結界内―

マミ「Hey!Watch out!」サラサラ

マミ[大丈夫鹿目さん?]

まどか「ありがとうございます…助かりましたぁ……」プルプル

ほむら「どこかで見たことあるような結界ね……懐かしいわ」

マミ「Hey!Listen!」サラサラ

マミ[空中に紐が張ってあるだけだなんて危ないわね。鹿目さんもどうしてこんなところに迷い込んじゃったのかしら]

まどか「面目ないです……」

ほむた「とりあえず足場を確保しながら進みましょう」

ほむら「安定の使い魔ね」バババババ

マミ「Hey!Listen!」

まどか「しかも足場も不安定……」グラグラ

マミ「Look!」

ほむら「何?」

マミ「Hey!Hey!Hey!」サラサラ

マミ[ありがとう暁美さん!こんなに早く気付いて貰えるなんて!]

ほむら「こうした方が実質ストレスないということに気が付いたのよ…それで、何かしら?」

マミ「Look!」スッ

マミ[見てみんな!宝箱があるわよ!]

まどか「やっぱり安定の宝箱だね」

ズシーーン

使い魔「れっすんれっすんれっすんれっすんれっすんれっすん」

まどか「ひぃゃぁぁ揺らさないでよぉぉぉ」プルプル

ほむら「外道め…今すぐ始末してあげるわ」

ドドドドバババババドッカーーン

ほむら「当然の結果よ」

マミ「Look!」

まどか「じゃ、じゃあ私が……」

パカッ

テレレレ テレレレ テレレレ テレレレ テレレレテレレレテレレレ…

テーレーレレーン!

まどか「こ、これは…!」

まどか「弓矢だ!」

まどか「すごい、矢もちゃんと入ってるよ!」

ほむら「いいわまどか…凄く似合ってるわよ」グッ

マミ「Hey!Listen!」サラサラ

マミ[弓矢の使い方は分かる?]

まどか「えぇっと、矢をつがえて引き絞って……」グググッ

ピュン

まどか「こんな感じですかね?」

ほむら「グーよグー、ディモールトグーよまどか」グッ

マミ「Watch out!」スッ

マミ[気を付けて進みましょう]

マミ「Look!」カキカキ

マミ[見て鹿目さん、あのロープを狙うのよ!そうすれば橋が降りてくるわ!]

まどか「私がですか…?マミさんがリボンでどうにかすれば……」

ほむら「言いたいことは分かるけど我慢してまどか…これが一番の近道だと考えるのよ」

まどか「う、うん……よーし」グググッ

ピュン スパッ

ズズズズズズ ドシーン

ティロロロティロロローン

まどか「なんか……カッコいいかも…!」

マミ「Hey!」サラサラ

マミ[流石鹿目さんだわ!とっても上手よ!]

まどか「えへへへ……」

ほむら「さあ、魔女が出たわよ」

ドドドドドドド

~傍観長魔女パトリシア~

パトリシア「さるさんきええええええええええええ」

マミ「Hey!」カキカキ

マミ[傍観長魔女パトリシア!足みたいな手を使って足場を揺らしてくるわ!手から狙うのよ!]

ほむら「珍しくまともなアドバイスね…まどか、落とされないようにね!」ヒュッ

マミ「Hey!Look!」バンバンバン

ほむら「っ!」バババババババ

ユッサユッサユッサユッサ

まどか「いいぃぃややゃぁあああぁぁぁあ」ガクガクプルプル

ほむら「チチィ…やっぱりあの手に鋭いダメージを与えるには……まどか、掴まって!」ガシッ

カチャン

まどか「っ……これって、止まってる?」

ほむら「今なら狙い放題よ、頼んだわ」

まどか「うん!」ググググッ

ピュン ビスッ

ピュン ビスッ

ほむら「停止解除」カチャン

パトリシア「うぉっちゃうううううぅぅぅうう」

マミ「Hey!Look!」ババババッ

マミ[スカートの中の目を狙うのよ!]

ほむら「えぇ!」

ほむら(目というよりは……だけど)

ドドドドドババババビスッドッカーーン

ボロ…ボロ…

マミ「Hey!」スッ

マミ[やったー!勝ったー!]

まどか「はぁ…怖かったよぉ……」

ほむら「まどか、あなたさっき矢を撃たなかった?」

まどか「うん……私は魔法少女じゃないけど、こんな私でも少しでも役に立てたらいいなって」ティヒヒ

マミ「Hey!Listen!」カキカキ

マミ[ありがとう鹿目さん]

まどか「マミさん…絶対にワルプルギスを倒しましょう!」

マミ「Look!」ペラッ

マミ[勿論よ!]

ほむら「グリーフシードゲット、ね」

テンテケテンテケテケテテーン

グリーフシードを手に入れた!
魔力の限界 1UP!
おまけに魔力全回復!

ほむら「どうぞ」ポイッ

マミ「Hey!」ペラッ

マミ[ありがとう]

テンテケテンテケテケテテーン

グリーフシードを手に入れた!
おまけに魔力全回復!

ほむら「さあ、戻りましょう」

ポワワワワーーン…

シュアァーーン

マミ「Hey!」スッ

マミ[あなた達はこれからどうするの?]

まどか「私は家に帰りますよ、お遣いの途中だったんで」

ほむら「一人で大丈夫?」

まどか「平気だよ!すぐに帰れるから」スッ

ほむら「オカリナ…?」

A↑←~→←→~

シュァァァァァァン

ほむら「何!?まどかが光に包まれて…!」

シュン…

ほむら「……消えた!?」

マミ「Look!」サラサラ

マミ[何が起こったの!?]

まどかの家

まどか「ただいま~」

知久「おかえり、遅かったね?オカリナを使えばすぐに帰って来られたんじゃないのかい?」

まどか「ちょっと寄り道してて…はいこれ、頼まれてたサカナだよ」

pipipi pipipi

まどか「電話だ……もしもし?ほむらちゃん?」

マミ『Hey!Listen!Hey!』

まどか「マミさん!?落ち着いて下さい!これ電話ですから!」

ほむら『まどか!?今どこにいるの!?』

まどか「あぁ、ほむらちゃん?今は私の家だよ」

ほむら『家ですって…?一体どういうことなの?』

まどか「あれ、そういえば説明してなかったっけ?」

ほむら『……今からまどかの家に行ってもいいかしら?』

まどか「うん、いいよ~、また後でね」ピッ

まどかの家

まどか「いらっしゃ~い」ガチャッ

まどか「あれ、さやかちゃんに杏子ちゃんも来てくれたんだ?」

杏子「ばったり出くわしてな」

さやか「あたしもそうだよ、まどかのオカリナの話は気になってたし丁度いいかなあって」

まどか「入って入って~」

マミ「Hey!Listen!」カキカキ

マミ[その前に聞きたいんだけど、あの庭にあるマークは何なの?]

まどか「ちゃんとそのことについても話しますよ!」ティヒヒ

まどか「えっと、何から話せばいいのかな……」

マミ「Hey!Look!」ズラッ

まどか「あ、ご丁寧に質問書いてきてくれたんですね……じゃあ、上から順番に」コホン

まどか「①、どうしてオカリナを吹いただけで家に帰ったのですか?」

まどか「あれは『森のメヌエット』っていう曲なんです。決まった場所にワープできるんですよ」

ほむら「ま、待って!もうそこから前提がおかしい気がするわ……」

さやか「普通オカリナを吹いただけでワープするなんておかしいでしょ!」

まどか「それは質問②だね、そのオカリナは何なんですか?」

まどか「このオカリナはね、特別なオカリナなの……」

まどか「先祖代々鹿目家に受け継がれてきた大切なオカリナ」

まどか「時のオカリナなの!」

一同「……」キョトーン

まどか「ドゥユーアンダースターン?」

さやか「いや、流石にもうちょい詳しく」

まどか「このオカリナで特別な曲を弾くと、不思議な効果が得られるの」

ほむら「それが、ワープや光を呼び寄せたあれだったりするの?」

まどか「そうだよ…って言っても、私も最近までは知らなかったんだけどね」

ほむら「最近まで?」

まどか「こっちに来た頃さやかちゃんと遊んでた時壊れちゃったでしょ?」

さやか「ギクゥ!」

まどか「でもあんまり怒られなかったの…ママもパパも、本当はない方が良い、今は平和だからきっと大丈夫だって」

まどか「私はよく意味が分かってなかったけど、二人がそう言うから納得してた……でも」

マミ「Hey!」カキカキ

マミ[この間どういうわけか見つかった、という訳ね]

まどか「……はい」

まどか「その時このオカリナの秘密を聞かされました」

まどか「これは、世界が悪の手に落ちようとした時に使うためのものだって……」

まどか「このオカリナの曲が世界を救うんだ、って」

さやか「曲が世界を…?」

まどか「その辺は二人も話でしか聞いたことないから、よく分からないみたいなんだけどね」

ほむら「そのオカリナにそんな秘密が……でもちょっと待って、確かそれって一度さやかに壊されたのよね?」

さやか「うっ…あんまり蒸し返さないでよ」

まどか「そうなの…だからママもパパも不思議がってたんだよね」

マミ「Hey!Listen!」カキカキ

マミ[他にも特別な曲があるってことなの?]

まどか「そうみたいですよ。まだ使ったことないんですけど、嵐を呼ぶ歌もあるとかなんとか……」

さやか「何それ凄い」

ほむら「じゃあ庭にあったマークは?」

まどか「森のメヌエットであそこに帰ってこれるんだよ、なんであんなマークなのかはよく分かんないけど」

さやか「ふーん……どっかで見た覚えがあるんだけどなぁ、あのマーク……」

まどか「結局なんでオカリナが無事だったのかは分からず仕舞いなんだよねぇ」ハァ

ほむら「不思議なこともあるのね……」

マミ「Hey!Listen!」カキカキ

マミ[是非他の曲も聞いてみたいわ!]

まどか「そうですか?それじゃあどれにしようかなぁ……」

さやか「ところで、なんでさっきから静かなの?」

杏子「……いや、軽い気持ちでついてきたらとんでもない話が繰り広げられてたから……」

まどか「じゃあ、こんなのどうですか?」

↑←↓~↑←↓~ トゥルルールールー

ほむら「……いい曲ね」

マミ「Hey!」カキカキ

マミ[何か変わったの?]

まどか「あぁ、多分今頃パパが大変なことになってるかと」

マミ「?」


知久「うわあぁああ!せっかく溜めたお風呂の水位が下がってるじゃないか!この時間はそれは吹かないでくれって言ってるのに……」

マミ「Hey!」スッ

マミ[是非他の曲も聞いてみたいわ!]

まどか「うーん……じゃあ、さっき言ってた嵐の歌に挑戦してみますね!」

さやか「ヒュー!チャレンジャーだねまどか!」

ほむら(嵐の歌……)

A↓↑ーA↓↑ー トゥールトゥルルルルー

ビョォォォォオオ

まどか「あっ、風が吹いてきたよ!」

さやか「おぉ!凄い!これなら好きな時に暴風警報発令させて学校休める!!」

ほむら(嵐を呼ぶ……まさか…?)

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

マミ「Hey!Watch out!」サラサラ

マミ[みんな気を付けて!様子が変よ!]

ほむら「まさか、本当に…!」

~無力装魔女ワルプルギス~

ワルプルギス「うふふふふふふふふふあはははははははははは」

マミ「Hey!」カキカキ

マミ[無力装魔女ワルプルギス!弱点なんて分からないよ!!]

杏子「嘘だろオイ…まだ日は先じゃなかったのかよ!?」

ほむら「ワルプルギスは一般人には自然災害…嵐と認識されるの」

まどか「!ひょっとして私が…?」

ほむら「……恐らく」

まどか「そんな…私、なんてことを……」

ほむら「くっ…こうなった以上戦うしかないわ!被害をできるだけ食い止めないと…!」

マミ「Hey!Listen!」カキカキ

マミ[あなた達は避難してて!]

杏子「くそ、こうなったらやってやらぁ!」

さやか「これは絶望的にまずい……逃げようまどか!」

まどか「でもどうやって!?」

さやか「このタクトを使おう!これを使えばすぐに安全そうなところに……」ジーッ

さやか「こ……このマークか!!!!」

まどか「な、何が…?」

しまった、あれエポナの歌だったな

各自脳内保管しといてくれ

それと実際のタクトにはマークはなかったはず故あしからず

さやか「見てこれ!庭にあったマークとおんなじだよ!」

まどか「ほんとだ!でも、なんでさやかちゃんが…?」

実はかくかくしかじか~

さやか「ってなわけ!」

まどか「その女の人が何かしたから?もうここにきて分かんないことだらけだよ……」

ドガーーン

まどさや「きゃぁっ!」

マミ「Hey!」バッ

マミ[二人とも早く逃げなさい!ここは危険よ!]

さやか「マミさんの言う通りだ…一先ず逃げるよ!」

↓→←↑~

ビョオオォォォォォ

まどか「きゃっ!何この風!?」

さやか「安全地帯まで飛んでけぇっ!」

ヒュオオォォォォォ

さやか「フーチィン!!!」シュタッ

まどか「ふみゅっ!」ベシャッ

さやか「ふっふっふー、やはり完璧な着地……これは世界が黙っちゃいないぞー」

まどか「……」ピクピク

さやか「あれ?でもこないだ来たところと違う気がする……泉がないし」

まどか「……」ピクピク

さやか「ん?泉がないということは、怪我が治らないんじゃ…?」

まどか「……」チーン

さやか「まどかぁあぁぁああああ!?!?」

さやか「なんてこったーいきなりなんてこったー!まどかが死んじゃうー!!」

さやか「そうだ!こないだマミさんに貰った瓶!行っ子は恭介に使ったけど念のためもう一個にも入れといたんだった!」

ガサゴソ

キュポン

ピルルルルルル

さやか「お願い変な生き物ちゃん!まどかを救って!」

ピルルルル…

まどか「……ん……さやかちゃん?」

さやか「良かったー!死んじゃったかと思ったよまどか!!」ダキッ

まどか「な、何の話…?それよりここどこなの?」

さやか「ここ!?ここはね!……どこだろう?」

まどか「静かだけど物々しい雰囲気……神社とかお寺みたい……神殿?」

さやか「おっかしいなぁ、前来た時はここじゃなかったのに」

まどか「あっ、このマーク、庭にあったのとおんなじだよ!」

さやか「ということは、鹿目家御用達の場所ってこと?」

まどか「……オカリナ」

さやか「ん?」

まどか「今吹かなきゃ駄目な気がする」スッ

さやか「吹くって、何の歌を…?」

まどか「世界が悪の手に堕ちようとした時に吹かなきゃならない曲……」

まどか「『時の歌』!」

→A~↓ →A~↓ トゥルルルールートゥルルールートゥルルー

ティロロロティロロローン

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

さやか「!扉が……」

まどか「開いたね」

コツーン コツーン

さやか「な、何あれ?」

まどか「台座がに剣が刺さってる…!」

???「よくぞ現れました……」

まどか「だ、誰!?」

ゴゴゴゴゴゴゴ

さやか「そんな……まどか…?」

まどか「ひょっとして、ご先祖様…?」

まど神「封印を解き放ち、再び時の神殿の扉を開けたのですね」

まど神「今世界は悪の手に堕ちようとしています……今こそ、このマスターソードを抜く勇者の存在が必要となるのです」

まどか「それが、私…?」

まど神「違います」

さやか「違うんかい!」ズコー

まど神「マスターソードを引く抜くことができるのは時の勇者のみ」

まどか「時の勇者…?」

まど神「時を超え、数多の時間を繰り返し、絶望を背負っても立ち上がり悪に向かうその者こそ、真の勇者」

まどか「時を超えたって、もしかして……」

まどか「ほむらちゃん…?」

まど神「時間がありません……時の勇者をこの地へ」

さやか「なんだかよく分かんないけど、ほむらを連れてくればいいの?」

まどか「多分…うぅん、きっとそうだよ!」

さやか「よっしゃー、ドンと任せとけ!」ドンッ

↓→←↑~

ゴォァオオオォォォォォ

さやか「ほむらんとこまで飛んでけぇっ!」

バビューン

ゴッ

さやか「あだぁっ!?」ベシャッ

まど神「時の神殿内は聖なる地……飛ぶのなら扉の外で」

さやか「先に言ってくれませんかねえ!?」

見滝原

マミ「Hey!Watch out!」ドドドバババン

ほむら「くっ…準備不足だったとはいえこうも押されるなんて……」

杏子「あぶねっ!フックショット!」ポチッ

ジャリーーン ガシッ ギュイーーン スタッ

杏子「ふぅ、緊急会費成功だな…割といいなこれ」

マミ「Hey!Listen!」バッ

マミ[ティロ・フィナーレ!!!]

バシュゥーーン ドカーーン

マミ「Watch out!」

ほむら(そこまでして叫びたいの!?)

ワルプルギス「ひゃっはーせかいはしょうどくだー」

マミ「Hey!」バッ

マミ[どういうこと?]

ほむら「流石に頑丈ってことね……」

ビョオオオオォォォオオォォ

さやか「呼ばれて飛び出てさやかちゃん!何やら華麗に見~~~参ッ!」ビッ

杏子「遊んでんなら帰れ!死にてえのか!」

さやか「ひ、酷い言われよう!?そんなことよりほむら!ちょっとあたしについてきて!」

さやか「よく分かんないけど、あいつ倒せるかもしれないの!」

ほむら「ッ!どういうこと!?」

さやか「いいからほら、ついて来て!まどかも待ってるから!!」

ほむら「……分かったわ。二人とも!ここ少しの間だけお願いしていいかしら?」

杏子「あいつをどうにかしてくれんなら安いもんだ!」

マミ「Hey!Listen!」ペラッ

マミ[ここは私に任せて、あなたは先に行って頂戴]

ほむら「またいつ使うのか分からない台詞を予め……まあいいわ、行きましょう」

さやか「オッケー!」

↓→←↑~

ゴオオオォォオオオォ

セーブしますか?
[はい] いいえ

ビュオオオォォォォ

さやか「トトゥ!!」シュタッ

ほむら「……」シュタッ

さやか「なぬっ!?初めてのくせに華麗なる着地を!?」

ほむら「時間がないの、急いで」

さやか「こっちだよ」

タッタッタ

まどか「さやかちゃん!ほむらちゃんも!」

まど神「よくぞ真の勇者を連れてきてくれました」

ほむら「そんな…まどかが二人?」

まど神「時の勇者、暁美ほむらよ、今こそマスターソードを手に取り、悪を撃ち払うのです」

ほむら「これがあれば……ワルプルギスに…!」

キィィン

カチッ

キュイイーーン

――ほむらよ

ほむら「ん……」

――暁美ほむらよ、目覚めなさい

ほむら「ここは……何処…?」

まど神「ここは時の狭間……時間の干渉を受けない聖なる地」

ほむら「どうしてここに?二人はどこに行ったの?」

まど神「あなたはマスターソードを扱うにふさわしい働きをして貰います」

ほむら「どういうことよ!?」

まど神「あなたの時において、時のオカリナは破壊されてしまった…そしてあろうことか、風のタクトは存在すらしていなかった」

まど神「この意味が分かりますか?」

ほむら「……どういう意味?」

まど神「この時の神殿に入るにはどんなに世界を歩こうとも決して辿り着くことはできない」

まど神「そう……風のタクトの『疾風の歌』なくしては」

ほむら「さやかが使った竜巻ね……」

まど神「そして時の神殿の封印を開ける鍵は、時のオカリナの奏でる『時の歌』のなのです」

ほむら「つまり、どちらかが欠けてしまっては二度とここに入ることはできない…ということね」

まど神「暁美ほむら、あなたにはその綻びを修復して貰います」

ほむら「……それをどうにかすれば、私はあの剣を扱える、ワルプルギスに勝てる、と」

まど神「悪を撃ち払うことができるかはあなた次第……」

ほむら「いいわ、なんでもやってやるわよ…どうすればいいの?」

まど神「それでは目を閉じなさい……再びその目を開いた時、あなたは自ずと答えを得るはずです……」

ほむら「……」

カチッ

キュイイーーン

~~~~~~~~~~

ほむら「ん……ここはどこかしら……」

ほむら「眩しい……あら?」

ほむら(なんだか体がおかしいわ……目線がいつもと違うような……)

ほむら「っ!こ、これは…!体が成長しているの…!?」

――目を覚ましたのですね、暁美ほむら

ほむら「この声はまどか…のご先祖様だったかしら」

――その手にあるタクト……今はただのタクトですが、それは長い年月を経て風のタクトへと変化するのです

ほむら「……なるほどね、これを美樹さやかに渡してくればいいのね

――決して壊れることのないタクト……彼女に託して下さい……

ほむら「別に大人になる必要はなかったと思うけど、まあいいわ……さやかを探さないと」

ほむら(それにしてもこれが未来の私……ほ、本当に…?)ズーン

さやか「ふんふのふーん」ブンブン

恭介「もう、指揮するんなら真面目にやってよ!」

ほむら(見つけたわ、あれが美樹さやかの子どもの頃……やっぱり子供って可愛いわね)

さやか「だって指揮とかよく分かんないし」

ほむら「いいタクト捌きね……あなた、名前は?」

さやか「あたし?美樹さやか!」

ほむら「そう、美樹さやか……少しそれ見せてもらえる?」

さやか「いいよー」スッ

ほむら「……」 カチャッ

ほむら(時間停止……このタクトと風のタクトを入れ替えさせて貰うわ……)カチャッ

さやか「?」

ほむら「ありがとう。でも、次使うときは気を付けなさい?不思議な魔法が掛かっているのだから」

さやか「?」

ほむら「さようなら、美樹さやか……」

~~~~~~~~~~

カチッ

キュイイーーン

~~~~~~~~~~

ほむら「ん……次は……オカリナね」

――暁美ほむらよ、私の声が聞こえますか

ほむら「えぇ、良好よ」

――そのオカリナを本物の時のオカリナとすり替えてくるのです

ほむら「あら、壊れるのを阻止しなくていいの?」

――一度壊れることを防いだだけでは二度目はありません……本物を鹿目まどかに託すのは今ではないのです

ほむら「……分かったわ、任せなさい」

ほむら(どうして私が選ばれたのかなんとなく分かったわ)

ほむら(こんなこと、他の魔法少女にでもできるはずがないものね)

さやか「くらえー!ハイパーさやかキーック!」

まどか「もう、さやかちゃんったら、いつまでもそんなことやってるから男の子に間違われちゃうんだよ?」

さやか「気にしない気にしない!私にはまどかというお嫁さんがいるんだもんねー!」ダキッ

まどか「きゃっ…もう、やめてってばぁ」ティヒヒ

ほむら(見つけたわ…仲睦まじく遊んでるように見えるけど、一体いつ壊れるのかしら)

さやか「そういえばそれなんなの?」

まどか「これ?ママが大事にしなさいって持たせてくれたオカリナだよ」

さやか「ふーん…ちょっと見せて」ヒョイッ

まどか「あぁっ…割れやすいんだから気を付けてね?」

さやか「ふーん…ほほぅ……あれ、このマーク、どっかで見たことあるような――」ツルッ

ほむら(今よッ!!)カチャッ

ほむら「相変わらず抜けてるんだから……」スッ

ほむら「これでよし……解除」カチャッ

カシャーン

さやか「あ」

まどか「あ」

さやか「……あ、あの」

まどか「うわーん、さやかちゃんが私のオカリナ壊した~」ビエエーーン

さやか「ご、ごめんなさい!許してまどか!!本当にごめん!!」

まどか「ううぅぅぅうっ……ヒック……」グスン

ほむら(あぁ、慰めてあげたい…!でも、今出ていって『本物は無事よ!』、なんて言っても意味がない……ここは我慢我慢……)

~~~~~~~~~~

カチッ

キュイイーーン

~~~~~~~~~~

ほむら「……ここは…魔女の結界の中ね」

――そうです、暁美ほむら

ほむら「なるほどね、あの時オカリナを転がしたのは魔女ではなくて私だったわけね」

――さあ、今こそ彼女に時のオカリナを託すのです

ほむら「任せて」

マミ「Hey!Look!」バンバン

ほむら(マミが注意を惹きつけてる…今のうちに対策を考えないと……)コロン

ほむら「…?これは、オカリナ?どうしてこんなところに……」

まどか「あぁー!!それ私が子供の頃に使ってたオカリナ!」

さやか「なぬっ!?あの時のあれか!?」


ほむら「これでいいのよね?」

――ありがとう、あなたを真の勇者として正式に認めましょう

――さあ、瞳を閉じて……

――勇者のその手にマスターソードを……!

~~~~~~~~~~

カチッ

キュイイーーン

ほむら「ハッ!」

まどか「ほむらちゃん大丈夫!?」

さやか「どうかした!?」

まど神「大丈夫ですよ、暁美ほむらはたった今、真の勇者として認められました」

ほむら「……これが、ワルプルギスを倒すことのできるマスターソード……」

まど神「鹿目まどか……」

まどか「はい?」

まど神「鹿目家の子孫として、あなたにもやらなければならないことがあります」

まどか「?それって……」

パァァァァァ

まど神「悪の守りを破るもの……選ばれし者に神が与えたもう力……聖なる光の矢を…!」

チャンララチャンララチャラララーン

まどか「光の矢……」

まど神「ごめんなさい、今の私にはその一本を作ることで精一杯なのです……」

さやか「つまり、チャンスは一度、だね」ゴクリ

まど神「さあ、時間がありません……すでに崩壊は始まっています」

ほむら「さやか、まどか……お願い、力を貸して」

まどか「勿論だよ!絶対に当てて見せるからね!」

さやか「さやかちゃんにできることと言えば精々タクシーぐらいなんだけど……後は任せたよ!」

ほむら「ありがとう……さあ、行きましょう!」

見滝原

杏子「くっそ…流石に魔力がカツカツだっつうの……」

マミ「Hey!Watch out!」ペラッ

マミ[私に構わないで。あなたは逃げて]

杏子「なんだよ、ちょっと余裕そうじゃん……んじゃま、もう一踏ん張り――」

ビョオオオォォォォ

シュタッ

さやか「待たせたな!」

まどか「大丈夫!?」

ほむら「ここからは私達に任せてなさい」

マミ「Hello!Hello!Hey!」

杏子「ようやくか……タッチ交代、任せたぞ」

マミ「Watch out!」カキカキ

マミ[強力な黒い光の珠の様な物で攻撃してくるわ。あれは防御もできないし跳ね返せもしないの]

ほむら「……大丈夫よ、このマスターソード…退魔の剣なら」チャキッ

ズォォォォォ

さやか「来たよ!」

まどか「ほむらちゃん!」

ほむら「はぁぁああぁぁぁ!!」ザシュン

杏子「うまいこと跳ね返しやがった!」

マミ「Watch out!」カキカキ

さやか「まだ来るよ!跳ね返した奴を跳ね返してきた!」

ほむら「繰り返す…何度でも、私は…!」ザシュン

ザシュン バシュン ザシュン バシュン ザシュン バシュン

ザシュン バシュ…

ワルプルギス「きええええええええええええいいいいいい」

ほむら「今よまどか!」

まどか「フィニトラ・フレティア!!!」ピュン

ズブッシャァーー

ワルプルギス「のおおおおおおおおおおおおお」

ほむら「マミさん!」

マミ「Hey!」バッ

マミ[ティロ・フィナーレ!!!]ボシュゥーン ドギャーン

杏子「あたしにも一撃やらせろ!」ドシャァッ

ほむら「杏子!」

杏子「心配すんな!フックショットですぐに脱出できる!」ギュイーーン

さやか「ラスト一発、さやかちゃんのパチンコ玉もおまけだよ!」グググッ ピュン バシッ

ほむら「さやか…!」

まどか「ほむらちゃん……とどめを!」

ほむら「えぇ」コクリ

ほむら「はあああぁぁぁぁぁぁぁぁあぁ!!!!!」

ズシャァァァァァァァァ

ワルプルギス「このわたしが……わるぷるぎすのよるとよばれるこのわたしが……やぶれるのか…?こんなしょうじょに?」

ワルプルギス「ぁぁああぁぁあぁああああああぁああああああああ!!!!!!!」

ほむら「な、何…?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ワルプルギス「うわーははああははははははははは!!!!」

杏子「ワルプルギスが……」

さやか「逆様じゃなくなった……」

まどか「こんなことって……」

ほむら「そんな……もう、光の矢は残ってないのに……」

マミ「……」

――諦めてはいけません

杏子「!なんだこの声…?」

――希望はまだ残っていますよ

まどか「この声、ご先祖様!?」

――暁美ほむらよ、あなたの砂時計にはもう魔力は残っていないのですか?

ほむら「どういうことよ……諦めろというの?この時間軸も見捨てて!?」

――違います。砂時計の魔力はまだ残っているはずです

さやか「なんでそんなこと分かるんですか!」

――暁美ほむらの魔力は一か月前より増大しているのです

ほむら「私の魔力が増えた?何を言ってるの…?」

――あなたはこの時間軸で四つの特別なグリーフシードを手に入れましたね

ほむら「……ハート型のグリーフシード」

――あのグリーフシードには魔力限界を増大する力が秘められていたのです

――あなたの魔力は尽きていない

――増大し、強力になったあなたの魔法で、再び光の矢を作り出すのです!

ほむら「私が、光の矢を…?そんなの、やったことないのに……」

――不可能を可能にしなければ絶望に立ち向かうなど困難です

――彼女を見なさい……彼女もまた、特別なグリーフシードを手にした者

マミ「……っ」

まどか「マミさん…?」

――絶望に立ち向かうその姿勢こそ、真の勇者ではないのですか

マミ「――し……もう」

マミ「私、もう逃げない!一緒に戦う!!」

まどか「マミさん声が!」

マミ「みんなごめんなさい……本当は魔力が増えたあの時から、声は出せていたはずなの」

マミ「自分でも分かっていたわ……」

マミ「でもできなかった……怖くて仕方なかったのよ……魔女に、絶望に立ち向かうことが」

マミ「最後まで弱虫の私だと思ってた、ずっとこのままでもいいとも思ってた……」

マミ「でも違うの!ここで諦めて何もかも終わらせるのは、そんなの、私が望んだ魔法少女じゃないもの!」

マミ「だから負けないわ……この手に勇気を込めて……」パァァァ

マミ「私、もう何も怖くない」

マミ「手を出して暁美さん、鹿目さん!」スッ

ほむら「は、はい!」

まどか「こうですか!」

マミ「光の矢を撃ったことのある鹿目さんはとにかくイメージして!暁美さんはとにかく作るのよ、何が何でも!私がサポートするから思いっきりね!!」

ほむら「い、いきます…!」パアァァァァ

まどか「イメージ…イメージ……」

ワルプルギス「ぬっっふぁあああああああああああああああんんんんん!!!!」

ガキーーン

杏子「人が努力してるところに…水差してんじゃねえ!!」

↑←→~

ブワアアァァァァァ

さやか「精一杯の向かい風……こっちに来れるもんなら来てみろってんだ!」

マミ「暁美さん!」

ほむら「くっ……お願い…!!」

パアァァァァァァァ

ほむら「はぁ…はぁ……で、できた!」

マミ「あとは鹿目さん、隙ができたらお願いね?」

まどか「はい!でも、隙なんていつ……」

マミ「あら、知らなかった?隙は作るものなのよ」

マミ「はぁっ!」シュルシュルパシッ

ワルプルギス「のああああああああああああ」

マミ「ティロ・フィナーレ!!!」

ボシュゥーン ドギャーーン

ワルプルギス「があははははははあああ」

マミ「今よ!」

まどか「フィニトラ・フレティア!!!」

ピュン ズブッシャーー

まどか「ほむらちゃん!」

さやか「ほむら!」

杏子「頼んだぞ!」

マミ「暁美さん!」

ほむら「……ワルプルギスの夜」

ほむら「これで……終わりよっ!!」

ザンッ

キィン

ワルプルギス「おのれ…かなめ!おのれ…まほうしょうじょども!おのれ…あけみほむら!」

ワルプルギス「ぐうあああああああああああああああ」

さやか「空が晴れてく……」

杏子「終わったんだな、これで」

まどか「お疲れ様、ほむらちゃん」

ほむら「……うっ…うぅっ……私…やったんだ……」グスッ

杏子「ばっきゃろー、辛気臭い顔すんなよ!あたしらであのワルプルギスを倒したんだぞ!」

さやか「そうだよもっと喜べ喜べー!あははは!!」

ほむら「うん…うん……う、うううぅぅうううぅうぅ」

まどか「よしよし、よく頑張ったねほむらちゃん」ナデナデ

マミ「……」

マミ「良かった、終わった…のね……」ドサッ

さやか「マミ、さん…?」

マミ「ふぅ……」

杏子「流石に疲れが出たか?……っ!おいマミソウルジェムが!!」

まどか「あんなに濁って…!?」

ほむら「そんな…!」

QB「やれやれ、そんなのは当たり前じゃないか」

まどか「Q、QB!今までどこ行ってたの!?」

QB「全く、君達ったら僕の存在を忘れて好き勝手いしてくれちゃって…あやうく僕まで僕の存在を忘れるところだったよ」

ほむら「でも、マミさんは絶望していないのに……いえ、そうか…魔力が……」

QB「最後の最後まであれだけの魔法を使ったんだ。魔力なんかとっくに残ってないだろうね」

ほむら「グリーフシードならここにあるから!早く浄化しなきゃ!」

QB「無駄な足掻きだ」



ほむら「!?」ガクッ



ほむら「そんな、足が……」

まどか「ほむらちゃん!」



杏子「貸せっ!」



杏子「マミィぃぃぃぃ!!!」ダッ

QB「ゲームオーバーだ」

QB「巴マミは魔女になった……これが魔法少女の運命さ」

まどか「……QB」

QB「どうしたん――っ!?」

ほむら「あなたは人間を侮り過ぎているわ……」

QB「馬鹿な…確かに時間制限が!」

杏子「ギリギリまで諦めなきゃ、人間ってのは時にはすげえことできるんだよ」

QB「あり得ない……どうしてマミはまだ魔法少女のままなんだ!」

さやか「あたしがグリーフシードをほむらから奪って、パチンコで頭のソウルジェムを狙ったの…残り1秒の時点でね……」

QB「まさか、そんなギリギリであんな小さい的を狙えるなんて……」

さやか「やれやれだよ」

マミ「そういえば、まだ問題が残っていたわね……魔法少女のこと」

QB「……まあ、せいぜい君達の寿命が延びたにすぎないだけさ。将来的には大差のないことだ」

――勇者暁美ほむらよ

ほむら「あら、まどかのご先祖様」

――鹿目まどか

まどか「私?」

――そして巴マミ

マミ「私ですか?」

――時の神殿に来て下さい……それで全て終わるでしょう

さやか「なんだか分かんないけど、私の出番かな?」

杏子「おい、あたしも連れてってくれよ!一回も行ったことないんだし」

さやか「いいのかな……まいっか」

↓→←↑~

ゴオオォォォォォォ シュタッ

杏子「へぇー、ここがその時の神殿……」

――ここから先は三人で歩んできて下さい

まどか「どういうことだろうね?」

マミ「とにかく、今は行くしかないわね」

ほむら「そうですね」

さやか「お土産よろしくー」

コツーンコツーン

まど神「暁美ほむらよ、マスターソードを台座へ」

ほむら「……はい」

キィン

まど神「……さて、鹿目まどかよ。あなたはこの紋章の意味を御存じですか?」

まどか「この三角形のですか?聞いたことないです」

まど神「では、話すことにしましょう――」

――遥か昔、生物の存在していなかったこのグンマーの地に三人の女神が降り立ちました

――女神達はグンマーのどこかに髪の力を持つトライフォースを隠しました

――一つは勇気、一つは知恵、一つは力

――トライフォースには手にした者の願いを叶える力を持っています

――心正しき者が願えばグンマーは善き世界に

――心悪しき者が願えばグンマーは悪き世界に

――古よりこの地に時の神殿を建て、心正しき者の現れるその時までトライフォースを守り続けてきたのです

まど神「――さあ、あなた達の心を見せて下さい……その手をかざすのです」

まどか「心を……」スッ

ほむら「手を……」スッ

マミ「私達の……」スッ

パアアァァァァ

まど神「……聞くまでもありませんでしたね」

まど神「心正しき者たちよ」

まど神「三つのトライフォースを各々が所持する選ばれし者たちよ」

まど神「あなた達の願い事は何ですか?」

ほむら「私達の」

マミ「願い事」

まどか「私達の、願いは……――」

数日後

ほむら(今までのループなら今日がワルプルギスの襲来日だった……)

ほむら(でももうそんな脅威に怯える必要はない……素晴らしい日々を手に入れたのだから)


まどか「おはようほむらちゃん!」

さやか「はよーっす」

仁美「おはようございます」

ほむら「おはよう」

ほむら「っ!……ごめんなさい、先に行ってて貰える?忘れ物をしたみたい」

ほむら『いつものよ』

まどか「あぁ……うん、分かった、先に行ってるね」

さやか「気を付けてねー」

ほむら「……全く、朝から忙しいことね」

マミ「あら、おはよう暁美さん」

ほむら「おはようございます…魔獣は?」

マミ「半分くらい減ったわ」

ほむら「そう、なら――」

杏子「あたしの獲物も残ってるってわけだ」ニッ

マミ「佐倉さん!あなたは風見野担当でしょ?そっちは任せたわって言ったじゃない」

杏子「しょうがねえだろ、通りかかっちまったんだから」

ほむら「ッ!」グググッ

ピュン ブシュッ

杏子「弓の扱いも慣れたもんだな」

ほむら「流石に体が覚えてきたわ」ピュン ブシュッ

ほむら(私達の願いによって魔女はこの世から姿を消した)

ほむら(でも、この世から絶望が消えることはない……新たに出現したのは魔獣だった)

ほむら(あの時の願いは、みんな一緒だったのだろうか?)

ほむら(きっとそうに違いない……)

~~~~~~~~~~

まどか「私達の、願いは……――」

パアアァァァァァ

まどか「へ、な、何?」

まど神「三つのトライフォースをその手に宿す者たちよ、願いを聞き入れましょう」

まど神「これより世界は革変の時を刻むでしょう……その中であなた達が何をするべきなのか」

まど神「それはあなた達次第です」

ほむら「待って、願いって一体――」

マミ「暁美さん……」フルフル

ほむら「……」

まど神「光有るところ闇有り……世の理は変わることなく、同じ悲劇を繰り返していくでしょう」

まど神「その円く環る理の中で、あなた達にせめてもの幸福があらんことを……」

カッ

~~~~~~~~~~

ほむら「思ったより早く片付いたわね」

杏子「ちぇっ、あたしの分ほとんど残してねーでやんの」

マミ「まあまあいいじゃない…グリーフルピーも手に入ったんだし」

杏子「魔力回復できるのは変わんねーけど、一回当たりの量がな……それでも前よりはマシだけどな」

ほむら「全く持って同感ね」

杏子「さーてと、こっちにいちゃマミがうるさいし、あたしは風見野に遊びに…もとい、パトロールにでも出かけますか」

マミ「佐倉さん!さぼっちゃ駄目よ!」

杏子「あたしだっていつまでもガキじゃねーよ…じゃあな」スタスタ

ほむら「忙しい子ね」

マミ「QB、いるんでしょう?」

QB「そりゃあいるさ、グリーフルピーは手に入ったかい?」

マミ「どうぞ」ポイッ

QB「きゅっぷい……危ない危ない、落としたらもったいないじゃないか。もうこれでしか宇宙の延命は望めないんだから」

ほむら「しっしっ」

QB「やれやれ、インキュベーターはクールに去るよ……またルピーが溜まったら呼んでほしいな」トコトコ

ほむら「いつまで経ってもつかめない奴ね」

マミ「さあ、早くしないと学校始まっちゃうわよ」

ほむら「心配しなくても忘れ物を取りに帰る口実を作ってあるわ。少しくらい遅れても問題は――」

マミ「Hey!」

ほむら「!」ビクッ

マミ「そんなこといってさぼり癖が付いたら大変よ!忘れ物はなかったことにして早く行きましょう」

ほむら「……分かってます、マミさん」ボソッ

マミ「何!?今久しぶりに名前で呼んでくれた!?」

ほむら「何でもないですよ、早く行きましょう巴マミ」

マミ「待ってよ暁美さん!絶対言ったわよね!?」

ほむら(これが私の日常……日々平和、何も問題なし)

マミ「Hey!Listen!」

まど神様の補足

まど神「ようするにこういうことだよ、分かりにくくてごめんね」

まどか(力×三分の一、知恵×三分の一、勇気×三分の一)
ほむら(同上)
マミ(同上)

まど神「それと三人の願い事はこういう世界になって欲しい的な感じのことだよ、アバウトにいえば」

即興で書いてた上に、自由の魔女さんが自由に言ってた通り一回しかやったことないから、ところどころ矛盾があったら勘弁な

知っての通り、ナビィとマミさんの中の人ネタだよ
そんだけでこんなことになるなんて思わなかったけど

時のオカリナ公式攻略ビデオを聞いて癒されてこよう

ああ、あと誰かが言ってたけどレトロゲーの人ではないです
書いてて言われるだろうなと思ったけど案の定

それと考察スレには確かに書き込んでたけどムジュラの話題関係ではない故

さて、SSの書き溜め作業に戻りますか……

考察じゃねえ談義スレだったけどまあいいや

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom