タカシ「……」もそもそ

女「あらあらタカシちゃん、手掴みはお行儀悪いからパスタ食べる時はスプーン使ってよ」

タカシ「……」じろり

女「タカシちゃんのお気に入りのスプーン、とってあげるね」

タカシ「……」じー

女「はいどうぞ」つスプーン

タカシ「！」バッ

タカシ「……」パクパクむしゃむしゃ

女「うふふ」

ﾋﾟｯ…ﾋﾟｯ…ﾋﾟｯ…ﾋﾟｯ…ﾋﾟｯ…

女「タカシちゃん…」

タカシ「……」

女「タカシちゃん、今日ね、タカシちゃんの大好きなパスタ作ってきたのよ…」

タカシ「……」

女「もう口からは食べられないってわかってるけど…お母ちゃんどうしても作りたくて…」

タカシ「……」

女「タカシちゃんのいつも使ってたスプーンも持ってきたのよ…ほら…わかる？触ってみて」

タカシ「……」ぐっ

女「！！タカシちゃん、手に力が入ってる！」

タカシ「……」ぐぐっ

女「タカシちゃん…うふふ…」ぐすんぐすん

女「タカシちゃん…」

タカシ「……」

ﾋﾟｯ…ﾋﾟｯ…ピーーーーーーーーーーーーー

女「！！タカシちゃん！？タカシちゃん！！」

女「ああっ…先生っ！看護士さんっ！誰か！誰か！」

看護士A「どうなさいました！？」

女「タカシちゃんが…タカシちゃんがぁぁぁ…！！」

看護士A「まぁ！？タカシくん！しっかり！早く先生を！」

看護士B「はいっ！」

看護士C「心臓マッサージ！」

女「タカシちゃん…タカシちゃん…」ｵﾛｵﾛ

看護士「いちにさんし…いちにさんし…」


女「…タカシちゃん…」

（……か…ちゃ……）

女「…？」

（…かあちゃ……）

（…かあちゃん…俺…かあちゃん…）

女「タカシちゃん…！？」

（かあちゃん…俺…障害を持って生まれてきてかあちゃんに何もできなくて…）

（短い…命だったけど…かあちゃん…俺の事愛してくれた……）

女「タカシちゃん…」

（かあちゃん…かあちゃんのパスタ…いつも…うまかった…）

（スプーンも…わざとかあちゃんにとってほしくて…手掴みで食ったりして…）

（かあちゃん…今までありがとう…かあちゃんの所に生まれてきて…すごく…幸せだよ…ありがとう…ありがとう…）

（生まれ変わったら……またかあちゃんのパスタ…食べさせてくれよ…今度は…たくさん親孝行するから…）

（じゃあ…かあちゃん…かあちゃん…ありがとう…ありがとう…）

女「タカシちゃんっ！！」


医者「む……」

医者「…お母様…息子さんは…残念ながら…御臨終です」

女「！！…タカシちゃ…タカシ…ちゃん…！あああ…！」

彡(ﾟ)(ﾟ;)「あかん、出そうや」
彡(ﾟ)(ﾟ;)「出かける前にトイレ行っとこうかな」

1分後

彡(^)(^)「トイレ行かんでもおさまってきたわ。」
彡(^)(^)「ほな出かけるで～」