まどか「通学路の真ん中でお茶飲んでると邪魔だよほむらちゃん」 (122)

ほむら「ごめんなさい、すぐ片付けるわ」

まどか「手伝うよ」

ほむら「ありがとうまどか」

まどか「あれ?ほむらちゃん指から血が」

ほむら「これは落としたカップの破片を拾った時にちょっとね」

まどか「保健室で手当しないと」

ほむら「じゃあ後で連れて行ってもらえるかしら?転校してから保健係になったのだし」

まどか「うぇひひ、保健係は私の役割だからね」

まどか「あれ?役割…私の役割は…」ゴゴゴ

ほむら「またなのまどか!」

まどか「あれ?私…」

ほむら「…」ギュー

まどか「ほ、ほむらちゃん///」

ほむら「まどか、変なことを考えないほうがいいわ」

まどか「へ、変なことなんてほむらちゃんが抱きついてきたから///」

ほむら「え?」

まどか「と、とにかく一回離して」

ほむら「そうね、ごめんなさい」

まどか「って遅刻しちゃうよ」

ほむら「そろそろ行きましょうか」

さやか「お二人さんおっはよー」

杏子「よ」

ほむら「珍しいわね、喧嘩してないなんて」

杏子「人がいつも喧嘩してるみたいに言うなよ」

まどか「うぇひひ、でも2人はいつも仲良く喧嘩してるよね」

さやか「狂犬が噛み付いてくるからねー」

さやか「たまに常識外のことをするほむらをまどかが叱ってるみたいなもんだって」

ほむら「ひどい言われようね」

さやか「2人見てたらまどかの役割は保健係じゃなくてほむら係とか?」

まどか「うぇひひ、ほむらちゃんに失礼だよぉ」

まどか「私なんかがほむらちゃんの相手をするのが役割なん…役割…」ゴゴゴ

ほむら「クッ!またなのまどか!」

杏子「さやかてめぇ!誰が狂犬だ!」

さやか「何さ、何も間違ってないでしょってあれ?」

まどか「あ、あれ?」

ほむら「はぁ…はぁ…」ギュー

杏子「え、えっと…お前らって」

まどか「え?ち、違うよ///」

ほむら「ごめんなさい、貧血でふらっとしただけよ」

さやか「大丈夫?」

ほむら「えぇ、大丈夫よ」

ほむら(思い出せなくなっている方が厄介なんてやるわねさやか)

ほむら「突然ごめんなさい」

まどか「ううん、それより貧血なんてちゃんと食事はとってるの?」

さやか「そうそう、杏子みたいに食うだけが取り柄なやつみたいに食べないと」

杏子「さっきから喧嘩売ってんのか?」

まどか「体調が悪いのほむらちゃんの周りで騒いじゃダメ!」

さやか「ご、ごめん」

杏子「わ、悪かったよ」

ほむら「それより教室に急ぎましょう」

ほむら(役割はNGワードね…)

さやか「今日は4人でグループを作って調理実習だね」

ほむら「まどか、一緒にグループを組みましょう」

まどか「うん!よろしくねほむらちゃん」

さやか「ってどうせこの4人でグループ組むでしょ」

杏子「あたしは食べれたらなんでもいいよ」

さやか「ちゃんと役割分担していかないとね」

ほむら「ちょ、ちょっと!」

さやか「え?」

杏子「どうしたんだ?」

まどか「?」

ほむら「あ、あれ?」

さやか「あんた本当に今日大丈夫?」

ほむら「え、えぇ」

杏子「さーて調理室に移動だ移動」

まどか「待ってよ杏子ちゃん」

さやか「ほら、あんたの荷物持ってあげる」

ほむら「え?」

さやか「体がつらいのをまどかにバレたくないんでしょ?」

さやか「で、何?一目惚れってやつ?小学校低学年時代の天候前のまどかのこととかおしえてあげよっか」

ほむら「な///」

さやか「ってまどかもういっちゃったよ」ヒョイ

ほむら「あ、ちょっと!」

さやか「カバン持ちならさやかちゃんにおまかせ…カバン…もち?」

ほむら「ああもう今度はあなたなの!」

ほむら「…」パン

さやか「あ、あれ?」

ほむら「目は覚めた?」

さやか「なんか今妙な感じが」

ほむら「気のせいでしょ、早く行きましょう」

さやか「?」

ほむら(さやかが記憶を思い出すと面倒だし…)

杏子「おっせーぞ」

さやか「ごめんごめん」

まどか「もしかしてまた貧血?」

ほむら「いえ、違うから心配しないでまどか」

先生「では調理を始めてください」

杏子「ちゃちゃっと役割分担決めようぜ」

さやか「んじゃあたしと杏子が肉を切るからまどかとほむらは野菜の方をお願い」

まどか「うぇひひ、野菜を切る役割だね!じゃあさっそく魔法少女達を…あれ?」

まどか「役割…魔法少女…」ゴゴゴ

ほむら「授業中なのにもう!」

ほむら「…」ギュー

まどか「また貧血なのほむらちゃん!」

さやか「やっぱ保健室連れて行ったほうが」

杏子「ちょうどまどかが保健係だったな」

まどか「うん、私、ほむらちゃんを保健室に連れて行くね」

さやか「こっちは任せときなって」

杏子「早く戻ってこないと全部食っちまうけどな」

さやか「杏子にそんなことさせないから」

まどか「うぇひひ、ありがとう」

ほむら(クラス全員に見られた…)

まどか「横になってほむらちゃん」

ほむら「えぇ、ありがとうまどか」

ほむら(念のためさやかはインキュベーターに監視させておこう…)

まどか「えっと貧血ならあったかくしないといけないからここに…あれ?」

ほむら「どうしたの?」

まどか「私、保健室のどこに何が有るか全部わかる…」

まどか「でも聞いたわけでも見たわけでもないのに」

まどか「何かおかしいような…」ゴゴゴ

ほむら「この程度のことでもダメなのまどか!」

ほむら「…」ギュー

まどか「あ、あれ?ほむらちゃん横になってたんじゃ」

ほむら「え?あ、えっと…」

ほむら「まどかが見えない位置にいたから不安になっちゃって」

まどか「うぇひひ、ほむらちゃんって意外と甘えん坊さんだよね」

ほむら「あなたにだけよこんな弱い私を見せてしまうのは」

まどか「でも昔よりずっと強くてかっこよく…あれ?」

ほむら「そ、それよりもまどか!」ギュー

まどか「あ、ごめんね私もちょっとぼんやりしてるみたい」

ほむら「軽い貧血だからそんなに気にすることはないわ横になっていればいいから」

まどか「本当に?」

ほむら「えぇ、本当よ」

まどか「じゃあもう一回横になってねほむらちゃん」

ほむら「えぇ」

まどか「今度はちゃんと見える位置にこうやっているからね」ナデナデ

ほむら「///」

まどか「ねぇほむらちゃん」

ほむら「何かしら?」

まどか「が転校してきた私に渡してくれた赤いリボンはどうして渡してくれたの?」

ほむら「私ってあんまりリボン似合わないからあなたがつけたらすごく似合いそうと思ったのよ」

ほむら「あと転校してきたばかりのあなたと仲良くなりたくて今思うと変なことをしてしまったわね」

まどか「うぇひひ、ママもあのリボンを大絶賛だったんだ」

ほむら「そう、よかったわ」

まどか「でもほむらちゃんってリボン似合わないなんてことないと思うけどなぁ」

まどか「最初の時みたいにしてるのも似合ってたし」

まどか「こうやってほむらちゃんの髪を三つ編みにして…」アミアミ

ほむら「ちょ、ちょっとまどか」

まどか「…あれ?こうやってほむらちゃんの髪を編むのって…」

ほむら「…」ギュー

まどか「あれ?ほむらちゃんどうしたの?」

ほむら「え、えっと…」

ほむら「やっぱりちょっと寒かったからまどかに抱きついたら温かいかとおもって」

まどか「ベッドが寒いかな?」

ほむら「ほ、ほら、放っておいた布団って冷たいでしょ?」

ほむら「だから温まるまでは意外と寒いから」

まどか「うーん、でもこうやってるとほむらちゃんが横になれてないしお布団も温まらないし…」

ほむら「そ、そうねわがままを言ったわ…」

まどか「じゃあしばらく一緒に寝ちゃおっか」

ほむら「!!」

さやか「はいそこまで」

杏子「心配してきてみたら呆れたもんだな」

まどか「み、見てたの!」

さやか「んーまぁ見てはいなかったけど聞いていたというか」

ほむら「盗み聞きなんて趣味が悪いわね」

まどか「今考えるとすごく恥ずかしいこと言っちゃってたよ///」

杏子「まぁそう言うなよ、それでお前はどうなんだ?」

ほむら「まどかのおかげで随分楽になったわ」

まどか「本当に?」

ほむら「えぇ」

まどか「うーん…」

さやか「どうしたの?」

まどか「ほむらちゃんってすごく無理しちゃうから本当に大丈夫なのかなって」

杏子「ま、ぶっ倒れたらまた介抱して叱ってやればいいさ」

杏子「死ぬわけじゃないしさ」

さやか「本当に死んだらどうするのさ」

杏子「死んだらってまぁそりゃあ後悔するだろうけどさ…あの時みたいに」

さやか「あの時?」

杏子「ん?いやさやかが…あれ?」

ほむら「くっ!」

ほむら「…」パン

杏子「ん?何だほむら」

ほむら「お、驚くかとおもって」

さやか「ぷっなにそれ子供みたい」

まどか「うぇひひ、ほむらちゃんもそんなイタズラするんだね」

ほむら「うぅ///」

杏子「あれ?何思い出そうとしたんだっけ…まぁいいや」

さやか「それよりそろそろ戻って食べようよ」

杏子「だな」

ほむら(手を叩く程度でこの2人はなんとかなるからまだいいわね…)

ほむら(やっと放課後…1日でこんなにまどかに抱きつくことになるなんて…)

まどか「ほむらちゃん、帰ろ」

ほむら「えぇ」

さやか「帰りに寄り道だー」

杏子「まだCDだろ」

さやか「恭介は関係なく音楽好きだからいいの!」

マミ「私はひとりぼっちじゃ・・・あれ?」

ほむら「・・・」スタスタ

マミ「相手してよ!!」ブワッ

まどか「そういえばほむらちゃんのそれって変わった形してるよね」

ほむら「それ?」

まどか「イヤリング?ピアス?」

ほむら「あぁ、これのことね」

ほむら「思い入れのあるアクセサリーなもので外せないのよ」

さやか「学校にアクセサリーをつけて登校なんてまったく」

ほむら「指輪はあなた達もしてるでしょ?」

さやか「あ、あはは」

杏子「そもそも校則に禁止されてるのか?」

さやか「さぁ?」

なぎさ「チーズがいっぱいなのです」

マミ「もう、またチーズばっかり買って…ちゃんと前は見えてるの?」

さやか「あ、マミさんだ」

まどか「知ってる人なの?」

杏子「そうか、まどかだけ知らないんだな」

ほむら「マミは学年が1つ上の先輩でケーキ作りが得意なの」

さやか「おーいマミさーんなんか前見えないぐらい持ってますけど運ぶの手伝いましょうか?」

マミ「え?美樹さん?あ、わわわ」グラッ

杏子「あーあ…さやかのせいだな」

さやか「や、やっぱりそうなるの?」

ほむら「さやかのせいね」

まどか「そ、そんなことないと思うよ」

さやか「と、とにかくマミさん大丈夫ですかー」

マミ「だ、大丈夫よ///」

なぎさ「マミ?どうしたです?」

マミ「ちょ、ちょっと前見えてないのにこっちにこないで」

杏子「見事に連鎖してら、全部さやかのせいだな」

さやか「まさかこんなことになるなんて…」

マミ「ごめんなさいね、皆手伝ってくれて」

なぎさ「マミがチーズを落とすのが悪いのです」

マミ「はいはい」

マミ「あなたが鹿目さん?」

まどか「は、はい」

マミ「私は巴マミ、よろしくね」

まどか「こ、こちらこそよろしくお願いします」

マミ「ふふっ暁美さんが好きになっちゃうのもわかるわけ、とっても可愛いわ」

まどか「うぇひひ、なんだかさやかちゃん以外この前始めて会ったなんて思えないや」

まどか「さやかちゃんも3年ぶりと思えないし、見滝原の町もなにも変わってない…」

まどか「なんでだろう…」ゴゴゴ

ほむら(どうしようチーズで手がふさがってて抱きつけない!)

ほむら「チーズにかまってる場合じゃない!さやかチーズをお願い」ポイ

さやか「え?な、何?ちょっと」

まどか「…」ゴゴゴ

ほむら「まどか」ギュー

まどか「ほむらちゃん?」

ほむら「その、なんだかぼんやりしながら歩いていたから危ないとおもったら思わず」

まどか「え?そうだったかな?ありがとうほむらちゃん」

さやか「だ、誰か私も助けて」プルプル

杏子「よく足でキャッチしたなさやか」

さやか「それはいいからはやく…」プルプル

なぎさ「チーズを投げ捨てるなんて言語道断なのです」

ほむら「ごめんなさい」

なぎさ「チーズを足でキャッチも言語道断なのです」

さやか(なんであたしまで怒られてるんだろう…)

マミ「こら、元々私達が持ちきれないほど買ったせいでしょ」





まどか「楽しかったね」

ほむら「えぇ」

まどか「うぇひひ、こっちに戻ってきてからほむらちゃんのお陰ですぐに馴染めた気がするよ」

ほむら「それは良かったわ」

まどか「ほむらちゃんも転校してきたのは最近なんだっけ?」

ほむら「そうよ、だから最初の不安な気持ちとかは今でもよく覚えてるわ」

まどか「どうせならほむらちゃんより先に転校してきたかったなぁ」

ほむら「どうして?」

まどか「私が学校とかほむらちゃんを案内してあげるの!」

ほむら「ふふっそれは楽しそうだわ」

ほむら(よく考えてみるとまどかが家で何かを思い出したらどうしたらいいんだろう…)

まどか「?」

ほむら「うーん…」

まどか「うぇひひ、えい」

プニッ

ほむら「ひゃ!ま、まどか?」

まどか「うぇひひ、今度はほむらちゃんがぼんやりしてたよ」

ほむら「///」

まどか「ねぇほむらちゃん、もうちょっとだけお話しよ」

ほむら「いいわよ」

まどか「あっちの方にとってもいい場所があったんだ」

ほむら「あら、短い期間で色々まわってみたのかしら?」

まどか「うぇひひ、いいからいいから」

まどか「ここも変わってないや、よかったぁ」

ほむら「ここは…」

まどか「花がいっぱいで見滝原を眺められるんだよ」

まどか「すごく綺麗だよね」

まどか「昔から何も変わってないや」

ほむら「とても綺麗な場所ね」

まどか「なんでかな、ほむらちゃんときたのは初めてなのにそう思えない」

ほむら「まどか?」

まどか「マミさんと出会った時にすごく違和感を感じたの」

まどか「一つのことに違和感を覚えると、他のこともどんどん違和感を感じちゃうんだ」

ほむら「…」

まどか「ほむらちゃん、私今から変なこと言うね」

まどか「時々この世界がすごく変に感じるの」

まどか「もしかしてほむらちゃんはその原因を知ってるんじゃないかなって」

ほむら「私が?」

まどか「そういうことを考えてるとほむらちゃんがぎゅってしてくれて」

まどか「とっても温かくて嬉しくて」

ほむら(いつの間に金色の瞳に…)

まどか「ねぇほむらちゃん、ぎゅってしてほしいな」

ほむら「…」ギュ-

まどか「いつか敵になるかもしれないって言ってたよね」

まどか「敵になんてならない方法はないのかな?」

ほむら「…」ギュー

まどか「もう少しだけ…もう少しだけこうやって幸せにしててもいいかな?」

まどか「いい考えが浮かぶまで…もう少しだけ…」

ほむら「一人で考え事なんていい考えは浮かばないものよ」ギュー

まどか「うぇひひ、そうかもしれないね」

ほむら「…」ギュー

まどか「私、ほむらちゃんを絶対に諦めない」

ほむら「私もあなたを諦めないわ」ギュー

まどか「ありがとう、もう十分だよ」

ほむら「そう」

まどか「えい」ギュー

ほむら「!?」

まどか「いい考えが浮かんだその時は…負けないよほむらちゃん」ギュー

ほむら「えぇ、私は全力で今を維持させてもらうわ」ギュー



ごめん眠いおやすみなさい

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