ｶﾞﾁｬ

周子「ただいまー」

ライラ「お仕事しましたですよー」

Ｐ「おうお帰りー」ﾀﾞﾗｰ

柚「お帰りー」ｺﾞﾛｰ

周子「うわゆるっ」

Ｐ「お前には言われたくないなー」ｸﾞﾃﾞｰ

周子「そうね、あたしも混ざろっとー」ｺﾞﾛｰﾝ

ライラ「？　プロデューサー殿はお仕事したですか？」

Ｐ「人間休まないと大変だからなー」

ライラ「？」

ｶﾞﾁｬｯ

奈緒「ふぃー疲れたー……って何してんだあんたら」

Ｐ「休み時間ー」ｺﾞﾛｰﾝ

柚「じかんー」ｺﾛｰﾝ

周子「そゆことー」ｸﾀｰﾝ

ライラ「だそうでございます」ﾍﾟﾛﾍﾟﾛ

奈緒(アイスで誤魔化されてる……)

泰葉「奈緒さん、立ち止まってどうしたんですか？」ﾋｮｺｯ

奈緒「あ、センパイ……」

奈緒(真面目な人だからなあ……きっと怒るぞ)

泰葉「あ、Ｐさん。お休み中ですか？　お疲れ様です」

奈緒「……アレ？」

泰葉「？　どうかしました？」

奈緒「いや、いいの？　あれ……」

Ｐ「あれっていうなー」ﾀﾞﾗｰ

柚「いうなー」ﾌﾟﾗｰﾝ

泰葉「ええ、Ｐさん昨日から泊まり込みでしたからね。むしろ休んでもらわないと怒ります」

泰葉「ついでに比奈さんも」ﾕﾋﾞｻｼ

比奈「……くかー…………」

奈緒「うわ、眼鏡かけたまま突っ伏してる」

奈緒「しっかしだらけすぎだろうよ、杏じゃないんだから」

Ｐ「起きるよ、昼休みの時間終わったら起きる……」ｺﾞﾛｰﾆｬ

奈緒「ったく、ちひろさんいないからって好き放題しおってからに……」

周子「Ｐさーん、あたしこの後仕事何かあったっけー」ｸﾃｰﾝ

Ｐ「レギュラーの深夜ラジオまでは何もなし」ｺﾞﾛｰﾝ

周子「そっかー。いったん寮戻ろうかなー」ﾀﾞﾗｰﾝ

Ｐ「むしろここに居るつもりだったのか？」ｲｼﾂﾌﾞﾃ

周子「うん、暇しないしね」

ｶﾁｯ

Ｐ「さて時間だ」ｼﾊﾟｯ

奈緒「うわホントに起きた」

周子「きっちりしてるねー」

Ｐ「こうでもしないとプロデュースなんてやってらんねえさ。一人手掛けるだけでも大仕事なんだから」ｶﾀｶﾀ･･･

柚「あれ、お昼食べたっけ？」

Ｐ「軽めに済ませたよ。明日はスケジュール薄い日だから夜にがっつり食えばいい」ｶﾀｶﾀ

柚「がっつりー？　外食行くんならついてっていい？」

Ｐ「おう。……と言いたいところだが」

柚「？」

Ｐ「柚も中々売れてきたからな。２人きりはマズい」

周子「……」ﾋﾟｸ

ライラ「？」

Ｐ「だからみんなで飯行くぞ！」

周子「やりー♪」ｶﾞﾊﾞｯ

柚「おおー」

奈緒「お、何？　オゴリ？」

比奈「マジっスか」ｶﾞﾊﾞｯ

奈緒「おおう」ﾋﾞｸ

Ｐ「おはよう、現金な目覚め方だな」

比奈「現金があれば何でも出来るとちひろさんが」

Ｐ「猪木か」

柚「元気ですかー？」

ライラ「元気ですよー？」

周子「律儀に返さなくてもいいって」ｸｽ

泰葉「ここに居るみんなでって、スケジュールは大丈夫なんですか？」

Ｐ「問題ない。１８時から２２時３０分まで全員空きだ」

奈緒(ボード見ることなく即座に答えやがった……)

比奈(そういうとこ優秀なんスよねえ……)

Ｐ「だからそれまで泰葉もしっかり休みな。明後日から大きい仕事入れてあるんだから」

周子「あー、ツアーだっけ？　なんか宇宙のテーマパーク？」

Ｐ「おう。メイン張る仕事は半年振りだな。リクエスト通りプラネタリウム見る程度の時間も確保してある」

泰葉「あ、ちょっと……」

比奈「……へえ？」ﾆﾔﾆﾔ

周子「ほお……？」ﾆﾖﾆﾖ

泰葉「も、もう……！　秘密にしてくださいって言ったのに……」

Ｐ「そうだったそうだった。いや悪かった」

柚「泰葉サンずるーい。Ｐサンどっか行こう！　今から！」

Ｐ「仕事中だっつの」

柚「あ、そっか。さっきから指は動きっぱなしだねー」

奈緒「人間やめてんなー……」

比奈「血は生命なり？」

奈緒「荒木だけに？」

比奈「言われると思ったっス。覚悟は完了してたっス」

柚「その内指だけムキムキになっちゃうかも！」

周子「うわーキモいなーそれ」

比奈「プロデューサー、キモいでスって」

Ｐ「マジかー。傷つくなー」ｶﾀｶﾀ

比奈「見事な棒読みっスねえ」

奈緒「でも、実際指太くなってきてねえか？」

Ｐ「え、マジ？」

奈緒「ウソ」ﾃﾍﾍﾟﾛｰ

Ｐ「うわーん泰葉ー、奈緒がいじめるー」

泰葉「はいはい」

奈緒「フリでも二回りも年下の女の子に泣きつくのやめろよ……」

Ｐ「こうなりゃ仕返しだ」

奈緒「は、はあ？」

Ｐ「……いやあ奈緒はかわいいなあ！」

奈緒「な、何だ急に！？」

Ｐ「テヘペロとかすっげえかわいい！　柚の立場が危うくなる程かわいい！」

柚「えー」

奈緒「や、やめろってのぉ！」

Ｐ「かわいい！　もう国宝！　無形遺産！」

奈緒「やめろばかぁっ！」



比奈「こんな斬新な仕返しあるんスねえ」

柚「ねー」

――

奈緒「こんな仕返しあるかよ、もう……///」ｶｱｱ

比奈(同じこと言ってるっス)

柚「でもかわいいのはホントだよねー」

周子「ねー」

奈緒「お前らまでやめろよぉ……。っていうか……」ﾁﾗ

泰葉「むう……」ﾑｽｰ

奈緒「なんでセンパイの機嫌がちょっと傾いてんだよ……？」

比奈「泰葉ちゃんなんだかんだでよく懐いてるっスからねえ。さっきの泣きつくマネもナチュラルに受け入れてたし」

柚「そういや一番付き合い長いんだっけー？」

比奈「そっスね。あたしが入った時にはもう一緒だったし」

周子「ああそうそう。Ｐさんがまだ新人だったから、一人である程度出来る子を配置しよう、とかで。そりゃあもう手取り足取り」

比奈「また意味深な言い方を……」

周子「まあでも、実際夫婦並っしょ？」

奈緒「っていうかＰさん入社２年足らずでアレかよ……」

柚「アタシ達もみーんなジュンチョーに売れてるしね！」


Ｐ「夫婦だってさ」

泰葉「き、聞こえてますよ！」ﾌﾟｲｯ

――

――――

――――――

Ｐ「はい、おしまい」ｯﾀｰﾝ

比奈「うわ、きっかり１８時」

奈緒「あーちくしょう！　また負けたー！」ｳｶﾞｰ

柚「奈緒サンババ抜き弱すぎー♪」

周子「全部顔に出てるもんね」

ライラ「トランプは楽しいでございますねー。アイスも買ってもらえますです」

周子「逆にこっちはまったく顔に出ないし……」

泰葉「ふふっ、案外演技派なのかもしれませんね。アイスが懸かってからまた強くなりましたし」

Ｐ「で、そのアイスは俺が買うんだろ？」

周子「あれ、全部聞いてたの？」

Ｐ「そら何かしながらじゃないと画面に向かい続けるなんて出来ないしなあ」

比奈(まーたこの人はサラッと出来る男にしか出せない言葉を……)

Ｐ「さて、どこ食いにいこうか」

柚「お肉食べたい！」

周子「お、いいねー。焼肉？」

Ｐ「あー、臭い強い所はパスな。明日も仕事があるんだから」

柚「ちぇー」

ライラ「わたくしはおいしいものが食べられるところがいいですよ」

周子「じゃあちょっとイイ所行く？」

Ｐ「うーん、一人で飲んでも楽しいことねえから飲めるとこは控えたいな……」

比奈「あたしは付き合えるっスよ？」

Ｐ「ダーメ。お前酔ったらてろんてろんになるから」

奈緒「てろんてろんって……」

比奈「あ、あの時のことは忘れて下さいよ……」

柚「事務所で出したクリスマスアルバムにもしっかり載ったよねー♪」

比奈「やっぱ酒はいいでス。思い出したくない……」

周子「センパイは何か希望ないのー？」

泰葉「わ、私ですか？　えっと……」

泰葉「みんなで、楽しく食べられるならそれで……」

比奈「あ……」

奈緒「あー……」

柚「？」

Ｐ「ん、じゃあファミレスな」ｱｯｻﾘ

奈緒(うわ軽っ)

Ｐ「みんなで楽しく行こうや。大概食いたいモンあるしな」

泰葉「……！　はいっ」

比奈(こういうトコっスかねえ……。何も気にしないで接するトコ、泰葉ちゃんには新鮮だったろうなあ)

Ｐ「アイスもあるぞー」

ライラ「本当でございますですか！」

Ｐ「ああ、パフェもある」

ライラ「おお……！」ｷﾗｷﾗ

Ｐ「んじゃ、行くか。みんなで」

ｷｭｯ


Ｐ「お？(手を握られた？)」

泰葉「じゃあ、行きましょう」





完