結衣「告白…」京子「告白」(94)

登校中

京子「ふあぁぁ…眠い…」ゴシゴシ

結衣「また夜更かししてたのか?」

京子「うん、今日学校行けば明日は休みだからつい…」

結衣「はぁ…身体壊すなよ」

京子「お、結衣たん心配してくれてる?」

結衣「…まぁな」

変なところは補完よろしくお願いします

下駄箱

京子「…それでさー」ガチャッ

結衣「うん…」ガチャッ

結衣「っ!?」

京子「ん?結衣、どうかした?」

結衣「な、何でもないよ!」バタン!

京子「?」

授業中

教師「次の問題を…じゃあ船見」

結衣「…」

京子「…結衣、当てられてるよ」ボソッ

結衣「え、は、はい!」ガタッ

結衣「え、えっと…」

教師「ちゃんと授業聞いてたか?」

結衣「すいません…」

教師「次からは気を付けろよ」

結衣「はい…」

京子「…」

放課後


京子「結衣ー、部室行こうぜー」

結衣「あ、ごめん京子、ちょっと用事あるから先に行ってて」

京子「ん、用事ってなんかあったっけ?」

結衣「う、うん…大したことじゃないからさ…」

京子「そう?じゃあ先に行ってるねー」

結衣「うん…」

京子(今日の結衣…いつもと様子が変だな…)

京子(なんか落ち着いてないような…)

京子(もしかして今言ってた用事に関係してるのかな…)

京子(気になる…)

京子「…」

京子「よし…後を付けてみよう」

校舎裏

結衣「…」キョロキョロ

結衣「…」タッ

京子(結衣…こんな所に用事…?)

京子(ん…誰かいる…!)

モブ「船見先輩…」

結衣「手紙くれたの…君?」

モブ「はい…そうです…」

京子(誰だろう…それに、手紙?)

モブ「急に呼び出したりしてすいません…」

モブ「どうしても伝えたいことがありまして…」

結衣「うん…」

モブ「私、船見先輩のことが好きですっ!」

結衣「えっ!?」

京子(っ!?)

モブ「突然すいません…けど…もう抑えられなくて…」

モブ「どうしてもこの気持ちを伝えたかったんです!」

モブ「返事はいつでもいいんで!」ダッ

結衣「あ、ちょっと!」

結衣「参ったな…」

京子「…」

結衣「部室…行くか…」

京子(!…結衣より先に部室行ってないと…)ダッ

部室


京子「はぁ…」

京子(結衣が告白されてた…)

京子(結衣のこと先輩って呼んでたから後輩の娘かぁ…)

京子(…ちなつちゃんも結衣のこと好きみたいだし…)

京子(結衣ってモテるんだなぁ…)

京子「…」

京子「結衣…なんて答えるんだろう…」

京子(もし結衣がOKしたら…)

ガラッ

京子「!」ビクッ!

結衣「ごめんな、待たせて」

京子「う、ううん、気にしてないよ」

ピロリン♪ ピロリン♪

結衣「ん、メールだ」

京子「私も」

結衣「あかりとちなつちゃんからだ」

京子「二人とも用事があって部活に来れない…かぁ」

結衣「じゃあ2人っきりだな」

京子「そうだね…」

結衣「お茶でも淹れるか」

京子「あ、私がやるよ」

コポポポ

京子「はい、どーぞ」

結衣「うん、ありがと」

ゴクッ

結衣「ふぅ…」

京子「おいしい?」

結衣「うん、おいしいよ…」

結衣「京子が淹れてくれるのって久しぶりだな」

京子「あー、1年前まで、ずっとこうだったけどね」

結衣「うん」

京子「あかりとちなつちゃんが入部して」

京子「綾乃や千歳もよく部室に来るようになってさ」

京子「この部室も結構賑やかになったよねー」

結衣「そうだな」

結衣「みんなでわいわいするのも楽しいけど」

結衣「今日は京子と2人っきりでよかったよ…」

京子「な、なんで?」ドキッ

結衣「京子といると落ち着くからさ…」

京子「ほんと?」

結衣「うん、本当…」

京子「そっか…」エヘヘ

京子「ねぇ結衣…今日泊まりに行っていい?」

結衣「ん、今日?」

京子「だめ?」

結衣「しょうがないな、明日は休みだし、いいよ」

京子「えへへ…ありがと…」

結衣「じゃあ買い物しないといけないし、お茶飲んだら行こっか」

京子「…うん!」

結衣「晩ご飯何がいい?」

京子「うーん、そうだなー」

京子「結衣は何食べたい?」

結衣「私は別になんでも…」

京子「じゃあ前食べたいって言ったあれがいいなー」

結衣「あれって…あぁ、あれか」

京子「うん!あの強そうな名前のやつ!」

結衣「しょうがないな…」

京子「やったー!」

結衣「全く…」クスッ

晩ご飯

結衣「できたぞー」

京子「はーい」

結衣「いただきます」

京子「いただきます!」

モグモグ ゴックン

京子「うめぇ!」ニカッ

結衣「そうか、よかった」

京子「この料理なんていう名前だっけ?」

結衣「ビーフストロガノフ」

京子「そうそう、それ!よく作り方知ってたね」

京子「前、名前しか知らないって言ってなかったっけ?」

結衣「お前が食べたいって言ったから勉強して練習したんだよ」

京子「え、そうなの?」

結衣「せっかくだからおいしいの食べてもらいたいだろ」

京子「そっかぁ…」

京子「ご馳走様!」

結衣「お粗末様」

京子「お腹いっぱいだー」

結衣「よくそんなに食べれるな」

京子「だって結衣のご飯おいしいんだもん!」

京子「毎日私のためにご飯作って欲しいなぁー」

結衣「…変なこと言ってないでほら、お風呂入って来い」

京子「はーい」

チャポン

京子「ふぅ…」

京子(結衣は優しいな…)

京子(いつでも泊めてくれるし…私の食べたいご飯も作ってくれる…)

京子(わがままにも付き合ってくれる…辛い時は側で慰めてくれるし…)

京子(私といると落ち着くって言ってくれたけど…)

京子(それって幼馴染みだから…親友だからなのかな…)

京子(そういえばあの告白…)

京子(結局…結衣は断るのかな…それとも…)

京子(もし…結衣が誰かと付き合い始めたら…)

京子(こうして泊まりに来たり…ご飯を一緒に食べることも…少なくなっちゃうのかな…)

京子(部活にも…来なくなっちゃったり…)

京子(…嫌だな…そんなの…)

京子(結衣は…私のことどう思ってるんだろう…)

京子(私は…)

京子(私は結衣のこと…)

結衣「京子ー?」コンコン

京子「!」ビクッ!

京子「な、何!?結衣?」

結衣「お前の見たがってたTV番組始まりそうだから呼びに来たんだけど…」

京子「う、うん!ありがと、今上がるね!」

京子(…聞いてみたいな…けど…)

結衣「じゃあ電気消すぞ」

京子「うん…おやすみ」モゾモゾ

結衣「おやすみ」

カチッ

結衣「…」モゾモゾ

京子「…」

……………

………




京子『ここ何処だろう?』

京子『校舎裏…かなぁ』

京子『あ、向こうに誰かいる…』

結衣『…、…』

京子『結衣だ、ん…一緒にいるの誰だろう?』

結衣『…、…』

○○『…!……』

京子『何だろう…真剣な顔で話してる…』

京子『…気になるな』

京子『結衣には悪いけど、もっと近くで…』スッ

京子『そういえば、この光景ってどこかで…』

○○『私、船見さんのことが好きです!』

京子『っ!!』

○○『お願いします!私と付き合ってください!』

結衣『…私も○○のこと、ずっと好きだったよ』

京子(え…)

京子『嘘でしょ…結衣…』

○○『ほ、ほんとですか…』

結衣『うん…ずっと一緒にいよう…』ギュッ

○○『嬉しい…』

結衣『じゃあ行こうか…』

京子『待って結衣…!!』

京子『行っちゃ嫌だよ!』

京子『ねぇ結衣!』

京子『結衣ーーっ!!!』

結衣「おい京子!京子ってば!」ユサユサ

京子「うぁ…結衣…?」

結衣「大丈夫か?」

京子「あ…夢…」

結衣「びっくりしたぞ、私の名前呼びながらうなされてるんだから」

京子「う…結衣ぃっ!」ギュッ

結衣「きょ、京子…どうしたんだよ!?」

京子「結衣ぃ…行っちゃ嫌だよぉ…」グスッ

結衣「ほら、私はここにいるから…」ナデナデ

結衣「落ち着いたか?」ナデナデ

京子「うん…」

結衣「そっか…よかった」

結衣「怖い夢だったのか?」

京子「うん…凄く怖い夢…」

京子「結衣が…知らない誰かと…どっかに行っちゃう夢…」

結衣「なんだそれ…」

京子「…」

京子「ねぇ結衣…聞いて…」

結衣「ん?」

京子「小さいころの私って泣き虫で弱気で…」

京子「そんな私の手を…結衣は引っ張ってくれて、守ってくれて…」

京子「私には王子様みたいだった…」

京子「そんな結衣の側にずっといたくて…」

京子「私は頑張って強くなれたんだよ…」

京子「結衣と過ごす時間が好きで…大切で…」

京子「ごらく部を作ったのも…結衣と2りっきりになれる場所が…」

京子「2人っきりで過ごせる時間が欲しかったからなんだ…」

結衣「京子…急にどうし…」

京子「私ね…結衣が告白されてるの見ちゃったんだ…」

結衣「っ!」

京子「私ね…小さい頃から…ずっと結衣の側にいた…」

京子「もし…結衣が誰かと付き合ったら…」

京子「結衣の側には…その誰かがいるのかなって…」

京子「私の居場所…無くなっちゃうんじゃないかって…」

京子「そう考えたら怖くってさぁ…」グスッ

結衣「京子…」

京子「今の関係が壊れるのが怖くて言えなかった…」

京子「けど…誰かに結衣が取られるのはもっと怖くって…!」

京子「私…結衣のことが好き…」

京子「小さい時からずっと、ずーっと大好き!」

京子「幼馴染みより、親友より…もっと特別な好き…」

京子「これからも…結衣と一緒にいたいよ…」ポロポロ

結衣「京子…」スッ

京子「っ!」ビクッ!

結衣「顔…上げて?」

京子「ん…」クイ

チュッ

結衣「ん…」

京子「ん…、ゆ…い…?」

結衣「これが私の気持ち…」

結衣「私も京子のこと…好きだよ…」

結衣「泣き虫で弱気な小さい頃から…」

結衣「元気で明るい今の京子も…」

結衣「ずっと…ずっと好きなんだ…」

結衣「京子と同じ…特別な好き…」

結衣「私も京子と同じなんだ…」

結衣「京子が私の隣で泣いたり、笑ったり、そんな日常が幸せで…」

結衣「この関係が壊れるのが怖くて…踏み出せないでいたんだ…」

結衣「だから…京子が好きって言ってくれて…凄く嬉しい…」

結衣「京子が…私と同じ事思っていてくれたんだって…」

結衣「こんなに近くにいたのに…
一番大切なことに気付けなくてごめんな…」

結衣「私も…京子とずっと一緒にいたい…側にいて欲しい…」

結衣「私の…恋人になって欲しい…」

京子「結衣…ほんと…?」

結衣「うん…」

京子「本当に…私でいいの…?」

結衣「京子じゃなきゃ…嫌だよ…」

京子「嬉しいよぉ…結衣ぃ…」グスッ

結衣「泣くなって…」ギュッ

結衣「ほら、今度はちゃんと私の顔見て…」

京子「うん…」

結衣「好きだよ…京子」

京子「私も…結衣のこと大好きだよ…」

結衣「京子…」

京子「結衣…」

チュッ

………



京子「まだ胸がドキドキしてる…」

結衣「私も…」

京子「恋人…かぁ…」

結衣「なぁ京子、明日…デートしないか?」

京子「デート?」

結衣「うん…どうかな?」

京子「うん!したい!」パァッ

結衣「じゃあ決まりな」ニコッ

京子「デート…楽しみだなぁ…」

結衣「明日もあるんだし、そろそろ寝よっか」

京子「うん、あ…結衣…」

結衣「ん?」

京子「一緒の布団で…寝たいな…」

結衣「…いいよ…ほら…」バサッ

京子「えへへ…」モゾモゾ ピタッ

京子「暖かい…」

結衣「うん…私も…」

京子「ねぇ結衣?」

結衣「なに?」

京子「これからも…ずっと一緒にいようね!」

結衣「…うん!」

ずっと、どこまでも…



終わり

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