竜華「怜が宮永と…」 菫「照が園城寺と…」 竜華・菫「「…んっ?」」 (133)

準決勝から数日、病院

怜「~♪」

ガラガラ

竜華「怜~、お見舞いにきたで~」

怜「あ、竜華!」

竜華「なんや怜、えらいご機嫌やな~」

怜「あ、わかる?」

怜「いまな、照とメールしとった所やねん」

竜華「そうか~、照とメールかぁ~…」

竜華「…って、えぇ!?」

竜華「照!? 照ってあの宮永照!?」

怜「せや! その宮永照や」

竜華「なんで!? いつの間に宮永とメル友になったんや!?」

怜「落ち着きいや竜華、今話すから」

怜「あのな、実はウチ…」

怜「照と…付き合うことになったねん」 カァァ

竜華「………」 ポカーン

竜華「はあぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

竜華「なんで!? どうして!? どうやって!? 如何にして!? Why!?」

怜「お、落ち着きいって竜華」

怜「あのな、ウチが準決勝で倒れてから….照、毎日見舞いに来てくれたんや」

怜「卓上ではあんなんやけど、照はホンマはやさしくて、ちょっとシャイなやつなんよ」

怜「そんな照見たらな、ウチ一目惚れしてしもうてな」

怜「大会終わったらもう会えんようになるかもしれへんし、意を決して告白したんや」

怜「そしたらな、向こうもウチに惚れとったらしくてな…」

怜「それで…付き合うことになったんや!」

竜華「いやいやいやいやいや!!」

竜華「と、怜にはウチがおるやないか、なぁ?」

怜「なに言うとんねん、竜華」

怜「竜華は…ウチの大事な親友やないか」 ニコッ

竜華「 」 ガーン








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一方、白糸台高校

照「~♪」

菫「おい、照! もう決勝まで時間がないのに、なにケータイいじってるんだ!」

照「あ…ごめん菫」

菫「まったく…」

淡「でもテルー、なんだかすごくご機嫌だったね!」

誠子「確かに、何かいいことあったんですか?」

尭深「……」 ズズッ

照「うん」

照「園城寺さんと…メールしてた」

淡「オンジョージ?」

誠子「…あぁ、確か千里山の先鋒の方ですね」

菫「…ん、なんでお前が園城寺とメールを…?」

照「それは…」

菫「それは?」

照「実は私…園城寺さんと付き合うことになったの」 カァァ

菫「 」

尭深「…っ!?」 ブフォ

淡「えーーーーー!?」

誠子「ほ、本当ですか、先輩!?」

照「うん、本当」

淡「テルー、どーしてどーして?」 キラキラ

照「私…彼女が倒れてから毎日、お見舞いに行ってたの」

誠子「えぇ、そうでしたね」

照「そしたら、彼女と話すうちに、彼女に惹かれてしまって…」

照「いつか告白したいなぁと思っていたら…向こうから告白してきて…」

菫「…!?」

照「もちろんOKって言って、それで…付き合うことになったの」

誠子「へぇー、そうなんですか~」

淡「なんだかロマンチックだね!」

尭深「…あれ、弘世先輩?」

菫「 」 カチコチ

尭深(…固まってる)




それからしばらくして、ホテル

竜華(…インターハイ終わったら)

竜華(怜に…怜に告白しようと思っとったんに…)

竜華(怜がよりによって…宮永にコクるなんて…)

竜華(…なんでや?)

竜華(なんで怜はウチやなくて、宮永を恋人に…)

竜華(信じられへんわ、ホンマ…)

竜華(…うぅ、怜ぃ) グスン

コンコン

セーラ「おーい、竜華。もう夕飯やでー」

竜華「セーラ…分かった、今いくでー」




一方、白糸台

菫(…なせだ)

菫(なぜ照は園城寺と…)

菫(インターハイが終わった暁には、私は照に告白しようと思っていたのに)

菫(まさか、園城寺に先を越されてしまうとは…)

菫(照が…)

菫(三年間一緒にいた私より、出会って間も無い園城寺を選ぶとは…)

菫(俄かには、信じられんっ!)

尭深「…あの、弘世先輩?」

菫「…はっ!? 渋谷?」

尭深「大丈夫ですか? ずっと固まっていらしてましたけど…」

菫「あ、ああ。すまない…」

菫「練習は?」

尭深「もう…終わりましたけど…」

菫「そ、そうか…」



期待

竜華(このまま…)

菫(このまま、引き下がれるか!)

竜華(見ず知らずのやつに負けてだまっているほど…)

菫(私は、やさしいやつじゃない!)

竜華(怜は…)

菫(照は…)

竜・菫((絶対に取り戻す!))

竜華(宮永照…)

菫(園城寺怜…)

竜・菫((覚悟しとけよ…!))

竜・菫((…へっくし!))

竜華(あれ…)

菫(誰か…)

竜華(ウチの噂でも)

菫(しているのか?)

竜・菫((…へっくし!))





取りあえずここまで

今後の更新は多分不定期になると思います

乙ですー 楽しみに待っときます

乙~


すばらな予感


頑張るんやで竜華!菫さん!

投稿再開します!

*インターハイは照が団体個人共に無双したけど、そこはキンクリ*

インターハイから1週間後、千里山

怜「ホンマすごいなぁ、照。団体でも個人でもすごい活躍やったなぁ」

怜「え…いやいや、ウチそんな大したことしとらんて。照と大分点差ついとったし」

怜「へ…もう、ありがとな照//」

怜「そういや妹さんとはどうなったん?…うんうん、そりゃよかったな~」

浩子「あの…園城寺先輩の電話の相手って…」

セーラ「あぁ、東京におる愛しの恋人や」

浩子「驚きですねぇ、まさか宮永照と付き合うことになるなんて…」

セーラ「まったくやわ…しかもコクったのは怜のほうやから、余計驚きやわ」

セーラ「あいつ、あんなキャラやったかなぁ…」

セーラ「…でも、宮永と話しとるあいつ、ホンマ楽しそうやわ」

浩子「えぇ…なんか、心なしか体調も良さそうですしねぇ」

浩子「それとは対照的に…」 チラッ

竜華「ロン、8000」 ゴゴゴ

泉「ひぃぃ!? もう勘弁してくださいよ、先輩」

竜華「あかんでぇ泉、そんなんじゃ来年のインハイ出れへんでぇ」 ニコォ

竜華「ほら、もうひと半荘いこうかぁ」 ゴゴゴ

泉「ひ、ひぃぃぃぃ!?」 ガタガタ

セーラ「ひどいなぁ、あれ…」 ハァ

浩子「完全に八つ当たりですね」

浩子「よっぽど悔しいんですね、園城寺先輩取られて」

泉(見てないで助けてくださいよ、先輩~) チラッ

セーラ(…すまん、泉) メソラシ

浩子(骨は…拾ってやるからな) ガッショウ

泉(そ、そんなぁぁぁぁぁぁ!?) ガーン

竜華「ほら、いくで~泉」 ニコォ

泉(たーすーけーてーーー!!)




白糸台では…


照「…うん、ありがとう園城寺さん」 ニコッ

照「でも、準決勝での園城寺さんもすごかった」

照「…そんなことない、園城寺さんは本当に強敵だった」

照「…うん、咲とは仲直りできた。園城寺さんのおかげ、ほんと感謝してる」 ニコッ

淡「ねぇたかみー、テルーの電話の相手って…」

尭深「うん、園城寺さんだね」 ズズッ

淡「あぁ~いいなー、テルー。恋人が出来てさぁ」 ムスッ

淡「なんか、いつもより笑顔見せるようになったしさー」

尭深「まぁまぁ」 ズズッ

尭深「淡ちゃんはかわいいんだし、きっといつか恋人できるよ」

淡「えへへ// ありがと、たかみー!」 ダキッ

尭深「…//」 カァァ

淡「でも、それに比べてさぁ…」 チラッ

菫「ロン、3200」 ドシュ

誠子「ぐはっ…!?」 ドスッ

菫「また字牌に頼ったな、亦野ぉ」 ギロォ

誠子「す、すいません…」

菫「まったく、そんなんじゃ次期部長は務まらんぞ」

菫「前部長として、お前を徹底的に鍛えなおしてやる」 ゴゴゴ

誠子「は、はい…」 カタカタ

淡「…なんか、スミレは短気になったね」

尭深「うん、そうだね…」

淡「きっと…テルに恋人できて、妬いてるんだね」

淡「まったく! スミレは大人気ないなぁー」

菫「…聞こえてるぞ大星、ロン(物理)! 」 ドシュ

淡「 」 ドスッ

尭深「きゃーー、淡ちゃ~ん!?」




しばらくして

照「ねぇ、菫」

菫「ん、なんだ?」

照「千里山と…練習試合できないかな?」

菫「…は!?」

照「いや、これから新しいチームになっていくんだし…」

照「経験を積むには、ちょうどいい相手だと思う」

菫「…本音は?」

照「…園城寺さんと、また麻雀がしたい//」

菫「…ハァ」

菫「私たちはもう引退してるんだぞ、遠征について行けるとでも思っているのか?」

照「…あっ」

菫「やれやれ…」

菫「…まぁ、なんとか監督に頼んでみるさ」

照「ほんとにっ!?」 パァァ

菫「あ、あぁ。 いいな、亦野?」

誠子「も、もちろん…です」 ピクピク

照「ありがとう、菫!」

菫「お、おう//」

菫(チャンスだ…)

菫(この遠征で、園城寺に引導を渡してくれるっ!)

菫(そして、照を取り戻すっ!)

菫(クックックックック…) ゴゴゴ

尭深(なんだか、嵐が巻き起こりそうな予感が…) ゾクッ

淡「エーン、痛いよー、たかみー」 グスン



怜「やっぱ気持ちええな~、竜華の膝は」 ゴロン

竜華「せやろ~、怜」 ナデナデ

浩子「恋人おっても、膝枕はするんですね」 ハァ

怜「当たり前や! 竜華の膝はウチのもんや!」 ドヤァ

竜華「ふふっ、ありがとな~」 ニコォ

浩子(…目が笑ってないっ!?) ゾクッ

セーラ「おーい、大丈夫か泉?」

泉「ずみまぜんでじた…もう高一最強(笑)、なんて言いませんから…」 ガタガタ

セーラ(こりゃ、ひどいな~)

ハッバタイテ~♪ オネガイ~♪

怜「あ、照からメールや」 スクッ

竜華「……」 ムゥ

怜「…っ!!」 パァァ

浩子「どーしたんです?」

怜「今度、白糸台が遠征でここに練習試合しにくるんやって」

浩子「へー、それはまた…」

怜「で、その遠征に照もついてくるんやって!」

竜華「…っ!?」

怜「やったー、久しぶりに照に会える~」 ワーイ

浩子「よ、よかったですね…」

竜華「…浩子」 ユラァ

浩子「は…はいっ!?」 ビクッ

竜華「もちろん…ウチらも参加してエエよなぁ?」 ゴゴゴ

浩子「も、もちろんですっ!」

怜「ありがとな、船Q!」

竜華(…ちょうどエエわ)

竜華(ウチと宮永…どっちが怜にふさわしいか…)

竜華(その練習試合で…はっきり白黒つけたるっ!)

竜華(フフフフフフフフ…) ゴゴゴ

セーラ(…こりゃ、ひと騒動おきそうやなぁ) ハァ




今日はここまで

次投稿から波乱の大阪遠征がスタート

お楽しみに!

おつー
面白そうなSSですね。

まーた怜クズか

怜クズちゃうやろ!
せやけど怜竜、哩姫、かじゅモモ辺りは公式でガチやからせっかくの妄想小説でも違和感を覚えてアカンわ
劇中劇なんやな~思う

面白くなりそう
ぜひ完走してほしい期待

縺吶#縺?&蜥梧─

縺溘@縺九↓驕募柱諢溘′縺ゅk

彼女いるのに…怜まじビッチ

そして、練習試合当日

誠子「白糸台新部長、亦野です。準決勝ではどうも」 ペコッ

浩子「千里山新部長の船久保です。いやぁ、こっちもいいデータ、ごちそうさんです」

誠子「うぅ…人が気にしていること言わないでくださいよ…」

浩子「まぁまぁ…とりあえず、今日はよろしくです」

誠子「…こちらこそ、よろしくお願いします」

セーラ「おーすっ、久しぶりやなぁ。えーと…渋谷さん、やったっけ?」

尭深「はい…お久しぶりです、江口さん」 ズズッ

セーラ「おっ、名前覚えとってくれたんかー。おおきに!」

淡「あなたが千里山の1年生レギュラーだねー。えーと…名前なんだっけ?」

泉「二条泉です。今日はよろしゅう」

淡「うん、イズミだね! よろしくー!」

泉(なんや…あんな麻雀するんに、意外にフランクな人やな…)

淡「私は大星淡、高校100年生だよっ!」 フンス

泉(…なんやねん、高校100年生って!?)




怜「照~!」 ダキッ

照「園城寺さん、久しぶり!」

怜「うん、久しぶりやなぁ」

怜「大変やったやろ、ここまでくるが?」

照「ううん、そんなことない」

照「それに、園城寺さんに会いたくて無理してついてきたのは、私のほうだし…」

怜「…もう、照//」 カァァ

浩子「…アツアツですね」 ハァ

誠子「まったくですよ…この遠征だって、半ば宮永先輩の私的願望で決まったものなんですよ…」 ハァ

浩子「そうなんか…」

誠子「それに、もう半分は…」 チラ

浩子「ん…?」 チラ

菫「……」 ゴゴゴゴゴ ←怜を見つめている

浩子「…あっ! (察し)」

誠子「いろいろ大変なんですよ、ウチ」 ハァ

浩子「それを言うならこっちも…」 チラ

誠子「…え?」 チラ

竜華「……」 ゴゴゴゴゴ ←照を見つめている

誠子「…あっ!(察し)」

浩子「…お互い苦労するなぁ」

誠子「…まったくですね」

浩・誠「…ハァ」

竜華「…浩子」 ユラァ

菫「…亦野」 ユラァ

浩・誠「は…はいぃ!?」

竜・菫「そろそろ始めようや(か)」 ゴゴゴ

浩子「わ、わかりました!」

誠子「り、了解です!」



浩子「そ、それじゃ…白糸台と千里山で、2対2になるように卓についてな」

誠子「卓につかない人は、牌碑とったり、後ろで観戦しててください」

部員達「ハイ!」

ガヤガヤ

浩子「じゃ、レギュラーはレギュラーで打ちますか」

竜華「チャンピオン、ウチと打たへんか?」 ニコォ

照「もちろん、構わないわ」

竜華「おおきに…浩子、悪いけど入ってくれへん?」

浩子「は、はい!」

照「じゃあ誠子、あなたも入ってくれる?」

誠子「も、もちろんです!」

竜華(…いまのウチやったら)

竜華(チャンピオンやろうが誰やろうが、関係あらへん)

竜華(全力で叩き潰したるで…) ゴゴゴ

浩・誠(か…代わりたい、誰かと…)

照「?」



怜「さて、ウチは誰と打とうかな?」

菫「私と打たないか、園城寺さん?」

怜「おっ、シャープシューターさんか。ええで、もちろん」

菫「ありがとう…あと、できればその呼び方はやめてほしい…」

怜「あ…堪忍な、弘世さん」

淡「じゃあ私たちも入ろうよー、イズミー」

泉「えっ…あ、うん、わかったで」

泉(あかんなぁ…)

泉(インハイのリベンジができると思うたけど、この人…)

菫「……」 ゴゴゴ

怜「…んっ、どうしたん?」

泉(完全に園城寺先輩を狙ってる!?)

菫(クックック…)

菫(タップリと射抜いてやろう、園城寺…) ニタァ

淡(な、なに!? スミレ、怖すぎるよー!?)

セーラ「俺らは観戦やなぁ」

尭深「…助かった」 ズズッ

セーラ「…えっ?」

尭深「面倒事に巻き込まれないで…」

セーラ「…ああ、なるほど」

尭深「…飲みますか?」 ←湯呑み差し出し

セーラ「おっ、サンキュー」


続きは夜に

照side

浩子「そんじゃ、よろしくです」 東

誠子「よろしくお願いします」 南

竜華「よろしゅう」 西

照「…よろしく」 北

~東1局~

浩子(さて、東1局…)

浩子(チャンピオンはきっと、アガりにはこんやろうなぁ…)

~数巡後~

照「…」 コトン

誠子「ポン!」 バシャ

浩子(きたか…白糸台のフィッシャー…!)

竜華「…」コトン

誠子「ポン!」 バシャ

竜華「…」コトン

照「…」コトン

浩子「…」コトン

誠子「ポン!」 バシャ

浩子(三副露…ツモられるか…っ!)

誠子(よし…ヒット!) コトン

竜華「…ロン」

誠子「…なっ!?」

竜華「チートイドラドラ、6400」

誠子(まさか、張ってたなんて…)

浩子(清水谷先輩…もうゾーンにはいっとる…っ!?)

浩子(こりゃあ最高状態…いや、それ以上のコンディションや…!)

キラッ…ゴゴゴゴゴ

浩子(…っ! これは…)

竜華(…この感じ、チャンピオンに見られたか…)

照(…)

竜華(…まぁ、関係あらへん)

竜華(…潰したる!) ゴゴゴ

照(なに…この清水谷さんから感じる敵意は…) ゾクッ





見てるよ
続き期待

怜side

怜「ほな、よろしく」 東

淡「よろしくねー」 南

泉「よろしくです」 西

菫「…よろしく」 北

東1局

泉(うわっ!? これは…)

淡「最初から全力でいくよ…」 ゴゴゴ

怜(6向聴…キッツイなぁ…) コトン

淡「フフフフ…」

淡「リーチ!」 バシッ!

泉(なっ…、ダブリーまで…!?)

~数巡後~

泉(全然手が進まへん…)

淡「ふっふふんふ~ん」 ~♪

泉(船久保先輩が言っとった山のカドも、もう近い)

泉(なんとかせな…) コトン

キリキリ…ドシュ

泉「…はっ!?」 ドスッ

淡「…へっ?」

菫「…ロン、3900」

泉(て、聴牌しとるやと…!?)

淡(嘘!? スミレは私の支配が効いてないの…っ!?)

怜(へぇ…流石やな、シャープシューターさん…)

菫(ふん、肩慣らしにもならん…)

菫(照に言われて、腕の癖はなおした)

菫(それに…いまの私には、未来視だろうが絶対安全圏だろうが関係ない…)

菫(…じっくりと射抜いてやろう、園城寺…) ゴゴゴ

怜(なんや、この敵意は…) ビクッ



東2局

照「ロン、1000点」

浩子「…うっ」

竜華(始まるか…)

誠子(宮永先輩の、連続和了が…っ!)

東3局

照「ツモ、400・700」

東4局

誠子「ポン!」 コトン

照「ロン、2900」 ギュルル

誠子(…やばい)

浩子(連荘される…っ!)

東4局 1本場

浩子(なんとかせな…)

竜華「…」 コトン

照「……」 ガシッ

誠子(…うっ!?)

ギュルルルルルル

照「ツモ、2100オール」 ギュルルル

浩子(4連続かいな…)

竜華(……)

竜華(…そろそろかな)





竜華(これ以上、アガらせるわけにはいかへんで、宮永!)

竜華(確かに…普段のウチならアンタを止めれへんかもしれへん)

竜華(けど、いまのウチには…勝利の女神がついとる)

竜華(…そう) スゥ

怜ちゃん「呼んだか~、りゅうか~」

竜華(枕神怜ちゃんという名のな!)

竜華「怜、今日もアガりを見せてくれな!」

怜ちゃん「……」

竜華「ん、どうしたん?」

怜ちゃん「…ごめんな、竜華」

怜ちゃん「今日はアガり、見せてあげれへんわ」

竜華「へっ?…な、なんで!?」

怜ちゃん「やって竜華、照と打っとるんやろ」

怜ちゃん「さすがにウチも、恋人に仇なすようなことはできひんわ」

竜華「そ、そんな!?」

怜ちゃん「と、いうわけで…たまには一人でがんばってな。ほなな~」 ピューン

竜華「ま、待って…怜ィー!」

~数局後~

照「ロン、25200」 ギュルルルル

竜華「…トンでもうた」 チーン

誠子(あれ…なんかさっきまでとオーラが…)

浩子(清水谷先輩がトブなんて…珍しいなぁ)




一方 南1局

泉「ヒィィィ…」 ガタガタ

淡「なんで私まで…痛いよぉ」 グスン

怜(さっきから、泉と大星さんばかり狙われとる…)

怜(そろそろ…ウチか?)

菫(肩慣らしは十分…)

菫(そろそろ…獲物に射かけるか)

キリキリ

怜(このままじゃ、あかんなぁ)

怜(それに…照がおる前で、かっこ悪いところなんか見せたくない…)

怜(ちょっとだけ…無理するか)

怜(ダブル…いや、トリプルや!) キィィィン


~数巡後~

怜(ふう…やっとか…) ハァ…ハァ…

怜「リーチ!」 ビシィ

淡(わっ!? この人まで…) コトン

泉(あかん…一発や) コトン

菫(…くっ、ズラせないか) コトン

怜「…ふう」

怜「…初めて、これアガるかもなぁ」

菫「…ん?」

怜「…ツモ」

怜「四暗刻 16000オールや」

菫「なん…だと!?」

泉「…トビました」

淡「うわーん! テル以外の人にトバされたーーー」

菫(し、しまった…っ!?)

菫(まわりを…削り過ぎたっ!?) ガーン




竜菫かと思ったら結局当て馬系かよ

対局も終わり…

照「すごい、園城寺さん! 役満をアガるなんて!!」

怜「いやぁ、それほどでも…」 フゥ

怜「照も…相変わらず、すごかったやないか」

照「そんなことない…私はいつも通りの麻雀を打っただけ」

怜「もう、そんな謙遜せんでエエんに!」 ダキッ

照「お、園城寺さん…//」 カァァ

竜華「……怜ィ」 チーン

菫「…こんなはずでは」 チーン

誠子「燃え尽きてますね…」

浩子「自業自得じゃないですか、被害者もかなり出とるんですし…」

泉「江口先輩ィ…」 グスッ…ヒック

セーラ「よしよし、ひどい目にあったなぁ」 ダキッ

淡「ウワーン、たかみーっ!」 エーン

尭深「よしよし、淡ちゃん」 ナデナデ

誠子「確かに、いいお灸ですね…」





怜「なぁ照、これから暇?」

照「えっ…まぁ、今日は大阪に泊まることになってるし…」

怜「そうなん!? じゃあ今からデートに行かへん?」

照「…デート?」

竜・菫「…っ!?」 ビクッ

怜「ほら、ウチら付き合い始めてから、まだデートしたことないやん」

怜「やから…その…な//」 カァァ

照「…でも私、制服しかない」

怜「ええってそんなん、ウチも制服で行くで!」

照「…じゃあ行こう、デート!」

怜「…っ!」 パァァァァ

怜「うん、おおきに」

怜「ほな、行こっ! 」

タッタッタ

竜華「….…」 ワナワナ

菫「……」 ブルブル






菫「…清水谷」 ボソ

竜華「なんや、弘世…」

菫「手を…組まないか?」

竜華「何?」

菫「お前は園城寺を取り戻したい…私は照を取り戻したい…」

菫「我々の利害は一致していると思うが…」

竜華「…確かにそやな」

竜華「怜が宮永とデートとなんか…絶対許せへん!」

菫「私も同意見だ、照がほかのやつとデートなど…許せん!」

竜華「このデートは」

菫「絶対に」

竜・菫「ぶっ潰す!!」

竜華「ほなよろしくな、弘世…いや、同志・菫!」 ガシッ

菫「こちらこそよろしく、清水谷…いや、同志・竜華!」 ガシッ

誠子「なんか妙な結託してますけど…」

浩子「こりゃ、相当面倒なことになりそうやな」

セーラ「やれやれ…」

尭深「…はぁ」





今回はここまで

次投稿から竜菫によるデート妨害作戦がスタート

お楽しみに!

盛り上がってきた!

つまんね

おつおつ
楽しみにしてる

膝枕させといて裏切るとかないわ…
怜性格悪すぎ

こういうのって怜の性格がすごい悪くなるな。
怜アンチに感じる。

気に入らなきゃこなきゃいいのにね
気に入らないスレは俺が潰さなきゃいけないみたいな使命感に

多少強引な展開でもこういう個々人の感情思惑が交錯する話は面白いな、乙です

怜みたいに公私混同する女っているよね

キャラが貶められてるのは不快

>>41=>>43=>>44=>>47=>>48
一晩中粘着ご苦労様なことで

きめぇ

竜華が怜を、菫さんが照を取り戻すために奮闘する話か
ええやないの
付き合い長そうな2人には成就してほしい

怜ちゃんが裏切るってギャグにしてもひどいだろ…
笑えない

今日は投下無しかな?
ドタバタコメディ期待してます

>>49
>>44しか書いてない

ぼきゅのしゅきなカプじゃないとヤダヤダ!



知障か

馬鹿にさわるやつも馬鹿

大分時間開けてごめんなさい

ちょっとだけ投稿します

待ってました!

トコトコ

怜「いやぁ、初めてやな…照と二人きりでデートするの」

照「ふふ、そうね」

怜「照はどっか行きたいとこ、あるか?」

照「そうね…デートなんて初めてだから、どこに行っていいかわからない…」

怜「あはは、ウチもやわ…」

グゥゥゥゥ

照「あっ…//」 カァァ

怜「…プッ」

怜「うふふ、照のお腹は正直やな~」

照「やめてよ…恥ずかしい…//」

照「…そうだっ!」

照「せっかく大阪に来たんだし、たこ焼きが食べたい!」

怜「たこ焼きか、ええで! ウチのお気に入りの店に連れていってやるでー」

照「ホントに? ありがとう!」 パァァァ




~二人の数メートル後ろ~

?「二人はたこ焼き屋に行くようやな…」

?「うむ…そのようだな…」


?「よし、もう一度我々の目的を確かめるぞ」

?「せやな、ウチらの目的は…」

?「このデートを妨害し…」

?「二人の仲を裂き…」

竜華「怜を取り戻す!!」

菫「照を取り戻す!!」

竜華「よっしゃ! それまではよろしく頼むで、菫!」 ←変装済

菫「ああ…こちらこそ頼む、竜華!」 ←同じく

菫「しかし、よくこんな服用意できたな…」

竜華「ふふふ、こんな状況を予期してな、前から用意しといたんや!」 ドヤァ

菫「さすがは竜華! 抜かりが無いな」

菫「…さて、二人がたこ焼き屋に行く前に、さっそく作戦を実行するか」

竜華「も、もうなんか作戦あるんか?」

菫「ふっ、当たり前だ。私を誰だと思ってる…」 キラーン

竜華「さすがはSSSやでー、格が違うわ~」

菫「…その名前はやめてくれないか?」

竜華「ん、嫌か? やったら…お見事です、炎○様」

菫「ああ、ありがとうブルー…」

菫「…って、そっちのほうがいろいろまずいだろっ!!」

竜華「あはは、じょーだんや冗談」



竜華「で、作戦ってなんなんや?」

菫「ああ…二人の仲を手っ取り早く裂くには、一方が他方に自分のかっこ悪いところ見せるのが一番だと思う」

竜華「なるほどなるほど~」

菫「そこでだ…」 ドンっ!

菫「ここに犬を用意した」

犬「ワンワン、ワンワン」 ←ケージ内

竜華「い、いつの間に…」 タラッ

菫「そこは聞くな、竜華」

菫「照はああ見えて、犬が苦手なんだ」

菫「この犬をあの二人に向かって放てば…」

竜華「チャンピオンのあらぬ姿を拝めるって訳か!」 ポン

菫「その通りだ…」 フッ

菫「正直、照にこんなことしたくはないんだが…致し方あるまい」

竜華「わかるで菫、その気持ち…」

菫「ありがとう、同情してくれて…」

菫「…よし、さっそく始めよう」

竜華「…せやな」

菫「開けるぞ…3、2、1…」

菫「GO!!」 ガチャ

犬「ワンワン」

ダッダッダッダッ







ダッダッダッダッ

怜「…ん、なんや?」

犬「ワンワン!」

照「ひっ…犬!?」 ビクッ

犬「ワンワン、ワンワン!」

照「ひっ…!?」

怜「……」

スッ…

怜「ほら、おいで…」 ←手差し出し

犬「…っ!」

犬「ハッハッ、クーン」 スリスリ

怜「よしよし、ええ子やな~」 ナデナデ

照「お、園城寺さん?」

照「犬…怖くないの…?」

怜「へっ、なんで怖がらなあかんねん?」

怜「こんなかわええんに…お手!」

犬「ワン!」 ←お手

照「……」

怜「ほら、照も触ってみぃよ」

照「う、うん…」 スッ

照「…あ、柔らかい」

怜「せやろー、かわええやろ?」

照「うん、怖くない」

怜「飼い犬かなこの子…ほら、もういきぃや」

犬「ワン、ワン!」 ダッダッダッ



菫「ば、バカな…こんなはずでは…っ!?」 ←双眼鏡覗き

竜華「…あ、わすれとった」

菫「…何をだ?」 ギロッ

竜華「怜、めっちゃ犬になつかれやすいんやったわ…」 アハハ

菫「…そういうことは作戦前に言ってくれ!!」

竜華「あはは、カンニンカンニン」

菫「…まぁ、いい」

菫「デートはまだ始まったばかりだ。いくらでもチャンスはある」

菫「次は覚悟しとけよ、園城寺」 ゴゴゴ

竜華「…な、なぁ、菫」

菫「なんだ、今度は?」

竜華「さっきの犬、ものすごい勢いでこっち来とるんやけど…」

犬「ワンワン、ワンワン」 ダッダッダッ

菫「何ぃ!? おい、とまれ!」

犬「ワンワン、ワンワンワン」 ダッダッダッ

竜華「アカン、逃げるでっ!」 ダッ

菫「おい…クソっ!」 ダッ

犬「ワン、ワン」

ダッダッダッダッ

竜華「なんでこんなことなんねん…!」 ハァハァ

菫「し、知るかっ! 私に聞くなっ!」 ゼェゼェ

犬「ワンワンワン、ワンワンワン!」

竜菫「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

ダッダッダッダッダッダッダッダッ

?「…何やっとんねん、あいつら」 ハァァ

?「心配ですね…」



今日はここまでです

乙ですー

これは竜菫
元保護者カプか

そんなことよりテルに違和感

照の名をしたなにか

すいません、次からは気をつけます

頑張って
続き待ってる

>>67>>68
また粘着か

続き楽しみや

明日がんばって投稿します

お楽しみに

照が変ならみんなキャラおかしいだろ

投稿再開します!

怜「もうすぐつくで、照!」

照「うん…私、大阪のたこ焼き食べるの初めて」

怜「そーなんか?、なんか意外やなぁ」

怜「照やったら、大阪に結構来たことあるんちゃうか?」

照「確かにそうだけど、全部部活でだったから…観光する余裕なんてなかった」

怜「じゃあ、今日が大阪デビューってわけやな!」

怜「よし、この後のコースもいろいろ考えなあかんな」

怜「とりあえず、まずはたこ焼きや」

怜「きっとおどろくで、その美味しさに!」

照「うん、楽しみにしてる」

一方…

菫「はぁ…はぁ…」

菫「まったく、酷い目にあった…」

菫「あのあと…なんとか犬を捕まることができたが…」

菫「正直、もうあんな思いはごめんだ…」

菫「お前もそうだろ、竜…」

菫「って、あれ?」

菫「竜華が…いない?」

菫「まさか…はぐれたのか!?」

菫「…まったく、照じゃあるまいし」

菫「…仕方ない」

菫「私一人でも、二人の後をつけるか」

つまんね

かわいい

たこ焼き屋

怜「ついたで、ここや!」

照「ここが…園城寺さんのおすすめの…」

怜「そうやで、照」

怜「あっ、たこ焼きはウチが買ってくるから、照は座って待っとってな」

照「わかった…ありがとう、園城寺さん」

怜「ええって、ええって」

タッタッタッタ

照「席は…ここにしようかな」 スッ



~その後方~

菫「照のやつ、やっと座ったか…」 スッ

菫「しかし、たこ焼きかぁ」

菫「私も買いに行きたいが、リスクはおかせん…」

菫「とは言っても…」

グゥゥゥゥゥ

菫「昼食を抜いた上、さっき全力疾走したからな…」

菫「さすがにお腹が空くな…」

菫「…ハァ」

「たこ焼き、食うか?」

菫「ん、いいのか?」

菫「…って」

菫「竜華!? いつの間に!?」

竜華「ふっふーん、先回りしてな、ここに来とったんや」

竜華「ウチにも、ちょっとした作戦があったからな」

菫「作戦だと?」




菫「いったいどんな作戦だ?」

竜華「まずはこれを見るんや」 ← チラシ差し出し

菫「なんだ…」

「当店では一日2パックのみ、ひとつだけ辛子入りたこ焼きが入った商品を提供しています」

「もし辛子入りたこ焼きが当たった場合は、当店から豪華賞品を贈呈いたします!」

菫「なんだ、これは…?」

竜華「見ての通り、辛子入りたこ焼きを食ったら豪華賞品が当たるってことや」

竜華「まぁ、辛子の量もちょっと辛いって感じるくらいやけどな」

竜華「このサービスあるから結構人気なんやで、この店」

菫「…いや」

菫「よくわからないのだが、作戦の内容が…」

竜華「まあまあ、説明はこっからやで」


竜華「この作戦の急所はひとつ、宮永がこの店に一度も来たことがないってことや」

竜華「つまり、辛子入りたこ焼きのことは全く知らんことにもなる」

菫「まぁ、必然的にそうなるな」

竜華「そこでな、ウチは通常の何倍の量の辛子の入ったたこ焼きを作ったんや」

竜華「そしてさっき、怜が買うであろうたこ焼きのパックにそれを忍び込ませてきた」

菫「…どうやって店に入ったんだ、お前」

竜華「まぁ、そこは秘密ってことで」

竜華「怜もちゃんと、事前に辛子入りたこ焼きがあるかもしれんって説明すると思うけど…」

竜華「大した量は入ってない、と言うと思うで」

竜華「それでもし、宮永が辛子がたっぷり入ったたこ焼きを食べたら、どうなると思う?」

菫「初めてのデートで、超激辛たこ焼きを食べさせられた上に、恋人に嘘をつかれた」

菫「さすがの照でも、大激怒すること間違いなしだな」

竜華「せや…そうなれば、あの二人の仲も解消ってわけや!」

菫「さすがは竜華だ、大阪人らしい作戦だな!」

菫(照がそんなものを食わされるのは許せんが…)

竜華「せやろー、さすがやろー」 フフン

竜華「…あっ、怜が戻ってきたで」

菫「そのようだな…」

竜華(ふふ、食べるがいいでぇ宮永…)

竜華(それが怜とたべる、最後の昼食や…) ニヤリ




怜「買ってきたでー、照」

照「おかえり、園城寺さん」

照「おいしそう、そのたこ焼き」

怜「せやろー、めっちゃおいしいで!」

怜「…あっ、ひとつ言っとくことあるんやけどな」

怜「あの店、たまにたこ焼きの中に辛子を入れるんや」

照「なにそれ…」 ピクッ

怜「心配せんでも、そんな大した量は入っとらんで」

怜「それにな…もし当たったら店から豪華賞品をもらえるんやで」

照「そうなんだ…ちょっと楽しみ」 ニコッ

ガサゴソ

照「園城寺さんは食べないの?」

怜「ウチはええで、お腹いっぱいやし」

照「そう…じゃあ…」

照「いただきます」 パク

照「……」 モグモグ

竜華(食べたで食べたでー。さーて、何個目で当たるんかなぁ)

照「…っ!?」

竜華(…って、いきなりかい!?)

菫(照らしいな)



さてどうなる

照「このたこ焼き…」

照「…ちょっと辛い」

怜「ホンマか、照!?」

怜「すごいで照! 当たり引いたんやで!」

怜「ウチ、ここに何回も来とるけど…当たりでたん初めてや」

照「そうなんだ…よかったね」 ニコッ

「おっ! お客さんラッキーだね、当たり引くなんて」

「しかもお二人さん、カップルかい?」

怜「うん、そうやで!」

「そーかいそうかい、だったら景品も豪華じゃないとな」

「いつもはうちのタダ券3枚だけど…今回は6枚あげちゃおう!」

怜「え、ええんか、そんなに?」

「ええってええって。その代わり、またデートでここに来てな」

怜「うん、絶対くるで!」

怜「おっちゃん、おおきに!」

照「ありがとうございます」 ペコッ



竜華「あ、あれ?」 タラタラ

菫「…どういうことだ?」

竜華「菫、宮永って辛い物得意なんか?」

菫「いや、多分苦手のはずだが…」

竜華「じゃあ辛子の量、間違えたんかなぁ」 ウーン

菫「…まぁ、いいさ」

菫「まだ機会はある、次こそは成功させよう」

菫「それよりも…このたこ焼き、食べていいか?」

菫「少し、お腹が空いているのでな…」 グゥゥ

竜華「あ、構わへんで」

菫「では、いただくよ」 ヒョイ

菫「……」 モグモグ

竜華(おかしいなぁ…)

竜華(ちゃんと怜の位置見て置いたし、辛子も大さじ1杯くらいいれたんに…)

菫「……」 モグモグ

菫「……っ!!!」

竜華「ん、どうしたん?」

菫「くぁwせdrftgyふじこlp!!!」

竜華「ちょ、菫!?」

菫「か、か、か…」

菫「辛い~~~~!!!」 ヒー

竜華「う、嘘…!?」

竜華「まさか…自分で自分の仕込んだたこ焼きを買ってもうたんか!?」




「ん、お客さんも当たりかい?」

竜華「い、いや、違うんです。これは…」

菫「…………!!!」 ←悶絶中

竜華「に、逃げるで、菫!」 ガシッ

菫「…っ!?」

ダッダッダッダッ

「ちょ、ちょっと、お客さ~ん?」

ーーーーーーーーーーーーーーーー

~店から離れて~

竜華「はぁ…はぁ…」

竜華「だ、大丈夫か…菫?」

菫「 」 チーン

竜華「す、菫!?」

竜華「ほら、水や!」 ←ペットボトル差し出し

菫「…!!」 ガシッ

菫「ゴクッ…ゴクッ…」

菫「…はぁ…はぁ」

竜華「だ、大丈夫か?」

菫「清水谷ぃぃぃぃ」 ギロッ

竜華「わっ!? ホンマ堪忍な」

竜華「まさか、自分で仕込んだたこ焼き買うなんて…考えとらんだわ」

菫「ふざけるなよ…」 ギロッ

竜華「ホンマ…ごめん…」 ウルッ

菫「……ムゥ」

菫「…今回だけだぞ」 ハァ

竜華「ホンマか!? ありがとー、菫」 パァァ

菫「お、おう…」

菫(なんだ、こいつ…)

菫(照と似ている…)

菫(しっかりしているように見えて、どこか抜けている)

菫(だから、ほっとけない…)

菫(竜華もどこか、そんな所が…)

菫(………) キュン

菫(…はっ、私は何を考えているんだ…っ!?)



今回はここまで

若干ベタな展開ですいません

乙です
こういうドタバタは嫌いじゃない

乙!

今夜投稿します

~道頓堀~

照「ここが…道頓堀」

怜「せやで、照!」

ガヤガヤ、ガヤガヤ

照「休日だから人多いね」

怜「まぁ、それは仕方ないことやで」

怜「照はどっか行きたいとこ、あるか?」

照「ううん、園城寺さんにまかせる」

怜「そっか…ほな、ぶらぶら歩こか」

照「うん…あ、そうだ…」

ギュッ

怜「…っ!?」 ←手繋がれ

照「こうしたら、離れ離れにならない」

怜「照…//」 カァァ




その後ろ

竜華「うぐぐ、手ぇなんて繋ぎよって…」 ワナワナ

菫「落ち着け竜華、今は我慢だ」 ギリギリ

竜華「菫! なんか作戦あるんか?」

菫「ああ、もちろんだ」 二ヤ

竜華「おぉ、さすがやで!」


菫「まずは、コンセプトを変える」

竜華「コンセプトを…変える?」

菫「そうだ」

菫「我々はいままで、二人の仲を裂く工作を続けてきた」

竜華「そりゃあ…なぁ」

菫「だが、考えてみろ」

菫「付き合って間もない二人が別れる確率はどの位だ?」

竜華「うっ…!? それは…」

菫「確率はかなり低いはずだ」

菫「…我々はそこを間違えていたんだ」

菫「だから今度の作戦は、二人の仲を裂くのではなく…」

菫「このデート自体を潰す!」

竜華「な、なるほど、このデートさえおじゃんにしてしまえば、後はいくらでも仲を裂く工作ができるからな…」

菫「その通りだ」

竜華「さすがやで菫! …で、どうするんや?」

菫「なに、至極簡単だ」

菫「まずは二人が人混みに入るのを待つ」

菫「人混みに入ったら、二人を手を離させて、二人が別々の方向に行くようにする」

菫「そうすれば、二人は離れ離れになる」

菫「あとは時間が経つのを待ってデートがお開きなるのを待つ」

菫「それだけだ!!」

竜華「……」

竜華「…いや、それだけって」

竜華「携帯で連絡すれば、一発やないか…」

菫「ふっふっふ、そう思うだろう、竜華…」 ニヤ

菫「だがな、忘れていることがある」

竜華「な、なんや?」

菫「二人の特徴だ」

竜華「…?」

菫「まず照は、極度の方向音痴なんだ」

菫「例え地図をもらっても、道筋がわからないはず」

菫「加えて、園城寺は病弱だ…」

菫「照を迎えに行く体力も、そこまで無いとみた…」

竜華「な、なるほど…菫の言うとおりやで!」

竜華「なんかこの作戦、成功する気がしてきたで!」

菫「当たり前だ…」 ドヤァ

竜華「…あっ、さっそく二人が人混みに入るで」

菫「早いな、ならば…」

菫「作戦開始だ…」

ダッダッダッダッダ

怜「ひ、人多いなぁ…」

照「そうね…」

照「手を離したら、ダメ」 ギュ

怜「わ、わかっとるで」 ギュ

ガヤガヤ、ガヤガヤ

竜華(よし…)

菫(今だ…)

ダッダッダッダッダ

怜「…っ!?」

照(人混みのせいで、手が…)

怜「て、照ーっ!?」 ←流される

照「お、園城寺さんっ!?」 ←別方向へ

ガヤガヤ、ガヤガヤ

竜華(成功やな…) 二ヤァ

菫「竜華、お前は園城寺につけ。私は照を…」

竜華「合点承知や!」

タッタッタ

しばらく経って…

怜「アカン、完全に照と離れ離れになってもうた…」

怜「とりあえず、電話せな…」 ピッ

プルル、プルル

怜「あっ、照! 今どこにおるん?」

怜「うん、うん、わかったわ。ウチは○○におるで」

怜「じゃ、待っとるからな」

ピッ

怜「大丈夫かな、照…」

竜華(どうやら、宮永が怜の所に来るみたいやな…)

竜華(意地でも張っとるらしいなぁ)

竜華(まぁそのほうが、ウチには好都合やわ…)

竜華(そのまま迷っとってくれや…)

照side

照「うん、わかった。今からそっちに行く」

ピッ

照(…どうしよう)

照(あんなこといったけど…正直道がわからない)

照(スマホにしたからナビもついてるけど、自信がない…)

照(だからと言って、この歳になって人に道は尋ねたくない…)

照(…1人でがんばってみよう)

トコトコ

菫(わかっていたさ、照)

菫(プライドが高いお前が、人に道を尋ねるはずがないと…)

菫(さてと…)

菫(後は時間が経つのを待つだけだな)

照「とりあえず、こっち」 トコトコ

菫(おっと、私も動かねば…)



数時間後…

怜(おっそいなぁ、照)

怜(…もしかして、道に迷ったんか?)

怜(…んなわけないか、高校生にもなって)

怜(……)

怜(こんなときに、携帯の電波が…)

怜「はぁ、探しに行くか…」 スクッ

竜華(怜も動くか…)

竜華「ウチも動かなアカンな」

トコトコ



一方…

照「ここ、どこ?」

照(意地なんか張らずに、園城寺さんに迎えに来てもらえばよかった)

照(そしたら、こんなに迷わずに済んだのに…)

照(でも…電話しようにも電波が悪くて繋がらない…)

照(どうしよう…)

菫「作戦通りだな」

菫「あとはこのままデートがお流れになれば…」

「んっ、あれってもしかして…」

「チャンピオンやんか、あれ!?」

「うわー、本物なのよー」

菫「なっ!? あ、あれは…」



照「あなたたちは…姫松の」

洋榎「久しぶりやな~、宮永!」

恭子「インハイ以来ですね」

由子「こんなところで会うなんて、驚きなのよー!」

菫(ひ、姫松の3年、まずい…っ!?)

洋榎「なんや~、大阪観光か~? それやったらウチに頼めばよかったんに」

恭子「チャンピオンが洋榎のメアド知っとるわけないやないか…」

洋榎「えー、ウチ有名なんに…」

恭子「それは関係あらへんやろ!」

照「…クスッ」

由子「チャンピオン、笑ってるのよー」

照「…そういえば末原さん、咲がお世話になりました」

恭子「へ…!? …いやいや、私なんて妹さんの相手にもなりませんでしたよ」

照「そんなことはない、咲もあなたは強かった、と言っていた」

恭子「そ、そうですか…//」

由子「恭子が照れてる、可愛いのよー」 ニヤニヤ

恭子「ちょっ!? 由子…」


洋榎「そういや、宮永はなんでこんなとこにおるんや?」

照「実は、デート途中に相手と離れ離れになってしまって…」

洋榎「デート!?」

恭子「驚き過ぎやで、洋榎」

照「で、いまその人の所に行こうとしているんだけど…」

恭子「どこで会うんです?」

照「うん、ここで…」 ←地図見せる

恭子「…ん、これって…」

由子「ここ、方向真逆なのよー!?」

照「え、そうなの…!?」

由子「もしかして、チャンピオン…」

恭子「方向音痴、なんですか?」

照「う、うん…」

恭子(あー、そういや宮永咲も方向音痴やったような)

由子(ギャップが激しすぎるのよー!)


洋榎「なんや、そういうことならウチらに任せーや」

照「えっ…?」

洋榎「ウチらがそこまで連れて行ってやるわ」

照「で、でも…あなたたちも予定があるんじゃ…」

洋榎「アホ! あんた、方向音痴なんやろ?」

洋榎「そんなやつを、ほっとけるわけないやろーが」

照「愛宕さん…」

恭子「そうやな、それにデート相手を待たせるのも悪いですしね」

照「末原さん…」

由子「私たちが連れて行ってあげるのよー」

照「…のよーさん」

由子「真瀬由子なのよー!!」 ガーン

照「あ、ごめんなさい…」

洋榎「ほな、早よ行こうや」

照「うん、本当にありがとう」

トコトコ

菫(……) ダラダラ

菫(ま、まずい…)




怜side

怜「はぁ…はぁ…」 フラフラ

竜華(怜、アンタ…っ!)

怜(アカン、そろそろ限界や…)

怜(今日はちょっと、歩き過ぎたかなぁ)

怜(このままやったら、アカン…)

怜(ちょうどいい所にベンチあるし、ちょっと休も)

スタッ

怜(ふぅ、ようやく休める…)

怜(それにしても…)

怜(照、どこにおるんやろ。こんだけ探しても、見つからへん)

怜(…はよ、会いたいなぁ)

竜華(もう少しや…)

竜華(もう少しで、このデートは…)

「園城寺さーん」

怜「っ! この声は…」

竜華(な、なんやて…)





照「園城寺さーん」

怜「て、照!」

照「ごめんなさい、こんなに待たせちゃって…」

怜「心配しとったんやで、ウチ…」

照「本当に、ごめんなさい…」

竜華(な、なんで宮永が…)

菫「すまん、竜華」 スッ

竜華「菫!? いったいどうゆうことや?」

菫「実は、イレギュラーがな…」

洋榎「み、宮永の恋人って、園城寺やったんか…」

竜華(げっ、洋榎! それに恭子に由子まで…)

菫(照がな、偶然あいつらとあってな、それで…)

怜「洋榎!? それに恭子に由子まで…なんでここに…」

由子「私たちがチャンピオンをここまで連れてきたのよー」

恭子「しかし驚きですね、まさか園城寺さんとチャンピオンが…」

洋榎「驚き過ぎて、息止まるかとおもたわ」

怜「なんやねんそれ…」

怜「まぁ、ありがとうな! 照連れて来てくれて」

由子「いいってことなのよー!」

恭子「ほな、私たちはこれで…」

洋榎「お前ら、デート楽しみぃよ~、じゃあな~」フリフリ

照「ありがとう、愛宕さん、末原さん、真瀬さん」

怜「洋榎たちの気をつけてな~」 フリフリ

菫「…はぁ」

竜華「また、失敗かぁ」



今回はここまでです

乙乙ー

~橋の上~

照「ごめんなさい、こんなに待たせて…」

怜「…もう、方向音痴やったんならちゃんと言ってくれればよかったんに」 ムスー

怜「もう夕方やないか…」 ハァ

照「園城寺さんに、かっこ悪い所を見せたくなかった…」

怜「やからってなぁ…」

怜(意地なんか張って、かわええなぁ…//)


~向かいの橋~

竜華「くっそー、結局こうなるんかいな!」 キィィ

菫「……」

竜華「菫、他に作戦、なんかないんか?」

菫「…ない」

竜華「…へっ!?」

菫「万策尽きた、ってところだ…」

竜華「そ、そんな…」 ガーン

菫「まぁ、もう夕方だ」

菫「二人もそろそろ、帰るんじゃないか?」

竜華「…やったらええけど」 ←双眼鏡覗き


照「本当にごめんなさい、園城寺さん。せっかくのデートを…」

怜「…いやや」

照「えっ!?」

怜「許さへん」 ムス

照「そ、そんな…」

怜「ウチのこと…怜って呼んでや」

照「…っ!?」

怜「今まで黙っとったけど、なんで名前で呼んでくれへんのや?」

怜「ウチら恋人同士やろ、園城寺さんなんて、堅苦しいねん」

照「で、でも…恥ずかしい…//」

怜「名前で呼ばへんのやったら、許さへんで」

照「うぅ…」

照「わかったわ、と、と、と…」

照「…怜//」 カァ

怜「うん、それでよろしい」


照「私、そろそろホテルに戻らなと…」

怜「さよか、残念やなぁ」

怜「でもウチ…照探しとって、ちょっと疲れてもうた…」 フゥ

照「大丈夫?」

怜「うん、もうちょっと休めば大丈夫やと思う」

照「…そうだ」 ピーン

怜「なんや、どうしたん照?」

照「膝枕…する?」

怜「…えっ!?」

照「怜は、膝枕が好きって聞いてるから…」

怜「で、でも…こんな所で」

照「いいの…今日のことの、せめてもの償い」

照「だから…どうぞ、怜」 ポンポン

竜華(なっ!? あいつ…)

竜華(怜に膝枕しようってか…) ワナワナ

竜華(怜! アカン、アカンでそれだけは…)




怜「照…」

怜「じゃあ、お言葉に甘えて…」

竜華(アカーーーーン!!!)

ゴロン

怜「……」

照「ど、どう?」

怜「竜華と比べたら、ちょっともの足りんなぁ…」

照「そう…」

怜「…でも」

怜「大好きな人に膝枕してもらえるって、なんか幸せやなぁ…」

照「怜…//」

怜「ありがとな、照」

怜「なんか、元気になったわ!」

照「そう…よかった」

一方

竜華「アカーーーーン、それだけはアカンで怜ぃぃぃ」

菫「お、おい竜華、落ち着け」

菫「たかが膝枕くらい…」

竜華「たかがやあらへん! ウチにとっては命と同じくらい大事や!!」ギロッ

菫「う…」 タジ

竜華「いややぁぁぁぁ、怜ぃぃぃ!」

竜華「あんたに膝枕すんのは、ウチやろぉぉぉぉぉ!」 ググッ

菫「お、おい、そんなに身を乗り出したら…」

竜華「怜ぃぃぃぃぃぃ!」

ズルッ

竜華「…えっ!?」 スルッ

菫「あっ…!?」

竜華「わあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

ドポーン

菫「竜華!!」

ザワザワ

照「なんだろう…」

怜「うわ、誰か川に落ちたみたいやな…」



竜華「ワップ…ワップ…」

竜華(あ、アカン…)

竜華(服着とるせいで…うまく泳げへん…)

「おい、なんか溺れとらんか、あの子」

「うわっ、これまずいんとちゃうか?」

「きゅ、救急車と警察を…」

菫(上手く泳げないのか、竜華!?)

菫(くっ、どうする…)

菫(……)

菫(…仕方ない) キッ

ダッ

「お、おい、嬢ちゃん!」

ピューン、ドポーン

「うお、誰か飛び込んだで」

「大丈夫かいな?」

竜華(ウチ、このまま溺れ死ぬんか…?)

竜華(…ごめんな、怜)

竜華(もう、アンタに膝枕できそうにないわ…)

竜華(それに、今日のデート…邪魔してごめん…)

バシャ、バシャ

菫「竜華!」

竜華(す、菫…?)

菫「大丈夫か、竜華?」

竜華「……」 コク

菫「よし、掴まってろ!岸まで泳ぐ」

バシャ、バシャ

菫(くっ、流石に重いな…)

菫(いくら泳ぎが得意といえども、これでは…)

「嬢ちゃん、これに掴まり!」 バッ

菫(ロープ!? 助かる!)

ガシッ

菫(もう少しだ…っ!)

バシャ、バシャ


菫「ふぅ、ふぅ…」

竜華「はぁ…はぁ…」 ゴホッゴホッ

「お手柄やでー、嬢ちゃん!」

「かっこよかったでー」

ピュー、パチパチパチパチ

菫「い、いや、どうも…//」

竜華「…菫」 ウルッ

菫「あっ、大丈夫か竜華? 水、飲み込んでないか?」

竜華「う、うん…」

竜華「ごめんな、迷惑ばっかかけて…」 グスッ

菫「いいさ。お前が無事なら、それでよかったよ」 ニコッ

竜華「菫…」 キュン

菫「一応、病院に行こう」

竜華「う、うん…」モジッ

竜華(あれ…)

竜華(菫のこと、直視できひん…) カァ

病院

竜華「ありがとうございました」

「いえいえ、お大事に」

菫「異常が無くて、本当によかったよ」

竜華「ホンマ、よかったわ…」 モジッ

菫「ん、どうしたんだ?」

竜華「い、いや! 何でもあらひぇんで…」 アタフタ

竜華「…あっ//」 カァァ

菫「……」

竜華「ご、ごめん…」

竜華(あ、アカン…)

竜華(菫って、こんなかっこよかったっけ!?)

菫(なんだ、こいつ…)

菫(可愛すぎるだろ…)

「あ、いましたよ」

「ホンマや、やっと見つけたで」

竜華「あれ…セーラ」

菫「それに、渋谷も…」

セーラ「おー、元気そうやな竜華!」

尭深「弘世先輩、大丈夫ですか?」

竜華「なんであんたらが」

菫「ここに…?」

セーラ「そりゃあ、なあ…」

尭深「私たち、ずっと二人をつけてましたから」

竜華「…えっ?」

菫「…なっ!?」



今回はここまでです

次投稿が多分ラストになると思います

乙~

乙ー

竜華「いつからつけとったんや?」

セーラ「そりゃあ…お前らが犬に追いかけられた時からや」

菫(見られたのか…) ズーン

尭深「だ、大丈夫ですよ。誰にも言いませんから」 アタフタ

菫「なら、いいが…」

菫「それより、なんで私たちの尾行を…」

尭深「もちろん、二人を見張るためです」

セーラ「お前ら、怜と宮永のデートを邪魔するつもりやったんやろ?」

竜華「そ、それは…」

セーラ「まぁ、結果は全部失敗したみたいやからなぁ、よかったわ」

尭深「それよりもびっくりしましたよ、清水谷さんが川に落ちた時
は…」

セーラ「全くやで。さすがの俺でも肝冷やしたわ…」

竜華「ご、ごめん…」 シュン

尭深「それに…弘世先輩も」

セーラ「いくら竜華を助けるためとは言え、無茶しすぎやで」

菫「ムゥ、すまない…」

セーラ「まぁ、無事でよかったわ…」

竜華「あれ、でも…」

菫「ここには、何をしに来たんだ?」

セーラ「決まっとるやろ!」

尭深「二人を…説得しに来ました」

菫「説得…だと」


おっ

セーラ「お前ら、まだあの二人の邪魔する気か?」

竜華「そ、それは…」

尭深「…お二方は、気づかないんですか?」

菫「…何をだ?」

尭深「宮永先輩も園城寺さんも、とっても幸せそうじゃないですか」

竜華「…っ!?」

尭深「宮永先輩は、いつもよりも笑顔を見せるようになりましたし…」

セーラ「怜もなんか、いつもより元気に見えるやないか」

菫「……」

セーラ「そんな幸せな二人のことを、お前らが邪魔してええんか?」

菫「し、しかし…」

尭深「…それに」

セーラ「お前らのその行動が、いろんな人に迷惑かけとるんやで」

菫「うっ…」

セーラ「泉や船Q…」

尭深「誠子に淡ちゃん…」

セーラ「それに、姫松のやつらやって…」

尭深「もちろん、一般の人たちも」

竜華「……」

セーラ「いくらなんでも、大人気ないで」

尭深「もう、やめたほうがいいと思います」

菫「…クッ」




竜華「…わかっとる」 ボソ

菫「竜華…」

竜華「二人の言うとおりや」

竜華「怜が幸せそうにしとることも…」

竜華「今日、たくさんの人に迷惑かけたことも…」

竜華「全部、わかっとるつもりや」

セーラ「…そうか」

竜華「…でもっ!」

セーラ「…っ!?」 ビクッ

竜華「それでも、邪魔せずにはいられんかった…っ!」

竜華「こんなことしても、何にもならんことはわかっとった…」

竜華「でも…そうでもしないと、怜がどっか行ってしまうような気がしたんや!」

竜華「ウチのことおいて、どっかに…」

竜華「そんなん…嫌やったんやっ!」

竜華「怜のことが…」 ジワッ

竜華「怜のことが…好きやったから…っ!」 ポロポロ

菫「……」

竜華「…グスッ、怜ぃ」 ガクッ

竜華「うぅ…うわぁぁぁぁん!」

セーラ「竜華…」

菫「……」

菫「…二人とも」

尭深「はい、何でしょうか?」

菫「この場は、私に任せてくれないか?」

尭深「えっ…!?」

菫「…頼む」 スッ

尭深「せ、先輩…!?」 アタフタ

セーラ「…頭上げぇや、弘世」

セーラ「…俺らは入口で待っとるわ」

セーラ「やから…竜華のこと、頼むで」

菫「…恩に切る」

セーラ「じゃ、行こーか、渋谷さん」 スタスタ

尭深「は、はい」 スタスタ

菫「……」

竜華「…グスッ…エッグ」

菫(竜華…)

セーラ「竜華…」

菫「……」

菫「…二人とも」

尭深「はい、何でしょうか?」

菫「この場は、私に任せてくれないか?」

尭深「えっ…!?」

菫「…頼む」 スッ

尭深「せ、先輩…!?」 アタフタ

セーラ「…頭上げぇや、弘世」

セーラ「…俺らは入口で待っとるわ」

セーラ「やから…竜華のこと、頼むで」

菫「…恩に切る」

セーラ「じゃ、行こーか、渋谷さん」 スタスタ

尭深「は、はい」 スタスタ

菫「……」

竜華「…グスッ…エッグ」

菫(竜華…)

菫「竜華…」

竜華「グスッ…ヒック…」

ダキッ

竜華「…っ!?」

菫「私も…お前と同じだ」

菫「照が…何処か遠くに行ってしまう、そんな気がした」

菫「それが、とても怖かったんだ…」

菫「だから、こんなことを…」

竜華「菫…」 グスッ

菫「だが、渋谷たちの言うとおりだ」

菫「私たちに、あの二人の幸せを邪魔する権利などない…」

菫「いや、寧ろあの二人のことを見守らなければならない…」

菫「….そうだろう?」

竜華「……」 コクッ

菫「だから…二人のことは、諦めよう」

竜華「…うん」

竜華「なぁ、菫」

菫「ん、なんだ?」

竜華「胸…借りてもええか?」

菫「…ああ」

菫「好きなだけ…使ってくれ」

竜華「…おおきに」 ボスッ

竜華「……」

竜華「…うぅ」 ジワッ

ウワァァァァァァン




>>123
連投すいませんでした

竜華「…グスッ」

菫「落ち着いたか?」

竜華「うん、ありがと」

竜華「……」

竜華「あのな、菫」

菫「ん、なんだ?」

竜華「今日、菫と一緒におってな…す、菫ってホンマ頼りになるなぁ、って思たんや」

菫「そ、そうか…」

菫「そういう竜華こそ…卓上ではしっかりしてるのに、普段はどこか抜けてるな、と思ったぞ」

竜華「なんやそれ、バカにしとるん?」

菫「い、いや…そんなつもりでは…」

竜華「…まぁ、ええよ」

竜華「それでな、今日の川でのこと…正直言ってウチ、あそこで死んでまうかと思たんよ」

竜華「菫がおらんかったら、ホンマに死んどったかもしれへん」

竜華「ホンマありがと」

菫「構わないさ、それくらい」

竜華「…助けられた時」

竜華「菫のことみたら、ホンマかっこええなぁ、って思たんや」

菫「あ、あぁ…」

竜華「それでな、ウチ…」

竜華「菫に…一目惚れしてもうたみたいなんや…//」 カァァ

菫「えっ…」

竜華「菫、その…」

竜華「もしよかったら、付き合ってくれへんか?」 カァァ

菫「……」




竜華(やってしもうた…)

竜華(何言うとるんよウチは、今日会ったばかりの人に…)

竜華(菫…絶対ウチのこと、変な目で見るよな…)

竜華(うぅ…)

菫「…ふっ」

菫「ははははははは」

竜華「へっ…菫?」 キョトン

菫「…いや、すまない」

菫「なにせ、こんな経験…初めてだからな」

竜華「そ、そうやよな…こんな経験、初めてやよな」

菫「正直、驚いているよ」

竜華「せやよな…」

竜華「そんなら、早よ答え聞かせてくれんか?」

竜華「その方が、楽になれるから…」

菫「ああ、わかってるさ」

竜華(決まっとるよな…)

竜華(答えは…NOやよな) グスッ

菫「私の答えは…YESだ」

竜華「…やよな、NOやよな」

竜華「…えっ」

竜華「えぇぇぇぇぇ!?」




竜華「い、今、なんて…」

菫「だから…YESだ//」

竜華「ほ、ホンマに!?」

菫「ああ、冗談じゃない」

菫「私も今日、お前と過ごしてな…」

菫「なんというか、お前の天然なキャラに惹かれてしまったんだ…」

菫「なんだか、ほっとけないやつだと思えてな…」

菫「まさか、今日、こんな所で告白されるとは思わなかったがな…//」 テレ

竜華「うぅ…」 ジワッ

竜華「菫ー!!」 ダキッ

菫「うわっ、竜華!?」

竜華「ウチ、怖かったんや」

竜華「いきなりこんなこと言うて、菫に嫌われるんやないかって…」

菫「竜華…」

竜華「でも、ありがと菫」

竜華「ウチのこと、受け入れてくれて」 グスッ

菫「こちらこそ、告白してくれてありがとう」 ギュ

竜華「…うん!」

菫「さぁ、もう行こう」

竜華「せやな、セーラ達も待たせとるしな」

竜華「なぁ菫」

菫「ん…?」

竜華「手、繋がへんか?」

菫「もちろんだ、竜華」 ギュ

竜華「ふふ…」 ギュ


ーー
ーーー
ーーーー
ーーーーーー
ーーーーーーー
ーーーーーーーー




1年後

竜華「二人とも遅いなー」

怜「せやなー」

竜華「なぁ怜…ええんか、恋人おるんにウチが膝枕しても…」

怜「大丈夫! ちゃんと照には許可もらっとるから」

竜華「せやかてなぁ…」

怜「こんな膝しとる竜華が悪いんやで!」

竜華「…なにそれ」 ハァ

怜「嫌なら嫌って言えばええやんか。竜華も恋人おるんやし…」

竜華「しょ、しょうがないやろ…これしとらんと、なんか落ちつかんし…」

怜「…なに言うてんの」 ハァ

怜「…でも、驚きやわ」

怜「四人とも、同じ大学選ぶなんてなぁ」

竜華「せやなぁ」

竜華「ウチ、照はすぐプロに入るかと思っとったからなぁ」

怜「ウチもやわ」

「おーい、二人とも」

竜華「あ、来たみたいやな」




菫「すまない竜華、講義が少し長引いてしまった」

竜華「気にしてへんよ、全然!」

照「怜、また竜華に膝枕してもらってる」 ブスゥ

怜「ご、ごめん照、竜華がどうしてもって…」

竜華「人のせいにせんといてや」 ビシ

怜「イタッ…」 ヒリヒリ

照「ふふ、今度は私にもさせてね」

怜「わかっとるって、照」

菫「やれやれ…」

怜「そういや、菫は竜華に膝枕してもらったんか?」

菫「なっ…!?」カァァ

照「菫、驚きすぎ」

怜「最高やで、竜華の膝枕は」 ニヤニヤ

竜華「ちょっ、怜!」

怜「嘘は言ってへんで!」

菫「と、とにかく…この話は置いといて」

照「そうね、早く行きましょう」

竜華「せやな、せっかくのダブルデートなんやし」

怜「楽しみやなー、照」

照「そうね、怜」

竜華「今日はどこ行くんや、菫?」

菫「そうだな、とりあえず昼ごはんでも食べに行かないか、竜華?」

竜華「うん!」


カン


というわけでこれで終わりです

照怜あるから竜菫もありかな、と思ってこのシチュエーションで書いてみました

途中照のキャラがぶれたり、怜がビッチぽくなったりしたことはすいませんでした

なにはともあれ、完結できてほっとしています

支援ありがとうごさいました!

乙ー
珍しい組み合わせで良かったよ

乙ー

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