京子「結衣と密室に閉じ込められた」(86)

京子「第1回!負けたら退学!マジでマジなかくれんぼ大会~!」

櫻子「いえーーーーーーーーーい!」

京子「いえーーーーーーーーーーーーい!!」

櫻子「いえーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!」

ひま「……櫻子と京子先輩を混ぜると勢い止まりませんわね…」

結衣「はあ…またやるの、それ」

京子「またじゃないですぅ、かくれんぼは今日が初めてですぅ」プクー

結衣「すねんな」

あか「うわあ、かくれんぼなんて、あかり久しぶりだよぉ」

あか「何だか小学校に戻ったみたいで楽しいな!」

ちな「まったくもう、あかりちゃんはお子ちゃまなんだから…」

京子「あかりは十分注意しとけよ~?」

あか「え、なんで?京子ちゃん」

京子「体育倉庫に隠れてたら先生から鍵閉められてそのまま忘れられて夏休み中ずっとそこにいなくちゃならないフラグが…」

ちな「や、やめてくださいよ!京子先輩、その流れで行くとあかりちゃん怨霊になるじゃないですか!」

あか「……おんねんが、おんねん…」

綾乃「としのーーー!」

綾乃「きょーこーーーーー!」

千歳「おじゃましますな」

京子「お、綾乃達も来たか~」

綾乃「今日という今日は、完勝してさしあげますわ!」

京子「へへへーん、でっきるかなぁ!」ホホプニ

綾乃「ちょ///頬突かないでよ歳納京子///」

結衣「……」

京子「ん、結衣どったの?」

結衣「あ、いや、何でもない」

ひま「それで、どういうルールで行きますの?」

京子「今回は、鬼を私が引き受ける!5分以内にお前達は遠くまで逃げるんだ!」

結衣「いや、格好良く言うな」

ちな「京子先輩、探すより隠れる方が好きそうなのに、珍しいですね」

綾乃「ふんっ!望むところだわ!最後まで隠れきってあげるんだから!」

千歳「早い事捕まったら歳納さんと二人っきりになる機会増えるで~」ボソッ

綾乃「か、簡単な所には隠れないんだからね!生徒会室のロッカーの中とか、絶対探さないでよね!」

千歳(ふふふ、綾乃ちゃん可愛えなあ)

京子「あ、生徒会室で思い出したけど…学校内すべてがフィールドだよ!」

京子「逆に言うと学校から出ちゃだめだからね~」

一同「はーい」

京子「では、かくれんぼ…スタート!」

京子「いーち、にーい、さーん…」メカクシ

綾乃「さーて!生徒会室に隠れよっかなあ!(棒読み)」スタスタスタ

千歳「綾乃ちゃん、手伝わせてな」

ひま「ちょっと、櫻子ついて来ないでくださいまし!」ダッ

櫻子「向日葵こそ!私の行く先に回り込むなよ!」ダッ

ちな「結衣先輩♪一緒にかくれませんかっ♪」

結衣「え、けど沢山で隠れても仕方ないんじゃない?」

ちな「うう…そ、そうですね…」ガクッ

あか「あかりは何処隠れよっかなあ」トコトコ

ちな「うーん、じゃ、私は、娯楽部の物置にでも隠れますね」タッタッタッ

結衣「…私は、よし、あそこに隠れるか…」


~5分後~

京子「298!299!さーんびゃく!」パッ

京子「くくく、さて、探し始めるとしますか!」

京子「最初は生徒会室かな~」タッタッタッ

「あやのみつけた~!ちとせも~!」

「ど、どうしてみつかったのかしらね!仕方ないわ、歳納京子についていってあげる!」

「ええわあ」

「ちなつちゃんも、みーっけ!」

「ああ、良かった、早めに見つけてくれて」

「ここって暑くて困ってたんですよ」

「櫻子ちゃんもひまっちゃんも発見!というか、2人とも煩すぎ」

「「ぐぬぬぬぬぬぬぬ」」

「ま、まさかあかりは保健室で堂々と寝ていようとは…」

「ご、ごめん~ちょっとウトウトしちゃって…」

「うーん、結衣だけみつからないよ~」

「結衣せんぱーい、どこです~?」

「結衣ちゃーん?」

結衣(…よし、見つかる気配はないな…)

結衣(けど、窓から覗かれたらあっさり見つかりそうだし…奥の部屋まで行くか…)ゴソゴソ

結衣(…あれ、何、この写真立て…)

結衣(古すぎて何が映ってるのか良く見えないけど…)

結衣(……中に、何かが…)ゴソゴソ

京子「うーん、結衣が全然見つからない…みんな、心当たりある?」

ちな「すみません…悔しいですが、判らないです…」

あか「あかりも、旧校舎の方へ歩いて行ったのまではみかけたんだけど…」

京子「旧校舎か…よし、ちょっと探しに行って来るよ」

綾乃「わ、私も行くわよ!そ、そろそろ最終帰宅時間だし、お開きにしないとね!」

京子「あー、もうそんな時間かあ…じゃあ、皆でいこっか」

櫻子「いえーーーーーーーーーーーい!」

ひま「いや、それはもう終わりですわよ櫻子」

京子「あれ、あの音楽室の窓、開いてる…」

ちな「あら、本当ですね。もしかして結衣先輩はあそこに…?」

あか「あ、あそこって、確か開かずの音楽室になってる所だよぉ…ゆ、結衣ちゃん、そんな所に…?」

綾乃「…私も、あそこには絶対に入るなって西垣先生に言われてるのよね…」

京子「ほほう、かくれんぼがキモだめしみたいな雰囲気になってきたね」

京子「一粒で二度おいしいイベントを企画できる私、マジ天才!」

ちな「いや、冗談行ってる場合じゃないですし…早く確認に行きましょうよ」

京子「もう!ちなちゅは真面目だなあ!」

~旧音楽室内~

京子「何とか窓から入れたけど…こぼっこぼっ…うう、凄い埃…」

あか「あ、京子ちゃん、床の埃に足跡が残ってるよ」

ちな「この足跡は…確かに結衣先輩の物!奥の部屋に続いてます!」

京子「ちなつちゃんって探偵みたいだね」

綾乃「そ、それにしても不気味ね、ここ、本当に音楽室だったの…?」

京子「結衣ー?奥の部屋にいるの~?」ガチャガチャ

京子「ありゃ、開かないや」

綾乃「歳納京子、こっち、こっちの上の方にも奥に続いてる窓があるわよ」

京子「よし!私がいっちょ行って結衣が居るか見てくる!皆はここで待ってて!」

ガタンゴトン


京子「イタタタ…降りるのは降りれたけど…これ、戻れるのかなあ」

京子「うわっ…なに、この部屋…」

京子「壁に貼られてるの…これ、ああ、防音用の張り紙か…」

京子「けど、これ、もう雨水で膨れ上がって今にも剥がれそう…不気味~」

京子「あ!結衣!居たんじゃん!返事してよ~」

結衣「京子…か…」

京子「どしたの、手に持ってる、され、何?」

結衣「いや…さっき、この写真立てに挟まってるのを見つけたんだけど…」

結衣「これ、中身、全部、髪の毛なんだよ…」

京子「……ええ…」ゾクッ

京子「ちょ、そんなの捨ててよ!気持ち悪い…!」トンッ

結衣「あ…」


サラサラサラサラサラサラサラ


結衣「全部、床に落ちちゃった」



パラパラパラパラパラ


京子「!?」

結衣「か、壁紙が…捲れてきて…」

京子「な、なに、その下に…なにか書かれてる…あれ、呪文?」ゾクゾクッ

京子「や、やばいよ、結衣!ここから出ようよ!」

結衣「あ、ああ…」

京子「くっ…こっちからも扉開かないよ!おーい!みんなー!」ドンドンドン

京子「あ、開けて―!」

京子「ど、どうして誰も返事しないの!?さっきまで扉の向こうにいたはずなのに…!」

結衣「京子、落ち着いて…!京子は何処から入ってきたの?」

京子「そ、そうだ、私、窓から降りてきたんだ…!」

京子「け、けど、こっちには台がないから窓がある高さまで手が届かないよ…」

結衣「…よし、じゃあさ、私が台になるから、京子は窓に上って向こうに降りて」

結衣「そしてロープか何か持ってきてよ」

京子「け、けど!結衣を一人で残していくのは…!」

結衣「私は大丈夫だよ、さ、早く、私の背中に乗って」

京子「…わ、判った!急いで戻ってくるからね…!」



ヨジヨジ


京子「よ、よし…窓に手が届いた…あとは…痛っ!」

京子「ゆい!?なにして…」

結衣「いー!いー!」

京子「 」

結衣「いー!いー!いー!いー!」

京子「ちょ、結衣!足噛まないで!結衣!引っ張らないで!」

綾乃「と、歳納京子!」ヒキッ

京子「あ、あやの…引っ張って!そのまま引っ張って!」


ドスンッ


京子「はあ…はあ…」

結衣『いー!いー!いー!』

綾乃「はあ…はあ…と、歳納京子、船見さんは?」

京子「わ、わかんない…わ、私…結衣を思いっきり蹴っちゃった…だ、大丈夫かな、結衣…」グスッ

綾乃「今、みんな西垣先生を呼びに行ってるから…」

西垣「こらー!お前ら!何やってる!」

京子「…!」ビクッ

綾乃「…!」ビクッ

西垣「ここは入ったら駄目だってっ言っただろ!今すぐ外に出ろ!」

京綾「は、はい!」ピューッ

京子「な、奈々ちゃん…!中にまだ結衣が…!」ポロポロ

西垣「…いいから、お前ら、今日はもう帰れ…」

京子「そ、そんな…」

西垣「あ、ちょっと待て…」

京子「?」

綾乃「?」

西垣「…」チョキンチョキン

綾乃「ちょ、せ、先生!何私の髪斬ってるんですか…!?歳納京子のまで!?」

西垣「これでいい、さあ、もう帰れ!」

京子「……」

綾乃「……」

~翌朝~

京子(結衣…家に帰ってなかった…)

京子(どうしたんだろう…結衣…)

京子(そうだ、教室に行く前に奈々ちゃん聞いてみよう…)

綾乃「と、歳納京子…」

京子「あ、綾乃…は、はは…何か、髪が短いの…変な感じだよね…」

綾乃「歳納京子こそ…」

京子「は、ははは…。あ、今から奈々ちゃんの所に行くんだけど…綾乃も来る?」

綾乃「…ええ、…船見さんの事とか、色々聞きたいし…行くわ…」

~化学室~

奈々「吉川ちなつが死んだ」

京子「…え?」

綾乃「せ、先生!ど、どういう事ですそれ!?なんで吉川さんが…!」

奈々「昨日の夜な、船見の事を心配した吉川は音楽室に行ったらしいんだ」

奈々「病気の見舞いと違うんだから、危ないってわかると思うんだがな」

奈々「で、例の窓から覗きこんで…船見を見ちまったらしい」

奈々「私が来た時にはもの凄い声をあげてひっくり返ってたよ」

奈々「舌が喉に入り込んでて、病院に着くまでに窒息死した」

京子「そ…そんな…ち、ちなつちゃんが…」

奈々「いいか、お前ら、船見の事はもう忘れろ」

奈々「今回の事件の事も、だ」

奈々「あいつは、もう目が見えないんだが…自分の事を覚えてる者を何年かかってでも追って来るから」

奈々「それと、後ろ髪はもう伸ばすな」

奈々「もし船見にあって逃げようとした時、あいつは最初に後ろ髪を掴んでくるからな」

~一ヶ月後~

京子(あかりは9日目に死んで、綾乃は21日目に発狂した)

京子(あかりは自分の部屋に閉じこもって、部屋の隙間という隙間をテープで塞いで、自殺した)

京子(最後は自分の瞼と耳に蝋で封印しようとして断念した痕跡があったらしい)

京子(綾乃は裏山でパンツいっちょうでケタケタ笑っていたのを発見された)

京子(綾乃の後頭部には、何かが毛を毟り取ったような跡が残されていたらしい)

京子(綾乃の瞼は、決して閉じないようにナイフで切り取ろうとした痕跡があったらしい)

京子(私は、今、布団の中で高熱に魘されている)

京子(そしてちょうど事件から30日目の夜、私は夢を見た)

~旧音楽室~

結衣「お前ひとりだな」

京子「うん」

結衣「お前もこっち来てくれよ」

京子「いや」

結衣「あかりとちなつちゃんが会いたがってたぞ」

京子「いや」

結衣「お前が来ないと、毎日2人はリンチだ」

結衣「逆さ吊りで口に靴下詰めて蹴りあげられるんだ」

結衣「かわいそうだろ?」

京子「うそだ、地獄がそんなに甘い訳ないだろ」

結衣「はははは、地獄か」

結衣「地獄って言うのはなぁ」

京子(そこで私は目を覚ました)

京子(私は死にたくないし、狂いたくはない)

京子(私は考えた…)

京子(結衣が結衣を知ってる人の元に行くのなら…この話を多くの人にしたら)

京子(私が結衣に追われる可能性は薄まるんじゃないかって…)

京子「皆、ここまで話を聞いてくれて、ありがとう」

京子「犬に噛まれたと思ってね」

京子「少しでも生存率をあげたいなら」

京子「この話をもっと多くの人にしてあげることを」

京子「お勧めするよ」



このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom