咲「麻雀デスマッチ?」 (172)

注意
キャラ崩壊
人死に
不定期更新


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1380533719

和「おはようございます咲さん」

咲「ん…おはよう和ちゃん……って此処どこ?」

和「分かりません目が覚めたらここにいました。」

咲「和ちゃん私達確か避難してたんだよね?」

和「そうです。インハイ会場がテロの標的にされたとかで誘導に従って避難していたはずです」

優希「避難の途中までしか記憶が無いし携帯が無くなってるし窓も無いしで色々とさっぱりだじぇ」

咲「優希ちゃんもいたんだね。良かったぁ」

久「優希だけじゃないわよ」

咲「部長!」

咲「ここはどこなんですか?」

久「まこと調べて来たんだけど分からなかったわ」

咲「そうですか…」

久「頼りない部長でごめんね」

咲「そんなことないですよ」

まこ「とりあえず情報を整理せんか?」

久「そうね。今のところ分かっているのは、須賀君以外の部員がこの部屋に集められていた、インハイの女子団体戦出場校のメンバーが集められている、私達はここに閉じ込められているということね」

和「インハイ出場校ということは他の学校の方もいるんですか?」

久「ええ、他のところも私達同様1つの部屋に部員が集められていたそうよ」

咲「閉じ込められているって本当ですか?」

久「まこと探索したり他校生に話を聞いたけど出口はなかったわ」

優希「出口が無いんじゃどうやって私達をここまで運んだんだ?」

まこ「鍵のかかった扉が有ったからたぶんそこからじゃろ」

咲「そんなぁいったいどうして…」

和「心配しないで下さい咲さん私達がついてます」

優希「そうだじぇ、案外京太郎が助けに来るかもしれないし」

久「須賀君はともかく誰かが助けに来てくれるかもしれないわ。一度に沢山の人が消えたのに警察が捜査しないわけ無いもの」

咲「そうですよね!」

まこ「問題は食料じゃな」

咲「えっ?!」

久「残念ながら食料は発見出来なかったわ」

優希「タコスが無いなんて耐えられないじぇぇ…」

和「それどころか飢え死にしますよ」

久「部屋にトイレとお風呂がついてるから水はなんとか確保出来そうでは有るわね」

咲「でもそれだけじゃ…」

和「部屋には監視カメラはなさそうですし、わざわざ捕まえておいて飢え死にさせるでしょうか?」

優希「分かった!きっとテロリストの仕業で私達を人質にしてるんだじぇ」

咲「テロリストがこんな場所用意できるかなぁ?」

??『ぴんぽんぱんぽーん。あー、あー。みんなー聞こえるかなー?今から係りの人がみんなを迎えに行くから、ちゃんと言うこと聞いて大人しく誘導に従って下さいねー☆』

まこ「とりあえず放送室は有るみたいじゃな」

ガチャ

黒服「失礼します」

久「女の子の部屋に入る時はノックぐらいしてくれるかしら」

黒服「それは失礼」

咲(こんな人本当にいるんだ…私達どうなっちゃうんだろう…)

優希「おじさんについてったらご飯が食べれるのか?」

黒服「この件についての説明のあと皆さんに食事をとって頂くことになっています」

久「飢え死にはしないですみそうね…」

黒服「では付いて来て下さい」

優希「人が一杯いるじぇ」

まこ「そりゃそうじゃ団体戦出場者が全員連れてこられとるからの」

穏乃「のーどーかー!」

和「穏乃!憧と玄さんも」

玄「和ちゃん無事そうでなによりだよ」ジー

灼「胸じゃなくて顔を見るべきだと思…」

憧「ごめんね和。玄が相変わらずで…」

和「いえ、むしろこんな状況でも余裕そうで良かったです」

穏乃「何か困った時は言ってよ力になるからさ」

和「ありがとうございます。穏乃達も困った時は私達を頼って下さいね」

咲(あ、お姉ちゃんだ)

照「……」チラッ

淡「どうしたのテルー」

照「何でもないよ」

照(やっぱり咲も連れて来られてたか…)

尭深「部屋でお茶淹れれるようにしてもらえるかなぁ」

誠子「頼んだらそれくらいはしてくれるんじゃないかな」

菫「この後の説明とやら次第だな」

愛美「スキーシーズン迄には帰りたいなぁ」

遊月「ホタルイカ立山寒鰤…」ブツブツ

那岐「……」

優希「あのお姉さん刀もってるじぇ」

まこ「取り上げられとらんし本物じゃないんじゃろ」

まこ「ん…ここはさっき封鎖されてた所じゃな」

久「この先に何が有るのかしら…」

黒服「着きました。ご自由に椅子におかけ下さい」

咲「おっきなモニター」

はやり『みんなーちゃんと席に着いたかなー☆それじゃあこれからみんなにどうして貰うか説明するよー☆』

竜華「おぉーはやりんやでみんな!生で見たかったわぁー」

泉「何で端原プロが…」

浩子「誘拐犯の仲間だからやろ」

はやり『みんなには麻雀をしてもらいます。ルールは学校対抗でコンビ打ちの半荘1回勝負26000点持ちでトップになった人の学校の勝ちだよ☆』

はやり『でもねハコワレしたらその人の学校の負けになるから気をつけてね☆後のルールはインハイと同じだよ☆』

白望「ダルい…」

胡桃「麻雀の大会から拉致されて麻雀やらされるって何なの…」

健夜『ちなみに…』

はやり『あ、小鍛治プロも来たんだぁ』

健夜「皆さんにはその麻雀に命を賭けてもらいます」

銘苅「ふざけるな!こんなとこまで攫って来て命を賭けて麻雀してもらうだと」

黒服「落ち着いて下さい」ガシッ

銘苅「五月蝿い離せ!」

はやり『あ…』

バン

銘苅「え…ぁ…」

ドサッ

はやり『黒服さんに逆らうと大変な事になるよ☆ってもう遅いね』

「いやぁぁぁーーー」

咲「嘘でしょ…」ガクブル

初美「早く助けが来ないとやばいですよー」

美幸「もーやだよーもー」ガクガク

灼「ハルちゃん助けて…」

智葉「いかれてやがる」

はやり(みんな演技うまいなぁー)

健夜『見ての通り黒服さん達は銃を持ってるので逆らっても無駄です。早速第一試合いっちゃおっか?』

はやり『試合は説明が終わってからだよ☆大人しくしてる間は何もしないからみんな大人しくしててねー☆』

はやり『試合は2日に1回のペースで行われて、組み合わせは試合ごとに抽選で決まるよ☆』

はやり『試合以外のことだとご飯の時間と消灯時間が決まってるから黒服さんにしおりを貰って確認してね☆必要な物があったら言ってくれればなるべく要望に応えるよ☆』

健夜『言い忘れてたけどみんなの試合風景は趣味の悪い大人達向けに配信されるからね。もう説明終わりで良いよね?』

煌「いったいここはどこなんですか?」

健夜『日本だよ。こっちは質問に答える義務は無いから質問しても無駄だよ。ちなみに私も端原プロも雇われただけで大した情報は持ってないよ』

はやり『じゃあ第一試合の抽選を始めるよ☆』ガサガサ

洋榎「くじ引きなんやな」

漫「試合の組み合わせが作為的やないってアピールですかね?」

恭子「まぁ中身が確認出来なければ作為的かそうやないかは分からんけどな」

はやり『じゃじゃーん☆第一試合の組み合わせはー…』

健夜『新道寺と臨海だね。早く済ませちゃってよ』

はやり(小鍛治プロこの後用事でもあるのかな?)

はやり『試合する学校の人達は黒服さんに付いて行ってね☆それ以外の子達はここで観戦してもらうよー☆』

健夜『負けたら処刑されるんで頑張って下さい』

煌「まさかいきなり私達が選ばれるなんて」

仁美「誰が行くと?」

哩「私と姫子でええやろ」

美子「任せたよ」

姫子「任せといて下さい」

智葉「私とメグが打つ良いな」

ダヴァン「了解デス」

ネリー「負けないで智葉」

智葉「安心しろ私もメグもプレッシャーの中で戦うのは慣れてる」

智葉(それに年下の奴らにこんな重い責任を負わせる訳にはいかないからな)

姫子(負けたらどうしよう…)

哩「姫子…大丈夫、私らは負けん!」ギュッ

姫子「部長…」

智葉「どっちが勝っても恨みっこなしだぞ!」

哩「おう!」

ダヴァン「こんなにスリリングな麻雀は初めてです」

姫子「部長と一緒なら絶対に負けん」

花子『この試合私達以外に見てる人がいるんだよね』

玉子『悪趣味な大人とか言ってたのである』

ソフィア『やっぱりそいつらは権力者で私らの事も隠蔽されてるんだろうな』

史織『それじゃあ助けは来ないってこと?!』

景子『落ち着いてよまだ決まった訳じゃないんだし』

はやり『一進一退だねぇ』

健夜『生か死かの極限状況だからそろそろ精神力の差が出てくるよ。視聴者もそんな状況で苦しむ様が見たいんだろうけど悪趣味だよね』

はやり『この企画を考えた人は本当にどうかしてるよね』

健夜(私達も共犯者なんだよ端原プロ)

智葉(とりあえず南2局現在、リードしているわけだが)

ダヴァン(勝っているとはいえ油断は禁物ですね)

哩(くっ、こんままやと…いやこげん時こそ前向きに行かんと)

姫子「…」

哩「姫子!いつも通り打てば勝てる!」

姫子(いつも通りなんて無理ですよ部長…勝っても負けても私んせいで人が死ぬなんて)ブルブル

哩(姫子…)

健夜『これは勝負あったかな』

はやり『へ?もう?』

健夜『鶴田さんはもうまともに打ててないしそれをフォローしようとして白水さんにも隙ができるからね』

はやり『それに比べて臨海の2人は落ち着き過ぎだよね』

健夜『あれだけプレッシャーに強いと今後が楽しみだね』

健夜(生き残れればだけど)

明華「このままいけば私達の勝ち」

ハオ「相手が崩れてるからこのままいけるでしょ」

ネリー「2人とも頑張って」


煌「姫子…大丈夫でしょうか」

美子「大丈夫だよきっと…」

仁美「……」

智葉「ツモ…私達の勝ちだな…」

哩「ああ…」

智葉「行くぞメグ」

姫子「ごめんなさい」グスッ

哩「姫子…」

美子「お疲れ様」

煌「すばらでした。この極限状況で最後までやりきった2人を私は尊敬します」

仁美「なんもかんも政治が悪い」

姫子「私んせいです…」グスッ

哩「そげんことなか私らより相手の方が強かったただそれだけのことや」

煌「誰も恨んでなんかいませんよ」

はやり『それじゃあ負けた新道寺のみんなの処刑方をくじ引きで決めるよ☆』ガサゴソ

はやり『じゃじゃーん☆処刑方は絞首刑に決まりましたー☆』

健夜『新道寺の子達は黒服さんの指示に従ってね』

黒服「こちらへ」

哩「行くぞ…」

姫子「はい…」

健夜『みんなも見るんだよ。負けたら処刑されるって分かってもらうためにね』

煌「皆さんと出会えて本当に良かったです」

「花田……」

はやり『それじゃあ黒服さんお願いしまーす☆』

優希「花田先輩っ!」ウルウル

和「こんな事って…」ウルウル

爽「首吊りって映画で見たことあるけどモニター越とはいえ現実で見るとキツいな」

由暉子「しかも顔を出したままでしたもんね」

成香「ちかちゃん…」ウルウル

誓子「大丈夫よ成香部屋に帰ったらお祈りしましょ」

淡「鶴姫ともう麻雀出来ないなんてやだよぉ」

照「淡…」

菫(部長として皆を支えられるだろうか私は…)

尭深「怖いです…」

誠子「大丈夫だよ尭深。麻雀で負けなければ良いんだから」

誠子(絶対にみんなを守ってみせる)

はやり『今日のプログラムはこれでお終い☆みんなはご飯の時間まで自由行動だよ☆』

久「ご飯食べれる気がしないわ」

まこ「食べとかんと体がもたんぞ」

咲(万が一選ばれてもお姉ちゃんの所とは当たりたくないなぁ)

久「部屋に戻って来たけれど時計と雀卓しかないのよねこの部屋」

咲「これってやっぱり…」

まこ「死にたくなかったら練習してろっちゅうことじゃな。たぶん」

咲「試合以外で打てるのは良いですね。勘が鈍らずにすみますから」

久「とりあえず気分転換に打ちましょうか、何を要求するか話しながら。和と優希はどうする?」

和「すみません」

優希「遠慮するじぇ」

久(麻雀の結果であーなったんだから麻雀は気が進まないわよねぇ…どうしたら良いんだろう…)

まこ「分かった。わしらは三麻しとるから2人は休みながら何が欲しいか考えててくれ」

咲「2人とも辛いでしょうし麻雀は止めといた方が良くないですか?」

まこ「辛いじゃろうが麻雀から逃げてたらここでは生き残れん。2人には乗り越えてもらうしかないんじゃ」

咲「でも……」

優希「咲ちゃん私の事なら気にしないでくれ少し休めば大丈夫だから」

和「私も…大丈夫です…」

咲「分かったよ…」

咲(2人にはこれ以上無理をさせたくない…全試合私が出てそして…勝ってみせる!!)

はやり「う~ん…」

健夜「どうしたの?」

はやり「死んだ子達とはもうこっちで会うことがないから、ちょっと会ってお話したかったんだけど…もう行っちゃったかなぁ」

健夜(え…何この人…)

健夜「ま、まぁ死んだ子達は係りの人がすぐに処理してたみたいだから、もう会えないんじゃないかな?」

はやり「そっか…そうだよね。でも大変だよねリタイアしたからって楽じゃないだろうし、労ってあげたかったなぁ…」

健夜「優しいんだね」(頭がおかしくなった訳じゃないんだ)

はやり「出会いを大切にしてるだけだよ。すこやんも出会いを大切にしないと結婚出来ないぞ☆」

健夜「自分だって独身の癖に…」ボソッ

やはり「ん?何か言ったー?」

健夜「何でもないよ」

咲「ツモ、これでまた私がトップですね」

久「これで二回連続で咲がトップね。それにしてもお腹空いたわ~」

まこ「そういえば起きてから何も食ってないのう。明日からは1日3食出るらしいが」(久もだいぶ立ち直ったみたいじゃな。あとは…)チラッ

優希「部長!私も麻雀するじぇ」

久「OKじゃあ萬子を戻しましょうか」

咲「優希ちゃん大丈夫なの?」

優希「めそめそしてたらご飯がまずくなるからな。それに生き残る為にはもっと強くなる必要があるじぇ」(生き残って花田先輩の無念を晴らしてみせる)

和(優希…あなたは強いですね…)

まこ「また咲がトップじゃな」

咲「この調子で試合も頑張ります!」ゴッ

久「頼もしいわね」

久「そういえば和。エトペンは一緒に連れて来られなかったみたいだけど大丈夫?要求したら持って来てくれるかも」

和「結構です…私のエトペンを持って来てくれるとは限りませんから…」

久「そう…でも欲しい物があったらどんどん要求した方が良いわよ。そうじゃなきゃ割に合わないでしょ」

和「そうですね…でも私は必要な物は無いので皆さんで決めて下さい」

咲(和ちゃん…)

コンコン

久「はい?」

黒服「食事の時間になりましたので食堂へ御案内します」

咲・優希「和ちゃん行こう」

和「はい」

優希「おじさん、タコスはあるのか?」

黒服「タコスは有りません。ですが選手の皆さんの為に美味しい物を用意いたしております」

久「選手ねぇ…」

まこ「うまいもん食わせてくれるんは有り難いが、どうせなら解放してもらいたいもんじゃ」

黒服「残念ながらそれは出来ません」

まこ「分かっとる攫って来て殺し合いさせるような奴らに期待なんてしとらん」

黒服「着きました。お好きな席へどうぞ」

久「分かったわ」

優希「せっかくのご飯なのにみんな暗いじぇ」

いちご「こんなん考慮しとらんよ…」

「はぁ…」

「帰りたい…」

久「そうみたいね…まぁ無理も無いけど」

咲「やっぱり学校同士の交流は無いですね…」

まこ「試合相手になった時に辛いからのう」

和(いずれは穏乃達とも…)

久「部屋に戻って来たけれど、今日はもう寝ましょうか」

まこ「そうじゃな」

優希「明日こそはタコスが食べたいじぇ」

咲「和ちゃん明日は一緒に麻雀打とうよ」

和「分かりました」

和(皆さんは凄いです…それに引き換え私は…)

まこ(和以外はこの調子で行ければええんじゃが…)

千里山部屋

竜華「怜、体の方は大丈夫なん?」

怜「ご飯美味しかったしゆっくり寝れてるし大丈夫やで。これなら試合の方も大丈夫そうや」

竜華「怜は試合には出さん」

怜「何でや」

竜華「試合なんかしたらまた倒れるやろ」

怜「うー」

セーラ「心配せんでもオレと竜華が組めば絶対に負けへんて」

泉「それにしても、いったいどうやって入院中の園城寺先輩を攫ったんですかね?」

浩子「こんな場所を用意出来る奴らなら病院から入院患者の一人を攫うくらい訳ないんちゃうか」

浩子「病人攫って来る神経は理解できんけどな」

泉「あいつらの言うこと聞いてたら本当に生きて帰れるんですかね?」

浩子「渡されたしおりには最後まで勝ち進んだチームのメンバーは解放するってあったな」

泉「最後まで勝ち進むってことは他の人らを殺して自分らだけ生き残るってことやないですか、そんなん私……」

竜華「しゃーないやろ他に出来ることもないし。負けた人らの事は考えんようにするしかないやろ」

怜「泉は死にたいん?うちはいやや」

泉「でも…」

セーラ「泉お前の気持ちはようわかるで、オレらもみんな同じ気持ちやからな…」

泉「……」

浩子「私らに今出来るんわ試合に選ばれん事と助けが来る事を祈るだけやな」

竜華「そっか監督達が助けてくれるかもしれん」

怜「それまで何としてでも生き残らんとな」

泉「相手はこんな事をやってのける奴らですよ助けなんて…」

浩子「他んとこの人らも色々するやろうからなんとかなるかもしれんで」

セーラ「助けが来てくれた方が楽やしな」

泉「そうですね。悲観してばかりいてもしょうがないですもんね」

白糸台部屋

淡「亦野先輩そのスプーン盗んで来たの?」

誠子「ああ万が一の時に武器になるかもと思ってな」

淡「あいつら拳銃持ってるんだよ。スプーンなんかじゃどうにもなんないよ」

誠子「別にこれであいつらを倒そうって訳じゃなくて、もしもの時に何もないより良いかと思っただけだ」

淡「絶対スプーンなんかであいつらに立ち向かわないでよね」

照「心配しなくても私が全員倒すからみんなで生き残れる」

淡「テルーは素手で拳銃に勝てるの?死んじゃやだよ」

照「麻雀の試合のことだよ」

淡「なーんだよかったー」

尭深「淡ちゃん元気になりましたね」

菫「そうだな。あいつが大人しいと気持ちが悪いから良かったよ」

淡「やっぱりさ試合のメンバーは私とテルーで決まりだよね」

菫「何を言ってるんだ。部長である私が打つに決まってるだろう」

淡「えー、テルーは私と菫どっちが良い?」

誠子「その前にみんなに確認したいんですが覚悟はできてるんですか?」

淡「覚悟?」

尭深「誠子ちゃんは出来てるの?」

誠子「私は死ぬ覚悟も[ピーーー]覚悟も出来てるよ」

菫「[ピーーー]ってお前…」

照「亦野の言うとおり覚悟が無ければこの試合は勝てない」

淡「じゃあ鶴姫は覚悟無かったから負けたの?」

照「後半の鶴田さんは明らかに精神的に崩れていた」

菫「いきなり生き死にを賭けた試合をやらされたんだ無理もないな」

照「たぶんこの中では亦野が一番覚悟が出来てる。だから試合は私と亦野が出る」

尭深「先輩は大丈夫なんですか?」

照「亦野ほどじゃないけどね」

菫「分かったお前がそういうなら任せるよ。大星もいいな」

淡「はーい。亦野先輩テルーの足引っ張らないでよ」

誠子「ああ」

>>36saga入れ忘れた

淡「やっぱりさ試合のメンバーは私とテルーで決まりだよね」

菫「何を言ってるんだ。部長である私が打つに決まってるだろう」

淡「えー、テルーは私と菫どっちが良い?」

誠子「その前にみんなに確認したいんですが覚悟はできてるんですか?」

淡「覚悟?」

尭深「誠子ちゃんは出来てるの?」

誠子「私は死ぬ覚悟も殺す覚悟も出来てるよ」

菫「殺すってお前…」

照「亦野の言うとおり覚悟が無ければこの試合は勝てない」

淡「じゃあ鶴姫は覚悟無かったから負けたの?」

照「後半の鶴田さんは明らかに精神的に崩れていた」

菫「いきなり生き死にを賭けた試合をやらされたんだ無理もないな」

照「たぶんこの中では亦野が一番覚悟が出来てる。だから試合は私と亦野が出る」

尭深「先輩は大丈夫なんですか?」

照「亦野ほどじゃないけどね」

菫「分かったお前がそういうなら任せるよ。大星もいいな」

淡「はーい。亦野先輩テルーの足引っ張らないでよ」

誠子「ああ」

有珠山部屋

成香「……」

誓子「……」

爽「2人ともずっとお祈りしてるな」

由暉子「麻雀とお祈りしかすることもありませんからね」

揺杏「信じる者は救われるんだよ」

宮守部屋

エイスリン「カエリタイ…」

白望「……」

胡桃「塞の能力でくじ引きを塞いだり出来ないの?それで助けが来るまで粘るんだよ」

塞「えー出来るかなぁ。第一助けが来るかどうかも…」

豊音「熊倉先生なら助けに来てくれるよ」

エイスリン「センセイシンジル、ミンナデカエル」

塞「そうだね」

永水部屋

小蒔「私達は助かるんでしょうか…」

初美「本家の人達がなんとかしてくれますよー」

春「世間では死んだことにされてるかも…」

小蒔「えー」

巴「大丈夫ですよ姫様。本家の人達はちゃんとした死体が出ないと納得しないと思いますから」

霞「問題は助けが来るまで私達が保つかどうかね」

春「黒糖さえあれば大丈夫」

小蒔「試合だって負けません」

霞(出来ればくじに選ばれたくないわね)

姫松部屋

恭子「眠らせて大人数運んだ訳やし遠くても東京近郊の範囲内やと思います」

洋榎「せやな、騒ぎが起きた時間と目が覚めてからこの部屋の時計を見た時間から考えてもそんなもんやろ」

絹恵「流石やねお姉ちゃん」

漫「それが分かったからって私達にはどうしようも無いですけどね」

洋榎「なんやとぉ」

恭子「水性ペンじゃなくて油性ペンを要求するべきだったみたいやね」

漫「なんで額に落書きする前提なんですか」

由子「ても東京近郊なら案外代行があっさり見つけてくれるかもしれないのよー」

洋榎「そんな感じはするなー」

絹恵「せやね」

漫「みんな前向きですね」

恭子「後ろ向きになってもしょうがないやろ。試合の方も私と主将に任せてのんびりしててええよ」

漫「大丈夫なんですか?」

恭子「大丈夫やって」

阿智賀部屋

穏乃「具合悪そうだったけど和大丈夫かな?」

憧「清澄の人達が付いてるんだから大丈夫よ。それよりも次の試合のことの方が心配よ」

玄「清澄とやることになったりしないよね」

灼「そもそも試合に選ばれたくないと思…」

宥「先生が助けに来てくれるよね?」

灼「絶対にハルちゃんが助けに来てくれますよ」

憧「でも万が一試合に選ばれちゃったらどうする?」

宥「3年生だし私頑張るよ」

宥(みんなに辛い思いして欲しくないから)

穏乃「宥さん」

玄「お姉ちゃん、相棒はもちろん私だよね?」

宥「玄ちゃんよろしくね」

憧「えーと…2人とも本当に良いの?実力的には問題ないと思うけど…」

宥・玄「うん」

灼「コンビ打ちだし姉妹で組んだ方が有利だと思…」

穏乃「私達は応援頑張ります」

試合の日

久「来ちゃったわね…この日が…」

まこ「そうじゃのう…」

和「…」

咲「和ちゃん…きっと私達も阿智賀も選ばれないよ。まだ他の学校がいっぱい残ってるし…」

和「咲さん」

優希「みんな!もし試合に出ることになったら私に打たせて欲しい」

久「何言ってるの!1年生にそんなことさせられないわ」

優希「覚悟は…出来てます…試合に勝つ事がどういう事かも分かってます…だから…」

和(優希どうしてそこまで…)

久「優希、あなたの気持ちは分かったけど年下の子にこんな重荷を背負わせる訳にはいかないわ」

咲「部長!負けたら死んじゃうんですよ?そんな奇麗事言ってもしょうがないと思います」

久「咲あなたまで…」

まこ「いや、咲の言うとおりじゃ」

久「まこ!?」

まこ「生きるか死ぬかなんじゃからベストメンバーで挑まんといかんじゃろ」

久「それはそうだけど…」

咲「染谷先輩は誰が良いと思ってるんですか?」

まこ「咲とわしでええじゃろ」

優希「え」

和「……」

久「なんで私じゃ駄目なのよ!!」

まこ「あんたに試合の負担まで背負わせたら間違いなく潰れるじゃろ。」

久「そんなことないわよ!」

まこ「はぁ、最初からずっと無理しとったじゃろ。おかげでわしらは助かったがこれ以上負担をかけたくないんじゃ」

久「まこ…」

まこ「そして和は今精神的に問題があるし優希は南場が不安じゃから、わしと咲しか無いじゃろ」

咲「染谷先輩、私はそうは思いません。」

まこ「なんじゃと!」

咲「だって染谷先輩も無理してますよね?」

まこ「そんなこと無い!わしは大丈夫じゃ。だいたいそんなこと言ったら優希だって…」

咲「今の優希ちゃんなら大丈夫だと思います。勘ですけど…」

和「私からもお願いします優希に打たせてあげて下さい」(優希あなたの考えは分かりませんが応援しますよ)

優希「私はもう三十年分はブルーになったから大丈夫だじぇ」

まこ「和と咲が味方に付いたからって急に元気になりおって」

久「まぁ、この方が優希らしいわよね。多数決で考えたら優希の勝ちだけどどうする?」

まこ「しょうがないから1年2人にまかせるとするかのう」

久「そうね。私達は裏方にてっしましょうか」

和「良かったですね優希」

咲「頑張ろうね優希ちゃん」

優希「おう」

久「試合に選ばれちゃった時は頼んだわよ2人とも」

はやり『ぴんぽんぱんぽ~ん。みんな~お昼ご飯の時間だから食堂に集まってね~☆試合はご飯の後だから最後の晩餐だと思って味わって食べてね☆』

まこ「どうやら時間みたいじゃな」

和「大丈夫ですよね…」

咲「きっと大丈夫だよ」(お姉ちゃんのところも選ばれなければ良いんだけど…)

黒服「失礼します」

久「それじゃあ行きましょうか」

食堂

優希「見るたびに周りの悲壮感が増してる気がするじぇ」

和「……」

まこ「こんな状況じゃ無理も無いじゃろ」

久「やっぱりみんな考えちゃうのよね試合に選ばれたとして勝てるかどうか。私だって咲と優希のこと信じてるけど凄い不安だもの…」


まこ「試合のプレッシャーもそうじゃが強豪校と当たる事を考えたら生きた心地がせんじゃろうな」

優希「心配しなくても私達は負けないじぇ。な、咲ちゃん」

咲「うん、私達は絶対に勝ちますよ部長」

久「頼りにしてるわよ2人とも」

健夜『そろそろ食事は終わったかな?試合を始めたいからモニタールームに移動してね』

「遂に来ちゃった…」

「選ばれちゃったらどうしよう…」

「当たりませんように…」

まこ「みんな更に暗くなったのう…」

久「しょうがないわよ。2人とも打つのが嫌だったら言いなさいよ」

優希「心配ご無用!」

咲「大丈夫です!」

久「じゃあ行きましょうか」

優希「でも阿智賀とは当たりたくないじぇ…」ボソッ

モニタールーム

健夜『みんな揃ったね。じゃあ早速くじを引きます。1校目は清澄』

はやり『小鍛治プロあっさりし過ぎだよ2校目ははやりが引くよー☆』

和「え…」

久「あちゃー選ばれちゃったわね…」

はやり『どこが出るかなー☆』ガサガサ

咲「大丈夫です。絶対勝ちますから」

和(もしこれで阿智賀が選ばれたら……)

はやり『2校目は堀米女子でーす☆』

和(良かった…)

優希「どこの学校なんだ?」

まこ「確か栃木県じゃな」

優希「へぇー。ま、どこだろうと負けないじぇ」

穏乃「清澄が選ばれちゃったね…」

玄「私達が対戦相手にならなくて良かったー…」

憧「和と命がけの麻雀なんていやだもんね」

照(咲…)

健夜『試合をする2校は移動して下さい』

はやり『みんなー頑張ってー☆』

試合場

和「2人とも頑張って下さい」

久「任せたわよ」

まこ「いつも通り打てばええからの」

咲「はい」

優希「それじゃあ行って来るじぇ」

健夜『いよいよ始まるね』

はやり『それじゃあ試合を始めてねー☆』

「よろしくお願いします」

優希(あ、起家じゃなくて南家でスタートかぁ)

堀米1(この2人のデータは有る。片岡は東場は強いが南場になると失速する。東場をうまくしのげれば…)

咲(とりあえず東場の優希ちゃんの親は安い手で流さないようにすれば良いよね)

堀米2(宮永には対処しずらいけど南場まで失点を抑えれればチャンスはある)

優希「リーチ!」

堀米1(東場はしょうがない、うまくかわせればいいけど…)

咲「…」

堀米2(速いな…親っかぶりはしたくないがこれじゃ勝負にならない)

咲「それ、カンします」

堀米2「なにっ!」

咲「ツモ、700・1300ですけど責任払いで2700です」

堀米2「はい」

咲「ごめんね優希ちゃん」

優希「全然オッケーだじぇ」

堀米2(安くて助かった。この親をあっさり流せればだいぶ楽になる)

優希(さて咲ちゃんのおかげで親番が回って来たけど…ん、これは…)

優希「ダブリーだじぇ!」

堀米1(はぁぁ!何それ安牌ないしどうすんのよこれ)

優希「ロン!24000」

堀米1「はい…」

堀米1(ダブリー一発ダブ東でドラが表1赤1裏1ってなんなの!ふざけてる!こんなのでもう飛びそうだなんて…やだ…死にたくない…死にたくないよぉ……)

咲「…」

はやり『泣いちゃったね』

健夜『これはもう決まったね。彼女達じゃここから勝つのは無理だよ』

堀米2「まだ終わって無い大丈夫だよ!」

堀米1「無理だよ…こんなの…」

堀米2「諦めたらもう死ぬしか無いんだよ!死にたいの?!」

堀米1「死にたくなんかないよ!でもさ…どうしたら良いの?やだよ…こんなのやだ…死にたくない…」

堀米2「くっ……」

モニタールーム

「試合したくない…」

「見てるだけできつい…」

「やっぱりこんなのおかしいよ…」

「誰か助けて…」

健夜『モニタールームのみんなもだいぶ参ってるね。視聴者も大喜びだよきっと』

はやり『……』

漫「清澄とは当たりたくなですね」

洋榎「うちは誰にも負けんで」

恭子「1回事故ったらほぼ詰みなのに片岡のせいで事故率が跳ね上がるんはきついな」

試合場

久「私いま対局してなくて良かったって思ってる…最低よね後輩にやな事押し付けて安心してるなんて…」

まこ「しょうがないじゃろそれは…誰もせめんよ」

久「あの二人は大丈夫かしら?」

和「きっと大丈夫です」(ごめんなさい2人とも…)

優希「一本場だじぇ」

堀米1「…」

咲(大丈夫…私は大丈夫…)

堀米2(諦めてたまるか絶対)

優希「ロン、12000」

堀米1「へ…はは…ははは……」

堀米2(ダマテンか…)

堀米1「ふざけんな!!なんで!なんで私が!?お前が…お前が[ピーーー]よー!死にたくない!死にたくないよぉ…」

堀米2(死にたくない…)

咲「……」

優希「勝負はついた行こう咲ちゃん」

咲「うん…」

はやり『勝ったチームはモニタールームに戻ってね☆』

和「お疲れ様です」

まこ「頑張ったな」

久「後味悪いだろうけど誰もあなた達を責めたりはしないわ、だから気にし過ぎちゃ駄目よ」

咲「はい…」

優希(この位でへこんでなんていられない…花田先輩の分も生きるんだ…そして仇も…)

咲「これから見ないといけないんですよね…」

久「気が滅入るわ…」

健夜『みんなお待ちかねの処刑タイムだよ。』

「待ってへんわ」

「あんなの見た後に処刑するとこも見せられるなんて…」

「グロいのはいや…」

健夜『みんな早く慣れちゃった方が楽だよ。今回は…えーっとギロチンだってさ』

「うわぁ…」

「やだ見たくない…」

「部屋に帰りたい…」

はやり『別に目は閉じてても良いから終わるまで我慢してね☆』

堀米1『離せー!嫌だ死にたくない!離せよぉ!』

『……』

健夜『あの子が騒いでるからか他の子は大人しいね』

はやり『音声も中継してるから辛い子は頑張って耳を塞いでね☆』

健夜『やさしいんですね。そんな事しても無駄だと思いますけど…はいじゃあ刑が執行されます』

堀米1『死にたくないやだいやだ死にたくないいやだいやだいやだいやだい』

「うっ…」

「生首…」

「もう目開けても良い?」

「吐きそう…」

健夜『切れ味抜群だね』

はやり(これって…)

はやり『終わったからみんな部屋に戻って大丈夫だよ☆辛かっただろうけど次の試合までには立ち直ってね☆

』咲「私が殺したんだよね…」

まこ「咲…」

和「それは違います!」

優希「そうだじぇ、殺したのは咲ちゃんじゃなくて私だ…あの人を飛ばしたのは私だから咲ちゃんは気にしなくて良い」

咲「でも!…」

久「こんな状況じゃしょうがないわよ。はやく部屋に戻りましょう」

咲「はい…」


成香「選ばれなかったのはきっと神様のおかげです」

爽「そうかぁ?」

小蒔「私達が選ばれなかったのも神様のおかげなんでしょうか?」

霞「そうかもしれないわね」

初美「どっちにしろあんなの嫌だから選ばれたくないですよー」

清澄部屋

久「部屋に戻って来たけど、どうしましょうか?」

まこ「とりあえず風呂じゃろ」

久「そうね。咲と優希が先に入って良いわよ疲れてるでしょうから」

優希「やったじぇ咲ちゃんどっちが先に入る?」

咲「私はトイレに行きたいから先に入っていいよ…」

和(咲さん…)

優希「分かったお言葉に甘えて先に入らせてもらうじぇ」

咲「う……おえぇ」ビチャビチャ

咲(やっと楽になったけど…食べたのが全部出ちゃったかな…)

咲(大丈夫だと思ったんだけどなぁ…やっぱり命がかかってるとはいえこんなの嫌だよ……なんで殺し合わないといけないの?誰か…助けてよぉ……)

咲「………お姉ちゃん……」




優希(咲ちゃん大丈夫かな?まぁ私もあんまり大丈夫じゃないけど……)

優希(花田先輩の仇の臨海のお姉さん達もこんな気持ちだったのかな?)

優希「あーもう!何考えてるんだ私は!決めたじゃないか絶対に負けないって……」

優希(そう絶対に負けない…決めたんだ……のどちゃんを…みんなを守って必ず生き残るって……花田先輩の仇をとるって……)

久「はぁ…今日眠れるかしら…」

まこ「そうじゃの…」

和「やっぱりあんなものを見せられるのは辛いです…今回も目をつむっていたのですけど声が……」

久「私も声が耳から離れないわ……聞こえなくなったと思ってもまたすぐに聞こえてくるの…」

まこ「よしんば寝れても夢にみそうじゃし…」

和「私達このまま最後の一校になるまでこんなことしないといけないんでしょうか……咲さんと優希に申し訳ないです…」

久「大丈夫よ仮に警察が駄目だとしても各校の関係者の誰かが気付いて助けに来てくれるわ」

和「はい…」

久(そうよ…きっと助けは来るわよ…きっと……)

白糸台部屋

淡「あーきつかった」

淡「普通あんなもの見せる?!おかげで夢にでそうですっごいやなんだけど…」

尭深「私も…」

菫「正直私もだ…あの音声さえなければ…」

尭深「清澄強かったですね」

淡「亦野先輩大丈夫なんですか?」

誠子「ああ大丈夫だ、インハイのおかげで清澄が強いのは分かってたしどんな相手が来ても勝つしかないからな、もう腹はくくってるよ」

尭深「誠子ちゃん…」

淡「頼もしいねー」

照「インターハイでもそれぐらいの気迫があれば良かったんだけど」

誠子「うっ…」

菫「照あんまり亦野をいじめるな」

菫「私も少し思ったけど」ボソ

誠子「聞こえてますよ…」

菫「すまない…」

照「菫の鬼部長」

菫「おい、もとはといえばお前が
照「でも亦野おかげでよく眠れそうだよ」

誠子「そうですか」

照(頼りにさせてもらうからね)

4日後

和「前回選ばれなかったから今日も選ばれませんよね?」

咲(前回は根獅子女子と宇気郷だったっけ…)

久「大丈夫よまだ40校以上残ってるんだから」

優希「選ばれても私と咲ちゃんは負けないから心配しなくていいじぇ」

まこ「ま、選ばれん方が2人の負担が減るからええがの」

はやり『第4試合の1校目は……郡浦でーす☆』

健夜『九州多いね、これで3校目だよ』

はやり『もう1校は清澄だよ☆』

久「は?!」

和「うそ…」

咲「大丈夫だよ和ちゃん私達は負けないから」

優希「そうそう、安心していいじょ」

和「咲さん…優希…」

久(麻雀の方は心配してないけど、その後のが問題なのよね…)

まこ「辛かったらみんなに相談するんじゃぞ1人で抱え込むときついじゃろうから」

咲「大丈夫ですよ染谷先輩」

咲(大丈夫…頑張ってればそのうちきっと助けが来てくれるはずだから……)

健夜『九州の選出率すごいと思ったけど清澄の方が凄かったね』

はやり『郡浦は昨日勝った根獅子に続けるかな☆清澄も初の2勝めざして頑張れ~☆』

優希(よしっ起家)

郡浦A「お前らさあ高1にして人殺しになっちゃって辛いだろ?負けちゃえよ、そうすれば楽になるからさ」

咲「なっ…何言ってるんですか私達は殺してません!」

郡浦A「同じだろお前らが勝ったからあいつらは死んだんだし」

咲「そんなこと…」

優希「確かにその通りだじぇ」

咲「優希ちゃん…」

優希「でもあの時相手を飛ばして勝負を決めたのは私だから殺したのは私だ。それと今日も勝つから先に謝っておくじぇ」

郡浦A「やる気満々だなお前…けどなこっちだって死にたくないんだよ!」

咲「ごめんなさい、私も死にたくないし仲間を死なせたくないです」

郡浦B「3人ともそういうのはいいからはやく始めよう」

はやり『打ち始める前から白熱してるね☆』

健夜『口論だけじゃなく麻雀の方も頑張って欲しいですね』

泉「やっぱり代表者に色々背負わせちゃってるんですかね…」

セーラ「今の気にしとるんか?気にせんでええのに」

竜華「麻雀打つ方も打たん方もあまり変わらん思うで」

怜「そや、どっちもお互いの事で色々悩むからおあいこやろ」

泉「そうですか…」

浩子「だいたい他の人ならいざ知らずこの2人が真剣に悩むわけ無いやろ」

「「おい!!」」



ネリー「ガイトさんとメグは?」

智葉「私もメグも自分から望んだ事だから気にするなよ」

ハオ「気にしてないですよ」

明華「2人にまかせるのが1番いいとは思ってますけど…」

ダヴァン「大丈夫期待は裏切らないよ」

東1局

優希「リーチ!」タンッ

郡浦A「くっ」

郡浦B(来たか)

咲「優希ちゃんそれカン」

郡浦B(なに?!)

咲「ツモ、1300 2600だから優希ちゃんが5200の責任払いです」

優希「はい」

郡浦A(仲間割れか?)

咲「ごめんね優希ちゃん…」

優希「問題ないじぇ1局1局本気で打たないとここぞという時に勝ちきれないからな」

郡浦B(最初からコンビ打ちする気がないようだな)

東2局

郡浦A(あたしの親だが東場は無理出来ねぇ)

優希「リーチ!」タンッ

郡浦A(まったく)

郡浦B(インハイで試合を見たがここまでだったか?本当に南場で失速するのか……)

郡浦A(安牌がないな…とりあえず2、4索はあたしから3枚ずつ見えてるから)

郡浦A「3索」タンッ

咲「カン、もういっこカン…ツモ満貫です」

郡浦A「はい」

郡浦A(やっちまったー)

東4局

郡浦B(なんとか1000 2000ツモって相手の親を流して親を持って来たが…)

優希「リーチ」タンッ

郡浦A(こいつ)
郡浦B(この)

咲(今回は私の出番はなさそうかな)タンッ

郡浦B(これは通る)タンッ

優希「ツモ3000 6000だじぇ」

郡浦B(あっという間にうちがきつくなったな…だが)

郡浦A(南入すればこっちにもチャンスはあるんだよ)

「南入した」
「ここからだよ」
「頑張って」

はやり『郡浦の子達は応援も頑張ってるね☆』

健夜『片岡さんは南入すると調子が落ちるけどうまく乗りきれるかな』

久「試合中でもここに放送流すのやめて欲しいわね選手の特徴が相手にバレちゃうじゃない」

まこ「優希も強くなっとる大丈夫じゃ」

和「2人とも頑張って下さい」

南1局

優希「……」タンッ

郡浦A(へっ南入したら大人しいじゃねえか)

咲「…」タンッ

郡浦B(東場の勢いは消えてくれたか)タンッ

郡浦A「ポン」

咲(ドラ…)

健夜『通しを使ってるっぽいね』

はやり『別に通しは禁止しないから相手にバレて利用されないように気をつけて使ってね☆』

郡浦A「ツモ2000 4000」

南2局

郡浦A(コンビ打ちなら誰だって通しぐらい考えるさ)タンッ

咲(通しとかよく分かんないよぉ)タンッ

郡浦B(聴牌した…宮永が恐いがここは…)

郡浦B「リーチ」タンッ

優希「…」タンッ

郡浦A(親のあたしより先に聴牌しやがって…リーチしといて生牌掴むなよ)タンッ

咲(通しをしてるってことはこの人は当たり牌を知ってるんだよね…)チラッ

郡浦B(こいつ…意図的に私の当たり牌が出やすくなるようにしようとしているのに気がついたか)タンッ

優希「……」タンッ

郡浦A(先手を取ったんだ追いつかれる前に決めてえ)タンッ

咲「カン、カン、ツモ3000 6000です」

郡浦A(親っかぶりかよちくしょう)

郡浦B(私のリーチが…)

健夜『大明カンを警戒しても加カンと暗カンがあるからねぇ』

はやり『郡浦は今のできつくなったね☆』

郡浦A(死んでたまるかこのまま終わらせねえ)

南3局

咲「ツモ1000オールです」

郡浦A(安くて良かったがきついなぁ)

郡浦B(この状況では後手に回りやすい)

咲「1本場です」

郡浦A(これならいけるんじゃね)

郡浦B(あいつは良い手が入ったのか)

数巡後

郡浦A(よし聴牌した、宮永を直撃したいからダマだ)タンッ

咲(みんな凄い気迫)タンッ

郡浦B(これでやまごし出来ればいいが)タンッ

優希「……」タンッ

郡浦A(手出しで合わせ打ちして来た?聴牌を気取られたか)タンッ

優希「ロンごめんだじぇ」

郡浦A「なっ?!」
郡浦B「そんな」

郡浦A(タンピン三色一盃口赤1ドラ2……ちくしょう)

優希「倍満です」


郡浦A「はい」グスッ

健夜『まさかまた片岡さんが勝負を決めるなんてね』

はやり『清澄強いね~☆倒せる学校は現れるのかな?』

郡浦A「みんなごめん…あたしのせいで…」

郡浦B「コンビ打ちだったんだお前だけのせいじゃない……みんなすまなかった」

「気にしないで下さい」
「インハイで活躍したとこ相手によくやったよ」

はやり『両校とも移動してね☆』

健夜『今回は毒ガスに決まりました…どんな風に死ぬんだろうね』

和「2人ともお疲れ様です」

まこ「南場でも倍満あがるなんて成長したのう」

優希「これが私の真の実力だじぇ」

久「調子に乗って油断しちゃダメよ」

優希「そんなことは絶対にあり得ないじぇ…絶対に…」

咲「また…人が死ぬんですね…」

久「そうね……生き残ったらこんな事をさせた奴らをぶん殴って同じ目に合わせてやりたいわ」

穏乃「やっぱり強いなぁ清澄」

玄「戦って勝っても和ちゃんが…」

憧「それまでに助けが来てほしいわね」

灼「ハルちゃんならきっと来てくれると思…」

宥「それもだけどこの後のも憂鬱だよ…」

はやり『それじゃあ始めるね☆』

郡浦A『あたし達はあんた達の思い通りにはならないよ』

健夜『ふーん…壁と向かい合って苦しむとこを見せないつもりなんだ…ま、私はこんなのどうでも良いけどね』

澄子「いつもよりは嫌な思いをしないですみますね」

梢「そうだね…」

莉子「私達もいずれはこうなるんですよね……」

友香「莉子…」

美幸「警察が捜査してるはずだよもー」

はやり『郡浦の子たち頑張ったね……』

健夜『もがき苦しむのを楽しみにしてた人には一矢報いたんじゃないかな?そういえば、みんないまだに助けが来ると思ってるみたいだけど助けなんて来ないよ』

「嘘だ!」
「騙されませんよ」「誰が信じるもんか」

健夜『私と瑞原プロは普段通りの生活をしながらここに来てるから知ってるけど、みんなはインハイ会場の爆破から逃げ遅れて死んだことになってるからね。もちろん警察は捜査をしていないし、もしみんなの死に疑問をもった人が現れても一般人にできることはたかがしれてる…だから助けを期待しても無駄だよ』

「強豪に勝てる気しないし助けが来てくれなかったら死ぬしか無いじゃん…」
「やだよ…そんなの…」

咲「うそ…そんな…」

灼「それでもハルちゃんならきっと…」

成香「神様…」

漫「代行の胡散臭ささでなんとかなりませんかね…」

由子「そうなればいいんやけど…」

智葉「やはり全員倒すしかないか…」

「他のとこを皆殺しにするしか……」
「麻雀どころか普通の殺し合いなんてやめてよ…」

淡「敵の言うことなんて信じるわけ無いじゃん」

菫「こんな場所を用意できる力やいまだに助けが来ない事を考えるとあながち嘘とは……」

照「どちらにせよ私達に出来ることは変わらない…そうでしょ?」

菫「そうだな…」

「全員で脱走したら助かるかも」
「全員撃ち殺されそう……」

竜華「船Qはどう思う?」

浩子「試合の後のあれの時の発言を信じるなら私らを動揺させるために嘘をつくとは考えられませんね」

セーラ「興味なさげやったもんな」

泉「あの2人のプロはなんでこんな事に協力してるんですかね」

怜「弱みでも握られとるんやろ、そうやなかったら普通はこんな事せんわ」

はやり『今日の予定は終わったから大人しく部屋に帰ってね』

健夜『死にたくなかったら落ち込んでないで麻雀した方が良いよ』

はやり「さっきはなんで助けは来ないなんて言ったの?」

健夜「あの子達のために本当のことを教えてあげただけだよ」

はやり「…小鍛治プロはなんでこんな事してるの?」

健夜「強い人と麻雀したいから」

はやり「え?」

健夜「私達は最後に残ったところと試合するでしょ?」

はやり「そうだね…私達が勝ったらその子達も殺されちゃうんだよね……」

健夜「それは別に良いんだけど、こんな状況だからかインハイの時よりみんな強いでしょ?」

はやり「そうだね……」

健夜「これなら私の狙い通り最後に残った子達は私を楽しませてくれそうだよ」

はやり「そうなんだ……」

健夜「そうだよ私は強者と戦える楽しい麻雀を求めてるからね」

はやり「人が死んでるのにそれで良いの?!」

健夜「前から麻雀が楽しくないこの世界に飽き飽きしてたからどうでもいいよ」

健夜「助けるとしても銃を持ってる相手に勝てる訳ないし、警察はあてにならないしでどうしようもないでしょ?」

はやり「それは…そうだけど…」

健夜「瑞原プロはどうしてこんな事してるの?最初の頃と今とで様子が違いすぎるけど、もしかして最初はお芝居か何かだと思ったの?」

はやり「そうだよ……騙されたんだよ私は…」

健夜「そうなんだ…どうりで変だと思ったよ、でも命が惜しかったら変な気は起こさない方が良いよ。逆らったらどんな目にあわされるか分からないからね」

はやり「……」

清澄部屋

久「小鍛治プロもあっち側な訳だし気にしても仕方ないわよね」

まこ「そうじゃな…」

咲「…」

和「咲さん大丈夫ですか?」

久「つらいなら試合は私が代わるわよ」

咲「大丈夫です……ただ…こんな嫌な事はいつまでも続かない、いつか助けが来てくれるって思ってたから……」

優希「咲ちゃん…」

咲「試合はちゃんと出来ます…じゃないと後悔しそうだから…」

咲(お姉ちゃん…)

久「分かったわ…」

まこ「わしらも出来る限りサポートするからの」

優希「私がついてるから大丈夫だじぇ」

二日後 食堂

エイスリン「シロ、ダッソウデキソウ?」

白望「無理でしょ…最近みんなそればっかりでだるい…」

塞「それは…ねえ…」

豊音「だってシロがいけるって言ったらいけそうだし…」

胡桃「ちょいタンマって言ってからなら間違いないよね」

白望「……だるい…」

菫「今のところ物騒な事がなくて良かった」

照「私達が最初に狙われそうだしね」

尭深「部屋以外は監視されてるのが抑止力になってるんでしょうか…」

淡「1日中監視してるなんてご苦労な事だよね」

誠子「アクシデントがあったらあっちも困るだろうからな」

はやり『そろそろ試合を始めたいから移動してね☆』

モニタールーム

小蒔「ここに来るだけで憂鬱です…」

初美「周りの人達も憂鬱そうですよー」

春「試合はやだ…」

霞「万が一試合に選ばれても九面の1番強い神様が来てくれるようにしてあるから大丈夫よ」

巴「どちらかと言えば試合に勝った後の姫様が心配です」ヒソヒソ

霞「姫様に試合してもらうのが1番勝てそうだから仕方ないわ」ヒソヒソ

小蒔「2人ともどうかしましたか?」

霞「たいしたことじゃないのよ」

巴「十曽ちゃんと明星ちゃんは元気にしてますかねぇ」

春「きっと元気」

初美「きっと私達のことを待ってますよー」

はやり『移動し終わったみたいだから試合の組み合わせを決めるよー☆』

健夜『どんな組み合わせになるか楽しみだね』

健夜『組み合わせの発表前に言うけど、麻雀で勝てなさそうだからって他校の子を襲っちゃ駄目だよ』

はやり『監視されてるから黒服さんがすぐに駆けつけて大変な事になっちゃうよ☆』

健夜『命は大事にね』

セーラ「こんな事させといてよく言うわ」

竜華「そんなら怜を病院に戻して欲しいわ」

はやり『それじゃあ発表します☆1チーム目は千里山です☆』

怜「今のを聞いて決めたんちゃうか」

浩子「先にくじ引いてたやないですか…」

泉「相手はどこですかね…」

セーラ「心配いらんってオレらが勝つからな」

怜「2人とも頑張ってな」

竜華「まかしとき」

健夜『2チーム目は姫松です…まさかの大阪対決だね』

恭子「っ!」

絹恵「…」

はやり『両チームとも頑張ってね☆』

洋榎「いきなり千里山とあたるとはなぁ」

由子「これは予想外なのよー」

漫「勝てますよね…」

洋榎「なんや漫うちらを信用しとらんのか?」

絹恵「私は信じとるで」

セーラ「おいタレ目」

竜華「ちょっ、セーラやめえや」

洋榎「なんや男女、手加減でもお願いしに来たんか?」

絹恵「お姉ちゃん!」

セーラ「手加減して欲しいんはそっちやろ!…それはおいといて……」

洋榎「なんやねん!」

セーラ「あー、あれや…勝っても負けても恨みっこなしやで……勝つんはオレやけどな」

洋榎「アホ勝つんはうちや」

はやり『2チームとも早く移動してね☆』

洋榎「ほな行こか、頼むで恭子」

恭子「まかせといてください」

漫「大丈夫やろか…」

絹恵「大丈夫やって漫ちゃんあの2人の強さ知っとるやろ?」

由子「辛気くさい顔してると洋榎に怒られるで」

漫「はい!」


竜華「セーラが姫松んとこ行った時はヒヤヒヤしたわ」

泉「私は喧嘩でも始めるのかと思いましたよ」

セーラ「すまん…どうしても試合前に言っときたくて」

怜「愛宕姉は間違いないやろうけどもう1人は誰やろうな?」

竜華「上重さんやったら嫌やわ爆発怖いし」

浩子「たぶん洋榎の相方は末原やと思います。洋榎が1番信頼しとるみたいやしインハイで宮永と良い勝負しましたからね。上重は爆発力は有りますが安定してないんで無いと思います」

泉「さすがですね船久保先輩」

セーラ「誰でもええって誰が来ても勝つから」

はやり『移動後はみんな無言であっさり試合が始まったね☆』

健夜『試合に集中する為に言いたいことは言っておいたのかな』

東1局

恭子(私が起家か)

竜華(ときちゃんはおらんけど最初っから全力で行く)

洋榎(恭子が清水谷は危険牌を察知する言うてたけどツモれば関係あらへんやろ)

セーラ(ラス親か)

恭子「…」

竜華(よし全員分ちゃんと感じとれる…愛宕は落ち着いとるけど末原はプレッシャーに負けそうなのかだいぶ乱れとるな)

洋榎(いい感じや)トン

竜華「ポン」

セーラ(この鳴きはかわしに行った方が良いっちゅう判断やな…たぶん)


健夜『清水谷さんが鳴いて何巡かたったけど、そろそろ動きがあるかな』

竜華「チー」

恭子(くっ…)

洋榎(清水谷は聴牌やろか…ま、関係あらへんな)

洋榎「リーチや」バシッ

セーラ(竜華にふるのは問題ないんやが…)タンッ

竜華「…」

セーラ(違うんか…)

恭子(清水谷がゴミ手ならええんやけど、平均獲得素点が高いからそれはなさそうやし……頼むっ!)タンッ

洋榎「ロン…8000」

恭子「はい」

東2局

恭子(八千は痛いけどまずはこれでよしや)

竜華(私の手をかわせた思っとるんやろうけど飛んだら負けなんやで)

洋榎(恭子なら大丈夫や思うけどこの2人は振ったら高いからな)タンッ

恭子「ポン」トン

洋榎「ポンや」トンッ

セーラ(協力して竜華の親をはやく流す作戦か)タンッ

恭子「…」タン

竜華「チー」タンッ

恭子(はったんか?)

洋榎「チー」タンッ

竜華(これで愛宕も聴牌か…)

セーラ「リーチ!」

はやり『絶妙の引きで江口さんがリーチだよ☆』

健夜『親とリーチに挟まれて姫松は苦しい状況ですね』

恭子(江口には絶対に振れん……主将の待ちは…ここや!)バシッ

洋榎「ロン…3900」

恭子「はい」ハァハァ

健夜『末原さんの読みが冴えてるね』

はやり『でも2局だけでだいぶ消耗してるみたいだね…』

洋榎(この調子やと恭子の点棒がキツそうやな…)

東3局

洋榎(ウチの親やけど…)

セーラ(この調子で末原に邪魔されるとめんどいけど…)

竜華(飛んだら負けやし、それを気にして隙ができるはずや)

恭子(点を稼いで主将を安心させたいとこやけど…)

セーラ「リーチや!」バシッ

はやり『なんと!3巡目に江口さんがリーチだよ!』

健夜『末原さん大ピンチだね』

恭子(安牌あって良かった…)トン

竜華(セーラまかせたで)タン

洋榎(…しばらく安牌は増えそうもないな…)タンッ

セーラ「ツモ!2000 4000」

洋榎「くっ…」
恭子「っ!」

健夜『これで末原さんの点数は残り12100だね』

恭子(まだや!まだ1万以上ある)

洋榎(次は江口の親か…なんとかせな)

絹恵「お姉ちゃーん末原先輩ー頑張ってー」

由子「まだ慌てる必要ないのよー」

漫「点数はうちが勝ってますよ!」

洋榎(みんな…)

泉「ようやくうちに風が吹いてきましたね」

浩子「まだ分からんやろ」

怜「またセーラがあがったら姫松も余裕無くなるやろ」

東4局

セーラ(このままさっきみたいな調子で行けたらええんやけど…)

恭子(振らんようにしながら点棒を回収せな…)

竜華(相変わらず末原の調子はよう分からんけど良い手が来てたら分かりやすい反応が出るはず…)

洋榎(この親ははやく流したいんやが重いな…)

はやり『この局はみんな大人しいね☆』

健夜『姫松の2人ははやくこの局を流したいと思ってるだろうけどね』

セーラ(そろそろリーチしたいんやけど…)

恭子(まだいけるはずや)

竜華(愛宕とセーラどっちが先に聴牌するか…)

洋榎(ドラ2やけど役無しか………なにビビっとんねん…この手はリーチでええやろ!)

洋榎「リーチ!」バシッ

セーラ「オレもリーチや」バシッ

恭子(いきなり二軒リーチか…うまいこと主将に差し込めるか……まだや今回は捨て牌からある程度予測できる…)

竜華(この捨て牌…末原はまだ差し込みもベタオリもせんつもりみたいやな)

はやり『リーチしたけどなかなかあがれないねぇ☆』

健夜『引きが弱い…このままだと流局だよ』

セーラ(あたり牌は竜華のとこにいそうやな…)

恭子(あと1枚…)

恭子(くそっ…これは切れん…主将に差し込むにしても裏が恐い……安牌をきるしかない)

恭子「……」

はやり『末原さん牌をきる手が途中で止まったね☆』

恭子(アカン……清水谷が聴牌しとったらこれは危ない…きるんは……こっちや)ハァハァ

竜華(気づいたか……セーラに振りたいけど点数を考えたらキツい…)

洋榎(この局はこのまま終わりそうやな)

はやり『流局したね』

健夜『末原さんは消耗してる割には冴えてると思うよ』

セーラ「聴牌」
恭子「ノーテン」
竜華「聴牌」
洋榎「聴牌」

恭子(危うく清水谷に振るとこやった…)

漫「末原先輩うまくしのぎましたね」

絹恵「でも点棒が…」

由子「なんとか踏ん張って欲しいのよー」

セーラ「1本場やで」

洋榎「ポン」トンッ

洋榎(恭子に点棒稼いで欲しいけど悠長なことは言っとれん…今回は手が軽いから速攻で流す)

竜華(聴牌か…)

セーラ(聴牌したんか?どっちにしろこれやな)タンッ

恭子(形は悪く無いけど鳴いたら安い…最低でもザンクはないと…)タン

洋榎「……」

竜華「…」

洋榎「清水谷待ってくれ…ロンや……3900」

恭子「はい」

恭子(ザンクあがるどころかふってもうた…このままやと……)カタカタ

洋榎(すまん…)

セーラ(次局ハネ満ツモって勝負決めたる)

竜華(見逃ししてくれればつけこめたんやけどなあ)

はやり『また差し込みかな?』

健夜『違うと思うよ今の聴牌を読めてたのは清水谷さんだけだから。末原さんはついてないね赤無しなら千点だったのにルールにも見放されてるよ』

はやり『残り5200点…最後までもつかな☆』

恭子「南入です」

恭子(この親番でなんとか……)ハァハァ

南1局

恭子「ポン!」

恭子「チー」

恭子(とにかくあがるんや)ハァハァ

はやり『連荘狙いで速攻に出たね☆』

健夜『チームメイトは末原さんがキレてないことを祈るばかりだね』

竜華(末原はキレとらん、能力からの情報ではとっくに駄目になっとるはずやのに打牌に乱れがない)

洋榎(恭子は大丈夫や)

セーラ(末原は頑張っとるけどたぶんここは…)

恭子(くっ)

竜華「ツモ1000 2000」

漫「ウソや!」

泉「やった!」

浩子「でもまだ洋榎がトップやで」

恭子(あと3200……)カタカタ

健夜『残りあと3局末原さんは生き残れるかな』

南2局

竜華(そろそろトップの座をいただきたいところやな)

洋榎(聴牌してもリーチはなしやな…そうやないと恭子が…)

セーラ(末原を気にして愛宕に隙ができそうやな)

恭子(あと3局しのぐんや…)ハァハァ

はやり『末原さんもトップも守らないとだから愛宕さんは大変だね☆』

健夜『前局が二千の失点ですんだのは幸運だったかもね』

竜華(愛宕はダマにしたみたいやな)ダンッ

洋榎(いつもより強打しよったな…なんかの合図か?)

セーラ(……愛宕が聴牌ちゅうことか?)

恭子(この手格好やと大人しくしとるしかないな……)

竜華(もうアンタのあたり牌は分かったで)

洋榎(出来ればロン和了がええんやけど厳しそうやな…)

セーラ「ロン!8000や」

洋榎「なっ!…はい」

怜「よっしゃ」

泉「これで江口先輩がトップですね」

洋榎(ウチのミスや江口は聴牌したらリーチやと思いこんどった…)

セーラ(ホンマはリーチしたかったんやけどな)

はやり『姫松はいっきにキツくなったね』

健夜『親なら1万2百点差は簡単に逆転出来るけど末原さんの点数がネックだね』

洋榎(ツモ和了しにくいんはキツいな…)

南3局

洋榎(配牌でドラ3って…)

セーラ(このままいっきに押し切るで)

恭子(主将の邪魔をせず…あわよくば江口を引きずりおろすんや)

竜華(もう姫松は自由に打てん……勝てる!)

健夜『誰が最初に聴牌するかな』

竜華「リーチ!」

洋榎(ウチも聴牌したで……ツモったら恭子が飛んでまうけど…このまま押させてもらうわ)

セーラ(まだおりてなさそうやな)

恭子(ハネ満までならツモられても飛ばん耐えるんや)ハァハァ

竜華(愛宕がどこまで押す気かは知らんが、勝つんは私や)

絹恵(お姉ちゃん…)
怜(竜華…)

竜華「ロン…12000」

セーラ「はい」

竜華(出来れば姫松から点取りたかったが…ま、ええやろ)

洋榎(思い切ってリーチせんで良かったわ。今は千点でも惜しいからな)

セーラ(竜華があがるんなら問題ない)

恭子(オーラスまで耐えれた…)ハァハァ

はやり『江口さんが振ったね☆』

健夜『これで清水谷さんが41000でトップ、2位の愛宕さんとは10200差だね』

絹恵「ということはハネ満ツモか5200直撃で逆転やね」

漫「ハネ満ツモでも末原先輩は飛ばないし行けそうやね」

由子「恭子ー!よく耐えたのよーこれならいけるでー!」


泉「遂にオーラスですね…勝てますよね?」

怜「当たり前やろ、竜華が直撃とられる訳ないしハネ満の手を作っとる間に流せるはずや」

浩子「こっちは何でも良いからあがれば勝ちですからね」

南4局

セーラ(泣いても笑ってもこの局で最後か…)

恭子(やれる……やるんや…)ハァハァ

竜華(末原は相変わらずの調子やな…)

洋榎(ちょっと面倒やけどいくしかない!)

竜華(愛宕はだいぶ高ぶってる…要注意や)

健夜『中盤まで動き無しか…いったいどっちが生き残るんだろうね』

はやり『……』

竜華(愛宕は萬子の清一、鳴いても他の役が1つでもついたらハネ満か…私は絶対に鳴かさんけどな)

洋榎(どの道ツモるしかないから気が楽やな)

セーラ(竜華と愛宕の捨て牌…萬子が高いな、愛宕が染めとるんか、だとしたら振る要素無いしオレらの勝ちやな)

恭子「…」ハァハァ

洋榎(ウチを鳴かせようとせんてことは恭子にも手が入っとるんか?)

竜華(聴牌!私の勝ちや!)

恭子「ロン…12000です」ハァハァ

竜華「…は、はは……」

セーラ(マジか!)

怜「竜華が振った……事故なんてありえん巡目で」

浩子(洋榎に気を取られてた…いや素直にあがった本人を誉めるべきやな)

漫「やった!」
絹恵「末原先輩っ!」

健夜『私なら振らなかったなぁ。じゃあ早速処刑内容を決めようか瑞原プロ』

はやり『そうだね…』

竜華「なんでや、能力でも全く変化無かったそれやのに…」

恭子「清水谷さんの能力は良く分かっとらんけど、試合が決まった時から怖くて…憂鬱で…席についてからも辛くて…苦しくて…死にそうで…麻雀しながら心を揺れ動かす余裕も無かったってだけや…」ハァハァ

竜華「普通は無いねんそんなこと!」

竜華(普通やないからちゃんと警戒しとくべきやったってことか…それにこんな試合今まで無かったもんな…全部私のせいやな……)

洋榎「恭子、負けることも考えるんはええけどそんなんやともたんやろ」

セーラ「そんなに考えるヤツやったら勝った後の事も考えとったんやろな…」

洋榎「は?」

竜華「つまり私らが死ぬことも考えて余計に辛くなっとったんやな。アホや……よく最後までもったな…」

セーラ「じゃ、オレらはあっちに行くから」

洋榎「おう…」

セーラ「最後の相手がお前で良かった……オレの変わりに最強の麻雀打ちになれよ」

洋榎「お前が生きてても最強にるんはウチやけどな…ま、お前の分も麻雀打ってやるから安心せえや」

竜華「頑張ってな…」

恭子「……ありがとう」

洋榎「勝ったで」

由子「洋榎!恭子!やったのよー!」ガシッ

洋榎「ゆ、由子、テンション高いな」

絹恵「私らが辛気臭くしててもしゃーないからって」

洋榎「そうやな確かに…」

漫「末原先輩!お疲れ様です」

恭子「…うん」

漫「先輩?」

洋榎「恭子大丈夫か?」

恭子「大丈夫やけど…清水谷からあがれたんは私が重圧に押し潰されてたからやって考えたらちょっとな…」

由子「恭子…」

洋榎「でもその方が恭子らしいやろ。インハイの2回戦とかあんなにカタカタしとったんに、準決きめとったし」

漫「そうですよ!それが末原先輩です!」

恭子「ふふ、そうかもな。でも漫ちゃんは後でデコに落書きや」

漫「ひどくないですか?!」

セーラ「みんなすまん」
竜華「みんなごめん」

泉「土下座なんてやめてくださいよ」

浩子「勝負は時の運です。2人に非はありませんよ」

怜「誰も恨んだりなんてしてないで」

竜華「でも……泉も浩子もまだ次の大会があった。怜かてこれからやったのに……」

怜「うちは満足しとるで、ずっと3軍やったんが変な能力に目覚めたからとはいえインハイのレギュラーになれて準決勝まで行けたしフナQや泉とも仲良くなれたんやもん」

竜華「でも…」

セーラ「竜華、最後の思い出がこんなんじゃいややろ?辛いけど笑おうや」

竜華「セーラ…」

泉「最後に清水谷先輩の笑顔がみたいなぁ、なんて言ってみたり…」

怜「じゃあ、うちはラスト膝枕や」

竜華「泉、怜…」

浩子「忘れてるかもですが試合に勝つ為に5人で色々考えたやないですか、せやからこの負けは先輩方2人の負けやなくて私ら全員の負けなんです。だから誰かを恨む人はいませんよ」

竜華「浩子……みんなごめ、やなくてありがとう」

健夜『千里山ははやく移動してね。無駄に長引いちゃうから』

はやり『それはひどくない?』

健夜『他の子達は処刑がはやく終わった方が気が楽になるでしょ?』

怜「で、何されるん?」

泉「話してて聞き逃しましたからね」

竜華「この部屋なんも無いで」

黒服「そのまま奥へ進んで下さい。」

セーラ(回りをガッチリ固められとる、逃げるんわ無理やな)

竜華(…これから私ら死ぬんやな……)

黒服「では始めます」

泉「シャワー?もしかして酸?!」

セーラ「違うみたいやな…」

竜華「水?でもこの匂い…」

浩子「ガソリン?」

怜「焼き殺されるんか…」

竜華「嫌やそんなの!」

健夜『今日の処刑は火あぶりだけど張り付けとかが面倒だから、新開発の良く燃やせる液体をかけて燃やしてるらしいよ』

はやり(こんな事ははやく終わらせなきゃ……)

セーラ(撃たれた方が楽やろ…たぶん…)

怜(熱い…熱い熱い熱いぃ)

泉(嫌や…嫌や…)

竜華(………)

浩子(もう…なんもわからん…)

「これなら銃で撃たれた方が楽なんじゃ…」
「もういや…」
「はやく終わってよー!」
「こんなことが許されるなんて……」
「こんなのあんまりだよぉ…」

洋榎(江口…)

恭子「ふざけんな…ふざけんな!!」

漫・絹恵「先輩?!」

由子「恭子!落ち着くんや!」

恭子「こんな殺され方あんまりやろ!どうせ殺すんならもっと楽に死ねるようにするべきやろ!!」

健夜『私もさっくり終わらせてくれたら楽だと思うけど、偉い人がそれは駄目だってさ』

恭子「ふざけんな!偉い人ぉ!?ただのクズやろ!!」

黒服「落ち着いて下さい」チャキ

洋榎「やばい…恭子!!」

恭子「銃突きつけたら黙る思たら大間違いや!」

バァン!!

洋榎「恭子ォー!!」

恭子「はずれた?……」ヘナヘナ

黒服「邪魔をしないでください…あなたも撃ちますよ」

那岐「ここで人が撃たれると色々面倒なのでやめてください。彼女も大人しくなったしもういいでしょう」

黒服「そうですね…」

黒服(この女できる……)

洋榎「すまん、助かった」

恭子「ありがとうございます」

那岐「礼はいりません。ただ、迷惑なのであんなことはやめてください」

恭子「はい…すみません」

漫「先輩!無事で良かったです」

絹恵「寿命が縮みましたよ」

恭子「ごめん」

優希「あの刀のお姉さん凄いじぇ」

まこ「全く誰も気づいてなかったのう」

久「気づいたら銃が上を向いてたわね」

咲「あの人なら脱出出来るんじゃ…」

和「さすがに厳しいのではないでしょうか」

久「チームメイトを置いていけないって思ってるのかも」

咲「そういえばあの人この間、黒服さんに手紙を渡してましたよ」

久「外への手紙なら受け取らないわよね」

和「何なのでしょうか?」

6日後

健夜「今日はどこが試合するんだろうね」

はやり「最近は目に見えて辛そうな人が増えてるし、もっと休ませてあげれないのかな?」

健夜「無理でしょ、私としては1日3試合ぐらいしてくれたら助かるんだけどね…上には突っぱねられたけど」

はやり「そんなのひどいよ」

健夜「そうかな?このペースだと耐えきれずに発狂する子が出てくるかもしれないよ。それとも瑞原プロは女子高生が発狂するのがみたいのかな?」

はやり「そんなわけないでしょ!」

健夜「強い子は落ち着いてるし弱い子達も有珠山が始めた宗教にはまってるし大丈夫だよ。問題があるとすれば有珠山が試合に負けたら残された子達がどうなるかってことだね」

はやり「……やっぱりこんなことダメだよ」

健夜「邪魔したいならすれば良いけど勝算はあるの?私は協力しないよ、この先にある楽しみがなくなっちゃうから」

はやり「……」

はやり(絶対に助けてやる)

はやり『試合の時間が来ちゃったけどみんな元気だしてね☆』

花子「最近、瑞原プロが優しい気がする…」

史織「同情するなら助けて欲しいですよね」

健夜『千里山に続いて萌間と富之尾が消えたけど今日はどこだろうね』

「大丈夫…神様が守ってくれる」
「成香様の言うとおり信じるものは救われるはず…」

初美「最近、変な宗教が流行ってますね」

小蒔「私たち邪教扱いされて襲われませんよね?」

霞「大丈夫よ小蒔ちゃん」

巴「教祖である有珠山の方々が変な事を言わない限りは大丈夫だと思います」

久「今日も選ばれないで済むわよね?」

まこ「そういうこと言っとると選ばれそうな気がするんじゃが…」

咲「…」
優希「…」
和「…」

久「まこが変なこと言うからみんなが暗くなったわよ」

まこ「……すまん」

はやり『1校目は…阿智賀だよ☆』

和「そんな…」

咲「2校目はウチじゃありませんよね?」

久「大丈夫よ…きっと…」

憧「ついに選ばれちゃったわね…」

穏乃「和のところとは当たりたくない」

灼「2人とも大丈夫?」

玄「大丈夫、おまかせあれだよ」

宥「どこが相手でも絶対勝つからね」

健夜『2校目は…白糸台です』

照「……」
咲「っ!」

菫「ウチか…」

誠子「来ちゃいましたね…」

淡「亦野先輩こわいの?やっぱり私が変わってあげようか?」

誠子「大星…」ペシッ

淡「痛ッ!何するのー」

誠子「私にまかせろ。あと別に痛くないだろ…」

淡「はーい」

尭深「誠子ちゃん頑張って」

菫「2人とも頼んだぞ」

照「大丈夫、まかせて」

咲(お姉ちゃん…)

咲(和ちゃんごめん。私…阿智賀が負ければいいって思ってる…)

和(咲さん許してください…白糸台に負けて欲しいです…)

試合場

誠子「松実姉妹が相手みたいですね」

照(姉妹か……咲…)

誠子「どうかしましたか?」

照「なんでもないよ」

宥(スピード勝負になるのかな?)

玄「今日は勝たせてもらいますよ」

照「悪いけど今日も私が勝つよ」

健夜『どっちが勝つかな、宮永さんがいる白糸台が有利だけど麻雀は何が起こるか分からないからね』

はやり『それじゃあ試合を始めてね☆』

東1局

玄(私の親番…宮永さんが様子見するこの局ならあがれる!)

誠子(松実玄が起家だけど、先輩がラス親だな)

宥(出来れば玄ちゃんにあがって欲しいけど…)

照(……)

誠子「ポン」

宥(やっぱりそうなるよね…玄ちゃんには悪いけどこの局にあがっておかないと後がつらいから…)

宥「チー」

誠子「ポン」

誠子(負けてたまるか)

照「…」

玄(お姉ちゃんは混一かな)

宥「ポン」

誠子(くっ)

宥「ツモ1000 2000です」

穏乃「やった!宥さんがあがった」

憧「問題は次の局からね」

淡「亦野先輩あがれなかったね」

菫「千・二千ぐらい照がすぐに取り返すさ」

東2局

誠子(私の親だけど…)

宥(宮永さんが来る)

照(だいたい分かった)

玄(なんとかしのがないと)

照「ツモ300 500」

玄(あっさりあがられちゃった…)

東3局

誠子(私の出番はまだ先かな)

宥(今度こそ)

玄(好きにはさせない)

照「ツモ500 1000」

宥(はやい…)

健夜『あっという間に局が進むね、打点が低いとはいえこれはきつそう』

「これがインハイチャンプ…」
「勝てる人いるの?…」

憧「ま、まだ宥ねえが勝ってるし」

灼「宮永さんの打点があがってスピードが落ちてきたらチャンスはあるとおも…」

穏乃「玄さーん、宥さーん頑張ってー」

淡「このまま決まっちゃうんじゃない?」

尭深「ドラの人がいるからまだ分からないよ」

菫「逆に言えば松実玄があがれないと阿智賀に勝機は無いということだな」

東4局

照「ツモ2000オール」

和(このままでは…)

玄(もうちょっとで聴牌だった、次はいけるはず)

照(やっぱり団体戦の時より強くなってる…)

照「一本場です」

誠子(阿智賀がそろそろ来るな…)

誠子(ポン)

宥(宮永さんの親を流すつもりだ…)

玄(ここで早和了されたら、またあがれなくなっちゃう)

誠子「ポン」

誠子「ツモ300 500の1本付けです」

「味方の親をゴミ手で蹴った大丈夫かアイツ」

穏乃「そんなあ」

淡「やっと亦野先輩もあがれたね」

健夜『一見亦野さんの和了は駄目な和了に見えるけど、阿智賀にとってこれはきつそうだね』

はやり『また宮永さんがゴミ手から和了始めるんだよね…』

健夜『また最初から打点を上げ直すから少なくとも2局はあっさり流されるよ』

南1局

玄(また宮永さんの手が早くなるけど負ける訳には…)

照「ツモ300 500」

穏乃「やっぱりはやい…」

憧「まだチャンスはあるわよ」

尭深「このまま決まってくれればいいけど…」

淡「大丈夫だよ、テルーが負ける訳ないもん」

南2局

誠子(ここも宮永先輩がくるはず…)

宥(厳しいかもしれないけど…あがりたい)

玄(宮永さんだってドラがなくて手作りに苦労してるはず…)

宥「ポン」

菫「松実宥がしかけてきたか…だがこの局もあがるのは照だ…」

照「ツモ500 1000」

はやり『白糸台が勝ちそうだね…』

健夜『どうかな麻雀は何が起こるか分からないよ』

南3局

宥(今度こそ……あれ?でもそうすると宮永さんがまたはやい手であがるようになっちゃう…どうすればいいのぉ…)

玄(お姉ちゃん大丈夫かな……え、これが…配牌…)

誠子(嫌な予感がする…)

宥(とりあえず高い手をあがらなきゃ)

照「…」

玄「リーチします」

照「…!!」

誠子(ダブリー?!ドラを切ることになるかもしれないのに…まさかドラ全部持ってる?)

宥(玄ちゃん)

健夜『さすがにこれは驚いたね。このままツモっちゃうんじゃないかな』

玄「ツモ…えっと数え役満です」

照「…」

菫「なん…だと…」

淡「菫先輩まだテルのラス親があるよ!」

菫「そ、そうだったな」

穏乃「やったー!玄さーん!」

憧「浮かれるには早いわよ」

灼「まだラス親が…」

穏乃「玄さん…宥さん…」

「このまま白糸台が負けてくれれば…」

咲「お姉ちゃん…」

和「…」

健夜『さあオーラスだよ、阿智賀は逃げきれるかな?』

はやり『……』

南4局

照(絶対に勝つ)

玄(このまま逃げ切らなきゃ)

照「ツモ500オール」

宥(ま、まだ大丈夫…)

照「ツモ1100オール」

照「ツモ2200オール」

玄(つ、次こそは…)

宥(諦めちゃだめ…)

誠子(大星にあんなこと言っといてこのざまか…いや…松実玄にハネ満直撃は厳しいけど松実宥に5200直撃して飛ばすことは出来るかもしれない…)

南4局3本場

健夜『宮永さんとトップの差が9200点になったから、これが最後の局になりそうだね』

淡「このままテルがあがって勝つよ」

菫「このくらいになると阿智賀の手作りが追い付いて来るのが不安だ…今のところ動きはないが…」

尭深「大丈夫ですよ、きっと…」

宥「ポン」タンッ

照(松実宥がしかけて来た…このツモで手が進むといいのだけど…)

誠子「すみませんちょっと待ってください」

宥・玄「えっ?!」

誠子(正直これを鳴いて良いのか分からない、でも…)

誠子「その2索ポンします」

宥「はい」

照(亦野…残り六千点の松実宥の飛び狙い?)

穏乃「亦野さんがしかけて来たよ」

憧「大丈夫よドラがないんだから簡単には行かないわ」

灼「…」

尭深「誠子ちゃん鳴いてから面白いところをツモってますね」

菫「普通は鳴かないだろあれは…」

宥(あと1枚で聴牌……3索…あったかくない…)

誠子「ポン」

玄(染めてるの?字牌も索子も捨ててるけど…)

宥「チー!」

宥(これで聴牌…)

照(っ!…これは松実宥に切れない…)

誠子「ポン」

憧「ウソでしょ!?」

灼「3副露で聴牌…」

宥(お願い来て…)
宥(違う…)


照(亦野…2 3 4索をポンしてどういうつもりかは分からないけど…勝ちなさい)

玄(お願いお姉ちゃんあがって…)

憧「玄が宥ねえの当たり牌を持ってれば…」

誠子(頼むっ!ツモってくれ)

尭深「誠子ちゃん鳴いてから面白いところをツモってますね」

菫「普通は鳴かないだろあれは…」

宥(あと1枚で聴牌……3索…あったかくない…)

誠子「ポン」

玄(染めてるの?字牌も索子も捨ててるけど…)

宥「チー!」

宥(これで聴牌…)

照(っ!…これは松実宥に切れない…)

誠子「ポン」

憧「ウソでしょ!?」

灼「3副露で聴牌…」

宥(お願い来て…)
宥(違う…)


照(亦野…2 3 4索をポンしてどういうつもりかは分からないけど…勝ちなさい)

玄(お願いお姉ちゃんあがって…)

憧「玄が宥ねえの当たり牌を持ってれば…」

誠子(頼むっ!ツモってくれ)

淡「亦野先輩ツモっちゃえ」

和(あがらないでっ!)

宥(お願い…まだ…)

誠子「ツモ…8000 16000です」

玄「そんな…發も8索も切ってるのに…」

菫「亦野よくやった」

はやり『發無しの緑一色初めて見たかも…』

健夜『まさか一盃口の形からしかけるなんてね。』

淡「テルー、亦野先輩お疲れ様」

尭深「お疲れ様です」

菫「途中冷や冷やしたが勝ててよかった」

照「あがられたのがオーラスじゃなくてよかった」

咲(お姉ちゃん…よかった)

和(…)

玄「みんな…ごめん…」グスン

宥「ごめんなさい」

憧「しょうがないわよ。役満あがられちゃったんだもん」

玄「私もあがったのに…」グスッ

灼「玄と宥さんだったからここまで出来たとおも…」

穏乃「あー!もうしょうがないですってば!」

宥「ひっ、ごめんなさい」ビクッ

穏乃「ごめんなさい…叫びたくなっちゃって…」

玄「怖いもんね…」

穏乃「今すぐどこかへ走って行きたいです…」

憧(みんなこんな気持ちだったんだろうなぁ…どうしようもなくってお腹の中が変で叫んだり走りたくなるこの気持ち…)

灼(ハルちゃん…ごめんなさい…)

健夜『今回は感電死だって楽に逝けそうでよかったね』

宥「いつもの部屋と違うね」

玄「プール?」

穏乃「こんなところがあったんですね」

ドンッ

憧「ちょっと何すんのよ!」

玄「突き落とすなんてひどい…」

宥「あったかくない…」

灼「はやく上がった方が良いとおも…」

穏乃「そうだ、感電って…」

黒服「もう遅いですよ」

憧「え?!」

穏乃「あ…」

健夜『あっさり終わったね。』

和「嫌ぁぁあーーー」

まこ「和…」ギュッ

和「あ…あぁ…どうして…どうして……」

優希(私が阿智賀を殺さないで済んで安心してる…のどちゃんが悲しんでる横で……最低だ私)

咲(和ちゃんごめんね……和ちゃんを心配する私とお姉ちゃんが生きてて嬉しい私がいる…)

久(咲と優希もおかしい…3人とも大丈夫かしら?私もあんまり人のこと言えないけど……)

和「すみません染谷先輩」

まこ「気にせんでええ、次の試合まで何もないからゆっくり休め」

和「はい…」

和(当分の間まともに眠れる気がしません…)

白糸台部屋

菫「お前たちのおかげで生き残ることが出来た。ありがとう」

照「私も死にたくなかっただけだから…」

尭深「生き残れてよかったですけど…誰かの命と引き換えに生きるって辛いですね」

誠子「覚悟は出来てたけど気分は良くないな…」

淡「あのさぁ…生き残ったら、私たち以外いなくなっちゃうんだよね…?」

菫「そうだな…」

淡「鶴姫も清水谷も高鴨ももう麻雀打てないし…他の人もいなくなっちゃうんだよね…寂しいね…」

尭深「淡ちゃん…」

誠子「すまない大星…私には他に生き残る方法は思い浮かばない…」

淡「なんで謝ってるんですか、亦野先輩のせいじゃないのに」

照「私も亦野も淡にまたこんな思いをさせるだろうからね…」

菫「今更私がこんな事言うのもあれなんだが…誰でも良いから助けに来て欲しいな…」

淡「そうだね…」

1日後清澄部屋

咲「……」

優希「……」

和「……」

久「あの子たち大丈夫かしら?明日の試合に選ばれたらやばいわよ…」

まこ「その時はわしらが打つしかなさそうじゃな」

優希「試合は大丈夫だじぇ…」

咲「わ、私も打てます…」

まこ「じゃったら、なんでそんなに塞ぎ込んどるか教えてもらおうかのう」

久「そうね。2人には万全な状態で打って貰いたいし、言ってしてみなさいよ」

咲「実は白糸台の宮永照は私のお姉ちゃんなんです…それで…」

久「和が悲しんでるのにお姉さんが生き残って喜んでる自分が許せないと…」

咲「そうです……ごめんね和ちゃん軽蔑したよね…?」

久「優希は?まさかあなたも白糸台にお姉さんがいるとか言わないわよね?」

優希「私は阿智賀が負けてホッとしてしまったんだ……戦い抜く覚悟は出来てたのに…私がのどちゃんの友達を死なせることが無くなったってホッとしてしまったんだじぇ……」

和「2人ともバカですね…そんな仕方のない事で…」

咲「でも!和ちゃんの気持ちも考えずに私は…」

優希「友達として最低だじぇ…」

和「そんなことありませんよ。こうやって私を気にかけてくれてるじゃないですか。それに友達にこんな辛い思いをさせる私の方が酷いです」

咲「そんなことないよ」

優希「そんなことないじぇ」

和「私も2人に対して同じ気持ちですからお互い様ですね」

咲「和ちゃん…」

優希「のどちゃん…」

久「これで無事解決ってことで良いのよね?」

まこ「どうやらそのようじゃな」

次の日の朝 食堂

和「今日の試合はどうなるんでしょうか」

優希「咲ちゃんもし白糸台と当たったら悔いのないよう思いっきり打つじぇ」

咲「うん」

黒服「瑞原プロより皆様に励ましのお便りを預かっていますのでお帰りの際に受け取って下さい。部屋に帰ってから読んで欲しいとのことです」

まこ「なんなんじゃいったい」

久「何が狙いなのかしら?」

和「最近の瑞原プロの様子からすると悪意は無いと思います」

咲「助けてくれるのかな?」

久「だと良いけど、あまり期待しちゃダメよ」

優希「とりあえず部屋に戻ったら読んでみるじぇ」

清澄部屋

久「普通の手紙だったわね…」

和「この絵は何か意味があるのでしょうか?」

久「キャラ作りとか?」

まこ「こんな絵を描いてどういうキャラなんじゃ?その場合」

咲「1列目が銃、旗、時計、月で2列目は秤もしくは体重計、瓶、花、足、栗、の絵ですね…」

優希「きっと何かの暗号だじぇ」

久「暗号だとしたらなんて書いてあるのかしら?」

和「銃、旗って何を意味するんですか?」

咲「旗と時計と秤は何か書いてあるね」

久「旗には1、時計はAM、秤は1000kgってあるわね」

優希「AM11時とか?」

和「それだと月は何なんですか?」

まこ「この月は半月じゃから午前11時半かの?」

久「仮にそうだとして2列目は何なのよ?」

咲「この秤も旗みたいに数字に意味があるんじゃないですかね?」

和「1000kg…1トンですか…」

まこ「この花は蘭じゃな」

優希「トン、瓶、蘭、足、栗…さっぱりだじぇ」

久「まさか頭文字をとって、とびらあく、じゃないわよね…」

咲「……なんかそんな気がしますね…」

久「まっさかーそんな訳ないわよ。いい暇つぶしにはなったわね」

和「気になるので時間になったら確認してみませんか?」

優希「私は賛成だじぇ」

??「すまないが開けてくれないか」ドンドン

久「誰かしら?」

まこ「暗号の答えを聞きに来たのかもしれんな」

咲「とにかく話を聞いてみましょう」

咲「どちら様ですか?」

ガチャ

菫「すまない。白糸台の弘世菫だ。うちの大星が妙なことを言い出したんだが、瑞原プロの手紙を見せて貰えないか?」

久「もしかして暗号の事かしら?これが手紙よ」

菫「やはりそうなのか、うちのとは微妙に違うようだが…」

和「私達なりに解読した結果、11時半に扉が開く、という事になったんですが…」

菫「大星が言ったのと同じだ」

久「瑞原プロが助けてくれるのね…」

菫「おそらくな、逃げ出したかったら11時半にまた会おう」

まこ「驚いたのう」

久「そうね…にしても白糸台が違う暗号だったって事は1校ずつ変えてるのかしら」

咲「すごいですね」

優希「きっと暗号が趣味なんだじぇ」

11時半ごろ

久「微妙に少ない気がするけど全校集まったのかしら?」

塞「有珠山関係の人たちはこれは罠だって言って来るのを拒否したらしいよ」

咲「そうなんですか…」

胡桃「祈ってたら神様が助けに来てくれるんだって」

淡「この扉が時間になったら開くんだよね?」

誠子「お前の予想通りならな」

淡「……ん?」

尭深「どうしたの淡ちゃん?」

淡「開いてる…」

誠子「本当か!?」

淡「うん!じゃあ行こっか」

菫「逃げたいなら行くしかないな」

淡「黒服に遭遇したら盗んで来たスプーンでなんとかしてくださいよ?亦野先輩」

誠子「まぁ頑張ってみるさ」

梢「逃げれるよね?」

美幸「きっと逃げれるよ!」

ソフィア「階段を上がったが、また窓が無いな」

遊月「階段を上がったんだから私達がいたのは地下だったんだろ?」

愛美「じゃあ、また窓が無いからここも地下なの?」

恭子「おそらくそうやな」

小蒔「どっちに行けば良いんでしょうか?」

エイスリン「シロドッチ?」

白望「ちょいタンマ……多分あっち」

豊音「みんな、あっちだよー!」

ハオ「えっ!?それでいいの」

漫「麻雀以外でもありなんですね、あの人」

智葉「どっちにしろ正しい道は分からないから乗ってみるのも悪くないな」

ネリー「早く逃げたいよ」

巴「あの人達に見つからなければ良いんですけど…」

初美「きっと大丈夫ですよー」

霞「黒服さんいないわねぇ」

洋榎「瑞原プロがなんかしたんやろ」

ダヴァン「このまま遭遇しなければいいのですが…」

明華「あれは階段ではないですか?」

絹恵「道合っとったんや」

由子「すごいのよー」

那岐「みんな言った通りにして」

讃甘A「わ、分かったわ」

莉子「4人ほど走って行きましたね」

澄子「この状況で焦るなというのは無理でしょう」

那岐「悪いがあなた達をここから先へ行かせるわけにはいかない」

景子「どういうこと?!」

史織「最悪ー」

春「裏切り者…」

和「まさかあの手紙は…」

那岐「見られていたか…そう、私は万一の時はあなた達を裏切る代わりに私達を解放するという約束を取りつけたんです」

いちご「そんなん考慮しとらんよ…」

友香「こんなことしなくても今なら助かると思うんでー」

まこ「そうじゃみんなで協力すれば助かるじゃろ」

那岐「甘いですよ…上には瑞原プロが引きつけているでしょうが銃を持った人間が何人もいます。それを突破するのは不可能です」

淡「そんなのどうでもいいから早くどいてよ!こんなとこにいたらみんな死んじゃうんだよ!」

那岐「下がりなさい、下がらないなら…」

誠子「危ない大星!」

淡「え…亦野先輩…」

優希「あの刀本物…」

菫「貴様よくも!」

洋榎「全員でかかれば対応できんやろ!」

照「許さない…」

咲「お姉ちゃん!?」

菫「照!1人で行くな!」

那岐「次はあなたですか…」

咲「待って!お姉ちゃんを斬らないで!」

和「咲さん!」

照「なんのつもり?どきなさい」

那岐「苗字が同じだと思ったら姉妹だったんですね」

照「私に妹はいないだからこの子は関係ない」

照「危ないから下がって咲」ヒソヒソ

咲「お姉ちゃん…」

久「咲、今助けるわ」

玉子「突撃!」

黒服「そこまでです」

和「時間切れですか…」

「そんなぁ」

黒服「新免さんご苦労様です。上でチームメイトの皆さんがお待ちです」

那岐「はい」

淡「ふざけるな!!亦野先輩をこんな目に合わせておいて自分だけ助かろうなんて!!」

菫「渋谷、亦野の具合は?」

尭深「背中を斬られてますが傷は浅いです」

菫「そうか」

黒服「皆さんにはこのまま部屋に戻って貰います」

照「その前に亦野の傷の手当てを!」

咲「私からもお願いします」

黒服「断ります。そちらでなんとかして下さい」

淡「そんな…」

菫「仕方ない…はやく戻るぞ」

黒服「実は部屋で待ってるのは3人で、1人足りないのですが心あたりはありますか?」

那岐「1人は地下に残ってます。そんなことより、久しぶりに窓から外を見ると新鮮ですね」

那岐(これなら保険も…)

黒服「そうですか……着きました、こちらです」

讃甘A「……」
讃甘B「……」
讃甘D「……」

那岐「これはどういう……がはっ…約束がちが……」

黒服「ちゃんとあの場所に居る苦しみから解放して差し上げたじゃないですか」

那岐(みなさんごめんなさい…C後はお願い…)

黒服B「そっちは終わったのか?」

黒服「ええ、そちらは?」

黒服B「まだだ、いつの間にかここの構造を把握していたようで手こずってるよ。電力はもうすぐ復旧できるが監視カメラのモニターは壊された。その上、防災用のシャッターを降ろされたが手動でしか上げれなくされていて困っている」

黒服「小鍛治プロは?」

黒服B「護衛を2人つけて出入り口を見張ってるよ」

健夜「大人しくした方が身のためだよ」

晴絵「まさか入ってすぐに歓迎されるとは思ってませんでしたよ」

健夜「1人で来たの?」

晴絵「ええ」

健夜(瑞原プロが自分の関係者を巻き込んで情報を拡散したのは明白…本人だけで関係者は監視されてなかったから今回の事態を許した…いったいどれくらいの情報が拡がったんだろ)

健夜(赤土さんが何故1人で来たかも分からない…けど、私の勘ではもうここはお終い…)

晴絵(先走って1人で来てしまったけど、脱出した子を1人保護できた。あの子の脱出には気付いてなさそうだな…私の携帯を持たせてトシさんと連絡を取らせてるから大丈夫だろう…あの子が証人になれば警察も動かざるを得ないはずだから私は警察が来るまで時間を稼げば良い)

健夜「赤土さん麻雀しませんか?」

晴絵(何を考えてる…取り巻きも驚いていたからただの思いつきだ…それに時間稼ぎには都合が良い…)

晴絵「分かりました。打ちましょう」

健夜「ありがとう。案内するから付いて来て」

成香「やはり罠だったみたいですね」

智葉「罠ではなかった、邪魔が入っただけだ…」

菫「なんで残った奴らが全員部屋の外にいるのかは知らないが取込ちゅうだから後にしてくれ」

健夜「全員外にいるなんてちょうどいいね」

久「小鍛治プロ!なんで」

健夜「放送室に行くのが面倒だったからね。今から最後の試合をしてもらうから代表を2人選んでよ」

洋榎「最後の試合やと」

和「相手は誰なんですか」

健夜「私と試合して私以外の人間がトップを獲ったらここから出られる。私がトップならみんなに死んでもらう。簡単でしょ?ちなみに最後の1人はスペシャルゲストだよ」

恭子(瑞原プロの反乱の影響でここを維持出来んくなったんか?)

爽「私たちに選択権は無いんですか?」

健夜「試合後死ぬか、今すぐ死ぬか選ばせてあげるよ」

誓子「そんな…」

久「上の人はそれを認めたんですか?」

健夜「今は非常事態だから現場の判断だよ」

恭子「やっぱり瑞原プロが助けを呼んでくれたんや!」

健夜「どうだろうねぇ、1つだけ確かなのは私と麻雀打つ気が無いなら死んでもらうってことだよ」

和「そんなの…」

智葉「分かった。私と宮永が打とう」

洋榎「おい、打つんならウチが入って無いんはおかしいやろ!」

菫「打たなければ殺されるのなら打つしかないか…」

霞(九面の調整をまだしてなかったから小蒔ちゃんは推せないわね)

照「私は咲と打ちたい」

咲「お姉ちゃん」

智葉「妹との思い出作りのつもりか?」

照「咲と私で組むのが1番勝てそうだと思った。それと小鍛治プロ、亦野の怪我が気になって集中出来ないので手当てさせて下さい」

健夜「ははっ、いいよ黒服の1人に手当てさせるよ」

健夜「じゃあ宮永姉妹が打つんで良いね」

恭子「私は依存ありません」

洋榎「恭子!」

久「愛宕さん、咲は強いわよ」

淡「私に勝てるのはテルと咲ぐらいだし認めてあげるよ」

豊音「宮永さんなら大丈夫だよー」

小蒔「霞ちゃんにも負けませんでしたし」

智葉「おまえチームメイト以外にも随分信頼されてるな……やるからには勝てよ」

咲「はい!」

健夜「2人とも試合場に行こうか」

和「咲さん頑張って下さい」

優希「咲ちゃんなら勝てるじぇ」

菫「照、頼んだぞ」

淡「小鍛治プロなんてやっつけちゃえ」

健夜「お待たせ赤土さん」

晴絵「私はこのまま麻雀しないで終わっても良いんですが」

咲「あの人、たしか阿智賀の…」

照「…」

健夜「赤土さんは私側じゃなくて生徒を助けるために単身乗り込んできただけだから安心して」

咲(それなら助けが来る)

照「咲、来るかどうか分からないものに期待しないで…今は全力で挑まないと」

咲「うん」

晴絵「君たち姉妹だったんだな。コンビ打ちみたいなのは上手く出来る自信が無いけどよろしくな」

照「よろしくお願いします」

咲「お願いします」

健夜「じゃあはじめようか」

東1局

照(私の親だけど…)

健夜(見ておきたいよね)

晴絵「小鍛治プロがラス親か…」

咲(小鍛治プロには上がらせない)

健夜「リーチ」

晴絵(はやい)

健夜「ツモ2000 4000……何か分かったかな?」

照「おかげさまで」

照(とはいえ何も対策がない…)

東2局

咲「ポン」

健夜(ふーん、とりあえず妹さんのアシストに回るんだ)

咲「カン、ツモ1300 2600です」

東3局

咲「ツモ1300オール」

咲(このまま連荘する)

咲「1本場です」

照(これか…)

咲「ポン」

健夜(他の2人はアシスト狙いかな…でもね)

健夜「カン」

咲「あ!」

健夜「ツモ1300 2600の1本」

咲(私の嶺上……でも、負けない!)

健夜(あんまり堪えてないか…でも、そうじゃなきゃ楽しめないよ)

健夜(それに引き替え赤土さんは大人しいね)

照(次は小鍛治プロの親…全力で流す)

晴絵(連荘はさせない)

東4局

健夜(宮永さんが早いんだろうなぁ)

健夜「チー」

咲「えっ?」

照(何が狙いかは知らないけど関係ない)トン

健夜「ポン」

照(くっ聴牌か…)

晴絵「…」

健夜(無理やり鳴いたからまだ聴牌じゃないけど、これで大人しくしてくれるよね)

晴絵「リーチ!」

健夜(赤土さんが急に凄い気迫…でも10年前のようにはいかないよ)タンッ

晴絵「ロン12000です」

健夜「はっはは…何それ…生意気だよ、そんなふざけた手順で」

照(小鍛治プロの雰囲気が変わった…)

咲(怖いよぉ…)

健夜(決め打ちしたんだろうけど普通じゃない…最初からあの完成形以外見てない多分。鋭い感性に引きの強さ、このままだと…負ける)

健夜(負ける?私が?ありえない…勝たなきゃ楽しめないよ…)

健夜「赤土さん10年前より強くなったね。いったい何をしたのかな?」

晴絵「私はただあの子達を助けたいだけです」

健夜「そっかぁ、阿智賀の子達をねぇ…赤土さん良いことを教えてあげようか」

咲「っ!ダメです!!」

健夜「瑞原プロは教えなかったみたいだけど阿智賀の子達はもう死んだよ」

晴絵「嘘だ…」

健夜「うそじゃないよ、この子達に聞いて見たら?ちなみに白糸台に負けたせいで死んだんだよ」

晴絵「………本当なのか…?」

照「本当です」

咲「お姉ちゃん!」

照「私達のせいで死にました…」

晴絵「ははっ…ははは…」

健夜(これでもう私の負けは無い。楽しかったよ赤土さん)

南1局

健夜「さあ南場を始めようか」

咲(許せない。こんなの卑怯だよ)

照(なんとしてもここで…)

咲「…」タンッ

照「ポン」

健夜(姉妹によるコンビプレイか…でも、いつまでもつかな?)

照「ツモ500オール」ハァハァ

咲(こんなプレッシャー初めて…)ハァハァ

照「ツモ1000オールは1100オール」ハァハァ

照(麻雀を打つだけでこんなに辛いのは初めて…)

健夜(松実さんがいないから打点はあげやすいけど、ミスしたら終わりだよ)

照「ポン」

照(あがってみせる)ハァハァ

照「くっ」タンッ

健夜「ポン」

咲(まずいよ)

健夜「ツモ1000 2000の2本」

照(くそっ)

南2局

健夜「ツモ1600 3200」

健夜「このままあっさり終わりそうだね」

和(咲さん…)

菫(照…)

照(赤土さんはまだ立ち直らないの)チラッ

健夜「無駄だよ、赤土さんにはもう戦う理由がないからね」

咲「あんな事をして勝って嬉しいんですか!?」

健夜「私にハネ満直撃するような人に勝てるんだよ嬉しいに決まってるじゃない。それに勝たないと面白くないしね」

照「なら面白くなくしてあげますよ」

健夜「そう?せいぜい頑張って楽しませてよ」

南3局

咲「ポン」タンッ

健夜「カン」

咲「っ!?」

健夜(この子みたいにはいかないか…)タンッ

照「チー」ハァハァ

健夜「…」

咲「カン、ツモ2600オールです」ハァハァ

咲「1本場です」ハァハァ

咲(このまま点差を…)

照(咲の親を流すべきかどうか…)

健夜「2人とも悩まなくて良いよ私があがるから」

照(させない)ハァハァ

咲「私があがります、カン」ハァハァ

健夜「いつも通りいくかな?」

咲「そんなっ!?なんで?」コトッ

照「咲っ!」

健夜「ロン12000の1本」

咲「あっ!?ああぁ……お姉ちゃんごめん…」

照「大丈夫だよ咲、まだ終わってない」

南4局

健夜「妹さんはもう普段通りの力を発揮出来ないみたいだけど、まだ逆転出来ると思ってるの?」

照「勝負は最後まで分からない」

健夜「たしかに阿智賀にはオーラスで逆転して勝ったけど私を一緒にしてもらったら困るよ。助けも来ないみたいだし、もうお終いだね」

咲「終わらせる訳にはいきません!死んだ人たちのためにも!」

健夜「自分達で犠牲にしたくせによく言うよね」

照「仕方なかったなんて言うつもりは無い。私達が犠牲にしたからこそ彼女たちの分も頑張るしかないんだ」

晴絵(この子達は強いな…私は阿智賀のレジェンドなんて言われながらもこんなにも……あいつらはこんな私をどう思う…少なくとも今見てる子達は失望してるよな…………それじゃ駄目だよな…あいつらまで低く見られる…あんなに頑張ったのにそれはあんまりだ…だから)

健夜「赤土さん第1打から長考してどうしたのかな?」

健夜(もしかして息を吹き返した?)

晴絵「すみません。勝つためにはどうしたらいいか考えてて」

健夜(立ち直ったんだ…大丈夫、今更なんにも出来ない)


咲(3人が聴牌すれば小鍛治プロもかわしきれないはず…)

照(小鍛治プロより先に…)

健夜(勝つのは私だよ)

晴絵「リーチ!」

健夜(そんなバカな!)

咲(私にできるのは振らないようにするだけ……そうだ!)

咲「カン」

健夜「ふふっ赤土さんにドラを乗せる作戦かな?でも私も聴牌だよ!そして赤土さんの打ち方なら側聴は無い!リーチ!!」

晴絵「ロン」

健夜「そんな!普通の打ち筋……リーチ、平和、一通…それ点数足りないよね仮に一発があったとしてもさ計算間違えちゃったかな?」

照「まだ裏ドラを見てませんよ」

健夜「乗るわけ無いよ2枚も!」

晴絵「小鍛治プロより先に聴牌するにはこれしかなかったんです…」

晴絵(頼むっ!!)

咲(1枚目はダメ…)

健夜「早くしてよ!この期におよんで時間稼ぎ!?」

晴絵「………裏が2枚のってハネ満です…」

咲「ということは!」

照「私達の勝ちだ!」

健夜「認めない!こんなの認めないよ!」

晴絵「小鍛治プロ…負けるのは辛いですよね…10年前の私もそうでした…」

健夜「憐れんでるの!?ふざけないでよ!私は…」

警察「そこまでだ!大人しくしろ!」

健夜「警察…なんで…」

晴絵「讃甘高校の子を1人こちらで保護しました。死んだはずの人間が生きてたら警察も動くしかないでしょう」

健夜「予定通り讃甘の子達は始末されたはず」

咲「ひどい…新免さんは信じて私達を裏切ったのに…」

照「瑞原プロに気を取られて見落としたんでしょう」

健夜「だいたい、警察の侵入を許すなんて上で何が…」

??『みなさんお聞きなさい!この施設はわたくし龍門渕透華!他各校の関係者等が制圧いたしましたわ。もはや抵抗は無駄です大人しく投降なさい。あなた達の背後にいた方々もすでにわたくし龍門渕透華の協力により逮捕されていますから逃げても無駄ですわよ』

咲「龍門渕さん…」

警察「さあ来い」

健夜「はい…」

晴絵「小鍛治プロ!また麻雀しましょう」

健夜「バカですかあなたは……次は負けませんよ…」

和「咲さん!」

久「よく頑張ったわね」

まこ「お疲れさん」

優希「お疲れ様だじぇ」

恭子「宮永に任せて正解だったでしょう」

洋榎「そやな。よくやったわ」

霞「お疲れ様でした」

豊音「宮永さんありがとー」

智葉「よくやった」

咲「みなさんありがとうございます」

淡「テルーお疲れ様ー」

尭深「お疲れ様です」

照「私は大したことはしてない」

菫「おまえがあんなに熱くなってるの初めて見たが、あれで赤土さんが目覚めた訳だしおまえの手柄でもあるさ」

誠子「あの状況下であそこまで打てる人は少ないと思いますよ」

照「亦野、大丈夫なの?」

誠子「はい、おかげ様で」

晴絵「よく分からないが良かったじゃないか」

照「赤土さん…一生恨んでくれて結構です覚悟は出来てます…」

晴絵「なに言ってるんだか…責任を感じる必要なんてないさ」

照「でも!」

晴絵「じゃあさ、あいつらのことをそうやって悪い思い出にしないでくれ…」

照「分かりました」

晴絵「無理はするなよ。君が潰れたらあいつらも悲しむかも知れないし」

照「はい…」

警察「みなさん誘導しますのでそれに従って移動して下さい」

美幸「やっと出れるね」

花子「良かったー」

初美「十曽ちゃん達は元気ですかねー?」

優希「臨海の眼鏡お姉さん!」

智葉「なんだ?」

優希「花田先輩達の無念はいつか私がはらすじぇ」

和「優希!」

優希「だからいつか麻雀で勝負して欲しいじぇ」

智葉「別にいいが、私が勝つぞ…それに麻雀打つだけでいいのか?」

優希「麻雀の無念は麻雀ではらす。それだけだじぇ」

智葉「ふっ、楽しみにしてるよ」

久「助かったけどこれからも大変そうね」

まこ「全員を事情聴取するじゃろうからかなり時間がかかるじゃろうな」

和「優希、冷や冷やさせないでください」

優希「ごめんだじぇ。のどちゃん今度花田先輩のお墓参り…あと阿智賀にも行こうな」

和「…はい」

照「咲…」

咲「お姉ちゃん」

照「今までごめんなさい。また咲のお姉ちゃんになっても良いかな?」

咲「何言ってるの、お姉ちゃんはずっと前から私のお姉ちゃんだよ!」

照「ありがとう…」

淡「テル泣いてるの?」

誠子「淡、空気読め」

尭深「淡ちゃん邪魔しちゃだめ」

菫「なんだか知らんが良かったな。これから仲良くしろよ」

照「うん、…咲これからもよろしくね」

咲「もちろんだよ!見てお姉ちゃん窓から外が見えるよ」

照「本当だ…帰れるんだ………咲、今度お母さんと長野に帰るね」

咲「うん!待ってるよ!」



終わり

糞スレ乙

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom