シャルル「父兄参加の二人三脚はぁぁぁぁ!?」ルルーシュ「……」 (17)

ミレイ「はい。それじゃあ今年のアッシュフォード主催スポーツフェスティバルの概要は以上ね」

リヴァル「ついにこの季節が来ましたね。会長」

ミレイ「ええ。秋と言えばスポーツの秋!!これをやらなくちゃ秋がきたって感じがしないのよねぇ」

シャーリー「それは思います!!」

ミレイ「でしょー?流石はシャーリー。わかってるぅ」

カレン「いつも楽しそうですね……ホント……」

ナナリー「ミレイさんはお祭りが大好きですから。私も楽しみですっ」

ルルーシュ(ナナリー……。お前は本当に優しいな……)

スザク「あの、会長」

ミレイ「なに、スザクくん?」

スザク「このスポーツ祭に、ユーフェミア様を招待してもいいでしょうか?」

ニーナ「……」ガタッ!!

続くの?

続いて

ミレイ「ユーフェミア様を?どうしてまた、こんな学園のイベントに……」

スザク「最近は公務も忙しいみたいなので、息抜きになればと……」

ルルーシュ「(おい、スザク)」

スザク「(なんだい、ルルーシュ?)」

ルルーシュ「(俺がいることを忘れているのか?)」

スザク「(ユフィは君とナナリーを見たとしても追及することはないはずだ)」

ルルーシュ「(それは……そうかもしれんが……)」

シャーリー「なにコソコソ話してるの?」

ルルーシュ「いや、なんでもない」

シャーリー「あやしい……」

スザク「本当になんでもないんだ」

ニーナ「ミ、ミミミ、ミレイちゃん、わわ、わたしはいいと思う……!!」

ミレイ「はいはい、落ち着いて、ニーナ。うーん。警備上の問題もあるけど……スザクくんがその辺りを引き受けてくれるなら……」

スザク「はい。それは寧ろ僕からお願いをしようと思っていましたから。やらせてください」

シャルル肩幅ありすぎて腕まわせなさそう

やった!ネリ姉来るぞ!

あのカールが邪魔でルルーシュがキレる

ミレイ「それじゃあ、オッケーにしましょう!!」

スザク「ありがとうございます」

ニーナ「やったぁぁぁぁ!!!!」

カレン「ニーナ……」

ルルーシュ(ユフィが来るのか……)

ナナリー「……」

ルルーシュ「どうした、ナナリー?」

ナナリー「あ、いえ。ユフィ姉様が来てくれるのは嬉しいですけど、きっとゆっくりお話はできないだろうなぁって……」

ルルーシュ「それは仕方がないことだ。残念だが」

ナナリー「そうですね。これは我侭ですよね」

ルルーシュ「ナナリー……」

ミレイ「ま、とりあえず今から色々と決めなきゃいけないこともあるし!!忙しくなるから、そのつもりで」

リヴァル「忙しいときはお泊りもありですか!?会長!!」

ミレイ「もっちろん」

リヴァル「やったぁぁ!!」

セシル「え?スポーツ祭?」

スザク「はい。今から1ヶ月後になりますが……」

セシル「そう。枢木准尉、出動要請がない限りは出場を許可しますっ。しっかり楽しんでくるように」

スザク「ありがとうございます、セシルさん!!」

セシル「うふふ」

ロイド「残念でしたぁ、スザクくぅん。君には重大な任務があるよぉ?」

スザク「え!?」

ロイド「ユーフェミア様も一緒なんでしょぉ?結構な重労働じゃないの?」

スザク「いえ。そんなことはありません」

ロイド「だって、目立たないように護衛も君だけみたいだし。あれはどうするつもりなの?」

スザク「あれ、とは?」

ロイド「食事だよ。ユーフェミア様に何を食べさせるの?ジャンクフード?」

スザク「だ、ダメでしょうか?」

ロイド「僕はどうでもいいけど、コーネリア総督がどういうと思う?んふふふ」

スザク「……」

コーネリア『枢木?ユーフェミア副総督に対して、このような生ゴミを耐えるとはな……。見損なったぞ!!!死刑だ!!!枢木ぃ!!!!市中を引き摺り回してやる!!!』

スザク「――やはり、避けたほうが無難でしょうか?」

ロイド「さぁ。そこはご自由にぃ」

スザク「そんな……。僕も料理には自信が……」

セシル「はぁーい。心配はないわ」

スザク「どういうことですか?」

セシル「お昼に私がお弁当を持って行ってあげるから」

スザク「いいですか!?」

セシル「ええ。勿論よ」

スザク「お願いします!!セシルさん!!」

セシル「腕によりをかけるから、期待していてね」

スザク「はい!!!」

ロイド「……おめでとう」

スザク「え?ロイドさん、なにか?」

ロイド「ま、僕は行かないから、いいけどねぇ」

コーネリア「……アッシュフォードのスポーツ祭を見学に?」

ユフィ「は、はい。スザ……枢木准尉が是非って」

コーネリア「……」

ユフィ「あ、あの……」

コーネリア「騒ぎになったらどうするつもりだ?きちんと考えているのだろうな、ユーフェミア副総督」

ユフィ「変装もしますし、目立たぬよう護衛も必要最低限に留め……」

コーネリア「……我が騎士ギルフォード」

ギルフォード「はい」

コーネリア「アッシュフォードのスポーツ祭当日、私の予定はどうなっている?」

ギルフォード「ええと……。シュナイゼル殿下との会食が入っております」

コーネリア「……兄上には断っておこう」

ユフィ「え?あの、お姉様?」

コーネリア「お前の護衛は私がする。文句はあるか、副総督?」

ユフィ「いえ、でも、いいのですか?」

コーネリア「……最近、休みが欲しいと思っていたところだ……はぁ……疲れの所為か化粧のノリも悪くて悪くて……」

シュナイゼル「そうか。急な予定が……」

コーネリア『申し訳ありません、兄上。私も兄上との会食を大変心待ちにしていたのですが……』

シュナイゼル「私も残念だよ。実は皇帝陛下も参加することが決まっていたんだ」

コーネリア『皇帝陛下も……ですか……?』

シュナイゼル「ああ」

コーネリア『……よかった』

シュナイゼル「なにか言ったかな?」

コーネリア『いえ。それではまだやることがありますので』

シュナイゼル「ユーフェミアによろしくと伝えてくれ」

コーネリア『はい。失礼いたします』

シュナイゼル「……」

カノン「どうされますか?」

シュナイゼル「皇帝陛下に繋いでくれないかい?」

カノン「はい」

シュナイゼル(さて、言い訳はどうしようか……)

ブリタニア本国 皇帝の部屋

シャルル「うーむ……」

シャルル「これ……いや、ちがう……」

V.V.「蝶ネクタイは青色にしたほうがいいんじゃないかな?」

シャルル「しかし、兄さん。それでは少し派手なような気も」

V.V.「コーネリアもシュナイゼルも何も言わないよ」

シャルル「ですが、我が子にセンスがないと思われるのも癪です……」

V.V.「うーん……」

「シャルル皇帝陛下。シュナイゼル殿下より、通信がはいっております」

シャルル「うむ。わかったぁ。――なにようだ、シュナイゼルぅ」

シュナイゼル『来月に予定されていた会食の件ですが」

シャルル「うむ」

シュナイゼル『コーネリアが急な予定が入ったようで、会食の参加を取りやめました』

シャルル「……」

シュナゼル『それに伴い、私も今回の会食を見送ることにしましたので、その報告を……』

ルルーシュの部屋

ルルーシュ「……」カキカキ

咲世子「ルルーシュ様。お飲み物をご用意いたしましょうか?」

ルルーシュ「ああ。お願いします。コーヒーでいいですよ」

咲世子「畏まりました」

ルルーシュ(ユフィが来るとなるとやはりVIP席は用意しておくべきか……。誰にも悟られないような位置となると……観客席のこのあたりか……)

咲世子「お待たせしました」

ルルーシュ「ありがとうございます」

咲世子「それにしても書類が多いですね」

ルルーシュ「会長は決めるだけで、内容や段取りを調整するのは俺の役回りですからね」

咲世子「はぁ……。何かお手伝いできることでもあればいいのですが」

ルルーシュ「コーヒーを淹れてくれたじゃないですか。それだけで十分ですよ」

咲世子「ル、ルルーシュさま……そんな……」モジモジ

ナナリー「お兄様。大変です。お父様がテレビに……」

ルルーシュ「なに?シャルルが……?」

『ただいまより、皇帝陛下の緊急会見が始まります』

ルルーシュ「何を喋るつもりだ……?」

シャルル『――えー。エリア11に住むものたちよ。よぉくきけぇ……。1ヶ月後、ワシはそちらにいくぅぅ!!!』

ルルーシュ「何をしにだ?」

シャルル『アッシュフォードがぁくえんにて、なにやら、下らぬ祭りが催されるとのことぉ……』

ナナリー「どうしてお父様がそのことを?」

シャルル『これはぁ!!シュナイゼルより伝聞したものだぁ……』

ルルーシュ「おのれシュナイゼル……余計なことを……!!」

シャルル『その下らぬ祭をぉ!!笑いにいくことにきめたぁ!!!』

咲世子「つまり、見学にくると?」

ルルーシュ「バカな。やつは自分の立場が分かっていないのか……!!」

シャルル『会食の予定を潰したのだ……精々、ワシをたのしませよ……ぬぁーっはっはっはっはっはっはっはっは!!!!!』

シャルル『オォォォル!!!ハイルゥゥ!!!ブリタァァァニア!!!!!』

ルルーシュ「シャルルめ……!!」ギリッ

ナナリー「お兄様、どうしましょう……?」オロオロ

咲世子「皇帝陛下も見学に来るとなると、警備の数が圧倒的に足りなくなるような気がします」

ルルーシュ「問題はそこではない」

ナナリー「マスクを被ります」

ルルーシュ「そういうことでもないぞ、ナナリー」

咲世子「ルルーシュ様、このままではルルーシュ様の居場所が漏れてしまいかねません」

ルルーシュ「そんなことはわかっている……」

ナナリー「そういえば、咲世子さん。先日、お兄様の部屋で見つけたという仮面なら顔を隠せていいと思います」

ルルーシュ「……え?」

咲世子「こちらですね。この真っ黒な仮面」

ルルーシュ「おぉぉ!!咲世子さん!!どこからそれを持ってきた!?」

咲世子「はい?ですから、ルルーシュ様の部屋から……」

ルルーシュ「勝手なことはしないでください!!!」

咲世子「申し訳ありません」

ルルーシュ(あぶない。もう少しでゼロの正体が漏洩してしまうところだった……)

ナナリー「お兄様、お父様は私たちを引き取りに来るのでしょうか?怖いです……」

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