麦野「暇だから絹旗をLEVEL5にしよう。」 (15)


八月の夕暮れ、学生たちが下校時間となり、各々の家と言うべき寮へと帰っていくなか、
一人、街中を堂々と踏み進んでいく姿があった。
その姿はまるで、この街にはあまり似つかわしくない、いや
珍しいとでも言うのだろうか、そんな格好をしていた。
ここは学園都市。学生たちが集まる街。
学生以外にも、教職に就く人や、研究に勤しむ大人達だっている。
だが、その人物は高校三年生くらいだろうか、
大人びているにしても学生だ。なのに、彼女は私服姿だ。
いくら大人に見間違えるにしても、この街では良い意味でも、悪い意味でも目立つのだ。
おまけに容姿端麗ときた。
こんな姿、街中にいれば誰だって目に留まり夢中になるはずだ。そうに違いない。
だが、そんな目に敏感な彼女は鬱陶しいらしく、しかめっ面で街を歩んでいた。

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