和「ダブルデート」憧「大作戦!?」 (34)

咲「えっ?今週の日曜日?」

和「はい。穏乃と憧と咲さんと私の4人で遊ばないかと思いまして」

咲「うん、その日は何もないから大丈夫だよ」

和「本当ですか?それは何よりです」

咲「でも私で良いのかな?あまり阿知賀の人達と話したことないんだけど…」

和「大丈夫ですよ。2人とも咲さんと仲良くなりたいそうですし」

咲「そうなの?それじゃあ楽しみにしてるね!」

和「ええ。私も楽しみです」

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日曜日


穏乃「和ぁー、宮永さーんっ!!」

憧「久しぶりね!!」

和「はあはあ、待たせてごめんなさい2人とも」

咲「ううっごめんね私のせいで…」

憧「何かあったの?」

和「いえ、ちょっと咲さんが恒例の迷子になっちゃいまして」

穏乃「恒例?宮永さんって方向音痴なんだ?」

憧「へ~、意外!!」

咲「あ、あはは…」

和「そんなドジっ子な咲さんも可愛いです」キリッ

穏乃「それで今日はどこに行くんだ?」

和「この近くの遊園地とかどうでしょうか?」

咲「わあ、いいね」

憧「それじゃ早速行きましょ!!」


――――


穏乃「着いた着いたー!!」

咲「日曜だけあって結構人が多いね」

和「そうですね。はぐれないようにしないと」

穏乃「うおおっ面白そうなアトラクションがいっぱいある!!」

穏乃「さっそくあのジェットコースターに乗りにいくぞ憧!!」

憧「あ、ちょっと待ってよしず!!」

穏乃「ん?何だよ」

憧「あたし、今日は和と2人で行動したいな~なんて」

穏乃「は?」

和「私も今日は憧と2人で過ごしたいと思ってるんです」

咲「え、そうなの?」

和「はい。ですから咲さんと穏乃は2人で遊んできてくれませんか?」

咲「はあ…」

穏乃「よく分からないけど、まあいっか」

穏乃「じゃあ行きましょうか、宮永さん」

咲「うん。それじゃあ2人とも、また後でね」


憧・和(…計画どおり!!)

期待

憧「まずはしずと宮永さんを2人きりにさせる」

和「山育ちの穏乃と文学少女の咲さんの相性は最悪」

憧「当然2人の間に気まずい空気が流れ始める」

和「居心地の悪い時間を過ごしている間に、自然といつも一緒にいた私達のことが頭に浮かぶはず」

憧「そしていなくなったあたし達が恋しくなり…」

和「私達が最愛のパートナーであることに気づくはずです!!」


和「どうです!!この完璧な作戦は!!」フフーン

憧「さすがは和!!これでしずは晴れてあたしのものに!!」

和「やっと咲さんと結ばれる日が来るのですね…」ジーン

穏乃「宮永さん、これからどうしましょうか?」

咲「そうだね~…あ、私達同い年なんだし敬語じゃなくていいよ?」

穏乃「へ、あ、うん。それじゃあこれからどうしよっか」

咲「えっと、さっきアレに乗りたいって言ってたよね?」

穏乃「あー、あのジェットコースター?うんうん乗りたいっ!!」

咲「じゃあ一緒に乗ろうよ」

穏乃「え、でも宮永さんってああいうの大丈夫?」

咲「私、絶叫系って大好きなの」

穏乃「へー、そうなのか!見かけによらないなぁ。それじゃ一緒に乗ろう!!」

咲「うんっ!!」


――――


穏乃「ひゃ~、楽しかった~!!」

咲「うん、爽快だったね!!」

咲「あの高いところから急降下する感覚がたまらないんだよね」

穏乃「そうそう!! …あ、私思い切り叫んでたけど煩くなかった?」

咲「ううん。むしろこっちまで元気になってくるよ」ニコッ

穏乃「そっか。良かった~」

穏乃(かなり大声出しまくってたのに嫌な顔一つしないなんて…宮永さん良い人だなぁ)

咲「ねえ高かm…」ガリッ

咲「…いひゃい」ジワッ

穏乃(噛んだ…)

穏乃(和の言うように宮永さんってちょっぴりドジなところがあるのかな?)

咲「た、高鴨さん、今度はあっちの絶叫系に乗ってみようよ!!」

穏乃「おお、いいね!!行こう行こう!!」ダッ

咲「あ、待って~」ダッ


――――

和「咲さん達と別れて1時間たちましたが…」

憧「そろそろあたし達が恋しくなってる頃かしら」

和「そうですね。…ふふ、楽しみですね憧」

憧「そうね。あたし、この日の為にYES or NO枕を買っておいたのよ!!」

和「(古っ)…コホン。さすがは憧、抜かりはないですね」

憧「もちろん今晩はYESしか使わせないわよ!!ああしずぅ~」

和「今日こそ咲さんにあんなことやこんなことを…ふふふふふふふふ」


怜「あれ?あの2人確かインハイで…」

竜華「アカンで怜、あの2人には近づかん方がええ。邪悪なオーラ発してるからな…」フルフル


――――

穏乃「ふう。結構制覇したな~」

咲「うん、どれも面白かったね!」

穏乃「いや~まさか宮永さんが絶叫系にこんなに強いなんて…」

咲「そういう高かm…」ガリッ

穏乃(あ、また噛んだ…)

咲「ううっ…」ジワッ

穏乃「…あの、私のことは穏乃で良いよ、宮永さん」

咲「へっ?」

穏乃「いや、呼びにくいかな~と思ってさ」

咲「…うんっ。それじゃあ穏乃ちゃん」

穏乃「うん。あ、私も和みたいに咲って呼んでも良いかな?」

咲「もちろん。…ふふっ、何だか仲良くなれたみたいで嬉しいな」

穏乃「みたい、じゃなくてもう友達だよ私達!!」

咲「うん、そうだね!!」

穏乃「じゃあ次はあのゴーカートにでも乗ろっか」

咲「うん、いいね」

穏乃「おし!そんじゃ~並んでる列まで競争だぞ咲!!」ダッ

咲「あ、待ってよ~穏乃ちゃん!!」ダッ

バシャッ

穏乃「わっ!?冷たっ!!」

咲「穏乃ちゃん!?」

男の子「あ、お姉ちゃんごめ~ん」

穏乃「コラぁ~!!こんな人ごみの多いとこで水鉄砲なんて撃っちゃ駄目だぞ!!」

男の子「わあっ、ごめんなさ~いっ!!」ダダッ

穏乃「うわ、顔が水浸しだよ…」

咲「ちょっと動かないでね穏乃ちゃん」ハンカチフキフキ

穏乃「あ…」

穏乃(咲のハンカチ、良い匂いがするなぁ…)

咲「はい、水拭き取れたよ穏乃ちゃん」

穏乃「あ、ありがと…」

咲「ううん。災難だったね」ニコッ

穏乃「う、うん」テレッ

穏乃(って何照れてんだよ私はっ///)


女の子「うわああああああん!!」ビエエン

穏乃「…ん?向こうで小さい子が泣いてる」

咲「ひょっとして迷子かな?行ってみようか」


咲「お嬢ちゃん、どうしたのかな?」

女の子「ぐすっ、パパとママがいなくなっちゃった…」グスングスン

穏乃「やっぱり迷子だな」

咲「よし!お姉ちゃん達がパパとママ探してあげる!!」

穏乃「うんうん!だから元気だして!!」

女の子「うん…」グスン

咲「ほら、泣いてちゃ可愛い顔が台無しだよ?」ハンカチフキフキ

女の子「…うん」

穏乃「お、泣き止んだ。えらいえらい!!」

穏乃「よーし!お姉ちゃんが肩車してあげよー!!」ヨイショッ

女の子「ひゃー、微妙にたかーい!!」キャッキャッ

咲「ふふ、すっかりご機嫌だね。それじゃあ探しにいこうか」

穏乃「うん。早くご両親見つかると良いな」


母親「唯!!」タタッ

穏乃・咲「ん?」

女の子「あ、ママー!!」

母親「どこに行ってたのよ貴方は!!全く心配かけて…」ウルウル

咲「お母さん見つかってよかったね、唯ちゃん」

女の子「うんっ!!」

母親「うちの娘を保護して下さって本当にありがとうございました」ペコペコ

女の子「お姉ちゃん達パパとママみたいだったよー」

穏乃・咲「…へっ?」


母親「それでは私たちはこれで…」ペコッ

女の子「お姉ちゃん達、またねー」フリフリ

咲「またね、唯ちゃん」フリフリ

穏乃「もうママとはぐれちゃ駄目だぞー」フリフリ

穏乃「……」

咲「……」

穏乃「パパとママ…だって…」

咲「ほ、ほらアレだよ!!あの子、いつもお父さんに肩車してもらってるとか…」

穏乃「あ、ああそういうことか!!私はてっきり…」

咲「……」

穏乃「……」


穏乃・咲(私達が夫婦みたいだって意味かと一瞬でも思っちゃった自分が恥ずかしい///)

穏乃「そ、それじゃあ気を取り直して、次はあれに入ろっか!!」

咲「…へっ?お、お化け屋敷…?」カタカタ

穏乃「うん!!何か面白そうじゃん!!」

咲「そ、そうだね…」カタカタ

穏乃「それじゃーれっつごー!!」

咲「お、おー」カタカタ



咲「うわあああん!!怖いよおおおおおおおおお!!」ガシッ

穏乃「さ、咲、もうすぐ出口だから…」

咲「わああああああん!!穏乃ちゃああああん!!」ギュウッ

穏乃「うおお、さ、咲、苦じい…」グフッ


姫子「部長!!あそこのカップル、私達以上にひっつき合ってます!!」

哩「何?私らよりも絆の深いカップルなんて認めんばい!!姫子、もっと強くしがみつくとね!!」

姫子「はい部長!!」ギュウウッ

美子「爆発しろ」

美子ww


――――


穏乃「はあ、咲はああいうの苦手だったんだなぁ」

咲「ご、ごめんね迷惑かけて…」カアッ

穏乃「ううん。女の子らしくて可愛いなと思ったよ」

咲「へっ?そ、そうかな///」

穏乃「咲、ずっと叫んでたから声が枯れてる。ちょっと待ってて」ダッ

咲「あ、穏乃ちゃん!?」


穏乃「お待たせ。お茶買ってきたよ。はい」

咲「あ、ありがとう」ゴクゴク

咲(穏乃ちゃんは気配り上手だな…それに頼もしいし、いつも元気一杯だし…)

咲(私にない部分を沢山持ってる女の子…)

穏乃「ん?どうしたの咲?」

咲「ううん。私、穏乃ちゃんと仲良くなれて良かったなあって」

穏乃「へっ?何だか改まって言われると照れちゃうなぁ」

咲「だって本当のことだから。穏乃ちゃんとっても素敵な女の子だし」ニコッ

穏乃「へっ、そ、そう?///」

穏乃「わ、私も。今日は咲の色んな部分が知れて良かったよ」

咲「えっ?」

穏乃「大人しそうな外見なのに絶叫系が大好きで、ちょっぴりドジでお化けが苦手で…」

穏乃「でも優しくて女の子らしい。そんな咲と友達になれて良かったって思ってるよ」

咲「あ、その、あ、ありがとう///」

穏乃「咲、良かったら連絡先教えてほしいな。私、これからも咲と仲良くしたい!!」

咲「…うんっ!!喜んで!!」


――――

和「それにしても咲さん達から一向に連絡がありませんね…」

憧「まさかあまりの居心地の悪さに私達を放って帰っちゃったなんてことはないわよね?」

和「私の咲さんがそんなことするはずありません!!」

憧「しずだってそんなことしないわよ!!」

和「じゃあ変なこと言わないで下さいよ、全く…」

和「優しさにかけても世界一な咲さんのことです、きっと無駄に元気な穏乃に仕方なく付き合っているのでしょう」

憧「は!?無駄って何よ!!だいいち世界一優しいのはあたしのしずなんだから!!」

和「は!?」

憧「何よ、やるっての?」ガシッ

和「そちらこそ!!」ガシッ

穏乃「憧~、和ぁ~」

憧「はっ!!あれはしずの声!!………って」

和「あ、咲さ…………!!?」


咲「2人ともさっきぶりだね」ギュッ

穏乃「何だ2人とも、両手握り合ってじゃれ合いか~仲良いな」ギュッ

憧「そ、そ、そっちこそ手なんか握り合ってどどどどうしちゃったのかな?」

穏乃「あ、これ?咲が迷子にならないようにな」

咲「えへへ」

和(名前呼び!?SOA!!一体どういうことなんですかこれは!?)ヒソヒソ

憧(そんなのこっちが聞きたいわよ!!)ヒソヒソ

穏乃「なんだなんだ、2人して内緒話か~?」

咲「2人は本当に仲が良いんだね」

憧・和「ファッ!?」

穏乃「さっき咲と話してたんだけど、今日憧と和が2人で行動したいって言ってたのは」

咲「2人とも好き合ってるからじゃないのかな~って」

憧・和「はいいいいいいいい!?」

憧「な、な、何言ってんのよあんた達はっ!?」

和「ごごご誤解です咲さん!!」

穏乃「そんな隠さなくてもいいのに」アハハ

咲「2人は照れ屋さんなんだね」クスッ

憧・和「ちっがーう!!!!」

穏乃「そんなことよりさ、最後に皆で観覧車に乗らないか?」

咲「わあ、いいね!!」

憧・和「話を聞いてー!!!!」


観覧車内


咲「ねえねえ穏乃ちゃん、アレってさっき乗ったやつだよね?」

穏乃「うんうん、でもってその向こうのお化け屋敷では咲が…」

咲「も、もうっ!それは忘れてよ~///」

キャッキャッ

憧・和「」

憧「ちょっと和!!あんたの作戦とやらのせいで2人とも親密になっちゃったじゃないのよ!!」ヒソヒソ

和「うっ…そ、それは…」ヒソヒソ

憧「なーにが完璧な作戦よ!!ばっかばかしい!!」ヒソヒソ

和「なっ!!憧だってノッてきたじゃないですか!!人のせいにばかりしないで下さいよ!!」ヒソヒソ

憧「何よ!!やるっての!?」ガシッ

和「そっちこそ!!」ガシッ

穏乃「おいおい2人とも、こんな狭いところでじゃれ合うなよ~」


グラグラッ


いちご「…ん?何かてっぺんの観覧車だけよう揺れとるなぁ」

洋榎「きっと中でエロイことしてんとちゃう?何ならうちらも…」ニヤッ

いちご「いやん洋榎ったら///」


――――

穏乃「いやー、今日は楽しかったーっ!!」

咲「うん、たくさん遊んだね!!」

憧・和「…ソウデスネ」グッタリ

穏乃「なあなあ咲、また絶対遊ぼうな!!」

咲「うんっ!!絶対だよ穏乃ちゃん!!」

和「さ、さあ咲さん!!遅くならないうちに長野に帰りましょう!!」グイッ

咲「わわっ、う、うん和ちゃん」

憧「あ、あたし達も帰るわよしず!!」グイグイ

穏乃「分かったから引っ張るなよ憧~」

和(これ以上親密になられてはたまりません!!)

憧(手遅れにならないうちに2人を引き離さないと!!)

長野行き 列車内

咲「今日は本当に楽しかったね和ちゃん!!」

和「そ、そうですね…」ヒキツリ

咲「ところで和ちゃん達はどんなことして過ごしてたの?」

和「え、ええと…(言えません、カフェでずっと咲さんのR-18な妄想していたなんて…)」

和「そ、それにしても穏乃と随分仲良くなったようですね咲さん」

咲「うんっ!私、穏乃ちゃんと友達になれてよかったよ!!」

和(友達…そうですね。私ったら心が狭かったですね)

和(先ほどは2人のあまりの仲むつまじい様子に焦ってしまいましたが)

和(咲さんと穏乃が友人関係になったのなら、それはそれで喜ばしいことです)

和(まああくまで友人、ですからね)


咲「それにしても…子供を軽々と肩車しちゃう穏乃ちゃん、すっごく頼もしかったなぁ…///」ポッ

和「!?」

奈良行き 列車内

穏乃「それでさ、咲ったらよく転ぶんで危なっかしくってさぁ…」

憧「…はぁ」

穏乃「でもって咲が…」

憧(…さっきから宮永さんの話ばっかなんだけど…)

憧「ね、ねぇしず!宮永さんとは『友達』になれたのよね」

穏乃「うん!もうすっかり友達だよ咲とは!!」

憧「そ、そうよね『友達』よね。別にそれ以上の感情なんてないわよね、ね!!」

穏乃「ん、何言ってるんだ憧?」

憧「い、いや別に?あ、あはは…」

穏乃「変な奴だな。…それにしても」


穏乃「お化け屋敷での咲、必死で私にしがみついちゃってすっげー可愛かったなぁ…///」カアッ

憧「!?」

後日

和「姉さん事件です!!」

憧「誰が姉さんよ。てかあの2人、このまま放っておいたらやばいことになるわよ和!!」

和「分かってますよ。ですから私、徹夜で考えました」

和「これ以上2人の仲を進展させない作戦を!!」ガッツポ

憧「今度は大丈夫なんでしょうねぇ?」ジトメ

和「もちろんです!!私の計画に死角なんてありません!!」

憧「よっし!!その案乗ったわ!!」

和「まだ何も言ってませんよ。それはですね…」

憧「ふんふん…」



さらに後日

この和の作戦()により咲と穏乃はめでたく結ばれることとなる

ついでに傷心の和と憧も結ばれ、いつしか仲むつまじいケンカップルになったとさ


カン

おつ
咲穏良かった


スレタイ見てスレ開いた期待を裏切らない展開だったww

すばらっ


咲穏ってあんまないよね

おつおつ
スレタイでiPSシリーズかと思ったわww


頭良い二人なのにこの空回りっぷりに違和感が無いのは何なんだろうな

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