プリキュア作るぞ part3【安価有】 (725)

安価でプリキュアを作るスレです
直近の安価が前スレ>>797(約1か月前)ですが安価スレです 誰がなんと言おうと安価スレです

このスレで完結すると思います 何卒よろしくお願いします

1スレ目
プリキュア作るぞ【安価有】
プリキュア作るぞ【安価有】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1686741984/)

2スレ目
プリキュア作るぞ part2【安価有】
プリキュア作るぞ part2【安価有】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1692715712/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1699808651

こんばんは

たておつー

【登場人物】

プリキュア組

名前:岸波 桜野(きしなみ さくの) / キュアサクラ
性別:女
学年:中学2年生
容姿:茶色のロング。特徴がなくてクラスで3番目4番目くらいの顔面偏差値
色:ピンク
性格:なんの役にも立てないわたしに生きてる価値なんてないもん
備考:9さいになったばかりの頃、母親の妹夫婦に引き取られ、その日から虐待を受ける。歪んだ環境の中、桜井コスモスとの出会いをきっかけに「誰かの役に立つ」という生きがいを見つける。1番誰かの役に立てる方法を考えた結果、敵の誘いに乗る形でたった一人の最終決戦に向かう。



名前:弓知夏 透(ゆみちか とおる) / キュアクリア
性別:女
学年:中学2年生
容姿:ボーイッシュな感じ。無っぱい
色:青
性格:父親譲りの不器用さを持ち、人付き合いが下手くそ。時に狂犬、時にわんこ。気を許した相手にはふにゃふにゃになる。桜野に完全に依存しきっていたが、桜野が突然姿を消したことをきっかけに少し成長。胸は成長していない。たぶん永遠に成長しない。ゴキブリが苦手。飛んだら泣く。
備考:転校生。過去に妖精の国シーズンランドに召喚され、プリキュアとしてカラミティ帝国と戦うも敗北。生き残った妖精とともに元の世界で抵抗を続けるが次第に追い込まれていき、限界が近づいていたある日、桜野と出会う。



名前:秋葉 朱(しゅうよう あかね) / キュアブーケ
性別:女
学年:中学3年生
容姿:少しギャルっぽい綺麗系の美少女
色:オレンジ
性格:同年代より大人っぽい。とは世を忍ぶ仮の姿である。実際は稀代のポンコツ。そしてロリコンへ。愛らしい少女と見るや暴走する。愛らしい少女の親御さんと見るや「娘さんをください」しようとする。頼れるお姉さん枠のはずが気づけばおもしろお姉さんに。本当にどうしてこうなった。
備考:モデルをやっており男子の間で人気。最近は女の子からもモテ始めたらしい。趣味はお花を育てること。学校の花壇の一角を借りている。最近、この人が真面目なこと言ってる時ってとんでもない緊急事態なんじゃないかと思えてきた。



名前:久木 雪菜(ひさき ゆきな) / キュアクリスタル
性別:女
学年:中学1年生
容姿:身長145cm。ボブカットの黒髪。可愛い系の顔立ち。小柄で顔立ちも幼いが、それとは裏腹に早熟な体付きなロリ巨乳。
色:白
性格:心優しいが恐がりで引っ込み思案。最近は自分を出せるようになり、鋭い洞察力も見事な成果を上げている。怖いものに直面した時は、イマジナリー霰ちゃんを召喚することで乗り越えているらしい。可愛いものが大好き。直近でいちばん可愛かったのはやっぱり透らしい。
備考:静かに読書するのが趣味で休日はよく図書館にいる。両親と妹の4人家族。霰のおかげで現在放送中の特撮ヒーローの変身ポーズはぜんぶ完ペキにマスターしている。


妖精組

妖精の国 シーズンランド
春の国、夏の国、秋の国、冬の国の四大国を中心にした世界



名前:シキ
性別:女
出身:シーズンランド
容姿:手のひらサイズで葉っぱを羽にして飛んでいる以外は普通の女の子
性格:おしゃべりで子供っぽくて好奇心旺盛騒がしい
備考:桜野と一緒に暮らしてる。闇の気配とプリキュアの素質を感じ取れる。桜野が虐待されている姿を間近でずっと見てきた。無力感と罪悪感に苛まれながら桜野のやわらかすぎる笑顔に胃を痛める日々。



名前:シア
性別:女
出身:シーズンランド
容姿:海っぽい。形は体積の範囲内で自由自在。いつの間にか俺の脳内でブルンゲルの親戚みたいな見た目になっている。
性格:おおらかで世話焼き。透のことが心配で心配でたまらない。
備考:透とずっと一緒にいる。闇の気配とプリキュアの素質を感じ取れる。釣竿と合体して入れ食い状態にできるらしい。透ちゃんをプリキュアにできる。

敵組織
カラミティ帝国
ウィッシュスターの力でなにかしようとしている。桜野を最大の障害と捉えているため、桜野だけを誘い出して目的を達成しようとしている。



ボス

名前:サイカ
性別:不明
年齢:不詳
目的:不明。ウィッシュスターの力で何かしようとしている。
備考:桜野に過去の自分を重ねているらしい。気配がコスモスに似ていそうで似ていない。



幹部

名前:ライガ
性別:男
容姿:肌が黒い。20~30代の見た目。
性格:クールな2枚目。皮肉屋でキザ。
備考:雷を纏っての徒手空拳で戦う。なんだか中間管理職的不遇感が滲み出ている気がする。妖精キル数No.1。



名前:ツナミ
性別:女
容姿:一見清楚でおしとやか
性格:表面上礼儀正しいが腹黒い。最近は隠せてない。
備考:水を使った質量攻撃が得意。巧みに操り防御などにも転用する。コスモスとは比較的に仲が良かったらしい。



名前:カサイ
性別:男
容姿:筋肉ダルマ
性格:暑苦しい。うざい熱血系。非常に好戦的。
備考:炎を纏った物理攻撃が得意なパワータイプ。強いやつは怖いらしい。雪菜と決着をつけたがっている。



名前:桜井 コスモス(さくらい こすもす)
性別:女
学年:中学2年生(享年)
容姿:身長は低めだが胸が大きい。Eカップ。
性格:桜野をさらにやかましくした感じの元気で明るい女の子。好きな人に傷痕をつけたいし、つけられたい。桜野が好き。だぁい好き。
備考:数年前、桜野に迷子のところを助けられた。久しぶりに再会し運命感じちゃう。桜野に対しての矢印がでかくて濃い。そのせいか時折ぶっ飛んだ行動をする。公衆の面前で指フェラしたり手首をかみかみちゅーちゅーしたり……。幸せの皮を被った虚無に殺されそうになったため自ら破壊。両親を殺したのち、カラミティ帝国の一員となる。その後、再開した桜野への感情が溢れて、カラミティ帝国からウィッシュスターを奪って逃走。追撃を受け瀕死になったが、桜野に出会えた喜びで深淵に堕ちる。桜野との戦いの末死亡。好きなように生きて、大好きな人に望んだ殺され方で殺された、最期まで幸せたっぷりだったおんなのこ。1番幸せな世界線の岸波桜野



怪物

名前:ヤクサイン
備考:なにかに憑依することで実体化する。倒されるとヤクサインが起こした事象はリセットされる。でもすべて完璧に元通りとはいかないらしい。

その他



名前:久木 霰(ひさき あられ) / 雪菜の妹
性別:女
年齢:11さい
容姿:姉の顔をもっと活発にした感じ。142cmくらい。胸は同年代と比べても小さい。
性格:姉とはいろいろ正反対な人懐っこい活発元気っ子。幼い頃から姉を守ってきて、その過程で優しい人達は絶対に守るという勇敢かつ高潔な信念を持った。
備考:メンタル面だけなら作中最強ぶっちぎり。

【アイテム】



スピリットピース
プリキュアに変身するためのアイテム。通常時はパズルの欠片だが、使用者の心を映した形に変容する。



ウィッシュスター
シーズンランドに伝わる秘宝。誰かが何かを願う時、そこには大きな力が生まれる。ウィッシュスターはその力をエネルギーとして蓄えることができ、エネルギーがいっぱいになるとどんな願いでもひとつだけ叶えられる。コスモスの願いでエネルギーが溜まりきった。現在は願いを残したまま桜野が所持。



直ったロケット
桜野がシキたちと初めて会った時に襲ってきたヤクサインが憑依していたロケットペンダント。壊れて蓋が開かなくなっていたがアクセサリーショップで修理した。中に入っていた家族写真は、左側に母親らしき女性、右にはパパ。そして真ん中にはコスモスの姿があったことでコスモスのものだと判明。現在は桜野が身につけている。

あらすじ

『10日後夜明け前、町はずれの森に1人で来い』
家庭環境崩壊系JC岸波桜野はその誘いが罠だと知りながら、たった一人ですべてを終わらせるためにこの世界から姿を消す。
桜野が置かれている状況を知った透たちは、誘拐のために桜野を追いかける。

ここではないどこか

桜野「ここが……闇の世界……?」キョロキョロ

桜野(草木の1本もない荒野、どこまでも続く赤黒い雲……命の気配がまったくない)

桜野「……ぅ」

桜野(空気が喉の奥で張り付くみたい……嫌な感じ……)

桜野「まあいいや。それにしても……」

桜野(罠なのは間違いないし、いきなり襲ってきてもおかしくないと思ったけど……肩透かしもいいところだ)

桜野「んぅ……」

桜野(こっちに来てから、サイカのものっぽいゾワゾワ感が消えている。ここからはノーヒントってこと?)

桜野「不親切だなぁ……」

桜野(ウィッシュスターがこっちにある以上、どこかのタイミングで奪いに来るはず)

桜野「テキトーに歩いてれば向こうから仕掛けてくるかな?」

桜野(餓死するまで放置みたいなのがいちばん辛いけど……)

桜野「ん? なんだろあれ……」

タタタタッ

桜野「!」

桜野「……廃墟だ」

桜野「けっこう大きい……誰か住んでたのかな? でも今はもう誰も……」

ズズズズ
ウゴウゴウゴ

桜野「ああ、そういうのが住んでるんだ……なるほど、闇の世界」

ズズズッ!

ヤクサイン「ヤクサァァァイ!」ブワッ!

ブワワワッ
ヤクサァァァイ! ヤクサァァァイ! ヤクサァァァイ!
ウジャウジャワラワラ

桜野「……手荒い歓迎」

ヤクサイン「ヤクサァイ」ニヤニヤ

桜野「……」

ヤクッ ヤクサァァァイ ヤ-ク-
ウジャウジャウジャ
ワラワラワラ
ゾゾゾゾッ

桜野「…………」

ヤクサイン「ヤクサァァァイ!!!」ゴオッ

桜野「………………プリキュア」ボソッ

ヤクサイン「!??」ゾクッ!

ザワザワワッ!
ヤッ…! ヤクゥ…!
ビリビリビリッ…!

桜野「カミングシーズン……!!!」ニッ

白む町

透「はぁっはぁっ……!」タタタッ

朱「はっはっ……!」タタタッ

雪菜「んくっ……!」タタタッ

シキ「向こうなのです! 向こうの森の方!」

朱「そこにっ……はぁはぁ……! 桜野ちゃんがいるのねっ……!」

シキ「そ、それは……」

朱「……?」

シキ「……多分、もういないのです」

雪菜「ど、どういうことですかっ……!?」

シア「まさかすでに世界を?」

シキ「うん……桜野はもう、この世界のどこにもいないのです……」

朱「そんなっ……! 追いかけられるの……!?」

シキ「それは任せてほしいのです」

シア「シキとワタクシで扉を開きますわ!」

雪菜「そんなことできるんですか!?」

シア「透と一緒にこの世界に逃げてきた時と同じですもの」

シキ「だから心配しないで! 今はとにかく急ぐのです!」

朱「うん!」タタッ

雪菜「はい!」タタッ

透「シキっ……!」タタタッ

シキ「なにです?」

透「桜野のことでひとつ気になっていることがある……!」

シキ「うん……?」

透「桜野って、今の家には引き取られて来たんだよね……!?」

雪菜「たしか9さいになったばかりの頃って……!」

シキ「うん」

透「その前はどうしてたのっ……!?」

シキ「あ……」

朱「たしかに気になるわね……! 今いっしょに暮らしてるのは桜野ちゃんのお母さんの妹夫婦なんでしょ……!?」

雪菜「本当のお父さんとお母さん……! どうしちゃったんでしょう……!」

シキ「そこまでは桜野も話してくれなかったのです……シキが知っているのは、あの家に引き取られてからの話だけなのです……」

透「…………そう」

シキ「ごめんなのです……」

透「ううん……! それも直接聞こう!」

シキ「うん……!」

透「……桜野っ」タタタッ

ここまで

桜野(昔から友だちが作れなかった)

サクラ「はああああっ!!!」ギュオオッ!

ヤクサイン「ヤクサァァァッ!?」ドゴォンッ!

桜野(保育園の砂場で誰かと遊んでも、その日の最後には一緒に遊んでいた子のお母さんがやってきて、その子の手を無理やり引っ張っていってしまう)

桜野(そして翌日になると決まってこう言われた)

桜野(『ママがね、あの家の子とはもう遊んじゃダメって言うの。だからもう遊べない。ごめんね』)

桜野(そんなことが何度もあった)

サクラ「はっ! だあああっ!!」ドガガガッ!

ヤクサイン「ヤクゥゥッ…!」

ヤクサイン「ヤクサッ!?」

桜野(うちは他の家とは何かが違う。子供心に感じるものがあった。理由は明白だった)

桜野(パパとママは結婚していなかった)

サクラ「はぁっはぁっ……!」

桜野(わたしはそんなことどうでもよかった。友だちができなくても、わたしにはパパとママがいた)

桜野(たしかにママは、アニメに出てくるお母さんみたいにお裁縫はしないし、日曜日にアップルパイを焼いたりしない)

桜野(よく怒るし、怒鳴るし、ものを投げるし、あんまり笑わない。でもパパが帰ってきた時だけはとっても嬉しそうだった)

ヤクサイン「ヤクサァァァイ!!!」バシュッ!

ヤクサイン「ヤクサァァァイ!」

サクラ「くっ……! ぅぅ……らぁっ!」

桜野(パパはあんまり家にいなかった)

桜野(年にほんの数回しか帰ってこない。お正月も夏休みもクリスマスも、わたしのお遊戯会もお誕生日にも帰ってこない)

桜野(でもたまに帰ってくると、とってもとっても優しい声でわたしを呼んで、優しい笑顔で見つめて、優しく頭をなでてくれる)

桜野(パパがいるときはママもとっても優しくなる。みんな優しかった。3人そろうと家族って感じがした)

サクラ「たああっ!」ドガッ

ヤクサイン「ヤァァァァ!!!」サラサラ…

桜野(わたしはパパとママが大好きだった。まわりの人がなんて言っても、わたしは大好きだった)

サクラ「はぁぁっ……!!!」ズガッ

ヤクサイン「ヤァァァァ!!!」サラサラ…

桜野(大好きで大好きで大好きで大好きだったし)

サクラ「はぁっはぁっ……! あああ……!!」ググッ

桜野(それに大好きで)

サクラ「うぁぁぁぁああああああ!!!!!」バッ

桜野(あと大好きだった)

ヒュンッ
ドゴォッ!!!

サクラ「ぅ、ごっ……!!?」ミシミシ…

サクラ「っっっ……かはっ……!」メキメキ

ヤクサイン「ヤクサァァァイ!!!」ブォンッ

ドッガァァァンッ!
ズガガガッ!

サクラ「あ゛ぐっ……! がはっ!」ゴッゴッ

サクラ「ぎっ……!!」ガッ

ガガガガッ!
ズザザザッ!
シュウウウ…

サクラ「あ゛……はっ……!」フラッ

サクラ「はぁっはぁっ……」クラクラ

サクラ「ちぃ……」ボヤ-

サクラ「……んん、ぅぅぅあああああっ!!!」ズガンッ

サクラ「…………ふー」ズキズキ

サクラ「あ゛ー……すっきりした」タラ-

サクラ「……で?」ユラッ

サクラ「今やったの誰……!」ギロッ

ザワワッ!

サクラ「はー……っ」ググッ

ヤクサイン「ヤ…ク…!」ゾクゾク

ヤクサイン「ヤァァア…!!」ビリビリ

サクラ「だっ!!!」ギュンッ

サクラ(暗い深い黒い……飛び散って、こびりつく……)

サクラ「はっ!」ズガガッ

ヤクサイン「ヤッ…!」

サクラ(さっきやったやつ、これかな……)

サクラ「はぁぁあっ!!」ザシュッ

ヤクサイン「ヤァァァァ!!!」サラサラ…

サクラ(違うかな……こっちかな……)

サクラ「だあっ!」ドゴッ

ヤクサイン「ヤァァァァ!!!」サラサラ…

サクラ(わかんない。もうなんにも)

サクラ「はぁはぁ……! う、ぁああ!」

サクラ(でもいっか。もうなんでも)

サクラ「はぁぁあああっ!!!」

サクラ(どっちにしろ、ぜんぶやっつけなきゃなんだから)

サクラ「あ゛あ゛っ……! ぐぅっ……!!」

サクラ(もっと倒さなきゃ。もっともっと、もっともっともっとやっつけなきゃ……)

サクラ「ぜぇぜぇ……!」

サクラ(ああ、なんでかな……消えない。こんなにやっつけてるのに……黒いの、消えない)

サクラ「はぁはぁはぁ……!」

サクラ(倒しても倒しても倒しても黒いまま、暗いまま……どんどん深くなる……)

サクラ「う゛う゛っ……!」ギロッ

サクラ(足りないのかな。きっとそうだ。もっと消さなきゃ。ぜんぶ無くなるまで、消さなきゃ)

サクラ「あああ……!」

サクラ(殴って蹴って潰して轢いて締めて絞って投げて千切って破って蹂んで躙って壊して砕いて刻んで刺して狩って撃って荒らして咬んで裂いて叩いて奪って抉って捻って捩って切って毟って捌いて貫いて穿って屠って嬲って……)

サクラ「あああああっ……!!!」

サクラ(殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して)

サクラ「あああああぁぁぁぁぁぁああああああああっ!!!!!!!!!」

桜野(………………殺して)

ポタッ ポタッ

サクラ「……」タラ-

サクラ「……」

サクラ「」ブンッ

ビシャッ

サクラ「……」

サクラ「……!」ピクッ

サクラ「……やっとお出まし?」

ライガ「驚いたよ」シュンッ

サクラ「なにが」

ライガ「あれだけの数、本当にひとりで倒し切るとはな。想像以上だ」

サクラ「褒めてくれるんだ」

ライガ「仕留めるまではいかずとも、もう少し消耗させる算段だったが……」

サクラ「……」

ライガ「まあいい。ウィッシュスターは持っているな?」

サクラ「探してみれば?」

ライガ「場所を変える。ついてこい」

サクラ「素直に従うとでも?」

ライガ「そうするほかないだろう?」

サクラ「……」

ライガ「こっちだ」ツカツカ

町はずれの森

シキ「ここ! ここなのです!」

朱「ここで桜野ちゃんの気配が途絶えてるのね……!」ハァハァ

雪菜「はぁーはぁー……! こんな……森の奥に……!」ハァハァ

透「シキ、シア、すぐに開けて」

シア「ええ。シキ、やりますわよ」

シキ「その前……みんな、先に言っておくのです」

朱「……?」

雪菜「なん、ですっ……?」

シキ「今のシキたちじゃ、扉を長く維持することはできないのです。それに1度作るとしばらくは……」

シア「そうですわね。もしかしたら行ったっきりになってしまうかもしれません」

シキ「サイカを倒せばどうにかなるかもしれないけど……」

透「つまり、サイカを倒すまでは戻って来れないってこと?」

シキ「うん……」

シア「……」

朱「大丈夫よ」

シキ「!」

朱「桜野ちゃんを助けて、そのままサイカも倒しちゃいましょ!」

雪菜「はい! 元からそのつもりです!」

シア「朱、雪菜……!」

透「大丈夫だよ、シキ。桜野も、シーズンランドのみんなも、今日こそぜんぶ取り戻すから」ニコッ

シキ「透……!」

シア「シキ!」

シキ「うん!」

透「……それに、あんまり遅いとお母さんに心配かけちゃう」

シア「透……」

透「さっさとぜんぶ終わらせて、夕飯までには帰るよ!!!」

「「「「おー!!!!」」」」

サクラ「……」テクテク

ライガ「……」ツカツカ

サクラ「…………」

サクラ「………………」

桜野(8さいの誕生日だった)

桜野(その日はパパが帰ってくることになっていた。お誕生日にパパが帰ってくるのは初めてだった)

桜野(人生で初めて、家族みんなで誕生日をお祝いできる。楽しみで楽しみでたまらなかった)

桜野(学校が終わると誰より早く教室を出て、走ってまっすぐおうちに帰った)

桜野(おうちにはバースデーケーキがあって、プレゼントがあって、パパがいるんだ)

桜野(みんなでお歌を歌って、ケーキを食べて、プレゼントを開けるんだ)

桜野(パパもママもニコニコ笑顔で、優しくて、誕生日をお祝いしてくれるんだ)

桜野(わたしは世界で、いちばん幸せな子なんじゃないかとさえ思った)

桜野(一所懸命走ったから、あっという間におうちに着いた)

桜野(楽しみな気持ちが抑えきれなくて、意気揚々とドアを開けた)

桜野(それで、大きな声で元気よく『ただいま』って言おうとした)

桜野(言おうと……したんだ)

ライガ「ここだ」ピタッ

サクラ「……!」

サァァァ

サクラ「……」キョロキョロ

サクラ「……お墓にしては殺風景」

ライガ「生まれるのさ、今ここで」

サクラ「戯れ言……」ジリッ

ライガ「まあ待てよ」

サクラ「命乞い?」

ライガ「そんなところだ。3人がかりでも、正面からやり合って無事でいられるとは思っていないさ」

サクラ「3人……?」

ババッ

サクラ「!」ピクッ

ライガ「だからとっておきを用意した」

ツナミ「……」ザンッ

カサイ「っとお……!」ダンッ

サクラ「なにを……!?」

ツナミ「……」ピッ

カサイ「へっ……」ピッ

ライガ「楽しんでくれたまえ」ピッ

サクラ「!!?」

「「「三界封陣!!!」」」

ピシィィィンッ!!!

ここまで

ここではないどこか

雪菜「うぅぅ……ここが……」

朱「嫌な空気ね……」

透「……」

シア「透?」

透「……ひどいね」

シア「……はい」

透「早く探そう」

朱「でもこんな場所で見つけられる?」

雪菜「闇の気配で桜野さんがどこだか分からなくなったりしませんか?」

シア「確かに闇が濃いですわね……ここから探すのは少し……」

雪菜「じゃあやっぱり……」

シキ「あっち」ピッ

雪菜「!」

朱「分かるのね!」

シキ「シキが桜野の気配を間違えるはずないのです……」

シア「さすがですわね」

透「頼むよ、シキ」

シキ「……」

透「シキ?」

シキ「いつ頃からかな……桜野の気配、少しずつ変わっていってる気がするのです」

透「どんなふうに?」

シキ「……だんだんコスモスやサイカに近くなってる気がする」

朱「!!」

雪菜「え……」

シア「本当ですの!?」

シキ「うん……」

透「……急ごう」

シキ「うん……っ」

バリィィィンッ!!!

ライガ「!!?」

ツナミ「なっ……!?」

カサイ「おいお……」

キュインッ!

サクラ「ひとつ」

カサイ「は?」

ドッ…ガガガガァンッ!!!

ライガ「カサイ!?」

サクラ「聞いておきたいことがあるんだけど」シャッ

ライガ「っ!?」

ツナミ「くっ……!」

ズガガガガァンッ!!!

ライガ「かはっ……!?」ボロッ

ツナミ「ぅ、ぐっ……!」ボロッ

サクラ「あなたがこの話を持ちかけてきた日……あの時ね、タイミングがすごく良かったの」パンパンッ

ライガ「タイ、ミング……?」ヨロッ

サクラ「うん。最低で最悪で、最高のタイミングだった。あれって偶然? それともわざと?」

ライガ「なんの話か分からないな。偶然だろう……」

サクラ「そう。ならいいの」

カサイ「げほっ、んだよそれ……偶然じゃなかったらなんだってんだ……ってえ……」ズキズキ

サクラ「偶然じゃなかったら、か……」

サクラ「あの時ね、シキにすっごい怖い思いさせちゃったばかりだったからさ。もしあれがあなたたちの仕業だったら……」

サクラ「とっくに全員殺してるよ」

ツナミ「ふ、ふふっ……いくら貴方でもそう簡単に……」

サクラ「できないとでも?」ギロッ

ツナミ「うっ……」ゾワッ

サクラ「まあどっちみちやっつけるからあんまり変わんないかもだけど……」

ライガ「ちぃ……」

サクラ「てゆーかさっきのなに? なにしようとしてたの?」

カサイ「おい、どうすんだ。今ので捕まえらんなかったの、結構ヤバいんじゃねェか……?」

ライガ「本来は4人で使う技だからな。縛りが不完全だったか……」

ツナミ「やはりコスモスさんを消したのは失敗だったんじゃ……」

カサイ「今さら言ってもしゃーねェだろ! とにかくこっからどうすっかだ……」

ライガ「さっきのは縛りが完成する前に抜け出されただけだ。完璧に決まれば拘束できるはず……」

ツナミ「もう一度ですか……」

ライガ「ああ、隙を見つけるなり無理やり作るなりして、今度こそ完璧に当てる」

カサイ「隙を作るって……」

サクラ「……」ペキペキ

カサイ「アレにか?」

ツナミ「……」

ライガ「ど、どっちにしろ、これしかアレをどうこうする手段がない。正念場だ」

ツナミ「はぁ……」

カサイ「だよなぁ……」

サクラ「おしゃべり終わったぁ?」グルグル

ライガ「……わかってると思うが、2人では無理だ。あの技には最低3人要る」

サクラ「ふー……っ」パンッ

ライガ「……死ぬなよ」

カサイ「ああ」

ツナミ「元より」

サクラ「来い」ニヤッ



安価下3まででコンマ最大
どうする?
"三幹部側の"行動安価
みんなで力を合わせてキュアサクラに殺されないように注意しながら技を撃つ隙を作ろう!

サクラさんがあまりにも強すぎて悪者の癖に安価にすがりおった…

「おやおや、これはお早いご到着で…キュアクリアとそのご一行!」と騙し討ち

バリリリッ!
ザバァァァッ!!
ボアアアアッ!!!

サクラ「はっ!!!」ビュオッ

カサイ「うおっ!」ズザッ

ツナミ「そう簡単にはいきませんか……!」

ライガ「だろうな……だが、私にいい考えがある」

ツナミ「考え?」

ライガ「突然変なことを言い出して動揺させてやるんだ」

ツナミ「変なこととは……」

ライガ「キュアサクラ!」

サクラ「あ?」ギロッ

カサイ「いちいち怖ェよ……」

ライガ「今日はずいぶんと気が立ってるじゃないか! あ、もしかしてせい……」

ギュインッ

ライガ「りぶがっ!??」ズゴオッ!

カサイ「ライガーッ!?」

サクラ「なにこいつ……」ガッ

ライガ「やめっ……! 踏むなぁぁぁ!!」

サクラ「うるさい」グリッ

ライガ「あがっ! ちょ、見てないでなんとか……」

ツナミ「今のは貴方が悪いかと」

ライガ「なんっ……!?」

サクラ「あなたも踏む?」

ツナミ「え? あ、はい」

ライガ「え?」

グシャッ

余談ですが
桜野さん、おそらくもう子供産めない体になってる。なんなら生理未経験の時点で機能自体が死んだ可能性もあるため、まあまあ笑えない

ライガ「やめっ……ヤメロォー!」

カサイ「……」

ライガ「カサイッ!!! 助けてッ!!!」

カサイ「んあ? お、おう!!!」ボボボボッ

ボガァンッ!

サクラ「っと……」タタンッ

ライガ「うっ……げふっ、けほけほ……酷い目にあった……」プスプス

カサイ「何やってんだお前……」

ライガ「だってツナミが……おいツナミ、お前味方だよな?」

ツナミ「先ほどだけは敵でした」

ライガ「気をつけろカサイ。こいつ危ないぞ」ピッシ-

カサイ「意外と余裕あんなお前ら……」ユビサスナ

サクラ「ほんとにねー」シャッ

カサイ「いっ!??」

ヒュンッ
ザッパァンッ!

サクラ「んっ、ちっ……! 結局あれが厄介……!!」ズザザッ

カサイ「げほえほ……すまん、助かった……」

ツナミ「いえ、ギリギリでした……」

ライガ「味方だった!!」ズブヌレ

ツナミ「そろそろ黙らないとぶっ飛ばしますよ?」

ライガ「やっぱり敵かもしれん!!」

カサイ「うるせェな!! いい加減こっちからも仕掛けんぞ!!」



安価下3まででコンマ最大
どうする?
"三幹部側の"行動安価
みんなで力を合わせてキュアサクラに殺されないように注意しながら技を撃つ隙を作ろう!

>>44みたいなこういう時出る00は特に意味なし

誰だって水の中なら動きも鈍って呼吸もできないと考えてツナミが自分達も巻き添えにする覚悟で最大出力の津波で周囲を覆う

>>55
0は0ってことで最低値として不採用でした
ゾロ目ではあるけど敵側だし特典ってもねぇ……

ライガ「生半可な攻撃ではダメだな。少し無茶をするぞ……!」ヒソヒソ

ツナミ「無茶って……え」

カサイ「うーわ、マジか……」

ライガ「自分の雷だからな、私は少しくらい動ける。お前はツナミの回収を優先しろ!」ダッ

カサイ「わァーったよ!!」ダッ

ツナミ「気が引けますが……」ザバババッ!

サクラ「!」

ドッパァァァンッ!!!

サクラ「うくっ……!」ズブヌレ

ライガ「くらえっ……!!!」バリッ!

サクラ「!!」

バヂヂヂヂッ!!!

サクラ「あがっ!? あ゛あ゛あ゛っ!?!??」ヂヂヂヂッ!

カサイ「ぬぅぅ……!」グググッ

ライガ「……っ」

ツナミ「ぐっ……ぁぁあ……!!」

カサイ「うおらァ!!!」ガシッ

ビョ-ン!

ダァンッ!

カサイ「ぜぇぜぇ、ってえ……」

ツナミ「ど、どうです……?」

ライガ「はぁはぁ……ああ、動きが止まっている。今なら……!」

サクラ「は……ぅあ……」プスプス

サクラ「ぁ……」フラッ

ドサッ

カサイ「おい、倒れたぞ!!」

ライガ「チャンスだ! ツナミ、行けるな!?」

ツナミ「はい……!!」グッ

バババッ!

サクラ「」シ-ン

「「「三界……!!!」」」

サクラ「う゛あ゛あ゛あ゛っ!!!」グアッ

ライガ「!?」ビクッ

ギュンッ!

サクラ「う゛う゛っ!!!」ギュオッ!

ライガ「くっ……!」バヂヂッ!

ズガガガッ!

カサイ「なっ……! バケモンかよ!!」

ツナミ「加勢をっ……!!」タタッ

サクラ「うああ゛あ゛っ!!!」ガガガガッ!

ライガ「は、ははっ、ボロボロだなっ……! 立っているのもやっとじゃないのか……!」

サクラ「だったら……どうした!」ガガッ

ライガ「うくっ……! はぁはぁ……さっきの話じゃないが、ずいぶんと荒っぽいなぁ!!!」バチチッ!

サクラ「ひとつっ……約束を破ることにしたっ……!!」

ライガ「約束……?」

サクラ「だぁ!!!」ドガッ

ライガ「ぬぐっ!?」ガクッ

サクラ「はぁはぁ……」

サクラ「……」グッ

サクラ「初めて変身した時にね、透ちゃんと約束したんだ。絶対死なないって、ずっとそばにいるって……」

サクラ「でもあれ、もう守れそうにないから……だから破ることにした。透ちゃんには悪いけど、でも透ちゃんは大丈夫だから……」

ライガ「くっ……」ヨロッ

サクラ「今まではね、けっこう力を抑えてたの。もしかしたら、捨て身でやればあなたたちを倒すことも出来ていたかもしれない。でも抑えてた。だってわたしは絶対に死んじゃいけないから。そういう約束だから」

カサイ「……っ」

サクラ「わたしは、自分の力のてっぺんが分からなかった。わたしの身体がどこまで耐えられるか分からなかった。どこまでやったら死ぬかなんて分からなかった」

ツナミ「……」ジリッ

サクラ「もしかしたら必要以上に抑えていたかもしれない。そのせいで、あなたたちを倒すチャンスを見逃していたかもしれない」

サクラ「でも、それももう……終わり」

ライガ「……!」ゾクッ

サクラ「死んでいいなら本気でやれる」

サクラ「インパクトハート……」ググッ

ツナミ「あれは……!」

シュビッ

カサイ「やべェ!!」

フッ

ツナミ「っ!??」

サクラ「フラップ!」タタンッ

ライガ「ツナミ!」

ツナミ「っ……!」ザバッ

サクラ「ショック!!!」バッ

ドックン

ツナミ「っ!!?!?」

ツナミ「がふっ……!!!」ブシュッ

ツナミ「う゛……が……」バタッ

サクラ「くぅ……!」ビキビキ

カサイ「ツナミっ……!!!」

サクラ「とどめ……っ」ギュンッ

ライガ「カサイ!!!」

カサイ「おうよっ!」ボボボボッ!

サクラ「っ……!」

カサイ「オラァ! 焼け死にてェならかかって……!」

サクラ「っ!!!」ギュインッ

カサイ「!?」

ボガァァァンッ!!!

どこかのだれかが使っていた内臓破裂系でござい(前スレ>>239)

カサイ「テンメェ……! ちったァビビれよっ……!!!」ガッ

サクラ「っ……!!」ググッ

カサイ「で、どーするよ! このまま力比べすっかァ!? 熱いじゃすまねェぜ!!」ゴオオオッ!

サクラ「ちぃっ……!」ジュウウウ

カサイ「オラオラァ!!!」ゴアアアアッ!!!

サクラ「お前がっ……!」ギュルルッ!

カサイ「うおっ!?」

サクラ「先に死ね!!」ドガァッ!

カサイ「がはっ……!?」

サクラ「らぁっ!!!」ドッ…!

カサイ「っ!」

ガッガガガァンッ!!!

カサイ「うぐっ……! でぁ……」ガバッ

カサイ「はあはあ……ぬぅぅ……!!」グラッ

シャッ

カサイ「っ!?」

サクラ「だぁぁっ!」ギュオオッ

ドスッ!

カサイ「ご、お……!!?」ミシミシ

サクラ「くっ……!」ジュウウウッ!

サクラ「ぅぁぁああああっ!!!」ググッ

ドッゴォォォンッ!!!

カサイ「あ、がっ……ぐふっ……!!」

サクラ「っっっ……あっぢぃ……!!!」ジュワァァァ

サクラ「あ、そーだ」シャッ

ツナミ「げふっ、がは……!」

サクラ「水」グアッ!

ツナミ「!?」

バッシャァァァンッ!!!

ツナミ「はぁっはぁっ……う、ぐっ……!」ゴロゴロッ

サクラ「あ゛ー……冷えた」

バチッ!

サクラ「!?」サッ

ガッ!!!

ライガ「うぉぉおおおっ!!」バヂヂヂヂッ!!

サクラ「う、ぐぅぅ……!!」ググッ

サクラ「そのくらいっ……! 押し返して……!」グッ

サクラ「っ……!」ヨロッ

ライガ「右腕もらっ……」

サクラ「!」

ベキャアッ!!!

ライガ「っ!??」

サクラ「くれてやるよっ!!!」グイッ

バギャァァァンッ!!!

ライガ「がっ、はっ……!!?」ドガッ

ギュルルルッタタンッ
ズザザザッ

サクラ「はー……」

サクラ「……」チラッ

ダランッ

サクラ「……」グッグッ

シ-ン

サクラ「動かない……」

サクラ「……」

サクラ「まあいっか」



ライガ「生き、てるか……?」フラッ

ツナミ「なんとか……」ボロッ

カサイ「お、おお……」ヨロッ

ツナミ「どうします……これ……相手は右腕が使えないとはいえ……」

カサイ「このままじゃ先にやられちまうぜ……?」

ライガ「分かっている……なにか策は……」

ライガ「!!」

ツナミ「どうしました……?」

ライガ「私にいい考えがある」

カサイ「またかよ……」

ライガ「突然変なことを言い出して動揺させてやるんだ」

ツナミ「ぶっ飛ばしますよ? 残った力全て込めてぶっ飛ばしますよ?」

ライガ「信じろ。これなら確実に一瞬動きを止められる」

カサイ「……マジだろうな?」

ライガ「ああ。お前たちは右腕側を重点的に狙え。隙を見て仕掛ける。次がラストチャンスだ」

ツナミ「はぁ……分かりました」

カサイ「あいよ」

ライガ「行くぞっ……!」

ズガガガガッ!

サクラ「っ……!」

カサイ「うおらァ!!!」ゴオッ!

サクラ「ちっ……!」ギュルッ!

ツナミ「はっ!」ザバッ!

サクラ「うくっ……!」

ライガ「左腕だけでは動きにくそうだなキュアサクラァ!!!」バチッ!

サクラ「んくっ……! ご心配どうもっ……!!」ガガッ!

ライガ「そんなお前にいいことを教えてやろう!!」ガッ

サクラ「後にしてくれるとありが……!」グググッ

ライガ「お友だちが来ているぞ」



サクラ「………………え?」ピタッ



ライガ「今だ!」

ババッ!

サクラ「っ!? しまっ……!」

「「「三界封陣!!!」」」

ピシィィィンッ!!!

ここまで

>>44の0ゾロ目もったいなかったんでトドメに再利用しました みなさまのおかげさまでキュアサクラ拘束封印完了ですありがとうございます
こっから先の運び方まったく思いついてないので時間かかったらすいません!!


あらら…またもやお友達が足を引っ張ってしまった


3人がどんだけ頑張ってもサクラ1人にすら勝てなくて「お友だち」に頼ってようやく勝てる
もしかして戦闘面に置いてはクリア達は常にサクラの役にまるでたってない?

次のプリキュアはパワーバランス調整されてるのかな

>>72
結果的にお友だちに動揺したせいでやられちゃったけど、ここで動揺しない場合BADEND以外の√完全消滅どころかそもそものキャラメイクが間違ってたことになるからしょうがないのです

>>74
戦闘能力だけならサクラがぶっちぎっちゃってますね ただ現状のサクラだと相打ち以外の勝ち方基本的に存在しないので……

>>78
実は構想初期では戦闘面は弱い主人公書くつもりでした……でもストーリーがそれを許してくれなかった 作ってくうちに主人公が強くないと動かせなくなっちゃったのでパワーバランスが崩壊しました
次作のパワーバランスはストーリーに寄るとしか

朱「戦闘痕……まだ続いてるわね……」

雪菜「は、はい……」

シア「独りでどれだけ……」

シキ「!!」ビクッ

雪菜「シキちゃん?」

シキ「あ……あ……」カタカタ

透「どうしたの!?」

シキ「……消えた」

朱「え……」

雪菜「消えたって……まさか……」

シキ「桜野が……消えたっ……!」

透「!!!」

シキ「そんな……そんなはずっ……! 桜野、どこ……どこっ……!」

シア「シキ、1度落ち着いて……」

シキ「落ち着いてなんかいられないのですっ!!!」

透「シキ……」

シキ「だってずっと一緒にいたんだよ……! なのに今は……なにも感じないっ……!!」

シキ「たしかに桜野を遠くに感じたこともあったのです……冷たく感じたことも鋭く感じたこともあった……!」

シキ「でも、それでもなにも感じなかったことは1度だってなかった……! 暗くても小さくてもっ、桜野はたしかにそこにいたっ……! それだけは感じてたっ……!!」

シキ「それだけがっ……! シキのっ……!!」ギュウウウ

透「シキ」ギュ

シキ「うぅ……!」

透「大丈夫だよ。桜野はそう簡単にやられたりしない」

シキ「透……」

雪菜「そうです。桜野さんがどうしようもなく強いのは、シキちゃんが1番よく知っているはずです」

シキ「だから心配なのです……」

朱「はやく攫いに行かなきゃね」

シキ「うん……っ」

透「それに桜野は今、ウィッシュスターを持ってる」

シキ「うん……桜野なら奪われる前に使うはずなのです。きっと、死んでも……」

朱「今なにも起こっていないのが、桜野ちゃんが無事な証拠でもあると……」

シキ「……うん」

雪菜「でも桜野さんの身に何かあったのは間違いないんですよね……?」

シキ「うん……本当に何も感じられないのです……」

透「急がなきゃ。最後に桜野の気配を感じたところに行こう。絶対大丈夫だから」

シキ「うんっ……あっちなのです」

シア「あっち……」

透「なにか分かりそう?」

シア「………………ええ。戦う準備を」

カサイ「だァァ……どっと疲れた……」グタッ

ライガ「なんだカサイ……強いヤツと戦えて満足じゃないのか……?」

カサイ「なんでもいいわけじゃねェんだ……アレはシャレになんねェ……」

ツナミ「意外と臆病なんですね……」

カサイ「こいつと違ってな……」クイッ

ライガ「ん、私か?」

カサイ「なんでもいいならとっくの昔に大将に喧嘩ふっかけて消し炭にされてるよ……」

ツナミ「火葬の手間が省けそうです……」

カサイ「言ってろ……」

カサイ「ンなことより……ライガよォ、さっきの……」

ライガ「ああ、ただのハッタリじゃない」

ツナミ「これが完成した時点でこちらの勝利はほぼ確定なんですよね……?」ペチペチ



サクラ(in結界)「」



ライガ「そうだ。あとペチペチするな」

ツナミ「……」ペチペチ

ライガ「……」

カサイ「で、どーすんだよ。こっから先は自由時間か?」

ライガ「まあな」

カサイ「……」

ツナミ「……」

ライガ「……」

カサイ「オレぁ決着つけさせてもらうぜ」

ライガ「好きにしろ」

カサイ「おう」

ライガ「お前はどうする?」

ツナミ「……サイカ様はなにをお望みになるでしょう」

ライガ「さあな」

ツナミ「プリキュアの首でもとってくればお喜びになるでしょうか」

ライガ「やってみないと分からんな」

ツナミ「……植物園ちゃんいただきます」

ライガ「呼び方……」

三界封陣について
本来は4人で行う封印術。4人でやると四界封陣になる。今回は3人での発動だったため三界。
三角錐型の結界が生成されて対象を閉じ込める。術者が死んでも解除されないらしい

ライガ「しかしそうなると私は……」

ザッ

ライガ「福はあるかな」

シキ「桜野っ!!!」

雪菜「なんでしょうあれ……!」

朱「結界? みたいね……!」

透「ライガ、ツナミ、カサイ……! 桜野になにしたのっ……!!!」

ライガ「気にするな。もう終わっている」

透「っ……! 桜野は返してもらう!! 朱、雪菜っ!!」

朱「ええ!」

雪菜「はい!」

「「「プリキュア・カミングシーズン!!!」」」

ヒュオンヒュオンヒュオンッ
ビュオオオッ!!!

ライガ「一応、結界からは遠ざけろ。それから……」

カサイ「……」

ツナミ「……」

フワワワッ!

クリア「全てを透き通らせてあげる! キュアクリア!」

ブーケ「美しい花よ、あたしに力を貸して! キュアブーケ!」

クリスタル「儚く脆い心でも何度だって奮い立たせる! キュアクリスタル!」

ライガ「好きに暴れろ!!!」

カサイ「おうよ!」

ツナミ「はい!」

クリア「行くよ!!!」

ブーケ「はぁぁっ!!」

クリスタル「たあっ!」

クリア「だぁぁぁっ!!!」

ババババッ
シュガガガッ
ドドドッ



バキィンッ!!!



クリスタル「ふー……」

カサイ「はっははァ!! 久しぶりだな小動物! 決着つけてやるぜェ!!!」ボボッ

クリスタル「先週、遊園地で……」

カサイ「あれはノーカン!!!」



─────



ツナミ「はっ!!」ザパッ

ブーケ「たぁっ!!!」ドドドドドッパァンッ!!!

ツナミ「ふふっ」スタッ

ブーケ「今日こそ倒すっ……!」

ツナミ「できますか?」ザババッ!



─────



ライガ「くはははっ!」

クリア「はぁぁああっ!!」

ライガ「さあキュアクリア! 大好きなキュアサクラも失って、今度はなにに縋るんだ!」

クリア「今までの私とは……違うっ!!」



ガキィンッ!!!

ガガガガッ
ズドドド…

サクラ「はっ!」ガバッ

サクラ「あぐっ……!?」ドサッ

サクラ「あぁ……右腕動かないの忘れてたぁ……」ムクッ

サクラ「いったた……なにがあったんだっけ……」

サクラ「そうだ! みんなが!」

サクラ「嘘かもしれないけど、もし本当なら……!」

サクラ「……」

サクラ「あれ、ここどこ?」

サクラ「誰もいないし……なんにもない……」キョロキョロ

サクラ「さっきの場所ではなさそうたけど……なんか変な場所……」

サクラ「ま、まさかずっと遠くに飛ばされてたりし……」

サクラ「!」ビクッ

サクラ「だれっ!?」バッ

サクラ「っ!!!」

サクラ「そんな……あなたは……!」ジリッ

ここまで

余談ですが
名乗り口上コピペしてこようと思ったら桜野さんと透ちゃんは2スレ目で一度も名乗っていないことが判明しました



ここからvs幹部戦になるんですが、流れの都合上透ちゃんはトリとして朱さんとゆきにゃどっちからやります?
下3まで多数決で よろしくお願いします

ちょっと待ってね

ドガガガッ
バジャァァァンッ!!

ツナミ「ふふっ」ザパパパッ

ブーケ「はぁっ……はぁっ……!」タタタッ

ツナミ「はっ!」ザバァッ!

ブーケ「ガーテンシュートっ……!!」ポポポッ

ドッパァァァンッ!!

ツナミ「っ……!」

ブーケ「ツナミっ!!」バッ

ツナミ「!」

ガッ

ツナミ「ずいぶんご立腹みたいで……!」ググッ

ブーケ「桜野ちゃんに何したのっ……!!」ググッ

ツナミ「簡単な話です……!」ガッ

ブーケ「うくっ!?」グラッ

ツナミ「はあっ!」ドカッ

ブーケ「あぐっ!」ズザァッ

ツナミ「彼女は私たちにとって最大の障害ですからね……」

ブーケ「はぁはぁ……けふ……」

ツナミ「眠ってもらうんですよ、永遠に」ニヤッ

ブーケ「っ……!」

ブーケ「そんなことさせない……絶対!!」



安価下3まででコンマ最大
どうする?
こういう技使ってこうする等
植物はプリキュアパワーで育ちます

ブーケ「プリキュア!」バシュッ

グググッ…
ボンッ!

ツナミ「巨大な花!? なにを…………お?」

ブーケ「スプラッシュネクター!!」バッ

ツナミ「えちょ……」



ブシャアアア



ツナミ「……」ネトネト

ブーケ「……」

ツナミ「……これは?」ネバネバ

ブーケ「動きを止めようと思って」

ツナミ「……最悪です」ヌト-

ブーケ「美味しいわよそれ」

ツナミ「いやそんなことはどうでも……あ、ほんとだ」ペロ

ブーケ「隙あり!」

ツナミ「せい」バシッ

ブーケ「あぅっ」ズシャァ

ツナミ「さすがに甘すぎません?」

ブーケ「つ、次はもっと甘さ控えめに……!」

ツナミ「そうではなくて」

ブーケ「でも動きは制限できた!」

ツナミ「かなり癪ですが確かに動きにくい……」ネトネト

ブーケ「覚悟!」

ツナミ「ちっ……!」ザッ

ブーケ「はぁぁぁぁっ!!」ドガガッ

ツナミ「くっ……! はぁっ!」グッ

ヌルッ

ツナミ「お?」カクッ

ブーケ「たっ!」ドカッ

ツナミ「うあっ……!」ドシャッ

ブーケ「まだまだ!」ダッ

ツナミ「ったく、粘つくし滑るし痒いし無駄に美味しいし……いい加減うっとうしいですね……!」ヨタッ

ブーケ「はぁっ!!」ギュオッ!

ツナミ「貴方も……っ」サッ

ブーケ「!?」スカッ

ツナミ「召し上がれっ!!」バキッ

ブーケ「あぶっ!?」ドカァッ

ツナミ「ふぅ……」

ブーケ「けふっ、げほ……!」

ツナミ「やっと洗い流せます……」ザバザバザバ

ブーケ「……っ」ビュンッ

ツナミ「お?」

ブーケ「隙あり……っ!!」バッ

ツナミ「!?」

ブーケ「だぁああ!」ドガッ

ツナミ「うぐっ……! ……っっあぁ!」ザバッ!

ブーケ「うく……!」ザザザッ

ザバァンッ!

ツナミ「はっ、ぐ……ちぃ……!」ズザザッ

ブーケ「逃がさない!」ギュンッ

ツナミ「くっ……!」バッ

ブーケ「はあっ!!」ドガガッ

ツナミ「ふ、ふふっ……! 必死、ですねっ……!!」ガガガッ

ブーケ「はぁぁあああ!!!」ドッ

ガァァァンッ!!!

ツナミ「っと……!」タタッズザザッ

ブーケ「はぁはぁ……!」

ツナミ「お友だちがあんな状態じゃ無理もありませんか……!」

ブーケ「ツナミ……! あなたはいつだってそう……!!」ギュ

ツナミ「はっ!」ザバッ

ブーケ「っ……!」



安価下3まででコンマ最大
どうする?
こういう技使ってこうする等

俺もそこそこエグめのシナリオ書いてるつもりだけど、本当に1番エグいのって安価だよな!離さず殴り続けるとか圧殺とか、およそ正義の味方とは思えないぜ!

ザバババッ

ツナミ「はぁぁ……!」

ブーケ「プリキュア!」

ツナミ「潰れろ!」バッ

ブーケ「……ガルデナ・アルルーナ」

ザッバァァァンッ!!!

ツナミ「はぁはぁ……っ」

ザザザザ…

ツナミ「……っ」ジリッ

バシュンッ!
ヒュヒュヒュンッ!!

ツナミ「!」

ブーケ「ヴァインウイップ……」

ツナミ「ちっ……! うくっ……」ビシビシッ

ブーケ「あなたはいつだってそう……現れるたび、あたしの大切なものを傷つけていく……!」

ツナミ「はぁはぁ……傷つけたのは貴方自身でしょう……!」タタッ

ブーケ「そうしたかったわけじゃない!」ピッ

ツナミ「!?」ガクンッ

ブーケ「グラストラップ……!」

プリキュア・ガルデナ・アルルーナ
罠系複合技に名前欲しくなって急遽付けました

ツナミ「ちっ……鬱陶しい……!」ブチチッ

ブーケ「あの花も、手紙も、大切なものだったのに……ああするしかなかったのはあなたのせい……!! アースビーンズ!」

バシュンッシュルルルッ!

ツナミ「うぐっ!?」

ブーケ「あたしだけじゃない……あなたのせいで大勢の人が傷ついた……!」

ツナミ「うぁぁ!」ブチッ

ブーケ「どうして……! どうしてそんなことができるのっ……!!」

ツナミ「その必要がっ……あったというだけですっ……!」ザバッ

ブーケ「っ……!」ギュウウ

ツナミ「はぁ!」ダッ

ブーケ「あなたにだって! 大切なものがあるんじゃないの!!?」

ツナミ「大切な……?」

ツナミ「………………」

ツナミ「…………ちっ」

ブーケ「ヴィーナス!」バッ

ガバッ

ツナミ「!?」

ブーケ「ダークトラップ!!」パンッ

ツナミ「くっ……!」

バクンッ

ツナミ「う、ぐぅ……!!」グググッ

ブーケ「はぁはぁっ……いけっ!」

バシュシュシュッ!
ギュルルルッ!
ギチギチッ!!

ツナミ「あぐっ……くぅっ……!!」

ブーケ「もうっ……自由にはさせないっ……!」ギギギッ



安価下3まででコンマ最大
どうする?
捕まえました。煮るなり焼くなり

ねとねとさせたり正常な思考力奪う技たくさんぶちこんでロリショタに向ける目と真逆の冷たい目しながら色々やっちゃいながら拷問尋問

ごめん無理!
いくらなんでも汁気が多すぎませんか!?びっしょびしょじゃん!エロ漫画じゃん!!さっきまでは殺意高めだったのに急に催眠もの始めるじゃん!
さすがに湿気が凄いので再安価下3まで!
これでもエロ漫画だったら本格的にR移行を考えようそうしよう

特にエロいことせず普通に痛め付けたり種や粉っぽい技で思考力奪いながら尋問
ダメそうなら諦めて[ピーーー]

正直「どうする?」って聞き方>>1的にはめっっっっっちゃ楽です。はい、楽してましたすいません。技案いっぱいもらって選択肢無限だった時期なんか特に助かってましたすいません。
以降はコンマか、安価にしても選択肢いくつか出してその中に自由記入含めるタイプのアレを採用する方針でいこうと思います。
もしかしたら更新頻度がさらにアレになる可能性もありますが、めっちゃ頑張るのでお許しくだせえ。
さしあたってここからは、ツナミさん薬漬け尋問√(全年齢対象)に入る方向で準備しますので何卒

ツナミ「っく……離してっ、くださいっ……!」ジタバタ

ブーケ「そういうわけにはいかないの……ツナミ、あなたには聞きたいことがたくさんある」

ツナミ「素直に答えるとでも……!」

ブーケ「思ってない。だからちょっと荒っぽい手段を使う」スッ

ツナミ「なにを……」

ブーケ「プリキュア・スウィートパウダー」フワッ

ツナミ「うくっ、けほけほ、また甘いのですか……」

ブーケ「ええ……」

ツナミ「こんなものでいったいなにを……うっ!?」グラッ

ブーケ「スウィートパウダーは思考能力を鈍らせる。多量に摂取すれば幻覚や幻聴が現れるかもしれない」

ツナミ「この、程度でっ……うぐっ……」フラフラ

ブーケ「しゃべってもらうわよ……」

ちょっとゲームっぽくしてみよう



薬漬けメーター[0 / 180] ←薬漬けメーターです

薬漬けメーターは、安価先のコンマ分加算されます。
この数値が高いほどいろいろしゃべってくれるので、重要な質問は後回しにした方がより多くの情報を得られるかもしれません。
ただし上限(ここでは180)をオーバーした場合、強制終了になって回答を得られません。
一度にできる質問は1つまで。薬漬けメーターを加算していってオーバーするまで質問できます。

以下選択肢
安価下2
① 桜野を助ける方法
② カラミティ帝国とは
③ カラミティ帝国の目的
④ サイカについて
⑤ ツナミについて
⑥ ライガについて
⑦ カサイについて
⑧ その他(自由記入)
⑨ 質問をやめる

薬漬けメーター[73(=0+73) / 180]



ブーケ「まず始めに……あなたたち、カラミティ帝国って一体何なの?」

ツナミ「誰が話すと……」

フワッ

ツナミ「うぐっ!? またっ……!」グラッ

ブーケ「もっとほしい?」

ツナミ「やめ……!」

ブーケ「だったら話して、カラミティ帝国のこと」

ツナミ「う、ぁ……ぐ……ちぃ……!」

ブーケ「さぁ!」

ツナミ「……はなせ、と……言われましてもね……私だってくわしくは知りませんよ……」フラフラ

ブーケ「ふざけないで! なんのための組織なの!?」

ツナミ「さぁ……サイカ様がつくった……だからある……理由なんて……それでじゅうぶん……」

ブーケ「それじゃわからない! こんな大きな闇を抱えてるのよ……!」

ツナミ「サイカ様の目的をかなえるために……足りないところを闇でおぎなっただけのこと……そうやって大きくなっただけ……」

ブーケ「……っ。だったらあなたはどうしてカラミティ帝国にいるの!?」

ツナミ「どう、して? は、ははは……」

ブーケ「答えて!」

ツナミ「……ここしか知らないから」

ブーケ「え……」

ツナミ「……」ボ-

ブーケ「……っ」



現在の薬漬けメーター[73 / 180]
安価下2
① 桜野を助ける方法
② カラミティ帝国の目的
③ サイカについて
④ ツナミについて
⑤ ライガについて
⑥ カサイについて
⑦ その他(自由記入)
⑧ 質問をやめる

薬漬けメーター[158(=73+85) / 180]



ツナミ「う、ぅ……」フラフラ

ブーケ「ここしか知らないってどういうことなの……」

ツナミ「ふ、ふふふ……」

ブーケ「答えて。あなたは一体何者なの……!」

ツナミ「私……私?」

ブーケ「そう、あなたのこと……!」

ツナミ「私は……サイカさまのちゅうじつなるしもべ……」

ブーケ「ずっとそうだったわけじゃないでしょ!?」

ツナミ「ずっとですよ」

ブーケ「は……?」

ツナミ「いちばん古い記憶は……闇。サイカさまの闇」

ブーケ「サイカの闇……1番古い……まさかサイカに作られたってこと……?」

ツナミ「……わかりません……うぷ」フルフル

ブーケ「仮にツナミを作ったのがサイカなら他の2人も……カラミティ帝国はまさにサイカの帝国ってわけ……?」

ツナミ「私……サイカさまとずっと……でも、でも……あ」パッ

ブーケ「なに! なにか思い出したの!?」ガシッ

ツナミ「………………はーと」

ブーケ「はーと……ハート? ハートって……それはなに!? どういう意味なの!?」グイグイ

ツナミ「う、ぁ……」クラッ

ブーケ「……っ」



現在の薬漬けメーター[158 / 180]
安価下2
① 桜野を助ける方法
② カラミティ帝国の目的
③ サイカについて
④ "はーと"について
⑤ ライガについて
⑥ カサイについて
⑦ その他(自由記入)
⑧ 質問をやめる

薬漬けメーター[239(=158+81) / 180](オーバー)

薬漬けメーターがオーバーしたところで今日はここまで
どうですかね薬漬けメーター 一応3回質問できる確率72%くらいで調整したんですけどね ツナちゃんクソザコすぎてまさかの2回でオーバーしましたね

ブーケ「ツナミ、教えて。はーとって一体なんのことなの」ガシッ

ツナミ「……ぁ、はーと……わた、私の……」

ブーケ「私の、なに?」

ツナミ「………………え?」

ブーケ「?」

ツナミ「なん……え? どう、して…………?」

ブーケ「なに……ツナミ? どうしたの……?」

ツナミ「ちが……え、そんな……!」

ブーケ「ツナミ……ツナミっ……!?」ガクガク

ツナミ「え……うん、はい……ここ、これ、私……え?」

ブーケ「もしかして幻覚? でもなにが見えてるの……」

ツナミ「もっと……? はい、もっと……くらい、ふかい……でもそんな……」

ブーケ「どちらにしてもこれ以上聞き出すのは……」

ツナミ「え……」

ブーケ「……ツナミ?」

ツナミ「闇……を、喚ぶのは……」

ブーケ「な、なんの話を……」

ツナミ「………………そう」

ブーケ「え?」

ツナミ「…………そうだ」

ブーケ「っ……!!!」ゾワッ

ツナミ「……そうでした」

ブーケ「プリキュアっ!!!」バッ

バシュシュンッ!
シュルルッ
ギュルルルルルッ!!!

ツナミ「そうすればよかったんですね」ニコッ

ギチィッ!!!

ブーケ「はぁっはぁっ!!」ギギギッ

メキッ…メキメキ…!

ブーケ「っ! ダメっ……!!」

ブチブチブチッ!

ブーケ「抑えきれなっ……!!」

ブワアアアアアッ!!!

ブーケ「きゃあっ!?」ドサッ

ギュオオオオオッ!!!

ブーケ「うっ……ぐ……」ムクッ

ブーケ「なに……何が起きて……!」

ギュオギュオギュオオッ!

ブーケ「この、感じ……」

ブーケ「そうだ、あの時……桜井さんの時と……!」

ギュルルルルルッ!
ブワッ!!!

ブーケ「んぐっ……!!」ズザザザッ

ズズズズ…

ブーケ「はぁはぁ……!」ビリビリ

ツカ…ツカ…

ツナミ「……ああ、やっと頭がスッキリしました」

ブーケ「……っ!」ギリッ

ツナミ「なかなかに爽快ですね」ニヤッ

ブーケ「ツナミ……っ!!」

ツナミ「これが貴方の見ていた景色ですか……」

ブーケ「ツナミ!!」

ツナミ「ああ、植物園ちゃん。先ほどは好き放題やってくれましたね」

ブーケ「一体何をしたの……!!」

ツナミ「なんてことはありませんよ。こちらにも奥の手があるというだけです」ブォンッ

ブワッ!!!

ブーケ「うぐっ……! なんて力……!!」

ツナミ「しかし……」ボロッ

ブーケ「!!!」

サラサラ…

ツナミ「ふむ」

ブーケ「あなた……体が……!」

ツナミ「……」

シュンッ

ブーケ「……え」

ツナミ「本望ですよ」ギュオッ!

ブーケ「っ!?」バッ



安価下
コンマゾロ目で防御が間に合う

ドッパァァァンッ!
ズガガガガァンッ!!!

ブーケ「がふっ……!?」

ツナミ「……ふむ、なかなかいい具合です」パキパキ

ブーケ「はぁはぁ……こんな……!」ガクッ

ツナミ「ただ、やはり時間が……」サラサラ…

ブーケ「はぁっ……うぐっ……!」ヨロッ

ツナミ「残念ながら、あまり長くは持たないようです」

ブーケ「だったら……!」

ツナミ「だからその前に、奪えるだけ奪うとしましょう」

ブーケ「っ……! どうしてそういう風にしか考えられないのよ……!」

ツナミ「ステキなステキな正義の味方には分からないかもしれませんね」ザパザパッ

ニュ-ン
シャシャシャキンッ!

ブーケ「水の矢……!?」

ツナミ「傘を差すことをオススメします」スッ

ドドドドドッ!!

ブーケ「ぅ、ああっ……!!」



安価下3まででコンマ最大
① 迎撃
② 防御
③ 回避
④ その他(自由記入)
使ってほしい技や戦法等あれば併記お願いします

2
セントリーカクタス複数重ね

3
応募された技って作者は全部覚えてたりメモしてたりするの?

>>154
把握

>>155
たくさん頂いてるいるので正直全部は把握してないしメモも取ってないので毎回めっちゃ遡ってます

今日はここまで

ドドドドッ

ブーケ「セントリーカクタス!」バシュッ

ムクムクボンッ

ブーケ「もっといっぱい……!!」パパパッ

ボンッボンッボンッ!

ブーケ「プリキュア!」

ボボボボボンッ!!!

ブーケ「覇王樹海羅!!」

ツナミ「その程度で止められるとでも!!」

ブーケ「一斉射!!!」バッ

バシュシュシュシュッ
ズドドドドッ
ドババババッ!!!

ツナミ「はぁぁあ……!!」

ブーケ「うぐっ……うああっ!」



安価下コンマ
0~25 押し負けてブーケにダメージ
26~50 押し負けたけどサボテンでガード
51~75 相殺
76~99 押し勝つけど水のガードに阻まれる
ゾロ目 ツナミにダメージ

ズドドドッ!
バシュシュシュンッ!!!

ブーケ「っ!!」

ズダダダダダッ!!!

ブーケ「ぁ、うぐっ……きゃあぁっ……!」

ツナミ「こんなものですか……」

ブーケ「はぁっはぁっ……!」フラッ

ツナミ「はっ!」ギュンッ

ブーケ「!?」サッ

ガキンッ
ズガガガッ!

ツナミ「はぁぁぁっ!!」サラサラ…

ブーケ「う、ぐっ……! なんでっ……そんな体になってまで……!!」

ツナミ「生憎、私にはこれしかないんですよっ!」ガンッ

ブーケ「ぐふっ……」ズサッ

ツナミ「はぁ……」パンパンッ

ブーケ「うっ、げふ……」

ツナミ「貴方とのおしゃべりはもうたくさんです」

ブーケ「……っ」ギュウウッ

ツナミ「さっさとやられてくだ……」ザッ

ブーケ「あなたに、だって……大切なものがあるんじゃないの……」ヨロッ

ツナミ「っ……!」

ブーケ「もしそうなら、それを失う辛さや悲しみだって……」

ツナミ「分かりませんっ!!」ザバッ

ブーケ「あぐっ……!」ドサッ

ツナミ「もし私に大切なものがあるとすれば、それはサイカ様以外ありえない……!」

ブーケ「ツ、ナミ……」

ツナミ「失う辛さ? 悲しみ? そんなもの私に分かるわけがない! 分かりたくもないっ!!」

ツナミ「サイカ様は絶対! 永遠! 失われることなど決してない!!」

ツナミ「私はただ、サイカ様の望むままに奪うのみ!! たとえこの命が尽き果てようとも!!!」バッ

ザバザバザバッ!
ギュオオオオオッ!!!
ザッバアアアアアッ!!!!!

ブーケ「……!」

ブーケ「……っ」

ブーケ「…………そんなこと……させないっ……!」ギュッ

ブーケ「これ以上、あなたに何も奪わせない……!!」ザッ

ブーケ「あなたはここで、あたしが倒す!!!」ギンッ

プリキュア・覇王樹海羅
サボテンいっぱいのやつに名前が欲しかったため
サボテンは漢字の方が相性がよかった 覇王樹とか仙人掌とか素材がカッコよすぎるのが全部悪い
一斉射まで名前に含めるかは要検討

ブーケ「セレクティブ! タイタンアラム!!」

ボンッ

ブーケ「……っっ!」ググッ

ツナミ「くらえ!!!」バッ

ブーケ「はっ!!!」ギュインッ!!!

ザバババババッ!!!

ブーケ「インパチェンス・ノリタンジェレ!」バララッ

バシュシュシュシュンッ!
ググッ
ドッパァァァンッ!!!

ツナミ「くっ……!」

ブーケ「みんなの笑顔も……!」シュンッ

ツナミ「!」

ブーケ「想いもっ……!!」ギュッ

ツナミ「はぁっ!!」ザバババッ!

ブーケ「ぜんぶぜんぶ! あたしが守るっ!!!」ドッパァンッ!

ツナミ「っ!?」

ブーケ「はっ!」ギュンッ

ツナミ「守る……ぜんぶ……?」

ブーケ「はぁぁあああっ!」

ツナミ「だったら……」

ブーケ「これで終わり!」グッ

ツナミ「だったらどうして……」

ブーケ「プリキュアっ!!」



ツナミ「………………コスモスさんを見殺しにしたんですか」



ブーケ「!」



安価先3票
① そのまま倒す
② 止まる

あの……大変申し訳ないのですが、よく考えたらそのまま倒しちゃうのダメっぽくて……このままだと朱さん未完のまま終わっちゃうみたいで……倒してもまあいけるやろって思ったけど、ツナミさんいないとリカバリーできなさそうで……そもそも選択肢出したこと自体がキャラ崩壊で……そういうわけなので今から止まってもらうことってできませんでしょうか……お詫びは必ず……なんでもしますから……



あと余談ですが
タイタンアラムは

前スレ>>493
タイタンアラム・スカイドロップ
足元の地面から巨大なショクダイオオコンニャクの花が凄い勢いで生えてきてブーケを一瞬で空の彼方へと運ぶ
空で何かがキランッと光ったと思ったら凄い勢いでブーケが落下してきてかかと落とし

からですが、お花だけ加速に使ってかかと落としはしてません……

これはどうなんでしょう……
もう30分くらい待ちますので、ダメならダメと……
もちろんご質問あれば受け付けます
あとお詫びも……やって欲しいことあれば受け付けます……

別にそうしたほうがいいんならそれで良いけど…
やって欲しいことなんてせいぜい次作のプリキュアもお願いってくらいしか
今から採用するかどうかは置いといて随時次作キャラ募集とか?

まあ別にどっちでも良いというか
ここで倒しちゃったら話の都合上困ると言うんならしょうがないんじゃないかな

>>174
ありがとうございます

次作ですが、リアルの状況的にすぐ始めるのは無理そうです 始められてもとんでもない亀更新になると思います
できれば今作のことは今作の中で完結したいので、次作のキャラ募集はその時だとありがたいです

>>175
ありがとうございます
一応倒すのは倒します ツナミさんの退場フラグは完全に立ってるので
ただ問題なのが、メタ的に言えばツナミさんを倒す材料が足りない感じになっちゃっています 実は朱さんは初変身時点で到達点が見えているキャラなので、そこに辿り着くためにはここで止まってもらわないといけないのですが、後から気づきました 本当に申し訳ありません

お騒がせしました。
ありがたいことに皆様変えても良いとのことでしたので、>>166の選択肢②で進めます。
以後、進行不能になる選択肢は出さないように気をつけます。大変申し訳ございませんでした。
最後に、これを言うのはあまり良くないというかハードルが上がりすぎてしまうのですが、腹を括るという意味合いも込めて
こっちの方が絶対面白いです

ツナミ「……」

ブーケ「……っ」プルプル

ツナミ「……」

ブーケ「なによ……それっ……!」

ツナミ「……」

ブーケ「勝手なこと言わないでよっ!!!」

ツナミ「……」

ブーケ「今までどれだけの人を傷つけてきたの!? どれだけ奪ってきたの!? どれだけの人を不幸にしてきたか分かってるの!?」

ツナミ「……」

ブーケ「あの子……桜井さんがああなったのだって、あなたたちのせいじゃないの……!?」

ツナミ「……」

ブーケ「なのに、どうして……なんで今になって……!」

ツナミ「……貴方が余計な幻覚なんて見せるからですよ」

ブーケ「……!!」

ツナミ「……」

ブーケ「だったら……! だったらそれが……!! あの子があなたの大切なものだったんじゃないのっ!!?」

ツナミ「……」

ブーケ「ツナ……!」

ツナミ「……だから貴方は甘いんですよ」ザバッ

ブーケ「っ!? うぶっ!??」

ザバババッ
ギュルルッ
ドプンッ

ブーケ「うっ、ごぼっ……!! んう゛ぶっ……!!!」ゴポゴポ

ツナミ「特製の水球です。どんなにもがいても出られませんよ」

ブーケ「んっ、んぶっ……! んぐぅ……!!」ジタバタ

ツナミ「……」サラサラ…

ブーケ「んっ、んんんっ……ごぽっ……!」ジタバタ

ツナミ「私はね、違うんですよ。貴方とは違う……」

ブーケ「っ……!? んんっ、んぷっ……!」

ツナミ「次にキュアサクラさんに会った時、彼女はもう貴方の知っている彼女ではありません」

ブーケ「っ……!? っん……!」

ツナミ「貴方に彼女が殺せますか?」

ブーケ「っ!!」

ツナミ「出来ませんよね。貴方は彼女を殺せない。そんな覚悟、貴方にはない……」

ツナミ「……私にはありましたよ。残念ながら仕留め損なってしまいましたが」

ツナミ「それが私と貴方の違いです。まぁ、こんな話に、もはや意味などありませんが……」スッ

ブーケ「っ……!」

ツナミ「大人しく溺れ死んでください……」ギュウウッ

ブーケ「うぐっ!? んぶぶ……!!」ゴポポッ

ブーケ「んっ、ん……んぅぅううう゛……!!」

ブーケ「っ……!!!」キッ

ツナミ「!」

ドッパァンッ!!!

ツナミ「なっ……!?」

ザアアアアアッ

ブーケ「……」

ツナミ「……っ」

ブーケ「……そうね」

ツナミ「……!」

ブーケ「確かにあたしには、桜野ちゃんを殺す覚悟なんてない。きっと一生できないわ」

ブーケ「でもそれでいいの。そんな覚悟、はじめから必要ないの」

ブーケ「だってあたしは、桜野ちゃんを助けるためにここに来たんだから」

ツナミ「っ!」ギリッ

ブーケ「本当は争いたくなんかないわ。誰のことも傷つけたくない」

ツナミ「まだそんな綺麗事を……!!」

ブーケ「うん、分かってる。何も傷つけず前に進むことなんて出来ないことくらい分かってるわ」

ツナミ「はぁぁ……っ!」ザザザザッ!

ブーケ「だから忘れない。目を背けない。これが、今のあたしの精一杯……」

ツナミ「はぁああっ!!!」ザパンッ!!!

ブーケ「プリキュア・ヴェルサイユストーム」フワッ

ポポポポッ
ドドドドドッパァンッ!

ツナミ「!?」

ブーケ「……」スッ

ヒュヒュヒュヒュンッ!
ポポポポッ

ツナミ「うあっ……くっ……!」

ブーケ「さようなら、ツナミ」ギュ

ツナミ「……!」

ツナミ「………………」

ツナミ「…………正義の味方は残酷ですね」

ブーケ「ごめんね。でも譲れないの」ギュウッ

ポポポッ
フワフワフワッ
ドッパァァァァァ…



ブーケ「………………」

ブーケ「…………セレクティブ」

ブーケ「……ミュオソティス・シルバティカ」

ブーケ「……」

ブーケ「あたしがもっと強かったら、別の道もあったのかな……」

ブーケ「……」ソッ

ブーケ「…………あなたのことは忘れない」

ここまで
以上でツナミ戦終了です
大変お騒がせしました。申し訳ございません。
次回からカサイ戦です



ヴェルサイユストームについて

初出は1スレ目>>194
プリキュア・ヴェルサイユストーム
コスチュームから花を分離、増殖させて相手を包み込む。倒した相手は花になる

朱さん初変身安価で貰っていた技です
設定と絡めるのが難しかったので当時は採用を見送りましたが、朱というキャラクターの指針になっていた技でした。
分類的には浄化技で、2スレ目の>>460で話した、将来的に浄化技を使える可能性があるキャラは朱さんでした。


もうラストまで構想出来たかな


次のプリキュアのキャラ作者の中で何人かもうつくってあるんだっけ?

>>186
いや全然だよ 特にツナミさん薬漬け尋問なんか、流れで始めたはいいけど俺も知らないこと多すぎてビビりまくってたよ ツナミさん覚醒とか完全に予定外だったしこれからもおっかなびっくり進めることになりそう

>>187
いや全然だよ 主役キュアの子が典型的アホの子ってことくらいしか決まってないよ



朱さんは最後の技決まってたけどゆきにゃと透ちゃんはどうしようかなああああ

クリスタルさんの技遡って探したらいっぱいあった

1スレ目

冷波導
冷波手裏剣を投げずに盾にする
その盾に触れたものは凍りつく

散性冷波手裏剣(さんせいれいはしゅりけん)
全身から小さめの冷波手裏剣を散弾のように発射
消耗が激しく使ったら変身は強制解除される

冷波光(れいはこう)
冷波手裏剣で反射させた光を相手の目に当てる目潰し技

2スレ目
冷分身
氷で作った分身を作る
分身は戦闘力を持たない
体力を全開の半分くらい失うイメージ

結界冷波陣(けっかいれいはじん)
超極細の糸状にした氷で繋いだ超極小の冷波手裏剣を縦横無尽に張り巡らせ、対象が糸に僅かでも触れると振動が伝わって周囲の冷波手裏剣は空気を取り込んで大きくなり、触れた部分に自動的に集中砲火する「結界」を作る技
糸も冷波手裏剣も視認は困難なほど小さい

鏡花水月
複数の冷波手裏剣を周囲に浮かべて鏡に見立てて光の乱反射で複数の虚像を作り出す

縦連曲性(じゅうれんきょくせい)・冷波手裏剣
野球のピッチャーみたいな投げ方して(野球の投げ方は霰と遊んでる時に教わった)Wのような軌道を描いて連続で縦にジグザグに曲がる

横連曲性(おうれんきょくせい)・冷波手裏剣
下からアンダースローで投げることで(野球の投げ方は霰と遊んでる時に教わった)、縦連曲性冷波手裏剣の変化を横向きにした

蹴地反動(しゅうちはんどう)・冷波手裏剣
冷波手裏剣を地面においてサッカーボールみたいに蹴る
蹴る直前に地面を蹴りつけ(サッカーの蹴り方は霰と遊んでる時に教わった)、その反動を利用して強烈な破壊力を生み低い弾道から浮き上がる

冷波手甲鉤
冷波刀の手甲鉤バージョン
必殺技 暴風雪(ぼうふうせつ)
手甲鉤を相手に向けて突き出し錐揉み回転してドリルみたいに相手に突っ込む

二刀流 冷波刀・細雪 風車ノ型
二刀の細雪を構えて回転して斬りかかる
左右どちらに回転するか、一刀目で仕留めに来るか、一刀目は囮で二刀目が本命か、直前で急ブレーキをかけて強引に逆回転にする等色んなパターンがある

冷波滑走
地面凍らせて細雪を足にくっ付けてスケート靴のブレード代わりにして滑る

氷煙玉(ひょうえんだま)
氷の玉を地面に叩きつけて煙を出して身を隠す

冷波苦無(れいはくない)
冷波手裏剣のクナイバージョン
連鎖性・冷波苦無
クナイを敢えて明後日の方向に飛ばし、そのクナイに次のクナイを投げて弾き飛ばして軌道を変えて相手の死角に命中させる

冷波分銅鎖
冷波刀の分銅鎖バージョン
使い方は忍者の分銅鎖と大体同じ

蛇ノ道(じゃのみち)
相手が避けようが逃げようが獲物を逃さない蛇の如くどこまでも追尾する

大雪断(だいせつだん)
手を凍らせて手刀で攻撃
傷を付けるとそこから身体の内側を凍らせていく
凍傷で最悪手が壊死する危険性があるので手を凍ら


冷装突(れいそうとつ)
走り出す→ジャンプ→前方一回転→敵に足を向けた瞬間円錐状の氷が放たれ敵をロックオン&拘束→その円錐状の氷に飛び込むようにライ○ーキック→円錐情の氷と一体化して相手の身体を貫き通り抜ける

今更だけど
「季節」あんま関係なかったな…

>>191
>>192
ありがとうございますぅぅぅ!本当は私がやらなければならないことを……!
改めて見るといっぱい選択肢ありますね。どーしよ

>>193
理由は色々ですが1番理由は、季節イベをやってる余裕がね、なかったんですよね

クリア
1スレ目

ディメンジョンマント
いつも魚を出すあのマントの中へと相手の攻撃を吸い込む

スクランブルアヴォイド
魚を出してるいつものマントの中に自分が入って攻撃を回避

セパレートマント
セパレート!の掛け声でマントが細かく分離し宙に浮かび自由に動かせるようになる
マントの出入口が小さくなるため一つのマントから出てくるスプラッシュウェイブの魚の数はそう多くない
ユナイト!の掛け声でマントは合体して手元に戻る


ロケーションムーブ
予め人が通れる大きさくらいの分離させたマントを遠くに飛ばす
手元にあるマントを通って遠くのマントに移動する
要はどこでもドアを作る

ライトニングフィッシュアロー
弓の形に変形したマントから魚が1匹高速回転しながら発射され光の矢の如く敵を貫く

2スレ目
インクブラインド
マントからタコさんイカさんが出てきて墨を吐く
タコさんの墨は煙幕のよう広がって、イカさんの墨はドロッとした粘り気があり一か所にまとまった状態で残りこの墨が人間と同じ大きさでゆらゆら揺れるので敵からするとまるで分身に見える
(なおこの技は1日1回が限度)

ディメンジョンカッティング
対象の一部をマントの中に入れ出入り口を閉じるとその部分は切断される

ダズリングウェイブ
マントの中にいる発光するタイプの生き物が一斉に光って、その光を浴びせて相手は目を開けていられなくなる

シアロッド
マントを杖術(じょうじゅつ)に使いそうな棒状に変形させシアをムチ状に変形させて合体させる
杖術としてもムチとしても使える上に釣竿としても使えて1人だった頃はよくこれで釣りしてた

エスケープウィンドウ
その場にいるプリキュア全員のエネルギーを強制的に使ってマントを超巨大化させプリキュアと妖精だけを吸い込みマントと共にプリキュアはどこかへ消える
全員の変身は強制解除されてしばらく変身できなくなる
吸い込まれて消えた後どこに出てしまうのかどれだけ遠くになるのかクリアもシアも全く検討がつかずかなり危険
本当にどうしようもなくなった時だけ使うようにしなければならない緊急避難技

ライトニングスパイラルフィッシュアロー
世界一泳ぐのが速いと称されるバショウカジキのような魚を矢にして回転させて発射する
威力も射程もスピードも貫通力もライトニングフィッシュアローとは桁違いだけど発射にかなり時間がかかる

エアースイム
マントからマンタっぽいの出して背中に合体させて飛行出来るようになる

センシングクリーチャー
感知系の技
マントからちっちゃいサメとイルカを出して肩に乗せる
サメは電流を感知するロレンチーニ器官を用いて、イルカは音を感知するメロン器官を用いて、潜んでる敵を感知したり探したい対象生物を感知したらクリアに教えてくれる

リモートコネクト
原理はロケーションムーブと同じ
自分の近くのマントに手や足を入れると相手の近くのマントから手や足が出てくる
ロケーションムーブを移動に使わずその場で遠方の相手に攻撃したり掴んだり声とか物送ったりとか干技できる技

インターセプト
仲間への攻撃をマントから発射された盾みたいなものが横入りする形で守る
その正体は亀

ライトニングバリスタ
マントがライトニングフィッシュアローより大きい弓になる
プリキュアの誰かを矢にする
クリアが思いっきり引っ張って発射

シザースカリバー
カニ様が自らの巨大なハサミを引っこ抜いてマントから射出しクリアが腕に装着
分離させて双剣にも出来る
カニ様の命に関わるからハサミを借りてられる時間に制限時間がある

コンバインウェイブ
スプラッシュウェイブの魚達がスイミーフォーメーションの掛け声と共に特撮みたいなノリで合体して巨大な魚になる

ヒプノダンス
マントからペンギンがいっぱい出てきてコウテイペンギンこと皇帝Pの指揮でクリアとペンギン達がみんなでお手々繋いでダンスする
ダンスの動きが催眠になっていて見てしまうと金縛りに遇う
なので味方には事前に見ちゃダメと言っておく必要がある

ファインライン
思いっきり身体を後ろに逸らして紙一重で攻撃をかわすいわゆるマトリックス避けとかイナバウアーみたいな体制
バランスの問題や凹凸があるとそこに攻撃当たる危険性がある等で胸があるものには使いこなせず胸が可愛すぎるものにしか使いこなせない技

スナウトフルーレ
メカジキ様が自らの頭を引っこ抜いてマントから射出しクリアが腕に装着
吻で叩いたり突き刺したりフェンシングのフルーレのように扱う
メカジキ様の命に関わるから頭を借りてられる時間に制限時間がある
※メカジキ様達はマグロ扱いされるとキレるので要注意

ウォーターバレット
マントからテッポウウオくんが2匹出てきて変形したマントと合体して2丁の水鉄砲になる
一見豆鉄砲に見える水の玉を発射するが分厚い鉄板を容易に貫通する威力があり下手にガードすると風穴を空けられる

ミミックトリック
ミミックオクトパスに似た生物がクリアにお願いされた物に擬態する
生き物だろうが物だろうが何にでも姿形は完璧に変身できるけど能力までは完全に再現できない
例えばプリキュアに変身しても普通の人間くらいに喋ったり動くくらい

スピニングディスチャージ
カニさんイカさん達の触手がマントからいっぱい出てきて独楽に巻き付ける紐みたいにクリアに巻き付く
続いてマントからカニ様が出てきてクリアを投げ飛ばす
カニさんイカさん達は独楽を投げるみたいな感じでクリアを回転させて放つ
独楽みたいに超高速回転したクリアが敵に回し蹴りをぶちこむ

クリスタルってもうメンタル的には色々成長済ませてるからやること初手からベストコンディションでカサイと全力バトルしかないような

>>201
まったくもってその通りでして、クリスタルvsカサイはやることが意外と少ないです
逆に言えばブーケvsツナミの時みたいに進行不能になる選択肢出した挙句、安価の結果をねじ曲げるみたいなことにはならないと思うのでそこは安心
これも全て霰ちゃんの賜物

ボガンッボガンッ
バギャァンッ
ガガガガッ

カサイ「おおおッ!!」ゴォォッ

クリスタル「っ!」

ボガァァァンッ!!!

クリスタル「っと……」シュタタッズザッ

カサイ「ぬぅぅ……!」シュウウ…

クリスタル「ふー……」ヒュパチャキッ

カサイ「オイ……なぁオイ小動物お前ェ! ずいぶん腑抜けた戦いするじゃねェか! オレをナメてんのかァ!?」

クリスタル「そういうわけじゃ……」

カサイ「だったらなんだってんだよ! せっかく決着つけられるってのに! やる気あんのか!?」

クリスタル「だ、だって私! あなたとの決着のためにここまで来たんじゃないですもん!」

カサイ「ダーッ!! お前なァ! そりゃお前からしたらそうかもしんねーけど! でもお前なァ!! そーゆーこと言うのはどうかと思うぞォ!!」

クリスタル「あなたには教えてもらわなきゃいけないことがあるんですっ!!」

カサイ「は? 教えてもらわなきゃ??」

クリスタル「はい!」

カサイ「いやオレなんも知らねーぞ?」

クリスタル「……」

カサイ「……」

クリスタル「聞いてから判断します!」

カサイ「お前今、『うわぁ、この人ほんとに何にも知らなさそう』って思ったろ!? 思ったよなァ!!?」

クリスタル「……」メソラシ-

カサイ「否定しろォォォ!!」

クリスタル「あなたが知らないって言ったんじゃないですか!!」

カサイ「うるせェ!!」

クリスタル「理不尽!!」

カサイ「あァ……ったくわかった! わァーったよ!! なに聞くつもりか知らねェが、そんなに知りたきゃ教えてやらァ!!」

クリスタル「ほんとですか!?」

カサイ「ああ本当だ。だが……」ボボボボッ

クリスタル「!」チャキッ

カサイ「お前がオレに勝てたらなァ!!!」ボアアアアッ!!

クリスタル「ぅあっつ……!」

カサイ「うおらァ!!」ゴオッ!!



ここからカサイさん尋問のための拘束を目指すパート
安価3回とって、そのコンマ合計を尋問パートでメーターの上限(薬漬けメーターで言うところの180)にします
1回目安価下2
① 迎撃
② 防御
③ 回避
④ その他(自由記入)
使ってほしい技や戦法等あれば併記 リスト作ってもらったので適宜参照お願いします(>>191, >>192)

合計コンマ:29(=0+29)

クリスタル「プリキュア!」バッ

ピキピキピキィンッ!

カサイ「だァァ!!!」ゴォッ!

ボゴォォォンッ!!!
シュウウウ…

カサイ「あァ? 地面が凍った……」

クリスタル「ほ……お、とと……」シャ-ッ

カサイ「……ンだそれ」

クリスタル「冷波滑走。スケートです!」

カサイ「おちょくってんのか!?」ダッ

クリスタル「ふふふっ」シャシャッ

カサイ「ンな!」ズルッ

カサイ「あだッ!??」ドシ-ン

クリスタル「スケートリンクは滑るんです。こういうスケート靴がないと転んじゃいます」シャ-ッ

カサイ「なろッ……!」ツルツルッ

クリスタル「そして!」シャッ

カサイ「うお!?」

クリスタル「このブレードは細雪です!」キラッ

カサイ「っ!」ボボッ

シュパパンッ!

カサイ「うぐッ……ぬおお……!」ピキキッ

クリスタル「……っと」シャ-ッ

カサイ「てめェ……!」ギロッ

クリスタル「まだまだいきます!」シャッ

クリスタル「はっ!」シャッ

カサイ「ぬぐッ……!」

クリスタル「はぁぁぁっ!!」ヒュヒュンッ!

スパァンッ!

カサイ「ぐッ……ンなろォちょこまかとォォ……! とっ捕まえたらァ!!」バッ

クリスタル「!」クルッ

カサイ「なァッ!?」ズテンッ

クリスタル「たぁっ!」ヒュンッ

カサイ「うおあッ!?」ゴロゴロッ

シュガッ!

クリスタル「あ、刺さっちゃった……んしょー」グググッ

カサイ「ゼェゼェ……もう、ウンザリだ……」ボボボボッ

クリスタル「え……?」

カサイ「こんな氷ぶっ壊してやるッ!!!」ゴオオオッ!!

クリスタル「え、ちょとまっ……!」グイ-

カサイ「そォォォらッ!!!」ギュオッ!

クリスタル「あ、抜けた」スポッ

ボッガァァァンッ!!!

シュウウウウウ
モクモク

カサイ「ハァハァ……ア゛ー、すっきりした」

カサイ「さて……」

カサイ「ん? 小動物どこいった!?」

モクモク

カサイ「つーか煙たいな! 爆発させすぎたか!!?」

クリスタル「爆発のタイミングで氷煙玉を投げといたんです!」

カサイ「っ!? 小動物ゴラァ! ヒョーエンダマってなんだァ! あと隠れてんじゃねェ!! どこ行きやがったァ!!」

クリスタル「ここです!」

カサイ「は?」

クリスタル「プリキュア!」バッ

カサイ「うおッ!?」



現在の合計:29
2回目安価下2
攻撃技いきましょう
① 縦連曲性・冷波手裏剣
② 横連曲性・冷波手裏剣
③ 蹴地反動・冷波手裏剣
④ 冷波手甲鉤 暴風雪
⑤ 二刀流 冷波刀・細雪 風車ノ型
⑥ 大雪断
⑦ 冷装突
⑧ 冷波手裏剣
⑨ 冷波刀・細雪 舞雪風
⑩ その他(自由記入)
リスト(>>191, >>192)
複数組み合わせおk ほかに使ってほしい技や戦法等あれば併記

合計コンマ:98(=29+69)

クリスタル「霰直伝! 蹴地反動・冷波手裏剣!!」バシュウウウウウ!

カサイ「!」

ヒュンヒュンヒュンヒュンッ!
ギュルルルルルッ!!!

カサイ「うおあァアア!!!」ボオッ!

ズガガガガッ!

クリスタル「受け止めた!?」

ギャリギャリギャリギャリッ!
ギャリリリリリッ!!!

カサイ「んんぬぬぬぬゥゥ……!!!」ゴオオッ!!

クリスタル「押し込めっ……!!」ググッ

カサイ「ダァァァアアアアア!!!」ブワアアアアッ!!!

クリスタル「っ!」

バギャアアアアアンッ!!!

カサイ「フゥゥゥ……」シュウウウ

クリスタル「そんな……受け切られた……」

カサイ「チクショ……」ジュウウ…

クリスタル「でも……」

カサイ「ハァッハァッ……うっ、ぐ……ぬォオオ……!」ジュワアアア

クリスタル「私の勝ちです」バッ

カサイ「!?」



現在の合計:98
3回目安価下2
① 結界冷波陣で拘束する
② 冷波分銅鎖の鎖で拘束する
⑩ その他(自由記入)
リスト(>>191, >>192)

合計コンマ:138(=98+40)

クリスタル「プリキュア・結界冷波陣」フワッ

カサイ「な、なにを……」ヨロッ

クリスタル「下手に動かない方がいいと思いますよ」ピクッ

カサイ「あ?」

ピキピキピキピキッ

カサイ「!?」

バシュシュシュシュシュッ!!!!!

カサイ「うぐあッ!? オアアアア゛ア゛ア゛ッ!!?」

クリスタル「氷で作った極細の糸と目に見えないくらい小さい冷波手裏剣を張り巡らせた結界です」

カサイ「チグショオ……腕が……!」ビキキッ

クリスタル「次はもう片方の腕が使い物にならなくなっちゃいます」

カサイ「テメェ……!」

クリスタル「私の勝ちです。約束通り、話してもらいます」

カサイ「ぬゥゥゥ……!!」

ここから尋問パートなんですが、上限138はさすがに少ないかもしれないですね 3回質問できる確率40%くらいみたいです
なのでボーナスということで、今から日付変わるまでについたレスにコンマゾロ目があった場合、その分だけ加算しようと思います
1ID2レスまでということで
よろしくお願いします

質問する内容で今後の話の構成も変わるのかな?

よく考えたら上限ってコンマで決まるんだから極論作戦や戦法あんま関係ないのか

質問に答えてくれるってことは負けは認めてるのよねカサイさん
約束したのにこっちが聞きたいこと全部答えてくれないのか

第2形態第2ラウンドはやるんだろうけどそれはそれとして可能な限りでこっちの質問全部答えるまで待ってくれる人かと思った

そもそもツナミさんの時みたいに上限180にまで3回のコンマで届かせるの割と難易度高いような

勝っても負けてもどうせ死ぬんならそっちの聞きたいこと全部答えてあげてクリスタルが自分を殺さないように加減する必要なくしてから最後の全力真剣勝負って考え方もカサイさんするかと思った

>>217
前回の尋問パートがほぼアドリブで俺も知らんこと喋ってたんで帳尻合わせるためにいろいろすると思います それで構成が変わるかも?
ツナミさんは尋問パートで想定とはだいぶ違う方向に進みました

>>218
極論はそう 本来別取りするコンマをまとめてとった感じ

>>219
カサイさんはあれで意外と戦力差わきまえるタイプみたいなので

>>221
その前にキレますね 律儀は律儀だけど気は短い

>>223
コンマ3回で180超える確率30%くらいですね 150が50%なのでそのくらいはいくかなって思ってたんですが、このスレはとことんコンマが下ぶれる

>>224
気が短いのもそうですが、ツナミ戦の"はーと"のくだりからどーもカサイさんに焦りが見える どうまとめるかは今からですが、カサイさんもあんまり時間は無さそう
後付け設定の怖いところが出てる気がするなあ

カサイさん他の連中の状況知ってるのか

何回質問できるか何質問するかコンマや安価使わずに作者が好きに描いたほうが後の展開に困らないんじゃないか?

そもそも安価コンマここら辺は使わずに描いてって良いんんじゃないかな…

運に任せず作者が後で困らないように描いてったほうが都合よく描けると思うんだよなぁ

大筋は変わらず細部が変わるだけなら正直安価コンマなくても別に…

>>228
それは質問してみないと分からない

>>230, >>231, >>232
それじゃあどこで安価コンマすればいいんですかぁ!
アームでいい感じにするから任せてください

>>233
変わるもん……安価コンマで尋問しなかったらツナちゃん覚醒√なかったもん……



ほんでゾロ目まったく出ねぇな!
大目に見てここまでのレスぜんぶあわせて17レス、ゾロ目最低1回出る確率83.32%!
すんごい下ぶれるじゃん!

皆様の心配吹き飛ばすくらいキレイにまとめます頑張ります

ともかく薬漬けメーター(仮)の上限を138で設定します
基本的なルールは>>126準拠
ただしカサイさんちゃんと負けを認めてるので、数値上昇による情報増加はなし はじめからいろいろ喋ってくれます 大事なことは早めに聞こう
ただやっぱりカサイさん興味無い事はあんまり知らないので、質問によっては知らんで一蹴される可能性あり その場合はメーター上昇は無しにしようかなと思います


というわけで薬漬けメーター(仮)[0 / 138]
以下選択肢
安価下2
① 桜野を助ける方法
② カラミティ帝国とは
③ カラミティ帝国の目的
④ サイカについて
⑤ ライガについて
⑥ ツナミについて
⑦ カサイについて
⑧ その他(自由記入)
⑨ 質問をやめる

薬漬けメーター(仮)[18(=0+18) / 138]



カサイ「……ンだよ、聞きたいことって」

クリスタル「まず桜野さんのことです」

カサイ「サク……? あァ、アレか……」

クリスタル「どうやったら助けられますか?」

カサイ「どうもこうも無理だろな」

クリスタル「っ!! ふざけないでください!!」

カサイ「ふざけてなんかねェよ」

クリスタル「あの結界、張ったのはあなたたちなんですよね!? だったら解く方法だって……!」

カサイ「そんなもんねェよ。少なくともオレぁ知らん」

クリスタル「そんな……」

カサイ「フン……」

クリスタル「だ、だったらあなたたちを倒せば……!」

カサイ「無理だろうなァ……」

クリスタル「どうして!?」

カサイ「確かにあの結界はオレ達が作ったけどよ、根っこはウチの大将……サイカのもんだ」

クリスタル「っ! じゃあ……!」

カサイ「オレたちが死のうが壊れねェ。大将が死ねばあるいはってとこか」

クリスタル「さ、桜野さんを助けるには……サイカを……っ!」ギュッ

カサイ「……あとは中のヤツが目ェ覚ますかだな」

クリスタル「え! 桜野さんが起きたら壊れるんですか!?」

カサイ「そもそもそういう計画だしな」

クリスタル「計画……?」



現在の薬漬けメーター(仮)[18 / 138]
安価下2
① "計画"について
② カラミティ帝国とは
③ カラミティ帝国の目的
④ サイカについて
⑤ ライガについて
⑥ ツナミについて
⑦ カサイについて
⑧ その他(自由記入)
⑨ 質問をやめる

1

>>241
把握

薬漬けメーター(仮)[90(=18+72) / 138]


今日はここまでで
安価コンマいらんのかなぁ……正直、キャラも固まってるし技案もいっぱいあるし、安価でストーリーが大きく変化することは無さそうなので、投げずにやること自体出来なくはなさそうなんですけど、それだと最早安価スレではないのでは……
直近だとツナミさん薬漬け尋問が本当にいい方向に転がったんです……最後は上手くまとめきれず安価ねじ曲げてしまいましたけど……
個人的にはできる限り安価投げながらやりたいんですけど、いらないんでしょうか……

貴重なご意見ありがとうございます ぐうの音も出ねぇ
とりあえずカサイさん尋問パートはこのままやりますが、以降は無理やり安価出すのはやめようかなと また>>166みたいになりかねないので……安価はおまけくらいで進行しようと思います 1番近いとこだとクリスタルvsカサイの最後の決め技は安価とると思いますので、その時はよろしくお願いします



次にプリキュアスレやる時は安価リベンジしようと思ってたけどちょっと自信なくなってきたなあ……

薬漬けメーター(仮)[90(=18+72) / 138]



クリスタル「計画ってなんですか……」

カサイ「あ?」

クリスタル「桜野さんを捕まえてどうするつもりなんですか!?」

カサイ「チッ……余計なことしゃべっちまったな」

クリスタル「教えてください!!」

カサイ「……」

クリスタル「……っ」

カサイ「……まあいいか。どーせ止める方法もねェんだ」

クリスタル「!」

カサイ「大将の目的……目先んとこでウィッシュスターを奪い返すことだが、まあ何するにしてもだ……とにかく邪魔になるのがキュアサクラでよォ」

カサイ「分かんだろ? ありゃバケモンだ。アレに好き勝手されちゃ目的もクソもねェ」

カサイ「だからウィッシュスターよりもまず、アレを何とかすることになった。幸い大将の見立てじゃ、ウィッシュスターの願いが使われることもないらしいからな」

クリスタル「だから桜野さんを捕まえて……」

カサイ「死ぬ思いでな」

クリスタル「で、でも桜野さんは目を覚ますんですよね!? 最初からそうなる計画だって……」

カサイ「ああ、目を覚ます。だがその時にはもう、お前の知ってるキュアサクラじゃねェ」

クリスタル「っ!? それってどういうっ……!」

カサイ「この計画の目的は、キュアサクラをこっちの手駒にすることだ」

クリスタル「っ!!!」

カサイ「あんだけの戦力だからなァ。味方にいりゃあ相当心強いだろうよ」ケッ

クリスタル「そん、な……っ! そんなことっ……!!」

カサイ「させないってか? どうやって止めるつもりだ? どんな方法使ってんのかも分からんだろうに」

クリスタル「それは……!」

カサイ「一応言っとくが、その方法はオレに聞くなよ。ンなもんオレぁ知ったこっちゃねェからな」

クリスタル「っ……」

カサイ「分かったろ、諦めろ。アレが眠った時点でこっちの勝ちだ。オレが死のうが、他の誰が死のうが、サイカの勝ちなんだよ」

クリスタル「…………絶対……諦めませんっ……!」

カサイ「……勝手にしろ」



現在の薬漬けメーター(仮)[90 / 138]
安価下2
① 桜野を手駒にする方法について
② カラミティ帝国とは
③ カラミティ帝国の目的
④ サイカについて
⑤ ライガについて
⑥ ツナミについて
⑦ カサイについて
⑧ その他(自由記入)
⑨ 質問をやめる

やっぱり安価って比較的書きたいことがはっきりしてると相性悪いですよね……
でもストーリーの軸がちゃんとしてないとエタるんだよなあ……かといって設定から安価で決めようとしてそれだけで100レス費やして本編始まらないとか最悪なんだよなあ
安価で進める軸と書きたいこと書く軸の2本作って上手く絡められればいけんのかなあ キャパオーバーになりそうな気がするなあ
st

薬漬けメーター(仮)[90 / 138](本当に知らないため上昇なし)



クリスタル「桜野さんを手駒にする方法、教えてください……」

カサイ「……聞くなっつったろ」

クリスタル「それが分からないと助けられないんです……」

カサイ「だろうな」

クリスタル「教えてください……!」

カサイ「だから知らねェって言ってんだろが。隠してなんかねェよ。興味ねェから聞かなかったんだよ」

クリスタル「っ……!」

カサイ「この話は終いだ。もう何も出てきやしねェよ。諦めな」



現在の薬漬けメーター(仮)[90 / 138]
安価下2
① カラミティ帝国とは
② カラミティ帝国の目的
③ サイカについて
④ ライガについて
⑤ ツナミについて
⑥ カサイについて
⑦ その他(自由記入)
⑧ 質問をやめる

薬漬けメーター(仮)[136(=90+46) / 138]



クリスタル「だったら……」

カサイ「ンだよ、まだあんのか……」

クリスタル「あなたたちの目的を教えてください」

カサイ「目的か……」

クリスタル「桜野さんを味方にして、ウィッシュスターを奪って……それでどうするつもりなんですか」

カサイ「……要は大将が何を望んでるかって話だな?」

クリスタル「はい」

カサイ「……ぷっ、ククッ……ハハハッ……」

クリスタル「な、何がおかしいんです!」

カサイ「ああいや、すまねェな。でもお前だって、聞いたらおかしいと思うだろうよ」

クリスタル「どういう……」

カサイ「なにせオレぁ……いやオレだけじゃねェな。ライガもツナミも、誰ひとり……サイカの目的なんて知らねェんだからよ」

クリスタル「っ!?」

カサイ「ハッハッハッ……な? 傑作だろ?」

クリスタル「そんな……うそ……」

カサイ「嘘なんかじゃねェよ。大将が何考えてるかなんてさっぱり分からん」

クリスタル「そ、そんな……! じゃああなたは目的も知らずに……!」

カサイ「そうなるな。まあオレぁはなっからンなもんに興味はねェが。多分ライガもツナミも、そんなことはどうだってよかったんだろうな」

クリスタル「でも……だってっ! あなたたちのせいで色んな人が傷ついてっ、シーズンランドの妖精たちだってっ……!」

カサイ「そういう風に出来てんだよ」

クリスタル「っ……!」

カサイ「……しけたツラしやがる。笑うとこだぜ?」

クリスタル「……っ」



現在の薬漬けメーター(仮)[136 / 138]
安価下2
① カラミティ帝国とは
② サイカについて
③ ライガについて
④ ツナミについて
⑤ カサイについて
⑥ その他(自由記入)
⑦ 質問をやめる

薬漬けメーター[226(136+90) / 138](オーバー)



クリスタル「……っ」

カサイ「もういいだろ?」

クリスタル「よく、ないですっ……! 全然わかんないですっ……!! サイカって一体なんなんですかっ……!!!」

カサイ「なにったって…………っ!!」ジジッ

クリスタル「……?」

カサイ「……」ボボボシュッ

カサイ「ケッ……」

クリスタル「な、なんです……?」

カサイ「……オイ小動物」

クリスタル「はい……?」

カサイ「……お前、名前は?」

クリスタル「……? ……キュアクリスタル」

カサイ「……そっちじゃねェよ」

クリスタル「え……な、なんで急に……」

カサイ「……いいだろ。それともアレか? オレに教える名前なんかねェってか?」

クリスタル「……」

カサイ「……」

クリスタル「………………雪菜です。久木雪菜」

カサイ「……ユキナか。そうか」

クリスタル「でもなんで……」

カサイ「……ユキナ」

クリスタル「……はい」

カサイ「くだらねェ話をひとつしてやる」

クリスタル「え……?」

カサイ「オレぁ昔、サイカとやりあったことがある」

クリスタル「っ!?」

クリスタル「た、戦ったってことですか……!? どうして……!」

カサイ「理由なんか聞くんじゃねェよ。それこそくだらねェ……本当にくだらねェ話だ」

カサイ「それに、やりあったっても一方的にやられただけだ。触れることすらできなかった」

クリスタル「……っ」

カサイ「でもよォ、オレが言いてェのはそんなことじゃねェ」

カサイ「そん時だ。サイカとやりあったあの時、オレのにゃひびが入ったんだ」

クリスタル「ひび? オレのって……?」

カサイ「そこからよォ、力が溢れてくんだ。ちゃんと抑えとかねェと、テメェの身も灼き尽くすような力が……」

クリスタル「っ! じゃあ前に見た炎は……!」

カサイ「だんだん漏れ出す量も多くなってやがる。それと一緒に、力以外のモンまで出てくるようになりやがった」

クリスタル「力……以外の……?」

カサイ「ココんとこがよォ、疼くんだよ」ドンッ

カサイ「爆発みてェな声が聞こえんだ」

カサイ「サイカをぶっ飛ばせって叫んでんだよ」

クリスタル「え……」

カサイ「でもよォ、ンなことオレの知ったこっちゃねェよなァ?」ユラッ

クリスタル「っ!」ビクッ

カサイ「何のための力かなんて死ぬほどくだらねェ。力そのものに善も悪もねェんだよ。使うやつ次第だろ?」ジジジジジッ

クリスタル「う、動かないでくださいっ……!」

カサイ「この力はオレのモンだ。んで、オレがこの力を使って全力で戦いてェのは、サイカなんかじゃねェんだ」ボボボボボッ!

クリスタル「う、ぁ……!」チリチリッ

カサイ「オレはただ、オレのやりたいようにやる」ゴオオッ!!

パキャッ パキキキンッ

クリスタル「結界が……!」

カサイ「邪魔なんかさせるか。他のことなんざ知るか。こんな声の言いなりになってたまるか」ギュルルルッ

クリスタル「くっ……! プリキュア!」バッ

カサイ「オレはオレだ」キュオオッ!!!

クリスタル「っ!?」

ボッガァァァァァンッ!!!!!

クリスタル「あ、ぐ……うぅ……!」

カサイ「ウェアアッ!!!」ビュオッ!

クリスタル「うあ゛っ……づ……っ!!」ジジジッ

カサイ「さァ、ユキナァ……」メラメラ

クリスタル「っ……!」ゾッ

カサイ「決着つけようぜェ……!!!」ゴオッ!!!

ここまで
結局悩むのはバトルパート

あんま得意じゃないけどちょっと地の文入れてみようかな バランス分からんからお試し感覚で

カサイ「ぬぅぅおおッ!!」ブワアアアアッ!!

己が身すらも灼き尽くす炎を纏ったカサイが雄叫びを上げる。その様はまるで小さな太陽だ。

クリスタル「あっ……ぐぅぅ……!」ヂヂヂヂッ

溢れ出す強烈な熱波がクリスタルに殺到する。

クリスタル(このままじゃまずい……! 氷を……!)パキパキパキッ

カサイ「うおらッ!」ギュンッ

クリスタル「っ……!」

カサイ「だァッ!!!」ゴオオッ!!

凄まじい勢いで突進したカサイは、その剛腕をクリスタル目掛けて振り下ろす。
クリスタルはジャンプしながら体をひねり、すんでのところで攻撃を回避した。
しかし……

クリスタル「っ!!」

ボガァァァンッ!!!

クリスタル「あっ……うっ……! うぐぐ……!」ガッゴッズザザッ

燃える拳が地面に触れた途端爆発。
巻き込まれたクリスタルは大きく吹っ飛ばされた。

クリスタル「はぁっはぁっ……つっ……!」ズキズキ

カサイ「どうしたァ……そんなモンじゃねェよなァ……!!!」ゴオオオオッ!!!

クリスタル「くっ……!」ジリッ

クリスタル(直接触れるのはまずい……)

クリスタル「細雪っ……!!」ヒュパパッ

カサイ「うおおッ!」ギュンッ

クリスタル「たっ!」シュンッ

炎を纏いまっすぐ突っ込んでくるカサイ。
クリスタルもまた細雪を構え、まっすぐ相対する。

カサイ「喰らえッ!」ゴオッ!

クリスタル「っ!」サッ

カサイが繰り出す大砲のような拳を、クリスタルは身を低くして躱す。そして……

クリスタル「はぁっ!!」ヒュンッ

カサイ「!?」

スパァンッ!

そのままカサイの脇を抜け、通り過ぎざまに横腹を切り裂いた。

カサイ「うぐっ……!」ピキピキッ

切り口が氷結しカサイが顔を歪める。

クリスタル「はぁっはぁっ……!」

カサイ「クハ、ハハ……ぅぅおあッ!!」ジュウウウ

クリスタル「っ!」

しかし凍った切り口から炎が噴出し、瞬く間に氷を融かしてしまう。

カサイ「効かねェな!!」ボボボッ

クリスタル「ダメか……!」ジリッ

カサイ「だァら!!!」ギュオッ

クリスタル(でもっ……)

見極め、身をひねり、時に細雪で攻撃の軌道をわずかに逸らすことで、カサイの猛攻を捌いていく。

クリスタル(こんな戦い方……いつまでもできないはず……!)

カサイ「ぬぅぅぅ……! らァッ!!!」ゴォッ!!!

クリスタル「!」

ボガァァァンッ!!!

業を煮やしたカサイが、両腕を地面に叩きつけた。

ボヒュッ
タタンッ
ズザザアッ

爆炎の中から、煙を引きながらクリスタルが飛び出す。

クリスタル(攻撃を続けていれば……!)

クリスタル「プリキュア!」バッ

ヒュオヒュオヒュオッ
キィィィィンッ!!!

クリスタル「冷波手裏剣!!!」バシュッ

手のひらで回る六花は、眼前の爆炎に向かってまっすぐ放たれる。

クリスタル「二刀流……冷波刀・細雪!!」タタッ

それと同時、クリスタルは手裏剣の後を追うように駆け出した。

カサイ「チッ……」ジュウウウ…

バシュッ
キィィィィィンッ!!!

カサイ「あ?」

全身が灼け爛れる感覚に苛まれるカサイ。
その目の前で突如爆炎が切り裂かれ、氷の手裏剣が姿を現す。

カサイ「効くかァ!!」ブォンッ

バリィンッ!!

手裏剣が砕け、氷の残滓が飛び散るなか……

シャッ

カサイ「!?」

カサイに迫る影ひとつ。

クリスタル「はぁぁぁっ!」ギュルルッ!

カサイ「さっきのは囮か!」

回転する氷の刃がカサイを襲う。

クリスタル「風車ノ型!!」シュラッ

カサイ「ウェアッ!!」ブンッ

迎撃に繰り出された拳は空を薙いだ。

カサイ「!」

一刀目は囮。そして二刀目……

クリスタル「本命はこっちです」ヒュンッ

カサイ「っ!?」

ズパァンッ!
ピキピキピキッ

カサイ「うっ……ぐあッ……!」ガクッ

クリスタル「ふー……」シュタッ

カサイ「ハ、ッハハ……! やってくれたなァ……!!」ジュウウウ…

クリスタル「融かされる前に……!」タタッ

カサイ「アァ、ったくよォ……」ボボボボッ!!!

クリスタル「プリキュア!!」バッ

カサイ「楽しませてくれるじゃねェ……かッ!!!」ブワアアアアッ!!!!!

クリスタル「なっ……!?」ビクッ

追撃を狙うクリスタルの思惑は、さらに勢いを増した炎にかき消される。

カサイ「でもまだ足んねェな!!」ゴオオッ!!!!!

クリスタル「っ! 冷波手裏剣っ……!」ピキキッ

バキャァァァァンッ!!!!!

一瞬で肉薄したカサイの攻撃を、咄嗟に作り出した冷波手裏剣で受け止めて直撃を免れる。

クリスタル「うぐっ……」ゴロゴロッ

カサイ「ウラァッ!!」ギュオッ!!!

クリスタル「っ!」

ボガァンッ!!!

追撃をなんとか躱し体勢を立て直そうとするクリスタルを、さらなる追撃が襲う。

クリスタル「んっ……ぐぅっ……!」

カサイ「膝抱えてガタガタ震えんのは卒業したみてェだな!!」

クリスタル「あうっ、く……!」

カサイ「安心したぜッ!!!」ゴオオオッ!!!!!

クリスタル「うっ……!!」ヨロッ

次の攻撃は躱しきれない。直撃を覚悟したその時だった。

ヂヂヂッ

カサイ「っおあ!?」グラッ

クリスタル「っ!!」ダンッ

ズザザッ

クリスタル「はっはっ……ふぅぅ……!」

カサイがバランスを崩した一瞬の隙に、大きく距離を空けて体勢を整えた。

クリスタル「はぁ……はぁ……」

カサイ「チィ……いいとこで……!」ヂヂヂヂッ

クリスタル「………………」

カサイ「だが、まだまだこんなモンじゃなァ……!」

クリスタル「……私、怖いものがたくさんあります」

カサイ「ああ?」

クリスタル「とりわけ大事なものを……大切な人を失うことが、怖くて怖くてたまらなかったんです」

カサイ「……」

クリスタル「失ってしまったらどうしようって、そればっかり考えて、逃げて、動けなくなって、ただ漠然と怯えていました」

クリスタル「でも妹が気づかせてくれたんです」

クリスタル「みんなとは、この心で繋がってる。大事なものはぜんぶここにある。私はまだ、何も失ってないんだって」

カサイ「……だから怖いモンなんてもう何も無いってか?」

クリスタル「いいえ」フルフル

クリスタル「確かに私はずっと、怖がってちゃダメだって、怖いものをなくさなきゃって思ってました。けどできなかった」

クリスタル「でもそれでいいんです」

クリスタル「怖いものはやっぱり怖いんです」

クリスタル「怖いものがない人なんていないんです」

クリスタル「どんなに怖くないフリをしたって、それで怖いものが無くなったりしないんです」

カサイ「……」

クリスタル「だからちゃんと向き合うんです」

カサイ「ああ……」

クリスタル「ただ逃げたり、怯えたりするんじゃなくて……怖いと思った時こそ、正面から向き合うんです」

クリスタル「きっとそういうものを、勇気って呼ぶんです」

カサイ「……ああ、そうだなァ」

カサイ「怖いもの知らずなんざ、ただの蛮勇。戦力差の分からんバカの考え方だ。死んだら元も子もねェからなァ」

カサイ「どうせ死ぬなら、死ぬほど楽しまなくちゃなァ……」

クリスタル「……」

カサイ「そんでどうだ。今のお前にゃどう見える。目の前にいるヤツぁ怖ェか?」

クリスタル「……はい、とっても」

カサイ「……!」

カサイ「そうか……ははっ……」

カサイ「オレもだよ」ニッ

カサイ「この体も、もうじき灰になる……」ヂヂヂヂッ

クリスタル「……」

カサイ「だからよォ……ユキナァ……!!」ボボボボボッ!!!

クリスタル「……っ」

カサイ「これで終いにしようぜェ!!!」ブワアアアアアッ!!!!!



安価先3票
① 散性冷波手裏剣
② 縦連曲性・冷波手裏剣
③ 横連曲性・冷波手裏剣
④ 冷波手甲鉤 暴風雪
⑤ 大雪断
⑥ 冷装突
⑦ 冷波手裏剣
⑧ 冷波刀・細雪 舞雪風
⑨ その他(自由記入)
リスト(>>191, >>192)

冷装突の番号⑤にしときゃよかったあああああああああああああああああああああ

カサイ「いくぞォォ!!!」ギュンッ

クリスタル「……」スッ

迫り来るカサイを前に、クリスタルは静かにしゃがみこんだ。

クリスタル「……」ピキキッ

右足に軽く触れ氷をまとわせる。

クリスタル「ふー……」←例のポーズ

キィィィィィン……

そのまま右足に重心を乗せ、エネルギーを溜め込んでいく。

カサイ「ウオオッ!!」ゴオオッ!!

クリスタル「っ……!!」ダッ

エネルギーが溜まりきった瞬間、クリスタルは駆け出した。

クリスタル「はっ!」ダンッ

カサイ「!」

一瞬で静から動へと転じたクリスタルは、カサイの前で高く飛び上がる。

クリスタル「……っ」

そして空中で前方に一回転し、右足をカサイへ向けた。

バシュウウウッ!!!

カサイ「っ!? なんだっ……!?」

その瞬間、円錐状の氷塊が放たれカサイを拘束。

クリスタル「はぁぁぁああああああ!!!!!」

クリスタルは空中で体勢を変え、円錐状の氷塊へ飛び込むように飛び蹴りを繰り出した。

カサイ「うがっ……!?」

クリスタルの体は氷塊と一体化、そして……

カサイ「あ、ぐッ、ウオオッ……!」

クリスタル「だあああぁぁぁぁぁあああああああああっ!!!!!」ギュルルルルルッ!!!!!

カサイ「ぐああぁぁぁぁああああっ!!!!」

ドリルのように高速回転しカサイを貫いた。

フッ

クリスタル「……っ」シュタッ

氷塊と一体化していたクリスタルの体は再構築され、カサイの背後に降り立つ。

カサイ「う……が……」

そしてカサイの頭上には、巨大な六花の記号があった。

クリスタル「はぁっはぁっ……」ガクッ

シュパァァンッ

雪菜「うくっ……」

力を使い果たしたクリスタルの変身が解除される。

カサイ「あ゛あ゛っ……う゛う゛う゛っ……!」グググッ

カサイはその身が内から崩れさろうとする衝動に抗い、そして……

カサイ「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!!!」バリィィィンッ!!!

六花の記号を叩き壊した。

カサイ「ゼェゼェ……」ビキビキッ

雪菜「……」

カサイ「ゥゥゥ……!」ボボボボッ!

カサイが振り返り……

カサイ「ウオオオアッ!!!」ゴオッ!!!!!

雪菜「……」

静かに背を向け膝をつく雪菜に、すべてを灼き尽くす拳が放たれた。

ビタッ

雪菜「……」

カサイ「……」ヂヂヂッ

雪菜「……」

カサイ「チッ……」

雪菜「……」

カサイ「楽しい時間は……あっという間に終わっちまうなァ……」サラサラ…

雪菜「……っ」

もし冷装突使う時が来たら、ドラゴンオルフェノクの記号砕きだけは死んでもやろうと思ってた
できればアクセルフォームの連続同時クリムゾンスマッシュもやりたかった
最終回オマージュで細雪ぶん投げるの描いた方がいいのかどうかだけは最後まで分からなかった

雪菜「……カサイ……さん」

カサイ「……ンだよ、急に改まりやがって」サラサラ…

雪菜「あなたはどうして、サイカの下にいるんですか……」

カサイ「あ?」

雪菜「だってあなたは、他の人とは違う気がする……サイカと戦ったこともあるって……」

カサイ「……」

雪菜「……」

カサイ「……サイカはな」

雪菜「……はい」

カサイ「…………強ェぞ」

雪菜「!! はい……」

カサイ「オレより強ェし、オレより強ェお前よりも強ェ」

雪菜「はい……」

カサイ「オレが知ってる中じゃ……そうだな、2番目に強ェな」

雪菜「2番……!? じゃ、じゃあもっと強い人が……!」

カサイ「いる」

雪菜「それっていったい……!」

カサイ「…………お前の妹」

雪菜「……え」

カサイ「ありゃ勝てんわ」ニッ

雪菜「あ……」

雪菜「………………」

雪菜「霰って……いうんです……」

カサイ「アラレか、そうか……」ヂヂヂヂッ

雪菜「……」

カサイ「……ありがとよ、ユキナ」メラメラ…

雪菜「……っ」

カサイ「最後の最後に、いい土産ができた……」ニカッ

ボボボボッ
ボシュウウウ
サラサラサラ…

雪菜「……っ……はいっ……」ギュッ

ここまで

以上でカサイ戦終了です

これだけ言わせてほしいんですが、ゆきにゃはずっと優等生でした
困った時は頼れば大抵なんとかしてくれるし、どこぞのロリコンみたいに派手な暴走しないし、動きが固くなったら霰ちゃん投入で解消できるしで、とにかく扱いやすいキャラでした
しかし反面、ずっと作者の手のひらの上というか、私が動かしたいように動きすぎる気がするなと思っていました
しかし今回最後の最後で、私の手を離れてくれたような気がします
ゆきにゃを描き始めた頃は、「仲間と一緒なら怖いものなんてなにもない」みたいなところに着地すると思っていたんですが、結果ほぼ真逆でした
私はそれがとても嬉しい

正直ゆきにゃ関連は語りたいことありすぎて収拾つかないのでこのへんで
次回からクリアvsライガ戦です ここは今までの2人よりは軽めになると思います 書いてみないと分かりませんが

バリバリバリッ
ドガァァァンッ!!!
バヂヂヂッ

ライガ「………………」シュウウウ

ライガ「……ふむ」

ライガ「こうなるか。なかなかどうして悪くない」グッパッ

ライガ「だが、やはりというかなんというか……」

ライガ「好奇心は猫をも殺すとは言ったものだな……」サラサラ…

ライガ「……まあいい」ギュ

ライガ「遅かれ早かれこうなる運命。サイカ様の手を煩わせるまでもあるまい」

ライガ「そんなことよりもだ……」

ガラガラ…
ドサッ

ライガ「いい格好だな、キュアクリア」ニヤッ

クリア「うくっ……」ボロッ

迷走中

使ってほしい技安価とらせてください 下3まで
リスト(>>196, >>197, >>198)

正直自分でも採用基準がわからん でもがっつり攻撃系の技の方が動かしやすい気がします いやわからんけど

厳正なる審査の結果、シキとシアさんは離れたところで戦いを見守ってることになりました

クリア「はぁはぁ……」ヨロヨロ

ライガ「ほぅ、立ち上がるか」

クリア「こんな……ところで……!」

ライガ「もう分かっているんだろう? お前では私に勝てない」

クリア「あなたにだけはっ……負けられないのっ……!」

ライガ「何を言う。自分ひとりの力では私に勝てないと、そういったのはお前自身じゃないか」

クリア「もうあの時の私じゃないっ……! プリキュア!!」バッ

クリアの掛け声とともにマントがはためいた。
マントは光を零しながら細く、長く形を変えていく。
クリアは弓状になったそれを構え、強く引き絞った。

クリア「ライトニングフィッシュアロー!!!」バシュウウウッ!!!

ギュルルルッ!!!

高速で回転する1匹の魚は、音すらも置き去りにして一直線に飛ぶ。
直撃すればどんなものでも容易く貫通するほどの威力だろう。
しかしそれも、当たればの話。

ライガ「どうだかな」サッ

ライガはその攻撃を完全に見切っていた。
矢の軌道を見極め、上体を少しだけ逸らし、最小限の動きで攻撃を躱した。
ライガの胸元を抉るはずだった魚は空を貫く。

クリア「リモートコネクト!」バッ

ライガ「ん?」

バシュウウウ…
シュンッ

しかしクリアはそれを見越していた。
攻撃の向かう先、ライガの背後に予めマントの切れ端を忍ばせていた。
光の如き速度にまで到達した魚の矢は、マントに吸い込まれるようにして姿を消す。

クリア「くらえっ……!」

そしてその出口は、ライガの頭上。

シュンッ
ギュルルルッ!!!

ライガ「!」

一切威力の衰えない矢はまばたきすら許さい速度で、今にもライガを貫こうとしていた。

ズダァァァンッ!!!

高速回転する魚の矢が、土煙を巻き起こしながら地面に深く突き刺さった。

クリア「はぁはぁ……これならっ……!」

クリアは舞い上がる土埃を睨め付ける。
全力の攻撃だった。躱されることも想定していた。それを見越して虚をつく作戦も立てた。手応えもあった。

バチッ

クリア「っ!!」

ライガ「この程度か……」バリリリッ

それでもなお、届かなかった。

ライガ「笑わせるな!」バヂッ!!

ライガが消えた。
それを認識した時にはすでに、雷速の蹴りがクリアの腹部を捉えていた。

ズガガガァンッ!!!

受け身も取れずに吹っ飛ばされた。
何度も地面に身体を打ち付けた。
全身が引き裂かれるような痛みを味わいながらも為す術などなかった。
ただその痛みを受け入れるほかなかった。

クリア「っっ……がふっ……!」

やっと勢いが止まった時、クリアは立ち上がることができなかった。
肺の空気が飛び出たまま戻ってこない。うまく呼吸ができず、視界が白に黒にと点滅を繰り返す。
ひどい酩酊感に襲われ、もはや上下も分からない。

ライガ「無様だな」

いつの間にかそばまで来ていたライガの声もどこか歪んで聞こえる。

クリア「ふぅっ……うううっ……!」

それでもクリアは力を振り絞る。
どこに力を入れれば立ち上がれるのかすら分からない。それでも

ライガ「まだやる気か?」

クリア「あっ……うああ゛っ……!」ググッ

ライガ「お前ごときが、まさか本気で私に勝つつもりなのか?」

クリア「そのためにっ……! ここまで来た!」

ライガ「……」

クリア「シーズンランドのみんなが……紡いでくれた希望があるっ……遺してくれた想いがあるっ……! だから私は今ここにいるっ……!!」

ライガ「……」

クリア「今日こそっ、絶対……! ぜんぶ取り戻す……!!」

ライガ「はぁ……」

ライガ「……くだらないな」ガッ

クリア「!?」

クリアの決意を冷ややかに一蹴したライガは、クリアの頭を片手で鷲掴みにした。

ライガ「そんなに妖精どもに会いたいなら……」グイッ

クリア「はなっ……!」

うまく力が入らないながらも必死に抵抗するクリアを易々と持ち上げる。
そして……

ライガ「同じ場所に送ってやる」バヂッ

クリア「っ!!?」

それは一瞬のようにも、永遠のようにも感じられた。
クリアの全身に雷撃が駆け抜けた。
脳天からつま先まで、全身の隅々を突き刺すような痛みが襲う。迸る雷がぶつかり合い火花と大きな音が散る。
しかし耳をつんざくような絶叫が、それすらも掻き消していく。喉が潰れるほど叫んでも何も変わらない。それが分かっていても悲鳴は枯れない。
身をよじろうにも身体が弓なりに張ったまま動かせない。あまりの痛みに意識が遠のいても、電撃に無理やり叩き起された。

ライガ「……」パッ

クリア「ぁ゛……」ドサッ

ライガがクリアの頭を離した時、クリアの身体からは煙と焼け焦げたようなニオイが上っていた。

朦朧とする意識、だらりと垂れ下がる四肢。クリアは白目を剥きながら力なく倒れた。
全身が、クリアの意思とは関係なしに痙攣を繰り返す。

クリア「あ゛……ぁ゛……」ビクッビクッ

ライガ「さらばだ、キュアクリア……」スッ

ライガがトドメを刺そうとしたその時だった。

クリア「は、ぁ゛……ぃう゛……!」グッ

ライガ「!」

クリアが声にならない声を上げ、地面を握りしめるように手をついた。

ライガ「驚いたな。まだ意識があるのか」

クリア「ま゛……だっ……!!」

ライガ「だがそんなザマでなにが出来る?」

クリア「う、う゛ぅ……!」

ライガ「何も出来やしないさ。結局お前は何も守れず、誰も救えず、惨めに死んでいくだけだ」

クリア「はぁっ……くっ……! あぁっ……っ!」グググッ

ライガ「それともまた助けを求めるか? お前だけの、何でもしてくれる都合のいいヒーローが助けに来てくれるのを待つのか?」

クリア「ちっ……がう……!」

ライガ「これまでずっとそうしてきたんだろう? だったらこれからも、そうやって無様に縋っていればいい」

クリア「もうっ……! そんなこと……しないっ……!」ヨロッ

クリアが足を震わせながらなんとか立ち上がる。
そんな姿を、ライガは冷ややかに睨んだ。

ライガ「……もうたくさんだよ、キュアクリア」

クリア「だって、だってそんなことしたら……!」

ライガ「終わらせよう」スッ

クリア「…………あの子、本当に助けに来ちゃうから」

ライガ「は?」

クリア「だあっ!」ダッ

ライガ「!」

ライガはカサイツナミより強いんだろうか?

>>320
設定上は1番
でもキュアサクラさんとタイマン生き残りレースしたら1番長持ちするのはツナミさんだと思う
適材適所

クリアは満身創痍の身体で、倒れ込むように拳を放つ。

クリア「私っ、勘違いしてたっ……っ!」

ライガ「今更なにをっ……」

クリア「ずっと……うぐっ……! ずっとあの子は強くて優しいんだって……だからいつも笑顔でいられるんだって思ってたっ……!!」

しかしそんな攻撃が通用するはずもなく、あっさりいなされ反撃を食らってしまう。

クリア「ぁが、ぅ……で、でも、違った……! 誰かのためっ、みんなのためっ……あの子にはそれしかなかったっ……!!」

ライガ「諦めろ……!」

クリア「私が助けてって言ったら……! あの子きっと、本当に助けに来るっ……! また自分が傷つくことなんてお構い無しにっ、ボロボロのまま笑うっ……!!」

ライガ「鬱陶しい!」バシッ

クリア「あぐっ……!」ドサッ

ライガ「もう分かっただろう!?」

クリア「うぅ、く……でもっ……!!!」ダッ

ライガ「チィッ……!」

それでもクリアは1歩も退かず攻撃を繰り返す。

クリア「でもそれじゃダメなのっ……! あの子にはもっとっ、大切にしなきゃいけないものがあるのっ……!」

ライガ「小癪な……!」

その度に精彩を欠いていた攻撃が徐々に鋭さを増していく。

クリア「私はこれからもあの子と一緒にいたいからっ……! 隣に立って支え合える存在でありたいからっ……!」

ライガ「くっ……ぅ……!」

もう戦う力は残っていないと思っていたクリアの攻撃が捌ききれなくなり、ライガは次第に焦り始める。

クリア「だからいつまでも支えてもらうだけじゃいけないのっ……! 甘えてるだけじゃいけないのっ……! 寄りかかってるだけじゃいけないのっ……!!」

ライガ(こいつ……! だんだん早く……!!)

ライガ「く、ぉぉお……っ!」バチチッ!

そしてついに……

クリア「今度は私が迎えに行かなきゃいけないのっ! 誰より早く飛んでいって、もう大丈夫だよって伝えてあげなきゃいけないのっ!!」

クリアの拳がライガの懐を捉えた。

ライガ「あぐっ……!?」グラッ

クリア「あの子の1番大切なものが……あの子自身であるためにっ……!!」

ライガ「っ!!」バリバリッ

クリア「私はあなたにっ……!!」ググッ

ライガ「うおあっ……!」

クリア「ひとりで勝たなきゃいけないのっ!!!!!」ギュオオッ!!

ライガ「っ!?」

ドガァァァンッ!!!

安心して…帰れないんだ!
四次元ポケットに引っ張られたわけじゃないです本当です


トドメの技色々考えたんですけど、前スレ>>464でちょっと話した、水生生物てんこ盛りのなんちゃらアクアリウムみたいな技にしようかなと
で、その名前を安価で募集しようかなと思います 下3までで
一応イメージとしてはスプラッシュウェイヴのお魚色々verみたいな感じを想像してます もし違う感じの案があればそのへんも是非
よろしくお願いします

モンスターバンケット

じゃあその時にも出したカレイドアクアリウムで

ご協力感謝
>>327にしようかなと思います
ただバンケットってワードがちょっと強い アクアリウム蹴っ飛ばすくらいに強い
なのでアクアリウムにこだわらずバンケットに比重を置いて、モンスターの部分にお魚要素を盛る感じで再構築しようと思います ご容赦

アクアリウムは>>328に任せよう せっかくの合体技だし、技名的にも使うキャラ的にも収まりがとてもいいと思うので、個人技にしちゃうのもったいない気がします

ライガ「ぅ! がふっ……!!」ガクッ

クリアの攻撃を対処しきれず、ライガがついに膝を着いた。

クリア「プリキュア!!」バサッ

そのチャンスを見逃さず、クリアがマントを大きく広げる。

ライガ「!」ゾッ

その瞬間、ライガの目に映ったのは無数の影。
マントの内側に湛える水の中、今宵の招待客が目を光らせていた。

クリア「アクアフェアリオ・バンケット!!!」

グググググッ!
ブワアアアアアッ!!!!!

それは水精の宴。
クリアの声を合図に、その時を待ちわびていた者たちがマントの中から溢れ出す。

ライガ「なっ……!」

ある者には鋭い歯があった。またある者には大きなヒレがあった。別のある者には吻が、吸盤が、甲羅が、鋏が、嘴が……
数多の水精がまるで1つの生き物のようにうねり、そして……

クリア「いっっっ……けぇぇ!!!!!」バッ

ドワアアアアアッ!!!!!

波涛となってライガへと押し寄せた。

ライガ「っ……!」バリリッ!

ライガは咄嗟に全身に雷を纏った。
しかし同時に理解していた。もはや逃げ場など、どこにも存在しない。

ライガ「うおおおあっ!!!」バヂヂヂヂッ!!!!!

残った力の全てを両腕に注ぎ込み、殺到する激浪へ突き出した。
それが最後の抵抗だった。
しかしその雷鳴は……

ライガ「っ!!!」

バヅンッ!

刹那の後、濤声に消えた。

プリキュア・アクアフェアリオ・バンケット になりました
水精の宴。お魚いっぱい。相手は死ぬ。
せめて名前くらいは可愛げというかプリキュア感を残したかった。効果は可愛くない。

シュパァァンッ

透「うっ……っ……!」ガクッ

透「はぁっはぁっ……」プルプル

透「………………やっ、た」

透「やった、やった……やっと……! 私……!」ギュッ

シア「透!!」フヨフヨ-

透「シア!!」

シキ「とおるうううううううううっ!!!!!!」パヒュ-ンッ

透「シキ……ぃぃい!? へぶっ!!?」ゴンッ

シキ「とおるっとおるうううっ!! よがっだのでずううううううぅぅっ!!!」ギュウウウッ

透「わがっ……! いきっ……!!」ワタワタ

シア「ほらシキ、透が苦しんでますわよ」ヒッペガシ-

シキ「ぁああ……!」ベリ-

透「んばっ……すぅぅぅはぁぁ……!」

シア「大丈夫ですか?」

透「し、死ぬかと……」

シキ「ごめんなのでずううううう!!」ギュウウウウッ

透「わかったから……」ナデナデ

透「それより……シキ、シア……!!」

シキ「う゛ん゛っ゛……!」

シア「ついに……ついにやりましたわね透……!」

透「うんっ……!」

シキ「これでっ……! ライガにやられちゃったみんなが戻ってくるはずなのですっ……!!!」

透「みんなにまた会えるんだね……!」

シア「はいっ……!」

シキ「すんすんっ、ずびっ……透っ、ありがとっ……! ほんとにありがとなのですっ……!!」ボロボロ

透「私もっ……ほんとに嬉しいよ……!」ギュッ

シキ「どおるうううっ!!」ギュ-

透「シキ……!」ギュ-

シア「ふふっ」ニコニコ

透「…………でもねシキ、ありがとうはまだ受け取れないの」

シキ「どう、して……?」

透「だってまだサイカが残ってるし、朱と雪菜がどうしてるかも分からない。それになにより……」

シキ「!」

透「桜野が待ってるから」ニコッ

シキ「うんっ……!」

シア「となると、まずは朱たちと合流ですわね」

透「まだ戦ってるなら加勢しないと」

シキ「け、怪我だいじょぶなのです? さっきの戦いだって、すごく激しかったのです……」

透「確かにちょっと疲れちゃったけど、桜野を助け出すまで休んでられない。ここが踏ん張りどころ!」

シキ「……うん!」



ライガ「くは、ははは……は……」



シキ「!」ビクッ

透「……まだ消えてなかったんだ」

ライガ「勝ち誇った顔を見てやろうと思ってな……」

透「あなたはもう終わり」

ライガ「だろうな……」サラサラ…

ライガ「だが私ひとり倒したところで、何も変わりはしない……」

ライガ「キュアサクラもウィッシュスターもこちら側にある……そして何よりサイカ様がいる……お前たちに未来は無い……」

透「桜野もウィッシュスターも返してもらうし、サイカも倒す。何ひとつ、あなたたちの好きにはさせない」

ライガ「くくくっ、やってみろ……そして絶望するがいい……」

透「……もうあなたと話すことは何も無い。行こ」クルッ

シキ「う、うん」

シア「ええ」

ライガ「……最後にひとつ、いいことを教えてやる」

透「いいこと……?」

ライガ「お前はさっき、キュアサクラが助けに来るとか言っていたが……安心しろ、それは有り得ない……」

透「あなたなんかに何が分か……」

ライガ「ヤツが絶対に勝てない相手を用意した」

透「!!!」

ライガ「くははっ……はははは……ははははははは!」サラサラ…

サラサラサラサラ…
フワァァ…

透「……」

透「ライガ……」

シア「気になることを言っていましたわね」

透「うん。桜野が絶対勝てない相手を用意したって、どういうことなんだろ」

シア「確かに今の桜野はかなり危険な状態かもしれません。ですが……」

シキ「それでもやっぱり桜野は強いのです……だからこんな状況になってるのです……」

透「だよね。その桜野が勝てない相手なんて、それも絶対なんて……」

シア「一体どんな……」

シキ「桜野が……絶対……」

シキ「………………」

シキ「!」ハッ

透「シキ?」

シア「何か分かったんですの……!?」

シキ「まさかっ……!」

ドガッバキッ
ドガガガッ
ドカァァンッ!

サクラ「ぐっ……! あがっ……!」ドサッ

サクラ「う、ぅ……!」ヨロッ

サクラ「んくっ……なんっ、なのっ……!」

ヒュンッ
ドゴォンッ!

サクラ「くぅっ……! な、なんでっ……!」

サクラ「あなたっ……! なんでっ!!」ダッ

ガッ!
グググッ…

サクラ「なんでわたしと同じ姿をしてるのっ!!?」

シャドウサクラ「あは♪」

ここまで
以上、クリアvsライガ終了
続きましてvsもう1人の自分、です。桜野さんには特攻です。
こういうのってプリキュア恒例な気がしてたけどイメージの7割はプリキュア5でした。というかダークドリームでした。

シャドウサクラだと長いので次回からシャドウに統一します

透「じゃあ桜野は今……!」

シキ「たぶん桜野自身と戦ってるのです……」

透「勝てない、の……?」

シキ「……」

透「……と、とにかく急いで桜野のところに!」

シキ「う、うん!」

透「シアも!」

シア「はい……あら?」

シキ「シア?」

シア「2人とも、ちょっとこっちに」

透「?」テテテッ

シア「これを見て……」

シキ「んー? なんか赤いの落ちてるのです」

透「なにこれ? 半透明な……石?」

シキ「きれーな石なのです。宝石です?」

シア「それは分かりませんが、問題は……」

透「ここ、ライガが消えた場所だよね?」

シア「ええ」

シキ「……」ジ-

透「そこに宝石みたいな石……ライガが持ってたのかな?」

シア「少し気になりますわね。なにか意味があるものなのでしょうか……」

透「うーん……」

シキ「……」スッ

透「シキ!? 不用意に触っちゃ……!」

シキ「多分だいじょぶなのです」

シキ「……」カタッ

シア「……何も起こりませんわね。どうですか、なにか分かりそうですか?」

シキ「……うん。やっぱりなにか感じるのです」

透「なにかって? 危ないもの……?」

シキ「ううん。確かに激しさはあるけど、悪い感じはしないのです」

シア「では一体……」

シキ「なにか、強い……感情? 意志? みたいな……」

透「強い意志……? なんでそんなものが……」





雪菜「こんなところに?」

雪菜「うーん、きれない琥珀色だけど……あれ?」

雪菜「この面だけなんか……割れてる?」

雪菜「あ、もしかして、ひびが入ったってこれのことなんじゃ……!」

雪菜「もしそうなら近くに欠片が……!」キョロキョロ





朱「……あった」

朱「エメラルドみたいな石の欠片がふたつ……」

朱「断面の感じからすると……」

朱「ぴったり」カチャッ

朱「この形……これがあの時言ってた……」





「「「はーと……?」」」

タンッ

サクラ「!」

シャドウ「たぁぁ!!」ヒュンッ

ドカァンッ!

サクラ「くっ……!」

シャドウ「ふふっ」ニヤッ

何も無い、からっぽの世界。
そこでサクラは今も、自分と全く同じ姿、同じ顔をした存在と戦っていた。

サクラ「どういうことっ……!? なんでわたしがもう1人……!」

シャドウ「ここはそういう場所だから」

サクラ「場所……!?」

シャドウ「ここはあなたの心の中。ここはあなたの夢の世界」

サクラ「なにっ……言って……!」

シャドウ「あなたは今ね、眠ってるの。そして……勝った方が目を覚ます」

サクラ「!!」

シャドウ「わたしはあなたになる。わたしになる」ヒュッ

サクラ「あぐっ……!」

動揺するサクラに、シャドウは躊躇いなく攻撃を繰り出す。

サクラ「あなたっ……! いったい何者なのっ……!!」

シャドウ「見ての通り、あなただよ。あなたが目を逸らし続けていた、あなた自身だよ!」

サクラ「っ!? わたし自身……?」

シャドウ「はぁ!!」

サクラ「!」

ダァァンッ!

サクラ「げふっ……うくっ……!」ズサッ

シャドウ「あははっ♪」

サクラ「あなたが……わたし……?」ヨロッ

シャドウ「うん、そうだよ」

シャドウ「わたしはあなた。あなたはわたし」

シャドウ「見て見ぬふりはもうおわり」ニコッ

シュパァァンッ

雪菜「はぁはぁ……やっぱりダメですね……」

朱「ほんの少しの手応えすら感じない……これじゃあ透ちゃんと合流できても壊すのは難しそうね……」

雪菜「はい……」

サクラ(in結界)「」

雪菜「桜野さん、ちっとも目を覚ましません……」

朱「そうね……」

雪菜「中で何が起こっているんでしょう……」

朱「はやく干渉する方法を探さなきゃね……」



透「朱、雪菜!!」タタタッ



雪菜「あ!」パッ

朱「透ちゃん!!」

透「よかった! 2人とも無事で!」

雪菜「はい、なんとか」

朱「透ちゃんたちも無事でよかったわ……!」

透「ツナミとカサイは……」

雪菜「……」コクッ

透「……そっか」

雪菜「じゃあライガも……?」

透「うん」グッ

朱「やったのね……!」

透「うん。でも……」チラッ

サクラ(in結界)「」

透「……」

朱「……いったん情報交換しましょうか」

シア「とにかく、あの3人は倒せたということですわね」

透「うん」

シア「ですが桜野は……」

サクラ(in結界)「」

朱「目も覚まさないし、結界も変化なしね」

雪菜「壊せないか色々試したんですけど、ダメそうでした……」

シキ「桜野ぉ……」

透「そうなると結界を壊すには、サイカを倒すか桜野が目を覚ますかのどっちか……」

シア「それはカサイが言っていたんですのよね? 信じて良いのでしょうか……」

雪菜「私は……信じます」

透「……まあ、わざわざそんな嘘をつくタイプでもないか」

朱「でも桜野ちゃんが次に目を覚ました時は、もうあたしたちの知ってる桜野ちゃんじゃないって」

雪菜「それは私も言われました」

シア「桜野を手駒にする計画なんですわよね」

朱「それでそのために、あの中では桜野ちゃんが自分自身と戦ってる……」

透「うん。シキの予想が正しければだけど」

シキ「それが最悪のパターンなのです。もし予想が正しかったら、桜野はきっと本当に勝てない……」

朱「……」

雪菜「どうにもならないんでしょうか……」

シア「現状では難しそうですわね……」

透「やっぱりサイカをなんとかするしかないのかな……」

朱「それも桜野ちゃんが目を覚ます前に……」

雪菜「簡単じゃ……ないですよね……」

シア「そもそもサイカがどこにいるのかすら掴めません。むやみに探して見つかるものでもないでしょうし……」

シキ「あぅぅ……」

透「桜野……」

サクラ(in結界)「」

透「……」

透「ねぇ、桜野……私の声、本当に聞こえないの……?」

透「私、ここまで来たよ……桜野のこと、迎えに来たんだよ……?」

透「それ、なのに……」

透「こんなに近くにいるのに届かないなんて……!」

透「桜野ぉ……!!」ギュッ

おうなんで朱さんだけいないのか説明してもらおうか

さ、酸素とかはほら……ファンタジーだから……

サクラ「はぁっはぁっ……!」ボロッ

シャドウ「あっはは♪ がんばるねぇ。でもわたしに勝つのは難しいと思うなぁ」

サクラ「絶対……勝つ……! 勝って目を覚ます……!」

サクラ「いつまでも眠っているわけにはいかないの……倒さなきゃいけない相手がいるの……!」

サクラ「これ以上、誰も傷つかないようにする……! そのためならわたしはっ……!!」

シャドウ「うそつき」

サクラ「っ!! あなたなんかに何がわかるって言うの!? 知った口聞かないで!!」

シャドウ「また見て見ぬふりするんだ」

サクラ「うるさいっ!」ダンッ

サクラが全力で踏み込み、一気にシャドウへ肉薄する。

サクラ「はぁぁああ!!」ドガガガッ

シャドウ「これでもまだ向き合ってくれないんだ」

しかしその猛攻も、シャドウは涼しい顔で受け流す。

シャドウ「ダメだよ、ダメ。そんなの許さない……」

シャドウ「わたしはあなた。あなたがひた隠しにしてきた痛み。あなたが零さなかった涙」

シャドウ「押し込められて、ひたすら募って……ほら見てわたし、こんなに大きくなったよ」ニコッ

サクラ「っ……!」

シャドウ「だからぜんぶ分かる。あなたの悲しみも苦しみも、ぜーんぶ知ってるよ」

サクラ「うるっ……さいっ……!!」

シャドウ「ねぇ、覚えてる? 覚えてるよね?」

サクラ「うるさいって言ってるの!!!」ギュオッ

シャドウ「8さいの誕生日だったよね」

サクラ「っ!」ピタッ

シャドウ「たあっ!」ブンッ

サクラ「!?」

バキィッ!

一瞬の動揺を突かれたサクラが宙を舞った。

サクラ「あぐっ!」ドサッ

シャドウ「あの日……パパが帰ってくることになってたんだよね」

サクラ「はぁ、うくっ……!」ズキズキ

シャドウ「ほとんど帰ってこないパパ……誕生日に家族3人そろうなんて初めてで、とっても楽しみだったよね」

サクラ「や、め……!」

シャドウ「道草もしないでまっすぐおうちに帰って、わくわく気分のそのままにドアを開けて……」

サクラ「やめて……!」

シャドウ「ただいまって言おうとしたんだよね?」

サクラ「っ……!」

桜野(そう。あの日のわたしは、ただいまって言おうとした。でも言えなかった)

シャドウ「だってドアを開けたらさ、急に聞こえてきたんだもんね」

サクラ「だまれぇ……!」

桜野(わたしのただいまを遮ったのは、ママの叫び声だった)

シャドウ「『捨てないで』、『ひとりにしないで』」

桜野(必死に懇願するように泣き叫んでいた)

シャドウ「なにがなんだか分からなかったよね」

桜野(わたしは玄関で立ち尽くしたまま動けなかった)

シャドウ「何が起きてるか分からずにいたら、リビングのドアが開いてパパが出てきたよね」

桜野(久しぶりにパパに会えた。それなのに、震えが止まらなかった)

シャドウ「パパの足元にはママもいて……縋りつくママを、パパは鬱陶しそうに蹴っ飛ばしてたね」

桜野(それでもママは、何度もパパに縋りついた。足を掴んで、服を掴んで、その度に突き飛ばされた)

シャドウ「震えながら立ち尽くしていたら、パパがこっちに気づいたね」

桜野(パパと目が合った。いつも優しくてあったかいパパからは想像もつかない、氷みたいに冷たい目だった)

シャドウ「パパはあなたに気づいた途端、呆れた声でこう言ったよね……」

サクラ「やめっ……」



パパ『だから産まなきゃよかったんだ』



サクラ「うぅぅ……っ!」ギリッ

シャドウ「ふふっ」ニコッ

シャドウ「何を言ってるの? どうしてそんなことを言うの? なんにも分からなかったよね」

サクラ「はあっはあっ……!」

シャドウ「でもそれだけで終わりじゃなかった」

サクラ「っ! もうなにもしゃべるなっ……!」

シャドウ「止めてみれば?」ニヤッ

サクラ「っ……!!」ピキッ

サクラは力任せにシャドウを攻撃した。
しかしシャドウは、そんな攻撃をあっさりいなして話を続ける。

シャドウ「ふぅ……さっきの、ママも聞いてたんだよね」

サクラ「う、けふっ……!」

桜野(『産まなきゃよかった』。その言葉を聞いたのは、わたしだけじゃなかった)

シャドウ「ママもあなたに気づいた」

桜野(わたしを見つけた時、ママはハッとした表情を浮かべた)

シャドウ「それですぐまたパパに縋りついて言った。覚えてる? 忘れるわけないよね? ママ、こう言ってた……」

サクラ「も……やめ……」



ママ『捨てる、捨てるからっ! その子捨てるから!! 孤児院でも養護施設でもゴミ箱でも!! どこにだって捨ててくるからっ!! だからわたしを……!!』



シャドウ「置いてかないで……って」

サクラ「う、ぅぅあ……!」

シャドウ「ママにとって、あなたはただの鎖みたいなものだもんね」

桜野(そう。わたしが産まれたのはママのワガママのため)

シャドウ「子供を産めば、パパは自分から離れていかない。ずっと繋ぎとめておける」

桜野(そう考えたから、無理やりにでもわたしを産んだ)

シャドウ「ママのもとからパパがいなくならないようにする。あなたの存在理由はそれだけなの」

桜野(わたし自身は望まれたわけでも、愛されたわけでもない)

シャドウ「そしてママにとって、パパを繋ぎとめておけないあなたには何の価値も無いの」

桜野(だからママは、わたしを捨てるって言ったんだ。無価値なゴミを捨てれば、パパと一緒にいられるって思ったんだ)

サクラ「っ……!」ギュウウッ

サクラ「ふぅっ……ふぅっ……!」

シャドウ「でもパパにとってはママにも価値なんてなかった」

桜野(パパがママを強く突き飛ばした。壁にぶつかって大きい音がした。糸が切れたみたいにママが倒れて、そのまま動かなくなった)

シャドウ「それからパパがあなたのところまでゆっくり歩いてきた」テクテク

サクラ「!」ビクッ

桜野(パパが近づいてくるのが恐ろしかったのは初めてだった)

シャドウ「目の前でしゃがんで頭を撫でてくれたよね」ポンッ

サクラ「やっ……!」カタカタ

桜野(その手から温もりを感じなかったのは初めてだった)

シャドウ「それで、状況がさっぱり理解できなかったあなたに、丁寧に説明してくれたよね」

桜野(パパはママのこと、好きじゃなかったんだって。ママが一方的にパパのことが好きで、パパはそれをずっと鬱陶しいって思ってたんだって)

桜野(突き放そうとするとヒステリックを起こして暴れるから、面倒くさいけど仕方なくかまってたんだって)

桜野(それなのに、ママは嘘をついて子供を……わたしを産んだんだって)

桜野(パパ、すごく嫌だったんだって。わたしのこと、嫌いだったんだって。ずっとずっと嫌いで嫌いで嫌いで、大っ嫌いだったんだって)

サクラ「……っ」ガタガタ

シャドウ「それにパパ、こうも言ってたよね……本物の家族がいるって。あなたやママとは違うって。ちゃんと結婚して、ちゃんと家族なんだって」

シャドウ「それに娘もいるんだって。あなたとは違う、本当に愛する、本物の娘なんだって」

シャドウ「だからパパ、最後に笑顔でこう言った……」

桜野(何度も見たことあるはずなのに、見たことない笑顔で言った)

シャドウ「お前はね……」ニコッ

サクラ「……っっっ!」



パパ『いらない子なんだよ』



桜野(その日、わたしはパパに捨てられた)

サクラ「ふぅーっ、ふぅーっ……!」

シャドウ「どおどお? 分かってくれた??」

サクラ「っっ! うるっ、さいっ……! わたしは……!!」

シャドウ「うん、分かるよ。これで全部じゃないもんね?」

サクラ「っ……!」

シャドウ「でもまあその後どうなったかは、正直あんまり覚えてないよね」

桜野(そう……気づいたら、ママとの2人暮らしに戻っていた)

シャドウ「でもまるっきり前と同じってわけでもなかったよね」

桜野(毎日、知らない男の人が家にいた。毎日違う人だった)

シャドウ「ママのお客さんなんだってね」

サクラ「っは……っは……」カタカタ

桜野(わたしはその人たちが怖くて怖くてたまらなかった。だから朝は誰より早く学校に行って、誰より遅く帰るようになった。休みの日もできるだけ外で過ごして、家にいる時は部屋に籠って布団を被って小さく丸まっていた)

シャドウ「その間、あなたはずっと現実逃避を続けてた」

サクラ「そ、そんなことっ……!」

シャドウ「あれ以来、ママはどこかおかしくなってた。でもそれはパパがママを突き飛ばした時、頭を強くぶつけたからだ。そうに違いない。きっとそうに違いないんだ。パパだって、ちょっと機嫌が悪かっただけだ。自分にだってそういう日はある。たまたまだ。偶然だ。これは何かの間違いだ……って」

サクラ「っ……っっ……!」

シャドウ「そんな生活が1年くらい続いたね」

サクラ「……!」

シャドウ「あの日のこと、覚えてるよね?」

サクラ「ぁ……」

桜野(9さいの誕生日だった)

余談でもなんでもないんですけど
非公式というか、>>1が勝手に言ってるだけというか、>>1の脳内設定みたいな話なんで本当に聞き流してもらって構わないんですけど
桜野さん処女喪失はこのくらいの時期(8さい)、出入りしてた男につまみ食い感覚で……
みたいな感じだと思ってる

桜野(学校からの帰路、わたしの足取りは1年前のように軽くはなかった)

シャドウ「それでもあなたはまっすぐおうちに帰った。それまでは出来るだけ遅くなるように帰ってたのに、あの日だけはそうしなかった」

サクラ「……っ」

シャドウ「もしかしたら何か起きるんじゃないかって思ってたんだよね。あの日の出来事はぜんぶ夢で幻で、帰ったら幸せな誕生日をお祝いできるんじゃないか、なんて……そう思わずにはいられなかったんだよね」

サクラ「ち、が……っ!」

シャドウ「でもその期待はちょっとだけ叶った」

サクラ「っ……」

桜野(そう。ちょっとだけ叶った。あの日、意を決して家に帰ったら、玄関にママがいた)

シャドウ「ママが、おかえりって言ってくれたんだよね」

桜野(ママの顔をまっすぐ見るのは久しぶりだった。本当に、本当に久しぶりだった)

サクラ「……」

桜野(久しぶりのママはすごく疲れていて、やつれていて、ボロボロで……でも穏やかに笑ってた)

シャドウ「ママ、いっぱい謝ってくれたね。今までごめんね、ほったらかしてごめんね、ちゃんとお母さんできなくてごめんねって何度も……」

サクラ「………………やめて」

シャドウ「誕生日もちゃんと覚えててくれたね。バースデーケーキも用意してくれて、ナイフで切り分けてあなたの前に飾り付けてくれたね」

サクラ「…………やめてよ」

シャドウ「それでママ、あなたに聞いたよね」

サクラ「やめてって言ってるでしょ……!」

シャドウ「誕生日プレゼントは何がいい?」

サクラ「やめろっ!!!」ダッ

サクラ「うああっ!」ガバッ

シャドウ「ふふっ」クルッ

サクラ「あぅっ……」ドサッ

シャドウは余裕の笑みを浮かべながら、飛びかかったサクラを易々と躱す。

シャドウ「ねぇ、あなたはなんて答えたんだっけ?」ドカッ

サクラ「あぐっ……!?」

そして倒れたサクラの脇腹を容赦なく蹴り飛ばす。

シャドウ「ねぇっ……てばっ……!」ドガガッ

サクラ「はっ……げふっ……!」

シャドウ「忘れちゃったの? ねぇ、ねぇ??」ドガッドガガッ

サクラ「うがっ、ぁ……がっ……!」

シャドウ「ほら、覚えてるでしょ? わたしが言ってあげよっか? ねぇ??」ゲシゲシッ

サクラ「う、ぐ……!」

シャドウ「ほら言ってみてよ! あなたはママに! 何をお願いしたんだっけ!!」ドガッ!

サクラ「う、ぁ……!」ゴロゴロッ

サクラ「っ……」グタッ

サクラ「ふー……ふー……」



『誕生日プレゼントは何がいい?』

『ぷれぜんと?』



桜野(とっても嬉しかった。プレゼントなんて初めてだったし、何よりママが優しかった)



『うん。今までいっぱい酷いことしてきちゃったから、どんなものでもいいよ』

『ほんとに? どんなものでも?』



桜野(大好きなママが戻ってきてくれたって思った。また前みたいに、家族になれるんじゃないかって思った)

サクラ「ふっ、ふっ……うくっ……」

桜野(だから……わたしは……)

サクラ「………………っ」ギュウウウッ

『じゃあね……』



サクラ「………………ぱ……ぱ」



シャドウ「あは♪」

なんかしんどくなってきたのでここまで


実は>>363のママのセリフは本作でも五指に入るくらいには気に入ってます

コスモスさんの就職に関してはちゃんと決めてるわけではありませんが、コスモスさんが両親殺害した直後にスカウトされた感じかなと思ってます
そして闇の力で死体処理てきな コスモスさん死亡によるリセットで死体出てきたりするかもてきな



プリキュアの根幹設定は正直そんなに詰めてないです むしろそこをフワッとするために「プリキュア」ってタイトルを借りてると言っても過言ではない
考えるならウィッシュスターとどう関連するかが重要になりそうです
そもそもどっちが先か分かりませんが、例えばウィッシュスターの防衛機能として同時に作られたとか、過去にウィッシュスターに戦う力を願った奴がいてその結果生まれたとか

サクラ「…………」

シャドウ「そう、そうだったよね。せっかくママ、忘れようとしてたのに、乗り越えようとしてたのに……」

桜野(わたしのせいで思い出してしまった)

シャドウ「だからママがあんなことをしたのも……」

桜野(ぜんぶわたしが悪いんだ)

サクラ「…………」

シャドウ「あなたの言葉を聞いた途端、ママの顔から血の気が引いたのが分かったよね」

桜野(青くなって、白くなって……)

シャドウ「それで……」

桜野(赤くなった)

シャドウ「たっ!」バキッ

サクラ「あぐっ!??」ドサッ

桜野(ママはわたしを殴り飛ばした)

サクラ「う、く……げふ……!」ズキズキ

シャドウ「ふふふっ」ノシッ

サクラ「っ……!?」

桜野(そして倒れたわたしに馬乗りになって……)

シャドウ「♪」スッ

サクラ「っ!!!」

桜野(わたしの首に両手をかけた)

サクラ「あ、が……!? はっ、ああ゛っ……っ!!?」ビクンッ

シャドウ「ほらほら! 覚えてるでしょ!?」ギリギリ

サクラ「かひゅ、ひゅー……う゛あ゛っ……!!」

シャドウ「ママはこうやって! 思いっきり体重かけてさ!!」ギギギギッ

サクラ「っっ! あ゛……が、ひゅっ! え゛ぁ……!!」ジタバタッ

桜野(ママの顔が近くにあった。見たこともないくらい怖い顔だった)

シャドウ「力いっぱいあなたの首を絞めた!!!」ギギギギッ

サクラ「っえ゛……ぅぇあ゛……あ゛……!」

桜野(それでその顔のまま……)

シャドウ「それでっ……! あなたに向かって!!」

桜野(ママは叫んだ)

シャドウ「あんたさえっ!」



ママ『あんたさえ産まれてこなければっ!!!』



サクラ「っっ……っう、ぅぅぅあああああ!!!!!」ドガッ

シャドウ「う? うぁったっ!?」ゴロンッ

サクラが無理やり腰を浮かせ、バランスを崩したシャドウの背中に蹴りを入れた。

サクラ「はぁっはぁっ……!」

シャドウ「あっはははははっ♪」

サクラ「っ!?」

サクラはすぐさま立ち上がったが、シャドウは仰向けに転げたまま笑い声を上げる。

シャドウ「あの時も、そんな感じでいっぱい暴れたよねぇ」

桜野(そう。ママに首を絞められている時もたくさん暴れた)

サクラ「……」

桜野(あの時のわたしじゃ、どれだけ暴れても無意味だったけど……それでも怖くて、苦しくて、必死に抵抗した)

シャドウがゆっくりと立ち上がる。

シャドウ「あなたがあんまり大きい音をたてるものだから、お隣さんとかが気づいてさぁ……」

サクラ「…………やめろ」

桜野(ドアがドンドンって鳴って、声が聞こえて、警察にって……)

シャドウ「そしたらママ、あなたの上から退いてくれたね」

サクラ「言うなっ!!!」ギュンッ

シャドウ「やぁだっ♪」

サクラはシャドウにそれ以上しゃべらせまいと、矢継ぎ早に攻撃する。
しかしシャドウはものともせず話し続ける。

サクラ「うあああっ!」ガガガガッ

シャドウ「ねぇねぇ! ママ、あの時どんなこと考えてたのかなぁ!」

サクラ「うるさいっ……!」

桜野(ママは立ち上がるとゆっくり歩いて、テーブルにあるナイフに手を伸ばした)

シャドウ「聞きたいねぇ、知りたいねぇ! でももう分かんないねぇ!」

サクラ「だまれっ……!!」ドガガッ

桜野(わたしのバースデーケーキを切り分けたナイフ。まだクリームがついていた。ママはそのナイフを……)

シャドウ「だってママは、あなたの目の前で……」

サクラ「だまれぇっ!!!」ギュオッ

シャドウ「死んじゃったもんね」ニコッ

桜野(自分の喉に突き刺した)

ドガァァァンッ!!!

サクラ「う、が……っ! かふっ……」

シャドウ「ねぇねぇ」

サクラ「……っ」

シャドウは、倒れるサクラのすぐそばでしゃがみこみ、サクラの顔を覗きながら煽るように笑む。

シャドウ「その色、とってもよく似合ってるよ」

サクラ「っ!!」

シャドウ「ママの血とケーキのクリームが混ざりあった色……」

サクラ「……っ!」

シャドウ「あなたの大っ嫌いなピンク色♪」ニコッ

桜野さんの怖いもの:1スレ目>>353

サクラ「……っはぁ……っはぁ……!」カタカタ

シャドウ「そうやってパパもママも失ったあなたは、叔母さんたちに引き取られた」

桜野(9さいになってすぐ……誕生日からほんの数日後だった)

シャドウ「叔母さんたちにいっぱいひどいことされたね」

サクラ「……っ」

桜野(そんな中で、考えるのはパパとママのことだった)

シャドウ「パパ言ってたね、お前はいらない子だって」

シャドウ「ママ言ってたね、産まれてこなければって」

シャドウ「なんで生きてるのか分からなかったよね」

サクラ「………………」

シャドウ「でもあの子との出会いがあなたを救ってくれた……」

桜野(まいごのおんなのこ)

シャドウ「あの日のコスモスが」

サクラ「……っ」

シャドウ「あなたはついに、生きる意味を見つけた」

桜野(誰かの役に立つこと、それがわたしの存在理由になった)

シャドウ「プリキュアにこだわったのだって、それが極致だと思ったからだもんね」

桜野(迷う理由はなかった)

シャドウ「それにコスモスとも再会できた」

シャドウ「コスモスと仲良くなって、あの子が両親を亡くしていることを知って、その境遇を自分に重ねて……」

シャドウ「ほっとけなくなって、もっと仲良くなって、あなたの中であの子の存在がどんどん大きくなって……」

桜野(そしてわたしは知ることになる)

シャドウ「そんな時だったね、あのロケットの中身を見たのは」

サクラ「……」

シャドウ「なにが入ってたんだっけ?」

桜野(ロケットには1枚の写真が収められていた。家族の写真だ。中睦まじそうな3人家族)

サクラ「……左側には母親らしき女性。右にはパパ。そして真ん中には今よりもほんの少しだけ幼いコスモスがいた」

シャドウ「ふふふっ、そう。コスモスと一緒にパパが写ってた」

サクラ「……」

シャドウ「あなたのパパが」

サクラ「…………っ」

シャドウ「あなたとコスモスは異母姉妹だった」

桜野さんとコスモスさん、どっちが姉でどっちが妹かは設定上は決まってないです
がしかし、桜野さんは誕生日聞いてる(2スレ目>>83)ので知ってます

シャドウ「それってつまりさ、コスモスこそパパが言ってた『本物の娘』なわけだよね?」

サクラ「……」

シャドウ「恨むことだってできたはず。でもあなたはそうしなかった」

サクラ「…………だって、あの子はなんにも悪くないから」

シャドウ「わたしには分かるよ。あなたは本当に、あの子を大切に想ってた。本気であの子を幸せにしようとしてた」

サクラ「…………だって、あの子は幸せじゃなきゃいけないから」

シャドウ「どうして?」

サクラ「だってあの子は『本物』だから……わたしがなれなかった『本物』だから……!」

サクラ「わたしが手に入れられなかった幸せをぜんぶ持ってるはずだからっ……!!」

サクラ「わたしが不幸であればあるだけっ、あの子は幸せじゃなきゃいけなかったのっ!!!」

シャドウ「……」

サクラ「はぁっはぁっ……! でもっ……!」

サクラ「でもあの子は不幸だった……家族を、両親を失ってひとりぼっちだった……」

サクラ「そんなのダメなの……あの子は幸せにならなきゃいけない……!」

シャドウ「だから『わたしが幸せにする』なんて言ったんだぁ」

サクラ「あの子はわたしが助けてあげなきゃ! 迷子のままひとりぼっちで泣いていることしか出来ない可哀想な女の子だった!!!」

シャドウ「そう思ってたのにねぇ」

サクラ「……っ!」

シャドウ「あの子が自分で両親を手にかけたって知った時、どう思った?」

サクラ「………………」

サクラ「……バチが当たったんだって思った」

サクラ「コスモスと再会してからのわたしは、きっと人生で1番悪い子だった」

サクラ「ワガママで、欲張りで……だからバチが当たったんだ」

サクラ「きっとどこかで神様が見てて……悪い子のわたしから、ぜんぶ奪っていくんだって思った」

サクラ「だからわたしは、良い子に戻ることにした」

シャドウ「だから殺したんだ」

サクラ「……っっっ!!!」ギュウウウッ

サクラ「みんながあの子の死を望んでたっ!!! きっとあの子自身でさえそうだった……!!」

シャドウ「あなたは?」

サクラ「わたしのことなんかどうでもいい!!」

シャドウ「そうやって目を逸らすから、わたしが生まれたんだよ?」

サクラ「うるさいっ!!」

シャドウ「コスモスが死んでも、あなたは1度も泣かなかった。どうしてあんなに必死にこらえたの?」

サクラ「こらえてなんかない!! わたしは良いことをしたんだ……! みんなが喜ぶことをして……役に立てたんだもん……!! こらえてなんか……」

シャドウ「うそつき」

サクラ「うそじゃない!!!」

シャドウ「ううん、うそだよ。わたしには分かる。あなたが泣けなかったのは……」

サクラ「もうだまって……!」

シャドウ「あの妖精のせいでしょ?」

サクラ「………………え?」

サクラ「え、え……?」

サクラ「よう……せい……?」

サクラ「ちが……う。シキは……ちがうよ……」

シャドウ「違わない。あの妖精がいたから泣けなかった」

サクラ「ち、がう……ちがう……ちがう、違う違う違うっ!! シキは関係ないっ!!」

シャドウ「関係あるよ。だってあの妖精、ずっとあなたのそばにいた」

サクラ「たしかにずっと一緒だったけど……! でもそんなの……!」

シャドウ「外ではいつもニコニコ笑ってなきゃいけないあなたにとって、あの小さなクッションは唯一あなたがあなたのままでいられる場所だった」

サクラ「っ……違うっ……!」フルフル

シャドウ「なのにあの妖精は、そんな場所にまで踏み込んだ」

サクラ「わたしが受け入れたのっ!!」

シャドウ「でもそのせいであなたは、隠れて泣くことすら出来なくなった!!!」

サクラ「っ!」

シャドウ「ほんの少し気を抜くことすら許されなくなって! ずっと笑顔のままいるしかなくて! そうやって抑え続けなきゃいけなくなった!!」

サクラ「ち、がうっ……!!」

シャドウ「あの妖精のせいで、わたしはここまで大きくなったんだ!!」

サクラ「!」

サクラ「……っ!」ギリッ

サクラ「あの子はわたしより苦しんでた!!!」

サクラ「故郷も家族も友だちも喪って! 行くあても無くなって!!」

サクラ「わたしがなんだって言うの!? あの子に比べればわたしの痛みなんてなんでもない!! あの子の方がわたしなんかよりずっと大きな悲しみを抱えてたの!!!」

シャドウ「他の誰かがあなたより悲しんでることが、あなたが泣いちゃいけない理由になるのっ!!?」

サクラ「なるよっ!!!!!」

シャドウ「!」

サクラ「はぁっはぁっ……! だって、わたし……約束したもん……」

サクラ「戦うって……ぜんぶ取り戻すって……絶対助けるって言ったんだもん……!」

サクラ「それなのに、助ける方が泣いてたら……助けられる方は不安になっちゃう……」

サクラ「……それじゃダメなの」

サクラ「大丈夫って言わなくちゃ……いつでも笑顔でいなくちゃ……ちゃんと約束守らなくちゃ……」

サクラ「泣いたって……なんにもならない……」

シャドウ「……っ」ゾワッ

サクラ「そう、そうだよ。なんにもならないんだよ……」

サクラ「わたしが泣いたからなんだっていうの? それで誰かを助けられるの? わたしの涙で誰を救えるの?」

サクラ「なんにもならない……」

サクラ「なんの意味も……価値もない……」

サクラ「そんな、なんの役にも立たないもの」

サクラ「はじめから」

サクラ「枯らしてしまえばよかったんだ」

ここまで

さすがに時間ズレすぎてヤバいのでこれだけ



本編開始までの桜野さんの年表

0歳     ママの既成事実のために誕生
~8歳まで  育児放棄期 死なない程度の世話で育てられる
8歳(誕生日)  パパに捨てられる
~9歳まで  完全家庭崩壊期 ママがとっかえひっかえ男を連れ込む
9歳(誕生日)  ママに殺されかける 同日、ママが自殺
9歳     ママの妹夫婦に引き取られる 虐待開始

10歳     まいごのコスモスに出会う
~14歳まで  求められるまま応える
14歳     本編開始 プリキュアになる

年末特有の理由なき忙しさが押し寄せてくる……年内完結は正直無理そうです……

次作は次作で完全に独立させます 今作中で次作のキャラ募集することはないです そもそもいつ始められるかすら分かりませんので なんならプリキュアじゃないの挟むかもしれませんので 長編連続すると病みそうだし

あと次作のプリキュアやる時は今作ほど重たくはならない予定 安価で進行するとどうしてもギャグテイストになるのでもう全編ギャグでやったろかって感じです ただ安価で色々決めるつもりな都合上、今作ほどキャラを大事にできないかもしれないのが懸念点
今回の更新遅れたのも、桜野さんが思いのほか深めに堕ちちゃって戻ってこなくなったので悩んでたんですが、この辺も安価にぶん投げることになるのかなあと

シュパァァンッ

シア「……やはり厳しいですわね」

朱「ふぅぅ……サイカの居場所が分からない以上、桜野ちゃんをなんとかしたいんだけど……」

雪菜「はぁはぁ……3人でやっても全然ダメそうですね……」

シア「ライガたちとの戦いから、ずっと力を使いっぱなしですわ。少し休憩しましょう」

雪菜「はいぃ……」ヘタッ

透「……」

シキ「透も……」

透「……」ジッ

サクラ(in結界)「」

透「……」ギュ

シキ「透……」

シキ「………………もし、もしもなのです」

シキ「もしも桜野が目を覚まして、その時本当にシキたちが知らない桜野になってたら……どうするです……?」

朱「そ、そうならないために……」

シキ「……だからもしもの話なのです」

シキ「桜野が戦ってるのが本当に桜野の偽物だとしたら、そうなる可能性はすごく高いと思うのです。もしそうなったら……」

朱「……」

雪菜「……」

透「……戦うよ」

シキ「……!」

透「戦って、本物の桜野を叩き起こす。諦めないよ、絶対」

シキ「……うんっ」

雪菜「でもシキちゃん、なんで桜野さん勝てないって思うんですか? もしかしたら勝てる可能性だって……」

シキ「それは……」

シキ「……」

シキ「これはシキの……願望、みたいなものかもしれないのです」

雪菜「願望?」

シキ「桜野に負けてほしいって思ってるんじゃないよ。でも……」

透「……」

シキ「桜野は……勝っちゃいけない気がするのです」

ドガァァァンッ!!!
ドガッガッ
ドサッ

シャドウ「かはっ……!」

ヒュンッ

シャドウ「!」ピクッ

ドガァンッ!

シャドウ「うっ、くぅ……!」ズザザッ

サクラ「……」ギロッ

シャドウ「っ!」ゾッ

シャドウ「ほんとにわたしを殺す気なんだ……後悔すると思うけど?」タラ-

サクラ「命乞いのつもりなら、もっと練習した方がいいんじゃない?」

シャドウ「っ……ご忠告どうもっ!」ダッ

サクラ「……」

雪菜「勝っちゃいけないって……」

シキ「う、うまく言えないのですけど、独りで勝っちゃいけないというか……」

朱「独りで?」

シキ「あ、ぅぅ……」

透「……今の桜野、間違ってる」

雪菜「え?」

朱「た、確かに全部一人で抱え込もうとしてるけど……」

透「そんな桜野を桜野自身が否定するとしたら、桜野が1番言ってほしくない言葉を言えるとしたら……それって桜野の本心みたいなものなんだと思う」

雪菜「本心……?」

透「闇の力で象られている以上、性質そのものは闇だと思うんだけど……元になってるのは多分……」

シキ「そ、そうなのです! 桜野はずっと本心を隠してるみたいだったのです!」

朱「じゃああの時桜野ちゃんに見た影は……」

雪菜「で、でももしそうだとしたら、それだって桜野さんの一部なんじゃ……」

透「うん。もし本当に桜野の本心なら、それだけは消しちゃいけない。シキが言いたいことって……」

シキ「そうなのです! シキより説明上手なのです!」

透「今の桜野は……どこか昔の私に似てるんだと思う」

朱「そうかもしれないわね……」

透「桜野にも伝えてあげなきゃ……私が変われたのは……」

雪菜「……んぇ?」

朱「どうしたの?」

雪菜「いやなんか……透さん……?」

透「? なにかついてる?」

雪菜「ついてるっていうか……それ……」

透「??」

サクラ「……はぁ」

シャドウ「うっ……がふっ! げほげほっ……!」ガクッ

サクラ「いい加減しぶといなぁ。まだ消えないの?」

シャドウ「へ、へへっ……あなた次第じゃない……?」ニヤッ

サクラ「……あっそ」シャッ

シャドウ「!」

ドガガガガァンッ!

シャドウ「うぁっ、くぅ……!」グタッ

サクラ「じゃあ終わらせよっか」ノシッ

シャドウ「っ!?」

サクラ「あんまり暴れないでよ。左腕しか使えないんだか……らっ!!」ギュッ

シャドウ「あぎゅっ!??!?」ビクンッ

サクラ「……」グググッ

シャドウ「う゛ぁ……はっ……かはっ……!」

サクラ「……」ギギギギッ

シャドウ「かひゅっ……はへ、へ……へはははっ♪」

サクラ「なに笑ってるの……」ギギギッ

シャドウ「おんっ、なじ……だねっ……あ゛ぅ゛っ……!」

サクラ「……」ググッ

シャドウ「ママとっ、おんなじだねっ……ぁ゛……コスモスのときとっ……おんなじ、だねぇっ……!」

サクラ「もういい……」ギギギッ

シャドウ「あがっ……ぁ゛あ……ぞ、それ、に゛……ぞれにぎっどっ……あ゛ぁだっ……」

サクラ「黙って消えて」ギリギリッ

シャドウ「あなだはっ……ごれがらっ……ごやっ、でっ……えぅ゛っ……!」

サクラ「……」ギギギギッ

シャドウ「みんなのこともころすんだぁ……」

サクラ「!」ピタッ

サクラ「………………は?」

シャドウ「げふっ、げほげほっ……げほっ、げほっ……! あ、はは……」

サクラ「みんな……? みんなって……なに……?」

シャドウ「みんなはみんなだよぉ……透ちゃんに、朱さんに、雪菜ちゃん……」

サクラ「みんなを……殺す? わたしが?」

シャドウ「うんっ……」

サクラ「なっ……ば、バカ言わないでっ! そんなことするわけないっ!!」

シャドウ「するんだよ……あなたはね、今わたしの首に手をかけているように……」

サクラ「……っ」

シャドウ「みんなを殺すの♪」

サクラ「ありえない!!!」グッ

シャドウ「あきゅっ……!!?」

サクラ「惑わそうったってそうはいかないから! 第一、殺す理由も戦う理由も何一つない!!」

シャドウ「そうっ……かなあ……ぁが……」

サクラ「今ここであなたを倒す! そうすればわたしが目覚める! それでぜんぶ元通り! そうでしょ!?」

シャドウ「きっとみんな気づかないよ……」

サクラ「え……?」

シャドウ「ふふっ……」

サクラ「き、気づかない? 気づかないってなに? どういうこと??」

シャドウ「そのまんまぁ……」

サクラ「そ、そんなわけない……そんなわけないでしょ!? だって!!」

シャドウ「だってぇ」

サクラ「っ」ビクッ

シャドウ「今のあなた……」

サクラ「……っ!!!」

シャドウ「闇そのものだもん」ニタッ

ここまで
このルートならきっと桜野さんをぶっ倒せる

ジカンナイヨ-
これが年内最後の更新になるかもしれません……

サクラ「やみ……闇? そのもの? わ、わたしが???」

サクラ「な、なに言ってるの……? 意味わかんない……そんな、闇なんてそんな……あるわけ……」

シャドウ「それがあるんだよ……」

サクラ「ウソだ!!!」

シャドウ「ウソじゃないよぉ……人聞き悪いなぁ……」

シャドウ「目覚めたあなたを見たら、みんなどう思うかな……? きっとこう思うよ……」

シャドウ「桜野、負けちゃったんだ……でもきっとまだ間に合う……早く助けてあげなきゃ……」

サクラ「っ……!」

シャドウ「それでね……あなたを攻撃するの……」

サクラ「そ、そんな……」

シャドウ「どれだけ言っても分かってくれなくてね……みんなの攻撃、なんとか躱しながら……違うの、待って、みんな聞いてーって……」

サクラ「……っ……!」

シャドウ「でも伝わらなくて、どんどん追い詰められて……躱しきれなくなって、つい反撃しちゃってね……」

サクラ「はっ……はっ……!」

シャドウ「しまったって思って、謝ろうとするんだけど……みんな、やっぱりって顔をするの……」

サクラ「はぁっはぁっ……!」

シャドウ「みんながね、あなたを見るの。怒りと恨みのこもった瞳をあなたに向けるの」

サクラ「はっ、はっ……そ、そんなっ……!」

シャドウ「それで、それでね、みんなが言うの……本物の桜野を返せ、って」

サクラ「!!!」

サクラ「ほん、もの……?」

シャドウ「意味わかんないねぇ……だってあなたは、自分が本物のつもりなんだもんねぇ……」

サクラ「そ、そんっ……! そんなの当然でしょ!? だ、だってわたしは……! わたしがっ……!!」

シャドウ「ふふっ……」ニヤッ

サクラ「っ……!!」ギリッ

サクラ「だったらあなたはなんだっていうの!? あなたこそカラミティ帝国が作り出した偽物でしょ!?」

シャドウ「違うよ……わたしはあなた。最初からそう言ってるでしょ……?」

サクラ「っ……ちがう! あなたはわたしじゃない! 姿かたちをそっくりにしたからって、そんなのただの紛い物でしかない!」

シャドウ「そうかなぁ……」ニヤニヤ

サクラ「わたしはわたしだ! わたしだけがわたしだっ!! だからあなたを倒して、わたしが目を覚ます!!」

シャドウ「へぇぇ……そんなに目覚めたいんだぁ……」

サクラ「当たり前でしょ!? こんなところはやく抜け出して……」

シャドウ「あなたのことなんて誰も必要としていないのに……?」

サクラ「え……」

サクラ「だ……誰も……? でも……でもわたし……」

シャドウ「はじめからそうだったでしょ……?」

サクラ「はじ、め……?」

シャドウ「あなたはパパの本物の娘じゃなかったでしょ……?」

サクラ「……っ! そ、それはっ……!」

シャドウ「ママにとってもそうだったでしょ……? 子供だったら何でもよかったんだもん。あなたが必要だったわけじゃない……」

サクラ「で、でもっ……!」

シャドウ「叔母さんたちが欲しがったのだって単なるサンドバッグだったもん……別にあなたじゃなくてもいいよね……?」

サクラ「でもっ、でも学校とかっ、街の人とかっ……色んな人が頼ってくれてっ……!!」

シャドウ「それだって、面倒ごとを都合よく引き受けてくれるなら誰でもよかったでしょ……?」

サクラ「……!」

シャドウ「だからコスモスが大事だったんだよね……唯一、本当に、心から、あなたを必要としてくれたもんね……」

サクラ「はぁっはぁっ……!」

シャドウ「でもそのコスモスは、あなたが殺しちゃったよ……?」

サクラ「ぅぅぅ……っ!」ギリッ

サクラ「で、でもっ……それでも透ちゃんたちならっ……! みんなだったらわたしのこと……!!」

シャドウ「そのみんなが、あなたを殺そうとするんだよ?」

サクラ「!」

シャドウ「あなたを殺して、『本物の桜野』を取り戻そうとするの」

サクラ「そん、ぁ……はっ、はぐっ……!」

シャドウ「本物のあなたってなんだろうねぇ、どこにいるんだろうねぇ……今ここにいるあなたは、一体なんなんだろうねぇ」

サクラ「はぁーっ……ぁくっ、はぁーっ……!!」

シャドウ「分かることは一つだけ。あなたじゃないんだよ。みんなが取り戻そうとするのは、みんなが会いたがっているのは、あなたじゃない」

サクラ「そんっ……なの……!」フルフル

シャドウ「うん、そんなの間違ってるよね。だってあなたはあなただもんね。きっとみんなの方が、世界の方が間違ってる。そうだよね?」

サクラ「はっはっ……っ……ぁ……!」

シャドウ「だからこう思うの……これは夢だ。きっとまだ目覚めていないんだ。目の前にいるみんなは、透ちゃんは朱さんは雪菜ちゃんは、みんな偽物だ」

サクラ「っ……!」

シャドウ「みんなきっとどこかで戦ってるんだ。だったら助けなきゃ、わたしが助けに行かなきゃ。だからはやく、こんな偽物やっつけなきゃ……」

サクラ「はっはっ……ち……が……!」

シャドウ「そうやって、みんなを殺すの」ニコッ

サクラ「っ!!」

サクラ「ちがっ、ぅ……っ! はぁーはぁーっ!!」

シャドウ「……ほら、力入れてよ」ソッ

サクラ「っ!」ビクッ

シャドウ「さっきはできたでしょ? さっきみたいに目いっぱい力を込めて、わたしの首を絞めてみてよ」

サクラ「っ……ぁ……うぁ……!」フルフル

シャドウ「そしたらみんなに会えるよ?」

サクラ「はぁっはぁっ……ぅく……ぇ……はっはっ……!」カタカタ

シャドウ「楽しみだねぇ。みんなに会うの楽しみだねぇ……みんなを殺すの楽しみだねぇ」

サクラ「はぁっはぁっ! やっ……いやっ……!」

シャドウ「こうやって馬乗りになってね、首に手をかけて、力を込めて……最後の最後、みんなどんな顔するかなぁ……!」

サクラ「や、だっ……! やだっ、やだっ……!! やめっ……!」

シャドウ「『桜野さん』」

サクラ「っ!!?」ビクッ

シャドウ「『私の声、きっと届いてますよね……お願いです。私の大好きな桜野さんに戻ってください……』」

サクラ「っはー、っはー! や、だっ……!!」ガタガタ

シャドウ「『桜野ちゃん……本当の自分を思い出して……』」

サクラ「やめてっ……! やめてぇっ……!!」ブルブル

シャドウ「『本物の桜野ちゃんは、そんな偽物なんかに負けるはずないわ……』」

サクラ「やだやだやだやだっ!!」ガクガク

シャドウ「『桜野……』」

サクラ「っ……!!!」ゾワッ

シャドウ「『私、桜野のこと……ずっとずっとずぅっと……』」

サクラ「いやっ……」



透『信じてるから』ニコッ



サクラ「いやあああああぁぁぁぁぁぁぁあああああああっ!!!!!!!!!!!」

サクラ「はっ……! はっ……! うくっ、えぅっ……!」フラフラ

サクラ「や、だっ……やだや、だっ……ぁ……!」フラッ

ドサッ

サクラ「あうっ……はーっ、はーっ! いやっ、ぁ……!!」ガクガク

シャドウ「……」ムクッ

サクラ「やだっ……やだやだや、あ゛……うぷっ……! おえ゛っぇ゛……!!」ビチャッ

シャドウ「……」

サクラ「え゛……っっえ゛ぇ……んっ、ぶ……!!」ビチャビチャッ

シャドウ「……終わりかな」

サクラ「っう゛……! うえ゛っえ゛ぅっ……!」

シャッ

サクラ「あぇ……?」

ドガァンッ!

立ち上がれないサクラをシャドウが蹴り飛ばした。

サクラ「は、が……あ゛あ゛っ、ぁ゛……」ビクッビクッ

シャドウ「……もう」グイッ

サクラ「う゛ぁ……」ダランッ

シャドウがサクラの胸ぐらを掴んで持ち上げる。

シャドウ「抵抗する気力もないんでしょ?」

サクラ「……ひゅー……っ、ひゅー」

シャドウ「諦めて消えちゃいなよ……」グググッ

サクラ「うああ゛っ……」

シャドウ「ねっ!」ズムッ

サクラ「ぉご……!」

ドッガガァンッ!!!

シャドウ「はぁ……」

シャドウ「あんまり頑張っても苦しい時間が伸びるだけだよ?」

サクラ「っう゛……」グタッ

シャドウ「でもまあ、そんなに嬲られたいなら……」パキパキ

サクラ「っ……」

シャドウ「望み通りにしてあげる!」ダッ

ドガガンッ
ドコッ
ドカァァァンッ!

シャドウ「はぁぁ!!」ドゴッ

サクラ「うぎっ、っ……!」グラッ

シャドウ「たっ!」ドカッ

サクラ「ぉぶ……っ……!」ズシャッ

シャドウ「ふぃ……」パンパンッ

サクラ「ぁ゛……は……」グタッ

シュパァァンッ

シャドウ「あ」

桜野「っ……は……」

シャドウ「……これで本当に最後にしよっか」テクテク

桜野「………………」ボヤ-

桜野(体が……動かない……)

桜野(視界が霞む……焦点が合わない……)

桜野(目を瞑ってしまったら、もう二度と目を覚まさないだろう……)

桜野(いいのかな……それで……)

桜野「……」ボ-

桜野(ダメだ……そんなの……しっかりしなきゃ……)

桜野(勝たなきゃ……こんな偽物、はやくやっつけなきゃ……)

桜野(わたしにはやらなきゃいけないことがある……倒さなきゃいけない敵がいる……)

桜野(守らなきゃいけない人が……救わなきゃいけない世界が……果たさなきゃいけない約束があるんだ……)

桜野(こんな……ところで……)ギュッ

桜野「………………?」

桜野「…………!」

桜野(なん、で……? なんでここに……?)

透「それって……どれ?」

雪菜「それですよそこ! なんか……透さん光ってる!」

透「え?」ポワ-

シキ「ほんとなのです! マジックです?」

透「今やるわけないでしょ……」

シア「ではなぜ……ま、まさか攻撃!?」

朱「お、落ち着いて! 透ちゃんはいつも輝いてるしそこまでおかしくないんじゃ!?」

透「いやおかしいから……って2人も光ってる!?」

雪菜「うわわっ、ほんとです!?」ポワ-

朱「みんな光ってない!?」ポワ-

シア「あらワタクシも?」ポワ-

シキ「シキも! シキもなのです!」ポワ-

透「いったいなにが…………あ!」

朱「ってことは……?」

シア「なるほど、この光……」

雪菜「え? あ、これってつまり……」

シキ「うんっ、うんっ……!」

透「みんな……行くよ!」バッ

朱「ええ!」バッ

雪菜「はいっ!」バッ

「「「プリキュア!!!」」」

桜野「……ウィッシュ……スター……?」

桜野(いつから握っていたんだろう……)

桜野(分からない、もうなにも……でも、これがここにあるってことは……)

桜野(そっか……)

桜野「おわ、り……なんだ……」

桜野(そうだ、そうだった……思い出した。わたし、決めたんだった……)

桜野(ダメだったんだ……わたしの力じゃ届かなかったんだ……なんにもできなかったんだ……)

桜野(だからここに……)

桜野「……っ」ギュッ

桜野(それならわたし……願わなきゃ……)

桜野(今、苦しい思いをしている人がいる……)

桜野(これから、悲しい思いをする人がいる……)

桜野(このままじゃ、今も、これからも……すべて闇に閉ざされてしまう……)

桜野(そんなのダメだ……みんなの未来……わたしが守らなきゃ……)

桜野(闇を払って……光をもたらして……ぜんぶ終わらせるんだ……)

桜野(そうすればもう、誰も戦わなくていい……傷つかなくていい……喪わなくていい……)

桜野(そうすればきっと……みんな笑顔になれるんだ……)

桜野(だから願わなきゃ……)

桜野「っっ」ギュウウウッ

桜野(ウィッシュスター、先っぽとんがってて痛い……はず。でももうなんにも感じないから、力いっぱい握りしめてしまおう)

桜野(それで、願うんだ)

桜野(声を出すのも辛いけど、今だけちょっと頑張ろう……ちょっとだけ頑張ったあとは、ほんの少し眠ってしまおう……)

桜野(振り絞って……届けるんだ……)

桜野(そのために……ウィッシュスターは今、この手の中にある……)

桜野(そのために……わたしは今、生きている……)

桜野(だから、だから……みんなの願い……わたしがここで叶えなきゃ……)

桜野(闇を消し去らなきゃ……)

桜野(すべてを取り戻さなきゃ……)

桜野(世界を守らなきゃ……)

桜野(ぜんぶ救わなきゃ……)

桜野(約束を果たさなきゃ……)

桜野(みんなを……)



桜野「………………だれか」



桜野(助けなきゃ……)



桜野「………………………………たすけて」



桜野(………………あ……れ……?)

キラッ
ヒュンッ
ダダダァンッ!!!

空が瞬き3つの影が飛来した。
それが降り立った場所には六花が、花弁が、飛沫が舞い上がる。

シャドウ「なにっ!?」

「「プリキュア!!」」

シャドウ「っ!」

そしてそれらを切り裂き……

ブーケ「ガーデンシュート!」ダダダダンッ!

クリスタル「冷波手裏剣!」バシュウウウッ!

シャドウ「うぁくっ! きゃあっ!?」

花の弾丸と氷の手裏剣がシャドウを襲う。

桜野「っっ……?」

突然のことに理解が追いつかない桜野。
その目の前で……

バサッ

桜野「……!!!」

海を湛えるマントがたなびいた。

桜野「っぁ……」

桜野「っ……っ……!」

桜野「な、んっ…………なん……でっ……!」



「聞こえたよ」



桜野「ぁ……」



クリア「助けにきたよ」ニコッ



桜野「ぁぁぁ……!」

ここまで

いつの間にか大晦日……
生存報告だけです。すいません。
もう少々お時間いただきます。

一応桜野さん救出→サイカ様戦でおしまいの予定なのでそんなに長くはかからない。はず。
サイカ様戦に関してはあっさり目の味付けというか、多少ご都合しても許してほしいなあって。プリキュアだし。

ご質問等ありましたらお気軽にどうぞ。
来年もよろしくお願いいたします。
良いお年を。

やる
一応三が日中ってことになんないかなあ……なんないよなあ……
ていうか正月ってなんなら平日より忙しくねえか?

次作ネームドは安価で人数決めるつもりですが、追加キュア含めせいぜい5±2人とかだと思います 人数多いの楽しそうだけど捌ききれなくなるのが怖い

桜野「はぁはぁっ……みんな……!」

シキ「桜野っ!!」ヒョコッ

桜野「シ、キ……!」

クリア「……」チラッ

モクモク

ブーケ「偽物とはいえ、まさか本当に桜野ちゃんと戦うことになるとは……」

クリスタル「あの……さっきの、手応えどうでした……?」

ブーケ「えーっとぉ……」

ビュオオッ

ブーケ「!」

ブワッ

シャドウ「……」シュウウウ…

クリスタル「あー……」

シャドウ「どうしてここに……」ギロッ

クリスタル「うっ……こういう気分かぁ……」

シャドウ「まぁいいや……」パキパキ

ブーケ「そんで全っ然効いてないわね……」

シャドウ「邪魔はさせない!」ダッ

クリア「朱! 雪菜!」

ブーケ「ここは任せて! 透ちゃんは桜野ちゃんを!」ダッ

クリア「うん!」

クリスタル「正直あんまり長くはもちませんからね!」タタッ

クリア「お願い!」

桜野「っ……は……」カタカタ

シキ「桜野……?」

桜野「っ……」

クリア「桜野」クルッ

桜野「!!!」ビクッ

シキ「ど、どうしたのです……?」

桜野「見ないでっ!」ササッ

シキ「え……」

クリア「……どうして?」

桜野「だ、だって! 今のわたしは闇だって! 闇そのものだって……っ!!」

シキ「!」

クリア「桜野……」

桜野「ちがっ、違うって、わたしっ……みんな気づかないって……! わたしじゃないって……!!」カタカタ

シキ「さ、桜野、落ち着くのです……!」

クリア「……」

桜野「本物のわたしはっ……ちがっ、くて……! わたしっ……みんなのことっ……!」ガタガタ

クリア「……桜野、こっち向いて」

桜野「わたしじゃ……! みんなの本物にっ……!!」ブルブル

クリア「桜野!」パムッ

桜野「うにゅっ!?」ビクッ

クリア「……」

桜野「ぅ、ぅ……!」

クリア「……ばか」

桜野「えぅ?」

クリア「私が本物の桜野を見間違えるはずないでしょ」

桜野「!!!」

桜野「と、透ちゃ……!」

シキ「そうなのです。あんまり見くびらないでほしいのです」プク-

桜野「シキ……!」

シキ「シキたちが迎えに来た桜野は、桜野だけなのです」ニコッ

桜野「う、ぅぅ……!」

桜野「でもっ……でも、わたしっ……!!」

クリア「……桜野はさ、どうしてプリキュアになった?」

桜野「え……?」

クリア「私はね、強くなりたかったんだ」

桜野「強く……」

クリア「本当の私はすごく……本当にすごく弱い。でも守りたいものとか、助けたい人がいた」ナデナデ

シキ「んぅ? んっ、ふふっ」

桜野「……」

クリア「だから変身した。プリキュアになった」

桜野「うん……」

クリア「変身すれば弱い自分を捨てられるって思ったんだ。強くなれた気がした」

クリア「プリキュアになって、拳を握って力強く踏み込めば、どんな敵にも負けない気がした」

クリア「そう、自分にも」

桜野「……」

クリア「全速力で走ったよ、逃げるみたいにさ。誰よりも早く、誰よりも遠く。じゃないと、弱い自分に追いつかれる気がしたんだ」

クリア「でもね、そうやってなにもかも振り切った先で、裸の自分に出会ったよ」

クリア「すべてを置き去りにしたつもりだった。でも、自分からは逃げられなかった」

クリア「むしろね、自分以外のすべてを置き去りにしたら、そこに残るのは何のしがらみもない自分自身だけだったの」

桜野「うん……」

クリア「嫌だったなぁ……すごく苦しかった」

クリア「だってその自分は、ずっと目を逸らし続けてきた自分なんだもん。見ないようにひた隠しにしてきた自分自身なんだもん」

クリア「変身するたび、そんな自分に出会うの。強くなろうとした先で、弱い私がこっちを見てるの」

クリア「結局私はどれだけ変身しても、私以外の何者にもなれなかったんだ」

桜野「……」

クリア「認めたくなかった。強くならなきゃって思った。でも出来なかったから、今度は弱さを認めたフリをした」

クリア「弱くたって構わないって開き直って、たくさん逃げたよ。色んなものに縋った。そうやってまた、自分を隠した」

クリア「でもね、ほんの少しあなたの顔が見えなくなるだけで、本当の自分が顔を出すの」

クリア「分かってたよ。そんなの単なるその場しのぎだよね」

クリア「そんなんだから桜野がいなくなった時、ついに隠しきれなくなっちゃった」

クリア「ひとりが怖くて、弱くてワガママ。どう足掻いても私は私でしかなかった」

桜野「……」

クリア「でもね、それでいいんだって気づいたよ。だって当たり前だもん」

クリア「私は私。嫌でも苦しくても、そこにいるのが本当の私。どれだけ強いフリをしても、どれだけ見ないフリをしても、やっぱりそれが私なの」

クリア「ひとりが怖いよ。だからみんなで来た。桜野がいなきゃヤダよ。だから迎えに来た」

桜野「……うんっ」

クリア「私思うんだ。変身は、自分を捨てるためにあるんじゃない。自分と向き合うためにあるんじゃないかって」

クリア「私が私であるために、全身全霊私で在り続けるために、プリキュアがある」

クリア「変身するたび自分自身を問いただす。そうやって今の私はここにいるんだって」

桜野「……うんっ」

クリア「でもね、ひとりじゃ気づけなかったよ」

クリア「みんなが……朱が雪菜が、シキがシアが、桜野がいたから気づくことができた」

シキ「ん」ニコッ

クリア「ひとりじゃダメでもみんながいた。みんなが支えてくれたから受け止めることができた」

桜野「……うん」

クリア「だからさ……」スッ

桜野「……!」

クリアが桜野の前に手を差し出す。

クリア「変身しよう、桜野。あなたがあなたであるために」

クリア「大丈夫、あなたはひとりじゃない。私がいる。みんながいる」

クリア「そのことをあなた自身に見せつけてやるの」ニコッ

桜野「……っっ」

桜野「透ちゃんっ……」

クリア「あ、それと私、けっこう怒ってるからね」

桜野「へ?」

クリア「約束」

桜野「あ」

クリア「『突然いなくなったりしないよ。ずっとあなたのそばにいる』」

桜野「あー……」

クリア「『あなたはもう独りじゃない。二度とそうはならない。わたしがさせない』」

桜野「あ、あの……」

クリア「『わたしを信じて』って言った」

桜野「よ、よく覚えてるねぇ」

クリア「だって嬉しかったもん」

桜野「ごめんなさい……」

クリア「今回だけだから」

桜野「はい……」

クリア「もしまた破ったら……泣く」

桜野「え、泣く? 絶対に許さないとかじゃなくて?」

クリア「うん、いっぱい泣く。見たい?」

桜野「……ちょっとね」

シキ「いじわるなのです?」

桜野「……かもね」

クリア「…………ぷっ」

桜野「ふふっ」

シキ「あははっ」

桜野「……透ちゃんすごいや。いつの間にか大きくなって」

クリア「そんなことない。私やっぱり、ひとりじゃまだまだ弱っちいもん。だから……一緒に」

桜野「うんっ……!」ギュ

ここまで
遅くなりましたが、あけましておめでとうございます
更新頑張りますので、本年もよろしくお願いいたします

「「冷波蔦壁!!」」

ズズンッ!

シャドウの行く手に巨大な壁が立ち塞がった。
しかしシャドウは、それを歯牙にもかけない勢いで突進する。

シャドウ「だぁぁあああっ!!!」ギュンッ

ズガァンッ!

クリスタル「うくくっ……!」ビリビリ

ビシッ
ビキビキビキッ!

ブーケ「うそ……」

バギャァァァンッ!!!

ブーケ「くっ……!」

クリスタル「うわっ、ぁ……きゃっ……っ!?」ビュオッ

衝撃に巻き込まれ、クリスタルの体が浮いた。

ブーケ「雪菜ちゃん!?」

クリスタル「っ、っと……だ、大丈夫です! でも……!」ズザッ

ガラガラガラ…

シャドウ「……」ギロッ

クリスタル「覚悟はしてましたけど、ここまでとは……」

ブーケ「特殊な攻撃一切無し。ただただ速くて重いだけなのがこんなにキツイなんてね……」

シャドウ「2人とも、あとで相手してあげるからさ……そこどいてくれないかな……」

ブーケ「そ、そういうわけにはいかないんだけど……」

シャドウ「どうしてもダメなら……」ググッ

クリスタル「ひっ……」

ブーケ「と、とにかく時間稼ぐわよ!」

クリスタル「は、はい!」

シャドウ「はぁっ!!」ギュンッ

シャドウがまっすぐ突っ込んでくる。
その拳が、今にもブーケたちを襲おうとしたその時だった。

フワッ

シャドウ「え……?」

シャドウの視界いっぱいに、桜の花弁と魚が舞った。

サクラ・クリア「「桜流し!!」」

ギュオオッ!

シャドウ「っ!!?」

声が聞こえた瞬間、大量の桜と魚が殺到。

ギュオオオオオッ!!!

シャドウ「うあっ、く……! うぐっ……きゃあっ!!」

ドパァンッ!!!

理解よりも早く迫った奔流に、シャドウは為す術なく押し流された。

前スレ>>480より
桜流し(サクラウェイブ)
桜の花弁と魚が綺麗な水に流れるイメージ映像の後に目標に向かって大量の桜の花弁と魚がぶつけられる

>>469
前スレじゃなくて1スレ目でした!

クリスタル「い、今のって……!」

ブーケ「っ!」クルッ

サクラ「遅くなりましたぁ!!!」

ブーケ「桜野ちゃんっ!」

クリスタル「桜野さぁぁぁん!!!」ダダダ-

サクラ「ほんとにごめ……んぐふっ!?」

クリスタル「桜野さんだぁ……ほんとに桜野ざんだぁぁぁ……よがだぁぁぁああ……!!」ギュウウウッ

サクラ「ゆ、雪菜ちゃ……くるし……」ナデナデ

クリア「2人とも、任せちゃってごめん。大丈夫?」

ブーケ「正直めちゃくちゃしんどかったわ」

クリスタル「桜野さんの顔で睨まれると心臓きゅうううってなるんですぅぅぅ……!!」ギュウウウッ

サクラ「あ、あー……えっとぉ……ご、ごめんね?」

クリスタル「ぅぅぅ……!!」

サクラ「でももう大丈夫だから……いっぱい迷惑かけちゃったし、きっとこれからもいっぱいかけると思うけど、もう1人で抱え込んだりしないから……」

クリスタル「約束ですよっ、ちゃんと教えてくださいねっ……!」

サクラ「うんっ」ナデナデ

ブーケ「……桜野ちゃん」

サクラ「はい」

ブーケ「助けていいのね?」

サクラ「はいっ! お願いします!!」ニコッ

ブーケ「うん」ニコッ

ユラッ

サクラ「!」ピクッ

シャドウ「げほっ、ぅ……あなたっ、まだっ……!」フラフラ

サクラ「……」

シャドウ「……っ」キッ

サクラ「みんな……あいつ、わたしなんだ」

クリア「……うん」

サクラ「わたしが押し込めてきた感情。いつの間にかあんなに大きく、どす黒くなっちゃってた」

ブーケ「……ええ」

サクラ「解放してあげなきゃいけない。もう大丈夫って教えてあげなきゃいけない」

クリスタル「……はい」

サクラ「だから……みんなお願い! 力を貸して!!!」

クリア「うん!」

ブーケ「ええ!」

クリスタル「はい!」

シャドウ「……っっ!」ギリッ

サクラ「いっくよー!!!」

サクラ「はあっ!」

シャドウ「うぅああっ!!」ダッ

ドガンッ!

サクラとシャドウが激しくぶつかり合う。

サクラ「っっは!」シャッ

シャドウ「っ!」クルッ

シャドウが身を捩りながらサクラの攻撃を躱す。
そのまま反撃に転じようとした時……

サクラ「透ちゃん!」

クリア「たぁぁっ!」ガッ

シャドウ「ぐっ!?」

サクラの声に呼応するように、クリアがシャドウの隙を突く。

サクラ「はぁぁ!!」ドガガッ

クリア「たぁぁ!!」ガガガッ

シャドウ「くっ……! なんでっ……!!」

サクラとクリアの息の合った連携に、シャドウが次第に追い詰められていく。

シャドウ「なんで助けようとするの……! だってその子は……自分のことすらままならない……!」

クリア「あなた桜野なんでしょ? だったら知ってるはず!」バキッ

シャドウ「ううっ……」

クリア「だから手を繋ぐの! そのために仲間がいる! 友だちがいる! そのために……」

シュンッ

シャドウ「っ!」

ブーケ「あたしたちがいるの!!」ギュオッ

ドガァンッ!!

サクラ「朱さん!」

シャドウ「なんで……っ!」ギリッ

ブーケ「たああっ!」ドカカッ

シャドウ「みんなだっていっぱい傷ついてきた! そうでしょ!?」ガガガッ

ブーケ「確かに辛い思いもした! でもそれだけじゃない!」ドガッ

ブーケ「今ここにあたしたちがいるのは桜野ちゃんのおかげだもの! これが桜野ちゃんが守ったもの! これが桜野ちゃんが繋いだ絆!」

ブーケ「だから……桜野ちゃん!」バッ

サクラ「はいっ! プリキュア!!」バッ

ヒュオオッ!

サクラとブーケがそれぞれの手のひらを合わせるようにかざした。

ブワワワワワッ!!!

シャドウ「!?」

すると突然、シャドウを上下に挟み込むように無数の花弁が現れる。

シャドウ「なにをっ……!」

足元にはブーケの色とりどりの花吹雪、頭上にはサクラの薄桃色の花吹雪。

サクラ・ブーケ「「押し花!!」」パンッ

シャドウ「うがぅっ!!?」ガッ

サクラたちが手を合わせると、その動きとシンクロするように2つの花吹雪がシャドウを挟み込んだ。

1スレ目>>742より
押し花
敵の足元からはブーケが出した花、頭上からはサクラの桜吹雪がものすごい質量で現れて挟んで押し潰す

シャドウ「んぐっ……! うううっ!!!」グググッ

シャドウが潰されまいと抵抗する。そこに……

クリスタル「てぇぇぇやっ!!」ドガンッ

シャドウ「あぐっ!?」ズシャッ

クリスタルの蹴りが突き刺さる。

シャドウ「がふっ……ぅぅぅ……! なんっ、でよ……!」

クリスタル「」シュタッ

シャドウ「わたしこんなんだよ!? 本当にこのまま受け入れるつもりなの!?」

クリスタル「大切なのは無理に変わることでも押し込めることでもなくて、今の自分と向き合うことです!」

シャドウ「っ……!」

クリスタル「それに私知ってます。桜野さんは桜野さんのまま、そのままで十分素敵ですから」ニコッ

サクラ「雪菜ちゃん……!」

シャドウ「うぅぅ……!」キッ

クリスタル「桜野さん! いきますよぉ!!」ヒュオオッ

サクラ「うんっ! プリキュア!!」ブワッ

クリスタル「はっ!」パキパキパキッ

サクラが巻き起こした桜の花弁が、クリスタルの放った冷気を帯びていく。

サクラがクリスタル「「氷花弁!!」」バッ

シャドウ「っ……!?」

キラキラキラッ
ヒュンッヒュンヒュヒュンッ!
ズダダダダッ!!!

シャドウ「あぐっ、うくっ! あああっ!!」

凍った桜の花弁が弾丸となってシャドウを襲った。
そしてその花弁を追うように……

クリスタル「行ってください桜野さん!!」

サクラ「うんっ!」ダッ

サクラがシャドウに肉薄する。

HPどんだけあるんだってくらいしぶといなシャドウさん

2スレ目>>20より
氷花弁
凍らせた桜の花びらをショットガンみたいに浴びせる

シャドウ「なんでっ、なんでよっ……なんで今になってっ!!」

サクラ「だぁぁあ!!」ギュンッ

シャドウ「くぅっ!」

ドガァンッ!

シャドウ「あなたはずっと独りだった! その孤独はあなた自身が望んだ孤独でしょ!?」ガガッ

サクラ「そうだよ! ずっとそれが正しいって! そうするしかないって思い込んでた!!」ドガガッ

シャドウ「だったら……!」

サクラ「でも間違ってた! ずっと自分に嘘ついてた!!!」ドガンッ

シャドウ「っ……!」

サクラ「ほんとは誰かに聞いてほしかった! そばにいてほしかった! 慰めてほしかった! 助けてほしかった!」

サクラ「わたしだって! 誰かに愛されてみたかった!!!」バキッ

シャドウ「うあっ……!」ヨロッ

サクラ「でももう大丈夫だよ……!」

サクラ「痛いときは痛いって言うよ……苦しいときは苦しいって言うよ……悲しいときは悲しいって言うよ……!」

サクラ「泣きたいときはちゃんと泣くよ……! それを赦してくれる人がいるからっ……一緒に泣いてくれる人がいるからっ……涙を拭ってくれる人がいるからっ……!!」

サクラ「わたしは独りじゃないからっ……!!」

シャドウ「はあっ!!」ダッ

サクラ「だからわたしはもうっ……!!!」ググッ

シャドウ「うぉあっ!!!」グアッ

サクラ「負けないっ!!!」

パァンッ!

シャドウ「うくっ……!」グラッ

シャドウの攻撃をサクラが弾く。
体勢を崩したシャドウの前でサクラは深くしゃがみ、拳を強く握りこんだ。
その手には……

サクラ「プリキュアぁぁ!!!」

ブワワワワッ!!!

シャドウ「なっ……!?」

無数の桜が舞っていた。

サクラ「……っ」ギュッ

ビュオビュオビュオオッッッ!!!!!

サクラ「散華裂破ッ!!!!!」

桜吹雪を纏った拳は

サクラ「だぁぁぁぁぁぁあああああああああっ!!!!!!!!!」

まっすぐにシャドウへと放たれる。

ビュオオオオオオオオオッ!!!!!!!

それを受け取るシャドウの表情は……

シャドウ「……っっっ」

シャドウ「……」

シャドウ「」ニコッ

どこか満足気に見えた。

ドッバァァァァァンッ!!!!!

シャドウ「……」

サクラ「はぁはぁっ……」

シャドウ「……あーあ」

サクラ「……っ」

シャドウ「負けちゃったかあ……」サラサラ…

サクラ「……っ!」ポロッ

シャドウ「なんだ……ちゃんと泣けるじゃん……」

サクラ「う゛ん゛っ……」ボロボロ

シャドウ「もう……勝ったのにそんな顔して……」

ピシッ

シャドウ「ぁ……見て……」

サクラ「ぇ……」

ピシッピシピシ

サクラ「空が……割れてく……」

シャドウ「この空間が終わるの……」

サクラ「ってことは……」

シャドウ「……」

サクラ「……あのっ」

シャドウ「わたしの目的はあなたを倒すことじゃない」

サクラ「!!」

サクラ「倒すことじゃ、ない……? どういう……」

シャドウ「倒せるならそれでもよかったんだけどさ……そうなれば、わたしがあなたを乗っ取って闇の手先にできるし……」

サクラ「うん……」

シャドウ「でもそれはあくまで及第点……本当の目的はわたしがあなたに殺されること……」

サクラ「え……」

シャドウ「わたしはあなただもん……あなたの手であなた自身を殺す……そうすればあなたは、完全に闇に堕ちる……」

サクラ「じゃ、じゃあわたしっ……!」

シャドウ「違うよ……消えるけど違う……わたしはあなたに還るだけ……」

サクラ「そ……なんだ……」

シャドウ「でも覚えておいて……過去にあなたと同じ状況で、本当に自分を殺した子がいる……」

サクラ「……!」

シャドウ「助けも呼べず……たった1人……歪んだ正しさで……心を枯らした……」

サクラ「それって……」

シャドウ「あなたなら……その気持ちも分かるはず……」

サクラ「……」

シャドウ「あの子のことも……助けてあげて……」

サクラ「…………うん」

ピシピシピシッ

シャドウ「……」サラサラ…

サクラ「空間が……」

シャドウ「もう……ひとりぼっちになっちゃダメだよ……」

サクラ「!」

シャドウ「ひとりで抱え込んじゃダメだよ……」

サクラ「……うん」

シャドウ「ちゃんとみんなに甘えるんだよ……」

サクラ「……うんっ」

シャドウ「わたしのこと……無視しちゃ嫌だよ……」

サクラ「うんっ……!」

シャドウ「もしまた無視したら……今度こそ乗っ取るからね……」

サクラ「大丈夫、心配しないで……! だって……」

シャドウ「……うん」

サクラ「わたしはあなた」

シャドウ「……あなたはわたし」

サクラ・シャドウ「「見て見ぬふりはもうおわり」」

シャドウ「」ニコッ

サラサラサラサラ…
フワァァ…

サクラ「……っっっ」

バリィィィィィンッ…

ここまで
おかげさまでキュアサクラ初変身時にもらっていた必殺技がやっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっと出せました!半年跨ぎました!1スレ目の>>459からのやつです!遅くなって申し訳ありません!

完全に余談ですが、ペルソナはノータッチなんですよね……キャラも知らん……
あとガンダムとスパロボとコードギアスとダンガンロンパとfateと艦これとアイマスと……
比較的わかるやつでもせいぜい同人誌とかで見たことあるなあくらいです マジで二次創作ができない


何度かエタるかと思ったが完結までいけそうでなにより

「くの……桜野っ……!」

桜野「んっ……うぅ……」

シキ「桜野っ!!!」

桜野「う……?」ボ-

透「桜野!」

桜野「ぁ……」

桜野(呼ばれた気がして目を覚ますと、そこにはシキとみんながいました)

シア「桜野……」

桜野(みんな不安そうな顔で、わたしのことを見ていました)

雪菜「桜野さんっ……!」

桜野(きっといっぱい心配かけちゃっていると思います)

朱「桜野ちゃん……!」

桜野(でも、そういう風に心配してもらえるのが、なんだか嬉しくて……)

桜野「……」スッ

シキ「……ん」ギュ

桜野(ゆっくり手を伸ばすと、シキが迎えるように握ってくれました)

桜野「っ……っっぁ……ぅ……!」ポロポロ

桜野(どうしてなのか分からないけどたまらなくなって……いつの間にか涙が零れて……)

桜野(みんなも手を重ねるように握りしめてくれて……)

桜野「……っっ!」ギュウウウッ

桜野(みんなのぬくもりがここにある……ずっと欲してやまなかったぬくもり……)

桜野(ほんの少し手を伸ばすだけで届いたんだ、とか……ずっと近くにあったのに気づかなかったんだ、とか……)

桜野(情けないような……嬉しいような……よく分からない気持ちになって……でも繋いだ手のぬくもりだけは確かで……)

桜野「すんっ……ぅ、すんっ……」

桜野(本当に、わたしはもう独りじゃないんだって思えて……)

桜野「あのね……みんな……」

桜野(だから……)

桜野「聞いてほしい話があるの……」

桜野(それからわたしは、みんなに自分の話をしました)

桜野(これまであったこと、わたしが思っていたこと、もう1人のわたしが抱えていたこと、ぜんぶ)

桜野(シキから聞いていたところもあったみたいですが、それでもぜんぶ話しました)

桜野(みんなに聞いてもらいたかった。話してしまえばみんなにも背負わせてしまうことになるけれど、それでもひとりじゃ抱えきれないから支えてほしかった。わたしのことを知ってほしかった)

桜野(だから自分の言葉で話したかった)

桜野(どうしても話すのが苦しくなったり泣いてしまったりで、何度もつっかえながらのヘタクソなおはなしになってしまいました)

桜野(それでもみんな真剣に、時おり抱きしめてくれたり背中をさすってくれたりしながら、最後まで聞いてくれました)

桜野(特に、初めは情感豊かに聞いてくれたみんなの顔から、だんだん表情が無くなっていくのが印象的でした)

桜野(もはや何に憤ればいいのかすら分からないとのことでした。それから、何故ひとりで抱え込めると思ったのかと……)

桜野(それでもみんな、自分のことみたいに怒ってくれました。泣いてくれました。そしてわたしのこと、いっぱい叱ってくれました)

桜野(それが嬉しくて、わたしもいっぱい泣きました。みんなに抱きしめられながら、今までの分を取り戻すみたいにいっぱいいっぱい泣きました)

桜野(みんなと出会えて本当に良かったって思います。ありのままのわたしを受け入れてもらえたことが、どうしようもなく嬉しかったです)

桜野(これまでは隠し事とか遠慮とか色々あって、友だちとはいえ一歩引いてしまっているところがあったと思います)

桜野(でもこうやって本心を話して、本当のわたしを知ってもらって、やっと本当の意味で友だちになれたのかなって、そう思ってしまうのでした)

雪菜「どうですか? 痛みます?」

桜野「うーん、痛くはない……というか……」

ダランッ

桜野「右肩から先、なーんにも感じないや」

雪菜「そうですか……」

シキ「どうしようもないのです?」

朱「そうね……ここじゃ治療なんてできないし……」

透「んぅ……」

桜野「んー……」

透「ねぇ桜野、やっぱりここからの戦いは……」

桜野「ごめん透ちゃん、それはできない」

透「でもね、もし右腕の怪我が無かったとしてもその身体じゃ……」

桜野「お願い……わたしもみんなと一緒に戦いたいの」

透「でも……」

桜野「うん、分かってる。心配するのも無理ないよね……でもでも聞いて。不肖わたし、いいこと思いつきました!」

透「いいこと?」

シア「あら、なんだか嫌な予感……」

桜野「これ千切っちゃおっかなって!」

透「え?」

桜野「え?」

雪菜「は?」

朱「ん?」

桜野「んん?」

朱「えーっと……なにを?」

桜野「なにってこれですよ? このだらーんとしてる右腕」

雪菜「千切るっているのは……?」

桜野「そりゃもうブチっと」

シア「あ、あの……なぜその結論に……」

桜野「え? 戦ってるとき邪魔だなぁって」

透「あー……あのね桜野……」

桜野「あ、だいじょぶだよ! 確かに片腕なくなると身体のバランス悪くなっちゃうかもだけど、そこは気合でなんとかするから!」

シキ「そういう心配はしてねーのです……」

桜野「んぇ? あ、そっか! 心配しないで! ちゃんと自分で千切るから! 流石にそこまではみんなの手を煩わせないよ!」

シキ「それでもねーのです……」

桜野「ああでも、千切った後の処理は甘えちゃおうかなと……雪菜ちゃんに」

雪菜「え゛っ!?? 私っ??????」

桜野「氷でパキパキーっと……ダメかな?」

雪菜「え、えと……ダメというか……」

桜野「んー、でも生身で千切るのはちょっと無理そうかな……変身すればいけるか……?」サスサス

朱「ちょま……」

桜野「そうと決まればせーのっ……プリキュア!!」

「「「「すとぉ~~~~~っぷ!!!!」」」」

シキ「なのですっ!!!」

桜野「へ?」キョトン

雪菜「へ? じゃないですよ! へ? じゃ!!!」

桜野「えぅ?」

シキ「えぅ? でもねーのです!!!」

透「今さっき自分のこと大切にするって話したばっかでしょ!?!??」

桜野「え、ごめ……でも……」

朱「この子もはや危なっかしいとかいうレベルじゃない! なぜ今まで気づかなかったあたしっ!!!」ガク-

桜野「あ、朱さん……?」

透「とにかく!」ガシッ

桜野「うぇっ?」ビクッ

透「自分を傷つけるようなことしないで」

桜野「で、でも動かないし邪魔に……」

透「私が握るから!」ギュ

桜野「え……」

透「今はなんにも感じないかもしれないけど、いつかきっと治る。それまでは私がずっと握るから。絶対離さないから……」

桜野「……!」

透「だから約束……」

桜野「やく、そく……?」

透「治ったら、今度は桜野から握り返して」ニコッ

桜野「は、はい……」

シア「一瞬でふたりの世界ですわね……」

雪菜「……なんかずるい」ジト-

桜野「んぇ?」

雪菜「反対おてては私がいただきます!」ニギッ

桜野「いただかれた?」

透「しまった!」

桜野「しまった?」

雪菜「ほらほら桜野さん! こっちのおててはにぎにぎできますよね~?」ニギニギ

桜野「う、うん……」ニギニギ

透「くぅっ……!」

桜野「悔しそう……」

朱「くぅぅぅぅっ!!!」

桜野「もっと悔しそう……」

朱「まさか……こんな……」ワナワナ

桜野「……ふむふむ」

朱「ここで出遅れるとはなんという体たらく!!!」

シキ「声でっけーのです」

桜野「あのぉ……」

朱「桜野ちゃんは両手が塞がった状態ッ……! 残された選択肢はッ……!!」

桜野「朱さん朱さん」

朱「へ? ん゛んっ……なあに?」ニコッ

桜野「わたしのカラダ、触りたいんですか?」コテンッ

朱「んぐっ!?? そ、そういう言い方されると……なんかこう、ゾクッと……」

桜野「いいですよ?」

朱「え……は? はぇ!?!!?」

シキ「桜野ー?」

桜野「朱さんにだったら、どこを触られても嫌じゃないです」ニコッ

朱「え……」

朱「え……え……どこでも……???」

朱「マジっすか……?」

シキ「マジなわけねーのです」

桜野「朱さん?」コテンッ

朱「どぅへっ……おっといけねぇ……」ブンブン

シキ「煩悩ごと振り払えなのです」

朱「じゃ、じゃあ……遠慮なく……」ハスハス

桜野「はい」ニコッ

シキ「鼻息……」



安価下
朱さんが触ろうとする桜野さんの部位
両手以外どこでも

朱「じゃあその、そのっ……お、おみっ……おみおみおみ足をっ……!」ワキワキ

シキ「うわぁ……」

桜野「どーぞっ」ニコッ

朱「ふへっ……」

桜野「あ、でも……その……」モジッ

朱「へ?」

桜野「優しくしてくださいね……?」ウルッ

朱「」ッタ-ン

シキ「KOなのです……」

桜野「ぷふっ……」クスクス

シキ「桜野、そろそろからかうのおしまいなのです」

桜野「あ、バレてた?」

シキ「誰でも気づくのです……」

雪菜「そ、そうですそうですもちろん気づいてました……ね、透さん?」←けっこうドキドキしてた人

透「あ、当たり前……」←かなりドキドキしてた人

桜野「いい線いってたと思うんだけどなぁ……」

朱「うひっひっ……」

桜野「あ、でも朱さん」

朱「ひゃいっ!?」ビクッ

桜野「わたしけっこう真面目に、朱さんになら何されても嫌じゃないですよ?」

朱「なななななな!?」

透「こら桜野、自分のこと大切にする約束」グイ-

桜野「ありゃ?」

朱「ちょっと待ってそれどういう意味!?」

ワ-ワ-ギャ-ギャ-

シキ「こ、こんなんでだいじょぶなのです……?」

シア「まぁまぁいいじゃありませんか。皆楽しそうですわ」ニコニコ

シキ「そりゃ暗くなるよりはいいかもですけど……」

シア「どちらにせよここまでの消耗が激しすぎます。これからサイカと戦うことを考えると、今のうちに少しでもリラックスしてもらった方がいいですわ」

シキ「それは……そうなのです」コクコク

シア「しかしそのサイカにどう辿り着けばいいやら……」

シキ「気配がまったく辿れないのです……」

シア「持久戦は分が悪いでしょうし……」

シキ「んむむぅ……」

シア「なにかサイカに関係するものがあれば……」

シキ「関係するもの……」ムムム

シキ「あ、それなら」ピコンッ

シキ「透ー!」パタパタ

桜野「なぁにこれ?」

透「石」

シキ「きれーな石なのです」

シア「ライガが消えた後に残っていたんですのよ」

桜野「ライガが? ほえぇ……」

朱「あれ? それって……」ガサゴソ

雪菜「私も持ってます! ほら!」キラッ

桜野「ほんとだ一緒……」

シア「赤色に緑色に琥珀色……3つともハートの形で、3つとも割れていますわね」

透「これ、ツナミとカサイから?」

朱「ええ」

雪菜「はい」コクコク

シア「シキ、どうですか?」

シキ「うん、やっぱり赤いのと同じ、強い感情みたいなものを感じるのです」

雪菜「あ、そういえばカサイさん言ってました。胸のあたりがサイカをぶっ飛ばせって疼くって」

朱「サイカを? どうしてそんなものが……」

シア「サイカに仇なす様なものがサイカの配下から……?」

透「とにかくライガたちから出てきたってことは、サイカに所縁のあるもので間違いないはず。なんとか探れない?」

シキ「うーん……これだけだとちょっと難しそうなのです……」

透「そう……」

桜野「んぅ、こういう時に……あ、そうだ……」ガサゴソ

シキ「?」

桜野「これ……」

シキ「あ……」

透「……ウィッシュスター」

桜野「これってやっぱり……」

シア「願いの力は残っていませんわね」

桜野「ですよね……」

桜野「……あ、あの……透ちゃん……ごめん」

透「え……?」

桜野「だってこれ、シーズンランドの妖精たちが紡いで、透ちゃんが守ったものだもん……そんな大切な願いなのに勝手に使っちゃって……それも完全に自分のためだったし……」

透「桜野……」

桜野「きっとね、この願いをもっと必要としてた人がいっぱい……」

透「こら」チョップ

桜野「あぅたっ?」

シア「まったく……謙虚は美徳ですが、行き過ぎれば卑屈ですわよ?」サスサス

桜野「あ、え? えと……」

朱「そういうところも直していかないとね……」ナデナデ

桜野「すっごい撫でられてる……」

雪菜「桜野さんが願わなかったら私が願ってましたよ。桜野さんが助かるのがみんなの願いですもん」ナデナデ

桜野「雪菜ちゃん……」

シキ「桜野ひとり助けられないで、シーズンランドとか世界とか救えるわけないのです」サスサス

桜野「う、ん……」

透「それに、桜野を犠牲に世界を救ったなんて知れたら、シーズンランドのみんなに私が怒られちゃう」

桜野「……」

透「だからね桜野、これでいいの。考えうる限り最高の使い方だったって思ってる。だからあんまり自分を責めないで?」

桜野「……っ」

桜野「…………ありがと」

桜野「でもやっぱり大切なものなのは間違いないから、それは本当にごめんなさい」ペコ

透「ん」ニコッ

桜野「あとすっごい撫でるね」

透「気のせい」ナデナデ

桜野「気のせいかぁ……」

雪菜「でもすごかったですよね、ウィッシュスターの力」

シア「あれだけやって傷ひとつ付かなかった封印結界を飛び越えて、桜野の精神世界まで届きましたものね」

透「本当にすごい力。一歩間違えたら大変なことになる」

朱「そんな力を、サイカは何に使おうとしているのかしらね」

シキ「そ、そういえば分かんないのです……」

朱「シキちゃんたちも知らないのね」

雪菜「それどころか、カサイさんたちも知らないって……」

シア「となると想像もつきませんわね……」

透「やっぱりとんでもないことかな……?」

雪菜「とんでもないことって?」

朱「それこそあたしたちの想像できないようなことじゃない?」

「「「んー……」」」

桜野「………………」

シキ「桜野?」

桜野「わたし、分かるかもしれない」

シキ「え!?」

桜野「もうひとりのわたしに言われたの。だから、もしわたしならって考えればもしかしたら……」

シキ「うん……」

チカッ

シキ「ん? ハート石、今一瞬光ったのです……?」

透「シキっ!!!」

シキ「う? っっっ!!?!?」ゾワゾワゾワッ

突如聞こえた緊迫した声。背筋を駆る悪寒。
シキが顔を上げた時、そこでは凄まじい勢いで闇が広がっていた。
空も大地も呑み込まれていく。起伏も奥行も、平坦な黒に塗り替えられていく。
世界が真っ黒に染め上げられていく。
何が起きた? 今何が起こってる? 考える暇もなく、事態は急速に進行する。
そして最後に残ったシキたちが居る場所も……

シア「皆! すぐに変身を!!!」

桜野「えちょ

一瞬のうちに闇へと消えた。

ここまで

『───! ──っ────!!』

桜野(……え?)

『って言っ─────にっ───!』

桜野(なに……?)

『──って! ───とり─────じゃ────』

桜野(声……? 誰の……?)

『───つきっ! 嘘つきぃっ!!!!!』

桜野(……?)

クリア「桜野っ!!!」

桜野「っ!!」ビクッ

シキ「よ、よかったのです……!」

桜野「シキ……? ここは……」

クリア「話はあと! 変身して! はやく!!」

桜野「う、うん……プリキュア・カミングシーズン」

パァァァ

闇の中

サクラ「ふぅ……」フワッ

クリア「大丈夫? なんともない?」

サクラ「うん、大丈夫みたい」

クリア「よかった……」ホッ

ブーケ「ひとまずは安心ね」

サクラ「はい。でも…」キョロキョロ

クリスタル「く、暗いっ、ですよねっ……どこもかしこも真っ暗っ……!」カタカタ

サクラ「うん……これサイカの闇だよね……」ヨシヨシ

シキ「間違いないのです……」

サクラ「じゃあ近くにサイカが……?」

シキ「分からないのです……闇に浸かっているみたいな感覚で、もうなにがなんだか……」

サクラ「そっか……」

シア「とりあえず皆無事で何よりですわ。一時はどうなることかと思いましたもの」

サクラ「はい、本当によかったです……」

クリア「多分これのおかげだと思う」

サクラ「ん? あ、さっきの割れハート……ってなんか光ってる?」

クリア「うん、なんか光ってる」ポワ-

サクラ「なんで?」

クリア「わかんない」

シキ「そういえば、闇が襲ってくる直前に一瞬光ったように見えたのです」

クリア「多分だけど、これが守ってくれたんだと思う。私たちも変身が間に合わなくて闇に呑まれたけど大丈夫だった。サクラがなんともなかったのも、これが近くにあったからかも」

サクラ「ほんとに守ってくれてたんだ。逆に言えばこれが無かったら……」

クリスタル「か、考えたくないですぅ……」

ブーケ「それが向こうの狙いだったのかもしれないわね」

サクラ「でもなんで急に光りだしたんだろ」

ブーケ「あたしたちのもよ、ほら」ポワッ

クリスタル「闇に呑まれてからずっとです」ポワ-

サクラ「力が強まってるのかな?」

シア「ライガたちが持っていて、闇に触れて力を増す……はやり危険なものなのでしょうか……」

クリア「でも守ってくれたよ? それに……」

クリスタル「サイカをぶっ飛ばせ!」

クリア「それ」

シア「んぅぅ……シキ、何か分かりませんか?」

シキ「ちょっと触れてみるのです」ピト

サクラ「どお?」

シキ「やっぱり強くなってるのです。割れたところから溢れ出してる感じ……」

サクラ「なにか伝えようとしてるのかな……?」

シキ「伝えようと? うーん……」ピト-

シキ「………………!」

シキ「あっちなのです!」

サクラ「え、なにか聞こえたの!?」

シキ「聞こえたというか感じたというか……とにかくあっちなのです!」

クリア「あっち……サイカがいるの?」

シキ「そこまでは……」

クリスタル「か、可能性は高そうですよね……」

ブーケ「でも信用していいのかしら。罠ってことも……」

サクラ「んー……」

サクラ「……信じよう。どちらにせよ、これ以外に道標もないし」

クリア「ん」コクッ

ブーケ「そうね」

サクラ「シキに案内してもらいながら、最大限警戒して進もう。あと、暗くて迷子になるといけないから手を繋いで」

クリスタル「賛成です! 大っ賛っ成っですっ!!!」

テクテクテクテク

クリスタル「うぅ……暗いですぅ、怖いですぅ……!」オドオド

ブーケ「背筋がずっとゾワゾワしてる……こんなところ早く出たいわね……」

クリア「なにか気晴らしになることでもする……? 歌とか……」

クリスタル「い、いいんでしょうかこんな時に……」

ブーケ「こんな時だから明るい曲でも……ね……?」

サクラ「ごめん……わたし流行りの曲とか全然わかんない……」

ブーケ「カラオケは……?」

サクラ「未経験です……」

クリスタル「じゃ、じゃあじゃあ今度みんなで行きましょ……」

サクラ「うん、楽しみ……」

ブーケ「でも今みんなで歌えるのだと……」

クリスタル「校歌……とか……?」

クリア「私まだ覚えてない……」

クリスタル「そういえば転校生……」



シキ「ストップなのです!!!」



クリスタル「っっっ!?!??」ビクゥ

クリスタル「なにっ! なぁにぃぃぃ!!」ギュウウウ

クリア「ちょ、締まっ……!」テシテシテシテシ

ブーケ「サクラ!」

サクラ「なにか……見える……」

闇の中、サクラが目を凝らす。

サクラ「あれ、は……」

単調な黒一色の世界にあるはずのないもの。強烈なまでの異物感。しかし同時に誰もが納得せざるを得ない調和。
そこでサクラが見たものは、闇すら畏れるほど真っ白な……

サクラ「…………おん……なのこ……?」



「かわいそうに」



サクラ「……え?」

ボボボッ

声が聞こえた。抑揚のない声だった。
その直後、何かがサクラの耳をかすめた。

ボガガガァァァンッ!!!

サクラ「…………え?」

背後で複数の爆発音。
突然のことで思考が回らないサクラはゆっくりと振り向いた。

クリア「サクラっ……!!!」

サクラ「っ!」

その声にサクラの思考が時間に追いつく。
ボロボロの姿で倒れるクリアは言外に告げていた。
サクラが再び前を向く。しかしそこでサクラが見たのは……

サクラ「ぁ……」

まばゆいほどに輝く闇の塊だった。

ボガァァァンッ!!!

サクラ「うっ……がふっ! げほげほっ……!」

クリア「はぁはぁっ……サクラ……!」

サクラ「だい、じょぶ……! みんなはっ……!」

クリスタル「な、なんとか……! でも今の……!」

サクラ「コスモスが使ってた闇の球と同じ……!」

ブーケ「でも大きさも速さも威力も桁違いよ……!」

クリア「なんて力っ……これが、これがっ……!!」



サイカ「……足りない」



サクラ「っ……!」ゾワゾワッ

サイカ「力も覚悟も勇気も、なにもかも……」

クリア「っっ!」ビリビリ

サイカ「勘違いしちゃったのかな……」

ブーケ「……っ!」ゴクッ

サイカ「強い人と一緒にいたから、自分も強いって思い込んじゃったのかな……」

クリスタル「はぁっはぁっ……!」ガタガタ

サイカ「……そんなんだからすぐ死ぬの」

サクラ「あ、あなたが……っっ!」ギュッ

サイカ「すぐいなくなるなら、初めから近づかないのが優しさじゃない……?」

サクラ「サイカ……!!」

サイカ「あなたは強いね……わたしそっくり……」

サクラ「……っ」

サイカ「だからかわいそう……」スッ

サクラ「っっ……!」ゾクッ

サイカ「ねぇどうして、あなたは独りじゃないの?」

ここまで
そんなわけでサイカ様戦開始
実質イベントバトルですね まあこのss、イベントバトルじゃないバトルの方が少ないですが

余談ですが、得意な曲というか歌える曲
桜野  音楽の教科書、合唱曲
透   古めの洋楽
朱   ポップス全般
雪菜  童謡、特ソン

ポゥゥ
バシュウウウッ!

サクラ「っ……!」

倒れるサクラたちに向け、再び闇球が放たれる。

クリア「っ……! ロケーションムーブっ……!!」バサッ

ギュルルルッ!

クリア「うぅぅ……っっあ!!」

シュンッ
ボガァァァンッ!!!

クリアが咄嗟にマントで包みワープさせた。
出口は明後日。遠くから爆発音が響く。

サイカ「……へぇ、手品みたいね」

クリア「はっはっ……!」

サイカ「じゃあ今度はもっと大きいの……」キュオオッ…

サクラ「はぁぁああ!!」ダンッ

クリアを狙うサイカに、サクラが飛びかかる。

サイカ「……」スッ

サクラ「!」

しかしサイカは顔色1つ変えず、溜めていた闇をサクラに向けた。

バシュンッ!

ブーケ「シードマシンガン!!」

ダダダダッ!
ドガァンッ!!!

撃ち出された直後、動き出していたブーケが相殺する。

サクラ「……っ!」ギュッ

サクラは勢いを失わず、そのままサイカを狙う。
それと同時……

クリスタル「冷波手裏剣!」キィィィンッ!

後ろに回り込んでいたクリスタルが、ゼロ距離から攻撃をぶつけようとしていた。

サイカ「……」

正面と背後、同時に迫る脅威にサイカは……

サイカ「……はぁ」

退屈そうにため息をついた。

ザシュシュシュッ!!!

サクラ「っ……!?」

クリスタル「なんっ……!?」

サイカを除いたその場の全員が、何が起きたかを理解できなかった。

ブーケ「なに……あれ……!」

サクラとクリスタルが攻撃しようとしたその時、空間を満たす闇が形を変えた。

クリア「トゲトゲ……!」

闇は細く鋭い針状に変化し、サクラたちを迎え撃った。

サクラ「うぐっ……!」ダンッ

クリスタル「はぁはぁ……!」ズザッ

サイカ「……」スィッ

サクラたちがたまらず距離をとったのを見ると、サイカは緩く腕を振る。
すると黒い針は何事も無かったかのように消え去り、平坦な闇の空間に戻る。

ブーケ「クリスタル!」タタッ

クリスタル「私は大丈夫です! 手裏剣でなんとかガードできました! でもっ……!」

サクラ「っぐぅぅぅ……!」ズキズキ

クリア「サクラっ……!!」

サクラ「だ、いじょぶ……! けど……」

サイカ「……」

サクラ「早めに決着つけないとちょっとだけヤバいかも……!」

クリア「っ……あんなことができるなんて……!」

サイカ「なんだってできるよ。だってここはわたしの空間。わたしの闇だもの。それに闇に決まった形は無いもの」

サイカ「だから例えばこんなことも……」スッ

クリア「なにを……」

ギュルルルッ!

クリア「っ!」

ギチィッ!!

クリア「んぐっ!?」

サイカが手をかざすと、闇が鞭のように伸びクリアを縛り上げた。

サクラ「クリアっ……うくっ!」ズキッ

ブーケ「今助けっ……」

サイカ「」スッ

シャキンッ

ブーケ「っ!」ピタッ

クリアのところへ駆け出そうとするブーケの喉元で、闇が鋭利に研ぎ澄まされる。

サイカ「まあ見ててよ」

クリア「んーっ! んーっ!!」ジタバタ

顔の半分ほどまで縛られているクリアは、しゃべることもできずもがき続ける。
しかし、その闇が……

サイカ「あれもね、さっきまでの丸いのと同じ……」

キュオオオッ…

サクラ「え……」

まばゆい輝きを放ち始める。

サクラ「う、そ……だめっ……!!」

クリア「んぐっ! んんんっ!!」

闇は輝きを増し、そして……

サクラ「やめっ……!!!」

サイカ「どっかぁん」

クリア「っ!!!」



ボガガガガァンッ!!!!!



サクラ「ぁ……」



クリア「」シュウウウ…

ズルッ

ボトッ

サクラ「ク、リア……?」

クリア「」シ-ン

ブーケ「うそ……」

サクラ「クリアぁ……っ!」

クリスタル「……っっっ!」ギリッ

サクラ「透ちゃん!!!」

クリスタル「プリキュアぁああっ!!!」バッ

ブーケ「クリスタル!?」

キィィィィィンッ!!!

クリスタルの両手に六花が回る。

クリスタル「うぅぅああっ!!」バシュシュンッ!!!

両腕を同時に振り抜き、2枚の手裏剣が放たれた。

サイカ「……」スッ

シュイシュイシュイィ…
バララッ…

サイカ「?」

サイカが迎撃の闇球を撃ちだそうとしたとき、手裏剣が分裂を始める。
分裂した手裏剣がまた分裂し、その手裏剣もさらに……

クリスタル「散性・冷波手裏剣ッ!!!」

バシュシュシュシュシュッ!!!!!

幾度も分裂を繰り返し無限と思えるほどに増殖した手裏剣が、一斉にサイカへと襲いかかった。

サイカ「……」スッ

しかしサイカは一切の焦りも見せず闇を手繰る。

ズガガガッ!
パキキンッ!!
バキャキャキャキャッ!!!

様々な形に変化する闇が手裏剣の行く手を阻む。
時おりその闇を超えてサイカに近づくものがあっても……

サイカ「……」ポポポポッ

パシュシュシュッ
ドカンッボカカカカンッ!!!

サイカが放った小さな闇球に撃墜されてしまい届かない。

クリスタル「うっ、くっ……!! はぁぁぁぁああああああっ!!!!!」

ならばと、クリスタルはさらに小さく分裂させようと試みるが……

サイカ「もうたくさん」ピッ

パシュンッ

クリスタル「っ!?」

ドパァンッ!!

クリスタル「うあ゛っ……!!」

サイカの指先から射出された極小の闇が攻撃の隙間を縫って、クリスタルの肩を的確に撃ち抜いた。

クリスタル「あ、ぐっ……! うあああっ……!!」ズキズキ

サイカ「……」

クリスタル「ふぅっふぅっ……くぅぅ……!」

キラキラ…
シュパパパ…

クリスタル「変身が……!」

クリスタル「っっ……! まだっ……!!」ググッ

サイカ「無意味な努力……」キュオオッ

クリスタル「!」

変身が解除されないようにとこらえるクリスタル。
サイカが無慈悲にとどめを刺そうとするが……

キラッ

サイカ「ん?」

どこからが空かも分からない闇の中、それは確かに瞬いた。

ブーケ「タイタンアラムっ……!」

ヒュッ

ブーケ「スカイドロップ!!!」

ドッカァァァンッ!!!

轟音、爆裂。しかし……

ブーケ「くっ……!」ズザッ

ブーケ(やっぱり避けられっ……)

キュオッ

ブーケ「っ!?」

ドパパパパァンッ!!!

ブーケ「かふっ……」ボロッ

サイカ「残念ね」

ブーケ「……そ、でも……ないわよ……」

サイカ「?」

ブーケ「だって……本命は……」

ビュオオオッ
ブワッ!

サクラ「っ……!!」

サイカ「!」

サイカの目の前で爆風が切り裂かれサクラが姿を現す。
その手には、桜纏う氷刃……

クリスタル「っ…………冷波刀っ……名残雪……!!」

サイカ「……!」スッ

サイカはすかさずサクラに手を向ける。

ヒュンッ

ドパァンッ!

サイカ「わ」

しかしその闇はどこからともなく飛来した小さな影に撃ち抜かれ、サイカの手のひらで爆ぜる。

クリア「ぜぇぜぇ……すぷ、らっ……しゅ……」グタッ

さらにサクラ目掛けて伸びた闇の針は……

シャキキキンッ!
シュルルルッ
ドスドスドスッ!

ブーケ「まにあっ……」ガクッ

突如現れた蔦に突き刺さり動きを止める。

サイカ「!」

遮るものはもう

サクラ「はぁぁぁああああっ!!!」フワアアアアアッ

なにもなかった。

サクラ「桜隠・アクルヒ!!!!!」シュラッ

サイカ「へぇ……」

ズバァァァンッ!!!
ブシャアアアアアッ

冷波刀・名残雪
クリスタルがサクラ専用にチューニングした冷波刀。細雪に比べ長くて重い。
必殺技 桜隠・アクルヒ
名残雪に桜吹雪を纏わせて斬りつける。どちらかと言えば速度重視。
氷の刀に桜エンチャ。強そう。

サクラ「はぁはぁ……!」

サクラの斬撃は、サイカの左肩から入って右腹を抜けた。
大きく広がった切り口から、噴水のように闇が噴出する。

ブシュウウウッ

サクラ「やっと……届いたっ……!」

しかしその喜びも束の間だった。

シュゥゥゥ…
ギュルルルルッ!

サクラ「え……?」

サイカから吹き出る闇がサクラの周りを取り囲む。
そして……

シュンッ

サクラ「っ!!?」

ドスドスドスッ!
ザシュザシュザシュシュッ!!

無数の針が出現し、サクラの全身を貫いた。

サクラ「っっっぁ……!!!」

声にならない叫び声が上がる。

サイカ「けっこう頑張ったね」

サクラ「!!!」

その声にサクラは驚きを隠せない。
確かに斬った。手応えはあった。
にも関わらず、サイカは無傷で立っていた。

サイカ「驚いた? ごめんね。でもわたしは殺せない」

サクラ「っそん……な……!」

サイカ「闇に終わりがあると思う? 死なんてもの、とっくの昔に超越してるの」

サクラ「うぅぅ……!」

サイカ「あなたもいつかそうなるよ」

サクラ「わ、たしは……そんな……っ」

サイカ「でも、あの子たちは違う……」スッ

サクラ「っ……!!」

サイカはその手を、倒れたまま動けずにいるクリアたちに向けた。

サクラ「だめっ……待っ……!」

サクラは宙に磔にされて身動きが取れない。

サイカ「あんまり暴れない方がいいよ。急所は外してあるけど」

サクラ「っっっ……やめてっ……!」

サイカ「大丈夫。安心して」ポポポポッ

サクラ「だめっ……お願いっ……!!」

サイカ「すぐに終わるから」ニコッ

サクラ「やめてえっ!!!」

キュオオオッ
バシュシュシュウウウッ!!
ボガァンッドガガガァァァンッ!!!

サクラ(……叫び声も上がらなかった)

サクラ(目の前でクリアが、ブーケが、クリスタルが……みんなが闇の餌食になっていく)

サクラ(何も出来なかった。助けられなかった。わたしにできたのは懇願だけだった)

サクラ(何度も叫んだ。やめて、お願いもうやめてって何度も。何度も何度も、何度も……)

サクラ(声が枯れるまで叫んでも、攻撃は終わらなかった)

サクラ(永遠に続く地獄のような時間だった)

サイカ「んー……」

シュパァァンッ

透「」

朱「」

雪菜「」

サイカ「意外としぶといのね」

サクラ「やめ、て……」

サイカ「……」

サクラ「ぉ、ね、がい……だから……も……や、め……」ポロポロ

サイカ「……」スィッ

シュンッ

サクラ「ぁ……」ドサッ

サクラ「……っっ」

サクラ「はぁっはぁっ……あぐっ、ぁ……みん、な……!」ズリッ

サイカ「……」

サクラ「みんなっ……みんなっ……!」ズリズリ

立ち上がることの出来ないサクラは、なんとかクリアたちのもとへ行こうと必死に這いずりながら進む。

透「」

朱「」

雪菜「」

サクラ「ぁぁぁ……! みんなぁっ……!!!」ボロボロ

サイカ「……」スッ

その背を闇が捉える。

サクラ「みんなっ……うぅぅあ……!」

透「………………ぁ゛」

サクラ「っ!! 透ちゃっ……!」

透「………………!」ギュウウウッ

サクラ「っ……!」

サクラ「………………ん」コクッ

サクラ「……みんないっしょ」ニコッ

サイカ「……」キュオオオッ

サイカの手のひらに闇が集まる。
それまでとは比べ物にならないほど大きく、そして強い輝きを放つ。

サクラ「…………ふー」

サクラは1度目を瞑り、そして……

バシュウウウッ!!!

サクラ「うぁぁぁぁぁあああああああっ!!!!!!!」グルッ

左腕を突き出した。

ゴアッ!
ズガガガガガガッ!!!
バヂヂッバヂッ!

サイカ「………………」

サクラ「うっ、ぐっ……ぎぎっ……!!」

サイカ「……ねぇ」

サクラは巨大な闇の塊を受け止め、なんとか押し返そうとする。

ズズズッ…ズッ…

サクラ「うぅあ゛っ、ぐっ……! あああ゛……!!!」

サイカ「……もうボロボロでしょ? 腕だって片方しか動かないんでしょ?」

しかし力の差は歴然。サクラが次第に押されていく。

サイカ「どうして……」

サクラ「はぁっはぁっ……!! うう゛ぅ゛……!!」

サイカ「どうして守ろうとするの?」

サクラ「ふっ、あっ……ぐぅぅ……ともだちっ……だからあっ……!!」

サイカ「………………」

サクラ「やっとっ……できたっ……! たいせつな友だちだからっ……!!!」

サイカ「…………そっか……じゃあ……」

サクラ「うぅぐぐぐっ……!! ぎ、ぅ……ぁぁあ……!!!」

サイカ「さよなら」ポウッ

サクラ「ぁぁぁぁぁああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」ググググッ



パシュンッ



サクラ「………………ぁ」



シュパァァンッ

桜野「………………っ」

桜野「……?」

桜野「え……あれ……? どうなっ……」

サイカ「なにっ!?」

桜野「え……? なんかまぶし……」

桜野「っ!!」

桜野「な、なんで……!」

サイカ「あれは……!!」

キラキラキラキラッ!!

シキ「ウィッシュスターなのです!」ヒョコッ

ビッカアアアアアアア!!!!!!

桜野「あの光まさかっ……! でもなんで……だって願いはもう……!」

透「げほっ、けほ……桜野っ!」

シキ「透……? 透っ!!」

桜野「透ちゃん! みんなぁ!!」

雪菜「じぬがとっ……おぼだぁぁあ……!」

桜野「だ、だいじょぶなのっ!?」

朱「それがね、守ってもらっちゃったみたい……」

桜野「守ってって誰に……」



『やーっと願いが届いた……ってとこ?』



桜野「!」

サイカ「っ!!?!?」

声のする方、桜野たちの前に少女の背中があった。
その少女の体は薄くぼやけ、ぼんやり赤く光っている。

『ありゃ、ちょっと透けるのね……』

桜野「だ、だれ……」

その中心には割れたハートの結晶。

シキ「あのハート……じゃあ……!」

サイカ「なんで、なんでっ……!!」

『まったく、ちょっと目を離すとすぐこれなんだから』

サイカ「なんであなたがそこにいるのっ!! 凛!!!」

凛『今のアンタ、可愛くないぞ』ニッ

桜野「凛……さん……?」

透「多分あのハート石に宿ってたんだと思う。それで私たちのこと、守ってくれた」

凛『そんなとこね。ちなみにアタシだけじゃないわよ、ほら』

『ワタシ、生霊やってみたかったの。感激』

『おおー、これがジャパニーズいきりょー!』

凛『いやちゃんと死んでるから。普通に幽霊だから』

桜野「み、緑の人に黄色い人……!?」

朱「緑……ってことは……!」

『ん、ん』コクコク

雪菜「じゃ、じゃあサイカをぶっ飛ばせって……」

『あ、それアタシ! めっちゃムカついてたから!』

雪菜「は、はぁ……?」

サイカ「ネル……シルキーまで……!!」

音璃「今の聞いた? ちゃんも先輩もない……ひどい……」ズ-ン

シルキー『だいじょぶですよーネルちゃんせんぱーい』ヨシヨシ

凛『めんどくさいからいちいち落ち込まない!!』

音璃『凛ちゃんもひどい……』シクシク

シルシー『あー泣かせたー』ブ-ブ-

凛『えっ!? いやそんなつもりじゃ!』アタフタ

音璃『』ニヤニヤ

凛『あっ……///』

シルキー『また引っかかった! これで通算101回目!』

凛『だからそんなに多くないわよ!』

桜野「あ、あの……」オズオズ

凛『アンタたちもっとまじめに……』

シルキー『せっかく久しぶりのシャバですもん。はしゃぎたいですよねー?』

音璃『ねー?』

凛『シャバって……教えたの誰……』

桜野「あのっ!」

凛『ん?』

桜野「あなたたちは……いったい……」

凛『ああ、アホにかまってて大事なこと忘れてた。アタシたちはね……』

音璃『ちゃん付け推奨』

シルキー『いぇい!』

凛『あのバカの……』

サイカ「っ……!!」ギリッ

凛『友だち!』ニコッ

ここまで

このくらいの奇跡はあってもよかろうということで、キャラ募集時の第2候補ず
1スレ目の
>>16より、近衛 凛(赤い人)
>>114より、冬月 音璃(緑の人)
>>119より、シルキー・メープル(琥珀色の人)

桜野「とも……だち……?」

凛『そう。ずっとこの中で見てた』

桜野「で、でもどうして……」

シキ「なんでハートのやつの中に入ってたのです?」

凛『……アタシたちもね、戦ったの。これで変身して、あの子と一緒に』

桜野「!」

透「シア、何か知ってる?」

シア「いいえ。初耳ですわね」

雪菜「戦ったって……なにと?」

凛『そりゃあ悪いやつよ』

シルキー『世界を闇で染め上げてやるー……とか言ってたわけわかんないやつ!』

音璃『負ける気なんて全然しなかったよね』

凛『そう。みんなで戦えば負ける気なんてしなかった。でも……』

朱「でも?」

凛『本当の闇はすぐ近くにあったの。そのわけわかんないやつなんかよりも、ずっと深くて暗い闇にあの子は囚われていた』

朱「……!」

凛『境遇はアナタに似ているのかもね』

桜野「わたし……?」

凛『首輪を付けられ、生き方を縛られ、求められるままに応える。それがあの子の幸せだったし、幸せだと思わなければ生きていけなかった』

凛『言ってしまえば奴隷だった。価値を問われ、答えを探して……静かにゆっくり、でも確実に、どこまでも歪んだ』

凛『そしてそれにアタシたちが気づいた時は、もう手遅れだった』

桜野「……」

凛『あの子はね、アナタと同じように自分自身と戦ったの。戦ってそして……』

桜野「……自分の手で、自分を殺した」

凛『……そうしてあの子は闇に堕ちた』

桜野「……」

桜野「……わたし、サイカの闇に触れました。その時聞こえたんです……嘘つきって……」

凛『嘘つき、か……そうね……』

凛『本当はずっとそばにいてあげなくちゃいけなかった。あの子の『助けて』を聞き逃しちゃいけなかった。でもアタシたちは、あの子を止めてあげられなかった』

桜野「!! じゃ、じゃああなたたちは……!」

音璃『……ん』コク

シルキー『へへ……』ポリポリ

桜野「っ……」

凛『だから遺したの』

桜野「凛さん……っ」

凛『いつかあの子に届くように、いつかあの子が気づいた時にひとりぼっちで泣かないようにって、想いと願いを宿らせた……』

音璃『それなのにぜーんぜん気づいてくれなくて……』

シルキー『それどころか闇が深まる! めっちゃムカつきませんか!!』

凛『でもそれが今……やっと届いた』

ビカビカビカアアアッ!!!!!

透「じゃああのウィッシュスターはあなたたちの……」

桜野「たった3人で……!?」

音璃『想いの強さなら誰にも負けないもんねぇ』シミジミ

シルキー『長いことあっためてましたからねぇ』シミジミ

凛『だからあとは、頑固なおバカちゃんにぶつけるだけなんだけど……』

サイカ「っ!!」ギロッ

凛『怖い顔しちゃって』

サイカ「なんっ、なの……っっ! 今さら出てきて何様のつもり!?」

凛『なにって、だから友だち』

シルキー『友だち様です』

音璃『友だちちゃんがいい』

シルキー『だそうです』

サイカ「……っ」イラッ

サイカ「今になって友だち面しないでよ!! みんなのことなんかもうなんともっ……!」

凛『あんなこと言ってる』

シルキー『ほんの一瞬だって忘れたことなんか無いくせにねー?』

音璃『ねー?』

サイカ「なっ……ちがっ……!」

凛『だいたい、アタシたちの形見を後生大事に抱えてお人形作ってる時点であからさまなのよばーーーか!』

サイカ「ばっ……!?」

音璃『ばーーーか!』

シルキー『ばーーーか!』

サイカ「う、うるさいなあ!!」

朱「お人形って……」

凛『みんなが戦った人たちね、このハートを核にあの子が闇で肉付けして作ったお人形なのよ』

朱「ツナミが言ってたのはそういう……」

サイカ「強い力を持ってるから有効利用しようとしただけで……!」

音璃『物は言いようだね』

サイカ「だからあっ……!!」

透「すごい……サイカがたじたじになってる……」

朱「なんだか本当に、仲のいい友だちみたいね……」

雪菜「もしかしてサイカの願いって、ウィッシュスターの力で皆さんを蘇らせることなんじゃ……?」

透「!」

凛『ううん、違うの。そう考えられるなら、あの子はあそこにいない』

透「だったらなにを……」

凛『アナタになら分かるんじゃない? あの子の闇に触れたアナタになら』

桜野「……!」

桜野「……あの時の……闇、わたし……もし自分を……そしてみんなを……それで……もしそうなら……わたしは………………」ギュウウ

桜野「…………心なんか無くなっちゃえばいいのに」

サイカ「……!」

凛『……うん』

透「でもサイカは自分を殺したって……だったらもう心なんて……!」

桜野「ううん、残ってた。あの闇の中に、確かにサイカの心があった」

音璃『それにほら、ちょっと突っついただけであの反応だし』

シルキー『それでこそって感じですよねぇ』

サイカ「っ……!!」

凛『消しきれなかったのか、新しく芽生えてしまったのかは分からないけどね。とにかくどうしても残ってしまうから、ウィッシュスターの力で完全に消そうとした』

透「その、ために……」

凛『そう。そのためなら、どんな犠牲も厭わなかった』

透「っ……!」

桜野「それでシーズンランドも……わたしたちの世界も……」

凛『でもその途中でアナタを見つけた』

桜野「え……?」

凛『途中からアナタを狙い始めたでしょ? ウィッシュスターなんてどうでもいいみたいに』

桜野「そういえば……」

凛『なんでアナタに拘ったと思う?』

桜野「え……えと……な、なんか強いからとかって……」

凛『あれね、友だちが欲しかっただけよ』

桜野「え……」

サイカ「!!!」

凛『アナタはあの子によく似てるから、理解し合えるって思ったのかもね』

桜野「いやでも……」

サイカ「……っっっ!!」

凛『あの子すっごい寂しがり屋なの。1人になるとすぐ泣くのよ?』

サイカ「うるっ……さいっ……!!!」

凛『だからそもそも向いてないのよね、ああいうの』

サイカ「もうっったくさんっっっ!!!!!」ビュオッ!!!

ブワアアアアアアアッ!!!!!

シルキー『うぁっ……ちょぉ……!』

音璃『あー……ヤバいかも?』

サイカ「うあああああっ!!!!!」ギュオギュオギュオッ!

透「なんて力……!!」

サイカ「はぁっはぁっ……! なによっ……! なによなによっ!!」

サイカ「わたしのこと裏切ったくせにっ……! いなくなったくせにっ……! 約束したのに!! 1人にしないって!! ずっと一緒って言ったのにっ!!!」

サイカ「嘘つきっ! 嘘つきぃっ!!!」

ギュオオオオオッ!!!

桜野「うくっ……!」

凛『……そう、それがアタシたちの罪。アナタを止められなかった後悔こそ、今ここにいる理由』

音璃『でも今のワタシたちじゃ届かない』

シルキー『こんなスケスケじゃ、触ることもできないからね』

桜野「皆さん……!」

凛『だから、アナタたちに託す』

桜野「え……」

凛『ウィッシュスター!!!』

ビカカカカカッ!!!
シュパパパァァンッ!
キラキラキラ…

サイカ「うぐっ……!」

透「! 願いが……」

朱「な、なに……? 何を願って……え、これって……」

雪菜「ん……? え、あ……!!」

桜野「……!」ピクッ

桜野「……」ググッ

桜野「…………動いた」

朱「桜野ちゃん?」

桜野「右腕治った!!」ギュッ

朱「!」

透「傷が……癒えてく……!」

雪菜「それになんか……なんか体が軽いです! 力が湧いてきました!」

凛『ごめんね、アタシたちが干渉できる因果なんて、せいぜいあの子が関わることだけ。だから戦いの傷しか癒せないと思うけど……』

桜野「いえ! これで十分です!!」グッ

凛『ありがと…………あ』キラキラ

雪菜「え、皆さんなんかさらに透けて……」

音璃『もうお時間?』キラキラ

凛『みたいね』

桜野「!」

シルキー『うへぇ……もうちょっとぉ……』キラキラ

凛『わがまま言わない。まったく……』キラキラ

シルキー『うぅ……』

音璃『だいじょーぶ。すぐまた会えるから』

シルキー『そう、ですね……! すぐですよね!』

音璃『うん』ニコッ

桜野「……っ」

凛『それじゃ、アタシたち先にいくから……あの子をお願い』

桜野「……はいっ」

透「ん」コクッ


音璃『任せました』

朱「ええ、任されたわ」

音璃『』ニコッ

キラキラキラ…
シュパァァンッ


シルキー『遠慮なくぶっ飛ばしちゃってね!』

雪菜「が、がんばります!」

シルキー『ばいばい!』フリフリッ

キラキラキラ…
シュパァァンッ


凛『さて……』

サイカ「う゛ぅぅぅ……!!」ギュルルルッ!!

凛『調!』

サイカ「っ!!!」

凛『待ってるからね』ニコッ

キラキラキラ…
シュパァァンッ

サイカの本名のような正体のようなもの
1スレ目>>5より、三千院 調 (さんぜんいん しらべ)
ラスボス名募集時、俺の脳内で空飛ぶ水餃子がスイプリみてえな名乗り口上かましていたため、その時点で確定
奏でるは災禍の調べ!

サイカ「はぁはぁ……! ふぅぅぅ……!!!」ギュオオオオオッ!!!

桜野「凛さん、ネルちゃんさん、シルキーさん……ほんの少しだけ待っていてください……」

透「はやくみんなのところに連れてってあげなきゃね」

桜野「透ちゃん……」

透「準備いい、桜野?」

桜野「!」

桜野「すー……はー……」

桜野「うんっ!」

透「朱!」

朱「ええ!」

透「雪菜!」

雪菜「はい!」

透「いくよ!!!」

ババババッ

透「プリキュア!!!」

サイカ「っ!!」

「「「「カミングシーズン!!!!」」」」

もしかしなくても全員同時変身はじめてなのでは……?
どうしよう……せっかくだしチーム名というかタイトル的なやつ募集しちゃおうかな……

というわけで急遽タイトルゆる募
名前:○○プリキュア
口上:前でも後でもどっちもでも もちろん無しでも

日付変わるまで募集します
ストーリーに関わることでもないので特になければそれはそれで

いい機会だからこれ見よがしにあげてしまおう
よろしくお願いします

名前:4 monthsフォーマンツプリキュア
口上:春夏秋冬、無限の円環は永遠(とわ)の絆、フォーマンツプリキュア

オールシーズンプリキュア
いつだってどこだって私達の季節!

オールウェイズ・プリキュア
4つの心、不断の縁(えにし)で結ぶオールウェイズ・プリキュア!

ご協力感謝感激雨霰ちゃん!
正直1個くれば御の字と思っていたので3つももらってしまってさあたいへん

永遠に悩みそうなので投票にさせてください
安価先3票
>>566
>>567
>>568

よろしくお願いします

ありがとうございますー
投票の結果、本作のタイトルは>>566に決定しました
フォープリかな?

キラキラキラキラ…
ヒュオンヒュオンヒュオンヒュオンッ!
ビュオオオオオオオッ!!!!!


サイカ「……!!」


フワッ…


「風が鳴き……花弁が踊る春の花……」

サクラ「キュアサクラ!!!」


「全てを透き通らせてあげる……」

クリア「キュアクリア!!!」


「美しい花よ……あたしに力を貸して……」

ブーケ「キュアブーケ!!!」


「儚く脆い心でも……何度だって奮い立たせる……」

クリスタル「キュアクリスタル!!!」


「「「「春夏秋冬! 無限の円環は永遠の絆
!!!」」」」

ビュオッ!

「「「「フォーマンツプリキュア!!!!」」」」


サイカ「うぁくっ……!!」

サクラ「いくよみんなぁああ!! プリキュアっ!!!」パンッ!

サイカ「!」

ペリッ…ペリペリッ…
ペリペリペリペリッ!

サイカ「闇がっ……!?」

サクラが両手を合わせた途端、空間を満たす闇が小さくめくれ桜の花びらに姿を変えた。

フワフワフワフワッ!!!

サイカ「くぅぅ……!!」

花びらは一枚、十枚、百枚と瞬く間に溢れ、真っ黒な世界を桜色に染め上げる。

ブワアアアアアアアッ!!!!!

サクラ「結景・桜吹雪ッ!!!!!」

ここまで
次回からラストバトルです
使って欲しい技ややってほしい展開とかあれば書いてもらえると助かります ぜんぶ採用できるかは分かりませんが
とにかくバトルシーンは本当に悩んでしまう
参考までに最後の技です↓

結景・桜吹雪
キュアサクラ初変身時にもらっておきながらここまで出せなかった必殺技「桜吹雪」のいきなり強化版
空間を桜の花びらで満たすことで、空間そのものを掌握する結界術
桜を使って大抵のことは出来るほか、キュアサクラとの合体技をソロで使える

ありがとうございます

正直採用しにくいもの(特にギャグ系)もあるので、要素だけつまんでく感じでやります 申し訳
ギャグっぽいのも平気で採用できるようなストーリーだったらなあと自業自得ながら思います



またこのタイミングで最終技募集開始しようと思います 最後に4人でぶっぱなす技です
募集だけかけといて、使うタイミングで投票にしようと思います
3つほど集まるといいかなと
何卒よろしくお願いいたします

技名:
説明:

サァァァァッ

シキ「ふああ……!!」

ブーケ「一面の桜吹雪……壮観ね」

クリスタル「明るいっていいですね! すごく!!!」

シキ「これなら闇も怖くないのです!」

クリア「ちゃんとぜんぶ制御できる?」

サクラ「もち! ウィッシュスターのおかげで元気いっぱいだからね!」

クリア「無茶しないでね」

サクラ「うん! 援護は任せて!」

クリスタル「よーしそれじゃあ! ぶっ飛ばしましょう!!!」

「「「おー!!!」」」

サイカ「うわぁああっ!!!」ギュオッ!!!

クリスタル「うわっ!?」

ヤクサイン「ヤクサァァァイッ!!!」ド-ン

ブワワッ
「ヤクサァァァイ」「ヤクヤクゥ」「ヤァァアクッ!!」
ワラワラワラ

サイカ「ふーっ……ふーっ……!」

クリスタル「や、ヤクサインいっぱい……」

ブーケ「しかもなんかデカくない……?」

シキ「サイカ純正なのです! 強力だから気をつけて!」

クリア「分かってる! でも!」バッ

クリアのマントが強くはためく。

クリア「負ける気がしない!」

ザバババッ!

クリア「プリキュア・スプラッシュウェイヴ!!!」

ドドドドドッ

マントから飛び出した大量の魚影がヤクサインの群れに突っ込む。
そして……

ドッパァァァンッ!!!

「ヤァァァァ!!!」「ヤァァァァ!!!」「ヤァァァァ!!!」
サラサラサラサラ…

正面のヤクサインたちが一気に消滅した。

サイカ「……っ!?」

ザワザワッ
「ヤクッ…!?」「ヤ-ッ!」

クリア「……」

ブーケ「……」

クリスタル「……」

サクラ「え、すご……」

シキ「ぶっ飛んだのです……」

クリア「私もびっくりした」

クリスタル「ま、負けてられませんよ!」

ブーケ「そ、そうね! サクラ!!」

サクラ「あ、はい、足場出します! 使ってください!」フワッ

ブーケ「ありがと!」タタタンッ

ブーケは桜で出来た雲のような足場を高く高く昇っていく。

ブーケ「はあっ!」ダンッ

ヒュインッ!

そしていちばん高い桜雲からさらに高く飛び上がった。

サイカ「うううっ……!」キュオオッ

サイカはその攻撃を知っている。

サイカ「うがあっ!!」バシュンッ

キュインッ
ドパァンッ

撃墜のために放った闇球は、確かにブーケを捉えた。

フワッ
ハラハラ…

かに見えた。

サイカ「なっ!?」

直撃したはずなのに、そこにブーケの姿は無い。
散っているのは桜の花びらのみ。

サクラ「桜人……」

サイカ「っ……!」ギリッ

そして本物のブーケは……

ブーケ「……チェリーブロッサム・スカイドロップ」ヒュンッ

ヤクサイン「ヤッ?」

ブーケ「たあっ!!!」

ドッバァァァンッ!!!

桜を纏ったかかと落としでヤクサインの群れを吹き飛ばした。

技名:スピリットアロー
説明:みんなのスピリットピースを重ね合わせて1つのスピリットピースにして弓に装填
変身が解けて素の状態で弓を引いて発射

「ヤァァァァ!!!」「ヤァァァァ!!!」「ヤァァァァ!!!」
サラサラサラサラ…

ブーケ「っと……本当に自分でもびっくりするわね……」シュタッ

クリスタル「私もっ! プリキュア!!」タタッ

キィィィンッ!

クリスタルが作り出した六花が、桜を巻き上げながら回転を速めていく。

クリスタル「もうちょっと……!」ブワワワワッ!

ヤクサイン「ヤァァァクゥゥゥ!!」グググッ…

クリスタル「うあっちょ……!」

サクラ「クリスタル! そのまま!!」

クリスタル「! はいっ!!」キュイイイッ!

ヤクサイン「サァァァイッ!!!」ブォンッ!

サクラ「徒桜!!!」ブワッ

ドガァァァンッ!!!

サクラの声に技の完成を優先するクリスタル。
そこに容赦なく巨大なヤクサインの豪腕が振り下ろされた。

ヤクサイン「……ヤク?」

しかしそこにあったのは半球状の桜の壁。
そして……

クリスタル「いきます!」

ヤクサイン「!?」

ビュオオオオオッ!!!

その桜すら巻き込み廻る巨大な六花。

クリスタル「桜製・冷波手裏剣!!!」ギュイイイイッ!!!

ブォンッ!
ズバババババァンッ!!!

「ヤァァァァ!!!」「ヤァァァァ!!!」「ヤァァァァ!!!」
サラサラサラサラ…

クリスタル「やたっ! やりましたー!!!」

サクラ「ないす!」グッ

シキ「あと半分くらいなのです!」

サイカ「いけ!」バッ

ヤクサイン「ヤクサァァァイ!!!」ドダダダッ!

「ヤクサァァァイ!!!」「ヤクサァァァイ!!!」「ヤクサァァァイ!!!」
ドドドドッ

クリスタル「うわわわわっ!?」スッタタタ-ヒシッ

サクラ「んぁ?」

クリスタル「突っ込んできました!」ユビサシッ

サクラ「そうだね!」

クリア「それなら!」バサッ

クリアが再びマントを広げる。

クリア「サクラ! 一緒に!!」ザバッ

サクラ「うん!!」ブワッ

その波涛には大量の桜吹雪。

サクラ・クリア「「プリキュア・サクラウォール!!!」」

ドババババッ!
ザザザザザッ!!!

「ヤッ…クッ…!」「ヤァァッ…!」

桜吹雪と魚影で出来た巨大な波はヤクサインを飲み込んで進む。

ブーケ「おお……」

クリア「そのまま押し潰せ!」

すべてのヤクサインを撃破できるかに思えたが……

サイカ「はっ!」バッ

ヤクサイン「ヤク…」グニュンッ

クリア「!」

ドッパァァァンッ!

波に飲み込まれ消えかけていたヤクサインが球形に変化し、そのまま爆散した。

技名:ラウンドエレメント
説明:対象を中心に大きな円になるように4人を配置→みんな両手を広げる→手と手の間に青オレンジ白ピンクの光の線が出て4人を結ぶ→地面から凄勢いで青オレンジ白ピンクが混ぜ合わされたエネルギー波が出てきて相手を呑み込む

キュオオオッ!
ドッパパパァァァンッ!!!


サクラ「うあっく……!」

クリア「……っ」

波の中のヤクサインが次々に爆発し、波がかき消される。

ブーケ「自由自在……あれもサイカの闇ってことね……」

サクラ「厄介だ……」


サイカ「うぅぅ……あああっ!」

グググッ
「ヤク…」「ヤク…」「ヤク…」
グニュニュンッ


サイカが雄叫びを上げると、残っていたヤクサインがすべて巨大な闇球に変わる。

ブーケ「うーわぁ……」

クリスタル「あ、あのサイズであの量はヤバくないですか!?」

サクラ「うんヤバい! どうしよう!!!」

クリスタル「どうしよう!?」

シキ「なんか考えるのです!!!」


サイカ「はぁっはぁっ……!!」

キュオオッ


クリア「……」

サクラ「と、とにかく全力で防御! みんな集まって!!」

ブーケ「ええ!」タタッ

クリスタル「はい!」ギュ


サイカ「うぁぁあああ……!!」

キュオオオオッ!!!


クリア「……」

サクラ「クリアも!」

クリア「………………」

サクラ「クリア!!!」

クリア「……シア、あれを使う」

シア「ええ、よくってよ」

クリア「!」

シア「自分で言っておいて何を驚いてますの?」

クリア「反対されると思ってた」

シア「もう昔のあなたではありませんわ」ニコッ

クリア「……ん」コクッ

シキ「透! はや……」

クリア「みんな!」

サクラ「クリア……?」

クリア「任せて」ニッ

サクラ「え……?」

クリア「シア!」バサッ

シア「いきますわよー!」ニュ-ンッ

サクラ「!」

クリアがマントを広げると同時に、シアも体を大きく広げた。

シキ「あれ……もしかして……!」

ブーケ「な、なに……?」

クリスタル「マントとシアさんが……」

シア「構想自体はずっと昔からありましたわ。それこそ透が戦い始めてすぐの頃から」

マントとシアが重なり、徐々に一体化していく。

シア「透とワタクシは性質が似ていますから、お互いの力をつなげればもっと大きな力を得られると……」

クリア「でもあの時の私じゃできなかった。例えどんなにうまくいっても、シアに飲み込まれていたと思う」

シア「ですが今の透なら」

クリア「うん」ニコッ

シアと完全に融合したマントは今まで何倍にも大きく広がる。
それはまさしく海であり、マントのはためきは波打つ水面のようだった。

クリア「プリキュア……」

バサバサッバッサァッ!!!

クリア「マリッジマリナーレ!!!!!」

ここまで



プリキュア・マリッジマリナーレ
キュアクリアの強化フォーム的なやつ
クリアのマントとシアさんが融合してでっかいマントになる
一度に放出できる量の増加やマントの強化に伴った中身のお魚の強化も相まって、クリアが瞬間火力最強に躍り出る
ニュークリアって名前つけようと思ったけどあまりにもお魚死滅しそうだったからやめた



>>586の最終4人技の募集引き続き行っております 数に上限などなく、いただいたものはすべて投票対象になりますので是非お願いします

おつ

技名:シャイニングラッピング
説明:4人がか○はめ波みたいなモーションでエネルギー波をシアに放つ
シアがエネルギーを集束しシキの羽に放つ
シキの羽が輝いて超巨大化して相手を包み込む


すごく今更だけど4seasonならまだしも4monthsだと4か月でよく意味がわからんのだが、他に意味あるのかな?

技名:プリキュア・アラウンドシーズン
説明:4人で敵を囲み、敵の上空のシキに春夏秋冬のパワーを送る
   そのパワーを集約することでシキは太陽のように闇を照らし打ち払う光となり、バッチリポーズとウインクまでキメて浄化する

…4人の技じゃなくなっちゃった気がするけど名前的にも重要そうだし最後くらいはということで一つ

技名:天衝・クアドラプル
説明:クリアのマントを天をも衝きそうな超長い棒状に変形させ、その棒に蔦と雪の結晶と桜の花びらを纏わせて振り下ろす

別に投票じゃなくて完全に作者の独断で決めてくれて良いんだけどな…

技名:エナジーコンバート
説明 桜の花びらと伸びたマントと蔦と氷の鎖が相手を拘束し闇を吸い取っていく
吸い取った闇は光に変換されて巨大な球になって叩きつけられる

>>603
安価がやりてえんだ俺は

その投票が本作最後の安価になると思います
多分今日は投票開くとこまででおしまいになります
よろしくお願いします

クリア「……」バサバサ

サクラ「すごい……」

クリア「……よし」グッ

サクラ「クリアとシアさんが……合体した!」

サイカ「はーっ、はーっ……!」

クリア「やるよ! シア!!」

シア「ええ!」

サイカ「消えろ!!!」バッ

バシュシュシュンッ

クリア「プリキュア・セパレートマント!」バサッ

シア「セパレート!」

バララッ

サイカ「!」

掛け声とともに巨大なマントが細かく分離する。

クリア「テッポウウオくん!」タタッ

駆け出したクリアが近くに浮くマントの切れ端に両手をかざした。

クリア「プリキュア・ウォーターバレット!!!」ジャキッ

テッポ-ッ

クリア「はあっ!!」パパァンッ!!

バシュシュッ

2丁の水鉄砲から放たれた弾丸は、それぞれが闇球の中心を射抜く。

キュゥゥゥッ
ドババァァァンッ!!!

サイカ「なっ……!?」

一瞬で2つの闇球が爆散した。

クリア「ふっ」

シア「煙出てませんわよ」

クリア「うるさい」

シア「!! 透、2時の方向抜けてきますわよ!!」

宙に浮く無数のマントの切れ端。
シアが融合したことで、そのひとつひとつがクリアの目となる。
そして同時に……

クリア「おーけー!」パァンッ!

シュンッ

銃口でもあった。

パシュンッ
ドッパァァァンッ!!!

サイカ「くっ……!」

クリア「蹴散らす!」パパパンッ!

クリアが放つ弾丸はマントを渡り、ありとあらゆる角度からの攻撃を可能にする。

クリア「はああああああっ!!!」ダダダダダンッ!

ドッバババァァァンッ!!!

上から、下から、横から……。
一切死角のない攻撃は、闇球の中心を寸分違わず撃ち抜いていく。

サイカ「うぐううっ……!!」

目もくらむほどの闇の塊は、瞬く間に数を減らしていった。

ドパァンッ!
ババババァンッ!!


サクラ「すごい……ほんとにすごい……!」

ブーケ「これがクリアの本当の力……?」

クリスタル「すっごく強いです!」

シキ「透な強いのはトーゼンなのです!!」エッヘン

サクラ「もう、なんでシキがいばるの?」

シキ「透の代わりなのです!」

サクラ「そんなことしなさそうだけどなぁ」

ブーケ「でもあの子が強いのは、確かに当然なのかもね……」

シキ「そうなのです。透、地球に戻ってからはずっと独りで戦ってたのです。みんなが変身できるようになるまでずっと」

サクラ「うん……」

クリスタル「きっと苦しかったですよね……」

シキ「うん……いちばん苦しい時期に独りで戦ってた……」


サイカ「うぅぅ……があっ!!!」バババッ

キュオオオオッ
バババシュンッ!

シア「5つ……一直線ですわね」

クリア「貫く! プリキュア!!!」バサッ


シキ「でもね、守りきったのです。戦い抜いたのです。ずっと独りだったけど……」


クリア「ライトニングスパイラルフィッシュアロー!!!!!」

バシュウウウッ!!!
ギュルルルルルルッ!!!!!


シキ「たったの1度も負けなかったのです」


ドッバババァァァンッ!!!!!


ブーケ「それに今はあたしたちがいる」ニコッ

クリスタル「きっともっと強いです!」

シキ「うんっ!」

サクラ「でもさあシキ……」

シキ「?」


クリア「ふぅ……これでぜんぶかな?」


サクラ「あそこまでは……」

シキ「正直予想外なのです……」

クリア「みんな! 怪我ない?」ニコッ

クリア「わ、かっこい……」

ブーケ「きゃー!! 顔がいいー!!!」ブンブンッ

サクラ「だいじょぶだよー!!」フリフリ

クリア「ん」

ブーケ「とはいえ、いいとこ全部もってかれるわけにもいかないわよね!」

クリスタル「?」

ブーケ「サクラ! さっきやってた人型のやつお願い!!」

サクラ「え? あ、はい!」ビュオッ

ブーケ「さてあたしも……プリキュア・ガーデンシュート、をいっぱい!」ポポポポポッ

桜の花びらがブーケの花々を巻き込んで人型を形成していく。

ブーケ「あ、そうだ。エキサイトシード……もいっぱい!」ポイポイポイポイ

サクラ「んんんんっ……!!」ビュオビュオッ

ブーケ「おっきくなーれ!」

ビュオオオッ
ググググッ
ズズズズッ

クリスタル「わわ……!」

サイカ「!?」

それはまさしく花の巨人。

ブーケ「開花! ブロッサムギガント!!!」

グオオオオオッ!!!

サイカ「くっ……!」ビリビリ

地響きのような雄叫びが上がる。
ブーケがその頂点で狙いを定めていた。

ブーケ「ギガントパーンチ!」

グオオオオオッ!!!

サイカ「ちっ……はあああっ!!!」キュオオオッ!

ドッパァァァンッ!!!

花の巨人の拳とサイカの闇球が正面からぶつかり合い、大きな爆発が起きた。

ビュオオオッ

サクラ「うわっぷ!」

クリスタル「だ、大怪獣バトル……!」

シキ「ちょっとワクワクなのです……!」

サクラ「ま、巻き込まれないように……」

クリア「クリスタル! こっちもやるよ!!」

クリスタル「うぇっ!? は、はいっ!!」

シュンッ

近くに来ていたマントの切れ端にクリスタルが吸い込まれた。

サクラ「気をつけて……」


サイカ「はぁっはぁっ……!!」

クリスタル「はっ!」シュンッ

サイカ「!? いつの間にっ……!」

クリスタル「ワープです! いきますよぉ!!」ヒュオッ

パキパキパキッ!

突如サイカの眼前に現れたクリスタルが、氷の壁でサイカを閉じ込める。
光を幾重にも反射するその氷牢は万華鏡のようであった。

サイカ「なにをっ……!?」

クリスタル「クリア!」

クリア「プリキュア!!」バッ

サイカ「!」

ブワワッ

クリア・クリスタル「「カレイドアクアリウム!!!」」

ブワアアアアアアッ!!!

サイカを取り囲む無数のマントの切れ端。
そこから飛び出す水精たちが次々にサイカを攻撃する。

ドドドドドッ

サイカ「あぐっ……う、が……がはっ……!!」

ズダダダダダッ!

クリスタル「いっけぇ!!!」

ドバババァァァンッ!!!

クリア「……っと」シュタッ

クリスタル「やりました!」

クリア「うん!」

サイカ「はぁ゛あ゛……ぐっ、あ゛……!!」ギロッ

クリスタル「うっ……」ビクッ

クリア「まだ……!」

サイカ「うあ゛あ゛あ゛っ!!!」キュオオッ

グオオオオオッ!!!

サイカ「!」

ドッガァァァンッ!!!

サイカがクリアたちに反撃しようとした瞬間、花の巨人の両腕が振り下ろされた。

ブーケ「大丈夫!?」

クリスタル「はい! ありがとうございま……」

クリア「気をつけて!」

ブーケ「!?」

ドッパァァァンッ!!!

突如発生した極大の闇球が花の巨人を爆散させた。

パラパラパラ…

サイカ「ぜぇ……ぜぇ……!」

巨人を作り上げていた色とりどりの花が、雨のように降りしきる。

ブーケ「……」

サイカ「失せろ……!」ポウッ

そのすべてが……

ブーケ「………………プリキュア」ボソッ

サイカ「っ!!」ゾワッ

サイカを向いていた。

キュオオオオッ!!!

ブーケ「ブロッサムフルバースト!!!!!」

ズダダダダダッ!!!

夥しい数の花々。
ひとつひとつが砲台となり、無数の光がサイカを貫く。

バシュシュシュシュンッ!!!

サイカ「かっ……はっ……!!?」

ドッパアアアアアッ!!!

サイカ「……っっっ!」

大きな衝撃にサイカの体が宙に浮く。

ヒュオオッ…

サイカ「……っう、あ゛ぇ……!」

かすむ視界で目を凝らしたサイカが見たものは、桜舞う空……
ではなく

サクラ「はああああああっ!!!」

サイカ「!」

フワアアアアアアッ!!!

全身に桜吹雪を纏ったサクラ。
そしてその背後には海のように巨大なマント。

サクラ「プリキュア!!!」

ビュオビュオビュオッ!!!
ブワアアアアアアッ!!!!!

眼前から降り注ぐ桜吹雪と水精の群れ。

サイカ「うっ……あ゛あ゛っ……!」

伸ばした手は虚しく……。

サクラ「散華裂破・サクラメ!!!!!」

キュインッ
ドッッッバァァァァァンッ!!!!!

サクラ「はぁぁっ……はぁぁっ……」

サイカ「がふっ……う゛う゛う゛……!」ググッ

サクラ「……サイカ……もう……」

サイカ「うるっ、さいっ……!!」

サクラ「……もういいんだよ」

サイカ「っ!!」

サイカ「……だまれっ」

サイカ「だまれぇぇぇぇえええええっ!!!!!!!」

キュオアアアアアアアアッ!!!!!!!!

サクラ「!?」

サイカの絶叫とともに濃密な闇が一気に噴き出す。

ギュオギュオギュオッ!
ズズズズズッ!!!

サクラ「やばっ! 取り返される!?」ブワッ

溢れ出した黒は桜吹雪を塗り替え、深く暗い闇の空間を広げていく。

サイカ「うぁあぁあ゛あ゛あああ゛っ!!!!!」

クリア「サクラ!!」タタッ

サクラ「んんんっくぅ……!!! サイカっ……どうしてっ……!!」

サイカ「だまれっ……!! だまれだまれっ!!!」

サイカ「わたしは独りなのっ! ずっとずっとずっとこれまでもこれからもずっと!!!」

サイカ「だから捨てる! 捨てなきゃいけないっ!!!」

サクラ「サイカ……」

サイカ「何も感じなければどこも痛くないんだ!! 悲しくなければ涙なんか出ないんだ!!!」

サクラ「…………っ」

サイカ「心なんて無ければ!!! 独りぼっちでも寂しくないんだっ!!!!!」

サクラ「………………違うよ!」

サイカ「っ……!」

サクラ「あなたは独りぼっちなんかじゃない……!」

サイカ「うるさいっ……!!」

サクラ「あなたを大切に思って、あなた自身大切に思う……! そんな友だちがあなたにはいるはず……!!」

サイカ「うる…………さい……っ」

サクラ「凛さんたち待ってるよ! あなたを待ってるんだよ!!!」

サイカ「……っっ」

サクラ「だから……!」

ここまで

というわけで本作最後の安価
最後技投票
先3票です

>>589
>>593
>>600
>>601
>>602
>>604

よろしくお願いします


安価したいはいいけど、IDだけのスレだと自演とかがね…
特に今回みたいな先何票みたいな投票形式だと、ちょっと連取するだけで投票には意味が無くなって
実質ただの安価下と変わらなくなっちゃうっていうのはあると思う
(言っちゃなんだけど数分間隔空いてるのに連続投稿しちゃいました、みたいなID切り替えミスってそうな怪しいのもいるし)

だからまぁ多数決して決めるみたいなのは避けた方が無難かなって、長文失礼

>>622
おっしゃる通りで 正直私もちょっと思ってました
ここの安価で特定の選択肢にだけ票が集中するようなら取り直しも検討かなと

結果きれいに集中したんで取り直し
コンマにぶん投げます

>>589 下1コンマ
>>593 下2コンマ
>>600 下3コンマ
>>601 下4コンマ
>>602 下5コンマ
>>604 下6コンマ

コンマ反転して最大値を採択
よろしくお願いします

まじぃ?ここまでやったけど俺の独断で選ぶのが多数派……?
ならそうするかぁ……?悩むわぁ……

ちなみに00は最低値

安価の度にグダってごめん もう書きたいように書くわ
今日は短いです

サクラ「はあっ!!」

ブワワワワッ!!!

サイカ「うくっ……!」

ババババッ!

サイカ「!!」

桜の花びらが再び闇を押し返した。
そうして出来た隙をつき、4人がサイカを取り囲むように移動する。

サクラ「いくよ……シキ!」バッ

シキ「はいなのですっ!!」パタパタッ

サイカ「っ!!?」

サクラたちがかざす手はサイカの直上、1匹の小さな妖精に向く。

サクラ「はぁぁぁああ!!!」シュパアアアッ!

クリア「はぁぁぁああ!!!」シュパアアアッ!

ブーケ「はぁぁぁああ!!!」シュパアアアッ!

クリスタル「はぁぁぁああ!!!」シュパアアアッ!

キラキラキラッ

その手から放たれる色とりどりの光を受け、シキの羽が万色に輝く。

シキ「うぅぅん……ぅぁぁああああ!!!」

キラキラキラッ
グググッ
ブワッ

すべての光が溶け合い純白へと昇華した羽は、さらに輝きを増しながら大きく広がっていく。

サイカ「あ……ぁ…………!」

サクラ「プリキュア!!!」

ブワアアアアアッ!!!

「「「「「アラウンドシーズン!!!!!」」」」」

シキ「なのですっ!!!」バサッ

ビュオオオオッ!!!

シキの羽が振り下ろされ

サイカ「…………っ!」

フワッ

サイカを抱きしめるように包み込んだ。

そんな感じで>>600,>>601あたりを組み合わせての採用になりました
基本は>>601だけど羽のやつやりたかった
名前が>>601のままなのはストーリーにバチっとハマってたからです 本作のラスト技としては完璧だと思います
自分でつけ直そうかとも考えましたが、方向性の段階でこれと同じになるのでじゃあこれでいいじゃんって
2億点あげたい

シュパパパァァァ…

サイカ「あぁ……! あああぁぁああああっ……!!!」

あたたかさ、優しさ。忘れていたもの、求めていたもの。

サイカ「はぁっ……うっ、ああっ……!!」

寄り添う光は、闇を溶かし光へ還す。

サイカ「わたし、はっ……! わたしはぁっ……!!」ボロボロ

輝きは強さを増し、やがてすべてを覆い尽くす。

サイカ「わたしはぁぁぁぁぁああああああ……!!!!!」ボロボロボロ

世界が純白に染まっていった。

サイカ「ぁぁぁぁぁ…………!」サラサラ…

「ぁぁぁ………………」サラサラサラ…

「………………」

「……」

「」





「………………わたしは」





桜野「!」

調「……どこで間違っちゃったのかな」

桜野「調……?」

調「……ずっと寂しかったんだ……ずっとひとりぼっちだと思ってた」

桜野「……うん」

調「でも違ったんだね。大切なものはずっとそばにあった……それに気づこうとしなかっただけで……」

桜野「……うん」

調「もう遅いのかな……っ」

桜野「ううん、そんなことない」

調「!」

桜野「わたし、凛さんたちに頼まれたもん。調をお願いって」

調「……うんっ」


『─────』


調「!」

桜野「?」

調「ふふっ……」クスッ

桜野「調?」

調「ううん……ただ、今までもこうして話しかけてくれてたのかなって……」

桜野「え……?」

調「わたし、もう行くね」

桜野「行くって……」

調「帰るんだよ」


『せーのでいこせーので』

『わかったわかったから……』

『いきますよぉー』


調「あなたが思い出させてくれた。わたしにはわたしの帰る場所がある」


『せーのっ……』


調「だからわたしはそこに……」


『『『しらべー!!!』』』

『ちゃーん!』

『せんぱぁ~い!』


桜野「!」

調「みんなのところに帰るだけ」ニコッ

桜野「みんなの……」

調「あなたにもあなたの帰る場所がある……そうでしょ?」

桜野「!」

桜野「……っ」

桜野「うんっ……!」

調「」ニコッ


『はぁやくぅ~!』


調「じゃあね桜野っ!」

桜野「うん!」

タタタッ


『まったく、アンタほんとマイペースなんだから……』

『先輩先輩! 久しぶりにしーちゃん同盟再結成しましょうよ!』

『いーなぁ……ねぇ凛ちゃん、やっぱりワタシたちも同盟結成しよ? 一緒にレジスタンスしよ?』

『いやマイペースは全員か……』


桜野「ふふっ」

調「あ、そうだ!」クルッタタタッ

桜野「?」

調「あなたに渡したいものがあるの」

桜野「渡したいもの……?」

調「わたしの居場所はあそこだから、あなたに託したいんだ……いいかな?」

桜野「え、えと……いったいなにを……?」

調「わたしの、いちばん最初の願いごと」

桜野「!」

桜野「願いごと? 調の!? それってどんな……!」

調「ふふふ、それはね─────」

ここまで

調さんたちが戦ってた相手は実際なんでもいいんですよね 大事なのはそこじゃないというか
それでも無理やり考えるならさらなる先代ポジが妥当かな?

余談ですが、調さんたちが変身に使ってたハート石は1スレ目の>>47
名前 クリスタルハート
形状 飴並みの大きさのハート
変身時の掛け声(ゴクンッ)プリキュア!トレースオン!
から来ていたりします
スピリットピースにしなかったのは、必ずしもプリキュアである必要はないかなと思ったのと、プリキュアにしようとするとフラグが足りなかったからです
なので調さんたちが戦ってたのがさらなる先代ポジだったとしてもそれもまたプリキュアとは限らないと
そのへんはあくまで別世界線のプリキュア的存在ということで まあ先代プリキュアっていうのが1番わかりやすくはあるんですが

サァァァ…
チュンチュン

桜野「……」

透「……」

朱「……」

雪菜「天気……いいですねぇ……」

桜野「ねー……」

朱「風も気持ちいいわねぇ……」

桜野「ですねー……」

雪菜「へとへとの体に沁みますぅ……」

桜野「わかるぅ……もう1ミリも動けないもんねー……」クタ-ン

雪菜「ですですー……」ヘタ-ン

朱「それにしてもほんと……すごくきれいね……」

桜野「同感ですー……」

雪菜「でもぉ……なんでですかねぇ……」

朱「ほんとにね……なんであたしたち……」

桜野「花畑のど真ん中に寝転がってるんだろねー……」

桜野「さっきまでいた……荒野ぁ? みたいのはいったいどこへー……」

雪菜「どっかいっちゃいましたぁ……」

桜野「なぜー……」

雪菜「わかりませーん……」

透「……サイカが消えたからだと思う」

桜野「んぅ……?」

シア「リセットですわね」フヨフヨ

朱「あぁ……」

シア「闇の力ですっかり荒廃してしまったこの地が、本当の姿を取り戻したのですわ」

桜野「ほぇ……」

雪菜「あの荒れ果てた土地……ほんとはこんなに美しかったんですねぇ……」

桜野「ほんとにきれいだねぇ……」

朱「見て……このお花なんてすごくかわいい……」

雪菜「ほんとですぅ……なんていうお花なんでしょうかぁ……」

朱「わかんないわー……初めて見るー……」

透「……それ……メリーテイルっていうの」

桜野「ほぇぇ……透ちゃん物知りだぁ……」

雪菜「初耳ですぅ……」

朱「あたしも聞いたことないわぁ……」

透「……その花、地球にはないから」

雪菜「えー……え? んぇ……?」

朱「なんでそんなこと知ってるの……?」

シキ「透……」キュ

透「……ん、お願い」

シキ「……うん」パタパタ

桜野「シキ……?」

シキ「……きっと色んな人が……きっと色んなものを失ったのです。その悲しみすら一度は闇に消えてしまった」

朱「う、うん……」

シキ「でもみんなが取り戻してくれた。みんなのおかげで、恐ろしい闇は消え去った。そしてすべてが、あるべき場所に帰るのです」

雪菜「はい……」

シキ「みんな、戻ってくるのです……失ったものも大切な人も、想いも願いも、そして……シキたちのふるさとも……」

桜野「ふる、さと……」

シキ「ここは春の国アペリーレ地方エレクルチア……雪融けの花畑」

桜野「!」

シキ「紹介が遅くなったのです……」

桜野「じゃあ……!」

シキ「ようこそ……妖精の国シーズンランドへ」ニコッ

朱「……こ、こが……シーズンランド……?」

シキ「うん……!」

桜野「シキのふるさと……!」

シキ「うんっ……!」

雪菜「じゃ、じゃあ私たちずっと……!」

シキ「うん、シーズンランドで戦ってたのです……!」

桜野「そっか……じゃあここに来て最初に見た廃墟は……」

シア「壊された街ですわね」

朱「そういえば前に聞いたわね……サイカたちは、透ちゃんが通って出来た世界のつながりを利用してるって……」

シア「ええ。ここと地球が繋がっていること、それからサイカが帰る場所を見失った根無し草だったことも踏まえれば、ここを根城とするのも納得ですわ」

朱「そうね……」

雪菜「こんなにきれいな景色も……一度は闇に……」

桜野「うん……」

透「でもっ……」

シキ「……!」

透「でももうここに……闇はないっ……」フルフル

シキ「透っ……!」

透「シキっ、シアっ……! やったよっ……私っ、ついにみんなをっ……シーズンランドを……!!」ボロボロ

シキ「透ぅ!!!」ダキッ

シア「本当に……よくやってくれましたわ……!」ギュ

透「う゛ん゛っ……!」ギュ-

朱「透ちゃん、シキちゃん、シアさん……!」ホロッ

桜野「みんな……よかったぁ……!」

雪菜「ほんっとにっ、よかったですぅ……!」ポロポロ

透「ひぅっ、ひくっ……桜野、朱、雪菜っ……! みんなありがとぉ……!!!」

シキ「すんすんっ……ありがとっ、なのですっ……! みんなほんとにっ、ほんとにほんとにありがとなのですっ……!」

シア「お礼をしなくてはいけませんわね。シーズンランドの総力をあげて……!」

桜野「そ、そんな……大げさですよ……」

透「ぜんぜん大げさじゃないっ……みんな大恩人だもん……! だからお礼を……!!」

シア「あら透、あなたもお礼される側ですわよ?」

透「え……?」

桜野「透ちゃんもプリキュアだもんねぇ……」

透「あ、そっか……そう、なるんだ……でも私もありがといっぱい……どうしよ」

シキ「じゃあどっちもやっちゃうのです!」

透「どっちも……ん、いいかも」

桜野「ふふっ」クスッ

シキ「そうと決まればさっそく準備なのです! きっと妖精のみんなもシキたちのこと探してるのです!!」グイッ

透「うえっちょ……」

シア「こらこらシキ」

シキ「?」

シア「今はもう少し休ませてあげて」

シキ「あ……」

透「ごめんねシキ……もうちょっとこうしてたい……」

雪菜「私もですぅぅぅ……」ダラ-ン

朱「あたしもぉ……」ノビ-ン

シキ「ふふっ……んーん、ゆっくり休んでほしいのです」ニコッ

透「ありがと……早くみんなに会いたいけど、でももう少しだけ……それと……」チラッ

桜野「ふぇあぁ……」

透「……」

桜野「すぅぅぅ……はぁぁぁ……」

朱「ん……」

雪菜「ふぁ……」

透「……」

桜野「んぅ……んぅぅぅっ……」ノビッ

桜野「ふぁぁぁあ……」クタッ

透「……」

桜野「でも……そっかぁ……」

透「……」

桜野「ほんとに終わったんだぁ……」

透「……」

桜野「なんだかちょっと……眠いかも……なんて……」

透「……」

桜野「♪」ポカポカ

透「桜野……」

桜野「なーにー……」

透「これからさ……」

桜野「うーんー……」

透「……いっしょに暮らそっか」

桜野「おっけー……」

雪菜「……」

朱「……」

透「……」

桜野「……」

雪菜「うえぇっ!!?!?」

透「なんで雪菜が驚くの……」

雪菜「いやだっ、だってぇ!! 驚きますよそんなの! だってなんかっ……なんかぁっ!!」

朱「プロポーズみたいね!」

雪菜「それです!」

透「まぁ自覚はある」テレッ

雪菜「ふぬぉぉぉ……!」

朱「ふふふ」ニヤニヤ

透「と、とにかく今は桜野の…………桜野?」

桜野「……!」ポロポロ

透「さ、桜野!?」

桜野「え……あ! え? えっとっ、あのっ……あ、あれ、おかしいなっ……なんっ、でっ……っ、ひぐっ……!!」ボロボロ

朱「桜野ちゃん……」

桜野「ひっぅえぐっ……っだ、ダメだよっ、透ちゃ……! そんっ、ぁ……そんな冗談言ったら……!」

透「……冗談なんかじゃない。桜野の話聞いてからずっと考えてた」

桜野「ぇ……」

透「話してくれたでしょ、今の家にはもう帰れないって」

桜野「そ、それはっ……!」

透「だったら私が桜野の帰る場所になる」

桜野「っ……!!」

透「家族がいないなら、私が桜野の家族になる」

桜野「っっあ……!」ボロボロ

透「大丈夫。一緒に帰ろう、桜野?」

桜野「……っっっ!」

桜野「はぁっはぁっ……! うぅっ……!!」

桜野「ダメっ、だよぉっ……!」

透「イヤ?」

桜野「イヤなわけないっ!!!」

桜野「うれしいよっ……うれしいけどっ……!!」

桜野「………………こわい」

透「だから手を繋ぐ。でしょ?」

桜野「っ! うぅぅ……!」

桜野「でもっ……! だってわたし分かんないよっ……!? 家族とか全然知らないっ……!!」

透「これから知っていけばいいよ」

桜野「っっ……! きっといっぱい間違えるよっ!?」

透「一緒に乗り越えよう?」

桜野「わたしっ、でもわたしっ……! 絶対迷惑ばっかりかけてっ……!!」

透「それでいいの」

桜野「っ……!」

透「わたしだってそうだよ。ううん、きっとみんなそう」

朱「ん」コクッ

透「みんな支えあって生きてるの」

雪菜「はいっ」コクッ

透「ほら、人はひとりじゃ生きていけないって言うでしょ?」

桜野「っ……っっ……」

透「だからさ、桜野……」ギュッ

桜野「!」

透「私と生きよう?」ニコッ

桜野「……ぁ、ぅ」

桜野「……ずびっ…………っっっ」ボロボロ

桜野「…………んっ」コクッ

透「……」ナデナデ

桜野「ひっく、えぅ……ごめっ、すんっ……涙っ、止まんないや……」ポロポロ

透「ん」ナデナデ

桜野「へへ……んっ、ぅ……」ポロポロ

透「そうだ桜野、手ぇつなご?」

桜野「手ぇ……?」

透「腕治ったら握り返してくれるって約束でしょ?」

桜野「ぁ……っ、うん……!」キュ

透「んふふ」ギュ

桜野「あ、でも今……ちからあんまりはいんなくて……」

透「大丈夫。離れないようにちゃんと私が握るから」

桜野「うんっ……!」

雪菜「さーくのさんっ!」ギュッ

桜野「あぇ? ゆきにゃちゃ……」

雪菜「透さんばっかりずるいです! 反対おててはもらいますからね!」

桜野「もらわれちゃったぁ……」ニヘッ

雪菜「ふふふっ♪」ニギニギ

朱「仲間はずれなんて絶対認めないわよ!」ムクッ

桜野「朱しゃ……」

透「え、動けるの……?」

朱「愛の力よ」ノソノソ

雪菜「なぜそこで愛……」

朱「桜野ちゃん、ちょっと頭上げられる?」

桜野「ぅ? んんぅ……!」ググッ

朱「無理しなくていいわよ……ほら」

ポフッ

桜野「ほぁ……」

朱「膝枕ー♪」

桜野「ふへ……やぁかいれふ……♪」ニヘッ

朱「」ッタ-ン

朱「え、この距離で桜野ちゃんのお顔を眺められるの??? しかも膝で感触を堪能しながら??? 膝枕考えた人……天才……???」

シキ「また壊れたのです……」

透「蹴っ飛ばすと治るかも?」

シキ「採用なのです」

シア「やめなさい」

透「……ん」ギュ

雪菜「えっへへー」ギュ-

朱「カワイイカワイイカワイイカワイイ」ナデナデ

シキ「」ゲシゲシ

シア「やめなさい」

桜野「ふぁぁ……」

桜野「みんないっしょ……すごくあったかい……」

桜野「きっとあの子もこんな……」

透「あの子?」

桜野「あ、そうだった。えっと……シキ」

シキ「?」

桜野「ウィッシュスター……わたしのポッケに……」

シキ「う? うん……」モゾモゾ

シキ「え……?」

ゴソッ
パァァァァ!!!

雪菜「!」

朱「この光……!」

透「シア!」

シア「願いの力……! 間違いありませんわ!」

シキ「ど、どうしてなのです? あの時たしかに……」

桜野「また集まったんだよ……あの子の願い、それだけ強かった……」

シア「ウィッシュスターをたった1人で?」

透「それってまさか……」

桜野「……調」

透「!」

朱「調ってサイカよね……?」

桜野「はい……最後に託されたんです」

雪菜「そ、それ大丈夫なんですか……?」

桜野「うん、大丈夫。たしかにあの子の願いは、いつの間にか歪んで全然違うものになってしまったかもしれない。でもね、願いの始まりはとってもあったかくて優しいの」

シア「サイカの願い……ですか」

透「……どんなの?」

朱「うん、ちょっと気になるわね」

雪菜「知りたいです……!」コクコク

シキ「シキもシキも!」

桜野「ふふふ、それはね……」

キラッ

桜野「みんな笑顔になりますようにっ!」

ここまで
次回最終回

次作プリキュアの前に何かやるらしいけどどういうのやるんだろうか

>>670
決まってないっす

そんなわけで最終回
といってもエピローグみたいなやつなんで短め

桜野(きっと誰にでも、心の奥底に隠している想いとか願いがあって……)

桜野(自分自身ですらそれに気づかない人もいれば、気づいても見ないフリをしてしまう人もいるんだと思います)

桜野(わたしも自分自身から逃げ続けていました)

桜野(でもみんなと出会って、プリキュアになって、自分と向き合って……本当の自分を見つけることができました)


桜野(お花畑でのひなたぼっこの後、わたしたちはいったん元の世界に戻ることにしました)

桜野(なんでもシーズンランドと地球は時間の流れがほとんど同じだそうで、本当ならお泊まり会ももう解散の時間です)

桜野(わたしもみんなも何も言わずに透ちゃん家を飛び出してきてしまいました。きっと今ごろ心配しているだろうということで、一度帰って話は後日改めてということに)

桜野(シキたちは元に戻ったシーズンランドの様子を見るため残ることになりました。次に会う時は盛大にお祝いパーティーをしようって約束しました)


桜野(シキたちと別れて、来た時と同じ森の中……)

桜野(さっそく透ちゃんのご両親に事情を説明しようとか、まずは勝手にいなくなったことを謝らなきゃなんて考えていたのですが、そう上手くいくことばかりではなく……)

桜野(結局わたしは戻ってから、ほんの1歩踏み出すことすらできずに倒れてしまいました。意識が消えゆく感覚すらなく、本当に一瞬で気を失いました)

桜野(そして次に気づいた時、知らない天井が見えました)

桜野(視界がぼやぼやして、水の中で目を開けているみたいでした)

桜野(近くにいた人が何か言ってたけどうまく聞き取れず……なんだかワタワタしてるなぁって思ってたら、透ちゃんたちが来てくれました)

桜野(透ちゃんに朱さんに雪菜ちゃん……みんな泣きながら抱きしめてくれて……)

桜野(ありがとうとか、どうして泣いてるのとか……言いたいことがいっぱいあったのですが、その時はうまくしゃべることもできなくて……)

桜野(せめて抱きしめ返すくらいはと思ったのですが、力が入らなくてそれすらできず……)

桜野(結局わたしは何が何だかよく分からないまま、みんなに抱きしめられ続けました)

桜野(あとから聞いた話ですが、わたしは1ヶ月ほど昏睡状態にあったらしいです)

桜野(起きてすぐのわたしは、身体のありとあらゆる機能がうまく働いていなかったとかなんとか……? お医者様が説明してくれましたが、正直ちんぷんかんぷんでした)

桜野(ともあれ、それからしばらくの入院生活が始まりました)

桜野(透ちゃんたちが毎日、本当に毎日お見舞いに来てくれました。霰ちゃんやみんなのご家族も来てくれました)

桜野(それにシキやシアさんもこっそりお見舞いに来てくれて、そのたびにシーズンランドのお話をしてくれました)

桜野(戦いの被害はほとんどリセットされているみたいで復興は順調らしいです)

桜野(むしろ今はお祝いパーティーの準備に力を入れているらしいです。わたしが復帰してから盛大にやろうとしているみたいなのですが、時間がかかっている分どんどん規模が大きくなっているとか。今の時点でシーズンランドの歴史上最大規模、これからもっと大きく……ちょっと怖いです)

桜野(それと、妖精のみんながわたしに会いたがっていることも話してくれました)

桜野(みんな言葉にならないくらい感謝してくれているとのことで、ほんの少し激しいかもしれないからある程度は覚悟してほしいと言われました。なんでも先に顔を合わせた朱さんと雪菜ちゃんはもみくちゃにされたそうで……やっぱりちょっと怖いです)

桜野(早く治さなきゃなぁとは思うのですが、それについてはお医者様も驚くようなスピードで回復しているみたいです)

桜野(目覚めた頃はしゃべることも聞くことも見ることもままならない状態でしたが、みんながたくさん話しかけてくれたおかげですぐに普通に話せるようになりました)

桜野(ごはんもしばらくは口からは食べられませんでしたが、やわらかいものや液体から順に食べられるようになりました)

桜野(体も、起き上がることすら出来なかったのがほんの少しなら、本当にほんの少しですが歩けるようになりました)


桜野(最初わたしが運ばれてきた時はあまりに酷い状態だったようで、お医者様も一目で諦めそうになったと話してくれました。むしろ死んでいないのがおかしいくらいだったとかで……)

桜野(なんとか命は繋いでも、永遠に植物状態かもしれない。奇跡的に目が覚めても、一生点滴とつながった生活しかできないかもしれない)

桜野(ましてや友だちと楽しそうにおしゃべりしたり、少しであろうと歩くことができるようになるなんて思いもしなかったと)

桜野(本当に、奇跡ですら説明がつかないほどに脅威的な回復だったらしくて、それもひとえにわたし自身の『生きよう』という意志のたまものだと)

桜野(生きようと思ってくれてありがとうと言われてしまい、なんだか不思議な気分になりました)

桜野(たしかに生きようとは思っていました。そう思うこと自体初めてな気がするので、加減が分からなくなっている部分もあったと思います)

桜野(ですが、気になることがひとつ……)

桜野(みんなお見舞いのたびに色んなものを差し入れてくれるのですが、シキはいつも透明な小瓶を置いていきます)

桜野(中には無味無臭無色透明の液体。わたしの味覚その他がおかしくなってて実はすっごい不味いのかもしれませんがともかく、シキがくれたものなので何の疑いもなく飲んでいました)

桜野(ですがそれというのが、どうやらシーズンランドの王家に伝わる門外不出の霊薬的なやつだったらしく……)

桜野(それをシキがこっそり持ち出してしまったらしいのです。突然ぱったり顔を出さなくなったシキが久しぶりに会いに来てくれた時、めちゃくちゃ怒られて謹慎させられたと言っていました)

桜野(でもそんな大事なものを勝手に持ち出せたり、バレてもお説教と謹慎で済んだり、考えてみればシーズンランドでたった2人の生き残りだったことも考えると、シキは意外とお偉いさんなのかもしれません)

桜野(ともあれそんなすごいお薬を定期的に飲んでいたのが、回復の助けになったのかなって思います。そうなるとシキさまさまです)

桜野(こってり絞られたみたいなので、わたしはシキに優しくしてあげようと思いました)

桜野(それとシアさんについてもひとつ)

桜野(なんでもシアさんはシーズンランドの海そのものみたいな存在らしいです)

桜野(いつもわたしたちと話しているのは全体の何万、何億分の1のちっちゃいシアさんなんだとか。あの包容力も納得です)

桜野(そういえば透ちゃんとシアさんが合体する時、昔はできなかったとか、上手くいっても透ちゃんが飲み込まれてたと言っていました。たしかに海そのものと合体したら飲み込まれちゃいそうな気がします)

桜野(でもでもちっちゃいシアさんとは合体できてたし? もしシアさん全体と合体できたら、あの時の何万倍も強くなるってことに?)

桜野(謎は深まるばかりです)

桜野(それからもちろん、透ちゃんたちもいろんなお話を聞かせてくれました)


桜野(なんと透ちゃんは、わたしのあとを引き継いで学級委員長になったらしいです)

桜野(ちょっと口下手だけどとっても優しい透ちゃんなら、きっと良いクラスにできると思います)

桜野(その甲斐あってか色んな人と話す機会が増えたらしいのですが、なんだかみんなよそよそしい感じなのだと言います)

桜野(悪い感じではないから別にいいけど不思議、とこぼしていました)

桜野(その辺の事情に詳しそうな某ファンクラブ会長に聞いたところ、校内での透ちゃんの露出が増えたことで会員が爆増したとのことです)

桜野(みんな透ちゃんとのおしゃべりが嬉しすぎて変な感じになってたってことですね。普通のお友だちを作るのが大変そうな気がします)

桜野(でもそれを本人に言ったら多分素で『桜野がいればそれでいい』とか言うんですあの子。また泣きそうなので心に留めておきます)

桜野(あ、そういえば雪菜ちゃんがファンクラブのナンバー2になったらしいです)

桜野(わたしも入れてもらおうかなって思ってたら既にナンバー0で登録済みらしいです。会員の間では謎のナンバー0は伝説になっているとか……恥ずかしいです)

桜野(そんな会長朱さんですが、学校の花壇でお花を育てていることが雑誌の特集になったらしいです。校内新聞に載ってからじわじわ広がったと言っていました)

桜野(時おりそこで育ったお花をお見舞いに持ってきてくれます。とっても素敵です)

桜野(結局例のオレンジの花の名前は分からずじまいだそうですが、それでもいいんだと笑っていました)

桜野(お仕事の方も絶好調なようで、最近はモデル業以外に女優業にも挑戦しているらしいです)

桜野(アドリブ力が非常に高く、たまに見せるガチの目がたまらないと人気沸騰中です)

桜野(ガチの目っていうのがどんなのか気になりますが、気にしちゃいけない気もします)

桜野(雪菜ちゃんは、自分自身ではそんなに変わっていないと言います。でもわたしはもしかしたら、雪菜ちゃんが1番変わったんじゃないかなって思います)

桜野(怖がりなところは相変わらずですが、出会った頃に比べると色んなことに自信がついたみたいで、引っ込み思案なところも少なくなりました)

桜野(クラスでもおしゃべりできる相手が増えたことを喜んでいたのですが、その結果というかなんというか……)

桜野(なんでも雪菜ちゃん、最近すっごい告白されまくっているらしいのです)

桜野(その辺の事情に詳しそうな某朱さんに聞いたところ、以下のような回答が得られました)

『ずっと地味で大人しいと思っていた子が明るく無邪気に笑うようになった。しかも結構ノリが良くて想像以上に話しやすい。その上男の子が好きなアニメや特撮等にも明るく、誰とでも話が盛り上がる。そして何より、今まで気づかなかったがすごく可愛い。時おり見せる臆病な一面が特に可愛らしく守ってあげたくなる。強烈な親しみやすさと愛らしさ、それが純度100%天然由来。ギルティーです』

桜野(朱さんが言うことは時々よく分からなくなります)


桜野(ともあれこんなことになって、わたしはもう学校には通えなくなってしまったけれど、ちっとも退屈しませんでした)

桜野(それどころか、覚えている限り人生初の病院にちょっとだけワクワクしてしまったのは内緒です)

桜野(それから大事なこと……わたしが入院している間に、叔母さんたちが逮捕されました)

桜野(結構大きな事件として報道されてしまったみたいで、警察の人とかテレビの取材申込とか、いろいろ来ちゃって大変でした)

桜野(テレビに関しては朱さんがうまく対応してくれたみたいです。あとでお礼しなくちゃです)


桜野(逮捕のことを教えてくれたのは、透ちゃんのお父さんとお母さんでした。叔母さんたちにはもう二度と会うことはないだろう、とのことでした)

桜野(でもわたしは、ワガママというかなんというか……)

桜野(酷いこともたくさんあったけど、9さいからの5年ほど育ててくれた人たちなのでいつかお礼を言いに行きたい、とお願いしました)

桜野(透ちゃんのお母さんが泣きながらわたしを抱きしめました)

桜野(どうして泣いているのか分かりませんでした。理由を聞いたら、それが分からないことがあまりにも可哀想だから……と言ってさらに強く抱きしめてくれました)

桜野(結局よく分かりませんでしたが、よく分からないままに涙が溢れました)

桜野(そんな感じでいろいろありましたが、これまでの人生で1番ゆっくり時間が流れていたような気がします)

桜野(毎日ベッドの上。時々歩く練習をして。毎日透ちゃんたちやシキたちが来てくれて、時間いっぱいまでおしゃべりして……)

桜野(そうして左手首の傷痕も薄くなった頃、わたしはついに退院することになりました)

桜野(まだ定期的な通院は必須ですが、それでも退院は退院です)

桜野(ちゃんとは歩けないので今は車椅子ですが、このままいけば走れないまでも、数年のうちには普通に歩けるようになるそうです)

桜野(なぜかまたお医者様に感謝されたので、わたしもありがとうを返しました。体感100回くらいありがとうを交換してから病院を後にしました)

桜野(車椅子を押すのは透ちゃん。透ちゃんのお母さんに支えられながら、透ちゃんのお父さんが運転する車に乗って……)

桜野(不安なこと、たくさんあります。きっとこれから大変だと思います)

桜野(でももうわたしはひとりぼっちじゃありません。支え合う友だちが、そして家族がいます)

桜野(わたしが帰る場所は、もうあの家じゃありません)

桜野(わたしは……今日から……)

桜野「ぁ、お……おじゃっ、おじゃましまぁ……」

透「もう……違うでしょ?」

桜野「えっ? あ……そ、そか……そ、だよね……えと、えっと……あのっ……」オロオロ

透「桜野」

桜野「ひゃいっ!?」

透「……おかえり」ニコッ

桜野「……!」

桜野「ぁ……は……へへ……」ウルッ

桜野「……ん」グシグシッ

桜野「……っ」ググッ





桜野「ただいまっ!」ニコッ





おしまい

以上、完結です
読んでくださった方、安価に参加してくださった方、本当にありがとうございました
想定の倍くらい時間かかりましたが、皆様のおかげでなんとか終われました

安価スレと言いつつ安価が少ない、出してもグダると散々で申し訳ありませんでした いつかリベンジしたいです

ご質問等ありましたら遠慮なく 描写不足な部分や後付け設定も多いので

長い間お付き合い下さりありがとうございました!
感謝感激雨霰ちゃん!!!

乙乙
なんでシーズンランドに真っ先に召喚されたのは透ちゃんだったのか

透ちゃんがプリキュアになってから転校してくるまで他にプリキュアの素質ある子いなかったの?

コスモスがサイカにスカウトされたのってただの偶然?


叔父叔母は誰が何をして逮捕されたんだろう…

次もあるなら読ませてほしいので、新作スレ立てたときはこちらにリンクを貼って貰えると追いやすくて助かります

>>691
そこはまあ運命ということでひとつ……

>>692
素質がある子自体はいたはずですが、シーズンランド戦時は戦い手一杯、地球に戻ってからは透ちゃんが拒んでいたので仲間増やすのは難しかったということで

>>693
いろいろ偶然が重なったのは事実ですが闇堕ち率めっちゃ高かったのでサイカのお友だち候補です

>>695
透ちゃんのパパとママが頑張りました
桜野さんが動かぬ証拠過ぎるからね そんなに難しくはなさそう



本作は岸波桜野を救う物語なので、桜野さんが救われない√は意図的に避けています
つまり「こういう√も考えられるけどそうならなかったのはなんでだろう?」の答えはだいたい「桜野さんが死ぬから」になります

プリキュアルート以外で桜野さんが助かるルートに行ける確率は0%?

余談ですが
影山刹那(1スレ目>>2)について

主人公枠の募集で唯一影も形もなかった彼女ですが、一応ちょっとした設定みたいなのがあとから生えてきました

というのも書いている途中で「ウィッシュスター=元人間」という説が浮上しまして
桜野さんも片足突っ込んでましたが、少なくとも過去に全ての願いが還る場所になろうとした奴がいるなぁと
そうなると消去法的に彼女なのかなぁみたいな感じで

なので主人公枠をまとめると

第-1話:影山 刹那 後のウィッシュスター
第0話:三千院 調 本作ラスボス、自分を殺した世界線の岸波桜野
第1話:岸波 桜野 本作主人公
    桜井 コスモス 本作中ボス、1番幸せな世界線の岸波桜野

ということになり、本作は存在しない三部作の最終章的立ち位置になります

次は妖精さん何人くらいかな?
シキ=桜野
シア=透
って感じで朱雪菜にはパートナー的な妖精さんついてくれなかったの少し可哀想な気もしたな

安価は多い少ないというよりは安価や多数決を出すタイミングがちょっと難ありだったかな
具体的にどうやって戦う?的な安価は3つまで案募集されてもどうせ使われるの1つだし、いちいちそれ系の安価出されても面倒というか極論なんでも良いというか
集まった案の中でどれ使う?的なのはまあ作者に勝手に決めてほしい

>>698
無いんじゃないかなぁ……
初手命日だったところを透ちゃんやシキとの遭遇でギリギリ回避した形なので

>>700
妖精とはいえ人数増えると捌けるかが心配なんですよね……
2スレ目の最後で話した通り、メタ的にはシアさんは透ちゃんから分離した存在です つまり本来いないキャラ
今回は必要に駆られて1人増やしましたが、妖精枠はシキだけのはずでした
次はどうなるだろうなぁ……妖精の設定と大所帯になった時捌けるかどうかで決まりますかね……

>>701
それについては本当に申し訳ありません
後半特に1歩間違えると桜野さん死にそうで、こちらとしてもどう転んでもいい部分でしか安価が出せませんでした
めんどくさい安価も多かったと思うので、リベンジする時は気をつけます そのへん練習できそうなやつ挟もうかな……




それとめっちゃくちゃ余談ですが
個人的お気に入り技は冷波蔦壁(1スレ目>>998)でした
でかい壁という描写負荷の低さ、守ってもぶっ壊しても映える、名前もかっこいい
ぼーっとしてると使いすぎそうだったので自重しまくりです

他にもいい技たくさんもらったのに使いきれなかったのが本当に悔やまれます 特にギャグっぽい技 後半使える雰囲気じゃなさすぎて……
すべて採用したかったのですが難しかったです 技案出してくださった方、本当にありがとうございました 出してあげられなかったものについては本当に申し訳ありません

次のプリキュアやるときのキャラ案のテンプレートってもうできてる?

>>703
まったく出来てませんが、多分今作と大きくは変わらないと思います

>>704に追記で

今作の序盤でなんでも願いが叶うなら何を願うかについて話すシーンがありました
あれ実はキャラ付けというか、それを取っ掛りに将来像を作ってエンディングで利用する算段でした
結果的にはそういう方向にはならず、透ちゃんの無っぱいコンプレックスが確定したのでそれはそれで良かったのですが、進みたい方向が明確だとキャラも見えやすいかなと
なのでもしかしたらキャラ安価の段階で将来の夢みたいなものをテンプレに含めるかもしれません

お久しぶりです……
ちょっと立て込んでて次何やるにしてもかなり先になりそうです
書けても思いつきの非安価短編がせいぜいかと
次作はみんな忘れた頃に

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