ありあ「えっと…お姉ちゃんの後輩…ですよね？」

きな子「そうっす！桜小路きな子っす！かのん先輩の妹のありあちゃんっすね？」

ありあ「はい」


きな子「かのん先輩に用事あったんすけど、いないっすか？」

ありあ「すみません、ちょっと出てまして…今は私一人です」

きな子「それで店番してるっすか、偉いっすね！」

ありあ「いえ、いつものことなので…」

きな子「いないなら仕方ないっす、出直すっす！」

ありあ「あ、でもすぐ帰ってくると思うので…」

きな子「そうっすか、じゃあ待たせてもらうっす！」

きな子「・・・・・」

ありあ「・・・・・」


ありあ「コーヒーどうぞ」

きな子「あ、ありがとっす…」


きな子「・・・・・」ｽﾞｽﾞｽﾞ

ありあ「・・・・・」

ありあ（なんか…気まずい…）

きな子（先輩の妹って、どう接していいかわからないっす、先輩早く帰ってこないかな…）


ありあ（ま、まぁここはありきたりだけど…）


ありあ「あ、あの…お姉ちゃんはちゃんと先輩できてますか…」

きな子「え？」

きな子「そりゃあもちろん立派な先輩っす！」

ありあ「へ、へぇ…」

きな子「初めて都会に来たきな子にも色々教えてくれて、スクールアイドルにも誘ってくれて…」


きな子「もう感謝してもしきれないっす！」

ありあ「ふーん…」

きな子「あ、でもはじめて先輩って呼んだ時はちょっと気持ち悪かったっす」

ありあ「あ～…容易に想像できますね」

ありあ「でもよかった、ちゃんと先輩してて…」

きな子「？」

ありあ「いや、去年のお姉ちゃんちょっとアレでね…」

きな子「あ～何か荒れてたらしいっすね」

ありあ「でもスクールアイドル始めてからまた元気が出てきたみたいで、まぁよかったですかね」

きな子「おかげできな子達も入学できたわけっすからね」

きな子「それにきな子達後輩のことも可愛がってくれるっす！」

きな子「…まぁ、この前はきな子達のためにすみれ先輩とちょっと喧嘩しちゃったっすけど…」

ありあ「あはは…」


きな子「ありあちゃんももしウチに来たら可愛がってあげるっすよ！先輩として！」ﾌﾝｽ

ありあ「まぁ…考えときます」

きな子「さて、いい話も聞けたことだしきな子はもう帰るっす！」

ありあ「え…」

きな子「コーヒー代ここに置いとくっす」ﾁｬﾘﾝ

ありあ「あ、どうも」



きな子「それじゃさよならっす～」ﾌﾘﾌﾘ



ﾊﾞﾀﾝ



ありあ「…いいのかな」

～数分後～



ｶﾞﾁｬ



かのん「ただいま～」

ありあ「あ、おかえり」

かのん「あれ？さっきまでお客さん来てたの？」

ありあ「まぁ…ところでお姉ちゃん」

かのん「ん？」



ありあ「個性的な後輩がいてよかったね♪」

かのん「は？」

～道端～



きな子「あ！かのん先輩に用事があったの忘れてたっす！




～おしまい～