ミリP「同級生と」馬場このみ「バレンタイン?」【ミリマスSS】 (31)


ミリマスSSです。
プロデューサーはP表記。

続きものです。
過去作はこちら。
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一応のあらすじ
同級生で幼馴染だったこのみさんとプロデューサーは、今頃になってまたイチャイチャし始めています。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1613144135


2月の始め お昼ごろ 765プロ事務所


ガチャ

このみ「ただいま戻りましたー」

ワイワイ

春香「それから細かく刻んだチョコを溶かすんだけど、大事なのが……」

可奈「ふむふむ……!」メモメモ

風花「確か大丸だとノイハウスも出店するって、案内にありましたよ」

歌織「わあ、そうなんですね!」

小鳥「あら、このみさん。お帰りなさい」

このみ「ただいま、小鳥ちゃん。……みんなえらい元気だけど、どうしたのかしら?」

莉緒「それはもちろん、バレンタインの季節だからよ!」ビシッ

このみ「わっ! びっくりしたあ、莉緒ちゃんもいたのね」


このみ「そっか。もうすぐそんな時期だもんねえ」

風花「あら、このみさんはチョコあげないんですか?」

このみ「一応、プロデューサーには、あげないこともないけど……」

莉緒「あら、風花ちゃんはプロデューサー君とは一言も言ってないわよ?」ニヨニヨ

このみ「どうしてひっかけになってるのよ!」プンスコ

このみ「大体チョコあげるって言っても、プロデューサーと家族と、あと友チョコでみんなにあげるくらいしかないでしょ?」

小鳥「このみさん、あと社長もね」

このみ「あ、確かに」


莉緒「もしかしてこのみ姉さん、バレンタイン前日にデパートかどっかに立ち寄って丁度いい感じのを買って、それをプロデューサー君に渡すつもりだったの?」

このみ「ええ。まあ、そんな感じのつもりだったけど。あんまり気合い入れて渡すのもどうかな、って思うし」

莉緒「なーに悠長なこと言ってるのよ!」

このみ「そう?」

春香「そうですよ! だって、事務所には50人以上のアイドルがいるんですよ!」シュバッ

可奈「そのみんながプロデューサーさんにチョコをプレゼントするんです!」

歌織「絶対に負けられない戦いがそこにはあるんです!」

このみ「う、うん。分かった」


春香「でも、このみさん。昔、プロデューサーさんにチョコ渡したことあるんじゃないですか?」

可奈「あ、確かに! このみさんとプロデューサーさん、同じ高校でしたね?」

このみ「……」

風花「このみさん?」

このみ「えっ? うん、あるわよ。あるんだけどね……」

歌織「何かあったんですか?」

このみ「そんなところかな」

莉緒「……」ジッ

このみ「そ、その眼は何よ、莉緒ちゃん?」

莉緒「勿体ぶった話し方されちゃうと、なおさら詳しく聞きたくなるわよねえ」フフフ

春香「はいっ!」

このみ「まあ、分かってた話だけど……」ハァ

_________
______
___


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_________

高校3年生のバレンタインデー 学校にて


ガララッ

このみ「おはよー」

「このみ、おはよっ。早速だけど……はいっ」

「私からも、どーぞ!」

このみ「わあっ、ありがとう! お返しに私も、はいっ。チョコチップクッキー作ったの」

「「ありがとー!」」

「ねえねえ、このみ。渡したの?」

このみ「へっ? 誰に?」

「誰にって、またまた~。P君に決まってるやろ?」

このみ「……まだ」


「早う渡しよ。P君の分もあるんやろ?」

このみ「一応、Pの分もあるっちゃあるけど、いざ渡すってなったら……」モジモジ

「……」ナデナデ

このみ「ど、どうしたん?」

「いやあ、このみは可愛いなあ、って」ナデナデ

「うんうん。愛でたくなるんよね」ナデナデ

このみ「もーっ、何なんよ!」ムキーッ

「でも、早う渡さんといけんよ? P君だって絶対待っちょるからさ」

「そうっちゃ。クッキーも折角手作りまでしとるし」

このみ「そ、そうかな……」

・・・・・・


・・・・・・

キーンコーンカーンコーン

このみ(結局、ずっと渡せんまま放課後になった……)ハァ

「ちょっと、このみ! まだ渡してないん!?」

このみ「う、うん……」

「このみ、気付いてなかったのかもしれんけどさ。昼休みに私たちが受渡ししたチョコ食べ合ってたら、P君がこのみの方を何度も見てソワソワしてたけね?」

「見てるこっちも可哀そうだったけね? 表情もだんだん顔文字の(´・ω・`)になってたし」

このみ「そうなん?」

「そうっちゃ! 何なら今からP君呼んでこよっか?」

このみ「ええ! ええから! 帰りの汽車の時間同じやから、その時に渡すほ!」


~♪

『間もなく8番線に参ります列車は……』

このみ「……ほっ。よかった、間に合ったあ」

このみ(意外とギリギリだったわ。でもダッシュしたからどっと疲れた……)

P「……」

このみ(Pは……。あ、おった)

このみ「……よっ」フリフリ

P「ん。……友達と何か色々しちょったし、一本遅い汽車に乗るんかと思ってた」

このみ「ただちょっと話してただけ。それに、これ逃したら小一時間は待たんといけんもん」

このみ(あと、渡すものも渡せなくなるし)


ガタンゴトン

ピンポーン
ツギハ、アヤラギ、アヤラギデス

P「珍しいな。今日、汽車に全然人が乗っちょらん」

このみ「そ、そうね……」

このみ「……」

P「……」

このみ(な、何か気まずい……)

このみ(まだ渡せてないっていうこともあって、私から気まずくなってるのもあるんだけど)

このみ(……でも折角作ったし、Pのために用意したんやし、渡さんとよね)

このみ「ね、ねえ!」

P「! ……な、何?」

このみ「あのさ! ……あれ、ちょっと待って。どこ行ったかな」ガサゴソ

このみ「……あ」


このみ「ど、どうしよう……」

P「……馬場?」

このみ「これ……」スッ

P「あ」

グチャア

このみ「……ごめん。カバンの中で、クッキーが粉々になったみたい」

このみ「一日中、カバンの中入れちょったし、さっきも汽車乗るのに急いで走ってきたけかな」グスッ

このみ「変に意地張って早う渡さんかったけ、こうなったんかな……。P、ごめん……」ポロポロ

P「……」


P「……」ガサゴソ

このみ「P? なんしよん?」

P「食べる」

このみ「食べんでええって。美味しくないっちゃ!」

P「ちょっと砕けただけで、別に味が変わったわけやないやろ?」

P「形がいびつになっただけっちゃ。クッキーだっていう本質は変わらん」

このみ「そんなん、屁理屈やん」

P「何とでも言い。それに、せっかく馬場が作ってくれたわけだし、無碍にはできんやろ」

このみ「……」


P「アムッ……。お、美味い」

このみ「本当?」

P「うん。本当に美味いよ」

P「それに、……あったあった。ほら」

このみ「あ。まん丸のままだ」

P「全部が砕けたわけやないみたいよ。良かった」


このみ「」ギュッ

P「!? ば、馬場!?」

このみ「ごめん。……ううん、ありがとう」グスッ

ギュウゥゥ

P「……うん。こちらこそ、クッキーくれてありがとう」

このみ「お返し、待っててもええかな?」

P「ええよ。ホワイトデーには必ずお礼する」

このみ「うんっ。……忘れんけね?」

_________
______
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___
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_________

このみ「……ってね」

春香「あ、甘じょっぱい……!」

風花「青春、って感じがしていいですね?」フフッ

歌織「本当、物語の一幕みたいでちょっと羨ましいです♪」

可奈「プロデューサーさん、かっこいい……!」

このみ「かっこいいのかなあ。今考えるとちょっとキザったらしいところもあるけど」フフッ

莉緒「でも、プロデューサー君のそんなキザったらしいところにキュンキュンしたんでしょ?」ムフフ

このみ「……うん」カァ


このみ「でも、以前こういうことがあったから、なかなか気合い入れてバレンタインに臨もうって気持ちにならなくてね。また何かやらかしてしまいそうだし」

このみ「でも、もちろんアダルティにビシッと渡すわよ? そこは莉緒ちゃんと作戦練らないとね?」

莉緒「そうね♪ プロデューサー君をしっかりメロメロにさせてあげないと!」

莉緒「でもね、姉さん! アダルティには一つ大事なことがあるのよ!」

このみ「というのは?」

莉緒「ズバリ、愛よ!!」ビシッ

このみ「あ、愛ぃ!?」

莉緒「アダルティには愛が不可欠なの! 愛のないアダルティなんてアダルティじゃないでしょう?」

このみ「!」ハッ

春香「何だろう。この説得力があるような、無いような……」

歌織「でも、気持ちを伝えるときに愛は大切、ってことはわかりますね?」

風花「ですね♪」

このみ「……分かったわ、莉緒ちゃん。そこまで言われたら気合入れてやってみせるわよ!」

莉緒「その意気よ、このみ姉さん!」

・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・

夜 事務所


ガチャ

P「ただいま戻りましたー」

小鳥「お帰りなさい、プロデューサーさん。どうでしたか、先方との打ち合わせは?」

P「だいぶん煮詰まってきましたよ。お陰で、こんな時間まで話し込んじゃいましたけど」アハハ

小鳥「お疲れさまでした」

P「もう、アイドルのみんなも帰っちゃってるみたいですし」

小鳥「ええ。このみさんも帰っちゃいましたよ」

P「このみさんは関係ないでしょ?」アセアセ

小鳥「そうですか?」クスッ


P「ん? 誰か雑誌置いたまま忘れてるな。……バレンタイン特集か、もうそんな時期なんですね」

小鳥「楽しみですか?」

P「それはもちろん。誰からでも貰えたらそれだけで嬉しいものですから」

小鳥「例え形が変でも、かなりバラバラに砕けちゃってても?」

P「……このみさんから聞いたんですか?」

小鳥「聞いたというか、このみさんがみんなから吐かされてたというか」

P「だと思いました」アハハ

小鳥「気になる人の、さらに想いの詰まったものなら、味も形も関係ないですよね」

P「はい。……あっ」

小鳥「正直、今年は特に楽しみですよね♪」

P「……はい」

小鳥「ピヨピヨ」

・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・

バレンタイン当日 事務所


可奈「ぷ、プロデューサーさん、どうぞ! ハッピーバレンタインですっ!」

P「おおっ! 可奈ありがとう、大事に頂くよ」

可奈「えへへ……。チョコは手作り~、だから気持ちもたっぷり~♪」

春香「プロデューサーさん、私からもどーぞ♪ 今年はトリュフチョコを作ったんですよ!」

P「おっ、いいな。トリュフ好きなんだよ。ありがとう春香、食べるの楽しみだ」

春香「えへへ……」テレテレ

歌織「では私からも。どうぞ、プロデューサーさん♪」

P「歌織さんもありがとうございます。わっ、これはまた上等なチョコを……」

歌織「お礼は3倍返しですよ?」

P「ぜ、善処します!」

歌織「なんて、冗談です♪」

麗花「プロデューサーさん、私からもチョコレートです! お散歩で『わーいっ♪』って飛び回ってたら、美味しそうなチョコレート屋さん見つけたんですよ♪」

P「ありがとう。……って、ブリュッへのスークルブック!? 確かここベルギーにしか店がないだろ!?」


ドッサリ

P「……いっぱい貰ったな」

P(しかし、美奈子のチョコには面食らったな。超高層タワーチョコケーキは流石に大きすぎた……)

P(莉緒も何かしてくるだろうなと思ったら、案の定、胸の谷間にチョコの箱挟んでやって来たし)

P(でも、あと一人から貰ってないんだよな。朝会った時も、渡してくれなくて)

P(……それこそ、昔のときみたいに)

P(莉緒は『姉さんもとびっきりアダルティに渡してくるわよ!』って言ってたな。一体何をするんだろう)

P(もうすぐ戻ってくるって連絡があったけど……)


ガチャ

P「!」

このみ「ただいま戻りましたー」

P「お帰り、このみさん。レッスンはどうだった?」

このみ「だいぶん仕上がってるって褒められたわ」フフン

このみ「みんなは?」

P「さっきまで沢山いたんだけどな。みんな帰ったり出掛けたよ」

このみ「そっか」

このみ「……わっ、すごい箱の量ね。みんなから貰ったの?」

P「まあな。本当にありがたいよ」アハハ

このみ「何よ、もう少し喜びなさいって。あんなに可愛い子たちから貰ってるんだからさ」ウリウリ

P「そんなん言われたら畏れ多くて逆に喜びにくいわ」


このみ「そうだ」ガサゴソ

このみ「はいっ、プロデューサー。私からもバレンタインのチョコ」スッ

P「うん。ありがとう、このみさん。……おっ、マダム・ドリュックだ」

このみ「あら、知ってたの」

P「一度食べてみたかったんだよ。ずっと気になってたけど、買いに行く時がなくて」

このみ「私も味見がてら自分用に買って食べたけど、すっごく美味しかったわ。楽しみにして頂戴」クスッ

P「ああ、楽しみにしておくよ」ニコ


このみ「今のは『プロデューサー』の分ね」

P「えっ?」

このみ「それと、もう一つ」ガサゴソ

このみ「……はいっ」スッ

P「あ、これ……」

このみ「憶えてる?」

P「もちろん。憶えてる」

P「……作ったの?」

このみ「作ったの久々だったけど、案外レシピとか分量って憶えてるものね」フフッ

このみ「ってことで、これは『P』の分」

P「……うん、ありがとう」


P「お、ちゃんと形も綺麗なままだ」

このみ「でしょ? 今回は厳重に持ってきたからね」フフン

P「食べていい?」

このみ「ええ、もちろん」

P「じゃあ、早速」パクッ

このみ「どう、かしら?」

P「……うん、美味い」

このみ「本当?」

P「本当に美味いよ。あの時と同じ味だ」

このみ「そう。今回はちゃんとした形で食べさせられて良かったわ」クスッ


P「あっ。でもこれ、割れてるぞ?」

このみ「ああ、それね。1枚だけ4つに割ったの」

P「自分で?」

このみ「うん」

P「……なんで?」

このみ「……なんとなく?」

P「どういうことだよ」アハハ

このみ「最初は全部割ろうかな、なんて思ってたんだけど……」

P「それは思いとどまって正しい判断だったと思う」


P「ありがとう。チョコもクッキーも、後でまた大事に頂くよ」

このみ「どういたしまして」ニコ

P「正直、その……」

このみ「なに?」

P「正直、楽しみだったから。馬場から、貰えるの」

このみ「そっか」

このみ「……」///

P「……」///


このみ「そ、そうだっ。私もお返し、楽しみにしておこうかなー。チョコの方も結構いい値段だったし? 3倍返しって言うもんね?」

P「あ、ああ。来月お返しするよ。……ちゃんと、馬場の分も」

このみ「! ……うんっ、待ってる」



・・・・・・(ドアの隙間から)・・・・・・

莉緒「姉さん、いいわよ! 正攻法だって一つのセクシーなんだから!」グッ

春香「でも、あの甘ったるい空間って、アダルティなんですか?」

莉緒「春香ちゃん。アダルティにはね、キュンと来る甘酸っぱさも大切なの」

可奈「アダルティって、奥が深いんですね……」

歌織「た、多分アダルティとはちょっと違うんじゃないかな……?」




その後、覗いているのがバレた4人がこのみさんから怒られるのは、また数分後の話。



……つづく?





このみさんから終業間際にさりげなくチョコをもらいたい人生でした。
血縁じゃない他人からチョコなんて何年貰えてないのかな、なんて考えるとツラくなりますね。

時間があれば、お返し編も書けたらなって思ってます。

このSSまとめへのコメント

1 :  MilitaryGirl   2022年04月21日 (木) 04:54:52   ID: S:cGlaJC

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