【艦これ】提督「胸部装甲のサイズを教えて欲しい」 (17)

キャラ崩壊注意。
タイトル通り胸部装甲ネタなので注意です。



時雨「提督には失望したよ」

熊野「……提督。お疲れなら少し休んだ方がよろしいのではなくって?」

蒼龍「うわあ……最低」

白露「時雨にセクハラとか、お姉ちゃん怒るよ? マジで」

提督「ち、違う! これは君達の名誉の為にだな!」

龍驤「名誉? どういうこと?」

阿武隈「真面目な提督がこんなことを訊いてくるのは、きっと事情があるんですよ。ねっ、てーとく?」

提督「ああ、阿武隈の言うとおりだ。私にはやましい気持ちはこれっぽっちもない。信じてくれ」

蒼龍「ホントかなあ」

白露「まあ、阿武隈さんがそういうなら、話だけは聞いてあげよっかな」

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提督「すまない。じゃあ事情を説明しよう」

提督「そもそもことの始まりは昨日、他の鎮守府の提督と、酒の席で交流を持ったときのことだ」

提督「それで、私は酒は正直あまり好まなくてな。だが他の鎮守府の提督は結構な勢いで飲んでいた」

熊野「なんだかこの時点でしょうもない話な気がしてきましたわ……」

時雨「まあ最後まで聞こうよ」

提督「そうしてもらうと助かる」

提督「それでだ……最初のうちは、鎮守府内のかわいい子(艦娘)や気になる子なんかを挙げていたんだが……」

提督「途中からその……胸部装甲の話になってきてだな……」

阿武隈「それでそれで?」

提督「……あろうことか、とある提督が熊野や阿武隈の胸部装甲がAで、時雨の胸部装甲がBだと言ったんだ!」

熊野「……」

時雨「……あのさ」

阿武隈「え、えっと……提督、それでどうしたんですか?」


提督「むろん、私はすぐに反論した。そのような誤った認識をそのままにしておくのは、熊野達の名誉に関わる」

提督「だから言ってやったんだ」

提督「厚着していて、はっきり分かるような! 寄せずに谷間ができる胸部装甲がAやBなわけがあるか! 少しは冷静に考えろとな」

龍驤「キミ達、アホやろ」

阿武隈「ま、まあ提督はあたし達のために、不評を顧みずに発言してくれたんですから」

熊野「私達のために仰って頂いているのは分かるけど、複雑な気分ですわね……」

提督「だがダメだった……あの分からず屋の提督達は、私に対してなに言ってるんだコイツみたいな目を向けた。というか実際に言われた」

時雨「僕達も、今まさになに言ってるんだって目で提督を見てるけど」


提督「彼らは一般的に胸部装甲の平均的な厚さとされるCを、あろうことか由良や古鷹に当てはめていたんだ」

提督「胸部装甲の認識は変わった……制服を着込んでいても、なお手に余る程の胸部装甲が普通とされるようになり」

提督「それ以下の艦娘は、胸部装甲が薄いという不当なレッテルが貼られるようになった」

蒼龍「たしかに、よく考えると白露ちゃんでさえ珍しい大きさと言えないくらいだもんねえ……鎮守府には胸部装甲厚い子多いよね」

白露「うーん、それでも正直これ大きくなりすぎかなあってちょっと……大きいと動きにくいし」

白露「しかもそういうこと言うと、嫌みに聞こえるみたいに言われることもあるしさあ……」

白露「あたしよりもっと大きい艦娘一杯いるけど、どうしてんだろ」

時雨「扶桑や山城とかも凄く大変だろうね」


時雨「でも提督。気にしてないと言えばウソになるけど、なにもそこまでしなくても……」

提督「たしかに、単なる私のわがままかもしれない」

提督「けど、私には阿武隈や熊野、時雨達がまな板だの胸部装甲が貧しいなど、好き勝手言われることに我慢がならなかった」

提督「しかも誤った認識でだ! おまえら、もう一度二期の画質で無印の阿武隈中破絵、熊野改の中破絵と、阿武隈改二の通常絵をちゃんと見直してこい!」

提督「いややっぱり良い! 奴らに阿武隈や熊野のそんな姿を見せてたまるか!」

龍驤「メタ発言とセクハラ発言やめーや!」

熊野「阿武隈……提督を一回殴っても許されますわよね?」

阿武隈「い、一応あたし達の為に怒ってくれてるんですよっ」

熊野「分かってますわよ、ちょっとしたジョークですわ」


提督「まだサイズの認識違いだけなら……まあ、提督も男だからな」

提督「胸部装甲が厚い艦娘が多い環境に置かれたために、誤った認識を持ってしまったんだなと許せなくもない」

提督「だが繰り返し言うが、胸部装甲の小さいことを理由とした侮辱は断じて許せなかった!」

提督「まな板、胸囲の格差社会、フラット5、一七駆から谷風を抜かす、阿賀野三姉妹!」

提督「胸部装甲が薄ければ仲間じゃない、姉妹じゃないとでも!? 胸部装甲が薄ければなにを言っても良いとでも奴らは言うのか!?」

提督「胸部装甲が薄い艦娘の方に責があると!?」

熊野「提督! ちょっと熱くなりすぎですわ!」

阿武隈「ほら、てーとくの大好きなお茶を淹れましたよ!」

提督「ああ、すまない……」

龍驤「まあ、うちらの為に怒ってくれてるのは分かるし、別に謝らんでもええよ」

提督「いや……熊野の言うとおり、熱くなりすぎた。すまない」

蒼龍「そうそう。あっ、阿武隈お茶ありがとっ! できればお茶菓子も欲しいなー。阿武隈お手製の」

阿武隈「もう、蒼龍さんってば。晩ご飯食べられなくなりますよ?」

白露(阿武隈さん、いつの間にお茶淹れたんだろう……)

時雨(しかも僕達の分まで……)


提督「話は戻るが……そこであの分からず屋の提督の目を覚ますため、どうすればいいか?」

提督「そこで思いついた。あいつらが胸部装甲をAやBと思い込んでいる子達の、実際の胸部装甲の厚さを教えてやれば良いのではないか?」

提督「そうすれば、厚着しててもなお存在をはっきりと主張する胸部装甲がAとか精々B程度など言う、あいつらの幻想も打ち砕かれるだろう」

提督「まずはそこからだ。狂った胸部装甲への認識を戻すことで、熊野達への認識を正す」

提督「そうしていけば、古鷹や加古が普通サイズという認識も改められる。やがて、胸部装甲が薄い艦娘への誤った見方もなくなっていくはずだ」

時雨「……今日は良い天気だね」(←お茶飲んでる)

提督「冒頭の発言はそういうわけだ。皆の名誉を守るため、胸部装甲で謂われなき言葉を投げかけられている仲間のため――」

提督「胸部装甲のサイズを教えて欲しい」

阿武隈「えっと、提督……」

熊野「……その場合、私達の胸部装甲の大きさをその提督達に公表することになりますわよ?」

提督「……あ」


蒼龍「あ、じゃなーい!」

白露「はんたーい! 絶対反対だからね!」

提督「なんてことだ!? そんなこと絶対不許可だ不許可!」

龍驤「司令官が言い出したことや!」

提督「その通りだ! すまない、悪かった!」

阿武隈「それに、例えサイズを公表したところでサイズ詐称しているって言われかねませんし……」

提督「うぐっ!」

熊野「今まで聞いた感じからして、正しいサイズを伝えても信じてもらえそうにありませんわね」

提督「……しかし、それならどうすればいい。どうすれば皆の名誉を守れる? どうすれば皆を救うことができるんだ?」

時雨「何もしなくて良いんじゃないかな」

白露「ああっ、佐世保の時雨が看板に!?」


阿武隈「でも、時雨ちゃんの言うとおりです。別に何もしなくても、大丈夫ですよてーとく」

提督「阿武隈……?」

熊野「熊野は……いえ、私達はそれくらいのことで怒ったり、落ち込んだりしませんわ」

龍驤「まあ、まったく気にするなって訳にはいかんけど……それくらいは笑って流したるよ」

時雨「いちいち怒るだけ時間とエネルギーの無駄だしね。もっと有意義なことに使うよ」

提督「熊野、龍驤、時雨……」

白露「さっすが時雨! お姉ちゃん嬉しい!」ぎゅっ!

時雨「ちょ、ちょっと白露……」


提督「ははっ、そうだな……どうやら私も皆を誤った認識で見てしまっていたようだ」

提督「阿武隈達は……とても優しくて強い。そうだったな」

阿武隈「提督……それは提督や鎮守府の皆さんのおかげですから」

熊野「阿武隈の言うとおりですわ。でも、熊野達のために怒ってくれたのですから……その、お礼を言ってあげてもいいのよ?」

龍驤「そうそう、おおきに司令官!」

白露「うんうん、これにて一件落着だね! いっちばーん良い結果になったね!」

時雨「白露は今日も元気だね」

蒼龍「いい話……いい話かなー? まあいっか」


時雨「それでね、提督」

提督「うん、なんだい?」

時雨「えっと……僕は……65Dだから」

提督「……はい?」

時雨「ほ、他の人にはともかく、提督には誤解されたくなかっただけだから! それだけだよ!」

時雨「そ、それじゃあ、また後でね!」

白露「時雨!? ちょっと待ってよーっ! 提督、皆! それじゃね! 阿武隈さん、ごちそうさま!」

阿武隈「はい、お粗末様……って危ないから廊下は走らないでくださーい!」


提督「……」ぽかーん

蒼龍「……」じとー

提督「はっ、ち、違うぞ! 私は別に無理に聞き出した訳ではない!」

蒼龍「提督、私は70Eだよ」

提督「そそそ蒼龍さん!?」

蒼龍「提督顔まっかー! かーわい!」

提督「あのなあ!」

蒼龍「あはは、ごめんごめん!」


熊野「え、えっと……私も70Cって教えた方がよろしいのかしら?」

龍驤「キミ、既に言ってるで……」

熊野「はっ!? てててて、提督忘れてくださいまし!? レディーとしてはしたない発言ですわ!」

提督「分かった! 私は何も聞かなかった!」

熊野「提督がいけないんですわ……レディーにこのようなことを尋ねるのですから……」

提督「分かっている。全面的に私が悪かった」

熊野「もう……熊野も悪かったですし、お相子ということにしておきますわよ」

龍驤「にしても、キミ。なんで自信ありげに、時雨や熊野達の胸部装甲について異を唱えられたん?」

提督「え、いやその……勘だ」

龍驤「怪しいなあ……まあ、そういうことにしといたるわ」


蒼龍「ところで阿武隈はどれくらいなの?」

阿武隈「ふえっ!? あたし!?」

蒼龍「提督も知りたいでしょ? 阿武隈の」

熊野「おやめなさいな。阿武隈を困らせるんじゃありませんわ」

蒼龍「えー。でも小さいと提督に誤解されたままだと、阿武隈も嫌でしょ? ねー、て・い・と・く?」

提督「阿武隈に対して誤解なんてしないし、小さくもない! 65Dもあれば十分大きいだろ!」

阿武隈「てーとく!?」

提督「一部の規格外と比べるからおかしくなるのであって、阿武隈も十分な大きさがある。それを――」

熊野「とおおおおーっ! 熊野チョップ!」

提督「ごはっ!?」

阿武隈「てーとく!? しっかりしてくださーい!?」

以上です。ありがとうございました。
ちなみに胸部装甲の厚さについては完全に私見です。

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