【艦これ】龍驤「足りないもの、その後」その2【安価】 (937)

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【艦これ】龍驤「足りないもの、その後」【安価】
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ーー


龍驤「なんや今日はえらい天気が悪いなぁ」


提督「そうだな…」


龍驤「でもそのお陰であの子が昼間でも活動できるからええね」


提督「幹部さんの所でお世話になっている瑞鳳か…」


龍驤「あの子は光に敏感過ぎて夜やないとまともに歩いたりできへんって言うてたからな」


提督「本当なら紫外線も危ないらしいが、特別性のゴーグルを着けていれば大丈夫だと聞いている」


龍驤「今までは夜にちょっとしか会えれへんだけど、調整もある程度できたからこれで大丈夫やね」


提督「まだ完全では無いが…」


龍驤「それでも前と比べたら全然いけるよ」

龍驤「今度五月雨らの団体とやる演習にも参加してもらうし、コミュニケーションは取っといて損は無いわな」


提督「…そうだな」


龍驤「もうそろそろ来てくれる予定やけど…」


コンコン


龍驤「お、噂をしてたら来てくれたみたいやね」


提督「瑞鳳、入ってきてくれて構わないぞ」


瑞鳳「安価」


下1~3高コンマ 瑞鳳の台詞やその他起こったことなど

瑞鳳「提督!玉子焼きのフルコースを持ってきたので食べてみて下さい!」


提督「…ん?」


龍驤「玉子焼きは分かる。フルコースも分かるねん。でもな、その二つが合わさるとわけがわからん」


瑞鳳「玉子焼きのフルコースですよ!?」


龍驤「そんな知ってて当然やろみたいなテンションで言われてもな…」


提督「…それは持ってきてくれたのか?」


瑞鳳「はい!頑張って昨日の夜に作ったんですぅ!」


提督「わざわざ作ってくれたというなら食べる以外に選択肢は無いが…」


龍驤「玉子焼きのフルコース……」

ーー


漣「瑞鳳さんって今どこに居ますか?」ガチャッ


龍驤「漣か…」


漣「ご主人様が居ないということは、二人でどこかへ?」


龍驤「工廠へ向かうって言うとったな…」


漣「ほうほう…で、なぜそんなに苦しそうなんです?」


龍驤「ちょっとフルコースの…量がな……」


漣「はぁ…」


下2 この後の展開やその他起こったことなど

ーー工廠


秋津洲「このゴーグルは市販品かも?」


瑞鳳「そう、サイズを調整した以外に手は加えてないの」


秋津洲「だからこんなダサいかも」


陽炎「せめてもう少し格好つけた方がいいわよね」


明石「見た目だけじゃなく性能も上げたいです」


瑞鳳「私は別にこれで困ってないのよ?」


提督「スペアを持っておくという意味でも重要だろう?」


瑞鳳「私としては有難いけど…」

陽炎「ゴーグルを金色にするのはどう?外側なら見えないわよね?」


明石「鏡を見たらどうしますか?」


陽炎「そっか…」


瑞鳳「あの子、陽炎は本当に金色が好きなのね」


提督「普段は制服も金色のものを着用している」


瑞鳳「え?でも今は普通の陽炎型の制服よね?」


提督「瑞鳳が来るということで、協力してもらっているんだ」


瑞鳳「そんな、わざわざ…」


陽炎「安価」


下2 陽炎の台詞やその他行動など

私だってTPOぐらい考えるわよ!

陽炎「流石に怪我させちゃうかもってなったら、ね」


瑞鳳「陽炎ちゃん…ありがとう!」


秋津洲「でも髪の毛は金色のままかも」


陽炎「これは仕方ないのよ!」


瑞鳳「治療の副作用なのは知ってますから、気にしませんよ」


提督「しかし陽炎が金色じゃないとなんだか落ち着かないな…」


明石「違和感はありますね」


陽炎「それは私が一番感じてるわ。でも部屋に帰ったら金塗れだから我慢できるの!」

提督「そういえば部屋に金色以外のものも置いてあるらしいな」


秋津洲「それってあの色紙かも?」


陽炎「そうよ!金色のあの人から貰ったサイン……例えそれ自体が金色じゃなくても、飾る価値しかないわ!」


明石「凄いですね…」


瑞鳳「…よし!陽炎ちゃんにはあとで玉子焼き焼いてあげる!」


陽炎「金粉はかけてくれる?」


瑞鳳「で、出来上がったものにかけて欲しいかな…」


陽炎「それなら大歓迎よ!」


提督「陽炎はやはり陽炎か…」


下2 この後の展開やその他起こったことなど

某XーMENみたいなバイザー案が出来上がっていくけどもっと可愛いほうが…って方向修正

ーー


秋津洲「とりあえず見た目だけ作ってみたけど、こんな感じはどうかも?」


オプティッブラッ!


明石「これは…格好いいけど……」


陽炎「全く可愛くはないわね」


秋津洲「これをピンク色にしたら多少可愛いかも」


明石「そういうことじゃなくて…」


陽炎「秋津洲の可愛いって何かズレてるのよね」


秋津洲「むぅ~…」

陽炎「まあ私も金色にすればいいって言ってるから、そこまで強くは言えないわよね」


秋津洲「もう~明石がデザインするかも!」


明石「自信無いけど、私がやるしかないか…」


陽炎「ならこっちは機能の方ね」


秋津洲「紫外線と光を遮断して…」


陽炎「あとは任意でもっと暗くできたらいいわよね」


秋津洲「シャッターみたいにするかも?」


陽炎「シャッター…うぅん…難しいわね」


下2 この後の展開やその他起こったことなど

ーー食堂


瑞鳳「ふんふふ~ん」


瑞鶴「美味しそうな匂いね」


瑞鳳「瑞鶴さんと飛鳥!」


飛鳥「……」


瑞鶴「また玉子焼き焼いてるの?」


瑞鳳「今は秋津洲ちゃん達に焼いてるんです!」


瑞鶴「工廠組に?」


瑞鳳「ゴーグルを作ってもらってて、そのお礼です!」


瑞鶴「そういうことなのね」

瑞鳳「瑞鶴さんも食べますか?」


瑞鶴「そうね、じゃあ一口…」


瑞鳳「口に運びますからそのまま動かないで下さいね!」


瑞鶴「ん……」


瑞鳳「はいあ~ん……」


瑞鶴「……」もぐもぐ


瑞鳳「どうですか?」


瑞鶴「美味しいわ、流石じゃない」


瑞鳳「やったぁ!」


下2 この後の展開やその他起こったことなど

光に敏感すぎるって大変ね、私なんか昼でも夜でも同じなのにって雑談

ーー


瑞鶴「でも光に敏感すぎるって大変ね。私なんか昼でも夜でも同じなのに」


瑞鳳「明るい暗いくらいは分かるんじゃなかったですか?」


瑞鶴「それは明石が作った変な装置の話よ。あれは目が見えるのと同じになるけど、白黒でしか見えないってヤツ」


瑞鳳「ええ!?白黒でも見えるようになるんですよね!?」


瑞鶴「見えるけど、それだけ。私には飛鳥が居れば問題無いの」


飛鳥「……」


瑞鳳「……」


瑞鶴「どうして?って顔してるわね」


瑞鳳「なんで分かるんですか……?」

瑞鶴「これが今の私の自然体なの。目が見えなくても出撃できる」


瑞鶴「それだけじゃなくて、私生活も問題無い。加賀が居なくても一人で生活できる自信はあるわ」


瑞鳳「凄い…」


瑞鶴「ここはそういう場所なのよ。きっと貴女もすぐに良さに気付くわ」


瑞鳳「それは…もう知ってます」


瑞鶴「そう?」


瑞鳳「私も、ここでなら……」


下2 この後の展開やその他起こったことなど

ーー工廠


秋津洲「甘い玉子焼き美味しいかもぉ~」


明石「美味しい…」


陽炎「瑞鳳さんって料理上手いのね」


瑞鳳「玉子焼きだけは誰にも負けません!」


瑞鶴「瑞鳳、試作品を試すんでしょ」


瑞鳳「あ、そうでした…」


明石「そこにまとめ置いてますから、色々試して下さいね」

瑞鶴「どんなのがあるの?」


瑞鳳「ええっと…見た目重視と機能重視…あとは両方のいいところ取りみたいな感じです」


瑞鶴「じゃあそれ一択じゃない」


瑞鳳「でも重さが違うみたいで。ほんとに色々なバージョンがあります!」


瑞鶴「へぇ~流石明石達ね」


瑞鳳「とりあえず全部試してみます!」


下2 この後の展開やその他起こったことなど

どれも良くて選べなくなっちゃう

ーー

秋津洲「明石と秋津洲の~」


明石「ズッ友ショッピング~」


瑞鳳「え?え?」


秋津洲「まずご紹介するのはこちら、ファンシーゴーグルかも」


明石「これはどのような特徴が?」


秋津洲「これはとにかく見た目に拘った一品かも。その辺のお洒落グラスと見間違えるくらい素敵なゴーグルかも」


明石「今年のトレンドにピッタリですね」


瑞鳳「な、何が始まったの…?」

明石「続いてはこちら。とにかくタフさを追及した一品です」


秋津洲「これの特徴は何かも?」


明石「これは鎮守府の四階から落としても無傷を保てるよう特殊コーティングを施してあります」


秋津洲「爆撃にだって耐えるかも!」


明石「見た目は無骨になってしまいますが、アウトドア派の人には持ってこいだと思います」


秋津洲「素晴らしい一品かも!」


瑞鳳「私はどうしたらいいの……?」


陽炎「まだ少し続くから、耐えて」


瑞鳳「えええぇ~…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

秋津洲「さぁ瑞鶴、ゴーグルを椅子において?」
ノリノリな瑞鶴「キャッ」

どこからか現れた加賀が(*^ー゚)b グッ

ーー


陽炎「実用性を考えるとやっぱり軽い方がいいわよね」


瑞鳳「少しくらい重くても大丈夫」


陽炎「そう?だったらこっちのがいいわね」


瑞鳳「あの、秋津洲ちゃん達は…」



「きゃっきゃっ」


陽炎「放っておいて大丈夫よ。いつの間にか加賀さんも参加してるし」


瑞鳳「うん…本当に自由ここって自由なのね」


陽炎「全身金メッキの私が許されてるんだもの、相当よ」

陽炎「ねぇ、瑞鳳さんがここに来たい理由って?」


瑞鳳「理由…」


陽炎「瑞鳳さんって夜戦で大活躍だからハブられるとかじゃないわよね」


陽炎「幹部さんだって嫌な人じゃない。私のことを治してくれたりもした」


陽炎「建前の理由じゃなくて、本当の理由が知りたい。できたら教えてくれないかしら?」


瑞鳳「……」


陽炎「あ、じゃあ教えてくれたら金色の服を我慢しなくちゃいけないのを我慢する。これなら公平でしょ!」


瑞鳳「安価」


下1~3高コンマ 瑞鳳の台詞やその他起こったことなど

幹部さんも良くしてくれるし周りからもなにかされてるわけじゃない
でもここだと特別だと気を張らなくていい、ここは自分の気が楽に居れるから

瑞鳳「私はね…龍驤さんに憧れたっていうのが大きいかな」


陽炎「龍驤さん…」


瑞鳳「今では夜戦空母って戦略として有りだけど、少し前までは装備すら無かったでしょ?だから私は補給艦みたいなものだったの」


瑞鳳「でもあの映像を見て…凄いと思ったの」


陽炎「それってあの深海棲艦の成虫の…」


瑞鳳「そう!龍驤さんの艦載機が成虫のシールドを破って大活躍したあれ!」


陽炎「あれって……」


瑞鳳「あの映像を見て私は欠陥品じゃない、活躍出来るんだって頑張るきっかけになったの!」


陽炎「……」

瑞鳳「そこからは大変だったんだよ?先輩のサラトガさんにキツ~い特訓…思い出したくもないくらい辛かった」


瑞鳳「でも私は夜戦空母として活躍できるようになったの!装備も専用のを貰って!」


陽炎「……あの…あのね瑞鳳さん…」


ペタ…ギッ…ペタ…ギッ…


龍驤「調子はどうや瑞鳳?」


瑞鳳「龍驤さん!ちょうど貴女の話をしてたんです!」


龍驤「ウチの?」


瑞鳳「はい!あの成虫を倒した爆撃が凄かったって!私はあれを見て頑張ろうと思えたんです!」


瑞鳳「龍驤さんに憧れてここに来たんです!追いついてみせますからね!」


龍驤「安価」


下1~3高コンマ 龍驤の台詞やその他起こったことなど

話がこじれる前に夢を壊さない程度にたしなめる

あれはウチだけの活躍やなくてみんなで成し遂げたんよ
ウチが特に注目されてたのはウチが旗艦だったからや
あの時誰もが必死に未来をつかもうと頑張った結果なんや

でもウチも弱くはないからそう簡単には追いつかれへんで

龍驤「瑞鳳、あれはウチだけの活躍やなくてみんなで成し遂げたんやで」


瑞鳳「え、でも…」


龍驤「ウチが特に注目されてたのは旗艦やったからや。あの爆撃の時はウチの艦載機がメインで映っとったけど、他の連中も艦載機は出してたんやで」


瑞鳳「そうだったんですか……」


龍驤「あの時は誰もが未来をつかもうと必死に頑張った結果なんや。実力以上の力を皆が出した」


瑞鳳「……」


龍驤「でもな、ウチが弱いとは一言も言うてないで。最大練度なのには変わりないからな!」


瑞鳳「その体で…?」


龍驤「そうや!怪我してから最大練度まで上がったんやで!」


瑞鳳「…やっぱり龍驤さんは凄いんですね!」

龍驤「ほな試しに演習やってみよか。ゴーグルは調整してもらったやろ?」


瑞鳳「はい!」


龍驤「ほな先に行って準備しといてな」


瑞鳳「待ってますね龍驤さん!」ダダダッ


陽炎「……これで良かったの?」


龍驤「嘘は言うてへん。荒潮がフィールドを無効化したのは事実やけど、必死やったのも事実や」


龍驤「とりあえずは嘘も方便って…ことにしといた方がええやろ?」


陽炎「…龍驤さんが嘘って言うと心配なのよ」


龍驤「心配するのは当然やけど、瑞鳳の為でもあるやん?」


陽炎「分かった…今日はそういうことにしておきましょう」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー演習場


龍驤「なんや知らん内に制空権を取られたな…あれが新型装備っちゅうやつか」


龍驤「電探や無くて高機能レーダー…これ程とはなぁ」


龍驤「しかもただ強力なだけやない。あの複雑な装備を使い熟しとる瑞鳳も中々やる」


龍驤「情報戦に負けて制空権も取られた…けどな、それだけや無いんやで」


龍驤「久々にウチの本気、見せたるで!」

ーー


瑞鳳「どういうこと!?制空権はこちらが確保した筈なのに!」


瑞鳳「姿が見えたと思ったら…こっちの艦載機の殆どが落とされた…」


瑞鳳「そんな、いくら龍驤さんが強いからって…」


龍驤「……」


瑞鳳「あ、今龍驤さんが……あれ…?」


瑞鳳「気のせいかな、義手をしてないように見えたけど…そんな筈無いよね。だって印を結ぶ手が…」


龍驤「……」


瑞鳳「え……え!?龍驤さん顔…違う!舌に印を刻んであるんだ!!」


瑞鳳「そんな…そこまでして……こんなの…勝てるはずが無い…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


瑞鳳「やっぱり上には上が居るんだ…」


龍驤「瑞鳳、あんたは強い」


瑞鳳「気休めは…」


龍驤「そんなんや無い。ウチが今日勝ったのは経験の差や、この先ウチは瑞鳳に負ける」


瑞鳳「……」


龍驤「でもそれはウチは何もせぇへんかった場合や。ウチはまだ頑張るよ」


龍驤「それにな…気持ちで負けたらあかん」


瑞鳳「気持ち…」


龍驤「あんた、ウチの舌に印刻んであんの見て心折れたやろ」


瑞鳳「……」


龍驤「あの映像だけやったらウチの舌は見えん。義手で飛ばしてるようにも見えるわな」


龍驤「…ウチはここまで来るのに何度死のうと思ったか分からん」

龍驤「でもこうやってあんたの前に立ってる。これはウチ一人だけの力や無い」


龍驤「どれだけ皆に支えられて、どんだけ迷惑をかけたか……とても語り切れんわ」


龍驤「瑞鳳、ここはウチみたいなカタワでも受け入れてくれる。あんたも例外やない」


龍驤「瑞鳳は役立たずでもなんでもない。立派な軽空母や」


瑞鳳「…ありがとうございます」


龍驤「これから宜しくな瑞鳳、期待してるで!」


下2 この後の展開やその他起こったことなど

龍驤「…さて、お腹も減ったしご飯にしよか。今度はウチが作るわな」


瑞鳳「龍驤さんが…?」


龍驤「玉子焼きでは負けるけど、これでも料理はできるんやで?」


瑞鳳「…はい、ご馳走になります!」


龍驤「よっしゃ、ほな先に行って支度するわな。瑞鳳はゆっくりでええで~」


瑞鳳「……」


瑞鳳「……ん!!」パチンッ


瑞鳳「やっぱり龍驤さんは本物だ。あの体でも諦めるって事を知らない」


瑞鳳「それに比べて私は……」


瑞鳳「…負けない。絶対に負けない!」


瑞鳳「龍驤さんに負けるもんかーー!」


ーー

新スレでも宜しくお願いします

ーー足りないもの鎮守府


多摩「どこに何をしに行く気だにゃ」


菊月「人探しだ」


多摩「そんなことよりこっちの仕事を手伝えにゃ。大好きな提督とタップリ仕事できるにゃよ?」


菊月「……お前は信濃を知っているか」


多摩「話を逸らすにゃ」


菊月「知っているかと聞いてるんだ」


多摩「信濃……確か新型の艦娘で専用装備や艤装があるらしいにゃ」


菊月「他に特徴は?」


多摩「さあ、知らんにゃ」


菊月「そうか、やはりそうなんだな」


多摩「一体なんなんだにゃ」

菊月「人間が艦娘になっていた。その事実は扉の影響で無くなった」


菊月「信濃という艦娘の存在は変わらない。だがその人間の未来は大きく変わることになった」


菊月「扉の影響というなら私がやらなければいけない。私がアイツを…」


多摩「まさか助けるとか言うつもりじゃないにゃ?」


菊月「……」


多摩「おみゃーが今更人助けだなんて信じられないにゃ。その人間を見つけて何をするつもりにゃ?」


菊月「…数日鎮守府を空ける。理由は説明したからな」


多摩「はぁ…話くらい聞けにゃ……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


多摩「…というわけで菊月がまた一人で何かしようとしてるにゃ」


リュウジョウ「アイツはほんま懲りへんなぁ」


曙「なんであたし達に相談しないのかしら」


多摩「自分一人の責任だと思ってるんだにゃ」


望月「そんなこと無いのにねぇ~」


千代田「菊月のああいう所はほんと変わらないのよ」

多摩「神威の能力でなんとかできないかにゃ?」


リュウジョウ「神威は瞬間移動や、単独やと知ってる場所にしか飛ばせれへん」


曙「あたしの千里眼を使おうにも、菊月の場所が分からないと」


望月「菊月に発信機か何か持たせてもいいんだよね?」


千代田「菊月がそんなの持っていくはず無いじゃない」


多摩「とにかく一人で行動させるのは色んな意味で危険にゃ。どうにかして誰かを連れて行かせるか、場所を確認する方法が必要だにゃ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


曙「菊月、あたしも付いていくわよ」


菊月「ダメだ」


曙「あんた一人で行かせられるわけないでしょ」


菊月「お前達はここに残っていろ」


曙「そう言われて黙ってると思う?」


菊月「ならば力づくで黙らせる」


曙「ここにはクソ提督がいるのよ?あんたがそんなことできるわけないじゃない」

曙「そもそも付いていかなくても見つけれるのよ。覗き見よりいいでしょ?」


菊月「無理だ。お前は誰がどこに居るかを分かっていなければ正確な場所を見ることはできない」


曙「裏を返せば大体分かってれば見えるんだけど?」


菊月「憶測で当てられるものか」


曙「へえ、ならやってやるわよ。そして神威の能力であんたを回収してやるわ」


菊月「……」


曙「お互いに手の内は分かってるの。無駄に頑張る前にさっさと認めなさい」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

菊月「……」


曙「なによ、ここまで言って何も言わないわけ!?」


曙「あんたにとって私達ってなんなの?相談する価値も無いの!?」


菊月「…そうだ」


曙「はぁ!?」


菊月「お前達のことは司令官を取り戻す為の道具としか見ていない。目的が達成された今、もう価値は…」


バッチーン!


菊月「……」


曙「あんた…あんたねぇ!!」

曙「あんたがそうやって一人で行動しようとしてる時は、決まって危険なことがあるからよ」


曙「そう言ってあたし達を遠ざけようとしてるのは見え見え」


曙「でも……だからといって言っていいことと悪いことがあるでしょ!!」バッチーン


菊月「……」


曙「あたし達はどれだけあんたと頑張ってきたか!!その苦労をあんたが一番知ってるはずよ!!」バッチーン


菊月「……」


曙「あたし達を否定することは自分を否定することにもなるのよ!」


曙「クソ提督だってそう、手に入れてもう終わりなの!?」


菊月「……」


曙「なんとか言いなさいよクソ菊月!」


菊月「安価」


下1~3高コンマ 菊月の台詞やその他起こったことなど

菊月「殴りすぎだこのバカ…!」バッチーン


曙「な……なによ!この分からず屋!」バッチーン


菊月「お前……!」


曙「言って分からないならこれしか無いじゃない!」バッチーン


菊月「こ、この……!」バッチーン


曙「あんたのなんか、痛くも無いわよ!」バッチーン


菊月「……!」


曙「……!」

ーー執務室


多摩「…ということで殴り合ってた二人を多摩が止めてここに持ってきたにゃ」


菊月提督「二人共…」


菊月「……」ボロボロ
曙「……」ボロボロ


多摩「早めに気付けて良かったにゃ。下手したらグラーフの世話になる所だったにゃ」


菊月提督「菊月……」


菊月「例え司令官の頼みでも聞けないものもある」


曙「あんた、この期に及んで…」


菊月「私が決めたことを覆した事があるか?」


多摩「ほんとにコイツは、もういい加減に…」


菊月「私は曙を連れて行かない。だが付いてきたいなら好きにしろ」


多摩「……はぁ~~…」

菊月「付いてきた後悔しても遅いからな、私は一切責任を取らない」


菊月提督「…だそうだぞ曙」


曙「分かってるわよ」


菊月「ふん、なら勝手にしろ」


多摩「菊月提督の艦娘はどうしてこんなにも拗らせたのが多いんだにゃ?」


菊月提督「俺に言われてもな…」


菊月「曙……悪かった」ボソッ


曙「何か言った?」


菊月「……」


曙「…全くもう」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


菊月提督「結局は二人で行ってくれて何よりか…」


多摩「まだ安心はできないにゃ。菊月は何かを考えてるにゃ」


菊月提督「それくらい分かる。だがそれが何か分からないんだ」


多摩「それは分かってないのと一緒にゃよ」


菊月提督「……」


多摩「荒潮を呼んでおいた方がいいかもしれないにゃ」


菊月提督「それ程危険な目に遭うと?」


多摩「可能性はあるにゃ」


菊月提督「…分かった、俺から連絡しておこう」

ーー


曙「菊月、どーやって探すのよ」


菊月「聞き込みだ」


曙「あたりはついてるの?」


菊月「……」


曙「呆れた、それでよく一人でやるって言ってたわね」


菊月「アイツの苗字は分かっている。血筋の奴を辿っていけばいずれ辿り着く」


曙「本当にそうなんでしょうね…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー某所


曙「あっさりと来れたわね…」


菊月「アイツは死んだ元帥の血族、しかもその苗字が変わっているとなれば容易い」


曙「よく言うわよ、たまたまじゃない」


菊月「偶然でも何でも良い。とにかくこの屋敷にはたどり着いた」


曙「で、ここからどうするのよ」


菊月「一人でなら手荒なことも考えたが、ここにはお前がいる」


曙「はぁ?」


菊月「中の様子を見ろ」


曙「こんな所来たこと無いんだから無理よ」


菊月「大体分かればいいんだろう?目の前に屋敷がある」


曙「……分かったわよ、やればいいんでしょ」

曙「菊月が探してる子の見た目は?」


菊月「さぁな」


曙「さぁなって……」


菊月「私も忘れかけている。詳細は思い出せない」


曙「よくそれで探す気になれたわね……」ブツブツ


菊月「……」


雲林院邸ーー


菊月「お前の事を忘れてしまう前に…助けてやる」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

曙「……ぅぐ!!」ガクッ


菊月「どうした曙?」


曙「ぁ……ぐ…う……っ!」


菊月「なんだ何があった、何が見えたんだ?」


曙「み…見えなかった……」


菊月「なんだと?」


曙「強い力……信念…怨念とか……そんなのに…弾かれたような……」


菊月「死んだ元帥の怨念とでも言うのか?」


曙「とにかく…これ以上は……」


菊月「分かった、ここは一旦引くぞ」

ーー


菊月「この近くの住民に話を聞いたが、ここは幽霊屋敷らしいな」


曙「もうここには誰も住んでいないみたいね。元帥が死んだ後売りに出そうとしたけど、変な声が聞こえるから無理だって」


菊月「その話が近所にも広まり誰も近付かなくなった…か」


曙「元帥が死んだのはそこまで前じゃないからまだ屋敷も荒れてないのね」


菊月「……」


曙「菊月、ここには誰も居ないわよ」


菊月「曙、中を調べるぞ」


曙「…あんた話聞いてた?」


菊月「誰も居ないのなら好都合だ。何かが残っている可能性があるしな」


曙「…あたしは止めたわよ」


菊月「そうか」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー屋敷内


曙「……」


菊月「……」


曙「家具もある程度は残ってるのね」


菊月「運び出そうとしたが、止めたんだろう」


曙「それ程怖いっていうの?」


菊月「さぁな、私には生きた人間の方がよっぽど怖い」


曙「それは私もよ」

菊月「……」ピクッ


曙「どうしたのよ」


菊月「…今人影が見えなかったか」


曙「あたしは見てないわよ」


菊月「気のせいか…」


曙「ここには誰も住んでないんでしょ?」


菊月「……屋敷の中を徹底的に探すぞ」


曙「それ本気?ここって結構広いわよ?」


菊月「二人でやればすぐ終わる」


曙「終わるわけないでしょ…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


菊月「……」


曙「こっちには変な所は無かったわね」


菊月「私もだ。ここ以外におかしい場所は無い」


曙「この壁、明らかにおかしいのよね。上の階の部屋の間取りも考えると、ここに壁は不自然」


菊月「ということはここに何かがある」


曙「隠し部屋なら入り口があるはずよ、この壁に面した部屋を探しましょう」


菊月「私は向こうを探る」


曙「ならあたしはこっちね」

菊月「この部屋は和室か。何もおかしい所は無さそうだが…」


菊月「この壁の後ろがあのおかしい空間になっているが、家具が邪魔だな」


菊月「あの空間は出入りするものならこんな家具は置かないか…いや待てよ」


ズズズ…


菊月「…動く。見た目よりもかなり軽い」


菊月「この家具の後ろの壁が扉か何かになっているのか?」


菊月「ここに一体何があるんだ……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

菊月「これは…」


曙「そっちはどう?」


菊月「こっちが当たりだ。見てみろ」


ズォォォォォ…


曙「地下への階段…」


菊月「あの空間の正体が分かったな。この部屋から出入りしていたんだろう」


曙「この下に何があるのかしら…」

曙「何…ただの階段なのに……この雰囲気は…」


菊月「……」


曙「菊月、このまま進むのは何か嫌な雰囲気がするんだけど」


菊月「怖気付いたのか」


曙「そうじゃなくて…」


キキィッ


菊月「…車の音?」


曙「この屋敷の前に止まったみたいね」


菊月「ここに入ってくるつもりか?」


曙「誰が、何の為に?」


菊月「私に聞くな」

曙「もし警察にでも通報されたら厄介よ」


菊月「……」


曙「どうするのよ、このまま進むの?」


菊月「……」


曙「それとも車の方を見に行って様子を見てくる?」


菊月「……」


曙「一人ずつ行動するのは危険よ、どっちかを二人でやるの」


菊月「安価」


下1~3高コンマ 菊月の台詞やその他起こったことなど

菊月「車の方にする。警察を呼ばれるのは面倒だ」


曙「そうね、私もそう思うわ」


菊月「まずは私が様子を見る、お前は戦闘になりそうなら…」


曙「ほんと……車の方で良かった」ボソッ


菊月「………おい曙、今自分の事を私と…」


曙「ふんっ!」ドガッ


菊月「…」ドサッ


曙?「危なかった、間一髪って所ね」


「コイツの名前が分からなかったからどうしようかと思った。私が化けた方の名前は曙…ね」

「黄色い方の名前は菊月よ。私はそう言ってたじゃない」


「え、それ私聞いてないわよ?」


「……まあ結果オーライってことで」


「ちょっと!」


「まあまあ、なんとかなったんだしこれでいいわよ」


「全く…それで、コイツらはどうするの?」


「とりあえず地下に放り込んどく」


「迎えが来たし、連れて行ってもいいんじゃない?」


「そうね……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


菊月「……」ピクッ


菊月「ここは……ぅ…頭を……やられたか…」


ガシャッ


菊月「手錠に足枷……こんなもの…」ズズズッ


カランッ


菊月「錆させてしまえば…こんなものだ……」


菊月「……ここは独房のようになっているのか」


菊月「この扉も……錆させれば意味も無い」ズズズッ

菊月「……次は…」


曙「!」


菊月「……お前は偽物か」


曙「こっちの台詞よ!よくも菊月に化けてあたしを騙したわね!」


菊月「…お互い同じ手でやられたということか」


曙「何よ白々しい!不意を突かれない限りあたしは…!」


菊月「炎で燃やすんだろう?」


曙「……」


菊月「手錠と足枷を燃やしたように、お前は炎を操ることができる」

曙「…あんたは全てを錆させることができる。だから独房の旅も開けることができた」


菊月「お互いに本物のようだな」


曙「どうやらね…」


菊月「敵は二人以上だ。二手に分かれるのは愚策だったか」


曙「こっちも応援を呼んで一気にやっちゃう?」


菊月「まぁ待て、この地下を調べてからでも遅くはない」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


曙「ここ…刑務所みたいな所かと思ったけど違う、シェルターよ」


菊月「あの独房は後付けか」


曙「それで説明はつく、けど…」


菊月「この広さはなんだ。地上より大きいんじゃないか」


曙「元帥が逃げるにしては大き過ぎる…」


菊月「その家族を含めるなら納得できないことも無いが…」

「ねぇ」


菊月「誰だ!?」


曙「女の子……?」


「貴女たちはどこから来たの?」


曙「菊月、敵意は無さそうよ」


菊月「……」


曙「聞いてるの菊月?」


菊月「時間が巻き戻った?いや、辻褄を合わせるにはこうなるしか無かったのか…」


曙「何をブツブツ言ってるのよ」


菊月「…お前はいつからここに居る?」


「私?分からない。でもここには本が沢山あることは分かる」

曙「あんた、名前は…」


菊月「雲林院だな?」


雲林院「うん」


曙「この子が探してた人間だっていうの!?こんな子どもが!?」


菊月「そうだその顔だ、完全に思い出した」


雲林院「?」


菊月「お前はここに閉じ込められているんだな」


雲林院「分からない」


菊月「…曙、こいつを連れて逃げるぞ」


曙「はあ?あたしにちゃんと説明しなさいよ!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

シュバッ


曙?「……」


菊月?「……」


曙「あんた達は…!」


曙?「コイツらやっぱりお嬢様を狙っていたのか!」


菊月?「お嬢様が少し特殊だからって…許さない!」


菊月「何の話だ?」


雲林院「喧嘩しないで」


曙?「お嬢様を守るためなんです!」


菊月?「悪党どもめ、覚悟ーー!」

菊月「待て、私達も雲林院を保護しに来たんだ」


曙?「嘘つくな!」


菊月?「お前達もさっきの輩と同じだ!」


曙「なによそれ!」


曙?「車でやってきた連中だ!迎えなんかじゃなくて私達の…お嬢様を拐いにきた悪者だ!」


菊月「それは違う。私達とは関係ない」


菊月?「問答無用!だぁーーーー!」


雲林院「待って」


曙?「敵を庇うの!?」


雲林院「話し合って。どっちも悪い人じゃない」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

曙「菊月、知ってること全部話して。あと偽物!あんたらもよ!!」

曙「菊月、知ってること全部話して。あと偽物!あんたらもよ!」


曙?「そっちを信じられないのに言えるはずあるかぁ!」


菊月?「お嬢様、やっぱりコイツらは…!」


菊月「…私は雲林院を助けに来た。それは元帥が関係している」


雲林院「続けて」


菊月「私が知っている雲林院は元帥に恨みを持っていた。それこそ殺してやりたいくらいに」


菊月「雲林院は自分を犠牲にし復讐の機会を待った。だがそれは叶わなかった」


菊月「元帥は被曝し、死んだ。復讐を成し遂げることができなかった」


菊月「……そうか、そういうことなんだな」

曙「なによ、何一人で納得してるの?」


菊月「お前も私達と同じか」


雲林院「うん」


菊月?「お嬢様、なにを…」


菊月「能力は?」


雲林院「いくつも使える」


菊月「……そういう能力か」


雲林院「そう」


曙?「お嬢様…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

菊月「私の能力はこれだ」ズズズッ


曙?「床が……!シェルターの壁が錆ていく!?」


菊月?「そんな!コイツもお嬢様と…!」


菊月「こっちにはお前のように誰かの姿を真似られる仲間もいる」


雲林院「だって」


曙?「……」


雲林院「この子達に変身能力は無いの。私の能力」


菊月「そうだろうな」


菊月?「…そうです、お嬢様の力を借りました」


曙?「分かりました、信じましょう。目の前で能力を見せるということは敵意が無い証拠です」


曙「なら一旦引くわよ、また変な奴らが来るかもしれないんでしょ」


雲林院「うん、そうした方が良い」


ーー

続く

昨日今日と外伝ネタを使いました


コメントなどあればお願いします

おつおつ
聞いたことあるな雲林院と思ったら…!
菊ぼのコンビってなかなか長い付き合いだと思うけど今まで描写はあまり無かったので嬉しい

ーー


雲林院「お祖父様は昔はああでは無かった」


雲林院「誰よりも平和を愛し、平穏を願った」


雲林院「私はそんなお祖父様を助けになりたかった」


雲林院「お祖父様は私の力を信じてくれた。周りの大人は誰も信じなかった」


雲林院「私が……お祖父様を変えてしまった」


雲林院「私は人の心を読むこともできる。それを続けているとお祖父様はおかしくなっていった」


雲林院「お祖父様の周りの人間は、誰も平和を望んでいなかった」


雲林院「考えているのは金、金、金。命よりも金だった」

雲林院「おかしくなってしまったお祖父様は私を地下にやった」


雲林院「それがどれくらい前かは覚えていない」


雲林院「はっきり分かるのはお祖父様が死んでしまったということ」


雲林院「私の力を悪用しようとしている誰かが居る」


雲林院「……それだけだ」


曙「なるほどねぇ…人の心が読めるだなんて、そんなの皆欲しがるわよね」


菊月「誰が裏切ろうとしているか、すぐに分かる」


雲林院「お祖父様を殺したのはお前達か?」


菊月「それは違う。奴は勝手に死んでいった」


曙「元はと言えば自業自得ね…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

全て同じは再安価です


下2 お願いします

ーー足りないもの鎮守府


雲林院「……そうか、そんな事になっていたのか」


菊月提督「元帥一人を責めるのは違うが、奴も原因の一つだ」


菊月「テレビやラジオを見るつもりは無かったのか?」


雲林院「ダメだ、喋ってる奴の心の声が聞こえる」


菊月提督「テレビでもか?」


雲林院「そうだ、人間な皆んな同じで金の事しか頭に無い」


雲林院「金の力で操られたメディアなど、見る価値も無い」


菊月「それは当たっているな」

雲林院「しかし世界が滅びようとしていたとは…」


菊月「人の声を聞きたくないのは分かるが、少しくらい世界に興味を持て」


雲林院「持つ気になれたかった。本を見ていれば無限に時間を消費できた」


菊月提督「とりあえずはここに居れば安心だ、今のうちに色々と知ればいい」


雲林院「そうさせてもらう」


菊月「…そういえばあの二人はどうした?」


菊月提督「あの二人?」


菊月「コイツを守っていた二人だ。ここには付いて来たんだろ?」


雲林院「そのはずだ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー食堂


「美味しい!」


リュウジョウ「そうかそうか、遠慮せずに食べりや」


曙「リュウジョウが作ったんじゃないでしょ、もう」


「本当に美味しい……人が作った料理を食べるのは凄く久しぶり」


リュウジョウ「今までどないしてたんよ?」


「シェルターにあった非常食」


「あと水さえあれば食べられるインスタントとか」


曙「よくそれで凌げてたわね…」


「栄養価には問題は無かったから」


「味気は無かったけどお嬢様を守る為なら…」

リュウジョウ「暫くはあったかいご飯が食べれるで。菊月はあの子を保護するつもりみたいやし」


「お嬢様を!?」


「でもお嬢様を守ってくれるなら…」


曙「そもそもなんであんた達は雲林院を守ってたのよ」


「それは…」


「言えません」


リュウジョウ「そんな事言わんと教えてな」


「お嬢様を守ってくれるのは有難いですが、それとこれとは別物です」


「お嬢様…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

リュウジョウ「まあ言えるようになったらまた聞かせてや」


曙「それでいいの?こっちは飯を食わせてやるのよ?」


リュウジョウ「まぁまぁ、ウチらも身に覚えがあるやん?」


曙「……」


リュウジョウ「そういう訳やから、お二人さんは安心しいや」


「…ありがとう」


「感謝します」

ーー執務室


雲林院「しかし不思議だ。菊月とはどこかで会った気がする」


菊月提督「君はずっと地下だったんだろう?」


雲林院「そうだ、会えるはずが無いのに」


菊月「……」


雲林院「なに?」


菊月提督「どうした…?」


雲林院「…私にも理解できないことはある」


菊月提督「はぁ……?」


雲林院「例え相手の心が読めても、その意味が分からないこともあるんだ」

雲林院「私は本来艦娘になる予定だった。だが『扉』の影響でそれが無くなった」


雲林院「『扉』が何かは分からない。だが菊月は責任は無い」


菊月「…なぜだ」


雲林院「菊月達の『扉』は私に関係していない」


菊月「なぜ分かる」


雲林院「私だからだ」


菊月「……」


雲林院「菊月が責任を感じて、私を守ろうとしているのならもういい。菊月は悪くない」


雲林院「私は一人でも大丈夫だ。それは菊月も分かっているだろう」


菊月「安価」


下1~3高コンマ 菊月の台詞やその他起こったことなど

また同じですので再安価


下2 お願いします

菊月提督「君は良くてもあの二人はどうなんだ?」


雲林院「…」


菊月提督「確かに君ほどの力があれば一人でも大丈夫だ。だかあの二人はそうはいかない」


菊月提督「それにまた君を地下に戻すのはこちらが大丈夫ではないんだ」


雲林院「…」


菊月「…お前の言うことが真実であったとしてもそんなのは関係ない。助けてやると言ってるんだからそれに甘えろ」


雲林院「…」


菊月「私が言ってることに嘘は無いだろう。信じられないのなら好きなだけ心を読め」


雲林院「…本当にいいのか」


菊月「いいと言ってるんだ」

菊月提督「幸い部屋は空いているし、三人くらいどうとでもなる」


菊月「お前は他人と接触したく無いんだな」


雲林院「そうだ。嫌でも心を読んでしまう」


菊月提督「だからこっちを見ずにずっと菊月を見ていたのか…」


雲林院「菊月の心は真っ直ぐだ。汚い大人とは違う」


菊月提督「…俺の方も見てくれないか?」


雲林院「貴方を?」


菊月提督「君に危害を加える気がないという証明になる」


雲林院「…分かった」スッ


菊月提督「俺の心は菊月ほど綺麗じゃないが、腐っているつもりも無い。罪は犯したが、それでも…」


雲林院「安価」


下1~3高コンマ 雲林院の台詞やその他起こったことなど

安心する雲林院ちゃん
補足で冗談ならともかくここで日常的に嘘をつく人はいないと伝えられる
良くも悪くも裏表がないからねと

>>199

雲林院「…そのようだ」


菊月「冗談なら別だがここで日常的に嘘をつく奴はいない」


菊月提督「良くも悪くも裏表がないからな」


雲林院「良くも…悪くも…?」


菊月「お前には分からない世界だ」


菊月提督「案内ついでにここを見て回ってもらうのがいいか」


菊月「どうする?」


雲林院「案内はいらない。心を読めば分かるから」


菊月「そうか、なら好きに見て回れ」

雲林院「…広い」


雲林院「屋敷より広い場所は初めてだ」


雲林院「シェルターよりも大きい…」


雲林院「…」


雲林院「歩くのは面倒だ。目立たない程度で浮いて行こう」フワッ


雲林院「…」


雲林院「これが鎮守府…」


雲林院「中々どうして…ふむ…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


多摩「んに"ゃっ!?」


雲林院「…」スイーッ


多摩「い、今のは何にゃ……?」


多摩「幽霊…?まさか……でも…肌も白くて…」


多摩「…菊月が関係してるんだにゃきっと、うん」


多摩「きっと、そう……うん…そうに決まってる……」


多摩「いざとなったら…先生の家に帰れば……いいにゃ…」

ーー


ガングート「なんだ貴様は!?」


雲林院「…」


ガングート「おい無視するな!」


雲林院「私か?」


ガングート「お前は一体何者なんだ?私の子どもを狙って来たのか?」


雲林院「…二児の母。一人は艦娘、一人は人間」


ガングート「詳細を知っているということはやはりそうか。子どもといえど容赦は無いぞ!」


雲林院「…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

横着して前回の菊月達との遭遇から現在までの映像をガンちゃんの脳内に流し込んで対応

分かりにくくなったので再安価


下2 お願いします

加速

雲林院「待て、私は…」スイーッ


ガングート「んひっ!」


雲林院「…?」


ガングート「幽霊………が…」ガクッ


雲林院「おっと」ガシッ


ガングート「」


雲林院「気絶してしまった」


雲林院「…ここに置いておいても問題は無いだろう」


雲林院「一人だと不便だ…二人と合流しよう」

ーー食堂


雲林院「居た」スイーッ


リュウジョウ「うぉ!?」


曙「あんたね…」


「お嬢様!」


「お話しは終わりましたか?」


雲林院「終わった」


雲林院「とりあえずここに世話になることになった」


「そうですか…」


「お嬢様、私達はもう用済み…」


雲林院「私を守るという意味では、もう用済みだ」


「……」


「はい、分かってます」

リュウジョウ「ちょっと待ってや、いきなりそれは無いやろ?」


曙「あんたを今まで守ってくれたんでしょ?」


雲林院「私は一人でも大丈夫」


雲林院「私は守って欲しいと言ったことはない」


「そうです、お嬢様は…」


「…私達の役目は終わりました。後はお嬢様のご自由になさって下さい」


雲林院「分かった」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

また、ほぼ同じですので再安価


下2 お願いします


なんでお前達何処に行くかなんて考えてるんだ?
護衛じゃなくても傍にいればいいだろう

雲林院「これからは友達だな、よろしく」


「え……」


雲林院「いや、友人というより家族といえばいいのか」


雲林院「血のつながる者はいなくなった私にとって、二人は家族だ」


「お嬢様…!」


雲林院「お嬢様もやめてくれ」


雲林院「こいつらみたいに雲林院呼びでいい」


「雲林院……様…」


雲林院「様はいらない」


「けど、そんな急に…無理です!」

リュウジョウ「まぁそんな急には無理やって。雲林院様でもええやん?」


雲林院「いいのか?」


「はい!私達はそれでもう…!」


「雲林院様の側に居られるだけで私達は…!」


雲林院「そうか」


曙「あんたもいい奴が側に居て良かったわね」


雲林院「そうか」


リュウジョウ「ポーカーフェイスというか…何を考えてるかよぉ分からんけど、悪い子では無いみたいやね」


下2. この後の展開やその他起こったことなど

リュウジョウ「そういやあんたら名前はなんていうん?(お付きの二人に)」

リュウジョウ「そういやあんたらの名前はなんていうん?」


「私達ですか?」


「名前はあって無いようなものです」


曙「そんなわけないでしょ。雲林院はなんて呼んでたのよ?」


雲林院「私が二人を呼んだことは無い」


曙「はぁ?」


「嘘じゃないです。私達からお嬢様…雲林院様に話しかけてばかりでしたから」


「というわけで好きに呼んでもらっても構いません」


リュウジョウ「そんなん言われても困るやん…」


ーー

名前は安価で決めるか、何か良さそうな名前があれば書き込んでおいて下さい


何かあればよろしくお願いします

ーー


龍驤「そうか、そっちはそんなことがあったんか…」


龍驤「その子はそっちで面倒見といた方がええと思うよ。こっちに来るだけで色々ややこしいやろうし」


龍驤「その子を狙ってる連中は、何がどうなってるかは分からんはずや。そっちに行くことは無いやろ」


龍驤「万が一危なそうな事になっても菊月らがおるから大丈夫やろ?」


龍驤「…そうか、うん」


龍驤「わざわざありがとうな。ほなそっちも頑張りや」

龍驤「…ウチらか?こっちはこっちで忙しいで」


龍驤「新入りも来たし、新しくやることもある」


龍驤「地元の人らとは…まあこれからやな。足りないもの鎮守府の時のようにはいけへんよ」


龍驤「うん…うん……」


龍驤「心配してくれてありがとう。ウチらはなんとかやっていけてる」


龍驤「司令官にも少し心境の変化というか…ま、この辺の話はまた追々な」


龍驤「ほな連絡ありがとう、お互い頑張ろな」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

雲龍「龍驤さん、時間よ」


龍驤「丁度電話も終わった所や。ほな行こか」


雲龍「今回は新入りの瑞鳳も参加するらしいわ」


龍驤「こっちに来るんか?」


雲龍「とりあえずはこっちだそうよ」


龍驤「そうか、ほな任せてたで」


雲龍「勿論よ」


龍驤「ほな貧乳(フルフラット)組の会議に行ってくるわ」


雲龍「さて…私も会議に行きましょう」

ーー


瑞鳳「あの…この会議って……」


瑞鶴「聞いての通りよ」


瑞鳳「会議とは名ばかりで、ほ…豊胸教室……なんですよね…?」


瑞鶴「そうよ、胸が小さくて悩んでる子に救いの手をってね」


瑞鳳「リーダーは誰なんですか?」


瑞鶴「見てたら分かるわよ」


雲龍「……お待たせしたわね」どたぷん


瑞鳳「やっぱり凄いな…」


皐月「オッパイマイスターの僕も参加するよ!」


雲龍「頼むわね皐月」


瑞鳳「…なんで皆んな平然と参加してるんだろう」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


皐月「オッパイは必ず大きくなる!その為には効率的なマッサージが必要なの!」


皐月「じゃあまずは前の振り返りを兼ねて復習ね!まずは服を脱いで…」


瑞鳳「え!ちょっと……」


「「……」」


瑞鳳「み、皆んな普通に脱いでる…」


瑞鳳「私がおかしいの?人前なんだよ?」


瑞鳳「うう…私も脱ぐしかないのかぁ……」シュルッ


瑞鳳「は…恥ずかしいよぉ……」

皐月「こうやって…優しく……んん…」


皐月「気持ち良くなってきたら…効いてる証拠だよ……」


瑞鳳「無理無理無理!人前で……こんな…!」


「「ぁ……」」


瑞鳳「なんで皆んなは普通にやってるのぉーーー!」


雲龍「瑞鳳、この鎮守府には恥じらいは無いの」


瑞鳳「それもそれで問題だよぉ!」


雲龍「豊胸は自分をさらけ出すところから始まるのよ」


瑞鳳「それならもう豊胸はいいです!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


瑞鳳「はぁ…一旦トイレに逃げてきちゃったけどどうしようかな…」


瑞鳳「せっかく誘ってもらったし、まだここじゃ新人なんだから最後まで居ないとダメだよね…」


瑞鳳「うぅ~~どうしよう…」


「……」


瑞鳳「あれ、何か声が……」


「……」


瑞鳳「向こうの方…私が来た方とは逆の方向かな?さっきの会議室の近くから聞こえる」


瑞鳳「誰が居るんだろう……」

Z1「ん、んふぅ……オッパイ…いっぱい……」


Z1「あ、ぁ………ぁ…っ…!」ビクッ


Z1「はぁぁ凄い…オッパイが……ふぅ…」


瑞鳳「レーベ…君……?」


Z1「!!」


瑞鳳「こ、ここで何してるの…?」


Z1「ちちち違う…これには訳が……」


瑞鳳「…まさか覗いてたの!?」


Z1「違うんだ!」


瑞鳳「幹部さんの所で一緒だったからよく知ってるもん!レーベ君は心が男の子なんでしょ!」


Z1「それはそうだけど、覗いてなんか…!」


瑞鳳「じゃあここで何してたの!」


Z1「それは…その……」

瑞鳳「女の子の下着に興味あるのも知ってるんだからね!」


Z1「興味があるのは事実だけど何もしたことないよ!」


瑞鳳「じゃあ今!ここで!何をしてたの!」


Z1「それは…雲龍さんの……」


瑞鳳「もう!皆んなに叱ってもらいますからね!」


Z1「それはダメだ!今そこの部屋の中に入ると僕は…!」


瑞鳳「言い訳無用!!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


Z1「おおおおおおおおおおおっ…ば…」


雲龍「よしよし、もう大丈夫よ」ギュッ


瑞鳳「雲龍さん!?オッパイ丸出しでレーベ君を抱きしめるなんて…!」


雲龍「レーベは私のオッパイの常連よ」


瑞鳳「雲龍さんとレーベ君って…そういう関係?」


雲龍「いいえ、オッパイよ」


瑞鳳「答えになってない…」

瑞鳳「…って皆さんは何も思わないんですか!?レーベ君の心は男の子なんですよ!」


瑞鶴「もちろん知ってるわよ」


電「でも抵抗が全く無いのです」


瑞鳳「ふぇ!?」


瑞鶴「向こうでは加賀とシてる所を夕張に撮られてたし」


電「司令官さんとは皆んなとお風呂に入ったこともあるのですよ」


瑞鳳「貞操概念が……」


雲龍「瑞鳳、ここではこれが普通なのよ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

瑞鶴「提督とお風呂くらい何とも無いじゃない。どうせ大破したら色々見られるんだし」


電「なのです!」


瑞鳳「それはそうだけど…」


雲龍「瑞鳳、電を見てみなさい」ヒソヒソ


瑞鳳「なに…?」


雲龍「他の電に比べて胸が大きいと思わない?」


電「…?」微


瑞鳳「そう言われてみれば…暁型の胸にしては少しある……」


雲龍「あれが成果よ。駆逐艦にも効果はあるの」


瑞鳳「……」

雲龍「貴女は龍驤さん達と違ってちっぱいを誇れていない」


雲龍「大きいことに憧れるのは自然なのよ」


瑞鳳「そこまで言うなら…」


雲龍「きっと貴女も満足してくれるはずよ。ねぇレーベ」


Z1「んほほほぉ…」ビクンビクン


皐月「じゃあ次のレッスンに行くよ!」


瑞鳳「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

卯月「…!」ダダダッ


雲龍「そんなに慌ててどうしたの卯月」


卯月「羽黒のガサ入れぴょん!皆んな急いで解散ぴょん!」


電「はわわわわ…!」


雲龍「皐月は瑞鶴さんをお願い」


皐月「雲龍さんは!?」


雲龍「私はレーベが居るわ」


皐月「でも…!」


瑞鳳「私が残ります!だから瑞鶴さんを…!」


皐月「…分かった、後はお願いね!」

ーー


羽黒「何をしてるんですか何を!公開授乳でもしたいんですか!」バンバン


Z1「んへへへぇ…」とろーん


雲龍「レーベは私の胸に虜なのよ」


羽黒「風紀的に問題があるんですよ!」


瑞鳳「凄い、あの監査艦の羽黒さんの対等にやり合ってる…内容がアレだけど」


雲龍「私のやっていることは悪いことでは無いわ」


羽黒「だから!!風紀的に…!」


雲龍「本音は?」


羽黒「……」


瑞鳳「あ、あれ…?」

羽黒「痩せたいんです!!せめて脂肪が胸にいって欲しいんです!!」バンバン


瑞鳳「えぇ~…」


雲龍「私と皐月の手にかかれば…」


羽黒「できるんですか!?」


雲龍「…できることとできないことがあるわ」


羽黒「も"ぉーーー!!」


瑞鳳「あの、羽黒さんって凄腕の監査艦のはずじゃ…」


雲龍「彼女も普通の艦娘と同じということよ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

羽黒「…瑞鳳さん!」


瑞鳳「はい!?」


羽黒「そもそも瑞鳳さんも悪いんです!雲龍さんとつるんだりして!」


瑞鳳「ええ…」


羽黒「なんですか!玉子焼きばっかり食べて高カロリーのはずなのに!」


瑞鳳「えっと…羽黒さん?」


羽黒「何ですか!!」


瑞鳳「カロリーオフの玉子焼き…食べりゅ?」


羽黒「……食べます」

ーー


雲龍「羽黒が瑞鳳に絡んでる間に脱出できたわね」


Z1「んまぁ……」


雲龍「龍驤さん達の方はどうなったのかしら。羽黒がこっちに来たってことは向こうは無事」


雲龍「まだ会議をやってるなら少し様子を見てこようかしら」


Z1「……」


雲龍「どんな話し合いをしてるのかしらね」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

龍驤「あのな、一つ言うといたる。ウチは貧乳であることを嫌やと思ったことは無い、むしろ誇りやとも思っとる」


龍驤「貧乳の会はそういう奴らの集まりや」


龍驤「豊胸?はっ、笑わせよるわ!!悔しかったら貧乳になってみたらええねん!」


龍驤「まぁそういうことやから、ウチは豊胸なんか一切考えてないで」


下2 再安価

ーー

龍驤「やっぱり貧乳の良さを活かすんやったらイカ腹は必須やと思うねん」


漣「それはご主人様限定じゃないですか?」


潜水新棲姫「だが貧乳を活かす体型はあると思う」


朝霜「それってどんなだよ」


潜水新棲姫「程よく引き締まった体だろう。痩せすぎと太り過ぎはNGだ」


霞「それは一理あるでしょうね」


早霜「由良さんみたいに鍛え過ぎるとダメなのね」


龍驤「なるほどな、皆んなの意見はよぉ分かった」

龍驤「ウチは拒食症もあって体型的には痩せ過ぎや。でもウチが鍛えるとなると方法は限られてくる…」


潜水新棲姫「龍驤にもできるトレーニング法を調べてきたぞ」


龍驤「ほんまに?」


漣「用意がいいですねぇうちの嫁は」


潜水新棲姫「一番簡単なのだと捻りを加えた腹筋だ」


朝霜「どう体を捻るんだよ」


潜水新棲姫「実演しよう。こう……横と斜めにだな…」グググッ


霞「運動不足の私にはキツそうね…」


潜水新棲姫「キツいのもあるが、この腹筋には最大の弱点がある」


早霜「あら、そんなのあったの?」

潜水新棲姫「これをワタシ達がやると乳首が擦れて気持ち良くなってしまうんだ」


龍驤「……」


霞「……」


漣「今黙りこくった二人は大丈夫ですよ。ご主人様に散々吸われて感度がおかしくなってますから」


朝霜「…あたいは関係ねぇな。下着付けてるし」


早霜「ようするに下着を付けてないと、そういうことになるってことね」


潜水新棲姫「ワタシは少し慣れたが、慣れるまで時間がかかるかもしれない」


漣「腹筋してるはずなのに乳首たってるとかはかっこ悪いですもんねぇ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

雲龍「やっぱりまだ会議中だったわね」


龍驤「なんやそっちはえらい早いな」


漣「ひょっとして羽黒さんのガサ入れがありましたか?」


雲龍「ええ」


朝霜「そりゃ仕方ねぇな」


霞「…ねぇ、廊下にレーベが寝てるんだけど」


雲龍「昇天したの、気にしないであげて」


早霜「気になるわよ…もう」スッ

雲龍「…潜水新棲姫を玩具にしようとしてたの?」


潜水新棲姫「違う!」


漣「うちの嫁は渡しませんぜ」ササッ


雲龍「ガードが硬いように見えるけど、実際はそうじゃないわよね」


朝霜「何がだよ?」


雲龍「だって貴女達、提督と龍驤さんと4人で…」


潜水新棲姫「うぉーーー!」


漣「なんで知ってんすかぁ!?」


雲龍「そこ」


龍驤「……」


漣「おい姉ちゃん、表出ようやぁ……」


潜水新棲姫「あれ程口止めしたのはなんだったんだ!!」


龍驤「違う…違うんよ……」

朝霜「パパが…浮気……?」


早霜「霞とも関係を持ってるのよね。目的は知ってるけど、少し節操が無いんじゃない?」


霞「…私は何も言えないわね」


雲龍「龍驤さん、どうなの」


龍驤「…ごめんな朝霜。一応浮気じゃないというか……あの…なぁ…」


朝霜「そんなにシたいのかよぉ…」


龍驤「…ごめん。ウチの性欲は凄いんよ」


潜水新棲姫「春雨もそうだが龍驤もなんとかした方がいいんじゃないか?」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

朝霜「ヤるなら報告!隠しっこなしだぜ!」


龍驤「うん…」


早霜「体のことも考えなくちゃダメよ」


龍驤「ほんまにそうやわ。ごめんな朝霜」


朝霜「パパにもちゃんと謝ってんのか?」


龍驤「勿論やで。あんな事はもう二度と…」


潜水新棲姫「いや、偶にならいいんじゃないか?」


漣「うぉぉい!!」


潜水新棲姫「だって漣も気持ち良さそうにしてただろう」


漣「それとこれとは話は別なんすから!」

早霜「…ねぇ、私はダメなの?」


龍驤「えぇ!?」


朝霜「な、なんで早霜がパパと!?」


早霜「司令官には好意は無いわ。けど乱れる朝霜姉さんに凄く興味があるの」


雲龍「また朝霜に乱暴しないと言い切れる?」


早霜「乱暴しない為とも言えるわね」


霞「早霜が本気で暴れると対処できないから、私の薬を飲ませた後っていう条件ならいいと思うわ」


漣「皆さんご主人様のこと種馬か何かだと思ってんすかね…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

潜水新棲姫「早霜を止めるつもりは無いが、関係持つのが増えると白露型が我慢できなくなるぞ」


漣「それはありますねぇ…夕立さんは向こうに旅立ちましたし、欲求不満なのは確かです」


霞「なら今日の話し合いの内容は誰にも漏らさないことね」


雲龍「分かった、龍驤さん?」


龍驤「はい…もうペラペラと喋ったりしません…」


朝霜「信じてるからなママ」


早霜「性欲で歪んだ感情が抑えらるなら…もう心配しなくていいのに…」ボソッ


潜水新棲姫「…?」


ーー

今日はここまでです


コメントなどあればお願いします

ーー


提督「KAN-1との演習は中止…」


幹部「それどころか鎮守府の運営すらも怪しくなる可能性があるんだ」


龍驤「一体何があったんよ!?」


幹部「ある学者が発表した論文なんだが、これを見てくれるか?」スッ


提督「……」


龍驤「深海棲艦は……絶滅する…」


幹部「深海棲艦は共食いをする。艦娘が沈めなくとも奴らは自然と居なくなると…そのような事が書いてある」


龍驤「せやからって…」


幹部「この論文に根拠は無い。だが世論を動かすには十分すぎる」


提督「我々は…どうすれば……」


幹部「引き続き艦娘と鎮守府は必要である。そういう風なことを関係者に伝えていくしかないだろう」

龍驤「あの演習は遊びやないんやで!?」


幹部「世間やこの街はそう思ってはくれないんだ」


提督「……」


幹部「提督君一人に任せようとは思っていない。横須賀に呼んだのはこの私だ、責任はとる」


提督「…はい」


幹部「龍驤君、しばらく提督君を借りることになる」


龍驤「それで…済むんやったら……」


幹部「分かった、それでは早速用意をしてくれ提督君。すぐに出発しよう」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


潜水新棲姫「深海棲艦はいずれ絶滅する…は、笑えるな」


漣「こっちは笑い事じゃないんですよねぇ…」


潜水新棲姫「共食いというよりワタシ達は弱肉強食の世界だ。それを勘違いしているのかコイツは」


漣「一応肩書きはなんとか大学の教授になってますねぇ…」


潜水新棲姫「そんないい加減な奴の論文を信じるのか人間は」


漣「メディアがそういう方向に持っていきたいんじゃないですかね」


潜水新棲姫「馬鹿らしい」

潜水新棲姫「漣、ワタシがここに居て良かったな」


漣「どういう意味です?」


潜水新棲姫「もしワタシがまだ深海に居るなら、これを機に戦力を整える」


漣「整えて?」


潜水新棲姫「警備が薄くなった所を一気に叩く。結果は見なくても分かるだろう?」


漣「…っすね」


潜水新棲姫「やれやれ、こうなるなら深海に居たままでも良かったかもしれないな。そうすればこの国は深海棲艦に支配された」


漣「……冗談キツイっすよ」


潜水新棲姫「冗談で済めばいいんだがな」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


潜水新棲姫「読めば読むほど面白い。こんなに薄っぺらい論文は初めて見た」


潜水新棲姫「推論と推測しか書いてない上に、目撃情報を信憑性があると勝手に判断している」


潜水新棲姫「こんなの、この論文を読めばコイツの言ってることがデタラメだと分かるだろう」


潜水新棲姫「だが……」


「こちらの論文によりますと、深海棲艦は絶滅……」


潜水新棲姫「メディアはそんなことをせずに、根拠の無いものを垂れ流している」


潜水新棲姫「それを信じる人間も……愚かだ」

潜水新棲姫「…漣達はこんな奴らの為に戦っていたのか」


潜水新棲姫「こんな守る価値も無い…人間達の為に」


潜水新棲姫「そういう風に生み出されたから?いや、漣には個性があって意思がある」


潜水新棲姫「人間はそういう生物なのか……」


潜水新棲姫「…どうなんだ。放っておいていいのか」


潜水新棲姫「人間が漣に危害を加える可能性はゼロじゃない。このまま放っておいて良いはずがない」


潜水新棲姫「……」


潜水新棲姫「農業や果物を育てる時、間引きというものをする」


潜水新棲姫「効率的に育てるために小さい実を千切ったり、枝を折ったりする。これが間引きだ」


潜水新棲姫「人間にも間引きが必要なんじゃないか?」

潜水新棲姫「金の事や自分のことしか考えない人間は必要ない。居ても邪魔なだけだ」


潜水新棲姫「そういう人間を間引けば理想的な社会になる…」


潜水新棲姫「旧大本営のような奴らもそうだ。奴らは間引かれるべきだった」


潜水新棲姫「……」


潜水新棲姫「例え間引きでも人を殺すことには変わりは無い。旧大本営と同じことを繰り返す」


潜水新棲姫「だがワタシは金は要らない。必要としているのは人間の間引き」


潜水新棲姫「……」


潜水新棲姫「もしワタシがそれを計画するならまず…こういうプランを……」書き書き


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


潜水新棲姫「……素晴らしい、この計画は完璧だ」


潜水新棲姫「この計画通りにやればこの国は深海棲姫の楽園になり、人間の間引きも行われる」


潜水新棲姫「残った人間はまた新たな手段でワタシ達を滅ぼそうとする。そうすれば人間は団結し、よりその絆は強固になる」


潜水新棲姫「この計画で間引かれるこの国の人間の数……」


潜水新棲姫「…まさしく自分たちの『都合の良い事実』だけに満ち溢れた、絶対的な正義の計画だ」


潜水新棲姫「いや…これは正義と書いて虐殺と読むのか」


潜水新棲姫「人を殺しておいて楽園とはどの口が言えるんだ」


潜水新棲姫「こんなこと……馬鹿げている」ビリビリ

漣「……」スッ


潜水新棲姫「漣…」ビクッ


漣「…よく思い留まってくれましたね」


潜水新棲姫「……」


漣「漣は何も見ていません。貴女は何も考えてなかったんです」


潜水新棲姫「……」


漣「…人間が劣っているのは同感です。でも殺してしまうのはもっと最低なんです」


漣「殺す以外に方法はあると、ご主人様を見ていれば分かりますよね?」


潜水新棲姫「……漣」ギュッ


漣「…結局のところ、人間とはうまく付き合っていくしかないんですよね」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーーテレビ局


提督「なずぇ自分がテレビに!?」


幹部「KAN-1との演習はテレビで放送される予定だったんだ。まあケーブルテレビだがね」


幹部「演習が中止になってその枠が空いた。なら討論番組をやらないかと持ちかけた所、局が許可してくれたんだよ」


提督「だからって……」


幹部「提督君が口下手なのは知ってるさ。でも私一人では心細かったんだよ」


提督「無理です…そんな…いきなり…」


幹部「いきなりなのは謝る。だが替えは提督君以外に居ないことも分かって欲しい」


提督「うぉぉ……」

幹部「討論番組には例の教授も出ると聞いている。奴の論文はめちゃくちゃだと堂々と言えるチャンスなんだ」


幹部「ネットやSNSであの論文はおかしいと軽く炎上中だ。だが所詮ネットともいえる」


幹部「提督君!これはチャンスなんだ!」


提督「……はい」


幹部「よし!じゃあ収録に行こう!」


提督「……幹部さんはこれを知ってて俺を呼んだのか…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


漣「いやぁ~まさかこんな形でご主人様がテレビに出るだなんて」


潜水新棲姫「ケーブルテレビだがな」


朝霜「パパ…大丈夫か……」


早霜「相変わらず人相は悪いわね」


霞「でも間違ったことは言ってないわ。そもそもこの教授とかいう奴がクズなのよ」


龍驤「頑張って…司令官……」

潜水新棲姫「幹部も頑張っているな、教授のいい加減な話を一つ一つ正論で返している」


漣「今SNS見てみたら動画が拡散されてるっぽいです」


早霜「どんな内容?」


漣「あの教授いい加減すぎワロタ…とか」


朝霜「なんか古い言い回しだな…」


漣「地上波で放送は無いですけど、この調子ならどんどん拡散されますな」


霞「よくもこんな奴の論文なんか信じたものね」


龍驤「ええで司令官…その調子で頑張って……!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー

幹部「…どうだった?」


駆逐棲姫『ダメだな』


幹部「なにが悪かった?」


駆逐棲姫『パパも提督も人相が悪い。正論でイジメてるみたいだったぞ』


幹部「そうか…」


駆逐棲姫『旧大本営のイメージを払拭とまではいかなかっただろうな』


幹部「だが目的は達成できた。艦娘も鎮守府も必要だということは分かってもらえただろう」


駆逐棲姫『それはそうだ、カッコ良かったぞパパ』

幹部「私はテレビ映りが悪いのは自覚しているが、提督君は元がね…」


駆逐棲姫『人攫いがテレビに出てるみたいだった』


幹部「…それは提督君には言わないでおこう」


駆逐棲姫『ところでパパと提督は帰ってくるのか?』


幹部「今日は帰れない。提督君と明日帰る予定だ」


駆逐棲姫『ならお土産を買ってきてくれ』


幹部「分かった、君が好きそうなものを沢山買って帰るよ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーーホテル


提督「こんな時間にメールかと思って確認したが、まさかあの教授からとは…」


提督「しかもその内容が……」


『私の目的は達成出来そうです。ご協力感謝致します』


提督「これはどういうことだ?最後には艦娘の為に、とまで書いてある」


提督「…ただの負け惜しみか?」


提督「こんな時漣や龍驤が居れば……居ない存在の話をしても仕方がない」


提督「ダメだ……集中できない」


提督「クソ…あんなものを見てしまったから……」

提督「ここはきちんとしたホテルだ。恋人同士が泊まるようなホテルじゃない」


提督「なのになんで……あんな店を見つけてしまったんだ…」


『海防艦風俗』


提督「なぜ風俗店が近くにある!?風営法はどうなっているんだ!?」


提督「ぐ……う…明日には帰るんだ。無心で…そう心を落ち着けるんだ…」


提督「いや、このメールについて考えなければ……いや、無心で…」


提督「ぐぉぉ……!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


龍驤『そうか、そんなメールが来たんやね』


提督「あぁ…」


漣『ただの負け惜しみだと思いますよ』


潜水新棲姫『それでも名前を覚えておいて損は無い』


霞『返信はしなくていいと思うわよ。今は、ね』


早霜『そうね、向こうが本気ならまた連絡を取ってくると思うわ』


提督「ありがとう…皆んなに知らせて良かった……」

朝霜『なぁパパ、いつ帰ってこれるんだ?』


提督「明日には帰れると思う…」


朝霜『そっか、今日は無理なのか…』


漣『龍驤さん…』ヒソヒソ


龍驤『うん、やっぱり…』ヒソヒソ


提督「…何を言ってるんだ?」


朝霜『なぁパパ、このまま電話をビデオ通話に切り替えてくれよ』


提督「今、か?」


霞『そうよ。まさか変な所に居るんじゃないでしょうね?』


提督「ち、違う…!ここはホテルの部屋だ…」


霞『なら問題無いわね。早く操作して切り替えて』


提督「…わかった」スッ

提督「よし、これで良い……うぉ!?」


龍驤『どうや司令官、全員ネコミミやで』


漣『それだけじゃありません、布面積の小さい水着ですぜ!』


潜水新棲姫『マイクロなやつだな』


早霜『私は着るつもりは無かったけど、姉さんがどうしてもって言うから』


朝霜『なぁパパ、そのホテルの近くになにがあるのかこっちは知ってんだよ』


提督「な、あ…え…?」


霞『一応釘を刺しておかないとって思ったけど、正解だったみたいね』


龍驤『司令官、あとで写真と動画送るからいっぱい楽しんでな?』


漣『海防艦風俗のことなんか忘れさせてやりますからね!』


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー?


教授「フ……ああいうのがいれば今の大本営は間違えないだろう」


教授「この国にとって、艦娘にとっても良くなるだろう」


「それは嬉しいですね」


教授「君のような艦娘が居なくなるのが一番なんだがね」


「ウフフ…私はいく当てがなくてこんな仕事をしてるんじゃないんですよ?」


教授「そういうことにしておくか」


「センセイ、いつものコースでいいですか?」


教授「ああ頼む」


「それでは楽しんでいって下さいね」

教授「あのテレビ…」


「んぇ……」


教授「ケーブルテレビではなく地上波でやりたかったんだがな」


「ぶぁ……そんな分かりやすくしちゃうと怪しまれますよ?」


教授「そうか…」


「センセイ、お仕事無くなるんですよね?」


教授「私のキャリアもここまでだろうな」


「自分を犠牲にして…カッコいいです」


教授「冗談はやめてくれ、私はトンデモ教授でいいんだ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


幹部「クキ君へのお土産は多いほど良い。買えるだけ買って家に郵送しよう」


幹部「これはクキ君が好きな……ふむ、こっちも悪くない…」


「あの、すいません。もしかしてさっきテレビに出てた…」


幹部「おっと、しまった……」コソッ


「あ、違うんです!責めたいんじゃなくて…」


幹部「あ、あぁ……そうか、君は元…」


「はい、直接お会いしたことはありませんが」


幹部「そうかそうか、うん。君も新たな道を見つけたんだね」

幹部「そうだと分かったらここで色々と買わせてもらおう」


「え、そんなつもりじゃ無かったんです!」


幹部「いいからいいから。お土産を沢山買えば妻も喜んでくれるからね」


「結婚されてたんですか?」


幹部「いい年なんだがこれでも初婚だよ」


「お相手は誰なんですか?」


幹部「……そちらの棚を良く見せてくれるかい?」


「あ、はい少々お待ち下さい」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


提督「……」


漣『ほーらご主人様、うちの嫁と龍驤さんのツーショットですよ~』


提督「……」


朝霜『なぁ早霜……恥ずかしいって…』


早霜『私は楽しいわ。ほら姉さん舌出して』


朝霜『んぇぇ…』


早霜『ん、んぐ……』


朝霜『んぁ、ぁ…』


提督「……」


霞『帰ってきたらいっぱいオッパイ吸っていいからね』


提督「……」

早霜『あら、最後まで残ったのは私と霞だけね』


早霜『うふふふふ。司令官、こういうのも以外と悪くないものね』


早霜『早く帰ってきて、私と一緒に姉さんを……うふふふふふふ』


提督「……これで動画は終わりか」


ピコン


提督「画像はまだまだある…これだけで一晩過ごせそうな量だ」


提督「程々にしておいて明日帰ったら…」


提督「いや、まだ分からない。急に仕事が入る可能性がある」


提督「気を抜き過ぎない程度にヌいておいて、明日に備えておこう」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー横須賀鎮守府


龍驤「お帰り司令官!」


漣「予定通りに帰ってこれましたな」


提督「演習についての打ち合わせがあったんだ」


龍驤「演習できるようになったん?」


提督「まだ確定ではないが、やる方向で調整するそうだ」


漣「それは良かったですねぇ。それにしてもあの教授はなんだったんでしょうか」


龍驤「分からん。ただの愉快犯や無いことを祈っとこか」


漣「そうですね、ご主人様に送られてきたメールが本心だとお祈りです」

漣「さてご主人様、朝霜さんは出迎えにやってきませんでしたが何故でしょう?」


提督「具合が悪いのか?それとも幻肢痛が…」


漣「いいえ、夜の事を考えててソワソワしちゃってるんですよ」


提督「……」


漣「まさになにも手につかないって感じですね」


龍驤「司令官、無理せんといてな?今日は多分人数多いし…」


漣「いえいえ、プチ絶倫のご主人様ならきっと大丈夫ですって、ねぇ?」


提督「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー

漣「んぉぉ…」
龍驤「あへぇ…」
霞「あはぁ…」
朝霜「んぉぉ…」
潜水新棲姫「……」


早霜「…凄いわね司令官は。普段からこうなの?」


提督「いや…今日は霞の薬も飲んだ」


早霜「例の薬ね。逞しいのはいいことだけど、これ以上手を出すのはどうかしら?」


提督「それはだな…」


早霜「姉さんを悲しませなければそれで良いわ。けど忘れてない?私は司令官の事は別に好きじゃないの」


早霜「だから私は体を許すつもりは無い…姉さんに頼まれれば別だけど」


提督「……」


早霜「でも乱れる姉さんは素敵だったわ。満たされない欲求の泡が潰れるような感覚でゾクゾクした」


早霜「だから司令官にはお礼をあげるわね」

早霜「うふふふふふ…」スパッ


提督「朝霜とシた後のゴムを切って…」


早霜「んぁぁぁ~……」


提督「口の中に…」


早霜「……」クチュクチュ


提督「反芻してるのか…?」


早霜「……」ズイッ


提督「…あ、おい、まさか……!」


早霜(うふふふふふふふふふふ…)ぐちゅっ


提督「う、ぐ!ぅえ……ぇっ…!」


早霜(自分が出したモノの味を知るのはどう?最低よね?こんなマズイものを姉さんの中で出そうとする司令官は嫌いよ)


提督「ぐ……ゲホッ、ゲホッ…早霜…!」


早霜「…でもその顔は嫌いじゃないわ。うふふふ…」


ーー

完全に性癖


コメントなどあればお願いします

ーー


朝潮「龍驤さんに会うのも久しぶりですね…」


朝潮「色々と忙しかったのもありますが、何より龍驤さん達が横須賀へ栄転するとのことでしたので驚きました」


朝潮「連絡は取り合っていましたが…横須賀へ栄転とのことで少し遠慮してしました」


朝潮「何か粗相があってはいけないと思うようになってしまったのです。龍驤さんはそんな人では無いと知ってはいますが…」


朝潮「私と龍驤さんはドMという性的趣向が一致した交友関係です。あまり表に出ない方が良いとも思っていました」


朝潮「でもそれは間違いでした。龍驤さんやその司令官はそんな人じゃなかったんです」


朝潮「差別を嫌い個性を受け入れる。当たり前のことですが凄いと思います」

朝潮「龍驤さんは私が遠慮していると分かったのか、是非こっちに遊びに来て欲しいと言われました」


朝潮「もう遠慮する必要はありません。喜んでその申し出を受け入れました」


朝潮「龍驤さん…横須賀でも頑張っているんでしょうね」


朝潮「早くお会いして話をしたいです、楽しみです」


朝潮「さぁ…もうすぐ横須賀です」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー横須賀鎮守府


朝潮「龍驤さんは一体どこに……」


ダダダッ


朝潮「誰かが走っているんでしょうか?鎮守府の中は走る所じゃありません」


朝潮「龍驤さんの話によれば規則は守られていると言っていたんですが…どうしたんでしょう」


朝潮「…よそ者が出しゃばる必要はありません。あとでさりげなく龍驤さんに知らせておけばいいでしょう」


ダダダダダッ


朝潮「……こちらに近づいてきている?」

朝潮「鬼ごっこでもしてるんでしょうか、足音が複数聞こえます…」


ダダダダダダダダッ


提督「……!」


朝潮「え!?走っているのは龍驤さんの司令官!?」


Y朝潮「にゃあぁぁぁ!!」


S朝潮「……」


朝潮「そ、それをネコミミを付けた朝潮二人が追いかけている!?何が起こっているんですか!?」


提督「あ、朝潮がもう一人!?」キキッ


朝潮「あの、私は龍驤さんの……」

Y朝潮「新入りですか!?丁度良かったです!」


S朝潮「貴女は…」


朝潮「あ、あ、え?」


Y朝潮「そのまま司令官の前から動かないで下さい!もう少しで司令官を…!」


提督「やめてくれ!ネコミミは外してくれ!」


S朝潮「……」


朝潮「りゅ…龍驤さーーーーん!」


Y朝潮「あの女を呼んではいけません!」


S朝潮「司令官…」ズイッ


提督「あ、朝潮……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

S朝潮「……」ヒュッ


朝潮「これは…?」ポスッ


S朝潮「付けて下さい」


朝潮「ネコミミと……尻尾?」


S朝潮「尻尾は腰に付けるタイプです」


朝潮「あの、理由は…?」


S朝潮「理由は後から付いてきます。さあ早く」


朝潮「あ、はい……分かりました…」ゴソゴソ


提督「う、うぉぉぉーーー!」

S朝潮「貴女は龍驤さんのお友達ですよね」


朝潮「そうです…」


S朝潮「これが終わったら案内しますので」


朝潮「はぁ……」


Y朝潮「司令官!今日こそ…今日こそ私と一緒に!」


提督「やめてくれぇーー!」


S朝潮「朝潮トライアングル(ネコミミ)が完成した今、司令官に逃げ場はありません」


朝潮「あ、ありません…よ」


提督「う、ぐぐ…」

朝潮「この怯えよう…司令官は猫が嫌いなんですか?」


S朝潮「司令官の下半身を見て下さい」


朝潮「……うわ!」


S朝潮「司令官はネコミミが大好きなんです」


朝潮「え、じゃあ……でも司令官のお嫁さんは龍驤さんなんですよね?」


S朝潮「この鎮守府の文化のようなものです」


朝潮「ええ…?」


Y朝潮「捕まえました!」ギュッ


S朝潮「負けていられません」ギュッ


朝潮「えっと……」


提督「ぐぅぉ……ぉ…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


Y朝潮「龍驤さん!」


龍驤「なんやどないしたんよ?」


Y朝潮「貴女へのお客様をお連れしました!」


朝潮「お久しぶりです…」


龍驤「朝潮か!えらい早く来てくれたんやね」


朝潮「はい…」


Y朝潮「この朝潮がしっかりとお連れしました!それでは私は戻りますね!」


龍驤「……なんかえらい上機嫌やったな」

S朝潮「ネコミミを付けて司令官に迫ったんです」


龍驤「それで?」


S朝潮「追い詰めた結果、目一杯ナデナデしてもらってました」


龍驤「そうか…」


S朝潮「あ、もちろん私もです」


龍驤「その様子見たら嫌でもわかるわ」


S朝潮「そうでしたか」キラキラ


朝潮「…相変わらず個性的な鎮守府ですね」


龍驤「褒め言葉やと受け取っとくわな」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


朝潮「やはり横須賀という街は難しいみたいですね…」


龍驤「前のやり方やとあかんのは分かった。けどこれからどうしたらええっていうのはまだ分からんのよ」


朝潮「皐月さんが横須賀の秘書艦になったのも、横須賀の人達を納得させるためだったんですね」


龍驤「そうや、練度で一番高い艦娘が秘書艦なら文句も言われへんやろうしね」


朝潮「なるほど…」


龍驤「横須賀っていう責任は重い。全ての鎮守府の代表するような所が横須賀や、下手なことはできへん」

朝潮「大変そうですね…」


龍驤「ほなそっちはどうなん?」


朝潮「色々ありました。旧大本営には賛同できない、今までお世話になっていながら裏切る。そう決めた時…凄かったです」


朝潮「でも今は落ち着いて、そこまで苦労もしていません」


龍驤「…朝潮らにも迷惑かけてしもうたんやね」


朝潮「龍驤さんは何も悪くありません。悪いのは狂った旧大本営達なんですから」


龍驤「うん…ありがとうな」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

龍驤「ウチと朝潮の立場は一緒や。どっちも司令官の嫁やからその苦労も分かる」


朝潮「龍驤さんには及びませんよ」


龍驤「……真面目腐った話ばっかりや無くて、お互いの司令官の話でもする?」


朝潮「それは良いですね、話が無限にできます」


龍驤「ウチかってそうや。あの人のことがどれだけ好きか、どんなに好きかは永遠に語れる」


朝潮「まずは私から行きます。司令官は……」

ーー


龍驤「お互いにええ人に巡り会えたのが良かったなぁ」


朝潮「はい、あそこまで私を思ってくれる司令官は他に居ません」


龍驤「あ、ほなあっちの話も聞かせてや」


朝潮「それですか、実は最近更に向こう側というか高みというか…そういうものに挑戦してるんです」


龍驤「ほぉぉ…それでどうなん?」


朝潮「…最高ですよ」ニヤッ


龍驤「あかん…ゾクゾクするやん」


朝潮「絶対に龍驤さんも気に入ると思います」


龍驤「なになに、聞かせてや!」

朝潮「服の上から私の胸を触ってもらえますか?」


龍驤「……硬い…けどこれは興奮してるからやない…」グニッ


朝潮「んんんんっ!!」


龍驤「…あんたまさかピアス開けたんか!?」


朝潮「は、はひ……乳首に…」


龍驤「……」


朝潮「司令官が開けてくれたんですけど…最っ高でした…」


龍驤「……っ」ゴクリ


朝潮「それだけじゃ…無いですよ……?」

朝潮「おヘソも…もちろんですし……」


龍驤「嘘やろぉ………?」


朝潮「下半身も……」


龍驤「あかんあかん…想像しただけで……」


朝潮「下半身のピアスの数は…まだ少ないですけど…」


龍驤「なぁ……下半身って…」


朝潮「もちろん…クリちゃんにも……」


龍驤「ぉほ……」


朝潮「向こう側の景色は…最高ですよ…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

朝霜「今ピアスがどうとか言ってなかったか?」ガチャッ


龍驤「朝霜…」


朝潮「あ…貴女が司令官の娘として愛でられている朝霜さんですか?」


朝霜「そうだよ、あたい以外に誰か居るってか?」


朝潮「ここには朝潮が二人居ましたので…」


朝霜「…ん、あたいが悪いか」


朝潮「そんなことありせん。龍驤さんから話を聞いて一度お会いしたいと思ったんです」


朝霜「そりゃあ丁度良かったな」

朝霜「…ってそうじゃねぇ。もしかして聞き間違いか?」


朝潮「いえ、合っていますよ。私がピアスを開けたって話をしていたんです」


朝霜「あぁん?耳に穴が開いてねぇじゃねぇか」


朝潮「開けたのは淫部ですよ」


朝霜「…マジか」


朝潮「私は龍驤さんとM友なんです」


龍驤「そういえば朝霜は全身というか身体中に開けとったなぁ…」


朝潮「そうなんですか?でも今は…」


朝霜「ちょっと色々あって穴は全部塞がっちまったよ」

龍驤「なぁ…ピアスってそんなに気持ちいいん?」


朝潮「そうですね」
朝霜「当たり前だろ」


龍驤「……」


朝潮「お洒落で開けるピアスは知りませんが、快楽を求めて痛い思いをするんです」


朝霜「昔龍驤さんにヘソ下に穴開けられた時…あれヤバかったぜ」


龍驤「そんなに気持ちええんか…」


朝潮「常に付けていると日常生活に支障が出るくらい気持ちいいですよ」


朝霜「本物のドM御用達のアイテムだろうな」


龍驤「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

朝潮「龍驤さん、言っておきすが一人で勝手に開けるのはいけませんよ」


龍驤「わ、分かってるよ…」


朝霜「司令が嫌かもしんねぇしな」


朝潮「司令官さんとよく相談してから決めて下さいね」


龍驤「うん…」


朝霜「しかし下半身にまでピアス開けるか…」


朝潮「流石に今日は付けてきていませんが、付けるともう…ずっと興奮できます」


朝霜「身体中開けてたあたいでも敵わなねぇなこりゃ」

龍驤「…ごめんウチちょっと席外すわ。朝潮ごめんな」ガチャッ


朝潮「え?」


朝霜「我慢できずに司令の所に聞きに行ったか…」


朝潮「そんな直ぐに…いえ、龍驤さんもドMです。その気持ちは分かります」


朝霜「分からなくてもいいっての」


朝潮「さて…私はどうしましょうか?」


朝霜「そうだな……司令のとこには行けないしな」


朝潮「案外すぐ帰ってくるかもしれませんから、少し待ってることにします」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


提督「…ダメだ」


龍驤「……」


提督「無駄に身体を傷付けることはやめて欲しい。体に印を結んだ時も苦痛だったんだろう?」


提督「確かに快楽は得られるかもしれないが、それ以上に龍驤の体にこれ以外傷が増えて欲しくない」


提督「それに…これからの子供のことを考えたらな」


龍驤「……」


提督「ピアスを付けなければ穴は塞がるというが、そもそも開けなければ良い。だから…」


龍驤「うん、もう分かった。司令官に相談に来て良かったわ」


提督「…すまない」

龍驤「謝らんといて、変なこと言い出したウチが悪いんやから」


提督「……」


龍驤「そりゃちょっち残念なのは残念やで。でも司令官がハッキリ言うてくれて嬉しいよ」


龍驤「ウチとの子どもも本気で考えてくれてるんやってほんまに分かる。ウチは愛されてるんやね」


提督「そうだ、だから…」


龍驤「分かってるよ、ピアスを開けたりなんかせぇへんよ」


提督「…ありがとう」

龍驤(司令官は親を知らん、愛情を受けて育ってない)


龍驤(せやから何か一つのものに執着したり、依存したりする体質があるんや)


龍驤(ウチに傷付いて欲しくないっていうのも、それから来てるんやろうな…)


提督「龍驤…」


龍驤「大丈夫や、ウチはどこにも行けへんからね」


龍驤(ウチも油断してたら司令官に依存してしまって、また共依存みたいになってまう。それは避けた方がええ)


龍驤(ほど良く離れつつ心では繋がる。これが司令官と良い関係を築くコツなんかもしれんね)


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

コンコン


龍驤「ええで、入ってきて」


朝霜「ママ、皆が朝潮と話たいって言って食堂にいるぜ」


龍驤「そうか、いつまでも待たせてられへんからそろそろ行こか」


朝霜「パパはどうする?」


龍驤「もちろん行くでな?」  


提督「…ああ」
   

朝霜「よしっ、なら一緒に行こうぜ!」

ーー食堂


ワイワイ


龍驤「なんやなんや、結構な人数がおるやん」


朝霜「金剛とか富士が色々持ってきてさ、それに群がってきたんだよ」  


提督「ちょっとしたお茶会だな…」


龍驤「お、ちゃっかりダブル朝潮もおるな」


朝霜「朝潮は…あそこだ!」


龍驤「お待たせしてごめんやで、今行くわな~」  


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


朝潮「あの…」  


Y朝潮「……!」


S朝潮「……」


龍驤「せっかく三人揃い踏みなんや、ここは司令官に話を聞かなな?」 


提督「いや…」


龍驤「司令官、先に言うとくけどウチは何があったんかぜーんぶ知ってるから」


提督「……」


龍驤「ダブル朝潮はちゃんと安全対策はしてたん?」


Y朝潮「もちろんです!」


S朝潮「前のような失敗はしません」

 
龍驤「よっしゃ、それやったらええよ」

龍驤「朝潮は巻き込まれただけなんやでな?」


朝潮「はい、それでそちらの朝潮さんからネコミミと尻尾を渡されました」


S朝潮「渡しました」


龍驤「ほぉぉ…」


提督「……」


龍驤「正直に言うてみ司令官。トリプル朝潮はどうやった?」


提督「安価」


下1~3高コンマ 提督の台詞やその他起こったことなど

提督「一瞬……ここは桃源郷かと思った」


龍驤「ほぉ」


提督「ネコミミ三人に囲まれて…尻尾も付いてる」


提督「その三人に…抱き付かれたんだ」


朝潮「わ、私は抱きついてません!」


提督「そうか。俺の勘違い…」


Y朝潮「私は抱き付きました!」


S朝潮「私もです」


提督「……」

龍驤「遠慮せんでもええで司令官」


提督「…Y朝潮は顔を埋めてきた、その頭を撫でた」


龍驤「どうやった?」


提督「…最高だった」


Y朝潮「よしっ!!」


提督「S朝潮は控えめながらも甘えるように抱き付いてきた」


龍驤「最高やった?」


提督「…はい」


S朝潮「……」

龍驤「なぁ司令官、この朝潮はどうやった?」


朝潮「私ですか!?」


提督「……慣れていない感じ、初々しさが感じられて良かった」


龍驤「なるほどな、よーく分かったわ」


朝潮「あの…」


S朝潮「黙って見ているしかありませんよ」


朝潮「そうなんですか…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

龍驤「司令官はドがつくロリコンやし、ネコミミ好きやし仕方ないよ。むしろ踏みとどまれて凄いくらいやね」


提督「……」


龍驤「せやから今晩は、ネコミミマシマシやねぇ……」


提督「マシマシ…」


朝潮「ネコミミがマシマシ?二重に付けるんですか?」


朝霜「違ぇよ、あたいが付けるんだ」


朝潮「え?」


龍驤「朝霜は司令官の娘やから、一緒にエッチもするんやで」


朝潮「う、浮気じゃないんですか!?」


龍驤「違うよ。なぁ司令官?」


提督「…そうだな」

朝潮「…寝取りというやつですか?」


龍驤「違うよ、親子のスキンシップや」


朝潮「……」


龍驤「そういうリアクションなのは分かるよ。でもな、こういう愛の形もあるってことなんよ」


朝潮「…龍驤さんが言うと説得力がありますね」


龍驤「そう?」


朝潮「ええ、龍驤さんが言うならきっとそういう…」


Y朝潮「納得いきません!!」


S朝潮「うるさいですね…」

Y朝潮「朝霜さんだけじゃなく漣さんと霞さん!それに潜水新棲姫さんまで関係があるじゃないですか!」


朝潮「そんなに!?」


Y朝潮「なぜ私はダメなんですか!?私も司令官に抱いて欲しいです!!」


S朝潮「大きい声でそんな事を言わないで下さい」


Y朝潮「貴女だってそうでしょう!?私も朝潮だから分かるんですよ!」


S朝潮「司令官のことは好きです。それには間違いはありません」


Y朝潮「司令官!!どうなんですかぁ!!」


提督「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

S朝潮「もし司令官が貴女を抱いたとしても、司令官は貴女を選びませんよ」


Y朝潮「ぐぅ……それくらい構いませんよ!!」


S朝潮「私は…そうですね、悪夢を見なくなるのなら司令官に優しさを分けて欲しいです」


龍驤「司令官、もう逃げられへんみたいやね?」


提督「……」


朝潮「複数人との関係を認めるだなんて…龍驤さんも随分と変わりましたね」


龍驤「成長して大人になったってことにしといて」


朝潮「分かりました、龍驤さん」


ーー

明日はお休みです


コメントなどあればお願いします

更新頻度についてお知らせです。来週から月、火、水、金曜日の更新が困難になります

更に自分の体調によっては一週間全てお休みを頂く可能性もあります

申し訳ありません

ーー


天龍「聞いたぜ、朝潮達の話」


提督「いや違う、あれは……」


天龍「なぁ…」


提督「…なんだ?」


天龍「俺のは自分の問題なんだ。誰かに頼ったりするのは最後の手段でいい。でもあいつは違う」


天龍「龍田は何も悪くねぇ。それなのによ、あんなに苦しんで……もう我慢できねぇ」


提督「……」


天龍「環境は人を変えるって言うだろ?龍田を良くしてやるのは今しかねぇんだ」


天龍「過去は乗り越えるもんだとか言うけどよ、龍田と同じ目に遭った奴がそれを言えんのかよぉ…」

提督「…俺は何をすればいい?」


天龍「龍田と寝てくれ」


提督「それは逆効果だ、龍田は…」


天龍「勘違いすんな、言葉通り一緒に寝るだけで良いんだよ」


提督「……」


天龍「俺が三人で話たいって言って部屋に呼ぶ。そんで一緒に寝ようぜって話に持っていく」


天龍「龍田は提督を信じてる。やってくれるよな?」


提督「…協力しないという選択肢は無い」


天龍「決まりだな。今夜、待ってるからな」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


龍驤「天龍の言うことも分からんでもないな…」


漣「問題は龍田さんがどういうリアクションを取るかですな」


朝霜「霞の薬を飲んでたら大丈夫だろ」


提督「いや、天龍はあえてそのままの状態でいくと言っていた」


朝霜「どうしてだよ?」


漣「薬に頼るのは最低限にしたいってことなんでしょうね」


龍驤「龍田の薬は天龍が口移しで飲ませることが多いらしい。せやから飲ませれへんことも可能ってことやな」

漣「ご主人様これはチャンスです。我が鎮守府で一、二を争うほど不安定な龍田さんを安定させられるかもしれません」


朝霜「パパなら大丈夫だよな?」


提督「…行って、くる」ガタッ


龍驤「……大丈夫かいな」


漣「目に見えて緊張してますな」


朝霜「カクカク歩く司令は見たくないぜ~」


提督「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


天龍「…なんだよその歩き方」


提督「いや……」


天龍「ま…緊張するのはちょっと分かるけどな」


提督「すまない…」


天龍「龍田はもう中に居る。あとはこの中に入るだけだ」


提督「そうだよな…ふぅ……」


天龍「なぁ、そこまで緊張するもんか?」


提督「緊張しない方が難しいだろう」


天龍「そんなもんか……?」

提督「…龍田の調子はどうだ?」


天龍「良くも悪くもねぇ。提督にかかってるって所だな」


提督「……」


天龍「龍田には前の鎮守府の話でもしようぜってことで提督を呼んでくる話になってる」


提督「よし分かった」


天龍「ほんと…信じてるからな提督」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


龍田「……ほんとにねぇ~」


天龍(よし、上手くいってるな)


提督(最初が心配だったがなんとかなったか)


天龍(提督以外の奴じゃこうはならねぇ。やっぱり呼んで正解だった)


提督(そう言ってくれれば嬉しいが…)


天龍(なぁ提督、酒はまだ飲めねぇよな?)


提督(無理だな)


天龍(やっぱりな。そう思って対策はしてある)


提督(対策……)


天龍(俺に任せろって)

天龍「なぁ龍田、酒でも飲みながら話すか?」


龍田「お酒……」


天龍「珍しく提督も付き合うってさ。な?」


提督「…あぁ」


龍田「そう…なら少しだけ……」


提督(天龍…)


天龍(大丈夫だ、提督のヤツはアルコールが入ってねぇ)


提督(……)


天龍(酒で酔ってもっと気持ちが楽になってくれれば…)


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

天龍「んぇろせぇがよぉ……」


龍田「天龍ちゃん凄く酔ってるわぁ~…」


提督(おい天龍、それは演技なのか!?)


天龍「じぇん…ぬぇがぁ…」


龍田「あらあらぁ~」


提督(どうする、俺が酔ったふりをして部屋に帰れなくなる…そういうことになっていた)


提督(だがこれじゃ難しいぞ…)


天龍「んぇっへっへ~~」

龍田「ねぇ提督、天龍ちゃんがこんな状態だし…」


提督「あ、あぁ…」


提督(残念だが今日はここまでか…)


天龍「んぇーーーなんで帰るんだよぉ~」


龍田「え?」


天龍「提督も一緒に~寝ようぜぇ~~」


提督「……」


天龍「んなぁ~~龍田ぁ~いいだろぉ~~」


龍田「でも……」


天龍「三人くらい寝れるだろぉ~~なぁ~」


提督「天龍、水でも飲んで酔いを冷ました方が…」


天龍「へぇっへぇ、へぇ~~!」ガバッ


提督「うぉ…!」

龍田「天龍ちゃん…!」


天龍「提督~一緒に寝るぅ~~」


提督「なぁ天龍…」


天龍「……んごぉ…」


提督「ね、寝た……」


龍田「……」


提督「…無理に引き剥がすと起こしてしまう。このままベッドに運ぶが…いいか?」


龍田「……」コクリ


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


天龍「んごぉぉぉ……」


提督「……」


龍田「……」


天龍「すぴー…」


提督「……」


龍田「……」


天龍「んが……ふぁ……」


提督「なぁ」
龍田「あの…」


龍田「あっ…」


提督「…すまない」

龍田「ふふっ…謝る必要はありませんよ~」


提督「……」


龍田「天龍ちゃんがごめんなさいね~」


提督「何も迷惑じゃない」


龍田「でも~今日は龍驤さんと寝るんじゃなかったの~?」


提督「…毎日そうだとは限らない」


龍田「そうなのね~…」


提督「……」


天龍「んごぉぉ…」


龍田「幸せそうな寝顔ね~」


提督「…そうだな」


龍田「安価」


下1~3高コンマ 龍田の台詞やその他起こったことなど

龍田「天龍ちゃんに付き合ってくれてありがとうね~」


提督「…気付いていたのか」


龍田「最初からじゃないけど気付いてたわよ~」


龍田「提督はお酒が飲めないのに~天龍ちゃんがあんなこと言うなんて不自然過ぎるわ~」


提督「…そうだったか」


龍田「でも~怒ってなんかないわよ~」


提督「……」

龍田「天龍ちゃんは私のことを思ってくれて…提督はそれに付き合ってくれた。それは嬉しいわ~」


提督「当たり前だろう。龍田のことは大切なんだ」


龍田「……ねぇ提督」


提督「どうした?」


龍田「そっちに行って…いい?」


提督「大丈夫……か?」


龍田「分からない…けど……」


提督「…分かった、俺が行く。天龍を起こさないようにズラして…」


天龍「んごっ……」


提督「……よし」


龍田「……」

提督「俺と天龍の位置が変わって、俺が真ん中になった。手を伸ばせば龍田が…」


龍田「……」ブルッ


提督「…怖いか?」


龍田「提督の事は信じてる……私も……」


龍田「……」


提督「無理はしなくていい」


龍田「無理じゃないの。大丈夫、大丈夫だから……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

提督「……」スッ


龍田「ひぁ……!」ポロッ


提督「す、すまん…!」


龍田「ううん…違っ……大丈夫だから…」ポロポロ


提督「だが…」


龍田「本当に大丈夫……だから…そのまま…手を…」


提督「……」ギュッ


龍田「ひぃん……っ!」ポロポロ

龍田「もっと……触って…」ポロポロ


提督「まずは泣き止んでくれ、それから…」


龍田「平気……だからお願い…」ポロポロ


提督「……」


龍田「顔にも……触れて…」


提督「……」スッ


龍田「ぃ……」ポロポロ


提督「龍田……」


龍田「う、ぅ……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

提督「今日はここまでにしよう、よく頑張ったな龍田」

龍田「嬉しい…嬉しいの……」


龍田「提督に触れられて……私……」


提督「…よく頑張った」


龍田「提督が……私を見捨てないでくれたから…」


提督「そんなことするはずないだろう」


龍田「傷物で……練度も上がらなかったのに……」


提督「それくらい提督なら当たり前だ」


龍田「うぅぅぅ……!」

龍田「私の世界は天龍ちゃんだけだった…でもそうじゃなかったの…」


龍田「天龍ちゃんとは傷の舐め合い……それだったのよ…」


龍田「提督……」


提督「どうした?」


龍田「提督に…貴方に依存してもいい……?」


龍田「そして…私のことをもっと……」


龍田「貴方なら……私を…」


提督「安価」


下1~3高コンマ 提督の台詞やその他起こったことなど

辛い時はちゃんと支えてやる、勿論俺だけじゃなく天龍やここの皆でな
でも依存ではだめだ。龍田は一人で立てるようになる、現にここまで来たじゃないか

提督「辛い時はちゃんと支えてやる、勿論俺だけじゃなく天龍やここの皆でだ」


龍田「提督…」


提督「だが依存ではダメだ。龍田は必ず一人で立てるようになる。現にここまで来たじゃないか」


龍田「嫌……」


提督「それに俺には龍驤達がいる。龍田だけの物にはなれないんだ」


龍田「そんなの…望んでない……私は貴方に依存したいだけ…」


提督「龍田……」


龍田「貴方から愛が欲しいんじゃない……それを分かって……」

龍田「私には天龍ちゃんと貴方がいる……そう思えば頑張れるの…」


龍田「提督……私を抱きしめて…」


提督「……」


龍田「お願ぃ…」


提督「……」ギュッ


龍田「あ…はぁ……」ポロポロ


龍田「そうよ…私はずっと提督の所に居たの……私にとって初めての提督…」


龍田「提督は貴方一人……私を傷付ける人なんてこの世に居なかった…」


龍田「私は幸せ……幸せなのよぉ…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

幸せだと言う龍田が辛そうで絶対に立ち直らせると決意する提督

>>517

提督「… いつかは終わる時が来るぞ」


龍田「分かってる……」


提督「……」ギュッ


龍田「もっと…強く……壊れるくらいに…」


提督「……」


龍田「あぁぁ……」


龍田「私は…幸せ…………」


龍田「……」


龍田「…………」ポロポロ

龍田「…」


天龍「泣き疲れて眠っちまったみたいだな」


提督「起きてたのか…?」


天龍「あれだけ側でヒソヒソ話されたらな」


提督「……」


天龍「なぁ提督。龍田のこと…」


提督「分かっている」


天龍「…頼む。あいつが何かをして欲しいなんて今まで聞いたことなかったんだ」


天龍「だからよ…止めるに止められなかった」


天龍「龍田も苦しみながら良くなろうとしてんだ。それだけは分かってやってくれ」


提督「あぁ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

天龍「今日はこのまま寝てやってくれてよ、俺は帰るから…」
龍田「ムニャ…天龍ちゃんもぉ…一緒……」
提督「だ、そうだ」

天龍「今日はこのまま寝てやってくれてよ、俺は自分の部屋に…」


龍田「いやぁ…天龍ちゃんもぉ…一緒に……んん…」


提督「…だ、そうだ」


天龍「…仕方ねぇな」


提督「俺が真ん中のまま寝ることになるのか…」


天龍「嫌か?」


提督「嫌では無いが…」


天龍「両手に花…いや天龍型だぜ提督。こんな体験滅多にできねぇぜ?」


提督「……」


天龍「まだ完全に酒が抜けてねぇな……このまま…寝る…」


提督「…ゆっくりと休めばいい。俺も……寝かせてもらう」

ーー翌朝


提督「……」


天龍「すぅ……」


龍田「んん……」


提督「二人とも俺にしがみ付いて寝ているのか…」


天龍「……」


龍田「……」


提督「起こすのは可哀想か…もう少しこのままにしておこう」


龍田「……」モゾモゾ


提督「ん、起こしてしまったか?」


龍田「……」グイッ


提督「お、俺の手を……」


龍田「んふ…んふふふ……」


提督「……ふぅ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


龍田「昨日はごめんなさい…お酒が入って感情を抑えきれなかったの……」


提督「なにも気にしていない」


龍田「みっともない所を見せたのに…貴方は受け入れてくれた。 だからこれから頑張る……」


提督「あの程度ならいくらでも付き合う。これからも…」


早霜「あら…もう起きてたの」ガチャッ


天龍「早霜か」


早霜「念の為に私が様子を見てきてって言われたの。意味は分かるわよね?」


提督「龍田が暴れた時の対策か…」


早霜「ふふ…その必要は無かったみたいね」

天龍「なぁ提督、ついでにもう一つ付き合ってくれよ」


提督「なんだ?」


龍田「私達ね…起きたら一緒にシャワーを浴び…」


提督「…」ガタッ


早霜「うふふふふふ…」ガシッ


提督「うぉ…!!」


早霜「ここまで来て逃げるのはどうかしら?」


龍田「提督も一緒に……」


天龍「まさか、逃げないよな提督?」


提督「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー大浴場


ジャーーー…


提督「……」


天龍「……」


龍田「んっ……」


提督「…俺も洗うのか?」


龍田「ダメ…?」


提督「……なぜ」


天龍「俺らは洗い合うのが普通なんだよ」


提督「……」


龍田「私と…天龍ちゃんも……」


提督「……」

早霜「流石に興奮はしてないみたいね。空気は読めるのかしら?」


提督「…なぜ早霜まで居る?」


早霜「貴方が興奮して龍田さんが傷付かないか監視していないと」


提督「……」


早霜「あ、もしかして興奮してないのは二人が幼児体型じゃないからかしら?」


提督「……」


龍田「天龍ちゃん…提督……」


天龍「分かってるよ、なぁ提督」


提督「…………」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

二人掛かりで洗われて流石に立ち上がる提督Jr
天龍「へへっ、流石に提督もギンギンかぁ?」
早霜(龍驤さん達との時は今の倍になるのは黙っておきましょう)

提督「確かにロリコンというのもあるが、こう向き合ってまじまじと見て純粋に綺麗だと思ったんだ」


龍田「綺麗……この私が…」


提督「龍田の体は傷物なんかじゃない。俺がそれを保証しよう」


龍田「嬉しい……」


提督「勿論天龍もだ。このスタイルなら並の男なら…」


天龍「おら、この!」ゴシゴシ


提督「ぬ…」


天龍「照れるようなこと言ってんじゃねぇ!龍田も思いっきり洗ってやれ!」


龍田「ふふ…そうね……」ゴシゴシ


提督「……」

早霜(天龍型に体を洗ってもらえるなんてどんな贅沢なことか分かっているのかしら)


提督「……」


早霜(ふ…うふふふふ。そうね、流石に無反応とはいかないみたいね)


龍田「……」


早霜(龍田も気付いたみたいだけど……取り乱してはいないみたいね)


龍田(以前の私なら暴れていたかもしれない。けど提督ならもう気にならないわ)


龍田(裸を見ても大丈夫だった…ならいつか提督に抱いてもらえれば……)


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

龍田、自分の思考が前向きになっていってる事に気付き微笑む

龍田(私が……抱いて欲しいと思えるだなんて)


龍田(前向きになってきているってことなのかしら?ふふっ…)


提督「龍田ぁ……!」


早霜(あれは気付いていないのかしら…?)


天龍「龍田…中々やるな……」


龍田「ふふふふ……」ゴシゴシ


ーー

今日はここまでです


コメントなどあればお願いします

おつです
天龍ちゃんマジネームシップ
早霜監視下で洗い出されるとかなんてうらやま、いやうらやま

ーー


叢雲「この……!!」


弥生「……」


叢雲「何か言い返してみなさいよ弥生!」


弥生「……」


叢雲「何よ…何よ何よ何よ何よ!!」


叢雲「あんたが悪いくせに開き直って!!私の気持ちを考えたことがあるの!?」


弥生「……」


叢雲「…ふざけんじゃないわよぉぉぉ!!」

叢雲「殺す…殺す!!」バキッ


弥生「……」


叢雲「あんたが無抵抗を続けるなら好きにしなさい!私がトドメを刺してあげる!!」バキッ


弥生「……」


叢雲「あんたを信じた私がバカだった!!結果最後はこうなるのよ!!」


叢雲「あんたが可愛いからってこの髪型にもした!意味も無く眼鏡もかけてたのに!!」バキッ


弥生「……」


叢雲「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」バキッバキッ


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

弥生が次に目を覚ますと医務室の天井が見える
3日程意識を失っていたという

>>552
傍らには涙の跡も新しい寝ている叢雲
(上の導入は発作が起こったと読んだが…)

ーー医務室


弥生「……」


龍驤「目覚めたか?」


弥生「……ぅ…」


龍驤「無理に起きようとせんでもええ。三日も寝とったんやからな」


弥生「三日……」


龍驤「これくらいで済んでよかったと思いや。顔を執拗に殴られとったんや」


龍驤「下手したら脳にまで影響が出るところやったらしいで」


弥生「……」

弥生「龍驤さん…叢雲は……」


龍驤「悪いけどそれは言えれへん。あんたは安静にしとき」


弥生「……」


龍驤「なぁ……いい加減暴力は止めへんか?」


弥生「無理です…」


龍驤「ウチらも二人のことは何とかしたりたい。けどまずは二人が変わろうとする所からなんやで?」


弥生「なら…もう放っておいて……」


龍驤「あんた、それ本気で言うてんのか?」


弥生「私が…叢雲を傷付けたから……責任が…」


龍驤「アホ、そんなことさせるか」


弥生「……」


龍驤「この二人は…どないするのが一番なんやろな」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

叢雲パート
部屋でふさぎ込んでるので誰か特攻する

ーー


叢雲「ひ…ひぐ……っ!」


叢雲「また…弥生のこと……殴って…傷つけて……!」


叢雲「やっちゃいけないって…分かってるのに……!!」


叢雲「どうすれば良いのよぉ……ひっぐ…!」


叢雲「弥生の事……好きなのに…卯月だって……」


叢雲「でもダメ……頭の中で虫が暴れるみたいに…突然スイッチが入って…」


叢雲「弥生の事が憎くて憎くて仕方なくなるのよぉ!!」


叢雲「こんなの間違ってるって…分かってるのにぃぃぃ!!」

提督「叢雲」


叢雲「司令官…………」


提督「叢雲に相談があるんだ」


叢雲「…いいわ。覚悟はしてたもの。解体されても仕方ないわ」


提督「そうだ、本来なら解体すべきかもしれない。だが俺がそんな事を言うと思うか?」


叢雲「見逃すっていうの?もう次は無い、次こそ弥生を……」


提督「見逃すとは言っていない」


叢雲「じゃあ何……」


提督「ある治療をやってみてはどうか、それを言いにきたんだ」

提督「陽炎に施した細胞治療を覚えているか?」


叢雲「傀儡艦娘を…治療するとか治すとか……」


提督「その技術が純艦娘でも可能なったと幹部さんから教えてもらったんだ」


叢雲「……」


提督「叢雲の場合は精神的なものだが効果はある。そう太鼓判も押された」


提督「どうだ?叢雲さえ良ければその治療をやってみてもいい」


提督「勿論断ってもいいぞ。俺は何かを強制することは嫌いだからな」


叢雲「安価」


下1~3高コンマ 叢雲の台詞やその他起こったことなど

すがる思いで了承

叢雲「受ける…受けるに決まってるじゃない……!」


叢雲「弥生以外にも迷惑をかけてるのは知ってるのよ…それが無くなるっていうなら……」


提督「…分かった。なら幹部さんにそう伝えておく」


叢雲「お願い……」


提督「恐らくすぐに入院になる。今のうちに準備を進めておいてくれ」


叢雲「……えぇ」


提督「…頼んだぞ」

ーー


龍驤「ん…そうか分かった」


弥生「今の電話は…?」


龍驤「…叢雲が病院に行ったんや」


弥生「嫌だ……!叢雲と離れたくない…!」


龍驤「あんたが思ってるのとは違う。叢雲は前に進む為に必要なことなんや」


弥生「どういう…」


龍驤「叢雲はある手術を受ける。その結果精神的なもんが改善する可能性があるんや」


弥生「……」


龍驤「先に言うとくけどあんたは無理や。あの治療をすると卯月がどうなるか分からんからな」


弥生「叢雲が……」


龍驤「叢雲のは病気やけどあんたはそこまでと違う。これからは自分でも努力せなあかんよ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

卯月に代わった時にも説明する龍驤

ーー某所


叢雲「お見舞いが来たと思ったら貴女だとは…」


さみだれ「ピンクちゃんの代わりにお見舞いに来たよ!」


叢雲「弥生の様子はどうなのよ」


さみだれ「私がお見舞いに来たのにピンクちゃんの心配をするの、変」


叢雲「私にとって弥生が全てなのよ」


さみだれ「でも叩いたりしちゃうの?」


叢雲「そういう病気だからよ」


さみだれ「ふぅん……」

さみだれ「あのね、本当はお見舞いは誰も来れないんだって。でも私ならいいよって幹部さんが言ってくれたの!」


叢雲「そうだったの…」


さみだれ「手術、絶対うまくいくからね!」


叢雲「うまくいってもらわないと困るのよ。私には弥生が……」


さみだれ「そうだ!ピンクちゃんからメッセージ持ってきたよ!」


叢雲「弥生……卯月様から…?」


さみだれ「うん、えっとね…」


下1~3高コンマ 弥生からのメッセージやその内容など

本当は私が責任を持って叢雲を支えないといけないのに本当にごめんなさい

さみだれ「叢雲と離れたくないから絶対良くなるって信じて待ってるって!」


叢雲「卯月様……」


さみだれ「あとは提督さんからも!」


叢雲「…卯月様と同じようなことでしょ」


さみだれ「ううん違うの!えっとね、叢雲は叢雲だからなって」


叢雲「……?」


さみだれ「…どういうことなんだろうね?」


叢雲「知らないわよ…」


さみだれ「でもね、難しい顔じゃなくて優しそうな顔してたから、きっといい意味だよ!」


叢雲「そうでしょうね…」

叢雲「司令官も大概よ…私はいつ解体されてもおかしくなかったのに」


さみだれ「提督さんはそんなことしないもん!」


叢雲「いつかはしなきゃいけない時が来るのよ」


さみだれ「でも叢雲ちゃんは生きてるよ?」


叢雲「……」


さみだれ「…は!もう行かなきゃ!」


叢雲「じゃあ行きなさいよ…」


さみだれ「うん行く!じゃあね!」バタン


叢雲「騒がしかったわね……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

いったん幹部さんとさみだれパート
(簡単には答えは出ないと思うが、)何か見つけたかい?と

ーー


叢雲(今までの私は最低。どこをどう取っても必要な艦娘じゃない)


叢雲(役に立たない上にスイッチが入ると暴れ出す。こんなのお荷物を超えて障害よ)


叢雲(そんな私を…解体せずにいてくれた。それどころか艦娘として使おうともしてくれた)


叢雲(ここまでくると甘いを通り越して、あの司令官は病気なんじゃない?)


叢雲(……)


叢雲(ふぅ……よくもそんなこと。この病気の私が言えたものだわ)

叢雲(卯月が私にとって最初の恋人。私のことを優しく受け止めてくれて…とても嬉しかった)


叢雲(今思うと弥生が卯月の振りをしてたのは正解ね。もし卯月が死んだと知ったら私は正気を保てなかった)


叢雲(……多分、私のは生まれ持ったもの。どうやっても治ることは無いと思ってた)


叢雲(自覚するのが怖かった。だから弥生のせいにして逃げてただけなのよ)


叢雲(……きっとそう。精密検査で引っかからなかっただけで…)


幹部「叢雲君、そろそろ手術の時間だが大丈夫かい?」


叢雲「…ええ、今行くわ」


叢雲(卯月…弥生……)


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


叢雲『ここは何処?私は手術を受けるはずじゃなかったの?』


…………


叢雲『なに……この黒い影みたいな…』


……


叢雲『どんどん私から離れいく、どうして?』


叢雲『あれは何なの?そもそもここはどこ?』





叢雲『もう殆ど見えなくなった……消えていったってこと?』


叢雲『一体何だったのよ……』

叢雲『……あれは私の一部だった?』


叢雲『きっと…そう。重さは変わらないけど、何かが消えていった感じがする』


叢雲『消える?なにが?』


叢雲『分からない…なぜあの黒い影が私の一部だと断言できたのか』


叢雲『でもそうとしか思えない。あれは私には必要無い』


叢雲『必要無い?違う、あれに苦しめられてたのよ』


叢雲『でもそれが消えた。なら私はもう苦しむ必要は無い』


叢雲『苦しむ……?私は一体…』


…………


叢雲『あ…今度は光が……』


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

近づいてきた2つの光に包まれてなんだかとても温かい叢雲

>>589

ーー数日後


幹部「術後はどうかな叢雲君」


叢雲「気分は悪くないわね」


幹部「それは良かった。手術はもちろん成功したが、何もないなら安心だ」


叢雲「それよりも早く卯月と弥生に会いたいわ」


幹部「それはもう少し待って欲しい。この場所は簡単に知られるわけにはいかないんだよ」


叢雲「さみだれが会いに来てたけど、どういう基準だったのよ」


幹部「本来ならさみだれ君もダメだ。だが武蔵君がね…」


叢雲「そっちにも色々あるってことね」

幹部「経過が良ければ十日前後で退院できる」


叢雲「そんなものなのね」


幹部「退院できるだけだ。安定するまでは時間を置いて欲しい」


叢雲「じゃあ安定するまで入院してたら良いんじゃないの?」


幹部「叢雲君は…弥生君達に会いたいだろう?」


叢雲「…そういうことね」


幹部「そうだ、今の内に説明しておこう。細胞治療の副作用についてだ」


叢雲「ある程度は知ってるわよ。陽炎みたいな傀儡艦娘は髪色が変わるんでしょ」


幹部「ああそうだ。艦娘の場合は…」


下1~3高コンマ 副作用の内容を

幹部「見た目の変化は無い。だが気を付けなければいけないことがある」


幹部「艤装を展開していない状態で怪我をしても、艦娘ということで怪我の治りは早かった。しかしこれからはそれは無くなる」


叢雲「人間並みになるってこと?」


幹部「そうだね、その表現は近いだろう」


叢雲「艤装を展開していれば出撃もできるのよね?」


幹部「そうだ、問題ない」


叢雲「ならいいわよ。気を付けておくから」

叢雲「…ねぇ、私は本当に治ったのよね?」


幹部「そのはずだ」


叢雲「何か証拠でも無いの?」


幹部「証拠は…無い。だが成功したと断言できる」


叢雲「まぁいいわ。失敗してたらどうなるか分かってるはずだし」


幹部「…そうだね」


叢雲「はぁ…早く卯月達に会いたいわ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ついに面会の日
来たのは卯月の方

ーー横須賀鎮守府、入り口


龍驤「いよいよ叢雲が帰ってくるね」


卯月「楽しみだぴょん、早く会いたいぴょん!」


提督「まだ安静が必要らしい。動き回るのも控えた方が良さそうだ」


卯月「うーちゃんは叢雲とお話しできるだけで満足ぴょん!」


……


龍驤「あ、あの車と違うか?」


提督「そのようだな…」


卯月「叢雲~!うーちゃんはここっぴょん!」

幹部「待たせたね、叢雲君を連れて来たよ」


卯月「叢雲…!」


叢雲「……」キィッ


卯月「あ…え……?」


龍驤「車椅子…?」


提督「幹部さん、これは……?」


幹部「安価」


下1~3高コンマ 幹部の台詞やその他起こったことなど

幹部「……」


龍驤「え、なんで…何も言うてくれへんの……?」


提督「幹部さん…」


叢雲「……」


卯月「ま、まさか…叢雲……そんな…嫌……」


卯月「治るって言ってたのに………信じて……待ってたのに…」


卯月「叢雲……」


叢雲「……」


卯月「…例えどんなことになってもうーちゃんは叢雲を愛するぴょん。心配いらないぴょん」


卯月「司令官、叢雲の世話はうーちゃんが……」


叢雲「……」ガバッ


卯月「うお"っ!?」

叢雲「ふふ、ドッキリよ」


卯月「む…叢雲……!」


叢雲「今日はあんたの日だって教えてもらったから。ならやらない訳にはいかないでしょ?」


卯月「叢雲ぉぉぉぉーーー!良かったぴょんよぉーーーー!」ダキッ


提督「叢雲の経過は良さそうですね」


幹部「ああ、手術も成功したし言うこと無しだ」


龍驤「でも車椅子はほんまに使わなあかんのよね?」


幹部「安静の為にそうしてもらえるかい?」


提督「ええ、もちろんです」


卯月「叢雲、叢雲、叢雲ぉーーーーーーー!」


叢雲「そんなに私の事…前ならこんな事も考えられなかった。やっぱり私…治ったのね」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


弥生「叢雲、あーん…」


叢雲「一人で食べられるわよ」


弥生「知ってる…けどこれはそうしたいから…」


叢雲「……ぁーん」


弥生「…可愛い」


叢雲「当たり前でしょ」モグモグ


弥生「……ごめんね叢雲」


叢雲「謝るのはナシって何回言えば分かるの」


弥生「でも…」


叢雲「殴ったアンタも悪いし私も悪い。それで全部終わりって言ったじゃない」


弥生「本当に……いいの…?」


叢雲「いいって言ってるでしょ」


弥生「ありがとう…」

叢雲「それより今度はアンタが頑張る番よ。強い薬も飲むらしいじゃない」


弥生「うん…でも叢雲に比べたら全然…」


叢雲「アンタ、覚悟しときなさいよ。今度私のこと殴ったりしたら倍返しじゃ済まないから」


弥生「うん…」


叢雲「…遅くなったけど、これからが私達のスタートよ」


弥生「卯月とも一緒に……歩いて行こう…」


叢雲「…そうね」


弥生「私……やっぱり叢雲が好き……ずっと一緒に居たい…」


叢雲「私が帰る場所は貴女達二人だけ。勝手に死ぬなんて許さないわよ」


弥生「うん…もうそんなこと…二度と考えないから……」


ーー

次回更新は木曜日まで空きます


コメントなどあればお願いします

ーー病院


霞「確かに私への負担は減ったわ。龍田と叢雲は以前と比べて安定してるし」


霞「薬草畑も順調。変な動物に荒らされたりもしてない」


霞「だからって……いきなり婦人科はどうなのよ」


提督「……」


霞「診てくれる先生はガングートのときにお世話になったとかいう艦娘の先生でしょ。それはいいのよ」


霞「でも…随分と急じゃない?」


提督「…スケジュール的に丁度今日が空いていたんだ」


霞「いや、分かるのよ?でもそんな…ねぇ……」

霞「ちゃんと子どもができるかどうかとか…普通龍驤さんが先じゃないの?」


提督「…俺もそう思う」


霞「いや…分かってるならそうしなさいよ」


提督「……龍驤が…先に霞と言ってきたんだ」


霞「龍驤さん…何を考えてるのかしら」


提督「先に子育てを経験しておきたい…のか?」


霞「…その辺は帰ったらよく話し合いましょう。ここまで来ちゃったんだし、利根先生の診察を受けておきましょう」


提督「…頼む」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


利根「ふむ、問題は無さそうじゃ。後は回数の問題だけじゃな」


霞「それなら良かったわ」


利根「どれだけいいタイミングで回数を重ねられるかが問題になってくる。そのためにも体調管理は大切じゃぞ」


霞「体温も測っていこうと思うの」


利根「それは良いな、うむ」


霞「私に問題が無いのはある程度分かってるのよ。それより心配なのが…」


利根「龍驤じゃな。吾輩も話を聞いて気にしておるのじゃ」


霞「龍驤さんは本当に出産に耐えられるの?」


利根「吾輩が診てないからなんとも言えんが、一般論からすれば不可能じゃな」


霞「やっぱり……」

利根「龍驤を診た者をここに呼べと言いたくなる。何を診て一人なら産めると判断したんじゃ?」


霞「そうは言っても本当に産める可能性はあるのよね?」


利根「勿論じゃ、可能性にゼロは無い」


霞「…龍驤さんがここに来たがらなかったのって、そういうことなのかしら」


利根「む?」


霞「貴女みたいな専門医に子どもは産めないって言われたくなかった…」


利根「…かもしれんが吾輩からは何も言えん」


霞「…とにかく私に問題は無いのよね。診てくれてありがとう」


利根「困ったときはいつでも吾輩を頼れば良いからな」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


利根「……うむ、感謝するぞ」ガチャッ


利根「龍驤が通っておる病院の先生とは知り合いの知り合いじゃった。即ち連絡を取ろうと思えば取れたのじゃ」


利根「霞から聞いた話を伝えてやると大層に驚いておった。そのようことは龍驤には言ってないと」


利根「むしろ子どもは難しいとまで伝えておった……うぅむ」


利根「龍驤が聞き間違えたということは無いじゃろう。そうなると…」


利根「これは伝えるべきか…いや、夫婦の問題に首を突っ込むべきでは無い……」


利根「龍驤という奴は一癖も二癖もある艦娘のようじゃなぁ…」

ーー

龍驤「よし、リハビリはここまでや。今日も調子良くできたわ」


龍驤「薬もちゃんと飲んどるし体調も絶好調。元気ハツラツって感じやで!」


龍驤「それだけやない、体力をつけるために朝霜が食べてるカロリーオンのメニューをウチも食べてるんや」


龍驤「そのお陰で体力も増えてきてる。これは間違い無い」


龍驤「そうや、だからウチは子どもの一人くらい産める。先生もそう言うてたんや!」


龍驤「……うん」


龍驤「……」


龍驤「……」



龍驤「ウチは子どもが産める」
龍驤「ウチは子どもが産める」
龍驤「ウチは子どもが産める」
龍驤「ウチは子どもが産める」

龍驤「先生も言うてた」
龍驤「先生も言うてた」
龍驤「先生も言うてた」
龍驤「先生も言うてた」


龍驤「……」


龍驤「子どもが産める」
龍驤「子どもが産める」
龍驤「子どもが産める」
龍驤「子どもが産める」


龍驤「……」


龍驤「一人なら産める」
龍驤「一人なら産める」
龍驤「一人なら産める」
龍驤「一人なら産める」


龍驤「……うん」


龍驤「先生もこのままリハビリ頑張ればいけるって言うてたし、何より司令官が子どもが欲しいって言うてたんや」


龍驤「よっしゃ!この調子でどんどん頑張っていくで!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


龍驤「話って……何?」


霞「そんな真剣な話じゃないわよ。はいこれ」スッ


龍驤「体温計…?」


霞「これで毎朝体温を測って記録していくのよ」


龍驤「……」


霞「上がってる時と下がってる時。ちゃんと規則的に変化していくなら問題は無いの」


霞「基礎体温を基にすれば妊娠しやすい日が分かる。私と龍驤さんには必要なことでしょ?」


龍驤「……そうやね」

霞「私は明日から始めるから。龍驤さんもそうしたら?」


龍驤「…そうやね、そうさせてもらうわ」


霞「じゃあお互い頑張りましょうね」


龍驤「…話はそれだけか?」


霞「そうよ、他に何かあるっていうの?」


龍驤「……ううん」


霞「そう。じゃ私は部屋に戻るわね」


龍驤「…ウチも司令官の所に行こ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー食堂


龍驤「部屋に戻る前にちょっち水でも…」


龍驤「…?なんやあれ……食堂の隅に何か…」


ースナック謎の村雨城ー


龍驤「村雨の……」


龍驤「…せっかくや、様子見てみたろ」


龍驤「村雨、おるんか?」


村雨「あら龍驤さんいらっしゃい…とは言ってもまだ仮オープンなの。あんまり種類は無いけど飲んでいく?」


龍驤「…一杯だけ。薄いの」


村雨「ええ、分かったわ」

龍驤「……」カランッ


村雨「……」


龍驤「……」


村雨「…そういえば夕立に子どもが生まれたの」


龍驤「うん…ガングートに手紙が来たんやろ」


村雨「そう。夕立ったら三つ子を産んだのよ」


龍驤「三つ子……」


村雨「それはもう大変なんですって」


龍驤「せやろな…」


村雨「ここに来る前にガングートの子育ては見てたけど、双子であれだけ大変なのに更にもう一人…大丈夫かしら夕立」


龍驤「帰ってけぇへんってことはいけるんやで」


村雨「…そうよね、きっと」


龍驤「……」

村雨「…調子悪いの?」


龍驤「絶好調や、体も心もな」


村雨「そう…なら良いんだけど」


龍驤「スナックは酒飲み勢が喜ぶやろ、オープンから仮が取れるように頑張りな」


村雨「ええ…」


龍驤「……ほなウチはそろそろ」ガタッ


村雨「……無理はしちゃダメよ」


龍驤「無理なんかする必要は無い。ウチは絶好調なんやから」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


龍驤「んふふふ~今日は司令官を独占や。思う存分堪能したるで~」


提督「……」ダキッ


龍驤「んぁ……もう、いきなりやなぁ。オッパイ揉む?」


提督「……」さわさわ


龍驤「ぁはん……ええよ…」


提督「服…脱がすぞ」シュルッ


龍驤「司令官の好きにして…」


提督「…やっぱりだ」


龍驤「ん……?」


提督「最近、肉付きが良くなってきたな」


龍驤「んもぉ…太ったって言いたいん?もっとデリカシーが…」


提督「違う。龍驤はこれでやっと平均に戻ったくらいだ」

提督「…すまない」


龍驤「……その謝罪は何に対して?」


提督「龍驤が一人で頑張ってるのに気付けなかった」


龍驤「その理由は?」


提督「…朝霜や霞と……」


龍驤「そうやね、他の女抱いとったら気付くのが遅くなってしまったんやね」


提督「……すまない」


龍驤「拒食症があるから食べれる時に無理してでも多目に食べた。お腹減らす為にリハビリも増やした」


龍驤「……もっと早く気付いて欲しかったなぁ」


提督「龍驤、本当にすまない、俺は…」


龍驤「ええよ、霞とか朝霜はウチも納得してるし。それについて司令官を責める気持ちは一ミリも無いよ」


提督「龍驤…」


龍驤「…今日はもう寝よか。お休み司令官」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


龍驤「……司令官」


提督「なんだ?」


龍驤「気づいてくれてありがとうな」


提督「…もっと早く気付くべきだった」


龍驤「でも一番に気づいてくれたのが司令官なんや、嬉しかったで」


提督「……」


龍驤「司令官に伝わったのも嬉しい。ウチの努力は無駄や無かったんや」


龍驤「それだけでいい…満足やで」


提督「……」

龍驤「…司令官、これだけは約束して」


提督「なんだ…?」


龍驤「最後はウチの所に戻ってきてな」


提督「勿論だ、俺は龍驤を…」


龍驤「それを約束してくれたらええよ。ほな…お休み……」


提督「龍驤…」


龍驤「……」


提督「……龍驤…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー食堂


龍驤「ん~美味しいかったぁ」


早霜「龍驤さんが食べてるのは朝霜姉さんと同じ、高カロリーの食事よねぇ」


朝霜「そうだ、それを普通に食べてたら流石に太っちゃうぜ?」


龍驤「問題無いわよ、ウチはむしろ太らなあかんしな」


早霜「それはそうだけど…食欲も旺盛みたいね」


龍驤「うん、なんかつっかえてるもんが取れたって感じかな。それのお陰やねん」


朝霜「ま、食べられないってよりは全然良いよな」

S朝潮「龍驤さん少し宜しいですか?」


龍驤「どないしたん朝潮?」


S朝潮「司令官と何かありましたか?何か凄く不安そうにしてました」


朝霜「パパが?」


S朝潮「考えられませんが、ひょっとして喧嘩でも?」


龍驤「喧嘩…うぅんそれとは違うけど思い当たることはあるかな」


早霜「珍しいわねぇ…」


龍驤「そんな大袈裟なもんや無いよ、少しキツイ感じになって距離を見誤ったかもしれんねん」


朝霜「喧嘩じゃなかったらいいけどよ…」


S朝潮「お二人が喧嘩なんて余り見ません。する時と言えば重大な事が…」


龍驤「何も無いって、ウチは大丈夫やからね」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

少し考えましたが、すいませんが再安価で


下2 お願いします

ーー謎の村雨城


提督「……」


村雨「…薄い水割りよ」スッ


提督「……」カランッ


村雨「…提督の気持ちが分かるとは言わないわ。だから好きなだけ吐き出していって」


提督「……ありがとう」


村雨「提督って恋愛経験って殆ど無いのよね?」


提督「あぁ…漣と龍驤だけだ」


村雨「人によって距離感って違うの。ベタベタしないといけない人も居るし、ドライでいい人も居る」


村雨「龍驤さんは……提督が一番分かってるわよね?」


提督「……」

提督「…俺は最低な男だ」


村雨「それは言っちゃいけないわ。朝霜達はそんな最低な男の女になるのよ」


提督「……」


村雨「提督はロリコンよね」


提督「あぁ…」


村雨「でも私は違うと思うの。提督はファミコンってやつじゃない?」


提督「…?」


村雨「ファミリーコンプレックス」


提督「……」


提督「…………」


村雨「心当たりがあるんじゃないのかしら」


提督「……」

村雨「霞は母親なようなもの。きっとそれで良いのよ」


村雨「提督が失っていた家族の時間。それを今取り戻そうとしているのよ」


提督「……」


村雨「だから提督は悪くない……っていうのはどうかしら?」


提督「…少しは楽になった気がする」


村雨「ふふ…それで良いのよ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


龍驤「どないしたんよ司令官。もうあの話は…」


提督「龍驤、もう一度診断を受けに行こう」


龍驤「……なんで?」


提督「龍驤の事から目を逸らしたくないんだ」


龍驤「…ええよ別に」


提督「俺が良くないんだ」


龍驤「……分かった、ほな今度一人で…」


提督「俺も一緒に行く」


龍驤「……」


提督「龍驤一人に任せるのは違う。俺も一緒に行って龍驤の体についての話を聞く」

提督「そうだ…何故今まで龍驤一人に任せていたんだ。それは間違っている」


提督「龍驤は俺にとってかけがえの無い存在だ。だから全てを知っておきたい」


龍驤「……」


提督「俺も一緒に行くからな、龍驤」


龍驤「……うん」


提督「龍驤がどれくらい良くなって、どんな状態なのか…全て知りたい」


龍驤「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー病院


利根「ふむ、良好と言って良いじゃろうな」


提督「本当ですか?」


利根「最初の診断に間違いがなければじゃが、まあ大丈夫じゃろう」


龍驤「ウチは…」


利根「継続は力なりとはよく言ったものじゃ。良く頑張ったの」


龍驤「……」


利根「これからは『二人三脚で』頑張るようにじゃぞ」


提督「はい、ありがとうございます」

龍驤「ありがとうございました、ほな…」ガチャッ


提督「龍驤、手伝…」


利根「少し待つのじゃ」


提督「え?」


利根「お主に少し警戒じゃ」


提督「警告…?」


利根「悪意の無い願いは人を気付けることもある」


提督「…?」


利根「吾輩は聖人君子では無い。意味は自分で考えるんじゃな」


提督「…はい。ありがとうございました」ガチャ


利根「……ふむぅ」

利根「経過は良好じゃが、子どもを安全に産めるとは一言も言っておらん」


利根「龍驤はともかくあの男…厄介じゃな」


利根「子どもが欲しいというのはあの男の望み。それは構わんが、時と場合によるじゃろ」


利根「左腕と左脚を失った嫁に子どもが欲しいと言い続けるなど一種の拷問じゃ」


利根「あのような男が横須賀の提督……これは少し考えものじゃの」


利根「……あやつに経過を知らせておいてやるか」


下2 この後の展開やその他起こったことなど

ーー


幹部『提督君と龍驤君が焦っている…』


利根「そうじゃ、何か心当たりは無いか?」


幹部『これという決定的なものは無いが…細かいのがいくつかあるね』


利根「やはりのぅ…」


幹部『龍驤君の出産は厳しいと聞いていたのに、いつの間か一人なら産めると話が変わっていた所も気になるね』


利根「あの龍驤という奴は厄介じゃ。一筋縄ではいかん」


幹部『提督君も龍驤君も…コンプレックスを克服しようと必死なのかもしれないね』


利根「それでお互いに傷付け合っては意味が無い」


幹部『全くその通りだ…』

幹部『代理母での出産は可能なんだね?』


利根「技術的には可能じゃが、それで龍驤が納得するとは思えん」


幹部『…そう思うかい』


利根「『自分で産んでいない子は我が子では無い』と、そんな事を平気で言いそうじゃ」


幹部『否定…できないね』


利根「捨てられる命を守るつもりは無い。あの二人をどうにかする方が先じゃろ」


幹部『分かった……こっちでも色々と考えておこう』


利根「ここまで難儀な患者は珍しいのぅ……」


ーー

遅くまでありがとうございました


コメントなどあればお願いします

ーー書庫


潜水新棲姫「……やはりそうか」


潜水新棲姫「幹部と医者の艦娘利根の電話を盗聴していた時、気になる発言があった」


潜水新棲姫「龍驤が一人なら産めると何度も言っていたのは嘘だった…」


潜水新棲姫「ワタシは龍驤の医者とは会ったことが無い。龍驤が何を言われたのかは分からない」


潜水新棲姫「だがワタシには知識があってここには様々な本や医学書がある。それを基に推論を建てることは可能だ」


潜水新棲姫「その結果が…これだ」


潜水新棲姫「龍驤の出産は不可能だ。その確率はゼロに等しい」

潜水新棲姫「そもそも妊娠すらできない可能性がある。龍驤は腕だけならまだしも脚まで失っている」


潜水新棲姫「…いつからだ。龍驤はいつから一人なら産めると言っていた?」


潜水新棲姫「その時期が分かれば逆算して…何があったかを…」


潜水新棲姫「…漣に話に聞くのはまだ止めておこう」


龍驤「なんでなん?」


潜水新棲姫「漣に知らせると大事に…………」


龍驤「大事に?」


潜水新棲姫「龍……驤…」


龍驤「……」ニコッ


潜水新棲姫「ひ……っ!!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

龍驤「話、しよか」


潜水新棲姫「はひ……!!」


龍驤「司令官は子どもを欲しがってるんや、だからウチは産まなあかんねん」


龍驤「ほんまやったら二人産みたかったけどそれはもう諦めた。霞やったらまだ許せる」


龍驤「司令官は家族を…自分の子どもを欲しがってる。どんな手を使ってでも産むつもりやで」


龍驤「せやから……な?秘密にしてくれたら助かるわ」


潜水新棲姫「分かった…分かったから……!」


潜水新棲姫「その金槌を……机に置いてくれ…!!」


龍驤「んん~?それは今の話の関係無いんと違うか?」ニコッ


潜水新棲姫「……っ!!」

龍驤「これは……そう、この金槌はな義手の整備に使っただけや」


龍驤「たまたま仕舞うのを忘れて…持ち歩いてただけやで?」ニコニコ


潜水新棲姫「……」


龍驤「あんたの言いたいことは分かる。うっかり手でも滑らせて…当たったら怪我してしまうもんなぁ?」


潜水新棲姫「た…助け……」


龍驤「大声…出さんといてな?びっくりして手滑るかもしれんから」ニコニコ


潜水新棲姫「……」


龍驤「秘密にしてくれるわな?」


潜水新棲姫「……」コクリ


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


幹部『…定例会はこれくらいにしておこうか』


提督「はい、ありがとうございました」


幹部『そういえば最近龍驤くんの調子はどうだい?』


提督「前と比べると随分と良さそうです。安定もしてきているみたいですね」


幹部『だからと言ってあまり無理をさせてはダメだよ』


提督「勿論それは分かっています」


幹部『龍驤君は提督君が望むなら何でもしてしまう所があるからね』


提督「はい…」


幹部『それこそ自分を顧みずにだ。提督君が何も意図していない発言でも、それを変に受け取ってしまうかもしれない』

幹部『そうだ提督君、一つ気になっていたんだが利根君と話していた時に…』


龍驤「司令官」


提督「…すいません龍驤が呼んでるんですが」


幹部『そうか…いや、急ぎの用事は無い。龍驤君の相手をしてやってくれ』


提督「はい、ありがとうございます」ガチャッ


龍驤「……」


提督「どうしたんだ龍驤?」


龍驤「何の電話やったん?」


提督「幹部さんと定例会やその他細かい打ち合わせだ」


龍驤「そう…それやったらええねん」


提督「龍驤…?」


龍驤「お仕事お疲れ様。これからも頑張ってな」


提督「あ、あぁ…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


提督「潜水新棲姫、聞きたいことがある」


潜水新棲姫「なんだ」


提督「龍驤のことについてなんだが、何か知らないか?」


潜水新棲姫「…なぜワタシに聞く」


提督「お前は客観的に物事を見ることができる。身内であっても贔屓目無しで指摘する」


提督「そんな潜水新棲姫だから気付けることもある。俺は龍驤に全てを捧げていいと思ってしまっている。だから都合の悪い部分は見えていないかもしれない」


潜水新棲姫「…そうか、提督も少しは成長しているようだな」


提督「これでも横須賀の提督だから…な」

潜水新棲姫「ハッキリと言ってやろう、ワタシは龍驤について知っていることがある」


提督「本当か?」


潜水新棲姫「だがそれを教えることはできない」


提督「……」


潜水新棲姫「龍驤に対して違和感を感じているならそれは正解だ。だがその答えは教えない」


提督「…どうしてだ?」


潜水新棲姫「その理由も教えられない」


提督「……」


潜水新棲姫「ワタシから言えることはこれくらいだ」


提督「…何かあると分かっただけでも助かった。礼を言う」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


龍驤「んふふ…」


提督「…今日の龍驤は何かおかしかった。自分だけ霞の薬を飲んで俺を襲うような真似を…」


提督「今日だけじゃない、そういうことをし始めたのは最近からだ。まるで何か焦っているような…」


龍驤「ん…むにゃ……」


提督「……」


利根(悪意の無い願いは人を気付けることもある)


提督「悪意の無い……俺が無意識で言ってしまっていることがある…?」


提督「知らないうちに龍驤を傷付けていた……」


提督「そうだとして……何が考えられる…」


龍驤「……」

提督「リハビリを頑張っているのを褒める…これは違うだろう。龍驤は腕と脚は治さないと言っていた」


提督「やはり朝霜達と関係を持ったことか…気にしていないとは言っていたがやはり…」


龍驤「……」


提督「それと霞と子どもを作ると言ったのも良く無かったか。だが龍驤も納得して……」


提督「……」


龍驤(司令官って子どもは好きなん?)


提督(そうだな。俺には理想の家族というか願望があるんだ)


龍驤(それってどんな?)


提督(子どもは二人欲しい。俺は愛を知らずに育ったが、そんな思いを自分の子どもにさせたく無いんだ)


龍驤(二人……)


提督(性別は気にしない。とにかく二人は欲しいと思っているんだ)


龍驤(…うん、素敵やと思うで)


提督「……ま、さ、か…」

提督「俺は事あるごとに子どもは二人欲しいと言っていた…!」


提督「だが龍驤の体では二人どころか一人でも難しいと言われた。俺はそれでも構わないとは言った……」


提督「…いつからだ?いつから龍驤は一人なら産めると言い始めた?」


提督「最近になって拒食症も改善して肉もついて来た。だが昔は痩せていて体調も不安定だった」


提督「そんな状態で……一人なら産めると医者が言うか…?」


龍驤「……」


提督「…答え合わせだ。潜水新棲姫の所に行こう」スッ


龍驤「…………」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー書庫


潜水新棲姫「ワタシは答え合わせをするところじゃない」


提督「だが…」


潜水新棲姫「答えを聞くのでは無く龍驤と向き合え」


提督「……」


潜水新棲姫「…仕方ないな。提督の言ってることはほぼ当たっている」


提督「やはり……」


潜水新棲姫「龍驤は子どもを産めない。限りなくゼロに近いと言えるだろう」


提督「それがいつからか一人なら…という話にすり替わっていた」


潜水新棲姫「もしかしたら提督の反応を試す為の嘘だった可能性がある」


提督「ぐ……俺は…」


潜水新棲姫「龍驤が求めていた言葉を言えなかった。恐らく嬉しいとかそういう言葉を吐いたんだろう」


提督「その…通りだ……」

潜水新棲姫「龍驤は自分の体を大事にして欲しいとか、そういう事を言って欲しかったんだ」


提督「それを…俺は……」


潜水新棲姫「龍驤の願望とは真逆の事を言った。そりゃおかしくなっても仕方ない」


提督「…おかしく?」


潜水新棲姫「あ、いや……なんでもない」


提督「……」


潜水新棲姫「とにかくよく龍驤と話し合うんだ、それしか解決方法は無い」


提督「…分かった」


潜水新棲姫「明日じゃなくて今だ。無理矢理起こしてでも話し合えよ」


提督「…そうした方が良いな」ガチャッ



下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

提督「うぉ!?」


潜水新棲姫「なんだどうした?」


龍驤「お前ぇぇぇぇえぇぇぇ!!」ガバッ


潜水新棲姫「ぐあぁぁっ…!」


龍驤「よくも…よくも司令官を侮辱したな!!」ギリギリ


潜水新棲姫「首…が…っ……!!」


提督「な…何をしてるんだ龍驤!」


龍驤「ウチの司令官をなにやと思ってるんや!!好き勝手に言いやがって!!」ギリギリギリギリ


潜水新棲姫「ぁ……かっ…!!」


提督「やめてくれ龍驤!!」


龍驤「許さん…絶対許さん!!」ギリギリ


潜水新棲姫「…………っ!!」

提督「手を離すんだ龍驤!俺はそんな事は望んでいない!」


龍驤「ウチにとって司令官は全てや…それをお前は!!」


潜水新棲姫「……!」


提督「龍驤っ!!」


龍驤「邪魔や!!」バキッ


提督「ぐあ……!?」


龍驤「誰にも邪魔させん…!コイツは…ここで……!」


潜水新棲姫「た……すけ……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

提督「龍驤……ダメだ…」


龍驤「黙れ!!」バキッ


提督「ぅぐ……」


提督「……」


提督「龍……驤…」


龍驤「触んなボケ!!」バキッ


提督「ぐ……」


提督「龍驤…………」


提督「……」ドサッ


龍驤「もう少し…もう少しや!」ギリギリ


潜水新棲姫「…」ピクピク

漣「おらぁぁぁぁ!!」ガシャーンッ


龍驤「!!」


漣「何してんだお前はよぉ!!」ガシッ


龍驤「漣、またお前か!!何回ウチのことを邪魔したら気が済むんや!」


漣「嫁が殺されかけてんのに邪魔もクソもあるか!!」


龍驤「黙れ!ほんならお前から殺したる!!」ガバッ


漣「やれるもんならやってみろやぁ!!」ガシッ


潜水新棲姫「ぐ……ぅぅ…」

龍驤「お前や!お前のせいで全部狂った!お前さえおらんかったらウチは!」バキッ


漣「ええそうでしょうよ!私がいなければアンタは性病にかかって死んでましたからね!」バキッ


龍驤「昔からお前のことは気にいらんかった!」バキッ


漣「私もですよ!このクソビッチが!!」バキッ


龍驤「死ね!!」バキッ


漣「そっちこそくたばれ!!」バキッ


龍驤「ウチの…司令官をよくも!!」バキッ


漣「ふ……へへ…」


龍驤「なんや頭おかしなったか!?」


漣「アンタ…誰殴ったか分からないんですか…?」


龍驤「あぁ!?」


潜水新棲姫「龍……驤…提督……が…」


龍驤「…………!!!!」

龍驤「あ…そんな……嘘や…」


提督「……」


潜水新棲姫「息が……呼吸が…」


漣「はぁ!?そんな本気でブン殴ってたとか!?」


潜水新棲姫「心臓は……動いてる…一時期なショックか……もしくは…」


漣「おら、聞いたでしょ。早くご主人様を…」


龍驤「…嘘や」


漣「はぁ?」


龍驤「司令官は怪我なんかしてない…」


漣「いや何を言って…」


龍驤「怪我してない怪我してない怪我してない怪我してないしてない怪我してない怪我してない怪我してないしてない怪我してない怪我してない怪我してないしてない怪我してない怪我してない怪我してないしてない怪我してない怪我してない怪我してないしてない怪我してない怪我してない怪我してないしてない怪我してない怪我してない怪我してないしてない怪我してない怪我してないきひ怪我してない怪我してない怪我してない怪我してない怪我してない怪我してないしてない怪我してない怪我してない怪我してないしてない怪我してない怪我してない怪我してないしてない怪我してない怪我してない怪我してないしてない怪我してない怪我してない怪我してない怪我してない怪我してない」


漣「あ…あぁ……?」

漣「龍驤……さん…?」


龍驤「……」ぶつぶつぶつぶつぶつぶつ


潜水新棲姫「漣……救急車…だ……」


漣「が、合点です」


潜水新棲姫「二台……だぞ…」


漣「そんなに酷くやられた…」


潜水新棲姫「違うワタシじゃない……もう一台は…龍驤だ……」


龍驤「……」ぶつぶつ


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー病院


提督「……」


漣「以上が事の顛末です。ご主人様は脳震盪で済んで良かったです」


提督「龍驤が……」


漣「…彼女は入院です。檻付きの病院と言えば分かりますよね?」


提督「俺が……」


漣「嫁から聞きました、確かにご主人にも非があります。ですが圧倒的に悪いのはあの女なんですよ」


提督「……」


漣「これ、何か分かりますか?」ドサッ


提督「いや……」


漣「あの女が誤魔化していた診断書や書類の束ですよ」


提督「……」

漣「ご主人様はこの異常無しとか経過は良好とかの診断書は見たことありますよね?」


提督「そんな…嘘だろう……?」


漣「本当です。なんなら改竄途中の診断書でも見ますか?」ピラッ


提督「……」


漣「龍驤さんは躁鬱です。それはもう素晴らしいくらいに」


漣「診断書を改竄するなんてまともじゃありませんよ……」


提督「……」


漣「ご主人様、漣から何かを言うことはありません。これからのことは自分でよーく考えて下さいね」


提督「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー横須賀鎮守府


霞「退院おめでとう…とは言ってもただの脳震盪なんだから当然よね」


提督「……」


霞「龍驤さんが居ない分は私も手伝うことになったのよ。できることは限られてるけど、その分頑張るわよ」


提督「……」


霞「ちょっと、何か言ったらどうなのよ」


提督「俺は……俺が龍驤を傷付けてしまった…俺のせいで龍驤が…」


提督「どう償えばいいのか分からない…俺は龍驤を追い詰めてしまった……」


霞「…ふんっ!!」ズビシッ


提督「……」


霞「もう、落ち着きなさいったら」

霞「後ろなんか見るものじゃないの、前を見なさない」 


霞「こんな所でウジウジしてるのはただのクズ。司令官はそんな男じゃない」


提督「……」


霞「司令官、今ここで気付けたじゃない。まだ取り返しはいくらでもつく」


提督「だが…」


霞「これからどうするか決めるのは貴方次第」


提督「……」


霞「でも……」ギュッ
 

提督「……」


霞「見放したりなんかしない。貴方のことは全力で支えてあげるんだから」


提督「…ありがとう」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


朝霜「今までママとどうやって接していたのかを考えないとな」


霞「何が良くなかったのかを徹底的に分析していきましょう」 


提督「…龍驤の事を考えないような発言を繰り返してしまった」

?
朝霜「それはパパも悪ぃけど何も言わなかったママも悪い」


霞「司令官だけが悪いわけじゃないのよ」 


提督「……」


朝霜「他にママの体について何か言った覚えはないか?」


提督「他に……」


霞「この際だから全部確認していきましょう」

ーー


朝霜「…よし、こんなもんか」


霞「大体こんなものね」


提督「……」


朝霜「何回も言うけどよ、パパだけが悪くないからな」


霞「誰にも相談しなかった龍驤さんにも非があるの」


提督「……」


朝霜「…あとはパパ次第なんだぜ」


霞「司令官まで引っ張られるようなことは避けないといけないわね」 


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

龍驤サイド
眠らせてある龍驤の病室前で、これくらいの爆発ですんでよかったかもしれないなと幹部さん
提督らがここを乗り越えられるようしっかり支援していこうと利根先生と語る

ーー


潜水新棲姫「なんだ話って」


漣「あのですね、いい加減自衛手段を持ったらどうですか?」


潜水新棲姫「その話か…」


漣「駆逐棲姫ことクキさんは籠手みたいなのを持ってるんですよ。貴女も何か必要ですって」


潜水新棲姫「今までは必要無いと思っていた。だが今回の件でその考えを直そうと思っていた」


漣「是非そうして下さい。明石さん達に言えばすぐに用意してくれますから」


潜水新棲姫「分かった、あとで工廠に向かおう」

ーー病院


幹部「これくらいの爆発で済んで良かったのかもしれないね」



利根「それはあり得る」


幹部「下手をすれば死人が出てもおかしく無かった…」


利根「よくもまぁ怪我人だけで済んだと思うべきじゃ」


幹部「我々にできることは提督君達がここを乗り越えられるようしっかり支えることだ」


利根「これ以上入院者を増やさんことも大事じゃな」


幹部「龍驤君……」


利根「…ひょっとすると長い時間がかかるかもしれん」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー工廠


潜水新棲姫「…なんだこれは」ガション


明石「漣さんからの要望です」


秋津洲「セミフルアーマーにフルアーマーを重ねた仕様かも」


陽炎「まぁ早い話が鎧よね」


潜水新棲姫「これは流石のワタシでも引くぞ…」


明石「ちなみに攻撃手段はありません」


秋津洲「守りが最強!!守りが最強!!って漣が言ってたかも」


陽炎「ま、心配する気持ちは分からないでもないけど」


潜水新棲姫「漣を説得する所からか…」


ーー

ーーーー


(なんでウチがこんな目に遭うんや)


(ウチはただ司令官の願いを叶えようとしただけや。それだけやのに)


(ウチは何も悪くない。悪いのは司令官以外の全てや)


(……ウチは悪くない)


(何も悪くないウチがこんなことになるのはおかしい)


(ウチはただ司令官と幸せになりたかっただけなんや)


(なんでそんな些細な願いすら叶えてくれへんの…)


(助けて……神様…)


きひ


(え…)


神 に 祈 っ た な


(あ、アンタ……は…)


きひひひひ


ーーーー

遅くまでありがとうございました


コメントなどあればお願いします

ーー


Y子「お姉ちゃん!またアイツが……!」


富士「落ち着きなさい、私もそうだと思ったんだけどどうやら違うみたいなの」


Y子「でも!」


富士「そもそもあの子は洗濯機の中から出していない。自由に動けるはずが無いのよ」


Y子「そんなこと無い!どうにかしてあそこから出てまた好き勝手に動き始めたんだ!」


富士「違うと言っても信用できないのなら…自分の目で確かめなさい」


Y子「言われなくてもそうするから!」

Y子「……」


富士「洗濯機の様子はどう?」


Y子「動いてて…中に何か入ってる」


富士「……開けてみなさい」


Y子「……」カパッ


ヤシープ「ぎひひひひひひひぃーー!!」


Y子「ここに居た…どういうことなのお姉ちゃん……?」


ヤシープ「どうもこうも無いっての!!アレはあたしじゃ無いんだよこのクズ!!」


富士「そう……あれは龍驤が勝手に見た幻のようなもの…」


Y子「意味分かんない…お姉ちゃん、何言ってるの?」


ヤシープ「龍驤が犯した罪を考えれば当然なんだよぉ!アイツは、龍驤だけは絶対に幸せになれない!!」


Y子「お姉ちゃん……?」


富士「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

Y子「まさか……どうでもいい事を罪としてでっち上げてるんじゃないの!?」ギリギリ


ヤシープ「ぎひひひひぃ~!」


富士「…それも無いのよ」


Y子「何さ……さっきからお姉ちゃんはどうしたの!?まさかコイツの味方になっちゃったの!?」


ヤシープ「ぎひ……何を勘違いしてんのさ」


Y子「なにが!?」


ヤシープ「あたしは元々そこの愚姉…富士だったんだよぉ!」


Y子「それは…」


富士「…そう。その子の言うことは正しい。本来なら私がそうなっていた」


ヤシープ「あたしが生み出されたのはそういう『安価』が出たからなんだよぉ!」


Y子「でも…そうはならなかった。お姉ちゃんは始まりの艦娘として正しい道を…」


ヤシープ「ぎひひひひひひーー!!正しいだって、あのクソみたいな結果が!」


富士「……貴女には本当の歴史を知る権利がある。教えてあげるわね」

富士「旧大本営がソビエト残党と手を組み核武装をする。ここまでは一緒なの」


富士「でもその解決方法が大きく違っている。本来ならあんな大事にはならなかったの」


Y子「どういう……」


富士「艦娘と深海棲艦、そして現代艦娘の三つの勢力が手を組み旧大本営達を無力化した」


Y子「深海棲艦が味方を…?」


富士「決して平坦な道では無かった。けどある人物がその三つの勢力の橋渡しとなり、手を取り合って協力した」


ヤシープ「きひひ、ここは安価スレなんだから皆んなにも参加してもらわないと。下2、そのある人物って誰だと思う?」

幹部さん

ヤシープ「違う違う、あんな奴お姉ちゃんが干渉しなかったらとっくに死んでるって」


富士「…それから旧大本営は解体され、各地の鎮守府も解体されていったの」


Y子「どうして!?そんなことをしたら…」


富士「したら?」


Y子「そうか……深海棲艦が味方に…」


富士「艦娘の役目は終わったの。彼女達や深海棲艦は人間社会に進出することになった」


Y子「で…でもそんなの他の国が放っておくわけないじゃん!艦娘は兵器として……」


富士「そう、でもその心配は要らなかった」


ヤシープ「現代艦娘の力があれば戦争なんか起きないんだよぉーー!」


Y子「現代艦娘……」

富士「今、この世界では現代艦娘を束ねることは不可能。でも正しい世界、歴史はそうじゃなかった」


ヤシープ「『ある人物』が頑張ったお陰で現代艦娘が一つにまとまったんだもんねぇ~~」


Y子「……」


富士「この国は現代艦娘という最強の自衛手段を手に入れた。だから艦娘が居なくなっても何も問題は無かった」


Y子「…それからどうなったの?」


富士「艦娘を人間に近付ける方法が確立され、深海棲艦も人間と変わらない生活ができるようになった」


ヤシープ「そのお陰であたしの大嫌いな平和が訪れちゃったんだよ。だからあたしは今のこの腐り切った世界が大好き!!」


Y子「……」


ヤシープ「あ、もう一回聞いてみよ。下2、ある人物って…誰?」

誰だー整備士か?提督でいいのか?
安価下

ヤシープ「そりゃー分かんないよね、だってヒント無しだもん。でも当てやがる奴は居るかもとは思ってたよ」


富士「…ある人物は決して表に出てこないけど、その人無しでは平和は訪れ無かったの」


Y子「平和って…どれくらいの平和なの?」


富士「この国の周りでは誰も戦争をしようと思えないくらいの平和ね」


Y子「……」


富士「全国各地の艦娘、数多くの深海棲艦……彼女達は人と交わり命を繋いだ」


ヤシープ「最終的には一億人とかだっけ?でもその命は存在しなくなったんだよ!」


富士「ある人物が存在しなくなってしまったから……」


ヤシープ「この世界はまさに狂気!!あたしが大好きな世界だ!」

本編の退場者?
…大和達のボスだったおじいちゃん…?

Y子「…コイツがその人を殺したの」


ヤシープ「バーーーカ!お前は何も分かってない!」


富士「私…私達の言ったことをよく思い出して」


Y子「……」


ヤシープ「全ての始まりは龍驤なんだって言っただろお!」


Y子「……」


富士「龍驤はある意味で私の妹よりタチが悪いとも言ったわよね」


Y子「……」


富士「…ここまで来たら分かるかしら?ある人物って……どんな人だった?」


ヤシープ「解答権は下2、ね」

これはあの子かな?
人とのハーフで深海との綱渡しになりそう
ある意味現代艦の要素もありそう

>>777

(海月姫と菊月提督のこどものことですよね)

富士「…そう。あの子が救世主としてこの世界を救う予定だった」


ヤシープ「それをあのビッチが台無しにした!あたしの望む世界になった!」


Y子「…悪いのは龍驤だけじゃない。他にも客は居たんでしょ?」


富士「あの子が危ないと気付いていたのは龍驤だけなのよ」


ヤシープ「提督なんてあの子に気付いてすらいなかった!その日の夜に龍驤とヤることで頭が一杯だったしねぇ!」


Y子「……龍驤が悪いの」


富士「龍驤のせいでこの世界が出来上がってしまったの。Y子、この世界は平和で幸せだと思う?」


Y子「……」


富士「貴女の沈黙が答えよ」

ヤシープ「愚姉、そろそろネタバラシでもしといたら?」


Y子「何の…?」


ヤシープ「龍驤の罪は一億人殺し。そりゃあ許されるはずなんて無い」


富士「でもそれだけじゃ私達が存在している理由にならない」


ヤシープ「なぜあたし達が存在できているのか」


富士「…これは少しヒントをあげないといけないわね」


ヤシープ「そんなの要らないって、どうせ分かんないんだから」


富士「そういう訳にはいかないわ。下2さん、私の名前は本来誰の名前だったと思う?」

富士「残念ね…下2さんは不正解だけど、下1さんが正解よ」


ヤシープ「富士という名は海月姫とあの人間の子に付けられていた名前」


富士「本編中では一度もあの子の名前が出てこなかったのが一種のフラグだったんだけど…流石に分かるはずないわよね」


ヤシープ「名は体を表す。富士と名付けられたその存在はあんな死に方を許されるはずなかった」


富士「…そして私が生まれてしまった。始まりの艦娘として……」


Y子「……」


ヤシープ「どう?龍驤が幸せになれないって理由が分かったぁ?」


Y子「……納得できない」

Y子「龍驤があの子を見殺しにしなくても、あの子は死んでたかもしれないんだよ?」


富士「死ななかったのよ」


ヤシープ「救世主として活躍しちゃったんだよねぇ」


富士「もしその可能性があったとしても考えるだけ無駄」


Y子「どうして?」


富士「ここは創作された世界。そういう設定だからよ」


Y子「そんな…」


ヤシープ「ねぇねぇ愚姉、今の気持ちってどんなの?これが作られた世界だからいくら足掻いても無駄だって知ってるよねぇ?」


富士「……」


ヤシープ「惨めで救いようが無いクズ。どうせ救いが無いなら好き勝手に生きた方がいいに決まってるのに!」


ヤシープ「…あたしはまだ諦めない。お前らごと全員ぶっ殺してやるからな!!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

Y子さん:
ヤ羊お前もういい…屋上に(拘束)干してやるから反省しろ
お姉ちゃんもこんなのとおんなじ考えなの??!

Y子「もういい…お前は屋上に干してやるから反省しろ!」


ヤシープ「きひっ」


Y子「お前が何を言おうが関係ない、もう力の無いただのぬいぐるみだ!」


ヤシープ「きひひひひ…」


Y子「…お姉ちゃんもこんなのと同じ考えなの!?」


富士「私はその質問に答えることはできないわ」


Y子「……もう知らない!!あたしはコイツを干してくるから!」バタンッ


富士「……」

富士「…質問があったならそれに答えるべきよね」


富士「この世界はどこまでが変更できない設定で固められているのか……それはケースバイケースとしか言いようが無いわ」


富士「でも思い出して欲しいの。元々この物語はバッドエンドしか無かった」


富士「貴方達が干渉してくれたお陰でその未来は無くなった。100パーセント貴方達がやったのよ」


富士「この物語はただの創作じゃない…『安価』という未知なる力がある」


富士「龍驤が絶対に幸せになれないと言っているのは所詮キャラクター。それをどこまで信じるのかは貴方次第」


富士「…ヒントを一つ置いておくわ。ニュートラルの安価でバッドに傾く…それはどうして?」


富士「以上富士からよ。貴方達ならきっと……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

失われた世界、無かった事になった命や想いは何処へ行ったのか考えるY子さん
それが世界が変わっても付きまとう因果なのかと羊を干しながら
ホントに干すのかよと文句たらたらの羊

>>792

ーー屋上


Y子「失われた世界……存在が無くなった命やその想い……それは何処へ行ったのか…」


ヤシープ「ぎひ」


Y子「何処にも行くことが出来ずに付きまとう……因果そのものとなった……?」


ヤシープ「ぎひひひ…」


Y子「…うるさい羊」


ヤシープ「まさか本当に干すとはねぇ」


Y子「ただ干すんじゃなくて針金でガチガチに固めとくから」


ヤシープ「そんなことしても無意味だってのに」


Y子「あたしがやりたいからそうしてんの」ギチッ


ヤシープ「きひっ、ぎひひひ」

S朝潮「何をしてるんですかY子さん」ガチャッ


Y子「朝ちゃん…」


ヤシープ「出たなあたしの器!怪我なんかして無駄に力を使うなよぉ!」


Y子「う、る、さ、い」ギチギチ


ヤシープ「き、ひ……」


S朝潮「……ぬいぐるみがいくら喋っても不思議じゃないですけど、絵面は最悪ですよ」


Y子「なにがさ!?」


S朝潮「ゴスロリの女の子がぬいぐるみを針金でぐるぐる巻きにしてるんですよ?」


Y子「ぐ……」


S朝潮「…気が済んだら食堂でお茶でもしませんか?」


Y子「…お姉ちゃんに会わなそうな所ならどこでも」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー食堂


Y子「…でさ朝ちゃん」


S朝潮「はい」


Y子「あのクソぬいぐるみから言われたこと、どう思ってる?」


S朝潮「……」


Y子「もし使おうとしてるなら止めて。その代わりにあたしが…」


S朝潮「私を幸せにして下さいと言ったらどうしますか?」


Y子「…あたしの命に替えても幸せにしてみせる」


S朝潮「冗談ですからそんなことはしないで下さいね」


Y子「あたしは朝ちゃんが心配なの!」


S朝潮「…大丈夫です。力に溺れてしまった悪い例は散々見てきましたから」

S朝潮「でも正直…使おうとは何度も思いました。辛い過去が消せるならと…何度も思いましたからね」


Y子「朝ちゃん…」


S朝潮「でももう諦めましたから。私の過去は消せませんし、私は幸せにはなれない…なっちゃいけないんです」


Y子「それは違うよ朝ちゃん!!」


S朝潮「違いません。私は人殺しです」


Y子「違う…違うんだよぉ……」


S朝潮「心配しないで下さい。私には司令官が居れば……それで構わないんですから」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

Y子「幸せになってはいけないと朝ちゃんは言うけれど、そう決めているのは朝ちゃんですらないかもしれないんだよ
描写のない出来事は確定していないんだよ
だから朝ちゃんが幸せにならない必然を否定し続けるよ私は」
S朝潮「ええと…ありがとうございます?」

Y子「人殺しか…あたしなんかは一人どころじゃなかったけどね…」


S朝潮「そうですか」


Y子「朝ちゃんはあたしも許されないと思う?」


S朝潮「はい。でもY子さんは私を救ってくれました」


Y子「それは…」


S朝潮「私は誰も救えていません。こんな私が幸せになってはいけないんです」


Y子「幸せになってはいけないって言うけれど、そう決めているのは朝ちゃんじゃ無い、別の誰かかもしれないんだよ」


S朝潮「……」

Y子「描写のない出来事は確定していないんだよ。だから朝ちゃんが幸せにならない必然を否定し続ける」


S朝潮「…ありがとうございます」


Y子「朝ちゃん……」


S朝潮「…お茶請けに司令官が作ってくれたスイーツがあります。冷蔵庫から取ってきますね」キィッ


Y子「……そうだ、あたしがやるべきことはまず朝ちゃんを幸せにすること」


Y子「お姉ちゃんやあの羊は放っておいてもいい、優先順位が高いのは朝ちゃんだ」


Y子「朝ちゃんはもう二度と地獄に落とさせやしない。絶対に幸せにしてあげるんだ!!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


Y子「……」ずずずーっ


S朝潮「……」


Y子「……」ぼりぼり


S朝潮「…お煎餅美味しいですか?」


Y子「うん、あたしはやっぱりこっちかな」


S朝潮「司令官のティラミスも美味しいですよ?」


Y子「お煎餅とお茶があればそれでいいよ」


S朝潮「……あとはコタツも?」


Y子「そうそう!いやぁ流石は朝ちゃんだね~」

S朝潮「本当に不思議です。いつもこうやって二人で何かをしていたかのように感じます」


Y子「ふぅん…」


S朝潮「二人でお喋りしながなら何かを見て……とにかく楽しかった気がします」


Y子「…朝ちゃんはさ、そうしたい?」


S朝潮「えっ?」


Y子「もしそれが本当にあったことだとして。その時に戻りたい?」


S朝潮「…お断りさせていただきます」


Y子「どうして?向こうに居れば悪夢だって見ないし、苦しむ必要だって無いよ?」


S朝潮「もう……死ぬのはこりごりです」


S朝潮「それに司令官が居ないといけません。私にとっての救いなんです」


S朝潮「Y子さんと二人でお喋りしていたあれは夢……それでいいんですよ」


Y子「…ん」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

S朝潮「Y子さんが私を救ってくれたのだから、私は司令官を救いたいです。」


S朝潮「司令官が幸せになってくれたら、私も幸せなのかもしれません」


Y子「…その調子だよ朝ちゃん!」


S朝潮「それに、たまにはこうするのも悪くないですね」


Y子「うーん…でもあたし的にはやっぱりコタツは欲しいかなぁ」


S朝潮「なら自分の部屋に置けばどうですか?」


Y子「あのね朝ちゃん、ここは現実なの」


S朝潮「…?」


Y子「ホコリとか…臭いとかさ」


S朝潮「あ……」


ーー

今日はここまでです


コメントなどあればお願いします

ーー


五月雨「龍驤が出ない?」


提督「連絡が遅くなって申し訳ない、事情があって龍驤は演習に出られないんだ」


五月雨「なんでそれを演習当日に言うんだよ。こっちはもう七人で来てんだよ」


提督「すまない…」


五月雨「ホウレンソウがなってねぇな、それでも横須賀の提督か?」


提督「本当に……申し訳ない…」


五月雨「頭を下げるのはガキでもできんだよバーカ」

提督「龍驤の代わりは用意する。だから演習は…」


五月雨「演習は中止だ」


提督「ま、待ってくれ…」


五月雨「待たねぇ。この演習はKAN-1にとって重要なんだよ。それをそっちの都合に合わせちゃ意味がねぇ」


提督「だが…」


五月雨「こっちは明日どうなるか分からねぇ。いくらでも替えが効くお前らとは違うんだよ」


提督「……」


五月雨「…お前らがこんな事をしてくるなんて思ってなかった」


提督「違う、これは…」


五月雨「お前の復讐は大成功だ。これで朝潮の仇は取れたんじゃねぇか?」


提督「違うんだ……」


五月雨「くたばれクズ共。お前とは二度と会わねぇ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

摩耶「なあ話しくらい聞いてやったらどうだ?」


五月雨「聞く意味がねぇ。言い訳を聞く為にわざわざ横須賀まで来たんじゃないんだよ」


摩耶「でもよ…」


五月雨「おい摩耶、俺達は舐められたら終わりなんだよ。ここで相手の言いなりになったらどうなる?」


摩耶「どうなるって…」


五月雨「コイツらはそういう奴だって下に見られて終わりだ。分かるか?まぁお前には分かんねぇだろうな」


五月雨「それにここのクズ共は俺達に恨みがある。それを踏まえて考えてみな」


摩耶「……」


五月雨「帰るぞ、全員引き上げさせろ」

「あのぉ…」


五月雨「ああ、誰だ?」


S朝潮「ふふふ…少しは話を聞いてはいかがですか?」ヌッ


摩耶「なぁぁっ!?」


五月雨「お……!!」


S朝潮「五月雨……私は地獄から……返って電気代……」


摩耶「ででででで出やがった!!」


五月雨「落ち着け!!所詮幻だ、こんなもん怖くも何もねぇ!」


S朝潮「幻なんかじゃないですよ……?」ガシッ


五月雨「うぉーーーーー!!」


さみだれ(凄く賑やかだけど、いつ入っていいのかな…)


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

弥生「会わないの…?」


さみだれ「ピンクちゃん……」


弥生「会うの…久しぶりなんでしょ…?」


さみだれ「うん。でもまだちょっと踏ん切りが……」


弥生「なら…また後でいいんじゃないかな…」


「ひひひひ……」


「やめろぉーー!俺の肩を触るんじゃねぇーー!」


「こっちにも来たぁ!?」


弥生「凄く……盛り上がってるし、多分大丈夫」


さみだれ「…分かった」

ーー食堂


さみだれ「お母さん、元気そうだった」


弥生「そうだね…」


さみだれ「私のこと…まだ好きで居てくれてるかな?」


弥生「間違いないよ…」


さみだれ「じゃあなんで一度も連絡が無かったの?」


弥生「多分……朝潮の方が関係してる…」


さみだれ「お母さん達のせいで酷い目に遭った朝潮ちゃん…」


弥生「まだ許されてない…だからさみだれとは連絡できない…そう思ってるんじゃないかな…」


さみだれ「お母さん…」


弥生「でも…会うくらいなら大丈夫だから…きっと…」


さみだれ「…うん」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


S朝潮「…という訳で龍驤さんはとても動ける状態ではないんです」


摩耶「いや、龍驤の事情より朝潮が居ることが信じられねぇって…」


五月雨「…龍驤の事は分かった。こっちは一人減らして六人で演習する」


提督「……ありがとうございます」


五月雨「だが一つ条件がある。朝潮と一対一で話しをさせろ」


提督「朝潮……無理はしなくてもいいが…」


S朝潮「司令官の助けになるなら喜んで協力します」


五月雨「決まったな。摩耶、俺が演習から抜ける。後は頼んだ」


摩耶「お、おう…」


五月雨「さあお前ら全員出ていけ、朝潮と話しがあるからな」

S朝潮「……皆さん出て行かれましたよ」


五月雨「おい、俺達の事…」


S朝潮「恨んでるし許すつもりもありません」


五月雨「……」


S朝潮「本当なら殺してやりたいんですが、そんな低俗なことをすると司令官に迷惑がかかりますので」


五月雨「……」


S朝潮「貴女達は一生許しません。なのでどんな行動を取っても無駄だということは知っておいて下さいね」


五月雨「そうかよ…」


S朝潮「その開き直りもこうやって見ると哀れですね」


五月雨「なんだと!?」


S朝潮「いいですね、またカッとなって秋津洲ちゃんをサンドバッグにしますか?あ、それをしていたのはあの男でしたね」


五月雨「お前……」

S朝潮「貴女が私とどんな話をしたかったのかは分かりませんが、何を話しても無駄です」


S朝潮「罪というものはどうやっても消えない。それを私は知りました」


S朝潮「忘れましたか?私も人殺しですよ」


五月雨「俺達は…殺し……」


S朝潮「私をあんな目に合わせて殺して無いと言えるのか!!!!」


五月雨「……」


S朝潮「…失礼しました。ですが私と貴女では認識の違いがあるようです」


S朝潮「話しはこれで終わりにして演習場に向かいましょう。もしかしたらもう始まってるかもしれませんからね」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー演習場


S朝潮「あ…やっぱりもうやってましたね」


五月雨「……」


S朝潮「戦況的には五分五分ですか…」


五月雨「……」


S朝潮「こちら側には龍驤さんという最大戦力が居ません。そしてそちらは貴女という司令塔が居ない」


S朝潮「良い勝負になっているみたいで良かったですね」


五月雨「……あぁ」

S朝潮「青葉さんが張り切ってカメラを回してますね。この映像は何かに使うんですか?」


五月雨「…ネットにあげたりどっかの放送局が使う時用だ」


S朝潮「なるほど、よく考えているんですね」


五月雨「当たり前だろ、こっちは明日食っていくのに必死なんだ」


S朝潮「正にハングリー精神というやつですか」


五月雨「…お前はこの鎮守府で何してんだよ」


S朝潮「色々です」


五月雨「…そうか」


S朝潮「決着……もう少しかかりそうですね」


五月雨「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


さみだれ「お母さんと朝潮ちゃん…大丈夫かな…」コソッ


さみだれ「今にも喧嘩しそうな雰囲気だけど…」


さみだれ「お母さんはちゃんと謝ったのかな?朝潮ちゃんは許してくれたのかな?」


さみだれ「うう聞きたい…けどお母さんと会うのは…」


さみだれ「どうしよう…このまま見てるしかないのかな…」


さみだれ「うぅぅ……」


さみだれ「ピンクちゃ~ん…戻ってきてよぉ…」

ーー


Y子「朝ちゃん……」コソコソ


Y子「さっき凄い怒鳴り声が聞こえたけど大丈夫かな…」


Y子「また自分を見失ってない?暴力なんか絶対ダメだよ?」


Y子「出て行きたいけど、ここで出て行ったら五月雨を助けることになる…」


Y子「それにあの子ども…さみだれも……」


Y子「クソぉ……見てるしかないか…」


Y子「演習が終わるまでこのままなら辛い…辛過ぎる……」


Y子「朝ちゃぁん……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


S朝潮「Y子さん?」


Y子「ごめん…どうしても朝ちゃんが心配で…」正座


S朝潮「だからってあんな覗きみたいなことしないで下さい」


Y子「うう…」


S朝潮「心配してくれるのは嬉しいんです。でも他に方法がありますよね?」


Y子「おっしゃる通りで…」


S朝潮「もう…次はありませんよ?」


Y子「はい……」


S朝潮「本当はもう少し注意をしたい所ですが…私だって空気を読みますからね」

五月雨「さみだれ!さみだれ!!」ギュッ


さみだれ「お母さん…」


五月雨「元気そうで良かった……!」


さみだれ「うん…私は元気だよ」


五月雨「もう…二度と会えないと思ってたのに…」ギュゥゥ


さみだれ「い、痛いよ…」


五月雨「子どもを抱き締めて何が悪いんだよ…!!」


Y子「…あの五月雨が、ね」


S朝潮「それほど我が子というものは大事なんでしょう」

五月雨「……いつからここに居たんだ?」


さみだれ「えっと…幹部さんの所にちょっと居て、武蔵さんが世界を見てこいって言ってぇ…」


五月雨「…それから?」


さみだれ「えっと……確か…」


S朝潮「…邪魔するべきじゃありませんね。行きましょうかY子さん」


Y子「いいの?」


S朝潮「……はい」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

さみだれ「待って朝潮ちゃん!」


Y子「呼んでるよ朝ちゃん」


S朝潮「…何でしょうか」


さみだれ「朝ちゃんのお話をお母さんにしたいの」


S朝潮「私の話を…」


さみだれ「あのねお母さん、朝潮ちゃんって物知りなの。機械にも詳しいし、色んなこと知ってるんだよ!」


五月雨「…知ってるよ。コイツは爆弾を作れるくらいだからな」


さみだれ「それだけじゃないんだよ!あのね……」

ーー


五月雨「さみだれが良くしてもらっていた事はよーく分かったよ」


さみだれ「そうでしょ!」


五月雨「…さみだれに復讐しなかったんだな」


S朝潮「そんな事をすると思いますか?」


五月雨「…悪い」


五月雨「そうか、さみだれは受け入れられてたのか…」


S朝潮「以外でしたか?」


五月雨「いや…よく考えてみたら当たりか。ここはそういう鎮守府だからな」


S朝潮「そうです、そうに決まってるじゃないですか」

五月雨「でもよ…許さないとまで言われて、はいそうですかと引き下がるのは女が廃る」


S朝潮「ほう」


五月雨「今目の前に朝潮が居る。だからはっきりと謝罪するのが筋だ」


S朝潮「私は頭を下げられても何とも思いません」


五月雨「わかってるよ、ケジメを付けるってことだ」


さみだれ「お母さん…?」


五月雨「謝れる相手が生きてそこに居るんだ。これ以上の条件は無ぇだろ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

五月雨「……ごめんなさい」土下座


五月雨「貴女を傷付け、死に追いやったのは私の責任です」


五月雨「決して許される行為ではありませんでした。でもせめて謝罪はさせて下さい」


五月雨「本当に…ごめんなさい」


S朝潮「…子どもの前で頭を下げれるようには、進歩してるみたいですね」


Y子「朝ちゃん……」


S朝潮「Y子さんすいません。実は謝罪の内容によっては五月雨を殺すつもりでいました」


さみだれ「え……?」


Y子「多分あたしが止めてたと思うけど……よく踏みとどまれたね?」


S朝潮「彼女はちゃんと、誰が悪いのかをその口で白状しましたから」


五月雨「……」

S朝潮「私を売り飛ばしたのはあのクズ男です。でもその買い手の情報はどこから持ってきたんでしょうか?」   


Y子「…コイツまさか!?」  


S朝潮「五月雨こそが私を売るきっかけを作った張本人なんですよ」


五月雨「…その通りだ」


五月雨「朝潮も文月も浜風も。全部俺がそういう風にあのクズに仕向けた」


さみだれ「どうしてお母さん…?」


五月雨「…悔しかったからだよ。俺は全部負けてたからな」


S朝潮「Y子さん、私が今まで五月雨を許さないと言い続けた理由は分かってくれましたか?」


Y子「朝ちゃんは…知ってたの……」


S朝潮「勿論ですよ」

S朝潮「まだ許したわけではないですが、貴女達も精一杯できることをやってください」


五月雨「あぁ……」


S朝潮「…さて、演習も終わったようですし迎えに行きましょう」


Y子「本当だ…」 


さみだれ「いつの間にか終わってたみたい」


S朝潮「どっちが勝ったのか気になりますね。行きましょう」スタスタ


五月雨「…今はこれでいい。どのみち許される訳がないんだからよ……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


アイオワ「Yeah!勝ったわーー!」


瑞鳳「勝つには勝ったけど危なかったぁ…」


瑞鶴「向こうの連携がうまくいってたら負けてたわね」


那智「興味深い連中だ…」


初雪「こっちはアイオワさんまで出してるから勝って当然だったのに」


神通「それくらい…強いということになりますね…」

S朝潮「皆さんお疲れ様でした」


瑞鳳「今の演習見てた?」


S朝潮「途中からでしたが」


瑞鶴「向こうの子達、結構やるみたいね」


アイオワ「久しぶりにエキサイティングな戦いだったわ!」


初雪「この後…どうするんだっけ」


神通「交友を深める為に…一緒に汗を流すんですよ…」


那智「裸の付き合いというやつか」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー大浴場


さみだれ「ふんふふ~ん」


五月雨「さみだれがシャンプーハット無しで頭洗ってるだとぉ!?」


S朝潮「訓練の賜物ですよ」ドヤッ


五月雨「ギギギ…!!」


「なぁ…なんか横須賀の奴らってさぁ…」ヒソヒソ


「明らかに胸…デカイよな…」ヒソヒソ


「瑞鶴なんてまな板がデフォだろ?あれ見ろよ…」ヒソヒソ


瑞鶴「……聞こえた瑞鳳?」


瑞鳳「はい…!」


瑞鶴「皐月直伝の胸マッサージは効果があるのよ」


瑞鳳「私、これからも頑張ります!」


瑞鶴(私の場合はマッサージ店と加賀に揉まれまくったのがあるけど…別に言わなくてもいいわよね)


ーー

遅くまでありがとうございました


コメントなどあればお願いします

ーー


漣「ご主人様の様子はどうですか?」


霞「今のところは問題ないわね。キツイ薬も使わずに済んでる」


潜水新棲姫「今までの提督なら倒れていてもおかしくは無かった。そうならなかったのは霞達の存在が大きい」


朝霜「あたい達だけじゃないけどな。龍田と天龍もパパにいい影響が出てる」


早霜「龍驤の穴を埋めるどころか、それ以上のことができているみたいねぇ」


漣「本妻以外に複数手を出しているのが幸いするとは、流石はご主人様ですな」

潜水新棲姫「その中でも一番は霞だな。自分でも分かってるだろう?」


霞「ええ、私が居なかったら司令官は心労で倒れてたでしょうね」


朝霜「悔しいけどよ、霞には勝てそうにねぇんだよな…」


霞「司令官には今まで飴と鞭を使い分けてたけど、その比率を大きく変えたのよ」


早霜「具体的にどう変えたの?」


霞「今までは鞭が一、飴が二だったのよ。そこから飴の比率を五に変えたわ」


漣「ご主人様甘やかされまくってますな…」


霞「夜の方も慣れてきたし、それはもう甘やかしまくってるわ」


潜水新棲姫「とりあえずは現状維持でなんとかなりそうか?」


漣「だと思います。あとは個人的に何か気になったことがあれば情報を効果しましょう」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


幹部「龍驤君の様子はどうだい?」


「入院時よりも悪化しています。このままでは面会も不可能です」


幹部「面会すら無理か……」


「普通ならば解体すべき状態です。ですがそれはしないんでしたよね?」


幹部「ああ、龍驤君はなんとしても治して欲しい」


「完治は不可能かもしれません。それでも良いのなら引き続き治療を続けますが」


幹部「…龍驤君を頼む」


「分かりました、手を尽くして治療します」

幹部「提督君に龍驤君の様子を伝えるべきなのだろうが、彼のメンタルを考えると心配だ…」


幹部「かと言って嘘を言ったり、お茶を濁すような回答は相応しくない」


幹部「…漣君達がしっかりフォローしていると信じるか」


幹部「いやしかし…うぅむ、どうしたものか」


幹部「龍驤君も頑張っている…これは事実だ」


幹部「仕方ない…その方向でいこう。提督君はここで終わってしまうような人物では無い」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーーーー


龍驤『司令官~』


提督『どうした龍驤?』


龍驤『明日はどっか出掛けれへん?』


提督『仕事が無ければな…』


龍驤『大丈夫や、司令官の為やって言うたらみんなが変わりにやってくれるって』


提督『そうか、それならいいな』


龍驤『デートなんて久しぶりや。二人で行きたいところが沢山あるねん』


提督『龍驤が行きたい所は全て行こう』


龍驤『やった!ほんならまずな…』


提督『ただ…一つだけ付き合えない場所がある』


龍驤『それってどこ?司令官が嫌いな場所ってあったっけ?』


提督『お前が落ちる…地獄だ』


龍驤『!!!!』

ーー


龍驤「……」ビクッ


龍驤「あ……ぉ…」


龍驤「……」


龍驤「ぉうえっ……げ…」


龍驤「……ぁ」


龍驤「ぇ……ぇ…」


龍驤「……」


龍驤「おぉぉ……ぁ…」


龍驤「ぅ……っ…」

龍驤(ここが現実かどうかウチには分からん。いや、分からんモノが多すぎる)


龍驤(司令官って誰?なんでウチの腕と脚は片方無いん?)


龍驤(なんでウチは…ベッドに縛られてんの?)


龍驤(……考えても仕方ないんよな)


龍驤(朧げながら覚えてることが一つだけある。それはウチが罪を犯したということ)


龍驤(ウチは罰を受けてる途中なんか?それやったら納得や)


龍驤(……罰?なにそれ?それって美味しいん?)


龍驤(あ…美味しいってなんやったけ?色んなこと…忘れてしもうたわ)


龍驤(どないしようも無いから寝よ……寝る…寝るってなんやっか…)


龍驤(……ウチは幸せになりかっただけやのに)


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー横須賀鎮守府


幹部「…だからだね、龍驤君は……」


提督「分かりました、状態は良く無いんですね」


幹部「そうか…提督君にはもう誤魔化しは通用しないか。そうだね、単刀直入に言って最悪だ」


提督「…そうですか」


幹部「だが諦めてはいけない。面会はできないままだが、きっと龍驤君は良くなる」


提督「ええ、分かっています。すぐにでも龍驤に会いに行きます」


幹部「ん…んん?話を聞いていたかい提督君?龍驤君はとても面会ができる状態じゃないんだ」


提督「聞き間違いじゃありません。自分は龍驤に会いに行くと言ったんです」


幹部「…提督君の気持ちは分かる。だが……」


提督「だが、何ですか?」


幹部「……」

提督「多少強引にでも龍驤には会いに行きます。自分にはその権利があります」


幹部「……」


提督「警察沙汰になろうが構いません。龍驤に会えればいいんです」


幹部(提督君は変わった。以前のように優しさだけでなく強さ、激しさを身につけた)


幹部(そうなった人物は強い、ちょっとやそっとじゃ折れたりもしない)


幹部(やはり提督君に横須賀鎮守府を任せて正解だった。思っている以上の成長だ)


幹部「……面会の時間帯はこちらで指定する。せめてそれは守ってくれないか?」


提督「龍驤に会えるならば、その条件を飲みます」


幹部「今の提督君なら…龍驤君を救えるかもしれないね」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


霞「それでいつ龍驤さんに会いに行くの?」


提督「…明日の夜中だ」


霞「そう、なら今日はこれくらいにして早く寝ないといけないわね」


提督「あぁ…」


霞「…司令官」ギュッ


霞「気負い過ぎちゃダメよ。貴方はそういう所があるの」


提督「……」


霞「焦ってもいけないし、急ぐのもいけない。これまでで学んできたわよね?」


提督「…そうだな」

霞「もしダメなら、なんてのも考えちゃいけないわ」


霞「絶対に大丈夫だって、そう思うことが大切なのよ」


提督「…龍驤は俺にとって唯一無二だ」


霞「龍驤さんにとってもそう、貴方は唯一無二なの」


霞「でもここには貴方の事を思って、待っている子が沢山居ることは忘れちゃいけないわ」


提督「……」


霞「もし私が妊娠して、父親が居ないなんてことになったら…」


提督「そんなことはさせない」


霞「だから無茶はしちゃいけないの。分かったわね?」


提督「……あぁ」


霞「良くできました、ならもう寝ましょう。ほら、このまま抱き締めておいてあげるから……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー病院


「……」


龍驤(誰かがウチのことを呼んでる…?)


龍驤(新しい夢やな……こんなパターンは今まで無かった…)


龍驤(視界はぼやけてて何も見えへんけど……まだ誰かがウチを呼んでる…)


龍驤(もう…うるさいって……止めてやぁ…)


龍驤(こんな夢……もう終わりに…)


提督「龍驤…」


龍驤(……)


龍驤(…………ぁ)

龍驤「だ……誰かなぁ……そこに居るの…」


提督「龍驤……」


龍驤「ごめんな…ウチ……色んなこと忘れてて…キミが誰か分かれへんのよぉ…」


提督「龍驤……」


龍驤「そんなに…名前呼ばれても……意味ないよ…」


提督「龍驤……」


龍驤「せやから……な……そんな顔しやんといて…」


提督「……龍驤」ダキッ


龍驤「あ、何すんのよ……この…変態……」


提督「もういい、もういいんだ……」

提督「龍驤の罪は裁かれることは無い…だから許されないというわけじゃないんだ」


提督「お前はもう十分に苦しんだ……もういいんだ…」


龍驤「……あかん…ウチは許されたらあかんのよ…」


提督「そんなことは無い……俺には龍驤が必要なんだ…」


龍驤「あかんって……」


提督「例え神様が許さなくても…俺が龍驤の罪を赦す」


龍驤「え……」


提督「俺が龍驤の罪を背負う……だから俺の所に戻ってきてくれ…」


龍驤「司令官は……関係ないよ…」


提督「ある…龍驤は大切な……俺の全てなんだ…」


龍驤「司令官……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

龍驤「そう言うてくれて嬉しい…嬉しいよぉ……」


龍驤「でもなぁ…司令官を巻き込むのは違うんや……」


龍驤「ほんまは逃げたい…逃げて全部無かったことにしたい…」


龍驤「でも……ウチは逃げたらあかん……」


龍驤「ウチの犯した罪は…ウチだけのモノなんや……」


龍驤「司令官が背負うべきや無い……それは違うんよ…」


龍驤「でも…でも………」


龍驤「その言葉が…一番嬉しいよぉぉ…………」ボロボロ

龍驤「こんなウチを愛してくれるのも嬉しい……」


龍驤「こんなウチを見捨てやんのも嬉しい……」


龍驤「キミの気持ちに…応えたい……」


提督「龍驤…」


龍驤「でもあかんよぉぉ……ウチが犯した罪は…消えへん……」


龍驤「命は一つだけなんや……それを奪った罪は何よりも大きい……」


龍驤「ウチは…司令官を不幸にする権利は無い……」


提督「龍驤と一緒に居れない方が不幸だ」


龍驤「……何を言うても無駄か…」


提督「俺は絶対に龍驤を諦めない」


龍驤「…司令官。これだけは覚えといてな」


龍驤「誰よりもキミを愛して……キミの事を思ってる艦娘がおった」


龍驤「それだけ覚えといてくれたら……ウチはもう思い残す事は…無いから……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

実質全て同じなので再安価

下2 お願いします

提督「…龍驤、人は誰も罪を犯しているんだ」


提督「人の始祖は神に背くという罪を犯した。だがその罪を責任転換し、認めなかったから悔い改める機会を失った」


提督「だがそこで終わらかった。それでも人はその後の歴史を紡いでいるんだ」


提督「龍驤は罪を認めているのに、悔い改めることもできないのはおかしい!!」


提督「今、龍驤を不幸にしているのは神でも世界でも無い、罪による必然と考えている龍驤自身だ」


提督「だから俺が龍驤の罪を背負って軽くする。龍驤は不幸になんかならない!」


龍驤「あぁ…司令官……」

提督「俺を不幸にするな!龍驤が居ない世界に幸せはない!」


龍驤「ウチ…ウチ………」


提督「…俺の所に帰ってこい」ギュゥゥ


龍驤「……もっと…強く…」


提督「……」ギュッ


龍驤「ウチが消えへんように……抱き締めて…」


提督「龍驤……」


龍驤「ウチが不幸にならんように……その手を離さんといてなぁぁ……」


提督「二度と…離さない」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


「これは驚くべき事です…」


幹部「私はそうは思わないよ」


「あんな…あそこまで酷い状況から回復するだなんて」


幹部「医学で全ては語れないと言うだろう?」


「それにしたって……」


幹部「このままいけば退院も近そうだ、良かった良かった」


「ええ、本当に…良かったですね……」




「……マズイな…」ボソッ

龍驤「……朝」


龍驤「あれは夢や無かった……司令官がウチのこと…」


龍驤「……嬉しい」


龍驤「早く良くなって……キミの所に帰るからな…」


龍驤「もうちょっとだけ待っててな司令官…」


ウチは再び希望を手にした。曇天やったウチの心に司令官という光が差し込んだ

ウチは幸せになってもええ、それがどれだけ嬉しかったか

早く鎮守府に戻って司令官の隣に居たい。そう思ってたのに……



ウチの願い…は………

「××を破壊しろ!」


「ダメだ!あの中には……!」


「そんな、どうして!?」


「こんな事って……」


「龍驤さん!!」




「…………」

「……助けて…」

「これが……ウチの………×…」



ーー

このスレはここまでです


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