樹里「普通は付き合って一ヶ月で凸凹……!?」 (82)

※注意!

warning!warning!
これはシャイニーカラーズのR18SSです
加えて以下の注意点があります

・地の文があります
・あとわりとニッチ……かもしれません
・本番行為は有りません(重要)

樹里は去年引いてる。摩美々きません。たすけて。ゆるして。

1st:知らない。男の人の事情

知らない間に世界が変わる。でもそれは、多分視点が変わっただけかもしれない。
ちょっと背伸びをすると見えなかった物が見えてくる。
見てたものが見たいものに。
見えてたものが見せたいものに。
ちょっとした我儘も、全部誰かに向けて。

樹里「へへ……っ」

どうしても頬がにやけてしまう。
スマホでロックを外すと見えてくる画面。
ロック画面と待受で壁紙が変わるようにすると、隠してるのに一緒に居る気分になれて少しうれしい。
相談したときに『ダメだ』じゃなくて。『こうしたら』を教えてくれたのもアタシの機嫌に一役買っていた。
ダメ元だったのもあるけど、記念だって。大切な日だって思ってくれてるのが嬉しくて、それを持ち歩けるのが楽しくて。意味もなく何度も画面をつけては消したり点けたりを繰り返す。
スマホを見てにやにやしているのはもしかすると変に映るのかもしれないけど、そんな事気にならないくらい嬉しかった。

樹里「Pと、写真」

付き合い初めたのは3ヶ月前……具体的には94日前。カレンダーに一つ一つ数字を書き足したから間違いない。
事務所でジャンプを読んでて、Pが帰ってきて、おかえりっていったときにただいまって返ってきた。
居心地が良くて、こういうのいいなって。少し古くなってしまった記憶が鼻をつつきながら、呼びかけると返ってくるその言葉に嬉しくなってしまって。

つい漏れた本音がつないでくれた。

その日からアタシたちは、恋人になった。
告白と言うには少し軽率で無造作だけど大切な時間になった。

最近手をつないだ。手袋を脱いだ冷たい手を、暖かくなるまで握ったのを覚えてる。



要は初めてのデートをして手をつないで浮かれてるだけ。でも間違い無く幸せな二人のはずだ。

樹里「へへっ……」

これからも、ずっと。

智代子「へー、三ヶ月経ってもえっちしないカップルは破局しちゃうのかぁ……」シゲシゲ

樹里「」



幸せが崩れ去った。

2nd:続 知らない。男の人の事情

樹里「嘘だろなぁ嘘だって手をつないだばっかりなんだって幸せなんだ違うんだろ実は違うんだろなぁなぁどうしてだ破局とか絶対違うから違うんだろぁ!」

智代子「樹里ちゃん!締まってる!首!締まってるよ!落ち着いて!お願い!落ちちゃう!落ちちゃうぅぅ!」ブンブン

樹里「大体三ヶ月ってなんだよ速すぎるだろ高速船か?高速船なのか?速すぎておいてっちゃうじゃねーかふざけるな売れなかったじゃねーか手つないだだけの初心者に高度な物求めるなぁ!!」ナミダメ

智代子「お願い!暴露する前に離してぇ!」

樹里「うわああああ!」ブンブン

智代子「樹里ちゃあああああん!」ブンブンブンブン





樹里「わ、悪い。取り乱した。大丈夫かチョコ」

智代子「私もうちょっとでアイドルがしちゃいけない顔になっちゃうところだったよ……」

樹里「わ、悪かったって」

智代子「もー……」

智代子「……それで。色々、聞き捨てならない事言ってたねぇ。プロデューサーさんと何かあったの?」

樹里「あ、いや、その……なんかあったっつーか。何もないっつーか」

智代子「……詳しく聞いても良い?」

樹里「……さっき、チョコが」

智代子「私が?」

樹里「……」プル

智代子「?」

樹里「……」ボロボロ

智代子「ごめん樹里ちゃん真顔で泣かれるとちょっと怖い」

樹里「うあああ……」

智代子「お、落ち着こう?さめざめ泣かなくていいから。協力するから」

樹里「ちょこぉ……」

智代子「よしよし……」

智代子(……これは重症だなぁ)

樹里「わかれるのやだぁ……」

智代子(……めんどくさい)

智代子「とりあえず。話をまとめると樹里ちゃんは進展がないと破局するって書いててすごく焦ってる」

樹里「ああ」

智代子「それで、えっちしてない」

樹里「してない」

智代子「それで破局するかもしれないって聞いてすごく怖い」

樹里「すげぇ怖い……」

智代子「うーん。別にそこまで気にしなくても大丈夫じゃないかなぁ」

樹里「なんでだよ!?」

智代子「だって私たち未成年だし。アイドルだし」

樹里「……でも、破局するって」

智代子「付き合ったらこうなるって事くらい、プロデューサーさんは気付いてるもん」

樹里「……でも、それで不満とか」

智代子「そこは……分からないけど」

樹里「……その」

智代子「?」

樹里「……初めてなんだ……好きになったの」

智代子「!……初恋……!」

樹里「あ、アイツとはきちんと恋人やりたいし!……ちゃんと、アタシが彼女で良かったって思ってほしいし」

智代子「健気……!」

樹里「そ、そうじゃなくても。普通の、その。カップルでやることとか全部したい。……アイツと、いずれしなきゃ、だし」

智代子「樹里ちゃん……」

樹里「それに……」





樹里「今別れたら多分死ぬ……」

智代子「重たいよ」







樹里「でもぉ……でもぉ……」

智代子「お、落ち着いて! とりあえずこれ読んでみよう! 多分そうならない方法も書いてあるよ!」

樹里「……本当か?」

智代子「多分ね!ほら、私も一緒に読むからさっきのページ読んでみよう?ね?」

樹里「……」コクリ

カップルが辿るABCのスピードとは?


…………
付き合ったカップルはどのようにして愛情を深めて行くのでしょうか?
大抵、付き合いたてのカップルというのは浮かれているものです。
その日のうちに手をつなぐ、ハグするくらいのことは済ませているものでしょう。
実際に編集部にてアンケートを実施し、どのくらいの期間でキスやえっちをしているのかを集計した結果が以下となります。


対象10代-20代 有効回答人数283人

手をつなぐ 0.7日

ハグ 0.9日

手つなぎデート 4.5日

キス 3.5日

えっち 30.9日

樹里「やべぇよカップルってハードル高ぇよ」フルエゴエ

智代子「樹里ちゃん!落ち着いて!まだ頭を抱えるところじゃないから! というか私たちはアイドルでしょ!」

樹里「そ、そうだよな。普通に普段から時間ないしPは仕事すげぇ忙しいもんな」

智代子「そうそう! それに樹里ちゃんだってハグとか手をつなぐとか、その日のうちにやっちゃったでしょ?」

樹里「……」メヲソラス

智代子「……樹里ちゃん?」

樹里「つ、次だ! アタシたちは普通のカップルとはかけ離れてるから! だから、別れる理由を潰せば大丈夫なはずだ!」ダラダラ

智代子「樹里ちゃん……」

必見!えっちしないカップルが別れる確率!

…………
付き合ってからカップルがしたいこととして、えっちというのが挙げられます。特に男性は付き合う前から、相手とえっちをすることを想像しているというのが正直なところなのではないでしょうか。それだけ男性はえっちが好きなのです。
えっちや接触というのは求愛行動の一つです。それを行わないというのは、その欲求を別の行為で発散しているか、そもそも生じていないかのどちらかになります。
もし前者なら浮気の疑いが。
後者なら女性的な魅力を感じない、つまり性的な目で見られていないということでしょう。

どちらにしろ、そうでないにしろえっちをしない、つまり欲求を満たしていない期間が長ければ長いほど欲求というのは溜まっていきストレスに変わって行きます。

アナタは恋人を満足させていますか?もし3ヶ月もの間そういった事を一切行っていないのだとしたら……別れるまでそう時間はかからないのかもしれませんね。

樹里「ははは嘘だろ普通三ヶ月おしべとめしべをくっつけるとかそんなことないから普通ないから」キョロロロロロ

智代子「樹里ちゃん?目が泳ぎすぎてすごいことになってるよ?」

樹里「お、泳いでなんてないからな?ど、どうせこんなのそんなに影響とかねーし。Pはちげーし」ページツギヘ



三ヶ月も欲求を溜め込むと普通は爆発します



樹里「爆発ってなんだよ!?爆発ってなんなんだよ!?」アタマカカエ

智代子「じゅ、樹里ちゃん? 大丈夫だよ?」

樹里「なぁチョコ!普通は爆発なんてしないよな!?しないよなぁ!?」ガシッ

智代子「だ、大丈夫だから! お父さんや兄弟の人も爆発なんてしてなかったでしょ!?ね!?」

樹里「でも爆発してないってことはPがぁ!Pが浮気したぁ!」ナミダメ

智代子「樹里ちゃん!落ち着いて!ひとまず状況を整理しよう!」

智代子「えっと、じゃあこれから樹里ちゃんとプロデューサーさんがどこまで進んだのか聞いていくね? あ、答えにくかったら言わなくていいから」

樹里「……」コクリ

智代子「プロデューサーさんと手をつないだのは?」

樹里「……一週間前」

智代子「え"?」

樹里「あ?」

智代子「……」

樹里「……」

智代子「じゃあ、あの浮かれっぷりは初めて手をつないだからってこと?」

樹里「こ、恋人つなぎだったし……」

智代子「樹里ちゃん……」

樹里「……嘘、普通に手をつないだだけだ」

智代子「そこは問題じゃなくてね?」

智代子「じゃ、じゃあハグしたのはいつ?」

樹里「……」ダンマリ

智代子「……え?」

樹里「……」フルフル

智代子「まさかハグはまだ?」

樹里「べ、別にいいだろ。恥ずかしいし、その、一緒の部屋にいるだけで、幸せっつーか、満たされるっつーか」

智代子「oh……」




智代子「……じゃあ、当然キスもまだだよね?」

樹里「……」コクリ

智代子「……もしかして仲悪い?」

樹里「そんなわけねーだろ! こ、この間もデートしたし」テレテレ

智代子「でもえっちだけじゃなくてキスもハグもまだなんだよね?」

樹里「……うん」ズーン

智代子「おうちデートとかした?」

樹里「……Pの部屋とか、アタシの部屋で結構泊まり込んだりはしてる」

智代子「例えば?」

樹里「……昨日鍋しようってアタシの部屋で一緒に晩御飯作ったりした。P、と一緒に台所に立ってこういうのいいなって」

智代子「ほほう、なんだかカップルの会話だね。それでそれで?」

樹里「……一緒にこたつに入って、どっちが右に座るかでちょっと喧嘩した」

智代子「……あれ?」

樹里「お互い箸右手だろ?左側に座るとその、食べさせにくいじゃんか。だからいつの間にか右側に座った方が食べさせたりって感じになってさ」

智代子「普通は一緒の場所に座らないと思うなぁ」

樹里「前もPが右だったから今度はアタシだろっていうと今日はレッスン頑張ってたし甘やかしたいんだよってPが言っててさ。でも前も同じやり取りして結局右側に座ったじゃないかって」

智代子「絶対確信犯だよ!」

樹里「それで結局今度Pの好きなとこ連れてってくれるっていうから右側譲ったんだ。それで寝る前まで一緒にゲームしてた。でもその時にPがさ」

智代子「そっかぁ、大変だねぇ」

樹里「あ、アタシが寝るまで待つって。なんでだって聞くと寝顔がかわいいって。は、恥ずかしかったから壁の方向いたら寝るまでの間だけって頭なでてくれたんだ。その、本当にずっと、寝るまで」カアア

智代子「それ少女漫画で見たやつ」

樹里「途中恥ずかしくってさ、その、布団に潜ったりしたんだけど背中ぽんぽんってしてくれて。頭出すとまたなでてくれるんだ。それで、その、手とか握ると握り返してくれて……へへっ」ニヤニヤ

智代子「おーい、樹里ちゃん、かむばーっく。自分の世界入るより現実見ようよ」

樹里「あっ、悪い。その、えっと、だから、仲悪いとかじゃないんだ。ただ、キスとか、ハグとか、え……えっちとかしてねーだけで」キュッ

智代子「うーん……確かに仲が悪い訳じゃなさそうだよねぇ」ホワンホワン

智代子(……もしかしてプロデューサーさん、遠慮しちゃってる?)

智代子(普通は手をつないだり、ハグとかキスくらいはしてもいいはずなんだけど……)

智代子(樹里ちゃんの様子だと関係が悪いとかそんなこともないみたいだし高校生と付き合ってる事にちょっと負い目を感じちゃってるのか、も……?)

智代子「うーん……」

智代子(それにしても、樹里ちゃんがこうなっちゃうなんて。恋ってすごいなぁ)




樹里「ああああ待ってくれ待ってくれダメだダメだそんな母性あふれる相手とかロリコンとかかわいいとか浮気やだぁぁぁぁ」グスグス

智代子「とりあえず樹里ちゃん落ち着いて」

樹里「どうしよう智代子……このままだとPが小学生な人妻にマグナムで狼が爆発するかもしれねぇ……」ナミダメ

智代子「小学生な人妻な時点であんまりいないと思うな!」

樹里「でも……でもよぉ……」

智代子「あーもう! だからプロデューサーさんはそんな人じゃないでしょ!」

樹里「それは、そう……だけど……」

智代子「それに、こういうことなら恋愛マスターの智代子さんに任せなさい!」ドヤァ

樹里「チョコ……」

智代子「と、言っても。私もそんなに詳しい訳じゃないんだけどね」エヘヘ

智代子「でも、ここで立ち止まっても進まないじゃない? だから一緒に勉強しよう! 大丈夫! 二人いればなんとやらだよ!」

樹里「チョコ……」ジーン

樹里「ああ! 恩にきるぜ!」





智代子「それじゃあまず、その……えっちについて調べよっか」///

樹里「……おう」

3rd:知らない!男の人の性事情

智代子「まず!こういうので言えばネットが鉄板だよね!……その、色々と」コソコソ

樹里「お、おう!……なんて検索すれば出てくるんだ?」コソコソ

智代子「うーん……とりあえず、初えっちって検索してみよっか」

樹里「……いくぞ」ミガマエ

智代子「……うん」ミガマエ

ポチッ




検索ワード:初えっち

Google「ずらぁあああああ」



樹里「……なんか」

智代子「……普通だね」

樹里「変なサイトっつーよりなんか解説みたいだ。外人が頭抱えたりする感じの」

智代子「まぁいきなりえっちな画像が出てきたらびっくりするし相談とかしづらいからね……」

樹里「ええと……とりあえずこれか?準備したほうがいいもの……?」ポチッ

智代子「……へー、そのための香水とかあるんだ」

智代子「あと普通に体をきれいにして、歯磨きとかして……樹里ちゃん?」

樹里「……」ズーン

智代子「……樹里ちゃん?」

樹里「……なあ智代子」

智代子「?」





樹里「普通、洗うときって指、中まで入れるのか……?」フルエゴエ

智代子「えっ」




樹里「やべぇよ……どうしよう……生臭いとか言われたら立ち直れねぇ……」

智代子「まってまって。樹里ちゃん実は指いれたことない?」

樹里「……ああ」

智代子「まぁ怖いもんね……仕方がないよ」

樹里「……智代子はあるのか?」

智代子「えっ」

樹里「……どんな感じだった?」

智代子「な、なんでそんなこと言わないといけないの!」カオマッカ

樹里「だってぇ!ゆ、指入れたとき、なんか、へんな感じがして……」ナミダメ

智代子「こ、この話おしまい!はいっ!流石に恥ずかしいもんっ!」

樹里「でも入れた事あるんだろ!?」

智代子「そうしなきゃ洗えないもん!」

樹里「へ、変な感じしなかったのか!?」

智代子「変な感じって何!?」

樹里「ぞわぞわするやつ!」

智代子「あ、あー、それは、する、けど」

樹里「その、アタシもちょっとえろい気分になる……」

智代子「……」

樹里「……」

智代子「こ、この話おしまい!とりあえずこれブックマークすれば多分準備には困らないから! はい!」

樹里「お、おう!」

智代子「次はえっちの事検索するの!はい!樹里ちゃんやって!」

樹里「あ、アタシがか!?」

智代子「だって私さっきやったもん!それに、え、えっちな質問されたもん!」

樹里「う、うぅ……!」

樹里「じゃ、じゃあ押すぞ、押すからな!」マッカ

智代子「き、きかなくていいよぅ……」マッカ

樹里「お、おりゃ!」



検索ワード:えっち

Google:やっべf○nz○だしちゃった







樹里「な、なんか変なの出てきた」

智代子(……あれ?このサイトって)

樹里「と、とりあえず一番最初にでてきたやつ押せばいいんだよな!」ポチッ

智代子「あ、待って樹里ちゃん!」


○ANZA「やぁ」




樹里「……」

智代子「……」



樹・智「「きゃああああああああ!?」」

樹里「なんだこの服! わ、わ、和服なのにすけすけじゃねーか!」

智代子「まって!樹里ちゃん待って!これ難易度高いやつだから!すぐ消して!」

樹里「なんだよこれ!む、む、むねが! まるだしの! なんだこの服!」

智代子「えっ、あっ、これ見たことある!弟が見てた!えっちなビデオだ!」

樹里「え!?」

智代子「わっ!?わっわわわこれお尻にへんなことするやつだよ!見たもん!私裏のとこで見たもん!」

樹里「尻!?尻になにするんだよ!」



智代子「すごいこと!!」

樹里「すごいこと!?!?」



樹里「ああああどうしよう……どうすればいいんだ……Pが、Pがそんな……」プシュウウウ

智代子「えっ、あっ、か、かえる見たいな格好で……え、っ、縛るの?!縛るの!?」

樹里「すけすけの服とか持ってきたらどうしよう!!」

智代子「吊るされながらおしりとか聞いてない!!」

はづき「……お二人とも、何をしているんですか?」

千雪「えっと……樹里ちゃん、智代子ちゃん、どうしたの?」


樹・智「「わああああああああ」」



はづき「……どうしたんでしょう?」

智代子「……さぁ?」

はづき「要するに……え、えっちについて調べ物をしてたんですか?」//

樹・智「……」コクリ

千雪「えっと、そういうのに興味を持つのはわかるけど、せめて場所をね? 果穂ちゃんやあさひちゃんもいるし、プロデューサーさんも気まずいだろうし、その、私も恥ずかしいし……」//

樹・智「ごめんなさい……」

千雪「……でも二人が不安になるの、よく分かるなぁ」

樹里「千雪……さん……」

千雪「だって好きな人のことだから。不安でも仕方ないし、そんな時になったら断りきれないかもしれないし。だからきちんと考えておきたいとか、そういうのはとっても大切だと思うな」

智代子「千雪さん……」

千雪「だから、プロデューサーさんときちんと話してみるのがいいと思うわ。二人の事なんだもの。きちんと二人で進めていく方がいいと思うの」

智代子「あ、あの!」

千雪「どうしたの?」

智代子「千雪さんはこういう経験はあるんでしょうか!」




はづき「!?」

千雪「!?!?」



千雪「え、ち、智代子ちゃん?」

樹里「あ、えっと。アタシも気になり、ます」

千雪「樹里ちゃんまで!?」

樹里「あ、いや興味本位とかじゃなくて! その、先生みたいだったから……できたら、教えてほしくて」

智代子「二人とも初めてのことなんです! だから、できたら教えて欲しいなぁ、なんて……」

千雪「え、えっと」アイコンタクト





はづき「」シゴト

千雪(は、はづきぃ……!)


智代子「千雪さんは、そういう経験はあるんですか?」

樹里「……」チラチラ

千雪「い、いわなきゃだめ?」

智代子「……」オネガイノポーズ

樹里「……」オネガイノポーズ

千雪「……」




千雪「な、ないの。その、初めてなの……」マッカ



智代子「……」

樹里「……」

千雪「……」///




智・樹・千「「「……///」」」

はづき「……こほん。おふたりとも。千雪さんが困っていますよー」

樹里「あっ、えっと、すみません千雪さん」

智代子「わ、私もごめんなさい……」

千雪「べ、別にいいから! はづきももう少し早く助けて!」

はづき「ふふっ。仲良く談笑されていたものですから、つい」

千雪「もう……!」

はづき「なにはともあれお二人とも。安易にそういう事は聞いてはいけませんよ。恥ずかしい質問はできるだけしないようにしましょう」

樹・智「「ごめんなさい……」」

はづき「では。私はお仕事に戻りますのでお二人もレッスンには遅れないようにしてくださいね」

樹・智「「はーい……」」

千雪「私も甜花ちゃんのお迎えにいかなきゃ。それじゃあ智代子ちゃん、樹里ちゃん。レッスン頑張ってね」

智代子「あ、お疲れ様です!」

樹里「……お疲れ様です」





樹里「……千雪さん、経験なかったんだな……」

智代子「悪いことしちゃったねぇ……」

樹里「……でもどうすりゃいいんだ。千雪さんでも経験ないんじゃアタシ、Pに浮気させちまう……!」

智代子「だ、大丈夫だから! とりあえず私たちだけで調べよう!ね?」

樹里「そうだな……」

4th:知らない!!男の人の性事情

夏葉「それで?樹里は性に関する勉強をしていたらああなったというの?」

智代子「……そうなんだよねぇ……」



樹里「ふぇぇ……ふぅぅ……」カオマッカ




夏葉「……あれ、ブックカバーしてるけど何の本なのかしら」

智代子「し、知らない方がいいと思う!」

夏葉「智代子?」

智代子「あ、えーと、じゅ、樹里ちゃんに直接聞いたほうがいいんじゃないかな!ほら!何があったのかとか!」

夏葉「? とりあえず、樹里に色々聞いてみるわ」

夏葉「樹里、アナタ様子がおかしいわ。何があったの?」

樹里「ナニ!?ナニもねぇよ!?」

夏葉「まって。認識の齟齬がある気がするのだけれど」

樹里「べ、別に水着とか!?メイド服とか!?いや何言ってるんだアタシ違う違う違うぅぅぅ……」

夏葉「落ち着きなさい!?会話が成立していないわ!?」

樹里「し、縛られるの怖いけどちょっとやってみたい……」

夏葉「じゅ、樹里?私の話を聞いてる?」

樹里「あ、え? な、夏葉か……」

夏葉「ようやく気付いた? アナタ、本当にどうしたの……?」

樹里「……夏葉」

夏葉「何かしら?」

樹里「そ、その……」

夏葉「……?」

樹里「……だ、抱きしめられたらどんな感じなんだ……?」

夏葉「……え?」

樹里「そ、その、気持ちよくなって」

夏葉「気持ちよくなって……?」

樹里「……と、とけるのかな。その、体温とかで」

夏葉「……」

樹里「……」

夏葉「……調べてくるわ」

樹里「あ、その、悪い……」

夏葉「……」スタスタ

夏葉「……」ポフン

夏葉「……」




夏葉「どうすればいいの……!?」アタマカカエ

智代子「夏葉ちゃんおちついて」




夏葉「樹里が!樹里が変になっているわ!」

智代子「もう少し言葉選ぼっか!」

夏葉「でも樹里が! 変な感じに!!」

智代子「大丈夫だから!まだあれは引き返せるから!」

夏葉「これ以上があるというの?!」

智代子「落ち着いて!」

夏葉「……プロデューサーはどうしているの?」

智代子「それが、最近全然会えてないみたいなんだよね。おかげで樹里ちゃんちょっと暴走してるし……」

夏葉「暴走というより没入じゃないかしら。困ったわ……」




P「――ただいま戻りました」


智代子「噂をすれば!」

夏葉「プロデューサー!樹里が変なの!助けて!」

P「? 樹里がどうかしたのか?」

智代子「じ、実は樹里ちゃんが……」

夏葉「樹里が変になったの!」

P「……とりあえず、樹里、は……?」





樹里「……にへへ……」ニタァ




P「……」

智代子「……」

夏葉「……」

P「……え、何。なにかあったのか」

智代子「な、何もぉ?」

夏葉「樹里!しっかりしなさい!プロデューサーが帰ってきてるわ!!」

樹里「あ、え、P!?」

P「ああ。ただいま。様子がおかしいって聞いてるけど、どうかしたのか?」

樹里「あ、いや、アタシは、別に……」

P「んー」スッ

樹里「!?」ヒタイ

P「……熱はないみたいだが」

樹里「……」マッカ

P「……?樹里?」





樹里「……妊娠したかもしれねぇ」///////





P「!?」

智代子「!?」

夏葉「!?!?!?」

P「待ってくれ!一体何が起きたんだ!?」

樹里「あ、アタシの大事な所触られちまった……」ポワワ

P「え!?大事な所って額?!おでこなのか!?」

樹里「その……お腹がきゅって。熱くなったんだ」

P「」

樹里「……ど、どうしよう。まだキスもしてないってのに」

P「……そっかぁ」




P「責任とらなきゃな」サクラン




智代子「だれか!だれかツッコミ役の人連れてきて!足りない!私じゃツッコミきれない!!」

夏葉「樹里が……樹里がぁ……!」

智代子「夏葉ちゃん気持ちは分かるけど抱きつかないで!そんな場合じゃないよ!!」

夏葉「でも樹里がぁ! Pもぉ! ケータイ小説みたいな事いってるからぁ!!」サメザメ

智代子「お願いだから正気に戻って!お願いだから!!」




P「男の子かな。女の子かな」

樹里「その……名前、実は決めてるんだ」

P「そっか。でもまだどっちかわかんないだろ?」サスサス

樹里「……どっちでも大丈夫、だと思う」

P「……これからもっと働かないとな」

樹里「……アタシももっと頑張らねーと」



智代子「お願いだから正気に戻ってよぉ!!」





はづき「……こほん。みなさん。どうされたんですかー?」

5th:知ってほしい。アタシの事情

はづき「……ということで、樹里さんは周りと比べて遅れてるんじゃないかと心配されてるみたいです」

P「そうなのか、樹里」

樹里「……ああ」

結局、その場をおさめたのははづきさんだった。
慌てる智代子と夏葉を落ち着かせてレッスンへ送り出し、錯乱した俺を現実世界へ引き戻して、樹里を正気にさせたり。
そうして今回のあれこれを今二人で相談している。


はづき「失礼ですが。お二人は手をつないだり?」

P「はい。2周間ほど前ですが」

はづき「ハグなんかは?」

P「お恥ずかしながら……」

はづき「なら、その先はされてないですよね」

P「ええ、はい……」

樹里「……」

はづき「単刀直入に言いますと、樹里さんはとても不安に感じていらっしゃるみたいです」

樹里「……」コクリ

はづき「お二人のお話ですから、お二人のペースで進めばいいとは思いますけど……でもその事で樹里さんとお話はしましたか?」

P「……いいえ、実は一度も話した事が」

はづき「でしたらこの機会に相談してみてはいかがでしょう。きっと、樹里さんもそのほうがいいと思います」



もっともな意見だった。ちらりと樹里をみやるとやはり少し沈んでいる。

P「……樹里」

樹里「……その、さ」

P「ん?」

樹里「……やっぱり、なんでもない」


なにか言い訳とか言いづらそうにするとき、樹里はこちらを見ようとはしなかった。その手は落ち着きなく組んだり離れたりして、言い淀んでいるのはひと目でわかる。
ならば、自分がすることは決まっていた。



P「……樹里」

樹里「……なんだよ」

P「今日、そっちに行くから」

樹里「……ああ」

「ーーなんで、アタシと付き合ってくれたんだ?」

寮までの距離は短くて。けれど肌寒い冬が道のりを遠くしていた。
手を握ると樹里は少しとまどってからきゅっと握り返してくる。触れた指先は冷たくて、決して離そうとはしなかった。
言葉少なに、しかし帰り道はもう少しで半分。言いづらかっただろうに。何かを打ち明けようとしてくれていた。


「2 割くらいその場の雰囲気と勢いだったかなぁ」

「……残りはなんなんだよ」

「7割くらいは色々複雑だったよ」

「……」

「年の差とか。高校生とか。でも、樹里も同じ様に思ってくれてるんだなって」

「……アタシは、その」

「んー?告る?告白してくれるのか?」

「しっ、しねぇから!」

「残念」

樹里の頬と耳が赤くなる。マフラーに吐息をうずめながら、そのまま逃げようとはしない。

「あ、あんたは!アタシと……その……したくない、のか……?」

「したいさ。でも樹里はまだ未成年だよ」

「……子供扱いしてんのかよ」

「違うよ。大人には通さないといけない筋がいっぱいあるってだけさ」

「……なんだよそれ」

ぎゅっと、手が握りしめられた。かじかんだ指に寒さは厳しい。

「樹里は子供だけど、俺は大人扱いされるからさ。守らなきゃいけないものとか、守りたいものが多くなった。その中には、もちろん樹里も入ってる」

「……アタシは」

「どうしてもしたい?」

「……Pとだから、いいなって思ったんだ」

「……とても光栄な事だよ」

本心だ。たった一人、それだけ思ってくれている事が何より誇らしい。
彼女はいろんなリスクを天秤にかけて、それでも俺のことを惜しんでくれているらしかった。

「……爆発とかしないのか?」

「どうやって?」

「ざ、雑誌に書いてあったんだよ。三ヶ月もしてないと、その。……爆発するって」

「するわけないだろ」

「そうなのか?」

「そうなると直前かそれ以降俺に恋人がいたとか、そういう相手がいた事になるぞ?」

「やだぁ……」

「いないから。いないから泣きそうな顔しないでくれ」

悔しそうに歯噛みして、樹里はうつむいてしまった。手はずっと握りしめられたままだ。

「……浮気、されてるかもって?」

「……してないって思ってる」

「でも頭の中でぐるぐるしてるんだろう?」

「……うん」

「そっか」

多分、もし本当にそうならというのがずっとこびりついて離れないのだろう。樹里もそんなはずはないと思っている。なのに不安で仕方がない。
その不安は正しい。言葉だけでは伝わらない何かがあるのはお互いに知っているし、それを大事にしてきたんだ。言葉だけじゃ足りないと心がきしんでいるのだろう。
大切にしたいのは本当だ。だから踏み込めなかった。リスクがあまりにも大きすぎる。簡単に決めていいようにも思えなくて、引き伸ばしてしまっていた。

「ーーなぁ、樹里」

「……」

「日取り、決めちゃおうか」

「……んっ!?」

「多分次のオフ合わせられるからさ。その日まで準備して、その日にえっちしちゃおうか」

「は、はぁ?!きゅきゅきゅ急に何言い出すんだよ!?」

「しないままだと不安だろう?」

「それはそうかもしれねーけど!」

「俺も樹里としたいから」

「ーー」

「したくないなら断ってくれ。嘘とか、建前はナシだ」

「……アタシは」

「今答えをだせないって事も当然ある。俺はいつその話をしてもいい。だから一緒に考えよう」

「……アタシは」



「アタシは、多分、重たいよ」



「手を繋ぐとか、抱きしめるとか、キスとか。そういうのしてないのが不安なんじゃなくて、その……そういうの、してないのは何か理由があるんじゃないかって」

「……それは」

「……その理由が、したくないとか。できないとか。そういうの、嫌だ」

歩みが止まる。とても寒い日なのに雪はない。吐息が白くて戒めのように感じられた。
求められたのは特別扱いへの証明だ。まだ、取り返しがついてしまう。足跡が残らないままで引き返せてしまう。

「……樹里」




「ご両親への挨拶に行こう」



「あっ、えっ」

「あと俺の両親にも会わせるから」

「ま、待ってくれ」

「流石にご両親公認なら大丈夫なはずだし」

「急にアクティブになりすぎだ!」

「娘さんをくださいって言うの緊張するなぁ」

「あ、アンタはそれでいいのか……?」

「それで良いって言う為に味方を作りに行くんだよ」

「!」

「そうだなぁ。どうか祝福してください!みたいな感じじゃなくて俺しか幸せにできないんだぜ!みたいな感じでいこう」

「き、汚ねぇ」

「汚ない事の裏くらいわかってもらえるさ。お互い大人なんだしな」

「……じゃ、じゃあ、その」



「アタシも、アンタのとこに挨拶しに行くよ」

長い、長いキスをした。
口を離すと息切れをするくらい、長いキスをした。

「樹里……キスするときは息を止めなくてもいいんだぞ?」

「う、うっせぇな!わかってるよ!」

でも鼻息を当ててしまうのはなんだか恥ずかしかったから。
オフの前日。ベランダから見えるのは非常灯とか、街頭の光だけ。でもそれすら目に入らない。最初からずっとPだけがアタシの視界を埋めている。
体がきしむくらい抱きしめられて、それに応えるように抱きしめ返して、キスをした。
初めてのキスと、初めてのハグ。両方が一緒にやってきて頭がいっぱいになる。でも。

「それで、初めてのハグとキスはどうだった?」

「……気持ち、よかった」

「……良かったよ」

ーーわかりきってるくせに聞いてくるのは少し嫌いだ。言わせたいんだと思う。けど、恥ずかしい。
これからもっと恥ずかしい事をするのに、なんだか不思議な気分だった。

ーー場所はどこにする?
ーーアンタの部屋がいい。
ーーわかった。しておいてほしいことは?
ーー……ない。
ーーなら多分我慢できない。部屋に連れ込んだらすぐに樹里の事を抱きしめると思う。
ーー……。
ーー用意は全部しておくよ。

前に話した通りにPの目がギラついてた。キスしてる間もずっと息が荒かった。
部屋に連れ込まれて、ベッドの上に引きずり込まれて、抱きしめられて。


着替えるよりもキスされて。



「脱がせていいか?」

「すっ、好きに……」

「そっか。じゃあ脱がせるぞ」

ベッドの上に上着を放り出して、膝の上で抱き合ったまま。するりと裾から手が入ってきた。
手は案外温かい。じっとりと、手のひらを全部アタシの肌にひっつけて、ちょっとずつ、ちょっとずつ。Pは服をそのまま引っ掛けようとしていた。

「なんか、さ、触り方エロいぞ」

「……樹里の肌に触れるのはその、初めてだったからな」

「……触りたいのか?」

「触れてちょっと感動してるくらいには」

「……ぬ、脱がす前にもう少し触ってくれ」

「ん。了解」

手が今度は縦じゃなくて横に動いた。背中のあたりと脇のあたりをずっと触られている。指が泳いで、親指でこねるみたいな触り方だった。

「サラサラしてるな。ずっと触っていたいくらいだ」

「そう、なのか?」

「そうだよ。触ってて気持ちいい」

「……そ、か」

触れられるのが嬉しい。なんとなく、そんなことはないと思ってしまっていたから。かっこいいとか、そういうのじゃなくて。もっと。もっと。
期待に応えるように、手のひらをあらん限りに伸ばしてアタシに触れていた。Pの手に自分のを重ねた事があるからよくわかる。コイツの手が、気持ちいい。


「なぁ。樹里。このまま、樹里の事を見せてくれないか?」

「あ、えとーー」

見せたかった、見てほしかった。アタシにふれたまま、触りたいって言ってくれた肌を褒めてほしかった。けれどしたかった事を思い出す。
この日の為にいろんな準備をしてきた。服とか、処理とか、下着とか。このまま脱がされると機会を失ってしまう。

「いや、その。……脱がすの、一旦なし」

「どうしてもか?」

「ど、どうしても」

「……わかった」

手が引き抜かれる。服は乱れていた。でも見せたい物は隠れたままだ。

「アンタに見せたいものがあったんだ」

「見せたいもの?」

「すぐに見せるから、ちょっとだけ目瞑るか後ろ向いててくれ」

「……?」

ベッドの脇。Pは向こうを向く。
ボタンを外す。わざと衣擦れの音を立てながら。ポケットにスマホをいれたままスカートを落とす。

ーー恥ずかしい。でも、隠せない。

夏葉に教えてもらった立ち方を練習した。綺麗に、綺麗に、ラインを見せるために。
振り向いたときに思わず触ってしまうように。綺麗だとかそういうのだけじゃない目で見てもらえるように。
脱いだ服を床にわざとらしく落とした。


「ーー見てくれ」


これが、アタシにできる目一杯の誘惑だった。

見られてる。見られてる。いっぱい。穴が開くくらい。アタシの胸とか脚とか顔とかあそことかつま先とか。
視線が文字通り線になって見えるくらい、Pがアタシを見ている。

「樹里、その格好……」


真っ赤な下着だった。アタシらしい色とか、そういうのじゃない。かわいいとかでもない。きっとPがアタシの事を見たときに目を引くように。後ろに組んだ手を握りしめる。たった一枚隔てた布がもしかしたら何も隠してないんじゃないかって思える。そのまま裸を見られてる。
実際、おっぱいの半分くらいは見えていたしショーツはひらひらしてた。初めて誰かに見せる下着を買ったんだ。

Pは、アタシを見ていた。

「あ、アタシが着てたら悪いのかよ」

「……樹里」

また、正面から強く抱きしめられる。今度は優しく、さっきより強く。

「そんなことない。樹里はかわいいよ」

耳元で、融けるような声がした。

「樹里、さわってごらん」

お腹にずっと何かがあたってる。

「樹里でこうなったよ」

導かれた手が触れたのは、興奮の証だった。






「こ、こんなふうになるんだな……」

「樹里のせいだから」

「アタシのせいで……」

まだ暖房は入ったばかり。冷たいままの自分の手。だから、布越しなのに熱さがわかる。ぴくぴくと脈打って、もっと大きくなりそうな気さえした。




「……へへっ」

「樹里はこういうのはじめてだよな?」

「はっ……!?」

「うん。わかった」

したり顔でうなずかれる。経験なんかあるわけないのに。

「い、意地悪とかすんなよ」

「ん?大事なことだから?」

「……したことねぇもん」

「知ってる」

「~~!!」

ベッドの上。後ろから抱かれて逃げ場はない。この恥ずかしいやり取りも、答えるまでやらないと進んではくれなさそうだった。

「初めてだよ!悪いかよ!」

「そっか、じゃあやりは方しらないよな?」

「や、やりかた?」

「知らない?」

「し、知ってるわけねーだろ」

「じゃあ教えよう。つながる前に準備しなきゃいけないんだ。そのまますると、すごく痛いんだぞ」

「……ど、どれくらいだ?

「それで別れるカップルがいるくらい」

「……」

ごくり。
びびってなんかない。絶対、Pは痛い事しない。しない。しないはず。
でも?別れるの嫌だし?無いと思ってるけど?大丈夫なはずだし?

「べべべべつによゆーだし」

「あはは。樹里はかわいいなぁ」

「ぐぅ……」

からかわれてるような気もしたけど、本当のところはわからない。

「だから、準備しないといけないんだけど……しよっか?」

「……どうすりゃいいんだよ」

ぞりぞりと太ももを撫でられる。
さっきからずっとだ。
多分、準備って言っても触ったり触られたりするんだろう。これまで見てきた漫画では、触られて出来上がるシーンが多かった。

「……触ったりすんのか?」

ーー大事な所を、触ってくれる。




「[田島「チ○コ破裂するっ!」]ってしたことある?」
「おなっ!?!?!?!」



自分でするのかよ?!

「ん?しらない?」

「しってるよなんでこの場でいうんだよ!」

なんなら二日前くらいから止まらなかったよ!

「いやだってこれからいやらしい事するし」

「うぅ……」

「で、したことは?」

「あ、ある……」

「ん?なんて?」

「あるよ!しつけーよ!」

「OK。それじゃあ今から[田島「チ○コ破裂するっ!」]しよっか」

乙女心が崩される。というかここまで来て自分でするとか嫌すぎる。
Pを睨むとにやにや笑っていた。こ、こいつ……!

「やだよ!恥ずかしいじゃねーか!」

「もっと恥ずかしいことするのに?」

「それとこれとは話がべつだ!」

というかなんで[田島「チ○コ破裂するっ!」]なんだよ!一人でもできるじゃねーか!!アタシにPいらないしPにアタシいらないじゃねーか!!
絶対嫌だ。Pに触ってほしい嫌違うアイツ絶対からかってるし!

「じゃあどうしたらしてくれるんだ?」

でもPはどうしてもアタシにさせたいらしい。こ、こいつ……!

「じゃ、じゃあ、あんたも[田島「チ○コ破裂するっ!」]しろよ!そしたらやってやるよ!できねーだろ?」





「いいよ」「えっ」




「だからいいよって」

「えええええ!?」

初めての恋の、初めてのセックスで、初めての相手の[田島「チ○コ破裂するっ!」]を見る事になった。

あ、sagaいれてなかった。投げ直します




「オナニーってしたことある?」
「おなっ!?!?!?!」



自分でするのかよ?!

「ん?しらない?」

「しってるよなんでこの場でいうんだよ!」

なんなら二日前くらいから止まらなかったよ!

「いやだってこれからいやらしい事するし」

「うぅ……」

「で、したことは?」

「あ、ある……」

「ん?なんて?」

「あるよ!しつけーよ!」

「OK。それじゃあ今からオナニーしよっか」

乙女心が崩される。というかここまで来て自分でするとか嫌すぎる。
Pを睨むとにやにや笑っていた。こ、こいつ……!

「やだよ!恥ずかしいじゃねーか!」

「もっと恥ずかしいことするのに?」

「それとこれとは話がべつだ!」

というかなんでオナニーなんだよ!一人でもできるじゃねーか!!アタシにPいらないしPにアタシいらないじゃねーか!!
絶対嫌だ。Pに触ってほしい嫌違うアイツ絶対からかってるし!

「じゃあどうしたらしてくれるんだ?」

でもPはどうしてもアタシにさせたいらしい。こ、こいつ……!

「じゃ、じゃあ、あんたもオナニーしろよ!そしたらやってやるよ!できねーだろ?」





「いいよ」「えっ」




「だからいいよって」

「えええええ!?」

初めての恋の、初めてのセックスで、初めての相手のオナニーを見る事になった。

「は、恥ずかしくねーのか?」

「樹里がみせてくれるんだし、おあいこだろ?」

「む、むりしなくていいんだぞ?」

「やりたいけど?」

服を脱ぎ始める。それなりに引き締まっていて、抱きしめられたときの強さを思い出してしまう。けれど今から始まるのはオナニーだった。
「じゃあはじめるぞ」ってPがパンツを下ろす。グロテスクな何かが姿を現した。
ねばねばした変なやつーーローションって言うらしいーーをまぶして、アイツはそのまま擦り始める。
ゆっくりと、ねちゃねちゃと、すごい匂いをさせながら。

「な、なぁ」

「ん?どうした?」

「これ、アタシの中に、入っちまうんだよな」

「その予定ではある」


アイツの手から先っぽが見えたり隠れたり。
アタシがするよりも激しく、アタシがするよりもえっちな音を立てながら、だんだんと激しくなっていく。

「あ、アンタもこういうこと、するのか……?」

「……するよ」

照れくさそうな顔が見えた。

「……アタシのこと、考えてるのか?」

「当然だろ。好きなんだから」

アタシもPの事考えながらする。
アイツも、アタシの事を考えてたんだ。

「え、あ、でも、その、エロ本とか」

「捨てた」

「動画とか」

「最期に見たのは一年前だな」

「しゃ、写真とか」

「誰の?」

思わずアタシの、って言いそうになった。言えなくてよかった。
でもとっさに出てきたのは素敵な女性だった。

「……千雪さん、とか」

ーーどうしよう。
もし、そうだって言われたら立ち直れそうにない。勝てそうにない。だk



「樹里が一番かわいらしいよ」



ーー即答だった。取り消す暇もなかった。

「……じゃ、じゃあその、みせてくれ」

「ああ」

何がとは言わなかった。でも、多分知られてしまったかもしれない。

「今、アタシの何を考えてる?」

「樹里が手でしてくれるところを考えてる」

ーーならアタシが手でしたら喜んでくれるかな。
お互い息が荒くなる。「樹里、樹里」って名前を呼ばれた。Pが名前を呼びながら、アタシの手でされることを考えながら、気持ちよくなっていた。

自然と、アタシも自分の股間に手が伸びていた。
赤いショーツはもうじっとりと濡れていて、何もしなくても気持ちいい。
自分でするときは、刺激が強すぎるからショーツの上から擦るだけ。直に触れるのは怖いから。今も、ショーツの上から擦ってるだけなのに。
怖くなるくらい、気持ちいい。

「ぷろ、でゅーさぁ……」

ぞわり。
自分でも驚くくらい甘ったるい声だった。
樹里って呼ばれるたびに、名前を呼びたくなる。でも名前を呼ぶともっと気持ちいい。
プロデューサーって呼ぶだけで気持ちよくなれるなら、名前で呼んだらどのくらい気持ちいいのだろう。
この手がPのなら。あの手がアタシのなら。どのくらい、気持ちいいんだろう。
Pの手は一番激しく動いてた。名前も、いっぱい呼ばれてる。真っ赤になったアイツのが、震えて




白い のが




「ーー大丈夫か?」

イった……?
気づいたら荒く呼吸をしながら脱力している自分がいた。いつも自分でするときは、ここまでじゃないのに。
プロデューサーがそばにいる。

だいじょうぶ。

上手く言えたかはわからない
でも。
見下ろすと、まだがちがちになっているプロデューサーのちんぽが見えて。

子宮がうずく。声がアタシの奥まで響いてる。

「ぷろ、りゅーさー」

呂律が回ってないことに気づく。どうでもいい。


来て


今、自分で、誘惑した。

十分ぬれているのに、Pは自分のあそこを触ってくる。
キスをしながら、左手を肩にまわして右手でごりごりと。指が動く度に腰が跳ねる。声が出る。肌が震える。
自分の指とはちがう固い指。

ーーいつも、どんなことを考えてオナニーしてるんだ?

う、あと声にならない声でいやだといった。
答えて、と耳をやさしく犯される。


ーー後ろから、いっぱい、さわってくれて

Pが後ろに回る。




ーーそれで?どっちの手だった?

右手……           ーー右手で?

なぞってくれる……      ーーやさしく?激しく?

……やさしく         ーーこんなふうに?




下着の上からさすられる。それまでずらしてあそこを触っていた右手は礼儀正しく下着をなおして、さっきのが嘘みたいにやさしかった。

空想の中で俺は何かいってなかった?    ーー言ってない!
……言ってほしいことはない?


言葉につまる。はずかしい。本当に言ってくれたらうれしいくせに、言葉にするの憚られた。


ーー独り言でいいんだぞ? たぶん勝手にきいて、同じことをするかもしれないし別のことをするかもしれない。


言い訳みたいで、甘くて、ひどい誘惑だった。悪魔みたいに引きずりだされていく。


「樹里のしてほしいことをしたい。お願いだよ」


Pは悪魔みたいだし、お願いされたなら、仕方がないのかもしれない。


ーーかわいい、って。アタシのこと、かわいいって
「かわいいよ、樹里」


腰がくだけた気がした。きっと気のせいだ。



ーーもっと
「かわいいよ、樹里。ずっと前から思ってた」
「はじめてあったときに、もう見えてた。誰よりもかわいいし、そんなかわいい樹里が好きだよ」



腰が砕ける音がした。たぶん気のせいだ。だけどもう、立てそうになかった

「触ってたのはここだけ?」 ーーキス、してくれた。
すぐに唇を奪われた。一緒にあそこをいじめられて、また目の前が真っ白になった

「樹里が欲しい」
「……やさしく、しろ」

はじめては、割とあっけなく、朝まで続いた

end:愛してるだけじゃ伝わらなくて

ガラス越し、光があたる。昨晩、食まれた耳がぞわぞわとして目をさました。
Pの腕の中、アタシはとても大切に抱きしめられたままだった。
痛いとか、そういうのは一切なくて。ただ触られて、受け入れて、ずっと蕩かされたままだったような気がする。

「おい、起きろよ。日登ってるぞ」

そんなつもりはない。なんならアタシから抱きしめて脚を絡めてる。コーヒーを淹れたりもしてないし、けれど抱きしめられて一緒の布団の中にいるのは心地よかった。

「起きろって。もう、昼だぞ……多分」
「ん……」

身じろぎした拍子に息のあたるところが変わった。髪を伝って耳にあたる。

「お、おい。くすぐったいから、起きろって」

深く呼吸をしながらより強く抱きしめられた。
ーーしてる最中ずっと愛してるとかかわいいとか、囁かれ続けたからか吐息が当たるとその事を思い出す。

「……すー……すー……」
「んぅ……」

ーー愛してるって言わせてくれ。
名前をねだるより、告白をねだった。根拠のない何かをねだった結果、ずっと耳元で愛を囁かれ続けた。
目に見えているのに。特別にしてくれたのに。それでも足りなくて。ずっとねだり続けて朝になった。
ーーアタシに応えてくれたんだ。

「……ありがとな」

額をつけると心臓の音が聞こえた。

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智代子「へー。えっちしすぎちゃうと破局するのかぁ」

fin

あとがき

いかがだったでしょうか?なんか樹里ちゃんめんどくさくなってますが実際は普通にいい女の子です。作者の趣味かもしれません。

ちなみにおまけパートいくつか考えてはいるのでそのうちなげるかも。

樹里「せ、セックスしすぎると破局する……?!」
樹里「耳、弱いんだ……」

多分そのうちPドルなげるよ!!

次の予定

甘奈「あめふるよるに」
灯織「これからのこと、これまでのこと」
三峰「動点Pと動点Y」
果穂「ヒーローはくじけない」
冬優子「先の見えないバッドエンド」

ツイッターでやったやつ加筆修正してなげるかも。多分。メイビー。

作者ツイッター
@2F6WqdOwZ6Cwee6

感想とかくれるとものすごく喜びます。褒めて!力強く!

html依頼だしてきます

よき

樹里チャンは重たいなぁ

放課後の純情乙女すき

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