千歌「11月3日はみかんの日でありサンドイッチの日! つまり……」 (27)

桜内家、2階廊下

千歌「いやぁ~、やっぱりわたしと梨子ちゃんは運命の赤い糸で結ばれてたんだなぁ~?」ルンルン

千歌(本日11月3日は「文化の日」であると同時に「みかんの日」なのは前々から知ってたけど、まさか昨日調べたら「サンドイッチの日」でもあったとは)

千歌(つまり……今日は「わたしと梨子ちゃんのための日」と言っても過言ではない、という訳だね!)

千歌(だからといって何か特別なことをする訳でもなく、今日は期末試験に向けて2人で勉強会だけどねっ)

千歌(わたしは十千万の跡を継ぐからこっちに残るけど、梨子ちゃんはプロのピアニストになるため東京の音大目指すんだよね……)ハァ

千歌(なら、この残り少ない一緒に居られる時間を大切にしなくちゃね!)

https://i.imgur.com/0FgIij8.jpg


|ヮ?§ チラッ

梨子「フフフン フンフン フンフン フンフン、フフフン フンフンフ~ン♪」

千歌(おっ、梨子ちゃんノリノリだねぇ~)

千歌(んで、何を勉強して──)

https://i.imgur.com/VwzxeWK.jpg

千歌「うっひょえーいっ!?」ピョーン☆

千歌(りりり梨子ちゃんが読んでるのって、たたたたまごクラブだよねっ!?)

千歌(ってことは梨子ちゃんは妊娠した……ってこと? でもわたし達、まだ“えっちなこと”はしてないし)

千歌(というか、まず女の子同士で“えっちなこと”しても子どもが出来る訳ないし)

千歌(もしや……)スマホポチポチ

プルルル、ガチャッ

善子(TEL)『ごきげんよう、リトルドラゴ──』

千歌「善子ちゃんっ!」クワッ

https://i.imgur.com/UGk6Jpj.jpg

善子『ヨハネよっ! っていうかいきなり何よっ!?』

千歌「善子ちゃん、ここ1ヶ月くらいの間に梨子ちゃんへ変な薬飲ませたりしてないよね?」

善子『ヨハネだっての! リリーにそんなことする訳ないでしょ!』

千歌「なら怪しい儀式でも──」

善子『してないわよっ! 何よ、薬とか儀式とかって?』

千歌「実はね、梨子ちゃん……妊娠したみたいなんだ」

善子『……はい?』キョトン

千歌「だから善子ちゃんが梨子ちゃんへ変なことしたせいで、梨子ちゃんのお腹にホムンクルスが寄生したとかじゃないか……って」

善子『ヨハネっ! そんなファンタジーなことある訳ないじゃない!』

千歌「だ、だよねぇ?」

善子『当然でしょ。そもそもリリーが妊娠したって証拠は? 陽性反応が出た検査薬でも見せられたの?』

千歌「いや、今梨子ちゃんち行ったらさ」

善子『行ったら?』

千歌「梨子ちゃんがたまごクラブ読んでたんだよ」

善子『マジで?』

千歌「マジ」

善子『じゃあリリーは本当に……妊娠しちゃったってこと?』

千歌「そうだよ。さっきからそう言ってるじゃん」

善子『そうよね。妊娠してない女性が、わざわざたまごクラブなんて読む訳ないものね』

千歌「でしょ。もう一度確認するけど、わたしの彼女に変なことしてないよね?」

善子『してないわよ』キッパリ

千歌「魔界の7大悪魔に誓って?」

善子『誓うわ』

千歌「……わかった。信じるよ、善子ちゃんのこと」

善子『ヨハネよっ! というか私だって彼女がいる以上、浮気なんてしようものなら──』

??(TEL)『よーしーこーちゃーん?』ゴゴゴゴ

善子『ず、ずら丸っ!?』

花丸『マルという彼女がいながら、他の娘に手を出していたの?』ピキピキ

善子『ちょっ、流石に辞書の角はっ──』

ドゴッ☆

善子『んぎょあぁーっ!!』

https://i.imgur.com/HaaurNL.jpg

千歌「そうなる訳ね……なんかごめん」

千歌(ってな訳で、花丸ちゃんにも事情を説明したよ♪)

花丸『へぇ~、梨子さんもたまごクラブ読むんだねぇ』

善子『ってずら丸も妊娠してたのっ!?』

花丸『違うずら。女の子なら誰しも一度は、好きな人との間に子どもが出来たら……って夢見るものだよ』ウットリ

善子『千歌さんはそういうことある? 私はないけど』

千歌「うん、わたしも」

花丸『善子ちゃんと千歌ちゃんは、乙女心が足りないからだよ。要勉強ずら』

ちかよし「『はっはっは~! 言われてやんの~♪』」

善子『あとヨハネだからね~♪』

千歌(えっと……わたしと善子ちゃんは女の子扱いされてない、ってことじゃないよね?)

千歌「つまり、普通の女の子は妊娠してなくてもたまごクラブを買って読むものだ……ってこと?」

善子『いつかお母さんになる日を想像して……って訳?』

花丸『そういうことだよ』

善子『なーんだ、そういうことだったのね。心配して損したわ』

千歌「いや、待てよ」

善子『まだ疑ってるの? リリーが浮気してるんじゃないかって』

千歌「うん。善子ちゃんでないなら曜ちゃんかも」

花丸『あり得ないずら。曜さんもルビィちゃんと付き合っているんだから』

善子『っていうか、どうして相手が女性限定なのよ?』

千歌「だって嫌じゃん! 梨子ちゃんが男の人に──」

よしまる『『高海ぃ~、後ろ後ろ~』』

千歌「どしたの?」キョトン

梨子「ちーかーちゃーん?」ゴゴゴゴ

千歌「り、梨子ちゃん?」

梨子「何3人して好き勝手な噂話してるのよっ!」クワッ

千歌「ちょっ、頭は止めてっ! 余計おバカに──」

ミシミシッ☆

千歌「のぎゃあぁーっ!!」

https://i.imgur.com/3WioeLo.jpg

よしまる『『ひ、ひぃーっ!!』』ガクブル

千歌「……ごめんなさい」チーン

善子『冥福を祈るわ、千歌さん』ナムー

花丸『南無阿弥陀仏ずら、千歌ちゃん』ナムー

梨子「丸聞こえだったよ、千歌ちゃん達が話してたこと」

千歌「ヘッドホン着けて曲聴いてたのに?」

梨子「ピアニストの聴力を甘くみないことね」キリッ

善子『確かにリリーは地獄耳よね。ラブライブの決勝前日の時といい』

梨子「何か言った? よっちゃん?」ニコッ

善子『で、電話越しでも覇気が伝わってくるなんて……切るわよ』

花丸『そ、それが一番だよね。マル達、図書館に行く予定だったので……失礼するずら』ピッ

梨子「よっちゃんめぇっ、今度会ったら覚えときなさいよっ!」プンスコ

千歌「……お手柔らかにね」

梨子ちゃんルーム

https://i.imgur.com/mrVef8S.jpg

千歌「んで、梨子ちゃんもやっぱり温かい家庭を築いたりしたいの?」

梨子「もちろんだよ。好きな人の赤ちゃんが欲しいって思うのは」

千歌「その好きな人って誰?」

梨子「何寝ぼけたこと口にしてるの?」

千歌「寝ぼけてないよぅ~」ムウッ

梨子「私の目の前にいる人。他に誰がいるっての?」

千歌「だよね? 浮気してないよね?」

梨子「する訳ないでしょ。『大好きだよ?』って告白したこの私が」

千歌「そうだよね、ごめん。疑ったりして」

梨子「わかればよろしい」ニコッ

千歌「ところで、梨子ちゃんは何ゆえたまごクラブを読んでたの?」

梨子「えっとね、今日は語呂合わせで『いい(11)お産(03)の日』なんだって」

千歌「『いいおっさんの日』!? やっぱり梨子ちゃんはわたしよりダンディズムなおじ様の方が──」

梨子「おじさんじゃないから。出産……だから// って何言わせてるのさっ!」カァーッ

千歌「いやいや、勝手にキレないでよ! そもそも出産ってそんなにえっろい単語かなぁ?」

梨子「だって……“えっろいこと”しないと、絶対起こらないことだし//」

千歌「じゃあ、する?」

梨子「……千歌ちゃんがしたい、なら//」

千歌「梨子ちゃん……」

梨子「いいよ、おいでっ?」

千歌「……ううん、止めとく。『高校卒業するまではしない』って約束だから」

梨子「そう、だったね。……このヘタレ」ボソッ

千歌「梨子ちゃんにだけは言われたくないなぁ。こちとら律儀に約束守ろうとしてるのに」ムスッ

千歌「でも『いいお産の日』とか関係なしに、梨子ちゃんはたまごクラブ買ってたんだよね?」

梨子「まあ、ね」

千歌「買ったのって最近?」

梨子「うん。この間調べ物してたら、ちょっと気になる話題が目に入ってね」

千歌「どんな話題?」

千歌(調べ物の内容も気になるけど、聞いたら梨子ちゃんヘソ曲げそうだしなぁ)

梨子「メス同士のマウスで子どもが作れた、って話題」

https://i.imgur.com/b2N9Vyp.jpg

千歌「ふーん……ってええーっ!?」从c*; Д § 三 ° °

梨子「いや、ビックリし過ぎだから」

千歌「でも梨子ちゃんもおったまげたでしょ? しいたけに追い回された時ぐらいには」

梨子「ま、まあ」

千歌「きっとこんくらい抱腹絶倒な顔を、ぷぷっ」つスマホ

https://i.imgur.com/laVfabi.jpg

メイ*;° Д °リ ……

梨子「ちょっといつの間に撮ってたのさっ!」

千歌「隙だらけなのがいけないんですーっ!」ニコッ

梨子「むうっ。今度千歌ちゃんの寝顔写真、クラスのみんなに配布しちゃおっかなぁ~」ニコニコ

https://i.imgur.com/XhhH3Rk.png

千歌「梨子ちゃんだってわたしの写真、勝手に撮ってるんじゃないかっ!」プンスコ

千歌(口論になった後、お互い「いっせーのーで」で消去しました)

梨子「でね、その実験のことを知ってから、色々考えるようになったの」

千歌「どんなこと?」

梨子「この実験はさ、色んな種類の動物を使って行ってさ」

千歌「まあマウスでOKなら次は別の動物、ってなるよね」

梨子「うん。そして最終的にはさ、私達人間を対象に行う日が来るんだよね……って」

千歌「そうなの?」

梨子「そうなると思う。『遺伝の仕組みを知りたい』って知的好奇心も『病気で子どもが作れない人を助けたい』って優しさも、止めようがないことだから」

千歌「ああ、わかるよ。そういう気持ち」

梨子「後は『同性でも子どもが欲しい』ってのとかも」

千歌「梨子ちゃん……」

梨子「ねぇ、千歌ちゃん。もしも、もしもの話だよ」

千歌「うん」

梨子「いつか私と千歌ちゃんが結婚して──」

千歌「ちょっ、梨子ちゃんっ!? 気が早いからっ//」カァーッ

梨子「いいでしょ! それで私達の下に『この実験に志願しませんか?』って手紙が来たら……どうする?」

千歌「胡散臭いからスルーする」キッパリ

梨子「それじゃ話にならないから! じゃあ例えば鞠莉さんから『小原グループが資金提供してました』って連絡が来たと仮定したとする。これなら?」

千歌「うーん……そういう条件を付けてもなぁ」

梨子「千歌ちゃんは子ども、欲しくないの?」

千歌「わかんない。正直今まで考えたこともなかったから」

梨子「そっか。むしろそれが普通なのかもね」

千歌「逆に梨子ちゃんは子ども欲しいんだよね?」

梨子「うん。私は1人っ子だし、アキバに居た頃の知り合いもほとんどそうだった」

千歌「そうなんだ。少子化が進んでるってよく聞くけど、田舎だけじゃなくて都会も同じなんだね」

梨子「みたいだね。でもそういうのは関係なしに、ワイワイ明るい家庭に憧れてたの。だからもし結婚することができたら、子どもは2人か3人くらいは欲しいって」

千歌「ぶっちゃけやかましいことになるよ。わたしと美渡ねえみたく」

梨子「でも嫌ってる訳じゃないでしょ?」

千歌「そりゃあ……まあ。家族だしね」

梨子「幼なじみもいいなって感じることがたびたびあったけど、姉妹もそれはそれで羨ましいの」

千歌「梨子ちゃんはもう、高海家の娘の1人みたいなもんだけどね」

梨子「そうなの? まあ毎日お風呂入りに来たり、宿題教えに来たりしてるからね」

千歌「ごはん食べたりお泊まりしたりもね」

梨子「……なんか段々恋人というより家族扱いされてるみたいで複雑な気分」ムスッ

千歌「いや、でも結婚したら家族になる訳だし。いいと思ってるよ、わたしとしては」

梨子「でも……もうすぐこの当たり前が当たり前じゃなくなっちゃうんだよね」

千歌「そう、なるよね。梨子ちゃん東京に行くから」

梨子「うん。やっぱり夢は叶えたいから」

千歌「だよね。寂しくなるけど……応援してるからね」

梨子「ありがと。でもね、いつか私が『やりたいだけのことはやり切った!』って納得したら、必ずここへ戻って来るから」

千歌「わたしの赤ちゃんを産みに?」

梨子「もうっ// いい加減そこから離れてよっ//」カァーッ

千歌「先に『赤ちゃん欲しい』って言い出したのは梨子ちゃんじゃん」

梨子「ま、まあそうだけど」

千歌「というか女の子同士なんだから、わたしが産むって選択肢もあるんだからね」

梨子「ああ……完全に失念してた」

千歌「もしかして梨子ちゃんさぁ、わたしを女の子だと認識してなかったりしない?」

梨子「そんな訳ないでしょ。こんな立派なでかみかんぶら下げてるのに」ジー

千歌「そこだけっ!? わたしが女の子だって認知できる部分はっ!?」タユンッ

梨子「ふふっ、冗談だって」ニコッ

千歌「ああ、こうやってわたしは一生梨子ちゃんの尻に敷かれ続けるんだろうなぁ」

梨子「言うほどまんざらでもなさそうだけど?」

千歌「だってわたし、抜けてるところ多いから。しっかり手綱握ってくれた方がいいもん」テヘッ

梨子「もうっ、私がいなくなっても宿題ちゃんとやるのよ」

千歌「わかってますって」

梨子「毎晩ちゃんと電話掛けてきてよ」

千歌「それはダメって言われても続けられそう」

梨子「時々東京にも会いに来てよ」

千歌「もちろん! っていうか梨子ちゃんもお盆とお正月にはこっちに戻って来るんだよね?」

梨子「プロデビューしたらどうなるかわからないけど、大学にいる間はそのつもり」

千歌「あと約束しとくことは?」

梨子「うーん……まだ4ヵ月あるから、その間に考えとくね」

千歌「あっという間だよ、4ヵ月なんて」

梨子「だね。人生80年の時代だからね」

千歌「そう考えたら、梨子ちゃんに出逢う前の時間も、梨子ちゃんがわたしの隣にいない時間も……わたしの人生全体を通して見たら短くなっちゃうかもね」

梨子「ふふっ。ほんと、変な人」

千歌「確かこれで11回目だっけ? 『変な人』は」

梨子「ううん、13回目」

千歌「『大好きだよ』って抱きしめたのは?」

梨子「確か113回」

千歌「付き合い始めてから一気にペース上がったよね。じゃあ『ちょっと用事があるの』って誘いを断ったのは?」

梨子「たぶん……7回くらい?」

千歌「ぶっぶー。8回でしたー」

梨子「あっ、ルビィちゃんにマフラーの編み方教わりに行ったのを忘れてた」

千歌「今の高校に通うようになってから、ルビィちゃんや花丸ちゃんとも遊ぶようになったよね」

梨子「確かにね。前は同じaqoursにいながら2人きりになること、ほとんどなかったから」

千歌「もったいないって思ってる?」

梨子「……うん。でもこれからまだ時間はあるから。千歌ちゃんこそ、よっちゃんとあんまり話してなかったじゃないの」

千歌「そうかもね。でも今は苦悩を共有する同志なので」

梨子「どんな苦悩?」

千歌「色々と厳しい彼女を持つ者同士で──」

梨子「へぇ~」ピキピキ

千歌「すみません」


夕方

千歌「んん~っ、終わったぁ~♪」ノビー

梨子「お疲れ様」ニコッ

千歌「梨子ちゃんこそお疲れ様だよ。こんな物覚えの悪いわたし相手に」

梨子「私が好きな人のこと、悪く言う人は嫌いよ」

千歌「ううっ、ごめんなさい」ペコッ

梨子「わかればよろしい」

千歌「じゃあわたしは天才! ラブライブにも優勝したし!」フンスッ

梨子「調子に乗らないのっ!」

千歌「何さっ! せっかくポジティブになろうと振る舞ってたのに!」

梨子「両極端なの、千歌ちゃんは!」

千歌「いいじゃん、ネガティブよりかはっ!」

梨子「そのテンションについてけないの!」

千歌「……じゃあ静かにする」

梨子「やけに物分かりがいいのね」

千歌「その代わりにちゅーしてっ?」

梨子「ふふっ、だろうと思った」

チュッ?

千歌「待ってるからね、ずっと。梨子ちゃんがここへ帰って来る日を」

梨子「うん」

千歌「梨子ちゃんがわたしの赤ちゃん産んでくれる日もねっ?」

梨子「もうっ// 変態さんなんだからっ// っていうかまずその技術が実用化されるのが先だからね」

XX年後、??の居間

推奨BGM:小さな手のひら

https://youtu.be/5EEEmCIVIQk

梨子「んああぁっ!? 痛いっ、痛いよぅっ!」ハァハァ

千歌「頑張って、梨子ちゃん!」

助産師「頭が出てきましたわ、あと少しですよ」

梨子「千歌ちゃんっ、千歌ちゃぁんっ!」ハァハァ

千歌「大丈夫だよ! わたしはここにいるからね!」ニギッ

梨子「んんんっ……んああぁっ!!」

オギャアッ、オギャアッ

千歌「梨子ちゃんっ、しっかりしてよ梨子ちゃんっ!」

梨子「あ、ああ……産まれ、たの?」

助産師「ええ、元気な赤ちゃんですわよ」

梨子「そっか……ちゃんと産んであげられたんだね、私」

千歌「そうだよ。わたし達の子どもだよ」

梨子「ふふっ……良かった」フゥ

助産師「お疲れ様です、梨子さん。さあ千歌さん、この娘を産湯につけてあげて」

https://i.imgur.com/4pL9Hy3.jpg

千歌「はい」

助産師「優しく、そっと拭いてあげるんですわよ」

千歌「はい」フキフキ

キャッキャッ

助産師「じゃあお母さんにも抱っこさせてあげて」

千歌「梨子ちゃん。わたし達の娘だよ」

https://i.imgur.com/cEjq5ft.jpg

梨子「ああ……可愛い。私と、千歌ちゃんの赤ちゃんっ」ダキッ

キャッキャッ

千歌(愛する妻と娘の笑顔を守りたい。例えこの先どんなことがあろうとも)

千歌(ああ、この気持ちが湧いてくることが「親になった」って自覚したってことなのかもね)

千歌「梨子ちゃん、梨歌……これからも一緒だよ?」

梨子「うんっ、大好きだよ。千歌ちゃん、梨歌?」

終わりです

きも

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