女「好きです、付き合って下さい」(11)

屋上

男「えっ…僕とですか?」

女「はい、男くんとです」

男「…………」

女「私とじゃ付き合って貰えませんか…?」

男「そんな訳ありません?ただ…」

男「僕のどこを好きになったんですか?」

女「男くんを一目見た時から好きになっていたんです」

女「一目惚れでした」

男「そんな…僕を好きになるところなんて…」

男「背は低いし、女顔だし、ひ弱だし…」

女「そういうところに惹かれたのかもしれませんね」クス

男「えぇ?!」

女「その伸ばした髪、とても似合ってます」

男「これは姉さんが切るなって…」

女「可愛いです」

男「………その言葉は嬉しくないです」

女「ふふ、ごめんなさい」

女「それで、告白の答えをいただけますか?」

男「その、僕で良ければよろしくお願いします!」

女「こちらこそ、よろしくお願いします」ニコ

ーーー
ーー

男「女さんと一緒に帰れるなんて…!」

女「本当は何度かお誘いしようと思ってたんです」

男「そうだったんですか?」

女「はい、でも中々勇気が出せなくて」

男「女さんでもそういう時あるんですね」

女「?」

男「いつも物事ははっきり伝えられている気がして…」

男「正直憧れてました」

女「男くん、だからですよ」

男「え?」

女「好きな人だから、上手く伝えられないんです」

男「…っ」ドキ

男「でも告白は凄くはっきり伝わりました!」

女「何度もイメージトレーニングしましたから」

男「告白をですか?!」

女「妄想の方が正しいですか?」

男「えと…それはそれで…」

女「ふふ、とにかくずっと男くんのこと考えていました」

男「うぅ…」カァァ

女「男くんは私のこと考えてくれますか?」

男「もちろんです!女さんは僕の…彼女ですから」

女「嬉しいです、男くんに彼女って言われて」ニコ

女「あっ、私はこっちの道ですからここでお別れですね」

男「そうなんですね」

女「では、また明日」

男「はい!また…明日」

ーーー
ーー

男の部屋

男「はぁ、まだ信じられないなぁ」

男「僕なんかが女さんの彼氏なんて」

男「……うぅ、考えたら不安になってきた」

男「不釣り合いだよね、普通に考えたら…」

男「嫌われたらどうしようぅ!」

トントン

男「は、はい!」

ガチャ

姉「弟ちゃん、ちょっとお話しいいかしら?」

男「うん、どうしたの姉さん?」

姉「まずは、こっちに座って」ポンポン

男「…どうしてベッドなの?」

姉「近くでお話ししたいからよ」ニコ

男「それで、話って?」ギシ

姉「その前に…ん」ギュ

男「ちょ、姉さん!」

姉「それでお話なんだけど」

男「この状態で話すの?」

姉「何か問題でも?」

男「…………」

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