渋谷凛「ハロウィンかぁ」モバP「ハロウィンなぁ」 (16)


P「ハロウィンとは言え、そう変わり映えしないよなぁ」

凛「プロデューサーは普通にお仕事だもんね」

P「凛も普通に学校だっただろ?」

凛「まぁ、そうだけど。でも、イベントなんかのお仕事入ってる子たちは大変そうだよね」

P「あと、小さい子たち」

凛「ふふっ、そうだね。楽しそう」

P「凛もああいうの、やりたい?」

凛「仮装?」

P「うん」

凛「うーん、どうかな。お仕事で、ってことならどっちでも。プロデューサーが持ってきた以上やり切るし」

P「真面目だ」

凛「真面目ないい担当アイドルを持ったでしょ」

P「ホントにな。自分で言っちゃうとことか、すごく」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1509383956




凛「その真面目な担当アイドルがトリックオアトリートって言ったらお菓子、持ってたりする?」

P「残念ながら凛が来る前に年少組の子達に散々巻き上げられちゃって」

凛「そこは大事な担当アイドルのために一つ残しておく、みたいなの、あってもいいんじゃないかな」

P「そんな余裕なかったんだって。嵐みたいな勢いでやってきて、お菓子を巻き上げて次の目標めがけて走って行った」

凛「それは、その、お疲れ様」

P「どうもどうも。……あ、ブレスケアならあるよ」

凛「それはいらないかな」

P「そうか……」




P「で、お菓子はないわけだけど……いたずらは何されるの」

凛「んー。考えてなかったよ」

P「試しにちょっと考えてみて」

凛「……水浸しにする、とか」

P「悪質だなぁ」

凛「じゃあ、驚かす」

P「どうやって?」

凛「わっ、って」

P「……今のもっかいやってくれ」

凛「嫌」




P「もっかいだけ、もっかいだけだから」

凛「……」

P「な?」

凛「……わっ」

P「心停止するかと思った」

凛「びっくりしすぎて?」

P「かわいすぎて」

凛「はいはい」




凛「なんかちひろさんがこっち見てるよ?」

P「手、振ってみるか」

凛「こっち来たね」

千川ちひろ「仕事をしてください」

P「あ、千川さんお疲れ様です」

ちひろ「仕事を、して、ください」

P「はい」




P「心停止するかと思った」

凛「……かわいすぎて?」

P「びっくりしすぎて」

凛「あとで言いつけとくよ」

P「ちょっと」




凛「それはそうと、トリートの方は?」

P「え。だからないって」

凛「用意する気も?」

P「それはある」

凛「プロデューサー、ほんと私に甘いよね」

P「要求した側がそれ言うの」




凛「ちなみに、何を用意してくれるの?」

P「お好きなものを、なんなりと」

凛「ハロウィンってそういうやつだったっけ」

P「俺の育った国はこういうやつだったけどなぁ」

凛「日本でしょ」

P「うん」

凛「甘やかされて育ったんだね」

P「誰かさんに似てな」




凛「ほんとに何でもいいの?」

P「まぁ、うん。年に一度だし」

凛「ケーキは先週一緒に行ったよね」

P「その前はプリンだったか」

凛「……気付いちゃった」

P「それは言いっこナシだって」

凛「でも、なんていうか特別感がさ……」

P「他の人に案を聞いてみるか」

凛「他の人って、誰に?」

P「千川さん」

凛「また怒られるよ」

P「それもそうか」




凛「別に、私はなんでもいいからさ。早く仕事終わらせなよ」

P「ああ、うん。実はほとんど終わっててさ。定時待ちみたいな感じなんだ」

凛「だからそんなに余裕そうなんだ」

P「凛に会うのが楽しみで、つい張り切っちゃった」

凛「物は言い様だよね」

P「そこが日本語の美しさだと思う」

凛「さらっと責任を日本語に押し付けたね」

P「物は言い様だからな」




凛「……時間、そろそろじゃない?」

P「うん、そろそろだ」

凛「行く場所、決めた?」

P「決めた決めた。俺も片付けたらすぐ行くから先に車乗ってていいよ」

凛「鍵」

P「ん」




P「おまたせ……って、何この紙袋」

凛「……トリート」

P「用意してくれてたんだ」

凛「うん。でも、どっかの誰かは自分が渡すことしか頭にないみたいだったから、タイミング逃しちゃって」

P「それは申し訳ないことをしました」

凛「あの台詞、言わないと食べちゃダメだよ?」

P「……なんか改めて言うとなると気恥ずかしいな」

凛「どうせ私しか聞いてないよ」

P「じゃあ……トリックオアトリート」

凛「はい。よくできました」




P「ちなみに、もらえなかった場合のいたずらは驚かすつもりだった」

凛「どうやって?」

P「わっ、って」

凛「心停止するかと思ったよ」

P「かわいすぎて?」

凛「びっくりしすぎて」

P「傷ついた」




P「……あ、これめっちゃおいしい」

凛「でしょ? 自信作なんだ。……ひとくちもらってもいいかな」

P「自分で作ったのに?」

凛「念のために味見しないと」

P「物は言い様だよなぁ」

凛「そこが日本語の美しさだからね。……ふふっ」



おわり

おつおつ

おつ

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom