P「765で噂の」小鳥「バカップル!」(41)



@夜の765プロ


春香「それじゃあ、今日はお疲れさまでした!」

P「おう、お疲れ様。気を付けて帰れよ」

小鳥「また明日ね、春香ちゃん」

春香「はい!また明日!」

バタンッ

P「…………」

小鳥「…………」


チクタクチクタク

P「……完璧に帰りましたね」

小鳥「えぇ、今日は春香ちゃんが一番最後でしたね」


P「一番最後と言うことは、もう事務所に来る人はいない、って事ですか」

小鳥「はい、そうなります☆」

P「となると、俺達ふたりっきりですね」

小鳥「ふたりっきりです!」

P「…………」

小鳥「…………」



P「カモン!小鳥!」ばっ

小鳥「Pさん!」だきっ


P「はぁ~落ち着くなぁ」

小鳥「はい!Pさんの抱き心地は最高です」
P「ははっ、俺は抱き枕ですか」

小鳥「私専用の、ですね」

P「参りました」ぎゅっ

小鳥「ふふっ///」ぎゅっ


P「こうやって抱き合ってると、1日の疲労が抜けていく感じがします…」

小鳥「私も…疲れが吹っ飛んじゃいました」

P「まさにWinーWinですね」

小鳥「はい♪」



小鳥「あ、そうだPさん。もっとリラックス出来る事ありますよ!」

P「ほぅ、何ですか?」

小鳥「あのですね…」

P「はい」

小鳥「頭をなでなでして下さい!」

P「こうですか?」

小鳥「あっ……へへへ///」ピヨォ

P「小鳥は可愛いなぁ」

小鳥「Pさんもカッコいいですよ!」



P「この後はどうします?また飲みにでも」

小鳥「うーん……今日はやめときます」

P「じゃあ…」

小鳥「今日は、ここでゆっくりしていきましょう!」

P「事務所でですか」

小鳥「はい…嫌、ですか?」

P「いえ、小鳥さんがいれば場所はどこでも良いです」キリッ

小鳥「Pさん……///」



小鳥「…Pさん」

P「なんですか?」

小鳥「あのぅ…」もじもじ

P「?」

小鳥「き、キス…しませんか」

P「………」

小鳥「Pさん?」

P「………」

小鳥「な、何か反応して下さんむっ…!」

P「ん…」

小鳥「ちゅっ……ぷはっ」



小鳥「も、もう!びっくりしたじゃないですかぁ!」

P「ははは、あまりにも小鳥さんが可愛らしいのでつい」

小鳥「説明になってないですよ!…可愛いって言ってもらえるのは、嬉しいですけど///」

P「すいません。どうにも俺は口下手なんで……」

小鳥「え?あ……んっ」

P「……っはぁ。こうやって行動で示したいと思います」

小鳥「はわ……もう、強引なんですから」

P「強引なのは、嫌ですか?」

小鳥「……Pさんがしてくれるから、嫌じゃないです//」

P「小鳥……」

小鳥「Pさぁん……」



律子「…………」

律子「はよ終わってくれ……」



翌日

高木「なるほど……彼と音無君が」

律子「はい。たまたま夜に仕上げてしまおうと思った書類を事務所に忘れてしまって…」

高木「取りに戻った所で、と言うことだね?」

律子「はい」

高木「そうか。いや安心したよ!音無君にも遂に相手が見つかっ」

律子「その事なんですが――」

高木「ん?」



P「………」

小鳥「プロデューサーさん、そろそろ…」

P「え?…あぁ、本当だ。真!」

真「はい?」

P「そろそろ出る時間だ。支度出来てるか?」

真「はい!バッチリです!」

P「それじゃ行くぞ」

小鳥「行ってらっしゃい真ちゃん。頑張ってね♪」

真「行ってきまーす!」



コソコソ

高木「…何もおかしい所は無いんじゃないかい?」

律子「まだ見てて下さい」



P「では、後はお願いします」

小鳥「任せて下さい」

真「早く行きましょうよプロデューサー!」

P「分かった分かった、行くかr……あ」

小鳥「どうかしました?」

P「ちょっと忘れ物を…真、先に下降りててくれ」

真「分かりました。早くして下さいねプロデューサー!」

P「おう」



コソコソ

律子「あ、そろそろ来ると思います」

高木「あ、あぁ……」

高木(律子君、仕事は……?)



小鳥「あの、プロデューサーさん忘れ物って」

P「えっと…」キョロキョロ

小鳥「?」

P「よし…誰もいないな」

小鳥「どうしたんですか?もしかして何か探して」

P「いや、これ忘れてました……ちゅ」

小鳥「えっ、ん!……ちゅっ……っは」

P「では今度こそ、行ってきます」

小鳥「は、はい…行ってらっしゃいPさん///」



コソコソガタッ

高木「おぉ!」

律子「これがお見せしたかったものです」



@社長室

高木「では、彼らは事務所の皆に隠れて付き合っているんだね?」

律子「そうです。前々から出掛ける時とか何となく怪しいなとは思ってたんですけど、昨日の夜ので確信しました」

高木「そうか……確かにアイドル諸君の事を考えると、賢い判断じゃないかな」

律子「ですね………あっ!」

高木「どうしたんだい?」

律子「もうこんな時間!打ち合わせに遅れちゃう!」

高木「なにっ?!」

律子「すいません!私もう行きますね、それでは!」

高木「り、律子君!」

バタンッ

高木「………」

高木「ま、まぁ、仕事熱心で何よりだね。はは……」



高木「さて、ちょっと音無君の様子を見てみるとしよう」



小鳥「~♪」カタカタ

高木「おはよう、音無君」

小鳥「あ、おはようございます社長」ニコニコ

高木「ご機嫌だねぇ、何か良いことでも有ったのかい」

小鳥「え?は、はい…まぁ…//」

高木「ほほぅ?」ニヤニヤ

小鳥「な、何ですかその顔!もう…」

高木「いやぁ、すまない。はっはっは」

高木「まぁ、今日も1日頼んだよ」

小鳥「はい、お任せください♪」



小鳥「~♪」

高木(あれから、何も無かったかのように仕事に打ち込んでいる)

小鳥「よし、一段落」

高木「少し休んではどうだい?」

小鳥「いえ、みんな頑張ってますから。私も頑張らないと!」

高木「お、頼もしいねぇ」

ガチャッ

P「ただいま戻りましたー」

小鳥「ぴよっ!」

高木(おぉ…これはナイスタイミング)



高木「お帰り。今日も朝からご苦労だね」

P「社長!はい。ここが頑張り所ですから!」

高木「うむ、期待しているよ」

小鳥「ぷ、プロデューサーさん!お帰りなさい!」

P「あ、音無さん。ただいま」

小鳥「……///」

P「……///」

高木(ん?)



小鳥「わ、わたしお茶いれてきます!」ガタッ

P「あ、お願いします…」

高木「…………」

パタタタ

P「ふぅー…」チラッ

高木「…………」

P「……///」ソワソワ

高木「……オホンッ、手伝いに行ってあげてh」

P「ですよね!俺ちょっと手伝ってきます!」ガタッ

タッタッタ

高木「…………」

高木「……やれやれ」



小鳥「はぁ~…」

小鳥「ダメよ小鳥!落ち着かないと……社長さんもいるんだもの。バレちゃう」

カチャカチャ

小鳥「さぁ、Pさんのために美味しいお茶をいれましょ」

小鳥「♪」



P「小鳥さん」

小鳥「ひゃい!?」



小鳥「Pさ…プロデューサーさん!どうして」

P「いえ、その、手伝おうと思いまして」

小鳥「そんな、大丈夫ですよ……ってそれよりも!」

P「?」

小鳥「今わたしの事名前で…」

P「え?…あぁすいません、つい」

小鳥「つい、って!社長さんに聞かれちゃったら」

P「大丈夫ですよ。向こうで待ってますから」

小鳥「で、でも…」



ギュッ

小鳥「ふぁ!?」ピヨッ

P「大丈夫ですって、小鳥さん」

小鳥「ぴ、Pさん…///」

P「ね、だから二人で早くお茶いれちゃいましょう」

小鳥「は、はい……でもPさん…」

P「なんですか?」

小鳥「こんな風に後ろから抱き着かれると…動きにくい、です///」

P「……じ、じゃあ、もう少しこのままで。お茶はそのあとに…///」

小鳥「はいぃ…///」



高木「ふむ」

高木(私の存在は完璧に忘れ去られてるねぇ)



小鳥「……お茶はいりましたー///」

高木「ありがとう」

高木(結局、ただお茶をいれるだけで30分近くかかってる……)

P「やっぱり小鳥さんがいれてくれたお茶は美味しいですね」

小鳥「Pさんだって一緒にいれたじゃないですかぁ」

P「いやいや、小鳥さんがいたからこそですよ!小鳥さん最高です!」キリッ

小鳥「Pさん……嬉しいっ!」ダキッ



高木「…………」ズズー…

高木(か、隠す気0じゃないか……)



P「それでは、行ってきます」

小鳥「はい。次は貴音ちゃんの付き添いでしたっけ?」

P「はい。その後、雪歩の取材ですね」

小鳥「となると帰りは……」

P「ちょっと遅くなりますね…」

小鳥「…頑張って来てください。わたし待ってますから」

P「…小鳥さん!」ギュッ

小鳥「Pさん!」ギュッ



高木(もう見慣れてしまったね)ズズズー



小鳥「Pさん、Pさん」

P「なんですk…ん!」

小鳥「ちゅっ…ぁん…」

P「…っはぁ」

小鳥「これで、元気出して頑張って下さい!」

P「……ありがとうございます。みるみる力がみなぎってきました」

小鳥「良かったです♪」

P「あー…でも、もう一回良いですか?」

小鳥「え、えぇ~///」



高木(時間は大丈夫なんだろうか…)



その夜 @社長室


高木「……予想以上だったよ」

律子「でしょう?」

高木「私なんて、途中から完全に空気になっていたからね、ははは…」

律子「あれで隠しているつもりなんですから…どうしたものか」

高木「今はどうしているんだい?」

律子「例に漏れずいちゃついてます」

ガチャッ


P「小鳥さん…好きです」

小鳥「わたしだって!Pさんの事大好きです!」


バタンッ

律子「ね?」

高木「そうだね…はは…」



律子「仕事を手抜いてる訳でもないし、注意しようが無いんですよね」

高木「アイドルの子達は、この事を知っているのかい?」

律子「いえ、彼女達の前では上手く隠しているみたいで」

高木「とすると、この――」

ガチャッ


P「あぁ、小鳥さんは本当に可愛いなぁ…」

小鳥「そ、そんな……でへへ///」ピヨォ


バタンッ

高木「この二人を知っているのは、一先ず私達だけと言うことだね」

律子「そうなります」



小鳥「Pさぁん♪」スリスリ

P「どうしました?」ナデナデ

小鳥「いえー…ただ、すごく幸せだな~って思いまして」

P「それは俺のセリフです。こんなに可愛くて素敵な…か、彼女が傍にいてくれるんですから…」

小鳥「彼女///……でもわたしなんて、もうおばさんですし…」

P「何言ってるんですか!俺は今までの人生で、あなた以上の女性に出会ったことは無いですよ!」

小鳥「えぇ!///」

P「俺にとって小鳥さんは、最高の恋人です!」

小鳥「ぴよぉ……えへ、えへへへへ///」

P「だから、そんな風に自分を悪く言わないで下さい」



小鳥「はぁい、わかりました♪」

P「よしよし」ナデナデ

小鳥「~♪」スリスリ

P「小鳥さん、愛してます」

小鳥「わたしも!Pさんのこと愛してます!」

イッチヤラコッチャラ



律子「すごく濃~いブラックコーヒーが欲しいです」ジトー

高木「な、仲良き事は美しき哉と言うし……」アセアセ



律子「はぁ~…私もう帰りますね。今日の分の仕事も終わってますし」

高木「おぉそうか。お疲れ様、律子君」

律子「はい。社長は帰らないんですか?」

高木「あぁ…まだ少しやらなくてはならない仕事があってね」

律子「そうですか。じゃあ、あの二人宜しくお願いしますね。では」

高木「え、あ、ちょ…」

パタン

高木「…………」

…ガチャッ


P「ん…小鳥…小鳥っ…」

小鳥「ちゅっ…んはっ、Pさん…Pさぁん!」


パタン

高木(私にあれをどうしろと……)ズーン



翌日

高木「……と言うことで、先方さんの反応も上々だったよ。やるじゃないかキミぃ!」

P「ありがとうございます!今回の企画はかなり自信あったんですよ」

高木「うむ、流石だよ。やはり私の目に狂いは無かった」

P「そ、そんな…//」

高木「はっはっはっは」


高木(…とまぁ、仕事においては彼は優秀で何も問題はない)

P「社長?」

高木「ん?…あっとすまない!少しぼんやりしていたよ」

P「大丈夫ですか?」

高木「心配ないよ。それより、今日も頑張ってくれたまえよ!」

P「は、はい!」



律子「社長、おはようございます」

高木「おはよう律子君」

律子「昨日、あの後どうでした?」

高木「二時間ほどしてから、二人で手を繋いで帰って行ったよ」

律子「あれから二時間って……ご苦労様です」

高木「なぁにこれくらい!」

律子「あんまり老体に鞭打たないで下さいね」

高木「ろ、老体って……」



美希「ハニー!」ダキッ

P「おいおい、朝から…」

小鳥「おはようございます、プロデューサーさん」

P「あ、おはようございます音無さん」

美希「ミキも!おはようございますなの☆」

P「おはよう、美希」ナデナデ

美希「あふぅ」

P「まったく…」

小鳥「ふふっ♪」


高木「…………」

高木(……ふむ)

律子「あ、あの、そんなにショックでした?社長、社長?」



美希「それじゃあ、行ってくるの!」

小鳥「行ってらっしゃーい」

バタンッ

小鳥「さってと。私も仕事仕事……」

P「あれ、美希はもう行っちゃいました?」
小鳥「はい。たった今、出ていきましたよ」

P「そうですか…」

小鳥「何か用があったんですか?」

P「えぇ、ちょっと。でも大丈夫です!」



高木「……律子君、彼は今日の午前いっぱい事務所にいる予定だったね」

律子「あ、はい」

高木(あの話……してみるか)



高木「オホン、あーちょっと良いかな?」

小鳥「はい、何です?」

高木「いや、音無君ではなくて…」

P「俺ですか?」

高木「あぁ、キミに大事な話が有るんだ」

P「大事な話…さっきの企画の…」

高木「いやいや、さっきのとは別の話だよ」

P「はぁ…分かりました」

高木「ここではなんだから、取り敢えず社長室へ」

P「はい」

小鳥「Pさん…」

P「大丈夫です小鳥さん」

高木「…………」



@社長室

高木「すまないね、仕事中に」

P「いえ……それで、話と言うのは…」

高木「うむ。単刀直入に訊くがね」

P「…………」

高木(緊張しているねぇ)

P「?」

高木(おっと、いかんいかん)

高木「あぁ、キミは今…付き合っている人はいるのかな?」

P「っ!?」ビクッ



P「つ、付き合って、いる人…ですか」

高木「そう。いるのかね?」

P「え、えぇとですね…」オロオロ

高木(な、なんだか申し訳ない程に狼狽えているなぁ…)

P「あ、あの…その」

高木「うん」

P「……い、いません」

高木(ほぅ)



高木「それは丁度良かった!」

P「え?」

高木「いや実はね、昔からの知り合いに頼まれた事があって…」ガサガサ

高木「…あった。これだよ」

P「あの、社長…これは?」

高木「見合い写真だ」

P「見合い写真で………え?」

高木「ん?」

P「」

高木(固まってしまった…)



高木「なんでも娘さんがお見合いする相手を探しているらしくてね」

P「」

高木「誰かいないかと言われたから、1人心当たりが無いことも無いと答えたんだ」

P「」

高木「それがキミと言うわけさ!まぁ、キミに確認するのが遅れてしまったのは申し訳ない」

P「」

高木「でも、付き合っている相手はいないようだし……ほら、この娘もなかなか可愛らしい娘だろう?」

P「」

高木(写真を持ったまま微動だにしない……)

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