第三王子「え?俺が赤の国に宝剣をとどけるの?」 王様「そうじゃ」 (21)

青の国

王子「そんなの頭のいい第一王子兄さんか戦いの天才の第二王子兄さんが行けばいいじゃん」

王様「やつらには別の任務を与えておる、行かねばお前は永久追放じゃ」

王子「マジかよ…」

王様「護衛もつけてやるからほら」

黒髪ロング貧乳騎士「こないだ兵士学校を卒業しましたよろしくお願いします」

桃髪貧乳魔法つかい「同じくこないだ魔道院を卒業しました…よろしくお願いします」

王子「え…?新米かよ…父さんどういうつもりだ!」

王様「うるさいわ!とっと行け!兵士よ!こいつを外に放り出すのじゃ!」

兵士「イエス!ボス!」

王様「あとお前の執事が門の外で待ってるからそいつも連れていけ」

門の外

執事「お待ちしておりました王子」

王子「ああ、なんかめんどくさいことになった…話は聞いてるんだろ?」

執事「はい…そちらの方々が護衛ですね」

黒「よろしく」

桃「よろしくお願いします…」

執事「先に言っておきますね…お前らのせいで王子にもしものことがあったらどうなるかわかってんだろうな?」

黒「………」

桃「ひっ!」

王子「言い過ぎだって…ごめんねこいつこういうとこあるから」

執事「釘をさしておいただけです」

黒「しっかり守って見せるわ…仕事だもの」

桃「私も頑張ります…」

執事「……」

執事「それでは順路ですがまずは獣人の里の横を通り海を越え鳥人の山を越えて赤の国を目指します」

王子「長旅になりそうだなぁ」

執事「気長に行きましょう」


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道中

王子「へーじゃあ桃ちゃんは魔道院では一番優秀だったんだ」

桃「私なんて全然…黒ちゃんの方がすごいんですよ、兵士学校で10年に一人の逸材って言われてて」

王子「二人ともすごいなぁ、俺は剣も魔法も並レベルだから」

執事「王子には伸びしろがありますから!」

執事「おい黒、そんなに強いならしっかり王子を守れよ」

黒「わかっているわ…どんな奴が来ようと私は負けない…」

執事「ちょうどいいのが来たみたいだぜ」

盗賊「へへ…金と食料を置いていきな」

執事「ざっと20人って所か…これお前ら二人で倒して見ろよ王子の護衛に相応しいかテストしてやる」

黒「いいわ…行くわよ、桃」

桃「うん…」

黒「はぁ!はぁ!」

王子「すげー斬撃飛ばして攻撃してるよ…」

執事「剣術の初歩ですね、あなたもそのうちできるようになりますよ」

桃「やぁ!」

王子「雷魔法だ!実物ははじめて見た!」

黒「終わったわね…どうこれが私の実力よ」

王子「黒危ない!」サクッ

執事「弓兵が隠れていたか!」

執事「王子大丈夫ですか!?」

王子「ああ…こんなの…かすり傷…だ」バタッ

山小屋

桃「この毒魔法でも全然解毒できない…」

王子「寒い…」

執事「あんだけ大口叩いてこのザマか」

黒「………」

桃「喧嘩はやめてください!」

執事「……」

黒「……」

執事「盗賊の砦が近くにあるはずだ…そこから解毒薬を取ってくる」

黒「私も…」

執事「くるな!油断して矢をくらう騎士なんていらない!」

翌朝

王子「なんかすっきり目覚めたな…」

盗賊頭「……」ボコボコ

王子「誰これ?」

執事「あなたに毒矢を撃った盗賊の頭です…」

桃「昨日の夜…執事が一人で解毒剤を取りに行ってそのまま盗賊の砦を潰して来ちゃったの…」

執事「少々骨が折れました…」

盗賊「はやく殺せよ」

執事「おう…いま楽にしてやるよ」

王子「ちょっと待って!話を聞いてみよう」

王子「ねぇ?なんで盗賊なんかやってるんだ?」

盗賊「…ちょっと前まで城の兵士やってたんだけど使えないってまとめて解雇されて…食いぶちがなくてしょうがなく…」

王子「第一兄さんの兵士選別の時か…」

第一王子「弱い兵士はまとめてクビだ!」

王子「そうか…」

盗賊「生きていくためにはしょうがないんだ!」

王子「これもって仲間の所に帰りなよ」

盗賊「これは…?」

王子「お金少ないけど…新しい職探しの足しにしてほしい…」

王子「君らがこうなったのは俺たち王族の責任だ」

盗賊「…すまない」

執事「貴方らしいですね」

王子「じゃあ元気に出発しようか」クラっ

桃「もう一日休んだ方が良さそうですね」

王子「夜だ…誰かと話そうかな」



執事

>>5

急に第一王子出てきてワロタ

執事

草原

王子「黒…こんな所にいたのか」

黒「守らなければいけない人に守られた私を笑いに来たの?」

王子「こないだのことか?」

黒「そうよ……」

王子「俺さ…民を守る王様になりたいんだ、ピンチの時には体をはって助けるそんな王様に」

黒「変わってるわね」

王子「よく兄さんたちにはバカみたいっていわれたっけ…」

王子「だからさ…黒がやばかったら俺は黒を命をかけて助ける」

黒「ふふ…貴方はバカね…バカ王子よ…」

王子「はじめて笑顔を見せてくれたね」

黒「もうあんなミスはしないわ…もう誰にもあなたを傷つけさせない」

黒「あなたが王になった国を見てみたいわ」

王子「継承権は一番下だからほぼないけどな」

王子「夜風が吹いてきた…小屋に帰ろう」

黒「そうね…」

翌朝

王子「さて行くか!」

黒「あの…」

執事「なんだ…」

黒「こないだはすいませんでした…私もっと強くなりたいんです…しっかり王子を守れる用に…だから私を鍛えてください!」

執事「いいだろう…俺の修行は厳しいぞ…」

黒「ありがとうございます!!」

盗賊「待ってくれよ!」

桃「昨日の盗賊さん?」

盗賊「子分たちは金を渡して田舎に帰らせた!俺も連れていってくれ!あんたのそばにいたいんだ!」

執事「どうします?」

王子「もちろん歓迎するよ」

盗賊「ありがとうございます!命尽きるまでお供します!」

盗賊が仲間になりました

獣人の里周辺

盗賊「こっからは気を引き締めて行かねぇとな」

桃「獣人は人間を敵視してますからね」

王子「これも第二兄さんのせいだと思うとお腹痛いよ…」

第二王子「あいつら耳とか尻尾とか生えててキモくね?殺そうぜ」

執事「獣人狩りですね…5年前の」

黒「いまも獣人は人間を敵視しているわ」

王子「ん?狐が罠にかかってる…助けてあげよう」

盗賊「エキノコックスには気を付けろよ」

ボン!

狐耳娘「助けてくれてありがとうなの!」

執事「獣人!?」

狐耳娘「お礼に私のお婿さんにしてあげるの!」

黒「バカ王子を担いで走り出したわ!」

盗賊「追うぞ!」

獣人の里

執事「なんて足の速さだ…」

桃「どうしよう…獣人の里に入られちゃった…」

黒「強行突破する?」

盗賊「この人数じゃキツいだろ…」

執事「当たり前だ…夜になったら忍び込むぞ」

獣人の里 お城

猫耳メイド「姫様!どこに行ってたんですか!?」

狐娘「お外に遊びに行ってたの!!そしたら罠にかかっちゃってこの人に助けてもらったの!!」

猫耳メイド「この人って人間じゃないですか!!」

狐娘「でもいいの!とってもいい匂いして気に入ったからお婿さんにするの!」

猫耳メイド「なんですって!」

狐娘「パパにも見せてくるの!」

玉座

狐耳親父「うちの娘がすごい可愛くてな…」

犬耳大臣「はぁ…」

狐娘「パパ!お婿さんを連れてきたの!」

狐耳親父「なん…だと…」

王子「え?え?なにどういうこと?」

狐耳親父「許さん!」

王子「ガハッ!」

狐娘「パパなにするの!」

犬耳大臣「こやつ…人間ですぞ!」

狐耳親父「なに!牢にぶちこんでおけ!」

狐娘「違うの!この人は私を助けてくれたの!」

狐耳親父「お前は悪い人間に騙されておるんじゃ…」

牢屋

王子「あれ?俺確か狐を助けてそれで…なんで牢屋にいるんだ?」

狐娘「目が覚めたの?」

王子「君は…」

狐娘「あなたに助けてもらった狐なの!」

狐娘「パパにお婿さんにするって紹介しようとしたら怒られちゃったの…」

狐娘「パパは人間がだいっきらいなの…でも私は仲良くしたいの…」

王子「そうなんだ…」

狐娘「そうなの!そしてあなたをお婿さんにするの!」

王子「俺たち…まだ出会ったばかりだし…」

狐娘「そんなの関係ないの…!」

王子「誰か来たぞ…!」

ゴーレム兵「ぐぉぉぉぉぉ」

狐娘「なんで城の中に魔物がいるの!?」

王子「はやくここ開けて!」

狐娘「わかったなの!」

王子「剣を!あれ…ない…捕まった時に取られたのか!?」

狐娘「これを使うの!」刀ぽーい

王子「これは!?」

狐娘「これは獣人の王になるものに引き継がれる伝説の刀緋焔なの!」

王子「うぉぉぉぁぁ」ザシュ

ゴーレム「……」ガラガラ

王子「なんだ…この切れ味…」

一方その頃

盗賊「おかしい…警備兵どころか魔物がいるぞ!」

桃「この城にいったい何が…」

執事「恐らく王子は地下の牢屋に捕らえられてるはず!」

黒「行きましょう」

狐娘「天守閣に急ぐの!」

王子「ああ!」

天守閣

狐耳親父「貴様何故裏切った!」

犬耳大臣「獣人を利用したいって人に頼まれてですね…」

犬耳大臣「私が王になりその国と同盟を結ぶっていう感じです」

犬耳大臣「このゴーレムを出す魔具もその国の物です」

犬耳大臣「さぁはやく緋炎を渡しなさい」

王子「待て!」

狐娘「待つの!」

牢屋

執事「いない!?」

盗賊「この激しい激突音…上か!?」

黒「無駄足だったようね」

桃「急ぎましょう」

天守閣

王子「はぁはぁ」

狐娘「もう限界なの…」

犬耳大臣「まだまだゴーレムは出ますよ!ほら!ほら!」

執事「王子!」

王子「来てくれたのか!ゴーレムが無限に出てくるんだ!手伝ってくれ!」

黒「桃!」

桃「うん!」

桃「レイン!」

盗賊「これは雨魔法!」

執事「ゴーレムが溶けて行きます」

黒「さぁこれで終わりよ…魔具は壊させてもらうわ」

犬耳大臣「くっ…」ドーン!

王子「爆発した…」

狐耳親父「口封じか…」

盗賊「一件落着か?」

桃「まだです城下町のゴーレムを処理しないと」

執事「(あの魔具は私たちの国の…それに最上級クラスの雨魔法…何やら嫌な予感が…)」

桃「ふぅ…やっと終わったよ」

狐耳親父「なぜ助けた?私たちと人間は敵対していたはずだが」

王子「俺は獣人を敵だなんて思ってないです」

王子「いつか獣人と人間が笑って過ごせる国を作りたいと思ってます」

狐耳親父「いるのだな…お前のような人間も」

狐耳親父「よし!お前はこの国を救った英雄だ!宴をやろう」

狐娘「やるの!」

王子「宴のドンチャン騒ぎも終わり…夜へ」

王子「誰と話そうかな」



執事
盗賊
狐娘

>>14

きつね

王子「狐娘と話そう」

狐娘「ムニャムニャお稲荷さん美味しいの…」

王子「寝てるのか?」

狐娘「んー君も一緒に寝るの…」ギュッ

王子「ん…胸が…」

狐娘「…」ポイーン

桃「…」ペターン

黒「……」ペターン

王子「いかん!比べるなんてよくない!」

王子「起こさない用に抜け出して…」

王子「また明日話そう」

翌朝

狐耳親父「行くのか?」

王子「はい、先を急ぐので」

王子「そうだ…緋焔返します」

狐耳親父「もって行ってくれ友好の証だ」

狐耳親父「まだ人間を信用した訳じゃないが…お前は信用することにした」

王子「ありがとうございます!」

狐娘「あのね…パパ」

狐耳親父「付いて行きたいんだろ?行ってこい」

狐耳親父「パパは寂しいが一回り大きくなって帰ってこい、獣人の姫として」

狐娘「ありがとうなの!」

狐耳親父「というわけで娘を頼む」

王子「わかりました」

狐娘「よろしくなの」

狐耳親父「何かあったらいつでも頼ってくれ義息子よ」

王子「その時はお願いします」

盗賊「さて行くか」

執事「ああ」

黒「次に仲間にするならペガサスナイトかアーマーナイトね」

桃「ちょっとなにいってるかわからないなぁ」

海へ向かう道

狐娘「王子~」スリスリ

王子「歩きにくいよ…」

執事「おい女狐、王子から離れろ」

狐娘「嫌なの~執事は私と王子に嫉妬してるの~男の嫉妬は見苦しいの~」

執事「テメェ…」

桃「狐ちゃん?ちょっときいて?」

狐「なんなの?」

桃「狐ちゃん次の街で王子と遊ぶの楽しみにしてたよね?」

狐娘「そうなの!一緒にお買い物するの!」

桃「でもそうやってくっついて居たら上手く歩けなくて町に着くの遅くなるよ?」

狐娘「!?」

狐娘「わかったの!ちゃんと歩くの!」

桃「偉いね」ナデナデ

狐娘「桃はなんだかお母さんみたいなの!」

盗賊「随分なれてるな」

桃「故郷にいる妹に似てるんでなんか感覚で」

盗賊「俺はひとりっ子だからわかんねぇや」

港町

王子「船出てないってどういうこと?」

船乗り「リヴァイアサンっていう海竜が暴れていてとてもじゃないけど出せないんだよ」

執事「どうしましょうか?」

王子「港の人たち困ってるんだ…リヴァイアサンを倒そう」

黒「そう言うと思った」

盗賊「いっちょやったるか」

船乗り「本当かい!?それなら西にある海人の村に行ってみるといい、彼らは海竜のことをよく知ってるはずさ」

王子「わかりました」

狐娘「西に行くのー」



鬼「やいやい!この先に行きたかったらこの俺様を倒してみやがれ!」

盗賊「なんだこいつ」

鬼「俺は強くなるためにはここを通る奴に片っ端から喧嘩をうっているのさ」

執事「丁度いい機会だ…黒、修行の成果を見せてやれ」

黒「わかったわ」

鬼「俺は女が相手だって容赦しないぜ!」

5分後

黒「もう終わり?」

鬼「完敗だ!あんたつええな」

黒「あなたも太刀筋は中々よ」

鬼「そうかい?そうだ!俺あんたに付いて行くよ!
姐御と呼ばしてくれ!」

王子「さらに強くなってる…」

執事「しっかりあなたを守れる用に仕上げました」

王子「そうか…俺ももっと頑張らないと」

黒「王子どうする?」

王子「海竜退治に戦力は多い方がいいから仲間にしよう」

鬼「流石です!アニキ!」

鬼が仲間になりました



執事「今日はこの辺で野営しましょう」

王子「そうだな」

誰と話そうかな



執事
盗賊
狐娘

>>20

執事

王子「桃…何してるの?」

桃「あっ…王子、ちょっと故郷を思い出して」

王子「桃は青の王都出身じゃないのか?」

桃「いえ私の出身は赤の国付近の寒い山奥の村です」

桃「視察に来ていた魔道院の校長にスカウトされて王都に来ました」

王子「なるほど…故郷に帰りたいのか?」

桃「いえちょっと妹がちゃんと生活出来てるか心配で」

桃「多分大丈夫だとは思うんですけど」

王子「そうか」

桃「旅が終わったら一度帰ろうかなぁって」

王子「そっか…そしたら俺も付いて行っていいかな?」

桃「構いませんけどなにもないですよ」

王子「桃が育った地を見てみたいんだ」

桃「…じゃあ旅が終わったら一緒に行きましょう」

王子「ああ、約束だ」

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