藤原肇「いちゃいちゃしたいです…!」 (39)


Pといちゃいちゃしたい18歳の肇ちゃんの話

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【事務所】


P「……………え? 今、なんて?」


肇「で、ですから、その…い、いちゃいちゃ、したいんです…!」


P「ええと………とりあえず、肇?」


肇「…はい」


P「いつもお疲れ様。最近ふたりきりで話せてなかったけど、いつも見守ってるからな」ナデナデ


肇「ふふ、ありがとうございます。Pさんこそ、夜分遅くまでお疲れ様です」


P「肇たちの為ならいくらでも頑張れるよ」


肇「くれぐれも体を壊さないようにして下さいね? ……それで、ですね」


P「うん」


肇「いちゃいちゃしたいんです!」


P「あ、やっぱり聞き間違いじゃなかったか」


肇「はい!」


P「まだ頭が追いついてないんだけど…肇は、俺とその、いちゃいちゃしたいからこんな夜遅くの事務所に来たのか?」


肇「はい! この時間ならふたりきりになれるかと思って…ちなみに、タクシーを使ったので夜道の安全もばっちりです。バックには早苗さんに貰った唐辛子スプレーがありますし」


P「そ、そっか…」


肇「さらに、ロッカーからデスクの下まで隅々チェックしました。今、この事務所は正真正銘、私たちふたりきりです」


P「あ、あれって誰もいないか確かめてたんだ。いきなり現れてみんなのデスクの下覗き込むからどうしたのかと思った……それで」


肇「はい」


P「…俺と、いちゃいちゃしたいの?」


肇「はいっ!」


P「わ、笑顔可愛い…って、そうじゃなくて、何で急に?」


肇「…その、私たちは、恋人、ですよね…?」


P「…うん、そうだな」


肇「でも、アイドルとプロデューサーという立場と私がまだ18歳という事を理由に、Pさんは私に手を出してくれません」


P「…」


肇「勿論、Pさんが私の事を大切にしてくれているのもわかっているつもりです。ですが、私もお付き合いしている以上、世間のカップルさんがするようないちゃいちゃをしてみたいんです…!Pさんのご迷惑になってはと、ずっと我慢していたんですがとうとう居てもたってもいられず、それで…」


P「は、肇…」


肇「…キスや、その、それ以上は、まだ早いと言うのもわかります。私もそこまでは言いませんから…!」


P(…キスは既に一度、肇に唇を奪われてるんだけどな…)


肇「…それとも、私には魅力がないですか? いちゃいちゃしたく、ない、ですか…?」


P「…そんなわけないだろ…そんな、潤んだ目で上目遣いで見つめるのは反則だ……肇」


肇「…はい」


P「…あんまりカゲキな事は出来ないからな?」


肇「…! それじゃあ…!」


P「うん。俺も肇も仕事続きだったし、今日くらいはゆっくりしよう。肇が少しでも癒されるように、恋人の俺が力になれるのなら…い、いちゃいちゃ、しよう」


肇「…はいっ!」ギュウウウ


P「おっと…まったく、甘えん坊になったな」ナデナデ


肇「えへへ…」


P(…考えてみれば、肇も大人びてるけどまだ18歳なんだよな。寂しい思いをさせてしまった…反省)


P「…よし、とりあえず、向こうのソファーに移動しようか」


肇「はい、そうですね…きゃっ!?」


P「よいしょっと」


肇(こ、これは、お姫様だっこ…!)


P「びっくりさせちゃったな。俺も一度やってみたかったんだ」


肇「あ、あの…重く、ないですか…?」


P「ん? 全然。じゃあ、移動するぞ。しっかり掴まってろよ」スタスタ


肇「…はいっ」ギュウ



ーーーーーーーーーーーーー


P「…さて。とりあえずソファーに着いたけど…いちゃいちゃって、具体的に何するんだ?」


肇「あ、待って下さい。したいことをメモしてきたんです」


P「メモ?」


肇「はい、加奈ちゃんを見習って」ガサゴソ


P「…肇もたまに真面目系天然なところあるよな」


肇「え?」


P「いや、気にするな」


肇「そうですか…あ、ありました! …えーと、ですね、そもそもいちゃいちゃとは「男女がむつまじげに戯れ合う事」です」


P「ん? 辞書?」


肇「ですから私たちも戯れてみましょう」


P「え? うん」


肇「…」


P「…?」


肇「…Pさーん」グリグリ


P「うおっ、どうした急に。髪型崩れちゃうぞ」


肇「楓さんがよくPさんにこうしていますので…」


P「あの人がそれやるのは大抵飲みに行きたい時だけどな」


肇「…私はまだ、お酒は飲めません」


P「そうだな。肇も20歳になったら一緒に飲もうな」


肇「ええ、楽しみにしていますね」


P「…で、頭をグリグリして、それから?」


肇「それから…えいっ」ツンツン


P(真剣な顔の肇に頬っぺたをつっつかれてる…)


肇「これも楓さんがよくしていらっしゃいますよね、どうですか?」


P「どうと言われても…頬っぺたをつっつかれてるなとしか」


肇「…むぅ、反応が薄いです」


P「いや、楓さんの時もこんな感じの反応だぞ?」


肇「…恋人が頬っぺたをつっついてるんです。もう少し、こう、ありませんか?」


P「そうか…んー…えいっ」ツンツン


肇「わっ」


P「肇の頬っぺたは柔らかいなーもちもちしてる」グニグニ


肇「いふぁいれすいふぁいれす」ノビー


P「はは、よく伸びるなー」


肇「…Pさん、痛いです」プクー


P「ごめん、つい」


肇「ついじゃないです」


P「はーい…」


肇「…」


P「…」


肇「…楽しかったですが、何というか、いちゃいちゃとは少し違うような」


P「そうかな? …そうかも」


肇「で、では、次です。メモメモ…」


P(いちゃいちゃしたい事をリストアップする肇、想像したら可愛いな)


P「…って、ビッシリ書き込んでるな!」


肇「あっ、見ちゃダメです!」


P「ご、ごめん。でも、時間も時間だから、全部は無理だぞ?何個かに絞ってくれ」


肇「そうですよね…それなら……あ!」


P「お、決まったか?」


肇「はい!一度やってみたかったやり取りがあってですね…」


P「やり取り?」


肇「…Pさん」ジッ


P「お、おう」


肇「私の事、好きですか?」


P「…好きだよ?」


肇「どのくらい?」


P「うっ…」


P(やっぱりこうくるか…なんと答えたものか…)


肇「Pさん?」


P「…だ、誰よりも、好きだよ」


肇「…楓さんと私なら?」


P「楓さんと?勿論、肇だよ」


肇「早苗さんと私」


P「肇」


肇「藍子ちゃんと私」


P「アイドル全員分やるつもりか?それも肇だよ」


肇「陶芸と私」


P「え? ……肇」


肇「陶芸は、お好きじゃないんですね…」


P「どう答えろと」


肇「…ふふ、冗談です。でも、陶芸も好きになって下さいね」


P「ああ、陶芸だって大好きな肇を形作る一部だからな」


肇「ありがとうございます……ちなみに、ですが」


P「ん?」


肇「Pさんは、私以外の方に、一瞬でも心惹かれたりした事はありますか?」


P「無いよ?」


肇「そ、即答ですね」


P「当たり前だろ、肇の恋人なんだから。なんだ、そんな事心配してたのか?」


肇「…ほんの、少しだけ」


P「安心しろ。俺は肇にメロメロだから」


肇「…めろめろ?」


P「え! 言わないか!?」


P(これかジェネレーションギャップか…)


肇「……えっと、私もPさんに、めろめろです。なんて…ふふ」


P(…たまらなく、愛おしい)ナデナデ


肇「…Pさんに頭撫でていただくの、好きです」


P「俺も、肇を撫でると癒されるよ…」


肇「…♪」


P「…好きだよ、肇。それこそ、浮気するなら肇と浮気したいくらい」


肇「…私も、浮気するならPさんと浮気したいくらい…愛しています」


P「あ…うん、そうだな。俺も、愛してる」


肇「愛してると言うのは、少し恥ずかしいですか?」


P「ちょっとな…」


肇「ふふ、Pさん、可愛いです」


P「楓さんにもよく言われるよ…もっとビシッと決めたいんだけどなあ」


肇「お仕事をしている時のPさん、とっても素敵ですよ?」


P「…それを言うなら肇こそ。神秘的で、儚げで、まるで天女みたいで…この手を離れて行ってしまいそうだな、なんて思うよ」


肇「そこまで褒められると恥ずかしいですね…でも、私はどこにも行きませんよ。私の居場所は、あなたの隣ですから」


P「肇…」


肇「…でも、もし不安なのでしたら、私がどこへも行かないように肩を抱き寄せる、というのがオススメです」


P「はは、じゃあ、お言葉に甘えて」グイッ


肇「ふふ、これでどこへも行けませんね?」


P「ああ、今は俺だけの藤原肇だ」


肇「…藤原、ですか」


P「…あー…あのな、肇」


肇「ふふ、わかっていますよ。私もトップアイドルを目指す身ですから。それでも、いつか…」


P「…ああ、いつか、必ず」


肇「…はい♪ …Pさん」


P「何だ?」


肇「手、繋いで下さい」


P「ああ。お安い御用だ」ギュウ


肇「あ…もしよかったら、恋人繋ぎを…」


P「ん…」


肇「…幸せです」


P「俺もだ…」


肇「Pさん…」


P「肇…」


肇「…」


P「…」


P「…こんなの、反則だ」


肇「え? …あ…」


P「…」


肇「…あ、あの、今…」


P「…肇が可愛すぎるのが悪い。それに、唇じゃなくておでこだからセーフ。もうしないから」


肇「…なら、私も」


P「あ…」


肇「…唇じゃなくて、頬っぺたなのでセーフ、です。もうしませんから」


P「…」


肇「…」


P「…いちゃいちゃって、恥ずかしいな」


肇「ええ、とっても……時に、Pさん」


P「ん?」


肇「…私のメモに、「おでこにキス」と書いてあったの、見ました?」


P「…そんな事書いてたのか?」


肇「え」


P「…なんてな。うん。バッチリ見ちゃった。まあ、たまにはこれくらいいいだろう、うん。恋人…なんだし」


肇「…ふふ、ありがとうございます」


P「こちらこそ」


肇「あ、そうだ、Pさん」


P「?」


肇「Pさんも、私にして欲しい事、ありませんか?」


P「俺が、肇に?」


肇「ええ。私のお願いばかり聞いてもらってますので…私にできる事があれば」


P「うーん、そうだな…」


肇「…」


P「…膝枕、とか」


肇「膝枕、ですか」


P「うん。もし、肇がよければ」


肇「…勿論、大歓迎です。では、早速」


P「ん。それじゃあ、失礼して…」


肇「はい…」


P「…」


肇「…」


P「…重くないか?」


肇「はい。少し、くすぐったいですけど。寝心地はどうですか?」


P「柔らかくて気持ちいいよ」


肇「それは良かったです…」ナデナデ


P「ん…肇に頭撫でられるの、はじめてかもな」


肇「そうかもしれませんね。いつも私が甘えてしまってますから」


P「いいんだよ。いつも肇は頑張ってるんだから。たくさん甘えてくれ」


肇「それはPさんも同じです。もしかして、今日も徹夜するご予定だったのでは?」


P「…ご明察の通り」


肇「お身体は大事にして下さいと、いつも言っているじゃないですか」


P「わかってるんだけどさ、でも」


肇「でもじゃないです。あなたに倒れられたら、みんな悲しみます…私だって、悲しいです。きっと、誰よりも」


P「…ごめん」


肇「…私の方こそ、勝手な言い分でした。でも、疲れた時は、いつでも私に甘えて下さいね」


P「…ありがとう、肇」


肇「ふふ、恋人ですから。当然です」


P「…優しいなあ肇は」


肇「Pさんこそ…」


P「…」


肇「…ふぅー…」


P「!」ビクッ


P「は…肇…!」


肇「ふふ、耳が弱いと楓さんからお聞きしましたが、本当のようですね?」


P「あの人は…」


肇「やっぱりPさんは可愛いです♪」


P「…うるさい」


肇「ふふ…」


P「…楓さんに似てきたな、肇」


肇「私の憧れの人ですから」


P「そんなところは真似しなくてよろしい……ふぁ」


肇「あ、眠いですか?」


P「うん。少しな…」


肇「このまま私の膝で寝て構いませんよ」


P「え…」


肇「安心して下さい。Pさんが寝たら私は仮眠室に行きますから。そういうのは、まだ早い、ですよね」


P「…そうだな。少なくとも、肇が成人するまでは」


肇「ええ……Pさん、今日はありがとうございました…たくさんいちゃいちゃしてくれて」


P「ああ、そういえばそんな話だったな…こっちこそ。肇と、その、いちゃいちゃできて、嬉しかった…」


肇「…また、いちゃいちゃしてくれますか?」


P「ああ。ふたりきりならな…」


肇「…はい♪」


P「…好きだ…は…じめ…」


P「…」


肇「…寝ちゃいましたか?」


P「…」


肇「…Pさん、いつもお疲れ様です。そして、本当にありがとうございます。これからも、ずっと側にいて下さいね…」


肇「…おやすみなさい。大好きなPさん…」



ーーーーーーーーーーーーー


チュンチュン…


P「…んぅ…朝か…」


肇「あ、Pさん、おはようございます」


P「ああ、おはよう肇。相変わらず早起きだな。毛布掛けてくれてありがとう」


肇「いえいえ…コーヒー飲まれますか?」


P「ん。いただくよ」


肇「では、少し待っていて下さいね」スタスタ


P「…」


P(…肇と結婚したらこんな感じなのかな…いいなあ…)


肇「ふふ、それにしても」


P「え?」


肇「朝から事務所にふたりきりなんて、何だか不思議ですね」


P「あー…まだ7時だしな」


肇「まるで…夫婦、みたいですね」


P「…」


肇「…何か言って下さいよ。恥ずかしいんですから」


P「…ごめん。その、俺も同じ事思ってたから…」


肇「え…」


P「…」


肇「…」


P「…肇、お湯湧いてる」


肇「あ、そ、そうですね…」


P「うん…」


肇「…」


P(肇、顔赤いな。いや、俺もか…)


肇「…Pさん、コーヒーいれました」スタスタ


P「あ、ありがとう」


肇「…隣、座ってもいいですか?」


P「…うん。勿論」


肇「…ありがとうございます。あ、コーヒーは砂糖ふたつでしたよね?」


P「はは、よく覚えてたな」


肇「…あなたの事、ですから」


P「…そっか。ちなみに肇は、砂糖三つ、だよな」


肇「あ…!」


P「…肇の事、だからな」


肇「そんなの、ズルい……大好きです」


P「……俺も」


肇「…昨日の今日で、朝からいちゃいちゃしてしまいましたね、私たち」


P「…まあ、たまにはこんな朝もいいだろう。恋人、なんだしな」


肇「…恋人、ですものね」


P「…」


肇「…」


P「…っあー!恥ずかしい!」


肇「わ、私もー!です」


P「肇、大好きだー!」


肇「私もー!」


P「……寂しい思いさせてごめんな」


肇「……たまには、またいちゃいちゃしましょうね?」


P「…ああ!勿論だ」


肇「ふふ、それを励みに、今日も頑張ります!」


P「よっし、俺も頑張るか!」


肇「はい!一緒に頑張りましょう!目指せトップアイドルです!」


P「よっしゃ!ファイトー!」


P・肇「「おー!」」



【事務所ドア前】


ガンバルゾー!ガンバリマショー!


ちひろ「…Pさんに肇ちゃん、朝からお元気ですねえ」


早苗「完全にふたりの世界に入っちゃってるわね。そろそろみんな事務所に来る頃だけど」


藍子「でも、あんなにはしゃいでる肇ちゃん、はじめてかも」


早苗「付き合ってるのは隠してるつもりらしいけど…バレバレだっつの」


藍子「ふたりとも不器用ですからね。普段は素っ気なくしているつもりらしいですけど」


ちひろ「んー…もう少し、ふたりきりにしてあげましょうか」


早苗「…そうね。ふたりとも最近忙しいし」


藍子「それなら、ちょっとお散歩でもしませんか?いい時間つぶしになりますよ」


早苗「健康的でいいかもね。じゃ、そうしましょうか」


ちひろ「ふふ、貸しひとつ、ですね。今度Pさんに飲み代奢ってもらおうかなー♪」スタスタ


早苗「あ、ズルい!あたしもー!藍子ちゃんはどうする?」スタスタ


藍子「え?うーん…そうですね」スタスタ



藍子「…肇ちゃんからノロケ話を聞かせて貰う、かな?幸せのおすそ分けです♪」



目指せ肇ちゃんシンデレラガール!今年こそ、今年こそ悲願の達成を…!

よろしければ、以前書いた18歳の肇ちゃんシリーズもよろしくお願い致します。

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