【ゆるゆり】京子「今日は何の日?」 (27)


(朝、通学路)


京子「ふっふーん」ニヤニヤ

結衣「何だ京子、朝っぱらからニヤニヤして」

ちなつ「何か悪いものでも食べたんですか?」

あかり「今日はご機嫌だね、京子ちゃん」



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京子「えー?だって、今日は・・・」

結衣「今日は何だ?」

京子「おーっと」



京子「私がわざわざ言わなくったって、みんなわかってるよねー」ニヤニヤ

結衣「何なんだよ一体」

ちなつ「本当に薄気味悪いニヤニヤ顔ですね」

あかり「ち、ちなつちゃんそれはちょっと言い過ぎだよぉ」



京子「まぁ、今日の部活楽しみだなー」

結衣「今日の?何で?」

ちなつ「何か特別な事ってありましたっけ?」

あかり「そ、そうだね・・・」

京子「・・・え」



京子「や、やだなみんな、ほら、今日はあの日だよ?」

結衣「あの日・・・?」

ちなつ「あの日って何でしたっけ?」

あかり「な、何だろな…」

京子「え、ちょ、ちょっと」



京子「ほら!今日は3月28日!」

結衣「3月・・・28日?」

ちなつ「何かありましたっけ?」

あかり「む、難しいね・・・」

京子「マジ・・・?」



京子「だから!今日は私の、た・・・」

結衣「あ、そうそう思い出した」

京子「だよなぁ、はぁ、良かっ・・・」



結衣「今日は近所のスーパーの特売日だった」

京子「・・・は?」



結衣「お肉が安くなるから、今日買いに行こうって思ってたんだ」

ちなつ「ああ、結衣センパイ一人暮らしですから特売日は見逃せませんね」

あかり「良かったね、結衣ちゃん。思い出せて」

京子「え、いやいやいや!」



京子「うん、わかるよ?確かに、スーパー特売日は嬉しいよね」

京子「結衣なら特にさ。今夜は久しぶりにハンバーグだ」

京子「だけどさ。お腹じゃなくて心が満たされたほうが人は幸せだと思うんだ」

京子「例えばさ、身近な友人の成長を年に一度お祝いしてあげるとかさ」



京子「そうすれば友人も幸せ、結衣も幸せ」

京子「みんなハッピー!」

京子「私の言いたい事、わかる?」

結衣「一体、何の事だ?」

ちなつ「別に何もしなくても私はハッピーですけれど?」

あかり「い、言ってる事が難しくてわかんないよぉ」



京子「難しい?」

京子「じゃあ、こう考えてみよう」

京子「この世に、何かが生まれてくるってのは素晴らしい」

京子「まさに、記念すべき事だ」



京子「それが、身近な友人だったらなおさらの事」

京子「その、素晴らしい奇跡を」

京子「今日、みんなでお祝いしない?」

結衣「何だよ奇跡って・・・」

ちなつ「何の話なんですか」

あかり「や、やっぱり言ってる事が難しいよ」



京子「あーもー!だから、今日は・・・」

結衣「あ、そうだ。今日はあの日だ」

京子「そう、それだよ結衣」

結衣「今日はシルクロードの日だ」

京子「何だその日!?」

ちなつ「へぇ、そうなんですか?」

あかり「どんな日なの?」



結衣「スウェーデンの探検家、スウェン・ヘディンが・・・」

結衣「廃墟になってたタクラマカン砂漠の都市、楼蘭(ロウラン)を発見した日で」

結衣「だからその日を記念して、今日はシルクロードの日になったんだ」

ちなつ「へぇー、そうだったんですね」

あかり「結衣ちゃん、詳しいねー」

京子「いや、あのさ。誰なのそのヘディングが得意そうな探検家」



京子「そうじゃなくて!もっと重要な日があるじゃん」

結衣「もっと重要な日?」

ちなつ「・・・あー、もしかして、アレですか?」

京子「そう!ちなつちゃん、それ!」

あかり「なんの日なの?」



ちなつ「スリーマイル島の日ですね」

京子「だから何なのその日・・・」

結衣「スリーマイル島の日?」

あかり「それってどんな日なの?」



ちなつ「スリーマイル島って、アメリカにある島なんですけれど・・・」

ちなつ「そこに、原子力発電所があったんです」

ちなつ「そして1979年の今日、そこで世界で初めての原発事故が発生して・・・」

京子「縁起でもねぇ!」



京子「何なんだよ!さっきから!シルクロードの日とかスリがいる島の日とか!」

ちなつ「スリーマイル島ですって」

京子「みんなわざと忘れたフリしてんだろ!今日の誕生日!」

結衣「誕生日?」



結衣「あ、あー・・・。そうだ、今日は誕生日だったな」

京子「そう、そうだよ、結衣、今日は」

結衣「今日はベネズエラの革命家、フランシスコ・デ・ミランダの誕生日だ」

京子「だから誰だそれ!?」



京子「もういい!」

京子「私、先に行くから!」

あかり「あ、きょ、京子ちゃん・・・」

結衣「・・・」

ちなつ「・・・」



あかり「ちょっと、やり過ぎじゃないかなぁ・・・」

結衣「だ、だってなぁ」

ちなつ「え、ええ」

―――
――


(回想)

京子「ふっふーん」

結衣「機嫌いいな京子」

ちなつ「そうですね。鼻歌なんか歌っちゃって」

あかり「どうしたの?」

京子「そりゃそうさ。だって明日は私のー・・・。うっふふーん」



京子「まー、もっちろん当然・・・」

京子「盛大にお祝いしてくれるんだよねー?結衣」

結衣「あ、う、うん、まあ・・・」



京子「だよねー?結衣の私への愛情が試されるからねーん」

結衣「・・・」イラ

京子「あかりもちなちゅも、宜しくねーん」

ちなつ「ちなちゅ言わないで下さい」イラ

―――
――



結衣「・・・こんなんだから、何か素直にお祝いするのはシャクだろ?」

ちなつ「そうですよ」

あかり「そ、そう・・・」

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