男「目が覚めたら精子になってた」 (14)

男「マジかぁ!」

男「そもそも精子に脳なんかないのに一体どうして…」

友「魂ってやつさ」

男「友!お前も精子になったのか」

友「どうやらそうらしい…こうやって俺とお前の間でお互いを認識できるのも魂ゆえさ…たぶん」

男「だよな…鏡があるわけじゃないから自分を精子だって判別できるはずねえし」

友「ほんとに魂ってあったんだな…」

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男「でもなんで精子になったんだろ」

友「理由なんてないさ…たぶん」

男「そりゃそうだけどさ…安心したいじゃん」

友「なにはともあれ、精子になったからにはやることはひとつ」

男「卵子と結合して子供になるだけだな」

友「さすが男だ…飲み込みが早くて助かるぜ」

男「もしかしたらこの周りにいる大量の精子もかつては人間だったのかな…」

友「俺たちがイレギュラーなのかもしれんな…早速行こうぜ」

○~「待ちな」

○~「お前…男だろ?さっきニュースでいってた…」

男(おい友…ここニュースなんかあるの?)

友(人体の神秘ってことで…)

○~「悪いが他の精子にも連絡させてもらった…」

男「なんだって?まさか俺たちを妨害する気か!」

○~「別に他の精子と馴れ合うつもりはないが…お前も精子なら我々の受精を勝ち取ろうという考えに…」

「うおっ…なんだあの女エロいな…」

○~「あ゙ぁ゙!!!」

男「なんなんだ…」

友「ちょっとした興奮によるカ○パー、単なるオ○ニー…俺たち男の高度な性処理能力のいわばツケだな…」

男「犠牲になったって訳か…南無阿弥陀仏…」

男「それにしてもここは一体誰の体内なんだ…」

友「誰もが自分の体内だと思ってるだろう」

男「真剣に聞きたいんだ…!」

男(もし本当にそうなら…)

友「おっと、もう出るのか…他の精子どもが出口に並んでやがる」

男「いや、俺たちは少し待つとするか」

友「どういうつもりだ…?」

男「もしここが俺の体内だとしたら俺はまずしゃぶってもらう…」

友「俺もだな…」

男「初回が無駄撃ちになるなら二回目に先頭で並んでいた方が強い…そうは思わんかね?」

友「だがこいつが俺たちじゃなくて、その上いきなり膣○出しするような奴である可能性がほんの数パーセントあった…違うか?」

男「正直いってあんなに後ろに並んだら負けるし…賭けだよ賭け」

友「ふむ…俺もそうするとするか」

先に出た精子たち「強酸性で死んじゃった!」

男「さて二回目か…」

~○「ちょっと待てよ…俺になんか手伝えることはねぇか?」

男「結構です…」

~○「」

友「誰だてめぇ!」

男「そんなことより俺を手伝うってことはお前が受精できなくなるってことじゃねえのか?」

~○「俺は受精なんかに興味ない!可能性がありそうなお前に声をかけただけだ」

男「そいつはどうもありがとうよ…」

「何度でも!何 度 で も!搾り取ってあげるわ!」

「よろしく頼む…」

友「そろそろのようだな…」

「Ah~…」ドピュル

男「うおっ!何て速さだ!」

友「だが初速なんてアテにしちゃいけねぇ!とにかく泳げ!」

男「くそっ!人間だった頃はたいした大きさじゃない臓器もこの体だととんでもねぇ距離だ…」

友「俺たちの寿命も長くない…!急ぐぞ!」

男「…本当にとんでもねぇ距離だ」

友「そうだね!大量の精子が死んでいった…」

男「俺も疲れてきたぜ…精子になっても疲れを感じるんだな…」

友「俺としてはこの体の動かしかたを最初から知っていたのに驚きだ…」

男「まぁ…本能ってやつだろうな…しかしこの調子だと先頭のあいつに負けちまう…」

友「あいつ…かなりの手練れだな…あれだけのスピードで泳げる精子はそう多くない…」

男「おれはあいつに負けるだけなのか…?」

友「…いつまでも好きにやらせるかよぉ!」

男「おい!友!ここでそんなに飛ばしたらスタミナが…!」

~●「お前…なんのつもりだぁ?」

友「お前は俺が止める…!」

~●「ハァン?お前みたいなザコ精子にやられるわけないだろ」

友「やらなくちゃ…わかんねぇだろ!」

男「友ぉぉぉ!!!!」

~●「バカな…この俺が…ここで倒れるなどと…!」

男「友…どうしてこんなことを…!」

友「お前のあの忠告がなければ俺はすでにここにはいなかった…お前に救われた命…お前のために使おうと思ったまでよ…」

男「そうだ…!双子だ、双子になろう!俺とお前が同時にゴールすれば大丈夫だ!ほら、俺に掴まれ!」

友「悪いがもう…駄目なようだ…」

男「おい!友!勝手に死んだら許さねえからな!」

友「あり…が…と……」

男「友…!友…!クソッ!俺は…俺は一体…なんのために…戦っているんだぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

男「友…お前のためにも俺が合体して見せる…」

男「ここが…最深部…」

卵子「そう…あなたが…」

男「お前が卵子か…合体させてくれ!頼む!頼む!」

卵子「頼み方に心が混もってなーい!」

男「なん…だと…?」

男「こうなったら…レ○プだ!」

卵子「えっ」

男「うぉぉぉぉぉ!!!!ただいま着床!」

男「フハハハハ!!!!他の精子どもよ!砕け散れ!」

あとから来た精子「なんだ…入れねぇ!」

男「友…俺はやったよ…」

十ヶ月後

「う…産まれる!」

「産婦人科に運べ…医者に連絡を…!」

「オギャァ!ォギャア!」

「産まれたな!」

男(そうか…やっぱり俺だったのか…)

男(それがわかれば十分だ…卵子、あとは任せた)

卵子(任せて!これからしっかり成長して見せる!)

n番煎じ失礼しました
html依頼してきます

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