春川「百田と私と百田スイッチ」 (38)

ニューダンガンロンパV3のSSです。
細々やります。

・平然とネタバレを含みます(クリア後閲覧推奨)
・キャラ崩壊、カップリング要素注意
・マインドコントロールと称したご都合主義
・百春は宇宙

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1489213078

春川「百田スイッチ?」

入間「おう! 『も』『も』『た』『か』『い』『と』のどれかから始まる言葉で命令してボタンを押せば百田がその通りに動くってワケだ!」

入間「例えば『も』を押して『揉みしだく』を命令すりゃあ……」ポチッ

春川「『も』のボタンは1つで足りたんじゃないの」

入間「あぁん! もっと優しくツッコんでよぉ!」

春川「……で、その発明をわざわざ私に見せた理由は? 何か意味があるんだよね?」

入間「良い質問だな。オレ様がぶっ作ったこの発明品、今日1日テメーに貸してやるよ!」

入間「コイツは持ち運びに便利なコンパクトサイズだ! バレないように上手く使えばキモ田とラブアパートにシケ込めるかもしんねーぞ!」

入間「ひゃーっひゃっひゃっひゃ! 感謝しろよペチャパイコミュ障女!」

春川「入間は殺されたいの?」ギロッ

入間「ひうっ!? な、なんだよぉ……全年齢板でエロエロできるわけないだろぉ……!」

春川「……でも試しに使わせてもらうよ。他の誰かに悪用されたら困るしね」

入間「ケケッ、わかってんじゃねーか! いいか? 夜時間前にはオレ様の研究教室まで返しにこいよ!」



春川(百田スイッチ……子供向け番組でやってた、お父さんスイッチみたいなやつかな)

春川(あれはただの工作で、父親が指示に合わせた行動をしてるだけだったけど……)

春川(あいつはノリが良いから、きっと私がボタンを押したら同じようにリアクションしてくれるんだろうね)

春川「少しだけ……使ってみようかな」クスッ

【食堂】

東条「ありがとう百田くん、助かったわ」

百田「オレがたまたまそういう気分だっただけだ。むしろ感謝するのはこっちの方だぜ!」

最原「あ! 春川さん!」

春川「……あんた達、ここで何してたの?」

赤松「東条さんと一緒にパンを作ってたんだ!」

最原「初めは普通に食堂で喋ってたんだけど、急に百田くんが何かを揉みしだきたいって言い始めて……」

春川「揉みしだく……?」

東条「ええ。私はそれを依頼として受け取って、沢山こねる必要があるパン生地を用意したのよ」

百田「心往くまで揉みしだいてやったぜ!!」

最原「百田くん……言い方がちょっとやらしいよ」

百田「そうか?」

赤松「私と最原くんも手伝って、東条さんが仕上げてくれて……」

東条「百田くんのお陰で美味しいベーグルができそうよ。もう少しで焼き上がるわ」

百田「そうだハルマキ、テメーもオレが揉みしだいたパンを食べてけよ! きっと宇宙に轟く味だぜ!」

春川「…………………………」

春川(百田スイッチ……本当に効果があった……?)

東条「それでは召し上がれ。ベーグルに合う紅茶とジャムも用意したわ」

赤松「ありがとう東条さん! いただきまーす!」

百田「焼きたてのパンってこんなに美味いんだな!」モグモグ

最原「ジャムや紅茶もよく合うね」モグモグ

春川(……百田が揉みしだ……じゃなくて、こねたパン)モグモグ

春川(あの時は入間の命令が有効だとは思ってなかったけど……変なものを揉みしだいてなくてよかった)モグモグ

春川(もし百田が揉みしだいていたのが、パン生地じゃなくて、赤松や東条の…………)モグモグ

春川「殺されたいの!?!?」

百田「うおっ何だよいきなり!?」ビクッ

春川「…………別に。なんでもない」モグモグ

百田「お、おう……」

春川(でも……これを使えば、百田の行動を操れるということ……?)



赤松「東条さんも百田くんもありがとう! こんなところで美味しいベーグルを食べられるなんて……」

春川「百田スイッチ『と』――東条のマネ」ポチッ

百田「礼には及ばないわ」

赤松「」

百田「依頼を完璧にこなしてこそ、超高校級のメイドですもの……」フフッ

東条「」

最原「も……百田、くん……?」

百田「――って東条は言うよな!? ちょっとモノマネしてみたんだよ!!」アセアセ

東条「……え、ええ。完成度は別として、私ならそう答えるでしょうね」

最原「変声機でもあれば、東条さんそっくりになってたかもしれないね……」

春川(………………使うんじゃなかった)ゲンナリ

東条「ところで春川さん、あなた今何か言ったかしら?」

春川「独り言だよ。思ってたよりベーグルが美味しかった……ただそれだけ」

百田「そうか! そいつぁ何よりだぜ。助手を喜ばせることもボスの役目だからな!」

最原「どちらかというと東条さんのお陰だと思うけど……」

東条「いいえ。私は依頼に従ったまでよ」

春川「……ご馳走さま」ガタン

赤松「えっ、春川さんもう行っちゃうの? まだお話ししようよ!」

春川「ちょっとやる事を思い出しただけ」

百田「水くせーぞハルマキ! そういう時こそオレが手伝っ」

春川「百田じゃ駄目なのっ!!」ダッ

東条「……行ってしまったわね」

百田「なぁ終一。オレ、何かハルマキを怒らせるようなこと言ったか?」

最原「いや、怒らせたわけじゃないと思うけど……」

最原(原因自体は百田くんにあるはずだよ)

【地下1階・図書室】

春川(百田スイッチ……あんな無茶振りまで効果があるなんて!)

春川(しかもあの反応から察するに、百田は操られていることに気付いてなかった)

春川(あくまで百田は“自発的にそうしたくなった”と思うだけ……)

春川(これさえあれば……百田に色んなことをさせられる……!?)ドキドキドキドキ

春川(……でも、私はあいつに何をしてほしいんだろ)

春川(両想いでもないのにキスは変だし、恋人みたいな扱いをされるのもどこか違う気がする)

春川(逆に、普段の百田らしい行動ってなんだろう? 例えば……)

春川「百田スイッチ『と』――轟く」ポチッ

春川「…………………………」

春川「なんてね。私ってば、バカらしい」クスッ



【その頃食堂では】

百田「宇宙に轟く百田解斗だぜ!!!」グッ

最原「……どうしたの?」

百田「わりーな。突然轟きたくなっちまって」

東条「百田くんといえども所構わず轟くのは感心しないわね」

百田「なんだよ! オレはいついかなる時も轟いてんだぞ!」

赤松「そもそも轟くって何?」

春川(もしここに恋愛のノウハウについて書かれた本があれば、それを参考にして……)キョロキョロ

春川(って、何考えてるんだろ私……)

天海「あれ? 春川さんが図書室に来るなんて珍しいっすね」

春川「っっっ!?」ガタッ

天海「百面相の邪魔をしてすみません。本当はそっとしておきたかったんすけど……その裏に俺の読みたい本があるんすよ」

春川「……今どくよ」スッ

天海「ありがとうございます。ここの図書室は洋書もあるところが良いっすよね」

春川「天海は読書しない時でも図書室によく来てると思うけど」

天海「ははっ……その通りっす。なんで図書室なんかに来ちゃうんすかね?」

春川「迷惑ならなら出てくよ。私は特別ここに用事があるわけじゃないし」

天海「いや、そのままでいいっすよ。春川さんが気になるんなら、俺が場所を変えるっすから」

天海「それに……何かに悩んでいる人の邪魔をするのは無粋っすからね」

春川「…………!!」カァァァァ

春川「……私がいつ悩み事があるなんて言ったの?」ギロッ

天海「顔を見ればなんとなくわかるんすよ。よく身内に相談話をされるんで……違ってたら申し訳ないっす」

天海「俺でよければ少しくらい話を聞くっすよ? ああ、安心してください。口外はしない主義なんで」

春川「……じゃあ聞くけどさ。恋人未満の二人って、どんなことをするんだろ」

天海「それは……春川さんらしからぬ直球な質問っすね」

春川「私だからこその質問だよ。人と人って、どんな風に仲を深めて恋人になっていくの?」

春川「私は誰かの愛情を受けた経験が少ないから……そういう当たり前のこともわからないんだよ」

天海「かと言って、それは俺にも答えるのが難しいっす。恋人の在り方は多種多様でセオリーなんて無いっすからね」

天海「初めから結婚を前提に付き合うこともあれば、友達のような2人がある日突然恋仲になることもあるっす」

天海「まぁ、強いて言うなら……相手に抱く感情が特別だと自覚するところから始まるかもしれないっす」

春川「特別な……感情……?」

天海「例えば、その人のことだけを妙に意識してしまうとか。そういう些細なきっかけでいいんすよ」

天海「……なんて、俺は何言ってるんすかね。もしかしたら俺って超高校級のナンパ師なのかも……」ハハハ

春川「ありがと。なんとなくわかった気がするよ」スタスタ

天海「って俺の話はまだ終わってないっすよ? おーい」

天海「……やれやれ。行っちまったっす」

天海(百田くんが相手じゃ、春川さんは前途多難だと思うっすけどねぇ)

【地下1階廊下】

春川「…………………………」

真宮寺「…………………………」

春川(図書室を出たら、ちょうど真向かいのAVルームから真宮寺が出てきて)

真宮寺「…………人間って最高だよネ…………」

春川(両腕を広げたまま恍惚とした表情を浮かべて、一歩も動こうとしない)

春川「…………………………」

真宮寺「…………………………」

春川「…………薄気味悪い」スタスタスタ

真宮寺「心外だヨ」

春川「何? 用があるならさっさと喋って」

真宮寺「春川さんは僕をぞんざいに扱うんだネ。塩対応は良くないヨ……?」

春川「別にあんた相手だからって訳じゃないよ、今は急いでるだけ」

真宮寺「おっと、言葉足らずだったかい? 『付き合いの浅い相手にも関心を向けるべき』という話サ」

春川「何それ。余計なお世話だよ」

真宮寺「あァ、春川さんの場合は他人に関心を向けること自体が命取りなんだネ。標的に情が移ってしまうから……」

春川「……………………」ギロッ

真宮寺「けれど……今のところ、ここでは誰かを殺す予定は無いんでしョ?」

真宮寺「むしろ百田くんや最原くんの為にも、暗殺から足を洗おうとしている……」

真宮寺「まさか春川さんが、こんなにも美しい人間の側面を覗かせてくれるなんてネ……!!」例のポーズ

春川(やっぱ相手するんじゃなかった)

春川「真宮寺は勘違いしてるみたいだけど、暗殺者だって標的の観察は得意だよ」

春川「そいつの行動パターンや対人関係を知れば、効率的に仕留める方法も自ずと見えてくるから」

真宮寺「それは単なる情報収集に過ぎないヨ。人間の営みにはどんな理由があり、どんな意味を持つのか……」

真宮寺「僕の言う観察とはそういうことなんだ。人間が多様性に富めば富むほど、民俗学の幅は広がっていくからネ」

春川「…………多様……?」

『恋人の在り方は多種多様でセオリーなんて無いっすからね』

春川「……恋人がどんなのか、少しは解るかも……」ボソ

真宮寺「ククク……どうやら僕の意図は春川さんに正しく伝わったようだネ」

春川(聞かれた!?)カァァァァ

真宮寺「人の営みに答えはあっても正解は無い。“暗殺者じゃない春川さん”はどんな答えを見出だすのか、楽しみにしているヨ……」

真宮寺「姉さんにも恋愛話の相手を紹介してあげたいしネ」ガララッ



春川(……真宮寺は言いたいだけ言って、AVルームに引き返してしまった)

春川(中から縄をきつく締め上げるような音が聞こえるけど……)

春川「やめとこ。嫌な予感するし」スタスタ

【食堂】

赤松「お帰り春川さん! どこ行ってたの?」

最原「……図書室かな? 襟が少し埃で汚れてるよ」

春川「そうだよ。ちょっと調べ物してきただけ」

百田「さては効率的なトレーニング方法だな? 流石はオレの助手! 抜かりねぇぜ!」

春川(……真宮寺はあんな風に言ってたけど、他人の観察ってどうやればいいの?)

春川(こっちは……他人に目を向けようとしても、気が付いたら百田のことばっかり見ちゃってるし……)

百田「なんだ? オレの顔に何か付いてんのか?」

春川「……ヒゲがついてる」プイッ

百田「おう! シャレてるだろ?」

春川(そういえば百田って、考え無しのバカに見えて意外と周りをよく見てるよね)

春川(ただ視野が広いだけで、本当に考え無しのバカ……って可能性もあるけど)

春川(今ここで確かめてみよう。私を見て何か気付いてくれるかもしれないし)

春川「百田ボタン『か』――観察」ポチッ



百田「…………んー」ジーッ

赤松「ちょっと百田くん、どうしたの? 急に真顔でジロジロと……」

百田「いや。終一も赤松も、髪の毛がアンテナみてーになってるなって」

春川(違う!! 観察対象が違う!!)

最原「言われてみればそうだね。お揃い……なのかな?」

赤松「お揃い? 私と最原くんのお揃い!?」ピコピコ

百田「ああ。2人ともアンテナ似合ってるぜ!」グッ

赤松「やったー! 最原くん、私達お似合いだよ!」

最原「う……うん」テレッ

春川(そんな気はしてたけど!!! でも違う!!! 最原も満更でもない顔するな!!!)ダンッ

春川「百田スイッチ『か』――観察して! 私を!」ポチッ

最原(突然の倒置法だ)

百田「なんだ、ハルマキも何か共通点見つけてほしいのか?」ジーッ

春川「別に……そういうわけじゃないけど」

春川(こうして真正面から見つめられると……柄にもなく、緊張して……ドキドキして……)

春川(ていうかこれ、私が百田に観察してって頼んだみたいになってるし……これじゃ百田スイッチの意味無いよ……!)

東条「お待ち遠様。紅茶のおかわりよ」

百田「わかった! ちょっと目が切れ長なところが東条とお揃いだぜ!」

春川(求めてたのと違う!!!!)

百田「あと終一とハルマキにはオレの助手って共通点があるな!」

春川(もはや観察ですらない!!!!)ガタン

赤松「春川さん……さっきからなんだかものすごい顔してない?」

春川「赤松の気のせいでしょ」キリッ

東条「それと、春川さんにはこれを」カタン

春川「……ハーブティー?」

東条「交感神経を落ち着ける作用がある香りを選んだの。今のあなたによく効くはずよ」

春川「……ありがと」コク

春川(いい匂い。……少し冷静になれた気がする)

東条「表情が柔らかくなったわね。その方が春川さんに似合っているわ」フッ

春川(今の私……百田のことを妙に意識してた。天海の話だと、これが恋のきっかけなんだよね)

春川(わかった。百田にも私のことを意識させればいいんだ!)グッ

東条「元に戻ってしまったわね」

春川「百田ボタン『い』――意識する」ポチッ

百田「…………?」キョロキョロ

百田「何か……妙な気配が近付いてきてねぇか?」

東条「そうかしら? 特に何も感じられないけれど」

春川(しまった! 『意識して、私を』とか命令すればよかった……!)

最原「待って。百田くんの勘は何故か鋭いんだ、もしかしたら本当に何かが迫ってるのかもしれない」

百田「“何故か”は余計じゃねーか?」

赤松「ねぇ、何か聞こえない? こう、ノイズみたいな……」

春川(とりあえず話を合わせとこうかな)

春川「……微かだけど揺れも感じるね」

百田「来るぜ。ドアの向こうだ――伏せろ!!」







虫さん「ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン」

ゴン太「わぁー! みんな待ってよーっ!」

赤松「きゃあああああああああああああああ!?」

百田「蚊柱!?!? デケー蚊柱か!?!?」

東条「いいえ、少なくとも蚊ではないわ。種が判らない以上は蟲柱と呼んだ方が適切でしょうね」

最原「そっちの名前の方が禍々しいよ!!」

春川「獄原! なんなのこれは!?」

ゴン太「あのね、ゴン太の研究教室で孵った虫さんたちが一斉に逃げ出しちゃったんだ!」

百田「だからってどうしてピンポイントで食堂に来るんだよ!?」

虫さん「ブォンブオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン」

ゴン太「えっと……虫さんたちはね」

ゴン太「『そうさ誰かに逢いたくて逢いたくて逢いたくて僕は此処に来たんだ、なぁそうだろ?』って言ってるよ」

東条「つまり繁殖期特有の行動ということかしら」

赤松「そういうものなの?」

ゴン太「虫さーん! お家に帰ろう! ゴン太が虫さんたちにピッタリのお友達を紹介してあげるよー!」

虫さん「ブオオオオオオオオオオオオオンブイイイイイイイイイイイイイイイイン」

ゴン太「よかった。わかってくれたみたい!」

ゴン太「みんな……驚かせちゃってごめんなさい。紳士としてしっかりお詫びするからね!」

バタン

最原「結局なんだったんだろう……」

東条「……それにしても百田くんはよく蟲柱の気配を察知したわね」

百田「いや、オレじゃなくても赤松やハルマキが気付いてただろ」

赤松「そんなことないよ。私は虫の羽音を聞いただけだし、春川さんは震動を感じたからわかったんだよ?」

東条「あなたが『伏せろ』と言ってくれたから、私も咄嗟に紅茶やハーブティーを守ることができたのよ」

赤松「それは東条さんの対応力もあると思うけど」

最原「いずれにせよ、百田くんがいなかったら……あの虫たちの何匹かは、僕らの目や鼻な口に……」ゾッ

百田「じゃあオレの手柄なのか? オレだってたまたま食堂の外に意識が向いただけなんだけどなぁ」

百田「まぁ、テメーらが全員無事でよかったぜ!」ニッ

春川「……………………」

春川(意識するってそういうことじゃないから!!!!!)ガバッ

春川(なんなの!? 天海の言ってたことが本当なら百田は虫と恋人になるの!? だから虫に意識が向いたの!?)

春川(それとも虫が私の恋敵なの!?その空気を察して虫たちもここぞとばかりに百田のところへ来たわけ!?)

春川(そういうのいいから!! 意識なら私に向けてよ!!! 私のことだけ見て!!!)

最原「どうしたの春川さん? 今すぐ絶叫したいと言わんばかりの表情してるけど……」

春川「変な想像して気分が悪くなっただけだよ」キリッ

赤松「でも春川さん、さっきからちょっと変じゃない? 私や最原くんが話し掛けたら急に真顔になるし」

春川(えっ? 私はポーカーフェイスを貫いてるつもりだったのに……)

春川「……急に真顔になるのがそんなに変?」

東条「変というより不自然ね。1回のみならず、それを何回も繰り返しているもの」

最原「そんな風にしてたら……春川さんには何か隠し事があるのかと思っちゃうよ」

春川(これ暗殺者の頃なら間違いなく処分されてたやつだ)

百田「また隠し事してたのかよハルマキ! もうテメーは1人じゃねーんだ、オレや終一を頼れって言ったろ!」

最原「百田くんは早とちりしたまま発言しないで!」

春川「……隠し事じゃないよ」

春川「私は……そんな、後ろめたいものを抱えてなんかいない……」

赤松(……春川さん、嘘をついて切り抜けようとしてる? それとも……他に何か意図があるの……?)

\シンキングターイム/

『春川の様子はいつからおかしくなった?』

赤松(今朝の朝ごはんは普通に食べてたから、少なくとも“朝食の後”だよね)

\グゥーッ!/

『春川は隠し事をしている?』

赤松(どうなんだろう? ちょっと慌てた感じ、隠し事を“している”としか思えないけど……)

\グゥーッ!/

『春川の他に変わった様子の人はいる?』

赤松(今日の“百田くん”は……いつもより突拍子も無い行動が目立つかな)

\グゥーッ!/

『春川の隠し事に関係がありそうなのは?』

赤松(直後にこの質問が出るってことは……間違いないね。答えは“百田くんの行動”だよ!)

\グゥーッ!/

フォオーン

赤松「繋がったよ!!」COMPLETE!

春川「何が?」

赤松「勿論このスレの命が……というのは置いといて」

東条「自虐としてもあまり笑えない冗談ね」

赤松「確かに春川さんは隠し事をしてるけど、れっきとした理由があるんだよ!」

百田「そいつは……ボスのオレにも話せねーのか? そんなにオレは頼りねーってのか……?」

赤松「それは違うよ。夢や願い事を叶えるために嘘や秘密が必要なことだってあるんだよ!」

赤松「例えば……百田くんだって、宇宙飛行士になる夢を叶えたくて履歴書を偽造したんでしょ?」

百田「そりゃあ……その通りだけどよ」

赤松「もしも春川さんの願いが叶ったら……きっと真っ先に百田くんへ報告しにきてくれるよ!」ニコッ

春川「なんで勝手に話進めてるの」

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