創造神「やだ・・・またワシがラスボスにされてる・・・」 (19)

創造神「ハァ・・・」しょんぼり

天使「どうされましたか神様?顔色があまり良くないようですが」

創造神「天使君か。いや、人の子が作ったゲームを今プレイしてるんだけどさ」

天使(暇だなアンタ)

創造神「見てよ!人間達がワシの化身を攻撃し始めてるんだよ!?ワシ涙が出ちゃう!」

天使(あちゃー・・・)

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創造神「あちゃーって顔するでない!何でだよ!?何故可愛い可愛い人間達とワシが戦わねばならんワケ!?」

天使「と、兎も角落ち着いてください神様。そもそも人間達が何故反乱を起こしたのです?」

創造神「ワシがな、人類たちが滅びの道に進もうとしているんでな、仕方なく一部の人間を生き残らせる世界を作ろうとしたんじゃよ」

天使「それだ」

創造神「『それだ』とは何じゃ!? 子供が死にそうなら何としても生かしてあげたいのが親心じゃろが!」

天使「どうせその過程で楽園に行ける人々を選別したり、それ以外の人々をころころするとか抜かしたりしたんでしょう?」

創造神「ま、まぁそれに近いことはしたりしてなかったり・・・」モジモジ

天使「だからそれが悪いってんですよ」

創造神「いやいやいや!ワシの言葉に従いさえすれば、少数だけど生き残ることはできるんじゃぞ!?」

創造神「退屈だから世界を混乱に陥れたゲスな神なら退治されて当然じゃが、ワシは慈悲心1000%でそういう事してる訳で・・・」

天使「だから人の子はそれが嫌なんですよ。自分の運命は自分で決められるようになったんですよ、彼らは」

天使「これを機に、神様もいい加減子離れしたらどうです?」

創造神「ねーねー聞いた天使君?隣の世界のテオス君反抗期の息子にブン殴られたんだってー。怖いねー」

天使「話題をそらさないで下さい」

天使「とにかく、所詮はゲームの中の出来事なんですからそう気を落とさないで下さい」

天使「現に、人間界にはあなたの事を信じている人が一杯いるじゃないですか」

創造神「今では信じていない人の方が多いと思うんだけど・・・何かワシは死んだと吹聴する輩もいるくらいだし」

天使「そ、その・・・ホラ!日本という国では『神ってる』て言葉が流行ってるじゃないですか!だから・・・ね?」

創造神「だから何じゃ!ワシに対する評価なんてとうの昔に地に落ちとるじゃろうて!」

天使「えっ」

創造神「大体人間達はワシに期待しすぎなんじゃよ!人間のベースがワシの時点で察しろっての!」

創造神「ワシだって退屈するし、悲しむし、たまには怒るよ!?何千年も自分の息子が殺し合いを続けている様を見続けたら鬱になるっての!」

天使(こ、この状況は・・・マズい!)

天使「落ち着いて下さい神様!人間達には私がきちんと啓示しておきますから!ア○ラスとかス○エニとかに!」

創造神「なんじゃいなんじゃい!折角人が救いの手を差し出したら跳ねのけおって!『未来は俺たちの手で切り開く』とか言っても死にゆく運命しか見えんわい!」

天使「クソッ!満月の時のDARK悪魔並に話が通じない!」

創造神「ぶえええぇぇぇん!どうせワシのことなんて誰も信用してくれんのじゃあああああ!!こんな世界もう嫌じゃああああ!!」

天使「あーもう!世話のやけるジジィだよ全く!」

~その頃、人間界では~

ドッパーン ザブーン

アナウンサー『突如世界各地で暴風雨が発生し、今やこの日本も海に飲み込まれようとしています!』

アナウンサー『その光景は、聖書に出てきたノアの箱舟の話さながらです!この世界は、神の怒りに触れてしまったのでしょうか!?」

アナウンサー『! こ、こっちに波が来る!? うわあああああああぁぁぁぁーーーー!!!?』

ザザーーーン!!!

創造神「びえええぇぇん!!びええええぇぇん!!」

天使「止めろ!ジジィの泣く姿なんて誰も喜ば・・・な・・・」

天使「おいアンタ、アンタの涙が落ちた所って・・・」

創造神「あっ、下界にクリティカルヒット」

天使「うわぁ、もう滅茶苦茶・・・こんな風景何千年年ぶりですよ・・・。どうするんですか神様・・・」

創造神「てへっ♪」コツン

天使「てへっ じゃねーよ」


おわり

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