【安価コンマ】五十音異能力バトルロイヤル (132)

――???

男「お……?」

男「ここ……どこだ?」

男「俺……さっきまで何してたんだっけ」

『突然ですが、皆さんには殺し合いをしてもらいます』

男(頭ン中に声が……響いて)

『皆さんはとある町の中にいます』

『戦いが終わるまでは出ることはできませんのでお気を付けください』

『参加者は総勢50名。最後の一人になるまで戦い抜いてください』

『勝者には欲しいもの〝全て〟を差し上げます。それが目に見える物であろうとなかろうと〝全て〟差し上げます』

『最後に――主にどうやって戦うか、ですが』

『皆さんの右手の掌にひらがなが書いてあります』

『それが参加者皆さんに配られた〝異能〟です。使い方の説明は――何分50種類もあるので割愛します』

『では、健闘を祈ります』

男「あ……」

男「なんだこれ……なんだ……これ」

男(殺し合い? は? 何?)

男(……手のひら、か)

↓1【男の手のひらに書かれてあった平仮名一文字は?】

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1484030566

男「〝ひ〟か……」

男(これが異能……ってどういうことだ?)

男(異能って……何だ?)

男(まず自分がどこにいるか確認しないと……)

男(ここは町の――)

↓1【男が今いる場所は?】

――市民プール

男(プール?)

男(ってことは俺が立っているのはプールサイドってとこだな)

男(プールの天井からは空が見える)

男(人を探そう。市民プールらしいし係員が――)

男(いない)

男(と言うより泳いでる人間が一人もいない)

男(……あの俺の頭に響いた声は確か50人が何たらと言っていたな)

男(ということは――)

男(この町には……その参加者しかいないってことか?)

男(いやいや、ないよ。そんなことして誰が何の得をすると言うんだ)

男(とにかく人の気配がしないのは気味が悪いな)

男(何か行動を起こさないと)

↓1【1日目昼行動:何をする?】

――市民プール外

男(人の気配を感じないので外に出てみたが……)

男(歩道には人一人歩いていなかった)

男(車道に無人の車がカギをかけたまま放置されている)

男(ある日ある時間に突然人間だけ消えた町みたいだな)

男(人の気配は……やはりしない)

男(無人だが……人の生活がつい数分前まではあったような、そんな感じがする)

男(……)

↓1【コンマ下一桁判定:49以下で参加者と遭遇】

男「……寂しい風景だな」

男「……夕陽、か。そろそろ日が暮れる」

男(さて、困ったぞ。無人の町に取り残され、どうすることもできない)

男(この町は俺の住んでいる場所ではないし――)

男(俺の……住んでいた場所?)

男(それって……どこだ)

男(?)

男(思い……出せない。何故だ……)

男(……俺は――誰だ?)

男(……空が暗くなってしまう。早く何か行動を起こさないと)

↓1【1日目夜行動:何をする?】

――コンビニ

男(腹が……減ったな)

男(良かった近くにコンビニがあって。電気も何故か付いているみたいだ)

男(……コンビニ弁当、か。体には良くないが。食おう)

男(というか)

男(泥棒じゃないか俺はッ!)

男(……いや、でも今は仕方あるまい。諦めて食べよう)

男(……どこで?)

男(外……は怖い)

男(コンビニで弁当を盗んで更にコンビニの中でそれを食う!? それは……ちょっと)

男(いやいや! ダメだ。今はそんなこと言っている場合じゃない)

男(とにかくだ、とにかく食おう)

男(あ! 飲食スペースがある! そういうタイプのコンビニだったか。良かった……って何でホッとしているんだ俺は)

男「ふぅ……」

男(食べた食べた)

男(今日は……疲れたな。もうここまでくれば食料もあるここから離れたくない)

男(夜も遅い。今日はここで休もう)

男(でも寝るにしたってコンビニのどこで寝ようか)

↓1【下から選ぶ】
1飲食スペースの床で眠る
2トイレに鍵をかけて眠る
3奥の事務所で眠る
4その他

男(このまま床で寝よう。固くて寝苦しいが……これくらい慣れてる――)

男(……)

男「はぁ……」



↓1【コンマ下ニ桁判定:49以下で襲撃】

【2日目朝】

男「ふわぁ――」

男(何事もなく眠れたみたいだ。頭が昨日よりスッキリしている)

男(朝飯もコンビニから拝借し、腹具合もいい)

男(天気はどうだろう)

↓1【コンマ下一桁:天気は?】
098:晴れ
7654:曇り
321:雨

男(曇りか……可もなく不可もなくってところだ)

男(外は少し涼しそうだな)

男(天気が何に関係するかは俺にはわからないが)

男(とにかく、だ)

男(これはどうやら〝バトルロイヤル〟って奴らしい)

男(現実味がないし、そんなの今どきのガキだって妄想しない状況だ)

男(でも、この無人の町……電気の付いたままのコンビニ)

男(普通じゃないことぐらい分かる)

男(何か行動を起こすべきかもしれない)

男「……」

男「!」

男(また頭に声が――)

『皆さん、おはようございます』

『朝の〝死亡報告〟の時間です』

男(死亡報告だって!?)

『1日目の死亡者は……』

↓1【コンマ下一桁】
偶数:いませんでした
奇数:↓2のコンマ下一桁人

『死亡者は2人』

男(もう……人が死んでいるのか)

男(殺し合いを……始めた、ってことだよな)

男(こんなに早い段階でそんなことができるなんて――)

『死亡した方の〝文字〟を発表します』

男(文字? あ、あぁ、この手のひらのこと……か)

↓1~2【死亡者の文字】

『死亡者の保持していた文字は〝こ〟と〝ぬ〟です』

『本日も皆さんの健闘を祈ります』

男(……終わった)

男(……)

男(異能とバトルロイヤル、何の関係があると言うんだ?)

男(それに俺の〝ひ〟の力。これだってまだわからない)

男(実験……できればいいんだがな)

男(さて、コンビニこもっていても仕方がない)

↓1【2日目昼:何をする?】

男(この異能とかいうやつを試してみようか)

男(しかし発動の仕方が分からない)

男(使いこなせるようになれば良いんだが……)

男(そうでもしない限り、襲われた時何もできずに殺されてしまう)

男(むむ)

男(右手を前に突き出して)

男「出ろ! 〝ひ〟!」

男「……」

男「…………」

男(念じてもダメだった。何も発生しなかったようだ)

男(……これはもしや……外れ?)

男(何も起きない能力だったり……)

↓1【コンマ下二桁判定:47以下で参加者来店】

ピンポーンピンポーン

男「!?」

男(誰か来た!?)

男(一旦壁の裏に隠れよう)

男(……)

男(どうやら2人いるようだな)

男(仲間か……?)

↓1~2【遭遇したのは?】

※こんな風に書いてほしい
名前(女とか筋肉とか)
保持文字
どんな奴か

男の娘「お腹すいたねぇ文学少女ちゃん」

文学少女「……ん」

男の娘「ボク、チョコが食べたいなー。ね、ね、文学少女ちゃんは?」

文学少女「ん……わ、わたし、は――」

男(女の子が二人……か。いや、違う。あれは――)

文学少女「!」

男(しまった! 目があった!)

文学少女「あ!!」

男の娘「いたの!?」

男(マズい!)

↓1【男の娘と文学少女と出会った!:どうする?】

男(弁解しなければ。俺はまだ人を殺すなんてできない)

男(殺意がないことを示そう)

男「や、やぁ」

男の娘「……お兄さん、誰」

男「い、いや、俺は、ただの、通りすがりの、というか、ほらあれだ、あれ」

文学少女「……男の娘ちゃん、こわい」

男の娘「大丈夫だよ……で、何?」

男「俺は別に君たちをどうこうしようとなんて思っていない! 殺すつもりももちろんない! 信じてくれ!」

男「目を見ろッ! 目を見れば分かる!」

男(あれ? 何故俺はこんなにも必死なんだ……?)

男の娘「ふぅん、目を、ねぇ」ジロ

文学少女「……」ジロ

男「……」

男「…………(相手の目を見よう。あの女の子の方から――)」

男「……う」

文学少女「……う?」

男「うォえェぇぇッ――」

男の娘「吐いた!?」

↓1【コンマ下一桁】
09876543:男の娘「お兄さん大丈夫?」
21:男の娘「キモッ。殺そ、コイツ」

――トイレ(コンビニ)

男「はぁ、はぁ、はぁ」

男の娘「お兄さん大丈夫?」サスサス

男「あ、ああ。もうさすらなくて良い。平気だ」


男の娘「もう。そんな必死にならなくても良いのに。怖かったよぉ」

男「スマン。いや、ホントに」

男の娘「でも殺意がないってことは分かったよ」

男「ああ、改めて言うが殺意はない」

男の娘「良かったあ」

男の娘「あ、ボクの名前は〝男の娘〟。よろしくね。そっちは〝文学少女〟ちゃん」

文学少女「……どうも」ペコ

男「……ん? いや、はは」

男の娘「何かおかしい?」

男「いや、何もそこまで警戒しなくてもいいじゃないか。と思ってな」

文学少女「?」

男「いや、どうせ50人しかいないんだから、名前を隠す必要もそれほどないだろう。そんな変な渾名で呼ぶなんて俺にはできんよ」

男の娘「?」

男「?」

男の娘「……何言ってるの? お兄さん」

男「いや、だってだな。〝オトコノコ〟とか〝ブンガクショージョ〟なんて渾名で呼び合わなくても――」

男の娘「じゃあさ、お兄さん」






男の娘「お兄さん、自分の名前、覚えてるの?」

男「……」

男(そういえば……俺は俺自身が何者なのか今でも思い出せずにいる)

男(昨日は考えないようにして眠ってしまったが――)

男(彼女たちも……同じだったってことか)


男の娘「そうだよ」

男「!」

男「今、何を――」

男の娘「ボクらはどういう訳か知らないけど、ここに〝記憶を消された上で〟戦わされているみたい」

男「何……!?」

男の娘「知っているのはそれだけ。これも推理にしかすぎないけどね」

男「……なるほど、な」

男の娘「で、お兄さん僕らを殺すつもりがないのは分かったけどこれからどうするつもり?」

男「あぁ……」

男の娘「どうせ最後には戦わなきゃいけない訳だけど」

男「そうだが。人を殺すのは嫌だ」

文学少女「……わたしも」

男の娘「もーっ、甘いよ二人とも! でさ、お兄さん。どう? ボクたち組まない? きっと他の奴らだってそうしてるだろうし」

男の娘「一人じゃ無理だよ。分かるでしょ?」

男「……」

↓1【どうする?】
1乗る
2乗らない
3その他

男「……乗った。君たちと組もう」

男の娘「そう来なくっちゃ!」


男(こんなに簡単に組んで良いものなのだろうか)

男(いや、あの二人は今のところ俺に敵意を抱いていないらしい)

男(最初あった時に比べて警戒もされていない)

男(ここに来て初めて会った大人で安心した、といったところか)

男(まあ、問題はないだろう)

男(……確信できるのは何故だ?)

男(二人と話している内に日が暮れてしまった)

男(夕飯にしよう。殺し合いの真っ只中だというのに緊張感がない空気が流れている……)

男(食べ終わったら何をしようかな)

↓2
1男の娘と話す
2文学少女と話す
3その他

男の娘「あ、お兄さん」

男「おお、君か」

男(これから一応仲間になるんだから話してみるのも悪くはないな)

男の娘「?」

男(〝オトコノコ〟か。女の子の服を着ているが……確かによく見ると男だな。声や手が女の物とは違う)

男(いや、しかしそれでも――)

男「……かわいいな」

男の娘「ふぇッ!?」

男「いやあ、よくデキてると思って……な。こういうのは珍しい」

男の娘「ちょっとーそれどういう意味ィ?」

男「あ、ああスマン」

↓2【どうする?】
1見つめる
2頭を撫でる
3ほっぺをつねる
4その他

つづき

男「……」

ナデナデ

男の娘「ふぇっ!?」

男「……」ナデナデ

男(小さいな……何歳なんだろう)

男の娘「ちょっ、ちょっとォ! 何するのさ!」

男「いや、別に……何となく」

男の娘「やめろよぉ、ボク男だよ!」

男「……イヤか?」

男の娘「……気安くさわるなー」

男「ああ、スマン」

男(少し……嫌がられたらしい)

男(いや、でも、満更でもなさそうだ。何だかそんな気がする)

男(もう少し撫でてやろう)ナデナデ



男(男の娘の好感度が上がった気がする。今は70くらいだ)

男(……70ってなんだ? 好感度って……)

文学少女「……ふわぁ」

男「眠いのか」

文学少女「……」コク

男の娘「そりゃそうだよ。こんな状況で昨日ちゃんと眠れた訳ないだろー」

男の娘「この状況で寝ちゃうなんてヤバい奴だよ、きっと」

男の娘「それに寝ている間に攻撃されたらどうするのさ」

男(俺はヤバい奴だったか)

男(それにしても眠らないと明日充分に動けないぞ。どうする?)

↓1
1 3人で寝る
2 男は寝ずに見張り
3 その他

男「今日は全員で寝よう」

男の娘「えっ!? だから敵が来たらどうするって――」

男「3人いるんだ。戦えるだろう」

男の娘「……」

男「心配ならさすまたでも持って来てやろうか。コンビニだからある程度武器はそろうが」

男の娘「いらないっ! 文学少女ちゃん、寝よ!」

文学少女「……ん」

男の娘「ボクたちは奥の事務所で寝るからね! 行こ!」

男の娘「男ならか弱い二人を守ってよねー!」

文学少女「……おやすみなさい」

男「……」

男(機嫌を損ねられてしまったようだ)

男(男の娘の好感度が65 文学少女の好感度が55になった)

男(さて、俺はどこで寝ようか)

↓1
1飲食スペースの床で眠る
2トイレに鍵をかけて眠る
3奥の事務所で眠る
4その他

男(今日も飲食スペースの床で寝よう)

男(今日は1日ぶりに人間に会った……)

男(男の娘と文学少女……子供じゃないか)

男(あんな子供にまで殺し合いを強要するなんて……何のつもりなんだ)

男(とにかく明日に備えて今は眠ろう)

男「……」



↓1【コンマ下二桁判定:90以下で夜襲】

↓1【コンマ下一桁判定:何人来た?】
098:4人
7654:3人
321:2人

↓1~3【男たちを襲うのは?】

※こんな風に書いてほしい
名前(女とか筋肉とか)
保持文字
どんな奴か

ガサ…

ビジネスマン「……」コフー コフー

車椅子青年「……」ギーッ…

老婆「……」


ピンポーン ピンポーン


男「!」ガバッ

ビジネスマン「おや、起きたようですね」

男「お前は……」

男(……2人か? デブのサラリーマンと車椅子に乗った青年)

男(いや、婆さんもいるぞ)

男(……俺を攻撃しに来たみたいだな。敵意を感じる……)

ビジネスマン「このまま寝ていてもらった方が殺しやすかったのですが」

男「……」

男(……男の娘は奥の事務所。まだ奴らは2人の存在に気付いていないはずだ)

男(目の前にはビジネスマン。少し後ろに青年。隣に婆さんが出口をふさぐ形で立っている)

男(どうする……?)

↓1

つづける

男(……!)

男(飲食スペース端に火災警報器がある……! あれを鳴らせば二人も気づくだろう)

男(俺の見立てでは4歩あれば行ける)

ビジネスマン「……」コフーコフー

男(起き上がって……)

男(距離を取らなければいけないな……攻撃されなきゃいいが)

男(今の状況だと相手側の方が有利だ)

男(……後ずさりしていると誤認させればいい……あとは……どうにでもなれ、だ)

男(一歩)

ビジネスマン「……」コフーコフー

男(二歩)

ビジネスマン「……」コフー

男(三歩……何故だ? 何故攻撃してこない?)

男(3人とも長・中距離攻撃ができないのか……? いや、確かにデブ、車いす、老人だからな……様子を窺うしかないらしい)

男(なら……押させてもらうぞ)

男(これで……四歩目だッ! 警報機を押すぞ!)ドンッ

ジリリリリリリリリリリリリ!

男の娘「何!? この音!」

文学少女「……あ!」

「「敵!」」

男(良かった! 来てくれた!)


車椅子青年「……」

車椅子青年「〝お〟」


男「!」

カッ!

ピンポーン ピンポーン


男「!」ガバッ

ビジネスマン「おや、起きたようですね」

男「お前は……」

男(……2人か? デブのサラリーマンと車椅子に乗った青年)

男(それと、婆さんもいるぞ)

男(……俺を攻撃しに来たみたいだな。敵意を感じる……)

ビジネスマン「このまま寝ていてもらった方が殺しやすかったのですが」

男「……」

男(……男の娘は奥の事務所。まだ奴らは2人の存在に気付いていないはずだ)

男(目の前にはビジネスマン。少し後ろに青年。隣に婆さんが出口をふさぐ形で立っている)

男(どうする……?)

男(大きな声を出せば仲間がいると感づかれる可能性もある……)

男(そうか! 飲食スペース端に火災警報器がある……! あれを鳴らせば二人も気づくだろう)

男(さっさとあれを押せば――)


車椅子青年「ビジネスマンさん、奥の事務所に仲間がいる」

男「!」

車椅子青年「それと、コイツは今から火災警報器を鳴らして事務所で眠る仲間を起こそうとしている」

車椅子青年「仲間は二人」

男「な、なぜ……!」

ビジネスマン「……そうかい。なるほど。喋る間も与えず殺した方がいいみたいですね」コフー

ビジネスマン「〝た〟」コフーコフー

ビジネスマン「んぐ……」メキッ モコモコッ

男(手だけが……デカくなっただと……)

ビジネスマン「この手の中で潰れてもらうよ」

男「……!」

男(俺の前に巨大な手が迫って来る!!)

↓1【コンマ下一桁判定:8以上で回避】

つづける

男(クソッ! 回避できな――)

メキョッ

男「が……はッ!」

ビジネスマン「死んだかな?」

↓1【コンマ下一桁判定】
0:死亡
987:残り体力40% 気絶! 出血も激しい
654:残り体力60% 気絶!
321:残り体力80%

男「あ……が」

男「……」ガクッ

車椅子青年「どうですか?」

ビジネスマン「んん……骨は潰した感覚はありますが……どうも、手ごたえがありませんねぇ」

ビジネスマン「〝解除〟して見てみましょう」

シュルル…

ビジネスマン「やはり息はあるようです。トドメを刺しましょう」

車椅子青年「すいません。貴方にばかりこんなことをさせてしまって」

ビジネスマン「いえ、いいのです」コフー

ビジネスマン「〝こっち〟へ来て……一人殺してから……何だか……〝この感覚〟クセになってしまって――」ブフーブフー

ビジネスマン「――いえ。好きでやっていることですから」

ビジネスマン「では――」

↓1
1気合で意識を取り戻してみよう(コンマ下一桁判定:6以下で成功)
2仲間が起きてくれることを祈ろう(コンマ下一桁判定:3以下で成功)

「おい――」

ビジネスマン「は?」

男「まだだ……まだ……死んでないぞ……俺は」

ビジネスマン「チッ!」ブフーブフー

ビジネスマン「しぶとい奴めッ」コフウウウウッ

ビジネスマン「もう一度だ! もう一度で終わらせてやるッ!」

ビジネスマン「〝た〟!!」


〝太〟


ビジネスマン「筋肉を! 大きく! より強く!」ブフウウウウウッ!

ビキィッ

ビジネスマン「ぐおおおおおおッ」

男(今度は両腕が巨大に……太った身体に似合わない強靭な筋肉に血管が蟲のように蠢く……)

男(さっきは呆気に取られて状況が把握できていなかったが……成程)

男(身体の一部を巨大化、強化する……力ってところか)

男(これが……異能の力。気味が悪いな)

男(俺にも……こんな力が)

男(さて――)

男(依然自分が危険な状況に置かれているのには変わりはない)

男(出口は車椅子青年と老婆に塞がれている)

男(それに……目の前のビジネスマン)

男(非常ボタンを押して奥の二人を起こす暇はあるか?)

男(大声を上げれば……奴らがそんなことを許すわけがないか)

男(どうすれば――)

↓2

男(……!)

男(攻撃の指示を出したのはあの車椅子青年だ。きっと何か力を使ったに違いない)

男(飲食スペースには椅子がある)

男(これを投げつけてから――)


男「だぁッ!」ガッ

車椅子青年「しまった!」

車椅子青年(周囲を警戒しすぎて回避を怠ってしまった)

車椅子青年(今僕が気を失ってしまえば〝セーブ〟ができな――)

ガツン!

男「当たったか!?」

ビジネスマン「……ふぅ、危ないところでした」

男(巨大な腕で車椅子青年を庇っただと!?)

車椅子青年「あ、ありがとう」

ビジネスマン「当然のことをしたまで」コフー

男(戦いが始まって数日でこれほどの信頼関係が生まれるだなんて)

男(おかげで攻撃の手は緩んだ)

男(安心して――)

男「警報を押せる!」

ウウウウウウウウウ!

火事です 火事です

男の娘「どうしたの!?」

文学少女「……敵!」


車椅子青年(ク……〝戻して〟も同じか)

車椅子青年「ビジネスマンさん、もう少し戦えますか?」

ビジネスマン「ええ」

車椅子青年「お願いします。おばあさんは僕の後ろに」

老婆「……」

車椅子青年「貴方は僕らにとって必要な存在ですから」


男の娘「お兄さん、これどうなってんの!?」

男「分からん! とにかく助けてくれ!」

男の娘「しょうがないなあ。高くつくよ」

男の娘「行くよ、文学少女ちゃん!」

文学少女「……ん!」


男の娘「〝ろ〟!」

文学少女「……〝ろ〟」

メキメキメキッ!

男(二人とも棒状の武器を召喚する能力か……)

文学少女「〝ろ〟……〝呂〟」

文学少女「……並んで続く背骨の力」

文学少女「……強く、硬く、しなやかな骨……多節棍の姿で私たちを守る」

文学少女「絶対に斬れない。折れない。その力……味わってみる?」

男の娘「えーいっ! 伸びろー!」


男(便利な武器だ。素早く伸びてビジネスマンの急所を突いていく)


ビジネスマン「くッ、ぐ、がぁッ!」

ビジネスマン「ぐ……こ、この小娘どもがッ!」


男の娘「縛りあげちゃえ!」

↓1【コンマ下一桁判定:3以下でビジネスマン本気出す】

ビジネスマン「さ、せるかァァァァァァ!」

ビジネスマン「こんな棒切れ……掴んで……持ち主ごと放り投げてしまえば良いだけですッ!」

ビジネスマン「おおおおおおおおッ」コフーッ!

男の娘「あッ、ちょっ! きゃあああッ!」

文学少女「あああッ!?」


↓1【コンマ下一桁判定:男の娘は】
0 残り体力50% 気絶!
987 残り体力70%
654 残り体力80%
321 残り体力90%

↓2【コンマ下一桁判定:文学少女は】
0 残り体力50% 気絶!
987 残り体力70%
654 残り体力80%
321 残り体力90%

男の娘「天井に叩きつけられるなんて……すごい馬鹿力」

男の娘「でも、次はそう上手くいかないよ。ね? 文学少女ちゃん」

男の娘「……え?」

文学少女「」

男の娘「え? う、嘘。文学少女ちゃん? え……?」

男「大丈夫だ、生きている。気を失っているだけだ」

男の娘「お、お兄さん。あ、アンタ何で能力使って助けてくれないの!?」

男「え? そ、それは……まだ俺の能力はまだ――」

男の娘「分かんないの!? 自分の能力が!?」

男「あ、ああ」

男の娘「ああ……もう……どうすればいいんだろ!」


ビジネスマン「ぶふううううううう」


男(クソ……どうすれば)

↓2

男(現実は非常である)

男(一人相手にこんなに手こずるなんて)

男(俺の能力さえわかれば……)

男(そうだ)

男「お、おい! 男の娘! どうやって能力を発動した!」

男の娘「ふぇ? い、いやあ。ただ、念じただけだよ。そしたら目の前にたくさんの〝ひらがな〟が――」

男「俺だって同じだ。念じてみた。念じてはみたんだが――」

男の娘「もう一回やってみなよ! っていうか……やんないと死んじゃうよ! ボクらさあ!」

男「あ、ああ……」

男「頼むぞ……〝ひ〟」


〝比〟


男「……やっぱり何か変わったとは感じないが」

↓2
1男の娘を見る
2文学少女を見る
3ビジネスマンを見る
4車椅子青年を見る
5老婆を見る
6その他

男(文学少女を見るか……何故そう思ったかはわからないが――)


文学少女
体力50%
精神力残り9
戦闘続行不可能
能力 〝ろ〟 多節棍を召喚する。多節棍は半径5メートルまで伸ばすことができる
男との関係:知り合い(好感度55 安心できる他人だと思われている)
戦闘能力では一歩男に劣る。能力に頼りがちであり、本体に隙が多い



男(何だ……この情報は――)

男(頭の中に流れてくるぞ……いやこれは……)

男(俺が知っている情報ばかりだ)

男(しかし……下の批評のようなものは一体)

男(……ああ、だから〝ひ〟、か)

男(相手を見て、自分との力量を計る能力ってところか)

男(……本当にそれだけか)

男(いやしかし、頭が整理されて……これはいいな)

男の娘「何ぼーっとしてんだよォ! 次の攻撃が来るぞ!」

ビジネスマン「うおおおおおおおおッ!」スコースコー

男の娘「どうするんだ!?」

↓2

ちゅうだん

つづける

男(俺自身の観察眼も能力によって高められているようだな)

男(相手を評価し行動・攻撃する為の下準備に特化しているのなら――)

男(あのビジネスマンの攻撃内容についての評価を探す……いや、評価を下せばいい!)

男(もう一度行くぞ)

男「〝ひ〟!」

・ビジネスマン 攻撃評価
単に体の一部を巨大化させた訳ではない

身体に過度の負担が来ないよう内部の筋肉を部分的に強化して、攻撃するのに適した状態に変形させている

現在の攻撃方法は腕を思い切り振り回し、叩きつけるという単純なものだ

単純ゆえに無駄がない。狙った的に必ず当てようとしてくるだろう

しかし弱点はある。これだけの筋肉量、巨大化させた腕

それを支える足は、強化されているとはいえ相当の負担がかかっている


男「――それだ!」

男「男の娘! 足だ! 巨大な手を避けて足を狙え!」

男の娘「え? あ……うん!」

男の娘「伸びろ! 〝ろ〟!」

ギュルルルルルッ!

ドガッ!

ビジネスマン「ぐっ!」

車椅子青年(ビジネスマンの足を突いた!? あの長い棒……能力者の意のままに操れるのか!)

ビジネスマン「ば、バランスが――」

ドスーン

ビジネスマン「がッ、ががッ……能力を一旦解かねば」

男の娘「させるかッ! やられた仕返しは……させてもらうよ!」

ドガガッ!

ビジネスマン「ぐッ!」

男の娘「しねェッ!」

車椅子青年(どこへ――)

車椅子青年(どこへ戻ればいい?)

車椅子青年(コンビニに侵入した瞬間か? それとも男が非常ベルを鳴らす前か?)

車椅子青年(いや――)

車椅子青年(失敗は……彼らに会った瞬間から始まっていたようだ)

車椅子青年(棒を操る少女らに……ビジネスマンを一撃で倒す方法を見抜く男――)

車椅子青年(準備不足は僕らの方だった)


車椅子青年(最初から会わなかったことにすれば……何も残らない)

車椅子青年(そしてまた作戦を練り直して戦えばいい)

車椅子青年(お婆さんもいることだし――)

車椅子青年(さて)

車椅子青年「〝お〟」


男「!」

ビジネスマン「!」

男の娘「え!?」

カッ!

――コンビニ前

車椅子青年「……」

ビジネスマン「――お腹がすきましたねぇ。おや、こんなところにコンビニが」

ビジネスマン「私、コンビニ弁当には目が無いんです。今晩はこちらで夕飯を――」

車椅子青年「……いえ、やめておきましょう」

ビジネスマン「なぜ?」

車椅子青年「参加者がいます。3人」

ビジネスマン「……3人ですか。しかし我々の力があればそれくらい」

車椅子青年「そうでもなさそうなんです」

ビジネスマン「と、言いますと」

車椅子青年「――能力を使いました。二度」

ビジネスマン「能力を。ほう、それほどの相手だったのですね」

車椅子青年「ええ。彼らを倒すにはそれなりの策が必要……少なくとも今日戦うのはやめておきましょう」

ビジネスマン「分かりました。仕方がない。コンビニ弁当はまた今度」

【3日目朝】

男「ふわぁ――」

男の娘「おはよ。お兄さん、起きるの遅いよ。ごはん食べようよー」

文学少女「……おはよう、ございます」

男「ああ、おはよう」

男(よく眠れたな。昨日も夜に襲撃を受けることもなかったし)

男(今日も何も起こらなければいいが……いや、それはあり得ないか)

男(さてと、今日の天気はどうだろうな)

↓1【コンマ下一桁:天気は?】
0987:晴れ
654:曇り
321:雨

男「雨か」

男の娘「こういう日ってイヤになっちゃうよ。服も濡れちゃうしさー」

文学少女「……部屋で本を……読んでいたい気分」

男「まあそうもいかないだろう」

男「……」

男「!」

男(今日も頭に声が――)

『皆さん、おはようございます』

『朝の〝死亡報告〟の時間です』

『2日目の死亡者は……』

『いませんでした』

『本日も皆さんの健闘を祈ります』


男「……聞いたか」

男の娘「うん。昨日は誰も死ななかったって」

男「……喜ぶべきなのかな」

男の娘「きっとね」

男(結局俺の〝ひ〟の力は全く分からなかった。早いうちに知ることができればいいんだが)

↓1【3日目昼:何をする?】

ちゅうだん

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