【艦これ】 とある鎮守府のクリスマス (32)

やまなし、おちなし、ゆっくりです。

お時間宜しければお読みください。

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とある鎮守府のクリスマス前日



龍驤「サラっち、そっちおさえたってやー!」

サラ「oops ちょっと剥がれてしまったわ!」

黒潮「姉―さん!これどこおきますのん!?」

龍驤「黒潮はそれより料理を手伝おうとしとる磯風なんとかしてやー!

   ベッドの上で正月を迎える羽目になるんわ勘弁やで!?」

黒潮「合点承知の助!」

龍驤「おう、谷風か。」

鈴谷「うぇーい。メリクリメリクリィー。」

鈴谷「へーい。諸君、飾りつけ頑張ってるぅ~?この鈴谷様が手伝いに来たよー。」

龍驤「おぉ、助かるで。さっそくやけど、そっちのほうを頼むで。」

鈴谷「ところで龍驤さんはクリスマスプレゼント何くれるのかなー?」

龍驤「なんや。お手伝いしたらあげるけどな。今もってんのはこれだけやで。」


つ バスクリン


鈴谷「あー、バスクリンっすねー(棒読み)」

暁「龍驤さん!飾り倉庫から持ってきたわ!」

龍驤「おー、あんがとやでー。後はもみの木やな。」

鎮守府から少し離れた山



日向「ふむ。この木が良さそうだな・・・・。」

ポンポン。


日向の拳が真っ赤に燃える!

勝利を掴めと轟き叫ぶ!

日向「ばぁぁぁくねつぅぅううぅ!ゴッドフィィンガァーーー!ZUIUNエーーンド!」

一切の無駄な動作のない突きから繰り出される衝撃波は木を根元から切り倒すには充分な威力だった。

日向「さてと、鎮守府に持って帰るか・・・・。」



ブン。



肩に軽々と担ぎそれを投げると日向はひらりとその空中へ飛翔するもみの木に飛び乗った。

日向「最上のやつはちゃんと準備をしているかな。」

ヒュゴーーーーー

ズウウウゥウゥン




龍驤「おっ、日向が帰って来たような。」

日向「戻ったぞ。」

龍驤「お疲れさん。ええのあった?」

日向「あぁ。港側の空スペースに倒れないように補強しておいた。」

響「ハラショー。流石だね。」

鈴谷「それじゃ、鈴谷達で飾りつけ行ってきまー。」

暁「私、お願いごとの短冊書いてきた!」

電「それは季節が違うと思うなのです。」

雷「飾りつけは雷に全部まかせてくれていいんだからね!」

黒潮「うちも姉妹皆呼んでくる。」

龍驤「駆逐の娘らでにしっかり飾りつけしたってやー。

  後、高いところは気をつけてな。」

鈴谷「了解だよー。」

龍驤「さて、後はっと。」

加賀「龍驤さん・・・。瑞鶴が・・・。」

龍驤「あぁ、毎年の七面鳥のあれかー。

   サラっち、ちょっち着いてきてもらえへん?」

鶴鶴姉妹の部屋前


翔鶴「あっすみません、また篭っちゃって・・・。」

龍驤「しゃあない。といかなぁ、七面鳥はそんなに美味しないから

   今年から鶏の丸焼きに変更してるんやけどなぁ。」

サラ「七面鳥は縁起物というだけですしねー。

   アメリカ人の私が言うのもなんですがソース味のお肉なんですよー。

   日本の美食文化には敵わないです。」

龍驤「加賀。あれを頼むで!」


加賀 つ ケン○ッキー クリスマスバーレル


龍驤「そして、うちわや!これで香をあおぐ!」


パタパタ。


龍驤「更に、賑やかしで二航戦!」

飛龍「瑞鶴ちゃーん、鳳翔さんと間宮さんが作った料理は美味しいよー。」

蒼龍「出てこないと無くなっちゃうぞー。」

赤城 「 もぐもぐもぐもぐ! 」

部屋の中


瑞鶴「皆、賑やかに楽しそうにしてるな・・・・。でも、七面鳥・・・。」

グゥー・・・。

瑞鶴「お腹すいたなぁ・・・。」



龍驤「あかん、完全に天照状態や・・・。」

龍驤「一旦退散やな。瑞鶴~。気持ちは分かるからなー?

   とりあえず腹へっとると思うからここに部屋の前にご飯置いとくでー。」

翔鶴「御迷惑をお掛けします。」


壁 龍驤  |・`ω・)
  加賀  |・`ω・)
  飛龍  |・`ω・)
  蒼龍  |・`ω・)
  赤城  |・`ω・)
  翔鶴  |・`ω・)
  サラ  |・`ω・)


瑞鶴「扉の前にご飯が置いてある。ありがたいなぁ・・・。」


コソッ。

龍驤「今や!皆!確保や!」



ワーーー!!



瑞鶴「・・・、御迷惑をお掛けしました。」ボロ

加賀「今年は提督の配慮で七面鳥は取りやめよ・・・。

   鶏の丸焼きに雪風がその中華の腕を奮っているわ。

   北京ダックといった料理が鳥料理の主体よ。安心なさい。」

飛龍「そうだよ。部屋に篭ってちゃ美味しい料理食べ逃しちゃうよ?」

瑞鶴「でも、アメリカの娘達も居るし。」

サラ「プリンツからいい日本語を教えていただいています。

  『Go に In したら Go に仏陀 』その土地の文化に学ぶことが大事。

   サラもアイオワも七面鳥を別に食べなくてもNo problem です。」

龍驤「な?サラっちもこう言うてるから。」

瑞鶴「本当?」

龍驤「ほんまやて。」

瑞鶴「じゃぁ!私も楽しんでくる!」





龍驤「まったく、やれやれやで。加賀、後よろしくな。うちはちと野暮用済ませなあかんねん。」

加賀「・・・・、お疲れ様です。」ペコ

龍驤「ありがとな。」



工廠


明石「頼まれていたもの準備出来てますよ!」

龍驤「無理ゆうてごめんやで。」

明石「いえいえ。将来に繋がると思えば。」

明石「上手く行くといいですね。」

龍驤「やね。うちも上手くいって欲しいとは思っとるんよ。」

大鳳「ですね。提督から話は伺ってますよ。

   手伝わせていただいてもいいですか?」ヒョコ

龍驤「いつのまにおったん・・・。」

大鳳「水臭いですよ。龍驤さん。ちっぱい同盟の仲じゃないですか!」ドヤァ

龍驤「・・・・、ありがとうな。ほなら一緒に頼めるかな?」

サラ「大鳳が行くなら私も行きます!」

北上「いやー、話は聞いてるよー。プレゼントの配達だってー?」

大井「ルートの関係で私達を連れて行くのが最適解だと思います。」

58 「囮ならまかせるでち!」

龍驤「なっ、なんやの皆。どこに隠れとったん?

   というか、うちが何するんか知っとるん!?」

北上「提督から聞いてるよー。内密に龍驤さんを手伝ってやってくれーって。」

大井「北上さんが行くところ大井有りです。

   北上さんが手伝うのであれば私が出ない理由が有ません。」

58 「提督が変わって龍驤に秘書が変わって毎日が暇でち。

   オリョクルしないのはありがたいけど体がなまってくるでち!」

北上「素直に感謝してるっていいなよ~。」

北上「まっ、提督が変わってから鎮守府の労働環境がかなり改善されたからねー。

   重雷巡として出ずっぱりだった私らも他の娘達に任せるところは任せれれるようになったし。

   提督に結構感謝してんのよ?」

大井「北上さんと一緒に過ごせる時間が増えたのは感謝しています。」

大鳳「私も以前は大破しないと入渠させてもらえず、

   入渠してもバケツで修復、即再出撃が当たり前でした。

   でも、提督が変わられてからカスダメでも入渠させて貰えるし、

   お風呂もゆっくり入れるようになりました!

   その辺りは本当に感謝しています!」

大鳳「そして、そんな提督をしっかり支えている秘書艦の龍驤さんが

   何かやるというのであれば手伝わない理由なんてありません!」

北上「だよー。」

大井「ですね。」

58 「でち!」

龍驤「みんな・・・・、ほんまに感謝やで・・・。」グス

龍驤「ほな、みんな着替えたら行くで!」

一同「「「「「はい!(でち!)」」」」」


20分後


龍驤「北上、大井は球磨と御揃いの衣装か。

   大鳳はうちの予備やね。サイズが同じでよかったわ。」

大鳳「サラさん、すごい。」

龍驤「なんちゅーか・・・、色々アウトやね・・・。」

北上「流石本場の国だねー。」

大井「その、少し破廉恥な気がします。」

龍驤「頭の煙突飾りはクリスマス仕様なんやね。」

サラ「LEDツリーは光るんですよ?」

龍驤「アメリカさんはクリスマス全力で楽しむんやねぇ。」

龍驤「ほんでゴーヤはトナカイか・・・。めっちゃ可愛ええのう・・・。」

58 「大鯨に相談したら作ってくれたでち!」

龍驤「うし!皆の準備できたから行くで!」



こうして鎮守府から夜間にとある海域に向け出撃して行った艦隊があった。



北方AL海域



58 「当たらなければどうという問題ではないでち!」

北上「随伴は無力化したよ!」

大井「戦力無効化で止めてます!」

サラ「制空確保です!」

大鳳「敵艦載機も全機撃墜済みです!」

北方棲姫「カエレ!」

龍驤「やっ。今日はまぁ、あれや。メリークリスマスやで。」


つ プレゼント


北方棲姫「 ? 」

龍驤「まぁな、色々あるけどな、お互い言葉を話せる訳やんか?

   とりあえずの切欠っちゅうやつかな・・・。」

北方棲姫「・・・・・。」

龍驤「直ぐに言うのは無理やと思うけど少しずつでも前に進めんかなと思うてな。」

龍驤「まぁ、開けてみ?」

ゴソゴソ。

北方棲姫「 ゼロ! ゼロダ! 」

龍驤「せやねん。いつも置いてけ言うてるからな。

   今日はこれを持って来ただけや。」

龍驤「それじゃうちらはこれで帰るからな。ハッピークリスマスやで!」

北方棲姫「コレヲトドケルタメニキタノ?」

北上「だよー。」

大井「なかなか苦労しました。」

龍驤「いずれは話合いで平和に出来たらなと思うとるんやけどな。

   まぁ、先の話言うのは分かっとる。

   でも、まぁ、とりあえずでお互いに先に進めたらなって言うはなしやねん。」

龍驤「受け取ってもらえるかな?」

北方棲姫「・・・・、ワカッタ!アリガトウ!」

58「お礼を言えるんでちね。」

北方棲姫「オネェチャンガテキデアッテモレイハダイジニシロッテイッテタ!」

大鳳「出来たお姉さんですね。」

龍驤「まっ、そういうことやから今回はこれで退散するわ。

   クリスマス休戦ゆーことでよろしくや。ほなね。皆帰るで。」

北上「夜に出撃したのに日が昇ってもうお昼だよー。」

龍驤「帰ったらパーティやで!」

一同「「「「「おー!」」」」」


こうして、龍驤達は北方棲姫にプレゼントを届けたのだった。


クリスマス当日 夜


龍驤「みんな酒飲んだりしてはしゃいどんなぁ・・・。」

黒潮「姉―さんは一人哨戒ですか?」

鈴谷「へへー。鈴谷サンタさんも手伝ってあげようか。」

龍驤「なんやの自分ら、どっから出てきてん。」

黒潮「まぁ、うちらファミレストリオですからねぇ。」

鈴谷「だねー。鈴谷はお酒飲んでないから近海の哨戒いけるよー。」

黒潮「クリスマスパーティしてる皆の代わりに

   哨戒をしようなんて姉―さんも水くさい人やで。」

鈴谷「こないだの配達にはルートの関係で手伝えなかったけど。

   今回は手伝わせて貰えるよね。」

黒潮「やね。」

龍驤「・・・、うちは本当にええ仲間に恵まれとるなぁ・・。」グス

龍驤「・・・、ほな、宜しくお願いするで!」ズビ

黒潮「それじゃ、うち熟練見張り員とってくるなー。」

鈴谷「やはり、哨戒活動に出撃か。いつ出撃する?私も同行する。」

龍驤「熟練見張り院!って定番ネタやらすなや(笑)」

鈴谷「おっ、調子出てきたじゃん。じゃ、鈴谷も夜偵に積み替えて出撃するよー。」

龍驤「・・・・、ありがとうな。」


鎮守府近海 海上


鈴谷「いやー、やっぱさぶー。めっちゃさぶー!」

龍驤「そりゃ肩だしのサンタコスしてればそうやろ。」

黒潮「二人とも限定コスあってええなぁ。うちも欲しい。」

龍驤「うーん、黒潮はなんちゅうかアウトになりそうな気がするわ。」

鈴谷「あー。わかりみ。やっぱ浦風と浜風の姉だよねー。

   胸部装甲がねー。」

龍驤「せやねん。アウトやわ。」

黒潮「えぇー、そない理由でうちのコスはないん?鈴谷んの方が大きいやん!

   サンタさん!来年こそはうちに改ニください!」

龍驤「(笑)」

鈴谷「サンタさんより大本営でしょ。そこは(笑)」

黒潮「そうやね(笑)」

黒潮「 ! 姉さん。」

龍驤「あぁ、うちにも見えてるで。お客さんや・・・。」

鈴谷「何気に思ったんだけど夜間離着艦出来ないのに姉―さん何出撃しようとしてたのさ。」

龍驤「痛いとこつくなや自分。」

黒潮「そういう所、姉-さんうっかりやからなぁ。」

黒潮「でも。そこが好きよ。」






戦艦棲姫「ホウイ、キョリヨシ・・・・。」

湾港棲姫「港ニ大キナツリーガ有ルワネ。アレヲ目印ニオ願イスルワ・・・。」

港湾棲姫「ヲ級達モ準備ハイイカシラ?」

戦艦棲姫「敵ハクリスマスニ浮カレテイル、コノチャンスヲ逃スナ!」

ヲf改「ヲ!」×2

戦艦棲姫「ル級ノ皆モ用意ハイイ?」

ル級f コク。

戦艦棲姫「目標、敵鎮守府上空、一斉射撃!」

ドン ドン ドドッド ドーーーーン

港湾棲姫「同ジク目標敵鎮守府、全機発艦!」

ヲf改「ヲー!」×2





龍驤「あかん!発砲しおった!」

鈴谷「鎮守府に連絡してるけど皆はしゃいでて気付いてもらえないよ!」

黒潮「敵の艦載機もどんどん飛んで来とる!」

龍驤「クリスマスで警備もうすなってる所に・・・、皆、ごめんやで・・・。」

龍驤「鎮守府が落ちてしまう・・・・。」




パーーーーン。



ポン。



パーン。



電「花火なのです!」

暁「わぁ!綺麗!」

雷「龍驤さんが打ち上げて居るのかしら?!」

響「ハラショー。」

加賀「ナイアガラ・・・、ですか。」



ナイアガラ


A Happy Merry Christmas !



龍驤「あぁ・・・、花火かぁ・・・。」

鈴谷「うわぁ、何あれー、ちょー綺麗なんですけどー。」ヒュー

黒潮「はぁー、綺麗やなぁー。」

龍驤「ふふふ。」ズビ

龍驤「なんやの。敵さんも分かってるやつおるやないの。」

龍驤「安心したらなんや涙出てきたわ。」グス

黒潮「はぁー、色々な花火を打ち上げとるねぇ。」

鈴谷「冬の花火って夏に見るのと比べてより綺麗に見えるもんだね。」



フヨフヨフヨ。(たこ焼きが飛んできています。)

ヒューーーーー ↓

ヒューーー ↓

ポテ。


龍驤「あいた。」

黒潮「姉さん、プレゼント箱が上から落ちてきたで。」

鈴谷「えー、なになに。開けてみてよー。」

龍驤「あっ、あぁ、煙とか出てこんよな。」

パカ。



クリスマスカード

妹ノ笑顔ニ免ジテ、クリスマス休戦ヲ受ケ入レテヤル。

期間中ハオ前達ノ鎮守府ノ者ガ攻撃シテ来ナイ限リコチラモ応戦シナイ。

期間ハ正月三ガ日明ケマデトスル。

箱ノ中ノ識別装置ヲ着ケテオケ、後ハ知ラナイ。




龍驤「・・・・、なんか深海の連中とは話し合いができるんやないかと思うな。」ズビ

黒潮「ほんまやね。」

鈴谷「何気に正月まで休みなんだね。」

龍驤「・・・・、ほんまやな。」フフフ




戦艦棲姫「帰ッテ炬燵デヌクヌクシタイ。」

港湾棲姫「今年ハ紅白ガユックリミレルワネ・・・。」

戦艦棲姫「去年ハオ飾リ集メ?トカヲシテイタ所ガアッタンダッテ?」

港湾棲姫「エェ、迷惑ナ話ヨネ・・・。」

戦艦棲姫「笑ッテハイケナイ鎮守府24時モユックリ見レルワネ。」

こうして、それぞれの思いを胸に一時的ではあるものの休戦協定が双方の了解で結ばれた。

それはある種の奇跡ともいえる物だったかもしれない。

これは、とある鎮守府と深海棲艦達のクリスマスのお話。

以上で終了です。

お読みいただき有難うございました。

依頼を出しに行って来ます。

クリスマスソングをずっと聴いていて

アクタンゼロの話とクリスマス休戦の話をやってみたくて書いてみました。

お楽しみいただけましたでしょうか?

では、またご縁がありましたらどちらかで。

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