黒子「わたくしはお姉様の露払い、ってお兄様?」上条「へっ?」(165)

時系列はインデックス救出後から

黒子「お姉様が話していた殿方とはお兄様のことでしたか」

上条「え、え? お兄様?」

黒子「何をキョトンとしておりますの?わたくしは上条当麻の妹、上条黒子ではありませんか?」

美琴「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!!妹って急に何よ!?そもそも、あんたの性は白井じゃないの!?」

黒子「それは母方の性ですの。わたくしの愚兄が自分と同じ名字だと不幸な目に遭うからとム・リ・ヤ・リ使わせてくれましたの」

美琴「で、でも今まで兄がいるなんて一言も」

黒子「わざわざお兄様がいるなんて伝える必要がありませんでしたから」

美琴「そりゃ、そうだけど…」

黒子「何より上条家殿方の血の毒牙にかからぬようお姉様だけには存在を伏せたかったものの、まさか既に手遅れとは…不覚でしたの」ガックシ

上条「え、えぇっと、つまり俺の妹……なのか?」

美琴「それにしては似てないわよね…」ジー

黒子「まぁ、わたくしはお母様に似ました故、お陰でお父様とお兄様のせいで気苦労が絶えませんの」

美琴「ふーん、って私はともかくあんたは何でそんな初耳みたいな反応なのよ?」

上条「あっ!? いや、それは、そ、そう妹だってバレないようにだよ。い、今までだって不幸に巻き込まれないようにそうしてたんだしさ」

黒子「……」

美琴「それにしても黒子の兄だったとわねぇ。実はあんたもこう能力者なんじゃないのかしら」

黒子「いえいえ、お兄様はレベル0、正真正銘の無能力者ですの。右手以外は」

美琴「ん?なんか言った?」

黒子「いえ何にも、ところでお姉様」

美琴「何よ急に?」

黒子「久々に兄妹水入らずでお話をしたいのですがよろしいでしょうか?」

上条「え!?」

美琴「まーそうよね、うん、わかったわ。いくらあんたでも実の妹には手を出さないわよね」

上条「上条さんはそんなスケコマシ野郎と思われてるのかよ」

黒子「ご冗談を。身内まで手を出してきたら……潰しますの」

上条「何をだよ!?」

きたい

すまん、下げ忘れ

美琴「その様子なら大丈夫そうね。……それじゃ、また…」

黒子「あぁん、お姉様。そんな名残惜しそうにしなくとも帰ったらわたくしとディープな時間を」

美琴「やめんか!! たくっ、あんたら兄妹は…」ビリビリ

黒子「あわわわっ!? お、お姉様の愛は……刺激的……で、すの……」

上条「うぉっ……だ、大丈夫なのか。これ?」

美琴「さぁ? いつものことだし大丈夫じゃない? ……もしかしてあんたらって電撃に強い体質なんじゃ」

上条「ないないない!? そんな体質はないからね!?」

美琴「どうだか……じゃあ、今度こそ黒子のことよろしくね」スタタ

上条「あ、あぁ……真っ黒コゲなんだけど」

上条「この状態でよろしくって言われてもどうすればいいんだよ……」

上条「しかし、妹か……まさか妹がいたなんて」

黒子「なにか言いましたの?」ムクリ

上条「うぉうっ!? だ、大丈夫なのか?」

黒子「当然ですの。これくらいでダウンするようならお姉様の露払いは務まりませんの」

上条「別に無理して務まらなくてもいい気が……」

黒子「何を言いますの!! お姉様に悪い虫がくっついたらどうするのですか!! ……もっとも、タチの悪い虫がついてしまっていましたが」

上条「もしかしてそれは上条さんのことでは……」

黒子「おやおや、自覚がありますの? 尚更タチが悪いですの」

上条「ひどい言われようだけど第一ビリビリとはそんな関係じゃないだろう。あの様子じゃ」

黒子「はぁ……これですの。今まで何人もの友人達がその毒牙に」ぶつぶつ

黒子「まぁ、今更こんなことを嘆いても仕方ありませんの」

上条「何だよ、何だか棘のある言い方だな。えぇっと……黒子?」

黒子「……」

上条「あ、あの黒子さん?」

黒子「おかしいですねぇ。お兄様はわたくしのことを白井と呼ぶはずですが」

上条「あっ、えぇっと冗談だって白井。あはは、お兄ちゃんのお茶目で」

黒子「ひぃっ!? 白井と呼ばれますとついに妹にまで手を出すのかと蕁麻疹が」

上条「えっ?」

黒子「どこに名字で呼び合う兄妹がいますか。今のは全部嘘ですの」

上条「なっ!?それずるくないか!?」

黒子「ずるいのはどっちですことやら。仮にもわたくしはお兄様の妹ですの。隠し事ができるとでも思いで?」

上条「……はぁ、上条さんの負けですよ」

黒子「わたくしも上条なのですが、まぁ良いでしょう。では話してくださいまし」

黒子「お兄様が今どういう状況なのかを、全て」

上条「……ってなわけで俺はインデックスを救ったらしいんだが、目が覚めたら何も覚えてなかったんだ」

黒子「ふむ、成る程。記憶喪失でしたか……通りで」

上条「あまり驚かないんだな?」

黒子「お兄様が無茶な人助けをするのはいつものことですし、反応を見てれば薄々分かってましたの」

上条「はぁ……不幸だ。まさか、もうバレるなんて」
黒子「お兄様は隠し事が下手ですからね。昔から変わってませんの」

黒子「ですが、まだ何か隠している気がしますが」ジー

上条「な、何でもないって。インデックスを助ける最中に頭を打って記憶を無くしただけだって言ってるだろ」

上条(流石に魔術とか巻き込めないよな。前の上条当麻が名字を変えさせてまで守りたかったんだろうし)

黒子「……まぁ、いいですの。今日はもうこのまま帰る予定ですの?」

上条「あ、まぁそうだな……特に今日は特売もないし」

黒子「相変わらず特売での生活とは……悲しくなりますの」

上条「仕方ないだろう……うちにはインデックスがいるんだから」

黒子「養う甲斐性もないのに一緒に暮らす方が悪いのではなくて?」

上条「確かにそうだけど、だけどなぁ……放っておけないだろ?」

黒子「……記憶を失ってもお兄様はお兄様ということですか、嬉しような悲しいような心境ですの」

上条「ん、何のことだよ」

黒子「底なしのお人好しってことですの。では、失礼、また」シュン

上条「待てって……って、行ったのか。俺の妹か、実感が湧かないな」

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ーーーーーー

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上条「……でも、黒子の奴もショックだろうな。急に身内が記憶喪失になってたりしたら」

上条「今度会った時はもっとちゃんと話さないとな、うん、そうしようか」

ガチャ

上条「ただいまー。インデックス、ちゃんと留守番してたかー」


黒子「おや、おかえりなさいまし。随分と遅かったのですね」

インデックス「とうまー、ついんてが酷いんだよ!! 私の話を全然信じてくれないんだよ!!」


上条「いや、何でいるんだよ!?」

黒子「何故いると申されましても、お兄様の同居人のシスターさんに挨拶しようかと」

上条「そんなこと気にしなくても」

黒子「生活管理もろくに出来ない愚兄のお世話になるのですから、当然の礼儀ですの」

上条「俺は妹から見てもそんな感じなのか……」

インデックス「ねーねー、とうまって妹がいたんだめ。全然知らなかったんだよ」

上条「あ、あぁ実はいたんだよ。ちょ、ちょっと言い出す機会がなくてさー、ははは」

インデックス「ふーん、なんか怪しいかも」

黒子「突然の来訪の理由はもう1つ。これをお見せしようかと」

上条「これは? アルバム?」

黒子「ほとんどは実家に置いてあるのでお兄様が写ってるのはあまりないのですが何か参考になればと」

上条「黒子、お前……そこまで」じーん

黒子「それと聞きたいことがありまして」

上条「おう。お兄ちゃんになんでも聞いてくれ!!」

黒子「インデックスさんがお話ししていた魔術について。後、先ほどインデックスさんを助けてった話がお兄様と聞いたのと異なるのですが」

上条「え? イ、インデックスさん!? 話したのか!?」

インデックス「うん、だってとうまの妹だから」

黒子「説明、してくれますよね」

上条「……不幸だ」

期待

黒子「成る程、その魔術師の方々と協力してあの子を助けたと」

上条「俺も神裂達から聞いて知ったんだけどな。起きた時には何にも覚えてなかったし」

黒子「この科学の街で魔術などと、身内が関わってなければ信じられませんの。むしろカウンセリングを勧めるとこですの」

上条「だからあまり話したくなかったんですが」

黒子「それとこれとは話が別ですの。で、それで終わりではありませんよね?」

上条「なっ!?」

黒子「もう全て話してくださいまし。どうせお兄様はわたくしに隠し事はできないのですから」

上条「はいはい、俺の負けだよ。本当に隠し事できないんだな」

黒子「家族ですし。他人なら騙せるかもしれませんが、そうはいきませんの」

上条「……今インデックスは?」

黒子「そこでわたくしが持って来たアルバムを眺めておりますの」


インデックス「わー、このとうまちっちゃくて可愛いんだよ。あっ、こっちのとうまは今のとうまに近いかも」メクリメクリ


上条「……ここじゃ聞かれるかもだし、向こうで、玄関の方でいいか?」

黒子「あの子には秘密にしてらっしゃると……承知しました」

期待

バタン

黒子「で、最後に隠していることは何ですの。今度こそ正直に話して頂きたいのですが」

上条「ここならインデックスに聞かれないしな……大丈夫だよな」

黒子「えぇ、安心してくださいまし。あの様子ならわたくし達がこちらに来た事にも気づいてませんの」

上条「そうか……黒子がアルバムを持って来てくれたことは嬉しいんだけど」


上条「……俺の記憶は、もう何をしても戻らないんだ」


黒子「はい?」

黒子「どういうことですの? 記憶喪失といっても種類は多種多様、絶対に戻らないということはないのでは?」

上条「違うんだ。俺の記憶喪失はただの記憶喪失じゃないんだ」

上条「俺のはな……脳の記憶していた部分が破壊されてるんだ」

黒子「もっと詳しく話してくださいませんか? 話が見えて来ませんの」

ーーーーー

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ーーーーーーーーー

上条「ってわけだ、インデックスを助けた……だけど俺は脳を破壊されて記憶を全て失って生き残ったんだ」

黒子「その記憶はもう絶対に戻らないのですか?」

上条「らしいな。医者にはそう言われたよ」

黒子「……後悔はしておりませんの?」

上条「後悔は……してねーよ。前の俺が命を懸けてしたことなんだ。受け継いだ俺が後悔してどうするんだ、もし同じことを言う奴がいたなら言ってやるさ。インデックスを助けてよかった……ってな」

黒子「なら、わたくしが言うことはありませんの」

上条「そうか」

黒子「どうせわたくしが止めようとお兄様は同じことをしていたと思いますし、それに今更何を言っても後の祭りですの」

上条「……ありがとう」

黒子「お礼なんていりませんの。ちょっと夏の予定が増えただけですし」

上条「ん? 夏の予定?」

黒子「今日のところはこれで。あぁ、後どうせお兄様のことですから携帯を失くしてるでしょうしこれはわたくしの番号ですの」ピラッ

上条「あ、あぁ」

黒子「生活費が足りなくなったら奨学金から貸せると思いますので」

上条「妹から無心なんてできねーよ!?」

黒子「2人暮らしと1人暮らしでは雲泥の差だと思いますし、助けた子が餓死なんてシャレになりませんの」

上条「うぐっ!? なんだか今日1日ですボロクソ言われてるような」

黒子「素直な感想を言い合えるのも兄妹の特権ですの」

上条「そういうもんか?」

黒子「そう言うものですの。アルバムは置いていきますので、目を通しておいてくださいまし」

上条「でも、アルバムを見ても」

黒子「記憶は戻らずとも幼い時の写真やお父様とお母様、それにこういうことがあったんだというのを見ることに意味があると思いますの」

上条「ん、確かに」

黒子「では、わたくしもそろそろ門限なのでしつれいしますの」

上条「おっ、あぁ、色々とありがとうな。またな」

黒子「次会う時まで御機嫌よう、お兄様……インデックスさんにもよろしくと伝えておいてくださいまし」シュン

上条「あれでも心配、してるんだよな? ……上条当麻、お前は妹のことをどう思ってたんだ?」

ガチャ

禁書「とうまー、あれ? ついんては?」

上条「あー、もう帰ったぞ。門限があるみたいだし」

禁書「そうなんだ。でも、なんでとうまは妹がいるって教えてくれなかったの?」

上条「ん、それは。いやいや、そんなことより飯にしようぜ!! よーし、今日はちょっと奮発しちゃうぞ!!」

禁書「え、ご飯!! そういえば、お腹がすいてきてたんだよ!!」

上条「だろ。ちょっと待っててくれよ。……当面の目標はお金を借りないように節約だな」

常盤台学生寮

美琴「ただいまー」

黒子「おねえさまああああん!!」ダキッ

美琴「はぁぁ!?」

黒子「お待ちしておりましたのおおお!! わたくしより早く帰ったはずなのに中々戻ってこないから心配してましたの!! あぁぁん、そうやってわたくしの心を焦らして、ぐへへ、最高ですのぉ」スリスリクンクン

美琴「やめんかこらああああああ!!」バチバチ

黒子「あ"ばばばばばばっば!?」ぷすぷす

美琴「たっく、あんたは変わらないわね。まぁ、逆に安心するけど」

わっふるわっふる

これは期待

黒子「お、お姉様の愛は……し、刺激的です……の」

美琴「はいはい、で、そ、そのあんたの、お、お、お、お兄さんとはどうだったのよ?」

黒子「お兄様? なんでお姉様がお兄様のことを気にしますの? や、やはりもう既にお兄様の毒牙に!?」ムクリ

美琴「そ、そそそそそそんなじゃないわよ!! た、ただあいつと何か話があるみたいなこと言ってたから気になっただけよ!!」

黒子「本当ですの!? 信じていいんですのね!!お姉様はまだ大丈夫だと!!」

美琴「まるであいつが病原体のような言い方ね」

黒子「病原体なら抗体がある分マシですの!! あれはまるで抗体のないウイルス、今まで何人もの友人達が、かくうえお姉様までキィーーーー!!」

黒子「かくなる上は、被害がこれ以上広がる前にわたくしがこの手でお兄様を……」

美琴「もう、わかったわよ。で、どうなの?」

黒子「どうと言われましても、相変わらず後先考えずに突っ走ってる感じですの」

美琴「まぁ、確かにあいつはそういうとこあるわよね」

黒子「まったくですの。誰も頼んでもいないのに厄介ごとに首を突っ込んで、手を差し伸べて……」

黒子「その結果、自分がどうなろうとも気にしない……まっ、もう慣れっこですが」

美琴「ふーん、妹って苦労してんのね」

黒子「苦労なんて言葉じゃ語りつくせませんの!! 女性関係もそうですが、他人なら今頃愛想を尽かしているかと」

美琴「そ、そうなんだ」

黒子「まだお猿さんの方が言ってものごとを聞くと思いますし。まっ、ただ」

美琴「ただ?」

黒子「こうは言いますが、お兄様がいなければ良かったと思うことはありませんの」

美琴「っ!?」

黒子「お兄様には苦労をかけさせられましたが、その分色んなものも貰い、教わりましたの」

妹も既に堕ちているとか流石や

黒子「第一、迷惑なんてかけてかけられるもの。同じ血が流れている家族なんですから許せて当然」

黒子「わたくしも何があっても、お兄様の妹であることを恨んだりすることはありません」

黒子「そう思っておりますの」

美琴「同じ血が流れて……妹であることを恨むことはない、か」

黒子「どうかしましたの?」

美琴「なんでもないわよ。あんたが珍しく真面目なこと言うから驚いただけよ」

黒子「あぁーん、ひどいですわぁ!! わたくしはいつだってお姉さまのことに関しては真剣そのものですのぉぉぉ!!」

美琴「気持ち悪いこというな!!」アッパー

黒子「あべしっ!?」

美琴「いいこと言ったと思ったら、まったくあんたは……」

とある日 ファミレス Joseph's

佐天「それで!! しら、じゃなくて上条さんのお兄さんについて何か教えてくださいよ」

黒子「無理して変えずに白井でいいですの。それと却下ですの」

佐天「えぇー!! なんでですかー。いいじゃないですか、今まで隠してたんですしその分教えてくださいよ」

黒子「隠していたのではなく聞かれなかったからだと言っておりますの!! どこの世界に自己紹介で兄妹のことまで言う人がいますか!!」

佐天「えー、だって興味があるじゃないですかー。初春は知ってたんでしょ?」

初春「会ったことはないけど、いるって言うのは前にちょっと調べて」

黒子「職権乱用ですの、それは」

佐天「まぁまぁ、いいじゃないですか。あーあー、残念だな」

黒子「会わなくて正解ですの。私が今までどれほど苦労したか……」

ーーーーー

ーーー

ーー

おんなのこ「きょうはくろこちゃんのいえにいってもいい?」

くろこ「もちろんですの。あっ、きょうはおにいさまもいるけどだいじょうぶかな?」

おんなのこ「おにいちゃんがいるの!! あってみたいなー」


…………


おんなのこ「ねぇー、きょうもあそびにいっていい? くろこちゃんのおにいちゃんもいるよね?」

くろこ「えぇ、きょうでなんにちめ。それもなんかおにいさまとばかりあそんでるきが……」

ーーー

ーーーーー

ーーーーーーー

佐天「あははっ、なんかすごいな、それ」

初春「で、でも、子供のときですよね。それなら可愛いもんじゃ」

黒子「それだけではありませんの!! こっちに来てからも!!」

ーーーーー

ーーー

ーー

黒子「おや、お兄様?」

上条「おーう、黒子。ん、隣の子は?」

黒子「あっ、紹介しますの。こちらは」

女生徒「あー!? あなたは!?」

上条「あー、君はあの時の子か」

黒子「知り合いですの?」

女生徒「前にスキルアウトから助けてくれて……あ、あの時はありがとうございました////」

上条「別にいいって。おっと、このあと用事が、それじゃあ黒子、じゃあな!!」

黒子「……」

女生徒「ねぇ、私いつか白井さんのことをお義姉さんって呼ぶ日が来るかも」

ーー

ーーーー

ーーーーーー

黒子「この気持ちがわかりますか!? 友人からお兄様のことばかり聞かれ、果てには未来のお義姉さんと呼ばれるようになる気持ちが!!」

佐天「あはははっ、なんだかそこまで聞くと会ってみたくなるなぁ」

黒子「しかも、気づけばお姉様までもが堕とされかけてますし」

初春「あっ、でも御坂さんがお兄さんと付き合えば、白井さんが御坂さんのお姉さんになりますよね」

佐天「あっ、本当だ。憧れの御坂さんのお姉さんになれるじゃないですか。いやー、ラッキーですね」

黒子「お姉様の……お姉様に……」

黒子「…………」

黒子「ぬおおおおお!? 何か違いますのおおおおおお!!」ゴンゴンゴンゴン

初春「ちょ、白井さん!? テーブルに頭を打ち付けないでくださいって!?」

正直これは萌える

黒子「はぁはぁ……わ、わたくしは信じております、お姉様はそんな簡単に」

佐天「そういえば、今日は御坂さんはどうして来れなかったんだろう?」

黒子「なんか用事があるとか言っておりましたの。昨日も遅くまで帰って来ませんでしたし、もう少し常盤台のエースとしての自覚を」

佐天「もしかして例のお兄さんに会いに行ってたりして」

黒子「なっ、そそんなはずは!?」

prrrr

黒子「ん、電話? ちょっと失礼」シュン

佐天「やっぱり白井さんの能力ってすごいよね。お兄さんってもっとすごいのかな?」

初春「うーんと、確かお兄さんは無能力者だった気が……」

佐天「えぇ!? そんなまさかー」


黒子「お待たせしましたの」シュン


初春「あっお帰りなさい。なんだったんですか?」

佐天「もしかしてお兄さんからですか!!」

黒子「お兄様ではありませんの。それ関係であることは間違いないですが」

初春「それって?」


黒子「お兄様が入院しましたの」

とある病院

黒子「で、わざわざお見舞いに来た妹に対して言うことはありませんか?」

上条「あ、ははは、いやー忙しい中わざわざ来ていただいて、上条さんは幸せだなーって」

黒子「そうじゃないことはわかっておりますよね」腕グイグイ

上条「ちょ、く、黒子さん!? 痛い痛たいいたたっ!? い、一応病人なんだぞ!? あっ!?やめっ」

黒子「まったくあっちこっち怪我だらけで運ばれたらしいですが、ゴリラとでも喧嘩しましたの?」

上条「いや、ゴリラってよりはもっと細いやつだったんだけどな、ははは」

兄と付き合った女から姉と呼ばれるのか?
普通〇〇ちゃんって、妹扱いにならないか?

確かに、>>40を修正。後のは脳内修正でお願いします
ーー

ーーーー

ーーーーーー

黒子「この気持ちがわかりますか!? 友人からお兄様のことばかり聞かれ、果てには未来のお義姉さんと呼ばれるようになる気持ちが!!」

佐天「あはははっ、なんだかそこまで聞くと会ってみたくなるなぁ」

黒子「しかも、気づけばお姉様までもが堕とされかけてますし」

初春「あっ、でも御坂さんがお兄さんと付き合えば、御坂さんが本当のお姉様になりますよね」

佐天「あっ、本当だ。憧れの御坂さんがお姉さんになるじゃないですか。いやー、ラッキーですね」

黒子「お姉様が……お姉様に……」

黒子「…………」

黒子「のおおおおお!? 何か違いますのおおおおおお!!」ゴンゴンゴンゴン

初春「ちょ、白井さん!? テーブルに頭を打ち付けないでくださいって!?」

黒子「おほほほ、って笑い事じゃないですの」ギチギチ

上条「痛い痛いっ!? だから悪かったって」

黒子「もしやと思いますが、昨日わたくしの部屋を訪れたこと、加えてお姉様が中々帰ってこなかったことと何か関係がありますの?」

上条「あーっと、それは……」

黒子「やはり関係がありますのね!! この何をしていたか白状なさい!! 」

上条「ちょ、まっ!? やめて!? ここ病院だから、やぇて!?」


美琴「病院で何騒いでんのよ? あんたら兄妹は」

黒子「お姉様!? 何故ここに!?」

美琴「あぁ、ちょっとね。そいつに用があって」

黒子「な、お、お兄様に……」チーン


上条「よう、もう大丈夫なのか?」

美琴「あんた比べれば私たちは大したことないわよ」

上条「そうか、よかったなビリビリ」

美琴「御坂美琴」

上条「ん?」

美琴「ビリビリじゃなくて、その……名前で呼びなさいよね」

上条「……じゃあ、御坂」

御坂「んなっ!?//// なな……はぁ、色々と言いたいことあったけど調子狂うわね」

上条「なんだ、やっぱり名前で呼ばない方が」

美琴「そんなこと言ってないでしょうが!! 」

上条「なんだ御坂は情緒不安定なのか?」

美琴「あんたのせいでね。まっ、これだけは言わせてちょうだい」

美琴「……色々とありがとう」


黒子「キイイイイイイイイイイイ!!」


上条「うぉっ!?」ビクッ

黒子「さっきから何をお姉様といい雰囲気になっておりますか!! やはりこの愚兄はわたくしが責任を持って始末するしかないですわ!!」マウントをとる

上条「ちょ、やめてっ!? マジで痛いっ、痛いって!? く、黒子さん何を怒ってるんでいますか!?」ジタバタ

黒子「言ったってどうせ理解出来ません!! わたくしのこの気持ちを!! 」

美琴「ちょ、ちょっと一応病人なんだし」

黒子「お姉様まで庇うと言いますか!? でも安心してくだい、これ以上この愚兄の病気にかかることはありませんから!!」関節技きめつつ

美琴「え、それってどういうこと?」

黒子「夏の間、わたくしたち兄妹は帰省しようと計画しておりまして。ふんっ!!」キャメルクラッチ

上条「ぎゃあああああ!? ちょ、それは初耳いいい!?」

黒子「レベル0のお兄様は兎も角、わたくしは申請しないと出れませんから。もっと時間がかかると思いましたが、本日無事受理されましたわ」

美琴「そ、それって……夏の間は会えないってこと」

黒子「わかっております!! わたくしだって寂しいですの!! だから、お姉様今日は黒子のぬくもりを!!」

上条「ま、それじゃ、インデックスは!?」

黒子「あの子の身分IDも不思議と送られてきましたら問題ないですのよ」

美琴「……」

黒子「お姉様、どうかしましたか?」

美琴「私も行く」

黒子「へ?」

美琴「私も一緒に行くって言ってるの!!だ、だって、る、ルームパートナーの実家に遊びに行くって普通のことじゃないの!! いいでしょ、黒子!!」

黒子「わ、わたくしむしろ願ったり叶ったりですが、簡単に申請が通るとは」

美琴「今からちょっと申請してくる!! いい? あとで日付教えなさいよ!!」タタタタッ

上条「御坂のやつ、よっぽど黒子のことが心配なんだな」

黒子「それ本気で言ってますの?」

上条「違うのか?」

黒子「あっ、こちらが悪かったですの。わかるはずないですよね」

上条「ん?」

黒子「まぁ、お兄様の退院次第で行きますし。流石に申請は通りませんよね……」

あれ
美琴が礼を言ってるってことは一方通行戦後だよね?
アウレオルス戦での入院はスルー?

アウレオルスの後も入院して黒子が来たと思ってください。毎度のことだから黒子も呆れてるくらいってことで


神奈川へと向かう電車内

禁書「わー、見てみてとうまいい景色なんだよ!!」

美琴「他のお客さんもいるんだから静かにしなさいよ、これだからお子様は」

禁書「むー、たんぱつだってかおりに比べたらまだまだお子様だよね、ぷぷぷ」

美琴「なんですって!!」

上条「いや2人とも静かにしろって、黒子も何か」

黒子「ありえませんの、レベル5で第3位のお姉様にそんな簡単に外出申請が通るなんて。学園都市はどうなっていますの、常盤台のエースを世に放つといいますのに」ぶつぶつ

上条「ダメか……不幸だ」

とある駅前

禁書「むにゃむにゃ……、着いたんだよ」

上条「ほら、眠いのはわかるけどしっかり立たないと危ないぞ」

禁書「電車って眠くなる乗り物なんだね。化学って不思議なんだよ」

美琴「ふーん、あんたらの家ってこの辺なんだ」

上条「らしいけどな……。御坂の実家もこの辺なのか」

美琴「まぁね。そんなに遠くはないと思うけど。で、ここからどうやって行くの?」

黒子「実を言いますと新居になったばかりですので、迎えがくるはずですが」キョロキョロ

上条「集合場所とか時間間違えたんじゃないのか-?」

黒子「来る前に連絡を入れたはずですが……もしや」

上条「もしや?」


刀夜「いや、見つかってよかったですね」

「は、はい////」

刀夜「おや、どうしました? もしかして熱でも」

「あ、あの////」

刀夜「弱ったな、どこかで休んだほうがいい。それとも家はこの近くで?」


黒子「……やはり」

美琴「あれ、絶対にあんたの父親ね」ジー

禁書「とうまにそっくりなんだよ」ジー

刀夜「待ち合わせの時間はもう来てるんだが……仕方ない、息子たちもわかってくれ……ぐはっ!?」頭上からバッグが

刀夜「うぅっ……天気予報ではバッグが降るなんて」

黒子「お父様……御機嫌よう」

刀夜「黒子じゃないか。もう来てたのか。待ってくれ、彼女を送り届けないと」

黒子「それなら、もうとーっくにいなくなってますの」

刀夜「そうなのか。急ぎの用事もあったのかな。でも顔も赤かったし大丈夫だろうか」立ち上がる

黒子「きっと大丈夫だと思いますが、お母様が知ったらどう反応するか」

刀夜「なっ!? 待ってくれ父さんに下心はないんだ」

黒子「その方が厄介ですの。まったく相変わらずなようで、この親子は」

黒子さん苦労してはりますね

刀夜「黒子だってわかるだろう。母さんの怒った姿は、あれはあれで可愛いんだが限度を知らないからな」

黒子「お父様が余計なことしなければそんな事は起こらないと思うのですが」

刀夜「余計なことか、父さんはそんなつもりはないんだが」

黒子「はいはい、それよりお兄様もおりますの」

上条(あれが父さんか……写真では見たけど、実際に見るとやっぱり違うよな)

刀夜「ん、どうしたんだ当麻。そんなにジロジロと、もしかして最後に会った時より老けて見えるのかな?」

上条「いや、そうじゃなくて。……その、た、ただいま」

刀夜「ん、そうだな。おかえり、当麻、黒子」

美琴「あの、はじめまして。黒子のルームパートナーの御坂美琴です。しばらくの間、お世話になります」

刀夜「これはこれはご丁寧にどうも、2人の父親の上条刀夜といいます。噂は黒子から聞いてるよ、よろしく」

美琴「よろしくお願いします」

刀夜「それで、そっちのお嬢さんは……インデックスさん……だったけな?」

禁書「よ、よろしくおねがいします」

刀夜「よろしく。……それにしても、その荷物なんだか動いてるように見えるけど大丈夫かい?」

禁書「だ、大丈夫。なんでもないんだよ!!」バッグ抱きかかえ

黒子「挨拶はそれくらいにしてそろそろ行きませんか? お母様も待ってるでしょうし」

刀夜「そうだな、それじゃ行くとしようか」

上条家前

上条「……これが俺の家」

黒子「新居ですけどね。もしやと思いますがまだあの不気味なオブジェとか飾ってませんよね」

刀夜「オブジェじゃなくて魔除けのお守りなんだが……」

黒子「似たようなもんですの」

刀夜「前の家の時に黒子が嫌がっただろう。それでこの家を建てた時、黒子が帰りにくくなるからやめようって母さんが」

黒子「なるほど、さすがお母様。どうせ御利益もありませんでしたし、何よりもどれも不気味でしたから、安心しましたの」

刀夜「父さんは気に入ってたんだけどなぁ」

上条(なんの話なんだろう?)


土御門「ん!?」

神裂「どうしました、土御門!?」

土御門「いや、なんだか俺の活躍が潰された気がしただけぜよ」

神裂「はぁ?」

刀夜「さぁ、暑いだろうしどうぞ中へ。美琴さんとインデックスさんもどうぞ」

美琴・禁書「お邪魔しまーす」

上条「えぇっと……あっと」

黒子「何をしておりますの? 自分の家に帰るのに緊張する方はいませんわよ」

上条「あ、あぁ……た、ただいま」

黒子「それでいいですの……おかえりなさい、お兄様」

いつか父親と息子が助けたことがある女性出てきそうで怖いw

詩菜「刀夜さん、お帰りなさい。無事に会えましたか?」

上条「えぇっと……か、母さんだよな?」

詩菜「はい、当麻さん。それに黒子さんもおかえりなさい。急に帰ってくるっていうからお母さんびっくりしましたよ」

黒子「もともと帰る予定はありませんでしたから」

詩菜「どんな事情があれ子供達が帰ってくるのは嬉しいものなんですよ」

刀夜「そうだぞ、私だって同じ気持ちだ」

詩菜「美琴さんとインデックスさんも何もないところですけどゆっくりして言ってくださいね」

美琴「は、はい!!(今思えばあいつの家であいつのママやパパに挨拶って、これって…って、何考えてんのよ!?///)」

禁書「うん、わかったんだよ。……あっ、動いちゃダメなんだよ!?」バッグおさえて

刀夜「それじゃ、先ずは部屋に荷物を置きにいこう。重かっただろう?」

美琴「あ、ありがとうございます」

黒子「わたくしたちの荷物はここにもありますし大した事ないですが、お姉様のは多いですのね。ささっ、それはわたくしお持ちしますので、こちらへ」

美琴「……何か企んでるんじゃないでしょうね?」

黒子「そんなことありませんの!! わたくしはただお兄様やお父様が間違えてお姉様の荷物を触らぬように1つ1つチェックをして大切に管理しようと!!」

美琴「余計なことしなくていいわ!!」

詩菜「あらあらぁ、黒子さん的には美琴さん大好きなんですね」

刀夜「ははは、仲良き事は美しきかなだな」


禁書「……だからおとなしくしてないとダメなんだよ。見つかったら当麻が怒るんだよ」コソコソ

上条「さっきから何コソコソしてるんだ?」

禁書「な、なんでもないんだよ!! バッグに何か入ってたりなんかしてないんだよ!?」

上条「バッグ? ちょっと貸してくれ」

禁書「だ、ダメなんよ!? 乙女のぷらいべーとなんだよ!?」

バッグ「……ャー」もぞもぞ

美琴「それ動いてない? ちょっと見して」バッグひょい

禁書「あっ!? たんぱつが触ったらダメなんだよ!?」

美琴「え?」ビチっ

バッグ「にゃー!?」ジタバタ バッグが開きー

上条「なっ!? スフィンクス!? 小萌先生に預けたはずじゃ!?」

禁書「だ、だってぇ」

上条「とにかく捕まえねーと!! ほーら、スフィンクスー、こっちだぞー」

スフィンクス「ふぅぅぅぅしゃああー!!」引っ掻き

上条「ぐはっ!? ふ、不幸だ……」

禁書「あっ、スフィンクスが外に!? ま、待って、待つんだよ!!」タタタッ

黒子「あなたまで行ってしまってどうしますの!? お待ちなさい!?」

美琴「黒子、あの子は私が追いかける」ガシッ

黒子「お姉様? ですが……」

美琴「元はと言えば私のせいみたいなもんだし、それに………家族で話したいことがあるんでしょ?」

美琴「この辺ならある程度わかるし、迷ったら連絡するから」

黒子「お姉様にそんなことさせられませんの!!」

美琴「いいから!! 無理やりついてきたようなものだし、終わったら連絡して。それまでは何処か寄り道してるから」タタタッ

黒子「お姉っ、行ってしまいましたの……ありがとうございます」

黒子「ほら、お兄様。大丈夫ですの?」手を差し伸べ

上条「なんとか、これくらいなら慣れっこですよ」

詩菜「美琴さんもインデックスさんも行ってしまいましたが大丈夫でしょうか?」

刀夜「心配だな。よし、私も探しに行こう!!」

黒子「待ってくださいまし。あの子のことならお姉様に任せれば大丈夫ですの。それよりも、大事な話がありますの」

詩菜「黒子さんが私たちになんて珍しいですね」

黒子「えぇ、お兄様についてちょっと」

上条「もしかして、今回の帰省の理由って。待て、黒子!?」


黒子「お兄様が記憶喪失になられましたの」

ーーーー

ーーーーーー

ーーーーーーーー

上条家 リビング

上条「……ってわけなんだ。あとはさっき黒子が言った通りなんだ」

詩菜「本当に何も覚えていないんですか? お母さんの事もお父さんのことも」

上条「……ごめん」

詩菜「そう、ですか。記憶は絶対に戻らないんですよね?」

黒子「わたくしも兄様を診た先生にお伺いしましたが、戻る可能性は0とのことですの」

上条「ごめん……だけど、俺は」

刀夜「当麻、確認したいんだが当麻は何について謝っているんだ?」

上条「そりゃ、今まで育ててくれたのに勝手に記憶喪失になったことを」

刀夜「違う、私も母さんも確かに怒ってる。でもそれは記憶喪失になったことじゃない。それを隠そうとしていたことにだ」

刀夜「黒子が気づかなかったら当麻は言わないつもりだったんじゃないのか?」

上条「それは、今の俺は前の上条当麻とは違うから…」

刀夜「当麻の記憶が戻らないことは残念だし悲しいよ。そんなことがあったのを知らずに暮らしていたことを情けなくてならない」

上条「待ってくれ、父さんが責任を感じる必要はないんだ!! これは俺の責任で」

刀夜「それだ。そうやって1人で背負いこむな。家族じゃないか」

詩菜「当麻さんは昔から人にばかり気を使って自分のことは後回し、今も昔も変わってませんよ」

上条「父さん、母さん……」

刀夜「迷惑なんて思うな、家族じゃないか。どんなことがあっても当麻は当麻だ。父さんの息子だ」

刀夜「父さんも母さんも、当麻のとった行動を誇りに思っているよ。無茶は程々にして欲しいがね」

上条「俺は、俺は……ごめん……」

詩菜「当麻さん、よしよし」

黒子「結局、お兄様が心配なさらずともお兄様はお兄様で何にも変わってはおりませんの。私の……お兄様ですの」

上条「黒子……」

詩菜「うふふ、黒子さんも私たちは誇りに思っていますよ」なでなで

黒子「なっ!?//// きゅ、急に言われると……て、照れてなんていませんの!?」


上条「父さんも、母さん、黒子……ありがとう」

刀夜「お礼なんていらないさ。記憶がないならまた作ればいい」

詩菜「そうですよ、当麻さん的にも家も新しくなっていいタイミングじゃないですか」

上条「記憶喪失にいいタイミングなんてあるか?」

刀夜「母さんの言う通りだ。しばらくの間はここにいるつもりなんだろう?」

黒子「そうですね、夏の間はここにいようかと」

刀夜「なら夏の間に今まで以上の思い出を作ればいい!! 美琴さんもインデックスさんも一緒に」

詩菜「いい考えですけど、刀夜さん的にはお仕事は大丈夫なんですか?」

刀夜「うっ!? いや、有給を使おう。家族の危機に仕事なんてしてる場合じゃない」

黒子「家を建てた途端に有給なんて大丈夫ですの?」

刀夜「だ、大丈夫。夏が終わったら頑張るから」

上条「父さん、そんな無理に」

黒子「路頭に迷うなんて真似だけはおやめください。シャレになりませんから」

刀夜「ハハ、大丈夫。夏が終わったらその分仕事をするよ」

詩菜「無理はしないでくださいね、刀夜さん」

刀夜「大丈夫。無理はしないよ、母さんのためにも」

詩菜「……刀夜さん」ダキッ

刀夜「詩菜さん……」ダキッ


上条「2人の世界に入っちゃったんだけど」

黒子「まったく子供の前で……っと、お姉様も無事に猫を発見できたそうなので、迎えに行ってきますの」

上条「あっ、俺も行くよ。どうせ暇だし」

懐広すぎだろ上条家

とある道

上条「なぁ、黒子?」

黒子「どうしましたの?」

上条「この帰省ってさ、2人に俺のことを話すためのものだったのか?」

黒子「えぇ、なんだと思ってましたの?」

上条「何って……普通に実家に帰る予定だったのかと」

黒子「わたくしは風紀委員で忙しいですしお兄様は補修。帰ってる暇なんて普通はありませんわ」

上条「上条さんは毎年補修なんでしょうか?」

黒子「ほぼ毎年そうですね」

上条「はぁ……」

黒子「……どうせ隠すつもりなのは分かりきっていましたの。だから此方から先手を打たしてもらいましたの」

上条「だけどな」

黒子「では聞きますが、お兄様は記憶喪失だってことをずっと隠しながら生きていくつもりでしたの? 産みの親にずっと背中を向けながら」

上条「それは……」

黒子「心配かけたくないって言うのと、心配かけないってのは別物、家族の前でくらい弱みを見せたっていいと思いますの」

上条「そうか……。黒子はさ、俺なんかよりずっと大人だよな」

黒子「……まっ、これも昔どっかの誰かさんに教えられたのですが」

上条「ん、誰に?」

黒子「さっ、早く行きますわよ。お姉様を見つけたら家に帰ってお母様の手伝いをしないと。今夜はきっとご馳走ですの」

上条「あっ、ちょっと待てって!?」

夕食時

上条「あー、インデックス、それ俺の!?」

禁書「甘いんだよ。小萌が言ってたけど食事は食うか食われるかの世界なんだよ、はむっもぐもぐ、これも!!」

上条「ってまた!? 俺のがなくなるだろ!?」


黒子「まったく騒がしいですの。お下品な2人は放っておいてこちらは淑女らしく上品に頂きましょう。はい、おねーさまぁー、あーん」

美琴「これのどこが上品で淑女らしくよ!!
あんたは親の前でも平常運転か!!」

黒子「誰の前でもわたくしのお姉様への愛は変わりませんの!!」

美琴「威張るな、そんなこと!!」


詩菜「ふふっ、まだまだありますから、大丈夫ですよ。たくさん食べてくださいね」

刀夜「こんな賑やかな食事も久しぶりだな。ん、ほら、お前もお食べ」

スフィンクス「にゃー」もぐもぐ

ーーー

ーーーーー

ーーーーーーー

ベランダ

上条「……」

刀夜「どうしたんだ、こんなところで。ん、夏とはいえ夜は冷えるな」

上条「冷房にずっと当たってたから、外の空気をさ。父さんは?」

刀夜「父さんも同じだよ」

上条「そうなんだ」

上条・刀夜「「……」」

刀夜「母さんの料理は美味しかったか?」

上条「うん、美味しかったか。前の俺も好きだったと思う」

刀夜「なら良かった。今日のメニューは当麻の好物ばかりだったんだぞ。母さんが張り切ってな」

上条「そうだったんだ。通りで美味しいはずだよ……」

刀夜「当麻が記憶喪失って聞いた時、父さんは後悔したんだ。こんなことなら学園都市に行かせなきゃよかった、って」

刀夜「昔、当麻の不幸が原因で近所から酷い扱いを受けていたんだ」

刀夜「科学の街に入学させれば変わると思ってたが、こんなことになるなんて」

上条「それは俺のせいで」

刀夜「私のせいでもある。だから、この機会に2人に学園都市から戻ってもらおうとも思った」

刀夜「こうなった今、こっちで家族といた方が安全じゃないかってね」

当麻「待ってくれ!! 俺は」

刀夜「でも黒子に止められたよ」

上条「え?」

刀夜「あの後に、わたくしもお兄様も自ら選んであそこにいますの、それをお忘れなく、ってね」

刀夜「何も言い返せなかったよ。親元を離れて2人は立派になった」

上条「黒子は本当にすげーな、俺なんかがあいつの兄なんて実感が湧かねーよ」

刀夜「そうかな? あの子がああなったのは当麻が原因だと思うぞ」

上条「そんなことないだろ。俺なんてそんなたいしたこと」

刀夜「さっき当麻が近所から酷い扱いを受けてたって話をしただろう?」

上条「あぁ、俺の不幸が原因でってやつだろ?」

刀夜「そうだ、当麻の妹ってことで黒子も近い扱いを受けていた。徐々にそれは子供同士の間で虐めって形になって現れてきた」

刀夜「当事者だった当麻とは違って、黒子は見ての通り自分の弱みを見せるのを嫌う子だ」

刀夜「私たちの知らない間にどんどんエスカレートしていった。それでも黒子は何も言わなかった」

上条「それで……どうなったんだよ?」

刀夜「そんな黒子を助けたのは当麻、お前だよ」

上条「え、俺?」

刀夜「黒子が虐められるのに気づくと当麻が助けに入ったんだ。自分より大きな上級生もいたらしい」

刀夜「それでも自分のことも顧みないで黒子を守った。それを聞いた時、父さんは正直嬉しかったよ」

上条「そんなことが……」

刀夜「どんなにボロボロになろうと黒子には笑顔で手を差し出て、言ったらしい……」

刀夜「黒子は妹で家族だ、守るのは当然ってね」

刀夜「虐め自体は当麻が割って入ることもあって、私たちも気づいてすぐに収まった。だけど、その姿は今のあの子にもあるんだと思うんだ」

刀夜「あの時の当麻に近づきたくて風紀委員というのをしているんじゃないのかな?」

上条「そうだったのか……でも、それをしたのは俺じゃない、前の」

刀夜「同じだよ。当麻は当麻だ」

刀夜「お前はお前らしく生きれば良いんだ。当麻は当麻のしたいことをすれば良い、それだけだ」

上条「俺のしたいこと……」

刀夜「それともっと父さん達を頼ってくれ。母さんも黒子も同じことを思っているよ」

上条「あぁ……」

刀夜「よしっ、そろそろ戻ろう。明日からは忙しくなるぞ、まずは美琴さんのご家族に、暫くこっちで預かることを伝えに行かないと」

上条「わざわざ、会いに? 電話でもいいんじゃ」

刀夜「いやいや、大切な娘さんを預かるんだから会いに行かないとダメだ。幸い美琴さんの家はこの辺らしいし」

上条「そういえば、そんなこと言ってったっけ」

刀夜「あっ、そうだ、悪いけど美琴さんにそのことを伝えてくれないか? 多分、黒子達と部屋にいると思うから」

上条「ああ、わかった。伝えておくよ」

刀夜「ありがとう、助かるよ」

翌日

刀夜「どうしたんだ、当麻? 傷だらけじゃないか?」

上条「はは、色々とありまして」ボロボロ


黒子「急に部屋に入ってきたお兄様が悪いですの、まったく、何よりもお姉さまのを見たことが、今思い出しましても、くうっ」

美琴「思い出さなくもいいわよ!?///// も、もう////」


刀夜「何があったかわからないが、昨日も言った通り父さん達になんでも話してくれよ」

上条「ははは……言えるわけねーよ、妹にやられた傷だし」

ーーー

ーーーー

ーーーーーーー

美琴「もぉう、ママったら!!/////」

黒子「お姉様、大丈夫ですの。お姉様のお母様にはわたくしの気持ちはちゃんと伝わったと思いますので、心配なさらず」

美琴「そもそもあんたのせいで話がややこしくなったんでしょうが!!」


美鈴『なになに、美琴ちゃん。兄妹揃って堕とそうとしてるの? あははっ、さすがねぇ』ケラケラ

美鈴『どうぞどうぞ、何日でもそちらでお任せするわよ。そっちの方が美琴ちゃんも嬉しそうだしねぇ』

美鈴『それじゃ、頑張ってね美琴ちゃん。それと、美琴ちゃんをよろしくね、黒子ちゃんに……当麻君』ウィンク


美琴「はぁ、次会った時絶対からかわれるじゃないの、もぉう////」

黒子「お姉様のお母様公認、無理やりにでもついてきて正解でしたの。ぐへへへ」

刀夜「当麻、美鈴さんによろしくって言われたんだ、ちゃんと頼んだぞ」

上条「わかってるよ、この夏の間は御坂が危ないことしないように見てるから」

美琴「私は小さい子供か!? あんたは絶対にわかってないでしょう!!」

夏の予定はダイジェストで

ドライブ

黒子「お姉様の隣は私ですの!! それだけは譲れません!!」

美琴「私はどこでいいけど、あ、あんたはどこに座るのよ?」

上条「俺も別にどこでも」

美琴「だ、だったらと、ととととなりに座ってあげても」

上条「でも黒子が御坂の隣がいいって」

美琴「こういう時だけ変な気を使わなくていいのよ!!」

黒子「お姉さま、無視しないでくださいまし!!」

禁書「スフィンクスはインデックスの膝の上なんだよ、ねー」

スフィンクス「にゃー」

刀夜「よし、出発しよう」

詩菜「ドライブなんて久しぶりですから楽しみですね」

夏祭り

黒子「そうですか……えぇ、それではそこで」ピッ

黒子「大丈夫でしたの。どうやらお姉様もインデックスさんと一緒にいるみたいですの」

上条「そうか、よかった。安心したらお腹が減ったな。何か食べながらインデックス達合流しようぜ」

黒子「食べ歩きとは感心しませんが」

上条「今日くらいはいいだろ。お祭りなんだし」

黒子「そうですね。お祭りですからね。ふふっ」

上条「どうしたんだよ?」

黒子「いえいえ昔のことを思いだしまして」

上条「ん? それって?」

黒子「妹に何か買ってあげようとカッコつけたものの、お金が足りずに結局妹にも出してもらう情けなぁい兄の話ですの」

上条「それって上条さんのことでは……」

黒子「さぁ、どうでしょうか?」

上条「よ、よし!! 今日は何でも買ってやるぞ、上条さんにどーんと任せない!!」

黒子「ふふ、あの時と同じにならないように頑張ってくださいまし」

一悶着起こそうと思ったけどこのまま日常で100レスまでに終わらす予定

おこして

おいおいもっと続けてくれや

花火

詩菜「花火なんて久しぶりですね」

刀夜「私たちだけで花火ってのも味気ないからな。でも花火より母さんの方が綺麗だよ」

詩菜「あらあら、刀夜さんったら」


黒子「何をしておりますの、あの夫婦は。あっ」

禁書「あっ、くろこの花火が終わったんだよ!! ふふん、やっぱり私が1番なんだね」

黒子「なっ、くっもう一回ですの!!今度こそは!!」

美琴「あんたの線香花火……すぐに消えたわね」

上条「はぁ、不幸だ……」

美琴「ちょ、ちょっとたかが花火で落ち込まないでよ」

上条「俺の人生も所詮線香花火みたいに儚く消えるんだろうな……」

美琴「だ、だったら……は、はい////」

上条「ん? これは?」

美琴「そ。その、1人でやってすぐ落ちるならふたりで持てば、そ、その長く持つかもしれないでしょ///」

上条「み、御坂、そうだな。って、うわっ!? なんだこれ!? ねずみ花火!?」

上条「ってなんで追いかけて、あぁもぉう、不幸だああああ!!」


黒子「ふふふ、わたくしの目が黒い内はお姉様とイチャイチャなんてさせませんの」

禁書「ちょっと怖いんだよ」

お勉強

美琴「何やってるのよ、こんな時間に?」

上条「何って宿題だよ。小萌先生に山ほど出されて」

黒子「本来なら補修を受けないと進学も危ういのですが、頼んで夏の課題を追加することで免除してもらいましたの」

上条「昼は大体どこかに出かけてるからこんな時間になって。はぁ……」

美琴「ふーん、ちょっと見せて……って別に難しい問題なんてないじゃないの」

黒子「常盤台では基礎の基礎ですからね、できて当然の問題ばかりですの」

上条「ぐふっ。妹や年下にここまで言われるなんて」

美琴「なんなら見てあげようか?」

上条「いやダメだ!!」

美琴「はぁ? なんでよ?」

黒子「年下に教わるのもプライドが許さないようで。無駄に低いプライドですの」


禁書「宿題って大変なんだねむにゃむにゃ……」

バーチャロンやろうぜ(提案)



黒子「お兄様、日焼け止めを塗って欲しいのですが」

上条「日焼け止め? 別にやらなくてもいいんじゃないのか?」

黒子「何を行っておりますの。紫外線は乙女の天敵なんですのよ。いいから塗ってくださいまし」

上条「はいはい」

黒子「んー、いい感じですの。これでマッサージでもあれば最高なんですが……」

上条「へいへい、黒子お嬢様」

黒子「返事は一回でいいですの。あぁ、いい、そこ、そこですのぉぉ」

上条「変な声出すなって。はい、終わり」

黒子「ん、ありがとうございます」

美琴「ちょ、ちょっと/////」

上条「どうしたんだ?」

美琴「私にも塗って欲しいんだけど/////」

上条「え?」

美琴「だから、私にも日焼け止め塗ってって言ってるの!!//////」

黒子「お姉様!! それならわたくしにお任せください!! お姉様の体の隅の隅まで丁寧に塗りますの、へへぐへへ」

上条「あぁ、そうだな。俺より黒子の方がいいだろ。頼んだ」

美琴「…………」


美琴「人が勇気を振り絞ったって言うのにあんたら兄妹ときたらああああああああ!!」ビリビリ


黒子「お、お姉様!? そ、外で能力の使用は!?」

上条「ちょ、やめろ御坂ああああああ!?」


ドーーーーーン


刀夜「おや、こんな時間に花火でもやっている人でもいるのかな?」

夕方 海岸

上条「……長い休みだったけど、そろそろ終わりか」

上条「色んなことがあったな……目が覚めてインデックスと出会って、黒子が妹って知って……本当に色んなことがあった」

上条「なんだか随分長い時間だった気がするな」


「何を黄昏ておりますの?」


上条「黒子……みんなと民宿で休んでるじゃなかったのか?」

黒子「お兄様の姿が見えませんでしたのでわざわざ探しに来ましたの、お隣失礼」

まとめ入ってないか?100は無理だしきりよく200レスまでやろう(提案)

黒子「お兄様は楽しかったですか?」

上条「そうだな……楽しかったよ。この休みは父さんと母さん、それに御坂とインデックスもいて」

黒子「おやおや、その中にわたくしはおりませんの?」

上条「そんなわけないだろう。黒子のお陰でこうやってできてるんだしさ」

黒子「わかっているようならよろしいですの」

上条「黒子はどうなんだ?」

黒子「わたくしですか? そもそも帰省する予定もなく急遽決まった日程ですが、たまには風紀委員を休んで家族とこうするのもいいかなと」

黒子「それに休みの間はずっとお姉様がいましたし」

上条「ブレないな黒子は」

黒子「当然。頑固なのもわたくしたち家族の特徴ですの」

黒子「ただ初春に固方先輩には風紀委員を休んで迷惑をかけてるでしょうし、何かお詫びのお土産を買っていかなかければ」

上条「大変だな。俺も一緒に謝りに行った方がいいんじゃないのか?」

黒子「絶対に来ないでくださいまし!! 2人までお兄様の餌食になったらたまりませんの!!」

上条「餌食? なんの話なんだそれ?」

黒子「はぁ、なんでもありませんの。気にしないでください」

上条「なぁ、黒子」

黒子「はい?」

上条「俺はさ、前の俺とは違うかもしれない。だけど、俺は家族を黒子を信じる」

上条「前の俺がしてたように黒子を守る。黒子だけじゃない、御坂も、インデックスも、その世界を守ってみせる」

黒子「それは責任を感じてですの?」

上条「いや……ここが、心がそう言ってるんだ」


上条「お前が危険な時は、そのな幻想をぶち殺せって」


黒子「なるほど、お兄様らしいですの」

上条「そうかな。前の俺としてじゃなくて今の上条当麻としての答えなんだけどな」

黒子「そう言うところがお兄様らしいんですの。ですが、守られるだけは嫌ですの。お兄様が危険な時はわたくしもお手伝いしますの」


黒子「だって、わたくしはお兄様、上条当麻の妹なんですから」

終わり

黒子が妹で表面上はあまりデレないSSが読みたかった。前回とは違って色んなキャラを出したかったら家族がどうとかって感じになった
今回も気が向いたら続きを書きますが、乗っ取りでもなんでもいいのでお願いします

おつ
気が乗るまで待つんやで

おつおつ

完結したけどこっそりとおまけを投稿します
数キャラ絡ませるだけですので

佐天「あー、暇だなー」

佐天「初春は白井さんがいないからって忙しくて相手してくれないし、御坂さんも白井さんと一緒に行っちゃっていないし」

佐天「はぁ、若き乙女の青春が補習だけで終わって行くなんて」

佐天「こんなのあまりだー!!」

ドンッ

佐天「あっ、すみませ」

スキルアウトA「お嬢ちゃん、どこ見て歩いてるんだぁい?」

スキルアウトB「へへ、よく見ると可愛い子じゃないかぁ」

佐天「え、えぇっと、あははは……近道で裏路地ってやっぱり通らない方がいいんだなーって」

スキルアウトA「ちょっと来てもらおうか」

佐天「やめっ!?」

スキルアウトC「いやだとか言わないよな」

佐天「だ、誰か……」

スキルアウトA「助けなんて呼んでも無駄だぜ、くるわけが」


「おー、いたいた。待ってたぞ」


佐天「へっ?」

「いやー、こんな場所にいたのか、探したぞ」

佐天「えぇっと……」

「すみませんね、彼女が迷惑かけたみたいで、それじゃ俺たちはこれで……ほら、行くぞ」

佐天「ツンツン頭の学生……そういえばどこかで聞いた気が」

ガシッ

スキルアウトA「ちょっと待ちな」

「な、なんでしょうか?」

スキルアウトA「忘れたとは言わせねぇぞ、お前、前に同じようなことをして女を連れてったやつだよな?」

スキルアウトB「おう、あの時の仮もまだ返してねぇからな」

「あ、ははは……か、上条さんの顔を覚えていたようで……」

佐天「上条……あぁぁー!!」

スキルアウトA「うぉっ、なんだこの女急に!?」

上条「っ!? おい、今のうちに逃げるぞ!!」

佐天「は、はい!!」

スキルアウトA「待ちやがれテメェ!!」

ーーーーー

ーーーーーーー

ーーーーーーーーー

上条「はぁはぁ……ここまでくれば大丈夫だろう」

佐天「そう、ですね……はぁはぁ……つ、疲れましたね」

上条「だな……よしっ、じゃぁ、君もこれからは気をつけるんだぞ。俺はこれで」

佐天「あっ、ちょっと待ってください」

上条「ん?」

佐天「貴方は白井さんのお兄さんですよね!!」

上条「え、君は?」

佐天「えぇー!? 忘れたんですか、私は上条先輩……」

上条「お、俺が……」

佐天「……とは初対面ですからね!!」

上条「がくっ、そうだよな。初対面だよな……驚いた」

佐天「改めまして初めまして。白井さんの友達の佐天涙子です、よろしくお願いします」

上条「俺は上条当麻、知ってると思うけど黒子の兄だよ、よろしく」

キタ━(゚∀゚)━!

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!おつおつ

佐天「はい、噂は聞いてました。けど、うーん」

上条「えぇーと、どうしたんだじーっと見て?」

佐天「いえ、白井さんのお兄さんってどんな人なのかなーって思いまして」

上条「黒子の友達だし気になるか。自分で言うのもあれだけど、あまり似てないよな」

佐天「え、いや、まぁ正直、顔はそんな……」

上条「だよな、はは……」

佐天「でも私は2人とも似てるとも思いますよ」

上条「でも顔は」

佐天「容姿じゃないですよ。その……正義感っていいますか、さっきみたいに私を助けたのはそっくりだと思いますよ」

上条「正義感か……そうかな?」

佐天「はい、私が保証します!! 白井さんの友人の私が言うんですから間違いありませんって」

佐天「それにしても白井さんも酷いですよね。お兄さんに会いたいって言っても会わせてくれなかったんですよ」

上条「それは、ほら、俺みたいなのが兄だと恥ずかしいからじゃないのか?」

佐天「えー、白井さんは違うこと言ってましたよ。お兄さんと友人を会わせるのは心配って」

上条「そういえばいつも心配って言ってるな。どう言う意味なんだ?」

佐天「ははっ、話通りの人なんですね」

こっそりやるつもりだったのになんで気づかれたのか……
もうちょっとだけ続きます

おつおつ、また楽しみにしてる

ちょい修正

上条「正義感か……そうかな?」

佐天「はい、私が保証します!! 白井さんの友人の私が言うんですから間違いありませんって」

佐天「でも、白井さんも酷いですよね。私がお兄さんに会いたいって言っても全然会わせてくれなかったんですよ」

上条「それは、ほら、俺みたいなのが兄だと恥ずかしいからじゃないのか?」

佐天「えー、白井さんは違うこと言ってましたよ。お兄さんと友人を会わせるのは心配ですのーって」

上条「確かにいつも心配って言ってるな。どう言う意味なんだ?」

佐天「ははっ、話通りの人なんですね」

佐天「そういえば、お兄さんは白井さん達と一緒に実家に帰ってたんですよね?」

上条「そうそう、昼頃に帰ってきたんだ。黒子と御坂も一緒に帰ってきたよ」

佐天「そうなんですか? 帰ってるなら教えてくれれば」

上条「連絡来てないのか? 黒子が補習中だろうしメールしとくって御坂と話してたと思うけど」

佐天「え!? あ、本当だメール来てた。えぇっと……風紀委員の方に行ってるみたいですね。返信しておこーっと」

上条「帰って来て休む間も無く仕事なんて本当の兄として頭が上がらないよな。……って今何時だ!?」

佐天「どうしたんですか!?」

上条「特売だよ、特売!?」

佐天「特売?」

上条「無能力者の上条さんは特売を逃したら生活ができなくなるんですよ!?」

佐天「あー、わかりますその気持ち。私も近道しようと思ってあの道を通ったんだったけ」

上条「それじゃ、これで」

佐天「待ってください!! 私も一緒に行きます!! 1人より2人の方が多く買えますし、お礼に手伝っちゃいます!!」

上条「本当か!? 助かるよ」

佐天「それじゃ、行きましょう!! "上条さん"!!」

上条「おぉっ、ちょ!? 手を引っ張らないで」

佐天「ほらほら、早く行かないと終わっちゃいますよ!!」

風紀委員 一七七支部

黒子「はぁ……やはり多いですわね」

初春「すみません、白井さん。帰って来たばかりなのに」

黒子「いいえ、大丈夫ですの。休んだのはわたくしの都合ですし、長期休みにはやることが増えるのは当然ですから」

黒子「むしろ、今まで任せっきりになってた分まで働くのは当然。っと、メールですの」

初春「誰からですか?」

黒子「佐天さんですの。メール見たみたいですね……って、なんですって!?」

初春「どうしたんですか? えぇっと」

初春「おかえりなさい、メール見ました……お兄さんと会っちゃいました、白井さんもいつでも私のことお義姉ちゃんって呼んでいいですよ……」

初春「さ、佐天さん、白井さんのお兄さんに会ったんですね」

黒子「ぎりり……だからあれほど会うなと言いましたのに、お姉様に続いて佐天さんまで……やはりあの時海の底に沈めておくべきでしたの……」

初春「白井さんのお兄さんってどんな人なんだろう。私も会って見たくなっちゃったなぁ」

黒子「絶対に会わないでくださいまし!?」

黒子「あぁ、もぉう」


黒子「不幸ですのおおおおおおおおおおお!!」

http://i.imgur.com/9IUdOs0.jpg
ロードしたら新規レス来てたから気づくのは当然だよなぁ?

>>123
おはmate

夏休み最終日

黒子「全くお兄様は」

上条「何をそんなに怒ってるんだ?」

黒子「怒るというよりも呆れておりますの。ちょっと目を離した隙に佐天さんまで」

上条「佐天? あぁ、いい子だよな。御坂と違って急に襲っても来ないし」

黒子「それをお姉様の前で絶対に言わないでくださいね」

上条「なんで?」

黒子「なんでもですの!!」

「あ。上条君」

上条「ん、あぁ……姫神か」

姫神「久しぶり。なにしてるの?」

上条「何って夕飯の買い物ですよ。姫神は?」

姫神「散歩。隣の子は。だれ? 上条君のか、彼女?」

黒子「彼女じゃなくて妹ですの。はぁ、またお兄様は……」

姫神「上条君。妹がいたんだ。はじめまして。姫神秋沙」

黒子「えぇ、黒子と申しますの」

姫神「でもどうして妹と買い物?」

上条「あぁ、それはな」

黒子「実家に帰った時にお母様から食費を預かりましたが、お兄様では別のことに使う、失くす恐れがあったためわたくしが管理しておりますの」

上条「特売の日ならいいんだけど普通の日は妹頼りで情けないですよ、とほほ」

黒子「帰ってすぐに一緒に買い物に行っていれば佐天さんとフラグが立つこともなかったのがいまでも悔やみきれませんの」

姫神「上条君のことで。苦労してるみたいね」

黒子「えぇ、ずっとですの。そういう貴女は……」

姫神「わ。私は。そういうのじゃ。上条君に助けてもらって。その」

黒子「もうわかりましたからいいですの。はい、貴女もお兄様の被害者ですのね」

上条「おいおい、上条さんは犯罪者ですか?」

黒子「わからないなら無理に入ってこなくていいですの!!」

黒子「っと、そろそろ行かないと、門限までには終わりたいですし」

上条「そうだな、インデックスも腹空かして待ってるだろうし」

姫神「上条君……」

上条「あぁ、またな姫神」

姫神「うん、また明日」

上条「明日? なんで?」

姫神「妹さんも。また」

黒子「えぇ、また会いましょう」



上条「明日ってどういう事だったんだ?」

黒子「お兄様が知らないのに知るはずがないですの。まっ、明日になればわかるのでは?」

上条「そうかな? でも休みも終わりかこのまま何事もなく終わるといいけどな」

黒子「それを切に願っておりますの」


2人の願いに反してこの後、魔術師が襲来するのであった

この後も車椅子黒子編と美琴デート編は書きたいと思う
このままスレ作るのまずいなら新スレでも

続けてもええんやで?

Html申請してないしこのままでええやろ

更新されとるやんけ

一気に時系列は飛びます

とある病院

黒子「まさかわたくしまでここでお世話になることになるとは……不覚でしたの」

上条「お兄様はいつも無理をしすぎですの、って俺に言ってるのにな。ほら、りんご」

黒子「確かに今回は無理をしすぎたかもしれませんが。あーん」

上条「言ってる本人がそうなってどうするんだよ。せめてもっと早く電話しろって」

黒子「反省しておりますの。うーん、パサパサしてあんまり美味しくないりんごですの」

上条「あー、安いやつだったからなー。ほれ」

黒子「普通、お見舞いに安いりんごを持って来ますの? あーむ」

禁書「とうまー、わたしもりんごが食べたいんだよー!!」

上条「まだ家にあるから家まで待ってろって」

黒子「まとめて買ったやつの余りだったとは」

上条「いやだって、高いお見舞い品とか買ったら無駄遣いしてって怒るだろう?」

黒子「まっ、確かにそれはそうですわね」

美琴「黒子はあんたのママか」

上条「妹だぞ」

美琴「知ってるわよ」

美琴「まっ、すぐに退院はできるそうだし良かったじゃない」

黒子「しばらくは車椅子生活になりますけどね」

上条「でも車椅子って大変そうだよな」

黒子「まぁ不便ではありますが、わたくしの能力的にそこまで不自由はしないと思いますゆえ、心配なさらず」

上条「確かに、ちょっと羨ましいな」

黒子「あら、ではお兄様も両足いっときます?」

上条「怖いこと言うなよ!?」

禁書「あむあむ、このりんごやっぱりあんまり美味しくないんだね」

上条「あっ、家でって言っただろう」

禁書「だってぇ……目の前にあるのに食べれないなんて酷いと思うんだよ」

上条「あのなぁ……剥いたの全部無くなってるし、不幸だ」

美琴「でもその怪我じゃ大覇聖祭は厳しそうね」

黒子「そうですね。しかもお母様とお父様も来ますからこの状況をなんといいますか」

美琴「えっ、あんたたちの親も来るの?」

おつおつ

上条「美鈴さんも来るのか?」

黒子「なんと、お義母様も!?」

美琴「そう言ってたけどね。別にそんな無理して来るなくてもいいんだけど」

黒子「お義母様も来るというのにこの白井黒子はなんたる醜態を……こうなったら意地でも全快するしか」

美琴「余計なこと考えなくていいわ!!」

上条「そうだぞ、無理しても悪化するだけだしゆっくりしてろって」

黒子「……それ、お兄様だけには言われたくありませんの」

美琴「ママもまだか、勘違いしたままだし、そ、その、く、くくくると大変なことに」

上条「どうしたんだー? 急に?」

美琴「誰があんたの恋人よ!!」

上条「ちょ、本当にどうしたんだよ!?」

黒子「お姉様それはどういうことですの!? お義母様から任されたのはわたくしのも一緒のはずですの!!」

美琴「うっさい!! あんたら兄妹は黙ってなさいよ!!」



御坂妹「病院ではお静かに、と、ミサカは扉の向こうから呟きます」

大覇聖祭 当日

ガヤガヤ ワイワイ

上条「それにしてもあっちこっち賑わってるな」

黒子「毎年のことですけどね。学生の都市で一大イベントですので当然といえば当然ですが」

上条「そうだよなぁ……」

黒子「……まぁ、毎年こんな感じですからそんな気にしても仕方ないですの。去年だって同じ感じでしたし」

上条「あっ、悪い。顔に出てたか?」

黒子「えぇ、それに車椅子を押す手も止まっていましたし体にも出ていましたの。自分から押すと言いだしたのですから集中してください」

上条「ははっ、気をつけるよ」

禁書「ねー、とうまー、美味しそうな匂いがするんだよ。だからちょっと寄り道しても」

黒子「そういうのは後ですの。まずはお母様とお父様を見つけなければ」

禁書「えー、でもぉ……」

黒子「毎回思いますがシスターとしてそれはどうですの? ちょっとは我慢しなさい」

禁書「うぅ、でもくろこは押してもらってるから疲れないだけで、こっちは人の中を歩くから疲れるしお腹も空くんだよ」

黒子「なっ、別に好きで押してもらってるわけではありませんの!! お兄様、ここからは自分で進みますの」

上条「まぁまぁ、待てって。こんな場所で自分で進んだ方が危ねーだろ」

上条「インデックスも後で買うから落ち着けって」

禁書「うーん、わかったんだよ。約束だからね」

上条「あぁ」

黒子「そういえば先ほどお姉様と何を話しておりましたの?」

上条「ん、いや大したことじゃないぞ。俺と御坂が敵同士だから負けたら罰ゲームで勝った方の言うことを聞くってだけ」

黒子「な"ん"でずっ"でえええええ……」

上条「うおっ、怖いってどうしたんだよ!?」

黒子「どうもこうもありません!! そうやってお姉様とばかりフラグを立てて!! なんですの、なんなんですの、何をする気ですの!!」

上条「やめっ、ちょ、いたい、ちょ、そんなに色々とテレポートさせるなって、小石でも痛いから!!」

黒子「ちょっと目を話すとすぐにこれ、第一お兄様は」

がしっ


美琴「見つけた!!」


黒子「お姉様!?」

上条「御坂、どうしああああああああ!?」

美琴「黒子、ちょっとこいつ借りてくわよ!! 借り物競走で必要だから。じゃあっ!!」

黒子「ちょ、お姉様、お姉様ああああああああ!!」

乙だけど展開分からない人はいきなり場面変わって訳分からんくなりそうやね

確蟹。でももう終わるしこのまま行きます

ーーーー

ーーーーーー

ーーーーーーーー

美鈴「おっと、はいはいすみませーん。どれどれ、美琴ちゃんの番には間に合ったかなぁーっと」

詩菜「そうですねぇ。もう過ぎてなければいいんですけど」

美鈴「まっ、その時はその時で仕方ないわよね。詩菜さんのお子さん達の方はいいの?」

詩菜「それが、黒子さんは怪我して出場しないみたいですし、当麻さんのはまだみたいですから」

美鈴「へー、黒子ちゃん怪我したの? 大丈夫?」

詩菜「えぇ、しばらく車椅子生活だそうで黒子さん的にも不便だとは思いますけど、本人は電話で大丈夫だって」

詩菜「今、刀夜さんが 探しに行ってますけど連絡が来ませんね」

美鈴「また誰かとフラグ立ててたりして」

詩菜「うふふ、刀夜さん的にありえないとはいえませんが、もしそうだったら、ふふふ」

チョッミサカ、ヒッパルナッテ
イイカラ、ダマッテキナサイ


詩菜「あら? この声って当麻さんじゃ」

美鈴「ん、どれどれー? おっ、へー美琴ちゃんやるじゃないの」

詩菜「当麻さんも青春していますねぇ」

美鈴「うちの美琴ちゃんもね。やっぱり来て正解だったわね。まさかこんな場面を見れるなんて」

美鈴「詩菜さん、これからも娘共々お願いしますね」

詩菜「いえいえ、こちらこそ」

数時間後

美鈴「で、当麻君とはどこまで進んだの? 一緒に走ってたみたいだけど、ラブラブじゃない」

美琴「は、はぁ!? だ、だから、か、勘違いって言ってるでしょ!! そ、そそれにた、たただ勝つために走ってただけだからね!!//////」

美琴「あっ、それとも黒子ちゃん狙いだったかな? まさか両方? やっるー」

美琴「なんでそうなるのよ!!//// どっちにもきょ、興味なんてないわっ//////」


詩菜「子供達を放っておいて女性と過ごしてたというのは、刀夜さん的には普通のことなんですかね?」

刀夜「だ、だからあれは道に迷っていたから一緒に探していただけで……」

詩菜「うふふふ……」


黒子「お姉様と走ったとはどう言うことですの!! 事と次第によっては容赦いたしませんの!!」

禁書「とうま!! もう我慢できないんだよ、みんな見つかったんだし約束だよね!!」

上条「く、黒子にインデックスも落ち着けって、あああ……」


上条「不幸だああああああああ!!」

大覇聖祭はここまでで、もう終わる

とある日

黒子「遅いですの……まさか忘れてるのでは?」

黒子「いえ、そんなはずでは……おや?」


青ピ「やっぱ、ロリっ娘は最高やと思うんやけど。はぁ、付き合えへんかな?」

土御門「そこに義妹って要素が加われば向かう所敵なしにゃー」

青ピ「わかるわぁ。でも、義妹じゃなくて実妹でいけると思うで」

上条「いや実妹じゃ犯罪だろう」

青ピ「それを言ったらお終いやなー」

土御門「はぁ、ロリっ娘実妹のいるカミやんにはこの気持ちはわからないにゃー」

青ピ「まったくやわー。ボクはいつだってカミやんのことお兄さんって呼ぶ準備は出来てるんやけどなー」

上条「怖い事いうなって。それに妹なんてうるさいだけ……うぉっ!? なんだこれ、鉄杭!?」尻餅つきー

青ピ「今、急にそれあらわれへんやった?」


黒子「お兄様、誰がうるさいだけなのか教えていただけませんか?」

上条「黒子!? どうしてここに!? ってか危なかっただろう!? もう少しで上条さんの頭に刺さってたじゃねーか!?」

黒子「お忘れですの? タイムセールがあるからと誘ったのはお兄様ではありませんか? だからこうしてわざわざ風紀委員の合間を縫って待っておりましたのですが」

上条「そ、そうだっけ?」

黒子「はぁ、これですの。そういう不注意が勉学にもつながっているのだと思いますの。そんな頭ならいっそ刺さった方が良くなったのでは?」

上条「刺さったらいくら上条さんでも死ぬわ!?」



土御門「カミやんの妹も大変んだにゃー」

青ピ「実の妹に罵られるとは羨ましいわぁ」

黒子「はぁ……では行きますの。お兄様の学友方もまた、ですの」

土御門「じゃーなー、カミやん!!」

青ピ「ボクはいつでも待っとるよー」

上条「お、おうまた。って青ピはいつまで待っててもねーからな!!」

黒子「何を言っておりますの。ほら、早くしないと間に合わなくなりますの」

上条「なー、そんなに怒るなって」

黒子「別に怒ってはおりませんの。ただ、自分から言いだした約束を忘れてあんな下賤な話をしていたというのが情けないだけで」

黒子「頭までお猿さんな兄を持つと苦労しますの。苦労は買ってでもしろとは言いますが、こんな苦労はいりません」

黒子「はぁ、ため息しか出ませんの」

上条「いや、だから、補習とか宿題とか多くてちょっと忘れてただけで」

黒子「そもそも比べればお猿さんの方が躾けたら聞く分まだまだ利口な生き物ですし、お猿さんに失礼でしたの」

上条「あーもうっ!! 悪かったって!? 第一あの話を言ったのは俺じゃなくて青ピなんだって」

黒子「普通に話しに参加していたのでしたら同類ですの。義妹だか実妹だか酷い話ですこと」

黒子「そんなに義妹が良いんですの? 血の繋りのある妹より? 変わった趣向ですの、何が目的なんだか」

上条「いや別に俺は……」

黒子「ふむ……もしも、わたくしがお兄様の妹ではなかったら……お兄様のことを……」

上条「ん? 黒子?」

黒子「……類人猿と呼んでお姉様に近づく悪い虫として成敗していたでしょうね」

上条「っておい!? どっちみち上条さんは猿扱いなのかよ!?」

黒子「悔しかったらお猿さんより賢くなることですの」

上条「はぁ……不幸だ。妹にバカにされるって」

黒子「ふふふっ、肩を落としてる暇があるなら急ぎますわよ、あの腹ペコシスターも待っていることですし」

上条「そうだな、とっとと行くか」


黒子「行きましょう、お兄様」

上条「おう、黒子」

おつおつ

蛇足。場面飛び飛びだけど描きたい部分だけ書いたおまけ
これ以上はもう書かないと思う。美琴デート編はアイディアが浮かばないのでお流れ
またいつか他のSSを書いたらお願いします

おっつ
よかったぞ

おつおつ

おつおつ

おつ、続きはないの?

まだスレ生きてたのか……
あと>>159読め

乙誰か続き書いてくりー

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