美嘉「サメかもしれない…!」 (31)


未央「ん?」

李衣菜「えっ!?」


卯月「未央ちゃん李衣菜ちゃん、どうかしたんですか?」

凛「何か変なことでもあった?」

未央「い、いやー…今のもう一回再生してくれない?」


卯月「は、はい?」カチッ

『わー、どうしましょう?』

『どっちにいけばいいか分からない…』

『ダメかもしれない…!』

美嘉「これのこと?」


李衣菜「あ、良かった……ちゃんと『ダメ』って言ってるね」

美嘉「…何に聞こえたの?」


デレパ「「『サメ』」」


デレラジ「「「何でっ!?」」ですか!?」


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シャークネード4超面白かった。

あれ見た直後にSSR森久保引けました。


未央「いやー、今みたいにセリフに集中して聞くと間違えないんだけどね?」

李衣菜「自分の方に集中すると美嘉ちゃんが『サメかもしれない』って聞こえちゃって…」

美嘉「いや聞こえないでしょ! 何それ!?」

凛「サメ映画の見過ぎじゃない?」

未央「いやいやいやそんなに見てないよ? 昨日の『シャークネード4』がインパクト強すぎただけで!」

李衣菜「その前に『シャークネード1,2,3・30時間ループ放送』をちらっと見ただけだよね」

卯月「30時間!?」

未央「サメだけに!」

美嘉「どこが!?」


凛「…あー…要するに、サメ映画の見過ぎってことだね」

美嘉「サメ映画なの? 確かに『シャーク』って付いてるけど……『ネード』?」

卯月「『ネード』って何ですか?」

未央「『シャーク』+『トルネード(竜巻)』ってことだよ!」

凛「……」

凛「……えっ?」

未央「シャーク+トルネード」

卯月「へ?」

美嘉「どういうこと?」


李衣菜「竜巻に乗ってサメが飛ぶんだよ」


デレラジ「「「」」」


卯月「……」

凛「……」

美嘉「……」


美嘉「…海泳げや!!」


凛「さ、サメ映画なんだよね? サメの映画なんだよね!?」

未央「しぶりんしぶりん、サメは海を泳ぐだけじゃないんだよ」

李衣菜「サメは最強なんだよ」


未央「竜巻に乗って空を飛ぶ」

李衣菜「宇宙にだって行く」

未央「炎属性だって付与される」

李衣菜「砂や岩や電気や氷や牛や核だって!」

未央「砂を泳ぐ!」

李衣菜「氷を泳ぐ!」

未央「ナチスの兵器にもなる!」

李衣菜「ゾンビにだって!」

未央「悪魔だって!」

李衣菜「人工衛星に衝突して月を真っ二つだ!」

未央「タコとだって合体する!」

李衣菜「頭を三つにも出来る!」

未央「大気圏降下にだって耐える!」


卯月「サメってすごい……!」キラキラ

凛「卯月? 映画の話だよ!?」

美嘉「ごめん2人とも一旦黙って! 脳が追い付かない!!」


――――――――――――――――――――


――――――――――――――――――――


美嘉「…とりあえず、サメの話はいいから……何に話をずらせば……」

凛「そうだ、人物! パニック映画はたまに見るけど、色んなキャラがいるよね」

美嘉「あ、わかるわかる! 他人を騙したキャラが終盤で食べられたり」

凛「主人公が銃を構えてサメを退治したり」

李衣菜「チェーンソーでサメを内側から切り裂いて脱出したり」

未央「どうも。チェーンソーくれ」

李衣菜「アイアンマンみたいな掌ビームでサメを退治したり」

未央「フォースと共にあれ!」

李衣菜「息子がサメから産まれたりね!」

未央「ママはサメだもん! ロボットじゃない!」


りんみか「「ハァ!?」」


卯月「さめー!」キャッキャ

美嘉「卯月が壊れた…!?」


凛「ええ……どれだけ非常識なのサメ映画って……」

未央「まあねー」


未央「でも、もし346プロのアイドルで何か『戦う映画』を取るならさ」

李衣菜「それはサメ映画しかないと思うんだ」


美嘉「は!?」

凛「待って。未央と李衣菜はアイドルをサメに食べさせる気なの?」


李衣菜「そうだよ?」

美嘉「いや、いやいやいや!? 何考えてんのアンタ達!? 食べられて死ぬのよ!?」

未央「大丈夫大丈夫、無理にゴア描写を描かなくても血しぶきエフェクトかサメの口に無傷ダイビングで十分いけるから」

李衣菜「むしろ死に方によっては超イメージアップを見込めるよ! 勇敢な姿を描けるってことだからね!」

凛「それはそれで問題があるような気が……」


未央「でもねしぶりん、美嘉ねぇ、しまむー。ちょっと考えてみて」

凛「……何?」


未央「ファンの人達にはさ。恋愛ものや探偵ものみたいなシナリオ重視のドラマを好む人もいるけど」

李衣菜「アクション重視で私達に戦ってほしいって考えてるファンの人もいるんだよ」

未央「でも考えて。バトルものを真面目に作るとして、アイドルの私達が戦うには、何が必要か」


卯月「なんですか?」


未央「『敵』、だよ」


未央「私たちアイドルは、一人一人にファンがついてくれている」

李衣菜「全く関係ない役者さんに敵役を任せちゃったら、私達をピンチに陥れた時その人にヘイトが集まってしまう」

未央「かと言ってシビル・ウォーみたいにアイドル同士で対立させちゃったら」

李衣菜「敵役もしくは少しでも立場が不利な役のアイドルのファンが不満を抱えちゃう」

未央「私達を分裂させちゃうのは、すごくリスキーなんだよ。団結しなきゃ」

李衣菜「途中で喧嘩しても、最後には団結するような強大な敵を用意する必要があるんだ」


李衣菜「じゃあ、誰に敵をやってもらうかだけど」


未央「ゾンビはアイドルにあの見た目をさせちゃう、論外」

李衣菜「結局味方同士で殺し合いになっちゃうしね」


未央「エイリアンはエイリアンに同情した観客から私達がヘイトを集めかねない」

李衣菜「エイリアンだって生きてるんだよ。ワニ、タコ、その他の怪物も同様だ」


未央「ナチスも、この間問題があったばかりだしね」

李衣菜「ヒトラーを評価するか批判するかって、国規模で意見の分かれるところだよね」


未央「……ここまで言えば分かるでしょ?」



デレパ「「その点サメなら何の問題もないんだよ」」



凛「いや、その理屈はおかしい」


未央「そうだねえ……346プロの皆でサメ映画を作るなら、ストーリーはこうかな?」


美嘉「え、続けるの?」


『まり姉こと沢田麻理菜率いるアイドル一同は海でサーフィンを楽しむ』

『そこに現れるサメ達……仲間を喰われながらまり姉達はサメから逃げた』

『しまむーも食べられた』


凛「卯月ー!?」

美嘉「どうして麻理菜さん?」

李衣菜「サーファーは対サメにおいて最強なんだよ」


『その数日後、346プロのアイドル達は皆で船に乗り、新天地へと向かおうとしていた』

『しかし船は竜巻に出会う。竜巻にはサメが巻き上げられていてアイドルや他の乗客達に牙をむく!』


美嘉「話飛ぶなあ……」


『部屋に籠っても奴らは突き破って来る』

『重要ポジと思われたアイドル達も喰われてわりかしザクザク死ぬ』

『上田しゃんの太陽もローリング!』

『武器もない極限の状況、止めるには竜巻に爆弾を投げて温度差を失くし消滅させるしかない!』


凛「何を言ってるか分からない……」

美嘉「そもそも日本で竜巻とか起こるの?」


『そこで二人のアイドルが救援に来る!』

未央『もう大丈夫!』

李衣菜『助けに来たよ!』


『2人のボートにはチェーンソーが!!』


凛「何で最初から来てなかったの」

美嘉「何でピンポイントでチェーンソー持ってくるの」


『チェーンソーを受け取ったまり姉は怯えるアイドル達に演説をぶちかます!』


麻理菜『みんな聞いて! これから大きな嵐が来る! とっても大きな嵐よ!』

麻理菜『それを食い止めて見せる! でもここにいるみんなの力も必要なの!』

麻理菜『怖いのも分かる! 私だって怖い! 誰だってサメには食べられたくないわよね!』

麻理菜『私は一度食べられた! でもここにいる!』

麻理菜『皆で力を合わせれば止められるのよ!!』

『そうだ』

『そうだ!』

麻理菜『アイドルの力を見せてやろう!』



サメ『』ガオー


麻理菜『!』ガシッ


ブウウウウウウウウウン


サメ『』ズパー



麻理菜『……ヒロインとはどんなものか見せてやろう!』

『YEAAAAAAAAAAAH!』

麻理菜『アイドルとはどんなものか見せてやろう!!』

『YEAAAAAAAAAAAH!!』


麻理菜『みんなでサメをぶっ殺せーーーーー!!!』


卯月「YEAAAAAAAAAH!!!」


凛「卯月――――――――――!!」


『覚醒したアイドル達は工具や陶器やドーナツとかを駆使してサメに立ち向かう』

『そんな中、まり姉は爆弾を放り投げるための高所に行く手段を探していた』


『そこに現れたのは!』



『池袋博士によって復活したサイボーグしまむー!』



凛「卯月――――――――――!?」


未央「エイプリルだしね」

李衣菜「フォースだしね」

卯月「フォースと共にあれ、ですねっ!」


『そしてまり姉やしまむー、アイドル達によってサメは退治され、世界に平和が戻ったのであった……』


美嘉「や、やっと終わった……」

凛「話を聞くだけで疲れたよ……」

卯月「でも、とっても楽しかったです!」


未央「疲れた? アハハごめんね」

李衣菜「でも映画も大体こんな内容だよ。treasure☆に合わせて変更したところはあるけど」

未央「あとナンバリングが進むごとにグレードアップしていくタイプだから、最初からそこまでぶっ飛んでるわけじゃないけど」

卯月「そうなんですか? 私も見てみたいです!」


未央「おお? しまむーはサメに興味がおありで?」

美嘉「待って卯月! たぶん行ったら戻ってこれない!」

李衣菜「いいじゃんいいじゃん!」

未央「ちょうどここに全4作もってるからー」


未央「ほら、しぶりんも」ガシッ

凛「ひっ」





未央「いっしょに」


李衣菜「サメ」


未央「すきすきしようねえ……」


――――――――――――――――――――


――――――――――――――――――――





ダンダンダダダンダダダダン


卯月「シャーク!」



ダンダンダダダンダダダダン


凛「シャーク!」



ダンダンダダダンダダダダン


美嘉「シャーク!」



ダンダンダダダンダダダダン





「「「「「シャーーーーーク!!!!!」」」」」





~HAPPY END~


「チェーンソーくれ」と「ママはサメだもん! ロボットじゃない!」は頭にこびりついて離れないとてもいいセリフだと思います。

ロストバケーションがレンタル開始しましたね。明日借りてきます。

あ、でもディープブルーも観たい……

>>美嘉「そもそも日本で竜巻とか起こるの?」
3年前に越谷(城ヶ崎さん出身県)で起きてます

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