【ガルパン】ドイツへ修学旅行です! (131)

※注意事項

①文章がおかしくなっていたり、単語を誤った意味で使っている時があるかもしれません。

②キャラ崩壊あるかもしれません。

③ガルパン本編と矛盾していたりするかもしれません。

以上の3つの点が大丈夫な方はこのまま読み進めてください。

一応前にかいていたもの
吹雪の艦娘になる前
吹雪の艦娘になる前 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1465722584/)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1479813232

杏「あ、そうそう。明日から全員ドイツに行くから」


みほ「...え...?」


えええええぇぇぇぇぇ!!!???


その日、大洗戦車道部に衝撃が走った。当たり前であろう、いきなり戦車の倉庫前に呼び出されたと思ったら突然のドイツに行くと告げられたのだから。唖然とする者、目を白黒させ見つめ合うもの、完全に意識を闇の中に落とし安らかに寝息をたてる者が居た。


桃「か、会長!?そんな話聞かされていませんよ!!??」


柚子「そうですよ!」


杏「こういうのはさ?やっぱり誰にも教えず突然言うのがいいと思うんだよねぇ~」


柚子「だ、だとしても突然すぎますよ~!」


皆困った反応をしていたが、たった一人だけ反応が違い拳を天に上げ喜んでいた。


優花里「ドイツ!あのドイツですよね!?まさかドイツに行けるなんて...!!」


杏「私としてはあんな反応を期待してたんだけどなぁ~...」


みほ「優花里さんはちょっと頭のネジが外れてる所があるから...」アハハ


優花里「ふえっ!?西住殿!酷いですよぉ!」


沙織「ドイツ...黒森峰の戦車もドイツだよね?」


みほ「うん、お姉ちゃんが乗るティーガーⅠ逸見さんが乗るティーガーⅡとかかな。私達大洗ならレオポンさんチームが乗るポルシェティーガーとかだね」

エルヴィン「なるほど、ドイツか。1度行ってみたかった」


カエサル「私もだ。有名な戦車乗りの宝庫だと聞いたからな」


おりょう「それにしても本当に突然ぜよ。今から準備をしないと間に合わないな」


杏「その辺りは大丈夫。学園長には言ってあるし許可も取ったからね~♪」


左衛門佐「会長が言うととても胡散臭く聞こえるな」


皆がざわざわと騒いでいる中でバレー部のアヒルさんチームはいつの間にかネットを立てて練習をしていた。


典子「よしっ!行くぞー!それっ!」


キャプテンである典子がサーブをすると、妙子が飛び込んでボールを打ち上げ、忍がトスをしあけびがスパイクを打つ。


妙子「やった!」


忍「キャプテン!どうでしたか!?」


典子「良かった!でも、強豪校の殺人サーブはこんなもんじゃないぞ!練習あるのみ!!」


妙子・忍・あけび「はいっ!!」

そど子「ちょっと!今大切な話をしてるのよ!」


典子「次行くぞー!」


そど子「ちょっと!」


杏「まあまあ、いい方法があるから」


杏がゆっくりと典子の側まで近寄るとある言葉を発する。


杏「ちゃんと話聞いてないと...バレー部廃部になっちゃうよ...?」ボソッ


典子「っ!?全員集合!」


典子がすぐにバレー部を呼び寄せる。


典子「練習はここまで!すぐに片付けて大事な話を聞くよ!」


妙子・忍・あけび「はいっ!!キャプテン!」


四人がせっせとネットとポールを片付け始める。


華「会長は何を言ったんでしょうか...」

杏「んまぁ、皆にパスポート配るから生徒会室前まで来てよ」


みほ「え?どうやって用意したんですか?」


杏「戦車道連盟の西住しほさんが全員分用意してくれてさ」


みほ「お母さんが!?」


杏「何か私達を期待してるみたいでさ?2年後だっけ?戦車道世界大会あるらしいけど、その戦力層を増やしておきたいらしいんだよね」


みほ「そうですか...」


沙織「華~、戦車道の世界大会って知ってる?」


華「確か...2年後に日本で開幕される催しの筈です。世界中の戦車道の人が集まって、どこの口が一番かを決めると言う...」


優花里「それだけじゃありません!!」


二人の後ろからニョッキりと現れる。


沙織「うわぁ!?ゆかりん!いきなり喋るとビックリするよ!」

優花里「戦車道世界大会に優勝すると言うことは英雄になると言うことと同じなのです!」


沙織「へ、へぇ~...ゆかりんやけに力入ってるね...」


優花里「当たり前です!」フンス


みほ「それにしてもドイツかぁ...」


沙織「?みぽりん、何かドイツに思い入れがあるの?」


みほ「ちょっと小さいときに知り合った子を思い出すなって」


華「へぇ、いつか会えるといいですね♪」


みほ「うん♪」


杏「それじゃあ皆、移動するよ~」


全員は杏の後に続いて生徒会室に向かっていく。

今日はここまで。明日舞鶴に行ってきます。

再開します。

生徒会室前に着いた全員は扉の前で待つように言われた。数分経つと箱にパスポートが入っている箱を杏と桃と柚子が持って出てくる。チームに別れてパスポートの入っている箱が変わっており、それぞれの戦車のステッカーも貼ってあるという丁寧さだった。


杏「はいはーい、それじゃああんこうチームからで並んでね~」


言われた通りに並ぶと車長から順に渡されていく。


みほ「これがパスポート...」


沙織「あれ?でも入学時にもパスポート貰わなかった?」


杏「あれは学園艦ごと海外の港に寄港した時に使うパスポート、こっちは戦車道部のみに与えられるパスポート。このパスポートが有れば海外にも戦車を持ち運んで良いって訳」


華「その辺りもちゃんとルールがあるんですね」


数分もすれば全員にパスポートが行き渡る。


杏「よし、行き渡ったね」


桃「これが...戦車道のパスポート...」


柚子「...?会長、この成績って?」


杏「そこは大会で優勝したり、決勝戦に出たらそこに証拠として書かれる。んまぁ、今は海外から見たら日本の中での大会で優勝した程度しか分からないけどね」

梓「西住隊長!私達1年って後何回大会に出れますか!?」


みほ「ふえっ!?えっと...前の大会が1回目の大会だから後2回...かな」


紗希「...」


優季「隊長、紗希が来年も隊長をやってくれますかって」


みほ「うぅーん...2年後には私達は卒業するから、梓ちゃんに隊長を譲ろうかなって思ってるけど...」


桂利奈「え~!?」


みほ「梓ちゃんが居るから私達がいなくても大洗戦車道は大丈夫だよ♪」


梓「...///」


桃「そこの1年、部屋の荷物の用意をしてこい」


気がつけばほとんどの者が自室に戻っていた。

みほ「それじゃ、私達も部屋に戻って準備しよっか♪」


梓「はいっ!!」


みほと1年生組も自室に帰っていく。


桃「会長、皆自室に戻りました」


杏「よしよし、それじゃあ二人にはもう少し働いてもらうよ」


柚子・桃「??」


杏「ちょっと耳を貸して」


回りには誰もいないが、念には念を入れてこそこそと二人の耳元でささやく。


杏「...ってこと」


桃「!?本当ですか!?」


柚子「あぁ...また先生から小言を言われますよ...?」


杏「良いよ別に、先生の説教なんて何ともないからね♪じゃ、準備しようか」


杏はイキイキと、後ろの二人はうつむきヒソヒソと話し合っていた。

その頃、みほは自室に到着していた。中で着替えの服やパンツァージャケットをトランクに詰め込んでいた。


みほ「ボコは...どうしよう。向こうに何日行くのかな...」


ボコをトランクに入れるか悩んでいるときだった。玄関のドアがノックされ、突然のことなので少し驚いてしまった。


みほ「は、はーい!」


ドアに駆け寄っていき開ける。すると何故か居る筈のない子が立っていた。


愛理寿「みほ...泊まりに来た」


みほ「愛理寿ちゃん!?」


大洗連合VS大学選抜の試合が終わってから、何度か一緒にご飯を食べに行ったり、ボコミュージアムに行ったりはしていたが、直接自室には呼んだことは無かったので場所を知っていることに驚いた。


愛理寿「角谷って人に聞いた」


みほ「会長から?」


愛理寿「」コクッ


愛理寿の手には体に似合わない大きなトランクがあった。

※訂正
愛理寿→愛里寿
間違い申し訳ありません

みほ「と、とにかく上がって」


愛里寿「失礼します」


トコトコと部屋の中に入ってくる。ちょこんと座る姿はとても愛らしく、座っている姿はまるで人形だった。


みほ「ごめんね、突然だったからオレンジジュースしか...」


愛里寿「大丈夫、それよりも...」チラッ


愛里寿は部屋の隅にある大きなボコのぬいぐるみを見つめていた。


みほ「どうしたの?」


愛里寿「...あのぬいぐるみに抱きついてもいい...?」


みほ「うん、良いよ」


愛里寿「!!」パァァァァ!

ここまで

再開します

愛里寿がボコに抱きつく。モフモフで抱き心地の良く、そのまま寝てしまいそうになるほどだ。


みほ「あっ、そうだ。愛里寿ちゃんは何でこの学園艦に居るの?」


愛里寿「私達もドイツに行くから」


みほ「え?愛里寿ちゃん以外にも居るの?」


愛里寿「黒森峰やサンダース、プラウダ等が来る」


みほ「お姉ちゃん達も来るんだ...」


愛里寿「?どうしたの?」


みほ「ううん、何でもないよ」


愛里寿「本当?」


みほ「本当だよ。それよりも愛里寿ちゃん、ボコのぬいぐるみ気に入ったの?」


愛里寿「...///」コクッ


みほ「わざわざ私の部屋まで来てくれたし、ボコのぬいぐるみあげるよ♪」


愛里寿「...良いの?」


みほ「うん、友達だから♪」

愛里寿「...ありがとう♪」ギュッ


みほを抱き締める代わりにボコを抱き締める。


プルルルル


部屋に置いてある電話が鳴る。画面には『角谷杏』と書いてあった。


みほ「会長から?何だろ...」


恐る恐る電話をとる。


みほ「はい、西住です」


杏『あ、西住ちゃん、実は明日の集合時間伝えるの忘れてさ。明日の朝3時、学校の校門前で集合だから』


みほ「あ、ま待って」


何故愛里寿達も一緒にドイツに行くのか聞こうとしたが先に電話を切られてしまった。

一旦中断です

再開します。なるほど、午前3時はまだ深夜なんですね。

みほ「切られちゃった...」


愛里寿「ドイツ行くの楽しみ」


みほ「そうだね。じゃもう寝よっか。明日の午前3時に校門前に集合みたいだから」


愛里寿「分かった」


二人はシングルベッドにモゾモゾと入っていく。二人で寝るには狭く、自然と抱き合うような体勢で寝る。


みほ「(何で愛里寿ちゃん達も一緒に来るんだろ...やっぱり2年後の大会のことなのかな...)」


愛里寿「...」ギュッ


みほ「愛里寿ちゃん?」


愛里寿「ボコの代わりに抱き締めていい?いつも寝るときはボコと一緒だから...」


愛里寿が甘えてくる姿は、前の試合の時とは考えられないほど可愛らしかった。


みほ「(そっか、愛里寿ちゃんもまだまだ子供だもんね♪)」ナデナデ


愛里寿「みほ...?」


みほ「あ、ごめんね。嫌だった?」


愛里寿「ううん、もっとしてほしい。その方が落ち着く」


みほ「♪」ナデナデ

時刻は午前6時頃、既に愛里寿はみほの腕の中で眠っていた。


愛里寿「......zzz」


みほ「...寝たかな?」ツンツン


愛里寿「んっ...」ピクッ


みほが頬をつつくと、ぴくっと愛里寿が動く。


みほ「ふふっ♪私も寝ようかな。遅れると嫌だから」


みほも目を閉じて眠りにつこうとする。

朝はここまで

再開します
1つ訂正
午前6時→午後6時に直しておいてください。

~~翌日~~


まだ日の昇らない午前2時頃、みほがセットしていた目覚ましが部屋の中に鳴り響く。


みほ「んん...」ゴソゴソ


かぶっていた掛け布団をどかして目覚ましを止める。1度大きなあくびと伸びをすると、愛里寿の方をみる。


愛里寿「すぅ...」


みほ「(気持ち良さそうに寝てるなぁ...もう少し寝させてあげたいけど起こさないと)」


みほ「ほら、愛里寿ちゃん。起きて」ユッサユッサ


愛里寿「んっ...?」パチッ


みほ「そろそろ準備しないと遅れるよ」


愛里寿「分かった...」(-_\)

再開、昨日は寝落ちしてしまい申し訳ない。

朝早くなのだろう。愛里寿の目が開いておらず、フラフラと立ち上がる。


みほ「う~ん、どうやったら起きるだろ...」


プルルルル


午前2時だというのに電話が鳴る。誰からだと思いながら電話を見ると、いつも戦車の装填手と偵察を為し遂げてくれている子からであった。


みほ「もしもし」


優花里『西住殿、秋山優花里です。良かった、既に起きていたんですね』


みほ「うん、優花里さんも起きてたんだね」


優花里『私は昂ってしまって一睡もできませんでした...って、私のことはどうでもいいんですよ!』


みほ「優花里さん?」


優花里『実は麻子殿のことで話があるんです』


みほ「?麻子さんがどうかしたの?」


優花里『どうやら風邪を引いたらしいのです』


みほ「麻子さんが?」


優花里『はい、37.5℃の微熱なので大丈夫だとは思うのですが...』


みほ「分かりました。麻子さんの荷物の手伝いに行けるよう頑張ってみます」


優花里『お願いします』


みほは受話器を置いた。

みほ「愛里寿ちゃん、私達も急いで準備して...って愛里寿ちゃん!?」


愛里寿「えへへ~...ボコ...♪」スリスリ


愛里寿は寝惚けているのだろう。みほをボコと間違えて抱きついてくる。


みほ「ほ、ほら愛里寿ちゃん、まずは着替えて...」


愛里寿「...♪」スリスリ


みほは抱きつかれながらも愛里寿のパジャマのボタンを外していく。


みほ「よし、全部外せた...次は脱がさなきゃ...」


愛里寿の腕を退かせながらパジャマを脱がせていく。上のパジャマを脱がせると、布に守られた膨らみかけの胸が現れる。


みほ「...(早く着替えさせないと...)」

愛里寿のトランクの中にあった服を取り出して、着せていく。今まで着たことの無い服であったため、
着させるのに苦戦してしまった。


みほ「よし、やっと着させられた...私も着替えないと」


みほもパジャマを脱ぎ、大洗の制服に着替える。


みほ「これでよし。愛里寿ちゃん、目を覚まして」ユッサユッサ


愛里寿「...んっ...みほ...?」


みほ「おはよう愛里寿ちゃん、そろそろ出発だよ」


愛里寿「ほんと?」


愛里寿が部屋にある置時計で時間を確かめる。


愛里寿「2時13分...?」


体の辺りを見回すと私服に変わっているのが分かった。

今回はここまで

再開します。

愛里寿「服が...みほが着替えさせてくれたの?」


みほ「うん、愛里寿ちゃん眠たそうだったし...」


愛里寿「ごめん」


みほ「良いよ♪それじゃあ出発しようか♪」


手を繋いで部屋から出ていく。 日の昇っていない真夜中、街灯を頼りに二人っきりで歩いていると向こうの角から人が現れる。


杏「やあ、西住ちゃん♪」


みほ「あ、会長!」


杏「そっちに島田流の所の子が行ったでしょ」


みほ「来ましたよ。でも、何で愛里寿ちゃんまで?」


愛里寿「さぁ?来るって聞かされただけ」

※訂正
愛里寿→杏

みほ「会長も聞かされてないんですか?」


杏「何でも知ってる訳じゃないからね~」


みほ「愛里寿ちゃんは?」


愛里寿「練度向上としか...」


みほ「そうなんだ...」


杏「そんなこと考えても意味ないって、それより早く校門まで行こうか」


みほ「あ、はい」


愛里寿「みほ」


みほ「どうしたの?」


愛里寿「戦車道は楽しい?」


みほ「え?」


突然の質問に呆気に取られる。その質問は今まで考え続けていたことであり、最近になってようやく見つけた答え。


みほ「うん、楽しいよ♪」

ここまで

再開します

学校の校門にたどり着く。眠たいと言っていた愛里寿もいつの間にか目が冴えている。 既に大洗戦車道一同のほとんどが集まっていた。


桃「西住も来たな。後は秋山と冷泉、武部と五十鈴だな」


みほ「...あ」


愛里寿「みほ?」


みほ「愛里寿ちゃん、ちょっと待っててね。麻子さんの家に行ってくるね」


みほが校門前から離れて、走って麻子の家に向かう。

3分ほど走ると、優花里が麻子をおぶり沙織と華が麻子の荷物を分けて運んでいる所に出くわした。


麻子「......zzz」


沙織「もぉ麻子ってば、起きなよぉ~!」ユッサユッサ


優花里「た、武部殿。麻子殿を揺らすと私にまで被害が...!」フラフラ


華「まぁまぁ、微熱とは熱を出してますし、ここはそっとしておいた方が...」


みほ「皆!」


沙織「みぽりん!」


みほ「ごめん、待たせちゃった」


優花里「大丈夫です。それよりも1つ良いですか?」


みほ「?どうしたの?」


優花里「非常に言いにくいのですが...その...少し催してきてしまいまして...」


みほ「分かった。それじゃあ私が代わりにおんぶするね」


優花里「すみません...それでは!」


麻子をみほに託すとどこかへ走っていく。

ここまで

再開します。

みほ「ほっ...と、それじゃあ行こっか。優花里さんも後から合流するだろうし」


沙織「みぽりん、手伝おうか?」


みほ「ううん、麻子さんの体重なら軽い位だから」


沙織と華が麻子の荷物を持つのに専念する。スクールバッグと旅行用バッグ合わせて30キロはあるだろう。


華「少し重いですね...何が入っているんでしょうか?」


華がバッグを降ろしてチャックを開けると、着替え一式と布団一式が入っていた。


華「まあ...麻子さんらしいですね...♪」


チャックを閉めると二人から遅れを取り戻そうと小走りで追いかける。

数分後、麻子を背負ったみほ達が校門前に辿り着く。後から優花里も合流したことで大洗戦車道の全員が集まった。


杏「皆集まったね~、よしよし♪」


愛里寿「私も居る」


杏「大丈夫大丈夫、分かってる分かってる。さてと、それじゃ乗船するために移動するわけだけど、最終チェック。皆忘れ物無いよね?」


桃「1度乗船すれば下船させることはできない。誰が乗っているか乗っていないか混乱することを防ぐためだ」


桃「因みに、他の学校の戦車道員は既に乗船している。寝てるだろうから、静かにな」


皆、興奮して居るのか朝早すぎて眠気が消え去ってしまったのか目が完全に開いている。

全員、バッグの中身を確認する。ゴソゴソと探る音が重なり、奇妙な音が奏でられる。


杏「全員忘れ物は無さそうだね。んじゃ行くよ~」


ぞろぞろと愛里寿を含めた全員がゾロゾロと動き始める。


優花里「ワクワクしますね!まさかこの年でドイツで行けるなんて!」


麻子「ドイツか...」


沙織「ドイツだね~...って麻子いつ起きてたの!?」


麻子「さっきだ...まだ頭がボーっとするが自分で歩ける」フラフラ


そんなことを言ってみせるがフラフラと安定感がない。


みほ「やっぱり休んだ方が...」


麻子「私は休んでもいいが...Ⅳ号の操縦の代わりは居ないからな...」


確かにその通りだ。全国大会で姉のティーガー戦車に勝てたのは、麻子の運転技術が大部分をしめている。

沙織「で、でもそんな状態じゃ...」


みほ「麻子さんの言う通り、あんこうチームの操縦士の代わりなんて居ません」


麻子「なら...」


みほ「連れていくしかないですよね」


沙織「でも!」


みほ「だから...」


麻子「ん...?」


みほが自分の鞄も持ちながら麻子を背負う。


みほ「せめて私に看病させてください♪」


華「あらぁ...」


みほ「これが車長として出来る最大限ですから♪」

1度港に降り、少し歩いてから船に乗り込む。みほは自分のバッグと麻子を一緒に背負って乗船していく。船内は広く、学園艦が大きすぎるだけであり戦車100台を置けるスペースを甲板の1階下のフロアに作るぐらいの大きさがある。因みに、学園艦はこの乗り換えの為だけに寄港していたのである。


沙織「おっきい...」


麻子「でかいな」


みほ「えっと...この地図に書いてある私たちの1階の137号室だね」


挟まっていたカードキーで部屋の鍵を開ける。中はテレビにベッド、冷蔵庫にお風呂にクローゼット等々、生活に必要なものは全てあった。


みほ「そーっと...」


ゆっくりと背負っていた麻子を下ろす。フカフカのベッドに麻子の体が沈みこんでいき、ある程度まで沈むと今度は体の重みを受け止める。

ここまでです

再開します

麻子「すまない...」


みほ「気にしないで、麻子さん」


沙織「みぽりん、これを麻子に飲ませて。即効性だから着く頃には元気になるだろうし」


みほ「ありがとう、沙織さん」


水道からコップに水を入れて錠剤を飲ませる。錠剤が喉を通るのを確認すると、華が冷蔵庫からオレンジジュースを持ってくる。


華「水分補給しましょうか。お茶があれば良かったのですが、これしか無かったので」


みほ「そうだね。起きてから何も飲んでなかったし」


4つのグラスに注がれていくジュースを見ていると、沙織があることに気づく。


沙織「あれ?ゆかりんは?」


華「そう言えば居ませんね。部屋に入った時は一緒に居ましたけど...」

ピンポーン


突然部屋のチャイムが鳴らされる。


みほ「はーい、どなたですか?」


優花里「秋山優花里です」


みほ「あれ?優花里さん?部屋に居たんじゃ...?」


取りあえず扉を開けて優花里を中に入れる。が、少し様子が違う様に見えた。


華「......?」スンスン


優花里「?どうしましたか?」


華「いえ...何でもありません...」


華「(あれ...?この様な匂いでしたか...?)」


優花里「それよりも会長から氷を貰ってきました。これを麻子殿のおでこに」


みほ「あ、うん」


優花里から手渡された氷袋を麻子の頭に落ちないように乗せる。

沙織「ふぁ~...眠たくなってきた。先に寝るね~...おやすみぃ~...」ボフン


死んだように眠っている麻子の隣に飛び込んで、1分も経たずに意識が消えた。


みほ「私も少し眠気が...華さん、優花里さん。私も先に寝ますね...」


華「なら私も...」


優花里「私は少しやることがあるので、先に寝ていてください」


みほ「うん、優花里さんも早目に寝てね」


優花里「分かりました」


沙織に続いてみほ、華もベットで眠る。

ここまで

再開します

~~翌日 正午~~


ピピピピピピピピ!!


みほ「んぅ...」


華「起きてください。着きましたよ」


みほ「んんっ...華さん...?」


華「他の方々は既に移動しましたよ」


みほ「そうなんですか...ふぁ~...」


華「早くしないと遅れてしまいますよ」


みほ「っ!?」ガバッ


華「キャッ!?」


みほ「急ごう華さん!!」


華「は、はい!」

急いで甲板に向かうと既に全員が揃っていた。


杏「お、西住ちゃんも来たねぇ~♪」」


桃「遅いぞ西住、五十鈴!」


みほ「す、すみません!」


杏「んじゃ、西住ちゃんも集まったことだし始めようか」


杏がコホンと咳払いをして仕切り直すと、話を始める。


杏「さてと、私達は今ドイツに居るんだよねぇ~、と言うことで、ドイツのチームの隊長さんに来てもらったから、それじゃどうぞ!」

今日はここまでです

再開します。

杏が合図を送ると、横から一人の女性が車イスに乗って現れる。もう一人が車イスを押しており、座っている女性と同じパンツァージャケットを着ていた。


みほ「(わぁ...綺麗な人だなぁ...)」


白髪と赤い目、透き通った白い肌はみほの目を惹き付けるのに十分だった。


アレクシア「皆さん、ようこそドイツへ。私はチームの隊長をしています、『アレクシア・フィッツェンハーゲン』と申します。それで、こっちが...」


エルヴィーラ「副隊長、『エルヴィーラ・バルシュミーデ』です。以後お見知りおきを」


アレクシア「大洗女子学園、聖グロリアーナ女学院、サンダース大学付属高校、プラウダ高校、黒森峰女学園、アンツィオ高校、知波単学園、継続高校の計8校、そして大学の隊長と副隊長ですね」

アレクシア「他の学園、学院、学校の皆さんは既に案内しましたので、大洗の皆さんも案内させていただきます。その前に何か質問はありますか?」


桂利奈「はいはーい!!」ピョン!ピョン!


アレクシア「はい、どうぞ♪」


桂利奈「どうして目が赤いんですか~!」


梓「ちょ、桂利奈ちゃん!」


アレクシア「大丈夫ですよ♪これはですね、アルビノと言う病気です。目が少し見にくい以外は皆さんとほとんど変わりません♪」


優季「はーい」スッ


アレクシア「どうぞ」


優季「どうして車イスに座ってるんですか~?」


アレクシア「足を上手く動かすことが出来ないんです。少しは歩けますが、時間がかかってしまうのです」


杏「(結構踏み込んでいくなぁ...)」

ここまで

一応オリキャラの名前なのですが、かぶっていたりしたらごめんなさい

再開します

↑の方へ
そこまで配慮ができず申し訳ありませんでした。以後、このような失敗をしないよう頑張ります。

優季の質問が終わると、隣から耳打ちをしてくる。


エルヴィーラ「隊長、そろそろ案内を始めましょう」


アレクシア「もうそんな時間ですか?分かりました、それじゃあ案内しましょうか」


みほ「あ、あの!」


アレクシア「?どうしました?」


みほ「え、えっと、どうして戦車道を始めたんですか?」


アレクシア「...ごめんなさい、その質問には答えられません」


みほ「あ、こっちこそごめんなさい!」


アレクシア「それでは、先程の質問で締め切らせていただきますね。それでは移動いたしましょう」

皆、下船しアレクシアを先頭にチームの寮へ向かう。


桃「そういえば会長、私達の戦車は船に置きっぱなしですが...」ボソッ


杏「ん~...後で取りに行けば良いんじゃないかな?」ボソッ


エルヴィーラ「それなら心配いりません。既に皆様の寮の倉庫へ移しています」


桃「あ、はい...」


アレクシア「エルヴィーラはとても耳が良いんです。それに、私よりも厳しいんですよ♪」


エルヴィーラ「隊長、余計な事は言わなくていいです」

ここまで

再開します。

町中を歩いていくと、待ち人の賑やかな声が聞こえる。1歩1歩踏みしめる異国の土地はとても違和感を感じ、ソワソワと落ち着くことができない。


桂利奈「わー!すごーい!!」


桂利奈が見ている先には、広場で8個の玉でジャグリングをしている男性が居た。ドイツ語で話しているのだろう、何か笑顔で喋りながらジャグリングをしているが距離も遠い事から何を話しているか分からない。


梓「桂利奈ちゃん、ダメだよ。ほら、行くよ」


桂利奈「あいっ!」


カエサル「(母親だ)」


エルヴィン「(母親だな)」


左衛門佐「(お母さんだ)」


おりょう「(母親ぜよ)」


どう見ても母親である。

その後数十分間、歩き続けていくと今まで続いていた街並みが突然無くなり、とても大きな門が現れる。周りは柵で囲われ、戦車がどれだけ入れるか分からないほど大きい。


アレクシア「皆さん、到着しました。ここが私達の所属する『ベルリン戦車道乗員育成学校』です」


ギィッと軋む音をさせながら鉄の門が開く。門の幅は戦車が悠々と入り、校舎から門までは150メートル程で、道の途中に倉庫と寮へ向かう道がある。


エルヴィーラ「寮と倉庫へはこの道の先になります。それに...おや?」


校舎の方から一人の少女が走ってやってくる。それは何度も見た少女だった。

↑2の方へ

エルヴィーラ・バルシュミーデは金の短髪、青い目、身長は華さんと同じぐらいで少し細いです。

優花里「西住殿~!」ダキッ


みほ「ふえっ!?優花里さん!?」


沙織「ゆかりん!?何でゆかりんが二人!?」


華「えぇ...?」


優花里?「......」コソコソ


麻子「おい待て」ガシッ


優花里?「っ!」ビクッ


麻子「逃がさん、誰だお前は」


優花里?「...ふっふっふ、誰だお前はと聞かれたら、答えてやるのが世の定め!私こそは!!」


バリッと顔に着けていたマスクを破り取り、素顔を現す。

フリーデリンデ「11号車車長!『フリーデリンデ・アーベントロート』だ!!」キラッ☆


誰もが唖然とした。突然のことに何にも反応できなかったが、杏は口を開けて笑っていた。


エルヴィーラ「...フリーデ」


フリーデリンデ「何ですか副隊ちょ...って待って下さい待って下さい、そんな怖い目をこっちに向けないでっ!」


エルヴィーラ「また日本のアニメのキャラクターの真似ね。本当にもう...」


みほ「えっと...この人は?」


アレクシア「さっきも自分で言った通り、11号車車長『フリーデリンデ・アーベントロート』。この前日本のアニメが好きになったみたいで、隙あらばあのようにアニメの言葉を言うように。エルヴィーラはフリーデと呼んでいるみたいです」


フリーデリンデ「あっはっはっは!さぁさぁ日本の諸君、聞きたいことがあれば私に...グエッ!」


後ろからエルヴィーラがチョークスリーパーで押さえ込む。


エルヴィーラ「反省しなさい」グググッ!!


フリーデリンデ「わ、分かりました!分かりましたから!これは以上は死にます!死にますよ!?」


エルヴィーラ「大丈夫よ。フリーデが死んでも代わりになる子は居るもの」グググッ!!


フリーデリンデ「死ぬぅ~...!」

ここまで

再開します

アレクシア「そこまでですエルヴィーラ」


エルヴィーラ「分かりました」パッ


フリーデリンデから離れると喉を押さえて咳き込む。


フリーデリンデ「ゲホッ!ゲホッ!...ぁあ、死ぬかと思いましたよ!!」


エルヴィーラ「...チッ」


フリーデリンデ「!!??」


みほ「あ、あの...」


あまりにも険悪な雰囲気にみほがアレクシアに話しかける。


アレクシア「どうかしましたか?」


みほ「あの二人は仲が悪いんですか...?」


アレクシア「いえ、とても仲が良いですよ。毎日の事なのでもう慣れました♪」


みほ「そ、そうなんですか」

アレクシア「それではあの二人は放っておいて寮へ御案内しますね。私の後ろについてきてください」


そう言うと車イスを自分で動かし、大洗の全員を連れて寮へ向かう。


沙織「みぽりん、楽しそうだね」


みほ「え?」


無意識の内に笑みを作っており、目も輝いていた。


みほ「あれ、ホントだ。多分初めての外国に興奮してるからかな」


沙織「みぽりん興奮してるの?」


みほ「うん、沙織さん達と一緒にこうやって初めての外国に来れたし♪」


優花里「私もです西住殿!!」


沙織「うわぁ!?もぉ~!だからいきなり出てこないでよお~!」

ここまでです

再開します

建物の中に入ると、大きな広間が姿を現す。休憩中の隊員なのだろうか、椅子に座ってテーブルにコーヒーを入れたカップを乗せ、ノートを広げて話し合っている。それが何グループもあった。


アクレシア「ここは大広間となります。皆、休憩時間はこの広間を自由に使って話し合ったりしています」


沙織「(やっぱり戦車道先進国は違うね~)」


麻子「(サンダースよりも設備が整っているんじゃないか?)」


アクレシア「それじゃあ部屋に御案内しますね」


ゾロゾロと寮へ向かう。こちらに気がついた隊員の何人かはこちらに向かって一礼していた。館内の温度は20℃と涼しめの温度となっている。


みほ「沙織さん...少し冷えない...?」ボソッ


沙織「うん、ちょっと肌寒いね...」ボソッ


アクレシア「館内は20℃となっていますので肌寒いかもしれませんね」

広間を抜けエレベーターで4階まで上がると、長く奥まで続く廊下とたくさんの扉が現れる。


アクレシア「それでは皆さんこの階の部屋をお使いください。どの部屋をお使いになってもかまいません♪それでは私はこれで」


そう言うと、アクレシアはエレベーターに乗って下へ降りていく。


杏「んじゃ適当にどの部屋か決めよっか」


それぞれバラバラに分かれて車長が部屋を選ぶ。みほは真ん中よりも少し横の部屋を選んだ。

ここまで

再開します

みほ「凄い部屋...」


部屋の中には、ベッド、テレビ、冷蔵庫、バスルーム、その他にも様々な物が揃っている。DVD再生機の中には何も入っていないが、横には4つのケースがあり、『ご自由にお使いください』と綺麗に日本語で書かれていた。


優花里「西住殿!これを見てください!」


みほ「ん?どうしたの?」


優花里が1枚の写真を持ってくる。


みほ「優花里さん、この人は?」


優花里「アレクシア殿とエルヴィーラ殿です!やはり試合中のお二人はやはり素晴らしいです!」


沙織「え?でもアレクシアさんって、車イスに乗っていたよね?」


優花里「完全に動かないという訳ではないようなので、乗り込む程度ならできるかと」

華「あの...」


沙織「華?どうしたの?」


華「お腹が空いてしまって...ご飯はいつ食べられるのでしょうか...?」


みほ「沙織さん、今って何時かな?」


沙織「えっと、午後の4時だから、あと2時間後ぐらいかな?」


華「うぅ~...」


グゥーとお腹の音が聞こえる。かなりお腹を空かせているのが分かり、みほが持ってきていたお菓子を差し出す。


みほ「これ食べる?」


華「良いんですか?」


みほ「うん、何かあったときのために持ってきてただけだから♪」


華「ありがとうございます...」モグモグ

ここまでです。
また来週ぐらいですかね

遅れて申し訳ありません。再開します

言葉を言い終える前に華はお菓子を口に運んでいく。手が止まる様子は全くなく、一心不乱にお菓子を食べ続けている。


優花里「西住殿!私はこのディスクの中身を見たいのですが!」


みほ「うん、良いと思うよ。ちゃんと書いてあるし、ても持ち帰ったりはしないでね?」


優花里「大丈夫です!それでは~♪」


楽しそうにカバーを開けてプレイヤーに入れる。今の彼女の様子を動物で例えるなら、まさに『子犬』である。


沙織「みぽりん、このお菓子と雑誌はどこに置いておけば良いかな」


みほ「そこの机の上に置いておけば良いと思うよ」

コンコンコンッ!


部屋の扉が誰かにノックされる。まだ集合の時間ではないし、何か事務的な話ではないことは分かった。


みほ「誰だろ...?」


扉に近づき、恐る恐る扉を開けた。すると、黒森峰の制服を着た実の姉が立っていた。


まほ「やあみほ」


みほ「お、お姉ちゃん!?何でここに...?」


まほ「最近はあまり話せてなかったからな、散歩ついでに施設を見て回りながら話さないか」


みほ「う、うん...皆、少しに出かけてくるね」


優花里「いってらっしゃいませ、西住殿!」

ここまで

再開します

廊下の窓辺へ行くと、窓を開けて外の空気が中に入ってくる様にする。


まほ「みほ、最近学校での生活はどうだ?」


みほ「戦車道の皆とも上手くいってるから、別になんともないよ♪」


まほ「そ、そうか...なら良いんだが...」


みほ「...?どうしたの?」


まほ「なぁみほ、みほが良ければ黒森峰に戻って来ないか?」


みほ「えっ!?」


まほ「別に強制じゃないんだ、でも少し考えてみてほしい」

みほ「...」


まほ「もちろん、今の戦車道のメンバーも一緒に来れば良い」


みほ「...!」


まほ「答えは今すぐじゃなくて良い、明日の朝また来る。それまでに考えてほしいんだ」


まほが黒森峰が泊まっている階へと戻っていく。一人になったみほの元に強い風が吹き込んでくる。

ここまで

再開します

部屋に戻ると、優花里が備え付けのテレビを見続けている。何かと思って覗き込むと、世界大会の日本代表の試合が映し出されていた。


優花里「あ、西住殿、お帰りなさい」


みほ「それ、世界大会のだよね?」


優花里「はい!どの試合もとても興味深く、ずっと見ていても飽きません!」


みほ「そ、そうなんだ。よく分からないけど...」


目をキラキラさせ、優花里は試合を鑑賞し続ける。両者とも1歩も譲らない白熱した試合は、日本代表が敗れてしまった。


優花里「はぁ~...!やっぱり世界大会の試合は何度見ても良いです!」


私には良く分からない。けど、優花里さんには何か私とは違う世界が見えてるのかもしれない。


みほ「そうだ、沙織さん。麻子さんの容態は?」


沙織「熱が引いてきたみたい。もう大丈夫だよ♪」


みほ「ふぅ...良かった...」

顔色はもとに戻り、すぅすぅと小さな寝息を立てている。おでこを触ってみても、人並みの温度。完治していないとしても、ほとんど回復している。


麻子「...んっ...?」


みほ「あ、麻子さん」


さっきおでこを触ってしまったからだろうか。それとも、少し騒がしくしてしまっただろうか。 麻子が目を覚ました。


麻子「...どこだここは...?」


みほ「ここはドイツの修学旅行先の寮だよ」


麻子「そう言えばそうだったな...ふあぁ.....」


1度大きなあくびをした後、のびをして眠たい目を開けていた。

ここまで

再開、突然の仕事が終わりましたので遅れた分頑張ります

~~ドイツ戦車道側~~


アレクシア「皆の練習状況はどうでしたか?」


エルヴィーラ「全員、目標の行進射撃は5号車以外達成することが出来ませんでした」


アレクシア「5号車...」


1つのファイルを棚から取りだし、赤色の付箋が貼られているページを開ける。そこにはチームの5号車の乗員全ての情報が記録されている。


アレクシア「っと...車長は『ティアナ・ヴィットマン』ですか...」


エルヴィーラ「呼んできましょうか?」


アレクシア「はい、お願いします♪」


エルヴィーラ「分かりました」


一礼をし、扉を開けてティアナを呼びにいった。呼びにいっている間、ファイルの他のページをパラパラと開いてチーム全員の名簿に目を通す。


他にも運転技能に秀でた子や指揮能力に秀でた子。それぞれ個性があり、それを全て把握して指揮するのはかなり疲れる。


コンコンコン


どうやら来たみたい。「どうぞ」と部屋の中に入れる。


ティアナ「5号車車長『ティアナ・ヴィットマン』、ただいま参上しました」


アレクシア「よく来てくれました。そこに座ってください」

書類やファイルの乗った机を間に向かい合う。


アレクシア「5号車の行進間射撃の成績について聞きたいのです♪」


ティアナ「と言われましても...私達は皆と変わらない練習をしていますが...もしや何か至らない点が...?」


アレクシア「いえ、むしろ他の子達よりもずば抜けて優秀です。ので、その秘訣を聞ければと」


ティアナ「秘訣ですか...私達は他の皆さんより遅れて加入したので、負けないよう精一杯練習をしただけですよ...?」


少しオドオドした様子の彼女だが、試合になれば人が変わる。独特な戦術に加え、単独突入による敵の攪乱等、彼女の戦術はチームにとって無くてはならないものとなっている。

ここまで

再開します

スマホを変えたので酉が変わっていますが、本人ですので大丈夫です

アレクシア「練習しただけ、ですか。つまり他の子達は練習しても出来ない下手くそだと?」


ティアナ「えっ!?あっ、違っ!そ、そうじゃなくてその…!」


彼女の慌てて補足しようとしている姿がとても愛らしい。こうやってイタズラするのも1種の楽しみとなってしまっている。


アレクシア「ふふ、冗談です。貴女がそんな風に思っていないことは知っていますから、安心してください♪」


ティアナ「あうぅ…」


顔を赤くして俯いている彼女に1つお願いをしたい。


アレクシア「ティアナ、貴女にお願いがあります。聞いてくれますか?」


ティアナ「へ?」


アレクシア「2時間後、1度交流戦を行いたいのですが、その時貴女に第3戦車大隊を率いてほしいのです」


突然のことで頭が混乱しているようだ。

ティアナ「え、ええ!?」


アレクシア「ダメですか?」


ティアナ「いやいやいや!私よりもいっぱい相応しい人たちがいらっしゃるじゃないですか!それこそフリーデリンデさんやエルヴィーラさんだって…」


アレクシア「貴女だからこそ頼みたいのです」


何秒かほどティアナが考えていた。確かに大隊を率いさせたことはないが、この子ならば絶対にやってくれると思っている。


ティアナ「…分かりました、わたしでよければ頑張ります」


アレクシア「貴女ならそう言ってくれると思っていました。今はエルヴィーラかフリーデリンデどちらかが暇なはずです」


ティアナ「分かりました。では、お二人のもとへ行ってきます」


アレクシア「はい、期待していますよ♪」

ここまで

再開します

~~大洗戦車道側~~


麻子さんが起きてからもう1時間、指示も何もないから部屋から動いてもいいのか分からない。


沙織「みぽりん、私たちのどうすればいいのかな~」


みほ「会長からも連絡ないから…勝手に動けないし…」


ピーンポーンパーンポーン


突然館内にチャイムが鳴り響いた。


『1時間後、日本とドイツの交流試合を行います。クルーは戦車の準備をするように』


一度日本語の放送が入ったあと、今度はドイツ語で放送が流れた。


みほ「交流試合…どんな試合になるんだろう」


優花里「西住殿!交流試合試合ですよ!これは胸が熱くなるであります!」


みほ「う、うん…」

部屋を出て廊下の案内板を頼りに車庫まで行く。車庫に到着すると、既にレオポンさんチームが戦車の整備に取りかかっていた。


みほ「あの、戦車の様子はどうですか?」


ナカジマ「大丈夫、ちゃんと元気だよ」


エンジンがつけられて相変わらずの大きな音がなる。


杏「西住ちゃーん、どう調子は?」


みほ「あ、会長。大丈夫です、勝ちに行きます」


杏「いいねー、今日の指示も期待してるからね~」

ここまで

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年02月13日 (月) 18:43:58   ID: Iy-5YhmI

もう艦これの続き書かないんですか?

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